(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039862
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】車両用前照灯
(51)【国際特許分類】
F21S 8/12 20060101AFI20161128BHJP
F21V 7/00 20060101ALI20161128BHJP
F21V 9/16 20060101ALI20161128BHJP
F21V 7/22 20060101ALI20161128BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20161128BHJP
H01S 5/022 20060101ALI20161128BHJP
H01S 5/0683 20060101ALI20161128BHJP
G02B 26/10 20060101ALN20161128BHJP
F21W 101/10 20060101ALN20161128BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20161128BHJP
【FI】
F21S8/12 262
F21V7/00 590
F21V9/16 100
F21V7/22 300
F21V23/00 113
H01S5/022
H01S5/0683
!G02B26/10 104Z
F21W101:10
F21Y115:30
【請求項の数】5
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-522127(P2016-522127)
(86)(22)【出願日】2014年5月22日
(65)【公表番号】特表2016-528671(P2016-528671A)
(43)【公表日】2016年9月15日
(86)【国際出願番号】AT2014050122
(87)【国際公開番号】WO2015000006
(87)【国際公開日】20150108
【審査請求日】2015年12月25日
(31)【優先権主張番号】A50438/2013
(32)【優先日】2013年7月4日
(33)【優先権主張国】AT
(73)【特許権者】
【識別番号】593045569
【氏名又は名称】ツェットカーヴェー グループ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【弁理士】
【氏名又は名称】内田 潔人
(74)【代理人】
【識別番号】100119415
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 充
(72)【発明者】
【氏名】ミッターレーナー、トマス
【審査官】
鈴木 重幸
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−066069(JP,A)
【文献】
特開2013−016277(JP,A)
【文献】
特開2003−131151(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第2821692(EP,A1)
【文献】
特開2013−047091(JP,A)
【文献】
特開2011−222238(JP,A)
【文献】
特表2013−526759(JP,A)
【文献】
国際公開第2013/099144(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 2/00−19/00
F21V 1/00−15/04
F21V23/00−99/00
H01S 5/00− 5/50
G02B26/10−26/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのレーザ光源(2)を備えた車両用前照灯であって、レーザ光源のレーザビーム(3)は少なくとも1軸周りに揺動自在なマイクロミラー(1)によって光変換蛍光体を有する発光面(6)に向かって偏向され、発光面上にスキャニング方式で光像を生成し、光像は光学系(7)を介して道路上に投影可能であり、
少なくとも1つの光センサ(9)は、光センサがマイクロミラー(1)の揺動角(φ)に対応する所定の揺動位置において発光面から出射する2次レーザビーム(8)を検出するように光変換蛍光体を有する発光面(6)に対して配置され、該光センサは信号(単数または複数)を送信するのに適合され、該信号はレーザ変調に対する同期信号として利用される、
ことを特徴とする車両用前照灯。
【請求項2】
発光面(6)から出射する2次レーザビーム(8、11)は1次レーザビーム(5)の反射波部分である、
ことを特徴とする請求項1に記載の車両用前照灯。
【請求項3】
発光面(6)から出射する2次レーザビーム(10)は発光面を透過する1次レーザビーム(5)の透過波部分である、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用前照灯。
【請求項4】
マイクロミラー(1)は2軸周りに揺動自在であり、2軸に対応する2つの揺動領域のそれぞれに対して少なくとも1つの光センサが割り当てられている、
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の車両用前照灯。
【請求項5】
反射された2次レーザビーム(11)と発光面を透過する2次レーザビーム(10)のそれぞれに対して、少なくとも1つの光センサ(9、9’)が設けられている、
ことを特徴とする請求項2または3に記載の車両用前照灯。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのレーザ光源を備えた車両用前照灯(ヘッドライト、Fharzeugscheinwerfer)に関し、レーザ光源のレーザビームは少なくとも1軸周りに揺動ないし旋回自在な(verschwenkbar)マイクロミラーによって光変換蛍光体(Lichtkonversionsphosphor)を有する発光面(Leuchtflache)に向かって偏向され、発光面上にスキャニング方式(走査式、scannend)で光像(Leuchtbild)を生成し、光像は光学系を介して道路上に投影可能である。
【背景技術】
【0002】
かかる前照灯(例えば特許文献1参照)によると、変換蛍光体(Konversionsphosphor)を有する発光面上で、例えば、青色のレーザ光は「白色」に変換される。本明細書で使用する用語「蛍光体(Phosphor)」は化学的な意味で理解されるべきでなく、ある波長またはスペクトル分布の光を異なる波長またはスペクトル分布の光に変換することができ、例えば、青色または紫外のレーザ光を前照灯に適した混合光(Lichtgemisch)、特に人の目に近似的に「白色」として知覚される光に変換することができる物質を含むものとして理解される。レーザ光源とマイクロミラーを適切に制御した場合、発光面上で生成された光像に対応する光分布を光学系を介して道路上に投影することができ、これは、道路状況、走行速度、および、他の予設定値(Vorgabe)に動的に適応させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2011/141377号
【特許文献2】国際公開第2005/106562号
【特許文献3】欧州特許出願公開第2490063号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マイクロミラーは、例えば静電式(elektrostatisch)または圧電式(piezoelektrisch)のアクチュエータによって駆動される。制御信号の周波数は、しばしば、揺動するマイクロミラーの機械的な共振周波数にほぼ一致するように選択され、これによって減衰が少なくなるように維持する。純粋に技術的な観点のみならず安全上の理由からも、ミラーの運動またはミラー位置に関する情報をつねに利用できるようにする必要がある。したがって、マイクロミラーユニットには、しばしば、対応する信号を提供するセンサが設けられ、例えば容量性(kapazitiv)または誘導性(induktiv)のトランスデューサ(Geber)が使用される。
【0005】
特許文献2には、レーザ投影システムが開示されている。かかるシステムでは、マイクロミラーによって変調された投影用光ビームが生成され、光ビームは筺体に設けられた投影用開口部を介して外部に放射されて像を投影する。マイクロミラーの揺動をコントロールし、または、ミラーが揺動する際の同期信号を取得するために、レーザビームが入射すると信号を発する光センサが投影用開口部の縁に搭載されている。変換蛍光体を有する発光面に伴う問題点は、もちろん、この文献から抽出することはできない。
【0006】
特許文献3は、少なくとも1軸周りに取り付けられ、レーザビームを偏向(Ablenkung)するのに役立つマイクロミラー装置を開示する。ミラーの回転位置を測定できるようにするために、固有の光源、例えばLEDが設けられる。光源は半透過型ミラーと投影システムを介してマイクロミラーの背面に光ビームを投射し、光ビームがそこで反射され、半透過型(halbdurchlassig)偏向ミラー(Umlenkspiegel)を透過して光検出器に入射すると、信号が生成される。かかる装置の構成は、追加の光源、追加の光源と偏向ミラーに対する投影システムのために、非常に高コストとなり、広い空間も必要とされる。さらに、マイクロミラーが背面側でも光を受けられるように、マイクロミラーアセンブリの基板に開口部を形成可能とする必要がある。
【0007】
従来技術に係る前照灯によると、マイクロミラーの位置およびその運動が検出されるものの、ミラー位置/運動を検出するセンサは、レーザビームが蛍光体を有する発光面に正しく入射したかどうかについて、いかなる情報も提供しない。さらに、車両用前照灯によって形成された光像に対して法的な要件と制限が課されているため、これらの光像はそもそも簡単な方法で生成できるようにする必要がある。
【0008】
前照灯において使用されるため、制御信号とマイクロミラーの揺動過程の間の位相差を生じさせるおそれのある大きい温度差にも対処する必要がある。この結果、マイクロミラーの向きをもはや正しく変えることができず、誤った光像が生じ得る。
【0009】
本発明の課題は、マイクロミラーユニットに統合されたセンサを有していない前照灯であって、マイクロミラーの位置/運動に関する情報を低コストに取得できる前照灯を創出することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様によると、少なくとも1つのレーザ光源を備えた車両用前照灯であって、レーザ光源のレーザビームは少なくとも1軸周りに揺動自在なマイクロミラーによって光変換蛍光体を有する発光面に向かって偏向され、発光面上にスキャニング方式で光像を生成し、光像は光学系を介して道路上に投影可能であり、少なくとも1つの光センサは、光センサがマイクロミラーの揺動角に対応する所定の揺動位置において発光面から出射する2次レーザビームを検出するように光変換蛍光体を有する発光面に対して配置され、該光センサは信号(単数または複数)を送信するのに適合され、該信号はレーザ変調に対する同期信号として利用される、車両用前照灯が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、マイクロミラーの様々な揺動位置、揺動角の振る舞い、および、マイクロミラーアクチュエータの駆動電圧の振る舞いを概略的に示す。
【
図2】
図2a−
図2cは、本発明に係る前照灯の第1の実施例を示す。第1の実施例では、光変換蛍光体を有する発光面の表(おもて)面で反射されたレーザビームの反射波部分が用いられる。
【
図3】
図3a−
図3cは、本発明に係る前照灯の第2の実施例を示す。第2の実施例では、光変換蛍光体を有する発光面を透過するレーザビームの透過波部分が用いられる。
【
図4】
図4は、本発明に係る前照灯の第3の実施例を示す。第3の実施例では、光変換蛍光体を有する発光面の裏面で反射されたレーザビームの反射波部分が用いられる。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明によると、マイクロミラーの運動に関する情報が簡単な方法で取得可能となるのみならず、取得された信号から、蛍光体変換層の完全性(無損傷性、Intaktheit)および蛍光体上におけるレーザビームの発生を逆推論(Ruckschlusse)することも可能となる。
【0013】
本発明の有利な実施形態によると、発光面から出射する2次ビームは1次レーザビームの反射波部分(反射成分、reflektierter Teil)である。かかる実施形態は、蛍光体変換層において、入射したレーザビームの通常ごく一部が反射され、少なくとも拡散反射(乱反射、diffus reflektiert)されることを利用する。
【0014】
他の変形例によると、発光面から出射する2次レーザビームは発光面を透過する1次レーザビームの透過波部分(透過成分、durchdringender Teil)である。ここで、元来望ましいものではないものの、多くの場合において、レーザビームのごく一部は蛍光体層を透過して蛍光体層の反対側で少なくとも拡散的に(diffus)漏れ出すという現象が用いられる。
【0015】
マイクロミラーが2軸周りに揺動(ないし旋回)自在であり、2軸に対応する2つの揺動(旋回)領域のそれぞれに対して少なくとも1つの光センサが割り当てられている場合、2次元スキャンを行うレーザビームのときでも、マイクロミラーの位置ないし運動に関する必要な情報がもたらされる。
【0016】
反射された2次レーザビームと発光面を透過する2次レーザビームのそれぞれに対して、少なくとも1つの光センサが設けられている場合、取得した信号の妥当性について高い確信が得られ、発光面の完全性についても追加的に確認することができる。
【0017】
以下では、本発明はさらなる利点とともに、図面に示した例示的な実施例を参照してより詳細に説明される。
【実施例1】
【0018】
まず、本発明の基礎となる問題をより良く理解するために、
図1a−
図1cを参照して、マイクロミラーの駆動電圧に応じたマイクロミラーの偏向(Auslenkung)動作について説明する。
図1aの左端には、図示しない基板に平行な中立位置(Neutrallage)におけるマイクロミラー1を示す。時間軸tに沿って、ミラー1は異なる揺動(旋回)位置(Schwenklage)をとり、各揺動位置は揺動角φに相当し(
図1b)、揺動角φの時間経過は実質的に正弦波状である。
図1cは、同様に図示しないミラーアクチュエータの駆動電圧Uの時間経過(ここでは方形状)を示す。
【0019】
マイクロミラー1が揺動状態とされたときに、最初にいずれの方向に揺動するかを予測することはできない。したがって、レーザの駆動との同期が達成できるように、この方向をセンサによって確認する必要がある。
【0020】
各極値(Extremstellung)において電圧Uがオンになり、中立位置に相当する各ゼロ交差点において電圧Uはオフになる。これにより、本実施例においては、ミラーの揺動周波数は駆動周波数の2倍となる。マイクロミラーが揺動を開始する際、マイクロミラーが揺動を開始する方向を保証したり、予測したりすることは不可能であるため、これをセンサによって突き止める必要がある。
【0021】
次に、
図2a−
図2cを参照する。これらの図は、変調されたレーザビーム3を出射するレーザ(ないしレーザ光源)2を有する本発明に係る前照灯を非常に単純化して示す。レーザビーム3はマイクロスキャナ4のマイクロミラー1に入射し、マイクロミラー1によって向きを代えると、反射された1次レーザビーム5は光変換蛍光体を有する発光面6に入射する。
【0022】
マイクロスキャナ4は、通常、MOEMS(Micro Optical Electro Mechanical System、マイクロ光電気機械システム)として形成され、ここでは簡単のために、単一軸周りにのみ揺動する様子を示す。なお、すでに言及したように、2軸の周りに揺動するマイクロミラー1を使用することも可能である。
【0023】
反射された1次レーザビーム5(例えば約450-490 nmの範囲の波長を有する青色の光)は、発光面6の蛍光体によって、前照灯に適した可能な限り白色の光に変換され、走査レーザビーム5は発光面上に光像を生成し、光像は光学系7(例えばレンズ)によって道路上に投影される。
【0024】
本発明は、通常のように、1次レーザビーム5の全体が発光面6の蛍光体に吸収されて異なる波長の光に変換されるわけではなく、1次レーザビーム5の一部は発光面6によって反射された2次レーザビーム8として出射することを利用する。
【0025】
前照灯は、光センサ9を1つだけ備えている。光センサ9は、マイクロミラー1が所定の偏向位置(Auslenklage)を示す場合、発光面6から出射する反射された2次レーザビームを検出し、これに対応する電気信号sを発することができるように配置されている。
図2aにおいて、マイクロミラー1は中立位置にあり、対応するビーム経路によると、発光面6によって反射された2次レーザビーム8が光センサ9によって検出されるには至らない。
【0026】
ミラー1が
図2aに示した中立位置から最初の極限位置(Extremlage)へと回動した場合、マイクロミラー1から出射する、向きが変更された1次レーザビーム5は、発光面6で部分反射して2次レーザビーム8となる。2次レーザビーム8は、光センサ8に入射し、これに応じて信号が生成される。この信号は、例えば、レーザ駆動の同期のために使用することができる。
【0027】
図2cは、マイクロミラー1の他の極限位置を示す。この位置では、部分反射された(teilreflektiert)2次レーザビーム8は、
図2aのようにマイクロミラー1が中立位置の場合よりも、光センサ9からさらに遠ざかる。
【0028】
光像が特定の位置を通過するたびに、光センサ9によって1次レーザビーム5の存在、すなわち入射が検出されることが分かる。1次レーザビーム5は特定の時点で発光面6の特定の点に入射しなければならないことが分かるため、光センサ9によって発せられた信号sから他のすべての点も算出される。レーザビームが期待された時刻に期待された位置に存在する場合、システムは正常であり、何らかの方法で前照灯の動作に介入する必要はない。
【0029】
一方、期待された時刻に光センサ9の信号sが生じない場合、誤動作を認識することができる。このとき、レーザ2が脱落ないし不動作(ausgefallen)か、マイクロミラーが例えばこじりついて(ないし、ひっかかって、固まって、stecken geblieben)動いていないか、または、蛍光体層が発光面6から剥がれているといった可能性がある。これらの状態は、無信号、または、弱い信号、もしくは、損なわれて異常な信号をもたらす。
【0030】
本発明はもちろん単一の光センサ9が存在する場合に限定されるものではないことに留意すべきである。むしろ、例えば、マイクロミラー1が第2の極限位置にある場合(
図2c)、反射された2次レーザビーム8を検出する第2の光センサを設けてもよい。
【実施例2】
【0031】
本発明の他の実施例を、
図3a−
図3cに示す。これらの図において、比較可能な部分には
図2と同一の参照符号を使用する。かかる実施例でも、変調されたレーザビーム3は同様にマイクロスキャナ4のマイクロミラー1に入射し、そこから1次レーザビーム5として、光変換蛍光体を有する発光面6の裏面に投射される。本実施例でも、走査1次レーザビーム5は発光面6に光像を生成する。光像は、光学系7によって道路上に投影することができる。この図において、
図2と同様に、発光面6から出射する白色の道路の照明に使用される光は図示していない。本実施形態で使用される発光面6は、1次レーザビーム5のごく一部のみを2次レーザビーム10として透過させるという特性を有し、2次レーザビーム10から人の目に対する危険が生じるおそれがないように配慮されている。この代わりに、2次レーザビーム10の強度を少なくも極端に低下させる選択フィルタを光学系7の手前に設けることもできる。
【0032】
図3aは、再びマイクロミラー1が中立位置にある場合の2次レーザビーム10の位置を示す。
図3bに示すようにマイクロミラー1が第1の極限位置に偏向した場合、2次レーザビーム10は、本実施例では光学系7の一側面の近傍に配置された光センサ9に入射することができる。
図3bに示した位置において、これに対応して、光センサ9は信号sを発する。
【0033】
マイクロミラー1が
図3cに示された他の極限位置にある場合、発光面6を透過した2次レーザビーム10は、光学系7の他端近傍を通過し、光センサ9には入射しない。
【0034】
本実施例の機能は、原則的には、
図2の実施例のそれぞれと同様である。すなわち、レーザ変調のための同期信号を取得することができる。また、レーザ2が脱落ないし不動作(ausgefallen)か、または、マイクロミラー1が動いていない場合、無信号となる。さらに、発光面6の蛍光体層が損傷している場合、異常信号が得られる。本実施例の場合にも、例えば
図3cの第2の極限位置を検出する少なくとも1つの追加の光センサを設けてもよい。
【0035】
図3は、発光面6に背面から入射する1次レーザビームから直線的に伸びる2次レーザビーム10を示す。ただし、実際には、1次レーザビーム5の屈折および/または散乱も起こりうるため、2次レーザビーム10の経路もこれに応じて異なって見える。このことは、光センサ(単数または複数)を配置する際、もちろん考慮する必要がある。
【実施例3】
【0036】
最後に、
図4は本発明の他の実施例を示す。
図3の実施例の場合と同様に、発光面6は1次レーザビーム5によって背面側を走査(スキャン)される。本実施例の場合、光センサ9は発光面6の背面によって反射された2次レーザビーム11を検出するために、
図3とは対照的に、発光面6に関して光学系7とは反対側に配置される。これにより、
図4の実施例は、
図2の実施例および
図3の実施例の符号を伴う変形例を示す。本実施例の機能も、前出の図のそれぞれと同様である。
【0037】
システムの安全性と冗長性を向上させるために、
図4の実施例において、発光面6を透過する破線で示した2次レーザビーム10を検出するために、
図3の実施例と同様の位置に追加の光センサ9’を設けてもよい。この場合には、光センサ9は
図2に関連してすでに述べた課題を解決することができ、追加の光センサ9’は、発光面6の発行体が損傷し、例えば発光面6から剥がれている場合、特に信号を発することができる。すでに提案したように、追加の光センサ9’も発光面6において欠陥により散乱され、拡散されたレーザ光を検知し、対応する信号を誤り信号として発することができる。
図4の実施例の場合にも、発光面6の前面側にも背面側にも複数のセンサを配置することがもちろん可能である。
なお、特許請求の範囲に付記した図面参照符号は、図示した形態に限定することを意図するものではなく、専ら理解を助けるためのものである。
また、本発明において、さらに以下の形態が可能である。
[形態1]
少なくとも1つのレーザ光源を備えた車両用前照灯であって、レーザ光源のレーザビームは少なくとも1軸周りに揺動自在なマイクロミラーによって光変換蛍光体を有する発光面に向かって偏向され、発光面上にスキャニング方式で光像を生成し、光像は光学系を介して道路上に投影可能であり、
少なくとも1つの光センサは、光センサがマイクロミラーの揺動角に対応する所定の揺動位置において発光面から出射する2次レーザビームを検出するように光変換蛍光体を有する発光面に対して配置され、該光センサは信号(単数または複数)を送信するのに適合され、該信号はレーザ変調に対する同期信号として利用される、
ことを特徴とする車両用前照灯。
[形態2]
発光面から出射する2次レーザビームは1次レーザビームの反射波部分である、
ことを特徴とする形態1に記載の車両用前照灯。
[形態3]
発光面から出射する2次レーザビームは発光面を透過する1次レーザビームの透過波部分である、
ことを特徴とする形態1または2に記載の車両用前照灯。
[形態4]
マイクロミラーは2軸周りに揺動自在であり、2軸に対応する2つの揺動領域のそれぞれに対して少なくとも1つの光センサが割り当てられている、
ことを特徴とする形態1ないし3のいずれか一に記載の車両用前照灯。
[形態5]
反射された2次レーザビームと発光面を透過する2次レーザビームのそれぞれに対して、少なくとも1つの光センサが設けられている、
ことを特徴とする形態2または3に記載の車両用前照灯。
【符号の説明】
【0038】
1 マイクロミラー(Mikrospiegel)
2 レーザ(Laser)ないしレーザ光源(Laserlichtquelle)
3 変調されたレーザビーム(modulierter Laserstrahl)
4 マイクロスキャナ(Mikroscanner)
5 1次レーザビーム(primarer Laserstrahl)
6 発光面(Leuchtflache)
7 光学系(Optik)
8 2次レーザビーム(Sekundar-Laserstrahl)
9、9’ 光センサ(Photosensor)
10 2次レーザビーム(Sekundar-Laserstrahl)
11 2次レーザビーム(Sekundar-Laserstrahl)
φ 揺動角(Auslenkwinkel)