特許第6039380号(P6039380)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6039380プリント配線板、プリント回路板及び電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039380
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】プリント配線板、プリント回路板及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H05K 3/46 20060101AFI20161128BHJP
   H01L 23/12 20060101ALI20161128BHJP
【FI】
   H05K3/46 Z
   H05K3/46 N
   H05K3/46 Q
   H01L23/12 E
   H01L23/12 N
【請求項の数】8
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-256794(P2012-256794)
(22)【出願日】2012年11月22日
(65)【公開番号】特開2014-107298(P2014-107298A)
(43)【公開日】2014年6月9日
【審査請求日】2015年11月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100082337
【弁理士】
【氏名又は名称】近島 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100141508
【弁理士】
【氏名又は名称】大田 隆史
(72)【発明者】
【氏名】沼生 貴志
【審査官】 内田 勝久
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−303562(JP,A)
【文献】 特開平10−303564(JP,A)
【文献】 特開2012−119648(JP,A)
【文献】 特開2008−227168(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 3/46
H01L 23/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1導体層、第2導体層及び第3導体層が絶縁層を介して配置されて形成されたプリント配線板において、
前記第1導体層に格子状に配置された接合用の複数の電極パッドと、
前記第1導体層に配置された複数の第1信号配線と、
前記第2導体層に配置された複数の第2信号配線と、
前記第3導体層に配置されたグラウンドプレーンと、を備え、
前記複数の電極パッドには、
外側から内側に向かって1列目及び2列目に配置され、前記複数の第1信号配線に接続された複数の第1信号パッドと、
3列目以降に配置され、複数の信号ヴィアを介して前記複数の第2信号配線に接続された複数の第2信号パッドと、
前記2列目に配置され、複数のグラウンドヴィアを介して前記グラウンドプレーンに接続された複数の第1グラウンドパッドと、が含まれており、
光速度をC0、信号の立ち上がり時間をtr、前記絶縁層の比誘電率をεとしたとき、前記複数の第1グラウンドパッドは、前記各第1グラウンドパッドの間隔が(C0×tr)/(2×√ε)以下となるように配置されていることを特徴とするプリント配線板。
【請求項2】
前記1列目の電極パッドが全て前記第1信号パッドであり、
前記2列目の第1信号パッドに接続される前記第1信号配線は、前記1列目の第1信号パッドの間を通過して配線されていることを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板。
【請求項3】
前記第3導体層は、前記第1導体層と前記第2導体層との間に配置されており、
前記グラウンドプレーンには、前記複数の信号ヴィアを分けてグループ化した際に各グループの信号ヴィアの束が前記グラウンドプレーンとクリアランスを有して貫通する開口部が、互いに間隔をあけて複数形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプリント配線板。
【請求項4】
前記複数の第1グラウンドパッドのうち互いに隣接する2つの第1グラウンドパッドが、1つのグラウンドヴィアに接続されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のプリント配線板。
【請求項5】
前記複数の電極パッドには、
前記3列目に前記第1グラウンドパッドに隣接して配置され、隣接する前記第1グラウンドパッドに接続された第2グラウンドパッドが含まれていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のプリント配線板。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプリント配線板と、
前記プリント配線板の前記第1導体層に実装された半導体パッケージと、を備えたことを特徴とするプリント回路板。
【請求項7】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のプリント配線板を備えた電子機器。
【請求項8】
請求項6に記載のプリント回路板を備えた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体パッケージが実装される、アレイ状に配置された複数の接続用電極パッドを備えたプリント配線板、プリント配線板を備えたプリント回路板、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体パッケージ(例えばBGA:Ball Grid Array)が実装されるプリント配線板では、BGA型の半導体パッケージの接合用の電極パッドに対応して、アレイ状に配置された接合用の複数の電極パッドを有している。
【0003】
この種のプリント配線板は、多層、例えば4層のプリント配線板に構成されており、第1層と第4層には信号配線が形成され、第2層と第3層には、それぞれグラウンドプレーンと電源プレーンが形成されている。複数の電極パッドには、信号配線に接続される信号パッドと、グラウンドプレーンに接続されるグラウンドパッドとが含まれている。
【0004】
近年、プリント配線板における信号が高速化して信号の立ち上がり時間が短くなる傾向にあり、信号パッドとグラウンドパッドとの間隔が信号波形に与えるリンギングの影響を、無視することができなくなってきている。つまり、グラウンドの経路が信号の経路に比して長くなると、グラウンドを流れるリターン電流によって発生する信号波形のリンギングが大きくなる。
【0005】
これに対し、特許文献1では、PGA(Pin Grid Arrey)の半導体パッケージにおいて、グランドピンを外側から内側に向かって延びる列状に配置する構造が提案されている。このPGA型の半導体パッケージのグランドピンの配置に対応して、プリント配線板のグラウンドパッドも列状に配置される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−151639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の方法では、外側から内側に向かって列状にグラウンドパッドを配置するので、グラウンドパッドの使用数が増加した分、信号パッドとして使用できる電極パッドの数が減少する。
【0008】
また、プリント配線板において、グラウンドパッドに接続されるグラウンドヴィアを避けつつ、電極パッド間から信号配線を引き出さなければならないため、引き出せる信号配線の本数が制限され、その結果として信号パッドの数を確保できない場合もある。
【0009】
これに対し、信号パッド数を確保するために半導体パッケージのサイズを大きくして、プリント配線板における電極パッド数を増やすと、半導体パッケージ及びプリント配線板が大型化し、コストが増加する。
【0010】
そこで、本発明は、少ない数のグラウンドパッドでも効果的にリターン電流によって発生する信号波形のリンギングを抑制することができるプリント配線板、プリント配線板を備えたプリント回路板、及び電子機器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、第1導体層、第2導体層及び第3導体層が絶縁層を介して配置されて形成されたプリント配線板において、前記第1導体層に格子状に配置された接合用の複数の電極パッドと、前記第1導体層に配置された複数の第1信号配線と、前記第2導体層に配置された複数の第2信号配線と、前記第3導体層に配置されたグラウンドプレーンと、を備え、前記複数の電極パッドには、外側から内側に向かって1列目及び2列目に配置され、前記複数の第1信号配線に接続された複数の第1信号パッドと、3列目以降に配置され、複数の信号ヴィアを介して前記複数の第2信号配線に接続された複数の第2信号パッドと、前記2列目に配置され、複数のグラウンドヴィアを介して前記グラウンドプレーンに接続された複数の第1グラウンドパッドと、が含まれており、光速度をC0、信号の立ち上がり時間をtr、前記絶縁層の比誘電率をεとしたとき、前記複数の第1グラウンドパッドは、前記各第1グラウンドパッドの間隔が(C0×tr)/(2×√ε)以下となるように配置されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、信号パッドとグラウンドパッドの間隔が適正化されるため、信号波形のリンギングを抑制することができ、信号品質を向上することができる。また、2列目にグラウンドパッドを配置したので、グラウンドヴィアは、第1導体層における第1信号配線の引き出しを阻害せず、第1信号配線を引き出すことができ、信号パッドの数を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態に係るプリント回路板の概略構成を示す説明図である。
図2】プリント配線板の各層の一部を示す平面図である。
図3】リターン電流の迂回距離を測定した信号波形を示すグラフである。
図4】第2実施形態に係るプリント回路板のプリント配線板の各層の一部を示す平面図である。
図5】比較例のプリント配線板の各層の一部を示す平面図である。
図6】比較例のプリント配線板における信号電流及びリターン電流を説明するための図である。
図7】別の比較例のプリント配線板の第1表層を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0015】
[第1実施形態]
図1は、本発明の第1実施形態に係るプリント回路板の概略構成を示す説明図である。プリント回路板100は、プリント配線板200と、半導体パッケージ300とを備えている。半導体パッケージ300は、BGA(Ball Grid Array)型の半導体パッケージであり、プリント配線板200に実装されている。プリント配線板200は、多層のプリント配線板であり、本第1実施形態では、4層のプリント配線板である。
【0016】
プリント配線板200は、第1導体層である表層(第1表層)201と、第2導体層である表層(第2表層)202と、第3導体層である内層(第1内層)203と、第4導体層である内層(第2内層)204とが絶縁層を介して積層されて形成されている。表層201と表層202との間には、内層203,204が配置されている。そして、表層201には、半導体パッケージ300が実装されている。
【0017】
プリント配線板200は、表層201にアレイ状(即ち格子状)に配置され、半導体パッケージ300のアレイ状に配置された複数の電極パッドに接合端子(はんだボール)401で接合される接合用の複数の電極パッド211を備えている。つまり、プリント配線板200の電極パッド211に半導体パッケージ300の電極パッドが接合端子401で接合されて、プリント配線板200に半導体パッケージ300が実装されている。
【0018】
本実施形態では、複数の電極パッド211は、互いに等間隔に正方格子状に配列されている。また、プリント配線板200は、表層201に形成された複数の信号配線(第1信号配線)212と、表層202に形成された複数の信号配線(第2信号配線)213と、を備えている。また、プリント配線板200は、内層203に形成され、グラウンド電位が供給されるグラウンドプレーン214と、内層204に形成され、電源電位が供給される電源プレーン215と、を備えている。
【0019】
複数の電極パッド211はアレイ状に半導体パッケージ300の四辺に沿って四角状に配列されており、これら電極パッド211のうち最外周に位置する電極パッドを1列目とし、1列目から内側に向かって2列目、3列目、…とする。なお、本第1実施形態では、複数の電極パッド211の配列は、正方配列であるが、この正方配列に対して45°傾けた千鳥配列でもよい。いずれにしても、複数の電極パッド211は、正方格子状に配置されているものである。
【0020】
図2は、プリント配線板200の各層201〜204の一部を示す平面図であり、図2(a)は表層201の平面図、図2(b)は内層203の平面図、図2(c)は内層204の平面図、図2(d)は表層202の平面図である。図2(a)では、7列に電極パッド211が配置されており、複数の電極パッド211で囲まれた領域の最も外側に配置された電極パッド211を1列目とし、最も内側に配置された電極パッド211を7列目とする。
【0021】
複数の電極パッド211には、外側から内側に向かって1列目及び2列目に配置され、各信号配線212に電気的に接続された複数の信号パッド(第1信号パッド)231が含まれている。1列目の電極パッド211は、全て信号パッド231である。
【0022】
また、複数の電極パッド211には、外側から内側にむかって3列目以降、具体的には、3列目から5列目までに配置された複数の信号パッド(第2信号パッド)232が含まれている。また、複数の電極パッド211には、6列目及び7列目において交互に配置されたグラウンドパッド251及び電源パッド252が含まれている。
【0023】
更に、複数の電極パッド211には、2列目に配置された複数のグラウンドパッド(第1グラウンドパッド)255が含まれている。なお、複数の電極パッド211には、5列目に配置された電源パッド252が含まれている。
【0024】
矢印X方向は、アレイ状に配列された複数の電極パッド211の内側から外側に向かって信号配線を引き出す方向を示している。
【0025】
1列目及び2列目の信号パッド231は、それぞれ信号配線212に電気的に接続されて、表層201において信号配線212で矢印X方向に引き出される。具体的に説明すると、1列目の信号パッド231に接続された信号配線212は、そのまま矢印X方向に引き出されるよう配線されている。2列目の信号パッド231に接続された信号配線212は、1列目の信号パッド231,231の間を通過して矢印X方向に引き出されるよう配線されている。
【0026】
また、3列目から5列目までの信号パッド232の近傍には、表層201から表層202まで貫通する信号ヴィア(スルーホール)233がそれぞれ設けられている。そして、信号パッド231と、この信号パッド231に隣接する信号ヴィア233とが信号配線234で電気的に接続されている。更に、図2(d)に示すように、表層202にて信号ヴィア233がそれぞれ信号配線213に電気的に接続されている。つまり、3列目から5列目までの各信号パッド232は、信号ヴィア233を介して信号配線213に電気的に接続されて、表層202において信号配線213で矢印X方向に引き出される。即ち、各信号パッド232は、信号ヴィア233で表層202に引き出され、信号配線213で矢印X方向に引き出される。
【0027】
なお、3列目の一部の電極パッドは、信号パッド241であり、信号パッド241は、表層201において信号配線212で矢印X方向に引き出される。
【0028】
グラウンドパッド255の近傍には、表層201から表層202まで貫通するグラウンドヴィア(スルーホール)256が設けられており、グラウンドヴィア256は、グラウンドプレーン214に電気的に接続されている。グラウンドパッド255と、グラウンドパッド255に隣接するグラウンドヴィア256とは、グラウンド配線257で電気的に接続されている。
【0029】
電源パッド252の近傍には、表層201から表層202まで貫通する電源ヴィア(スルーホール)253が設けられており、電源ヴィア253は、電源プレーン215に電気的に接続されている。電源パッド252と、電源パッド252に隣接する電源ヴィア253とは、電源配線254で電気的に接続されている。
【0030】
ところで、信号ヴィア233とグラウンドプレーン214との間、及び信号ヴィア233と電源プレーン215との間には、図2(b)及び図2(c)に示すように、所定のクリアランスを設ける必要がある。そして、グラウンドプレーン214と電源プレーン215が信号ヴィア233のクリアランスで分断されないように、複数の信号ヴィア233は、グループ化してアレイ状の最密構造で配置されている。
【0031】
グラウンドプレーン214には、各グループG1,G2,G3の信号ヴィア233の束がグラウンドプレーン214とクリアランスを有して貫通する開口部R1,R2,R3が形成されている。グラウンドプレーン214には、開口部がグループG1,G2,G3の数だけ互いに間隔をあけて複数形成されている。これにより、グラウンドプレーン214は、信号ヴィア233に必要なクリアランスで分断されない。
【0032】
また、電源プレーン215には、各グループG1,G2,G3の信号ヴィア233の束が電源プレーン215とクリアランスを有して貫通する開口部R11,R12,R13が形成されている。電源プレーン215には、開口部がグループG1,G2,G3の数だけ互いに間隔をあけて複数形成されている。これにより、電源プレーン215は、信号ヴィア233に必要なクリアランスで分断されない。
【0033】
本実施形態では、2列目において2つのグラウンドパッド255,255が隣接して配置されており、これらグラウンドパッド255,255に隣接して1つのグラウンドヴィア256が配置されている。このグラウンドヴィア256は、電極パッドの1列目と2列目の間に配置されている。そして、互いに隣接する2つのグラウンドパッド255,255が、1つのグラウンドヴィア256に電気的に接続されている。
【0034】
ここで、光速度をC0、信号の立ち上がり時間をtr、絶縁層の比誘電率をεとする。光速度C0は3.0×10[m/sec]である。
【0035】
2列目に配置したグラウンドパッド255の間隔は、以下の式(1)から算出される間隔D以下で配置するのがよく、グラウンドパッド255の配置個数を少なくして信号パッドの配置個数を増やすには、間隔Dで配置するのがより好ましい。
D=(C0×tr)/(2×√ε) ・・・式(1)
【0036】
ここから、信号波形品質を確保するための信号パッドとグラウンドパッド255の間隔について検討する。
【0037】
まず、信号パッドとグラウンドパッドの間隔が広い場合に、信号電流に対してグラウンド電流が迂回することを図示しながら説明する。図5は、比較例のプリント配線板の各層の一部を示す平面図である。図5(a)は半導体パッケージが搭載される表層(第1表層)を示す平面図である。図5(b)は内層(第1内層)であるグラウンド層を示す平面図である。図5(c)は内層(第2内層)である電源層を示す平面図である。図5(d)は第1表層とは反対側の表層(第2表層)を示す平面図である。
【0038】
1列目から4列目までは、信号パッド4であり、3列目及び4列目の信号パッド4には、それぞれに接続される信号ヴィア5が設けられている。1列目及び2列目の信号パッド4は、矢印X方向に信号配線6で引き出されている。具体的には、1列目の信号パッド4は、矢印X方向に信号配線6でそのまま引き出され、2列目の信号パッド4は、1列目の信号パッド4,4の間を通じて矢印X方向に信号配線6で引き出される。
【0039】
3列目及び4列目の信号パッド4は、図5(d)に示すように、信号ヴィア5で第2表層に引き出され、信号配線6で矢印X方向に引き出される。具体的には、3列目に配置された信号パッド4は、2列目と3列目の間に配置された信号ヴィア5に接続され、信号ヴィア5で第2表層にて信号配線6で矢印X方向に引き出される。4列目に配置された信号パッド4は、3列目と4列目に配置された信号ヴィア5に接続され、信号ヴィア5で第2表層にて、3列目の信号パッド4に接続されたヴィアパッド間を通して、信号配線6で矢印X方向に引き出される。
【0040】
また、図5(b)に示すように、第1内層にはグラウンドプレーン10が設けられており、図5(c)に示すように、第2内層には、電源プレーン14が設けられている。
【0041】
第1表層において、図5(a)に示すように、5列目及び6列目にグラウンドパッド7及び電源パッド11が交互に配置されている。グラウンドパッド7は、グラウンド配線9及びグラウンドヴィア8を介してグラウンドプレーン10に電気的に接続されている。また、電源パッド11は、電源配線13及び電源ヴィア12を介して電源プレーン14に電気的に接続されている。グラウンドプレーン10及び電源プレーン14と信号ヴィア5との間には、クリアランス15が設けられている。
【0042】
図6は、比較例のプリント配線板における信号電流及びリターン電流を説明するための図であり、図6(a)は、図5(a)のA−A線に沿うプリント配線板の断面図である。図6(b)は、図6(a)の等価回路を示した模式図である。
【0043】
図6(a)に示すように、プリント配線板2上にBGA型の半導体パッケージ1が実装されている。図6(a)及び図6(b)において、信号電流17を破線矢印で示し、リターン電流18を実線矢印で示す。
【0044】
信号パッド4Aとグラウンドパッド7との間には他の電極パッドが配置されているため、信号パッド4Aとグラウンドパッド7は離れて配置されている。このとき、信号電流17に対してリターン電流18は迂回することになる。
【0045】
図6(b)において、信号電流17とリターン電流18が対向した部分19では、線路インピーダンスが一定である。一方、リターン電流18が迂回した部分20では、インピーダンスが不連続となる。ここで、半導体パッケージ1の内部では、信号電流17とリターン電流18が対向しており、線路インピーダンスが一定と仮定する。すると、2つのインピーダンス不連続点を持つ線路として考えることができる。
【0046】
次に、線路インピーダンスの距離分解能について説明する。プリント配線板2上に、2つのインピーダンス不連続点を持つ線路があり、その不連続点間の距離dは以下の式(2)で与えられる。
d=v×t ・・・式(2)
【0047】
ここで、vは信号の伝搬スピードであり、tは時間である。信号の伝搬スピードは、プリント配線板2の絶縁層の比誘電率εと光速度C0を用いて、以下の式(3)に書き換えることができる。
d=(C0/√ε)×t ・・・式(3)
【0048】
プリント配線板2上に、2つのインピーダンス不連続点を持つ線路に信号を入力したとき、信号を入力した点から1つ目の不連続からの信号が反射して信号を入力した点までの伝送時間をt1する。信号を入力した点から2つ目の不連続からの信号が反射して信号を入力した点までの伝送時間をt2(>t1)すると、2つの不連続間の距離Δdは、以下の式(4)で与えられる。
Δd=(C0/√ε)×(t2−t1)/2 ・・・式(4)
【0049】
これら2つの不連続点は、入力した信号の立ち上がり時間の半分以下の時間(t2−t1)より長い場合には、2つの不連続を区別できなくなる。従って、2つの不連続点間の距離の分解能dminは信号の立ち上がり時間trを用いて、以下の式(5)で与えられる。
dmin=(C0/√ε)×tr/2 ・・・式(5)
【0050】
式(5)から、2つの不連続点間の距離分解能が信号の立ち上がり時間に比例することがわかる。従って、信号の転送スピートが速くなり、信号の立ち上がり時間が短くなると、微小区間のインピーダンス不連続が無視できなくなる。
【0051】
信号パッド4とグラウンドパッド7の間隔を式(5)から求められる間隔よりも広げた場合には、リターン電流18の迂回に寄生するインダクタンスの影響が無視できなくなり、信号波形にリンギングが発生すると考えられる。式(5)を変形することで上記の式(1)が得られる。
【0052】
図3は、リターン電流の迂回距離が1[mm]の場合及び5[mm]の場合で測定した信号波形を示すグラフである。図3に示すように、リターン電流の迂回距離が1[mm]の場合に比べ、リターン電流の迂回距離が5[mm]の場合は、リンギングが大きい。
【0053】
プリント配線板の絶縁層の比誘電率εは4.3であり、入力信号の立ち上がり時間trは、50[psec]である。式(5)に代入すると、以下の式(6)となる。
dmin=(C0/√ε)×tr/2
=(3.0/√4.3)×50/2
≒4[mm] ・・・式(6)
【0054】
このため、リターン電流の迂回距離が5[mm]では、信号波形に発生するリンギングが大きくなったと考えられる。
【0055】
以上の検討に基づくと、信号パッドから式(1)で算出される半径D/2の内部にグラウンドパッド255を設けることで、信号品質を確保できると考えられる。これより、グラウンドパッド255,255間の間隔をD=(C0×tr)/(2×√ε)以下で配置することで、信号に発生するリンギングを抑制できることを見出したものである。
【0056】
次に、リターン電流経路の確保と信号配線の引き出しについて検討する。ヴィアには、異電位とのショートを避けるために、クリアランス15が設けられる。クリアランスとは、ヴィアと同心円状に異電位の導体の配置を禁止した領域である。
【0057】
図5に示した比較例のプリント配線板では、信号ヴィア5のクリアランス15によって、グラウンドプレーン10が分断されているため、リターン電流経路が確保できない。ヴィアやクリアランスを小径化することで、グラウンドプレーンの分断を回避することも考えられるが、プリント配線板の製造コストが増加する。
【0058】
更に、図7は、別の比較例のプリント配線板の表層(第1表層)を示す平面図である。表層(第1表層)から信号配線で引き出される1列目及び2列目の信号パッド4において、リンギングを抑制するには、グラウンドパッド7を近接して配置する必要がある。この図7では、1列目にグラウンドパッド7を配置している。これにより、信号パッドとグラウンドパッドとの間隔が狭まり、信号品質を改善することが期待できるが、2列目の信号パッドから信号配線を引き出すことができず、使用できる信号パッドの数は少なくなる。
【0059】
これに対し、本実施形態では、グラウンドプレーン214が分断しないように、信号ヴィア233はグループ化して配置し、信号ヴィア233のグループ間には、グラウンドプレーン214が設けられており、リターン電流経路を確保することができる。
【0060】
また、本実施形態では、2列目にグラウンドパッド255を配置している。したがって、表層201において、信号パッド231におけるリンギングが抑制されると共に、信号パッド231から信号配線212を引き出すスペースが確保される。更に本実施形態では、隣接する2つのグラウンドパッド255,255を1つのグラウンドヴィア256でグラウンドプレーン214に接続することで、グラウンドヴィア数を削減でき、表層202において信号配線213を引き出すスペースを確保することができる。また、表層201における3列目の信号パッド241に接続される信号配線212を2列目の信号パッド231とグラウンドパッド255の間、及び1列目の信号パッド231,231の間を通して矢印X方向に引き出すことができる。
【0061】
以上、本実施形態のプリント配線板によれば、必要最小限の数のグラウンドパッド255で、信号のリンギングを抑制できる信号パッド231,232、特に信号パッド231の数を増加させることができる。そして、信号パッド231,232(特に信号パッド231)とグラウンドパッド255との間隔が適正化され、信号波形のリンギングを抑制されるので、信号品質を確保することができる。また、2列目にグラウンドパッド255を配置したので、グラウンドヴィア256は、表層201における信号配線212の引き出しを阻害せず、信号配線212を引き出すことができる。したがって、小型のプリント配線板(小型の半導体パッケージ)で必要な信号パッドの数を確保することができる。
【0062】
また、電極パッドの2列目に2つのグラウンドパッド255を隣接して配置して、1列目と2列目の間に配置した1つのグラウンドヴィア256に接続している。したがって、表層202における信号配線213の引き出しを阻害するヴィアが少なくなり、信号配線213の引き出しスペースが広がり、信号配線213を容易に引き出すことができる。
【0063】
(実施例1)
図2(a)に示した電極パッド211を、1[mm]間隔でアレイ状に配置した。電極パッド211の直径は0.6[mm]とし、配線幅は0.125[mm]とした。1[mm]間隔で配置された電極パッド211間に配置できる配線は1本である。クリアランスは1[mm]とした。
【0064】
1列目に配置された信号パッド231は、表層201で信号配線212に接続されて、外側へ引き出される。2列目に配置された信号パッド231は、1列目に配置された信号パッド231,231の間を通して信号配線212で外側へ引き出される。3列目から5列目までに配置された信号パッド231は、それぞれ信号ヴィア233に接続され、表層202の信号配線213に接続され、外側へ引き出される。
【0065】
グラウンドプレーン214と電源プレーン215が信号ヴィア233のクリアランスで分断されないように、信号ヴィア233はグループG1,G2,G3にグループ化されて、正方最密構造で配置されている。
【0066】
これにより、図2(b)において、ヴィアのグループG1,G2(G2,G3)間には、1[mm]幅のグラウンドプレーン214を設けることができる。6列目と7列目には、グラウンドパッド251と電源パッド252が配置されている。
【0067】
2列目に2つのグラウンドパッド255,255が互いに隣接して配置され、1列目と2列目の間に配置した1つのグラウンドヴィア256に接続されている。これにより、図2(d)において、2列目と3列目には、2.4[mm]の配線を引き出すスペースを確保することができる。
【0068】
プリント配線板の絶縁層の比誘電率は、プリント配線板の基材によって決まる値である。ガラスクロスにエポキシ樹脂を含浸した基材は、比誘電率が4.3であり、信号の立ち上がり時間として50[psec]を想定する。式(1)から、全信号パッドに対して半径2[mm]の内部にグラウンドパッド255を配置することで、信号特性を確保することができる。2列目に2つのグラウンドパッド255,255を配置し、グラウンドパッド255,255の組み合わせを2[mm]間隔で繰り返して配置することで、全ての信号パッドに対して半径2[mm]の円の内部にグラウンドパッド255を設けることができる。
【0069】
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るプリント回路板について説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係るプリント回路板のプリント配線板の各層の一部を示す平面図である。なお、本第2実施形態において、上記第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
【0070】
図4(a)は第1表層の平面図、図4(b)は第1内層の平面図、図4(c)は第2内層の平面図、図4(d)は第2表層の平面図である。本第2実施形態のプリント配線板は、上記第1実施形態と同様、4層のプリント配線板である。プリント配線板は、第1導体層である表層(第1表層)201Aと、第2導体層である表層(第2表層)202Aと、第3導体層である内層(第1内層)203Aと、第4導体層である内層(第2内層)204Aとが絶縁層を介して積層されて形成されている。表層201Aと表層202Aとの間には、内層203A,204Aが配置されている。そして、表層201Aには、半導体パッケージが実装されている。
【0071】
プリント配線板は、表層201Aにアレイ状(即ち格子状)に配置され、半導体パッケージのアレイ状に配置された複数の電極パッドに接合端子(はんだボール)で接合される複数の電極パッド211Aを備えている。本実施形態では、複数の電極パッド211Aは、互いに等間隔に正方格子状に配列されている。また、プリント配線板は、表層201Aに形成された複数の信号配線(第1信号配線)212と、表層202Aに形成された複数の信号配線(第2信号配線)213と、を備えている。また、プリント配線板は、内層203Aに形成され、グラウンド電位が供給されるグラウンドプレーン214Aと、内層204Aに形成され、電源電位が供給される電源プレーン215Aと、を備えている。
【0072】
複数の電極パッド211Aには、外側から内側に向かって1列目及び2列目に配置され、各信号配線212に電気的に接続された複数の信号パッド(第1信号パッド)231が含まれている。1列目の電極パッド211Aは、全て信号パッド231である。
【0073】
また、複数の電極パッド211Aには、外側から内側にむかって3列目以降、具体的には、3列目から5列目までに配置された複数の信号パッド(第2信号パッド)232が含まれている。また、複数の電極パッド211Aには、6列目及び7列目において交互に配置されたグラウンドパッド251及び電源パッド252が含まれている。
【0074】
更に、複数の電極パッド211Aには、2列目に配置された複数のグラウンドパッド(第1グラウンドパッド)255が含まれている。なお、複数の電極パッド211には、5列目に配置された電源パッド252が含まれている。
【0075】
更に、本第2実施形態では、複数の電極パッド211Aには、3列目にグラウンドパッド255に隣接して配置され、隣接するグラウンドパッド255に信号配線259で電気的に接続されたグラウンドパッド(第2グラウンドパッド)258が含まれている。
【0076】
1列目及び2列目の信号パッド231は、それぞれ信号配線212に電気的に接続されて、表層201Aにおいて信号配線212で矢印X方向に引き出される。具体的に説明すると、1列目の信号パッド231に接続された信号配線212は、そのまま矢印X方向に引き出されるよう配線されている。2列目の信号パッド231に接続された信号配線212は、1列目の信号パッド231,231の間を通過して矢印X方向に引き出されるよう配線されている。
【0077】
また、3列目から5列目までの信号パッド232の近傍には、表層201Aから表層202Aまで貫通する信号ヴィア233がそれぞれ設けられている。そして、信号パッド232と、この信号パッド232に隣接する信号ヴィア233とが信号配線234で電気的に接続されている。更に、図4(d)に示すように、表層202Aにて信号ヴィア233がそれぞれ信号配線213に電気的に接続されている。つまり、3列目から5列目までの各信号パッド232は、信号ヴィア233を介して信号配線213に電気的に接続されて、表層202Aにおいて信号配線213で矢印X方向に引き出される。即ち、各信号パッド232は、信号ヴィア233で表層202Aに引き出され、信号配線213で矢印X方向に引き出される。
【0078】
信号ヴィア233とグラウンドプレーン214Aとの間、及び信号ヴィア233と電源プレーン215Aとの間には、図4(b)及び図4(c)に示すように、所定のクリアランスを設ける必要がある。そして、グラウンドプレーン214Aと電源プレーン215Aが信号ヴィア233のクリアランスで分断されないように、複数の信号ヴィア233は、グループ化してアレイ状の最密構造で配置されている。
【0079】
グラウンドプレーン214Aには、各グループG11,G12,G13の信号ヴィア233の束がグラウンドプレーン214Aとクリアランスを有して貫通する開口部R21,R22,R23が形成されている。グラウンドプレーン214Aには、開口部がグループG11,G12,G13の数だけ互いに間隔をあけて複数形成されている。これにより、グラウンドプレーン214Aは、信号ヴィア233に必要なクリアランスで分断されない。
【0080】
また、電源プレーン215Aには、各グループG11,G12,G13の信号ヴィア233の束が電源プレーン215Aとクリアランスを有して貫通する開口部R31,R32,R33が形成されている。電源プレーン215Aには、開口部がグループG11,G12,G13の数だけ互いに間隔をあけて複数形成されている。これにより、電源プレーン215Aは、信号ヴィア233に必要なクリアランスで分断されない。
【0081】
本第2実施形態では、グラウンドパッド255の間隔及びグラウンドパッド258の間隔を、上記第1実施形態で述べた式(1)から算出される間隔D以下としている。
【0082】
本第2実施形態のプリント配線板によれば、上記第1実施形態と同様、必要最小限の数のグラウンドパッド255,258で、信号のリンギングを抑制できる信号パッド231,232、特に、信号パッド231の数を増加させることができる。そして、信号パッド231,232(特に、信号パッド231)とグラウンドパッド255,258との間隔が適正化され、信号波形のリンギングを抑制されるので、信号品質を確保することができる。また、信号配線の引き出しを阻害するヴィアが少なくなり、信号配線の引き出しスペースが広がり、信号配線を引き出すことができる。
【0083】
更に、本第2実施形態では、グラウンドパッド255にグラウンドパッド258を接続したので、信号品質が確保できる範囲をより広範囲とすることができ、信号品質が更に向上する。
【0084】
(実施例2)
図4(a)に示した電極パッド211Aを、1[mm]間隔でアレイ状に配置した。電極パッド211Aの直径は0.6[mm]とし、配線幅は0.125[mm]とした。1[mm]間隔で配置されたパッド間に配置できる配線は1本である。クリアランスは1[mm]とした。
【0085】
1列目に配置された信号パッド231は、表層201Aで信号配線212に接続されて、外側へ引き出される。2列目に配置された信号パッド231は、1列目に配置された信号パッド231,231の間を通して信号配線212で外側へ引き出される。3列目から5列目までに配置された信号パッド231は、それぞれ信号ヴィア233に接続され、表層202Aの信号配線213に接続され、外側へ引き出される。
【0086】
グラウンドプレーン214Aと電源プレーン215Aが信号ヴィア233のクリアランスで分断されないように、信号ヴィア233はグループG11,G12,G13にグループ化されて、正方最密構造で配置されている。
【0087】
これにより、図4(b)において、ヴィアのグループG11,G12(G12,G13)間には、1[mm]幅のグラウンドプレーン214Aを設けることができる。
【0088】
2列目と3列目に跨って2つのグラウンドパッド255,258が隣接して配置され、1列目と2列目の間に配置した1つのグラウンドヴィア256に接続されている。これにより、図4(d)において、2列目と3列目には、2.4[mm]の配線を引き出すスペースを確保することができる。2列目と3列目に隣接して2つのグラウンドパッド255,258を配置し、グラウンドパッド255,258の組み合わせを3[mm]間隔で繰り返して配置することで、全信号パッドに対して半径2[mm]の円の内部にグラウンドパッドを設けることができる。
【0089】
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、多くの変形が本発明の技術的思想内で当分野において通常の知識を有する者により可能である。
【0090】
上記実施形態では、複数の電極パッドを正方格子状に配置したが、三角格子状に配置しても本発明は適用可能である。
【0091】
また、上記実施形態では、4層のプリント配線板について説明したが、3層のプリント配線板であっても本発明は適用可能である。例えば、第1導体層に第1信号配線及び電極パッドを配置し、第2導体層に第2信号配線を配置し、第3導体層に、グラウンドプレーン及び電源プレーンを配置する構成や、第1導体層又は第2導体層に電源配線を設ける構成であってもよい。また、第1導体層及び第3導体層が表層であり、第2導体層が内層であってもよい。また、4層以上のプリント配線板であっても、本発明は適用可能である。
【0092】
また、上記実施形態では、グラウンドヴィア及び電源ヴィアがスルーホールである場合について説明したが、ブラインドヴィアであってもよい。また、第2導体層が内層の場合には、信号ヴィアは、スルーホールに限らず、ブラインドヴィアであってもよい。
【0093】
また、上記実施形態では、表層201(201A)、内層203(203A)、内層204(204A)、表層202(202A)の順に積層配置される場合について説明したが、内層203(203A)と内層204(204A)との配置関係が逆であってもよい。
【0094】
また、上記実施形態では、半導体パッケージが、BGA型の半導体パッケージである場合について説明したが、これに限定するものではなく、例えばLGA(Land Grid Array)型の半導体パッケージであっても、本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0095】
100…プリント回路板、200…プリント配線板、201…表層(第1導体層)、202…表層(第2導体層)、203…内層(第3導体層)、211…電極パッド、212…信号配線(第1信号配線)、213…信号配線(第2信号配線)、214…グラウンドプレーン、231…信号パッド(第1信号パッド)、232…信号パッド(第2信号パッド)、233…信号ヴィア、255…グラウンドパッド(第1グラウンドパッド)、256…グラウンドヴィア、258…グラウンドパッド(第2グラウンドパッド)、300…半導体パッケージ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7