特許第6039685号(P6039685)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6039685不均一な物理的特徴を有する扁平物品を仕分けるための仕分け機、及び前記扁平物品を仕分ける方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039685
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】不均一な物理的特徴を有する扁平物品を仕分けるための仕分け機、及び前記扁平物品を仕分ける方法
(51)【国際特許分類】
   B07C 1/04 20060101AFI20161128BHJP
   B65G 57/03 20060101ALI20161128BHJP
【FI】
   B07C1/04
   B65G57/03 Z
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-548133(P2014-548133)
(86)(22)【出願日】2012年10月9日
(65)【公表番号】特表2015-500739(P2015-500739A)
(43)【公表日】2015年1月8日
(86)【国際出願番号】FR2012052291
(87)【国際公開番号】WO2013093250
(87)【国際公開日】20130627
【審査請求日】2015年4月15日
(31)【優先権主張番号】1162391
(32)【優先日】2011年12月23日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】514135362
【氏名又は名称】ソリスティック
(74)【代理人】
【識別番号】100107515
【弁理士】
【氏名又は名称】廣田 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100107733
【弁理士】
【氏名又は名称】流 良広
(74)【代理人】
【識別番号】100115347
【弁理士】
【氏名又は名称】松田 奈緒子
(72)【発明者】
【氏名】ガイ・ダルモン
(72)【発明者】
【氏名】グザヴィエ・バスティアン
(72)【発明者】
【氏名】ピエール・カンパニョーレ
(72)【発明者】
【氏名】ジャン−ミッシェル・ルブール
【審査官】 福島 和幸
(56)【参考文献】
【文献】 特表2007−518646(JP,A)
【文献】 特開平10−167478(JP,A)
【文献】 実公昭62−043964(JP,Y2)
【文献】 特開平08−198493(JP,A)
【文献】 特開2001−270615(JP,A)
【文献】 特開2005−018177(JP,A)
【文献】 特表2007−529384(JP,A)
【文献】 特開2005−350148(JP,A)
【文献】 特公昭62−029351(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B07C 1/00−99/00
B65G 57/03
B65G 57/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
異なるタイプの不均一な物理的特徴を有する扁平物を仕分けるための仕分けであって、
前記扁平物品が、手紙、雑誌、窓あり若しくは窓なしの封筒、新聞、又はまち付き若しくはまちなしのプラスチック若しくは紙で包装されたカタログを含み、
前記仕分け機が、特定の前記扁平物品間のピッチ及び特定の速度に従って前記扁平物品を搬送するコンベアを有し、
前記仕分け機が、段積みゾーの端に前記扁平物を段積みするのに好適な段積みを備える少なくとも1つの仕分け出口を更に有し、
前記段積みが、前記段積みゾーンにおける保持要素に対して前記扁平物品を段積みするのに好適な回転式アクチュエータ、並びに前記段積みゾーンの上流に、前記段積みゾーンに到達する各扁平物品の経路を横断する空気ジェットを吹き出すのに好適な少なくとも1つの吹き出しノズル、及び前記段積みゾーンに搬送される前記扁平物品の後縁を押すことができる後縁フラップを更に有し、
前記仕分け機が、複数の操作プログラムが設定された監視及び制御手段を有し、前記複数の操作プログラムの各々が、特定のタイプの前記扁平物品について最適化された異なる操作パラメータに従って、前記吹き出しノズル、前記後縁フラップ、及び前記回転式アクチュエータをそれぞれ制御するよう設計され、
前記仕分け機が、前記段積み機に搬送される前記各扁平物品の前記物理的特徴のタイプを検出することができる検出手段を更に有し、
前記検出手段の検出結果に基づいて、前記監視及び制御手段が、適切な扁平物品の所定のタイプに対応する1の操作プログラムを選択して、前記吹き出しノズル、前記後縁フラップ、及び前記回転式アクチュエータの少なくとも1つを制御することを特徴とする仕分け機。
【請求項2】
前記後縁フラップが、前記段積みゾーンに到達する扁平物品に干渉しないように前記段積みゾーンから後退している待避位置と、段積みされる前記扁平物品の後方部分を前記段積みゾーンに向かって押すように前記段積みゾーンに向かって旋回している動作位置との間を移動するように取り付けられ、前記後縁フラップが、能動的段ばらしプログラムに応じて待避位置から動作位置に移動するように前記監視及び制御手段によって制御される請求項1に記載の仕分け機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、不均一な物理的特徴を有する扁平物品を仕分けるための仕分け機であって、段積みゾーンの端に前記扁平物品を段積みするのに好適な段積み機を備える少なくとも1つの仕分け出口を有し、前記段積み機が、前記段積み機用の所定の操作パラメータ、特に、前記扁平物品間のピッチ及び前記扁平物品が搬送される速度等を設定する少なくとも1つの段ばらしプログラムに従って監視及び制御手段によって制御される仕分け機に関する。
【0002】
また、本発明は、不均一な物理的特徴を有する扁平物品を仕分ける方法であって、前記扁平物品が、所定の操作パラメータ、特に、前記扁平物品間のピッチ及び前記扁平物品が搬送される速度等に従って段積みゾーンの端に段積みされる方法に関する。
【0003】
本発明において、「扁平物品」とは、特に限定されないが、郵便物を意味する。仕分け機を用いて仕分け及び段積みされるのに好適な郵便物は、様々な大きさであってよく、また、特に剛性に関して様々な機械的特徴を有していてよい。このような郵便物は、特に、通常の手紙、雑誌、窓あり若しくは窓なしの封筒、新聞、又はまち付き若しくはまちなしのプラスチック若しくは紙で包装されたカタログであってよい。
【背景技術】
【0004】
従来、扁平物品の仕分け機は、マガジンを備える供給入口と、扁平物品を連続して端に置く段ばらし機とを有する。次いで、扁平物品は、一般に、捕捉システムに向かって搬送され、次いで、並んで配置されている仕分け出口に向かう。従来、各仕分け出口は、段積みゾーンの端に扁平物品を段積みするのに好適な段積み機を備える。段積み機は、様々な寸法の段積みゾーンを有するので、扁平物品を受け取って、段積み体として積み重ねることができる。段積みゾーンは、扁平物品の積み重ねの影響下で移動するように取り付けられた保持要素によって画定される。また、段積みゾーンは、扁平物品が当接する微動縁部によっても画定される。回転式アクチュエータは、扁平物品の段積みに随伴するように、段積みゾーンに向かって移動している各扁平物品の到着と同時に始動する。
【0005】
従来、扁平物品は、処理される扁平物品のフォーマットに応じて専用の仕分け機を用いて仕分け及び段積みされる。したがって、小さなサイズの扁平物品用の「手紙」フォーマット及び大きいサイズの扁平物品用の「大判郵便」フォーマット等の様々な所定のフォーマットが存在する。また、手紙等の郵便物及び特定の雑誌等の非密封郵便物等、様々な種類の扁平物品が存在する。また、扁平物品は、紙及びプラスチック等の様々な材料で作製され得る。仕分け機は、その操作パラメータが扁平物品の所定のタイプ(フォーマット、種類、及び材料)に最も適合するように調整される。このような操作パラメータの調整により、仕分け機が非常に高い処理速度を達成することが可能になる。
【0006】
しかし、処理上の要件を満たすために、多くの場合、同じ仕分け機で様々なタイプの扁平物品を処理できる必要がある。したがって、仕分け機は、もはや1つの所定のタイプの扁平物品専用ではなく、様々なタイプの扁平物品に適合する必要がある。したがって、仕分け機は、様々なタイプの扁平物品に適合する中間の操作パラメータ設定に調整される。しかし、このような中間の操作パラメータは、あるタイプの扁平物品には最適となり得るが、他のタイプには最適ではないので、全体的に、専用の仕分け機を用いたときに比べて仕分け機の効率が低下する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、最適な仕分け効率を保証しながら様々なタイプの扁平物品に適応することができる扁平物品の仕分け機及び扁平物品の仕分け方法を提案することによって上記問題点を解決することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この目的のために、本発明は、不均一な物理的特徴を有する扁平物品を仕分けるための仕分け機であって、段積みゾーンの端に前記扁平物品を段積みするのに好適な段積み機を備える少なくとも1つの仕分け出口を有し、前記段積み機が、前記段積み機用の所定の操作パラメータ、特に、前記扁平物品間のピッチ及び前記扁平物品が搬送される速度等を設定する少なくとも1つの段ばらしプログラムに従って監視及び制御手段によって制御され、前記仕分け機が、所定の物理的特徴を有する扁平物品の既定のタイプにそれぞれ割り当てられる複数のプログラムを有すること、及び前記段積み機に到達する各入来(incoming)扁平物品の所定の物理的特徴を判定する判定手段を有することを特徴とし、前記監視及び制御手段が、前記段積み機に到達する前記扁平物品に扁平物品の既定のタイプを割当てる判定の後に作用し、且つ前記入来扁平物品が段積みされている間に所定の操作パラメータが適用されるように、対応する段ばらしプログラムを起動させるように配置されている仕分け機に関する。
【0009】
本発明の基本的な概念は、段積み機に到達する前に各扁平物品の物理的特徴を判定し、前記段積み機に到達する前記扁平物品が属する扁平物品のタイプに応じて前記段積み機を最適にパラメータ化するために前記物理的特徴を使用することである。
【0010】
本発明の仕分け機は、有利なことに、以下の特徴を有し得る:
・判定手段が、段積み機の上流に設けられ、且つ前記段積み機に到達する扁平物品の所定の特徴を検出するのに好適な検出手段を含む;
・段積み機が、段積みされた扁平物品を受け取るのに好適な少なくとも1つの保持要素と前記保持要素に対して前記扁平物品を段積みするのに好適な回転式アクチュエータとを有し、前記回転式アクチュエータが、適宜始動時点及び速度プロファイルのうちの少なくとも1つを起動させるための能動的段ばらしプログラムに従って前記監視及び制御手段によって制御されるブラシなしモータに連結されている;
・前記段積み機が、段積みゾーンの上流に設けられる少なくとも1つの後縁フラップを有し、前記後縁フラップが、前記段積みゾーンに到達する扁平物品に干渉しないように前記段積みゾーンから後退している待避位置と、段積みされる扁平物品の後方部分を前記段積みゾーンに向かって押すように前記段積みゾーンに向かって旋回している動作位置との間を移動するように取り付けられ、前記後縁フラップが、能動的段ばらしプログラムに応じて待避位置から動作位置に移動するように監視及び制御手段によって制御される;
・段積み機が、前記段積みゾーンの上流に設けられ、且つ扁平物品の任意の開いた部分を前記扁平物品に向かって再度接近させるように前記段積みゾーンに到達する扁平物品の経路を横断する空気ジェットを吹き出すのに好適な少なくとも1つの吹き出しノズルを有し、前記吹き出しノズルが、能動的段ばらしプログラムに応じて空気ジェットを吹き出すように監視及び制御手段によって制御される。
【0011】
また、本発明は、不均一な物理的特徴を有する扁平物品を仕分ける方法であって、前記扁平物品が、所定の操作パラメータ、特に、前記扁平物品間のピッチ及び前記扁平物品が搬送される速度等に従って、段積み機を用いて段積みゾーンの端に段積みされ、前記方法が、所定の物理的特徴を有する扁平物品の既定のタイプを予め判定すること、前記段積み機に到達する各入来扁平物品の物理的特徴を前記段積み機の上流において判定すること、入来扁平物品に扁平物品の既定のタイプを割当てること、及び割当てられた既定のタイプに応じて入来扁平物品が段積みされている間に所定の操作パラメータが適用されることを特徴とする方法を提供する。
【0012】
本発明の方法は、有利なことに、以下の特徴を有し得る:
・既定のタイプを判定するために、段積み機に到達する扁平物品の所定の物理的特徴を段積み機の上流で検出する;
・段積みを実施するために、ブラシなしモータを用いて起動させる回転式アクチュエータを用い、前記モータの少なくとも作動時点及び速度プロファイルは、判定される扁平物品の既定のタイプに応じて制御される;
・段積みを実施するために、段積みゾーンの上流に配置され、且つ前記段積みゾーンに到達する扁平物品に干渉しないように前記段積みゾーンから後退している待避位置と段積みされる扁平物品の後方部分を前記段積みゾーンに向かって押すように前記段積みゾーンに向かって旋回している動作位置との間を移動する少なくとも1つの後縁フラップを用い、前記後縁フラップが、検出される扁平物品の既定のタイプに応じて待避位置から動作位置へと移動するように制御される;
・段積みを実施するために、扁平物品の任意の開いた部分を前記扁平物品に再度接近させるように段積みゾーンに到達する扁平物品の経路を横断する空気ジェットを吹き出すために前記段積みゾーンの上流に設けられる少なくとも1つの吹き出しノズルを用い、前記吹き出しノズルが、検出される扁平物品のタイプに応じて制御される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
非限定的な例を通して及び得られる実施形態に関する以下の詳細な説明を読み、添付図面を参照することにより、本発明をより理解することができ、他の利点も明らかになる。
図1図1は、ある操作構成を有する本発明の仕分け機の一部の概略断面図である。
図2図2は、ある操作構成を有する本発明の仕分け機の一部の概略断面図である。
図3図3は、ある操作構成を有する本発明の仕分け機の一部の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1〜3を参照すると、扁平物品100、101を仕分けるための仕分け機1は、矢印D1によって示される主搬送方向及び複数の副搬送方向(そのうちの1つだけを矢印D2によって示している)を画定する複数の搬送ベルト10、11、12、13を含む。したがって、仕分け機1は、前記搬送ベルト10、11、12、13間に扁平物品100、101を挟むことによってこれらを端に搬送するのに好適である。各副搬送方向D2は、所定の仕分け計画に応じて主搬送方向D1及び副搬送方向D2のいずれかに向かって扁平物品100、101を導くために自動的に旋回するのに好適な切替フラップ2によって、分岐において、主搬送方向D1から分離する。各副搬送方向D2は、段積み機3を備える仕分け出口において展開する。
【0015】
段積み機3は、ロッド32に沿って並進するように取り付けられた保持要素31によって画定される段積みゾーン30を有する。したがって、保持要素31は、段積み開始位置と段積み終了位置との間を移動し得る。この移動中、保持要素31の位置は、段積みゾーン30において構築される扁平物品100の段積み体の高さに適合するように絶えず変化する。また、この保持要素31は、それを段積み開始位置に戻す回復手段(不図示)に連結されている。
【0016】
また、段積み機3は、主搬送方向D1及び副搬送方向D2に対して実質的に垂直である軸Aを中心として回転するように取り付けられたバケットホイール型の回転式アクチュエータ4を有する。回転式アクチュエータ4は、段積みゾーン30に到達する入来扁平物品101の副搬送方向D2における経路に配置される。この回転式アクチュエータ4は、軸Aを具現化したピンによって担持され、副搬送方向D2において扁平物品101が到達する方向とは反対方向に湾曲している2つのスプール41がそこから延在するハブを有する。スプール41は、回転式アクチュエータ4が回転したときに、段積みゾーン30に到達する扁平物品101の副搬送方向D2における経路に次々入り込むのに好適なスロット42を画定する。扁平物品101がスプール41に対向して到達すると、前縁がスロット42に受容され、段積みされるのに随伴する。回転式アクチュエータ4は、ブラシなしであるか又はロータ位置センサ(不図示)と共にそのロータに永久磁石を有するタイプのモータに連結され、監視及び制御手段(不図示)を用いて前記モータの始動時間及び速度プロファイルを制御することができる。例えば、ブラシなし型のこのモータは、少なくとも約7ニュートンメートル(Nm)のトルクを有する。したがって、ブラシなし型のモータは、段積みされる入来扁平物品101のタイプに適合して変化するように回転式アクチュエータ4を始動、加速、減速、及び停止させるのに好適である。ブラシなし型のモータにより、加速及び/又は速度設定点を迅速且つ頻繁に変化させ、過加熱することなしに、優れた反復性で、設定点を正確にコンパイルしながらこれら操作を実施することが可能になる。したがって、ブラシなし型のモータにより、適切な抵抗及び/又は駆動トルクを印加しながら、特に、扁平物品100、101の重量及びサイズに応じて異なる操作サイクルを実施することができる。一例として、標準寸法の扁平物品100、101は、4メートル/秒(m/s)の標準速度(即ち、80%)で、又は大きなサイズの扁平物品100、101の場合は3.5m/s未満の速度で段積みすることができる。
【0017】
また、仕分け機1は、段積みゾーン30の上流の、切替フラップ2と回転式アクチュエータ4との間に設けられている後縁フラップ5を有する。後縁フラップ5は、扁平物品100、101の経路の回転式アクチュエータ4と同じ側に設けられ、軸Bを中心として旋回するように取り付けられており、前記軸に関連して待避位置(図1及び2に示す)と動作位置(図3に示す)との間を移動可能である。待避位置において、後縁フラップ5は、副搬送方向D2に到達する扁平物品101の経路から後退しており、特に、段積みゾーン30から後退している。したがって、段積みゾーン30に到達する扁平物品101には干渉しない。動作位置では、後縁フラップ5は、段積みゾーン30に向かって旋回し、副搬送方向D2に到達する扁平物品101の経路を横断する。後縁フラップ5は、段積みゾーン30に到達する扁平物品101の後縁が後縁フラップ5を通過するときに待避位置から動作位置に移動するように監視及び制御手段によって制御される。したがって、後縁フラップ5は、段積みゾーン30に到達する扁平物品101を、前記段積みゾーン30に既に形成されている扁平物品100の段積み体に押し付ける。後縁フラップ5の役割は、扁平物品101が副経路D2に並んで留まりがちなとき、及び形成されている段積み体に対して不適切に担持されがちなときにはすぐに、搬送ベルト13から各扁平物品101の後縁を解放することである。
【0018】
また、仕分け機1は、段積みゾーン30の上流の、後縁フラップ5と回転式アクチュエータ4との間に設けられている吹き出しノズル6を有する。吹き出しノズル6は、扁平物品100、101の経路の、後縁フラップ5及び回転式アクチュエータ4が配置されている側とは反対側に配置されている。吹き出しノズル6は、段積みゾーン30に到達する扁平物品101の経路を横断する空気ジェットを吹き出すのに好適である。この空気ジェットは、段積みゾーン30に到達する扁平物品101の任意の開いた部分を前記扁平物品の面に再度接近させる傾向がある。例えば、段積みゾーン30に面する表紙が段積みされる際に折れ曲がる傾向がある雑誌タイプの特定の非密封扁平物品101の場合、折れ曲がり異常が生じることが多い。表紙が開く傾向がある場合、空気ジェットにより表紙を閉じた状態で維持したり、雑誌に再度接近させたりすることが可能である。吹き出しノズル6は、監視及び制御手段によって制御されて、任意の空気ジェットを吹き出さないように閉鎖状態(図1及び3に示す)にあるか、又は空気ジェットを吹き出すように開放状態(図2に示す)にある。この空気ジェットは、好ましくは、下流且つ段積みゾーン30に向かって導かれる。
【0019】
図示する本発明の実施形態では、仕分け機1は、最後に、検出手段7、例えばカメラ、秤、レーザー、又は任意の他の好適な設備を有するので、段積み機3に到達する前に扁平物品101の所定の物理的特徴、例えば、長さ、高さ、厚み、重量、剛性、材料、又は扁平物品101の種類を検出することができる。これら検出手段7(カメラによって図示される)は、段積み機3の上流、特に、後縁フラップ5、吹き出しノズル6、及び回転式アクチュエータ4の上流に設けられる。
【0020】
本発明の別の実施形態(不図示)では、段積み機3に到達する扁平物品101の所定の物理的特徴は、先行する仕分け作業中に得られる情報を保存するための保存手段を介して得られる。この場合、仕分け機1は、扁平物品101の順序、特に前記扁平物品101の所定の物理的特徴の順序を予め認識している。この目的のために、これら所定の特徴は、先行する仕分け段階中に検出され、例えば、ファイル又は無線周波数認識(RFID)カード等の任意の種類のメディアに保存されていてよい。したがって、判定手段は、段積みされる扁平物品の所与の順序について予め記録されている所定の物理的特徴を読み取るための手段からなっていてよい。
【0021】
監視及び制御手段は、段積み機3の操作パラメータ、より具体的には、後縁フラップ5、吹き出しノズル6、及び回転式アクチュエータ4の操作パラメータを制御するためにこれら所定の物理的特徴を使用する。この目的のために、仕分け機1は、複数のプログラムを有し、前記プログラムはそれぞれ扁平物品の所定のタイプに対して機能する。扁平物品の既定のタイプの数は、求める調整の精度に依存する。扁平物品の各既定のタイプは、対象となる既定のタイプについて最適化されている所定の操作パラメータに関連している。したがって、下記非限定的な例の通り、既定のタイプと既定の操作パラメータとの組合せを予め定義しておくことができる。
既定のタイプ1+操作パラメータ1:
・長さ:210ミリメートル(mm)未満;及び
・高さ:150mm未満;
− 回転式アクチュエータ4の速度プロファイルPv1(約4m/s);
− 回転式アクチュエータ4は、始動時点Td1で始動;
− 後縁フラップ5は使用しない(待避位置にある);
− 吹き出しノズル6は使用しない(閉鎖状態にある)。
既定のタイプ2+操作パラメータ2:
・長さ:210mm未満;及び
・高さ:150mm超;
− 回転式アクチュエータ4の速度プロファイルPv2(約3.5m/s);
− 回転式アクチュエータ4は、始動時点Td2で始動;
− 後縁フラップ5は使用しない(待避位置にある);
− 吹き出しノズル6は使用しない(閉鎖状態にある)。
既定のタイプ3+操作パラメータ3:
・長さ:210mm超;及び
・材料:プラスチック;
− 回転式アクチュエータ4の速度プロファイルPv3;
− 回転式アクチュエータ4は、始動時点Td2で始動;
− 後縁フラップ5を使用する(待避位置及び動作位置にある);
− 吹き出しノズル6は使用しない(閉鎖状態にある)。
既定のタイプ4+操作パラメータ4:
・長さ:210mm超;及び
・非密封扁平物品;
− 回転式アクチュエータ4の速度プロファイルPv4(約3.5m/s);
− 回転式アクチュエータ4は、始動時点Td2で始動;
− 後縁フラップ5を使用する(旋回時点Tp1において待避位置から動作位置に移動);
− 吹き出しノズル6を使用する(吹き出し時点Ts1において閉鎖状態から開放状態に移動)。
既定のタイプ5+操作パラメータ5:
・長さ:210mm超;及び
・材料:プラスチック;
− 回転式アクチュエータ4の速度プロファイルPv5(約3.5m/s);
− 回転式アクチュエータ4は、始動時点Td3で始動;
− 後縁フラップ5を使用する(旋回時点Tp2において待避位置から動作位置に移動);
− 吹き出しノズル6は使用しない(閉鎖状態にある)。
【0022】
当然、段積み機3の操作パラメータは、操作パラメータの多数の他の可能な組合せを得るために、様々に組合せてよい。
【0023】
上記の通り仕分け機1を用いて実施される扁平物品100、101を仕分ける方法について以下に説明する。
【0024】
図1を参照すると、特定の扁平物品100は、段積みゾーン30に既に段積みされており、次第に回転式アクチュエータ4から離れて保持要素31を移動させる。段積みされる次の扁平物品101は、搬送ベルト10、11、12によって搬送され、切替フラップ2を用いて副搬送方向D2に導かれる。回転式アクチュエータ4は、段積みしている間に扁平物品101をスロット42に受容し、導く位置にある。吹き出しノズル6は、閉鎖状態にあり、後縁フラップ5は、待避位置にある。この段階では、扁平物品101の物理的特徴は、前記扁平物品が段積み機3に到達する前に検出手段によって検出される。例えば、第1の書簡テーブルを用いて、入来扁平物品101について検出された物理的特徴に対応する扁平物品の所定のタイプを判定し、扁平物品101に既定のタイプを適宜割り当てる。したがって、扁平物品101が段積み機3に到達する前に、既定のタイプに基づいて、段積み中に後縁フラップ5、吹き出しノズル6、及び回転式アクチュエータ4の操作を制御することができる。
【0025】
次いで、図2を参照すると、扁平物品101は、段積みゾーン30に向かって進んでおり、検出手段7を越えた位置にある。それは、未だ待避位置にある後縁フラップ5の位置に存在し、回転式アクチュエータ4のスロット42に嵌合している。この段階では、回転式アクチュエータ4は、適切な始動時点Td1〜3において始動するように、適切な速度プロファイルPV1〜5に従って制御される。更に、吹き出しノズル6は、吹き出し時点Ts1において、監視及び制御手段によって制御されて、扁平物品101の任意の部分的に開いた部分を再度接近させるように閉鎖状態から開放状態に移動する。次いで、検出手段7は、段積み機3に到達する前に次の扁平物品101の物理的特徴を検出するのに好適である。
【0026】
次いで、図3を参照すると、扁平物品101は、段積みされるとき、回転式アクチュエータ4を随伴する。この段階では、吹き出しノズル6は、閉鎖状態にあるように監視及び制御手段によって制御され、検出手段7は、次の扁平物品101の物理的特徴を検出することができ、回転式アクチュエータ4は、適切な速度プロファイルPV1〜5に従って制御され続ける。後縁フラップ5は、所定の時点Tp1〜2において、監視及び制御手段によって制御されて、既に形成されている扁平物品100の段積み体に対して段積みゾーンに到達する扁平物品101の後縁を押し付けるように待避位置から動作位置へと移動する。
【0027】
したがって、本発明の仕分け機1及び仕分け方法によって、扁平物品100、101を仕分けるときに優れた仕分け効率を保証することができる最適な特定の操作パラメータを適用するように、物理的特徴の差を考慮しながら確実に且つ効率的に任意のタイプの扁平物品100、101を段積みすることができる。
図1
図2
図3