(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、
図1〜
図32を参照して、本願発明の第1実施形態を説明する。
【0010】
図1〜
図3には、事務机1の作業面2に設置されたドッキングステーション3(外部装置、docking station)に、ノートパソコン4(電子機器、laptop)をドッキング(連結、docking)させる様子を示している。ドッキングステーション3は、ノートパソコン4とドッキングすることで、ノートパソコン4に例えば有線LANインターフェースやDVD-ROMドライブなどの付加機能を提供する装置である。
【0011】
図1に示すように、ドッキングステーション3は、概ね細長く形成されている。
図2に示すようにドッキングステーション3にノートパソコン4のヒンジ部4aの近傍部4bを載せ、ノートパソコン4を事務机1の作業面2に向かって押し込むと、
図3に示すように、ノートパソコン4がドッキングステーション3にドッキングする。
【0012】
(ノートパソコン4)
図1に示すように、ノートパソコン4は、左側面に電子機器コネクタ4cを有している。
【0013】
(ドッキングステーション3)
図4〜
図6に示すように、ドッキングステーション3は、ステーション本体5(外部装置本体)と、ステーション可動部6(外部装置可動部)と、ステーションコネクタ7(外部装置コネクタ)と、ステーションコネクタ嵌合ガイド機構G(第1外部装置コネクタ案内手段)と、ステーションコネクタ離脱ガイド機構H(第2外部装置コネクタ案内手段)と、脱着レバー8(手動押上手段)と、一対の圧縮コイルばね9(常時押上手段)と、を備える。
【0014】
(ステーション本体5:
図4〜
図18)
図4〜
図6に示すように、ステーション本体5は、ステーション基部10(外部装置基部)と、ステーションスイング部11(外部装置揺れ部)と、を有する。
【0015】
先ず、
図7〜
図13を参照して、ステーション基部10を説明する。ステーション基部10は、床部13と、機能収容部14と、前面側壁部15と、背面側壁部16と、右側壁部17と、を有する。
【0016】
床部13は、ドッキングステーション3を事務机1の作業面2に設置した際に、略水平となる部分である。床部13は、事務机1の作業面2に対して平行な方向に細長く延びている。床部13は、床面18を有している。床面18は、ドッキングステーション3を事務机1の作業面2に設置した際に、事務机1の作業面2から離れる方向を向く面である。本実施形態において、床面18は、ドッキングステーション3を事務机1の作業面2に設置した際に、事務机1の作業面2に対して若干傾斜する。
【0017】
ここで、「ステーション長手方向」及び「ステーション高さ方向」、「ステーション幅方向」を定義する。
図7に示すように、ステーション長手方向は、床部13の長手方向である。ステーション長手方向は、床部13の長手方向の中央に近づく方向であるステーション長手中央方向と、床部13の長手方向の中央から離れる方向であるステーション長手反中央方向と、によって構成される。ステーション高さ方向は、床部13の床面18に対して直交する方向である。ステーション高さ方向は、ドッキングステーション3を事務机1の作業面2に設置した際に、事務机1の作業面2に近づく方向である作業面接近方向と、作業面接近方向と反対の作業面離間方向と、によって構成される。前述したように、床部13の床面18は、ドッキングステーション3を事務机1の作業面2に設置した際に、事務机1の作業面2に対して若干傾斜する。従って、ステーション高さ方向は、事務机1の作業面2に対して完全には直交する方向ではない。ステーション幅方向は、ステーション長手方向とステーション高さ方向に対して直交する方向である。ステーション幅方向は、ノートパソコン4のユーザー側を向くユーザー方向と、ノートパソコン4のユーザーから離れる方向である反ユーザー方向と、によって構成されている。
【0018】
図12に示すように、本実施形態において、床面18は、ドッキングステーション3を事務机1の作業面2に設置した際に、ユーザー方向に向かうにつれて事務机1の作業面2に近づくように、事務机1の作業面2に対して若干傾斜している。
【0019】
図7に示すように、機能収容部14と前面側壁部15、背面側壁部16、右側壁部17は、床部13を取り囲むように配置されている。機能収容部14は、床部13のステーション長手方向の一端に配置されている。前面側壁部15は、床部13のユーザー方向側に配置されている。背面側壁部16は、床部13の反ユーザー方向側に配置されている。右側壁部17は、床部13のステーション長手方向の他端に配置されている。そして、機能収容部14と前面側壁部15、背面側壁部16、右側壁部17が床部13を取り囲むことで、ステーション基部10には、ステーション可動部6を収容可能な可動部収容凹部19が形成されている。
【0020】
次に、
図11〜
図13を参照して、機能収容部14を説明する。
図11〜
図13に示すように、機能収容部14は、一対の側壁部20と、外側連結部21と、L字連結部22と、中央側軸受支持部23と、反中央側軸受支持部24と、を有する。一対の側壁部20は、ステーション幅方向において若干離れて配置されている。
図12に示すように、一対の側壁部20は、夫々、対向面20aを有する。一方の側壁部20の対向面20aと、他方の側壁部20の対向面20aと、はステーション幅方向で対向する。各側壁部20の対向面20aには、レバー軸受20bと、揺れガイド溝20cと、が形成されている。レバー軸受20bは、各側壁部20の対向面20aのステーション長手反中央方向側に形成される軸受である。揺れガイド溝20cは、各側壁部20の対向面20aのステーション長手中央方向側に形成される溝である。揺れガイド溝20cは、ステーション高さ方向に沿って延びて形成されている。外側連結部21及びL字連結部22は、一対の側壁部20を連結する部分である。外側連結部21は、一対の側壁部20のステーション長手反中央方向側の端部を連結する。L字連結部22は、一対の側壁部20の作業面離間方向側の端部を連結する。L字連結部22は、断面L字状に形成されている。中央側軸受支持部23は、床面18のステーション長手反中央方向側の端部から作業面離間方向に突出して形成されている。中央側軸受支持部23には、スイング軸受23aが形成されている。スイング軸受23aは、ステーション長手方向に対して平行な軸を支持する軸受として形成されている。反中央側軸受支持部24は、L字連結部22から作業面接近方向に突出して形成されている。反中央側軸受支持部24には、スイング軸受24aが形成されている。スイング軸受24aは、スイング軸受23aと同様、ステーション長手方向に対して平行な軸を支持する軸受として形成されている。
【0021】
次に、
図14〜
図18を参照して、ステーションスイング部11を説明する。
図14〜
図16に示すように、ステーションスイング部11は、一対の側壁部25と、外側連結部26と、反中央軸支持部27と、反中央側スイング軸28と、底側連結部29と、中央側連結部30と、中央側スイング軸31と、一対の垂直ガイド片32と、を有する。
【0022】
一対の側壁部25は、ステーション幅方向において若干離れて配置されている。
図15に示すように、一対の側壁部25は、夫々、対向面25aと、非対向面25bと、を有している。一方の側壁部25の対向面25aと、他方の側壁部25の対向面25aと、は幅方向で対向する。非対向面25bは、対向面25aと反対側の面である。各側壁部25の対向面25aには、コネクタガイド溝33が形成されている。
【0023】
各コネクタガイド溝33は、
図17及び
図18に示すように、略S字状に形成されている。各コネクタガイド溝33は、上垂直ガイド溝34と、傾斜ガイド溝35と、下垂直ガイド溝36と、を有する。上垂直ガイド溝34と傾斜ガイド溝35、下垂直ガイド溝36は、作業面接近方向に向かってこの順に並んでいる。
図17に示すように、上垂直ガイド溝34は、実質的にステーション高さ方向に延びる溝である。各側壁部25は、上垂直ガイド溝34のステーション長手反中央方向側を区画する上反中央側面34aと、上垂直ガイド溝34のステーション長手中央方向側を区画する上中央側面34bと、を有している。傾斜ガイド溝35は、作業面接近方向に向かうにつれてステーション長手中央方向に向かうように傾斜する溝である。各側壁部25は、傾斜ガイド溝35のステーション長手反中央方向側を区画する中反中央側面35aと、傾斜ガイド溝35のステーション長手中央方向側を区画する中中央側面35bと、を有している。下垂直ガイド溝36は、実質的にステーション高さ方向に延びる溝である。各側壁部25は、下垂直ガイド溝36のステーション長手反中央方向側を区画する下反中央側面36aと、下垂直ガイド溝36のステーション長手中央方向側を区画する下中央側面36bと、を有している。
【0024】
図18に示すように、傾斜ガイド溝35は、スライド距離重視型ガイド溝37と、スライド力重視型ガイド溝38と、を有する。スライド距離重視型ガイド溝37とスライド力重視型ガイド溝38は、作業面接近方向に向かってこの順に並んでいる。各側壁部25は、傾斜ガイド溝35のスライド距離重視型ガイド溝37のステーション長手反中央方向側を区画する傾斜上反中央側面37aと、傾斜ガイド溝35のスライド距離重視型ガイド溝37のステーション長手中央方向側を区画する傾斜上中央側面37bと、を有している。各側壁部25は、傾斜ガイド溝35のスライド力重視型ガイド溝38のステーション長手反中央方向側を区画する傾斜下反中央側面38aと、傾斜ガイド溝35のスライド力重視型ガイド溝38のステーション長手中央方向側を区画する傾斜下中央側面38bと、を有している。
【0025】
ここで、「ガイド比Q/P」を定義する。ガイド比Q/Pは、傾斜ガイド溝35の傾斜の度合いを定量化するための指標である。ガイド比Q/Pは、傾斜ガイド溝35に沿って移動した場合の、ステーション高さ方向における移動量Pに対するステーション長手方向における移動量Qの割合であるQ/Pで定義される。本実施形態において、スライド距離重視型ガイド溝37の傾斜上反中央側面37a及び傾斜上中央側面37bのガイド比Q/Pは、スライド力重視型ガイド溝38の傾斜下反中央側面38a及び傾斜下中央側面38bのガイド比Q/Pよりも大きい。即ち、スライド力重視型ガイド溝38の傾斜下反中央側面38a及び傾斜下中央側面38bのガイド比Q/Pは、スライド距離重視型ガイド溝37の傾斜上反中央側面37a及び傾斜上中央側面37bのガイド比Q/Pよりも小さい。
【0026】
図15に戻り、各側壁部25の非対向面25bには、垂直ガイド片32が形成されている。垂直ガイド片32は、各側壁部25の非対向面25bからステーション幅方向に突出し、ステーション高さ方向に細長く延びるように形成されている。
【0027】
図14に示すように、各側壁部25のステーション長手反中央方向側の作業面接近方向側の端部を切り欠いて、切欠き25cが形成されている。
【0028】
外側連結部26は、ステーション幅方向に延びて形成されている。外側連結部26は、一対の側壁部25のステーション長手反中央方向側の作業面離間方向側の端部同士を連結する。
【0029】
反中央軸支持部27は、外側連結部26のステーション幅方向における中央から作業面接近方向に向かって突出して形成されている。
【0030】
図15及び
図16に示すように、外側連結部26のステーション長手中央方向側の側面26aから反中央軸支持部27のステーション長手中央方向側の側面27aにかけて垂直ガイド溝39が形成されている。垂直ガイド溝39は、ステーション高さ方向に延びて形成されている。
【0031】
反中央側スイング軸28は、反中央軸支持部27のステーション幅方向の中央からステーション長手反中央方向に突出して形成されている。
【0032】
底側連結部29は、ステーション幅方向に延びて形成されている。底側連結部29は、一対の側壁部25の作業面接近方向側の端部同士を連結する。
【0033】
中央側連結部30は、ステーション幅方向に延びて形成されている。中央側連結部30は、一対の側壁部25のステーション長手中央方向側の作業面接近方向側の端部同士を連結する。
【0034】
中央側スイング軸31は、中央側連結部30のステーション幅方向の中央からステーション長手中央方向に突出して形成されている。
【0035】
図15のステーションスイング部11を
図12のステーション基部10に取り付けるには、ステーションスイング部11の反中央側スイング軸28をステーション基部10のスイング軸受24aに挿入する。同様に、ステーションスイング部11の中央側スイング軸31をステーション基部10のスイング軸受23aに挿入する。これにより、ステーションスイング部11はステーション基部10に対してステーション長手方向を回転軸として揺れ動けるようになる。
【0036】
また、このとき、ステーションスイング部11の各垂直ガイド片32がステーション基部10の各揺れガイド溝20cに同時に挿入される。各垂直ガイド片32が各揺れガイド溝20cに挿入されることで、ステーション幅方向を回転軸としてステーションスイング部11を回転させるような外力がステーションスイング部11に作用した際、その外力は各垂直ガイド片32と各揺れガイド溝20cによって受け止められるので、中央側軸受支持部23や反中央側軸受支持部24が破損し難い。
【0037】
(ステーション可動部6:
図19〜
図25)
図19〜
図21に示すように、ステーション可動部6は、可動部本体40と、幅方向位置決め突起41と、長手方向位置決め突起42(位置決め手段)と、機能部43と、を有する。
【0038】
可動部本体40は、作業面接近方向に開口しつつステーション長手方向に細長い箱体である。幅方向位置決め突起41は、可動部本体40の反ユーザー方向側の端部から作業面離間方向に突出して形成されている。長手方向位置決め突起42は、可動部本体40のステーション長手方向の一端から作業面離間方向に突出して形成されている。機能部43は、可動部本体40のステーション長手方向の他端に形成されている。
【0039】
図22〜
図25に示すように、機能部43は、作業面接近方向に開口する箱体である。機能部43は、天板44と、一対の側板45と、コネクタ貫通板46と、垂直ガイド板47と、を有する。一対の側板45は、ステーション幅方向において対向する側壁である。各側板45には、
図24に示すように、2つの水平ガイド溝45aが形成されている。2つの水平ガイド溝45aは、ステーション長手方向に若干離れて形成されている。各水平ガイド溝45aは、ステーション長手方向に沿って細長く形成されている。コネクタ貫通板46は、一対の側板45のステーション長手中央方向側の端部同士を連結する側壁である。コネクタ貫通板46には、コネクタ貫通孔46aが形成されている。
図22に示すように、垂直ガイド板47は、一対の側板45のステーション長手反中央方向側の端部同士を連結する側壁である。垂直ガイド板47には、ステーション長手反中央方向に突出しつつステーション高さ方向に延びる垂直ガイド片47aが形成されている。
【0040】
図22のステーション可動部6を
図15のステーションスイング部11に取り付けるには、
図22のステーション可動部6の機能部43を
図15のステーションスイング部11内に収容する。このとき、ステーション可動部6の機能部43の垂直ガイド片47aが、ステーションスイング部11の垂直ガイド溝39に挿入される。垂直ガイド片47aが垂直ガイド溝39に挿入されることで、ステーション可動部6は、ステーションスイング部11に対してステーション高さ方向に移動自在に案内されることになる。
【0041】
(ステーションコネクタ7:
図26及び
図27)
図26に示すように、ステーションコネクタ7は、ハウジング50と、コネクタ51と、を有する。ハウジング50は、一対の側板52と、連結部53と、を有する。一対の側板52は、ステーション幅方向において互いに対向する部分である。各側板52は、側面52aを有する。一方の側板52の側面52aは、他方の側板52から離れる方向を向く。各側面52aには、2つの水平ガイド突起54と、進退制御突起55と、が形成されている。2つの水平ガイド突起54と、進退制御突起55と、は、他方の側板52から離れる方向に突出して形成されている。2つの水平ガイド突起54と、進退制御突起55と、は、何れも円柱形状である。2つの水平ガイド突起54は、側面52aの作業面離間方向側の端部に配置されている。2つの水平ガイド突起54は、ステーション長手方向に若干離れて配置されている。進退制御突起55は、側面52aの作業面接近方向側の端部に配置されている。進退制御突起55の突出量は、2つの水平ガイド突起54の突出量と比較して大きい。
図27に示すように、進退制御突起55は、ステーション長手反中央方向を向く外周面としての嵌合制御面55aと、ステーション長手中央方向を向く外周面としての離脱制御面55bと、を有する。連結部53は、一対の側板52のステーション長手中央方向側の端部を連結する部分である。コネクタ51は、連結部53に取り付けられている。コネクタ51は、連結部53からステーション長手中央方向に突出するように配置される。
【0042】
図26のステーションコネクタ7を
図23のステーション可動部6に取り付けるには、ステーションコネクタ7を機能部43内に収容し、ステーションコネクタ7のハウジング50の各側板52の2つの水平ガイド突起54を、
図24に示すステーション可動部6の機能部43の各側板45の2つの水平ガイド溝45aに夫々挿入する。2つの水平ガイド突起54を2つの水平ガイド溝45aに挿入することで、ステーションコネクタ7は、ステーション可動部6に対してステーション長手方向に移動自在に保持されることになる。そして、ステーションコネクタ7がステーション可動部6に対してステーション長手中央方向に移動すると、ステーションコネクタ7のコネクタ51が、ステーション可動部6の機能部43のコネクタ貫通板46のコネクタ貫通孔46aを貫通して、ステーション可動部6の機能部43からステーション長手中央方向へ露出する。逆に、ステーションコネクタ7がステーション可動部6に対してステーション長手反中央方向に移動すると、ステーションコネクタ7のコネクタ51がステーション可動部6の機能部43内に格納される。
【0043】
また、ステーションスイング部11にステーション可動部6を取り付けて、ステーション可動部6にステーションコネクタ7を取り付けると、ステーションコネクタ7のハウジング50の一対の進退制御突起55が、
図16に示すステーションスイング部11の一対のコネクタガイド溝33に挿入されることになる。従って、ステーション可動部6及びステーションコネクタ7がステーションスイング部11に対して相対的に作業面接近方向に移動すると、ステーションコネクタ7は、一対の進退制御突起55と一対のコネクタガイド溝33との相互作用により、ステーション可動部6に対してステーション長手中央方向に移動することになる。逆に、ステーション可動部6及びステーションコネクタ7がステーションスイング部11に対して相対的に作業面離間方向に移動すると、ステーションコネクタ7は、一対の進退制御突起55と一対のコネクタガイド溝33との相互作用により、ステーション可動部6に対してステーション長手反中央方向に移動することになる。
【0044】
(ステーションコネクタ嵌合ガイド機構G)
ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、ステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cに近づくように、ステーションコネクタ7を案内する機構である。ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、
図17に示す一対のコネクタガイド溝33と、
図26に示す一対の進退制御突起55と、によって実現されている。具体的には、ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、
図17に示す各コネクタガイド溝33の上垂直ガイド溝34の上反中央側面34aと、傾斜ガイド溝35の中反中央側面35aと、下垂直ガイド溝36の下反中央側面36aと、
図27に示す各進退制御突起55の嵌合制御面55aと、によって実現されている。ステーション可動部6が押し込まれると、嵌合制御面55aは、上反中央側面34aと中反中央側面35a、下反中央側面36aによって順に案内され、結果としてステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cに近づき、電子機器コネクタ4cと嵌合する。
【0045】
(ステーションコネクタ離脱ガイド機構H)
ステーションコネクタ離脱ガイド機構Hは、ステーション可動部6が押し上げられると、ステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cから離れるように、ステーションコネクタ7を案内する機構である。ステーションコネクタ離脱ガイド機構Hは、
図17に示す一対のコネクタガイド溝33と、
図26に示す一対の進退制御突起55と、によって実現されている。具体的には、ステーションコネクタ離脱ガイド機構Hは、
図17に示す各コネクタガイド溝33の上垂直ガイド溝34の上中央側面34bと、傾斜ガイド溝35の中中央側面35bと、下垂直ガイド溝36の下中央側面36bと、
図27に示す各進退制御突起55の離脱制御面55bと、によって実現されている。ステーション可動部6が押し上げられると、離脱制御面55bは、下中央側面36bと中中央側面35b、上中央側面34bによって順に案内され、結果としてステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cから離れて、電子機器コネクタ4cから離脱する。
【0046】
(脱着レバー8:
図28)
脱着レバー8は、ステーション可動部6を手動で押し上げるためのレバーである。
図28に示すように、脱着レバー8は、作用点部60と、支持点部61と、力点部62と、を有する。支持点部61は、作用点部60と力点部62の間に配置されている。支持点部61には、一対のレバー軸63が形成されている。一対のレバー軸63は、ステーション幅方向に突出して形成されている。
【0047】
脱着レバー8を
図12のステーション基部10に取り付けるには、一対のレバー軸63を一対のレバー軸受20bに夫々挿入する。これにより、脱着レバー8は、ステーション幅方向を回転軸として揺れ動けるようになる。また、このとき、脱着レバー8の力点部62は、
図22のステーション可動部6の機能部43の垂直ガイド板47の下側に位置する。従って、作用点部60を押し下げると、ステーション可動部6が作業面離間方向に押し上げられることになる。
【0048】
(圧縮コイルばね9:
図6)
図6に示す一対の圧縮コイルばね9は、ステーション本体5に対してステーション可動部6を作業面離間方向に常時押し上げるためのものである。一対の圧縮コイルばね9の存在により、ノートパソコン4がドッキングステーション3に搭載されていない状態では、ステーション可動部6は、ステーション基部10から作業面離間方向に遠ざけられており、もって、ステーションコネクタ7のコネクタ51は、ステーション可動部6の機能部43内に格納された状態となっている。
【0050】
先ず、ノートパソコン4をドッキングステーション3にドッキングさせるには、
図1及び
図2に示すように、ノートパソコン4のヒンジ部4aの近傍部4bをドッキングステーション3に載せる。詳しくは、ノートパソコン4のヒンジ部4aの近傍部4bを
図19に示すステーション可動部6の可動部本体40に載せる。このとき、ステーション可動部6の幅方向位置決め突起41が、ノートパソコン4のステーション可動部6に対する反ユーザー方向の位置決めとして機能する。また、このとき、ステーション可動部6の長手方向位置決め突起42及び機能部43が、ノートパソコン4のステーション可動部6に対するステーション長手方向の位置決めとして機能する。この状態では、
図29に示すように、ステーションコネクタ7のコネクタ51は、ステーション可動部6の機能部43内に格納されている。
【0051】
次に、ノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込む。すると、ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gの存在により、ステーションコネクタ7のコネクタ51がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cに近づくように案内される。具体的には、
図30に示すように、ノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gの存在により、ステーションコネクタ7のコネクタ51がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cに嵌合する。
図30に示す連結作業完了状態は、図示しないロック機構により自動的に保持される。
【0052】
次に、ノートパソコン4をドッキングステーション3から離脱させるには、
図30の状態で、脱着レバー8の作用点部60を作業面接近方向に押し下げればよい。すると、上記のロック機構が自動的に解除されると共に、ステーション可動部6が作業面離間方向に押し上げられる。これと同時に、ステーションコネクタ7のコネクタ51が、ノートパソコン4の電子機器コネクタ4cから引き抜かれ、ステーション可動部6の機能部43内へと退避し、機能部43内に再び格納される。後は、ノートパソコン4を持ち上げれば、ノートパソコン4をドッキングステーション3から離脱させることができる。
【0053】
図31及び
図32には、ドッキングステーション3をノートパソコン4にドッキングさせる様子を側面視で表している。
図2及び
図3に示すように、本実施形態のドッキングステーション3は、ノートパソコン4のヒンジ部4aの近傍部4bのみをドッキングステーション3に載せるようにしている。従って、ノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、
図31及び
図32に示すように、ノートパソコン4の底面4dと事務机1の作業面2との間の角度θは小さくなる。換言すれば、ノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、ステーション本体5のステーション基部10に対するノートパソコン4の姿勢が変化する。これに対し、本実施形態では、ステーション可動部6がステーション基部10によって直接的に支持されているのではなく、ステーション可動部6がステーションスイング部11を介してステーション基部10によって間接的に支持されるようになっている。そして、ステーションスイング部11は、ステーション基部10に対して、ステーション長手方向を回転軸として揺れ動けるように構成されている。従って、ステーション本体5のステーション基部10に対するノートパソコン4の姿勢が変化しても、ステーション可動部6は、ノートパソコン4の姿勢の変化に追従することが可能となり、もって、ノートパソコン4とステーション可動部6との相対的な姿勢は、ノートパソコン4をドッキングステーション3にドッキングする際に、常時維持されるようになる。
【0054】
以上に、本願発明の好適な実施形態を説明したが、上記実施形態は、以下の特長を有している。
【0055】
(1)ドッキングステーション3(外部装置)は、ノートパソコン4(電子機器)に連結することでノートパソコン4に付加機能を提供する。ドッキングステーション3は、ステーション本体5(外部装置本体)と、ステーション本体5に対して移動自在にステーション本体5に保持されるステーション可動部6(外部装置可動部)と、ノートパソコン4の電子機器コネクタ4cと嵌合可能であって、ステーション高さ方向(ステーション本体5に対してステーション可動部6が移動自在である方向としての可動部移動方向)と異なる方向であるステーション長手方向においてステーション可動部6に対して移動自在にステーション可動部6に保持されるステーションコネクタ7(外部装置コネクタ)と、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、ステーションコネクタ7が電子機器コネクタ4cに近づくようにステーションコネクタ7を案内するステーションコネクタ嵌合ガイド機構G(第1外部装置コネクタ案内手段)と、を備える。以上の構成によれば、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むだけで、ステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cに近づくので、ノートパソコン4とドッキングステーション3との連結が容易となる。
【0056】
(2)ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、ステーションコネクタ7が電子機器コネクタ4cに近づくように、ステーション高さ方向に対して斜めに、ステーションコネクタ7を案内する。以上の構成によれば、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、ステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cに近づくようなステーションコネクタ7の動きが簡素に実現される。
【0057】
(3)ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込んだ際、ステーションコネクタ7が電子機器コネクタ4cに近づくようにステーションコネクタ7を案内する移動実行案内部と、ステーションコネクタ7のステーション可動部6に対する移動を実質的に禁止するようにステーションコネクタ7を案内する移動禁止案内部と、を含む。以上の構成によれば、ステーションコネクタ7のステーション可動部6に対する移動にメリハリが生まれる。本実施形態において、「移動実行案内部」は、傾斜ガイド溝35の中反中央側面35aと、進退制御突起55の嵌合制御面55aと、によって実現されている。「移動禁止案内部」は、上垂直ガイド溝34の上反中央側面34a又は下垂直ガイド溝36の下反中央側面36aと、進退制御突起55の中反中央側面35aと、によって実現されている。
【0058】
(4)ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むと、ステーションコネクタ7が、順に、移動禁止案内部、移動実行案内部、移動禁止案内部によって案内されるように構成される。以上の構成によれば、ノートパソコン4にドッキングステーション3を連結する連結作業開始時におけるステーションコネクタ7のステーション可動部6に対する位置と、ノートパソコン4にドッキングステーション3を連結する連結作業完了時におけるステーションコネクタ7のステーション可動部6に対する位置と、が夫々所望の位置となるように、ステーションコネクタ7のステーション可動部6に対する位置を制御することができるようになる。
【0059】
(5)移動実行案内部は、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込んだ際、ステーションコネクタ7が電子機器コネクタ4cに嵌合するようにステーションコネクタ7を案内するように構成される。移動実行案内部における、ステーション可動部6の押し込みストロークA(ステーション高さ方向における移動量Pに相当。)に対するステーションコネクタ7の移動ストロークB(ステーション長手方向における移動量Q)の割合である案内比B/A(ガイド比Q/Pに相当。)は、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むにつれて小さくなるように設定される。以上の構成によれば、ステーションコネクタ7の電子機器コネクタ4cに対する嵌合の初期段階よりも終期段階の方が大きな嵌合力が生じるようになる。一般に、コネクタの嵌合においては、嵌合の初期段階よりも終期段階の方が大きな嵌合力が要求される。従って、以上の構成のように嵌合力にメリハリをつけることで、問題なくステーションコネクタ7が電子機器コネクタ4cに嵌合すると共に、その嵌合に必要となるステーション可動部6の押し込みストロークAを少なく抑えることができ、もって、ドッキングステーション3の小型化に寄与する。
【0060】
(6)ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、ステーション本体5に案内面を設け、ステーションコネクタ7に案内面によって案内される被案内面を設けることで、実現される。本実施形態において、「案内面」は、上反中央側面34aと中反中央側面35a、下反中央側面36aのうち少なくとも何れか1つによって実現される。「被案内面」は、進退制御突起55の嵌合制御面55aによって実現される。
【0061】
しかし、これに代えて、後述する第3実施形態のように、ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、ステーションコネクタ7に案内面を設け、ステーション本体5に案内面によって案内される被案内面を設けることで、実現してもよい。
【0062】
なお、ステーションコネクタ離脱ガイド機構Hは、ステーション本体5に案内面を設け、ステーションコネクタ7に案内面によって案内される被案内面を設けることで、実現される。本実施形態において、「案内面」は、上中央側面34bと中中央側面35b、下中央側面36bのうち少なくとも何れか1つによって実現される。「被案内面」は、進退制御突起55の離脱制御面55bによって実現される。
【0063】
(8)ステーション本体5は、ステーション基部10(外部装置基部)と、ステーション基部10に対して揺れ自在に支持されるステーションスイング部11(外部装置揺れ部)と、を備える。ステーション可動部6は、ステーションスイング部11に支持されている。以上の構成によれば、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むことでノートパソコン4のステーション基部10に対する姿勢が変化しても、ノートパソコン4のステーション可動部6に対する姿勢を一定に維持することができるようになる。
【0064】
(9)ステーションスイング部11は、ステーション基部10に対して1つの回転軸(
図15の反中央側スイング軸28及び中央側スイング軸31に相当。)を介して支持されている。
【0065】
(10)ステーション可動部6は、ステーションコネクタ7のステーション可動部6に対する移動の方向における、ノートパソコン4のステーション可動部6に対する位置決めのための幅方向位置決め突起41(位置決め手段)を有する。以上の構成によれば、簡素な構成で、ステーションコネクタ7のステーション可動部6に対する移動の方向における、ノートパソコン4のステーション可動部6に対する位置決めを実現できる。
【0066】
なお、例えばノートパソコン4に位置決め突起がある場合は、位置決め手段として、本実施形態の幅方向位置決め突起41に代えて、ステーション可動部6に幅方向位置決め凹部を形成することとしてもよい。
【0067】
(11)幅方向位置決め突起41は、ステーション可動部6に載せられたノートパソコン4を挟んでステーションコネクタ7と反対側に配置されている。
【0068】
(12)ドッキングステーション3は、ステーション可動部6を手動で押し上げるための脱着レバー8(手動押上手段)と、ステーション可動部6が押し上げられると、ステーションコネクタ7が電子機器コネクタ4cから離れるようにステーションコネクタ7を案内するステーションコネクタ離脱ガイド機構H(第2外部装置コネクタ案内手段)を更に備える。以上の構成によれば、脱着レバー8を操作するだけで、ステーションコネクタ7が電子機器コネクタ4cから離れるようにステーションコネクタ7が案内されるので、ノートパソコン4のドッキングステーション3からの離脱が容易となる。
【0069】
(13)ドッキングステーション3は、ステーション本体5に対してステーション可動部6を常時押し上げる圧縮コイルばね9(常時押上手段)を更に備える。以上の構成によれば、ステーション可動部6が押し上げられた状態を維持することができるようになる。
【0070】
(第2実施形態)
次に、
図33を参照して、本願発明の第2実施形態を説明する。
【0071】
図33に示すように、本実施形態のステーション本体5のステーションスイング部11の側壁部25の上反中央側面34aには、ステーション長手中央方向に隆起する弾性の隆起部70(押込抵抗手段)が形成されている。隆起部70の存在により、ステーション可動部6にノートパソコン4を載せてノートパソコン4をステーション可動部6と共にステーション本体5に向かって押し込むに際し、進退制御突起55が隆起部70を乗り越えなければならなくなるので、押し込み開始時に押し込みに対する抵抗力が発生する。以上の構成によれば、仮に、
図6に示す一対の圧縮コイルばね9を省略したとしても、
図4に示すように、ステーション可動部6が押し上げられた状態を維持することができるようになる。
【0072】
(第3実施形態)
次に、
図34〜
図38を参照して、本願発明の第3実施形態を説明する。
【0073】
上記実施形態では、
図15に示すように、ステーション本体5のステーションスイング部11の一対の側壁部25の各対向面25aには、コネクタガイド溝33が形成されている。これに対し、本実施形態では、
図34に示すように、各対向面25aには、コネクタガイド溝33が形成されていない。代わりに、各対向面25aには、他方の側壁部25に向かって突出する進退制御突起80が形成されている。進退制御突起80は、円柱状に形成されている。
図35に示すように、進退制御突起80は、ステーション長手反中央方向を向く外周面としての嵌合制御面80aと、ステーション長手中央方向を向く外周面としての離脱制御面80bと、を有する。
【0074】
また、上記実施形態では、
図26に示すように、ステーションコネクタ7のハウジング50の一対の側板52の各側面52aには、進退制御突起55が形成されている。これに対し、本実施形態では、
図36に示すように、各側板52には、進退制御突起55が形成されていない。代わりに、各側板52には、コネクタガイド溝33と同一形状のコネクタガイドスリット81が形成されている。
【0075】
各コネクタガイドスリット81は、
図37及び
図38に示すように、略S字状に形成されている。各コネクタガイドスリット81は、上垂直ガイドスリット82と、傾斜ガイドスリット83と、下垂直ガイドスリット84と、を有する。上垂直ガイドスリット82と傾斜ガイドスリット83、下垂直ガイドスリット84は、作業面接近方向に向かってこの順に並んでいる。
図37に示すように、上垂直ガイドスリット82は、実質的にステーション高さ方向に延びるスリットである。各側板52は、上垂直ガイドスリット82のステーション長手反中央方向側を区画する上反中央側面82aと、上垂直ガイドスリット82のステーション長手中央方向側を区画する上中央側面82bと、を有している。傾斜ガイドスリット83は、作業面接近方向に向かうにつれてステーション長手中央方向に向かうように傾斜する溝である。各側板52は、傾斜ガイドスリット83のステーション長手反中央方向側を区画する中反中央側面83aと、傾斜ガイドスリット83のステーション長手中央方向側を区画する中中央側面83bと、を有している。下垂直ガイドスリット84は、実質的にステーション高さ方向に延びる溝である。各側板52は、下垂直ガイドスリット84のステーション長手反中央方向側を区画する下反中央側面84aと、下垂直ガイドスリット84のステーション長手中央方向側を区画する下中央側面84bと、を有している。
【0076】
図38に示すように、傾斜ガイドスリット83は、スライド距離重視型ガイドスリット85と、スライド力重視型ガイドスリット86と、を有する。スライド距離重視型ガイドスリット85とスライド力重視型ガイドスリット86は、作業面接近方向に向かってこの順に並んでいる。各側板52は、傾斜ガイドスリット83のスライド距離重視型ガイドスリット85のステーション長手反中央方向側を区画する傾斜上反中央側面85aと、傾斜ガイドスリット83のスライド距離重視型ガイドスリット85のステーション長手中央方向側を区画する傾斜上中央側面85bと、を有している。各側板52は、傾斜ガイドスリット83のスライド力重視型ガイドスリット86のステーション長手反中央方向側を区画する傾斜下反中央側面86aと、傾斜ガイドスリット83のスライド力重視型ガイドスリット86のステーション長手中央方向側を区画する傾斜下中央側面86bと、を有している。
【0077】
ここで、「ガイド比Q/P」を定義する。ガイド比Q/Pは、傾斜ガイドスリット83の傾斜の度合いを定量化するための指標である。ガイド比Q/Pは、傾斜ガイドスリット83に沿って移動した場合の、ステーション高さ方向における移動量Pに対するステーション長手方向における移動量Qの割合であるQ/Pで定義される。本実施形態において、スライド距離重視型ガイドスリット85の傾斜上反中央側面85a及び傾斜上中央側面85bのガイド比Q/Pは、スライド力重視型ガイドスリット86の傾斜下反中央側面86a及び傾斜下中央側面86bのガイド比Q/Pよりも大きい。即ち、スライド力重視型ガイドスリット86の傾斜下反中央側面86a及び傾斜下中央側面86bのガイド比Q/Pは、スライド距離重視型ガイドスリット85の傾斜上反中央側面85a及び傾斜上中央側面85bのガイド比Q/Pよりも小さい。
【0078】
(ステーションコネクタ嵌合ガイド機構G)
ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、
図36に示す一対のコネクタガイドスリット81と、
図34に示す一対の進退制御突起80と、によって実現されている。具体的には、ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、
図37に示す各コネクタガイドスリット81の上垂直ガイドスリット82の上反中央側面82aと、傾斜ガイドスリット83の中反中央側面83aと、下垂直ガイドスリット84の下反中央側面84aと、
図35に示す各進退制御突起80の嵌合制御面80aと、によって実現されている。ステーション可動部6が押し込まれると、嵌合制御面80aは、上反中央側面82aと中反中央側面83a、下反中央側面84aによって順に案内され、結果としてステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cに近づき、電子機器コネクタ4cと嵌合する。
【0079】
(7)ステーションコネクタ嵌合ガイド機構Gは、ステーションコネクタ7に案内面を設け、ステーション本体5に案内面によって案内される被案内面を設けることで、実現される。本実施形態において、「案内面」は、上反中央側面82aと中反中央側面83a、下反中央側面84aのうち少なくとも何れか1つによって実現される。「被案内面」は、進退制御突起80の嵌合制御面80aによって実現される。
【0080】
(ステーションコネクタ離脱ガイド機構H)
ステーションコネクタ離脱ガイド機構Hは、
図36に示す一対のコネクタガイドスリット81と、
図34に示す一対の進退制御突起80と、によって実現されている。具体的には、ステーションコネクタ離脱ガイド機構Hは、
図37に示す各コネクタガイドスリット81の上垂直ガイドスリット82の上中央側面82bと、傾斜ガイドスリット83の中中央側面83bと、下垂直ガイドスリット84の下中央側面84bと、
図35に示す進退制御突起80の離脱制御面80bと、によって実現されている。ステーション可動部6が押し上げられると、離脱制御面80bは、下中央側面84bと中中央側面83b、上中央側面82bによって順に案内され、結果としてステーションコネクタ7がステーション可動部6に対して移動して電子機器コネクタ4cから離れて、電子機器コネクタ4cから離脱する。
【0081】
ステーションコネクタ離脱ガイド機構Hは、ステーションコネクタ7に案内面を設け、ステーション本体5に案内面によって案内される被案内面を設けることで、実現される。本実施形態において、「案内面」は、上中央側面82bと中中央側面83b、下中央側面84bのうち少なくとも何れか1つによって実現される。「被案内面」は、進退制御突起80の離脱制御面80bによって実現される。