特許第6039506号(P6039506)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039506
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20161128BHJP
   A63F 13/30 20140101ALI20161128BHJP
   A63F 13/795 20140101ALI20161128BHJP
【FI】
   G06F13/00 650A
   G06F13/00 650R
   A63F13/30
   A63F13/795
【請求項の数】8
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-121139(P2013-121139)
(22)【出願日】2013年6月7日
(65)【公開番号】特開2014-238723(P2014-238723A)
(43)【公開日】2014年12月18日
【審査請求日】2015年6月16日
(73)【特許権者】
【識別番号】310021766
【氏名又は名称】株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(74)【代理人】
【識別番号】100109047
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 雄祐
(74)【代理人】
【識別番号】100109081
【弁理士】
【氏名又は名称】三木 友由
(74)【代理人】
【識別番号】100134256
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 武司
(72)【発明者】
【氏名】小林 元樹
(72)【発明者】
【氏名】土屋 晃胤
【審査官】 米倉 秀明
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−011333(JP,A)
【文献】 特開2013−013445(JP,A)
【文献】 特開2011−211735(JP,A)
【文献】 特開2006−217499(JP,A)
【文献】 特開平10−228430(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
A63F 13/30
A63F 13/795
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置であって、
ユーザ宛の情報を取得する取得処理部と、
取得したユーザ宛の情報を通知する通知処理部と、を備え、
前記通知処理部は、複数のユーザが同時にログインしているときには、情報とともに情報の宛先を特定するユーザ特定情報も通知し、1人のユーザのみがログインしているときには、情報を通知してユーザ特定情報は通知しない、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
ログインしているユーザを管理するログイン管理部をさらに備え、
前記通知処理部は、前記ログイン管理部により管理されているユーザ数が複数であるか、または1人であるかによって、ユーザ特定情報を通知するか否かを決定することを特徴とする請求項に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得処理部は、他の情報処理装置において実行されるアプリケーションへの招待を知らせる招待メッセージを取得し、
前記通知処理部は、招待メッセージとともに、アプリケーションを特定する情報を通知する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
ユーザ宛の情報が通知されている間に、ユーザ特定情報で特定されるユーザが入力装置を操作すると、そのユーザをアプリケーションセッションに招待するための招待画面を生成し、一方で、ユーザ宛の情報が通知されている間に、ユーザ特定情報で特定されるユーザではない別のユーザが入力装置を操作すると、その別のユーザ専用の画面を生成する画面生成部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得処理部は、ネットワークに接続しているサーバから、当該情報処理装置のユーザ宛の情報が存在していることを示す情報を受け取ると、ネットワークに接続している別のサーバからユーザ宛の情報を取得すること、を特徴とする請求項1からのいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記通知処理部は、ポップアップウィンドウ内にユーザ宛の情報を表示することを特徴とする請求項1からのいずれかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータに、
ユーザ宛の情報を取得する機能と、
取得したユーザ宛の情報を通知する機能と、を実現させるためのプログラムであって、
情報通知機能は、複数のユーザが同時にログインしているときには、情報とともに情報の宛先を特定するユーザ特定情報も通知し、1人のユーザのみがログインしているときには、情報を通知してユーザ特定情報は通知しない機能を含む、
ことを特徴とするプログラム。
【請求項8】
請求項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲーム装置などの情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザがゲームに設定されたミッションを達成すると、達成したミッションに対して仮想的な表彰品であるトロフィを付与するシステムが提案されている(特許文献1参照)。ゲーム装置においてユーザが獲得したトロフィは、ユーザがネットワークサービスにサインインすることで、インターネットに接続するサーバに登録されて、ゲーム装置とサーバとの間でトロフィ獲得情報の同期をとることができる。近年、高速ネットワーク環境が整備されたことにより、ゲーム装置を操作するユーザ同士の間で、様々な情報データを送受信することも一般的となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】US2011/0092280号公開公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のゲーム装置においては、1人のユーザしかゲーム装置のオペレーティングシステム(OS)にログインすることができないため、複数ユーザでゲームをしていても、ログインユーザ以外のユーザはトロフィを獲得できない。ゲーム装置が複数ユーザのログインを許容することで、それぞれのユーザがトロフィを獲得することが可能となり、ゲーム装置の魅力を高められる。
【0005】
またユーザがネットワークサービスにサインインすることで、ユーザはトロフィ獲得情報をサーバに登録できるだけでなく、他のユーザとの間で情報データを気軽にやり取りすることも可能となっている。そのためゲーム装置は、他のゲーム装置から情報データを受信すると、その情報を効率よくユーザに通知する機能を備えることが好ましい。
【0006】
そこで本発明は、取得した情報を効率よくユーザに通知することができる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の情報処理装置は、情報処理装置であって、ネットワーク経由で、ユーザ宛の情報を取得する取得処理部と、ユーザ宛の情報を通知する通知処理部とを備える。通知処理部は、複数のユーザが同時にログインしているときには、情報とともに情報の宛先を特定するユーザ特定情報も通知する。
【0008】
以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の情報処理技術によると、取得した情報を効率よくユーザに通知することができる仕組みを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の実施例にかかる情報処理システムを示す図である。
図2】(a)は入力装置上面の外観構成を示す図であり、(b)は入力装置背面の外観構成を示す図である。
図3】入力装置の内部構成を示す図である。
図4】情報処理装置の機能ブロック図を示す図である。
図5】情報処理装置の内部構成を示す図である。
図6】ユーザ選択画面を示す図である。
図7】パスコード入力画面を示す図である。
図8】メニュー画面の一例を示す図である。
図9】メニュー画面の一例を示す図である。
図10】初期メニュー画面から遷移したシステム画面の一例を示す図である。
図11】情報を閲覧するためのシステム画面を示す図である。
図12】招待画面の例を示す図である。
図13】ゲーム画面の一例を示す図である。
図14】通知処理部による複数ユーザログイン時の通知例を示す図である。
図15】通知処理部による1人ユーザログイン時の通知例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の実施例にかかる情報処理システム1を示す。情報処理システム1は、ユーザ端末である情報処理装置10、情報処理装置14a、14b(以下、区別しない場合には、「情報処理装置14」とよぶ)と、サーバ5とを備える。本実施例において情報処理装置10および情報処理装置14は、同一の構成および機能を備えており、異なるユーザによって操作される。
【0012】
補助記憶装置2は、HDD(ハードディスクドライブ)やフラッシュメモリなどの大容量記憶装置であり、USB(Universal Serial Bus)などによって情報処理装置10と接続する外部記憶装置であってよく、また内蔵型記憶装置であってもよい。出力装置4は、画像を出力するディスプレイおよび音声を出力するスピーカを有するテレビであってよく、またコンピュータディスプレイであってもよい。出力装置4は、情報処理装置10に有線ケーブルで接続されてよく、また無線接続されてもよい。情報処理装置10は、ユーザが操作する入力装置6と無線または有線で接続し、入力装置6はユーザの操作結果を示す操作信号を情報処理装置10に出力する。情報処理装置10は、入力装置6からの操作信号を受け付けるとOS(システムソフトウェア)やアプリケーションの処理に反映し、出力装置4から処理結果を出力させる。入力装置6は複数のプッシュ式の操作ボタンや、アナログ量を入力できるアナログスティック、回動式ボタンなどの複数の入力部を有して構成される。
【0013】
情報処理システム1において情報処理装置10はゲームを実行するゲーム装置であり、入力装置6はゲームコントローラなど情報処理装置10に対してユーザの操作信号を提供する機器である。なお入力装置6は、キーボードやマウスなどの入力インタフェースであってもよい。撮像装置であるカメラ7は出力装置4の近傍に設けられ、出力装置4周辺の空間を撮像する。図1ではカメラ7が出力装置4の上部に取り付けられている例を示しているが、出力装置4の側方に配置されてもよく、いずれにしても出力装置4の前方でゲームをプレイするユーザを撮像できる位置に配置される。
【0014】
アクセスポイント(以下、「AP」とよぶ)8は、無線アクセスポイントおよびルータの機能を有し、情報処理装置10、14は、無線または有線経由でAP8に接続して、ネットワーク3上のサーバ5と通信可能に接続する。
【0015】
上記したように、情報処理装置14は、情報処理装置10と同じ構成および機能を有しており、情報処理装置10のユーザとは異なるユーザによって操作される。図示していないが、情報処理装置14は、出力装置4および補助記憶装置2と接続し、入力装置6から入力される操作信号を受け付ける。また情報処理装置14は、アクセスポイントを介してネットワーク3に接続し、サーバ5経由で、またはサーバ5を経由せずに、情報処理装置10と情報データを送受信することができる。
【0016】
サーバ5は、情報処理システム1のユーザに対してネットワークサービスを提供する。サーバ5は物理的に複数台のサーバにより構成されていてもよく、各サーバは、それぞれの機能に応じた主体により保守、管理されてもよい。この例においてサーバ5は、管理サーバ15、プッシュサーバ17を含んで構成されるが、管理サーバ15およびプッシュサーバ17も、複数台のサーバにより構成されてもよい。
【0017】
管理サーバ15は、情報処理システム1を利用するユーザを識別するネットワークアカウントを管理しており、ユーザは、ネットワークアカウントを用いて、管理サーバ15が提供するネットワークサービスにサインインする。ユーザは情報処理装置10からネットワークサービスにサインインすることで、管理サーバ15に、ゲームのセーブデータや、またゲームプレイ中に獲得した仮想的な表彰品であるトロフィを登録できる。管理サーバ15は、プッシュサーバ17と接続する。
【0018】
また管理サーバ15は、ユーザに対して様々なサービス機能を提供する。具体的に管理サーバ15は、ユーザがプレイ中のゲームに他のユーザを招待するための招待機能や、ユーザ間でメッセージをやり取りするためのメッセージ機能などを提供する。管理サーバ15は、これらのサービス機能ごとに用意されてもよく、たとえばネットワークアカウントを管理するサービスを提供するサーバや、招待サーバ、メッセージサーバなどが、それぞれの機能を実現するための別個独立した機能サーバとして設けられてもよい。なお情報処理システム1においては、情報処理装置10および情報処理装置14を利用して複数のユーザがオンラインゲームをプレイすることができ、管理サーバ15は、ゲームセッションを管理するゲームサーバを含んでもよい。
【0019】
プッシュサーバ17は、管理サーバ15においてユーザ宛の情報データが存在している場合に、ユーザの情報処理装置10に、その旨を通知する。たとえば情報処理装置14のユーザDが、現在プレイ中のゲームに、情報処理装置10のユーザAを招待する場合、管理サーバ15に、ユーザAを招待することを通知する。管理サーバ15は、ユーザDから通知を受信すると、ユーザA宛の招待メッセージを作成するとともに、プッシュサーバ17に、ユーザA宛の招待メッセージが存在することを伝える。これを受けてプッシュサーバ17は、ユーザAの情報処理装置10に、その旨をプッシュ通知する。なおプッシュサーバ17は、情報処理装置10に対して招待メッセージを送信するのではなく、招待メッセージが存在することを通知する。これにより情報処理装置10は、管理サーバ15にアクセスして招待メッセージを取得し、新着情報があることをユーザAに通知する。プッシュサーバ17によるプッシュ通知は、情報処理装置10においてバックグランド処理として行われるため、ユーザは、新着情報があることを通知されたときにはじめて、招待メッセージを取得したことを知ることになる。
【0020】
情報処理装置10は、1人または複数ユーザのログインを可能とする。図1には、3人のユーザA、B、Cが、1台の情報処理装置10を利用してゲームをプレイしている様子が示されている。各ユーザが情報処理装置10のOSにログインすることで、それぞれのセーブデータを補助記憶装置2に記憶し、またゲーム内のミッションを達成してトロフィを獲得することができる。各ユーザはログインする際、OSにより機器(入力装置6)とユーザとの対応付けが行われ、この例では、入力装置6aの使用者がユーザAであること、入力装置6bの使用者がユーザBであること、入力装置6cの使用者がユーザCであることがOSにより対応付けられ、したがってゲームは、入力装置6を特定する情報(たとえばゲームコントローラID)から、ユーザを特定することが可能となる。
【0021】
図2(a)は、入力装置上面の外観構成を示す。ユーザは左手で左側把持部78bを把持し、右手で右側把持部78aを把持して、入力装置6を操作する。入力装置6の筐体上面には、入力部である方向キー71、アナログスティック77a、77bと、4種の操作ボタン76が設けられている。4種のボタン72〜75には、それぞれを区別するために、異なる色で異なる図形が記されている。すなわち、○ボタン72には赤色の丸、×ボタン73には青色のバツ、□ボタン74には紫色の四角形、△ボタン75には緑色の三角形が記されている。筐体上面上において、方向キー71と操作ボタン76の間の平坦な領域には、タッチパッド79が設けられる。
【0022】
2つのアナログスティック77a、77bの間に機能ボタン80が設けられる。機能ボタン80は、入力装置6の電源をオンし、同時に入力装置6と情報処理装置10とを接続する通信機能をアクティブにするために使用される。なお情報処理装置10のメイン電源がオフとなっている場合、機能ボタン80が押下されると、情報処理装置10は、入力装置6から送信される接続要求を、メイン電源をオンにするための指示としても受け付け、これにより情報処理装置10のメイン電源がオンとなる。入力装置6が情報処理装置10と接続した後は、機能ボタン80は、情報処理装置10にメニュー画面を表示させるためにも使用される。
【0023】
SHAREボタン81は、タッチパッド79と方向キー71の間に設けられる。SHAREボタン81は、情報処理装置10におけるOSないしはシステムソフトウェアに対するユーザからの指示を入力するために利用される。またOPTIONSボタン82は、タッチパッド79と操作ボタン76の間に設けられる。OPTIONSボタン82は、情報処理装置10において実行されるアプリケーション(ゲーム)に対するユーザからの指示を入力するために利用される。SHAREボタン81およびOPTIONSボタン82は、いずれもプッシュ式ボタンとして形成されてよい。
【0024】
図2(b)は、入力装置背面の外観構成を示す。入力装置6の筐体背面の上側には、タッチパッド79が筐体上面から延設されており、筐体背面の下側には、横長の発光部85が設けられる。発光部85は、赤(R)、緑(G)、青(B)のLEDを有し、情報処理装置10から送信される発光色情報にしたがって点灯する。図1に示すように、3台の入力装置6a、6b、6cが使用されている場合、情報処理装置10は、ユーザA、B、Cが各入力装置6を区別できるように、入力装置6a、6b、6cの発光部85の点灯色を異なる色、それぞれ赤、緑、青と定めてよい。これにより各ユーザは、自分が使用している入力装置6を発光部85の点灯色によって認識できるため、入力装置6を取り違える可能性が低減される。
【0025】
筐体背面において、上側ボタン83a、下側ボタン84aと、上側ボタン83b、下側ボタン84bとが長手方向の左右対称な位置に設けられる。上側ボタン83a、下側ボタン84aは、それぞれユーザ右手の人差し指、中指により操作され、上側ボタン83b、下側ボタン84bは、それぞれユーザ左手の人差し指、中指により操作される。図示されるように発光部85が、右側の上側ボタン83a、下側ボタン84aの並びと、左側の上側ボタン83b、下側ボタン84bの並びの間に設けられることで、各ボタンを操作する人差し指または中指によって隠れることはなく、カメラ7は、点灯した発光部85を好適に撮像することができる。上側ボタン83はプッシュ式ボタンとして構成され、下側ボタン84は回動支持されたトリガー式のボタンとして構成されてよい。
【0026】
図3は、入力装置6の内部構成を示す。入力装置6は、無線通信モジュール90、処理部91、発光部85および振動子98を備える。無線通信モジュール90は、情報処理装置10の無線通信モジュールとの間でデータを送受信する機能をもつ。処理部91は、入力装置6における所期の処理を実行する。
【0027】
処理部91は、メイン制御部92、入力受付部93、発光制御部94、3軸加速度センサ95、3軸ジャイロセンサ96および駆動制御部97を有する。メイン制御部92は、無線通信モジュール90との間で必要なデータの送受を行う。
【0028】
入力受付部93は、方向キー71、操作ボタン76、アナログスティック77、タッチパッド79、機能ボタン80、SHAREボタン81、OPTIONSボタン82、上側ボタン83および下側ボタン84などの入力部からの入力情報を受け付け、メイン制御部92に送る。メイン制御部92は、受け取った入力情報を必要に応じて所定の制御信号に変換して無線通信モジュール90に供給し、無線通信モジュール90は、所定のタイミングで情報処理装置10に送信する。発光制御部94は、発光部85を構成する赤色LED87、緑色LED88、青色LED89の発光を制御する。
【0029】
本実施例の情報処理システム1において、入力装置6および情報処理装置10が電源オフの状態で、ユーザが機能ボタン80を押下すると、入力装置6が電源オンされるとともに、メイン制御部92が情報処理装置10への接続要求を生成して、無線通信モジュール90が接続要求を情報処理装置10に送信する。情報処理装置10における無線通信モジュールは、メイン電源オフの状態でもアクティブ状態にあり、情報処理装置10は接続要求を受信すると、メイン電源をオンしてOS(システムソフトウェア)を起動し、入力装置6との間の無線接続を確立する。情報処理装置10のシステムソフトウェアは、接続要求を送信した入力装置6の発光部85の発光色を決定し、発光色情報を入力装置6に送信する。このときシステムソフトウェアは、カメラ7に撮像された空間に含まれる色情報を解析し、可能な限り環境色に含まれていない色を特定して、発光部85の発光色を決定することが好ましい。これにより発光部85の点灯後、カメラ7の撮像画像から、指定した発光色で点灯する発光部85を、好適に検出することが可能となる。
【0030】
無線通信モジュール90にて受信した発光色情報はメイン制御部92に渡され、メイン制御部92は、発光制御部94に発光色情報を通知する。これにより発光制御部94は、指定された発光色で発光部85を発光させることができる。
【0031】
振動子98は偏心モータなどを含んで構成され、駆動制御部97により駆動される。3軸加速度センサ95は、入力装置6のXYZの3軸方向の加速度成分を検出し、3軸ジャイロセンサ96は、XZ平面、ZY平面、YX平面における角速度を検出する。
【0032】
図4は、情報処理装置10の機能ブロック図を示す。情報処理装置10は、メイン電源ボタン20、電源ON用LED21、スタンバイ用LED22、システムコントローラ24、クロック26、デバイスコントローラ30、メディアドライブ32、USBモジュール34、フラッシュメモリ36、無線通信モジュール38、有線通信モジュール40、サブシステム50およびメインシステム60を有して構成される。
【0033】
メインシステム60は、メインCPU(Central Processing Unit)を有して構成され、サブシステム50は、サブCPUを有して構成される。メインCPUとサブCPUは排他的に動作し、すなわちメインCPUが起動してアクティブ状態にある間は、サブCPUがスタンバイ状態にあり、一方でサブCPUが起動してアクティブ状態にある間は、メインCPUがスタンバイ状態にある。メイン電源ボタン20は、ユーザからの操作入力が行われる入力部であって、情報処理装置10の筐体の前面に設けられ、情報処理装置10のメインシステム60への電源供給をオンまたはオフするために操作される。メイン電源がオン状態にあるとは、メインシステム60がアクティブ状態にあることを意味し、メイン電源がオフ状態にあるとは、メインシステム60がスタンバイ状態にあることを意味する。電源ON用LED21は、メイン電源ボタン20がオンされたときに点灯し、スタンバイ用LED22は、メイン電源ボタン20がオフされたときに点灯する。
【0034】
システムコントローラ24は、ユーザによるメイン電源ボタン20の押下を検出する。メイン電源がオフ状態にあるときにメイン電源ボタン20が押下されると、システムコントローラ24は、その押下操作を「オン指示」として取得し、一方で、メイン電源がオン状態にあるときにメイン電源ボタン20が押下されると、システムコントローラ24は、その押下操作を「オフ指示」として取得する。なお既述したようにメイン電源のオン/オフは、入力装置6から制御することができ、メイン電源がオフ状態にあるときに入力装置6の機能ボタン80が押下されると、システムコントローラ24は、そのボタン操作を「オン指示」として取得する。
【0035】
システムコントローラ24がオン指示を取得すると、アクティブ状態にあるサブシステム50に検出結果を通知するとともに、スタンバイ用LED22を消灯して、電源ON用LED21を点灯する。このときサブシステム50は、メインシステム60を起動して、自身はスタンバイモードに入る。一方、システムコントローラ24がオフ指示を取得すると、アクティブ状態にあるメインシステム60に検出結果を通知するとともに、電源ON用LED21を消灯して、スタンバイ用LED22を点灯する。このときメインシステム60は、サブシステム50を起動して、自身はスタンバイモードに入る。クロック26はリアルタイムクロックであって、現在の日時情報を生成し、システムコントローラ24やサブシステム50およびメインシステム60に供給する。
【0036】
デバイスコントローラ30は、サウスブリッジのようにデバイス間の情報の受け渡しを実行するLSI(Large-Scale Integrated Circuit)として構成される。図示のように、デバイスコントローラ30には、システムコントローラ24、メディアドライブ32、USBモジュール34、フラッシュメモリ36、無線通信モジュール38、有線通信モジュール40、サブシステム50およびメインシステム60などのデバイスが接続される。デバイスコントローラ30は、それぞれのデバイスの電気特性の違いやデータ転送速度の差を吸収し、データ転送のタイミングを制御する。
【0037】
メディアドライブ32は、ゲームなどのアプリケーションソフトウェアを記録したROM媒体44を装着して駆動し、ROM媒体44からプログラムやデータなどを読み出すドライブ装置である。ROM媒体44は、光ディスクや光磁気ディスク、ブルーレイディスクなどの読出専用の記録メディアである。
【0038】
USBモジュール34は、外部機器とUSBケーブルで接続するモジュールである。USBモジュール34は、たとえばハードディスクドライブである補助記憶装置2とUSBケーブルで接続してもよい。またUSBモジュール34は、カメラ7とUSBケーブルで接続してもよい。フラッシュメモリ36は、内部ストレージを構成する補助記憶装置である。無線通信モジュール38は、Bluetooth(登録商標)プロトコルやIEEE802.11プロトコルなどの通信プロトコルで、たとえば入力装置6と無線通信する。なお無線通信モジュール38は、ITU(International Telecommunication Union;国際電気通信連合)によって定められたIMT−2000(International Mobile Telecommunication 2000)規格に準拠した第3世代(3rd Generation)デジタル携帯電話方式に対応してもよく、さらにその上位世代のデジタル携帯電話方式に対応してもよい。有線通信モジュール40は、外部機器と有線通信し、たとえばAP8を介してネットワーク3に接続する。
【0039】
メインシステム60は、メインCPU、主記憶装置であるメモリおよびメモリコントローラ、GPU(Graphics Processing Unit)などを備える。これらの機能は、システムオンチップとして構成されて、1つのチップ上に形成されてよい。メインCPUは、OSを起動し、OSが提供する環境下において、補助記憶装置2にインストールされたアプリケーションを実行する機能をもつ。
【0040】
図5は、情報処理装置10の内部構成を示す。情報処理装置10は、通信処理部102および制御部100を備える。制御部100は、操作受付部110、取得処理部120、ログイン管理部130、アプリケーション実行部140、画面生成部150、通知処理部160および表示処理部170を有する。通信処理部102は、図4に示す無線通信モジュール38および有線通信モジュール40の機能を示す。
【0041】
図5において、さまざまな処理を行う機能ブロックとして記載される各要素は、ハードウェア的には、回路ブロック、メモリ、その他のLSIで構成することができ、ソフトウェア的には、メモリにロードされたプログラムなどによって実現される。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは当業者には理解されるところであり、いずれかに限定されるものではない。
【0042】
情報処理装置10にログインするために、ユーザは、ログイン用アカウントおよびログイン用のパスコードを、予め登録ユーザ情報保持部180に登録しておく必要がある。登録ユーザ情報保持部180においては、ユーザのログイン用アカウント、ログイン用パスコード、ネットワークアカウント、サインインID、サインイン用パスコード、オンラインIDおよびアイコン画像などが、登録ユーザ情報として関連付けられて登録されることになる。なおネットワークアカウント、サインインID、サインイン用パスコードは、管理サーバ15が提供するサービスにユーザがサインインするために必要なユーザ情報である。またユーザのオンラインIDは、ネットワーク上でのニックネームであり、アイコン画像は、ユーザを表現するための画像であって、顔写真であっても、また別の絵であってもよい。
【0043】
本実施例の情報処理システム1において、ユーザは、情報処理装置10にログインし、また管理サーバ15が提供するネットワークサービスにサインインする。既述したように情報処理装置10はメインシステム60およびサブシステム50を有しており、いずれか一方がアクティブの状態にある。情報処理装置10では、メインシステム60またはサブシステム50のいずれか一方がサーバ5との接続状態を保つことができ、ユーザが情報処理装置10からログアウトした場合であっても、ネットワークサービスへのサインインの状態は維持するようにしている。これによりユーザがログアウトした後、メインシステム60がアクティブ状態にあれば、メインシステム60がサーバ5と通信可能であってサインイン状態が維持され、一方で、情報処理装置10のメイン電源がオフにされると、サブシステム50がサーバ5と通信可能であってユーザのサインイン状態が維持される。
【0044】
このように本実施例の情報処理システム1においては、ユーザが一度ネットワークサービスにサインインすると、ユーザが情報処理装置10にログインしているか、またはログアウトしているかに関わらず、サインインの状態が維持される。このようにサインインの状態が維持されることで、情報処理装置10は、いつでも管理サーバ15からコンテンツをダウンロードしたり、また他のユーザからのメッセージを取得するなどの利点をユーザに提供することが可能となる。
【0045】
ユーザが情報処理装置10からログアウトしているときに、入力装置6の機能ボタン80を押下すると、その押下情報が無線通信モジュール90から情報処理装置10に送信される。情報処理装置10において、通信処理部102は機能ボタン80の押下情報を接続要求として受け付けて、無線通信モジュール90と通信処理部102との接続が確立される。また機能ボタン80の押下情報は制御部100に伝達される。
【0046】
ログイン画面生成部156は、登録ユーザ情報保持部180に保持されている登録ユーザ情報を読み出し、情報処理装置10に登録されたユーザを選択するための選択画面を生成する。ここでログイン画面生成部156は、登録ユーザ情報のうち、オンラインIDおよびアイコン画像を読み出して、登録されたユーザのオンラインIDおよびアイコン画像をリスト形式で並べた選択画面を生成する。
【0047】
図6はユーザ選択画面の一例を示す。ユーザ選択画面においては、オンラインIDおよびアイコン画像を含むユーザ情報が選択可能に配置される。ログイン画面生成部156は、ユーザのラストログイン(またはラストログオフ)の日時が現在から近い順にユーザ情報を配置してもよい。図6に示す例では、“TARO”が1番目(基準位置)に配置され、その右側に、“HANAKO”、“JIRO”、“SABURO”と配置されているが、このことは“TARO”、“HANAKO”、“JIRO”、“SABURO”の順にラストログイン日時が現在に近いことを意味している。
【0048】
ユーザ選択画面において、ログイン画面生成部156は、1つのユーザ情報を取り囲むフォーカス枠をリスト上で移動可能に表示する。ユーザは入力装置6の方向キー71を操作してフォーカス枠を自分のユーザ情報の表示領域に動かし、入力装置6の決定キー(○ボタン72)を押すことで、自分のユーザ情報を選択できる。ここでログインを要求するユーザがユーザAであるとし、入力装置6aを操作して、選択画面において「TARO」を選択すると、ログイン画面生成部156は、図7(a)に示すパスコードの入力画面を生成する。ユーザAは、入力装置6aの入力キーを操作して、4つの入力キーの組合せであるパスコードを入力する。
【0049】
図7(b)は、ユーザがパスコードを入力し終えた状態を示す。ログイン情報受付部132が、ユーザAが入力したログイン認証のためのパスコードを受け付け、ログイン処理部134が、ログイン情報受付部132が受け付けたパスコードを用いてログイン認証を行う。具体的にログイン処理部134は、ログイン情報受付部132が受け付けたパスコードと、登録ユーザ情報保持部180に保持されているパスコードとが同じであるか否かを判定する。ユーザAが入力したパスコードが、登録ユーザ情報保持部180に登録されているユーザAのパスコードと同じであれば、ログイン処理部134は、入力されたログイン用パスコードが正しいことを判定して、ユーザAを情報処理装置10にログインさせる。このときログイン処理部134は、入力装置6aに対して所定の色の発光色情報を生成し、通信処理部102は、入力装置6aに対して発光色情報を送信する。これを受けて、入力装置6aは、発光色情報により指定された点灯色で発光部85を発光させる。ログイン処理部134は、ログインユーザ記憶部182に、ログイン情報、すなわちユーザAを特定する情報(ユーザアカウント)と、ユーザAが使用する入力装置6aを特定する情報(ゲームコントローラID)と、発光色情報とを対応付けて記憶する。
【0050】
このようにログイン管理部130は、ログインユーザ記憶部182にログイン情報を記憶することで、情報処理装置10のOSにログインしているユーザを管理する。ユーザAが情報処理装置10にログインすると、メニュー画面生成部152が、ユーザA用のメニュー画面を生成して出力装置4に表示する。
【0051】
図8は、メニュー画面の一例を示す。メニュー画面生成部152は、アイコン列の先頭(すなわち左端)に新着情報アイコン330を配置する。メニュー画面生成部152は、メニュー画面を最初に表示させる際、コンテンツエリア314において、新着情報アイコン330をフォーカス状態とする。メニュー画面生成部152は、アプリケーションデータ保持部184に保持された、各アプリケーションおよび各コンテンツに対するユーザのアクセス日時を参照し、アイコン列の2番目以降に、アクセス日時が現在日時から近い順にコンテンツアイコン326を並べる。またメニュー画面生成部152は、新着情報アイコン330がフォーカス状態になった場合に、ライブ情報アイテム332をライブエリア316に配置する。
【0052】
またメニュー画面生成部152は、情報処理装置10が提供する複数のシステム機能を示す複数のシステム機能アイコン376の一部をシステムエリア312に配置する。図8の例では、ストアアイコン376a、通知アイコン376b、フレンドアイコン376c、プロフィールアイコン376f、トロフィーアイコン376gを表示させている。ユーザが獲得済みのトロフィー数(図8では「23」)を示すトロフィー数インジケータがトロフィーアイコン376gと対応づけて配置されている。
【0053】
メニュー画面生成部152は、オンラインのフレンドユーザ数、すなわち他の情報処理装置14において現在ログイン中のフレンド数(図8では「9」)を示すオンライン数インジケータをフレンドアイコン376cと対応づけて配置する。情報処理システム1において、フレンドユーザは、管理サーバ15においてユーザAのフレンドとして登録されているユーザである。
【0054】
フレンドを登録するためには、ユーザAが、特定のユーザに対してフレンドリクエストを送信し、送信先のユーザが、ユーザAのフレンドになることを承認することが必要である。また逆に、ユーザAが、あるユーザからのフレンドリクエストを承認することで、フレンドを管理サーバ15に登録することもできる。このようにして管理サーバ15は、各ユーザごとにフレンドを登録している。ユーザは基本的に常時ネットワークサービスにサインインしている状態にあり、ユーザがログインすると、情報処理装置10、14は、そのログイン情報を管理サーバ15に通知する。したがって管理サーバ15は、サインイン登録をしているユーザが情報処理装置にログインしているか否かを管理できる。
【0055】
メニュー画面生成部152は、ユーザが未読の情報の数(図8では「6」)を示す未読数インジケータを通知アイコン376bと対応づけて配置する。なお情報とは、ユーザA宛に管理サーバ15から送信されたメッセージや、また情報処理装置10のシステムソフトウェアが生成するメッセージなどの情報を含み、また未読の情報とは、ユーザがまだ開封していない情報を意味する。メニュー画面生成部152は、通知アイコン376bの近傍に、ユーザA宛の情報を表示するための表示領域320を形成する。
【0056】
図1を参照して、表示領域320における情報の表示処理について説明する。
ユーザDが情報処理装置14を使用して、1人以上の他のユーザが参加可能なゲームをプレイしている場合を想定する。ユーザDは、ユーザAとともにゲームをプレイを希望する場合、ユーザAを管理サーバ15を介してゲームセッションに招待できる。
【0057】
具体的な手順を示すと、まず情報処理装置14のユーザDが、管理サーバ15に、ユーザAを招待することを通知する。管理サーバ15は、ユーザDから通知を受信すると、ユーザA宛の招待メッセージを含む情報データを作成するとともに、プッシュサーバ17に、ユーザA宛の招待メッセージが存在することを伝える。これを受けてプッシュサーバ17は、ユーザAの情報処理装置10に、ユーザAを宛先とする情報データが管理サーバ15に蓄積されていることをプッシュ通知する。情報処理装置10は、プッシュ通知を受信すると、管理サーバ15にアクセスして、招待メッセージを含む情報データを取得する。なお取得処理部120は、管理サーバ15および情報処理装置10のシステムソフトウェアから様々な情報データを取得する。以下、ユーザA宛に管理サーバ15およびシステムソフトウェアから通知される情報のカテゴリを示す。
【0058】
(a)通常のメッセージ
通常のメッセージは、他のユーザにより作成されるメッセージであって、たとえばフレンドリクエストのメッセージを含む。他のユーザは任意のタイミングでユーザA宛のメッセージを作成し、情報処理装置14は、作成したメッセージを管理サーバ15経由で情報処理装置10に送信する。
【0059】
(b)招待メッセージ
招待メッセージは、管理サーバ15により作成されるメッセージである。他のユーザDがプレイ中のゲームセッションにユーザAを招待する際に、管理サーバ15が情報処理装置14からの招待リクエストに基づいて招待メッセージを作成して、情報処理装置10に送信する。なお招待メッセージは、情報処理装置14において作成されて、管理サーバ15がそれを情報処理装置10に転送してもよい。
【0060】
なお、他のユーザが一度はユーザAを招待するべく招待メッセージを送ったものの、時間がたって気が変わることがあり、またゲームプレイを終了することもある。そのような場合、他のユーザDの情報処理装置14は、管理サーバ15に対して、招待を取り下げるための招待中止リクエストを送信し、管理サーバ15が、招待中止メッセージを作成して、情報処理装置10に送信する。なおユーザDがゲームプレイを終了する場合には、管理サーバ15が、プレイ終了を検知すると、自動的に招待中止メッセージを作成して、情報処理装置10に送信してもよい。
【0061】
(c)オファーメッセージ
オファーメッセージは、他のユーザにより作成され、たとえばゲームのアイテムデータが添付されてもよい。オファーメッセージは、ゲームにおけるアイテムプレゼントの際に他のユーザにより作成される。またオファーメッセージは、管理サーバ15により作成され、ゲームにおける新着情報などを知らせるためのメッセージであってもよい。管理サーバ15が複数の機能サーバから構成される場合、ゲームサーバがオファーメッセージを作成してもよい。
【0062】
以上は、ユーザA宛に管理サーバ15から送信される情報(メッセージ)のカテゴリ例を示すが、情報処理装置10においては、システムソフトウェアが作成する情報も存在する。
【0063】
(d)ダウンロードメッセージ
ダウンロードメッセージは、情報処理装置10のシステムソフトウェアにより作成され、情報処理装置10がアプリケーションデータなどのダウンロードを完了したことを知らせるためのメッセージである。
【0064】
(e)アップロードメッセージ
アップロードメッセージは、情報処理装置10のシステムソフトウェアにより作成され、情報処理装置10がキャプチャ画像などのアップロードを完了したことを知らせるためのメッセージである。
【0065】
なおダウンロードメッセージおよびアップロードメッセージは、管理サーバ15において作成されてもよい。この場合には、ダウンロードまたはアップロードが完了したことが情報処理装置10から管理サーバ15に通知され、管理サーバ15が、ダウンロードメッセージまたはアップロードメッセージを作成して、情報処理装置10に送信する。
【0066】
情報処理装置10において、取得処理部120は、様々な情報(メッセージ)データを管理サーバ15または情報処理装置10のシステムソフトウェアから取得する。各情報データには、情報の種別を示す種別IDが付加されている。なお種別IDは、上記したように5つのカテゴリに対して割り当てられてもよいが、さらにメッセージ種別が細分化されてもよい。種別IDは、情報データを受信した情報処理装置10において、情報データを区別する際に用いられるため、細分化されていることが好ましい。
【0067】
取得処理部120は、管理サーバ15およびシステムソフトウェアから取得したユーザA宛の情報データを、取得した日時を示す時間情報に関連付けて、情報データ記憶部186に記憶する。情報データには種別IDが含まれているため、後述するように表示処理部170は、情報データ記憶部186に記憶された情報データを種別IDを参照して区別することができる。なお取得処理部120は、情報データ記憶部186において、情報データの種別IDごとにフォルダを作成し、フォルダごとに情報データを格納してもよい。
【0068】
なお情報データ記憶部186において、情報データには、未読/既読フラグが設定される。取得処理部120は、情報データを格納する際に、未読フラグを関連付けて設定する。未読フラグは、ユーザAがメッセージを読んでいないこと(つまりメッセージがまだ表示されてないこと)を示し、既読フラグは、ユーザAがメッセージを一度読んだこと(つまりメッセージが一度表示されたこと)を示す。ユーザAがメッセージを読むと、フラグ設定部176が、未読フラグを既読フラグに変更する。
【0069】
また既述したように、取得処理部120が、招待メッセージを含む情報データを取得すると、ユーザAはユーザDのゲームセッションに参加できるが、一方で、取得処理部120が招待中止メッセージを含む情報データを取得すると、ユーザDによる招待は無効とされる。このように招待メッセージによる招待は、招待中止メッセージを受信するまでは有効であるが、招待中止メッセージを受信した後は無効となる。そこで情報データ記憶部186において、招待メッセージには、有効/無効フラグが設定される。取得処理部120は、招待メッセージを格納する際に、有効フラグを関連付けて設定する。有効フラグは、ユーザAの招待が有効であることを示し、無効フラグは、招待が無効となったことを示す。取得処理部120が招待中止メッセージを含む情報データを取得すると、フラグ設定部176が、有効フラグを無効フラグに変更する。
【0070】
表示処理部170は、情報データ記憶部186に記憶された情報データを用いて、ユーザ宛の情報を出力装置4に表示する。表示処理部170において、情報決定部172は、予め定められた優先順位にしたがって、表示する情報を決定し、情報表示部174は、出力装置4の所定の表示領域に、ユーザA宛の複数の情報を表示する。図8を参照して、情報表示部174は、システムエリア312における表示領域320に、ユーザA宛の複数の情報をスクロール表示する。なおスクロール表示は、文字列を一定方向に流れるように表示する手法であり、マーキー表示とも呼ばれる。
【0071】
情報決定部172は、以下に示す優先順位にしたがって、表示領域320に表示する情報の順序を決定する。
(第1優先順位)
メッセージのカテゴリで言えば、招待メッセージが、最優先で表示する情報に設定される。招待メッセージは、ユーザAをゲームセッションや他のアプリケーションセッションに招待するためのメッセージであり、ユーザAが即時に応答する必要性が高いためである。そのため情報決定部172は、招待メッセージを、優先的に表示する情報として決定し、情報表示部174が、表示領域320に、最初の表示情報として招待メッセージをスクロール表示させる。これにより、ユーザはメニュー画面を開くと、最初に招待メッセージが届いていることを認識でき、招待メッセージに即座に応答することが可能となる。
【0072】
なお複数のカテゴリの中では招待メッセージが第1位の優先順位に設定されるが、既読の招待メッセージ、および無効な招待メッセージを表示領域320にスクロール表示させる必要性は必ずしも高くない。そこで情報決定部172は、有効かつ未読な招待メッセージを、優先的に表示する情報として決定することが好ましい。
【0073】
情報決定部172は、招待メッセージが有効であるか無効であるか、また未読であるか既読であるかを、それぞれ招待メッセージに設定されている有効/無効フラグ、未読/既読フラグを参照して決定する。情報決定部172は、情報データ記憶部186において有効かつ未読な招待メッセージを特定すると、その表示順序を、時間情報が最新のものから降順に決定する。これにより、最新の有効かつ未読な招待メッセージから順番に、表示領域320に表示することが可能となる。これによりユーザAは、最新の招待メッセージにいち早く気付くことができ、招待メッセージの存在を効率よく知ることが可能となる。
【0074】
情報決定部172は、表示する情報を、所定の上限数の範囲内で決定する。たとえば情報決定部172は、表示領域320に表示する情報の個数の上限を20と設定する。情報表示部174は、各情報を一定時間(たとえば5秒)でスクロール表示させる。
【0075】
(第2優先順位)
有効かつ未読な招待メッセージの数が上限数よりも少なければ、情報決定部172は、他の種類のメッセージであって未読なものを、表示する情報として決定する。したがって情報決定部172は、有効かつ未読な招待メッセージの数が20に満たなければ、他の種類のメッセージ、具体的には上記した通常メッセージ、オファーメッセージ、ダウンロードメッセージ、アップロードメッセージのうち未読なものを特定し、その表示順序を、時間情報が最新のものから降順に決定する。なお、これらのメッセージの表示順序は、全ての有効かつ未読な招待メッセージを表示した後の順序である。このように、招待メッセージ以外のカテゴリのメッセージを、第2位の優先順位でスクロール表示することで、ユーザAは、直近でどのようなメッセージが到着したかを知ることができる。
【0076】
なお、情報決定部172が、未読メッセージを、表示する情報として決定した場合、情報表示部174は、通知アイコン376bに重ねて、または通知アイコン376bの近傍に、未読メッセージの存在を示すマークを表示してもよい。このマークは、図8における未読数インジケータを含んでもよい。これによりユーザは表示領域320にスクロール表示されている情報を読まないでも、未読メッセージの存在を知ることができる。なお未読メッセージの存在を提示するためには、通知アイコン376b自体が強調表示されてもよく、いずれにしても、未読メッセージの有無に応じて通知アイコン376b自体または通知アイコン376b近傍の表示態様を異ならせることで、ユーザAが、容易に未読メッセージの存在を確認できるようにすることが好ましい。
【0077】
図9は、メニュー画面の一例を示す。表示領域320において、情報表示部174が、情報決定部172により決定された順序で、情報をスクロール表示させる。情報表示部174は、表示領域320において複数の情報を右から左にスクロールさせることで、狭いスペースにもかかわらず、情報を効率的にユーザに提示することができる。
【0078】
図8または図9に示すメニュー画面において、ユーザが通知アイコン376bを選択すると、システム画面生成部154が、システム画面を生成する。
図10は、初期メニュー画面から遷移したシステム画面の一例を示す。図8または図9に示すメニュー画面においてユーザが通知アイコン376bを選択して決定操作すると、操作受付部110が決定操作を受け付けて、システム画面生成部154に提供し、システム画面生成部154が、図10に示すシステム画面を出力装置4に表示する。
【0079】
システム画面生成部154は、システム機能選択エリア372に、複数のシステム機能アイコン376を並べて配置する。ここではストアアイコン376a、通知アイコン376b、フレンドアイコン376c、グループメッセージアイコン376d、パーティーアイコン376e、プロフィールアイコン376f、トロフィーアイコン376g、設定アイコン376h、電源アイコン376iが表示されている。表示処理部170は、ユーザによる入力装置6の横方向の操作入力に応じて、フォーカスさせるシステム機能アイコン376を順次切り替え、フォーカスアイコンを強調した態様(大きいサイズ、異なる色等)で表示する。図10では、通知アイコン376bが選択されてフォーカスされ、他のアイコンより強調表示された状態を示している。
【0080】
プレビューエリア374には、情報決定部172が表示順序を決定したメッセージが、その順序にしたがって上から順に情報表示部174により表示される。プレビューエリア374においては、表示する情報の上限数が5個に定められており、したがって情報決定部172は、上記した優先順位にしたがって上位5つのメッセージを決定し、情報表示部174が、上位5つのメッセージを、プレビューエリア374に表示する。
【0081】
情報決定部172は、上記した第1優先順位、第2優先順位として定められている条件にしたがって、表示する情報を決定する。なお情報決定部172は、プレビューエリア374に表示する情報を定める際に、さらに下位の第3優先順位を用いて、表示する情報を決定してもよい。
【0082】
(第3優先順位)
有効かつ未読な招待メッセージの数と、招待メッセージとは異なる種類の未読なメッセージの数とを合わせた数が上限数(5)よりも少なければ、情報決定部172は、既読のメッセージを、表示する情報として決定する。既読メッセージは、ユーザが既に読んだものであるため、表示領域320に表示する必要性は乏しいが、プレビューエリア374の一覧表示に含めることで、ユーザAは、直近にどのようなメッセージを受信したかを確認することができる。
【0083】
なお図10に示す例では、上位3つのメッセージは、ユーザAに対して、それぞれリチャード、デービッド、ジェニファーから送信された有効かつ未読の招待メッセージであり、4番目のメッセージはリサから送信された未読のオファーメッセージ、5番目のメッセージはモドサラから送信された未読のフレンドリクエストメッセージである。このように未読メッセージが5つ以上ある場合には、未読メッセージの存在を示す情報がプレビューエリア374に表示されるが、一方で、未読メッセージが4つ以下である場合には、情報決定部172が、第3優先順位にしたがって、直近の既読メッセージを表示する情報として決定する。
【0084】
図10に示すシステム画面において、ユーザが、フォーカスされた通知アイコン376bを決定操作すると、操作受付部110が決定操作を受け付けて、システム画面生成部154に提供し、システム画面生成部154が、下層のシステム画面を出力装置4に表示する。
【0085】
図11は、情報を閲覧するためのシステム画面を示す。システム画面生成部154は、カテゴリごとに情報(メッセージ)を閲覧するためのシステム画面を出力装置4に表示する。システム画面生成部154は、取得処理部120が取得した情報(メッセージ)データについて所定の複数のカテゴリを示す複数のカテゴリタブ396をカテゴリ選択エリア392に並べて配置する。カテゴリタブ396は、通常メッセージタブ396aと、招待メッセージタブ396bと、オファーメッセージタブ396cと、ダウンロードメッセージタブ396dと、アップロードメッセージタブ396eを含む。図11に示すように、情報閲覧用のシステム画面では、複数のメッセージを複数のカテゴリに亘って同時に表示するのではなく、カテゴリ別にメッセージを表示する。言い換えれば、特定のカテゴリが選択された場合、選択されたカテゴリに属する情報のみが表示される。
【0086】
ここでシステム画面生成部154は、情報閲覧用システム画面の初期表示時に、すなわち、ユーザがカテゴリタブ396を未指定であるとき、自律的に、招待メッセージタブ396bを選択状態とし、強調表示する。これにより初期表示時においては、ユーザA宛に他のユーザから送信された招待メッセージが、通知リストエリア394に並べて表示される。通知リストエリア394は、横方向に、サムネイルエリア391、有効/無効表示エリア393、メッセージ表示エリア395、時間表示エリア397に分割される。
【0087】
既述したように、情報データ記憶部186に記憶されている招待メッセージには、取得した日時を示す時間情報、未読/既読フラグ、有効/無効フラグが関連付けられている。未読/既読フラグは、招待メッセージがユーザにより読まれていないか(招待メッセージがまだ表示されていないか)、読まれたか(既に表示されたことがあるか)を示すフラグであり、有効/無効フラグは、招待メッセージが有効であるか(まだ引き続きユーザAが参加できるか)、無効であるか(ユーザAが参加できないか)を示すフラグである。
【0088】
情報決定部172は、情報データ記憶部186において記憶されている情報の種別IDを参照して招待メッセージを特定し、各招待メッセージに関連付けられている時間情報、有効/無効フラグを用いて、通知リストエリア394に表示するための順位を決定する。なお表示順位が高いほど、メッセージ表示エリア395において上方に表示される。実施例では、表示順位にしたがって複数の招待メッセージが上から下に向かって順に並べられることとしているが、たとえば左から右に向かって順に並べられてもよく、いずれにしても第1位の表示順位をもつ招待メッセージの表示位置(基準位置)から、所定の方向に情報表示部174が招待メッセージを並べて表示する。情報決定部172は、以下に示す複数の基準にしたがって表示順位を定める。
【0089】
まず第1の基準として、情報決定部172は、有効な招待メッセージの表示順位を、無効な招待メッセージの表示順位よりも高くする。したがってメッセージ表示エリア395において、有効な招待メッセージは、無効な招待メッセージよりも必ず上方に表示されることになる。具体的に情報決定部172は、招待メッセージの有効/無効フラグを参照して、有効フラグが設定されている招待メッセージを有効グループ、無効フラグが設定されている招待メッセージを無効グループとして、複数の招待メッセージを分類する。
【0090】
次に第2の基準として、情報決定部172は、有効グループの中での招待メッセージの表示順位、および無効グループの中での招待メッセージの表示順位を、時間情報が最新のものから降順に決定する。つまり情報決定部172は、有効な複数の招待メッセージの中で、現在時刻により近い時間情報を関連付けられている招待メッセージの表示順位を、より高く決定し、また無効な複数の招待メッセージの中で、現在時刻により近い時間情報に関連付けた招待メッセージの表示順位を、より高く決定する。
【0091】
情報表示部174は、情報決定部172により定められた表示順位にしたがって、招待メッセージをメッセージ表示エリア395に上方から表示する。このとき情報表示部174は、サムネイルエリア391に、招待メッセージに対応するサムネイル画像、つまり招待ユーザがプレイ中のゲームのサムネイル画像を表示する。これによりユーザAは、フレンドが何のゲームに招待しているかを知ることができる。
【0092】
また情報表示部174は、有効/無効フラグにしたがって、有効/無効表示エリア393に、招待が有効であるか否かを示す情報を表示する。図11に示す例では、上位4つの招待メッセージに黒丸のマークが、下位4つの招待メッセージに白丸のマークが付されている。この例では、黒丸のマークが招待が有効であることを示し、白丸のマークが招待が無効であることを示している。なお有効/無効表示エリア393には、他の種類のマークが付与されてもよく、また別の態様で招待が有効であるか否かが表現されてもよい。たとえば"You have an invitation from ・・・"のメッセージは、招待が有効であることを意味するメッセージであるが、このメッセージ自体を目立つように彩色したり、また点滅表示させて、ユーザAが一目で有効な招待であることが認識できるようにしてもよい。また"You had an invitation from ・・・"は、招待が無効であることを意味するメッセージであるが、このメッセージを目立たなく表示することで、有効な招待メッセージが相対的に目立つようにしてもよい。このように情報表示部174は、有効な招待メッセージの表示態様と、無効な招待メッセージの表示態様とを異ならせることで、ユーザAが、招待メッセージの有効/無効を容易に区別できるようにする。
【0093】
情報表示部174は、時間表示エリア397に、情報(メッセージ)データが取得された時間を表示する。この時間表示には、メッセージに関連付けられた時間情報が用いられる。また情報表示部174は、未読/既読フラグにしたがって、未読のメッセージと既読のメッセージとを異なる態様で表示する。この例では、未読のメッセージがハッチングされて表示される態様を示しており、下位5つのメッセージが既読であることが表現されている。このように情報表示部174が、未読の招待メッセージの表示態様と、既読の招待メッセージの表示態様とを異ならせることで、ユーザAが、招待メッセージの未読/既読を容易に区別できるようにする。
【0094】
情報表示部174が、有効な招待メッセージをメッセージ表示エリア395の上方から配置することで、ユーザは、簡単に有効な招待の存在を見つけることができる。メッセージ表示エリア395に、招待ホストであるユーザ名を表示し、またサムネイルエリア391に、招待ホストがプレイ中のゲームに対応するサムネイル画像を表示することで、ユーザAは、誰がどのゲームをプレイしているか、容易に認識することが可能となる。
【0095】
なお、取得処理部120が管理サーバ15から招待中止メッセージを含む情報データを取得すると、フラグ設定部176が、対応する招待メッセージの有効フラグを無効フラグに変更する。たとえば取得処理部120が、ジェニファーから招待中止メッセージを取得すると、フラグ設定部176が、ジェニファーの招待メッセージに、無効フラグを設定する。これにより、図11において上から3番目に表示されるメッセージは、"You had an invitation from Jennipher"とされ、また有効/無効表示エリア393には白丸が表示されることになる。なお、ジェニファーの招待メッセージの表示位置は、無効フラグが設定されたことで、図11に示す画面において、4番目のKotaroからのメッセージと入れ替えられることになる。また、ユーザAがジェニファーからのメッセージを選択しなければ、依然として未読の状態は維持される。
【0096】
ここで、ユーザAが最上位に表示されるリチャードからの有効な招待メッセージを選択して決定操作すると、リチャードの招待画面が表示される。招待メッセージに関して言えば、招待メッセージが選択されて決定操作され、招待画面が表示されたときに、招待メッセージが読まれた(表示された)ことになる。
【0097】
このように有効な招待メッセージとは、招待メッセージが選択されて決定操作されることで、招待内容の詳細が表示され、さらに招待に応じる手段(参加ボタン)が表示されるメッセージである。一方で、無効な招待メッセージとは、招待メッセージが選択されて決定操作されると、招待内容の詳細は表示されるものの、招待に応じる手段(参加ボタン)は表示されないメッセージである。なお図11に示すシステム画面において、無効な招待メッセージであっても表示するのは、ユーザAが、招待されたことを確認できるようにするためであり、また招待内容の詳細画面において、招待されたアプリケーションの情報や、そのアプリケーションを購入するための情報などをユーザAが取得できるようにするためである。
【0098】
図12は、招待画面の例を示す。図11に示すシステム画面において、ユーザAがリチャードからの招待メッセージを決定操作すると、取得処理部120が、管理サーバ15からリチャードのゲームプレイに関する情報を取得し、システム画面生成部154が、リチャードの招待画面を出力装置4に表示する。このときフラグ設定部176は、リチャードの招待メッセージに関連付けられた未読フラグを、既読フラグに変更する。これによりリチャードの招待メッセージには、既読フラグが関連付けられることになる。この後、ユーザAが図11に示すシステム画面を開くと、リチャードからの招待メッセージは、ハッチングが施されて、既読の態様で表示されることになる。
【0099】
招待画面においては、リチャードがプレイするゲームの進行状況や、ゲームセッションに参加しているユーザの情報が表示される。なおコメント欄400には、リチャードがコメントを添付している場合には、そのコメントが表示される。ユーザAは、参加ボタン402を選択して決定操作すると、リチャードがホストとしてプレイしているゲームセッションに参加することができる。
【0100】
次に、ユーザAに対して効率的に情報を提示する別の実施例を説明する。
図8に示すメニュー画面において、ユーザAが所望のコンテンツアイコン326を選択してフォーカス状態にし、決定操作を行うと、操作受付部110が、コンテンツアイコン326の決定操作を受け付ける。このときアプリケーション実行部140は、対応するアプリケーションデータをアプリケーションデータ保持部184から読み出し、実行する。なお本実施例においてアプリケーションデータはゲームプログラムであり、アプリケーション実行部140は、ゲームを起動して実行する。以下では、複数のユーザがプレイ可能なゴルフゲームが実行される場合を説明する。
【0101】
図13は、ゲーム画面の一例を示す。アプリケーション実行部140は、操作受付部110が受け付ける入力装置6の操作信号を用いてゲームを進行し、アプリケーション画面生成部158が、ゲーム画面を生成して出力装置4に表示する。既述したように情報処理装置10には複数の登録ユーザがログインすることができる。ここでは、図1に示すように、複数のユーザA,B,Cがログインして、一緒にゴルフゲームをプレイしているものとする。ゴルフゲームでは、それぞれのユーザのキャラクタがクラブでボールを打ち、ホールに少ない打数で入れることを競う。
【0102】
このように複数のログインユーザがゲームをプレイしている間に、他の情報処理装置14から管理サーバ15経由で、ログインユーザ宛の情報(メッセージ)データが届くことがある。またシステムソフトウェアが、ダウンロードメッセージやアップロードメッセージを作成することもある。特に招待メッセージが到着した場合、招待メッセージはオンラインゲームへのユーザの参加を促すものであるため、招待されたユーザは、招待メッセージが到着したことをできるだけ迅速に知りたい。なお他のカテゴリのユーザ宛の情報であっても、ゲームプレイに邪魔にならないように、ユーザに新着情報があることを通知できることが好ましい。
【0103】
取得処理部120がネットワーク3経由で管理サーバ15から、またはシステムソフトウェアから、ユーザ宛の情報データを取得する。通知処理部160は、この情報データを用いて、ユーザ宛の情報を通知する。以下、情報処理装置14のユーザD(オンラインID:Yamada)が、情報処理装置10のユーザA(オンラインID:TARO)を招待する例について説明する。
【0104】
情報処理装置14のユーザDが、タイトル「AAA」のゲームをプレイしている。ユーザDは、フレンドであるユーザAをゲームに招待することを決めると、情報処理装置14から管理サーバ15に、ユーザAを招待することを通知する。管理サーバ15は、情報処理装置14がタイトル「AAA」のゲームセッションを作成していることを管理しており、情報処理装置14からの通知を受けると、ユーザA宛の情報データを生成するとともに、プッシュサーバ17にユーザA宛の情報データが存在することを通知する。これを受けてプッシュサーバ17は、情報処理装置10に、ユーザA宛の情報データが存在することをプッシュ通知し、取得処理部120は、管理サーバ15から、ネットワーク3経由で、ユーザA宛の情報データを取得し、情報データ記憶部186に記憶する。
【0105】
ユーザA宛の情報データは、宛先がユーザAであること、ユーザDがプレイしているゲームを特定する情報、ユーザAへの招待メッセージ"You have an invitation from Yamada"、メッセージの種別IDを少なくとも含んでいる。ユーザA宛の情報データは、管理サーバ15により作成されることを説明したが、情報処理装置14において作成されてもよい。
【0106】
図14は、通知処理部160による複数ユーザログイン時の通知例を示す。通知処理部160は、ゲーム画面中にポップアップウィンドウ410を生成し、ポップアップウィンドウ410内にユーザA宛の情報を表示する。図示されるように、ポップアップウィンドウ410内において、ユーザA宛の情報である招待メッセージ416("You have an invitation from Yamada")が表示されており、招待メッセージ416は、ユーザDであるYamadaさんから招待されていることを知らせる内容となっている。
【0107】
また通知処理部160は、ポップアップウィンドウ410内に、招待メッセージ416の宛先がユーザA(TARO)であることを特定するユーザ特定情報412を表示する。情報処理装置10にユーザA,B,Cが同時にログインしている場合、ユーザ特定情報412をポップアップウィンドウ410内に表示することで、招待メッセージ416が誰宛に届いているかをログインユーザが認識することができる。なおユーザA,B,Cが同時にログインしているとは、ユーザA,B,Cが情報処理装置10のOS、ないしはOS上で実行されるゲームを操作可能である状態を示しており、全てのユーザA,B,Cが一緒にゲームをプレイしているか否かを問題とするものではない。
【0108】
ログイン管理部130は、ログインユーザ記憶部182にログイン情報を記憶することで、情報処理装置10のOSにログインしているユーザを管理している。ユーザA,B,Cが情報処理装置10に同時にログインしていれば、ログインユーザ記憶部182には、ユーザA,B,Cがログインユーザであることが記憶されている。したがって通知処理部160は、ログイン管理部130により管理されているユーザ数が複数である場合に、ユーザ特定情報412を通知することを決定する。このように通知処理部160は、複数のユーザが同時にログインしているときには、ユーザ宛の情報(招待メッセージ416)とともに、情報の宛先を特定するユーザ特定情報412も通知することで、複数のログインユーザのうち誰宛の情報であるかをログインユーザが容易に認識することが可能となる。
【0109】
さらに通知処理部160は、ポップアップウィンドウ410内に、ユーザDがプレイしているゲームのサムネイル画像414を表示する。これによりユーザAは、ユーザDがプレイしているゲームタイトルを知ることができる。
【0110】
通知処理部160は、ポップアップウィンドウ410を所定時間、たとえば5秒間だけ表示する。出力装置4のディスプレイには、アプリケーション画面生成部158により生成されるゲーム画面が表示されており、ポップアップウィンドウ410をゲーム画面上に長時間重畳表示すると、ゲーム進行の妨げになるためである。また通知処理部160は、ゲーム進行の邪魔とならないように、ポップアップウィンドウ410をできるだけ小さく表示することが好ましい。そのため通知処理部160は、ユーザDがプレイしているゲームを特定する情報として、タイトル「AAA」のサムネイル画像を表示し、タイトルをテキスト表示するよりも小さいスペースでユーザDがプレイしているゲームを通知するようにしている。
【0111】
このようにユーザA,B,Cがゲームをプレイしているときに取得処理部120が、他の情報処理装置14において実行されるゲームへの招待を知らせる招待メッセージを取得すると、通知処理部160が、必要最小限のサイズのポップアップウィンドウ410に、ユーザ特定情報412、サムネイル画像414および招待メッセージ416を表示することで、ユーザAが、自分宛にユーザDからタイトル「AAA」のゲームへの招待を受けていることを瞬時に理解することが可能となる。
【0112】
なおユーザA宛の情報が通知されている間、すなわちポップアップウィンドウ410が表示されている間に、ユーザAが入力装置6の機能ボタン80を押下すると、システム画面生成部154が、ユーザAを、ユーザDのゲームセッションに招待するための招待画面を生成する。招待画面は、たとえば図12に示したようなものであってよい(なお、図12には、リチャードにより招待されたタイトル「WARSHIP2」のゲームセッションへの招待画面が示されている)。招待メッセージの表示時に、機能ボタン80の押下により招待画面に遷移できるようにすることで、ユーザAは、即時に招待に応答することが可能となる。なお招待メッセージ以外のメッセージに関しては、メニュー画面に遷移するように構成されていてもよい。
【0113】
一方で、ユーザA宛の情報が通知されている間、すなわちポップアップウィンドウ410が表示されている間に、ユーザA以外のユーザ、すなわちユーザBまたはCが入力装置6の機能ボタン80を押下すると、メニュー画面生成部152が、機能ボタン80を押下したユーザ専用のメニュー画面を生成する。なおポップアップウィンドウ410が表示されていないときに、ログインユーザが機能ボタン80を押下すると、メニュー画面生成部152は、そのログインユーザ専用のメニュー画面を生成する。したがってポップアップウィンドウ410の表示が終了した後、ユーザAが機能ボタン80を押下すると、ユーザAのメニュー画面が出力装置4に表示される。
【0114】
以上は、複数ユーザが情報処理装置10に同時にログインしている場合のポップアップウィンドウ410の表示例を示した。以下には、1人のユーザのみが情報処理装置10にログインしている場合のポップアップウィンドウ420の表示例を示す。情報処理装置10にはユーザAのみがログインしており、ユーザDが、ユーザAを、タイトル「AAA」のゲームセッションに招待する。
【0115】
既述したように、取得処理部120は、プッシュサーバ17からのプッシュ通知を受けて、管理サーバ15からネットワーク3経由で、ユーザA宛の情報データを取得し、情報データ記憶部186に記憶する。ユーザA宛の情報データは、宛先がユーザAであること、ユーザDがプレイしているゲームを特定する情報、ユーザAへの招待メッセージ"You have an invitation from Yamada"、メッセージの種別IDを少なくとも含んでいる。
【0116】
図15は、通知処理部160による1人ユーザログイン時の通知例を示す。通知処理部160は、ゲーム画面中にポップアップウィンドウ420を生成し、ポップアップウィンドウ420内にユーザA宛の情報を表示する。図示されるように、ポップアップウィンドウ420内において、ユーザA宛の情報である招待メッセージ426が表示されており、招待メッセージ426は、ユーザDであるYamadaさんから招待されていることを知らせる内容となっている。また通知処理部160は、ポップアップウィンドウ420内に、ユーザDがプレイしているゲームのサムネイル画像424を表示する。
【0117】
図14に示すポップアップウィンドウ410と比較して、図15に示すポップアップウィンドウ420には、情報の宛先がユーザAであることを示すユーザ特定情報412が含まれていない。ユーザAは、ログインしているユーザが自分1人だけであることを知っている。そのためポップアップウィンドウ420に、招待メッセージの宛先がユーザAであることを表示する必要はなく、ユーザAは、招待メッセージが通知されると、それが自分宛であることを認識できる。そこで通知処理部160は、1人のユーザのみがログインしているときには、そのユーザ宛の情報(招待メッセージ)を通知するものの、そのユーザを特定する情報は通知しないようにする。これにより、ユーザ特定情報412を通知するポップアップウィンドウ410と比べて、ポップアップウィンドウ420のサイズを小さくすることができ、ゲーム進行を可能な限り邪魔することなく、招待メッセージをユーザAに通知することが可能となる。
【0118】
このように通知処理部160は、ログイン管理部130により管理されているユーザ数が1人である場合に、ユーザ特定情報412を通知しないことを決定する。つまり通知処理部160は、ログイン管理部130により管理されているユーザ数が複数であるか、または1人であるかによって、ユーザ特定情報を通知するか否かを決定する。ログインユーザが複数である場合には、情報の宛先を通知することで、ログインユーザが誰宛の情報であるかを認識できるようにし、一方で、ログインユーザが1人である場合には、情報の宛先を通知しないことで、ポップアップウィンドウ420のサイズを小さくして、ポップアップウィンドウ420がゲーム画面を隠す領域を小さくする。
【0119】
既述したように、情報データには種別IDが含まれている。招待メッセージは、ログインユーザが複数であるか1人であるかに応じて、ポップアップウィンドウにおいてその宛先を表示するメッセージであるが、たとえばダウンロードメッセージやアップロードメッセージは、ログインユーザ数に関係なく、ポップアップウィンドウにおいてその宛先を表示されなくてもよい。たとえば情報データ記憶部186は、情報の種別IDに対して、ログインユーザ数に応じて宛先を表示するか否かが決定される情報であるか、またはログインユーザ数にかかわらず宛先を表示しない情報であるかを対応付けて記憶しておく。これにより通知処理部160は、ポップアップウィンドウに表示する情報の種別IDを参照して、宛先を表示するかしないかを決定してもよい。
【0120】
なお、ダウンロードメッセージなどのログインユーザ数に関係なくポップアップウィンドウにおいて宛先を表示されないメッセージについては、ポップアップウィンドウの表示中に、どのユーザが入力装置6の機能ボタン80を押下しても、そのメッセージに関する全ユーザに共通の画面が表示されてよい。たとえば表示される画面は、リスト化されたメッセージの閲覧画面であってもよい。このように、宛先がポップアップウィンドウに表示されないメッセージについては、ポップアップウィンドウの表示中に、どのユーザが機能ボタン80を押下しても、同じ画面が表示されるようにしてもよい。
【0121】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0122】
実施例においては、ユーザAを招待するべく招待メッセージを送ったユーザDが、招待を取り下げるための招待中止リクエストを作成して、管理サーバ15が招待中止メッセージをユーザAの情報処理装置10に送信することを説明した。このようにユーザDは、主体的に招待中止リクエストを作成してもよいが、ユーザAの情報処理装置10が、招待メッセージを表示する際に、管理サーバ15または情報処理装置14に、招待が有効であるか否かを問い合わせてもよい。管理サーバ15は、情報処理システム1におけるゲームセッションが有効であるか否かを管理しており、情報処理装置10からの問い合わせに応答して、有効か無効かを示す情報データを送信する。無効を示す情報データは、招待中止メッセージとして取得処理部120により取得され、これを受けてフラグ設定部176が、有効フラグを無効フラグに変更する。なおユーザDの情報処理装置14も同じように、情報処理装置10からの問い合わせに応答して、招待が有効か無効かを示す情報データを情報処理装置10に送信する。たとえばユーザDの情報処理装置14においては、情報処理装置10からの問い合わせがあった場合に、招待が有効であるか否かをユーザDに問い合わせる画面が表示され、ユーザDの回答を情報データとして情報処理装置10に送信してもよい。
【符号の説明】
【0123】
1・・・情報処理システム、3・・・ネットワーク、4・・・出力装置、5・・・サーバ、6・・・入力装置、10,14・・・情報処理装置、15・・・管理サーバ、17・・・プッシュサーバ、100・・・制御部、102・・・通信処理部、110・・・操作受付部、120・・・取得処理部、130・・・ログイン管理部、132・・・ログイン情報受付部、134・・・ログイン処理部、140・・・アプリケーション実行部、150・・・画面生成部、152・・・メニュー画面生成部、154・・・システム画面生成部、156・・・ログイン画面生成部、158・・・アプリケーション画面生成部、160・・・通知処理部、170・・・表示処理部、172・・・情報決定部、174・・・情報表示部、176・・・フラグ設定部、180・・・登録ユーザ情報保持部、182・・・ログインユーザ記憶部、184・・・アプリケーションデータ保持部、186・・・情報データ記憶部。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15