【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的は、冒頭で述べたような種類の外科用器具の発明によって達成される。第2器具要素が、近接位置へ移動できる操作位置から、除去位置に移動するように構成され、該除去位置において、第2器具要素の電極に画定される周縁後退線(peripheral withdrawing line)は、近接位置において電極によって画定される周縁接近線(peripheral approximating line)より短い。
【0006】
冒頭で述べたような種類の外科用器具のより進化した形態においては、近接位置で電極により画定される周縁線の長さを変えることができ、すなわち除去位置への移動の際に、短くすることが可能となる。これにより特に、結合部分すなわち吻合部を変形、過伸することなしに第2器具要素を吻合部分から除去することが可能となるように、同様に近接位置から除去位置へ移動する際に第2器具要素の外観、特にサイズに関して変更することを許容する。ドイツ実用新案第20 2010 013152号で知られるように、第2器具要素を単純に折りたたむだけでは、器具を除去する際に吻合部は、少なくとも変形してしまう。若干の伸長を完全になくすことはできない。近接位置から除去位置へ移動する際に電極の周辺線の長さを変更することにより、器具要素の範囲において特にシャンクによって画定される縦軸に対する第2器具要素の角位置とは無関係に、第2器具要素に画定される有効表面が減少する。したがって、前記外科用器具を使用すれば、生体組織部分を従来器具より生体に優しい態様で結合できる。
【0007】
冒頭で述べたような種類の外科用器具においては、除去位置での第2器具要素に画定される第1周縁線が、操作位置での第2器具要素に画定される第2周縁線より短いと好ましい。このように形状や外観を変更できる第2器具要素では、吻合部分を変形や過伸することなく器具によって生成された結合箇所を通って第2器具要素を移動することができる。
【0008】
器具の操作は、操作位置において第2器具要素を固定するための保持手段を具備する点で特に、さらに改良することができる。したがって、保持手段により、器具要素が操作位置から除去位置に不注意に移動してしまうことがないことが特に保障される。
【0009】
保持手段および第2器具要素がお互いに対して移動可能に配置されるのが、利点である。例えば、保持手段および第2器具要素のこのような相対移動を、器具要素を操作位置から除去位置へ移動するのに利用することができる。
【0010】
本願の別の実施形態によると、外科用器具は第2器具要素を操作位置から除去位置、および/または除去位置から操作位置へ移動するための折畳み機構を具備していてもよい。折畳み機構により、第2器具要素の形状および/または構成を選択的に変更でき、周縁接近線を周縁後退線にまで減少させることができ、および/または、第2周縁器具線を第1周縁器具線までに減らすことができる。
【0011】
折り畳み機構は、保持手段を操作位置から除去位置および/または除去位置から操作位置へ移動させる稼働力を保持手段に伝達するための第1力伝達要素を具備するとき、特に容易に稼働することができる。よって、このように指定した所定の方法においては、第1力伝達要素により、保持手段を例えば純粋に機械的に稼働するか移動させることを可能にし、同保持手段および器具をそれぞれ動かし、操作位置あるいは近接位置から除去位置および/または除去位置から操作位置あるいは近接位置へ移動させることができる。
【0012】
有利なことには、保持手段および、第2器具要素へ稼働力を伝達するための第2力伝達要素は、同器具を操作位置から近接位置へ、および/または近接位置から操作位置へ移動させるようにお互いに対して動作可能に配置される。このように、指定された所定の方法およびお互いに独立して折畳機構および第2器具要素を稼働させることが特に可能である。
【0013】
第2器具要素および保持手段がお互いに対して動作可能および/またはねじり可能および/または螺合可能であるとき特に、該外科用器具の構造的デザインは単純となる。
【0014】
保持手段および/または第1および/または第2力伝達要素は、シャンクに対して動作可能に配置されるときが好ましい。このようにすれば、例えば、手術を行う外科医がシャンク部で器具をつかむことができ、例えば生体組織を結合したり、または指定された所定の方法で患者の身体から器具を取り除くために、保持手段または第1または第2力伝達部を選択的に、適切に所望の方法で稼働することができる。
【0015】
本願の別の好ましい実施例によると、該器具は折畳機構および/または第2力伝達要素および/または保持手段に取り付けられたアクチュエータ機構を備えることができ、折畳機構を稼働、および/または、第2力伝達要素および/または保持手段をシャンクに対して移動させる。アクチュエータ機構は特に、折畳機構あるいは第2力伝達要素あるいは保持手段に対し直接的または間接的に取り付けられるかまたは同アクチュエータ機構と相互作用する、1つまたは複数のアクチュエータ要素かアクチュエータ部材を備えており、好ましくは選択的にそれらを稼働させる。
【0016】
好ましくは、第2器具要素は、第2電極に取り付けられるかその一部を支持する、少なくとも2つの器具要素部材を具備する。好ましくは、特に同一の方法で設計することができる複数の器具要素部材が設けられる。第2器具要素が同要素に画定される長手軸に関して回転対称であるとき有利である。特に、器具要素部材がお互いに対して移動可能に配置または構成されることで、該第2器具要素の外輪郭か外部形状を容易に変更することができる。
【0017】
好ましくは、少なくとも2つの器具要素部材は、第2器具要素により画定される長手軸に対して径方向に移動可能に配置され、あるいは構成される。例えば、器具要素部材の自由端が操作位置から除去位置へ移動する際に長手軸にむかって移動可能であることが好ましい。
【0018】
少なくとも2つの器具要素部材が、少なくとも一部が径方向に延伸するアームの形状をしていることが好ましい。これらの器具要素部材は、例えば第2器具要素を傘やカバーやスリーブの形状に切り取ることで容易に形成できる。
【0019】
できるだけ安定した構成を得るために、少なくとも2つの器具要素部材が第2器具要素の遠位端に配置され、又は固定され、その自由端が近位か略近位方向へ指向することが好ましい。このように、器具要素部材の自由端は電極部を備えるか、近位方向に指向し、および遠位方向へ指向する第1器具要素の電極と相互作用するように構成される電極に取り付けられることができる。
【0020】
第2器具要素の製造は、少なくとも2つの器具要素部材が径方向又は略径方向に延びる直線あるいは曲線のスリットによりお互いに分離されたときは、特に単純となる。これにより、器具要素部材は、例えば、スリットが間に設けられ余裕が生まれるため、お互いに向かって、特にまた長手軸にむかって移動することができる。言い換えると、操作位置から除去位置へ移動する際、周方向に器具要素間の距離を減少させることを許容するような、スリットの規定幅があることが好ましい。
【0021】
第2器具要素の電極が、変形可能な周縁部を備える電極リングの形状であることが好ましい。こういった電極リングにより、単純な方法で周縁接近線が周縁後退線より長くなることを許容することができる。
【0022】
電極リングが径方向にスリットを備えることが好ましい。特に複数のスリットを備えることができる。スリットがひとつのみ提供される場合でも、電極により画定される周縁線の長さを変更することができるように、電極リングの自由端を互いに近づくように、またはお互いから離れるように動かすことができる。同様にこの構成は、電極リングを複数のスリットにより適切な数の電極部に細分することでも、得ることができる。
【0023】
本発明のより好ましい実施例によると、電極リングは中空であり電極リング経路を画定し、および、電極リング経路においては、スリットのある電極リングの自由端と連結するように電極リングバランス要素が動作可能に固定される。電極リングバランス要素により、連続的環状電極を、スリットによりお互いに分離された電極リングの自由端間の間隔とは関連せずに形成することができる。ここで電極は、スリットの部分、すなわち電極リングバランス要素が特に電極リングの自由端から突出する領域において、電極リング自体より若干小さい外径を持ち得る。
【0024】
電極リングが、お互いがスリットで分けられ、器具要素部材のそれぞれの自由端に配置または形成される複数の電極リング部材を備えるとき好ましい。例えば、複数の器具要素部材において、適切な数の電極リング部を用いて形成できる。これにより特に、電極リング部材は近位方向へ指向する電極表面部を画定でき、そして電極は全体として選択的に離れるように配置され、または、それぞれお互いに隣接する電極リング部と接触するような、複数の電極リング部を具備することになる。よって特に電極の周縁線は、操作位置から除去位置へ移動する際の器具要素部材の移動により、所望の方法で減らすことができる。
【0025】
特に簡単な方法で、すなわち第2器具要素部材が操作位置か除去位置のどちらかに位置するのに関わらず、電極リングが全円状で弾性を有する、あるいは拡張可能な素材から成る場合、連続的な電極リングを形成できる。好ましくは、電極リングを形成する素材が導電性である。特にはニチノールを含む素材かニチロールであってもよく、それにより電極に画定される周縁線について、8%の変更まで許容する弾性を得られる。
【0026】
また、第2器具要素が、操作位置において保持手段に対して第2器具要素を固定するための付勢手段を備えるのも有利であり得る。付勢手段は一方で、第2器具要素の安定性を高めることができ、また一方では、例えば第2器具要素に対して保持手段を動かしている間に、器具要素が操作位置から除去位置へ自動的に移動することを許容する。
【0027】
付勢手段の構造的デザインは、それが少なくともひとつの付勢部材を含むという事実により容易にすることができる。2つかそれ以上の付勢部材であってもよい。
【0028】
少なくともひとつの付勢部材が、少なくとも部分的にばね製弾性要素の形状であるとき、外科用器具を特に容易に製造することができる。この場合、特に板ばねあるいはコイルばねが考えられる。また、特に弾性の、あるいはばね製の弾性のあるプラスチック要素が、ある程度候補として考えられる。
【0029】
外科用器具は、少なくとも2つの器具要素部材のうち、少なくとも一部が付勢部材を含む、あるいは形成する場合、特に簡単でコンパクトな方法でデザインすることができる。したがって器具要素部材それ自体が付勢部材を構成することが特に可能となる。例えば、第2器具要素はひとつかそれ以上のプラスチック部材から作ることができる。もし器具要素部材がお互いに分離したプラスチックアームの形状である場合、それらは一定の弾性を本来的に有する。もしそれらが特に除去位置から操作位置へ移動する際に操作位置へ広げられる場合、例えば保持手段によって、第2器具要素を保持手段に対して固定させた状態を保持する。保持手段を、器具要素部材が開放されるように第2器具要素に関して移動させるとき、保持手段はその元の位置へ戻ることができ、そして第2器具要素は自動的に操作位置から除去位置へ移動できる。
【0030】
さらに本発明の好ましい実施形態に従って、少なくとも2つの器具要素部材または第2器具要素の電極が直接あるいは間接的に操作位置においてストップに隣接している状態で、第2器具要素の縦軸から離れる向きへと径方向に作用するストップを具備していてもよい。このストップは、例えば上記した偏向する位置において器具要素部材を固定するように構成され、その位置からは器具要素部材は元の位置に戻ることができる(すなわち、ストップから再度リリースされた後に、操作位置から除去位置へ移動することができる)。
【0031】
保持手段のデザインは、それが長手軸の周りを包囲する環状あるいは略環状ストップ部材を構成し、そしてストップを形成するか備えるとき、特に容易となる。ストップ部材はしたがって、径方向において長手軸から離れる向きへと向いているストップ表面を備えるリングあるいはスリーブ形状に特に構成することができ、特に器具要素部材あるいはその自由端は直接あるいは間接的に操作位置のストップ面に隣接することができる。
【0032】
ストップ部材が縦軸に平行して移動可能に固定され、操作位置から除去位置へ移動する際に少なくとも2つの器具要素部材または第2器具要素の電極を解放する場合に有利である。特に操作位置でストップ部材に対して器具要素が固定されるとき、器具要素に関してストップ部材が動く間、器具要素は元の位置(特に除去位置)へ戻ることができ、そのとき(すなわち、器具要素部材を解放するとき)、ストップ部材はもはやストップとして働くように構成されていない。
【0033】
外科用器具が、生体組織を切断する切断要素を具備することが好ましい。例えば、器具により生成された、2つの生体組織部分の吻合域において、突出する組織を切断することができる。
【0034】
好ましくは、切断要素は、縦軸を囲む環状切断ブレードとして形成される。このような環状切断ブレードは、所望の方法で、器具により生成される環状組織吻合を作成するように構成される。切断要素は、特に切断エッジを備える機械的切断要素あるいはHF切断要素としてデザインすることができる。
【0035】
器具は、保持手段が切断要素を具備または支持するとき、特にコンパクトな方法で製造できる。これにより、特に第2器具要素が近接位置をとり、結合されるべきふたつの生体組織部が対向する第1および第2電極により結合されるとき、切断要素を移動させることを許容する。切断要素が移動するとき、特に第2器具要素が操作位置から除去位置へ移動するのを可能となるように保持手段を動かせる。したがって、これは特に生体吻合域で、突出する生体組織を切断するのとワンステップで行うことができる。
【0036】
器具を除去する際、吻合域において突出する組織を切断するために、切断要素の刃が近位方向へ指向しているとき有利である。
【0037】
外科用器具の操作は、アクチュエータ機構が器具の近位端あるいは器具の近位端域に配置または動作可能に固定される、少なくとも一つのアクチュエータ部材を含む点で、単純な方法で改良することができる。器具のシャンクに関して同器具の移動を選択的に許容するように、特に第2器具要素および保持手段に取り付ける複数のアクチュエータ部材を備えることができる。
【0038】
前述の記載は、以後に記載する外科用器具の実施例を特に備える。
【0039】
特徴1、 生体組織(126、128)を結合するための外科用器具であり、
シャンク又はシャフト(12)と、
第1および第2器具要素(46、48、46’、46’’、46’’’)とを備え、
前記器具要素(46、48、46’、46’’、46’’’)は互いに動作可能に配置または形成され、それぞれ電極(28、58、58’、58’’)を具備し、
前記電極(28、58、58’、58’’)は、前記器具要素(46、48、46’、46’’、46’’’)の近接位置において、互いに最小の間隔を画定し、互いに対向し、かつ、互いに向かい合っており、
第1器具要素(48)はシャンク(12)の遠位端(22)に配置または形成され、
第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)は、前記近接位置に移動可能な操作位置から除去位置に移動できるように構成され、
前記除去位置において前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)の前記電極(58、58’、58’’)により画定される周縁後退線(154)が、前記近接位置において前記電極(58、58’、58’’)により画定される周縁接近線(152)より短くなることを特徴とする、
外科用器具。
【0040】
特徴2、 前記除去位置において前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)により画定される第1器具線(156)が、前記操作位置において前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)により画定される第2器具線(158)より短いことを特徴とする、特徴1、特に特徴1の序文に記載の外科用器具。
【0041】
特徴3、 前記操作位置において前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)を固定する保持手段(82、82’)を有することを特徴とする、特徴1または2に記載の外科用器具。
【0042】
特徴4、前記保持手段(82、82’)と前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)とが、互いに対して移動可能に配置されることを特徴とする、特徴3に記載の外科用器具。
【0043】
特徴5、前記操作位置から前記除去位置および/または前記操作位置から前記除去位置へ前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)を移動させる折畳機構(200、200’、200’’、200’’’)を有することを特徴とする、特徴1〜4のいずれか一つに記載の外科用器具。
【0044】
特徴6、 前記折畳機構(200、200’、200’’、200’’’)が、前記保持手段(82、82’)に前記操作位置から前記除去位置および/または前記操作位置から前記除去位置へ移動させるための動力を前記保持手段(82、82’)に伝達するための第1力伝達要素(40)を備えることを特徴とする、特徴5に記載の外科用器具。
【0045】
特徴7、 前記保持手段(82、82’)と前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)へ動力を伝達する第2力伝達要素(38)とが、前記第2器具要素を前記操作位置から前記近接位置および/または前記近接位置から前記操作位置へ移動させるために、互いに移動可能に配置されることを特徴とする、特徴6に記載の外科用器具。
【0046】
特徴8、前記第2力伝達要素(38)および前記保持手段(82、82’)が互いに動作可能および/またはねじり可能および/または螺合可能であるように構成されることを特徴とする、特徴7に記載の外科用器具。
【0047】
特徴9、前記保持手段(82、82’)および/または前記第1および/または前記第2力伝達要素(38、40)が前記シャンク(12)に対して移動可能に配置されることを特徴とする、特徴6〜8のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0048】
特徴10、前記折畳機構(200、200’、200’’、200’’’)を稼働させ、および/または前記第2力伝達要素(38)および/または前記保持手段(82、82’)を前記シャンク(12)に対して移動するアクチュエータ機構(96)を特徴とする、特徴5〜9のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0049】
特徴11、 前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)が、第2電極(58、58’)に取り付けられる、または前記第2電極の一部を支持する少なくとも2つの器具要素部材(74、74’、74’’、74’’’)を備えることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0050】
特徴12、 少なくとも2つの前記器具要素部材(74、74’、74’’、74’’’)が、前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)により画定される縦軸(14)に対して径方向に移動可能に配置または構成されることを特徴とする、特徴11に記載の外科用器具。
【0051】
特徴13、 少なくとも2つの前記器具要素部材(74、74’、74’’、74’’’)が、少なくともその一部が径方向状に突出するアームの形状に構成されることを特徴とする、特徴11または12に記載の外科用器具。
【0052】
特徴14、 少なくとも2つの前記器具要素部材(74、74’、74’’、74’’’)が前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)の遠位端に配置または固定され、その自由端(150、150’、150’’、150’’’)が近位方向または実質的に近位の方向に指向することを特徴とする、特徴11〜13のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0053】
特徴15、 少なくとも2つの前記器具要素部材(74、74’、74’’、74’’’)が、径方向又は実質的に径方向に延伸する直線状か曲線状のスリット(72、72’、72’’、72’’’)により互いに分離されることを特徴とする、特徴11〜14のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0054】
特徴16、 前記第2器具要素(46)の前記電極(58、58’、58’’)が、変形可能な周縁部を備える電極リング(60)の形状に形成されることを特徴とする、特徴1〜15のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0055】
特徴17、 前記電極リング(58、58’)が、径方向に溝を有することを特徴とする、特徴16に記載の外科用器具。
【0056】
特徴18、 前記電極リング(58)が中空であり電極リング経路(62)を画定し、前記電極リング経路(62)において電極リングバランス要素(70)が溝を有する前記電極リング(58)の自由端(66、68)を連結するため移動可能に固定されることを特徴とする、特徴17に記載の外科用器具。
【0057】
特徴19、 前記電極リング(58’)が、互いにスリット(72’)により分離される複数の電極リング部分(164)を構成し、それぞれの前記電極リング部分は器具要素部材(46’)の自由端(150’)に配置または形成されることを特徴とする、特徴17に記載の外科用器具。
【0058】
特徴20、 前記電極リング(58’’)は全円状で、弾性または拡張性のある素材から作られることを特徴とする、特徴16に記載の外科用器具。
【0059】
特徴21、 前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)は、前記付勢手段(80、80’、80’’)前記操作位置において前記保持手段(82、82’)に対して付勢される前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)を保持する付勢手段(80、80’、80’’)を備えることを特徴とする、特徴1〜20のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0060】
特徴22、 前記付勢手段(80、80’、80’’)が、少なくとも1つの付勢部材(78、78’、78’’)を含むことを特徴とする、特徴21に記載の外科用器具。
【0061】
特徴23、 少なくとも1つの前記付勢部材(78、78’、78’’)は、少なくともその一部がばね弾性要素の形状に形成されることを特徴とする、特徴22に記載の外科用器具。
【0062】
特徴24、 少なくとも2つの前記器具要素部材(78)の少なくとも一部が、付勢部材(76)を構成または形成することを特徴とする、特徴22または23に記載の外科用器具。
【0063】
特徴25、 前記保持手段(82)が前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)の前記縦軸(14)から径方向に
外側へ指向するように動作するストップ(85)を備え、
前記操作位置において、少なくとも2つの前記器具要素部材(74、74’、74’’、74’’’)または前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)の前記電極(58、58’、58’’)が、前記ストップと
直接的または間接的に隣接する状態であることを特徴とする、特徴3〜24のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0064】
特徴26、 前記保持手段(82)が、前記縦軸を(14)を囲むとともに、前記ストップ(85)を形成または構成する、環状または実質的に環状のストップ部材(87)を含むことを特徴とする、特徴25に記載の外科用器具。
【0065】
特徴27、前記ストップ部材(87)が前記縦軸(14)に対して平行に移動可能に固定され、操作位置から除去位置へ移動する際に少なくとも2つの前記器具要素部材(74、74’、74’’、74’’’)または前記第2器具要素(46、46’、46’’、46’’’)の前記電極(58、58’、58’’)を解放することを特徴とする、特徴26に記載の外科用器具。
【0066】
特徴28、 生体組織を切断するための切断要素(88)を有することを特徴とする、特徴1〜27のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0067】
特徴29、前記切断要素(88)が前記縦軸(14)を囲む環状刃の形状に構成されることを特徴とする、特徴28に記載の外科用器具。
【0068】
特徴30、 前記保持手段(82)が前記切断要素(88)を構成することを特徴とする、特徴28または29に記載の外科用器具。
【0069】
特徴31、前記切断要素(88)の切断エッジ(90)が近位方向に指向することを特徴とする、特徴28〜30のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0070】
特徴32、前記アクチュエータ機構(96)が前記器具(10)の近位端または近位端部分に移動可能に配置又は移動可能に固定される、少なくともひとつのアクチュエータ部材(98、108)を備えることを特徴とする、特徴10〜31のいずれか一項に記載の外科用器具。
【0071】
本発明の好適な実施形態の下記に記載する事項は、以下の図面において、図示されることとなる。図面の説明は、以下の通りである。