(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来より、情報を表示する表示装置として、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等が用いられており、これらは、テレビ受像機に用いられることによりテレビ局から送信されたテレビ映像を表示したり、パソコンのディスプレイとして用いられることにより、パソコンに保存された情報やインターネットを介して配信された情報を表示したりすることができる。
【0003】
近年、上述したような表示装置に加えて、電位により情報を可変表示する薄型の情報表示層を用いた情報表示媒体が普及しはじめている。このような情報表示媒体においては、非接触通信機能を有するアンテナを設け、このアンテナを介して電源を得るとともに情報を受信し、情報を表示するものが考えられている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般に、非接触通信における通信性能はアンテナの大きさに依存するため、通信性能を向上させるにはアンテナを大きくすることが好ましい。特に、上述したように情報を可変表示するために必要となるエネルギーは、非接触通信を行うだけのものや、非接触通信によって得られた電源で回路を動作させるもの等に比べて格段に大きいため、アンテナを必要以上に小さくすることは好ましくない。一方、上述したような情報表示媒体は小型化が求められる場合が多いため、情報を可変表示するために必要となるエネルギーを得るためには、情報表示媒体の大きさによって制限される範囲内においてアンテナをできるだけ大きくすることが好ましい。
【0006】
ところで、上述したようにアンテナを介した非接触通信によって電源を得るとともに情報を受信して表示するためには、アンテナにて受信した搬送波を直流電源に変換する整流回路や定電圧制御回路等を内蔵した通信制御用の半導体と、アンテナから供給された電源を用いて情報表示層に電位を付与して情報の表示を制御する表示制御用の半導体とが、アンテナと情報表示層との間に接続されている必要がある。
【0007】
そのため、これらの半導体をアンテナが設けられた基板上に設けることになるが、その場合、これらの半導体が設けられるスペースや、アンテナの形状がコイル状等といった決められたものである場合に生じるデッドスペースの分、アンテナが小さくなってしまい、通信性能が低下してしまうことになる。
【0008】
また、アンテナがコイル状のものである場合、通信制御用の半導体や表示制御用の半導体をアンテナの内部に設けることによってアンテナを大きくすることができるが、その場合、表示制御用の半導体と情報表示層との間の配線や通信制御用の半導体と表示制御用の半導体との間の配線とアンテナとが交差する部分にて混線が生じてしまうことになる。情報表示層は、表示する情報に応じたパターンでセグメント形状に形成された多数の表示電極に電圧が印加されることで電位が付与されることになるため、表示制御用の半導体と情報表示層とは、この多数の表示電極のそれぞれに接続された配線を介して接続されている。そのため、これら多数の配線とアンテナとの混線は複雑なものとなり、多数の配線のそれぞれについてレジスト層やスルーホールを用いてアンテナとの混線を回避しようとした場合、製造工程が複雑になるとともに、断線の可能性が高くなってしまう。また、通信制御用の半導体と表示制御用の半導体とにおいても、多数の配線を介して接続されている場合が多く、上記同様の問題点が生じてしまう。
【0009】
本発明は、上述したような従来の技術が有する問題点に鑑みてなされたものであって、情報を可変表示する情報表示層と非接触通信によって得た電源を情報表示層に供給するアンテナとの間に通信制御部と表示制御部とが接続されてなる構成において、簡易な構成で通信性能を向上させることができる情報表示媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために本発明は、
供給された電源を用いて情報を可変表示する情報表示層を具備する表示部と、非接触通信によって得た電源
を前記情報表示層に供給す
る通信部とが横並びに配置され、前記通信部が、
非接触通信によって電源を得るコイル状のアンテナと、該アンテナに接続され、前記非接触通信を制御する通信制御部と、前記通信制御部と前記情報表示層との間に接続され、前記アンテナから供給される電源を用いて前記情報表示層における情報の表示を制御する表示制御部とがそれぞれ基板上に設けられて構成され、前記アンテナと前記通信制御部とを接続する第1の配線の本数が、前記通信制御部と前記表示制御部とを接続する第2の配線、並びに前記表示制御部と前記情報表示層とを接続する第3の配線の本数よりも少ない情報表示媒体において、
前記アンテナが前記基板の一方の面に設けられ、
前記通信制御部及び前記表示制御部が
、前記基板の他方の面に
前記コイル状のアンテナの内部に対向するように設けられ、
前記第3の配線と前記アンテナとが前記基板を介して交差し、
前記アンテナと前記通信制御部とが、前記第1の配線及び該第1の配線に接続されて前記基板に形成されたスルーホールを介して接続されていることを特徴とする。
【0011】
上記のように構成された本発明においては、アンテナが基板の一方の面に設けられるとともに、通信制御部及び表示制御部が基板の他方の面に設けられ、アンテナと通信制御部とが、基板に形成されたスルーホールを用いて接続されていることにより、通信部においては、基板の一方の面において通信制御部及び表示制御部が設けられるスペースに無関係にアンテナの大きさを設定することができる。また、情報表示層を具備する表示部とアンテナを具備する通信部とが横並びに配置されていることにより、通信部にてアンテナを大きくした場合、表示部と通信部とを接続するための配線とアンテナとの間にて混線が生じることになるが、基板の一方の面と他方の面とを電気的に接続するためのスルーホールを、アンテナと通信制御部とを接続する第1の配線と、通信制御部と表示制御部とを接続する第2の配線と、表示制御部と情報表示層とを接続する第3の配線とのうち最も本数が少ない第1の配線と接続されたものとすることにより、簡易な構成でアンテナと配線との混線が回避される。さらに、スルーホールを通信制御部とアンテナとの間に設けることにより、基板に通信制御部や表示制御部以外に他の回路が追加になったとしても、スルーホールの数が第1の配線に応じた最低限の数で済み、製造工程が複雑になってしまうことが回避される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、アンテナを具備する通信部において、通信制御部及び表示制御部が基板のアンテナとは異なる面に設けられ、アンテナとこれら通信制御部及び表示制御部とが、本数が少ない配線とこれに接続されたスルーホールとを介して接続されているため、表示部と通信部とが横並びに配置された構成において、通信制御部及び表示制御部が設けられるスペースに無関係にアンテナの大きさを設定することができ、簡易な構成で通信性能を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図1は、本発明の情報表示媒体の実施の一形態を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は(a)に示したA−A’断面図である。
図2は、
図1に示した電子ペーパーラベル1の内部構造を示す図である。
【0016】
本形態は
図1に示すように、表示部2と通信部3とが横並びに配置されて構成された電子ペーパーラベル1であって、マスクフィルム10と樹脂層となる樹脂スペーサ80との間に、情報表示層となる電子ペーパー30と、バリアフィルム31と、電極基板40と、コントローラ基板20と、緩衝材層60とが挟み込まれて構成されている。なお、横並びとは、表示部2と通信部3とが平面方向に並んでいる状態であって、積層方向に並んでいる状態ではないことを意味する。
【0017】
電極基板40は、その表面に14個の表示電極41及びこれに接続された配線42が形成されているとともに、その裏面の全面に導電層となるアルミニウム層50が蒸着されて構成されている。14個の表示電極41は、表示部2にて情報が表示される領域にセグメント形状に形成されており、例えば表示部2にて“00”〜“99”の2桁の数字を表示するためのものである。配線42は、14個の表示電極41のそれぞれに接続されており、表示電極41に電位を付与するためのものである。このように構成された電極基板40は、アルミニウム層50が蒸着された面側を接着面として、樹脂スペーサ80のうち表示部2となる領域上に両面テープ等の粘着層71によって接着されている。
【0018】
樹脂スペーサ80としては、例えば、非晶質ポリエチレンテレフタレート(A−PET)、結晶性ポリエチレンテレフタレート(C−PET)等のポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、アクリルアミド、セルロースプロピオネート、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、アクリロニトリルブタジエンスチレン樹脂、アクリロニトリルスチレン共重合樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、変性ポリフェニレンエーテル、ポリブチレンテレフタレート、環状ポリオレフィン、ポリフェニレンスルフィド、ポリテトラフルロエチレン、ポリスルホン、非晶ポリアリレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー共重合体、その他アクリル樹脂、アクリルニトリルブタジエンスチレン等が挙げられる。
【0019】
表示電極41が形成された電極基板40上には、電子ペーパー30が積層されている。電子ペーパー30は、電気泳動タイプや電子粉粒タイプ、エレクトロクロミック等の一般的なものが用いられ、表示電極41とは反対側の面の全面に全面電極となるITO等の透明電極を有している。電子ペーパー30は、この透明電極と表示電極41との間の電位差に応じて、視認される色が変化することで情報を可変表示する。
【0020】
電極基板40上に積層された電子ペーパー30は、バリアフィルム31で覆われている。
【0021】
樹脂スペーサ80のうち通信部3となる領域の裏面には、磁性体シートからなる磁性層90が両面テープ等の粘着層72によって接着されている。この磁性層90の材料としては、ポリマーにフェライト粉末や軟磁性体粉末等の透磁性材料を分散した材料や、プラスチックシートに、フェライト粉末や軟磁性体粉末を塗料化した透磁性材料を塗工した材料等が考えられる。ただし、被着体である金属体に流れる磁束ループを少なくし反磁界発生の抑制効果があれば、特に上記材質に限定されない。磁性層90として使用される磁性体シートは、高透磁率のシート状磁性体のことをいい、通常、フェライトが用いられるが、フェライトだけからなるもの、フェライトと絶縁材料などが複合からなるもの、フェライトと絶縁材料、金属化合物の複合からなるもの等がある。また、フェライト粉末の形状は特に限定されない。上記絶縁材料としては、加工性のよい熱可塑性プラスチックを用いたり、あるいは耐熱性のよい熱硬化性プラスチックを用いたりすることができる。上記金属の粉末としては、カーボニル鉄粉末、鉄−パーマロイ等のアトマイズ粉末、還元鉄粉末等が用いられる。絶縁材料を用いて成形する他に、金属粉とフェライト粉の焼結体や圧粉体としてもよい。また、アモルファス磁性体シートも新しい材料として知られている。磁性体シートの厚みは、紙やプラスチックフィルムと同等の厚みのものを使用できる。上記絶縁材料としては、センダスト、フェライト、カーボニル鉄、鉄−パーマロイ等の透磁性材料をニトリルゴム、クロロプレンゴム、シリコーンゴム、ポリウレタンゴム、環化ゴム等のゴム系ポリマー、クロロスルホン化ポリエチレン、エポキシ樹脂、塩素化ポリエチレン等のポリマーに分散したものが多く使用されている。
【0022】
樹脂スペーサ80のうち通信部3となる領域の磁性層90とは反対側には、緩衝材層60を介してコントローラ基板20が積層されている。
【0023】
緩衝材層60は、ウレタン発泡材やポリエチレン等からなり、粘着層71によって樹脂スペーサ80と接着されている。
【0024】
コントローラ基板20は、一方の面となるその表面にコイル状のアンテナ21が形成されているとともに、他方の面となるその裏面には、表示制御部となる表示制御用IC23及び通信制御部となる通信制御用IC22が設けられている。表示制御用IC23及び通信制御用IC22は、コイル状のアンテナ21の内部に対向するように配置されている。また、アンテナ21の両端部にはそれぞれ、コントローラ基板20の表裏貫通したスルーホール28が形成されている。
【0025】
通信制御用IC22は、アンテナ21にて受信した搬送波を直流電源に変換する整流回路や定電圧制御回路等を内蔵し、アンテナ21を介しての非接触通信を制御するとともに、アンテナ21にて受信した搬送波に乗せられた表示情報を表示制御用IC23に送るものであって、コントローラ基板20の通信制御用IC22と同一面に形成された第1の配線27の一端に接続されているとともに、これと同一面に形成された第2の配線26を介して表示制御用IC23と接続されている。表示制御用IC23は、通信制御用IC22から送られてきた表示情報に基づいて、表示部2にて情報を可変表示させるために電子ペーパー30の透明電極及び表示電極41に印加する電圧を制御するものであって、コントローラ基板20の表示制御用IC23と同一面に形成された第3の配線25の一端に接続されている。また、コントローラ基板20の配線27の他端は、スルーホール28と接続されており、それにより、コントローラ基板20の表面に形成されたアンテナ21とコントローラ基板20の裏面に設けられた通信制御用IC22とが、配線27及びスルーホール28を介して接続されて電気的に導通している。
【0026】
このように構成されたコントローラ基板20は、緩衝材層60上に、表示制御用IC23及び通信制御用IC22が設けられた面が緩衝材層60に当接するように積層されている。そして、コントローラ基板20の配線25と、電極基板40に形成された配線42とが、異方導電性接着フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)層43によって電気的に接続された状態となっている。このように、コントローラ基板20の配線25が電極基板40に形成された配線42と接続されるため、配線25の本数は、電極基板40に形成された表示電極41の数以上となっており、表示制御用IC23と通信制御用IC22とを接続する配線26の本数よりも多くなっている。また、配線27の本数は、アンテナ21の両端部に接続されたスルーホール28に接続されるものであることから2本となっており、配線25,26よりも少なくなっている。
【0027】
そして、バリアフィルム31及びコントローラ基板20上にマスクフィルム10が積層されており、コントローラ基板20の配線25と電極基板40の配線42とが電気的に接続された領域が、封止層24によって封止されている。この封止層24は、コントローラ基板20の配線25と電極基板40の配線42とが電気的に接続された領域への水分の侵入を防ぐためのものである。
【0028】
マスクフィルム10は、表示部2のうち表示電極41に対向する領域に表示窓部11が設けられており、通信部3を含むその他の領域は、その全面が、印刷が施された印刷部12となっている。表示窓部11は、表示電極41に対向する領域に設けられているため、電子ペーパー30の色の変化による情報を視認することができる。
【0029】
上記のように構成された電子ペーパーラベル1においては、電子ペーパー30の透明電極に所定の電圧が印加された状態で、表示窓部11にて表示する情報に応じて表示電極41に2種類の電圧が選択的に印加されることによって電子ペーパー30に電位が付与され、電子ペーパー30がこの電位によって状態が変化し、この状態の変化がマスクフィルム10側から視認された場合に表示窓部11において2色で情報が表示される。この際、電子ペーパー30の透明電極及び表示電極41に電圧を印加するための電源が、アンテナ21を介した非接触通信によって得られる。この電源は、通信制御部22及び表示制御部23を介して電子ペーパー30の透明電極及び表示電極41に供給されることになる。
【0030】
以下に、上述した電子ペーパーラベル1の作用について説明する。
【0031】
図3は、
図1及び
図2に示した電子ペーパーラベル1の作用を説明するための図であり、(a),(b)は
図1及び
図2に示したアンテナ21、通信制御用IC22及び表示制御用IC23がコントローラ基板20の同一面に設けられた場合の通信部の内部構造を示す図、(c)は
図1及び
図2に示した構成における通信部3の内部構造を示す図である。なお、
図3(a),(b)に示す構成においてはアンテナ21の一部が交差する部分がレジスト層によって絶縁されているがその図示は省略する。
【0032】
図1及び
図2に示したアンテナ21、通信制御用IC22及び表示制御用IC23をコントローラ基板20の同一面に設ける場合、
図3(a)に示すように、通信制御用IC22及び表示制御用IC23をコイル状のアンテナ21の外部に設けることが考えられる。ところがその場合、通信制御用IC22及び表示制御用IC23が設けられるスペースの分、アンテナ21を小さくしなければならず、また、アンテナ21、通信制御用IC22及び表示制御用IC23のいずれも設けられていないデッドスペース5が生じてしまい、その分によってもアンテナ21が小型化されてしまう。
【0033】
また、
図1及び
図2に示したアンテナ21、通信制御用IC22及び表示制御用IC23をコントローラ基板20の同一面に設けた構成においてアンテナ21を小さくしないために通信制御用IC22及び表示制御用IC23をコイル状のアンテナ21の内部に設けた場合は、表示部2と通信部3とが横並びに配置されていることから、
図3(b)に示すように、配線25のアンテナ21と交差する部分のみをコントローラ基板20の裏面に設け、この部分を配線25の他の部分とスルーホール29を介して接続することになる。ここで、配線25は、電極基板40に形成された14個の表示電極41のそれぞれに接続された配線42と接続されているため、14本以上の本数となっている。表示電極41は電子ペーパー30にて表示する情報にもよるが、電極基板40上に多数形成されているのが一般的である。そのため、多数の表示電極41のそれぞれに配線42を介して接続された多数の配線25のそれぞれにスルーホール29を設けるとなると、製造工程が複雑になって製造コストが増大してしまうとともに、断線の可能性が高くなってしまう。また、スルーホール29が形成された部分を封止する場合にその封止する構成が簡易なものではなくなり、それによっても断線の可能性が高くなってしまう。また、配線25の間隔がスルーホール29の径によって広がってしまい、場合によっては、電子ペーパーラベル1の小型化に支障をきたしてしまう虞れがある。
【0034】
そこで、本形態のように、アンテナ21をコントローラ基板20の表面に設けるとともに、通信制御用IC22及び表示制御用IC23をコントローラ基板20の裏面の面に設け、また、アンテナ21の両端部のそれぞれにスルーホール28を形成し、通信制御用IC22とアンテナ21とを、通信制御用IC22に接続された配線27とスルーホール28を介して接続された構成とすることにより、
図3(c)に示すように、通信制御用IC22と表示制御用IC23との間の接続や、表示制御用IC23と電極基板40との間の接続にスルーホールを用いる必要がなくなり、断線の可能性が高くなってしまうことを回避することができる。また、コントローラ基板20に形成するスルーホール28が、配線25〜27のうち最も少ない本数の配線27に応じた2つで済み、製造コストを増大させずに簡易な構成でアンテナ21を大きくすることができ、通信性能を向上させることができる。また、
図3(b)に示したもののように配線25の間隔が広がってしまうことがなくなり、電子ペーパーラベル1の小型化に支障が生じることがない。さらに、スルーホール28を通信制御用ICとアンテナ21との間に形成することにより、コントローラ基板20に通信制御用IC22や表示制御用IC23以外に他の回路が追加になったとしても、スルーホール28の数が、アンテナ21の両端部に応じた2つという最低限の数で済み、製造工程が複雑になってしまうことが回避される。
【0035】
なお、本形態においては、通信制御用IC22と表示制御用IC23とが別体となっているが、これらを1つの半導体で構成することも考えられる。その場合においても、その1つの半導体とアンテナ21とがコントローラ基板20の互いに異なる面に設けられ、これらがスルーホールを介して電気的に接続されることになる。
【0036】
また、本形態においては、情報表示層として、電位により情報を可変表示するものとして電子ペーパー30を例に挙げて説明したが、電気泳動表示やエレクトロクロミック等の表示メモリ性を有する電子ペーパーではなく、電位により情報を可変表示するものであれば、液晶または有機EL等の表示メモリ性を有さないものでも構わない。