(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ブロードキャストに関連する情報を前記デバイスにおいて前記位置情報サーバから受信するステップであって、前記ブロードキャストに関連する前記情報が、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信される、ステップをさらに含み、前記ADの前記有効性を検証するステップが、ポイントツーポイントで受信される前記情報を使用する請求項1に記載の方法。
前記デバイスが、ブロードキャストメッセージの初めに現れる前記デジタル署名からの公開鍵識別子を使用することにより前記少なくとも1つの鍵を特定することによって、前記ブロードキャストメッセージ全体を受信する前に前記デジタル署名されたブロードキャストメッセージに関する前記認証の検証を開始する請求項8に記載の方法。
前記デバイスが前記暗号化されたブロードキャストメッセージを暗号化解除するための前記少なくとも1つの鍵を有すると判定するステップが、前記ブロードキャストメッセージを暗号化解除する際に使用されるべき前記少なくとも1つの鍵を示す前記少なくとも1つの制御パラメータに含まれる暗号化鍵IDを使用するステップを含む請求項1に記載の方法。
前記ブロードキャストメッセージからの前記ADを暗号化解除するステップが、前記複数のブロードキャスト制御パラメータからのカウンタを使用するステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
ブロードキャストに関連する情報を受信するステップであって、前記ブロードキャストに関連する前記情報が、測位プロトコルを使用して前記デバイスにおいて前記位置情報サーバからポイントツーポイントで受信され、前記位置情報サーバからポイントツーポイントで受信される前記ブロードキャストに関連する前記情報が、暗号化鍵をともなう前記初期カウンタの第1の部分と、前記初期カウンタの前記第1の部分および前記暗号化鍵に対する識別子とを含む、ステップをさらに含む請求項19に記載の方法。
複数のブロードキャストメッセージが検証プロセス中に失敗する場合に前記ブロードキャストメッセージに関連するブロードキャストシステムの使用を少なくとも一時的に止めるステップをさらに含む請求項1に記載の方法。
前記ブロードキャストメッセージが、LTE測位プロトコル(LPP)メッセージまたはLPP/LPP拡張(LPPe)アシスタンスデータ提供メッセージである請求項1に記載の方法。
前記トランシーバが、前記ブロードキャストに関連する情報を前記デバイスにおいて前記位置情報サーバから受信するようにさらに構成され、前記ブロードキャストに関連する前記情報が、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信され、前記ADの前記有効性を検証することが、ポイントツーポイントで受信される前記情報を使用する請求項24に記載のデバイス。
前記プロセッサが、前記ブロードキャストメッセージの初めに現れる前記デジタル署名からの公開鍵識別子を使用することにより前記少なくとも1つの鍵を特定することによって、前記トランシーバが前記ブロードキャストメッセージ全体を受信する前に前記デジタル署名されたブロードキャストメッセージに関する前記認証の検証を開始する請求項31に記載のデバイス。
前記デバイスが前記暗号化されたブロードキャストメッセージを暗号化解除するための前記少なくとも1つの鍵を有すると判定することが、前記ブロードキャストメッセージを暗号化解除する際に使用されるべき前記少なくとも1つの鍵を示す前記少なくとも1つの制御パラメータに含まれる暗号化鍵IDを使用することを含む請求項24に記載のデバイス。
前記トランシーバが、ブロードキャストに関連する情報を前記位置情報サーバから受信するようにさらに構成され、前記情報が、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信され、前記位置情報サーバからポイントツーポイントで受信される前記ブロードキャストに関連する前記情報が、暗号化鍵をともなう前記初期カウンタの第1の部分と、前記初期カウンタの前記第1の部分および前記暗号化鍵に対する識別子とを含む請求項38に記載のデバイス。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
たとえば、LTEおよびLTEアドバンスト (LTE-A)システムで実装するための、LCSのアシスタンスデータのブロードキャストのためのさまざまな技術が提供される。本明細書に記載の実施形態は、既存の要求されないアシスタンスデータ提供(PAD)メッセージを利用することによってLPP/LPPe複合測位プロトコルを使用する。本発明の実施形態は、別のアシスタンスデータブロードキャストプロトコルを定義および実装する必要性を回避する。LCSのアシスタンスデータのブロードキャストを可能にすることは、より速く、より正確な位置特定と、GNSSなどのターゲットに基づく位置メソッドの使用と、位置情報サーバの負荷軽減と、暗号化が使用される場合に一部の/すべてのブロードキャストされる支援に対して課金する能力と、サービングネットワークにおいてローミングしている人およびホーム加入者をサポートする能力とをもたらす可能性がある。さらに、アシスタンスデータのブロードキャストは、潜在的に、3GPPおよび3GPP2によって開発された制御プレーンの位置情報ソリューションと、OMAによって開発されたSUPL (セキュアユーザプレーンロケーション(Secure User Plane Location))位置情報ソリューションとの両方に適用可能である。
【0006】
データをブロードキャストするための例示的な方法が、位置情報サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してデバイスにポイントツーポイントで送信するステップと、ブロードキャストメッセージングに関連する情報に基づいて位置情報サーバからデバイスに1つまたは複数のアシスタンスデータ(AD)メッセージをブロードキャストするステップとを含んでいてもよい。一実施形態において、測位プロトコルは、LPP拡張(LPPe)プロトコルと組み合わされたLTE測位プロトコル(LPP)プロトコルであってもよい。ブロードキャストメッセージングに関連する情報は、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、1つまたは複数のADメッセージのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージングに関連する情報をポイントツーポイントで送信するステップは、測位プロトコルを使用して位置情報サーバにデバイスからポイントツーポイントで送信された要求に応答するものであってもよい。
【0007】
一部の実施形態において、1つまたは複数のADメッセージは、ポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に記載された暗号化、またはポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に記載されたスケジューリングを使用してもよい。加えて、ブロードキャストメッセージングに関連する情報は、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定するために使用されてもよく、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定する情報は、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている地理的エリア、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている1組のセルサイト、1つまたは複数のADメッセージを送信するための期間、1つまたは複数のADメッセージの有効期間、または1つまたは複数のADメッセージをブロードキャストするシステム、あるいはポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に記載されたブロードキャストされているADのタイプを特定する情報のうちの1つあるいは複数を含んでいてもよい。
【0008】
方法の一部の実装において、1つまたは複数のADメッセージの少なくとも一部は、暗号化されてもよく、1つまたは複数のADメッセージは、暗号化のためにカプセル化され、ポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報を使用して暗号化される。
【0009】
一部の実施形態において、位置情報サーバからデバイスにADをブロードキャストするステップは、デバイスにブロードキャストするためのブロードキャストサブシステムに1つまたは複数のADメッセージを送信するステップを含んでいてもよい。ADをブロードキャストするステップは、ブロードキャスト機能を交換するステップ、位置情報サーバにおいてブロードキャストサブシステムからの特定のADの要求を受信するステップ、現在または将来利用可能なブロードキャストの容量に関するブロードキャストサブシステムからの指示を位置情報サーバにおいて受信するステップ、あるいは位置情報サーバからブロードキャストサブシステムに正常に転送された1つまたは複数のADメッセージに対する肯定応答を受信するステップのうちの1つまたは複数を含む、位置情報サーバと情報を交換するステップをさらに含んでいてもよい。
【0010】
さらに、一部の実施形態において、位置情報サーバによって実行される方法は、1つまたは複数のADメッセージのそれぞれを一意のメッセージIDと関連付けられていてもよく、ただ1つのADメッセージが、メッセージの有効期間内に同じ一意のメッセージIDと関連付けられる。方法は、位置情報サーバからデバイスへのADメッセージ内の複数のブロードキャストされるADタイプのそれぞれにラベルを割り振ってもよい。また、方法は、アクセスノードまたは全地球航法衛星システム(GNSS)に関連する位置特定ADを取得してもよい。1つの実装において、ADは、運用および保守(O&M)シグナリングを使用して取得されてもよい。方法は、1つまたは複数のADメッセージの複数の内容が変更される必要があるときに、位置情報サーバにおいて1つまたは複数のADメッセージを更新するステップをさらに含んでいてもよい。
【0011】
一部の実装において、1つまたは複数のADメッセージの内容または/およびスケジューリングは、複数のデバイスからのポイントツーポイントのADの要求のタイプおよび数ならびに/あるいはローカルエリアで利用可能なアクセスネットワークのタイプに基づいて適合されてもよい。1つまたは複数のADメッセージの内容は、デバイスに関して検出されたデバイスのサポートのレベルに基づいて適合されてもよい。1つまたは複数のADメッセージの内容は、アシスト型全地球航法衛星システム(A-GNSS)に関するADを含んでいてもよく、デバイスのサポートのレベルは、デバイスがA-GNSSをサポートすることを含み、1つまたは複数のADメッセージの頻度は、デバイスに基づくA-GNSSをサポートする多数のアタッチされたデバイスを検出することに応じて増やされる。
【0012】
一部の態様において、ADのブロードキャストの頻度は、ポイントツーポイントでブロードキャストメッセージングに関連する情報を要求しているデバイスの数が増加したと判定することと、複数のデバイスからの位置特定要求の数が大きく増えたと判定することと、現在の時間が統計的に活発な活動に関連する時刻に近いと判定することと、地理的エリアのアタッチされたデバイスの密度が高いと判定することと、位置情報サーバがポイントツーポイントの位置情報サービス要求によって、またはリソースの不足によって混雑していると判定することとのうちの1つまたは複数に応じて増やされてもよい。
【0013】
アシスタンスデータ(AD)を受信するための例示的方法において、方法は、位置情報サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信するステップと、ブロードキャストメッセージングに関連する情報に従って、位置情報サーバからブロードキャストされた1つまたは複数のADメッセージを受信するステップとを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージングに関連する情報は、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、1つまたは複数のADメッセージのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。一部の実装において、測位プロトコルは、LPP拡張(LPPe)プロトコルと組み合わされたLTE測位プロトコル(LPP)プロトコルであってもよい。さらに、ブロードキャストメッセージングに関連する情報は、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定する情報を含み、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定する情報は、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている地理的エリア、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている1組のセルサイト、1つまたは複数のADメッセージを送信するための期間、1つまたは複数のADメッセージの有効期間、1つまたは複数のADメッセージをブロードキャストするシステム、またはブロードキャストされているADのタイプのうちの1つまたは複数を含む。一部の実装において、1つまたは複数のADメッセージは、ブロードキャストサブシステムを通じて受信される。
【0014】
データをブロードキャストするための例示的なサーバが、サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してデバイスにポイントツーポイントで送信し、ポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に従ってサーバからデバイスにアシスタンスデータ(AD)メッセージをブロードキャストするように構成されたトランシーバと、ブロードキャストメッセージングに関連する情報を決定するように構成されたプロセッサとを含み、ブロードキャストメッセージングに関連する情報は、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、ADのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージングに関連する情報をポイントツーポイントで送信するステップは、測位プロトコルを使用して位置情報サーバにデバイスからポイントツーポイントで送信された要求に応答するものであってもよい。
【0015】
一部の実施形態において、プロセッサは、1つまたは複数のADメッセージを、ポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報、またはポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に記載されたスケジューリングを使用して暗号化してもよい。加えて、ブロードキャストメッセージングに関連する情報は、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定するためにプロセッサによって使用されてもよく、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定する情報は、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている地理的エリア、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている1組のセルサイト、1つまたは複数のADメッセージを送信するための期間、1つまたは複数のADメッセージの有効期間、または1つまたは複数のADメッセージをブロードキャストするシステム、あるいはポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に記載されたブロードキャストされているADのタイプを特定する情報のうちの1つあるいは複数を含む。
【0016】
サーバの一部の態様において、1つまたは複数のADメッセージの少なくとも一部は、プロセッサによって暗号化されてもよく、1つまたは複数のADメッセージは、暗号化のためにカプセル化され、ポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報を使用して暗号化される。
【0017】
一部の実施形態において、位置情報サーバからデバイスにADをブロードキャストすることは、トランシーバを使用してデバイスにブロードキャストするためのブロードキャストサブシステムに1つまたは複数のADメッセージを送信することを含む。ADをブロードキャストすることは、ブロードキャスト機能を交換すること、位置情報サーバにおいてブロードキャストサブシステムからの特定のADの要求を受信すること、現在または将来利用可能なブロードキャストの容量に関するブロードキャストサブシステムからの指示を位置情報サーバにおいて受信すること、あるいは位置情報サーバからブロードキャストサブシステムに正常に転送された1つまたは複数のADメッセージに対する肯定応答を受信することのうちの1つまたは複数を含む、位置情報サーバと情報を交換することをさらに含んでいてもよい。
【0018】
さらに、一部の実施形態において、位置情報サーバに関連するプロセッサは、1つまたは複数のADメッセージのそれぞれを一意のメッセージIDと関連付けられていてもよく、ただ1つのADメッセージが、メッセージの有効期間内に同じ一意のメッセージIDと関連付けられる。プロセッサは、位置情報サーバからデバイスへのADメッセージ内の複数のブロードキャストされるADタイプのそれぞれにラベルを割り振ってもよい。また、サーバは、アクセスノードまたは全地球航法衛星システム(GNSS)に関連する位置特定ADを取得してもよい。1つの実装において、ADは、運用および保守(O&M)シグナリングを使用して取得されてもよい。方法は、1つまたは複数のADメッセージの複数の内容が変更される必要があるときに、位置情報サーバにおいて1つまたは複数のADメッセージを更新するステップをさらに含んでいてもよい。
【0019】
一部の実装において、1つまたは複数のADメッセージの内容または/およびスケジューリングは、複数のデバイスからのポイントツーポイントのADの要求のタイプおよび数ならびに/あるいはローカルエリアで利用可能なアクセスネットワークのタイプに基づいて適合されてもよい。1つまたは複数のADメッセージの内容は、デバイスに関して検出されたデバイスのサポートのレベルに基づいて適合されてもよい。1つまたは複数のADメッセージの内容は、アシスト型全地球航法衛星システム(A-GNSS)に関するADを含んでいてもよく、デバイスのサポートのレベルは、デバイスがA-GNSSをサポートすることを含み、1つまたは複数のADメッセージの頻度は、デバイスに基づくA-GNSSをサポートする多数のアタッチされたデバイスを検出することに応じて増やされる。
【0020】
一部の実装において、ADのブロードキャストの頻度は、ポイントツーポイントでブロードキャストメッセージングに関連する情報を要求しているデバイスの数が増加したと判定することと、複数のデバイスからの位置特定要求の数が大きく増えたと判定することと、現在の時間が統計的に激しい活動に関連する時刻に近いと判定することと、地理的エリアのアタッチされたデバイスの密度が高いと判定することと、位置情報サーバがポイントツーポイントの位置情報サービス要求によって、またはリソースの不足によって混雑していると判定することとのうちの1つまたは複数に応じてプロセッサおよびトランシーバによって増やされてもよい。
【0021】
アシスタンスデータ(AD)を受信するための例示的なデバイスが、位置情報サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信し、ブロードキャストメッセージングに関連する情報に従って、位置情報サーバからブロードキャストされた1つまたは複数のADメッセージを受信するためのトランシーバを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージングに関連する情報が、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、1つまたは複数のADメッセージのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つを含むとプロセッサによって判定されてもよい。一部の実装において、測位プロトコルは、LPP拡張(LPPe)プロトコルと組み合わされたLTE測位プロトコル(LPP)プロトコルであってもよい。さらに、ブロードキャストメッセージングに関連する情報は、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定する情報を含んでいてもよく、1つまたは複数のADメッセージがどこでどのようにブロードキャストされているかを特定する情報は、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている地理的エリア、1つまたは複数のADメッセージがブロードキャストされている1組のセルサイト、1つまたは複数のADメッセージを送信するための期間、1つまたは複数のADメッセージの有効期間、1つまたは複数のADメッセージをブロードキャストするシステム、またはブロードキャストされているADのタイプのうちの1つまたは複数を含む。一部の実装において、1つまたは複数のADメッセージは、ブロードキャストサブシステムを通じて受信される。
【0022】
プロセッサに結合された例示的な非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、プロセッサによって実行可能な命令を含んでいてもよく、命令は、位置情報サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントでデバイスに送信する命令であって、ブロードキャストメッセージングに関連する情報が、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、1つまたは複数のADメッセージのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つの含む命令と、ポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に従って位置情報サーバからデバイスにアシスタンスデータ(AD)メッセージをブロードキャストする命令とを含む。
【0023】
別のプロセッサに結合された別の例示的な非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、プロセッサによって実行可能な命令を含んでいてもよく、命令は、位置情報サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信する命令であって、ブロードキャストメッセージングに関連する情報が、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、1つまたは複数のADメッセージのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つの含む命令と、ブロードキャストメッセージングに関連する情報に従って、位置情報サーバからブロードキャストされた1つまたは複数のADメッセージを受信する命令とを含む。
【0024】
例示的な装置が、サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してデバイスにポイントツーポイントで送信するための手段であって、ブロードキャストメッセージングに関連する情報が、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、1つまたは複数のADメッセージのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つの含む手段と、ポイントツーポイントで送信されたブロードキャストメッセージングに関連する情報に従ってサーバからデバイスにアシスタンスデータ(AD)メッセージをブロードキャストするための手段とを含んでいてもよい。例示的なデバイスが、位置情報サーバからのブロードキャストメッセージングに関連する情報を、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信するための手段であって、ブロードキャストメッセージングに関連する情報が、復号鍵、復号鍵ID、ADタイプ、ADタイプID、1つまたは複数のADメッセージのスケジューリング、ブロードキャストシステム、ブロードキャストエリア、および認証情報のうちの少なくとも1つの含む手段と、ブロードキャストメッセージングに関連する情報に従って、位置情報サーバからブロードキャストされた1つまたは複数のADメッセージを受信するための手段とを含んでいてもよい。
【0025】
位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)メッセージを受信するための例示的な方法が、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを受信するステップと、位置情報サービスで使用するための第1のADメッセージを決定するステップと、マスタスケジュールから第1のADメッセージに関するスケジュールを特定するステップと、特定されたスケジュールを使用して第1のADメッセージを受信するステップとを含んでいてもよい。第1のADメッセージは、1つまたは複数の情報ブロックの一部として受信されてもよい。情報ブロックは、位置情報サービスのためのLTEシステム情報ブロック(SIB)であってもよい。一部の態様において、情報ブロックは、マスタスケジュールの送信に関する第2のスケジュールをさらに含んでいてもよい。マスタスケジュールは、マスタスケジュールの送信に関する第2のスケジュールを含んでいてもよい。
【0026】
一部の実装において、情報ブロックは、マスタスケジュールの変更に関連するバージョン識別子をさらに含んでいてもよい。第1のADメッセージに関するスケジュールは、タイプID、セグメント数またはメッセージ数の指示、メッセージまたはセグメントの送信の指示、および終了メッセージフラグのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。終了メッセージフラグは、送信される連続するセグメントが第1のADメッセージの終わりであるかどうかを示していてもよい。それらのタイプのADメッセージは、LTE測位プロトコル(LPP)またはLPP拡張(LPPe)測位プロトコルによって定義されたメッセージを含んでいてもよい。一部の実装において、マスタスケジュールは、ブロードキャストサブシステムから受信されてもよい。その他の実装において、マスタスケジュールは、位置情報サーバから受信されてもよい。
【0027】
位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)メッセージを送信するための例示的な方法が、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関するブロードキャストスケジュールを決定するステップと、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを含む、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを構築するステップと、情報ブロックをブロードキャストノードに送信するステップとを含んでいてもよい。一態様において、情報ブロックは、位置情報サービスのためのLTEシステム情報ブロック(SIB)であってもよい。
【0028】
一部の実装において、情報ブロックは、マスタスケジュールの変更に関連するバージョン識別子をさらに含んでいてもよい。第1のADメッセージに関するスケジュールは、タイプID、セグメント数またはメッセージ数の指示、メッセージまたはセグメントの送信の指示、および終了メッセージフラグのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。終了メッセージフラグは、送信される連続するセグメントが第1のADメッセージの終わりであるかどうかを示していてもよい。それらのタイプのADメッセージは、LTE測位プロトコル(LPP)またはLPP拡張(LPPe)測位プロトコルによって定義されたメッセージを含んでいてもよい。一部の実施形態において、方法は、位置情報サーバによって実行される。方法は、少なくとも1つのタイプのADメッセージをブロードキャストすると決定するステップと、アシスタンスデータ提供(PAD)メッセージを構築するステップと、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを使用してブロードキャストノードにPADメッセージを送信するステップとをさらに含んでいてもよい。
【0029】
位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)メッセージを受信するための例示的なデバイスが、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを受信するためのトランシーバと、位置情報サービスで使用するための第1のADメッセージを決定し、マスタスケジュールから第1のADメッセージに関するスケジュールを特定し、特定されたスケジュールを使用して第1のADメッセージを受信するためのプロセッサとを含んでいてもよい。第1のADメッセージは、1つまたは複数の情報ブロックの一部としてトランシーバにより受信されてもよい。情報ブロックは、位置情報サービスのためのLTEシステム情報ブロック(SIB)であってもよい。一部の態様において、情報ブロックは、マスタスケジュールの送信に関する第2のスケジュールをさらに含んでいてもよい。マスタスケジュールは、マスタスケジュールの送信に関する第2のスケジュールを含んでいてもよい。
【0030】
デバイスの一部の実装において、情報ブロックは、マスタスケジュールの変更に関連するバージョン識別子をさらに含んでいてもよい。第1のADメッセージに関するスケジュールは、タイプID、セグメント数またはメッセージ数の指示、メッセージまたはセグメントの送信の指示、および終了メッセージフラグのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。終了メッセージフラグは、送信される連続するセグメントが第1のADメッセージの終わりであるかどうかを示していてもよい。それらのタイプのADメッセージは、LTE測位プロトコル(LPP)またはLPP拡張(LPPe)測位プロトコルによって定義されたメッセージを含んでいてもよい。一部の態様において、マスタスケジュールは、ブロードキャストサブシステムからトランシーバにより受信されてもよい。その他の実装において、マスタスケジュールは、位置情報サーバからトランシーバにより受信されてもよい。
【0031】
位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)メッセージを送信するための例示的なデバイスが、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関するブロードキャストスケジュールを決定し、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを含む、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを構築するためのプロセッサと、情報ブロックをブロードキャストノードに送信するためのトランシーバとを含んでいてもよい。一態様において、情報ブロックは、位置情報サービスのためのLTEシステム情報ブロック(SIB)であってもよい。
【0032】
デバイスの一部の実装において、情報ブロックは、マスタスケジュールの変更に関連するバージョン識別子をさらに含んでいてもよい。第1のADメッセージに関するスケジュールは、タイプID、セグメント数またはメッセージ数の指示、メッセージまたはセグメントの送信の指示、および終了メッセージフラグのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。終了メッセージフラグは、送信される連続するセグメントが第1のADメッセージの終わりであるかどうかを示していてもよい。それらのタイプのADメッセージは、LTE測位プロトコル(LPP)またはLPP拡張(LPPe)測位プロトコルによって定義されたメッセージを含んでいてもよい。一部の実施形態において、デバイスは、位置情報サーバであってもよい。デバイスに関連するプロセッサは、少なくとも1つのタイプのADメッセージをブロードキャストすると決定することと、アシスタンスデータ提供(PAD)メッセージを構築することと、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを使用してブロードキャストノードにPADメッセージを送信するためにトランシーバを使用することとをさらに含んでいてもよい。
【0033】
プロセッサに結合された例示的な非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、プロセッサによって実行可能な命令を含んでいてもよく、命令は、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを受信し、位置情報サービスで使用するための第1のADメッセージを決定し、マスタスケジュールから第1のADメッセージに関するスケジュールを特定し、特定されたスケジュールを使用して第1のADメッセージを受信する命令を含む。
【0034】
別のプロセッサに結合された別の例示的な非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、プロセッサによって実行可能な命令を含み、命令は、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関するブロードキャストスケジュールを決定し、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを含む、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを構築し、情報ブロックをブロードキャストノードに送信し、少なくとも1つのタイプのADメッセージをブロードキャストすると決定し、アシスタンスデータ提供(PAD)メッセージを構築し、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを使用してブロードキャストノードにPADメッセージを送信する命令を含む。
【0035】
位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)メッセージを受信するための例示的なデバイスが、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを受信するための手段と、位置情報サービスで使用するための第1のADメッセージを決定するための手段と、マスタスケジュールから第1のADメッセージに関するスケジュールを特定するための手段と、特定されたスケジュールを使用して第1のADメッセージを受信するための手段とを含んでいてもよい。
【0036】
位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)メッセージを送信するための別の例示的なデバイスが、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関するブロードキャストスケジュールを決定するための手段と、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを含む、位置情報サービスのためにブロードキャストされるさまざまなタイプのADメッセージに関して定義されたマスタスケジュールを含む情報ブロックを構築するための手段と、情報ブロックをブロードキャストノードに送信するための手段と、少なくとも1つのタイプのADメッセージをブロードキャストすると決定するための手段と、アシスタンスデータ提供(PAD)メッセージを構築するための手段と、少なくとも1つのタイプのADメッセージに関して定義されたブロードキャストスケジュールを使用してブロードキャストノードにPADメッセージを送信するための手段とを含んでいてもよい。
【0037】
ブロードキャストメッセージを検証するための例示的な方法が、位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)および複数のブロードキャスト制御パラメータを含むブロードキャストメッセージをデバイスにおいて位置情報サーバから受信するステップと、位置情報サーバから受信された複数のブロードキャスト制御パラメータからの少なくとも1つの制御パラメータを使用してADの有効性を検証するステップとを含んでいてもよい。一部の態様において、方法は、ブロードキャストに関連する情報をデバイスにおいて位置情報サーバから受信するステップであって、ブロードキャストに関連する情報が、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信されるステップをさらに含んでいてもよく、ADの有効性を検証するステップが、ポイントツーポイントで受信される情報を使用する。
【0038】
ADの検証のいくつかの例示的な方法が、少なくとも事前に定義された期間のブロードキャストメッセージの一意性を示す、複数のブロードキャスト制御パラメータからの少なくとも1つのパラメータを調べることによって、ブロードキャストメッセージが重複するメッセージではないと判定するステップ、複数のブロードキャスト制御パラメータからの時間インジケータに基づいてブロードキャストメッセージの適用可能性を判定するステップであって、デバイスが、ADの有効性がまだ生じていないか、もしくは既に失効しているかどうかを判定する際に時間インジケータを使用するステップ、複数のブロードキャスト制御パラメータからの地理的エリアインジケータに基づいてブロードキャストメッセージの適用可能性を判定するステップであって、デバイスが、デバイスの位置に基づいてブロードキャストメッセージがデバイスに対して有効であるかどうかを判定する際に地理的エリアインジケータを使用するステップ、ブロードキャストメッセージが、デバイスによって必要とされる少なくとも1つのタイプのADを含むと判定するステップ、またはブロードキャストメッセージがデジタル署名されていると判定するステップを含んでいてもよい。
【0039】
ブロードキャストメッセージがデジタル署名される実施形態において、方法は、デバイスが、デジタル署名されたブロードキャストメッセージに関する認証の検証を実行するための少なくとも1つの鍵を有すると判定し、少なくとも1つの鍵を使用してブロードキャストメッセージのデジタル署名を検証することによってブロードキャストメッセージの有効性を検証する。デジタル署名されたブロードキャストメッセージが、カプセル化されてもよく、非対称暗号化を使用してもよい。一部の態様において、デバイスは、ブロードキャストメッセージの初めに現れるデジタル署名からの公開鍵識別子を使用することにより少なくとも1つの鍵を特定することによって、ブロードキャストメッセージ全体を受信する前にデジタル署名されたブロードキャストメッセージに関する認証の検証を開始する。ポイントツーポイントで受信されるブロードキャストに関連する情報に基づいて、デバイスがデジタル署名されたブロードキャストメッセージを必要とするように構成されている場合、方法は、ブロードキャストメッセージがデジタル署名されていないと判定し、ブロードキャストメッセージがデジタル署名されていないと判定することに応じてブロードキャストメッセージを破棄してもよい。一部の実装において、デジタル署名を検証することは、少なくとも1つの鍵を使用してブロードキャストメッセージのデジタル署名を変換することと、ブロードキャストメッセージの表現を変換されたデジタル署名と比較することと、変換されたデジタル署名がブロードキャストメッセージの表現と同じである場合にブロードキャストメッセージが本物であると判定することとを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージの表現は、セキュアハッシュアルゴリズム(SHA)に基づくハッシュを使用して生成されてもよい。
【0040】
さらに、方法は、ブロードキャストメッセージが暗号化されていると判定するステップと、ブロードキャストメッセージが暗号化されていると判定するステップに応じて、デバイスが暗号化されたブロードキャストメッセージを暗号化解除するための少なくとも1つの鍵を有すると判定するステップと、少なくとも1つの鍵を使用してブロードキャストメッセージを暗号化解除するステップとを含んでいてもよい。ADは、対称暗号化を使用して暗号化されてもよい。一部の態様において、デバイスが暗号化されたブロードキャストメッセージを暗号化解除するための少なくとも1つの鍵を有すると判定することは、ブロードキャストメッセージを暗号化解除する際に使用されるべき少なくとも1つの鍵を示す少なくとも1つの制御パラメータに含まれる暗号化鍵IDを使用することを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージは、カプセル化されてもよい。一部の実装において、ブロードキャストメッセージからのADを暗号化解除することは、複数のブロードキャスト制御パラメータからのカウンタを使用することをさらに含む。初期カウンタが、位置情報サーバによってデバイスに2つに分けて送信される。位置情報サーバからポイントツーポイントで受信されるブロードキャストに関連する情報は、暗号化鍵をともなう初期カウンタの第1の部分と、初期カウンタの第1の部分および暗号化鍵に対する識別子とを含んでいてもよい。初期カウンタの第2の部分は、少なくとも複数のブロードキャスト制御パラメータからのカウンタから導出されてもよい。ブロードキャストメッセージが最初のブロードキャストメッセージである場合、初期カウンタを導出することが、ポイントツーポイントモードを使用して初期鍵(initial key)の第1の部分を受信することと、ブロードキャストモードを使用して初期鍵の第2の部分を受信することと、第1の部分および第2の部分を使用して初期カウンタを導出することとを含んでいてもよい。後続のブロードキャストメッセージのための別のカウンタが、現在のブロードキャストメッセージから当該カウンタを使用して導出されてもよい。方法は、複数のブロードキャストメッセージが検証プロセス中に失敗する場合にブロードキャストメッセージに関連するブロードキャストシステムの使用を少なくとも一時的に止めるステップをさらに含んでいてもよい。一部の実施形態において、ブロードキャストメッセージは、LTE測位プロトコル(LPP)またはLPP/LPP拡張(LPPe)アシスタンスデータ提供メッセージであり、測位プロトコルは、LPP/LPPeである。
【0041】
ブロードキャストメッセージを検証するための例示的なデバイスが、位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)および複数のブロードキャスト制御パラメータを含むブロードキャストメッセージをデバイスにおいて位置情報サーバから受信するためのトランシーバと、位置情報サーバから受信された複数のブロードキャスト制御パラメータからの少なくとも1つの制御パラメータを使用してADの有効性を検証するためのプロセッサとを含んでいてもよい。一部の態様において、トランシーバは、ブロードキャストに関連する情報をデバイスにおいて位置情報サーバから受信することをさらに含んでいてもよく、ブロードキャストに関連する情報は、測位プロトコルを使用してポイントツーポイントで受信され、ADの有効性を検証することは、ポイントツーポイントで受信される情報を使用する。
【0042】
デバイスは、少なくとも事前に定義された期間のブロードキャストメッセージの一意性を示す、複数のブロードキャスト制御パラメータからの少なくとも1つのパラメータを調べることによって、ブロードキャストメッセージが重複するメッセージではないと判定するステップ、複数のブロードキャスト制御パラメータからの時間インジケータに基づいてブロードキャストメッセージの適用可能性を判定することであって、デバイスが、ADの有効性がまだ生じていないか、もしくは既に失効しているかどうかを判定する際に時間インジケータを使用するステップ、複数のブロードキャスト制御パラメータからの地理的エリアインジケータに基づいてブロードキャストメッセージの適用可能性を判定するステップであって、デバイスが、デバイスの位置に基づいてブロードキャストメッセージがデバイスに対して有効であるかどうかを判定する際に地理的エリアインジケータを使用するステップ、ブロードキャストメッセージが、デバイスによって必要とされる少なくとも1つのタイプのADを含むと判定するステップ、またはブロードキャストメッセージがデジタル署名されていると判定するステップを行うためのプロセスを使用することによってADを検証してもよい。
【0043】
ブロードキャストメッセージがデジタル署名される実施形態において、プロセッサは、デバイスが、デジタル署名されたブロードキャストメッセージに関する認証の検証を実行するための、メモリに記憶された少なくとも1つの鍵を有すると判定し、プロセッサを使用して、少なくとも1つの鍵を使用してブロードキャストメッセージのデジタル署名を検証することによってブロードキャストメッセージの有効性を検証する。デジタル署名されたブロードキャストメッセージが、カプセル化されてもよく、非対称暗号化を使用してもよい。一部の態様において、プロセッサは、ブロードキャストメッセージの初めに現れるデジタル署名からの公開鍵識別子を使用することにより少なくとも1つの鍵を特定することによって、ブロードキャストメッセージ全体を受信する前にデジタル署名されたブロードキャストメッセージに関する認証の検証を開始する。ポイントツーポイントで受信されるブロードキャストに関連する情報に基づいて、デバイスがデジタル署名されたブロードキャストメッセージを必要とするように構成されている場合、プロセッサは、ブロードキャストメッセージがデジタル署名されていないと判定し、ブロードキャストメッセージがデジタル署名されていないと判定することに応じてブロードキャストメッセージを破棄してもよい。一部の実装において、プロセッサによってデジタル署名を検証することは、少なくとも1つの鍵を使用してブロードキャストメッセージのデジタル署名を変換することと、ブロードキャストメッセージの表現を変換されたデジタル署名と比較することと、変換されたデジタル署名がブロードキャストメッセージの表現と同じである場合にブロードキャストメッセージが本物であると判定することとを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージの表現は、セキュアハッシュアルゴリズム(SHA)に基づくハッシュを使用して生成されてもよい。
【0044】
さらに、デバイスは、ブロードキャストメッセージが暗号化されていると判定し、ブロードキャストメッセージが暗号化されていると判定することに応じて、デバイスが暗号化されたブロードキャストメッセージを暗号化解除するための少なくとも1つの鍵を有すると判定し、少なくとも1つの鍵を使用してブロードキャストメッセージを暗号化解除するためのプロセッサを含んでいてもよい。ADは、対称暗号化を使用して暗号化されてもよい。一部の態様において、デバイスが暗号化されたブロードキャストメッセージを暗号化解除するための少なくとも1つの鍵を有するとプロセッサにより判定することは、ブロードキャストメッセージを暗号化解除する際に使用されるべき少なくとも1つの鍵を示す少なくとも1つの制御パラメータに含まれる暗号化鍵IDを使用することを含んでいてもよい。ブロードキャストメッセージは、カプセル化されてもよい。一部の実装において、ブロードキャストメッセージからのADを暗号化解除することは、複数のブロードキャスト制御パラメータからのカウンタを使用することをさらに含む。初期カウンタが、位置情報サーバによってデバイスに2つに分けて送信されてもよい。位置情報サーバからポイントツーポイントで受信されるブロードキャストに関連する情報は、暗号化鍵をともなう初期カウンタの第1の部分と、初期カウンタの第1の部分および暗号化鍵に対する識別子とを含んでいてもよい。初期カウンタの第2の部分は、少なくとも複数のブロードキャスト制御パラメータからのカウンタから導出されてもよい。ブロードキャストメッセージが最初のブロードキャストメッセージである場合、初期カウンタを導出することが、ポイントツーポイントモードを使用して初期鍵の第1の部分を受信することと、ブロードキャストモードを使用して初期鍵の第2の部分を受信することと、第1の部分および第2の部分を使用して初期カウンタを導出することとを含んでいてもよい。後続のブロードキャストメッセージのための別のカウンタが、現在のブロードキャストメッセージから当該カウンタを使用して導出されてもよい。方法は、複数のブロードキャストメッセージが検証プロセス中に失敗する場合にブロードキャストメッセージに関連するブロードキャストシステムの使用を少なくとも一時的に止めるステップをさらに含んでいてもよい。一部の実施形態において、ブロードキャストメッセージは、LTE測位プロトコル(LPP)またはLPP/LPP拡張(LPPe)アシスタンスデータ提供メッセージであり、測位プロトコルは、LPP/LPPeである。
【0045】
プロセッサに結合された例示的な非一時的コンピュータ可読記憶媒体が、プロセッサによって実行可能な命令を含み、命令は、位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)および複数のブロードキャスト制御パラメータを含むブロードキャストメッセージをデバイスにおいて位置情報サーバから受信し、位置情報サーバから受信された複数のブロードキャスト制御パラメータからの少なくとも1つの制御パラメータを使用してADの有効性を検証する命令を含む。
【0046】
例示的なデバイスが、位置情報サービスのためのアシスタンスデータ(AD)および複数のブロードキャスト制御パラメータを含むブロードキャストメッセージをデバイスにおいて位置情報サーバから受信するための手段と、位置情報サーバから受信された複数のブロードキャスト制御パラメータからの少なくとも1つの制御パラメータを使用してADの有効性を検証するための手段とを含んでいてもよい。
【0047】
本発明の実施形態は、デバイスがLPP/LPPeのブロードキャストに関連する重要な情報を取得する手段としてLPP/LPPeをポイントツーポイントで使用する可能性を生む。これにより、多くの実装において制御プレーンではなくSUPLが位置情報ソリューションとして使用されるときには適切でない、(ブロードキャストされるアシスタンスデータが暗号化されるときに使用される復号鍵などの)ブロードキャストに関連する情報をデバイスで取得するためにネットワークに基づく制御プレーンのプロトコルに頼ることを避ける。加えて、LPP/LPPeアシスタンスデータのブロードキャストをサポートするために、ブロードキャストされる位置特定アシスタンスデータをカテゴリー分けし、アドバータイズする方法が定義され、既存のLTEシステム情報ブロック(SIB)を適合させる方法が定義される。LPP/LPPeブロードキャストメッセージの分割も、可能にされる。ブロードキャストシステムの観点から見て、内容に関するラベル付け情報、暗号化の使用、PADメッセージ内のデータ内容および分割の変更、ならびにブロードキャストシステムに対する可視性を伝達することができるデータのブロックとしてPADメッセージを扱うことによって、任意のブロードキャストシステムへの適用可能性がもたらされる。これは、PADメッセージが任意のブロードキャストシステムによって(任意のその他のデータのように)ブロードキャストされることを可能にする。さらに、本発明の実施形態は、たとえば、メッセージ内のアシスタンスデータのパラメータを簡潔に示すように、またはサポートされる、ブロードキャストされるアシスタンスデータを示すようにアシスタンスデータをラベル付けするための技術を説明する。その他の実施形態は、ブロードキャストされるアシスタンスデータが、悪意のある発信源からのあり得る偽造されたブロードキャストを無力化するために任意の受信するUEによって認証されることを可能にする。
【発明を実施するための形態】
【0049】
ワイヤレスネットワークによる、またはワイヤレスネットワークに関連するLCSのサポートは、通常、モバイル端末の位置が位置情報サーバおよび/または端末によって取得されることを可能にする、ネットワーク内の、またはネットワークに関連する位置情報サーバを使用する。位置は、モバイル端末内にあるか、もしくはモバイル端末に関連する可能性がある何らかのクライアントアプリケーション(たとえば、アプリケーション、もしくはモバイル端末のユーザ)、またはネットワークの外部にあり、モバイル端末に直接関連しない可能性がある何らかのクライアントアプリケーションによって必要とされる(たとえば、要求される)可能性がある。一部の規格および実装では、モバイル端末が、ネットワーク基地局、アクセスポイント(たとえば、WiFiアクセスポイント(AP))、および/または衛星(たとえば、全地球測位システム(GPS))からの無線送信の測定を行うことができ、これらの測定値を(たとえば、要求に応じて)位置情報サーバによるモバイル端末の位置の計算のために位置情報サーバに転送することができる。その他の規格および実装では、モバイル端末が、無線の測定を行い、それからさらにそのモバイル端末の位置を計算することができ、場合によっては、次に、要求に応じて位置を位置情報サーバに転送することができる。モバイル端末がより信頼性が高く、精度が良く、速い無線の測定を行うことを可能にし、任意で、端末が無線の測定値からその端末の位置を計算することを可能にするために、位置情報サーバが、GPS衛星、またはGLONASSおよびGalileoなどのその他の全地球航法衛星システム(GNSS)システムのための衛星に関する軌道データを含むアシスタンスデータなどのアシスタンスデータを(たとえば、要求に応じて)モバイル端末に転送することができる。アシスタンスデータは、端末の近くの基地局およびアクセスポイントの位置座標と、基地局の無線送信に関するタイミング情報および信号電力と、位置測定および位置計算を支援するためのその他のデータとをさらに含んでいてもよい。アシスタンスデータを利用することができる測位方法の例は、アシスト型GPS (A-GPS)、アシスト型GNSS (A-GNSS)、観測到着時間差(OTDOA: Observed Time Difference Of Arrival)、高度フォワードリンク三辺測量(AFLT: Advanced Forward Link Trilateration)、および改良セルID (E-CID: Enhanced Cell ID)を含む。3GPPの3GPP技術仕様(TS) 36.355のLPPの定義およびOMAのLPPe拡張仕様バージョン1.0のLPPeの定義は、A-GPS、A-GNSS、OTDOA、およびE-CIDの定義を含み、一方、第3世代パートナーシッププロジェクト2 (3GPP2)は、3GPP2 TS C.S0022でAFLTの定義を提供する。
【0050】
さまざまなタイプのアシスタンスデータをサポートし、さまざまなタイプの無線の測定を行い、さまざまな測位方法をサポートするモバイル端末の機能を位置情報サーバが知ることを可能にするために、端末の機能が、端末によって位置情報サーバに(たとえば、要求に応じて)転送されてもよい。逆方向の同様の機能の転送が、さまざまなタイプのアシスタンスデータを提供し、さまざまなタイプの無線の測定をサポートする位置情報サーバの機能をモバイル端末に提供するために使用され得る。位置情報サーバとモバイル端末との間の今述べたインタラクションのすべては、通常、リソースを消費し、遅延を増やし得る(たとえば、無線アクセスネットワークと、ルータまたはゲートウェイなどの1つまたは複数のコアネットワークエンティティとを介した)ポイントツーポイントシグナリングを使用して行われる。
【0051】
今述べたポイントツーポイントのインタラクションは、LPP、LPP/LPPe、および3GPP2 TS C.S0022で定義されたプロトコルなどの測位プロトコルによってサポートされ得る。インタラクションは、3GPP TS 23.271、49.059、25.305、および36.305、ならびに3GPP2 TS X.S0002で定義されたソリューションのうちの1つなどの制御プレーンのソリューションでサポートされ得る。インタラクションは、それぞれ、イネーブラ(Enabler) OMA-ERP-SUPL-V1_0、OMA-ERP-SUPL-V2_0、OMA-ERP-SUPL-V2_1、およびOMA-ERP-SUPL-V3_0でOMAによって定義されたOMAセキュアユーザプレーンロケーション(SUPL)バージョン1.0、バージョン2.0、バージョン2.1、およびバージョン3.0のソリューションのうちの1つなどのユーザプレーンのソリューションでもサポートされ得る。制御プレーンの位置情報ソリューションでは、既存のネットワークインターフェースおよびプロトコルが、(たとえば、UEの位置情報サーバへのポイントツーポイントのインタラクションをサポートするために)ほとんどのシグナリングに関して改良されて使用されるのに対して、SUPLなどのユーザプレーンのソリューションによれば、SUPLセキュアロケーションプラットフォーム(SLP: Secure Location Platform)位置情報サーバは、SUPLではSUPL対応端末(SET)として知られるUEと、その他のネットワークエンティティに対してほとんどが透過的であるデータ(たとえば、TCP/IP)接続を介してインタラクションする。
【0052】
図1 (従来技術)は、LTEのための位置情報サービス(LCS)用のLPP (ポイントツーポイント)測位プロトコルを用いる見本の測位セッションを示す。これは、位置情報サーバとモバイル端末との間のポイントツーポイントのインタラクションの例である。
図1のトランザクションT1は、位置情報サーバとUEとの間の機能の交換のためのものである(LPP機能要求/機能提供)。トランザクションT1において、位置情報サーバは、LPPプロトコルに関連するUEの測位機能の一部またはすべてに関してUEに要求を送信し、そして、UEは、これらの機能を返す。UEは、携帯電話、ワイヤレスPDA、PC、またはLTEワイヤレスネットワークに接続することができる任意のその他のデバイスであってもよい。また、UEは、本明細書全体を通じて、ターゲット、モバイル端末、モバイルデバイス、SET、またはデバイスと交換可能なように呼ばれてもよい。続いて位置情報サーバによって取得された位置情報が、モバイルの加入者またはその他の第3者がアクセス可能である付加価値のあるアプリケーションまたはクライアントのための位置に基づくサービス(LBS)をサポートするために利用できるようにされ得る。ワイヤレスネットワークおよびワイヤレスデバイスは、無線信号の固有の地理位置情報機能と、システムのユーザの移動性の追跡のおかげで、LCSをサポートするために有利な立場にある。
図1のトランザクションT1における情報の交換は、UEの測位機能(たとえば、A-GNSSのサポート、OTDOAおよびE-CIDのためのサポートされるセルラネットワークの測定など)をサーバに知らせる。この情報に基づいて、サーバは、UEの機能と要求される位置の品質(応答時間、精度)との両方に基づいて、使用されるべき測位方法を決定することができる。
【0053】
図1に示されるように、実際の位置情報の要求は、要求されている位置メソッド、必要とされる測定に関する詳細(たとえば、どのGNSSシステム、GNSS信号、およびネットワーク基地局が測定される必要があるか、ならびにUEが位置を計算するのか、または位置情報サーバが位置を計算するのか)を含むLPP位置情報要求(Request Location Information)メッセージをサーバがUEに送信することから始まるT2トランザクション中に行われる。メッセージは、複数の位置に関する周期性および必要とされる応答時間などのその他の報告命令も伝達してもよい。
【0054】
LPP位置情報要求メッセージを受信すると、UEは、そのUEの測位動作を開始する。場合によって、この動作は、たとえば、UEがすべての要求された測定値を取得し、求められる場合には位置を計算するための前の要求からの十分なアシスタンスデータをまだ持っていない場合何らかのアシスタンスデータの要求をトリガーしてもよい。たとえば、UEがGNSSの測定値の取得とそのUE自体の位置の計算とを両方とも行うUEに基づくA-GNSSの位置特定をサーバが要求し、UEが要求されたGNSSシステムに関する最新のエフェメリスデータを持っていない場合、UEは、LPPアシスタンスデータ要求/提供メカニズムを用いてこれらを要求することができる(トランザクションT3)。ほんのいくつか例を挙げるとすれば、(たとえば、現在のUEのサービングセルまたはサービングAPに基づく) UEに関する近似的な基準位置、基準時間、GNSS電離層モデル、基地局、およびWiFi APの位置などのその他のアシスタンスデータも、トランザクションT3の一部としてUEに提供されてもよい。トランザクションT3の一部として、UEは、特定のアシスタンスデータのそのUEの要求をサーバに送信し、サーバは、UEにできるだけ多くのこのアシスタンスデータを返す。要求されたアシスタンスデータを受信すると、UEは、(たとえば、GNSSシステム、基地局、WiFi APの)測定を行い、次に、サーバによってやはり求められている場合には、そのUE自体の位置を計算し、位置情報(たとえば、測定値または計算された位置)の報告をLPP位置情報提供(Provide Location Information)メッセージで位置情報サーバに返し、このLPP位置情報提供メッセージによりトランザクションT2を終了する。
【0055】
上述のように、現在の3GPPに基づく技術は、LCSをサポートするためにLPPおよびLPP/LPPeなどのポイントツーポイントプロトコルを使用する。同じことが、3GPP2 TS C.S0022で定義されたプロトコルなどの、サーバとモバイル端末との間のポイントツーポイント測位プロトコルをやはり使用する符号分割多元接続2000 (CDMA2000)および高速パケットデータ(HRPD)ネットワークなどの3GPP2によって定義されたネットワークにおけるLCSのサポートに当てはまる。ポイントツーポイントプロトコルの使用は、ネットワークとUEとの両方で非常に多くのシグナリングおよび処理を必要とし、ネットワークにアクセスするすべてのUEに十分な位置特定のサポートを提供することを難しくする結果となる。さらに、ブロードキャストによるLCSアシスタンスデータが、GSM(登録商標)およびUMTSアクセスのために標準化されたが、配備されるには至っていない。1つの理由は、ネットワーク基地局、位置情報サーバ、およびUEに対する追加の実装の影響である。別の理由は、ブロードキャストされるアシスタンスデータの規格が、(1999年に定義された) 3GPPリリース98に基づいており、それ以降に定義されたアシスタンスデータの改良をまったく含んでいないことである。第3の理由は、GSM(登録商標)およびUMTSのためのブロードキャストされる位置特定アシスタンスデータをサポートするように既に定義されているブロードキャスト機能などの一部のブロードキャスト機能が、帯域幅を制限しており、大量のアシスタンスデータ(たとえば、GNSSエフェメリスデータ)を低レイテンシでブロードキャストすることができないことである。しかし、ブロードキャストされる位置特定アシスタンスデータは、なおも非常に有用であってもよい。問題は、ブロードキャストされる位置特定アシスタンスデータを、実装に適しており、性能が受信デバイスにとって十分であるように定義することである。以下で説明される本発明の実施形態は、これらのおよびその他の問題を解決する。
【0056】
I.ポイントツーポイントを使用するブロードキャストのサポート
図2は、LTEのための位置情報サービス(LCS)用のブロードキャストプロトコルに関する本発明の例示的な実施形態を示すシグナリングフロー図である。プロセス200のシグナリングは、ハードウェア(回路、専用論理など)、(汎用コンピューティングシステムもしくは専用マシンで実行されるような)ソフトウェア、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組合せを含む処理論理によって実行される。一実施形態において、プロセス200は、
図23に示される1つまたは複数のコンピュータシステム2300によって実行される。一実施形態において、以下で説明される受信ステップおよび送信ステップは、
図23に示されるトランシーバ2350を利用して容易にされ得る。
【0057】
図2において、位置情報サーバ215は、
図5Aを参照して後で説明される位置情報サーバ504に対応していてもよいし、UE 220は、
図5AのUE/SET 502に対応してもよい。
図2の位置情報サーバ215は、いくつかのアシスタンスデータ、位置推定値、機能を交換し、ブロードキャストされているアシスタンスデータに関するスケジュールおよび/またはその他のデータを提供するためにUE 220とポイントツーポイントで通信する。一部の実装においては、
図5A、
図5B、および
図6に示されるブロードキャストサブシステム506などの仲介システムまたは複数のサブシステムが、情報の交換を容易にし、さらにブロードキャストする役目の一部またはすべてを負う。
【0058】
図2のT1トランザクション中に、UE 220によって位置情報サーバ215に送信される、ステップ201のLPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージを使用して、UE 220は、そのUEの現在のサービングセル(または現在のアクセスポイントまたは現在のアクセスネットワーク)を、UE 220に見えるその他のアクセスネットワークおよび/またはその他の任意の関連する情報とともに位置情報サーバ215に提供することができ、位置情報サーバ215によってブロードキャストされているアシスタンスデータ提供メッセージについての情報を要求することができる。UE 220は、ある初めの時間に、たとえば、UEがネットワークにアタッチするときに、またはアシスタンスデータが変わっているときにアシスタンスデータを要求することができる。
【0059】
ステップ201に見られるようなLPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージに対する例示的な改良が、
図20に示される。UEのLPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージに応答して、位置情報サーバ215は、ブロードキャストされているアシスタンスデータ提供メッセージについての情報をともなう、ステップ202に示されるLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージで応答することができる。ステップ202に見られるような、ブロードキャストをサポートするためのLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージに対する例示的な改良が、
図21Aおよび
図21Bに示される。
【0060】
図3について簡潔に検討すると、この図は、
図2のトランザクションT1において、ステップ201に見られるようなLPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージに対する応答の一部として、ステップ202に見られるようなLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージで位置情報サーバ215からUE 220への応答にやはり含まれ得る例示的な情報を示す。ブロック302に、UE 220のローカルエリア内でブロードキャストされているPADメッセージのさまざまなタイプが、含まれ得る。GNSSエフェメリスアシスタンスデータ、GNSSアルマナックアシスタンスデータ、WiFiに関連するデータ、およびE-CIDに関連するデータは、それぞれ、異なるPADタイプの例である。したがって、たとえば、GLONASSのためのGNSSエフェメリスデータは、1つのPADタイプであってもよいし、GNSSアルマナックデータまたはWiFi関連データなどのその他のPADタイプに関するPADメッセージとは別のPADメッセージでブロードキャストされてもよい。PADタイプとタイプIDとの間の関連付けが標準化されていない場合、ブロック304に、(ブロードキャストされるPADメッセージにも含まれる)関連するタイプIDが、やはり含まれ得る。たとえば、タイプIDは、いくつかの値のフィールド、たとえば、特定の測位方法(たとえば、A-GNSS、LTE OTDOA、UMTS OTDOA)を示す主フィールドと、この位置メソッドに関するアシスタンスデータを制限する1つまたは複数の副フィールド(たとえば、A-GNSSの場合、アシスタンスデータがエフェメリスであるか、アルマナックであるか、または電離層補正であるかなどを示す1つのフィールド、および特定のGNSSコンステレーション(たとえば、GPS L1 C/A、近代化されたGPS、GLONASSなど)を示すさらなるフィールド)とを含み得る。タイプIDはPADタイプに対するラベル、たとえば、短い英数字文字列または数値であるに過ぎなくてもよいことに留意されたい。タイプIDが標準化されているとき(つまり、アシスタンスデータの任意のタイプに対するタイプIDが、何らかの公に入手可能な規格で定義されているとき)、ブロック304は省略されてもよく、ブロック302が、ブロードキャストのためにサポートされている標準化されたタイプを伝達してもよい。タイプIDが標準化されていないときは、ブロック304が、(ポイントツーポイントシグナリングのために既に定義されている規約を使用する)アシスタンスデータのさまざまなタイプへの何らかの参照と、受信するUEがブロードキャストされたPADメッセージの内容を素早く判定することを可能にするために位置情報サーバがブロードキャストされるPADメッセージにやはり含み得る対応するタイプIDとを伝達してもよい。ブロック306に、異なるPADタイプのブロードキャストのスケジュールが、ブロードキャストフェーズのために含まれ得る。PADメッセージの一部またはすべてのブロードキャストが暗号化される場合、ブロック308に、復号鍵の値および関連する復号鍵IDが含まれ得る。復号鍵IDは、実際の復号鍵の値に対するラベル(たとえば、数値または短い英数字文字列)である。また、ブロック310に、復号鍵の該当する有効期間と、任意で、現在の復号鍵の有効期間が切れた後に使用されるべき追加の復号鍵とが、含まれ得る。ブロック312に、メッセージは、後で受信されるブロードキャストされるPADメッセージが本当にサーバ215から来るのか、それとも何らかのその他の信頼できないソースから来るのかをUEが判定することを可能にする認証情報も含んでいてもよい。
図3で検討されたパラメータに加えて、broadcastSystem、accessNetworks、coverageArea、およびserverIDなどの、
図21Aおよび
図21Bで検討されるその他のパラメータも、ブロードキャストをサポートするためのLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージに関するパラメータとして含まれ得る。位置特定アシスタンスデータのブロードキャストをサポートする1つまたは複数のブロードキャストシステムの識別情報、アシスタンスデータがブロードキャストされる1つの地理的エリアもしくは1組の地理的エリアまたは1組のセルサイトなどの、これらに対して追加的な、またはこれらとどこかが異なるパラメータも、含まれ得る。
【0061】
図3の情報ブロックの内容は、UEの現在位置または現在のサービングセルに固有であってもよい。たとえば、ユーザが(前のサービングセルまたは前の位置に近いかまたはそこから遠い)何らかの新しいサービングセルまたは新しい位置に移動する場合、UE220および位置情報サーバ215は、新しいサービングセルまたは新しい位置に関する異なるデータを提供するために、再び
図2の提供ステップ201および202を経る必要があってもよい。
【0062】
再び
図2を参照すると、ステップ203によって示されるように、トランシーバ2350およびプロセッサ2310を用いて、UE 220は、T1トランザクション中に位置情報サーバ215と情報を交換した後しばらくして、ステップ202で位置情報サーバ215によって示され得るブロードキャストシステムでLPP/LPPeアシスタンスデータ提供ブロードキャスト(Broadcast Provide Assistance Data)メッセージの監視および受信を開始することができる。その後のある時間に、ステップ204および205において、T2トランザクション中に、位置情報サーバ215は、位置情報サーバ215とUE 220との間の機能交換プロトコルを教唆することができる。機能を交換するために、一実施形態において、LPP/LPPeプロトコルは、位置情報サーバ215とUE 220との間のアシスタンスデータブロードキャスト機能の交換を可能にするように改良されてもよい。一部の実施形態においては、位置情報サーバ215とUE 220との両方が、アシスタンスデータのブロードキャストに対応している。さらに、位置情報サーバ215およびUE 220は、それぞれ、1つまたは複数のブロードキャストシステムを使用する特定のタイプのアシスタンスデータの転送をサポートしてもよい。ステップ204および205に示された機能の交換は、UE 220が進化型/改良型マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(eMBMS)およびLTE SIBなどの異なるブロードキャストシステム上のブロードキャストを用いてどのタイプの支援を受けることができるかを位置情報サーバ215が知ることを可能にする。ステップ204および205に示された方向と逆方向に送信されるメッセージ(
図2に示さず)は、ブロードキャストによってアシスタンスデータを送信するサーバ215の機能に関する同様の情報をUE 220が知ることを可能にすることができる。機能が交換されると、UE 220と位置情報サーバ215との両方が、互いに、アシスタンスデータブロードキャストプロトコルを開始するか、またはアシスタンスデータブロードキャストプロトコルに参加し続けることができるかどうかを知り得る。機能情報は、1)ブロードキャストされるアシスタンスデータを送信または受信する能力と、2)サポートされるブロードキャストシステムのタイプ(たとえば、LTE SIB、eMBMS、OMA BCAST)と、3)ブロードキャストされるアシスタンスデータを暗号化/暗号化解除する能力と、4)メッセージを認証する能力と、5)サポートされるPADに関するタイプIDと、6)ポイントツーポイントでPADメッセージのブロードキャストに関連する支援を送るか、またはアシスタンスデータを受信する能力とをこれらに限定されないが、さらに含み得る。一部の実施形態においては、ステップ204および205は、たとえば、位置情報サーバ215がアシスタンスデータのブロードキャストをサポートし、ステップ201において要求されるアシスタンスデータをステップ202で提供することができるかどうかをUE 220が判定することを可能にするために、さらにまたは代わりに、ステップ201および202の前に、
図2に示された方向と同じ方向および/または逆方向に行われてもよい。一部の実施形態において、ステップ202で送信されるアシスタンスデータは、ステップ201の要求を必要とせずに、たとえば、このアシスタンスデータをサポートするUE 220の機能を知っていることに基づいて、要求なしにサーバによって送信されてもよい。
【0063】
機能を交換するためのトランザクションT2は、ステップ204に見られるような位置情報サーバ215からUE 220へのLPP/LPPe機能要求メッセージと、ステップ205に見られるようなUE 220から位置情報サーバ215へのLPP/LPPe機能提供メッセージとを含んでいてもよい。ブロードキャストをサポートするためのLPPe機能要求メッセージに対する例示的な改良が、
図18にさらに示される。同様に、ブロードキャストをサポートするためのLPPe機能提供メッセージに対する例示的な改良が、
図19にさらに示される。
【0064】
本発明の実施形態は、UE 220から位置推定値を取得するために位置情報サーバ215によって開始されるT3トランザクションを実施することを選択する可能性もある。ステップ206において、位置情報サーバ215は、UE 220からの位置推定値を要求するためのLPP/LPPe位置情報要求メッセージを送信することができる。一実施形態において、UE 220は、要求に応じて、ブロードキャストされたLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージによってステップ203で受信されたアシスタンスデータなどの前に取得されたアシスタンスデータを、プロセッサ2310を使用するUE 220の位置測定および位置計算の実行に使用することができる。別の実施形態においては、ステップ207で、UE 220が、位置情報を推定するために、別の、おそらくは更新された、ブロードキャストされるLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージを監視してもよい。ステップ225において、UE 220は、ステップ203および/またはステップ207で位置情報サーバ215から受信されたアシスタンスデータを使用して測位(たとえば、位置測定と、場合によっては位置計算と)を実行することができる。一部の実施形態においては、UEのプロセッサ2310は、ストレージデバイス2325に既に記憶されているか、または作業メモリ2335に一時的に保有されているアシスタンスデータを使用する。ステップ208において、UE 220は、ステップ225で取得された位置測定値または位置推定値を有するLPP/LPPe位置情報提供メッセージを位置情報サーバ215に送信する。
【0065】
ステップ209で示されたように、位置情報サーバ215は、アシスタンスデータを有するLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージを、スケジューリングされた間隔で、その他のUEと一緒にUE 220にブロードキャストし続けることができる。ブロードキャストのスケジュールは、UE 220にポイントツーポイントで伝えられてもよく、たとえば、
図2のステップ202で提供され得るか、その代わりに、またはそれに加えて、ステップ203および/またはステップ207などによって、以下でさらに詳細に説明されるように、さまざまなUEにブロードキャストされ得る。UE 220は、ブロードキャストのスケジュールを有し、どのタイプのアシスタンスデータがブロードキャストされているかと、それらのアシスタンスデータのスケジュールとを知っており、毎回位置情報サーバからのアシスタンスデータをポイントツーポイントで要求するのではなくアシスタンスデータを受信することを選択することができる。一部の実施形態においては、ブロードキャストのスケジュールは、ストレージデバイス2325に記憶されるか、または作業メモリ2335に一時的に保有される。たとえば、UE 220は、ブロードキャストされるアシスタンスデータの1つのタイプまたは複数のタイプを特定する位置情報サーバからの情報を受信することができる。
【0066】
UE 220は、ステップ209で示されたように、ブロードキャストされたアシスタンスデータ提供メッセージを受信し続けることができる。(たとえば、ステップ206および208に見られるように)位置情報サーバ215による位置推定値の要求に応答することに加えて、UE 220は、位置情報サーバ215からの追加情報を要求することなく、自律的に(ブロック230に示されるように)測位を実行してもよい。たとえば、UE 220は、UE 220自体からの内部アプリケーションの要求に応答して測位を実行することができ、そのような測位をサポートするために(たとえば、ステップ209で)ブロードキャストを介して受信されたアシスタンスデータを利用することができる。
【0067】
一部の実施形態において、UE 220は、どこでおよび/またはどのようにしてアシスタンスデータがブロードキャストされているかに関する情報を(たとえば、
図2のステップ202および/またはステップ203で)位置情報サーバ215から受信することができる。たとえば、情報は、位置特定アシスタンスデータがブロードキャストされる1つの地理的エリアもしくは1組の地理的エリアおよび/または1組のセルサイトを示していてもよいし、ならびに/あるいは位置特定アシスタンスデータをブロードキャストしているシステム(たとえば、eMBMS、LTE SIB)を特定してもよい。
【0068】
図2で例示されたようにブロードキャストを介してアシスタンスデータを受信することは、位置情報サーバ215とUE 220との両方の観点から見て、
図1に例示されたように同じアシスタンスデータをポイントツーポイントで受信することよりも効率的であってもよい。特に、位置情報サーバは、ポイントツーポイントの手段によって各UE 220に個別にアシスタンスデータを送信するのではなく、同じアシスタンスデータを特定のセルにおいて多くのUEに対して一回ブロードキャストすることができる。さらに、UE220は、アシスタンスデータを要求する必要がなく、その代わりに、ブロードキャストを介してアシスタンスデータを受信し、そのデータを将来位置特定に使用するために記憶することができる。数時間以上の長い寿命を有するアシスタンスデータ(たとえば、GNSSエフェメリス、GNSSアルマナック、GNSS電離層データ、基地局およびWiFi APの座標、ならびに都市、町、または個々の建物に関する地図関連データ)は、サーバによってまばらな間隔で役立つようにブロードキャストされ、データが有効な期間、受信するUEによって記憶され得る。
【0069】
図2の上述の実施形態においては、トランザクションT1の間に、ステップ202に見られるような位置情報サーバ215からUE 220へのLPP/LPPeアシスタンスデータ提供応答メッセージが、ポイントツーポイントプロトコルを使用して提供される。これは、
図1のトランザクションT3におけるアシスタンスデータの要求および転送にも当てはまる。そのようなトランザクションにおけるUEによるアシスタンスデータの要求が、位置特定のサポートに関連するアシスタンスデータの要求および/またはブロードキャストのサポートに関連するアシスタンスデータの要求を含むときは、ポイントツーポイントプロトコルを使用する代わりに、位置情報サーバ215は、要求されたアシスタンスデータを1つまたは複数のUE (たとえば、
図22のUE 2212)にブロードキャストしてもよい。要求されたアシスタンスデータをブロードキャストすることは、位置情報サーバ215が、UE 2212からの、ブロードキャストに関連するアシスタンスデータおよび/または位置特定のサポートに関連するアシスタンスデータの多くのオープン要求(open request)を有する場合に、さらなる効率化を可能にする。再び
図3を参照すると、一実施形態において、位置情報サーバは、PADのタイプ(ブロック302)、関連するタイプID (ブロック304)、およびスケジューリング情報(ブロック306)に関連するデータをブロードキャストする。一部の実施形態においては、復号鍵(ブロック308)および復号鍵に関連する有効期間(ブロック310)が、ブロードキャストされない。UEが最初にアシスタンスデータをポイントツーポイントで要求したことになるので、位置情報サーバ215は、要求されたアシスタンスデータの一部がブロードキャストを介して利用可能であるとの指示によって(たとえば、
図2のステップ202において)応答してもよい。代替的に、位置情報サーバ215は、そのような指示を与えなくてもよいし、その代わりに、UEがそのときにブロードキャストを介して欠落したアシスタンスデータを探すことを可能にするためにアシスタンスデータのブロードキャストに関連する十分な情報をUEに提供してもよい。一部の実施形態において、位置情報サーバ215は、(たとえば、
図2のトランザクションT1に見られるように)各UEがポイントツーポイントの手段によって明示的に要求するすべてのアシスタンスデータを提供してもよいが、ただし、アシスタンスデータの要求と、それらの要求がなされたエリアとを記録し、この記録を使用して、同じまたはその他のエリア内でありそうなその他のUEからの将来の要求を予測してもよい。そのような予測に基づいて、位置情報サーバ215は、UEが後で要求すると予測するアシスタンスデータをブロードキャストし、それによって、これらのUEがブロードキャストを介してアシスタンスデータを取得し、もはやポイントツーポイントで要求する必要がなくなること可能にすることができる。
【0070】
位置情報サーバ215は、UE 2212からのポイントツーポイントのアシスタンスデータの要求のタイプおよび数に応じて、ブローキャストされるアシスタンスデータのスケジューリングを適合させることができる。特定のタイプのブロードキャストされるアシスタンスデータ提供メッセージは、含まれる情報を多くのUEが要求するとき、ポイントツーポイントでの提供の量を減らすためにより高い頻度で送信されてもよい。アシスタンスデータ提供ブロードキャストの頻度は、1) UEまたはLCSクライアントからの位置特定要求が多いとき(たとえば、増えたとき)、2)時間帯が位置特定活動の多さに統計的に対応するとき、3)アタッチされるUEの密度が高いとき、または4)位置情報サーバがポイントツーポイントの位置特定サービスによって混雑するようになるときにはやはり増やすようにしてもよい。ブロードキャストされるアシスタンスデータの内容も、UEのサポートのレベルに対して適合されてもよい。たとえば、A-GNSSエフェメリス、アルマナック、捕捉支援(acquisition assistance)、およびその他のタイプのA-GNSSアシスタンスデータは、多くのアタッチされたUE 2212がUEに基づくA-GNSSをサポートし、ブロードキャストを介してA-GNSSアシスタンスデータを受信することができるとき、より頻繁に送信され得る。アシスタンスデータの内容は、ローカルエリアで利用可能なアクセスネットワークのタイプに対しても適合され得る。たとえば、WiFiおよびフェムトアシスタンスデータのブロードキャストは、多くのWiFiアクセスポイントおよびフェムトが存在する屋内の場所で行われるが、通常、アクセスポイントまたはフェムトセルがほんのわずかしかない屋外では行われなくてもよい。一部の実施形態において、たとえばUE 220によって要求されるアシスタンスデータは、どこでおよび/またはどのようにしてアシスタンスデータがブロードキャストされているかに関する情報を提供することができる。たとえば、メッセージは、位置特定アシスタンスデータがブロードキャストされる地理的エリアもしくは1組のセルサイトおよび/または位置特定アシスタンスデータをブロードキャストしているシステムの識別情報を示していてもよい。アシスタンスデータは、それらの代わりにまたはそれらに加えて、ブロードキャストされるアシスタンスデータの1つのタイプまたは複数のタイプを特定してもよい。
【0071】
アシスタンスデータは、サービスに関する課金および/またはUEの特定の組のみへの制限(たとえば、ローミングしている人以外のホーム加入者)を可能にするために1つまたは複数のプロセッサ2310を使用して位置情報サーバ215によって暗号化され得る。暗号化鍵は、異なるローカルエリアで同じであるかまたは異なる(たとえば、セルごとまたはセルのグループごとに同じであるかまたは異なる)可能性があり、周期的に変更されてもよい。加えて、暗号化鍵は、ブロードキャストされるアシスタンスデータ提供メッセージの異なるタイプに対して同じであるかまたは異なる可能性もある。異なる暗号化鍵は、同じサービスエリアに重なる異なるユーザのグループに対して異なるレベルのサービスを可能にし、提供されるサービスに基づくユーザの選択的な課金のためのモデルを提供する。
図3に示されるように、ブロック308で、位置情報サーバ215は、復号鍵の値を、ブロードキャストされるアシスタンスデータのサポートに関連するその他のアシスタンスデータの一部としてUEに提供することができる。復号鍵の値は、(暗号化されずにブロードキャストされる)復号鍵IDに関連付けられていてもよく、したがって、UE 220は、どの復号鍵の値を使用すべきかが分かる。さらに、復号鍵は、(ブロック310で明らかにされる)時間特性を有してもよいし、所定の有効期間の後に失効し、ユーザがそれらのキーを周期的に新しくすることを要求してもよい。復号鍵のこれらの時間特性は、鍵をより適切に制御することを可能にし、さらに、有効期間ごとに料金を支払う使用モデルを可能にする。暗号化技術および例示的な実施形態のさらなる詳細は、
図12、
図13、
図14、および
図15で検討される。
【0072】
本発明の実施形態によれば、
図2に示された特定のステップは、動作のモード間を切り替える特定の方法を提供することを理解されたい。代替的な実施形態においては、その他の順番のステップも、しかるべく実行され得る。たとえば、本発明の代替的な実施形態は、上で概説されたステップを異なる順序で実行してもよい。例として、ユーザは、動作の第3のモードから動作の第1のモードへの変更、第4のモードから第2のモードへの変更、またはそれらの間の任意の組合せの変更を行うことを選択してもよい。さらに、
図2に示された個々のステップは、個々のステップに適したさまざまな順番で実行され得る複数のサブステップを含んでいてもよい。その上、特定の用途に応じて追加のステップが追加されるか、または削除されてもよい。当業者は、プロセス200の多くの変更形態、修正形態、および代替形態を認識し、理解するであろう。
【0073】
図4は、位置情報サーバによって実行される本発明の実施形態を示す流れ図である。プロセス400は、ハードウェア(回路、専用論理など)、(汎用コンピューティングシステムもしくは専用マシンで実行されるような)ソフトウェア、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組合せを含む処理論理によって実行される。一実施形態において、プロセス400は、
図23に示される1つまたは複数のコンピュータシステム2300によって実行される。一実施形態において、以下で説明される受信ステップおよび送信ステップは、
図23に示されるトランシーバ2350を利用するさまざまなデバイスによって容易にされ得る。
【0074】
一部の実施形態において、アシスタンスデータをブロードキャストする役目の一部は、
図5A、
図5B、および
図6で検討されるようにブロードキャストサブシステム506および位置情報サーバ504によって容易にされる。
図4を参照すると、一実施形態において、
図2の位置情報サーバ215であってもよい位置情報サーバは、どのタイプの位置特定アシスタンスデータがブロードキャストされるべきかを1つまたは複数のプロセッサ2310を使用して決定し(ブロック402)、ブロードキャストのスケジューリング(たとえば、各PADタイプに関する周期性)を決定し(ブロック404)、ブロードキャストの手段(たとえば、LTEシステム情報ブロック(SIB)、OMA BCAST (モバイルブロードキャストサービスイネーブラスイート(Mobile Broadcast Services Enabler Suite))、eMBMS (進化型/改良型マルチメディアブロードキャストおよびマルチキャストサービス))を決定する(ブロック406)役目を負ってもよい。一部のアシスタンスデータ提供ブロードキャストメッセージは、一部のブロードキャストシステムにおいて特定のタイプのアシスタンスデータのみを伝達するように制限されてもよい(たとえば、地図データなどのLPPeベンダーの独自仕様のアシスタンスデータは、eMBMSでは許されるが、LTE SIBでは許されなくてもよい)。位置情報サーバ215は、運用および保守(O&M)シグナリングを使用してブロードキャストのために構成されてもよい。O&Mシグナリングは、ネットワークノードの適合、制御、およびアップグレードを可能にする。ブロック408において、位置情報サーバ215は、O&Mシグナリングまたは任意のその他の好適な手段を通じて、位置座標およびタイミング情報を含むがこれらに限定されない(ネットワーク基地局およびアクセスポイントなどの)アクセスノードに関連する任意のアシスタンスデータをノードから直接取得する。位置情報サーバ215は、その他のソース、たとえば、A-GNSSに関するアシスタンスデータの場合、GNSS基準受信機からのアシスタンスデータも取得してもよい。ブロック410において、サーバのプロセッサ2310は、利用可能なアシスタンスデータに基づき、場合によってはセルのエリアの特定の位置に固有のアシスタンスデータ提供ブロードキャストメッセージを作業メモリ2335内に構築する。たとえば、サーバは、近隣の基地局およびアクセスポイントの特定の組に関連するアシスタンスデータを、これらの基地局およびアクセスポイントによってサービスを提供されるエリア全体でブロードキャストされるべきPADメッセージに含めるが、その他のエリアでブロードキャストされるべきPADメッセージには必ずしも含めなくてもよい。また、暗号化が使用される場合、サーバは、1つまたは複数のプロセッサ2310を使用してアシスタンスデータ提供メッセージを暗号化する(ブロック412)。メッセージの暗号化の詳細は、
図12、
図13、
図14、および
図15でより詳細に検討される。ブロック412の一部として、サーバは、ブロードキャストを介して受信されたPADメッセージが本当に位置情報サーバ215から来ており、何らかのその他の信頼できないソースから来ていないことを受信するUEが検証することを可能にするために、PADメッセージに認証データも含み得る。ブロック414において、アシスタンスデータ提供メッセージが準備できると、位置情報サーバは、
図5A/
図5Bのブロードキャストサブシステム506の一部であってもよいブロードキャストノード(たとえば、eNodeB)またはゲートウェイ(たとえば、モビリティ管理エンティティ(MME)もしくはブロードキャストマルチキャストサービスセンター(BM-SC: Broadcast Multicast Service Center))にアシスタンスデータ提供メッセージを送信する。位置情報サーバは、各PADメッセージに関連して、メッセージID、1つのタイプIDまたは1組のタイプID、復号鍵ID、バージョンID、ならびにスケジューリングおよび有効期間の情報のうちの1つまたは複数を別々に含み得る。メッセージIDは、PADメッセージと、PADメッセージの任意のより新しい更新されたバージョンとを特定することができる。1つのタイプIDまたは1組のタイプIDは、PADメッセージに含まれるアシスタンスデータの1つのタイプまたは複数のタイプを示すことができる。一部の実施形態において、1つのタイプIDまたは1組のタイプIDは、(たとえば、各PADメッセージが一意のタイプIDまたは一意の1組のタイプIDを含む場合)さらに、PADメッセージと、PADメッセージの任意のより新しい更新されたバージョンとを特定してもよいし、それによって、メッセージIDを含める必要がないようにしてもよい。復号鍵IDは、PADメッセージを暗号化解除するために必要とされる復号鍵の値を示していてもよい。バージョンIDは、PADメッセージが新しいアシスタンスデータで更新されたかどうかを示すことができ、たとえば、第1のPADメッセージにおいて何らかの初期値(たとえば、0または1)で始まり、PADメッセージの内容が変更されるたびに(たとえば、1ずつインクリメントされることによって)変わる。スケジューリングおよび有効期間の情報は、ブロードキャストの好ましい周期性または(特定のサービングセル内に特定の最小数のブロードキャストに対応したUEを有することなどの)ブロードキャストに関する特定のトリガー条件と、ブロードキャストの必要とされる全体的な有効期間とを示すことができる。ブロック416において、位置情報サーバ215は、アシスタンスデータ提供メッセージの内容が、前に含まれていたアシスタンスデータがもはや有効でなく、新しいアシスタンスデータが利用可能であるために変わる必要があるときにアシスタンスデータ提供メッセージを更新することができ、おそらくはインクリメントされたバージョンIDを有するが、ただしメッセージIDは同じである新しいメッセージを、このタイプの前のアシスタンスデータ提供メッセージを置き換えるためにブロードキャストノードに送信する。別の実装においては、
図4を参照して説明された役目の一部が、以下で
図5A、
図5B、および
図6でさらに詳細に説明されるように、ブロードキャストシステムに分け与えられるまたは任せられてもよい。
【0075】
本発明の実施形態によれば、
図4に示された特定のステップは、動作のモード間を切り替える特定の方法を提供することを理解されたい。代替的な実施形態においては、その他の順番のステップも、しかるべく実行され得る。たとえば、本発明の代替的な実施形態は、上で概説されたステップを異なる順序で実行してもよい。例として、ユーザは、動作の第3のモードから動作の第1のモードへの変更、第4のモードから第2のモードへの変更、またはそれらの間の任意の組合せの変更を行うことを選択してもよい。さらに、
図4に示された個々のステップは、個々のステップに適したさまざまな順番で実行され得る複数のサブステップを含んでいてもよい。その上、特定の用途に応じて追加のステップが追加されるか、または削除されてもよい。当業者は、プロセス400の多くの変更形態、修正形態、および代替形態を認識し、理解するであろう。
【0076】
II. ブロードキャストサブシステム
図5Aは、ブロードキャストサブシステムを使用するための位置情報サービス(LCS)用のブロードキャストプロトコルに関する本発明の実施形態を示す簡略化されたアーキテクチャの図である。UE 502と位置情報サーバ504との間のインタラクション512は、(
図5Aのインタラクション512として示される) UE 502と位置情報サーバ504との間で情報を交換するためのポイントツーポイントのインタラクションを表し、(
図5Aに示されていない) GSM(登録商標)、UMTS、LTE、CDMA2000、HRPD、WiFi、パケットケーブルネットワークなどの1つまたは複数のワイヤレスネットワークおよび/または有線ネットワークを介して行われ得る。インタラクション512は、
図2のステップ201、202、204、および205に対応してもよい。情報の交換は、ブロードキャストシステム506を介して位置情報サーバ504からUE 502にアシスタンスデータをブロードキャストすることに関連する情報を含んでいてもよい。位置情報サーバ504は、SUPL SLP、GSM(登録商標)のサービングモバイル位置情報センター(SMLC: Serving Mobile Location Center)、UMTSのスタンドアロンSMLC (SAS)、LTEの進化型SMLC (E-SMLC)、またはCDMA2000の位置判定エンティティ(PDE)として実装されてもよい。UE 502は、携帯電話、ワイヤレスPDA、PC、またはワイヤレスまたは有線IP対応ネットワークに接続することができる任意のその他のデバイスを含み得る。位置情報サーバ504は、ブロードキャストサブシステム506と通信する。一実施形態において、ブロードキャストサブシステム506は、位置情報サーバ504からアシスタンスデータをブロードキャストすることに関連する情報を受信し、1つまたは複数のUE 502にアシスタンスデータをブロードキャストする役目を担う。ブロードキャストサブシステムは、ブロードキャストサブシステム506と位置情報サーバ504との間のブロードキャスト機能の交換、ブロードキャストサブシステム506から位置情報サーバ504への特定のADの要求、現在もしくは将来利用可能なブロードキャストの容量に関するブロードキャストサブシステム506から位置情報サーバ504への指示、または位置情報サーバ504からブロードキャストサブシステム506に正常に転送されたADデータに関する肯定応答のうちの1つまたは複数を含め、位置情報サーバ504と情報を交換することができる。
【0077】
一実施形態において、ブロードキャストサブシステム506は、ゲートウェイ510およびRAN 508を含む。一部の実施形態において、ゲートウェイ510は、MMEまたはBM-SCであってもよいし、RAN 508は、GSM(登録商標)、UMTS、LTE、WiFi、CDMA2000、またはHRPDネットワーク内で動作するように構成されたシステムであってもよい。位置情報サーバ504は、ゲートウェイ510およびRAN 508を介してUE 502にアシスタンスデータをブロードキャストする。一実施形態において、RAN 508からUE 502へのメッセージは、アシスタンスデータ提供メッセージであるが、位置情報サーバ504とゲートウェイ510との間、およびゲートウェイ510とRAN 508との間のインタラクションおよびデータ送信は、UEに向けて外にブロードキャストされる最終的なメッセージではなく、アシスタンスデータをブロードキャストすることに関連する情報を含んでいてもよい。一実施形態においては、位置情報サーバ504が、ゲートウェイ510の機能を実行してもよいし、その場合、ゲートウェイ510は、存在しなくてもよい。RAN 508からUE/SET 502にアシスタンスデータをブロードキャストすることは、(
図5Aに示されていない) GSM(登録商標)、UMTS、LTE、CDMA2000、HRPD、またはWiFiネットワークまたはアクセスポイントなどのワイヤレスネットワークを利用することができる。
図5Aのインタラクション514、516、および518によって例示されるアシスタンスデータのブロードキャストは、
図2のステップ203、207、および209に対応してもよい。
【0078】
図5Bは、ブロードキャストサブシステムを使用する位置情報サービス(LCS)用のブロードキャストプロトコルに関する本発明の例示的な実施形態を示すブロック図である。この実施形態は、LTEネットワークと、GSM(登録商標)、UMTS、CDMA2000、およびHRPDネットワークなどのその他のネットワークとに適用し得る。
図5Bの要素502、504、506、508、および510は、
図5Aの同じ番号を振られた要素に対応してもよい。一部の実施形態においては、
図5Bで見られ得るように、UE 502 (またはSUPL対応端末(SET))は、ポイントツーポイントの通信を使用して、ブロードキャストされるアシスタンスデータの可用性に関する情報を取得してもよい。ポイントツーポイントの通信は、たとえば、SUPLでのLPP/LPPeポイントツーポイント通信を含んでいてもよい。一部のその他の実施形態において、UE 502は、情報を取得するために制御プレーンで通信してもよい。UE 502は、それに加えてまたはその代わりに、任意の復号鍵を取得してもよい。その情報および/または復号鍵は、たとえば、位置情報サーバ504から取得され得る。(SETとして実装された) UE 502は、SUPLサーバ(SLP)と通信することができるデバイスを含み得る。SLPとの通信は、デバイスで実行されるSUPLをサポートするソフトウェアによって処理され得る。たとえば、SUPLの場合、UE (またはSET)は、携帯電話、ワイヤレスPDA、PC、またはワイヤレスまたは有線IP対応ネットワークに接続することができる任意のその他のデバイスを含み得る。一部の実施形態において、上で説明されおよび/または
図22に関連して説明されるUE 502は、SETを含み、それら2つは、本明細書においては交換可能なように使用されてもよい。
【0079】
ステップ521において、UE 502は、位置情報サーバ504にLPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージを送信することができる。LPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージに関する追加パラメータの例が、一部、
図20によって示されてもよい。LPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージに応答して、ステップ522で、位置情報サーバは、一実施形態においては、復号鍵、地理情報、ブロードキャストの可用性などを有するLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをUE 502に送信する。
【0080】
UE 502が情報および/または復号鍵を取得した後と、場合によっては前とに、ステップ523において、位置情報サーバ504は、ブロードキャストサブシステム506などのブロードキャストのための1つまたは複数のノードにアシスタンスデータを送信することができる。たとえば、位置情報サーバ504は、(たとえば、
図4に関連して説明されたように)位置特定アシスタンスデータをLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージにまとめ、まとめられたアシスタンスデータをブロードキャストサブシステム506に送信することができる。一実施形態において、ブロードキャストサブシステム506は、ゲートウェイ510およびRAN 508 (無線アクセスネットワーク)を含む。アシスタンスデータ提供メッセージは、ゲートウェイ510、たとえば、eMBMS BM-SC (ブロードキャストマルチキャストサービスセンター)またはLTE SIBブロードキャストのためのMMEなどのその他のノードに到着してもよい。ステップ524において、ゲートウェイ510またはその他のノードが、たとえばネットワーク基地局からUE 502にブロードキャストする(ステップ525)ためにRAN 508にアシスタンスデータを転送、フォワーディング、またはその他の方法で送信することができる。一部の実施形態においては、位置情報サーバ504が、ブロードキャストされるべきアシスタンスデータメッセージをRAN 508に直接転送することができ、この場合、ゲートウェイ510の機能をエミュレートすることができる。
【0081】
一実施形態において、
図5Bに示され、上で検討された通信は、提供フェーズとブロードキャストフェーズとに分けられてもよい。別の実施形態においては、
図5Bに示された通信は、
図6に関連して以下で検討されるように、準備フェーズ、実行フェーズ、および終了フェーズに分けられてもよい。たとえば、UE 502がSUPL (または場合によっては制御プレーン)でのポイントツーポイントのLPP/LPPeを使用してブロードキャストされるアシスタンスデータの可用性に関する情報および任意の復号鍵を取得するとき、準備フェーズは、ステップ521および522を含んでいてもよい。さらなる例として、位置情報サーバ504が、位置特定アシスタンスデータを、ネットワーク基地局からブロードキャストするためにRAN 508に回送するためにゲートウェイ510 (たとえば、eMBMS BM-SC)またはその他のノード(たとえば、LTE SIBブロードキャストのためのMME)に送信されるLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージにまとめるとき、実行フェーズは、ステップ523、524、および525を含んでいてもよい。一部の実施形態において、
図5Bのステップ521および522は、
図2のステップ201および202にそれぞれ対応してもよいし、
図5Bのステップ523、524、および525は、
図2のステップ203、207、および209のそれぞれに集合的に対応してもよい。
【0082】
図6は、1つまたは複数のUEに位置特定アシスタンスデータをブロードキャストするために本発明の実施形態によって実行される例示的な方法を示すシグナリングフロー図である。プロセス600のシグナリングは、ハードウェア(回路、専用論理など)、(汎用コンピューティングシステムもしくは専用マシンで実行されるような)ソフトウェア、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組合せを含む処理論理によって実行される。一実施形態において、プロセス600は、
図23に示される1つまたは複数のコンピュータシステム2300によって実行される。一実施形態において、以下で説明される受信ステップおよび送信ステップは、
図23に示されるトランシーバ2350を利用して容易にされ得る。
【0083】
図6を参照すると、ブロードキャストサブシステム、サーバ/位置情報サーバ、およびターゲット/UEが、それぞれ、
図5Aのブロードキャストサブシステム506、位置情報サーバ504、およびUE/SET 502を表してもよいし、そして、以下の説明においてはこれらであると見なされる。したがって、ブロードキャストサブシステムは、
図5Aおよび
図5Bに示されたゲートウェイ510を含んでいてもよい。別の実施形態においては、ブロードキャストシステムは、ゲートウェイと交換可能であるように使用されてもよい。一実施形態においては、
図5Aおよび
図5Bのブロードキャストサブシステム506および上で検討されたゲートウェイは、機能的に同様である。
【0084】
図6を参照すると、一実施形態において、位置特定アシスタンスデータを1つまたは複数のUE (たとえば、
図22のUE 2212)にブロードキャストする方法が、準備フェーズ、実行フェーズ、および終了フェーズに分けられてもよい。準備フェーズ中に、LPP/LPPeアシスタンスデータが、位置情報サーバ504からブロードキャストサブシステム506に転送される。ブロードキャストサブシステム506に依存して、準備フェーズは、
図6に示されていない追加のステップ、たとえば、ブロードキャストサブシステム506と位置情報サーバ504との間のブロードキャスト機能の交換、ブロードキャストサブシステム506から位置情報サーバ504への特定のアシスタンスデータの要求、現在もしくは将来利用可能なブロードキャストの容量に関するブロードキャストサブシステム506から位置情報サーバ504への指示、位置情報サーバ504からブロードキャストサブシステム506に正常に転送されたアシスタンスデータに関するブロードキャストサブシステム506からの肯定応答を含んでいてもよい。
【0085】
ステップ601において、位置情報サーバ504は、1つまたは複数のプロセッサ2310および作業メモリ2335を使用して、ブロードキャストされるべきアシスタンスデータを1つまたは複数のLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージにまとめることができる。それぞれのLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージは、十分に形成されてもよい(つまり、その他のメッセージとは独立してUE 502によって復号され得る)。各メッセージの内容は、位置および/または時間に固有であってもよい、たとえば、特定の地理的エリアおよび/または特定の期間に適用し得る。各メッセージは、トランザクションの終わりの指示を含んでいてもよい。異なるメッセージは、異なるトランザクションIDを伝達してもよいし、または伝達しなくてもよい。場合によっては、メッセージは、LPPの連番およびLPPの肯定応答要求を含まなくてもよい。位置情報サーバ504は、各メッセージに、一意のメッセージIDと、含まれるアシスタンスデータの有効な時間および/または有効なエリアとを含み得る。位置情報サーバは、任意で、一部のまたはすべてのメッセージを暗号化することができる。
【0086】
ステップ602において、位置情報サーバ504は、LPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをブロードキャストサブシステム506に送り届ける。位置情報サーバ504は、ブロードキャストのトリガー条件(たとえば、周期性)、優先度、適用可能な地理的エリア、および期間などの追加情報を含み得る。
【0087】
ステップ603において、位置情報サーバ504は、ステップ602を繰り返して、1つまたは複数の追加のLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをブロードキャストサブシステム506に送り届ける。ブロードキャストサブシステム506とのインターフェースに応じて、ステップ602および603のメッセージの一部またはすべては、1つのパッケージとして一緒に送信されてもよい。
【0088】
実行フェーズ中に、LPP/LPPeアシスタンスデータが、複数のUEにブロードキャストされる。ブロードキャストサブシステム506によっては、実行フェーズは、
図6に示されていない追加のステップ、たとえば、後でブロードキャストされることになるアシスタンスデータの1つのタイプまたは複数のタイプをブロードキャストサブシステム506がスケジューリング情報と一緒にUE 502に事前に通知すること、その後のブロードキャストの受信を可能にするための情報を関心のあるUEがブロードキャストサブシステム506に要求することを含んでいてもよい。
【0089】
ステップ604において、ブロードキャストサブシステム506は、ステップ602で受信されたLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージを修正せずにブロードキャストしてもよい。ブロードキャストは、複数のノードから(たとえば、複数の基地局から)行われてもよいし、たとえば、アシスタンスデータのタイプおよび暗号化の使用を特定する追加情報が付随してもよい。ブロードキャストは、大きなブロードキャストメッセージのブロードキャストサブシステム506によるいくつかのより小さなセグメントへの分割を使用する可能性もあり、これらのセグメントはUE 502において元のブロードキャストメッセージに再び組み立てられる。トランシーバ2350を使用してブロードキャストを受信する能力があり、かつ受信することを選択するUE 502は、暗号化が使用された場合、プロセッサ2310を使用してメッセージを暗号化解除し、メッセージの内容を復号することができる。メッセージがメッセージIDを含む場合、ターゲットUE 502は、有効な時間がメッセージに含まれていた場合は有効な時間未満、またはそうでない場合は所定の時間(たとえば、24時間)未満の期間内に同じメッセージIDのブロードキャストメッセージが受信され、記憶された場合、メッセージを破棄してもよい。メッセージがメッセージIDを含まない場合、UE 502は、メッセージのアシスタンスデータを記憶し、必要に応じて同じタイプの任意の前のアシスタンスデータを上書きしてもよい。UE 502は、有効な時間(メッセージに含まれる場合)などの時間が切れるまで、またはUE 502がそのUE 502がもはや有効なエリア(メッセージに含まれる場合)内にいないことを認識するまで、そのアシスタンスデータを使用して測位をサポートしてもよい。
【0090】
1つの実装において、位置情報サーバ504は、前のメッセージの最後のブロードキャスト以降、メッセージの有効な時間が前のメッセージに含まれていた場合にはメッセージの有効な時間が経過する前、または24時間などのデフォルト値が経過する前に、前にブロードキャストされたメッセージに含まれていたいかなるメッセージIDも新しいブロードキャストメッセージのために再利用されないことを保証する役目を負う。この動作は、受信するUEによって新しいメッセージが前のメッセージと混同されることを防ぐのに役立つことができる。一部の実装においては、メッセージの重複は、その他の方法で(たとえば、メッセージの内容に対する巡回冗長検査(CRC)によって)認識されてもよい。メッセージの重複が認識されない場合、同じアシスタンスデータが作業メモリ2335またはストレージ2325に再度格納され、このことは非効率であってもよいが、UE 502の動作を害するものではなくてもよい。
【0091】
ステップ605において、ブロードキャストサブシステム506は、ステップ604と同様にして、ステップ603で受信された1つまたは複数の追加のLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをブロードキャストする。ステップ606では、ステップ604および605における各メッセージのブロードキャストが繰り返されてもよく、各メッセージをブロードキャストするための周期性またはその他のトリガー条件は、同じであるかまたは異なっていてもよい。
【0092】
終了フェーズ中、もはやブロードキャストされる必要がないLPP/LPPeアシスタンスデータが、ブロードキャストサブシステム506から削除されてもよい。ブロードキャストサブシステム506によっては、終了フェーズは、
図6に示されていない追加のステップ、たとえば、それぞれのLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージの実際のブロードキャスト回数と、ブロードキャストが行われたエリアおよび/またはノードと、分かっている場合にはブロードキャストの受け手のUEの数とに関する通知をブロードキャストサブシステム506が位置情報サーバ504に通知することを含んでいてもよい。ステップ607において、ブロードキャストサブシステム506は、ステップ602または603で受信されたあらゆるメッセージのブロードキャストを止め、たとえば、位置情報サーバ504によって指示されるとき、またはステップ602もしくはステップ603で元々受信されていたスケジューリング情報によって命じられるとき、そのメッセージを削除する。
【0093】
本発明の実施形態によれば、
図6に示された特定のステップは、動作のモード間を切り替える特定の方法を提供することを理解されたい。代替的な実施形態においては、その他の順番のステップも、しかるべく実行され得る。たとえば、本発明の代替的な実施形態は、上で概説されたステップを異なる順序で実行してもよい。例として、ユーザは、動作の第3のモードから動作の第1のモードへの変更、第4のモードから第2のモードへの変更、またはそれらの間の任意の組合せの変更を行うことを選択してもよい。さらに、
図6に示された個々のステップは、個々のステップに適したさまざまな順番で実行され得る複数のサブステップを含んでいてもよい。その上、特定の用途に応じて追加のステップが追加されるか、または削除されてもよい。当業者は、プロセス600の多くの変更形態、修正形態、および代替形態を認識し、理解するであろう。
【0094】
図7は、ブロードキャストサブシステムによって実行される本発明の実施形態を示す流れ図である。プロセス700は、ハードウェア(回路、専用論理など)、(汎用コンピューティングシステムもしくは専用マシンで実行されるような)ソフトウェア、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組合せを含む処理論理によって実行される。一実施形態において、プロセス700は、
図23に示される1つまたは複数のコンピュータシステム2300によって実行される。一実施形態において、以下で説明される受信ステップおよび送信ステップは、
図23に示されるトランシーバ2350を利用して容易にされ得る。
【0095】
図7に示されるように、ブロードキャストシステムは、おそらくは、メッセージID、1つのタイプIDまたは1組のタイプID、バージョンIDのうちの1つまたは複数と、任意で、復号鍵ID、認証情報、およびその他のパラメータとを含む制御パラメータをそれぞれのブロードキャストされるPADメッセージに関連してやはりブロードキャストしながら(ブロック704)、スケジューリングに従って、有効期間の間、
図5Aおよび
図5Bの位置情報サーバ504などの位置情報サーバ504から受信されたアシスタンスデータ提供メッセージをブロードキャストする(ブロック702)役目を負う。制御パラメータは、ブロードキャストメッセージと一緒に位置情報サーバ504から受信され得る、たとえば、
図5Bのステップ523または
図6のステップ602もしくは603において転送され得る。メッセージIDは、特定のメッセージが既に受信されたか否かを受信するUE 502が判定することを可能にし得る。バージョンIDは、特定のメッセージが新しいアシスタンスデータで更新されたかどうかを受信するUE 502に伝えることができる。1つのタイプIDまたは1組のタイプIDは、どの1つのタイプまたは複数のタイプのアシスタンスデータがメッセージに含まれるかを受信するUE 502に伝え、ブロードキャストメッセージが受信されるべきかまたは無視されるべきかをUE 502が決定することを可能にすることができる。一部の実施形態において、1つのタイプIDまたは1組のタイプIDは、(たとえば、各PADメッセージが一意のタイプIDまたは一意の1組のタイプIDを含む場合)さらに、PADメッセージと、PADメッセージの任意のより新しい更新されたバージョンとを特定してもよいし、それによって、メッセージIDを含める必要がないようにしてもよい。復号鍵IDは、ブロードキャストメッセージを暗号化解除するために必要とされる(たとえば、位置情報サーバからポイントツーポイントの手段によって) UE 502により前に受信された復号鍵の値を特定することができる。認証情報は、ブロードキャストメッセージが特定の信頼できる位置情報サーバ504から発せされたことを受信するUE 502が検証することを可能にすることができる。一部の実施形態においては、制御パラメータのうちの1つまたは複数は、位置情報サーバ504によってブロードキャストメッセージ内に埋め込まれ、ブロードキャストサブシステム506が見ることができないか、またはブロードキャストサブシステム506からの明示的な転送を必要としなくてもよい。ブロードキャストサブシステム506は、前のアシスタンスデータ提供メッセージを、位置情報サーバ504から受信された任意の更新されたアシスタンスデータ提供メッセージで置き換える可能性もある(ブロック706)。ブロック708において、ブロードキャストサブシステム506は、場合によっては、何がいつブロードキャストされているかをUEが速やかに判定することを可能にするために、ブロードキャストされているPADメッセージに関するタイプIDと、それらのPADメッセージに関連するスケジューリング情報とを含む暗号化されていないブロードキャストメッセージをやはり構築し、そしてブロードキャストしてもよい。さらに、ブロック710において、ブロードキャストサブシステム506は、個々のアシスタンスデータ提供メッセージの任意の分割を実行する役目も担っていてもよいし、各セグメントは、メッセージIDと、タイプIDと、セグメント番号と、場合によってはセグメントの総数とのうちの1つまたは複数を含んでいてもよい。
【0096】
本発明の実施形態によれば、
図7に示された特定のブロック/ステップは、動作のモード間を切り替える特定の方法を提供することを理解されたい。代替的な実施形態においては、その他の順番のステップも、しかるべく実行され得る。たとえば、本発明の代替的な実施形態は、上で概説されたステップを異なる順序で実行してもよい。例として、ユーザは、動作の第3のモードから動作の第1のモードへの変更、第4のモードから第2のモードへの変更、またはそれらの間の任意の組合せの変更を行うことを選択してもよい。さらに、
図7に示された個々のステップは、個々のステップに適したさまざまな順番で実行され得る複数のサブステップを含んでいてもよい。その上、特定の用途に応じて追加のステップが追加されるか、または削除されてもよい。当業者は、プロセス700の多くの変更形態、修正形態、および代替形態を認識し、理解するであろう。
【0097】
図8は、ブロードキャストによるアシスタンスデータの転送のために開始され、終了される周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送に関する例示的な実施形態を示すシグナリングフロー図である。プロセス800のシグナリングは、ハードウェア(回路、専用論理など)、(汎用コンピューティングシステムもしくは専用マシンで実行されるような)ソフトウェア、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組合せを含む処理論理によって実行される。一実施形態において、プロセス800は、
図23に示される1つまたは複数のコンピュータシステム2300によって実行される。一実施形態において、以下で説明される受信ステップおよび送信ステップは、
図23に示されるトランシーバ2350を利用して容易にされ得る。
【0098】
図8に示される本発明の実施形態は、通常、(OMA TS OMA-TS-LPPe-V1_0で) OMA LPPeバージョン1.0に関して定義されたポイントツーポイントの「更新付き周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送(Periodic/Triggered Assistance Data Transfer with Update)」手順を使用して転送される同じアシスタンスデータが、その代わりにブロードキャストを使用して転送されることを可能にすることができる。LPPeバージョン1.0に関して定義されたポイントツーポイントの「更新付き周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送」手順においては、ターゲットUEおよび位置情報サーバは、位置情報サーバが別のデータトランザクションを使用してターゲットにその後周期的に送信することになるアシスタンスデータの特定のタイプについて、制御LPP/LPPeトランザクションを使用して最初に合意する。データトランザクション中、ターゲットUEまたは位置情報サーバは、別の制御トランザクションを使用して転送されている1つのタイプまたは複数のタイプのアシスタンスデータへの変更を要求してもよいし、その後、最初のデータトランザクションは継続するが、今や新たに要求されたアシスタンスデータが転送される。多くのターゲットUEにブロードキャストによって転送されるアシスタンスデータの場合、位置情報サーバは、たとえば、どのターゲットUEがこのアシスタンスデータを受信したい可能性があるのかを知らなくてもよいので、転送されるべきアシスタンスデータのタイプについて、ポイントツーポイントの手段によってそれぞれのターゲットUEと最初に合意することができなくてもよい。これは、そのとき、たとえば、本明細書において
図6で例示された手順を使用して、そのようなアシスタンスデータをブロードキャストすることができなくてもよいので、「更新付き周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送」手順を使用してのみ送信され得るLPPeバージョン1.0で定義された特定のタイプのアシスタンスデータに関して問題を起こす可能性がある。
【0099】
上記の問題を回避するために、
図8に例示される手順が、「更新付き周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送」手順を使用してポイントツーポイントで送信されるように定義されたアシスタンスデータに対して使用され得る。一実施形態においては、位置情報サーバ504が、
図7および/または
図6に示された手順を使用してステップ801においてLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをブロードキャストする。メッセージは、任意のトランザクションID T1を使用し、このトランザクションの終わりを指示してもよい。メッセージは、位置情報サーバ504によって選択された周期的/トリガー式セッションID (periodic/triggered session ID) Sと、(LPPeバージョン1.0との互換性のための)これが最初の要求に対する応答であることの指示と、後のステップで転送されるべきアシスタンスデータの1つのタイプまたは複数のタイプを特定するLPPe制御パラメータと、このデータを送信するためのトリガーまたは周期性の条件と、有効期間、またはアシスタンスデータの転送を終了するためのその他の特定の条件とを含んでいてもよい。位置情報サーバ504は、
図8の手順が進行中であるのと同じ時に、および
図8の手順が終了した後の所定の期間(たとえば、24時間)の間、いかなる地理的エリア内のいかなるその他の周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送にもセッションID Sが使用されないことを保証することができる。一実施形態において、セッションID Sは、1から256までの間の整数として定義されてもよい。別の実装においては、セッションID Sは、プロバイダID、サーバID、および4オクテットのローカルセッションIDを含んでいてもよい。ステップ801のメッセージは、LPPeバージョン1.0の「更新付き周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送」手順に従うポイントツーポイントのアシスタンスデータの転送の最初のUEの要求に合意するためにサーバによってターゲットUEにポイントツーポイントで送信されるメッセージと同一かまたはほぼ同一であってもよい。
【0100】
位置情報サーバ504は、追加のターゲットに届くようにステップ801のメッセージを周期的に再ブロードキャストしてもよい。ブロードキャストを介してステップ801のメッセージを受信するUE 502は、セッションID Sと、これが周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送の最初の要求に対する応答であることの指示とが含まれることから、メッセージが「更新付き周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送」手順に属すると特定することができる。UE 502が、ステップ801に属すると特定され、このタイプの進行中の手順に関するセッションIDと同じセッションID Sを伝達する後続のメッセージを、ブロードキャストを介して受信し、メッセージが、(たとえば、同じブロードキャストメッセージIDを使用することから)この手順を開始したメッセージの重複であると特定され得ない場合、UE 502は、進行中の手順に関する受信を中止してもよいし、後続のメッセージに含まれる制御パラメータに基づいて新しい手順に関する受信を開始してもよい。
【0101】
第1のトリガーまたは周期性の条件が発生するとき、位置情報サーバ504は、ブロードキャストによって(たとえば、
図7の手順および/または
図6の手順を使用して)、ステップ801で割り振られた周期的/トリガー式セッションID Sと、これが周期的/トリガー式アシスタンスデータ配信であることの指示と、ステップ801で転送されたLPPe制御パラメータによって指示されたアシスタンスデータを含むLPPeデータパラメータとを含む要求されていないLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージを送信する。メッセージは、任意のトランザクションID T2を伝達し、トランザクションの終わりを示していてもよい。1つの実装においては、ステップ801で指示されたアシスタンスデータ以外のいかなるその他のアシスタンスデータも含まれなくてもよい。
【0102】
位置情報サーバ504またはブロードキャストサブシステム506は、それぞれのさらなるトリガーまたは周期性の条件が発生するときに、ステップ801で指示されたものに合致する新しいアシスタンスデータを含むさらなるLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをブロードキャストし続けてもよい。それぞれの後続のメッセージは、セッションID Sと、任意のトランザクションID T3と、トランザクションの終わりの指示とを伝達してもよい。ステップ802および803でブロードキャストされたメッセージは、より多くのターゲットUEに届くためにブロードキャストサブシステムによってやはり再送信され得る。既にこれらのメッセージを受信したUEは、同じメッセージIDが含まれることから追加の送信が重複であると判定することができる。セッションは、位置情報サーバ504によっていつでも終了されてもよく、終了後、セッションID Sは、1つの実装においては24時間の期間の間、再び使用されなくてもよい。ステップ801、802、および803のメッセージを受信しているUEは、ステップ802、またはステップ803の繰返しが1時間などのある期間観測されない場合、手順が終了したと見なしてもよい。
【0103】
セッションが終了されるとき、位置情報サーバ504は、任意で、セッションが終了されることを示すためのLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをブロードキャストしてもよい。メッセージは、任意のトランザクションID T4と、これがトランザクションの終わりであることの指示と、周期的/トリガー式セッションID Sと、これが周期的/トリガー式アシスタンスデータ転送に関するサーバ更新であることの指示とを含んでいてもよい。メッセージは、(関連するアシスタンスデータに関して定義されていることに応じた) 0または最小限の有効期間と、0または最小限の適用可能な地理的領域とを示すLPPe制御パラメータも含んでいてもよい。メッセージは、より多くのUEに届くために周期的に再ブロードキャストされてもよい。そして、受信するUEは、古い制御パラメータを新しい制御パラメータで置き換え、それによってセッションを終了するかまたはすぐに終了することができる。
【0104】
本発明の実施形態によれば、
図8に示された特定のステップは、動作のモード間を切り替える特定の方法を提供することを理解されたい。代替的な実施形態においては、その他の順番のステップも、しかるべく実行され得る。たとえば、本発明の代替的な実施形態は、上で概説されたステップを異なる順序で実行してもよい。例として、ユーザは、動作の第3のモードから動作の第1のモードへの変更、第4のモードから第2のモードへの変更、またはそれらの間の任意の組合せの変更を行うことを選択してもよい。さらに、
図8に示された個々のステップは、個々のステップに適したさまざまな順番で実行され得る複数のサブステップを含んでいてもよい。その上、特定の用途に応じて追加のステップが追加されるか、または削除されてもよい。当業者は、プロセス800の多くの変更形態、修正形態、および代替形態を認識し、理解するであろう。
【0105】
III. システム情報ブロック(SIB)を使用するスケジューリング
異なるブロードキャストチャネルがサポートされる一実施形態において、アシスタンスデータ情報は、特定のブロードキャストチャネルによって伝達されてもよい。ブロードキャストチャネルは、特定のブロードキャストサブシステムによってサポートされるブロードキャスト機能全体のうちのある論理的または物理的部分であってもよい。例として、LTEのeNodeBによるそれぞれの異なるシステム情報ブロック(SIB)のブロードキャストが、別々のブロードキャストチャネルと見なされ得る。異なるチャネルは、特定的にかまたは包括的にかのどちらかで使用され得る。特定的な使用では、各ブロードキャストチャネルが、ただ1つのタイプのブロードキャストされるPADを伝達するために割り振られてもよい。ブロードキャストされるPADタイプの割り振りは、決められ、標準化されてもよい。また、割り振りは動的であり、各チャネル(またはLTEのSIB1のようなマスタチャネル)がその特定のチャネルによって伝達されるアシスタンスデータタイプIDを定義してもよい。各チャネルに関する動的な情報は、LTEの場合のSIB1または何らかのその他のSIBなどの特定のあらかじめ指定されたチャネルを使用して送信され得る。SIB1は、セルがセルの選択に好適であるかどうかを判定するために必要とされるパラメータと、その他のSIBの時間領域のスケジューリングについての情報とをさらに含んでいてもよい。
【0106】
ブロードキャストチャネルの包括的な使用に関しては、1つのチャネルが、複数のタイプのブロードキャストされるPADを伝達してもよい。そのとき、特定のブロードキャストチャネルに関するサポートされるPADタイプIDおよびそれらの関連スケジューリングが、同じチャネルでやはりブロードキャストされる独自のPADタイプIDを有するスケジューリングメッセージによって定義されてもよい。代替的な実施形態においては、既に検討されたように、特定のブロードキャストチャネルで送信されるブロードキャストされるPADのタイプおよびそれらのスケジューリングは、(たとえば、
図2のステップ201および202に見られるように) LPP/LPPeによるポイントツーポイント接続を使用してサーバによって各UEに提供されてもよい。上述の場合、長いアシスタンスデータ提供メッセージが、ブロードキャストサブシステム(たとえば、eNodeB)によって別々のセグメントに分割され、ブロードキャストチャネルで別々のメッセージとして送信されてもよい。
【0107】
LTEのSIBは、ネットワークに関連する情報をすべてのUEに伝達し、eNodeBによって各セル内でブロードキャストされ得る。各SIBは、そのSIBが送り届ける特定のデータに関連する(たとえば、3GPP TS 36.331の)一意の定義を有する。1つまたは複数のSIBは、8無線フレームから512無線フレームまで(たとえば、1無線フレームは10ミリ秒を占めていてもよい)のような定義された周期性でブロードキャストされるSIBメッセージ内で伝達されてもよい。それぞれが異なる1組のSIBを含む1つまたは複数のSIBメッセージが、ブロードキャストされ得る。
【0108】
図9は、SIBとSIBによって伝達されるアシスタンスデータ提供メッセージの特定のタイプとの間に1対1の対応が存在するときにSIBに含まれ得る追加情報を示す例示的なデータ構造のブロック図である。一実施形態において、SIBは、PADに1対1で対応して使用される。GNSSアルマナック、GNSS捕捉支援、GNSSエフェメリス、またはWiFiデータなどのサポートされるそれぞれのPADタイプIDに対して1つの新しいSIBが使用される。特定のSIBのアシスタンスデータの内容は、SIBの定義の一部として3GPPによって定義されてもよく、または何らかのその他の組織(たとえば、OMA)が、LPPeの一部としてPADの内容を定義してもよいし、これらは、アシスタンスデータ提供メッセージが割り振られたSIBによってどのようにして伝達されるかを定義してもよい。SIB内の例示的な1組の追加データが、
図9に示されている。一実施形態において、SIBは、1) SIBが2つ以上のタイプのPADメッセージを伝達することを許されるときに含まれ得る、伝達されているPADメッセージに関するPADタイプID (902)と、2) SIBが一度に1つのメッセージセグメントしか伝達しないようにPADメッセージが分割される場合のセグメント番号または最後の/最後ではないセグメントフラグ(last/not last segment flag) (904)と、3) PADメッセージが更新されたか、または更新されていないかを示すバージョンID (906)と、4) メッセージを暗号化解除するために使用されるべき復号鍵の値を示す復号鍵ID (908)と、5) (たとえば、オクテット列にとして伝達される) PADメッセージの内容(910)とを含み得る。加えて、SIBは、認証情報(図示せず)も含み得る。それらのデータフィールドの一部のみが、分割が使用されるときに第1のセグメントがSIBで転送された後のさらなるセグメントに関するSIBで繰り返される必要があってもよい。加えて、特定のSIBとのPADタイプの関連付けが決まっている(たとえば、3GPP TS 36.331で定義されている)場合、PADタイプは伝達される必要がなくてもよいが、一部の実施形態において、関連付けが動的であるときは伝達されてもよい。
【0109】
図10は、複数のPADタイプが1つのSIBによって伝達し得るときにSIBに含まれ得る追加情報を示す例示的なデータ構造の別のブロック図である。一実施形態においては、複数のPADタイプが1つのSIBによって伝達されてもよく、1つまたはいくつかの新しいSIBが、それぞれが複数のPADタイプを伝達するように定義される。それぞれの新しいSIBは、独自のSIBメッセージで伝達されてもよく、またはその他のSIBと共通のSIBメッセージを共有していてもよい。それぞれの新しいSIBは、送信されるたびに1つのアシスタンスデータ提供メッセージまたは1つのアシスタンスデータ提供セグメントを送り届けてもよい。それぞれの新しいSIBの内容は、1) PADタイプID (ブロック1002)、2) (たとえば、メッセージが分割されるときにのみ第1のセグメントに関して含まれる)バージョンID (ブロック1004)、3) 復号鍵ID (ブロック1006)、4) (メッセージが分割される場合に含まれる)セグメント番号または最後の/最後ではないセグメントフラグ(ブロック1008)、5) (たとえば、メッセージが分割される場合にのみ第1のセグメントに関して含まれる)セグメントの総数(ブロック1010)、および6) (たとえば、決まった最大サイズのオクテット列として伝達される) PADメッセージの内容(ブロック1012)であってもよい。分割が使用されるとき、各メッセージのセグメントは、順次ブロードキャストされ得るが、1つのメッセージからの連続するセグメントは、同じSIBの連続する送信で別のメッセージからのセグメントと交互送信されてもよい。
【0110】
別の実施形態においては、複数のPADタイプが1つのSIB内で伝達し得るとき、サーバは、3GPP TS 36.455で定義された3GPP LPPaプロトコルを使用してSIBに関するマスタスケジュールを各eNodeBに提供してもよい。代替的に、各eNodeBが、サーバからの比較的おおざっぱなスケジューリング命令に基づいて独自のマスタスケジュールを生成してもよい。マスタスケジュールは、SIB内のアシスタンスデータ提供メッセージのスケジューリングを決定し、それ自体がブロードキャストされてもよい。マスタスケジュール自体をブロードキャストするためのスケジュールは、SIBで参照されてもよく、一実施形態においては、マスタスケジュールでもさらに参照されてもよい。一実施形態において、マスタスケジュールを参照するために使用されるPADタイプは、(たとえば、0の)予約されたPADタイプを使用する。マスタスケジュールは、SIB内でブロードキャストされるアシスタンスデータ提供メッセージ、または分割が使用されるときにはアシスタンスデータ提供セグメントの順序を定義し、マスタスケジュール内で定義された一連のPADの送信が完了するときにいかなるPADメッセージに関しても未処理の未送信セグメントが存在しないように各PADメッセージに関する整数回の送信のスケジュールを含んでいてもよい。加えて、アシスタンスデータ提供メッセージの内容は、(たとえば、受信するUEが、マスタスケジューリングサイクルの間に各メッセージの1回の送信を受信するだけでよいように) 1つのマスタスケジューリングサイクルの間はいかなるPADメッセージに関しても変わらなくてもよいが、新しいサイクルでは変わってもよい。
【0111】
図11は、1つのSIB内に複数のPADタイプがスケジューリングされるときに、今説明された実施形態に従ってPADの送信をスケジューリングするためのマスタスケジュールに含まれ得る情報を示す例示的なデータ構造のブロック図である。
図11に示されるように、マスタスケジュールメッセージの内容は、1) マスタスケジュールメッセージを特定するためのPADタイプID (ブロック1102)と、2) (マスタスケジュールが変わるたびにインクリメントされてもよい)マスタスケジュールのバージョンID (ブロック1104)と3) スケジューリングされている各PADメッセージに関するPADタイプID (T1、T2、T3、....Tm)、各PADタイプに関連するセグメントまたはメッセージの対応する数(N1、N2、N3、....Nm)、および各PADメッセージに関する終了メッセージフラグ(ブロック1106、1108、および1110)とを含んでいてもよい。PADタイプIDのエントリのそれぞれは、所与のPADタイプのセグメントまたは完全なメッセージの連続する送信を指す。したがって、スケジュールは、任意の新しいマスタスケジューリングサイクルが開始された後にPADタイプT1のN1個のセグメントかまたはN1個の完全なメッセージかのどちらかがSIBを使用して最初にブロードキャストされ、PADタイプT2のN2個のセグメントかまたはN2個の完全なメッセージかのどちらかがそれに続き、PADタイプT3のN3個のセグメントかまたはN3個の完全なメッセージかのどちらかがそれに続き、以下、PADタイプTmに関してNm個のセグメントかまたはNm個の完全なメッセージかのどちらかが送信された後にスケジューリングサイクルが終了するまで同様であることを示唆する。それぞれのPADタイプのエントリは、完全なメッセージがブロードキャストされるのか、またはメッセージセグメントのみがブロードキャストされるのか(たとえば、PADタイプT1に関してN1個のセグメントがブロードキャストされるのか、またはN1個の完全なメッセージがブロードキャストされるのか)をさらに示していてもよい。メッセージセグメントがブロードキャストされることになる場合、終了メッセージフラグは、送信された最後のメッセージセグメントが完全なメッセージの終わりであるかどうかを示していてもよい。メッセージセグメントがブロードキャストされるとき、すべてのセグメントが同じPADメッセージに属すると仮定される(たとえば、マスタスケジュールの一部として定義される)可能性がある。例として、次のエントリ、すなわち、「PADタイプID Ti、Niセグメント、終了メッセージ=はい」が、マスタスケジュールに含まれ得る。これは、マスタスケジュールのこの時点でタイプID TiのPADタイプのNi個のセグメントを送信することを示し、この順番で送信された最後のセグメントが完全なPADメッセージの終端であることをさらに示す。位置情報サーバがスケジュールを生成する場合、SIBの内容および最大サイズならびにSIBの送信の周期性についての詳細を知ることが有益であってもよい。一実施形態において、位置情報サーバは、O&Mを使用して構成されてもよい。
【0112】
図9、
図10、および
図11は、ブロードキャストの内容についての情報(たとえば、PADタイプID)および/またはブロードキャストのスケジューリングについての情報(たとえば、マスタスケジュール)などの、SIBでのPADメッセージのブロードキャストに関連する情報がLTEワイヤレスネットワークにおいてSIBによってターゲットUEに提供される実施形態を説明する。その他の実施形態においては、この情報は、PADメッセージのブロードキャストが行われるSIBとは異なるSIBを使用してターゲットUEに提供されてもよく、または、たとえば、
図2のステップ2に見られるようなポイントツーポイントの手段によってUEに提供されてもよい。LTEワイヤレスネットワークまたはその他のネットワークに当てはまる可能性があるさらにその他の実施形態において、PADメッセージのブロードキャストは、ブロードキャストチャネル(たとえば、WiFiチャネル)上で、またはLTE SIBとは異なるブロードキャストシステム(たとえば、eMBMS)を使用して行われてもよいし、これに関連する情報(たとえば、ブロードキャストの内容および/またはブロードキャストのスケジューリングについての情報)は、
図9、
図10、および
図11で説明された情報と同じであるかまたは類似していてもよいし、さらに、PADメッセージがブロードキャストブロードキャストチャネルと同じブロードキャストチャネル、もしくはPADメッセージがブロードキャストされるブロードキャストシステムと同じブロードキャストシステムを使用して提供されてもよく、または、異なるロードキャストチャネル、もしくは異なるブロードキャストシステムを使用してポイントツーポイントの手段で提供されてもよい。
【0113】
IV. 暗号化/認証
カプセル化されたおよびカプセル化されていないブロードキャストされるアシスタンスデータメッセージ
(たとえば、
図6または
図8に従ってブロードキャストされる)ブロードキャストされるアシスタンスデータメッセージは、a)カプセル化されておらず、暗号化されていないLPPアシスタンスデータ提供メッセージ、b)カプセル化されておらず、暗号化されていないLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージ、c)任意で暗号化および/もしくはデジタル署名されてもよいカプセル化されたLPPアシスタンスデータ提供メッセージ、またはd)任意で暗号化および/もしくはデジタル署名されてもよいカプセル化されたLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージを含み得る。カプセル化されていないメッセージは、(a)の場合、たとえば、3GPP TS 36.355で定義されたLPPe拡張のないLPPアシスタンスデータ提供メッセージからなっていてもよいし、または(b)の場合、たとえば、OMA LPPeバージョン1.0で定義されたLPPe拡張されたLPPアシスタンスデータ提供メッセージからなっていてもよい。
【0114】
ブロードキャストに対応したUEは、サーバによって使用されている変形形態、たとえば、サーバが上記の変形形態(a)を使用するか、変形形態(b)を使用するか、変形形態(c)を使用するか、または変形形態(d)を使用するかをポイントツーポイントの手段によって知らされてもよい。最小限のブロードキャスト機能を有する(たとえば、ブロードキャストのサポートに関連するポイントツーポイントのアシスタンスデータの受信をサポートせず、上記の変形形態(c)および(d)をサポートしない)ターゲットUEは、カプセル化されていない変形形態(a)または(b)を想定してもよいし、そのとき、カプセル化された変形形態(c)または(d)が使用される場合、復号エラーに見舞われてもよい。そして、そのようなUEは、特定の回数の連続する復号エラーに見舞われると、ブロードキャストメッセージを受信するために特定のブロードキャストシステムを使用することを止めてもよい。
【0115】
図12は、(c)の場合および(d)の場合に関してサーバによって送信されるカプセル化されたブロードキャストメッセージの例示的な実施形態を示す。一実施形態において、サーバは、位置情報サーバである。別の実施形態において、サーバは、ブロードキャストサブシステム506に属するノードである。カプセル化されたブロードキャストメッセージは、複数のブロードキャスト制御パラメータ(ブロック1202)と、アシスタンスデータ提供メッセージ(ブロック1206)とを含む。アシスタンスデータ提供メッセージ(ブロック1206)は、たとえば、(c)の場合に関して3GPP TS 36.355に見られるように定義されたLPPアシスタンスデータ提供メッセージであるか、または(d)の場合に関してOMA LPPe仕様に見られるように定義されたLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージであってもよい。位置情報サーバは、カプセル化されたブロードキャストメッセージに暗号化および/またはデジタル署名を行うことを選択してもよいし、または選択しなくてもよい。位置情報サーバがカプセル化されたブロードキャストメッセージに暗号化またはデジタル署名を行う場合、追加のメッセージ部分が、カプセル化されたブロードキャストメッセージに含まれ得る。
【0116】
ブロードキャスト制御パラメータは、既に受信されたブロードキャストメッセージの検出を可能にし、メッセージの地理的および時間的な適用可能性と、含まれるアシスタンスデータのタイプとについての情報を含んでいてもよい。暗号化が使用されるとき、暗号化鍵IDおよびカウンタ値(ブロック1204)が含まれ、暗号化解除のために使用されるべき鍵の値を受信するUEが判定することを可能にする。メッセージ部分(ブロック1206)は、LPPまたはLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージを含み、暗号化されてもよい。
図12に示されるように、デジタル署名(ブロック1208)が後ろに付加されてもよく、その場合、メッセージの一部または前にあるメッセージの内容全体に対して計算されてもよい。一部の実施形態において、
図12で、ブロックに関して指示「(O)」を含むことは、ブロックが任意であってもよいことを示すのに対して、ブロックに関して指示「(M)」を含むこと、または指示「O」がないことは、そのブロックを含むことが必須であることを示していてもよい。その他の実施形態においては、任意の要素または必須の要素は異なっていてもよい。
図12において、別のブロックBの左に示されるブロックAは、ブロックAがブロックBの前に送信されることを示す。一部の実施形態において、ブロックは、図示されたのとは異なる順序で送信される。
【0117】
図13は、サーバによって送信されるカプセル化されたブロードキャストメッセージの別の例示的な実施形態を示し、一部の実施形態において、
図12と同じ規約「(O)」および「(M)」を使用し、ブロックの送信順序に関する同じ規約を使用する。一実施形態において、サーバは、位置情報サーバ504である。別の実施形態において、サーバは、ブロードキャストサブシステム506に属するノードである。位置情報サーバ504は、ブロードキャストメッセージに暗号化および/またはデジタル署名を行うことを選択してもよいし、または選択しなくてもよい。位置情報サーバがブロードキャストメッセージに暗号化またはデジタル署名を行う場合、追加のメッセージ部分が、ブロードキャストメッセージに含まれ得る。
【0118】
ブロードキャスト制御パラメータ(ブロック1302)は、既に受信されたブロードキャストメッセージの検出を可能にし、メッセージの地理的および時間的な適用可能性と、含まれるアシスタンスデータのタイプとについての情報を含んでいてもよい。暗号化が使用されるとき、暗号化鍵IDおよびカウンタ値(ブロック1304)が含まれる。メッセージ部分(ブロック1306)は、LPPまたはLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージを含み、暗号化されてもよい。
図13に示されるように、デジタル署名(ブロック1308)が前に付加されてもよく、その場合、メッセージの一部または前にあるメッセージの内容全体に対して計算されてもよい。
【0119】
図13に示されるように、デジタル署名部分(ブロック1308)は、関連する公開鍵識別子を含み、ターゲットが、受信が始まると直ちに正しい公開鍵を持っているかどうか判定することができ、持っている場合、メッセージの受信が進行している間に認証プロセスを開始することができるようにメッセージの初めに現れてもよい。
【0120】
一実施形態において、位置情報サーバは、ブロードキャストメッセージにデジタル署名を行ってもよい。1つの実装において、位置情報サーバは、RSAもしくは楕円暗号化などの非対称暗号化、またはブロードキャストメッセージにデジタル署名を行うための任意のその他の好適な手段を使用してもよい。一部の態様においては、ブロードキャストメッセージのハッシュが、署名されてもよい。位置情報サーバは、メッセージの一部、またはカプセル化されたブロードキャストメッセージ全体に署名してもよい。認証オプションは、サーバがターゲットUEを攻撃者によるブロードキャストデータのなりすましから守ることを可能にする。サーバは、たとえば、特定のブロードキャストサブシステムを使用しておよび/または特定のエリア内で受信されるすべてのブロードキャストされたPADメッセージが認証されるべきであることを(たとえば、
図2のステップ201および202に見られるような)ポイントツーポイントの手段によってすべてのUEに指示することができる。含まれる場合、ターゲットUEがそのようなサブシステムを使用して、特定のエリア内で、デジタル署名を含まないか、または検証に失敗する、もしくはターゲットUEが持っていない鍵を参照するデジタル署名を含むブロードキャストされたPADメッセージを受信する場合、ターゲットUEは、メッセージを破棄してもよい。そのとき、ターゲットUEは、検証可能なデジタル署名を含むメッセージのみ受け付けてもよい。この規約は、誤った位置特定アシスタンスデータの不正なブロードキャストが、ターゲットUEをだまして誤った位置を計算させるかまたは誤った測定を行わせるために使用され得ないことを保証することができ、位置情報サービスの完全性および信頼性を保証する働きをすることができる。
【0121】
ブロードキャストされるアシスタンスデータメッセージの暗号化
位置情報サーバは、ブロードキャストメッセージを暗号化してもよい。
図12および
図13に示されるように、1つの実装において、アシスタンスデータ提供メッセージは暗号化され得る。位置情報サーバは、2001年11月に発行されたFederal Information Processing Standards Publication 197、「Specification for the ADVANCED ENCRYPTION STANDARD (AES)」で定義された高度暗号化規格(AES: Advanced Encryption Standard)などの対称暗号化、またはアシスタンスデータメッセージを暗号化するための任意のその他の好適な手段を使用することができる。1つの実装においては、128ビットの鍵の値がAESに関して使用されてもよく、2001年に発行されたNational Institute of Standards and Technology (NIST) Special Publication 800-38A、「Recommendation for Block Cipher Modes of Operation Methods and Techniques」で定義されたように、カウンタモードが使用されてもよい。そのような実装の例が、
図15でさらに検討される。初期カウンタC1が、サーバによってUEに与えられるLPP/LPPeメッセージを暗号化するために使用されてもよい。カウンタC1は、2つに分けてUEに与えられてもよい。C0と表記される第1の部分は、(たとえば、128ビットの)暗号化鍵の値と一緒にポイントツーポイントモードを使用して与えられてもよい。さらに、カウンタの第1の部分および暗号化鍵の値に対する識別子(暗号化鍵ID)が、たとえば、
図2のステップ201および202に従って、ポイントツーポイントモードを使用してUEに与えられてもよい。暗号化鍵IDは、デバイスによってメッセージを暗号化解除するための暗号化鍵の値を特定するために、カプセル化されたブロードキャストメッセージに(たとえば、
図12のブロック1204および
図13のブロック1304に)含まれ得る。D0と表記される第2の部分は、カプセル化されたメッセージ全体の一部として、たとえば、
図12のブロック1204および
図13のブロック1304の一部として暗号化されていない形態で与えられてもよい。そのとき、UEは、C1を
C1=(C0 + D0) mod 2**128 (式1)
として得ることができ、ここで、すべての値は、非負の整数として扱われる。式1および本明細書のその他の式において、2つのアステリスク記号(**)はべき乗を表す。D0の値は、異なるブロードキャストメッセージに対して異なっていてもよく、各メッセージに関してC1から導出されるカウンタがいかなるその他のメッセージに関して導出されるカウンタとも異なることを保証するのに役立ち得る。(メッセージに含まれるメッセージブロックのカウンタモードAES暗号化解除のために必要とされるように)任意のメッセージに関して前のカウンタCi-1から任意の次のカウンタCiを得るために、以下の演算が使用され得る。
Ci=(Ci-1 + 1) mod 2**128 (式2)
【0122】
ブロードキャストされたアシスタンスデータメッセージの認証
ブロードキャストされるアシスタンスデータ提供メッセージは、ターゲットUEを攻撃者によるブロードキャストデータのなりすましから守るためにサーバによって任意でデジタル署名されてもよい。サーバは、位置情報サーバであるか、またはブロードキャストサブシステムのノード部分であってもよい。アシスタンスデータは、非対称暗号化などの技術を使用して任意でデジタル署名されてもよい。1つの実装においては、PKCS#1 v.2.1 RSAメソッドのRSASSA-PSS変形形態が、2002年6月に発行された「PKCS#1 v2.1: RSA Cryptography Standard」、RSA LaboratoriesおよびInternet Engineering Task Force (IETF) Request For Comments (RFC) 3447で定義されており、競合する場合はIETF RFC 3447が優先してもよい。これらの参考文献は、1組の決まった手順と、いくつかの任意の手順とを定義する。LPP/LPPeに関する例示的な方法は、以下のTable 1 (表1)に示される認証のための以下の手順およびオプションを使用してもよい。
【0124】
Table 1 (表1)において、NIST 180-4は、2012年3月に発行されたNIST Federal Information Processing Standard (FIPS) Publication 180-4、「Secure Hash Standards (SHS)」を指す。一実施形態において、認証手順は、非対称暗号化を使用してUEにおいて実行され得る。非対称暗号化は、秘密鍵と公開鍵とからなるキーのペアを使用する。秘密鍵を使用して生成されたデジタル署名を含むメッセージが、公開鍵を使用して検証され得る。1つの実装においては、サーバが、秘密鍵にアクセスでき、UEが、公開鍵にアクセスできる。たとえば、公開鍵は、
図2のステップ201および202に見られるようなポイントツーポイントの手段によってサーバによりUEに転送され得る。ブロードキャストされたメッセージを受信すると、UEは、受信されたメッセージの署名部分(たとえば、ブロック1208またはブロック1308)を公開鍵を使用して検証し、メッセージがサーバから発せられたことを確かめることができる。
【0125】
サーバにおいて、デジタル署名は、メッセージを最初にハッシュし、マスクして、2047ビットなどの決まった長さのメッセージの表現を生成することによって(暗号化が使用される場合は既に暗号化された)ブロードキャストメッセージ全体に対して計算され得る。そして、メッセージの表現が、長さ2048ビットの署名を生成するRSA秘密鍵を使用して署名され得る。UEにおいては、デジタル署名が、ブロードキャストメッセージから取り出されてもよく、期待されるメッセージの表現に戻すようにRSA公開鍵を使用して変換されてもよい。次に、期待されるメッセージの表現が、受信されたメッセージから導出された実際のメッセージの表現と比較され、それらが等しい場合、ブロードキャストメッセージは検証され、認証される。
【0126】
認証のための公開鍵およびソルトの長さは、サーバによってUEに与えられてもよいし、サーバによって一意のIDを割り振られてもよい。UEへの公開鍵およびソルトの長さの転送は、UEがブロードキャストされたアシスタンスデータを受信し始める前に、たとえば、
図2のステップ201および202に関して説明されたように-ポイントツーポイントのLPP/LPPeを使用して行われてもよい。サーバは、先にポイントツーポイントで送信された公開鍵とソルトの長さのペアに対する一意識別子をブロードキャストメッセージの一部として(たとえば、
図12のブロック1208または
図13のブロック1308の一部として)含めることによって、任意の受信されたブロードキャストされたLPPまたはLPP/LPPeメッセージを認証するために使用されるべき公開鍵およびソルトの長さを特定する。
【0127】
UEは、公開鍵およびソルトの長さを既に特定している場合、デジタル署名を含む受信された任意のブロードキャストメッセージを認証することができる。認証が特定のブロードキャストシステムのために使用されることをサーバがポイントツーポイントの手段によって先に示している場合、UEは、デジタル署名を含まない受信されたあらゆるブロードキャストメッセージを無視してもよい。認証に失敗するブロードキャストメッセージは、やはり破棄されてもよく、UEは、何らかの実装に依存する期間の間、関連するブロードキャストシステムを使用することを止めてもよい。
【0128】
一実施形態においては、新しいブロードキャストメッセージを受信するとき、ターゲットは、(
図14でより詳細に示される)以下のステップを任意の好適な順序で使用して検証および復号を行ってもよい。
1)メッセージが重複しておらず、有効な時間および地理的エリアの適用可能性を有することをブロードキャスト制御パラメータから検証する。
2)メッセージがUEに関心を持っているタイプのアシスタンスデータを含む(または含んでいてもよい)ことをブロードキャスト制御パラメータから検証する。
3)認証および暗号化解除のどちらかまたは両方が必要とされるときにUEがこれらを実行するための正しい1つの鍵または複数の鍵を有することを検証する。
4)含まれている場合、あらゆるデジタル署名を検証する。
5)暗号化が使用された場合、メッセージの内容を暗号化解除する。
6)メッセージの内容を復号する。
【0129】
図14は、ターゲットUEデバイスで既に受信されたかまたは受信中であるブロードキャストメッセージを検証するための例示的な実施形態に関する流れ図を示す。プロセス1400は、ハードウェア(回路、専用論理など)、(汎用コンピューティングシステムもしくは専用マシンで実行されるような)ソフトウェア、ファームウェア(組み込みソフトウェア)、またはそれらの任意の組合せを含む処理論理によって実行される。一実施形態において、プロセス1400は、
図23に示される1つまたは複数のコンピュータシステム2300によって実行される。一実施形態において、以下で説明される受信ステップおよび送信ステップは、
図23に示されるトランシーバ2350を利用して容易にされ得る。
【0130】
一実施形態において、サーバは、ブロードキャストメッセージを生成し、位置情報サーバ504である。別の実施形態において、ブロードキャストメッセージは、ブロードキャストサブシステム506などのノードに属するサーバを使用してブロードキャストされる。以下で検討されるデバイスは、UE 502/2212を表していてもよく、本発明の実施形態を実行することができる。1つまたは複数のプロセッサが、メッセージを暗号化解除し、認証するために使用されてもよい。場合によっては、暗号プロセッサなどのコプロセッサが、特定の機能のために使用され得る。
【0131】
図12および
図13に示された様に、ブロードキャストメッセージは、複数のブロードキャスト制御パラメータと、アシスタンスデータ提供メッセージとを含んでいてもよい。カプセル化されたブロードキャストメッセージは、LPPまたはLPP/LPPeメッセージであってもよい。位置情報サーバ504は、カプセル化されたブロードキャストメッセージに暗号化および/またはデジタル署名を行うことを選択してもよいし、または選択しなくてもよい。位置情報サーバがカプセル化されたブロードキャストメッセージに暗号化またはデジタル署名を行う場合、追加のメッセージ部分が、カプセル化されたブロードキャストメッセージに含まれ得る。
【0132】
流れ図に関連して示される順序は、例示的な順序であり、本発明の範囲を逸脱することなく任意の好適な方法で並べ替えられ得る。一部の実装においては、さまざまなステップが同時に実行されてもよい。
図14の方法は、ハードウェア、ソフトウェア、またはファームウェアを使用して、
図23に示されるデバイスなどのUE 502の構成要素によって実行され得る。
【0133】
ブロック1402において、デバイスは、トランシーバ2350を使用してブロードキャストメッセージを受信するか、または受信し始める。一実施形態において、デバイスは、ブロードキャストメッセージの一部を引き続き受信しながら、ブロードキャストメッセージに含まれる情報をプロセッサ2310を使用して処理し始める。たとえば、デバイスは、ブロードキャストメッセージのその他の部分を受信する前に、または受信しながら、ブロードキャストメッセージに関連するブロードキャスト制御パラメータおよび/またはヘッダの部分を処理し始めてもよい。
【0134】
一部の実装においては、メッセージの残りを処理する前に、ヘッダおよび/またはブロードキャスト制御パラメータの部分を処理することが有利であってもよい。たとえば、暗号化されたメッセージに関して、ブロードキャスト制御パラメータは、メッセージを暗号化する際に使用されたプロトコルおよび鍵についてより多くの情報を提供してもよい。同様に、デジタル署名されたメッセージに関して、デバイスは、そのメッセージがデバイスによって受信されるときに、適切な公開鍵を取得し、デジタル署名を変換し、さらにデジタルメッセージの部分(またはブロック)のハッシュを開始することができる。また、デジタル署名の変換およびメッセージのハッシュなどのメッセージを認証するためのさまざまなステップは、同時に、または互いに並列に実行される可能性もある。メッセージが有効であり、UEの役に立ち、完全に復号され得るかどうかをより迅速に判定するために、そのメッセージがまだ受信中である間にプロセッサ2310を使用してそのメッセージを処理し始めることが有利であってもよい。これらの条件のうちの1つまたは複数が満たされない場合、UEは、メッセージの受信を止め、それによって、無線リソースを節約し、場合によってはその他の動作がより迅速に行われることを可能にすることができる。
【0135】
ブロック1404において、デバイスは、作業メモリ2335またはその他のバッファに記憶された情報を使用するプロセッサ2310で、ブロードキャスト制御パラメータを使用して、ブロードキャストメッセージが重複するメッセージであると判定するかまたは重複するメッセージではないと判定する。例示的な実装において、これは、メッセージのヘッダに埋め込まれたタイムスタンプまたは一意のメッセージIDを使用して判定され得る。1つの例示的な実施形態において、タイムスタンプは、ブロードキャストメッセージに関するデジタル署名されるメッセージデータに含まれ、したがって、攻撃者がタイムスタンプと一致しないその後のある時間に有効なデジタル署名の付いたメッセージを再送信することを防止することができる。
【0136】
ブロック1406において、デバイスは、プロセッサ2310を使用して、ブロードキャストメッセージの時間的および地理的な適用可能性を調べることによって、ブロードキャストメッセージがデバイスに適用可能であるかどうかを判定する。たとえば、古いタイムスタンプ、古い有効期間、もしくはまだ発生していない将来の有効期間を有するブロードキャストメッセージ、または異なる地理的エリアもしくはネットワークの異なるエリアに属するブロードキャストメッセージは、デバイスによって破棄されてもよい。一部の実施形態において、デバイスは、メッセージを破棄する代わりに、将来のある時間に適用可能な有効期間を持ったブロードキャストメッセージを受信し、記憶することを選択してもよい。
【0137】
ブロック1408において、デバイスは、プロセッサ2310を使用して、ブロードキャストメッセージがデバイスが関心を持っているアシスタンスデータを有するかどうかを判定する。デバイスは、ブロードキャストメッセージに関連するブロードキャスト制御パラメータのうちのアシスタンスデータタイプパラメータに基づいて関心を判定することができる。
【0138】
ブロック1410において、デバイスは、プロセッサ2310を使用して、認証ステップまたは/および暗号化解除ステップのために必要とされる1つまたは複数の鍵がデバイスに存在するかどうかを判定することができる。一部の実施形態においては、このステップを実行する前に、デバイスは、認証され、暗号化されたメッセージを受信するようにそのデバイスが構成されているかどうかを調べてもよい。鍵は、(たとえば、
図2のステップ201および202に見られるように)サーバとデバイスとの間のポイントツーポイントの通信中に部分的にまたは完全に交換されてもよい。一部の実施形態においては、適切な鍵がデバイスに存在しないことを検出することに応じて、適切な鍵を取得するために、デバイスとサーバとの間の新しいポイントツーポイントの通信が確立されてもよい。
【0139】
ブロック1412において、デバイスは、デジタル署名が含まれる場合、プロセッサ2310を使用してメッセージのデジタル署名を検証することができる。
図12および
図13に示されるように、デジタル署名は、メッセージの後ろに付加されるかまたは前に付加されてもよい。
図12および
図13に示されたメッセージの構成要素に加えて、デジタル署名もメッセージに埋め込まれてもよい。含まれる場合、デジタル署名は、メッセージの内容全体に対して計算され得る。デジタル署名部分は、関連する公開鍵識別子を含むことができ、ターゲットのデバイスが、受信が始まると直ちに正しい公開鍵を持っているかどうか判定することができ、持っている場合、メッセージの受信が進行している間に認証プロセスを開始することができるようにメッセージの初めに現れてもよい。
【0140】
一実施形態において、デジタル署名は、デバイスに記憶された公開鍵を使用して変換される。ブロードキャストメッセージに対するデジタル署名は、RSAアルゴリズムを使用して生成され得る。1つの実装においては、本明細書において上で説明されたように、PKCS#1 v.2.1 RSAメソッドのRSASSA-PSS変形形態が使用される。デジタル署名を生成する前に、サーバは、まず、Table 1(表1)に関連して本明細書において示されたように、一方向関数を使用してブロードキャストメッセージの内容をハッシュしてもよい。1つの実装においては、本明細書においてTable 1(表1)で触れられたように、セキュアハッシュアルゴリズム1 (SHA-1)アルゴリズムが、ブロードキャストメッセージの内容をハッシュするために使用される。メッセージがハッシュされ、(たとえば、2047ビットを含む)より短い列へとマスクされると、列は、(たとえば、2048ビットを含むデジタル署名を生成するために) RSAを使用してデジタル署名される。ブロードキャストメッセージが暗号化されるべきである場合、内容が、メッセージにデジタル署名を施す前に暗号化されてもよい。これは、デバイスがメッセージを暗号化解除する前にメッセージをデジタル式に認証することを可能にする。
【0141】
認証が有効化されている場合、ブロードキャストメッセージを受信すると、デバイスはメッセージをデジタル式に認証する。サーバおよびデバイスは、認証が通信の一部として使用され得るかどうかを、ブロードキャストの前にポイントツーポイントの通信によってネゴシエーションすることができる。デバイスがメッセージを認証するように構成されており、デジタル署名のないメッセージを受信する場合、またはデジタル署名が検証に失敗する場合、デバイスはメッセージを破棄してもよい。認証の失敗によってブロードキャストメッセージの破棄を繰り返すことを余儀なくされると、デバイスは、特定のブロードキャストシステムを介するおよび/または特定のエリア内のブロードキャストメッセージの受信を一時的または永久的に止めてもよいし、またはメッセージを受信する異なるメカニズムに切り替えてもよい。たとえば、デバイスは、サーバとのポイントツーポイントプロトコルに戻るように切り替えるか、またはサーバから新たな鍵を取得してもよい。
【0142】
一実施形態においては、デバイスがブロードキャストメッセージを認証するように構成され、
図13と同様にメッセージが前に付加されたデジタル署名を有する場合、デバイスは、メッセージを受信しながらメッセージの認証を開始することができる。デバイスは、デバイスに記憶されている、ブロードキャストメッセージに署名するために使用された秘密鍵に関連する公開鍵を使用してデジタル署名を変換することができる。さらに、デバイスは、ブロードキャストメッセージの内容をハッシュし、ハッシュされた値を変換された値と比較することができる。値が一致する場合、認証が終わり、デジタル署名が確認されたと見なされる。
【0143】
ブロック1414において、暗号化が有効化されている場合、メッセージの内容が、プロセッサ2310を使用して暗号化解除され得る。一実施形態において、デバイスは、ブロードキャスト制御パラメータを調べることによって、暗号化が有効化されているかどうかを知ることができる。
図12および
図13に示されるように、一実施形態において、ブロードキャストメッセージに含まれるアシスタンスデータは、(サーバによって使用された暗号化鍵の値と同じであってもよいし、またはサーバによって使用された秘密鍵に対応する公開鍵であってもよい)デバイスに記憶された復号鍵の値を使用して暗号化解除される。ブロードキャストメッセージの内容は、AESなどの対称暗号化を使用して、サーバによってエンクリプトされ、デバイスによってデクリプトされてもよい。AESアルゴリズムの1つの実装は、
図15でさらに検討される。ブロック1416において、(認証および暗号化が有効化されている場合)内容が認証され、暗号化解除されると、ブロードキャストメッセージの内容が、位置特定アシスタンスデータを取り出すためにLPP/LPPeプロトコルの定義に従ってデバイスによって復号され得る。
【0144】
本発明の実施形態によれば、
図14に示された特定のブロック/ステップは、動作のモード間を切り替える特定の方法を提供することを理解されたい。代替的な実施形態においては、その他の順番のステップも、しかるべく実行され得る。たとえば、本発明の代替的な実施形態は、上で概説されたステップを異なる順序で実行してもよい。例として、ユーザは、動作の第3のモードから動作の第1のモードへの変更、第4のモードから第2のモードへの変更、またはそれらの間の任意の組合せの変更を行うことを選択してもよい。さらに、
図14に示された個々のステップは、個々のステップに適したさまざまな順番で実行され得る複数のサブステップを含んでいてもよい。その上、特定の用途に応じて追加のステップが追加されるか、または削除されてもよい。当業者は、プロセス1400の多くの変更形態、修正形態、および代替形態を認識し、理解するであろう。
【0145】
図15は、AESの1つの実装を示す。以下の実装は、LPPe 1.1のブロードキャストされるアシスタンスデータメッセージを暗号化および暗号化解除するために使用されるアルゴリズムを説明する。アルゴリズムは、カウンタモードを用いるAES暗号化を使用する。AESは、128ビットのブロックを一度に暗号化するブロックモード暗号化アルゴリズムである。しかし、カウンタモードが、厳密に128ビットの倍数ではないビット列に対する使用を可能にする。さらに、カウンタモードは、たとえば、データの一部がブロードキャストを介して受信される(またはサーバで取得される)ときにほとんどすぐに暗号化解除(または暗号化)が行われることを可能にすることによって、ターゲット(またはサーバ)が暗号化解除(または暗号化)処理のほとんどを暗号化解除(または暗号化)されるべきデータの受信と無関係に実行することを可能にし、このことは、より効率的な処理を可能にし得る。カウンタが繰り返しなしでサーバによって選択されるとする(これは、一部の実施形態において、カウンタモードの要件である)と、データのあらゆるブロックが、一意に暗号化される。
【0146】
アルゴリズムは、それぞれが128ビットを含む一連のカウンタ<C1、C2、C3、...>を利用してもよく、ここでC1はサーバによって指定され、それぞれの後続のカウンタ(C2、C3など)は、前のカウンタに1を足してモジュロ2**128を求めることによって得られる。各カウンタCiは、共通の128ビットの鍵を用いるAESアルゴリズムを使用して暗号化されて128ビットの出力ブロックOiを生じる。ブロードキャストメッセージの暗号化を実行するために、LPP/LPPeメッセージは、128個未満のビットを含んでいてもよい最後のブロックBnを除いてそれぞれが128ビットのブロックB1、B2、...Bnに分割される。暗号化されたメッセージは、(O1 XOR B1)、(O2 XOR B2)、...(On XOR Bn)によって与えられる(おそらくは最後のブロックを除いて)それぞれが128ビットを含むn個の一連のブロックとして得られ、ここで、XORは、ビット毎の排他的ORを表す。最後のブロックの場合、Bnがmビット(m<128)を含む場合、Onの上位mビットが排他的ORのために使用される。暗号化解除は、ブロックB1、B2、...Bnが今度は暗号化されたメッセージから得られることを除いて同じ方法で実行され、排他的OR演算の結果が、元の暗号化されていないメッセージを生成する。
【0147】
抽象構文記法1(ASN.1)表
図16A、
図16B、
図16C、
図16D、および
図16Eは、LPPおよびLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージのブロードキャストに当てはまり、ブロードキャストされるアシスタンスデータの内容と、特定のタイプのアシスタンスデータがブロードキャストされ得るエリアに関する制限とに適用され得る例示的なあり得るブロードキャストの制約およびラベル付けを定義する図である。
図16A、
図16B、
図16C、
図16D、および
図16Eは、異なるタイプのアシスタンスデータをラベル付けする手段も提供する。ラベルは、特定のタイプのアシスタンスデータのサポートを簡潔にアドバータイズするため、および/またはブロードキャストのスケジューリング情報を提供するためにLPPe内でもブロードキャストシステムによっても使用されてもよい。
【0148】
図16Aおよび
図16Bは、ブロードキャストされ得るLPPのさまざまなタイプのアシスタンスデータを示し、それぞれのアシスタンスデータタイプは、OMA LPPeバージョン1.1 TSにおけるそのアシスタンスデータタイプのASN.1パラメータ名を使用して呼ばれる。それぞれのアシスタンスデータタイプに関して、アシスタンスデータが制限されたエリア内でのみ有効である場合、あり得るエリア制限が示される。サーバは、より広い地理的エリアに関してターゲットのデバイスにアシスタンスデータを提供することが好ましい場合、エリア制限を超えてアシスタンスデータをブロードキャストしてもよいが、その場合、データが常に利用可能である保証はない。アシスタンスデータに関するその他のあり得る制約、たとえば、内容に関する任意のあり得る制約も、それらが存在する場合には示されている。時間的制約のあるアシスタンスデータ(たとえば、GNSS時間、GNSSリアルタイムインテグリティ(GNSS real time integrity)、GNSS捕捉支援)は、サーバによって必要に応じて更新されてもよく、さらに、古いデータは、削除されてもよい。明確な有効エリアを含むアシスタンスデータに関して、有効エリア外のブロードキャストが許されてもよく、そのとき、ターゲットは、データを使用する前に有効エリア内にいることを確認してもよい。
【0149】
さらに、
図16Aおよび
図16Bは、たとえば、LPPe内でさまざまなタイプのアシスタンスデータのブロードキャストのサポートを示すとき、またはどのアシスタンスデータタイプがブロードキャストシステムによってブロードキャストされているかを示すときに、LPPe内で、およびブロードキャストシステムによって、特定のタイプのアシスタンスデータを指すために使用され得るラベルを示す。ラベルは、ピリオドで分けられたn(n = 1〜4)個の一連の数字の要素として指定され、たとえば、2、2.1、2.1.3、2.1.3.5、ここで、nは、ラベル付けされたデータアイテムの入れ子のレベルである。
【0150】
図16Aおよび
図16Bにおいて、任意のアシスタンスデータタイプの入れ子のレベルは、第1列で「>」記号を使用して示され、任意のデータアイテムに関して示された連結された「>」記号の数mと、そのデータアイテムの関連するラベルとは、そのデータアイテムの入れ子のレベルがm+1であることを示し、ここで、mは、0〜3の範囲内である。
図16Aおよび
図16Bにおけるデータアイテムの順序は、LPPeバージョン1.1 TSにおけるASN.1の定義に準拠していてもよく、このことは、レベルnの任意の入れ子にされたデータアイテムの親データアイテムがレベルn-1の表内の最も近い前出のデータアイテムであることを意味する。ラベルは、列1に示されており、前の要素が親データアイテムの最後の要素から推測され得るので最後の要素のみを示す。例として、
図16Aのアシスタンスデータタイプotdoa-ProvideAssistanceDataは、入れ子のレベルが1であり、ラベル2を有し、(
図16Aにおいてotdoa-ProvideAssistanceData内に入れ子にされ、otdoa-ProvideAssistanceDataよりも1レベル深い)データタイプotdoa-NeighbourCellInfoは、入れ子のレベルが2であり、ラベル2.2を有し、
図16Aのアシスタンスデータタイプgnss-DataBitAssistanceは、入れ子のレベルが4であり、ラベル3.2.N.5を有し、ここで、N (N = 1〜8)は、そのアシスタンスデータタイプが適用される特定のGNSSまたはSBASシステムを示す。
【0151】
図16C、
図16D、および
図16Eは、ブロードキャストされ得るLPPeバージョン1.1のさまざまなタイプのアシスタンスデータを、関連するエリア制限およびその他の制約と一緒に示し、各データタイプは、LPPeバージョン1.1 TSで定義されたそのデータタイプのASN.1パラメータ名を使用して呼ばれる。入れ子のレベルおよびラベルを定義するために使用される規約は、
図16Aおよび
図16Bに関連して上で説明されたとおりである。
【0152】
図16A、
図16B、
図16C、
図16D、および
図16Eに示されたあり得る制約およびラベル付けは、LPPおよびLPP/LPPe測位プロトコルに関する例であり、その他の実施形態においてはその他の制約またはラベル付けのその他の手段によって置き換えられてもよい。
【0153】
LPP/LPPeプロトコルに適用され得る新規のカプセル化、データタイプのラベル付け、ポイントツーポイントの支援、暗号化、および認証をサポートするために、新しいLPP/LPPeの拡張が、一部の実装で定義されてもよい。
図17A、
図17B、
図18、
図19A、
図19B、
図20A、
図20B、
図21A、
図21B、
図21C、および
図21Dは、(たとえば、
図2のステップ201および202で使用される)ブロードキャストに関連するポイントツーポイントのアシスタンスデータと、(たとえば、
図13に関連して説明された)カプセル化、暗号化、および認証をともなうブロードキャストとをサポートするための新しいLPPeブロードキャストメッセージの拡張の例である。各図は、特定のメッセージの拡張のパラメータの内容を表形式で示し、パラメータの内容は、ブロードキャストをサポートするためにLPPeメッセージに追加された新しいパラメータに言及する。各表において、最初の見出し行より下の各行は、メッセージの拡張の1つのパラメータを説明し、パラメータ名が第1列に示され、対応するLPPe ASN.1データタイプ名が第2列に示され、パラメータが任意であるかどうかの指示が第3列に示され(必須のパラメータについてはここのエントリが空である)、パラメータの意味および用途の説明が第4列に与えられている。メッセージの拡張の各パラメータの入れ子のレベルは、第1列で大なり記号(「>」)を用いて示され、連続する「>」記号の数に1を足した数が入れ子のレベルである。したがって、たとえば、名前が「>>>example」であるパラメータは、入れ子のレベルが4である。表の任意の入れ子にされたパラメータPは、Pの入れ子のレベルよりも1つ低い入れ子のレベルを有する、そのパラメータに最も近く、表内で上にあるパラメータ内に含まれる。最も低い入れ子のレベル (1の)を有するパラメータは、メッセージの拡張に直接含まれるのみである。入れ子にされたパラメータは、それらのパラメータが含まれるパラメータがメッセージにやはり存在するときにのみメッセージの拡張に含まれ得る。この状態が発生するとき、必須の入れ子にされたパラメータが存在するのに対して、任意の入れ子にされたパラメータは存在してもよいし、または存在しなくてもよい。図におけるパラメータの順序は、OMA LPPeバージョン1.1のASN.1の定義にほぼ準拠し得る。一部の実施形態において、特定のパラメータが必須であるのか、または任意であるのかは、これらの図に示されたのと異なっていてもよい。
【0154】
図17Aおよび
図17Bは、本発明の実施形態において使用される例示的なブロードキャストコンテナを示す。
図17Aおよび
図17Bに示される情報要素(IE) OMA-LPPe-ver1-1-BroadcastContainerは、ブロードキャストによって配信するために暗号化されたまたは暗号化されていないLPPおよびLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージをカプセル化するために使用され得る。このコンテナの使用は、暗号化のサポートのために必要とされる情報(たとえば、暗号化鍵識別子)と、メッセージの認証のために必要とされる情報(たとえば、公開鍵識別子およびデジタル署名)と、ブロードキャストされている情報のタイプ、適用可能なエリアおよび期間、ならびにデータが既に受信されたデータと重複するかどうかを速やかに特定するためにUEが使用することができる情報とを転送することを可能にする。重複するブロードキャストメッセージ、または関心がないか、適用可能でないか、もしくはサポートされていないアシスタンスデータを特定するUEは、カプセル化されたLPPまたはLPP/LPPeメッセージを受信、暗号化解除、復号、および場合によっては認証する必要なしに受信を止めることができる。カプセル化されたLPPまたはLPP/LPPeメッセージを除いて、OMA-LPPe-ver1-1-Broadcast-Containerのパラメータ(たとえば、制御パラメータ)は、暗号化される必要がなくてもよい。
【0155】
図18は、LPP/LPPe機能要求メッセージがアシスタンスデータのブロードキャストのサポートに関連する機能を要求することを可能にするこのメッセージへの追加パラメータの形式の例示的な改良を示す。
図2のステップ204は、位置情報サーバ215からUE 220への例示的な機能要求メッセージを示す。メッセージは、(
図2に示されていないが) UE 220から位置情報サーバ215に送信される可能性もある。同様に、
図19Aおよび
図19Bは、LPP/LPPe機能提供メッセージがアシスタンスデータのブロードキャストのサポートに関連する機能を提供することを可能にするこのメッセージへの追加パラメータの形式の例示的な改良を示す。
図2のステップ205は、UE 220から位置情報サーバ215への例示的な機能提供メッセージを示す。メッセージは、(
図2に示されていないが)位置情報サーバ215からUE 220に送信される可能性もある。
図20Aおよび
図20Bは、LPP/LPPeアシスタンスデータ要求メッセージがアシスタンスデータのブロードキャストのサポートに関連するアシスタンスデータを(ポイントツーポイントで)要求することを可能にするこのメッセージへの追加パラメータの形式の例示的な改良を示す。
図2のステップ201および
図5Bのステップ521は、UE 220/502から位置情報サーバ215/504への例示的なアシスタンスデータ要求メッセージを示す。
図21A、
図21B、
図21Cおよび
図21Dは、LPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージがアシスタンスデータのブロードキャストのサポートに関連するアシスタンスデータを(ポイントツーポイントで)提供することを可能にするこのメッセージへの追加パラメータの形式の例示的な改良を示す。
図2のステップ202および
図5Bのステップ522は、位置情報サーバ215/504からUE 220/502への例示的なアシスタンスデータ提供メッセージを示す。
【0157】
図22を参照すると、ワイヤレス通信システム2200は、ユーザ機器2212 (UE)、セル2216に配置されたベーストランシーバ基地局(BTS) 2214、および基地局コントローラ(BSC) 2218などのさまざまなデバイスを含む。システム2200は、複数のキャリア(さまざまな周波数の波形信号)での動作をサポートしてもよい。マルチキャリア送信機は、変調された信号を複数のキャリアで同時に送信することができる。それぞれの変調された信号は、符号分割多元接続(CDMA)信号、時分割多元接続(TDMA)信号、直交周波数分割多元接続(OFDMA)信号、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)信号などであってもよい。それぞれの変調された信号は、異なるキャリアで送信されてもよく、パイロット、オーバーヘッド情報、データなどを伝達してもよい。
【0158】
BTS 2214は、アンテナを介してUE 2212とワイヤレス通信することができる。BTS 2214のそれぞれは、基地局、アクセスポイント、アクセスノード(AN)、Node B、進化型Node B (eNodeB)などとも呼ばれてもよい。BTS 2214は、複数のキャリアによって、BSC 2218の制御の下でUE 2212と通信するように構成される。BTS 2214のそれぞれは、それぞれの地理的エリア、ここではそれぞれのセル2216に通信可能な範囲を提供することができる。BTS 2214のセル2216のそれぞれは、基地局のアンテナの機能に応じて複数のセクタに分割される。一部の実施形態において、BTS 2214のうちの1つまたは複数は、
図5Aおよび
図5Bに示されたRAN 508に実装される。さらに、上述の
図2、
図6、および
図8の要素ならびに
図5Aおよび
図5Bのその他の要素が、システム2200に含まれ得る。上で検討され、
図2、
図5A、
図5B、
図6、および
図8に示されたサーバおよび位置情報サーバは
図22に示されていないが、位置情報サーバは、BTS 2214および/またはBSC 2218と通信することができる。たとえば、位置情報サーバとして実装されるある種のSMLCは、BSC 2218と直接またはゲートウェイを介して通信することができる。一部の実施形態においては、1つまたは複数のネットワークが、
図22に示された要素うちの少なくとも2つを分け、ならびに/または
図22に示された要素を、上で検討されおよび/もしくは
図2、
図5A、
図5B、
図6、および
図8に関連して示された要素とを分ける。
【0159】
システム2200は、マクロ基地局2214のみを含んでいてもよいし、またはさまざまなタイプの基地局2214、たとえば、マクロ、ピコ、および/もしくはフェムト基地局などを有してもよい。マクロ基地局は、比較的大きな地理的エリア(たとえば、半径数キロメートル)をカバーすることができ、サービスに加入している端末による制限のないアクセスを可能にすることができる。ピコ基地局は、比較的小さな地理的エリア(たとえば、ピコセル)をカバーすることができ、サービスに加入している端末による制限のないアクセスを可能にすることができる。フェムトまたはホーム基地局は、比較的小さな地理的エリア(たとえば、フェムトセル)をカバーすることができ、フェムトセルと関連がある端末(たとえば、家庭内のユーザの端末)による制限されたアクセスを可能にすることができる。
【0160】
UE 2212は、セル2216中に散らばっていてもよい。UE 2212は、端末、移動局、モバイルデバイス、ユーザ機器(UE)、加入者ユニットなどと呼ばれてもよい。
図22に示されるUE 2212は、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、ならびに車両ナビゲーションおよび/または通信システムを含むが、ワイヤレスルータ、その他のハンドヘルドデバイス、ネットブック、ノートブックコンピュータなども含み得る。
【0161】
図23に示されるコンピュータシステムは、
図2〜
図22を参照して示され、検討された上述のエンティティの一部として組み込まれ得る。たとえば、コンピュータシステム2300は、(
図2の220、
図5A、
図5Bの502、および
図22の2212として参照された)UE、(
図2の215、
図5A、
図5Bの504として参照された)位置情報サーバ、ゲートウェイ510およびRAN 508などのブロードキャストサブシステム506の一部として実装される1つもしくは複数のサーバ、または基地局コントローラ2218もしくはBTS 2214などの
図22の任意のその他のコンピューティングデバイス、または本発明の実施形態を可能にするのに利用される任意のその他のコンピューティングデバイスの構成要素の一部またはすべてになることができるか、あるいは一部またはすべてになるように適合され、構成されてもよい。
図23は、本明細書において説明されたさまざまなその他の実施形態によって提供される方法を実行することができ、ならびに/またはUE、位置情報サーバ、およびブロードキャスティングサブシステムとして実装されるサーバなどのデバイスの機能を実行することができるコンピュータシステム2300の1つの実施形態を概略的に示す。
図23は、必要に応じていずれかまたはすべてが利用され得るさまざまな構成要素を一般化して示すようにのみ意図されていることに留意されたい。したがって、
図23は、個々のシステムの要素がどのように比較的分割されるようにしてまたは比較的より一体的に実装され得るのかを大まかに示す。
【0162】
バス2305を介して電気的に結合され得る(またはその他の方法で必要に応じて通信することができる)ハードウェア要素を含むコンピュータシステム2300が、示されている。ハードウェア要素は、1つもしくは複数の汎用プロセッサならびに、/または(デジタル信号処理チップ、グラフィックスアクセラレーションプロセッサなどの) 1つもしくは複数の専用プロセッサを限定なしに含む1つまたは複数のプロセッサ2310と、マウス、キーボードなどを限定なしに含み得る1つまたは複数の入力デバイス2315と、ディスプレイデバイス、プリンタなどを限定なしに含み得る1つまたは複数の出力デバイス2320とを含んでいてもよい。
【0163】
コンピュータシステム2300は、ローカルおよび/もしくはネットワークアクセス可能ストレージを限定なしに含み得る、ならびに/またはディスクドライブ、ドライブアレイ、光学式ストレージデバイス、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/もしくはプログラム可能、フラッシュアップデート可能などであってもよい読み出し専用メモリ(ROM)などのソリッドステートストレージデバイスを限定なしに含み得る1つまたは複数のストレージデバイス2325をさらに含む(および/または1つまたは複数のストレージデバイス2325と通信する)可能性がある。そのようなストレージデバイスは、さまざまなファイルシステム、データベース構造などを限定なしに含む任意の適切なデータストアを実装するように構成され得る。
【0164】
コンピュータシステム2300は、モデム、(ワイヤレスまたは有線)ネットワークカード、赤外線通信デバイス、(Bluetooth(登録商標)デバイス、802.11デバイス、WiFiデバイス、WiMaxデバイス、セルラ通信設備などの)ワイヤレス通信デバイスおよび/またはチップなどを限定なしに含み得る通信サブシステム2330も含んでいてもよい。通信サブシステム2330は、(一例を挙げるとすれば以下で説明されるネットワークなどの)ネットワーク、その他のコンピュータシステム、および/または本明細書に記載の任意のその他のデバイスとデータが交換されることを可能にすることができる。多くの実施形態において、コンピュータシステム2300は、上述のように、RAMまたはROMデバイスを含み得る作業メモリ2335をさらに含む。
【0165】
コンピュータシステム2300は、メッセージを送受信するためのトランシーバ2350も含んでいてもよい。トランシーバ2350は、組み合わされ、共通の回路または単一の筐体を共有するか、または別々であってもよい送信機および受信機などの構成要素を含んでいてもよい。トランシーバ2350は、GSM(登録商標)、CDMA、WCDMA(登録商標)、CMDA2000 1xRTT、またはLTEネットワークなどの1つまたは複数のネットワーク構成と通信するように修正され得る。
【0166】
コンピュータシステム2300は、オペレーティングシステム2340、デバイスドライバ、実行可能ライブラリ、ならびに/またはさまざまな実施形態によって提供されたコンピュータプログラムを含んでいてもよいし、ならびに/または本明細書において説明されたようにその他の実施形態によって提供された方法を実施し、および/もしくはシステムを構成するように設計されてもよい1つまたは複数のアプリケーションプログラム2345などのその他のコードを含む、作業メモリ2335内に現在配置されているように示されたソフトウェア要素も含んでいてもよい。単なる例として、上で検討された方法に関連して説明された1つまたは複数の手順は、コンピュータ(および/またはコンピュータ内のプロセッサ)によって実行可能なコードおよび/または命令として実装されてもよく、一態様において、そのとき、そのようなコードおよび/または命令は、説明された方法に従って1つまたは複数の動作を実行するように多目的コンピュータ(またはその他のデバイス)を構成および/または適合するために使用され得る。
【0167】
1組のこれらの命令および/またはコードは、上述のストレージデバイス2325などのコンピュータ可読記憶媒体に記憶され得る。場合によっては、ストレージ媒体は、システム2100などのコンピュータシステム内に組み込まれてもよい。その他の実施形態において、ストレージ媒体は、コンピュータシステムと分かれていてもよいし(たとえば、コンパクトディスクなどの取り外し可能な媒体)、ならびに/またはそのストレージ媒体に記憶された命令/コードによって多目的コンピュータをプログラム、構成、および/もしくは適合するために使用可能であるようにインストールパッケージで提供されてもよい。これらの命令は、コンピュータシステム2300によって実行可能である実行可能コードの形態をとり得るし、ならびに/または(たとえば、さまざまな広く入手可能なコンパイラ、インストールプログラム、圧縮/解凍ユーティリティなどのいずれかを使用して)コンパイルされおよび/もしくはコンピュータシステム2300にインストールされると実行可能コードの形態をとるソースおよび/もしくはインストール可能なコードの形態をとり得る。
【0168】
特定の要件に応じてかなりに変更がされ得ることは、当業者に明らかであろう。たとえば、カスタマイズされたハードウェアも使用されてもよく、および/または特定の要素がハードウェア、(アプレットなどのポータブルソフトウェアを含む)ソフトウェア、もしくはそれらの両方で実装されてもよい。さらに、ネットワーク入力/出力デバイスなどのその他のコンピューティングデバイスへの接続が、使用され得る。
【0169】
上述のように、一態様において、一部の実施形態は、本発明のさまざまな実施形態による方法を実行するために(コンピュータシステム2300などの)コンピュータシステムを使用してもよい。1組の実施形態によれば、そのような方法の手順の一部またはすべては、作業メモリ2335に含まれる(オペレーティングシステム2340および/またはアプリケーションプログラム2345などのその他のコードに組み込まれてもよい)1つまたは複数の命令の1つまたは複数のシーケンスをプロセッサ2310が実行することに応じてコンピュータシステム2300によって実行される。そのような命令は、ストレージデバイス2325のうちの1つまたは複数などの別のコンピュータ可読媒体から作業メモリ2335に読み込まれてもよい。単なる例として、作業メモリ2335に含まれる命令のシーケンスの実行は、プロセッサ2310に本明細書において説明された方法の1つまたは複数の手順を実行させてもよい。
【0170】
本明細書で使用される用語「機械可読媒体」および「コンピュータ可読媒体」は、機械を特定の方法で動作させるデータを提供することに関与する任意の媒体を指す。コンピュータ可読記憶媒体は、一時的な伝播信号を指していない。コンピュータシステム2300を使用して実装される一実施形態において、さまざまなコンピュータ可読媒体は、実行するためにプロセッサ2310に命令/コードを与えることに関与してもよいし、および/またはそのような命令/コードを記憶するために使用されてもよい。多くの実装において、コンピュータ可読媒体は、物理的なおよび/または有形のストレージ媒体である。そのような媒体は、不揮発性媒体または揮発性媒体の形態をとり得る。不揮発性媒体は、たとえば、ストレージデバイス2325などの光ディスクおよび/または磁気ディスクを含む。揮発性媒体は、作業メモリ2335などのダイナミックメモリを限定なしに含む。
【0171】
物理的なおよび/または有形のコンピュータ可読媒体のよくある形態は、たとえば、フロッピー(登録商標)ディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、または任意のその他の磁気媒体、CD-ROM、任意のその他の光媒体、パンチカード、紙テープ、穴のパターンを用いる任意のその他の物理的な媒体、RAM、PROM、EPROM、FLASH-EPROM、任意のその他のメモリチップもしくはカートリッジなどを含む。
【0172】
上で検討された方法、システム、およびデバイスは、例である。さまざまな構成は、必要に応じてさまざまな手順または構成要素を省略、置換、または追加してもよい。たとえば、代替的な構成において、方法は、説明された順序とは異なる順序で実行されてもよく、ならびに/またはさまざまな段階が、追加され、省略され、および/もしくは組み合わされてもよい。また、特定の構成に関連して説明された特徴は、さまざまなその他の構成で組み合わされてもよい。構成の異なる態様および要素は、同様にして組み合わされてもよい。さらに、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または請求項の範囲を限定しない。
【0173】
(実装を含む)例示的な構成が完全に理解されるように、説明において特定の詳細が与えられている。しかし、構成は、これらの特定の詳細なしに実施され得る。たとえば、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技術は、構成を曖昧にすることを避けるために不必要な詳細なしに示された。この説明は、例示的な構成を提供するだけであり、請求項の範囲、適用可能性、または構成を限定しない。むしろ、構成の前述の説明は、説明された技術を実装するための実施を可能にする説明を当業者に与える。本開示の精神または範囲を逸脱することなく、要素の機能および構成にさまざまな変更がされ得る。
【0174】
また、構成は、流れ図またはブロック図として示されるプロセスとして説明され得る。それぞれが動作を連続的なプロセスとして説明してもよいが、動作の多くは、並列にまたは同時に実行され得る。加えて、動作の順序は、再編成され得る。プロセスは、図に含まれていない追加のステップを有してもよい。さらに、方法の例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらの任意の組合せによって実装され得る。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードで実装されるとき、必要なタスクを実行するためのプログラムコードまたはコードセグメントは、ストレージ媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶され得る。プロセッサが、説明されたタスクを実行してもよい。
【0175】
いくつかの例示的な構成を説明したが、本開示の精神から逸脱することなくさまざまな修正、代替的な構造、および均等物が使用され得る。たとえば、上記の要素は、より大きなシステムの構成要素であってもよいし、その他の規則が、本明細書において説明された実施形態の応用よりも優先するか、またはそうでなければ本明細書において説明された実施形態の応用を修正してもよい。また、いくつかのステップが、上記の要素が考慮される前、考慮される間、または考慮された後に開始されてもよい。したがって、上記の説明は、請求項の範囲を拘束しない。
【0176】
本明細書の説明および添付の図面は、任意の数のネットワークおよび/またはアーキテクチャに適用され得る通信をブロードキャストする包括的な方法またはプロトコルを示す。したがって、上記の説明はLPP/LPPeに関連するが、上記の例は列挙された実施形態に限定されない。当業者は、本明細書において説明された概念をその他のシステムまたはアーキテクチャに拡張する方法を理解するであろう。たとえば、ユーザプレーンの位置特定に基づくサービスが、本明細書の説明に従って任意の数のブロードキャストサービスと組み合わされてもよい。一部の実施形態において、ユーザおよび/またはデバイスは、任意の数のブロードキャストサービスに加入してもよいし、または本明細書の説明に従って、ローカライズされたアシスタンスデータを受信してもよい。このように、ユーザまたはデバイスは、データの包括的な組を受信することを要求されないが、それに加えてまたはその代わりに、地域的なデータ、または地域によって変わるその他の情報を受信してもよい。
【0177】
さらに、本明細書の説明および添付の図面は、LPPおよびLPP/LPPeメッセージの形式で位置特定アシスタンスデータをブロードキャストする能力を提供する。さらに、説明および図面は、LPP/LPPeを使用するポイントツーポイントの位置特定のサポートと整合しており、任意のブロードキャストメカニズム(たとえば、BCAST、(e)MBMS、SIBなど)で使用され得る位置特定支援ブロードキャストのための共通の拡張可能な規格を実現可能にする。一部の実施形態において、ブロードキャストを介した位置特定の支援に関する課金が、暗号化によって可能になる。一部の実施形態においては、ユーザデバイスによる測位のサポートが、アシスタンスデータへのより速いアクセスによって改良される。一部の実施形態においては、ネットワークの負荷が、ポイントツーポイントの支援と比較して削減され得る。
【0178】
本明細書の利点を実現するための1つの実施形態は、たとえば、ブロードキャストされるアシスタンスデータの可用性および任意の復号鍵についての情報を位置情報サーバから得るためにSUPL (または場合によってはLTEアクセスによる制御プレーン)でのポイントツーポイントのLPP/LPPeを使用するUEまたはSETを含む。実施形態は、位置情報サーバが位置特定アシスタンスデータを、ネットワーク基地局からブロードキャストするためにRANに回送するためにゲートウェイ(たとえば、eMBMS BM-SC)またはその他のノード(たとえば、LTE SIBブロードキャストのためのMME)に送信されるLPPまたはLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージにまとめることをさらに含み得る。
【0179】
本明細書の説明および/または添付の図面は、一部の実施形態においては、たとえば、デバイス間の相互運用性を向上させるために規格で実装されるかまたは記述されてもよい。たとえば、OMAが、アシスタンスデータが標準的な方法でブロードキャストされることを可能にし、関連する情報(たとえば、復号鍵)をUEまたはSETに提供するLPPeの新しいバージョンを作成してもよい。ブロードキャストされるアシスタンスデータをサポートするためにLPPeを使用することは、アシスタンスデータを異なる方法で符号化するためのさらなる影響を避けることができる。また、ブロードキャストされるアシスタンスデータをサポートするためにLPPeを使用することは、(たとえば、SIBだけでなく)任意のシステムを使用してブロードキャストを可能にすることができる。さらに、事前情報、たとえば、復号鍵ならびに/または異なるエリアにおけるブロードキャストされるアシスタンスデータの可用性およびタイプをUEまたはSETに提供するために、LPPeが、(たとえば、SUPLによって)ポイントツーポイントで使用されてもよい。
【0180】
上記の利点、たとえば、幅広いアクセスタイプをサポートすることに加えて、LPPと組合せたLPPeは、A-GNSS (符号位相の変形形態と高精度キャリア位相の変形形態との両方)、LTEおよびWCDMA(登録商標)のOTDOA、改良観測時間差(E-OTD: Enhanced Observed Time Difference)、(WiFiを含むそれぞれのワイヤレスアクセスタイプに関する)改良セルID、近距離ノードに関連する測位、ならびにセンサーの使用を含む幅広い測位方法をサポートすることができる。これらの方法は、端末によって支援される形態および端末に基づく形態で使用され得る。端末に基づく形態は、端末での応用および機能をサポートするのに有用であってもよく、たとえば、端末が必要とするもしくは所望のアシスタンスデータを既に有しているか、またはブロードキャストを介してネットワークサーバ(たとえば、SUPL SLPもしくはLTE E-SMLC)からアシスタンスデータをすぐに取得できるときに機能する。
【0181】
本明細書の説明および/または添付の図面の実装または実施形態は、(A) LPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージ内でのアシスタンスデータのブロードキャスト、および/または(B) 端末が(A)のブロードキャストに関連する情報を位置情報サーバから得るための能力を実現可能にすることができる。そのような実装または実施形態は、端末への復号鍵の提供と、ブロードキャストの可用性(たとえば、どのシステムからどのエリアで利用できるか)についての情報の提供とを含んでいてもよい。
【0182】
本明細書の説明および/または添付の図面の実装または実施形態は、LPPおよびLPP/LPPeアシスタンスデータ提供メッセージが要求なしにブロードキャストされてもよく、ローカル基地局およびWiFi APに関連してもよい任意のデータ(例は、座標およびGNSSのタイミングの関連付けを含む)を含み得ることを保証することができる。本明細書の説明および/または添付の図面の実装または実施形態は、LPPおよび/またはLPP/LPPeアシスタンスデータブロードキャストをサポートする任意のブロードキャストシステムによるさまざまなタイプのアシスタンスデータのラベル付けも可能にすることができる。たとえば、ラベル付けは、アシスタンスデータのさまざまなタイプまたはタイプの異なる組合せに数字の識別子を割り振る(たとえば、タイプ1をA-GNSSエフェメリスに、タイプ2をA-GNSSアルマナックに、タイプ3をWiFi支援に割り振るなど)ことによって行われ得る。ラベル付けは、ブロードキャストシステムが、端末がどのデータを受信し、復号すべきかを決定することができるように、ブロードキャストされているアシスタンスデータのタイプを端末に示すことを可能にすることができる。
【0183】
本明細書の説明および/または添付の図面の実装または実施形態は、端末が、ブロードキャストに適する位置情報サーバからのアシスタンスデータを(ポイントツーポイントで)要求することをさらに可能にすることができる。そのようなアシスタンスデータは、ブロードキャストされるアシスタンスデータの暗号化をサポートすることができ、アシスタンスデータがどこで、どのようにブロードキャストされているかについての情報(たとえば、位置特定アシスタンスデータがブロードキャストされる地理的エリアまたは1組のセルサイトおよびブロードキャストシステムの識別情報)を提供することができ、ブロードキャストされるアシスタンスデータの1つのタイプまたは複数のタイプを特定する。加えて、本明細書の説明および/または添付の図面の実装または実施形態は、ブロードキャストされるアシスタンスデータのサポートに関連する端末およびサーバの機能を定義し、LTE SIB、BCAST、およびeMBMSなどの特定のブロードキャストシステムによるLPPeのブロードキャストのサポートに関する手引きを提供し、ならびに/またはどのようにしてサーバがLPPおよびLPP/LPPeブロードキャストメッセージを生成し、スケジューリングを管理し、および/もしくはブロードキャストの内容を変更することができるかについての手引きを提供することができる。ブロードキャストを介して転送された位置特定アシスタンスデータを受信することによって、端末は、アシスタンスデータを前もって蓄積し、位置情報サービスが必要とされるかまたは望まれるときに、遅延と、ネットワークのシグナリングの使用との両方を避けることができる。これは、たとえば、端末がネットワークアクセスを喪失するとき、および/またはサーバの混雑を緩和するために有益であってもよい。
【0184】
上述の本発明の実施形態は、さまざまなプロトコルのメッセージを使用してもよい。一実施形態において、LPPe規格に関連するメッセージのパラメータが、位置特定アシスタンスデータをブロードキャストするための本発明の実施形態をサポートするために追加される。パラメータは、OMA LPPe規格に追加され得るが、いかなる特定の規格にも限定されない。したがって、
図2〜
図21に示されたメッセージは、上述のようにLPPおよびLPP/LPPeメッセージを使用してもよいし、または以下で説明されるメッセージが、LPPeメッセージまたは規格とは無関係に実装されたブロードキャストデータで実装されてもよい。
【0185】
本明細書の説明および/または添付の図面の実装または実施形態は、ホームユーザとローミングしている人との両方が利用し得る改善された位置特定サービスをオペレータが展開することを可能にし得る。サービスに関する課金が、暗号化を使用して可能になる。サービスは、オペレータからのその他のブロードキャストサービスの増強をもたらすことができる。
【0186】
上で検討された方法、システム、デバイス、実装、および実施形態は、例である。さまざまな構成は、必要に応じてさまざまな手順または構成要素を省略、置換、または追加してもよい。たとえば、代替的な構成において、方法は、説明された順序とは異なる順序で実行されてもよく、ならびに/またはさまざまな段階が、追加され、省略され、および/もしくは組み合わされてもよい。また、特定の構成に関連して説明された特徴は、さまざまなその他の構成で組み合わされてもよい。構成の異なる態様および要素は、同様にして組み合わされてもよい。さらに、技術は発展し、したがって、要素の多くは例であり、本開示または請求項の範囲を限定しない。
【0187】
(実装を含む)例示的な構成が完全に理解されるように、説明において特定の詳細が与えられている。しかし、構成は、これらの特定の詳細なしに実施され得る。たとえば、よく知られている回路、プロセス、アルゴリズム、構造、および技術は、構成を曖昧にすることを避けるために不必要な詳細なしに示された。この説明は、例示的な構成を提供するだけであり、請求項の範囲、適用可能性、または構成を限定しない。むしろ、構成の前述の説明は、説明された技術を実装するための実施を可能にする説明を当業者に与える。本開示の精神または範囲を逸脱することなく、要素の機能および構成にさまざまな変更がされ得る。
【0188】
また、構成は、流れ図またはブロック図として示されるプロセスとして説明され得る。それぞれが動作を連続的なプロセスとして説明してもよいが、動作の多くは、並列にまたは同時に実行され得る。加えて、動作の順序は、再編成され得る。プロセスは、図に含まれていない追加のステップを有してもよい。さらに、方法の例は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語、またはそれらの任意の組合せによって実装され得る。ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、またはマイクロコードで実装されるとき、必要なタスクを実行するためのプログラムコードまたはコードセグメントは、ストレージ媒体などの非一時的コンピュータ可読媒体に記憶され得る。プロセッサが、説明されたタスクを実行してもよい。
【0189】
いくつかの例示的な構成を説明したが、本開示の精神から逸脱することなくさまざまな修正、代替的な構造、および均等物が使用され得る。たとえば、上記の要素は、より大きなシステムの構成要素であってもよいし、その他の規則が、本発明の応用よりも優先するか、またはそうでなければ本発明の応用を修正してもよい。また、いくつかのステップが、上記の要素が考慮される前、考慮される間、または考慮された後に開始されてもよい。したがって、上記の説明は、請求項の範囲を拘束しない。
【0190】
本明細書における「〜することができる」、「〜するように適合された」、または「〜するように構成された」の使用は、追加のタスクまたはステップを実行するように適合されたかまたは構成されたデバイスを除外しないオープンで包括的な言い回しとして意図される。さらに、「〜に基づく」の使用は、1つまたは複数の示された条件または値「に基づく」プロセス、ステップ、計算、またはその他の動作が、実際には、示された条件または値だけでなく追加の条件または値に基づく可能性があるという点で、オープンで包括的であるように意図される。本明細書に含まれる見出し、リスト、および番号は、説明を容易にすることのみを目的としており、限定するように意図されていない。
【0191】
主題がその特定の実施形態に関連して詳細に説明されたが、上記の内容を理解すると、当業者はそのような実施形態に対する代替、変更、および均等物を容易に生み出すことができることは、理解されるであろう。したがって、本開示は、限定ではなく例示を目的として示されており、当業者に容易に分かるように、主題に対するそのような修正、変更、および/または追加を包含することを除外しないことを理解されたい。