(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0020】
(第1の実施形態)
次に、第1の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0021】
図1は、本実施形態の自動販売機システムの構成を表す図である。
【0022】
図1を参照すると、自動販売機システムは、決済管理装置1と、自動販売機2と、決済装置3を含む。
【0023】
決済管理装置1は、商品情報入力部11と、商品情報記憶部12と、決済指示部13と、出力部14を含む。
【0024】
自動販売機2は、自販機制御部20と、商品選択部21と、商品排出口22(商品排出部)を含む。自動販売機2の自販機制御部20は、決済管理装置1の商品情報入力部11と、出力部14に接続されている。
【0025】
決済装置3は、決済制御部30と、カードリーダライタ31と、表示部32と、現金入出力部33を含む。決済装置3は、カードリーダライタ31と、現金入出力部33のいずれか一方を含んでいなくても構わない。決済装置3は、決済管理装置1の決済指示部13と、出力部14に接続されている。
【0026】
非接触ICカード4は、電子通貨の情報格納されている、カードリーダライタ31による非接触での読み書きが可能なICカードである。
【0027】
なお、決済管理装置1と決済装置3のいずれか一方又は双方は、自動販売機2の筐体内に格納されていてもよい。決済装置3が自動販売機2の筐体内に格納されている場合、決済装置3は、自動販売機2の利用者が、カードリーダライタ31と、現金入出力部33にアクセス可能なように格納されていればよい。
【0028】
自動販売機2の利用者は、商品選択部21を操作して商品を一つ一つ選択する。商品選択部21は、例えば、自動販売機2が販売するそれぞれの商品対応する商品選択ボタンである。その場合、自動販売機2の利用者は、商品選択ボタンを押下することで、商品を選択すればよい。商品選択部21は、自動販売機2の利用者が操作して商品を選択することができる手段であれば、商品選択ボタンでなくてもよい。以下では、商品選択部21は商品選択ボタンであるとして説明する。
【0029】
利用者が自動販売機2の商品選択部21を操作して商品を選択すると、自販機制御部20は、利用者が選択した商品を識別する商品識別情報と、利用者が選択した商品の単価を表す単価情報を、商品情報入力部11に対して出力する。自販機制御部20は、商品情報入力部11に対して、商品識別情報と単価情報を含む決済要求を出力してもよい。自販機制御部20は、各商品に対して、その商品の商品識別情報と単価情報の組み合わせを保持していればよい。
【0030】
また、自動販売機2の自販機制御部20は、出力部14から商品識別情報を受信すると、受信した商品識別情報に対応する商品を、商品排出口22から排出させる。
【0031】
商品情報入力部11は、自動販売機2から、商品識別情報と対応する単価情報の組み合わせを取得し、その組み合わせを商品情報記憶部12に格納する。
【0032】
商品情報記憶部12は、自動販売機2から取得した商品それぞれの、商品識別情報と単価情報の組み合わせを記憶する。
【0033】
決済指示部13は、商品情報記憶部12に格納されている単価情報の単価を合計し、自動販売機2の利用者が選択した商品の合計金額を算出する。決済指示部13は、算出した合計金額の情報を、決済装置3に送信する。
【0034】
出力部14は、決済装置3から決済完了通知を受信すると、商品情報記憶部12に格納されている商品識別情報を読み出し、順次、自動販売機2に送信する。出力部14は、例えば、1個1個、一定の時間間隔で、商品識別情報を自動販売機2に送信すればよい。
【0035】
決済装置3の決済制御部30は、決済指示部13から金額を表す情報を受信する。決済制御部30は、受信した情報が表す金額を、表示部32に表示させればよい。決済制御部30は、電子通貨による決済を含む、既存の決済方法で、決済を行う。決済制御部30は、電子通貨により決済を行う場合、カードリーダライタ31により、非接触ICカード4に格納されている電子通貨の情報から、受信した金額の全部又は一部を引去する処理を行えばよい。決済制御部30は、非接触ICカード4に格納されている電子通貨情報から、受信した金額の一部を引去する処理を行った場合、残りの金額は現金により決済する処理を行えばよい。その場合、決済制御部30は、現金出入部33に投入された金額から、前述の残りの金額を引いた現金を、現金出入部33により返却すればよい。決済制御部30は、現金のみで決済を行ってもよい。決済制御部30は、例えば、非接触でないカードや磁気カードの電子通貨や、プリペイドカード、クレジットカード、社員証、入場券、あるいは施設内通貨による決済のような、他の方法で決済を行ってもよい。その場合、カードリーダライタ31は、非接触ICカード以外の媒体であっても読み書きが可能であればよい。
【0036】
なお、電子通貨は既存の電子通貨であればよい。また、非接触ICカード4、カードリーダライタ31、及び現金出入部33は、それぞれ、既存の技術で実現されていればよい。
【0037】
決済が完了すると決済制御部30は、出力部14に決済完了通知を送信する。
【0038】
次に、本実施形態の動作について、図面を参照して詳細に説明する。
【0039】
図2は、本実施形態の自動販売機システム全体の動作を表すフローチャートである。
【0040】
まず、自動販売機2の自販機制御部20が、商品選択部21により利用者が選択した商品を特定する(ステップS1)。
【0041】
自販機制御部20は、特定した商品の商品識別情報とその商品の単価情報を、決済管理装置1の商品情報入力部11に送信する(ステップS2)。自動販売機制御部20は、利用者の1回の選択で、商品識別情報と単価情報の組み合わせを1組商品情報入力部11に送信する。例えば、利用者がある商品を指定する商品選択ボタンを押した場合、自販機制御部20は、その商品の商品識別情報と単価情報の組み合わせを商品情報入力部11に送信する。
【0042】
決済管理装置1は、これまでに自販機制御部20から送られた単価情報から、未決済の商品の単価の合計金額を算出する。決済管理装置1は、その合計金額で決済する指示である決済指示を、決済装置3に対して送信する(ステップS3)。決済管理装置1は、算出した合計金額を表す情報を決済装置3に送信することで、決済指示を行えばよい。決済指示を受信した決済装置3は、例えば表示部32に金額を表示し、利用者による決済が可能な状態で待機すればよい。ステップS3の動作については、後で詳細に説明する。
【0043】
利用者が商品の選択を完了していない場合(ステップS4、N)、ステップS1に戻る。自動販売機システムは、商品選択部21の操作により利用者が新たに商品を選択した場合に、利用者が商品の選択を完了していないと判定すればよい。
【0044】
利用者は、複数の商品を選択したい場合、連続して商品の選択を行う。自動販売機システムは、利用者が商品の選択を完了するまで、利用者が商品を選択するたびに、ステップS1からステップS3の動作を行う。すなわち、自動販売機2は、利用者が商品を選択するたびに、その商品の識別情報と単価情報を決済管理装置1に送信する。決済管理装置1は、利用者が商品を選択するたびに、利用者が新たに選択した商品の単価を含めた合計金額を算出し、決済装置3に送信する。決済装置3は、利用者が選択し終わった商品の合計金額で、決済が可能な状態で待機している。
【0045】
利用者が商品の選択を完了した場合(ステップS4、Y)、決済装置3の決済制御部30が決済の処理を行う(ステップS5)。決済制御部30は、決済が完了すると、決済管理装置1の出力部14に、決済完了通知を送信する。
【0046】
自動販売機システムは、利用者が、例えばカードリーダライタ31に非接触ICカード4をかざしたり、現金を現金出入部33に投入するなどの、決済の動作を行ったことを検出した場合に、利用者が商品の選択を完了したと判定すればよい。あるいは、自動販売機2が、例えば決済完了ボタンを備えていて、利用者が決済完了ボタンを押下した場合、利用者が商品の選択を完了したと判定してもよい。
【0047】
利用者は、自動販売機2の商品選択部21の操作による、購入したい商品を全て選択し終わると、決済装置3で決済を行えばよい。
【0048】
決済完了通知を受信した決済管理装置1の出力部14は、自動販売機2の自販機制御部20に対して、決済が行われた商品の排出の指示を行う(ステップS6)。出力部14は、商品の排出の指示を、その商品の商品識別情報を、自販機制御部20に送信することで行う。
【0049】
商品識別情報を受信した自販機制御部20は、受信した商品識別情報に対応する商品を商品排出口22から排出させる(ステップS7)。
【0050】
前述のように、ステップS6とステップS7の動作において、出力部14は、決済が完了した商品毎に、1個ずつ所定の間隔で商品識別情報を出力する。そして、自販機制御部20は、商品識別情報を受信するたびに商品の排出を行う。
【0051】
次に、本実施形態の決済管理装置1の動作について、図面を参照して総裁に説明する。
【0052】
図3は、本実施形態の決済管理装置1の動作を表すフローチャートである。
【0053】
図3のステップS11からステップS14が、
図2のステップS3に対応する。また、
図3のステップS15が、
図2のステップS4に対応する。さらに、
図3のステップS16からステップS18が、
図2のステップS6に対応する。
【0054】
上述のように、利用者が自動販売機2を操作して商品を新たに選択すると、自動販売機2は、その商品の商品識別情報と単価情報を商品情報入力部11に送信する。
【0055】
図3を参照すると、商品情報入力部11は、自動販売機2から、商品識別情報と単価情報を、新たに取得した場合(ステップS11、Y)、受信した商品識別情報と単価情報の組み合わせを、商品情報記憶部12に格納する(ステップS11、N)。
【0056】
図4は、商品情報記憶部12が記憶する、商品識別情報と単価情報の組み合わせの例を表す図である。商品情報記憶部12は、利用者が選択し、まだ決済が終わっていない商品の、商品識別情報と単価情報の組み合わせを全て記憶している。利用者が同じ商品を複数回選択した場合、商品情報記憶部12は、その商品の商品識別情報と単価情報の組み合わせを、複数記憶している。
【0057】
利用者が自動販売機2で商品を新たに選択していなければ、自動販売機2は商品情報入力部11に商品識別情報と単価情報を送信しない。
【0058】
商品情報入力部11が、自動販売機2から、商品識別情報と単価情報を取得しなかった場合(ステップS11、Y)、ステップS15に進む。なお、商品情報記憶部12に商品識別情報が格納されていない場合、すなわち、商品情報入力部11が既に商品情報を取得している商品で、未決済の商品が1個も無い場合は、決済管理装置1は、商品識別情報と単価情報を受信するまで待機していればよい。
【0059】
商品情報入力部11が、受信した商品識別情報と単価情報の組み合わせを、商品情報記憶部12に格納すると、決済指示部13が、商品情報記憶部12に格納されている単価情報から、代金が未決済の商品の合計金額を算出する(ステップS13)。
【0060】
本実施形態では、商品情報記憶部12に格納されている商品識別情報と単価情報の組み合わせに対する商品は、全て代金が未決済であるので、決済指示部13は、商品情報記憶部12に格納されている単価情報の単価の合計を算出すればよい。また、決済算出部13は、商品情報記憶部12に格納されているそれぞれの商品識別情報に、決済中であることを表す情報を対応させて記憶させてもよい。決済指示部13は、単価の合計の対象とした商品識別情報を読み出し、決済中の商品識別情報として保持してもよい。このようにすることで、商品情報記憶部12に新たに追加された商品識別情報に対応する単価を含めた合計金額を算出する前に、その商品識別情報追加前の合計金額で決済が行われた場合に、新たに追加された未決済の商品の商品識別情報を判別することができる。なお、決済端末3が決済が可能な時間帯と、商品情報入力部11が商品情報記憶部12に新たな商品識別情報を格納可能な時間帯を分離するよう、決済管理装置1が動作するのであれば、商品情報記憶部12に商品識別情報が格納されている商品は全て未決済である。
【0061】
決済指示部13は、算出した合計金額を表す情報を、決済装置3に送信する(ステップS14)。
【0062】
金額の情報を受信した決済装置3は、その金額で決済が可能な状態で待機する。また、決済装置3は、その待機中は、受信した金額を表示部32に表示すればよい。利用者は、まだ商品の選択を完了していなければ、決済を行わずに、更に商品を選択する。利用者が決済を行わなければ、決済装置3は決済完了通知を送信しない。
【0063】
決済指示部13は、合計金額に加えて、代金の合計金額を算出した各商品の、商品識別情報と単価情報を、決済装置3に送信してもよい。そして、決済装置3は、受信した商品識別情報と単価情報を、表示部32に表示してもよい。
【0064】
出力部14が決済完了通知を受信しない場合(ステップS15、N)、ステップS11に戻る。
【0065】
決済指示部13がステップS14合計金額を決済装置3に送信してから所定時間待機し、その間に出力部14が決済完了通知を受信しなかった場合、決済指示部13は、決済装置3に決済を受け付けない状態で待機する指示を送信してもよい。そして、商品情報入力部11は、ステップS11開始から所定時間の間にだけ、取得した商品識別情報及び単価情報を商品情報記憶部12に格納すればよい。商品情報入力部11は、それ以外の期間に商品識別情報及び単価情報を取得した場合、それらを次のステップS11開始まで保持すればよい。決済管理装置1は、このように動作することで、決済端末3が決済が可能な時間帯と、商品情報入力部11が商品情報記憶部12に新たな商品識別情報を格納可能な時間帯を分離することができる。
【0066】
利用者は、購入したい商品の選択が終了していれば、例えば電子通貨の情報が格納された非接触ICカード4を決済装置3のカードリーダライタ31にかざして、選択した商品の代金を支払って決済を行う動作を実行する。
【0067】
決済装置3は、決済が可能な状態で待機中に、例えばカードリーダライタ31にかざされた電子通貨の情報が格納された非接触ICカード4を検出した場合、その電子通貨の情報から受信した金額を差し引く処理を行うことで、決済を行う。前述のように、決済方法は必ずしも電子通貨による決済でなくてもよい。決済装置3は、決済装置3が対応する決済方法であればどのような方法で決済を行ってもよい。決済装置3は、決済が完了すると、出力部14に、決済完了通知を送信する。
【0068】
出力部14は、決済完了通知を決済装置3から受信した場合(ステップS15、Y)、決済が完了した商品の商品識別情報の、自動販売機2への送信を開始する。
【0069】
出力部14は、決済完了通知受信時に、決済中であった商品識別情報を、自動販売機2に送信すればよい。
【0070】
決済が完了した全ての商品の商品識別情報の送信が完了していない場合(ステップS16、Y)、出力部14は、商品情報記憶部12から商品識別情報を読み出す(ステップS17)。
【0071】
出力部14は、読み出した商品識別情報を、自動販売機2に送信する(ステップS18)。
【0072】
出力部14は、ステップS17とステップS18の動作を、それぞれの商品情報に対して、一つ一つ、一定時間以上の間隔で行えばよい。その間隔は、例えば自動販売機2が販売する商品に応じて、適宜決めておけばよい。出力部14は、読み出して自動販売機2に送信した商品識別情報と、その商品識別情報に対応する単価情報を、商品情報記憶部12から消去すればよい。
【0073】
出力部14は、商品識別情報を、一つ一つ商品情報記憶部12から読み出して送信するのではなく、商品情報記憶部12に格納されている商品識別情報を、一度に全て読み出してもよい。その場合も同様に、出力部14は、読み出した全ての商品識別情報と、その商品識別情報に対応する単価情報を、商品情報記憶部12から消去すればよい。出力部14は、さらに、一度に読み出した商品識別情報を、一つ一つ自動販売機2に送信すればよい。
【0074】
出力部14は、自動販売機2に商品識別情報を送信してから、次に商品識別情報を送信するまで、一定時間以上の間隔で送信すればよい。このことにより、出力部14は、自動販売機2の商品排出口22からの商品の取り出しが遅れることによる商品の詰まりを減少させることができる。
【0075】
また、出力部14は、利用者による商品の選択順に、商品識別情報を送信してもよい。その場合、商品情報入力部11は、商品識別情報を、その商品識別情報を取得した順序に対応付けて、商品情報記憶部12に格納すればよい。出力部14は、商品情報に対応付けられている順序に従って、商品識別情報を読み出して自動販売機2に送信すればよい。
【0076】
出力部14による、決済の完了した商品識別情報の自動販売機2への送信が完了した場合(ステップS16、Y)、決済管理装置1は動作を終了する。
【0077】
以上で説明した本実施形態には、自動販売機における複数の商品の決済を、低いコストで、電子マネーによる一度の決済で行うことができるという第1の効果がある。
【0078】
その理由は、商品情報入力部11が1個の商品毎に取得したその商品の単価の合計で決済を行う指示を、決済指示部13が決済装置3に送信するからである。このことにより、本実施形態の決済管理装置1は、複数の商品の決済を電子マネーにより1度に行うことができる。また、本実施形態の決済管理装置1は、自動販売機2や決済装置3と接続されていればよい。自動販売機システムの提供者は、自動販売機2や決済装置3に、既存の汎用品を使用することができる。従って、決済管理装置1を構成に含んだ自動販売機2や決済装置3の場合と比較して、自動販売機2のコストを低減することができる。
【0079】
また、本実施形態には、例えば多数の決済手段に対応したコストの高い決済装置で決済を行う自動販売機を多数設置する場合に、それらの自動販売機全体のコストを低減できるという効果がある。
【0080】
その理由は、自動販売機と、決済管理装置及び決済装置とを、分離できるからである。
【0081】
図10は、本実施形態の自動販売機システムの設置例を表す図である。
図10の例では、図示していないが、中央の1台の決済管理装置1は、各自動販売機2と接続されている。決済管理装置1は、利用者がいずれかの自動販売機2で商品を選択している間、例えば利用者が指定した自動販売機2のみと通信が可能であればよい。そのような構成は、例えば、決済管理装置1と各自動販売機2の間に、いずれかの自動販売機2を切り替えて決済管理装置1に接続するスイッチを接続することで実現できる。そして、利用者は、いずれかの自動販売機2で選択した複数の商品の代金の決済を、決済管理装置1に接続された1台の決済装置3で行うことができる。
【0082】
本実施形態では、自動販売機2と、決済管理装置1及び決済装置3とを分離することができるので、
図10の例のような構成が可能である。従って、決済装置3が高価であり、自動販売機2が複数存在する場合、本実施形態の自動販売機システムは、自動販売機2が決済管理装置1と決済装置3を含む場合より、コストの低減が顕著である。
【0083】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0084】
図5は、本実施形態の自動販売機システムの構成を表す図である。
【0085】
図5を
図1の実施形態の自動販売機システムの構成を比較すると、本実施形態の自動販売機システムは、決済管理装置1の代わりに決済管理装置1Aを含み、自動販売機2の代わりに複数の自動販売機2Aを含む点が異なる。
【0086】
決済管理装置1Aは、商品検出部15を含む点が、決済管理装置1と異なる。
【0087】
また、自動販売機2Aは、商品排出口22内に商品が有るか否かを検出するセンサ23を含む。
【0088】
決済管理装置1Aは、複数の自動販売機2Aと接続されている。商品情報入力部11と出力部14は、それぞれ、各自動販売機2Aの自販機制御部20に接続されている。また、
図5の例では、商品検出部15は、それぞれ、各自動販売機2Aのセンサ23に接続されている。商品検出部15は、各自動販売機2Aのセンサ23ではなく、自販機制御部20に接続されていてもよい。その場合、自販機制御部20は、センサ23に接続されていればよい。そして、商品検出部15は、センサ23による検出結果を、自販機制御部20から取得すればよい。
【0089】
センサ23は、商品排出口22の底に取り付けられ、商品排出口22に所定重量以上の重量の物体が存在するか否かを検出する重量センサや圧力センサであればよい。センサ23は、商品排出内の物体の存在を検出するための赤外線センサや超音波センサであってもよい。
【0090】
本実施形態の商品情報入力部11は、各自動販売機2Aから、商品識別情報とその商品の単価に加えて、ユーザがその商品を選択した自動販売機2Aを識別するための自動販売機識別情報を取得する。商品情報入力部11は、取得した商品識別情報とその商品の単価情報と、ユーザがその商品を選択した自動販売機2Aを識別するための自動販売機識別情報の組み合わせを、商品情報記憶部12に格納する。
【0091】
商品情報記憶部12は、商品識別情報とその商品の単価情報と、ユーザがその商品を選択した自動販売機2Aを識別するための自動販売機識別情報の組み合わせを記憶する。
【0092】
商品検出部15は、各自動販売機2Aのセンサ23により、各自動販売機2Aの商品排出口22に商品が存在するか否かを検出する。
【0093】
出力部14は、決済が完了した商品の商品識別情報を、その商品識別情報に対応付けられている自動販売機識別情報で特定される自動販売機2Aに送信する。ただし、出力部14は、送信先の自動販売機2Aの商品排出口22に商品が存在することが検出されている場合、その自動販売機2Aに商品識別情報を送信しない。出力部14は、送信先の自動販売機2Aの商品排出口22に商品が存在しないことが検出された場合に、その自動販売機2Aに商品識別情報を送信する。
【0094】
本実施形態の決済装置3は、第1の実施形態の決済装置3と同じであるので、説明を省略する。
【0095】
次に、本実施形態の動作について図面を参照して詳細に説明する。
【0096】
図2は、本実施形態の自動販売機システム全体の動作を表す図である。本実施形態の自動販売機システム全体の動作は、
図2の記載の範囲では、第1の実施形態の自動販売機システム全体の動作と同じなので、説明を省略する。
【0097】
図6は、本実施形態の決済管理装置1Aの動作を表すフローチャートである。
【0098】
図6と、
図3を比較すると、
図6のフローチャートは、ステップS11とステップS12の代わりにステップS21とステップS22が存在し、ステップS17とステップS18の間にステップS23が存在する点が異なる。以下では、本実施形態の決済管理装置1Aの動作と、第1の実施形態の決済管理装置1の動作の相違点を中心に説明する。
【0099】
自動販売機システムの利用者は、いずれかの自動販売機2Aの商品選択部21を操作して、商品の選択を行う。利用者が商品選択部21で商品の選択を行った自動販売機2Aは、利用者が選択した商品の商品識別情報とその商品の単価情報に加えて、自身(自動販売機2A)を識別するための自動販売機識別情報を、商品情報入力部11に送信する。
【0100】
いずれかの自動販売機2Aが、利用者が選択した商品の商品識別情報と、その商品の単価情報と、自動販売機識別情報を商品情報入力部11に送信することで、商品情報入力部11は、商品識別情報、単価情報、自動販売機識別情報の組み合わせを取得する。
【0101】
商品情報入力部11は、商品識別情報、単価情報、自動販売機識別情報の組み合わせを取得すると(ステップS21、Y)、その組み合わせを商品情報記憶部12に格納する(ステップS22)。
【0102】
図7は、本実施形態の商品情報記憶部12が記憶する、商品識別情報、単価情報、自動販売機識別情報の組み合わせの例を表す図である。商品情報記憶部12は、利用者が選択し、まだ決済が終わっていない商品の、商品識別情報と単価情報とその商品を選択した自動販売機2Aの自動販売機識別情報の組み合わせを全て記憶している。利用者が同じ商品を複数回選択した場合、商品情報記憶部12は、その商品に対応する上述の組み合わせを、複数記憶している。本実施形態の商品情報記憶部12は、第1の実施形態の商品情報記憶部12と同様、それぞれの組み合わせを、商品情報入力部11が取得した順番に記憶していてもよい。あるいは、商品情報記憶部12は、それぞれの組み合わせに、商品情報入力部11が取得した順番を対応付けて記憶していてもよい。
【0103】
ステップS13からステップS16の動作は、第1の実施形態の同じ符号のステップの動作と同じなので、説明を省略する。
【0104】
ステップS17で、出力部14は、商品識別情報に加えて、その商品識別情報に対応付けられている、その商品識別情報の送信元の自動販売機2Aの自動販売機識別情報を読み出す。
【0105】
検出部14は、読み出した自動販売機識別情報で特定される自動販売機2Aの商品排出口22に、商品が存在するか否かを検出する。
【0106】
検出部14が、その自動販売機2Aの排出口に何らかの商品が存在することを検出した場合(ステップS23、Y)、出力部14は、その商品が取り出されるまで待機する。
【0107】
検出部14が、その自動販売機2Aの排出口に何らかの商品が存在しないことを検出した場合(ステップS23、Y)、出力部14は、読み出した商品識別情報を、その自動販売機2Aに対して送信する(ステップS18)。
【0108】
以上で説明した本実施形態には、第1の実施形態の効果に加えて、利用者が複数台の自動販売機で選択した複数の商品の代金の決済を、一度に行うことができるという効果がある。
【0109】
その理由は、商品情報取得部11が、複数の自動販売機2Aから、利用者が選択した商品識別情報と単価情報に加えて、利用者がその商品を選択した自動販売機2Aの自動販売機識別情報を取得するからである。そして、決済指示部13が、利用者が選択した複数の商品の代金の合計金額を決済端末3に送信して、決済端末3に決済を行わせる。出力部14は、決済が完了した商品の商品識別情報を、その商品情報に自動販売機識別情報が対応付けられている、その商品を利用者が選択した自動販売機2Aに送信する。商品識別情報を受信した自動販売機2Aは、受信した商品識別情報に対応する商品を商品排出口22から排出する。
【0110】
次に、本実施形態の変形例について説明する。本実施形態の自動販売機システムは次のように変形することもできる。本変形例の構成は、
図5の第2の実施形態の構成と同じである。また、本実施形態の動作を表すフローチャートは、
図6の第2の実施形態の動作を表すフローチャートと同じである。以下では、本変形例と第2の実施形態の相違点を中心に説明する。
【0111】
本実施形態の決済装置3は、利用者に自動販売機2Aを選択させる手段を含んでいてもよい。そして、決済制御部30が、利用者が選択した自動販売機2Aの自動販売機識別情報を決済指示部13に送信するよう構成してもよい。
【0112】
その場合、決済指示部13は、決済装置3から受信した自動販売機識別情報に対応付けられている単価の合計金額を算出することができる。
【0113】
また、出力部13は、決済完了通知を受信した際、決済指示部13が決済装置3から受信した自動販売機識別情報を、決済指示部13から取得すればよい。そして、出力部13は、取得した自動販売機識別情報に対応付けられている商品識別情報を、取得した自動販売機識別情報で特定される自動販売機2Aに送信すればよい。
【0114】
また、この場合、決済指示部13は、決済装置3から自動販売機識別情報を受信するまでステップS13とステップS14の動作を行わなくてよい。さらに、決済指示部13は、決済装置3から自動販売機識別情報を受信した場合、ステップS13では、決済装置3から受信した自動販売機識別情報に対応付けられている単価の合計金額を算出すればよい。
【0115】
また、出力部13は、決済指示部13から取得した自動販売機識別情報に対応付けられている商品識別情報だけを対象に、ステップS16、ステップS17、ステップS18の動作を行えばよい。
【0116】
本変形例には、第1の実施形態の効果に加えて、複数の自動販売機2Aで同時に複数の商品を選択した場合に、それぞれの自動販売機2A毎に、選択した商品の代金の決済を行うことができるという効果がある。
【0117】
その理由は、決済指示部13が、受信した自動販売機識別情報で特定される自動販売機2Aで選択した商品の合計金額を算出するからである。
【0118】
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0119】
図8は、本実施形態の決済管理装置1の構成を表す図である。
【0120】
図8を参照すると、本実施形態の決済管理装置1は、自動販売機2と、決済を行う決済装置3とに接続された決済管理装置1であって、自動販売機2から、利用者が選択した商品識別情報と単価情報の組み合わせを取得し、取得した組み合わせを商品情報記憶部12に格納する商品情報入力11と、商品情報記憶部12と、商品情報記憶部12に格納されている単価情報各々の合計金額を算出し、その合計金額を表す情報を決済装置3に送信する決済指示部13と、その合計金額で決済を行うと決済完了通知を出力する決済装置3から決済完了通知を受信して、商品情報記憶部12が記憶する前記商品識別情報各々を、商品の商品識別情報を受信するとその商品識別情報に対応する商品を排出する自動販売機2に順次送信する出力部14とを含む。
【0121】
次に、本実施形態の決済管理装置1の動作について図面を参照して説明する。
【0122】
図3が、本実施形態の決済管理装置1の動作を表すフローチャートである。本実施形態の決済管理装置1の動作は、第1の実施形態の決済管理装置1の動作と同じなので、説明を省略する。
【0123】
次に、本実施形態の効果について説明する。
【0124】
本実施形態には、第1の実施形態と同じ効果がある。その理由は、第1の実施形態の効果の理由と同じなので、説明を省略する。
【0125】
決済管理装置1、決済管理装置1Aは、それぞれ、コンピュータ及びコンピュータを制御するプログラム、専用のハードウェア、又は、コンピュータ及びコンピュータを制御するプログラムと専用のハードウェアの組合せにより実現することができる。
【0126】
商品情報入力部11、決済指示部13、出力部14、商品検出部15は、例えば、プログラムを記憶する記録媒体からメモリに読み込まれた、各部の機能を実現するための専用のプログラムと、そのプログラムを実行するプロセッサにより実現することができる。また、商品情報記憶部12は、コンピュータが含むメモリやハードディスク装置により実現することができる。あるいは、商品情報入力部11、商品情報記憶部12、決済指示部13、出力部14、商品検出部15の一部又は全部を、各部の機能を実現する専用の回路によって実現することもできる。
【0127】
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。