特許第6039473号(P6039473)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039473
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】コネクタ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/44 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
   H01R13/44 N
【請求項の数】6
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-53747(P2013-53747)
(22)【出願日】2013年3月15日
(65)【公開番号】特開2014-179290(P2014-179290A)
(43)【公開日】2014年9月25日
【審査請求日】2015年12月4日
(73)【特許権者】
【識別番号】000231073
【氏名又は名称】日本航空電子工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100117341
【弁理士】
【氏名又は名称】山崎 拓哉
(72)【発明者】
【氏名】片岡 知樹
(72)【発明者】
【氏名】高橋 威
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 琢男
(72)【発明者】
【氏名】戸谷 友之
【審査官】 山田 康孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−045329(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 13/44
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
オス端子と、前後方向において前記オス端子の前端に固定される絶縁部材とを備えるコネクタであって、
前記オス端子は、板状の主部と前記主部から前方に突出した突出部とを有しており、
前記突出部は、前記前後方向と交差する傾斜部を有しており、
前記絶縁部材は、前記オス端子への接触を防ぐ絶縁端部と、前記前後方向において前記絶縁端部から後方に延びる補助部とを有しており、
前記突出部と前記補助部とは、前記前後方向と直交する幅方向において並んでおり、
前記前後方向及び前記幅方向の双方と直交する上下方向において前記オス端子を上方から見た場合、前記傾斜部は視認可能となっている
コネクタ。
【請求項2】
請求項1記載のコネクタであって、
前記補助部の表面と前記傾斜部の表面とは、前記幅方向と直交する平面に投影した場合に交差している
コネクタ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載のコネクタであって、
前記突出部は、前記主部と平行な平面部を有しており、
前記平面部は、前記前後方向において、前記傾斜部と前記主部との間に位置している
コネクタ。
【請求項4】
請求項3記載のコネクタであって、
前記補助部は、前記前後方向において、前記傾斜部と前記平面部との境界を越えて前記後方に延びている
コネクタ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のコネクタであって、
前記突出部は、前記前後方向において前記傾斜部から前方に延びる圧入部を更に有しており、
前記圧入部は、前記絶縁端部に後側から圧入されている
コネクタ。
【請求項6】
請求項5記載のコネクタであって、
前記圧入部の板厚は、前記主部の板厚よりも薄い
コネクタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ハイブリット車や電気自動車などにおいて大容量の電力を伝達するために用いられる電力ハーネスのコネクタに関し、特に、オス端子を備えるコネクタにおいて指などがオス端子に接触して感電してしまうことを防止することのできる構造を有するコネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、ハイブリット車や電気自動車などにおいて、モータとインバータとの間を接続したりインバータとバッテリーとの間を接続したりして大容量の電力を伝達するために電力ハーネスが用いられている。一般に、電力ハーネスは、オス端子及びオス端子を保持するハウジングを備えるオス型コネクタと、オス端子に接続されるメス端子を備えるメス型コネクタとを備えている。
【0003】
この種の電力ハーネスのオス型コネクタに関しては、作業者の指などがオス端子に接触してしまうと感電してしまうおそれがあることから、オス端子の前端に絶縁部材を取り付けてオス端子に指などが接触してしまうことを防止することが提案されている。
【0004】
例えば、特許文献1は、この種の端子の構造を開示している。図20に示されるように、特許文献1のオス端子(プラグ)は、筒状のプラグ本体と、そのプラグ本体の先端部に突出するようにプラグ本体に取り付けられた絶縁子とを備えている。絶縁子は、プラグ本体の先端部に突出する頭部と、プラグ本体に嵌合する軸部とを有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2000−3750号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1のオス端子の場合、プラグ本体と絶縁子の頭部の間に製造バラつきに起因した段差ができてしまう可能性がある。特に、メス端子のバネ部が絶縁子の頭部からプラグ本体に向かって段差を乗り越えなければならないような場合には、オス端子をメス端子に挿入するために大きな力が必要となるといった問題があると共に、段差の乗り越えの際の過度の摩耗等に起因してオス端子及びメス端子の双方とも破損してしまうおそれがある。
【0007】
そこで、本発明は、製造上のバラつきが生じた場合であっても過度の摩耗等に起因した端子破損の発生を抑制することのできる構造を有するコネクタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、第1のコネクタとして、
オス端子と、前後方向において前記オス端子の前端に固定される絶縁部材とを備えるコネクタであって、
前記オス端子は、板状の主部と前記主部から前方に突出した突出部とを有しており、
前記突出部は、前記前後方向と交差する傾斜部を有しており、
前記絶縁部材は、前記オス端子への接触を防ぐ絶縁端部と、前記前後方向において前記絶縁端部から後方に延びる補助部とを有しており、
前記突出部と前記補助部とは、前記前後方向と直交する幅方向において並んでいる
コネクタを提供する。
【0009】
また、本発明は第2のコネクタとして、第1のコネクタであって、
前記補助部の表面と前記傾斜部の表面とは、前記幅方向と直交する平面に投影した場合に交差している
コネクタを提供する。
【0010】
また、本発明は第3のコネクタとして、第1又は第2のコネクタであって、
前記突出部は、前記主部と平行な平面部を有しており、
前記平面部は、前記前後方向において、前記傾斜部と前記主部との間に位置している
コネクタを提供する。
【0011】
また、本発明は第4のコネクタとして、第3のコネクタであって、
前記補助部は、前記前後方向において、前記傾斜部と前記平面部との境界を越えて前記後方に延びている
コネクタを提供する。
【0012】
また、本発明は第5のコネクタとして、第1乃至第4のいずれかのコネクタであって、
前記突出部は、前記前後方向において前記傾斜部から前方に延びる圧入部を更に有しており、
前記圧入部は、前記絶縁端部に後側から圧入されている
コネクタを提供する。
【0013】
また、本発明は第6のコネクタとして、第5のコネクタであって、
前記圧入部の板厚は、前記主部の板厚よりも薄い
コネクタを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明のコネクタは、オス端子の突出部に傾斜部を設けると共に突出部と絶縁部材の補助部とを幅方向において並べた構成としたことから、オス端子と絶縁部材に製造バラつきが生じて両者の位置が互いに上下方向にズレたとしても、相手側コネクタのメス端子等が補助部によって突出部の傾斜部までガイドされることとなる。即ち、本発明によれば、端子破損を生じさせるような段差がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の実施の形態によるコネクタを示す斜視図である。
図2図1のコネクタを示す正面図である。試験指も併せて示されている。
図3図2のコネクタをIII--III線に沿って示す断面図である。試験指も併せて示されている。
図4図1のコネクタに含まれているオス端子と絶縁部材とを示す斜視図である。絶縁部材はオス端子に固定されている。
図5図4のオス端子と絶縁部材とを示す分解斜視図である。
図6図4のオス端子と絶縁部材とを示す上面図である。
図7図5のオス端子と絶縁部材とを示す分解上面図である。
図8図4の絶縁部材とオス端子の先端を拡大して示す上面図である。絶縁部材とオス端子の間に段差が生じている。
図9図8の絶縁部材とオス端子の先端を示す側面図である。図示されたように絶縁部材とオス端子の間に段差が生じている。
図10図8の絶縁部材とオス端子の先端をX--X線に沿って示す断面図である。図示されたように絶縁部材とオス端子の間に段差が生じている。
図11図8の絶縁部材とオス端子の先端をXI--XI線に沿って示す断面図である。図示されたように絶縁部材とオス端子の間に段差が生じている。
図12図10の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトは絶縁部材の絶縁端部上に位置している。
図13図11の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトは絶縁部材の絶縁端部上に位置している。
図14図10の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトは絶縁部材の補助部上に位置している。
図15図11の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトは絶縁部材の補助部上に位置している。
図16図10の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトはオス端子の突出部上に位置している。
図17図11の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトはオス端子の突出部上に位置している。
図18図10の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトはオス端子の主部上に位置している。
図19図11の絶縁部材とオス端子の先端を示す他の断面図である。相手側コンタクトはオス端子の主部上に位置している。
図20】特許文献1のオス端子(プラグ)を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1乃至図3を参照すると、本発明の実施の形態によるコネクタ10は、金属製のオス端子100と、オス端子100の前端(−X側端部)に固定された絶縁部材200と、絶縁体からなるハウジング300とを備えており、前後方向(X方向:嵌合方向)に沿って相手側コネクタ(図示せず)と嵌合可能なものである。
【0017】
ハウジング300は、相手側コネクタ(図示せず)の嵌合部を受容する受容部310を構成すると共にオス端子100を保持している。この保持により、オス端子100と絶縁部材200とは、受容部310内に位置している。受容部310の開口端の大きさや受容部310とオス端子100及び絶縁部材200との位置関係は、図2及ぶ図3に示されるように、試験指20がオス端子100に直接接触することのないように決定されている。
【0018】
図4乃至図8を参照すると、オス端子100は、主部110と、主部110から前方に突出した2つの突出部150とを有している。
【0019】
主部110は、前後方向と直交する幅方向(Y方向)及び前後方向とで規定される平面(XY平面)内に延びる板状の形状を有している。主部110の前後方向の中ほどには2つの圧入突起112が設けられている。各圧入突起112は、幅方向に突出している。主部110の後端側(+X側)には電源線を結線するための孔114が形成されている。かかるオス端子100は、ハウジング300の後端(+X側端部)からハウジング300内に圧入され、ハウジング300に保持される(図3参照)。
【0020】
図5図7及び図11に示されるように、各突出部150は、主部110から前方に延びる平面部152と、平面部152から前方に延びる傾斜部154と、傾斜部154から前方に延びる圧入部156とを有している。換言すると、前後方向において、平面部152は、主部110と傾斜部154との間に位置しており、傾斜部154は平面部152と圧入部156との間に位置している。図11に最もよく示されるように、平面部152は、主部110と平行であり且つ前後方向及び幅方向の双方と直交する上下方向(Z方向)において主部110と同一のサイズ(板厚)を有している。傾斜部154は、前後方向と斜交している。特に本実施の形態による傾斜部154は、上下方向とも斜交している。圧入部156は、主部110と平行であるが上下方向において主部110のサイズ(板厚)よりも小さいサイズ(薄い板厚)を有している。本実施の形態による突出部150は、一枚の金属板の一部のみを圧入部156の板厚となるように上下から型で挟んでプレスし、打ち抜き加工することにより得られる。本実施の形態による傾斜部154は、圧入部156に相当する部位をプレスして上下方向(板厚方向)において圧縮する際に形成される。但し、本発明はこれに限定されるわけではなく、傾斜部154の傾斜は他の方法によって形成することとしてもよい。
【0021】
図4乃至図8に示されるように、絶縁部材200は、オス端子100への接触を防ぐ絶縁端部210と、絶縁端部210から後方(+X側)に延びる補助部220とを有している。
【0022】
図5図7及び図8に示されるように、絶縁端部210は、先端に向かって細い形状を有しているテーパ部212と、テーパ部212から後方に延びる絶縁主部214とを有している。本実施の形態による絶縁主部214は、上下方向において、オス端子100の主部110と実質的に同一のサイズを有している。換言すると、絶縁主部214の板厚とオス端子100の主部110の板厚とは同一となるように設計されている。図11に示されるように、絶縁端部210には、後端(+X側端部)から前方(−X方向)に向かって凹んだ凹部216が形成されている。但し、凹部216は絶縁端部210を貫通しておらず、従って、絶縁部材200の前方(−X側)から凹部216を視認することはできない。本実施の形態による絶縁端部210には、2つの凹部216が形成されており、それぞれの凹部216には、突出部150の圧入部156が絶縁端部210の後側から圧入されている。この圧入部156の凹部216への圧入により、絶縁部材200は上述したようにオス端子100の前端に固定されている。
【0023】
図11に示されるように、補助部220は、上下方向において、絶縁主部214と実質的に同一のサイズを有している。即ち、補助部220の板厚もオス端子100の主部110の板厚と同一となるように設計されている。
【0024】
図4図6及び図8に示されるように、補助部220は、幅方向(Y方向)において突出部150と並んでいる。特に本実施の形態による突出部150は2つあることから、補助部220と突出部150とは幅方向において交互に並んでいる。即ち、本実施の形態による補助部220は突出部150間に挟まれている。また、補助部220は、突出部150の平面部152と傾斜部154との境界を越えて後方(+X側)に延びている。
【0025】
突出部150が傾斜部154を有していると共に突出部150と補助部220とが幅方向において隣り合うように配置すると、オス端子100や絶縁部材200の製造バラつきによりオス端子100の前端への絶縁部材200の取り付けが上下方向(Z方向)においてズレてしまった場合であっても、相手側コネクタ(図示せず)のメス端子等に設けられたバネ部を補助部220が傾斜部154までガイドし、更に傾斜部154が平面部152及び主部110までガイドすることから、オス端子100やバネ部が過度の摩耗等により破損してしまうといった問題の発生を低減することができる。以下、この点について図面を用いて詳細に説明する。
【0026】
図9乃至図11を参照すると、絶縁部材200に対してオス端子100は上方(+Z側)にズレている。このような場合、従来のコネクタにおいて問題となっていた段差は絶縁部材200の上部(+Z側部位)とオス端子100の上部(+Z側部位)の境界部分に生じていた。これに対して、本実施の形態によるコネクタ10の場合、幅方向において傾斜部154が補助部220と並ぶように設けられていることから、図11及び図12に示されるように、傾斜部154の傾斜面の途中から補助部220が前方に延びるような位置関係となっている。換言すると、補助部220の表面と傾斜部154の表面(傾斜面)とが、幅方向と直交する平面(XZ平面)に投影した場合に交差している。このため、絶縁部材200とオス端子100との境界部分には、オス端子100の破損の原因となるような急激な段差が生じない。
【0027】
メス端子を有する相手側コネクタ(図示せず)に対してコネクタ10の嵌合を開始すると、図12及び図13に示されるように、まず、相手側コネクタ(図示せず)のメス端子のバネ部500がテーパ部212によって絶縁主部214上までガイドされる。
【0028】
そのまま嵌合を進めていくと、図14及び図15に示されるように、バネ部500が傾斜部154の上方(+Z側)に位置することとなるが、突出部150が補助部220と幅方向(Y方向)において並んでいることから、バネ部500は傾斜部154上に落ち込むことなく補助部220上を後方(+X方向)に向かってスムーズに移動することとなる。
【0029】
更に嵌合を進めると、図16及び図17に示されるように、バネ部500は平面部152(即ち、主部110と同一レベル)まで傾斜部154によってスムーズにガイドされる。そのため、コネクタ10と相手側コネクタ(図示せず)が嵌合状態になり、図18及び図19に示されるようにバネ部500が主部110上に達するまで、バネ部500には過度のストレスが加わることがなく、過度なストレスが原因となってバネ部500やオス端子100が破損してしまうことも避けることができる。
【0030】
以上、本発明について実施の形態を掲げて具体的に説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、様々な変形・応用が可能である。
【0031】
例えば、上述した実施の形態において、突出部150は、平面部152、傾斜部154及び圧入部156を有していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、突出部150は、オス端子100の製法上の観点から平面部152を有していることが好ましいが、本発明はこれに限定されるわけではなく、平面部152を有していなくともよい。また、突出部150は、オス端子100の製法上の観点から及びオス端子100と絶縁部材200との固定方法の観点から圧入部156を有していることが好ましいが、本発明はこれに限定されるわけではなく、例えば突出部150を接着剤を用いて絶縁部材200に固定する場合には、圧入部156を有していなくともよい。
【0032】
上述した実施の形態において、補助部220の表面は水平面(XY平面)と平行に延びるものであったが、オス端子100と絶縁部材200とが上下方向にズレていない場合でも図9のように上下方向にズレた場合でもバネ部500のガイドをスムーズに行えるのであれば、補助部220の表面は曲面であってもよい。
【0033】
同様の理由により、傾斜部154を変形してもよい。即ち、上述した実施の形態において、傾斜部154の表面は前後方向(X方向)と斜交する平面であったが、本発明はこれに限定されるものではない。傾斜部154は、前後方向と交差する面を有しており、補助部220と共にスムーズにバネ部500をガイドできるものである限り、傾斜部154の表面は曲面等であってもよい。
【0034】
上述した実施の形態において、コネクタ10と相手側コネクタ(図示せず)との嵌合の際にメス端子の電気的な接触部を兼ねたバネ部500が絶縁部材200上及びオス端子100上をスライドすることとして説明してきたが、本発明はこれに限定されるわけではない。例えば、相手側コネクタ(図示せず)は、図12等に図示されたバネ部500とは別にメス端子(図示せず)の接触部(図示せず)を下側(−Z側)に有すると共にバネ部500でオス端子100を上側(+Z側)から下側(−Z側)に向けて押圧してオス端子100をメス端子(図示せず)の接触部(図示せず)に対して接触させるような構造を有するものであってもよい。
【符号の説明】
【0035】
10 コネクタ
20 試験指
100 オス端子
110 主部
112 圧入突起
114 孔(結線用)
150 突出部
152 平面部
154 傾斜部
156 圧入部
200 絶縁部材
210 絶縁端部
212 テーパ部
214 絶縁主部
216 凹部
220 補助部
300 ハウジング
310 受容部
500 バネ部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図15
図16
図17
図18
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