(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039508
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】飛来物除去工具
(51)【国際特許分類】
H02G 1/02 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
H02G1/02
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-133718(P2013-133718)
(22)【出願日】2013年6月26日
(65)【公開番号】特開2015-12623(P2015-12623A)
(43)【公開日】2015年1月19日
【審査請求日】2016年2月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000221616
【氏名又は名称】東日本旅客鉄道株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】591083772
【氏名又は名称】株式会社永木精機
(74)【代理人】
【識別番号】100118924
【弁理士】
【氏名又は名称】廣幸 正樹
(72)【発明者】
【氏名】中澤 均
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 真
(72)【発明者】
【氏名】菊地 和行
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】木村 慎吾
(72)【発明者】
【氏名】西條 直樹
【審査官】
石坂 知樹
(56)【参考文献】
【文献】
実開昭63−088010(JP,U)
【文献】
米国特許第04326316(US,A)
【文献】
実開昭61−22119(JP,U)
【文献】
特開2000−83308(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02G 1/02
H02G 1/12
H02B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸方向の一端側に設けられ、遠隔操作棒に接続可能な接続部と、
前記接続部よりも他端側の周上に帯状に設けられたブラシ部と、
前記ブラシ部よりも他端側に設けられた軸心からの突出長さが、前記ブラシ部よりも長い突出部と、
前記突出部よりも他端側に設けられ、加熱部が軸方向他端側に突出するように加熱工具を保持可能な保持部と、
を備えたことを特徴とする飛来物除去工具。
【請求項2】
前記保持部に、前記加熱部と本体部とが略一直線状に形成された加熱工具を備えたことを特徴とする請求項1に記載の飛来物除去工具。
【請求項3】
前記加熱工具は、ガス式ハンダゴテであることを特徴とする請求項2に記載の飛来物除去工具。
【請求項4】
前記保持部には、前記ガス式ハンダゴテのスイッチ部を操作可能に開口した操作窓が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の飛来物除去工具。
【請求項5】
前記保持部には、前記ガス式ハンダゴテを内部に保持した状態において、前記ガス式ハンダゴテの燃焼のための吸気部と前記操作窓とを連通状態とする吸気路が内壁側に形成されていることを特徴とする請求項4に記載の飛来物除去工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、架線に引っ掛かった飛来物を遠隔操作によって除去するためのものであり、遠隔操作棒の先端に取り付けられる飛来物除去工具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
鉄道設備において、トロリー線などの架線に凧糸やスーパーの袋などが飛来して絡み付くと、接触不良などの原因になり、運行に支障をきたす。また、最近では、表面にアルミを蒸着したアルミ風船なども多く、トロリー線に接触した場合は、停電事故などの原因になる。このような飛来物は、メンテナンス車両を軌道内に運び入れ、このメンテナンス車に搭乗した作業員によって遠隔操作棒を用いて除去されるのが一般的である。
【0003】
このような飛来物除去のための従来の飛来物取り具101を
図7に示す。凧糸、スーパーの袋、ビニール紐などが架線に絡み付き、結び目が形成されてしまうと、細かな作業を要し、遠隔操作により除去するのは極めて困難である。したがって、作業の精度を上げるために、できるだけ対象の飛来物に接近する必要がある。このため、作業者が搭乗できるメンテナンス車両が必要になる。
【0004】
図7の飛来物取り具101は、Y字形に開いた帯状弾性板102を有している。この帯状弾性板102のそれぞれの先端には、粘着テープの始端を挟持できる切欠き102aが形成されている。これにより、帯状弾性板102の表面に粘着テープを巻き付けて、凧糸などの飛来物を接着できるようにする。一方、飛来物取り具101の下方には、ボルトを挿通できる透孔103aが形成された接続部103が設けられている。絶縁操作棒には、この透孔103a部分が蝶ナット等で締結される。このような飛来物取り具101を飛来物が巻き付くように遠隔操作すると、巻き付いた飛来物を引きちぎって除去することができる。この飛来物取り具101については特許文献1に記載がある。
【0005】
また、遠隔操作棒の先端にペンチのような挟持部材を備えた活線用異物除去具については特許文献2に開示されている。
【0006】
次に、架線w上に設置され、自走により移動して飛来物を除去する飛来物除去装置201を
図8に示す。
図8を参照して、飛来物除去装置201は、自走機構部202と切除機構部203とを備えている。そして、自走機構部202の下方には蓄電池204が設けられており、この蓄電池204から得られる動力により、架線w上を自走することができる。また、切除機構部203には、一対の電熱刃205が設けられている。この電熱刃205は、遠隔操作で左右に開閉動作させることができる。このように構成されているので、飛来物の位置まで自走により接近し、電熱刃205の遠隔操作により、例えば、スーパーの袋などを溶断し、架線wから除去することができる。この飛来物除去装置201は特許文献3に記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】実開昭61−22119号公報
【特許文献2】特開2000−83308号公報
【特許文献3】特開2008−172956号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、飛来物が架線に絡み付く度に、メンテナンス車両を軌道内に運び入れるのは、作業効率の上で問題がある。また、メンテナンス車両を用いずに、作業員が地上から対応する場合、軌道上面から約5mの高さに設置されているトロリー線に巻き付いた飛来物を除去するのは極めて困難である。
【0009】
例えば、
図7のY字形の帯状弾性板102を有する飛来物取り具101を用いる場合、約5mの遠隔操作棒の先端で帯状弾性板102の粘着テープを対象物に接着させ、回転操作により巻き付けて引きちぎらなくてはならない。しかし、手元の操作のように細かな動きはできないので、飛来物に接着させる前にトロリー線の汚れ等によって粘着性が失われてしまう可能性がある。また、対象物が湿っていたり濡れていたりすると、十分な接着性が得られない。
【0010】
これとは別に、特許文献2に記載の挟持部材を備えた活線用異物除去具を用いる場合は、飛来物を挟持できたとしても、一つの工具だけを用いて絡み付いている部分を解したり、ちぎったりするのは困難である。したがって、挟持の容易な部分のみが引きちぎられ、結び目などは残ってしまう。
【0011】
一方、
図8の自走式の飛来物除去装置201によれば、飛来物の近傍まで装置を移動させ、確実に対応することができるが、飛来物の絡み付き状態によっては、電熱刃205の形状が適合せず、除去が困難な場合もある。また、作業を開始する前に、架線w上に高重量の装置を持ち上げ、設置しなくてはならないので、メンテナンス車両の運び入れと同様に、作業効率はあまり良くない。
【0012】
そこで、本発明では、上記課題を解決するために、地上から作業者が容易に除去操作できる飛来物除去工具を簡易且つ軽量な構成により提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記目的を達成するために、本発明の飛来物除去工具は、軸方向の一端側に設けられ、遠隔操作棒に接続可能な接続部と、接続部よりも他端側の周上に帯状に設けられたブラシ部と、ブラシ部よりも他端側に設けられた軸心からの突出長さが、ブラシ部よりも長い突出部と、突出部よりも他端側に設けられ、加熱部が軸方向他端側に突出するように加熱工具を保持可能な保持部とを備えたことを特徴とする。
【0014】
また、本発明の飛来物除去工具は、上記構成に加えて、保持部に、加熱部と本体部とが略一直線状に形成された加熱工具を備えたことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の飛来物除去工具は、上記構成に加えて、加熱工具は、ガス式ハンダゴテであることを特徴とする。
【0016】
また、本発明の飛来物除去工具は、上記構成に加えて、保持部には、ガス式ハンダゴテのスイッチ部を操作可能に開口した操作窓が形成されていることを特徴とする。
【0017】
また、本発明の飛来物除去工具は、上記構成に加えて、保持部には、ガス式ハンダゴテを内部に保持した状態において、ガス式ハンダゴテの燃焼のための吸気部と操作窓とを連通状態とする吸気路が内壁側に形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明の飛来物除去工具によれば、ブラシ部に吸着状態となった飛来物を、隣接する突出部で効率良く巻き取ることができる。また、突出部に隣接する保持部に加熱工具を保持しておくと、突出部に巻き取られた飛来物を加熱部で溶断することができ
る。突出部がブラシ部と保持部との間に設けられていることにより、地面等に飛来物除去工具を置いた場合、ブラシ部および保持部が地面に接するのを防止できる。
【0019】
また、本発明の飛来物除去工具によれば、加熱部と本体部とが一直線状に形成されているので、加熱部、突出部およびブラシ部が遠隔操作棒の軸方向に配置される。これにより、視認の困難な遠隔操作であっても、感覚的操作により各部の機能を使い分けることが可能となる。
【0020】
また、本発明の飛来物除去工具によれば、電力供給を要しないので、屋外での作業を容易に行うことが可能となる。
【0021】
また、本発明の飛来物除去工具によれば、スイッチ部が操作可能に開口しているので、ガス式ハンダゴテを装着した状態でオンオフ等の操作を容易に行うことができ、作業効率の向上を図ることが可能である。
【0022】
また、本発明の飛来物除去工具によれば、吸気部の周辺に飛来物が巻き付いた状態であっても、操作窓を介して吸気部への空気の流れが確保されるので、ガス式ハンダゴテの燃焼が安定する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施の形態に係る飛来物除去工具の全体斜視図である。
【
図2】
図1の飛来物除去工具にガス式ハンダゴテを装着した状態を示す斜視図である。
【
図4】
図1の飛来物除去工具の使用状態における空気の流れを示す図である。
【
図5】
図1の飛来物除去工具のブラシ部を軸方向から見た拡大図である。
【
図6】
図1の飛来物除去工具による飛来物の除去作業を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本発明の実施の形態に係る飛来物除去工具について、図を用いて説明する。構造については
図1〜5を用いて示し、飛来物除去工具を用いた作業の様子については
図6を用いて示す。
【0025】
図1は、飛来物除去工具1の全体を示した斜視図である。この飛来物除去工具1は、一端に遠隔操作棒(図示せず)の先端と接続可能な接続部2が設けられている。本実施の形態では、遠隔操作棒の抜止ピン(図示せず)などの係止部材が係止可能な鉤状の切欠き2aが形成されている。
【0026】
この接続部2よりも先端側(他端側)では、ブラシ部4が2箇所に設けられている。それぞれのブラシ部4は、互いに所定の間隔をおいて飛来物除去工具1の本体部3の周上に沿って帯状に巻き付けられている。
【0027】
ブラシ部4よりもさらに先端側には、6本の突出部6が軸心Aから放射状に延びるように突設されている。これら突出部6は、上述のブラシ部4の毛足の長さよりも十分に長いものが採用されている。本実施の形態では、この突出部6は、ボルト部材を筒状の本体部3の内側から突出させるようにして配置され、外側からナット部材で締結固定されている。
【0028】
突出部6よりも先端側には円筒状の首部3aが形成され、この首部3aの先端側に延設
された頭部3bに対して加熱工具(本実施の形態では、後に述べるガス式ハンダゴテ。)を保持できる保持部8が接続されている。この保持部8は締結ツマミ32によって本体部3の頭部3bに締結されている。ここで、
図2を合わせて参照する。
【0029】
図2は、保持部8に加熱工具としてガス式ハンダゴテ30が保持された状態を示している。このガス式ハンダゴテ30は、保持部8に対して、加熱部30cが軸方向先端側に突出するようにして装着されている。また、保持部8には、ガス式ハンダゴテ30のスイッチ部30aやガスなどの量を調節する調節部30bの操作ができるように操作窓8aが形成されている。これにより、保持部8に装着された状態でガス式ハンダゴテ30の操作を行うことができる。
【0030】
また、スイッチ部30aや調節部30bが保持部8よりも奥側(軸心側)に配置されるので、保持部8の周りに飛来物が巻き付いた場合や、架線と接触した場合であっても、内部のスイッチ部30a類が直接干渉を受けることはなく、損傷を防止することができる。
【0031】
続いて、飛来物除去工具1の立体分解図を
図3に示す。
図3から分かるように、ガス式ハンダゴテ30は、柄30eの部分が本体部3内に収容され、加熱部30c側から保持部8を被せるようにして取り付けられる。なお、ここでは、保持部8の内径とガス式ハンダゴテ30の外径との差を埋めるためにスペーサーとしてリング部材10が用いられている。この断面略C字形のリング部材10をスイッチ部30aの形成されている周上に装着した状態で、保持部8が被せられ、外側からコテ締結部材34を締め付けることによりリング部材10を介してガス式ハンダゴテ30が締結固定される。
【0032】
なお、
図3から分かるように、保持部8の操作窓8aは、分解状態において本体部3側が開口し、対向する開口壁8bが形成されている。そして、本体部3側の頭部3bには、対向する開口壁8bの内側の両エッジにそれぞれ一致する2本の平行なガイド溝3cが形成されている。これにより、このガイド溝3cと開口壁8bとの位置合わせを行い、容易に締結ツマミ32による締結位置を合わせることができる。
【0033】
一般にガス式ハンダゴテ30は、加熱部30cに着火することによりガスの燃焼が始まる。したがって、加熱部30cの周辺の燃焼部分である吸気孔30dが塞がれると、窒息状態となり、火が消えてしまう場合がある。これについて、
図4を用いて説明する。
【0034】
図4には、飛来物除去工具1に飛来物50が巻き付けられた状態が示されている。ここでは、説明の便宜のため、保持部8を破断状態で示し、内装されるガス式ハンダゴテ30との位置関係を明確にしている。本実施の形態に係る飛来物除去工具1では、飛来物50を本体部3の周りに数回程度巻き付けた状態であっても、ブラシ部4に比べて外径側に大きく突出した突出部6により、本体部3と飛来物50との間に空間が形成される。また、保持部8に形成された操作窓8aは、ガス式ハンダゴテ30のスイッチ部30a等を操作するだけでなく、空気の流れを形成するためのガイドの機能を有している。すなわち、不用意に飛来物50を巻き付けた場合であっても、本体部3と巻き付けられた飛来物50との間に、突出部6で一定の空間を形成するとともに、この空間と吸気孔30dの周辺とを操作窓8a及び吸気路8cを通じて連通させて一定の空気の流れ(図中点線で示した矢印。)を確保することができる。これにより、燃焼不良を防止することが可能となる。ここに示した吸気路8cは、ガス式ハンダゴテ30と保持部8との隙間であり、保持部8に形成した溝や凹部なども含むものとする。
【0035】
次に、ブラシ部4の形状について、
図5を用いて示す。
図5は、本体部3の接続部2側から見たブラシ部4の拡大図である。なお、説明の便宜のため、
図1に示した突出部6等の構成については省略している。
図5に示すように、本実施の形態に係るブラシ部4は、矢印41で示した回転方向(一の周方向)に向かって毛先が流れるように形成されている。これにより、矢印41の方向に遠隔操作棒を回転操作する際に、飛来物をブラシ部4の
先端に捕え易くなる。また、架線から除去された飛来物の処理の際には、矢印41とは逆向きに相対回転させることにより、引っ掛かりによる抵抗を殆ど受けることなく飛来物の分離が容易になるので、作業効率が著しく向上する。
【0036】
続いて、飛来物除去工具1を用いた具体的な作業の様子について、
図6を用いて説明する。
図6は飛来物除去の作業手順を示しており、(a)はブラシ部4及び突出部6に対する巻き付け作業、(b)はガス式ハンダゴテ30による溶断作業、(c)は飛来物50の分離作業を示している。
【0037】
図6に示したような、紐状の飛来物50に対しては、先ず、
図6(a)のようにブラシ部4及び突出部6に一部を巻き付けながら飛来物除去工具1を近付ける。このとき、
図4を用いて示したガス式ハンダゴテ30の燃焼部分が窒息しないように加熱部30c、保持部8を上方位置に配置して作業を行うのが望ましい。
【0038】
次に、巻き付けた飛来物50は、
図6(b)に示したように、適度な長さ毎に先端の加熱部30cで溶断又は焼き切るのが望ましい。これは、上述のように、巻き付け量が多すぎると、燃焼不良が生じ易くなるためである。このようにして、
図6(c)のように適度な量の飛来物50が部分的に除去される。以後は、必要に応じて
図6(a)〜(c)の作業を繰り返すことにより、確実に架線wから飛来物50を除去することが可能である。
【0039】
以上説明してきたように、本実施の形態に係る飛来物除去工具1によれば、回転操作及び引きちぎり操作などの、作業精度があまり要求されない簡易な操作によって、様々な形態の飛来物を捉えることができる。また、加熱工具を備えていることにより、適度な量に分割して除去したり、結び目などを溶断して分解することも可能である。このように、簡易な操作で、且つ簡易な部材で構成されているので、地上からトロリー線の設置されている高所までの遠隔操作であっても、確実に作業を行うことが可能である。
【0040】
なお、上記の実施の形態では、ブラシ部4が2つ設けられた構成を例として示したが、少なくとも1箇所設けられていれば同様の効果を得ることができる。また、このブラシ部4は、本体部3の全周に渡って設けられていなくても良く、例えば、断面C字状に形成されていても構わない。
【0041】
また、上記の実施の形態では、6本の突出部6が放射状に配置された構成を例として示した。しかし、少なくとも1本形成されていれば、同様の効果を得ることは可能である。また、本体部3に対して同一側の半周面から少なくとも2本突出していれば、巻き付け、引きちぎりの作用を生じさせることができる上に、地面に置く場合には足として使用することができるので、加熱部30cを地面又は床面から離間させることができ、安全に取り扱うことが可能となる。
【0042】
また、上記の実施の形態では、突出部6はそれぞれ直線状に延びる形状を例として示したが、鉤型に形成されていても良く、さらに、それぞれが異なる形状であっても構わない。さらに、軸心Aに対して垂直に配置されていなくても構わない。
【0043】
また、上記の実施の形態では、加熱工具としてガス式ハンダゴテ30を装着した構成を例として示したが、飛来物50を溶断又は焼き切ることができるものであれば、バッテリー式の加熱工具であっても良く、商用電源駆動型のハンダゴテであっても構わない。
【0044】
また、ブラシ部4は、毛先が一の周方向に流れるように、中央が屈曲形成されている形状を例として示したが、一方向に流れていれば、屈曲形成されていなくても構わない。
【符号の説明】
【0045】
1 飛来物除去工具
2 接続部
3 本体部
3a 首部
3b 頭部
3c ガイド溝
4 ブラシ部
6 突出部
8 保持部
8a 操作窓
8b 開口壁
8c 吸気路
10 リング部材
30 ガス式ハンダゴテ(加熱工具)
30a スイッチ部
30b 調節部
30c 加熱部
30d 吸気孔(吸気部)
32 締結ツマミ
34 コテ締結部材
41 矢印
50 飛来物
A 軸心
W 架線