特許第6039550号(P6039550)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039550
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】タンパク質の精製装置および方法
(51)【国際特許分類】
   C07K 1/36 20060101AFI20161128BHJP
   C07K 1/16 20060101ALI20161128BHJP
   C07K 1/34 20060101ALI20161128BHJP
   G01N 30/88 20060101ALI20161128BHJP
【FI】
   C07K1/36
   C07K1/16
   C07K1/34
   G01N30/88 J
   G01N30/88 201R
   G01N30/88 H
【請求項の数】40
【全頁数】26
(21)【出願番号】特願2013-511162(P2013-511162)
(86)(22)【出願日】2011年4月13日
(65)【公表番号】特表2013-531623(P2013-531623A)
(43)【公表日】2013年8月8日
(86)【国際出願番号】US2011032279
(87)【国際公開番号】WO2011146179
(87)【国際公開日】20111124
【審査請求日】2014年4月7日
(31)【優先権主張番号】61/345,634
(32)【優先日】2010年5月18日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512212195
【氏名又は名称】アッヴィ・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,チエン
(72)【発明者】
【氏名】ヒツクマン,ロバート・ケイ
(72)【発明者】
【氏名】ルンデル,エドウイン・オー
(72)【発明者】
【氏名】ヘゲダス,ロイ・デイー
【審査官】 福澤 洋光
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−510963(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/043703(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/126603(WO,A1)
【文献】 国際公開第2008/086335(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0124703(US,A1)
【文献】 特表2005−508892(JP,A)
【文献】 Biotechnology Progress,2006年,Vol.22, No.1,p.288-296
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07K 1/00−19/00
CA/MEDLINE/BIOSIS/WPIDS(STN)
JSTPlus/JMEDPlus(JDreamIII)
PubMed
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療用タンパク質を精製するための方法であって、
a.タンパク質を含有する試料を提供するステップ;
b.試料を、捕捉クロマトグラフィー樹脂を含む第一のクロマトグラフィー工程を通して処理して、タンパク質を含む第1の溶出液を提供するステップ;
c.試料が捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理された後、第1の溶出液を、デプスフィルターを通して処理して、タンパク質を含む濾過された溶出液を提供するステップ;および
d.第1の溶出液がデプスフィルターを通して処理された後、濾過された溶出液を、混合モードクロマトグラフィー樹脂を含む第二のクロマトグラフィー工程を通して処理して、タンパク質を含む第2の溶出液を提供するステップ
を含み、
但し、第一及び第二のクロマトグラフィー工程を通しての処理が、前記方法の唯一のクロマトグラフィー工程である、前記方法。
【請求項2】
捕捉クロマトグラフィー樹脂が、アフィニティー樹脂、イオン交換樹脂および疎水性相互作用樹脂からなる群から選択される、請求項1の方法。
【請求項3】
捕捉クロマトグラフィー樹脂が、プロテインA樹脂、プロテインG樹脂、プロテインA/G樹脂およびプロテインL樹脂からなる群から選択される、請求項1の方法。
【請求項4】
タンパク質が、タンパク質断片、抗体、モノクローナル抗体、免疫グロブリンおよび融合タンパク質からなる群から選択される、請求項1の方法。
【請求項5】
試料が細胞培養物である、請求項1の方法。
【請求項6】
試料が、捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理される前に浄化される、請求項1の方法。
【請求項7】
試料が、遠心分離、精密濾過、限外濾過、深層濾過、滅菌濾過および界面活性剤による処理からなる群から選択される浄化方法によって浄化される、請求項6の方法。
【請求項8】
第1の溶出液が、捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理された後、デプスフィルターを通して処理される前にウイルス不活性化に供される、請求項1の方法。
【請求項9】
ウイルス不活性化が、酸、界面活性剤、化学物質、核酸架橋剤、紫外光、ガンマ線照射および熱による処理からなる群から選択される方法を含む、請求項8の方法。
【請求項10】
ウイルス不活性化が、第1の溶出液のpHを3から4のpHに下げることを含む、請求項8の方法。
【請求項11】
第1の溶出液が、ウイルス不活性化中に30分から90分間温置される、請求項10の方法。
【請求項12】
濾過された溶出液が2度デプスフィルターを通して処理される、請求項1の方法。
【請求項13】
濾過された溶出液が同じデプスフィルターを通して2回処理される、請求項12の方法。
【請求項14】
濾過された溶出液が、2つの別々のデプスフィルターを通して処理される、請求項12の方法。
【請求項15】
混合モードクロマトグラフィー樹脂が、陰イオン交換、陽イオン交換、疎水性相互作用、親水性相互作用、水素結合、パイ−パイ結合および金属親和性からなる群から選択される1つまたは複数のクロマトグラフィー技術を利用するクロマトグラフィー樹脂を含む、請求項1の方法。
【請求項16】
混合モードクロマトグラフィー樹脂が、陰イオン交換および疎水性相互作用クロマトグラフィー技術の組合せを利用するクロマトグラフィー樹脂を含む、請求項1の方法。
【請求項17】
混合モードクロマトグラフィー樹脂を通して処理した後、第2の溶出液がさらなる濾過に供される、請求項1の方法。
【請求項18】
さらなる濾過が、ウイルス濾過、ナノ濾過、限外濾過およびダイアフィルトレーションからなる群から選択される方法のうちの1つまたは複数を含む、請求項17の方法。
【請求項19】
濾過された溶出液が、フロースルーモードで混合モードクロマトグラフィー樹脂を通して処理される、請求項1の方法。
【請求項20】
濾過された溶出液が、結合−溶出モードで混合モードクロマトグラフィー樹脂を通して処理される、請求項1の方法。
【請求項21】
治療用タンパク質を精製するための方法であって、
a.タンパク質を含有する試料を提供するステップ;
b.試料を、捕捉クロマトグラフィー樹脂を含む第一のクロマトグラフィー工程を通して処理して、タンパク質を含む第1の溶出液を提供するステップ;
c.試料が捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理された後、第1の溶出液を、デプスフィルターを通して処理して、タンパク質を含む濾過された溶出液を提供するステップ;および
d.第1の溶出液がデプスフィルターを通して処理された後、濾過された溶出液を、メンブレン吸着材を含む第二のクロマトグラフィー工程を通して処理して、タンパク質を含む第2の溶出液を提供するステップ
を含み、
但し、第一及び第二のクロマトグラフィー工程を通しての処理が、前記方法の唯一のクロマトグラフィー工程である、前記方法。
【請求項22】
捕捉クロマトグラフィー樹脂が、アフィニティー樹脂、イオン交換樹脂および疎水性相互作用樹脂からなる群から選択される、請求項21の方法。
【請求項23】
捕捉クロマトグラフィー樹脂が、プロテインA樹脂、プロテインG樹脂、プロテインA/G樹脂およびプロテインL樹脂からなる群から選択される、請求項21の方法。
【請求項24】
タンパク質が、タンパク質断片、抗体、モノクローナル抗体、免疫グロブリンおよび融合タンパク質からなる群から選択される、請求項21の方法。
【請求項25】
試料が細胞培養物である、請求項21の方法。
【請求項26】
試料が、捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理される前に浄化される、請求項21の方法。
【請求項27】
試料が、遠心分離、精密濾過、限外濾過、深層濾過、滅菌濾過および界面活性剤による処理からなる群から選択される浄化方法によって浄化される、請求項26の方法。
【請求項28】
第1の溶出液が、デプスフィルターを通して処理される前にウイルス不活性化に供される、請求項21の方法。
【請求項29】
ウイルス不活性化が、酸、界面活性剤、化学物質、核酸架橋剤、紫外光、ガンマ線照射および熱による処理からなる群から選択される方法を含む、請求項28の方法。
【請求項30】
ウイルス不活性化が、第1の溶出液のpHを3から4のpHに下げることを含む、請求項28の方法。
【請求項31】
第1の溶出液が、ウイルス不活性化中に30から90分間温置される、請求項29の方法。
【請求項32】
濾過された溶出液が、2度デプスフィルターを通して処理される、請求項21の方法。
【請求項33】
濾過された溶出液が同じデプスフィルターを通して2回処理される、請求項21の方法。
【請求項34】
濾過された溶出液が2つの別々のデプスフィルターを通して処理される、請求項21の方法。
【請求項35】
メンブレン吸着材が、メンブレンイオン交換体、混合モードリガンドメンブレンおよび疎水性メンブレンからなる群から選択される、請求項21の方法。
【請求項36】
第2の溶出液が、2度メンブレン吸着材を通して処理される、請求項21の方法。
【請求項37】
メンブレン吸着材を通して処理された後、第2の溶出液がさらなる濾過に供される、請求項21の方法。
【請求項38】
さらなる濾過が、ウイルス濾過、ナノ濾過、限外濾過およびダイアフィルトレーションからなる群から選択される方法のうちの1つまたは複数を含む、請求項37の方法。
【請求項39】
a.試料が捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理された後に、第1の溶出液がデプスフィルターを通して処理され;
b.第1の溶出液がデプスフィルターを通して処理された後に、濾過された溶出液がメンブレン吸着材を通して処理される、請求項21の方法。
【請求項40】
治療用タンパク質を精製するための方法であって、
a.タンパク質を含有する試料を提供するステップ;
b.試料を、捕捉クロマトグラフィー樹脂を含む第一のクロマトグラフィー工程を通して処理して、タンパク質を含む第1の溶出液を提供するステップ;
c.試料が捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理された後、第1の溶出液を、デプスフィルターを通して処理して、タンパク質を含む濾過された溶出液を提供するステップ;および
d.第1の溶出液がデプスフィルターを通して処理された後、濾過された溶出液を、モノリスを含む第二のクロマトグラフィー工程を通して処理して、タンパク質を含む第2の溶出液を提供するステップ
を含み、
但し、第一及び第二のクロマトグラフィー工程を通しての処理が、前記方法の唯一のクロマトグラフィー工程である、前記方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2010年5月18日に出願された米国仮特許出願第61/345,634号に対する優先権を主張し、これは参照によりこの全体が本明細書に組み込まれている。
【0002】
本発明は、概して、タンパク質を精製するための装置およびタンパク質を精製する方法に関する。
【背景技術】
【0003】
大規模のタンパク質精製の経済性は、特に治療抗体について重要であり、これは、抗体が市場における治療的生物製剤の大きな割合を占めているためである。これらの治療的価値に加えて、例えば、モノクローナル抗体はまた、診断分野において重要なツールである。多数のモノクローナル抗体が開発されつつあり、多くの疾患、妊娠の診断および薬剤試験において使用されている。
【0004】
典型的な精製プロセスは、純度、収率およびハイスループットの要件を満たすために、複数のクロマトグラフィーステップを伴う。ステップは、典型的には、捕捉、中間精製または仕上げ(polish)および最終仕上げを伴う。アフィニティークロマトグラフィー(プロテインAもしくはG)またはイオン交換クロマトグラフィーは、多くの場合、捕捉ステップとして使用される。伝統的には、次に、捕捉ステップの後に、適切な純度およびウイルス排除を確実にするために、少なくとも2つの他の中間精製または仕上げクロマトグラフィーステップが続く。中間精製または仕上げステップは、他の方法のうち、典型的には、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーまたは疎水性相互作用を介して達成される。伝統的なプロセスにおいて、最終仕上げステップは、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィーまたはゲル濾過クロマトグラフィーを介して達成されてもよい。これらのステップは、宿主細胞タンパク質(HCP)、DNA、浸出された(leached)プロテインA、凝集体、断片、ウイルスおよび他の小分子不純物を含む、プロセスおよび生成物に関連した不純物を、生成物の流れおよび細胞培養物から除去する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
(発明の要旨)
簡単には、本発明は、捕捉クロマトグラフィー樹脂、試料が捕捉クロマトグラフィー樹脂を通ってからデプスフィルターに通るように捕捉クロマトグラフィーに対して配置されたデプスフィルター、および試料がデプスフィルターを通ってから混合モードクロマトグラフィー樹脂に通るようにデプスフィルターに対して配置された混合モードクロマトグラフィー樹脂を含む、精製されるべきタンパク質を含有する試料からタンパク質を精製するための装置を対象とする。
【0006】
さらに、本発明は、タンパク質を含有する試料を提供すること、試料を、捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理して、タンパク質を含む第1の溶出液を提供すること、試料が捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理された後、第1の溶出液を、デプスフィルターを通して処理して、タンパク質を含む濾過された溶出液を提供することおよび第1の溶出液がデプスフィルターを通して処理された後、濾過された溶出液を、混合モードクロマトグラフィー樹脂を通して処理して、タンパク質を含む第2の溶出液を提供することを含む、タンパク質を精製するための方法を対象とする。
【0007】
さらに、本発明は、タンパク質を含有する試料を提供すること、試料を、捕捉クロマトグラフィー樹脂を通して処理して、タンパク質を含む第1の溶出液を提供すること、試料が捕捉クロマトグラフィー樹脂を通した後、第1の溶出液を、デプスフィルターを通して、タンパク質を含む濾過された溶出液を提供することおよび第1の溶出液がデプスフィルターを通した後、濾過された溶出液を、メンブレン吸着材またはモノリスを通して、タンパク質を含む第2の溶出液を提供することを含む、タンパク質を精製するための装置および方法を対象とする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】プロセスの一実施形態の概略を示す図である。
図2】プロセスの一実施形態の代替の概略を示す図である。
図3】プロセスの一実施形態の代替の略図を示す図である。
図4】プロセスの一実施形態の代替の略図を示す図である。
図5a】タンパク質精製プロセスに関するHCP排除プロフィールを示す図である。
図5b】タンパク質精製プロセスに関するHCP排除プロフィールを示す図である。
図6a】タンパク質精製プロセスに関する浸出されたプロテインA排除プロフィールを示す図である。
図6b】タンパク質精製プロセスに関する浸出されたプロテインA排除プロフィールを示す図である。
図7a】タンパク質精製プロセスに関する凝集体排除プロフィール示す図である。
図7b】タンパク質精製プロセスに関する凝集体排除プロフィール示す図である。
図8a】タンパク質精製プロセスに関するDNA排除プロフィール示す図である。
図8b】タンパク質精製プロセスに関するDNA排除プロフィール示す図である。
図9a】タンパク質精製プロセスに関するステップ収率を示す図である。
図9b】タンパク質精製プロセスに関するステップ収率を示す図である。
図10a】タンパク質精製プロセスに関する異なる緩衝液条件でのXOHCデプスフィルターの供給物充填の関数としてのHCPレベルを示す図である。
図10b】3000Lの製造規模における、プロテインA捕捉/pH不活性化後の深層濾過によるHCP除去を示す図である。
図11a】2カラムのタンパク質精製プロセスを介して得られた不純物排除プロフィールを示す図である。
図11b】2カラムのタンパク質精製プロセスを介して得られた不純物排除プロフィールを示す図である。
図11c】2カラムのタンパク質精製プロセスを介して得られた不純物排除プロフィールを示す図である。
図12a】タンパク質精製プロセスに関するHCP排除プロフィールを示す図である。
図12b】タンパク質精製プロセスに関するHCP排除プロフィールを示す図である。
図13a】精製プロセスに関する浸出されたプロテインA排除プロフィールを示す図である。
図13b】精製プロセスに関する浸出されたプロテインA排除プロフィールを示す図である。
図14a】タンパク質精製プロセスに関する凝集体排除プロフィールを示す図である。
図14b】タンパク質精製プロセスに関する凝集体排除プロフィールを示す図である。
図15a】タンパク質精製プロセスに関するDNA排除プロフィールを示す図である。
図15b】タンパク質精製プロセスに関するDNA排除プロフィールを示す図である。
図16a】タンパク質精製プロセスに関するステップ収率を示す図である。
図16b】タンパク質精製プロセスに関するステップ収率を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、本発明の実施形態を詳細に参照し、1つまたは複数の実施例を以下に示す。各々の実施例は、本発明を説明するために与えられ、本発明を限定するためではない。実際に、種々の変更および改変が、本発明の範囲または精神から逸脱することなく、本発明において行うことができることは当業者に明らかである。例えば、一実施形態の部分として例証または記載された特徴は、別の実施形態に使用して、なおさらなる実施形態を得ることができる。
【0010】
したがって、本発明は、添付された特許請求の範囲に含まれるこのような変更および改変、ならびにそれらの同等物に及ぶことが意図される。本発明の他の目的、特徴および態様は、以下の詳細な説明に開示されまたは詳細な説明から明らかである。本検討は、例示的な実施形態を記述するもののみであり、本発明のより広い態様を限定するものとしては意図されていないことが、当業者に理解されよう。
【0011】
一実施形態において、本発明は、2つのクロマトグラフィーステップのタンパク質精製システムおよび方法を含む。本発明のシステムおよびプロセスを使用した全体的な回収は許容され、最終生成物の品質はより伝統的なプロトコールと同等である。下流処理における特定のステップを除くことによって、分子の許容される完全性および純度を維持しながら、より高い生産性が達成される。例えば、クロマトグラフィーステップの数を最少にすることは、従来のタンパク質精製プロセスにおいて典型的に使用されるプロセスの成分、緩衝液、タンクおよび雑多な機材の数を減らすことになる。
【0012】
本発明の2つのクロマトグラフィーステップ精製システムのいくつかの実施形態に関する略図を図1−4に示す。本発明の一実施形態において、タンパク質を含有する試料が提供される。タンパク質を含有する任意の試料が本発明において利用されてもよい。タンパク質を含有する試料は、例えば、細胞培養物またはマウス腹水を含んでもよい。タンパク質は、当該技術分野において知られている任意のタンパク質またはこの断片であり得る。いくつかの実施形態において、タンパク質は抗体である。特定の実施形態において、タンパク質は、モノクローナル抗体またはこの断片である。いくつかの場合において、タンパク質は、ヒトモノクローナル抗体であってもよい。他の実施形態において、タンパク質は免疫グロブリンG抗体である。さらに他の実施形態において、タンパク質は、Fc融合タンパク質などの融合タンパク質である。
【0013】
本発明の一実施形態において、タンパク質を含有する試料は、当該技術分野において知られている任意の方法を使用して、最初に浄化されてもよい(図2、ステップ1を参照されたい。)。浄化ステップは、細胞、細胞残屑およびいくつかの宿主細胞の不純物を試料から除去することを目的とする。一実施形態において、試料は、1つまたは複数の遠心分離ステップを介して浄化されてもよい(図3−4、ステップ1を参照されたい。)。試料の遠心分離は、当該技術分野において知られているように行われてもよい。例えば、試料の遠心分離は、約1×10−8m/sの標準化された充填および約5,000×gから約15,000×gの重力を使用して行われてもよい。
【0014】
別の実施形態において、試料は、精密濾過メンブレンまたは限外濾過メンブレンを介して浄化されてもよい。いくつかの実施形態において、精密濾過メンブレンまたは限外濾過メンブレンは、接線流濾過(tangential flow filtration)(TFF)モードであってもよい。当該技術分野において知られている任意のTFF浄化プロセスが、この実施形態において利用されてもよい。TFFは、圧力勾配によって駆動される、直交流構成におけるメンブレン分離プロセスを示し、ここで、メンブレンは、粒子および/または溶質のサイズおよび構造の関数として、液体混合物の成分を分画する。浄化において、選択されたメンブレンの細孔径は、細胞および細胞残屑をメンブレン表面上で保持しながら、いくつかの成分が細孔を水とともに通過することを可能にする。一実施形態において、TFF浄化は、例えば、0.1μmまたは750kDの分子量カットオフ、5−40psigおよび約4℃から約60℃の温度を使用して、ポリスルホンメンブレンを用いて実施されてもよい。
【0015】
さらに別の実施形態において、試料は、1つまたは複数の深層濾過ステップを介して浄化されてもよい(図3−4、ステップ1を参照されたい。)。深層濾過とは、細孔径が減少している、順に配置された一連のフィルターを使用して、粒子を溶液から除去する方法を指す。デプスフィルターの3次元マトリックスは、試料が通過する迷路様の経路を作る。デプスフィルターの主な保持機構は、マトリックスの深さ全体で無作為な吸着および機械的取り込みに依る。種々の実施形態において、フィルターメンブレンまたはシートは、巻綿(wound cotton)、ポリプロピレン、レーヨンセルロース、ガラス繊維、焼結金属、磁器、珪藻土または他の既知の成分であってもよい。ある種の実施形態において、デプスフィルターメンブレンを含む組成物は、フィルターがDNA、宿主細胞のタンパク質または凝集体などの負に帯電した粒子を捕捉できるように、陽性電荷、即ち、カチオン電荷を与えるように化学的に処理されてもよい。
【0016】
当業者に利用可能な任意の深層濾過システムが、この実施形態において使用されてもよい。特定の実施形態において、深層濾過ステップは、Millipore Corporationから市販されているMillistak+(登録商標)Podデプスフィルターシステム、XOHC媒体を用いて達成されてもよい。別の実施形態において、深層濾過ステップは、3M Purification Inc.から市販されているZeta Plus(商標)デプスフィルターを用いて達成されてもよい。
【0017】
いくつかの実施形態において、デプスフィルター(単数または複数)媒体は、約0.1μmから約8μmの名目上の細孔径を有する。他の実施形態において、デプスフィルター(単数または複数)媒体は、約2μmから約5μmの細孔を有してもよい。特定の実施形態において、デプスフィルター(単数または複数)媒体は、約0.01μmから約1μmの細孔を有してもよい。なお他の実施形態において、デプスフィルター(単数または複数)媒体は、約1μmを超える細孔を有してもよい。さらなる実施形態において、デプスフィルター(単数または複数)媒体は、約1μm未満の細孔を有してもよい。
【0018】
いくつかの実施形態において、深層濾過浄化ステップは、連続して配置された2つ以上のデプスフィルターの使用を伴ってもよい。この実施形態において、例えば、Millistak+(登録商標)ミニDOHCおよびXOHCフィルターは、連続して配置され、本発明の浄化ステップにおいて使用され得る。
【0019】
これらの浄化プロセスまたは当該技術分野において知られている他の浄化プロセスの任意の組合せは、本発明の場合による浄化ステップとして利用することができる。例えば、浄化ステップは、遠心分離および深層濾過の両方を含んでもよい(図3−4、ステップ1を参照されたい。)。
【0020】
特定の実施形態において、本発明のシステムは、浄化ステップおよびさらなる処理ステップの使用を伴う(図2、ステップ2を参照されたい。)。さらなる処理ステップは、クロマトグラフィーでない精製ステップを含んでもよい。
【0021】
特定の実施形態において、さらなる処理ステップは、界面活性剤による処理を含んでもよい(図3−4、ステップ2を参照されたい。)。利用される界面活性剤は、タンパク質精製プロセスにおいて有用であることが知られている任意の界面活性剤であってもよい。一実施形態において、界面活性剤は、低レベルで試料に適用され、次に、試料は、被包された哺乳動物ウイルスを不活性化するのに十分な時間、温置されてもよい。適用されるべき界面活性剤のレベルは、一実施形態において、約0から約1%(v/v)であってもよい。別の実施形態において、適用されるべき界面活性剤のレベルは、約0.05%から約0.7%(v/v)であってもよい。さらに別の実施形態において、適用されるべき界面活性剤のレベルは、約0.5%(v/v)であってもよい。特定の実施形態において、界面活性剤は、ポリソルベート80(Tween(登録商標)80)またはTriton(登録商標)X−100であってもよい。このステップは、被包されたウイルスの付加的な排除を提供し、プロセス全体のロバスト性を増加させる。このステップは、界面活性剤ウイルス不活性化ステップと呼ばれることもある。
【0022】
一実施形態において、本発明の場合による浄化ステップおよびさらなる精製ステップに続いて、試料は、クロマトグラフィー捕捉ステップに供されてもよい(図1−2を参照されたい。)。捕捉ステップは、タンパク質を浄化された試料から分離するために設計されている。多くの場合、捕捉ステップは、試料中のHCP、宿主細胞DNAおよび内因性ウイルスまたはウイルス様粒子を減少させる。この実施形態において利用されるクロマトグラフィー機構は、捕捉ステップとして使用される、当該技術分野において知られている任意の機構であってもよい。一実施形態において、試料は、捕捉ステップとして、アフィニティークロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーまたは疎水性相互作用クロマトグラフィーに供されてもよい。
【0023】
本発明の特定の実施形態において、アフィニティークロマトグラフィーは、捕捉ステップとして利用されてもよい。アフィニティークロマトグラフィーは、分子間の特異的結合相互作用を使用する。特定のリガンドは、固体支持体に化学的に固定化されまたは「カップリング」する。試料が樹脂を通り過ぎるとき、リガンドに対して特異的結合親和性を有する試料中のタンパク質は、結合する。他の試料成分が洗い出された後、次に、結合したタンパク質は、固定化されたリガンドから剥がされ、溶出され、結果としてこのタンパク質が元の試料から精製される。
【0024】
本発明のこの実施形態において、親水性クロマトグラフィー捕捉ステップは、抗原および抗体の間、酵素および基質の間または受容体およびリガンドの間の相互作用を含んでもよい。本発明の特定の実施形態において、アフィニティークロマトグラフィー捕捉ステップは、プロテインAクロマトグラフィー、プロテインGクロマトグラフィー、プロテインA/GクロマトグラフィーまたはプロテインLクロマトグラフィーを含んでもよい。
【0025】
ある種の実施形態において、プロテインAアフィニティークロマトグラフィーは、本発明の捕捉ステップにおいて利用されてもよい(図3−4、ステップ3を参照されたい。)。プロテインAアフィニティークロマトグラフィーは、プロテインAという多くのクラスの免疫グロブリンの非抗原結合部分に対して特異的結合を示す細菌タンパク質の使用を伴う。利用されるプロテインA樹脂は、当業者に利用可能な任意のプロテインA樹脂であってもよい。一実施形態において、プロテインA樹脂は、GE Healthcare Life Sciencesから市販されているMabSelect(商標)ファミリーの樹脂から選択されてもよい。別の実施形態において、プロテインA樹脂は、Millipore Corporationから市販されているProSep(登録商標)Ultra Plus樹脂であってもよい。当該技術分野において利用可能な任意のカラムが、このステップにおいて利用されてもよい。特定の実施形態において、カラムは、GE Healthcare Life Sciencesから市販されているMabSelect(商標)カラムまたはMillipore Corporationから市販されているProSep(登録商標)Ultra Plusカラムであってもよい。
【0026】
プロテインAの親和性がクロマトグラフィーステップとして利用される場合、カラムは約5cmの内径および約20cmのカラム長を有してもよい。他の実施形態において、カラム長は、約5cmから約100cmであってもよい。さらに別の実施形態において、カラム長は約10cmから約50cmであってもよい。さらに別の実施形態において、カラム長は約5cm以上であってもよい。一実施形態において、カラムの内径は、約0.5cmから約2メートルであってもよい。別の実施形態において、カラムの内径は、約1cmから約10cmであってもよい。さらに別の実施形態において、カラムの内径は、約0.5cm以上であってもよい。
【0027】
試料をカラムに流すこと、洗浄および溶出を含むクロマトグラフィー捕捉ステップに使用される特定の方法は、使用される特定のカラムおよび樹脂に依存し、典型的には、製造業者によって供給されまたは当該技術分野において知られている。本明細書において使用されるとき、用語「処理される」は、試料をクロマトグラフィーカラム、樹脂、メンブレン、フィルターまたは他の機構に流すまたは試料がクロマトグラフィーカラム、樹脂、メンブレン、フィルターまたは他の機構を通過するプロセスを表してもよく、各機構を通した連続フロー、ならびに各機構間で一時停止(pause)または停止(stop)するフローを含むものとする。
【0028】
クロマトグラフィー捕捉ステップに続いて、溶出液は、ウイルス不活性化に供されてもよい(図2−4、ステップ4を参照されたい。)。一実施形態において、このウイルス不活性化ステップは、低pHウイルス不活性化を含んでもよい(図3−4、ステップ4を参照されたい。)。一態様において、溶出のための低pHでの高濃度グリシン緩衝液の使用は、さらにpHを調整することなく、低pHウイルス不活性化のための標的化範囲内での最終溶出液プールにおいて採用されてもよい。あるいは、酢酸緩衝液またはクエン酸緩衝液は溶出のために使用されてもよく、次に、溶出液プールは、低pHウイルス不活性化のために適切なpH範囲に滴定されてもよい。一実施形態において、pHは約2.5から約4である。さらなる実施形態において、pHは約3から約4である。
【0029】
一実施形態において、一度、溶出液プールのpHが下がると、プールは、約15分から約90分の時間の長さで温置される。特定の実施形態において、低pHウイルス不活性化ステップは、約3.5のpHを得るために0.5Mリン酸を用いた滴定を介して達成されてもよく、次に、試料は1時間温置されてもよい。
【0030】
低pHウイルス不活性化ステップ後、不活性化された溶出液プールは、より高いpHに中和されてもよい。一実施形態において、中和されたより高いpHは約6から約10のpHであってもよい。別の実施形態において、中和されたより高いpHは約8から約10のpHであってもよい。さらに別の実施形態において、中和されたより高いpHは約6から約10のpHであってもよい。さらに別の実施形態において、中和されたより高いpHは約6から約8のpHであってもよい。さらに別の実施形態において、中和されたより高いpHは約8.1のpHであってもよい。
【0031】
一実施形態において、pHの中和は、1MのトリスpH9.5緩衝液または当該技術分野において知られている別の緩衝液を使用して達成されてもよい。次に、不活性化された溶出液プールの伝導度は、精製水または脱イオン化水で調整されてもよい。一実施形態において、不活性化された溶出液プールの伝導度は、約0.5から約50mS/cmに調整されてもよい。別の実施形態において、不活性化された溶出液プールの伝導度は、約6から約8mS/cmに調整されてもよい。
【0032】
代替の実施形態において、ウイルス不活性化ステップは、当該技術分野において知られている他の方法を使用して実行されてもよい。例えば、ウイルス不活性化ステップは、種々の実施形態において、酸、界面活性剤、化学物質、核酸架橋剤、紫外光、ガンマ線照射、熱による処理、またはこの目的に有用である当該技術分野において知られている任意の他のプロセスを含んでもよい。
【0033】
場合によるウイルス不活性化ステップに続いて、不活性化された溶出液プールは、上記されているように深層濾過に供されてもよい(図1−4を参照されたい。)。この深層濾過ステップは、浄化ステップとして深層濾過の使用に付加的であってもよい。一実施形態において、このステップは、連続して配置された2つ以上のデプスフィルターの使用を伴ってもよい。デプスフィルターの適切なサイズ調整を用いて、当該技術分野において知られている処理条件に基づいて、様々な不純物は、さらなる処理の前にプロセスの流れから除去するまたは減少させることができる。
【0034】
一実施形態において、深層濾過ステップの後に滅菌濾過ステップが続いてもよく、または深層濾過ステップは滅菌濾過ステップと組み合わせられてもよい(図3−4、ステップ5を参照されたい。)。当該技術分野において知られている任意の滅菌フィルターは、この実施形態において有用であり得る。一実施形態において、滅菌フィルターはマイクロフィルターである。本発明の一態様において、滅菌フィルターは、Sartopore(登録商標)2滅菌等級フィルターを含んでもよい。例えば、滅菌フィルターは、0.45μmのプレフィルターを0.2μmの最終フィルターの前に有してもよい。別の実施形態において、滅菌フィルターは、約0.1μmから約0.5μmであるメンブレン細孔を有してもよい。他の実施形態において、滅菌フィルターは、約0.1μmから約0.3μmであるメンブレン細孔を有してもよい。一態様において、滅菌フィルターは、約0.22μmであるメンブレン細孔を有してもよい。一実施形態において、滅菌フィルターは、デプスフィルターと連続して配置されてもよい。
【0035】
深層濾過および場合による滅菌濾過に続いて、次に、試料は、中間/最終仕上げステップに供されてもよい(図1−2を参照されたい。)。一実施形態において、中間/最終仕上げステップは、混合モード(多モードとしても知られる)クロマトグラフィーステップを含んでもよい(図3、ステップ6を参照されたい。)。このステップでは、残留HCP、DNA、浸出されたプロテインAおよび凝集体が試料から排除される。本発明において利用される混合モードクロマトグラフィーステップは、当該技術分野において知られている任意の混合モードクロマトグラフィープロセスを利用してもよい。混合モードクロマトグラフィーは、タンパク質または他の溶質を吸着する複数の化学的機構を採用する樹脂、モノリスまたはメンブレンフォーマットにおける固相クロマトグラフィー支持体の使用を伴う。本発明において有用な例は、それらに限定されないが、以下の機構:陰イオン交換、陽イオン交換、疎水性相互作用、親水性相互作用、チオフィリック(thiophilic)相互作用、水素結合、パイ−パイ結合および金属親和性のうちの2つ以上の組合せを活用するクロマトグラフィー支持体を含む。特定の実施形態において、混合モードクロマトグラフィープロセスは、(1)陰イオン交換および疎水性相互作用技術;(2)陽イオン交換および疎水性相互作用技術;ならびに/または(3)静電気および疎水性相互作用技術を組み合わせる。
【0036】
一実施形態において、混合モードクロマトグラフィーステップは、GE Healthcare Life Sciencesから市販されているCapto(登録商標)付着カラムおよび樹脂などのカラムおよび樹脂を使用することによって達成されてもよい。Capto(登録商標)付着カラムは、捕捉後のモノクローナル抗体の中間精製および仕上げ用の多モード媒体である。特定の実施形態において、混合モードクロマトグラフィーステップは、フロースルーモードで実施されてもよい。他の実施形態において、混合モードクロマトグラフィーステップは、結合−溶出モードで実施されてもよい。
【0037】
他の実施形態において、混合モードクロマトグラフィーステップは、以下のシステムの1つまたは複数:Capto(登録商標)MMC(GE Healthcare Life Sciencesから市販)、HEA HyperCel(商標)(Pall Corporationから市販)、PPA HyperCel(商標)(Pall Corporationから市販)、MBI HyperCel(商標)(Pall Corporationから市販)、MEP HyperCel(商標)(Pall Corporationから市販)、Blue Trisacryl M(Pall Corporationから市販)、CFT(商標)セラミックフルオロアパタイト(Bio−Rad Laboratories,Inc.から市販)、CHT(商標)セラミックヒドロキシアパタイト(Bio−Rad Laboratories,Inc.から市販)および/またはABx(J.T.Bakerから市販)を使用することによって達成されてもよい。混合モードクロマトグラフィーステップのために使用される特定の方法は、利用される特定のカラムおよび樹脂に依存してもよく、典型的には、製造業者によって供給されまたは当該技術分野において知られている。
【0038】
プロセスにおいて利用される各々のカラムは、最大スループット容量および規模の経済的側面を与えるには十分に大きくてもよい。例えば、ある種の実施形態において、各々のカラムは、約1Lから約1500L、約1Lから約1000L、約1Lから約500Lまたは約1Lから約250Lの内部容積を画定することができる。いくつかの実施形態において、混合モードカラムは、約1cmの内径および約7cmのカラム長を有してもよい。他の実施形態において、混合モードカラムの内径は、約0.1cmから約10cm、約0.5cmから約5cm、約0.5cmから約1.5cmであってもよくまたは約1cmであってもよい。一実施形態において、混合モードカラムのカラム長は、約1から約50cm、約1から約20cm、約5から約10cmであってもよくまたは約7cmであってもよい。
【0039】
いくつかの実施形態において、本発明のシステムは、高い力価濃度、例えば、約5g/L、約6g/L、約7g/L、約8g/L、約9g/L、約10g/L、約12.5g/L、約15g/L、約20g/L、約25g/Lの濃度、約1g/Lから約5g/Lの濃度、約5g/Lから約10g/Lの濃度、約5g/Lから約12.5g/L、約5g/Lから約15g/Lの濃度、約5g/Lから約20g/Lの濃度または約5g/Lから約55g/Lの濃度または約5g/Lから約100g/Lの濃度を取り扱うことができる。例えば、システムのいくつかは、高い抗体濃度を取り扱うことができ、同時に、1時間あたり約200Lから約2000Lの培養液、1時間あたり約400Lの培養液から約2000L、1時間あたり約600Lから約1500Lの培養液、1時間あたり約800Lから約1200Lの培養液または1時間あたり約1500L超の培養液を処理することができる。
【0040】
図3に示される本発明の一実施形態において、捕捉カラムおよび混合モードカラムは、利用される唯一のクロマトグラフィーカラムである。本実施形態の一態様において、第3のクロマトグラフィーカラムは採用されない;しかしながら、さらなる処理が付加的なクロマトグラフィーステップを必要とする場合、それらのステップもまた本明細書に包含される。
【0041】
一実施形態において、中間/最終仕上げステップは、混合モードカラムよりはむしろ、1つまたは複数のメンブレン吸着材またはモノリスを介して達成されてもよい(図4、ステップ6を参照されたい。)。メンブレン吸着材は、同等の樹脂上のものと同種の官能基で誘導体化されている薄い合成の細孔性またはマクロ多孔性メンブレンである。それらの表面上では、メンブレン吸着材は、官能基、リガンド、織り合わされた繊維または流体相において接触する少なくとも1つの物質と相互作用することができる反応物質を担持して、重力によりメンブレンを通して移動する。メンブレンは、典型的には、比較的小さいカートリッジの深部に5から15層で積層されて、類似のアウトプットを有するカラムよりも非常に小さい設置面積を生じさせる。本明細書において利用されるメンブレン吸着材は、メンブレンイオン交換体、混合モード、リガンドメンブレンおよび/または疎水性メンブレンであってもよい。
【0042】
一実施形態において、利用されるメンブレン吸着材は、Millipore Corporationから市販されているChromaSorb(商標)メンブレン吸着材であってもよい。ChromaSorb(商標)メンブレン吸着材は、MAbおよびタンパク質を精製するために、HCP、DNA、内毒素およびウイルスを含む微量不純物を除去するために設計されたメンブレンに基づく陰イオン交換体である。利用され得る他のメンブレン吸着材は、Sartobind(登録商標)Q(Sartorium BBI Systems GmbHから市販)、Sartobind(登録商標)S(Sartorium BBI Systems GmbHから市販)、Sartobind(登録商標)C(Sartorium BBI Systems GmbHから市販)、Sartobind(登録商標)D(Sartorium BBI Systems GmbHから市販)、Pall Mustang(商標)(Pall Corporationから市販)または当該技術分野において知られている任意の他のメンブレン吸着材を含む。
【0043】
上記されているように、モノリスは、本発明の中間/最終仕上げステップにおいて代替的に利用されてもよい(図4、ステップ6を参照されたい。)。モノリスは、特定の調節されたサイズの途切れない相互接続したチャネルの一片の細孔性構造である。試料は、モノリスを通して対流を介して運搬されて、移動相および静止相の間で速い物質移動をもたらす。結果として、クロマトグラフィーの特徴は流動非依存性であるということである。また、モノリスは、高流速でさえ、低い背面圧を示して、精製時間を有意に減らす。一実施形態において、モノリスは、イオン交換または混合モードリガンドに基づくモノリスであってもよい。一態様において、利用されるモノリスは、UNOモノリス(Bio−Rad Laboratories,Inc.から市販)またはProSwiftもしくはlonSwiftモノリス(Dionex Corporationから市販)を含んでもよい。
【0044】
なお別の実施形態において、中間/最終仕上げステップは、メンブレン吸着材、モノリスまたは混合モードカラムというよりはむしろ、付加的な深層濾過ステップを介して達成されてもよい。この実施形態において、中間/最終仕上げのために利用される深層濾過はCUNO VRデプスフィルターであってもよい。この実施形態において、デプスフィルターは、中間/最終仕上げ、ならびにウイルス排除の目的に役立つ場合がある。
【0045】
中間/最終仕上げまたは混合モードクロマトグラフィーステップに続いて、溶出液プールは、ウイルスまたはナノ濾過ステップに供されてもよい(図2−4、ステップ7を参照されたい。)。一実施形態において、この濾過ステップは、ナノフィルターまたはウイルスフィルターを介して達成される。図2−4、ステップ8に示されるように、ウイルスまたはナノ濾過ステップの後に、UF/DFが続いて、ボトリング前に、標的化薬剤物質濃度および緩衝液条件を達成してもよい。ウイルス濾過およびUF/DFステップは、組み合わせることができ、またはボトリングに許容される精製されたタンパク質を与えることが知られている当該技術分野において知られた任意のプロセス(単数または複数)によって置き換えることができる(図2−4、ステップ9を参照されたい。)。
【0046】
以下で分かるように、本発明のプロセスは、一貫して高い生成物の品質およびプロセス収率を与えることができる。さらに、伝統的なタンパク質精製プロセスと比較して、本発明のプロセスは、全下流バッチ処理時間を約40%から50%減少させ、生産コストを有意に減少させることができる。
【0047】
一実施形態において、精製プロセス全体は、典型的なものよりも少ない時間で終了することができ、例えば、プロセス全体は、5日未満で達成され得る。例えば、ステップ1および2またはステップ3および4またはステップ5、6および7(図3−4において破線で示される)は、それぞれ、1日以下で終了することができる。これは、典型的な3カラムプロセスに必要とされる精製時間の約2分の1である。
【0048】
以下の実施例は、本発明の種々の実施形態を記載する。本明細書における特許請求の範囲内の他の実施形態は、本明細書の検討または本明細書に開示されている本発明の実施から当業者に明らかとなる。本明細書および実施例は、例示のみであると考えられ、本発明の範囲および精神は、実施例に続く特許請求の範囲によって示されることが意図される。
【実施例】
【0049】
[実施例1]
精製実験が実行され、収率および純度について、標準的な3カラムプロセスと比較された。MAb Aの浄化された回収物(本明細書では「CH」として称される)およびMAb BのプロテインA溶出液(本明細書では「PAE1」として称される)がこの研究に使用された。各々のタンパク質試料の2つの処理を実施した(ケース1およびケース2)。
【0050】
手順
試料が遠心分離され、Millipore Corporationから市販されているMillistak+(登録商標)Podデプスフィルターシステム、XOHC媒体を使用して濾過された。濾過後、最終濃度が0.5%(v/v)であるTween(登録商標)80が浄化された回収物に添加され、混合物はアイスパックを用いて冷却された。5cm(内径(i.d.))×20cm(カラム長)のProSep(登録商標)Ultra Plusカラムは捕捉のために使用された。平衡後、MAb AのCHを45g/Lまで400cm/時でカラムに充填し、続いて、平衡および中間塩緩衝液を用いて洗浄し、次にpH3.5の酢酸緩衝液を用いて溶出した。次の処理前に、カラムは0.15Mのリン酸を使用して再生された。次に、溶出液プールを混合し、0.5Mのリン酸を用いてpH3.5になるように滴定し、1時間温置し、次に、1MのトリスpH9.5緩衝液を使用してpH8.1に中和した。プールの伝導度は、Milli−Q(登録商標)水を使用して6−8mS/cmに調整された。
【0051】
2セットの条件がその後のステップのために評価された。1つ目のケースにおいて、pH不活性化されたプロテインAプールは、60L/mの充填で23cmのMillistak+(登録商標)ミニXOHCフィルター、続いて、Sartorius Stedim Biotechから市販されている、13cmの0.45/0.22μmのSartopore(登録商標)2メンブレンフィルターを通して濾過された。2つの目のケースでは、2つのMillistak+(登録商標)ミニXOHCフィルターは連続して接続され、プロテインA溶出液プールが1デバイスあたり100L/mで充填された。次に、各々の濾過物は、(1)1cm(i.d.)×7cmのCapto(登録商標)付着カラムに;または(2)0.66cm(i.d.)×21.3cmのQ Sepharose(登録商標)Fast Flow(QSFF)カラム(GE Healthcare Life Sciencesから市販)を含む標準的な3カラムプロセスにおいて流され、続いて結合−溶出液が、0.66cm(i.d.)×15.2cmのPhenyl Sepharose(登録商標)HPカラム(GE Healthcare Life Sciencesから市販)上で精製された。詳細な細かい精製条件を表1に概要する。全てのステップは室温で操作された。
【0052】
【表1】
【0053】
類似の実験がMAb BについてPAE1を精製するために実行された。浄化された回収物から開始する代りに、プロテインA溶出液プール試料がこのケースにおいて使用された。XOHCデプスフィルターは60L/mまで充填され、Capto(登録商標)付着カラムは2つの処理において200から250g/Lまで充填された。HCP、浸出されたプロテインA、凝集体/断片およびDNAなどの主要な不純物、ならびにステップ収率は各々のステップについて測定された。
【0054】
結果
図5−8は、3カラムプロセス(プロテインA−QSFF−フェニルとして付される)対本発明の2カラムプロセス(プロテインA−Capto付着として付される)について、各々のユニット操作後のHCP、浸出されたプロテインA、凝集体およびDNAのレベルを示す。図から分かるように、プロテインA溶出液プール(プロテインA溶出液として付される)は、約1700から2000ng/mgのHCP、15から26ng/mgの浸出されたプロテインAおよび2.7%から3.5%の高分子量種(DNAはこのケースではアッセイされなかった。)を含有していた。低pH不活性化後、プロテインA溶出液は、2つの異なる充填レベルでXOHCデプスフィルターを通して濾過された。
【0055】
2つのXOHCフィルターが連続して組み立てられ、各々のフィルターが100L/m(したがって、全フィルター面積に基づく平均充填が50L/mである。)まで充填されたケース1において、ほぼ全てのHCPが除去され、残留HCPレベルは約1.8から約2.4ng/mgであった(図においてXOHC濾過物として示されている)。さらに、約65%の浸出されたプロテインAおよび約54%の凝集体が除去された。また、宿主細胞DNAは、検出を下回るレベルまで生成物プールから除去された。ケース2において、ただ1つのXOHCフィルターが使用され、60L/mまで充填された。これは、幾分高い不純物レベル:約56ng/mgのHCP、約7.2から8.6ng/mgのプロテインA、約1.8%から2.0%の凝集体および約30から40pg/mgのDNAをもたらした。不純物レベルにおける差異にもかかわらず、両方のXOHC濾過物は、その後のクロマトグラフィーステップを通して、標準的なQプラスフェニルカラム(標準の3カラムプロセス)またはCapto(登録商標)付着カラム(2カラムプロセス)のいずれかによって処理された場合、許容される最終生成物の品質を得るまで精製された(図においてフロースルーとして示される)。Capto(登録商標)付着フロースループールは、典型的な許容される限界(<10ng/mg)内にある4ng/mg未満のHCPを含有していた。このステップは、Qおよびフェニルカラムの両方よりも効果的なプロテインA排除を与えるようであり、残留プロテインAレベルは1ng/mg未満であった。さらに、両方のプロセスからの最終生成物の凝集体レベルは同程度の1%未満であり、DNAは定量限界を下回っていた。図8aおよび8bは、各々の精製ステップについて生成物の収率を概要する。大部分の他のユニット操作のように、2カラムプロセスは、Qおよびフェニル操作の合算した収率に類似して、90%のステップ収率を与え、したがって、両方のプロセスについての全体的な処理収率を同程度なものにした。
【0056】
高性能のデプスフィルター、例えば、正電荷の官能性を有するMillistak+(登録商標)Pod XOHCデプスフィルターシステムを2カラムプロセスにおいて使用することによって、生成物の収率に有意に影響を及ぼすことなく、不純物排除のロバスト性が高められる。図10aは、異なる供給物充填条件でのXOHCデプスフィルターを通してのプロテインA溶出液プールの濾過物におけるHCPレベルを示す。より高いpHおよびより低い充填レベルがより良好なHCP排除を与える。また、濾過物の別のXOHCフィルターの第2の通過は、さらなるカラム精製なしに、HCPのほぼ完全な排除をもたらす。また、類似の傾向は、図5−8に例証されるように、ケース1および2において観察された。したがって、混合モード中間/仕上げステップ前のデプスフィルターの適切なサイズ調整は、プロセス全体での生成物およびプロセスに関連した不純物のロバストな排除、ならびに品質の高い材料の一貫した製造を確実にする。
【0057】
図10bは、3000Lの製造規模におけるプロテインA捕捉/pH不活性化後の材料へのXOHCデプスフィルターの適用を例証する。原料は、pH7.9および5.4mS/cmの伝導度に調整され、40L/Mのデプスフィルター面積で充填された。濾過中に採取された試料は、Qメンブレンデバイスを横切る濾過前に、原料からの残留HCPの500倍超の除去を示す。
【0058】
異なるMAb分子についての2カラムプロセスの一般的な適用性を査定するために、本発明者らはまた、前述の処理条件下でMAb BのPAE1を評価した。図11aおよび11bに示されるように、全体的なプロセス収率および最終生成物の純度は、MAb AのCHについて得られたものと類似し、また、この分子についての標準の3カラムプロセスにおいて観察されたものと同程度であった。したがって、このプロセスは、モノクローナル抗体の大規模の精製のためのプラットフォーム技術となる可能性を有する。
【0059】
高性能のプロテインA樹脂を使用し、深層濾過を混合モードフロースルー操作と統合することによって、本発明の2カラムプロセスは、標準の3カラムプロセスと同等の収率および生成物純度を与えることができる。プロテインA捕捉前に使用される別の界面活性剤不活性化ステップは、このプロセスに対して付加的なウイルス排除を与えることができる。さらに、このプロセスは、硫酸アンモニウム塩を使用する必要性を除き、機械設備、タンク容量、カラムパッキング、清浄および検証の量を減らし、バッチ処理時間を有意に減少させ、最終的にはプロセスの経済的側面を改善する。
【0060】
[実施例2]
この実施例では、MAb AのMabSelect(商標)プロテインA溶出液(本明細書において「PAE2」と称される)は、pH不活性化され、1Mのトリス、pH9.5緩衝液を用いてpH8に中和され、次に、Sartopore 2 0.45/0.22μmの滅菌フィルターが各々に続くCUNO 60/90 ZAおよびdelipidデプスフィルターの連結を通して濾過された。次に、濾過物は、5MのNaOHを用いてpH9.5に調整され、伝導度の範囲が6−7mS/cmになるように水で希釈された。この濾過物は、約3%の凝集体、15ng/mgのHCPおよび1ng/mg未満のプロテインAを含有していた。プロテインA排除をより良好に査定するために、試料は、5mLのCapto(登録商標)付着カラムに充填される前に、付加的な20ng/mgのMabSelect(商標)プロテインAがスパイクされた。2つの処理は室温で実施された。特定の条件を表2に概要される。溶出液プールは、収率、HCP、プロテインAおよび凝集体/断片レベルについて分析された。
【0061】
【表2】
【0062】
表3は、PAE2についての結合−溶出液モードにおけるCapto(登録商標)付着カラムを利用する本発明のプロセスの精製性能を概要する。不純物レベルは、標準の3カラムプロセスによって得られるものと同程度である。収率は、標準の3カラムプロセスと比較して、この2カラムプロセスにおいて僅かに低かったが、この2カラムプロセスの性能は、許容される範囲内であったが、さらに最適化することができ、それにより、生成物純度を損なうことなしにステップ収率を増加させることができる。
【0063】
【表3】
【0064】
[実施例3]
別セットの精製実験は、プロテインA捕捉、低pH不活性化、XOHC深層濾過および最終仕上げ用の陰イオン交換メンブレンからなるプロセスを用いて実行された。再度、MAb AについてのCHがこの研究において使用され、2つの処理がXOHCデプスフィルターについて異なる充填レベルで実施された(ケース1およびケース2)。プロテインA捕捉、pH不活性化およびXOHC濾過ステップは、実施例1において示されるのと同じように操作された。しかしながら、フェニルカラムはこのプロセスから取り除かれ、QSFFカラムは、フロースルーモードで同様に処理される0.08mlのChromaSorb(登録商標)メンブレンデバイス(Millipore Corporation)で置き換えられた。ChromaSorbデバイスは、製造業者のプロトコールに従って、湿らせ、清浄され、50mMのNaClを含む25mMのトリス緩衝液(pH8)を用いて平衡にされ、次に、3kg/Lの充填および1ml/分の流速で流入する供給材料が投与される。充填後、デバイスは、同じ流速で平衡緩衝液を用いて洗浄された。フロースルー画分は、充填での200mAU(UV280)から洗浄での200mAUでプールされた。HCP、浸出されたプロテインA、凝集体/断片およびDNAなどの主要な不純物は各々のステップ後に測定された。また、このプロセスは、収率および純度について、標準の3カラムプロセス(実施例1において詳述される)と比較された。
【0065】
図12−15は、1カラムプロセス対3カラムプロセスにおける各々のユニット操作について不純物プロフィールを例証する。先に検討したように、相対的に低い供給物充填がXOHCデプスフィルターに適用された場合(ケース1)、HCP、凝集体、浸出されたプロテインAおよびDNAは、より効果的に減少し、結果として非常に低い残留不純物レベルをもたらした。このようなPOD濾過物がQメンブレンを通してさらに処理された場合、不純物の全てが許容されるレベルまでさらに排除された。例えば、ケース1におけるQメンブレン濾過物は、約0.7ng/mgのHCP、1.5ng/mgのプロテインA、1.4%の凝集体および定量限界を下回るDNAを含有していた。凝集体レベルはフェニル溶出液において見られたものよりも僅かに高いが、pH、伝導率および充填レベルを含むQメンブレンについてのプロセス条件を最適化することによってさらに最少にすることができた。あるいは、Qメンブレンステップ前にデプスフィルターのサイズを大きくすることによって、不純物レベルはここで観察されたものから低下することができた。図16に示されるように、Qメンブレンのフロースルーについてのステップ収率は、Qカラムについてのステップ収率と同程度であった;このようにして、フェニルカラムを除くことは、全処理時間を減少させただけでなく、2カラムプロセスについての全体的な精製収率を増加させた。
【0066】
限定されないが、全ての書面、刊行物、特許、特許出願、発表、教科書、報告書、原稿、冊子、本、インターネット投稿、学術論文および/または定期刊行物を含む本明細書において引用された全ての参考文献は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれている。本明細書における参考文献の検討は、単に、それらの著者らによってなされた主張を概要することを意図し、いずれの参考文献も従来技術を構成することを認めるものではない。本出願人は、引用された参考文献の正確さと適切性に異論を申し立てる権利を留保する。
【0067】
本発明に対するこれらのおよび他の変更および改変は、添付の特許請求の範囲により具体的に記載されている本発明の精神および範囲から逸脱することなく、当業者によって実施され得る。さらに、種々の実施形態の態様は、全体としてまたは部分的に入れ替えてもよいことを理解されたい。さらに、当業者であれば、上記の説明は、単なる例示であり、このような添付の特許請求の範囲においてさらに記載されるように、本発明を限定することを意図されないことが理解されよう。したがって、添付の特許請求の範囲の精神および範囲は、そこに含まれる形態の説明に限定されるべきでない。
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図7a
図7b
図8a
図8b
図9a
図9b
図10a
図10b
図11a
図11b
図11c
図12a
図12b
図13a
図13b
図14a
図14b
図15a
図15b
図16a
図16b