【実施例】
【0116】
(実施例1)
6−[(3S)−3−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(1番;R=CH
3)
LCMS m/z =289.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.37 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 3.27 (m, 1H), 3.74 (m, 1H), 4.63 (m, 1H), 7.17 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.72
(m, 1H), 7.89 (dd, J = 10.7, 2.1 Hz, 1H), 8.26 (m, 2H), 8.62 (d, J = 5.7 Hz,
1H).
【0117】
(実施例2)
6−[(3S)−3−エチル−1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(2番;R=CH
2CH
3)
LCMS m/z = 303.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.92 (t, J = 7.4 Hz,
3H), 1.61 - 1.86 (m, 2H), 3.36 (dd, J = 12.6, 4.0 Hz, 1H), 3.67 (dd, J = 12.5,
6.5 Hz, 1H), 4.40 - 4.54 (m, 1H), 7.73 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.89 (dd, J = 9.2,
2.3 Hz, 1H), 8.11 (br. s., 1H), 8.17 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.27 (d, J = 9.3 Hz,
1H) 8.62 (d, J = 5.7 Hz, 1H).
【0118】
(実施例3)
6−[(3R)−1,1−ジオキシド−3−(2,2,2−トリフルオロエチル)−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(3番;R=CH
2CF
3)
LCMS m/z = 357.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 2.72 - 3.02 (m, 2H),
3.72 - 3.87 (m, 1H), 4.94 - 5.06 (m, 1H), 7.76 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 7.89 (dd, J
= 9.2, 2.2 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.28 - 8.36 (m, 2H), 8.65 (d, J =
5.7 Hz, 1H) (水ピークに隠れている追加のピーク).
【0119】
(実施例4)
6−[(3R)−1,1−ジオキシド−3−(2−フェニルエチル)−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(4番;R=CH
2CH
2C
6H
5)
LCMS m/z = 379.2 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 2.01 (br. s., 2H),
2.63 - 2.81 (m, 2H), 3.51 (br. s., 1H), 3.71 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 4.52 (br. s.,
1H), 7.10 - 7.39 (m, 5H), 7.51 (br. s., 1H), 7.85 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.05 (d,
J = 4.8 Hz, 1H), 8.17 - 8.33 (m, 2H), 8.62 (d, J = 5.1 Hz, 1H).
【0120】
(実施例5)
6−[1−メチル−(3S)−3−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(5番、R=CH
3、N−CH
3)
K
2CO
3(2当量)およびMeI(2当量)を、DMF(3mL)中の1番(1当量)の溶液に0℃で添加し、室温で2時間撹拌した。反応混合物を水で希釈した。得られた固体を濾過し、水で洗浄し、乾燥させた。粗生成物を、DCMおよびペンタンで細砕することによって精製して、純粋化合物を得た。
LCMS m/z = 303.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.34 (d, J = 6.1 Hz,
3H), 2.78 (s, 3H), 3.20 (dd, J = 10.1, 6.5 Hz, 1H) 3.77 (dd, J = 10.2, 6.44 Hz,
1H) 4.68 (q, J = 6.3 Hz, 1H) 7.85 (d, J = 2.2 Hz, 1H) 7.90 (dd, J = 9.2, 2.3
Hz, 1H) 8.21 (d, J = 5.6 Hz, 1H) 8.31 (d, J = 9.1 Hz, 1H) 8.66 (d, J = 5.7 Hz,
1H).
【0121】
(実施例6)
6−{(3R)−1,1−ジオキシド−3−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(6番;R=m−CF
3−C
6H
5)
LCMS m/z = 419.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 3.41 (dd, J = 12.7,
4.8 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 12.7, 6.9 Hz, 1H), 5.84 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 7.61 -
7.66 (m, 2H), 7.66 - 7.76 (m, 2H), 7.81 (dd, J = 9.2, 2.4 Hz, 1H), 7.88 (s,
1H), 8.07 (d, J = 5.8 Hz, 1H), 8.22 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.51 (s, 1H), 8.57 (d,
J = 5.8 Hz, 1H).
【0122】
(実施例7)
6−[(3S)−3−(4−クロロフェニル)−1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(7番;R=p−Cl−C
6H
5)
LCMS m/z = 385.6 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 4.06 (dd, J = 12.5,
6.9 Hz, 1H), 5.70 (t, J = 6.1 Hz, 1H), 7.41 - 7.52 (m, 4H), 7.57 (d, J = 2.2
Hz, 1H), 7.78 (dd, J = 9.2, 2.3 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.20 (d, J =
9.2 Hz, 1H), 8.43 (br. s., 1H), 8.56 (d, J = 5.8 Hz, 1H) (水ピークに隠れている追加のピーク).
【0123】
【化6】
【0124】
ステップ1。tert−ブチルメチルスルホニルカルバメート(B1番)の合成。DCM(200mL)中のBoc
2O(41.2g、189.2mmol)の溶液を、DCM(200mL)中の、メタンスルホンアミド(15.0g、157.7mmol)、Et
3N(23.6mL、173.5mmol)およびDMAP(1.9g、15.8mmol)の撹拌懸濁液に滴下添加した。得られた懸濁液を室温で3時間撹拌し、真空下で濃縮した。得られた残留物をEtOAc(300mL)で希釈し、1N HCl(200mL)で酸性化した。有機層を、水、続いてブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗混合物を取得し、これを、石油エーテル中10%EtOAcで細砕して、B1番を白色固体(25.0g、81%)として取得した。R
f:0.6(石油エーテル中50%EtOAc)。
LCMS m/z = 194.3 (M - H).
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 1.44 (s, 9H), 3.19 (s,
3H), 7.19 (s, 1H).
【0125】
ステップ2。tert−ブチル3−ヒドロキシブチルスルホニルカルバメート(B2番)の合成。Freitag,D.、Metz,P.Tetrahedron 2006、62(8)、1799〜1805。
n−BuLi(10.2mL、ヘキサン中1M、10.2mmol)を、THF(20mL)中のジイソプロピルアミン(1.7mL、10.2mmol)の溶液に−78℃で添加し、得られた混合物を、−78℃で10分間、次いで−5℃で30分間撹拌した。反応混合物を再度−78℃に冷却し、次いで、THF(10mL)中のB1番(1.0g、5.1mmol)の溶液を、この反応混合物に(反応混合物温度を−78℃に維持しながら)滴下添加し、撹拌を20分間続けた。THF(15mL)中の酸化プロピレン(0.47mL、6.7mmol)の溶液を、この反応混合物に−78℃で滴下添加し、撹拌を30分間続けた。反応混合物を室温にゆっくり加温し、撹拌を16時間続けた。混合物を、氷冷飽和NH
4Cl水溶液上に注いだ。得られた沈殿物を、水の添加によって溶解し、混合物を1N HClで酸性化してpH=3とした。水性層をDCMで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、残留物を得、これを、ジエチルエーテルを溶離液として使用するシリカゲル(230〜400メッシュ)上でのクロマトグラフィーにかけて、B2番を無色油(0.3g.25%)として取得した。R
f:0.3(Et
2O)。
LCMS m/z = 252.1 (M - 1)
【0126】
ステップ3。Boc保護スルホンアミドケトン(B3番)の合成。クロロクロム酸ピリジニウム(0.53g、2.5mmol)を、DCM(15mL)中のB2番(0.30g、1.2mmol)の溶液に添加し、得られた暗褐色溶液を周囲温度で4時間撹拌した。反応混合物をEt
2O(10mL)で希釈し、撹拌を15分間続けた。これを、シリカゲル(230〜400メッシュ)に通して濾過し、Et
2Oで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮して、B3番を褐色油(0.2g.68%)として生じさせた。R
f:0.4(Et
2O)。
LCMS m/z = 250.1 (M - H).
1H NMR
(300 MHz, CDCl
3): δ 1.51 (s, 9H), 2.23 (s,
3H), 3.02 (t, J = 7.2 Hz, 2H), 3.68 (t, J = 6.9 Hz, 2H), 7.00 (s, 1H).
【0127】
ステップ4。不飽和ヘテロ環(B4番)の合成。TFA(4.2mL、55.7mmol)を、DCM(50mL)中のB3番(3.5g、13.9mmol)の溶液に添加し、得られた溶液を48時間還流まで加熱した。冷却した後、EtOH(40mL)をこの溶液に添加し、溶液を真空下で濃縮して、元の体積の3分の1とし、その後の結晶化を−20℃で行って、B4番をオフホワイトの固体(1.1g、61%)として生じさせた。R
f:0.3(1:1 EtOAc/DCM)。
GCMS m/z = 133.0 (M).
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 2.34 (s, 3H), 3.18 -
3.29 (m, 4H).
【0128】
ステップ5。飽和ヘテロ環(B5番)の合成。NaBH
4(0.46g、12.4mmol)を、乾燥MeOH(40mL)中のB4番(1.1g、8.3mmol)の溶液に、0℃で少量ずつ添加し、反応混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物を氷水でクエンチし、DCMで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、純粋なB5番を無色油(0.85g、77%)として提供した。R
f:0.4(1:1 EtOAc/DCM)。
GCMS m/z = 135.1 (M).
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 1.30 (d, J = 6 Hz, 3H),
2.00 - 2.10 (m, 1H), 2.40 - 2.56 (m, 1H), 3.09 - 3.17 (m, 1H), 3.20 - 3.27 (m,
1H), 3.70 - 3.77 (m, 1H), 4.12 (br s, 1H).
【0129】
ステップ6。カップリング生成物(B6番)の合成。Pd
2dba
3(0.094g、0.10mmol)、BINAP(0.19g、0.31mmol)およびCs
2CO
3(3.3g、10.3mmol)を、トルエン(10mL)中の6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリル(0.8g、3.4mmol)の脱気溶液に添加し、続いて、B5番(0.52g、3.8mmol)を窒素雰囲気下で添加した。得られた反応混合物を、マイクロ波中、110℃で20分間照射した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、濾過し、濾液を水で洗浄した。有機層を分離し、水性層をEtOAcで抽出した。有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗混合物を生じさせ、石油エーテル中25%EtOAcを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーにかけて、B6番を薄褐色固体(0.25g、25%)として得た。R
f:0.4(25%EtOAc/石油エーテル)。
ラセミ体: LCMS m/z = 288.1 (M + H).
1H
NMR (300 MHz, CDCl
3): δ 1.41 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 2.27 - 2.38 (m, 1H), 2.71 - 2.79 (m, 1H), 3.30 - 3.38 (m, 1H), 3.50 - 3.58
(m, 1H), 4.38 - 4.44 (m, 1H), 7.67 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.71 (dd, J = 2.1, 9.3
Hz, 1H), 7.83 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 9 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 5.7 Hz,
1H).
【0130】
ラセミ化合物を、鏡像異性分離のためにクロマトグラフィーにかけた。条件:カラム:CHIRAL PAK IA、4.6×250mm、5μm;カラムID:ANL_CHIR IA_145;移動相:A=ヘキサン、B=イソプロピルアルコール;ISOCRATIC:60:40;流量:0.8mL/分;カラム温度:25℃;溶離液:EtOH
8番の鏡像異性体:キラルHPLC純度: 99.38 % (保持時間12.55分)
LCMS m/z = 287.9 (M + H).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.30 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 2.10 - 2.17 (m, 1H), 2.65 - 2.76 (m, 1H), 3.51 - 3.55 (m, 1H), 3.70 - 3.79
(m, 1H), 4.50 - 4.57 (m, 1H), 7.81 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.87 (dd, J = 2.7, 9.0
Hz, 1H), 8.20 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.64 (d, J = 5.7
Hz, 1H).
【0131】
(実施例8)
6−[(3S)−3−メチル−1,1−ジオキシド−1,2−チアゾリジン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル
LCMS m/z = 287.9 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.31 (d, J = 5.7 Hz,
3H), 2.08 - 2.27 (m, 1H), 2.67 - 2.74 (m, 1H), 3.49 - 3.59 (m, 1H), 3.71 - 3.79
(m, 1H), 4.50 - 4.57 (m, 1H), 7.81 (s, 1H), 7.87 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.21 (d,
J = 5.4 Hz, 1H), 8.29 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.64 (d, J = 5.7 Hz, 1H).キラルHPLC純度: 98.9% (保持時間20.42分)
【0132】
【化7】
【0133】
ステップ1。カップリング生成物(C1番)の合成。トルエン(100mL)中のA3番(1.0g、4.3mmol)の溶液に、アルゴンガスを15分間吹き込んで発泡させた。Pd
2dba
3(0.12g、0.13mmol)、BINAP(0.24g、0.39mmol)およびCs
2CO
3(4.7g、14.6mmol)を溶液に添加し、続いて、ラセミ2−アミノプロパン−1−オール(0.66mL、8.6mmol)を添加した。混合物を、アルゴン雰囲気下、100℃で3時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、水で洗浄した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗化合物を、石油エーテル中25%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲルカラムクロマトグラフィーによって精製して、生成物C1番を黄色固体(0.3g、30%)として得た。R
f:0.3(石油エーテル中40%EtOAc)。
LCMS m/z = 227.0 (M + H).
【0134】
ステップ2。メシレート生成物(C2番)の合成。塩化メシル(0.80mL、10.6mmol)を、DCM(40mL)中のC1番(0.60g、2.7mmol)およびEt
3N(1.4mL、10.6mmol)の溶液に0℃で添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮した。粗生成物C2番(0.65gの油性固体)を、精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.4(石油エーテル中40%EtOAc)。
LCMS m/z = 305.0 (M + H).
【0135】
ステップ3。環化Boc保護生成物(C3番)の合成。ClSO
2NCO(1mL、10.6mmol)を、t−ブタノール(1mL)およびトルエン(2.5mL)の混合物に5分間かけて滴下添加し、反応混合物を室温で45分間撹拌した。混合物(t−ブチルクロロスルホニルカルバメート)を、THF(10mL)中のC2番(0.65g、2.1mmol)およびDIPEA(1.8mL、10.6mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物をDCMで希釈し、水で抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空で濃縮した。生成物を、石油エーテル中25%EtOAcを使用するシリカゲルカラム(100〜200メッシュ)に通過させることによって精製して、0.5g(60%)のC3番をオフホワイトの固体として得た。R
f:0.5(石油エーテル中50%EtOAc)。
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.29 (d, J = 6.2 Hz,
3H), 1. 59 (s, 9H), 3.62 (m, 1 H), 4.19 (m, 1H), 4.26 (m, 1H), 7.75 (t, J = 7.8
Hz, 1H), 7.83 (m, 1 H), 8.17 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 8.21 (d, J = 6.6 Hz, 1H),
8.24 (d, J = 8.4 Hz, 1H), 8.40 (d, J = 8.9 Hz, 1H).
【0136】
ステップ4。ラセミ混合物(C4番)および最終生成物9番の合成。TFA(10mL)を、DCM(10mL)中のC3番(0.50g、0.82mmol)の溶液に0℃で添加し、混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物を濃縮し、水で希釈し、NaHCO
3で中和し、DCMで抽出し、水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。粗化合物を、DCMおよびn−ペンタンで処理することによって精製して、0.22g(59%)のC4番を白色固体として得た。R
f:0.3(石油エーテル中60%EtOAc)。C4番(ラセミ、220mg)をキラル分取HPLCに供して、2つの鏡像異性体をオフホワイトの固体(65mgの9番および35mgの他の鏡像異性体)として取得した。キラル分取HPLC条件:
カラム:CHIRALPAK IC、250×30mm、5μm;移動相:n−ヘキサン/EtOH(60%/40%);流速:30mL/分。
9番の鏡像異性体: キラルHPLC純度: 98.60 % (保持時間10.93分)
【0137】
(実施例9)
6−[(3S)−3−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル]ナフタレン−1−カルボニトリル(立体化学は任意に割り当てられたものである)
LCMS m/z = 286.0 (M - H).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.31 (d, J = 6.2 Hz,
3H), 3.13 - 3.25 (m, 1H), 3.71 (dt, J = 12.5, 6.8 Hz, 1H), 4.49 - 4.62 (m, 1H),
7.62 - 7.70 (m, 1H), 7.75 - 7.83 (m, 2H), 7.99 (t, J = 7.8 Hz, 1H), 8.07 (d, J
= 6.6 Hz, 1H), 8.14 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.4 Hz, 1H).キラルHPLC純度: 99.1% (保持時間17.12分)
【0138】
【化8】
【0139】
ステップ1。アミノエステル(D1番)の合成。チオニルクロリド(8.5mL、116.5mmol)を、MeOH(170mL)中のアミノ酸(4.0g、38.8mmol)の溶液に0℃で添加し、反応混合物を室温で6時間撹拌した。反応をTLCによってモニターし、出発材料の消失後、これを室温に冷却し、固体NaHCO
3を添加した。反応混合物を濾過し、真空で濃縮し、得られた残留物をジエチルエーテルで細砕して、粗製のD1番(4g、90%)を白色固体として取得した。R
f:0.4(t−BuOH:AcOH:H
2O(4:0.5:0.5))。
GCMS m/z = 117.1 (M).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.17 (d, J = 6.8 Hz,
3H), 2.83 - 2.88 (m, 2H), 3.03 - 3.05 (m, 1H), 3.65 (s, 3H), 8.02 - 8.30 (br s,
3H).
【0140】
ステップ2。アミノアルコール(D2番)の合成。D1番(2.0g、13.0mmol)を、THF(75mL)中のLiAlH
4(1.4g、39.2mmol)の懸濁液に、窒素雰囲気下、0℃で小分けにして添加した。反応混合物を30分間撹拌し、次いで、室温でもう30分間撹拌させた。反応混合物を2時間還流させ、次いで、これを−10℃に冷却し、氷冷水(1.4mL)で慎重にクエンチした。10%NaOH溶液(2.8mL)および氷冷水(4.2mL)を添加し、混合物を15分間撹拌した。これを濾過し、濾液をEtOAc(3×100mL)で洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、真空下で濃縮して、D2番(1.2g、86%)を淡黄色液体として取得した。R
f:0.2(DCM中20%MeOH)。
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.78 (d, J = 6.8 Hz,
3H), 1.46 - 1.54 (m, 1H), 2.41 - 2.45 (m, 2H), 2.50 - 2.54 (m, 1H), 3.22 - 3.34
(m, 4H).
【0141】
ステップ3。カップリング生成物(D3番)の合成。K
3PO
4(6.1g、28.8mmol)、BINAP(0.44g、0.72mmol)およびPd
2(dba)
3(0.32.0g、0.36mmol)を、DMSO中の6−ブロモ−1−シアノイソキノリンA3番(1.7g、7.2mmol)、D2番(1.2g、14.5mmol)の脱気懸濁液に、室温で添加した。反応混合物を105℃で2時間加熱した。反応物を室温に冷却し、水(500mL)、続いてEtOAc(100mL)を添加し、混合物を10分間撹拌した。二相混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAc(100mL)で洗浄した。有機層を分離し、水性層をEtOAc(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。これを、石油エーテル中50〜70%EtOAcを溶離液として使用する100〜200メッシュシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、D3番(0.5g、48.5%)を黄色固体として取得した。R
f:0.4(石油エーテル中60%EtOAC)。
LCMS m/z = 242.0 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.97 (d, J = 6.4 Hz,
3H), 1.87 - 1.99 (m, 1H), 2.92 - 2.99 (m, 1H), 3.20 - 3.27 (m, 1H), 3.38 - 3.42
(m, 2H), 4.59 (t, J = 5.2 Hz, 1H), 6.77 (d, J = 2.0, 1H), 7.01 (t, J = 5.6 Hz,
1H), 7.34 (dd, J = 9.2 Hz, J = 2.0 Hz, 1H), 7.73 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 7.88 (d,
J = 8.8 Hz, 1H), 8.312 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0142】
ステップ4。メタンスルホン化(Methanesulfonated)カップリング生成物(D4番)。トリエチルアミン(0.44mL、3.1mmol)を、DCM中のD3番(0.50g、2.0mmol)の溶液に、0℃で添加した。メタンスルホニルクロリド(0.25mL、3.1mmol)を10分間かけて添加し、反応混合物を室温で1時間撹拌した。TLCによる出発材料の消失後、これをDCMで希釈し、水で洗浄した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗製のD4番(0.6g、粗製物)を黄色固体として取得した。これを、全く精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.6(石油エーテル中50%EtOAc)。
LCMS m/z = 320.0 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 1.17 (d, J = 6.8 Hz,
3H), 2.32 - 2.37 (m, 1H), 3.06 (s, 3H), 3.26 - 3.41 (m, 2H), 4.16 - 4.20 (m,
1H), 4.33 - 4.37 (m, 1H), 4.75 (br s, 1H), 6.70 (d, J = 2.4, 1H), 7.09 (dd, J =
9.2 Hz, 2.4 Hz, 1H), 7.57 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.39
(d, J = 5.6 Hz, 1H).
【0143】
ステップ5。環化および非環化中間体(D5番、D6番)。クロロスルホニルイソシアネート(1.2mL、13.1mmol)を、トルエン(4.0mL)中の溶液t−BuOH(1.4mL、13.1mmol)に−5℃で滴下添加した。反応混合物を室温で20分間撹拌し、次いで、得られた懸濁液にTHF(1mL)を添加して、透明溶液を取得した。別のフラスコ内、DIPEA(2.3mL、13.1mmol)を、乾燥THF(3mL)中のD4番(0.6g、粗製物2.6mmol)の溶液に添加した。上記で調製した試薬(ClSO
2NH−Boc)を、この反応混合物に、室温で20分間かけて滴下添加した。次いで、得られた反応混合物を室温で16時間撹拌した。混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄した。水性層をEtOAc(2×100mL)で洗浄し、すべての有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を取得した(LCMSは、所望のD6番および非環化D5番を示した。この粗製物を、石油エーテル中10〜30%EtOAcを溶離液として使用する100〜200メッシュシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望のD6番(0.35g、47.8%)および非環化D5番(0.22g、粗製物)を取得した。
【0144】
非環化D5番(0.22g、粗製物)をTHF(1mL)に溶解し、DIPEA(0.6mL)を溶液に添加した。反応混合物を室温でもう12時間撹拌した。この時間の後、これをEtOAc(100mL)で希釈し、水(100mL)で洗浄した。水性層をEtOAc(2×100mL)で洗浄し、すべての有機層を合わせ、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物を取得した。この粗製物を、石油エーテル中10〜30%EtOAcを溶離液として使用する100〜200メッシュシリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、所望のD6番(1.1g、13.2%)を取得した。D6番の総量は、(0.5g、2ステップで60%、82%LCMS純度)であった。R
f:0.8(石油エーテル中60%EtOAc)。
LCMS m/z = 403.1 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, CDCl3): δ 1.04 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 1.50 (s,
9H), 2.38 - 2.48 (m, 1H), 3.65 - 3.82 (m, 2H), 3.92 - 4.02 (m, 1H), 4.30 - 4.38
(m, 1H), 7.79 - 7.81 (m, 1H), 7.86 - 7.88 (m, 2H), 8.34 - 8.37 (d, J = 9.2 Hz,
1H), 8.67 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0145】
ステップ6。ラセミ体D7番および最終生成物(10番、11番)。TFA(5mL)を、DCM(100mL)中のD6番(0.15g、0.37mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を0℃で1時間撹拌した。溶液を0℃の飽和NaHCO
3水溶液で中和した。混合物を水で希釈し、DCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、ラセミD7番(0.10mg、73%)を取得した。
LCMS m/z = 303.0 (M + H). R
f:0.3(石油エーテル中60% EtOAc)。
鏡像異性分離:D7番をキラル分離に供して、最終化合物10番(0.015mg)および11番(0.016mg)を取得した。
カラム:CHIRALPAK IA、4.6×250mm、5μm;移動相:n−ヘキサン/i−PrOH/DCM(60%/15%/15%);流速:0.8mL/分。
【0146】
(実施例10)
6−[(4R)−4−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(10番;R=(R)−CH
3)
LCMS m/z = 303.0 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.98 (d, J = 6.4 Hz,
3H), 2.22 - 2.26 (m, 1H), 3.16 - 3.22 (m, 1H), 3.34 - 3.39 (m, 1H), 3.59 - 3.65
(m, 1H), 3.77 - 3.81 (m, 1H), 7.75 - 7.79 (m, 1H, D2O交換で消失した), 7.95 (dd, J = 8.8 Hz, J = 2.0 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 1.6 Hz, 1H),
8.23 - 8.27 (m, 2H), 8.703 (d, J = 5.2 Hz, 1H).R
f:0.3(石油エーテル中60%EtOAc)。キラルHPLC純度: 98.2% (保持時間11.43分).
【0147】
(実施例11)
6−[(4S)−4−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(11番;R=(S)−CH
3)
LCMS m/z = 301.0 (M - 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.98 (d, J = 7.2 Hz,
3H), 2.22 - 2.27 (m, 1H), 3.13 - 3.22 (m, 1H), 3.32 - 3.39 (m, 1H), 3.59 - 3.65
(m, 1H), 3.77 - 3.81 (m, 1H), 7.76 - 7.79 (m, 1H, D
2O交換で消失した), 7.96 (dd, J = 9.2 Hz, J = 2.0 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.0 Hz, 1H),
8.23 - 8.27 (m, 2H), 8.70 (d, J = 5.2 Hz, 1H).R
f:0.3(石油エーテル中60%EtOAc)。キラルHPLC純度: 97.5% (保持時間12.81分).
【0148】
以下の一般式の標的12番、13番、14番、15番、17番、18番、19番、20番、21番、22番は、標的10番、11番について上記で概説した同様の手順に従って調製した。
【0149】
【化9】
【0150】
(実施例12)
6−{(3R)−1,1−ジオキシド−3−(3−フェニル)−1,2,5−チアジアゾリジン−2−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(12番;R=C
6H
5)
LCMS m/z = 365.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 3.39 - 3.57 (m, 2H),
3.67 - 3.81 (m, 1H), 3.87 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 4.14 (t, J = 11.9 Hz, 1H), 7.26
- 7.48 (m, 5H), 8.02 (d, J = 9.37 Hz, 2H), 8.13 (br. s., 1H), 8.25 (d, J = 7.0
Hz, 2H) 8.69 (d, J = 5.4 Hz, 1H).
【0151】
(実施例13)
6−(4,4−ジメチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル)イソキノリン−1−カルボニトリル(13番;R’=(gem−(CH
3)
2)
LCMS m/z = 317.0 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.10 (s, 6H), 3.16 (d,
J = 7.3 Hz, 2H), 3.55 (s, 2H), 7.92 (dd, J = 9.1, 2.1 Hz, 1H), 7.97 - 8.04 (m,
2H), 8.21 - 8.28 (m, 2H), 8.69 (d, J = 5.6 Hz, 1H).
【0152】
(実施例14)
6−(6,6−ジオキシド−6−チア−5,7−ジアザスピロ[2.5]オクタ−5−イル)イソキノリン−1−カルボニトリル(14番;R’=シクロプロピル)
LCMS m/z = 315.2 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.66 (d, J = 6.2 Hz,
4H), 3.24 (d, J = 7.1 Hz, 2H), 3.64 (s, 2H), 7.89 - 8.00 (m, 2H), 8.03 (d, J =
2.1 Hz, 1H), 8.21 - 8.27 (m, 2H), 8.69 (d, J = 5.6 Hz, 1H).
【0153】
(実施例15)
6−[(4R)−4−(3−メチルベンジル)−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(15番;R’=CH
2−[m−CH
3−C
6H
4])
LCMS m/z = 393.0 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 2.26 (s, 3H), 2.58 -
2.69 (m, 1H), 2.69 - 2.78 (m, 1H), 3.63 - 3.81 (m, 2H), 6.98 - 7.11 (m, 3H),
7.18 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.69 - 7.78 (m, 1H), 7.93 (dd, J = 9.1, 2.0 Hz, 1H),
8.03 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.21 - 8.28 (m, 2H), 8.70 (d, J = 5.6 Hz, 1H) (水ピークに隠れている追加のプロトンで積分できない).
【0154】
標的16番は、標的5番について上記で概説した同様の手順に従って調製した。
【0155】
(実施例16)
6−[(4R)−6−エチル−4−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(16番;R’=CH
3、N−C
2H
5)
LCMS m/z = 303.0 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.95 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 1.15 (t, 3H), 1つのプロトンが DMSOピークに隠れている, 3.09 - 3.14 (m, 1H), 3.20 - 3.26 (m, 3H), 3.64 - 3.69 (m, 2H),
7.96 (dd, J = 8.8 Hz, J = 2.1 Hz, 1H), 8.05 (m, 1H), 8.21 - 8.25 (m, 2H), 8.703
(m, 1H).
【0156】
(実施例17)
6−(5−メチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル)イソキノリン−1−カルボニトリル(ラセミ混合物)
LCMS m/z = 303.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, CDCl3): δ 1.39 (d, J = 6.3 Hz, 3H), 1.79 -
1.94 (m, 1H), 2.05 (dd, J = 14.1, 2.5 Hz, 1H), 3.66 - 3.77 (m, 1H), 4.03 - 4.18
(m, 2H), 7.78 - 7.91 (m, 3H), 8.34 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.66 (d, J = 5.7 Hz,
1H) (NHプロトンが交換している).
【0157】
(実施例18)
6−[(4S)−4−(4−メチルフェニル)−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(18番;R’=(S)−p−CH
3−C
6H
4)
LCMS m/z = 379.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 2.29 (s, 3H), 3.36 -
3.52 (m, 2H), 3.71 (d, J = 12.0 Hz, 1H), 3.83 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.05 - 4.16
(m, 1H), 7.19 (m, J = 7.9 Hz, 2H), 7.30 (m, J = 7.9 Hz, 2H), 7.95 - 8.05 (m, 2
H), 8.09 - 8.14 (m, 1H), 8.21 - 8.28 (m, 2H), 8.69 (d, J = 5.6 Hz, 1H).
【0158】
(実施例19)
6−[(4R)−4−(4−メチルフェニル)−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(19番;R’=(R)−p−CH
3−C
6H
4])
LCMS m/z = 379.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 2.29 (s, 3H), 3.36 -
3.53 (m, 2H), 3.63 - 3.77 (m, 1H), 3.83 (d, J = 11.0 Hz, 1H), 4.03 - 4.16 (m,
1H), 7.19 (m, J = 7.9 Hz, 2H), 7.30 (m, J = 8.0 Hz, 2H), 7.94 - 8.05 (m, 2H),
8.12 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 8.21 - 8.30 (m, 2H), 8.69 (d, J = 5.5 Hz, 1H).
【0159】
(実施例20)
6−[(4S)−4−(3−メチルフェニル)−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(20番;R’=(S)−C
2H
5)
LCMS m/z = 317.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.94 (t, J = 7.5 Hz,
3H), 1.31 - 1.44 (m, 2H), 1.91 - 2.07 (m, 1H), 3.19 (dd, J = 14.0, 10.4 Hz,
1H), 3.37 - 3.48 (m, 1H), 3.63 (dd, J = 12.4, 10.3 Hz, 1H), 3.74 - 3.84 (m,
1H), 7.73 (s, 1H), 7.95 (dd, J = 9.1, 2.2 Hz, 1H), 8.06 (d, J = 2.1 Hz, 1H),
8.20 - 8.30 (m, 2H), 8.70 (d, J = 5.6 Hz, 1H).
【0160】
(実施例21)
6−[(4S)−4−エチル−1,1−ジオキシド−1,2,6−チアジアジナン−2−イル]イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)(21番;R’=(S)−m−CH
3−C
6H
4)
LCMS m/z = 379.1 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 2.32 (s, 3H), 3.35 -
3.54 (m, 2H), 3.66 - 3.79 (m, 1H), 3.84 (d, J = 10.7 Hz, 1H), 4.06 - 4.19 (m,
1H), 7.12 (d, J = 7.3 Hz, 1H), 7.17 - 7.22 (m, 1H), 7.22 - 7.31 (m, 2H), 7.96 -
8.05 (m, 2H), 8.12 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.21 - 8.28 (m, 2H), 8.69 (d, J = 5.7
Hz, 1H).
【0161】
(実施例22)
6−(1,1−ジオキシド−4−プロピル−1,2,6−チアジアジナン−2−イル)イソキノリン−1−カルボニトリル(ラセミ混合物)(22番;R’=C
3H
7)
LCMS m/z = 331.2 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.81 - 0.96 (m, 3H),
1.33 (br. s., 4H), 2.09 (br. s., 1H), 3.12 - 3.25 (m, 1H), 3.41 (d, J = 13.5
Hz, 1H), 3.56 - 3.68 (m, 1H), 3.77 (d, J = 10.4 Hz, 1H), 7.73 (dd, J = 9.0, 4.6
Hz, 1H), 7.95 (d, J = 9.1 Hz, 1H), 8.06 (s, 1H), 8.20 - 8.30 (m, 2H), 8.70 (d,
J = 5.6 Hz, 1H).
【0162】
【化10】
【0163】
ステップ1。メチルアラニン(E1番)の合成。塩化チオニル(18.4mL、252.8mmol)を、メタノール中のアラニン(15.0g、168.5mmol)の溶液に0℃で添加した。次いで、反応混合物を室温で3時間撹拌した。出発材料の枯渇後、反応物を0℃に冷却し、固体NaHCO
3で処理した。スラリーをCelite(商標)パッドに通して濾過し、MeOH(100mL)ですすいだ。濾液を減圧下で濃縮して、残留物を提供し、これを、DCMで希釈し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、E1番(19.0g、粗製物)を得た。これを、さらに精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.6(DCM中20%メタノール)。
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.36 (d, J = 7.2 Hz,
3H), 3.11 (s, 1H), 3.68 (s, 3H), 3.90 (q, J = 7.2 Hz, 1H), 6.50 (br s, 3H).
【0164】
ステップ2。アミノアルコール(E2番)の合成。THF(300mL)中のE1番(19.0g、184.5mmol)の溶液を0℃に冷却し、LiAlH
4(21.0g、553.4mmol)を30分間かけて小分けにして添加した。反応混合物を、反応混合物がスラリーになるまで室温で撹拌し、次いで2時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、2N NaOH溶液でクエンチしてpH7とした。固体をCelite(商標)パッドに通して濾過し、THF(100mL×3)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、粗材料を得た。生成物を、100%MeOHを溶離系として用いる中性アルミナカラムクロマトグラフィーによって精製して、E2番を褐色液体(6.0g、43%)として得た。R
f:0.1(DCM中20%MeOH)。
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 0.89 (d, J = 6.4 Hz,
3H), 2.71 - 2.78 (m, 1H), 3.06-3.10 (m, 1H), 3.17 - 3.23 (m, 1H).
【0165】
ステップ3。6−アミノイソキノリン(E3番)の合成。無水DMSO(35mL)中の、A2番(4.0g、51.7mmol)、6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリルA3番(6.0g、25.9mmol)、BINAP(3.2g、5.2mmol)、Pd
2(dba)
3(2.3g、2.6mmol)およびリン酸カリウム(11.0g、51.7mmol)の溶液を、80℃で2時間加熱した。6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリルA3番の完全消失がTLCで観察された。反応混合物を室温に冷却し、Celite(商標)パッドに通して濾過し、濾液を水(100mL)で希釈した。混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得、これを、石油エーテル中40%EtOAcを溶離系として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、E3番を黄色固体(1.5g、25.4%)として得た。R
f:0.4(石油エーテル中60%EtOAc)。
LCMS m/z = 227.9 (M + H);
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.18 (d, J = 6.8 Hz,
3H), 3.36 - 3.47 (m, 1H), 3.48 - 3.53 (m, 1H), 3.60 - 3.66 (m, 1H), 6.80 - 6.82
(m, 2H), 7.32 (dd, J = 2.4 Hz, 8.8 Hz, 1H), 7.72 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.87 (d,
J = 9.6 Hz, 1H), 8.30 (d, J = 5.6 Hz, 1H).
【0166】
ステップ4。アルデヒド生成物(E4番)の合成。EtOAc(15mL)中のE3番(0.70g、3.1mmol)の溶液を0℃に冷却し、IBX(1.7g、6.2mmol)を小分けにして添加した。反応混合物を80℃で2時間撹拌し、室温に冷却した。次いで、反応混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcですすいだ。濾液を飽和NaHCO
3水溶液(50mL)で洗浄した。有機層を収集し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、E4番(0.7g、粗製物)を得た。これを、それ以上精製することなく次のステップにおいてそのまま使用した。R
f:0.7(石油エーテル中60%EtOAc)。
LCMS m/z = 225.9 (M + H).
【0167】
ステップ5。生成物(23番)の合成。THF(15mL)中の、E4番(0.70g粗製物、3.1mmol)、フッ化セシウム(2.3g、15.5mmol)の溶液を、−78℃に冷却し、Me
3SiCF
3(0.7mL、4.7mmol)を10分間かけて滴下添加した。1時間撹拌した後、反応混合物を室温で16時間撹拌した。水(50mL)を添加し、反応混合物をEtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。立体異性体を、石油エーテル中30%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(230〜400メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって分離して、化合物23番(55mg、6%)およびその立体異性体(130mg、14%)を提供した。全収率(185mg、20%)。R
f:0.5(石油エーテル中50%EtOAc)。キラルHPLC純度:95.9%純粋. 絶対立体化学は、結晶学を使用して割り当てられた。
【0168】
(実施例23)
6−{[(2R,3S)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブタン−2−イル]アミノ}イソキノリン−1−カルボニトリル(23番)
LCMS m/z = 296.3 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.27 (d, J = 8.0 Hz,
3H), 4.01 - 4.04 (m, 1H), 4.11 - 4.15 (m, 1H), 6.69 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 6.76
(d, J = 9.2 Hz, 1H), 6.89 (d, J = 2.0 Hz,1H), 7.44 (dd, J = 2.0 Hz, 1H), 7.74
(d, J = 5.6 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0169】
【化11】
【0170】
ステップ1。アゼチジン−2−カルボン酸エチルエステル(F1番)の合成。塩化チオニル(5.5mL、74.3mmol)を、エタノール中のアゼチジン−2−カルボン酸(5.0g、49.5mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温で2時間撹拌した。出発材料の枯渇後、反応物を0℃に冷却し、固体NaHCO
3で処理した。スラリーをCelite(商標)パッドに通して濾過し、(100mL)のエタノールで洗浄した。濾液を減圧下で揮散させて、残留物を得、次いで、DCMに溶解し、水、ブラインで洗浄し、乾燥させ、濃縮して、F1番(6.3g、100%粗製物)を得た。残留物を、それ以上精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.6(DCM中10%MeOH)。
GCMS m/z = 129.2;
1H NMR (300 MHz,
D
2O): δ 1.33 (t, J = 6.9 Hz, 3H), 2.70 -
2.92 (m, 2H), 3.95 - 4.08 (m, 1H), 4.16 - 4.25 (m, 1H), 4.37 (q, J = 6.9 Hz,
2H), 5.21 (t, J = 9.9 Hz, 1H).
【0171】
ステップ2。アゼチジン−2−イルメタノール(F2番)の合成。THF(300mL)中のF1番(9.0g、70.0mmol)の溶液を、0℃に冷却した。LiAlH
4(8.0g、210.0mmol)を30分間かけて小分けにして添加した。次いで、反応混合物を室温で30分間撹拌し、続いて2時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、飽和NH
4Cl水溶液(80mL)を0℃で滴下添加した。反応混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAc(100mL×3)で洗浄した。濾液を減圧下で濃縮して、粗製のF2番を得、これを、DCM中10%MeOHを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)カラムクロマトグラフィーによって精製して、F2番を褐色液体(4.5g、74%)として得た。R
f:0.2(DCM中20%MeOH)。
GCMS m/z = 87.0 (M + H)
【0172】
ステップ3。6−アミノイソキノリン(F3番)の合成。無水DMSO(35mL)中の、F2番(4.5g、51.7mmol)、6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリル(6.0g、25.9mmol)、BINAP(3.2g、5.1mmol)、Pd
2(dba)
3(2.3g、2.6mmol)およびリン酸カリウム(11.0g、51.7mmol)の溶液を、80℃で2時間加熱した。6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリルの完全消失がTLCで観察された。反応混合物を室温に冷却し、Celite(商標)パッドに通して濾過し、濾液を水(100mL)で希釈した。混合物をEtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。生成物を、DCM中10%MeOHを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製して、ラセミF3番を黄色固体(1.5g、24.3%)として得た。R
f:0.4(石油エーテル中50%EtOAc)。キラルHPLC:2つの鏡像異性体(61.0%, 39.0%).
LCMS m/z = 240.1 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, d
6 - DMSO): δ 2.19 - 2.27 (m, 1H),
2.36 - 2.45 (m, 1H), 3.67 - 3.84 (m, 3H), 4.02 - 4.07 (m, 1H), 4.33 - 4.39 (m,
1H), 5.09 (t, J = 4.8 Hz, 1H), 6.83 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.33 (dd, J = 8.8 Hz,
J = 2.0 Hz, 1H), 7.78 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.97 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.36 (d, J
= 5.6 Hz, 1H).
【0173】
ステップ4。アルデヒド(F4番)の合成。EtOAc(45mL)中のF3番(1.5g、6.3mmol)の溶液を0℃に冷却し、IBX(3.5g、12.6mmol)を10分間かけて小分けにして添加した。反応混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物を室温に冷却し、Celite(商標)パッドに通して濾過し、濾液を飽和NaHCO
3水溶液(100mL)で洗浄した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、F4番(1.5g、粗製物)を得た。これを、それ以上精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.5(石油エーテル中60%EtOAc)。
LCMS m/z = 238.1 (M + H).
【0174】
ステップ5。生成物(24番、25番)の合成。THF(30mL)中の、F4番(1.5gの上記の通りの粗材料、約6.3mmol)およびフッ化セシウム(5.1g、34.2mmol)の溶液を、−78℃に冷却した。Me
3SiCF
3(1.5mL、9.5mmol)を混合物に10分間かけて滴下添加した。反応混合物を室温に加温させ、16時間撹拌した。反応混合物を水(100mL)で希釈し、EtOAc(100mL×3)で抽出した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。これを、石油エーテル中40%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(230〜400)上でのクロマトグラフィーによって精製して、ジアステレオ異性体の分離不可能な混合物(650mg、33%収率)を提供し、これを、キラル分取HPLCによってさらに分離して、標的化合物24番(92mg、5%)および25番(44mg、2%)ならびに2つの他のジアステレオマーを得た。
最終標的24番。R
f:0.3(石油エーテル中50%EtOAc)。キラルHPLC純度: 98.2%.
最終標的25番。R
f:0.4(石油エーテル中50%EtOAc)。キラルHPLC純度: 99.0%.
【0175】
(実施例24)
6−{(2R)−2−[(1R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]アゼチジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(2番)(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 308.0 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, CDCl
3): δ 2.39 - 2.50 (m, 1H),
2.91 - 2.97 (m, 1H), 3.83 (q, J = 7.8 Hz, 1H), 4.27 - 4.34 (m, 1H), 4.52 - 4.66
(m, 1H), 5.29 (br s, 1H, D
2O交換で消失した), 6.16
(d, J = 2.1 Hz, 1H), 6.88 (dd, J = 6.3 Hz, J = 3.0 Hz, 1H), 7.33 (d, J = 5.7
Hz, 1H), 7.81 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 5.7 Hz, 1H).
【0176】
(実施例25)
6−{(2S)−2−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]アゼチジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 308.0 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, CDCl
3): δ 2.32 - 2.50 (m, 1H),
2.85 - 2.30 (m, 1H), 3.87 - 3.95 (m, 1H), 4.27 - 4.32 (m, 1H), 4.54 - 4.67 (m,
2H), 5.29 (br s, 1H, D2O交換で消失した), 6.19 (d, J = 2.1 Hz,
1H), 6.89 (dd, J = 9.0 Hz, J = 2.1 Hz, 1H), 7.35 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.83 (d,
J = 9.0 Hz, 1H), 8.19 (d, J = 6.3 Hz, 1H).
【0177】
【化12】
【0178】
ステップ1。t−ブチルジメチルシリルアルコール(G1番)の合成。t−ブチルジメチルシリルクロリド(0.9g、6.2mmol)を、DMF(10mL)中のE3番(0.7g、3.1mmol)およびイミダゾール(0.6g、9.2mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温で12時間撹拌した。出発材料の消費後、反応混合物を水(50mL)で希釈し、EtOAc(50mL×3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗製のG1番を得た。生成物を、石油エーテル中20%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製して、G1番を褐色固体(0.7g、66.5%)として得た。R
f:0.5(石油エーテル中30%EtOAc)。
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 0.07 (s, 6H), 0.91 (s,
9H), 1.29 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 3.65-3.75 (m, 3H), 4.59 (d, J = 6.8 Hz, 1H),
6.70 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.05 (dd, J = 1.6 Hz, 8.8 Hz, 1H), 7.53 (d, J = 6.0
Hz, 1H), 8.04 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 8.36 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0179】
ステップ2。メチルt−ブチルジメチルシリルアルコール(G2番)の合成。G1番(0.70g、2.1mmol)を、THF(15mL)中のNaH(0.20g、8.2mmol)の溶液に0℃で滴下添加した。反応混合物を室温で15分間撹拌し、次いで、MeI(0.40mL、6.2mmol)を添加した。反応混合物を、室温で2時間、次いで50℃で12時間撹拌した。反応混合物を冷却し、氷冷水(10mL)でクエンチし、EtOAc(25mL×2)で抽出した。すべての有機層を合わせ、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗製のG2番を油性固体として得た。生成物を、石油エーテル中20%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製して、G2番を黄色固体(0.13g、17.3%)として得た。R
f:0.6(石油エーテル中30%EtOAc)。
LCMS m/z = 356.1 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 0.002 (s, 6H), 0.78 (s,
9H), 1.26 (d, J = 6.8 Hz, 3H), 2.94 (s, 3H), 3.65 - 3.75 (m, 2H), 4.24 - 4.29
(m, 1H), 6.82 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.45 (dd, J = 2.8 Hz, 9.6 Hz, 1H), 7.54 (d,
J = 5.6 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0180】
ステップ3。N−メチルアミノアルコール(G3番)の合成。1M TBAFの溶液(THF中2mL、2.1mmol)を、THF(10mL)中のG2番(0.25g、1.0mmol)の溶液に室温で添加した。反応混合物をEtOAc(50mL)で希釈し、有機層を水およびブラインで洗浄した。合わせた有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗製のG3番を得た。これを、100%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製して、G3番を黄色油性液体(0.13g、75.4%)として得た。R
f:0.3(石油エーテル中40%EtOAc)。
LCMS m/z = 242.0 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 3.05 (s, 3H), 3.68
- 3.81 (m, 3H), 3.36 - 3.63 (m, 1H), 6.93 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.50 (dd,
J = 2.4 Hz, 9.2 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.12 (d, J = 1.2 Hz, 1H),
8.38 (q, 1H).
【0181】
ステップ4。N−メチルアミノアルデヒド(G4番)の合成。EtOAc(5mL)中のG3番(0.13g、0.54mmol)の溶液を0℃に冷却し、IBX(0.38g、1.3mmol)を小分けにして添加した。反応混合物を70℃で2時間撹拌し、次いで、これを室温に冷却し、Celite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAc(25mL)で洗浄した。濾液を、飽和NaHCO
3水溶液(10mL)、水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、G4番(0.13g、粗製物)を得た。生成物を、さらに精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.5(石油エーテル中60%EtOAc)。
LCMS m/z = 240.0 (M + H).
【0182】
ステップ5。生成物(26番、27番)の合成。THF(5mL)中の、G4番(0.13g、粗製物、0.54mmol)、フッ化セシウム(0.40g、2.7mmol)の溶液を、−78℃に冷却し、Me
3SiCF
3(0.12mL、0.80mmol)を10分間かけて滴下添加した。反応混合物を加温させ、室温で16時間撹拌した。水(2mL)を添加し、混合物をEtOAc(100mL)で希釈し、水、ブラインで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、生成物の粗混合物を得た。異性体をキラル分取HPLCによって分離して、化合物26番(23mg、13.6%)および27番(11mg、6.5%)を得た。全収率(34mg、21%)。
26番。R
f:0.6(石油エーテル中50%EtOAc)。キラルHPLC純度: 97.9%.
27番。R
f:0.6(石油エーテル中50%EtOAc)。キラルHPLC純度: 98.5%.
【0183】
(実施例26)
6−{メチル[(2R,3R)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブタン−2−イル]アミノ}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 310.1 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.32 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 2.94 (s, 3H), 4.20 - 4.26 (m, 1H), 4.40 - 4.45 (m, 1H), 6.67 (d, J = 6.9
Hz, 1H), 7.10 (s, 1H), 7.64 (d, J = 9.9 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.02
(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 5.4 Hz, 1H).
【0184】
(実施例27)
6−{メチル[(2R,3S)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブタン−2−イル]アミノ}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 310.1 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.30 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 2.97 (s, 3H), 4.22 - 4.25 (m, 1H), 4.49 - 4.53 (m, 1H), 6.55 (d, J =
6.3 Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 7.65 (d, J = 7.5 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 7.6 Hz, 1H),
8.04 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.37 (d, J = 9.2 Hz, 1H).
【0185】
【化13】
【0186】
ステップ1。生成物(H1番)の合成。DMSO(15mL)中の、6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリルA3番(4.5g、19.3mmol)、(R)−ピペリジンカルボン酸(2.7g、20.9mmol)、CuI(3.2g、1.9mmol)およびK
2CO
3(5.4g、39.1mmol)の混合物を、90℃で5時間加熱した。6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリルの消費が、TLCで観察された。反応混合物を室温に冷却し、Celite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcですすぎ、濾液を水(200mL)で希釈した。濾液をEtOAc(100mL×3)で洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。これをペンタンで細砕して、H1番を純粋な黄色固体(4g、72%)として得た。R
f:0.1(EtOAc)。
LCMS m/z = 281.9 (M + H).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.56 - 1.89 (m, 3H),
2.26 (d, J = 12.6 Hz, 1H), 2.71 (dd, J = 15.3 Hz, 17.4 Hz, 1H), 3.16 (td, J =
12.6 Hz, 3.6 Hz, 1H), 3.90 (d, J = 11.7 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 3.3 Hz, 1H), 7.26
(d, J = 2.7 Hz, 1H), 7.75 (dd, J = 9.2 Hz, J = 2.4 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 5.4
Hz, 1H), 7.98 (d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.41 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 12.60 (br s, 1H).
【0187】
ステップ2。メチルエステル生成物(H2番)の合成。塩化チオニル(2.0mL、28.6mmol)を、メタノール中のH1番(4.0g、14.3mmol)の溶液に0℃で添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。出発材料の枯渇後、反応物を0℃に冷却し、固体NaHCO
3で処理した。混合物を濾過して固体を除去し、濾液を減圧下で濃縮した。残留物をEtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層を無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。これを、石油エーテル中20%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、H2番(3.5g、84%)を得た。R
f:0.6(石油エーテル中50%EtOAc)。
LCMS m/z = 296.0 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.56 - 1.61 (m, 1H),
1.71 - 1.89 (m, 3H), 2.24 (d, J = 12 Hz, 1H), 2.73 (d, J = 15.2 Hz, 1H), 2.87
(d, J = 15.2 Hz, 1H), 3.57 (s, 3H), 3.91 (d, J = 11.2 Hz, 1H), 5.14 (d, J = 3.6
Hz, 1H), 7.29 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 7.76 (dd, J = 2.8 Hz, 9.6 Hz, 1H), 7.87 (d,
J = 5.6 Hz, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.43 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0188】
ステップ3。アルコール(H3番)の合成。エタノール(35mL)中のD2番(3.5g、11.9mmol)の溶液を0℃に冷却し、NaBH
4(0.90g、23.7mmol)を30分間かけて小分けにして添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。水(10mL)を反応混合物に0℃で添加し、エタノールを減圧下で除去した。得られた粗材料をEtOAc(300mL)で希釈し、水で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。これを、石油エーテル中30%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200)上でのクロマトグラフィーによって精製して、H3番(1.3g、41%)を得た。R
f:0.5(石油エーテル中50%EtOAc)。
LCMS m/z = 268.0 (M + H).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.51 - 1.64 (m, 4H),
1.77 (d, J = 10.5, 1H), 1.94 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 3.04 - 3.12 (m, 1H),
3.48 - 3.66 (m, 2H), 3.81 (d, J = 13.2 Hz, 1H), 4.22 (br s, 1H), 4.74 (t, 1H),
7.19 (s, 1H), 7.73 (dd, J = 2.1 Hz, 9.9 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.94
(d, J = 9.9 Hz, 1H) 8.36 (d, J = 5.4 Hz, 1H).
【0189】
ステップ4。アルデヒド(H4番)の合成。EtOAc(10mL)中のH3番(1.3g、4.9mmol)の溶液を0℃に冷却し、IBX(2.7g、9.7mmol)を10分間かけて小分けにして添加した。反応混合物を80℃で2時間撹拌し、室温に冷却し、Celite(商標)パッドに通して濾過した。濾液を飽和NaHCO
3水溶液(30mL)で洗浄した。有機層を分離し、水、ブラインで洗浄し、無水Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、H4番(1g、粗製物)を提供した。この材料を、それ以上精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.6(石油エーテル中50%EtOAc)。
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.48 - 1.52 (m, 1H),
1.53 - 1.74 (m, 3H), 3.01 - 3.20 (m, 1H), 3.97 - 4.12 (m, 1H), 5.07 (d, J = 4.8
Hz, 1H), 7.32 (s, 1H), 7.75 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 7.84 (d, J = 5.4, 1H), 7.99
(d, J = 9.0 Hz, 1H), 8.42 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 9.67 (s, 1H).
【0190】
ステップ5。生成物(28番、29番)の合成。THF(10mL)中の、D4番(1.0g、粗製物、3.8mmol)、CsF(3.1g、20.5mmol)の溶液を、−78℃に冷却した。Me
3SiCF
3(0.47mL、6.0mmol)を10分間かけて滴下添加した。反応混合物を室温で16時間撹拌した。水(20mL)を0℃で添加した。混合物をEtOAc(100mL×3)で洗浄した。合わせた有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗材料を得た。これを、石油エーテル中20%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(230〜400メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製して、最終化合物の混合物(500mg、94%LCMS純度)を得た。これを、キラル分取HPLCによって再度精製して、標的化合物28番(303mg、24%)および29番(104mg、8%)を得た。全収率(407mg、32%)。最終標的GCSW193966番:
28番。R
f:0.5(石油エーテル中40%EtOAc)。キラルHPLC純度: (99.1%).
29番。R
f:0.5(石油エーテル中40%EtOAc)。キラルHPLC純度: (98.7%)
【0191】
(実施例28)
6−{(2R)−2−[(1R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピペリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 336.1 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.61 - 1.77 (m, 6H),
3.24 (d, J = 11.1 Hz, 1H), 3.90 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 4.43 (d, J = 9.0 Hz, 1H),
4.56 (m, 1H), 6.37 (d, J = 6.3 Hz, 1H), 7.21 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.70 (dd, J =
2.4 Hz, 9.2 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 7.95 (d, J = 9.0 Hz, 1H),
8.36 (d, J = 5.4 Hz, 1H).
【0192】
(実施例29)
6−{(2R)−2−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピペリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 336.1(M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.49 - 1.68 (m, 4H),
1.76 - 1.85 (m, 1H), 2.08 (d, J = 13.5 Hz, 1H), 3.25 - 3.29 (m, 1H), 3.92 (d, J
= 13.8 Hz, 1H), 4.36 (br s, 1H), 4.55 - 4.60 (m, 1H), 6.64 (d, J = 7.2 Hz, 1H),
7.24 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.65 (d, J = 2.1 Hz, 9.6 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 5.4
Hz, 1H), 7.99 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.38 (d, J = 5.4 Hz, 1H).
【0193】
【化14】
【0194】
ステップ1。アミノエステル(I1番)の合成。塩化チオニル(56.0mL、775.0mmol)を、メタノール(1.3L)中のアミノ酸(100.0g、775.0mmol)の溶液に0℃で滴下添加し、反応混合物を室温で2時間撹拌させた。過剰なメタノールを真空下で除去して、粗混合物を得た。これをDCMに溶解し、飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、粗製のI1番を黄色液体(80g、72%)として生じさせた。R
f:0.4(DCM中10%メタノール、KMnO
4活性)。
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.92 - 2.01 (m, 1H),
2.03 - 2.16 (m, 2H), 2.27 - 2.37 (m, 1H), 3.67 (s, 3H), 4.16 - 4.20 (m, 1H),
8.00 (s, 1H).
【0195】
ステップ2。アミノアルコール(I2番)の合成。NaBH
4(21.1g、558.9mmol)を、エタノール(800mL)中のI1番(80.0g、558.9mmol)の溶液に、0℃で30分間小分けにして添加し、撹拌を室温で5時間続けた。反応混合物を濃HClで酸性化し、Celite(商標)パッドに通して濾過し、エタノールで洗浄した。エタノールを真空下で除去して、I2番を無色粘性液体(48g、75%)として得た。R
f:0.3(50%EtOAc:石油エーテル、KMnO
4活性)。
LCMS m/z = 116.0 (M + H).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.65 - 1.78 (m, 1H),
1.90 - 2.13 (m, 3H), 2.27 - 2.37 (m, 1H), 3.30 (d, 2H, J = 6 Hz), 3.46 - 3.56
(m, 1H), 7.59 (s, 1H).
【0196】
ステップ3。TIPsエーテル(I3番)の合成。TIPSCl(55.5mL、260.6mmol)を、DCM(500mL)中のI2番(25.0g、217.1mmol)およびイミダゾール(19.2g、282.2mmol)の溶液に0℃で滴下添加し、反応混合物を室温で16時間撹拌させた。反応混合物を水でクエンチし、DCM層を分離し、減圧下で濃縮した。残留物をEtOAcに溶解し、10%クエン酸水溶液、続いて水およびブラインで洗浄した。有機層を分離し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮し、20〜40%EtOAcおよび石油エーテルを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製して、I3番を淡黄色液体(20g、37%)として生じさせた。R
f:0.4(50%EtOAc/石油エーテル、KMnO
4活性)
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.00 - 1.05 (m, 21H),
1.77 - 1.84 (m, 1H), 2.03 - 2.17 (m, 3H), 3.31 - 3.62 (m, 3H), 7.50 (s, 1H).
【0197】
ステップ4。N−Boc TIPsエーテル(I4番)の合成。(Boc)
2O(16.80mL、73.67mmol)を、アセトニトリル(200mL)中のI3番(20.0g、73.7mmol)およびDMAP(0.90g、7.4mmol)の撹拌溶液に−30℃で添加し、反応混合物を30分間撹拌し、次いで、撹拌を室温で16時間続けた。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗材料を得、これを、石油エーテル中10%EtOAcを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、I4番を薄褐色液体(18g、66%)として生じさせた。R
f:0.5(石油エーテル中20%EtOAc、KMnO
4活性)。
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.00 - 1.05 (m, 21H),
1.43 (s, 9H), 1.84 - 1.90 (m, 1H), 2.08 - 2.16 (m, 1H), 2.24 - 2.32 (m, 1H),
2.53 - 2.58 (m, 1H), 3.73 (dd, 1H, J = 2.0, 10.0 Hz), 4.00 (dd, 1H, J = 3.2,
10.0 Hz), 4.13 (d, 1H, J = 8.8 Hz).
【0198】
ステップ5。メチル付加体N−Boc TIPs保護アルコール(I5番)。DCM中のMeLi(20.0mL、2M、60.0mmol)を、乾燥THF(100mL)中のI4番(20.0g、53.8mmol)の溶液に、−78℃で滴下添加し、撹拌を4時間続けた。反応混合物をNH
4Cl溶液でクエンチし、EtOAcで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、I5番を薄褐色液体(20g、95%)として得、これを、さらに精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.6(30%EtOAc/石油エーテル、KMnO
4活性)。
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 0.97 - 1.02 (m, 21H),
1.17 (s, 9H), 1.73 - 1.75 (m, 2H), 2.05 (s, 3H), 2.40 - 2.45 (m, 2H), 3.45 -
3.55 (m, 3H), 6.52 - 6.54 (m, 1H).
【0199】
ステップ6。N−Bocアルコールの脱ヒドロキシル化生成物(I6番)。10%トリフルオロ酢酸/MeOH(80mL)中のI5番(7.0g、18.1mmol)および10%Pd/C(1.8g)の混合物を、パール装置内、200psiの水素雰囲気下、室温で24時間振とうした。反応混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄し、減圧下で濃縮して、粗混合物を得た。これを、石油エーテル中10〜30%EtOAcを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーによって精製して、I6番を黄色液体(2.3g、63%)として得た。R
f:0.4(30%EtOAc/石油エーテル、KMnO
4活性)。
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO) δ 1.11 (d, J = 6 Hz, 3H),
1.39 (s, 9 H), 1.45 - 1.51 (m, 1H), 1.76 - 1.98 (m, 3H), 3.18 - 3.34 (m, 1H),
3.46 - 3.49 (m, 2H), 3.65 - 3.74 (m, 2H).
【0200】
ステップ7。アミノアルコールトリフルオロ酢酸塩(I7番)の合成。トリフルオロ酢酸(40mL)を、DCM(40mL)中のI6番(6.5g、30.2mmol)の溶液に室温で滴下添加し、反応混合物を2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、残留物混合物を得、これをメタノールと共蒸留して、I7番を淡黄色液体(6.5g、94%)として生じさせた。R
f:0.2(DCM中20%MeOH、KMnO
4活性)。
LCMS m/z = 116.1 (M + H) (遊離塩基).
1H NMR (300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.28 (d, 3H, J = 6.3 Hz), 1.48 - 1.68 (m, 2H), 1.92 - 2.11 (m, 2H),
3.49 - 3.64 (m, 4H), 8.15 (br s, 1H), 9.3 (br s, 1H).
【0201】
ステップ8。カップリング生成物(I8番)の合成。I7番(3.4g、29.9mmol)を、脱気したDMSOに添加した。K
3PO
4(7.3g、34.5mmol)を溶液に添加し、撹拌を5分間続け、続いて、Pd
2(dba
3)(0.27g、0.30mmol)、BINAP(0.55g、0.88mmol)および6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリルA3番(2.3g、9.9mmol)を、アルゴン雰囲気下で添加した。得られた反応混合物を、アルゴン雰囲気下、90℃で1.5時間加熱した。反応混合物を室温に冷却し、EtOAcで希釈し、Celite(商標)パッドに通して濾過した。濾液を、水、続いてブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、減圧下で蒸発させて、粗混合物を得、これを、石油エーテル中20〜80%EtOAcを溶離液として使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのクロマトグラフィーにかけて、I8番を黄色固体(3.8g、48%)として得た。R
f:0.2(石油エーテル中50%EtOAc、UV活性)
LCMS m/z = 268.4 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.27 (d, J = 6 Hz,
3H), 1.72 - 1.79 (m, 1H), 1.91 - 2.03 (m, 2H), 2.11 - 2.19 (m, 1H), 3.38 - 3.44
(m, 1H), 3.58 - 3.63 (m, 1H), 3.93 - 4.03 (m, 2H), 4.94 (t, J = 5.6 Hz, 1H),
6.94 (d, J = 2 Hz, 1H), 7.47 (dd, J = 2.4, 9.2 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 5.6 Hz,
1H), 7.94 (d, J = 9.6 Hz, 1H), 8.33 (d, J = 6.4 Hz, 1H).
【0202】
ステップ9。アルデヒド(I9番)の合成。EtOAc(150mL)中のI8番(3.8g、14.0mmol)およびIBX(7.8g、28.0mmol)の混合物を、3時間還流させた。反応混合物を室温に冷却し、Celite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。有機層を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、真空で蒸発させて、粗混合物を取得した。これをペンタンで細砕して、I9番を薄黄色固体(3.1g、82%)として生じさせ、これを、さらに精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.4(50%EtOAc/石油エーテル、UV活性)。
LCMS m/z = 266.2 (M + H).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.28 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 1.66 - 1.68 (m, 1H), 2.16 - 2.26 (m, 3H), 4.20 - 4.22
(m, 1H), 4.52 - 4.55 (m, 1H), 6.89 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.35 (dd, J
= 2.7, 9.6 Hz, 1H), 7.82 (d, J = 5.7 Hz, 1H), 8.00 (d J = 9 Hz, 1H), 8.37
(d, J = 5.7 Hz, 1H), 9.59 (s, 1H).
【0203】
ステップ10。生成物(30番、31番)の合成。Me
3SiCF
3(2.30g、16.35mmol)を、THF(100mL)中のI9番(3.1g、16.4mmol)およびCsF(16.7g、109.8mmol)の溶液に−78℃で添加し、反応混合物を加温させ、室温で15時間撹拌した。エタノール(25mL)を反応混合物に添加し、撹拌を室温で3時間続けた。反応混合物を水に注ぎ入れ、EtOAcで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、減圧下で濃縮して、粗生成物混合物(3.8g)を得、これを分取HPLCによって精製して、ジアステレオマー30番(1.1g)および31番(1.1g)を生じさせた。R
f:石油エーテル中30%EtOAcにおいて同時に0.3および0.4。絶対立体化学は、結晶学を使用して確立した。
【0204】
(実施例30)
6−{(2R,5R)−2−メチル−5−[(1R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル
LCMS m/z = 336.3 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.32 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 1.75 - 1.83 (m, 1H), 1.91 - 1.96 (m, 1H), 1.97 - 2.08 (m, 1H), 2.34 - 2.39
(m, 1H), 4.05 - 4.10 (m, 1H), 4.22 - 4.27 (m, 1H), 4.33 - 4.38 (m,
1H), 6.62 (d, J = 6.6 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.42 (dd, J =
2.7, 9.6 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 5.4 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 9.3 Hz, 1H), 8.37 (d,
J = 5.7 Hz, 1H).キラルHPLC純度: 97.9
%.
【0205】
(実施例31)
6−{(2R,5R)−2−[(1R)−1−ヒドロキシエチル]−5−メチルピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 336.3 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO): δ 1.35 (d, J = 6.3 Hz,
3H), 1.79 - 1.88 (m, 1H), 1.93 - 1.98 (m, 2H), 2.34 - 2.37 (m, 1H), 3.96 - 4.01
(m, 1H), 4.03 - 4.13 (m, 1H), 4.22 - 4.27 (m, 1H), 6.64 (d, J = 6.6 Hz, 1H),
7.03 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 7.55 (dd, J = 2.3, 9.3 Hz, 1H), 7.83 (d, J = 5.7 Hz,
1H), 7.97 (d, J = 9 Hz, 1H), 8.35 (d, J = 6 Hz, 1H).キラルHPLC純度: 99.2%.
【0206】
【化15】
【0207】
ステップ1。エステル(J1番)の合成。塩化チオニル(5.6mL、77.0mmol)を、エタノール(130mL)中の酸(10.0g、77.0mmol)の溶液に、0℃でゆっくり添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌させた。混合物を真空で濃縮して、エタノールを除去した。粗残留物をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、J1番(9g、75%)を黄色液体として得た。R
f:0.3EtOAc(KMnO
4活性)。
GCMS m/z = 157.1 (M).
【0208】
ステップ2。ラクタムカルビノール(J2番)の合成。NaBH
4(1.2g、30.0mmol)を、エタノール(60mL)中のJ1番(8.0g、50.0mmol)の溶液に、0℃で小分けにしてゆっくり添加した。反応混合物を室温で6時間撹拌させた。混合物を濃HClでクエンチし、沈殿した固体を濾過し、DCM中8%メタノールを溶離液として用いる100〜200シリカゲル上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、純粋なJ2番(4.7g、80%)を淡黄色の濃厚な液体として得た。R
f:0.1(DCM中20%MeOH、KMnO
4活性)。
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO) δ 1.65 - 1.78 (m, 1H);
1.96 - 2.15 (m, 3H); 3.25 (m, 2H); 3.46 (m, 1H); 3.92 (br. s., 1H); 7.58 (br.
s., 1H).
【0209】
ステップ3。カルビノール生成物(J3番、J4番)の合成。Pd
2(dba)
3(55.0mg、0.06mmol)、キサントホス(110.0mg、0.19mmol)およびCs
2CO
3(2.0g、6.4mmol)を、1,4−ジオキサン(10mL)中の、J2番(0.50g、2.1mmol)および6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリル(0.50g、4.3mmol)の混合物に、窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を110℃に2.5時間加熱した。出発材料の消費後、混合物をEtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、真空で濃縮して、粗材料を得た。これを、100〜200シリカゲルを使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、石油エーテル中70%EtOAcで溶離して、純粋なJ3番およびJ4番をラセミ混合物として得た。反応を3回繰り返した。合わせた粗生成物を、キラル分取HPLCによって分離して、J3番(350mg)およびJ4番(350mg)を淡褐色固体として得た。絶対配置は、示されている通り、任意に割り当てられた。R
f:0.2(EtOAc)。
LCMS m/z = 268.1 (M + H).
1H NMR
(400 MHz, CDCl
3): δ 2.22 (m, 1H), 2.39 (m,
1H), 2.62 (m, 1H), 2.84 (m, 1H), 3.73 (m, 1H), 3.83 (m, 1H), 4.60 (m, 1H), 7.85
(d, J = 5.6 Hz, 1H), 8.00 (dd, J = 1.6, 9.2 Hz, 1H), 8.20 (d, J = 2.0 Hz, 1H),
8.34 (d, J = 9.2 Hz, 1H), 8.61 (d, J = 5.6 Hz, 1H).
【0210】
ステップ4。アルデヒド(J5番)の合成。IBX(587.0mg、2.1mmol)を、EtOAc(10mL)中のJ3番(280.0mg、1.0mmol)の撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物を80℃に3時間加熱した。反応の完了後、混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、J5番(300mg粗製物)を淡黄色液体として得、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。R
f:0.3(EtOAc)。
LCMS m/z = 266.1 (M + H).
【0211】
ステップ5。生成物(32番)の合成。Me
3SiCF
3(224mg、1.58mmol)を、THF(10mL)中の化合物J5番(300.0mg、1.1mmol)およびCsF(950.0mg、5.9mmol)の撹拌懸濁液に、−78℃で非常にゆっくり滴下添加した。次いで、反応混合物を室温に加温させ、終夜撹拌させた。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、真空で濃縮して、粗化合物(ジアステレオマー混合物)を得た。これを、シリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製した。石油エーテル中15%EtOAcでの溶離により、第一溶離ヒドロキシル中心ジアステレオマーを提供し、石油エーテル中40%EtOAcにより、他のジアステレオマー、標的32番(45mg、12%)を得た。ヒドロキシル中心ジアステレオマー(10mg、3%)。R
f:0.7(他のジアステレオマー)および0.5(32番)(EtOAc)。
【0212】
(実施例32)
6−{(5R)−2−オキソ−5−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 336.0 (M+1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO) δ 2.42 - 2.50 (m, 2H);
2.72 - 2.73 (m, 1H); 4.28 - 4.30 (m, 1H); 4.97 - 5.03 (m, 1H); 6.68 (d, J = 6.9
Hz, 1H); 8.11 - 8.28 (m, 4H); 8.65 (d, J = 5.4 Hz, 1H).
【0213】
ステップ6。アルデヒド(J6番)の合成。IBX(730.0mg、2.6mmol)を、EtOAc(10mL)中のJ4番(350mg、1.3mmol)の撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物を80℃に3時間加熱した。反応の完了後、混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製のJ6番(400mg粗製物)を淡黄色液体として得た。粗化合物を、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。R
f:0.3(EtOAc)。
LCMS m/z = 266.1 (M + H).
【0214】
ステップ7。生成物(33番)の合成。Me
3SiCF
3(297.0mg、2.1mmol)を、THF(10mL)中のJ6番(400.0mg、1.5mmol)およびCsF(1.2g、7.9mmol)の撹拌懸濁液に、−78℃で非常にゆっくり滴下添加した。反応混合物を室温に加温させ、終夜撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製ジアステレオマー混合物を得た。これを、シリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製した。石油エーテル中15%EtOAcでの溶離により、第一溶離ヒドロキシル中心ジアステレオマーを提供し、石油エーテル中40%EtOAcにより、他のジアステレオマー、標的33番(72mg、14%)およびヒドロキシ中心ジアステレオマー(17mg、3%)を得た。R
f:0.5(他のジアステレオマー)および0.7(33番)(EtOAc)。
【0215】
(実施例33)
6−{(5S)−2−オキソ−5−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 336.0 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO) δ 1.98 - 2.17 (m, 1H);
2.39 - 2.46 (m, 2H); 2.5 - 2.77 (m, 1H); 4.23 - 4.30 (m, 1H); 4.99 (t, J = 7.2
Hz, 1H); 6.70 (d, J = 6.3 Hz, 1H); 8.11 - 8.25 (m, 3H); 8.29 (d, J = 2.1 Hz,
1H); 8.65 (d, J = 5.7 Hz, 1H).
【0216】
【化16】
【0217】
ステップ1。アミノアルコール(K1番)の調製。DL−プロリン(6.0g、52.0mmol)を、THF(80mL)中のLiAlH
4(3.0g、78.0mmol)の撹拌懸濁液に、窒素雰囲気下、0℃で、30分間かけて慎重に、ゆっくり小分けにして添加した。反応混合物を室温に加温し、次いで、3時間還流まで加熱した。混合物を0℃の20%KOH溶液でゆっくりクエンチした(18〜20mL)。混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、THFで洗浄した。濾過した沈殿物を、THFで30分間再度還流させ、濾過した。合わせた濾液を濃縮して、K1番を淡黄色液体として得、これはゆっくり暗褐色液体(3.2g、65%)に変わった。R
f:0.1(DCM中10%MeOHおよび1滴のAcOH、ニンヒドリン活性)。
【0218】
ステップ2。カップリング生成物(K2番、K3番)の合成。Pd
2(dba)
3(350mg、0.06mmol)、BINAP(790.0mg、0.2mmol)、Cs
2CO
3(6.2g、3.0mmol)を、トルエン(10mL)中の6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリルA3番(1.5g、6.4mmol)およびK1番(1.3g、12.8mmol)の混合物に、窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を110℃に3時間加熱した。混合物をEtOAcで希釈し、水およびブライン溶液で洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、粗材料を得た。粗材料を、石油エーテル中40%EtOAcで溶離するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、ラセミ材料(K2番、K3番、1g、33%)を得た。異性体をキラル分取HPLCによって分離して、K2番(500mg)およびK3番(450mg)を得た。R
f:0.2(EtOAc)。
【0219】
ステップ3。アルデヒド(K4番)の合成。IBX(1.5g、5.5mmol)を、EtOAc(15mL)中のK2番(0.7g、2.7mmol)の撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物を80℃に3時間加熱した。混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。収集した有機層を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製のK4番(1g粗製物)を黄色液体として得た。粗化合物を、さらに精製することなく次のステップに使用した。R
f:0.7(EtOAc)。
【0220】
ステップ4。生成物(34番、35番)の合成。Me
3SiCF
3(0.6g、4.7mmol)を、THF中のK4番(1.0g、4.0mmol)およびCsF(3.0g、19.7mmol)の撹拌懸濁液に、−78℃で非常にゆっくり滴下添加した。反応混合物を室温に加温させ、終夜撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製ジアステレオマー混合物を得た。これを、石油エーテル中15%EtOAcで溶離する)シリカゲル(100〜200メッシュ上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、ジアステレオマー34番を得、石油エーテル中30%EtOAcにより、ジアステレオマー35番を得た。淡黄色の固体としての34番(66mg、6%)および35番(72mg、7%)の収率。R
f:0.5(34番)および0.7(35番)(EtOAc)。
【0221】
(実施例34)
6−{(2R)−2−[(1R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 322.0 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.90 - 2.10 (m, 2H);
2.18 - 2.43 (m, 2H); 3.43 - 3.53 (m, 1H); 3.57 - 3.65 (m, 1H); 4.32 (t, 2H);
6.50 (d, J = 9.6 Hz, 1H); 6.89 (d, J = 3.6 Hz, 1H); 7.41 (d, J = 6.8 Hz, 1H);
7.85 (d, J = 6.0 Hz, 1H); 8.06 (d, J = 9.6 Hz, 1H); 8.38 (d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0222】
(実施例35)
6−{(2R)−2−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 322.0 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO): δ 1.96 - 2.15 (m, 1H);
3.30 (t, J = 12.4 Hz, 1H); 3.56 (t, J = 7.6 Hz, 1H); 4.05 - 4.15 (m, 1H); 4.33
(d, J = 5.2 Hz, 1H); 6.53 (d, J = 6.4 Hz, 1H); 6.95 (d, J = 2.0 Hz, 1H); 7.51
(d, J = 7.2 Hz, 1H); 7.80 (d, J = 6.0 Hz, 1H); 7.96 (d, J = 9.6 Hz, 1H); 8.35
(d, J = 6.0 Hz, 1H).
【0223】
ステップ5。アルデヒド(K5番)の合成。IBX(1.1g、3.8mmol)を、EtOAc(10mL)中のK3番(0.5g、1.9mmol)の撹拌溶液に室温で添加した。反応混合物を3時間還流まで加熱した。混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。収集した有機層を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製のK5番(0.5g粗製物)を淡黄色液体として得た。粗化合物を、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。R
f:0.7(EtOAc)。
【0224】
ステップ6。最終化合物(36番、37番)の合成。Me
3SiCF
3(0.34g、2.4mmol)を、THF(15mL)中のアルデヒドK5番(0.5g、1.4mmol)およびCsF(1.5g、10.0mmol)の撹拌懸濁液に、−78℃で非常にゆっくり滴下添加した。反応混合物を室温に加温させ、終夜撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、粗製ジアステレオマー混合物を得た。これを、石油エーテル中15%EtOAcで溶離するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、ジアステレオマー36番(22mg、4%)を得、石油エーテル中30%EtOAcにより、ジアステレオマー37番(33mg、6%)を淡褐色固体として得た。R
f:0.5(36番)および0.7(37番)(EtOAc)。
【0225】
(実施例36)
6−{(2S)−2−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 322.0 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO) δ 2.05 (m, 4H); 3.29 -
3.30 (m, 1H); 3.57 (m, 1H); 4.07 - 4.09 (m, 1H); 4.34 (s, 1H); 6.53 (d, J = 1.8
Hz, 1H); 7.52 (dd, J = 9.0 Hz, 1H); 7.80 (d, J = 6.0 Hz, 1H); 7.96 (d, J = 9.6
Hz, 1H); 8.36 (d, J = 5.4 Hz, 1H).
【0226】
(実施例37)
6−{(2S)−2−[(1R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 322.0 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO) δ 1.95 - 2.04 (m, 2H),
2.18 - 2.32 (m, 2H); 3.36 - 3.40 (m, 1H); 3.58 - 3.61 (m, 1H); 4.29 - 4.38 (m,
2H); 6.5 (d, J = 5.1 Hz, 1H); 6.89 (d, J = 1.5 Hz, 1H); 7.40 - 7.43 (d, J = 7.2
Hz, 1H); 7.85 (d, J = 4.2 Hz, 1H); 8.06 (d, J = 6.9 Hz; 1H); 8.38 (d, J = 4.5
Hz, 1H).
【0227】
【化17】
【0228】
ステップ1。エステル(L1番)の合成。塩化チオニル(11.2mL、154mmol)を、エタノール(200mL)中の酸(20.0g、155.0mmol)の溶液に、0℃でゆっくり添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌させた。混合物を真空で濃縮して、エタノールを除去した。粗残留物をDCMで希釈し、飽和NaHCO
3水溶液、水およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、L1番(19g、80%)を黄色液体として得た。R
f:100%EtOAc中0.3(KMnO
4活性)。
【0229】
ステップ2。アルコール(L2番)の合成。NaBH
4(1.7g、45.0mmol)を、エタノール(120mL)中のL1番(12.0g、76.0mmol)の溶液に、0℃で小分けにしてゆっくり添加した。反応混合物を室温で6時間撹拌させた。反応完了後、混合物を濃HClでクエンチし、沈殿した固体を濾過した。粗化合物を、シリカゲル(100〜200メッシュ)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製し、DCM中8%メタノールで溶離して、純粋なL2番(7.3g、83%)を淡黄色の濃厚な液体として得た。R
f:0.1(DCM中20%MeOH、KMnO
4活性)。
【0230】
ステップ3。TIPS保護アルコール(L3番)の合成。イミダゾール(11.8g、173.0mmol)およびDMAP(3.1g、26.0mmol)を、DCM中のL2番(10.0g、87.0mmol)の撹拌溶液に0℃で、続いてTIPS−Cl(27.8mL、130.0mmol)を添加した。混合物を室温で16時間撹拌させた。出発材料が消費された後、混合物を氷水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗生成物を得、これを、石油エーテル中20%EtOAcで溶離するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、純粋なL3番(10.0g、31%)を淡黄色液体として得た。R
f:0.3(石油エーテル中50%EtOAc、KMnO
4活性)。
【0231】
ステップ4。N−Boc TIPS保護アルコール(L4番)の合成。(Boc)
2O(4.5mL、20.5mmol)を、アセトニトリル(40mL)中のL3番(5.0g、18.0mmol)およびDMAP(0.5g、4.0mmol)の撹拌溶液に、−30℃で添加した。反応混合物を30分間撹拌し、室温で16時間続けた。反応混合物を減圧下で濃縮して、粗生成物を得、これを、10%EtOAcおよび石油エーテルを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、H4番(4.5g、66%)を薄褐色液体として生じさせた。R
f:0.6(30%EtOAc/石油エーテル、KMnO
4活性)。
【0232】
ステップ5。メチル化N−Boc TIPS保護アルコール(L5番)の合成。MeLi(ジエチルアミン中3M、2.6mL、8.1mmol)を、乾燥THF(20mL)中のL4番(3.0g、8.1mmol)の溶液に、−78℃で滴下添加し、撹拌を同じ温度で4時間続けた。反応混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、L5番(3g、96%)を薄褐色液体として得、これを、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。R
f:0.2(石油エーテル中30%EtOAc、KMnO
4活性)。
【0233】
ステップ6。N−Bocアルコール(H6番)の合成。メタノール中10%トリフルオロ酢酸(80mL)中のL5番(3.5g、9.0mmol)および10%Pd/C(1.2g)の混合物を、パール装置内、200psiの水素雰囲気下、室温で24時間振とうした。反応混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄し、減圧下で濃縮して、粗生成物を提供した。これを、15%EtOAc/石油エーテルを使用するシリカゲル(100〜200メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製して、L6番(2g、60%)を黄色液体として得た。R
f:0.4(30%EtOAc:石油エーテル、KMnO
4活性)。
【0234】
ステップ7。アミノアルコールトリフルオロ酢酸塩(L7番)の合成。トリフルオロ酢酸(10.0mL)を、DCM(10mL)中のH6番(1.0g、4.6mmol)の溶液に室温で滴下添加し、反応混合物を2時間撹拌した。溶媒を減圧下で蒸発させて、残留物混合物を得、これをメタノールと共蒸留し、減圧下で濃縮して、L7番(1g、94%)を淡黄色液体として生じさせた。R
f:0.2(DCM中20%メタノール、KMnO
4活性)。
【0235】
ステップ8。生成物(L8番)の合成。Pd
2(dba)
3(235.0mg、0.25mmol)、BINAP(480.0mg、0.77mmol)、K
3PO
4(1.9g、9.0mmol)を、DMSO(5mL)中の6−ブロモイソキノリン−1−カルボニトリル(600.0mg、2.57mmol)およびL7番(1g、4.1mmol)の混合物に、窒素雰囲気下で添加した。反応混合物を110℃に3時間加熱した。混合物をEtOAcで希釈し、水およびブラインで洗浄した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濃縮して、粗化合物を得た。粗材料を、石油エーテル中40%EtOAcで溶離するシリカゲル(100〜200メッシュ)を使用するカラムクロマトグラフィーによって精製して、純粋なL8番(400mg、58%)を淡黄色固体として得た。R
f:0.4(石油エーテル中50%EtOAc)。
LCMS m/z = 268.2 (M + 1).
【0236】
ステップ9。アルデヒド(L9番)の合成。IBX(800.0mg、2.9mmol)を、EtOAc(10mL)中の撹拌溶液L8番(400mg、1.45mmol)に室温で添加した。反応混合物を80℃に3時間加熱した。混合物をCelite(商標)パッドに通して濾過し、EtOAcで洗浄した。濾液を飽和NaHCO
3水溶液で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、L9番(400mg粗製物)を淡黄色固体として得た。粗化合物を、さらに精製することなく次のステップにおいて使用した。R
f:0.5(石油エーテル中50%EtOAc)。
【0237】
ステップ10。生成物(38番)の合成。Me
3SiCF
3(300.0mg、2.1mmol)を、THF(10mL)中のL9番(400mg、1.5mmol)およびCsF(1.2g、8mmol)の撹拌懸濁液に、−78℃で非常にゆっくり滴下添加した。反応混合物を室温で終夜撹拌した。混合物を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮して、粗製ジアステレオマー混合物を得た。シリカゲル(230〜400メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーおよび石油エーテル中10%EtOAcでの溶離による精製により、ヒドロキシ中心ジアステレオマー(75mg、15%)を淡褐色固体として提供した。石油エーテル中20%EtOAcでのさらなる溶離により、ヒドロキシ中心ジアステレオマー38番(60mg、12%)をオフホワイトの固体として得た。R
f:0.6(ヒドロキシル中心ジアステレオマー)および0.7(38番)(石油エーテル中50%EtOAc)。
【0238】
(実施例38)
6−{(2S,5S)−2−メチル−5−[(1S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル]ピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 336.2 (M + 1).
1H NMR
(400 MHz, d
6-DMSO) δ 1.36 (d, J = 6.3 Hz,
3H); 1.79 - 1.93 (m, 3H); 2.27 (s, 1H); 3.97 - 4.03 (m, 2 H); 4.29 - 4.26 (m,
1H); 6.64 (d, J = 6.3 Hz; 1H); 7.04 (d, J = 2.1 Hz; 1H); 7.56 (q, J = 9.0 Hz,
9.9 Hz, 1H); 7.84 (d, J = 5.4 Hz; 1H); 7.98 (d, J = 9 Hz; 1H); 8.36 (d, J = 5.4
Hz; 1H).
【0239】
【化18】
【0240】
ステップ1。最終生成物(39番)の合成。ステップ1。生成物(17番)の合成。[125536−36−1,4].臭化メチルマグネシウム(1.2mL、1.2mmol)を、乾燥THF(8mL)中のI9番(0.30g、1.1mmol)に−78℃で添加した。混合物を−30℃に加温し、4時間撹拌した。出発材料の消費後、混合物を飽和NH
4Cl水溶液でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機層をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。この粗材料を、シリカゲル(230〜400メッシュ)上でのカラムクロマトグラフィーによって精製した。石油エーテル中20%EtOAcによる溶離により、(39番)(37mg、11%)を淡褐色固体として得た。石油エーテル中30%EtOAcによるさらなる溶離により、ヒドロキシ中心ジアステレオマー(18mg、5%)を淡褐色固体として得た。R
f:0.4(39番)および0.2(ヒドロキシル中心ジアステレオマー)(石油エーテル中60%EtOAc)。
【0241】
(実施例39)
6−{(2R,5R)−2−[(1S)−1−ヒドロキシエチル]−5−メチルピロリジン−1−イル}イソキノリン−1−カルボニトリル(任意に割り当てられた立体化学)
LCMS m/z = 282.1 (M + 1).
1H NMR
(300 MHz, d
6-DMSO) δ 1.14 (d, J = 6.3 Hz,
3H); 1.30 (d, J = 6.3 Hz, 3H); 1.17 - 1.83 (m, 2H); 2.01 - 2.07 (m, 1H); 2.07 -
2.27 (m, 1H); 3.82 - 3.85 (m, 1H); 3.97 - 4.04 (m, 2H); 4.73 (d, J = 3.3 Hz, 1H);
6.9 (d, J = 2.1 Hz, 1H); 7.43 (m, 1H); 7.82 (d, J = 5.4 Hz, 1H); 7.96 (d, J =
9.0 Hz, 1H); 8.30 (d, J = 5.7 Hz, 1H).
【0242】
下記の例は、1−シアノ−6−ブロモイソキノリンの代わりに2−ブロモ−5−シアノナフタレンを使用して調製する:
(実施例40)
6−((2R,3S)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブタン−2−イルアミノ)−1−ナフトニトリル
(実施例41)
6−((R)−2−((R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)アゼチジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例42)
6−((S)−2−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)アゼチジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例43)
6−(メチル((2R,3R)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブタン−2−イル)アミノ)−1−ナフトニトリル
(実施例44)
6−(メチル((2R,3S)−4,4,4−トリフルオロ−3−ヒドロキシブタン−2−イル)アミノ)−1−ナフトニトリル
(実施例45)
6−((R)−2−((R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例46)
6−((R)−2−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例47)
6−((2R,5R)−2−メチル−5−((R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例48)
6−((2R,5R)−2−((R)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチルピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例49)
6−((R)−2−オキソ−5−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例50)
6−((S)−2−オキソ−5−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例51)
6−((R)−2−((R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例52)
6−((R)−2−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例53)
6−((S)−2−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例54)
6−((S)−2−((R)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例55)
6−((2S,5S)−2−メチル−5−((S)−2,2,2−トリフルオロ−1−ヒドロキシエチル)ピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
(実施例56)
6−((2R,5R)−2−((S)−1−ヒドロキシエチル)−5−メチルピロリジン−1−イル)−1−ナフトニトリル
【0243】
アンドロゲン受容体媒介性転写アッセイ概要
CV−1細胞(American Tissue Culture Collectionカタログ番号CCL−70)を成長培地において拡大し、T225cm
2フラスコ内、pcDNA3発現ベクター中の完全長ヒトアンドロゲン受容体(AR)cDNAおよびpGL3ベクター中のヒトアンドロゲン応答要素(ARE)−ルシフェラーゼcDNA(いずれもInvitrogen製)を一過性にトランスフェクトした。1:3の比のDNA(μg)およびリポフェクタミン(μl)を、総体積55mLの基本培地中の細胞とともに4時間インキュベートした。細胞をトリプシン処理によって回収し、430万細胞/mLの濃度で再度凍結した(−150℃クリオメッド(cryomed))。
【0244】
アッセイの日、凍結細胞を解凍し、再懸濁培地中に再懸濁し、96ウェル白色プレート内、40,000細胞/ウェル(100μL体積中)で平板培養し、37℃、5%CO
2で少なくとも4時間インキュベートした。インキュベーション後、細胞を、スクリーニングする化合物で処理した。10mMの化合物のストックを、100%DMSO中で1:10連続希釈し、続いてアッセイ培地中でさらに1:100希釈した。これらの希釈系列を細胞プレートに添加し、さらなる1:10希釈および0.1%の最終%DMSOをもたらした。ビヒクル対照ウェルもこの希釈のDMSOを含有しており、陽性対照ウェルは、ジヒドロキシテストステロン(DHT)をARアゴニストとして0.1%DMSO中0.3nMの最終濃度で含有していた。細胞を、37℃および5%CO
2で16〜18時間インキュベートした。次いで、培養培地を除去し、細胞を、20μLの細胞溶解試薬中、室温で5分間溶解した。50μLのルシフェラーゼ試薬を各ウェルに添加し、5秒間にわたって発光を測定した。各化合物についてのEC
50は、以下に示す式を使用して算出した。
【0245】
式
EC
50(半数有効濃度)を濃度系列プロットから算出し、これにより、シグモイド曲線を発生させた。Xlfitソフトウェアを使用して、%効果対濃度の最良あてはめをプロットし、EC
50を算出した。このプロトコールを使用して、以下の表で説明されている結果を、表題化合物1〜39について発生させた。取得されたIC
50値は、本発明の化合物が、SARMに影響される多くの疾患における重要な特色である、アンドロゲン性受容体を選択的にモジュレートする上で有効であることを示唆している。
【0246】
アンドロゲン受容体媒介性転写アッセイにおいて使用した試薬および材料は、下記を包含する:
成長培地−DMEM/高グルコース−10%FBS:500mlのフェノールレッドDMEM/高グルコース(Gibco、Grand Island NY、カタログ番号10569−010)、10%非加熱不活性化ウシ胎仔血清(FBS)(Atlanta Biologicals、Norcross GA、カタログ番号S−12450)、1%非必須アミノ酸(Gibco、カタログ番号11140−050)、1%ペニシリン−ストレプトマイシン(Gibco、カタログ番号15140−122)
基本培地−フェノールレッドフリーDMEM/高グルコース(Gibco、カタログ番号31053−028)+1%ピルビン酸Na(Gibco、カタログ番号11360−070)、1%非必須アミノ酸(Gibco、カタログ番号11140−050)、1%GlutaMAX−I(Gibco、カタログ番号35050−061)
再懸濁培地−基本培地+1%ペニシリン−ストレプトマイシン(Gibco、カタログ番号15140−122)
アッセイ培地−基本培地+5%チャコールストリップFBS(HyClone、Logan Utah、カタログ番号SH30068)+1%ペニシリン−ストレプトマイシン(Gibco、カタログ番号15140−122)
細胞溶解試薬−Promega、カタログ番号PAE1531
ルシフェラーゼ試薬−Promega、カタログ番号PAE1483
【0247】
【表1】
【0248】
【表2】