(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
導入カテーテルと、前記導入カテーテルを血管系内に導入するための第6のガイドワイヤとをさらに含み、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントは、前記導入カテーテルを通過可能である、請求項1に記載の展開システム。
前記分裂可能継目は、前記継目に沿って延びている電解材料を備え、前記電解材料は、前記分裂可能継目を分裂させるために、電力供給源と連通している、請求項1に記載の展開システム。
導入カテーテルと、前記導入カテーテルを血管系内に導入するための第6のガイドワイヤとをさらに含み、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントは、前記導入カテーテルを通過可能である、請求項7に記載の展開システム。
前記分裂可能継目は、前記継目に沿って延びている電解材料を備え、前記電解材料は、前記分裂可能継目を分裂させるために、電力供給源と連通している、請求項7に記載の展開システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
単体として構築される分岐ステントを分岐脈管内に展開することができる、分岐カテーテルが、開示される。本システムは、2つの主要部品、すなわち、分裂可能継目を伴うy−形状カテーテルと、カスタムメイドされたステントとを有し得、該ステントは、新規カテーテルを用いて展開されることができる。開示されるカテーテルは、医師またはオペレータが、その脈管の分岐において、脈管をステント挿入するための効果的手段を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
カテーテルは、標準的血管内カテーテル材料から構成され得る。これは、中空内部を伴う、管状本体から成り得る。身体中に留置され得る、遠位端は、2つの管状区画または脚部を有し得る一方、近位端は、単一管状区画または単一脚部を含み得る。交差点で対称的に合流する代わりに、遠位端における2つの脚部の一方は、遠位端における他の脚部に若干重複し得る。「ズボンの股下」は、股下が分裂させられることを可能にするように接続され、分岐ステントの展開を可能にし得る。医師またはオペレータは、カテーテルの近位端で作業し得る。
【0006】
一実施形態では、継目は、カテーテルの2つの縁を一緒に股下に保持する薄いフィラメントの機械的引き抜きによって、分裂させられ得る。すなわち、フィラメントは、カテーテルの近位端を通して、オペレータによって引き抜かれ得るように、カテーテルの壁を通して辿られ得る。第2の実施形態では、カテーテルの2つの遠位脚部を接続する材料は、カテーテル内のワイヤを通して印加される電流が、段階的電解を生じさせ、継目を分裂させ得るように、電気の印加を用いて溶解し得る。第3の実施形態では、第1の化合物が、継目の2つの縁を一緒に接続することができ、化学物質反応を生じさせ、第1の化合物を溶解する第2の化合物が、オペレータによって、カテーテルを通して適用され、継目を分裂させることができる。または、第1の化合物は、単に、体液中で溶解し得る。本明細書に説明されない、カテーテルの2つの遠位脚部間の継目を分裂させるための他の方法もまた、当業者に知られているような同一のカテーテル設計に適用されるであろう。
【0007】
ステントは、ワイヤの遠位端上に事前に装填され得、これは、その遠位端において、2つの脚部に分裂させられ得る。ステントをワイヤに取り付ける設計は、現在利用可能なステントに類似し得る。すなわち、ステントは、カテーテルから抜かれると、自己展開し得る。しかしながら、開示されるシステムは、ワイヤの分岐設計を提供し、カテーテル内の分岐ステントの前進を可能にし得る。分岐カテーテルが、満足のゆく位置において、脈管分岐内に留置され得ると、装填されたステントおよびワイヤは、1つのワイヤが、分岐カテーテルの各脚部を通して延びるように、カテーテルを通して通過され得る。ワイヤの遠位端における脚部は、カテーテルの2つの端部内に進み得るように、ステントの遠位端を越えて延び得る。ステントが、適切な場所にあり得ると、分岐カテーテルの継目は、分裂させられ得る。これが生じるにつれて、ステントの遠位端は、露出され、脈管内に展開され得る。カテーテルの遠位端の脚部は、開放ステントと脈管の壁との間に配置され得る。ステントの遠位端が、満足のゆくように展開された後、カテーテルは、現在利用可能なステント展開システムと同様の様式において、引き抜かれ、ステントの残りの近位脚部または区分を露出させ得る。カテーテルの分裂させられた脚部は、この操作の間も同様に引き抜かれ得る。
【0008】
ステントは、放射線不透過性マーカーを取り付けられ、展開の間およびその後、ステントの適切な位置付けを確認することができる。
【0009】
システムは、ガイドカテーテルを通して利用され得る。身体内への進入に先立って、2つの標準的血管内ワイヤは、分岐カテーテルを通して通過され得、1つずつ、カテーテルの遠位脚部の交差点において、各遠位脚部内に通過する。分岐カテーテルは、ガイドカテーテルを通して前進され得る。ワイヤは、次いで、個々に、脈管分岐の2つの遠位枝部内に進み得る。両枝部へのアクセスが達成され得ると、分岐カテーテルは、カテーテルの遠位脚部の股部または交差点が、脈管の分岐点上に支えられるまで、前進され得る。2つのワイヤは、次いで、除去され得る。ステント展開ワイヤ上に装填されたステントは、次いで、カテーテル内に前進され得る。ワイヤの2つの遠位脚部は、カテーテルの2つの遠位脚部内に通過され得、再び、ステントの遠位脚部の股部または交差点は、遠位脚部カテーテルの股部または交差点に前進され得る。この点では、カテーテルの股下は、前述の機構のうちの1つを使用して、分裂させられ得る。カテーテルは、ステントが、露出および展開され得るように、近位方向に引っ張られ得る。カテーテルの股下の段階的分裂は、両脚部が、ステントの遠位脚部の股部または交差点にわたって引っ張られ、カテーテルが引き抜かれ得る場合、交差点を定位置に維持することを可能にし得る。カテーテルは、ステントが、完全に展開され、本質的に、脈管の分岐に成形され得るように、ステントの近位端にわたって引っ張られ得る。
【0010】
一側面では、分岐ステントのための展開システムが、開示される。展開システムは、遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を含む、分岐カテーテルを含む。第2および第3の脚部は、第2および第3の脚部にわたって延びている少なくとも1つの分裂可能継目を含む。本システムはさらに、分岐カテーテルの第1および第2の脚部を通過する第1のガイドワイヤと、分岐カテーテルの第1および第3の脚部を通過する第2のガイドワイヤとを含む。第1および第2のガイドワイヤは、分岐カテーテルの第2および第3の脚部を異なるが接続された脈管内に導入する。本システムはさらに、第4のガイドワイヤおよび第5のガイドワイヤに接続された第3のガイドワイヤを含む、分岐ステント展開ガイドワイヤを含む。第3、第4、および第5のガイドワイヤは、接合点に接続される。本システムはさらに、遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を含む、分岐ステントを含む。第3のガイドワイヤは、分岐ステントの第1の脚部内に受け取られ得、第4のガイドワイヤは、分岐ステントの第2の脚部内に受け取られ得、第5のガイドワイヤは、分岐ステントの第3の脚部内に受け取られ得る。分岐ステントの第2の脚部および第4のガイドワイヤは、分岐カテーテルの第2の脚部内に受け取り可能である。分岐ステントの第3の脚部および第5のガイドワイヤは、分岐カテーテルの第3の脚部内に受け取り可能である。
【0011】
別の側面では、別のステントのための展開システムが、開示され、第1の接合点において、第2の脚部および第3の脚部に接続された第1の脚部を含む、分岐カテーテルを含む。第2および第3の脚部は、第2および第3の脚部にわたって延びている少なくとも1つの分裂可能継目を含む。本システムはさらに、分岐カテーテルの第1、第2、および第3の脚部を異なるが接続された脈管内に導入するための第1および第2のガイドワイヤを含む。本システムはさらに、第2の接合点において、第2の脚部に接続された第1の脚部を含む、ステントを含む。本システムはさらに、第3の接合点において、第4のガイドワイヤおよび第5のガイドワイヤに接続された第3のガイドワイヤを伴う、分岐ステント展開ガイドワイヤを含む。第3のガイドワイヤは、分岐ステントの第1の脚部内に受け取られ得、第4のガイドワイヤおよび分岐ステントの第1の脚部は、分岐カテーテルの第2の脚部内に受け取り可能であり得る。第5のガイドワイヤおよび分岐ステントの第2の脚部は、分岐カテーテルの第3の脚部内に受け取り可能である。
【0012】
さらに別の側面では、可変密度ステントのための展開システムが、開示され、少なくとも1つの分裂可能継目を備えている、第2の管腔を備えている、カテーテルを含む。システムはさらに、カテーテルを血管系内に導入するための第1のガイドワイヤおよび可変密度ステントを含む。
【0013】
さらに、分岐ステントを血管系の分岐脈管内に設置する方法が、開示され、血管系内の分岐脈管の位置を特定することであって、分岐脈管は、第1の接合点において、第2の枝部および第3の枝部に接続された第1の枝部を含み、第2および第3の枝部は、接続される、ことと、第1のガイドワイヤを血管系内に導入することと、導入カテーテルを第1のガイドワイヤの上で、血管系内に導入することと、第1のガイドワイヤを引き抜くことと、第2の接合点において、遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を含む、分岐カテーテルを提供することであって、分岐カテーテルはさらに、分岐カテーテルの第2および第3の脚部に沿って延びている分裂可能継目を含む、ことと、第3の接合点において、遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を含む、分岐ステントを提供することと、分岐ステントの第1および第2の脚部を通過する第2のガイドワイヤと、分岐ステントの第1および第3の脚部を通過する第3のガイドワイヤとを提供することと、分岐ステントおよび第2および第3のガイドワイヤを分岐カテーテル内に挿入することであって、分岐ステントの第2の脚部は、分岐カテーテルの第2の脚部内に配置され得、分岐ステントの第3の脚部は、分岐カテーテルの第3の脚部内に配置され得、分岐ステントの第1の脚部は、分岐カテーテルの第1の脚部内に配置され得、第2のガイドワイヤは、分岐カテーテルの第1の脚部および分岐ステントと、分岐カテーテルの第2の脚部および分岐ステントとを通過し、第3のガイドワイヤは、分岐カテーテルおよび分岐ステントの第1の脚部と、分岐カテーテルおよび分岐ステントの第3の脚部とを通過する、ことと、分岐カテーテル、分岐ステント、および第2および第3のガイドワイヤを、導入カテーテルを通して、分岐脈管に向かって挿入し、分岐カテーテルおよび分岐ステントの第2の脚部と第2のガイドワイヤとを分岐脈管の第2の枝部内に位置付け、分岐カテーテルおよび分岐ステントの第3の脚部と第3のガイドワイヤとを分岐脈管の第3の枝部内に位置付けることと、分岐カテーテルの継目を分裂させることと、分岐カテーテルを引き抜くことと、分岐ステントを分岐脈管の第1、第2、および第3の枝部の内部表面に対して拡張させることと、第2および第3のガイドワイヤを引き抜くこととを含む。
【0014】
前述の実施形態のうちの任意の1つ以上において、本システムはさらに、導入カテーテルと、導入カテーテルを血管系内に導入するための第6のガイドワイヤとを含み得る。分岐カテーテルおよび分岐ステントは、導入カテーテルを通過可能であり得る。
【0015】
前述の実施形態の任意の1つ以上では、分裂可能継目は、継目に沿って延びている電解材料を含み得、電解材料は、分裂可能継目を分裂させるために、電力供給源と連通し得る。
【0016】
前述の実施形態の任意の1つ以上では、分裂可能継目は、化学物質への暴露によって分裂させられ得る。
【0017】
前述の実施形態の任意の1つ以上では、分裂可能継目は、別の化学物質への暴露に応じて、分裂可能継目を溶解および分裂させる少なくとも1つの化学物質を含む。
【0018】
前述の実施形態の任意の1つ以上では、分裂可能継目は、引っ張られると、分裂可能継目を破断するワイヤフィラメントに連結され得る。
【0019】
前述の実施形態の任意の1つ以上では、分岐カテーテルの継目の分裂に先立って、および第2および第3のガイドワイヤの引き抜きに先立って、第3の接合点は、第2の接合点内に配置され得、および第2の接合点は、第1の接合点内に配置され得る。
【0020】
他の利点および特徴は、添付の図面と併せて熟読されることによって、以下の発明を実施するための形態から明白となり得る。
本願明細書は、例えば、以下の項目も提供する。
(項目1)
分岐ステントのための展開システムであって、前記システムは、
遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を備えている分岐カテーテルであって、前記第2および第3の脚部は、前記第2および第3の脚部にわたって延びている少なくとも1つの分裂可能継目を含む、分岐カテーテルと、
前記分岐カテーテルの前記第1および第2の脚部を通過する第1のガイドワイヤと、前記分岐カテーテルの前記第1および第3の脚部を通過する第2のガイドワイヤとであって、前記第1および第2のガイドワイヤは、前記分岐カテーテルの前記第2および第3の脚部を、異なるが接続された脈管内に導入する、第1および第2のガイドワイヤと、
第4のガイドワイヤおよび第5のガイドワイヤに接続された第3のガイドワイヤを含む分岐ステント展開ガイドワイヤであって、前記第3、第4、および第5のガイドワイヤは、接合点で接続されている、分岐ステント展開ガイドワイヤと、
遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を備えている分岐ステントと
を備え、
前記第3のガイドワイヤは、前記分岐ステントの前記第1の脚部内に受け取られ、前記第4のガイドワイヤは、前記分岐ステントの前記第2の脚部内に受け取られ、前記第5のガイドワイヤは、前記分岐ステントの前記第3の脚部内に受け取られ、
前記分岐ステントの前記第2の脚部および前記第4のガイドワイヤは、前記分岐カテーテルの前記第2の脚部内に受け取り可能であり、前記分岐ステントの前記第3の脚部および前記第5のガイドワイヤは、前記分岐カテーテルの前記第3の脚部内に受け取り可能である、展開システム。
(項目2)
導入カテーテルと、前記導入カテーテルを血管系内に導入するための第6のガイドワイヤとをさらに含み、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントは、前記導入カテーテルを通過可能である、項目1に記載の展開システム。
(項目3)
前記分裂可能継目は、前記継目に沿って延びている電解材料を備え、前記電解材料は、前記分裂可能継目を分裂させるために、電力供給源と連通している、項目1に記載の展開システム。
(項目4)
前記分裂可能継目は、化学物質への暴露によって分裂させられる、項目1に記載の展開システム。
(項目5)
前記分裂可能継目は、別の化学物質への暴露に応じて、前記分裂可能継目を溶解および分裂させる少なくとも1つの化学物質を含む、項目1に記載の展開システム。
(項目6)
前記分裂可能継目は、引っ張られると、前記分裂可能継目を破断するワイヤフィラメントに連結されている、項目1に記載の展開システム。
(項目7)
ステントのための展開システムであって、前記システムは、
第1の接合点において第2の脚部および第3の脚部に接続された第1の脚部を備えている分岐カテーテルであって、前記第2および第3の脚部は、前記第2および第3の脚部にわたって延びている少なくとも1つの分裂可能継目を含む、分岐カテーテルと、
前記分岐カテーテルの前記第1、第2、および第3の脚部を、異なるが接続された脈管内に導入するための第1および第2のガイドワイヤと、
第2の接合点において第2の脚部に接続された第1の脚部を備えているステントと、
第3の接合点において第4のガイドワイヤおよび第5のガイドワイヤに接続された第3のガイドワイヤを有する分岐ステント展開ガイドワイヤと
を備え、
前記第3のガイドワイヤは、前記分岐ステントの前記第1の脚部内に受け取られ、前記第4のガイドワイヤおよび前記分岐ステントの第1の脚部は、前記分岐カテーテルの前記第2の脚部内に受け取り可能であり、前記第5のガイドワイヤおよび前記分岐ステントの前記第2の脚部は、前記分岐カテーテルの前記第3の脚部内に受け取り可能である、展開システム。
(項目8)
導入カテーテルと、前記導入カテーテルを血管系内に導入するための第6のガイドワイヤとをさらに含み、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントは、前記導入カテーテルを通過可能である、項目7に記載の展開システム。
(項目9)
前記分裂可能継目は、前記継目に沿って延びている電解材料を備え、前記電解材料は、前記分裂可能継目を分裂させるために、電力供給源と連通している、項目7に記載の展開システム。
(項目10)
前記分裂可能継目は、化学物質への暴露によって分裂させられる、項目7に記載の展開システム。
(項目11)
前記分裂可能継目は、別の化学物質への暴露に応じて、前記分裂可能継目を溶解および分裂させる少なくとも1つの化学物質を含む、項目7に記載の展開システム。
(項目12)
前記分裂可能継目は、引っ張られると、前記分裂可能継目を破断するワイヤフィラメントに連結されている、項目1に記載の展開システム。
(項目13)
可変密度ステントのための展開システムであって、前記システムは、
少なくとも1つの分裂可能継目を備えている第2の管腔を備えているカテーテルと、
前記カテーテルを血管系内に導入するための第1のガイドワイヤと、
可変密度ステントと
を備えている、システム。
(項目14)
分岐ステントを血管系の分岐脈管内に設置する方法であって、前記方法は、
前記血管系内の分岐脈管の位置を特定することであって、前記分岐脈管は、第1の接合点において、第3の枝部内の第2の枝部に接続された第1の枝部を含み、前記第2および第3の枝部は、接続されている、ことと、
第1のガイドワイヤを前記血管系内に導入することと、
導入カテーテルを前記第1のガイドワイヤの上で、前記血管系内に導入することと、
前記第1のガイドワイヤを引き抜くことと、
第2の接合点において遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を含む分岐カテーテルを提供することであって、前記分岐カテーテルは、前記分岐カテーテルの前記第2および第3の脚部に沿って延びている分裂可能継目をさらに含む、ことと、
第3の接合点において遠位の第2の脚部および遠位の第3の脚部に接続された近位の第1の脚部を含む分岐ステントを提供することと、
前記分岐ステントの前記第1および第2の脚部を通過する第2のガイドワイヤと、前記分岐ステントの前記第1および第3の脚部を通過する第3のガイドワイヤとを提供することと、
前記分岐ステントおよび第2および第3のガイドワイヤを前記分岐カテーテル内に挿入することであって、前記分岐ステントの前記第2の脚部は、前記分岐カテーテルの前記第2の脚部内に配置され、前記分岐ステントの前記第3の脚部は、前記分岐カテーテルの前記第3の脚部内に配置され、前記分岐ステントの前記第1の脚部は、前記分岐カテーテルの前記第1の脚部内に配置され、前記第2のガイドワイヤは、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントの前記第1の脚部と、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントの前記第2の脚部とを通過し、前記第3のガイドワイヤは、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントの前記第1の脚部と、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントの前記第3の脚部とを通過する、ことと、
前記分岐カテーテルと、分岐ステントと、第2および第3のガイドワイヤとを前記導入カテーテルを通して前記分岐脈管に向かって挿入し、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントの前記第2の脚部と前記第2のガイドワイヤとを前記分岐脈管の前記第2の枝部内に位置付け、前記分岐カテーテルおよび分岐ステントの前記第3の脚部と前記第3のガイドワイヤとを前記分岐脈管の前記第3の枝部内に位置付けることと、
前記分岐カテーテルの継目を分裂させることと、
前記分岐カテーテルを引き抜くことと、
前記分岐ステントが前記分岐脈管の前記第1、第2、および第3の枝部の内部表面に対して拡張することを可能にすることと、
前記第2および第3のガイドワイヤを引き抜くことと
を含む、方法。
(項目15)
前記分岐カテーテルの継目を分裂させることに先立って、および前記第2および第3のガイドワイヤを引き抜くことに先立って、前記第3の接合点は、前記第2の接合点内に配置され、前記第2の接合点は、前記第1の接合点内に配置される、項目14に記載の方法。
【0021】
開示される方法および装置のより完全な理解のために、付随の図面により詳細に図示される実施形態を参照されたい。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、ワイヤ上に装填された標準的血管内自己展開式ステント(被覆されている)を伴う、標準的血管内カテーテルを示す。
【
図2】
図2は、部分的に露出された標準的血管内ステントを示す。矢印の方向は、近位方向におけるカテーテル移動を示し、展開ワイヤは、ステントが露出されるにつれて、定位置に保持される。
【
図3】
図3は、市販の血管内カテーテルにおいて現在使用される生体適合性材料で作製される、開示される分岐血管内カテーテルを示す。一方の遠位カテーテル脚部から他方の遠位カテーテル脚部に継目があり得る。
【
図4】
図4は、
図1に提示されるものと同様の方式で分岐ワイヤ上に装填される分岐ステントを示す。
【
図5】
図5は、分岐に近位の脈管内に導入された標準的血管内ガイドカテーテルを伴う、脈管分岐を示す。2つの標準的血管内ガイドワイヤが、
図3に示される開示される分岐血管内カテーテル内に挿入されている。分岐カテーテルは、2つのガイドワイヤの上で、ガイドカテーテル内に前進され得る。
【
図6】
図6は、カテーテルの2つの遠位脚部の交差点が、脈管の分岐に合流するまで、ガイドワイヤの上かつガイドカテーテルを通して前進される、分岐カテーテルを示す。
【
図7】
図7は、ガイドワイヤの除去後の
図6を示す。
図4の装填されたステントは、分岐カテーテル内に挿入される準備ができている、分岐カテーテルの近位端内に挿入されている。
【
図8】
図8は、依然として、脈管および分岐カテーテルの分岐内に前進される送達ガイドワイヤ上に装填されている分岐ステントを示す。
図8に示される分岐ステントは、展開の準備ができている。
【
図9】
図9は、分岐カテーテルの継目切り離しによって露出されたステントの一部を示す。矢印は、継目開口部の方向を示す。
【
図10】
図10は、継目が完全に分裂させられた後のステントの展開された区画を示す。分岐ステントの近位部分のみ、展開されていない。矢印は、ステントの残りの部分を露出させ、分岐カテーテルの開放遠位脚部をガイドカテーテル内および身体外に引き抜くためのカテーテル後退の近位方向を示す。
【
図11】
図11は、ワイヤおよびカテーテルの除去後、脈管分岐内で展開される、開示されるステントを示す。
【
図12】
図12は、機械的継目分裂機構を示し、オペレータが、分裂可能継目の2つの側を接続する、フィラメントを引っ張る。フィラメントは、オペレータを、分岐カテーテルの壁を通して、カテーテルの遠位端に接続させる。
【
図13】
図13は、電解分裂機構を示し、オペレータは、直流電流を分岐カテーテルの壁の内側を横断する2つのワイヤに取り付ける。電流は、継目の一端から他端へのインピーダンス増加に基づいて、継目の連続した電解を生じさせる。交流電流も、非抵抗インピーダンス要素を利用するために、同様に使用され得る。
【
図14】
図14は、化学物質機構を示し、第1の化合物が、継目を含む、分岐カテーテル内に注入され得る。第2の化合物は、第1の化合物と反応し、継目を溶解し、分岐カテーテルの2つの遠位脚部を解放する。
【
図15】
図15は、段階的電解が、可変周波数交流電流を使用して、開示される分岐ステントの展開において、開示される分岐カテーテルの継目を分裂させる、可変インピーダンスを伴う回路と、個別の時定数を伴うユニットの使用を図示する。
【
図16】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図17】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図18】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図19】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図20】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図21】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図22】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図23】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図24】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図25】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図26】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図27】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図28】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図29】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図30】
図16−30は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、開示される分岐カテーテルを使用して、開示される分岐ステントの連続展開を図示する。
【
図31】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図32】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図33】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図34】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図35】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図36】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図37】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図38】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図39】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図40】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図41】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図42】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図43】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図44】
図31−44は、分裂可能継目および二重ガイドワイヤを伴う、別の開示される分岐カテーテルを使用する、動脈瘤を伴う脈管分岐において、開示される分岐ステントの連続展開と、動脈瘤を修復するために、ステントの近位端を通した追加のカテーテルの導入とを図示する。
【
図45】
図45−49は、本開示による、開示される湾曲ステントを湾曲脈管内に留置するための配向ガイドワイヤの使用を図示する。
【
図46】
図45−49は、本開示による、開示される湾曲ステントを湾曲脈管内に留置するための配向ガイドワイヤの使用を図示する。
【
図47】
図45−49は、本開示による、開示される湾曲ステントを湾曲脈管内に留置するための配向ガイドワイヤの使用を図示する。
【
図48】
図45−49は、本開示による、開示される湾曲ステントを湾曲脈管内に留置するための配向ガイドワイヤの使用を図示する。
【
図49】
図45−49は、本開示による、開示される湾曲ステントを湾曲脈管内に留置するための配向ガイドワイヤの使用を図示する。
【
図50】
図50−53は、動脈瘤を伴うT−形状脈管接合点の上側区画にわたる開示される「ブリッジ」ステントの展開を図示する。
【
図51】
図50−53は、動脈瘤を伴うT−形状脈管接合点の上側区画にわたる開示される「ブリッジ」ステントの展開を図示する。
【
図52】
図50−53は、動脈瘤を伴うT−形状脈管接合点の上側区画にわたる開示される「ブリッジ」ステントの展開を図示する。
【
図53】
図50−53は、動脈瘤を伴うT−形状脈管接合点の上側区画にわたる開示される「ブリッジ」ステントの展開を図示する。
【
図54】
図54−55は、本開示による脈管接合点における動脈瘤にわたる開示される可変密度ステントの展開を図示し、動脈瘤を覆うステントの支柱は、より緊密に充填され得る。
【
図55】
図54−55は、本開示による脈管接合点における動脈瘤にわたる開示される可変密度ステントの展開を図示し、動脈瘤を覆うステントの支柱は、より緊密に充填され得る。
【
図56】
図56−59は、本開示による、ジッパ式カテーテルを使用する、動脈瘤にわたるステントの展開を図示する。
【
図57】
図56−59は、本開示による、ジッパ式カテーテルを使用する、動脈瘤にわたるステントの展開を図示する。
【
図58】
図56−59は、本開示による、ジッパ式カテーテルを使用する、動脈瘤にわたるステントの展開を図示する。
【
図59】
図56−59は、本開示による、ジッパ式カテーテルを使用する、動脈瘤にわたるステントの展開を図示する。
【
図60】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【
図61】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【
図62】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【
図63】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【
図64】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【
図65】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【
図66】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【
図67】
図60−67は、別個に分裂させられた脚部および二重ガイドワイヤを伴う別の開示される分裂可能カテーテルを使用する、開示される分岐ステントの別の連続展開を図示する。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図面は、必ずしも、正確な縮尺ではなく、開示される実施形態は、時として、図式的かつ部分的図で図示されることを理解されたい。ある事例では、開示される方法および装置の理解のために必要ではない、または他の詳細の知覚を困難にする、詳細は、省略され得る。当然ながら、本開示は、本明細書に図示される特定の実施形態に限定されないことを理解されたい。
【0024】
公知の導入カテーテルまたはシース11、ステントカテーテル12、およびステント13が、
図1−2に示される。自己拡張式ステント13は、
図2に示されるように、カテーテル12の引き抜きに応じて、自動的に展開し得る。
【0025】
開示される分岐ステント展開システムは、2つの主要補体:分岐またはy−形状ガイドワイヤおよびステントを展開するためのを電解的に分裂させる分岐またはy−形状カテーテルを含み得る。
【0026】
図3を参照すると、開示される分岐カテーテル100は、標準的血管内カテーテル材料から製作され得る。遠位端101は、その接合点104に2つの枝部または脚部102、103を含み得る。接合点104において対称的に合流する代わりに、一方の脚部102、103が、他方の脚部102、103に若干重複し得る。脚部102、103に沿って延びる継目105は、電流、1つ以上の化学物質、または機械的力の印加によって、相から切り離すフィラメント(図示せず)によって接続され得る。電流を使用する場合、電流源からフィラメントまでの抵抗は、接合点104から、それぞれ、脚部102、103の遠位端106、107に向かって、徐々に増加し得る。したがって、電気が供給されると、この継目105における分裂は、接合点104において開始し、脚部102、103が、継目105において完全に開放するまで、両脚部102、103を徐々に分裂させ得る。代替として、重複が採用される場合、継目105の分裂前に定位置にある重複の設計は、完全に切り離されると、2つの脚部が同軸方式において互いに嵌め入り、単一管を作成することを可能にするように、脚部が最初に他方の脚部を囲むように重複することを可能にする。
【0027】
図4を参照すると、ステント展開y−形状ガイドワイヤ110は、2つの脚部112、113を有するステント111を取り付けられ、ステント111およびガイドワイヤ110は、
図3の分岐カテーテル100内に配置され得る。導入カテーテルは、115で示される。ステント111およびガイドワイヤ110の分岐は、整列され、それによって、
図8−11に示されるように、ステント111が分岐カテーテル100から抜かれると、自己展開することを可能にし得る。ステント111は、カテーテル100から抜かれると、自己展開し得る。ワイヤ110の遠位脚部116、117は、ワイヤ110の脚部116、117が、分岐カテーテル100の2つの遠位端106、107内に進み得るように、ステント111の遠位端118、119を越えて延び得る。
【0028】
ワイヤ110、分岐カテーテル100、および分岐ステント111を含む、システム120は、導入カテーテル115を通して利用され得る。
図5に示される代替として、身体内への進入に先立って、2つの標準的血管内ワイヤ110a、110bは、分岐カテーテル100を通過させられ得、1つのワイヤ110a、110bが、分岐カテーテル100の各脚部102、103を通過する。分岐カテーテル100は、これらの2つのワイヤ110a、110bの上を、導入カテーテル115を通して前進され得る。ワイヤ110a、110bは、次いで、個々に、脈管分岐123の2つの枝部121、122内に進み得る。両枝部121、122へのアクセスが達成されると、分岐カテーテル100は、分岐カテーテル100の接合点104が、
図6に示されるように、脈管126の接合点125上に支えられるまで、前進され得る。2つのガイドワイヤ110a、110bは、次いで、
図7に示されるように、除去され得る。ステント展開ワイヤ110が、次いで、カテーテル100内に前進され得る。2つの脚部116、117は、
図7−8に示されるように、カテーテル100の2つの脚部102、103と、ステント111の交差点127内に通され得、カテーテル100の接合点104に向かって前進され得る。この時点で、カテーテル100は、
図13に示されるように、
図6−7に示されるようにカテーテル100の脚部102、103に沿って延びる継目105を分裂させる目的のために、電流源130に接続され得る。
図8−9に示されるように、継目105は、ステント111の脚部112が展開し始めると、矢印131の方向に裂ける。
図10に示されるように、カテーテル100は、継目105が裂けるにつれて、近位にまたは矢印132の方向に引っ張られ、ステント111が、カテーテル100から抜かれ、分岐123において展開され得る。カテーテル100の継目105の連続した電解は、カテーテル100の両脚部102、103が、ステント111の交差点127(
図7)を超えて引っ張られ、カテーテル100が引き抜かれる場合、ステント111の交差点127を定位置に維持することを可能にし得る。カテーテル100は、ステント111が、
図11に示されるように、脈管126の分岐123に成形される方式において完全に展開され得るように、ステント111の近位端133を超えて引っ張られ得る。
【0029】
ジッパ式カテーテルは、図面に示されるものを含むが、それらに限定されない、いくつかの利用可能な修正を有し得る。例えば、カテーテル100の1つの脚部102、103は、小型であるか、または除去され得、ステント111ではなく、ガイドワイヤ110、110a、110bのみ、小型脚部102、103を通ることを可能にし、非分岐ステント(図示せず)の配向を可能にし得る。さらに、近位ステント部分133(
図7)は、省略され、ステントが、脈管126の近位または主要部分135内に配置されているステント材料であった分岐123の枝部121、122にわたって橋架することを可能にすることができる。ジッパを解除され、必ずしも、
図9に示されるように、矢印131の方向ではないこともできる。
【0030】
可能なジップ解除方法として、電解(
図13および15)、機械的(
図12)、および化学的機構(
図14)が挙げられるが、それらに限定されない。
図13に示されるような電解的に切り離し可能コイルまたはワイヤ141、142において展開されるものに類似する可能な電解方法は、さらに、
図15に示される電気概略とともに、
図13に示されるように、他の脚部103の一方の脚部102の一端106から他端107に勾配抵抗を含み得る。可変時定数インピーダンスもまた使用され、入力電気周波数に基づいて、調整されたジッパ解除を可能にし得る。遠位端から近位端に向かっての機械的ジッパ解除は、カテーテル壁140に固有のガイドワイヤ110c、110dに基づき得、
図12に示されるように、ガイドワイヤが引っ張られ、カテーテル継目105aを定位置に保持する機械的接合を解放し得る。
図14は、注入デバイス145から、注入された化合物によって溶解されるであろう別の化合物でコーティングされた継目105cを含む、カテーテル100内へのある化合物の注入を図式的に図示する。
【0031】
ジッパ式カテーテル100と併用するために利用可能なステントは、
図39−44、45−49、50−53、54−55、56−59、および60−67に図示されるように、患者特異的生体構造に適合するように調整され得る。y−形状システムは、脈管126内のステント111の配向のために使用されることができ、ステント111は、曲線および分岐形状、支柱密度、外向き半径方向力、ならびに正常脈管および病的状態の両方の全部分における長さを含む、所望の仕様を作成するように設計されることができる。潜在的病的状態として、脈管狭窄、動脈瘤、および血栓塞栓性病変が挙げられるが、それらに限定されない。
【0032】
例えば、
図16は、ガイドカテーテル115aを通して、動脈瘤150を有する脈管分岐123内に導入されている、二重ガイドワイヤ110e、110fの使用を図示する。分岐カテーテル100は、継目105とともに、
図17に示される。その上に分岐ステント111が搭載された、脚部116g、117gを有する分岐ガイドワイヤ110gが、
図18に示される。
図19−20は、導入カテーテル115を通して、脈管分岐123内へのカテーテル100およびガイドワイヤ110e、110fの導入を図示する。
図21は、ガイドワイヤ110e、110fの除去後のカテーテル100を図示する。
図22−23は、導入カテーテル115を通して、分岐カテーテル100内へのステント111gおよびガイドワイヤ116g、117gの導入を図示する。
図24−27は、ステント111gの展開を生じさせる、継目105(
図17)の分裂を図示する(
図24−27)。
図28−30は、導入カテーテル115を通したカテーテル100の引き抜き(
図28−29)および分岐ステント111gの最終位置(
図30)を図示する。
【0033】
図31−44は、動脈瘤150を伴う脈管分岐123aにわたる分岐カテーテル100および分岐ステント111の展開を図示する。導入カテーテル115は、
図31に示される。分岐カテーテル100およびガイドワイヤ110g、110hの導入は、
図32に示される。ガイドワイヤ110g、110hが引き抜かれた後の分岐カテーテル100の展開は、
図33に示され、脚部116、117を伴う分岐ガイドワイヤ110上に搭載され得る分岐ステント111の分岐カテーテル100内への導入は、
図34−36に示される。読者は、分岐ガイドワイヤ110が、一対のガイドワイヤと置換され得ることに留意するであろう。
図37−39は、継目105のジッパ解除または開裂(
図31−44には図示せず)、およびステント111の脚部112、113の展開(
図37−38)、ならびにステント111の近位端133の展開(
図39)を図示する。
図39はまた、ガイドワイヤ110およびガイドワイヤ脚部116、117を定位置に残しながらのカテーテル100の引き抜きを図示する。
図39−42に示されるように、導入カテーテル115も、ガイドワイヤ110の上で、追加のカテーテル160を挿入するために使用され得る。
図41−42では、ガイドワイヤ110が、追加のカテーテル160を通して引き抜かれ得、
図43−44は、追加のカテーテル160が、ステント111が脈管分岐123内に展開されたままである間、どのように薬剤または修復材料161を動脈瘤150内に注入するために使用され得るかを図示する。
【0034】
図45−49は、湾曲ステント111jの湾曲脈管126j内への展開を図示する。導入シースまたはカテーテル115は、湾曲ガイドワイヤ110jを装備し得る湾曲カテーテル100jと、湾曲脈管126jの枝部163内に挿入され得る、配向ガイドワイヤ110kとともに採用される。湾曲カテーテル110jは、ガイドワイヤ110jおよび配向ガイドワイヤ110kが引き抜かれる前に、
図47−48に示され得るように、分裂させられ得る、継目105(
図45−49には図示せず)を装備し得る。展開される湾曲ステント111jは、
図49に示される。
【0035】
図50−53は、動脈瘤150を伴う湾曲脈管126k内のブリッジステント111mの展開を図示する。分岐またはT−形状カテーテル100mは、ブリッジステント111mを事前に装填してもしなくてもよく、導入カテーテル115を通して導入され得る。カテーテル100mは、前述の技法のうちの1つを使用して分裂させられ、動脈瘤150にわたって展開されるブリッジステント111mを提供し得、ブリッジステント111mは、修復材料または薬剤161で充填されても、されなくてもよい。
【0036】
図54−55は、動脈瘤150にわたるステント111nの展開を図示し、ステント111は、可変密度を有する。特に、ステント111nは、動脈瘤150において、より密集し、枝部126n、126oに沿って、あまり密集しないであろう。より小さい枝部126pが、配向目的のために使用され得る。
【0037】
図56−59は、動脈瘤150にわたる直線ステント111qの展開を図示する。カテーテル100qは、導入カテーテル115(
図56)を通して導入され得、動脈瘤150にわたってステント111qを採用するために、
図57−58に示されるように、分裂させられ得る継目105qを含み得る一方、分裂させられたカテーテル111qは、
図58−59に示されるように、導入カテーテル115を通して引き抜かれ得る。
【0038】
図60−67は、分岐カテーテル100rおよび110r、110sで示される1つまたは2つのガイドワイヤを使用して展開され得る、カスタマイズされたステント111rを図示する。ステント111rは、
図63に示されるように、カテーテル100r内に事前に装填されても、されなくてもよい。
図62−66に示されるように、脚部102r、103rは、分岐カテーテル100rおよびガイドワイヤ116r、117rが、導入カテーテル115を通して引き抜かれる前に、連続して、または同時に、分裂またはジッパ解除され得る。
図60−67に示される実施形態では、分岐ステント111rは、一対の外向きに延びる脚部112r、113rおよび近位脚部133rによって示される。しかしながら、シ
図60−67に示されるシステムはまた、
図51−53に示されるように、ブリッジステントを設置するためにも使用され得る。
【0039】
(産業上の適応性:)
ステント使用は、脳血管、心血管、および他の血管疾患の治療において普及しつつある。ステントは、動脈の狭窄を治療するために使用され、動脈瘤を治療するために使用することができる。これらの病的状態は、脈管分岐点において、非常に一般的であって、血管内療法に困難を呈する。現在の技法は、親脈管および主要枝部のみステント挿入すること(これは、不完全に病変を治療する)、または、ステントが親脈管内で重複し、ステントが他のステントの隙間を通して展開されるようなy−方式でステンを留置することを含む。後者の技法は、ステントの壁並置を低下させ、ステント支柱を脈管の管腔内に残し得、これらは両方とも、ステント表面の内皮細胞増殖の機会を低下させ、血栓塞栓性合併症の危険を増加させる。
【0040】
ステントを受ける患者は、抗血小板療法で日常的に治療され、血栓塞栓性合併症を防止する。しかしながら、これらの薬剤は、出血を含む、危険を伴う。ステントの内皮細胞増殖は、最終的に、抗血小板療法の要求を低減または排除すると考えられる。
【0041】
提案される分岐ステントは、脈管壁並置を増加させ、および脈管分岐を再構築し、管腔直径を最大限にし、したがって、それぞれ、内皮細胞増殖を増加させ、狭窄を最小限化させるであろう。現在、調整されたステントを配向する、または単一ステントを分岐の全壁に対して留置する方法は存在しない。提案される送達システムは、単一ガイドカテーテルを通して、調整されたステントを展開するための新規方法を提供する。
【0042】
脳血管、心血管、および末梢血管疾患の治療は、医療ケアの大きな市場占有率を占め、血管内治療およびデバイスは、非常に利益になる。分岐カテーテルおよびステント展開システムは、脈管再構築を最適化し、困難かつ非常に一般的問題を解決する。
【0043】
現在、種々の直径、長さ、および外向き半径方向力で利用可能な様々な数のステントが存在する。開示される展開システムの重要な商業的側面は、患者の一意の脈管特徴および病的状態に調整された解剖学的に正確なステントの作成であろう。患者は、3次元診断血管造影図を受け得、次いで、当該分岐に適合するステントを設計するために、画像が製造業者によって使用され得る。ステントは、次いで、説明されるカテーテルシステムを使用して、適切な配向で展開され、病変の治療を最大限にし、患者へのステント関連の危険を最小限にし得る。
【0044】
ジッパ式分岐カテーテルは、以前は展開の容認可能方法を有していなかったy−形状ステントの留置を可能にする。ジッパ式カテーテルは、分岐ステント挿入に優る用途を有し得る。
【0045】
変形例は、分岐カテーテルおよびステントの角度の変更を含む。ステントは、システムを用いて親動脈構成要素を伴わずに展開され、1つの娘脈管から他の娘脈管にステント挿入し得る。これは、T−形状分岐のために理想的であろう。ステント展開ワイヤは、バルーンを伴うステント展開の間、ステントに係留するか、または脈管を開放したまま保持するために、第2のカテーテル枝部を使用して、非分岐ステントとともにも構築され得る。ステント形状、構造、サイズ、および半径方向力の変形例は、無限にある。
【0046】
ある実施形態のみ記載されたが、代替および修正が、前述の説明から当業者に明白となり得る。これらおよび他の代替は、均等物と見なされ、本開示の精神および範囲ならびに添付の請求項内である。