(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039304
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】半導体加工装置およびそれを用いた半導体装置の製造方法
(51)【国際特許分類】
H01L 21/306 20060101AFI20161128BHJP
H01L 21/304 20060101ALI20161128BHJP
【FI】
H01L21/306 R
H01L21/306 N
H01L21/304 643C
H01L21/304 643A
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-183308(P2012-183308)
(22)【出願日】2012年8月22日
(65)【公開番号】特開2014-41916(P2014-41916A)
(43)【公開日】2014年3月6日
【審査請求日】2014年11月12日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】緒方 健一
【審査官】
溝本 安展
(56)【参考文献】
【文献】
特開2008−112837(JP,A)
【文献】
特開昭61−296724(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/306
H01L 21/304
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板表面を加工する半導体加工装置であって、
前記基板表面にジェット用薬液を吐出するノズルと、
前記ノズルの外周に配置され、前記ノズルから吐出されるジェット用薬液の周囲を囲み前記基板表面にまで到達する液膜を形成するように、シャワー液を吐出するシャワーノズルとを備え、
前記ノズルにより吐出される前記ジェット用薬液の圧力が、前記シャワーノズルにより吐出される前記シャワー液の圧力よりも高く、
前記シャワーノズルは前記ノズルの外周に複数個配置され、前記シャワー液を円錐状に吐出し前記液膜を形成するノズル部材を含み、
前記ノズルの先端部と前記ノズル部材との間に位置し、前記ノズルの周囲を囲むカバー部材をさらに備える、半導体加工装置。
【請求項2】
前記シャワーノズルは、前記液膜が円錐状に拡がるように構成されている、請求項1に記載の半導体加工装置。
【請求項3】
前記ジェット用薬液と前記シャワー液とは、同一種類の液である請求項1または請求項2に記載の半導体加工装置。
【請求項4】
前記ノズルにより吐出される前記ジェット用薬液の圧力に対する、前記シャワーノズルにより放射される前記シャワー液の圧力の比は、1/50以上1/5未満である、請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の半導体加工装置。
【請求項5】
表面に薄膜が成膜された基板を準備する工程と、
請求項1に記載の半導体加工装置を用いて、前記薄膜を剥離する工程とを備える、半導体装置の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体加工装置およびそれを用いた半導体装置の製造方法に関し、より詳しくは、基板に対するリフトオフ装置およびリフトオフ工程に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、半導体装置の製造方法において基板上に薄膜パターンを形成するに際し、フォトリソグラフィによりレジストパターンを形成した後に真空蒸着やスパッタにより金属、半導体または絶縁体などの薄膜を成膜し、レジスト剥離液を用いてレジストを剥離する際に不要な部分も同時に剥離するいわゆるリフトオフ方法が用いられている。
【0003】
リフトオフにはレジスト剥離溶液槽を備えたリフトオフ装置を使用するのが一般的である。このとき、基板をレジスト剥離溶液中に浸漬しただけでは剥離速度を上げることが難しいため、剥離用液槽に超音波発生装置を付設し、レジスト剥離溶液に超音波を加えることも行われている。
【0004】
また、特開2010−263022号公報や特開2005−45156号公報には、基板をスピンテーブルにより回転させながら、剥離用液を基板にジェット噴射させることにより、薄膜に皺やクラックを生じさせて、剥離液を廻り込ませるので、薬液の使用量を減少させるとともに、処理時間を短くすることができるリフトオフ装置が記載されている。このとき、一般には特開2005−45156号公報のように、処理室には剥離した薄膜の飛散を防止し、かつ回収するための飛散防止用カップが設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−263022号公報
【特許文献2】特開2005−45156号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、高圧ジェットノズルを備えた従来のリフトオフ装置では、高圧ジェットノズルから噴射された剥離液の圧力によって、剥離した薄膜、レジスト、および剥離液の跳ね返り液滴等が飛散防止用カップ外部にまで飛散することを効果的に抑制できていなかった。そのため、処理室は汚染され、さらには、剥離した薄膜の回収率は低下するといった問題があった。
【0007】
本発明は上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、剥離した薄膜が飛散することによる処理室の汚染を抑制し、薄膜の回収率を向上させることができる半導体加工装置およびそれを用いた半導体装置の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の半導体加工装置は、基板表面を加工する半導体加工装置であって、基板表面にジェット用薬液を吐出するノズルと、ノズルの外周に配置され、ノズルから吐出されるジェット用薬液の周囲を囲み、基板表面にまで到達する液膜を形成するようにシャワー液を吐出するシャワーノズルとを備える。ノズルにより吐出されるジェット用薬液の圧力が、シャワーノズルにより吐出されるシャワー液の圧力よりも高い。
シャワーノズルはノズルの外周に複数個配置され、シャワー液を円錐状に吐出し液膜を形成するノズル部材を含む。上記半導体加工装置は、ノズルの先端部とノズル部材との間に位置し、ノズルの周囲を囲むカバー部材をさらに備える。
【0009】
これにより、剥離した薄膜が飛散することによる処理室の汚染を抑制し、薄膜の回収率を向上させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、剥離した薄膜が飛散することによる処理室の汚染を抑制し、薄膜の回収率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施の形態1に係る半導体加工装置の全体図である。
【
図2】実施の形態1に係る半導体加工装置の部分概略図である。
【
図4】実施の形態1に係る半導体装置の製造方法のフローを示す図である。
【
図5】実施の形態2に係る半導体加工装置の部分概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付してその説明は繰り返さない。
【0013】
(実施の形態1)
図1を参照して、本実施の形態に係る半導体加工装置について説明する。前提として、半導体加工装置100は、基板30の表面に成膜された金属、絶縁体等の薄膜を部分的に剥離して、薄膜パターンを形成するための装置である。ここで、半導体加工装置100に仕掛かる基板30の表面は、基板30の一方の主面であって薄膜パターンを形成する面である。基板30の表面において、薄膜を形成しない領域にはレジストパターンが形成され、該レジストパターン上に薄膜が成膜されている。
【0014】
本実施の形態に係る半導体加工装置100は、上記基板30の表面に形成されたレジストパターンおよびその上に成膜された薄膜を剥離するための処理を施す基板処理部10と、基板30を回転可能に載置するスピンテーブル11と、スピンテーブル11の周囲にあって剥離された薄膜およびレジスト(以後、合わせて剥離膜という)を回収するための回収カップ12と、回収カップ12の周囲にあって剥離された薄膜が回収カップ12の外部へ飛散するのを防止するための飛散防止カバー13とを処理室(図示しない)の内部に備える。
【0015】
図2および
図3を参照して、基板処理部10は、基板30の表面に対し、ジェット用薬液を吐出するノズル1と、シャワー液を吐出するシャワーノズル2とを備える。
【0016】
ノズル1は、基板30の表面にジェット用薬液をジェット41として吐出し、物理的および化学的な作用により基板30の表面に形成された薄膜を剥離可能とする任意の構成とすることができる。
【0017】
物理的な作用とはジェット用薬液(ジェット41)が基板30表面に与える圧力による作用を指す。ジェット用薬液が基板30の表面に与える圧力は、薄膜を適切に剥離可能とする任意の圧力であり、基板30の基板材料やレジスト、薄膜の材料の組み合わせや薄膜パターン等により決めればよい。このとき、ノズル1は当該任意の圧力までジェット用薬液を加圧する機構に接続されていればよく、例えば、加圧ポンプ(図示せず)により加圧されたジェット用薬液がジェット用配管4を経てノズル1に供給される構成としてもよい。
【0018】
化学的な作用とはジェット用薬液がレジストを膨潤させ、溶解する作用を指す。つまりジェット用薬液はレジストを溶解させることができる任意の薬液であるのが好ましい。
【0019】
ノズル1は、ジェット41を基板表面に対して任意の角度で吐出可能とするように設けてもよい。好ましくは、
図3を参照して、基板表面に対してジェット用薬液がジェット41として吐出される角度θ1は、60°以上90°以下である。これにより、レジストパターンやその上に成膜された薄膜の側壁部分にもムラなくジェット用薬液を吐出できるため、レジストパターン形状に依らず薄膜およびレジストを剥離することができる。なお、処理中は該角度を一定に保ちながら、スピンテーブル11により回転する基板30に対して走査してもよい。
【0020】
シャワーノズル2は、ノズル1の外周に配置され、ノズル1から吐出されるジェット41の周囲を囲み、基板表面にまで到達する液膜42を形成するようにシャワー液を吐出する任意の構成とすることができる。これにより、ノズル1から吐出されたジェット用薬液により剥離膜がその圧力を受けて飛散した場合にも、剥離膜はジェット41の周囲を囲むように形成されたシャワーノズル2の吐出口から基板表面にまで到達するシャワー液の液膜42に接触することにより飛散の際の軌道が変化するため、剥離膜が回収カップ12外部まで飛散することを防止することができる。この結果、剥離膜の回収率を向上することができる。また同様に、ノズル1からジェット41として吐出されたジェット用薬液の一部が基板からの跳ね返り液滴として飛散した場合にも、シャワー液の液膜42に接触することにより、回収カップ12外部まで飛散することを防止することができる。
【0021】
ジェット41として吐出されるジェット用薬液の圧力は、上述のように物理的な作用により薄膜を剥離可能な程度の圧力が必要であるが、一方でシャワー液の圧力は、物理的な作用により薄膜を剥離しない程度で、かつ、飛散した剥離膜が回収カップ12外部に至らないよう剥離膜の軌道を矯正できる程度の圧力とする必要がある。つまり、ジェット用薬液の圧力は、剥離膜の飛散を考慮せずに、薄膜の剥離に最適な条件を選択すればよく、シャワー液の圧力はそれ自体が剥離膜の飛散や跳ね返り液滴を生じず、かつ、ジェット41により飛散した剥離膜の軌道を矯正できる程度の圧力とすればよい。それぞれの液の圧力は、基板30の表面に形成されたレジストパターンや薄膜の構成によって任意に設定できるが、例えば、ジェット用薬液の圧力を7.0MPa以上15.0MPa以下程度、シャワー液の圧力を0.1MPa以上1.5MPa以下程度とすればよい。また、ジェット用薬液の圧力に対するシャワー液の圧力の比は、1/50以上1/5以下程度とすればよい。これにより、ジェット41によって良好な薄膜剥離性を有しながら、液膜42によって剥離膜や跳ね返り液滴の回収カップ12外部への飛散防止を実現することができる。このとき、シャワーノズル2は、例えばノズル1に接続されたジェット用配管4とは別系統のシャワー用配管5により、上述したような圧力のシャワー液を供給されるよう構成すればよい。
【0022】
好ましくは、シャワーノズル2は、ノズル1の外周に複数個配置され、シャワー液を円錐状に吐出可能なノズル部材2からなる。このとき、基板30上には円環状(ホローコーン状)として到達する。これにより、基板30上に円形状に吐出される場合と比較して、液膜42を形成するシャワー液の圧力を維持しながら、シャワー液の流量を低減することができる。また、複数個のノズル部材2は、ノズル1の外周に等間隔で配置されてもよい。このとき、それぞれのノズル部材2から円錐状に吐出されたシャワー液の一部は、隣り合うノズル部材2から円錐状に吐出されたシャワー液の一部と干渉するように設けられるのが好ましい。これにより、ノズル1から吐出されるジェット用薬液の周囲に、シャワー液の液膜42を確実に形成することができる。
【0023】
図3を参照して、ノズル部材2から吐出された円錐状のシャワー液の頂部角度θ2は、ジェット41の周囲を囲むようにシャワーノズル2の吐出口から基板表面にまで到達するシャワー液の液膜42を形成できる限りにおいて、任意の角度とすればよい。基板表面に対してジェット用薬液が吐出される角度が上述の範囲内である場合には、例えば、頂部角度θ2は30°以上90°以下程度としてもよい。
【0024】
また、ノズル1とシャワーノズル2との構成によっては、ジェット用薬液とシャワー液とがそれぞれ吐出された後基板表面に到達するまでの間で衝突し、干渉する。ジェット用薬液とシャワー液とが干渉する場合には、ジェット用薬液が基板表面に到達するときのジェット用薬液の圧力や流量はシャワー液によって低減され、ジェット用薬液の圧力や流量の制御が難しくなる。
【0025】
よって、ノズル1の先端部とノズル部材2との間に位置し、ノズル1の周囲を囲むカバー部材3をさらに備えるのが好ましい。これにより、ジェット用薬液とシャワー液とが吐出されてから基板表面に到達するまでの間で干渉することを防止することができる。この結果、ジェット用薬液の圧力低下を防止することができるため、ジェット用薬液が基板30に与える物理的な作用の低下を防止させることなく、ジェット用薬液の周囲を囲うようにシャワー液による液膜42を形成することができる。なお、シャワー液が基板表面に到達した後ジェット41の吐出領域に流入する場合、つまり、ジェット用薬液とシャワー液とが基板表面上で衝突する場合には、上述のようなジェット用薬液の圧力低下は問題にならない。
【0026】
上述の構成では、ノズル1は基板表面の薄膜剥離に作用し、シャワーノズル2はノズル1により剥離された剥離膜の飛散防止に作用している。つまり、ジェット用薬液はレジストを膨潤させてレジスト剥離性を有する任意の薬液とし、シャワー液はジェット用薬液による薄膜パターン形成を阻害しない任意の薬液とすることができる。
【0027】
なお、シャワーノズル2は、物理的な作用に依らない限りにおいて、薄膜を剥離する作用を有してもよい。つまり、レジストを膨潤させてレジスト剥離性を有する任意の薬液をシャワー液に用いることにより、化学的な作用を有してもよい。好ましくは、シャワー液にジェット用薬液と同一の薬液を用いる。これにより、シャワーノズル2(またはノズル部材2)から吐出さるシャワー液は、剥離膜の飛散防止に加え、基板30に対し化学的な作用を与えることができ、レジストを膨潤させることができる。この結果、ジェット用薬液のみで薄膜パターン形成を行う場合と比較して、薄膜の剥離速度を向上することができる。さらに、基板30に吐出された後、半導体加工装置100の排液系に集められたジェット用薬液とシャワー液との混合排液を、例えばフィルタにより濾過した後シャワー液として再利用することもできる。
【0028】
次に、
図4を参照して、本実施の形態に係る半導体加工装置100を用いた半導体装置の製造方法について説明する。
【0029】
本実施の形態に係る半導体装置の製造方法は、表面に薄膜が成膜された基板を準備する工程(S01)と、本実施の形態に係る半導体加工装置100を用いて薄膜を剥離する工程(S02)とを備える。
【0030】
工程(S01)では、例えば、形成したい薄膜パターンに応じて基板30の表面にレジストパターンを形成した後、基板表面全体に薄膜を成膜すればよい。レジストパターンの寸法や膜厚等は、基板や薄膜の材料や、薄膜の膜厚により任意に選択すればよい。
【0031】
次に、工程(S02)において、工程(S01)にて準備した基板30を本実施の形態に係る半導体加工装置100を用いて処理することにより、基板表面に成膜された薄膜を剥離して薄膜パターンを形成する。
【0032】
このとき、半導体加工装置100を例えば以下のように動作させる。
まず先の工程(S01)において準備した基板30を、レジストパターンが形成された表面を表としてスピンテーブル11に載置し、該基板30を任意の回転数で回転させる。
【0033】
基板30を回転させた状態で、シャワーノズル2からシャワー液を吐出させて、シャワーノズル2の吐出口から基板表面にまで到達するシャワー液の液膜42を形成する。その後、ノズル1から基板30の表面に対して任意の角度で、かつ任意の流量でジェット用薬液をジェット41として吐出させ、レジストパターンとその上に成膜された薄膜を剥離する。このとき、ジェット41の周囲を囲むように液膜42が形成されているため、ジェット41により剥離された剥離膜は飛散してもシャワー液の液膜42に接触して軌道を矯正することにより、剥離膜が飛散防止カバー13を越えて回収カップ12外部へ飛散するのを防止することができる。これにより、剥離膜の回収率を向上することができると同時に、剥離膜による処理室の汚染を抑制することができる。
【0034】
ジェット用薬液は、例えば、流量を0.01〜0.2L/分程度、圧力を7.0〜17.0MPa程度とすればよい。シャワー液は、例えば、1つのノズル部材2から吐出される流量を0.01〜0.2L/分程度、圧力を0.1〜1.5MPa程度とすればよい。
【0035】
ノズル1およびシャワーノズル2を備える基板処理部10は、ジェット用薬液およびシャワー液を基板30に対し角度や流量等条件を一定に保って吐出しながら走査されるため、基板30の表面全体をムラなく処理することができる。
【0036】
剥離処理が完了した後には、リンス液による洗浄工程や乾燥工程等任意の工程を施して基板30を取り出してもよい。
【0037】
以上のように、本実施の形態に係る半導体加工装置によれば、薄膜およびレジストの剥離性を維持しながら、剥離膜による処理室の汚染を抑制するとともに、薄膜の回収率を向上するこができる。
【0038】
(実施の形態2)
次に、
図5を参照して、本発明の実施の形態2に係る半導体加工装置について説明する。本実施の形態に係る半導体加工装置は、基本的には実施の形態1と同様の構成を備えるが、実施の形態1の基板処理部10では、それぞれのノズル部材2から吐出されるシャワー液が円錐状を成していたのに対し、本実施の形態の基板処理部20では、シャワーノズル2が、シャワー液の液膜42がジェット41を囲いながら円錐状に拡がるように構成される点で異なる。このとき、シャワーノズル2がシャワー液を吐出する方向は、ノズル1がジェット液を吐出する方向に対して拡がるように傾斜している。この場合には、ノズル1の筐体周囲を囲むようにシャワー液の吐出口を設けてシャワーノズル2としてもよい。
【0039】
これにより、カバー部材3を用いなくてもジェット用薬液とシャワー液とが干渉することを防止することができる。
【0040】
以上のように、本発明の実施の形態について説明を行ったが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって、制限的なものでないものと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した実施の形態では無くて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0041】
1 ノズル、2 シャワーノズル(ノズル部材)、3 カバー部材、4 ジェット用配管、5 シャワー用配管、10,20 基板処理部、11 スピンテーブル、12 回収カップ、13 飛散防止カバー、30 基板、41 ジェット、42 液膜、100 半導体加工装置。