特許第6039873号(P6039873)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6039873
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】バランス練習器具
(51)【国際特許分類】
   A63B 22/16 20060101AFI20161128BHJP
   A63B 23/00 20060101ALI20161128BHJP
【FI】
   A63B22/16
   A63B23/00 Z
【請求項の数】6
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2014-145839(P2014-145839)
(22)【出願日】2014年7月16日
(65)【公開番号】特開2016-21991(P2016-21991A)
(43)【公開日】2016年2月8日
【審査請求日】2016年4月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】514180764
【氏名又は名称】原 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100090228
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】原 利幸
【審査官】 中澤 真吾
(56)【参考文献】
【文献】 特表2011−529352(JP,A)
【文献】 米国特許第07731637(US,B1)
【文献】 特開2008−264300(JP,A)
【文献】 実開平02−051540(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 22/16
A63B 23/00
A63B 69/00
A63B 69/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
一方向に凸状に湾曲した上面を有する揺動支持部と、
前記揺動支持部の前記上面に対する前記湾曲方向への摺動が抑制された状態で該上面の湾曲に倣って該湾曲方向に揺動自在に該上面に載置支持されて人が乗ることができる揺動部と、
を有し、
前記揺動支持部と前記揺動部が、相互に対面しかつ該揺動部の揺動に伴って該揺動部の揺動軸に直交する面方向に相対移動する箇所を有し、
前記揺動支持部と前記揺動部は、前記箇所で、該揺動支持部と該揺動部との間に形成された第1の嵌合構造を有し、
前記第1の嵌合構造は、前記揺動部が前記揺動をするために必要な前記箇所での前記揺動支持部と前記揺動部の相対移動を許容し、かつ前記揺動部が前記摺動をするために必要な前記箇所での前記揺動支持部と前記揺動部の相対移動を抑制するように構成され
前記第1の嵌合構造は、前記箇所で、前記揺動支持部と前記揺動部の一方に形成された第1の凸部と、前記揺動支持部と前記揺動部の他方に形成されて前記第1の凸部嵌合する第1の凹部を有し、
前記第1の凹部は、前記揺動部の揺動に伴い該第1の凸部が相対移動する弧に沿って弧状に形成されている
ランス練習器具。
【請求項2】
前記揺動支持部と前記揺動部は、前記揺動部が揺動する中心線に沿った複数箇所で、前記揺動支持部と前記揺動部との間に形成された第2の嵌合構造を有し、
該第2の嵌合構造は、
前記揺動支持部と前記揺動部の一方に形成された第2の凸部と、
前記揺動支持部と前記揺動部の他方に形成され、前記揺動部の前記揺動を許容しつつ前記第2の凸部と嵌合する第2の凹部と、
を有する請求項1に記載のバランス練習器具。
【請求項3】
一方向に凸状に湾曲した上面を有する揺動支持部と、
前記揺動支持部の前記上面に対する前記湾曲方向への摺動が抑制された状態で該上面の湾曲に倣って該湾曲方向に揺動自在に該上面に載置支持されて人が乗ることができる揺動部と、
を有し、
前記揺動支持部は、上方に開口した箱体内に円柱状ローラをその中心軸を寝かせて収容した構造を有し、該円柱状ローラの外周面の一部は該箱体内から上方に突出して前記一方向に凸状に湾曲した上面を構成するバランス練習器具。
【請求項4】
前記揺動部は、該揺動部の下面に、前記円柱状ローラの中心軸の方向に相当する前記箱体の前後方向の位置で、該箱体の前側の板部および後ろ側の板部の各外側の面に対向してそれぞれ配置された前側の対向板と後ろ側の対向板を有し、前記前側の板部と前記前側の対向板との間および前記後ろ側の板部と前記後ろ側の対向板との間に、前記揺動による該各板部と該各対向板の相対移動を受けて回転する回転体がそれぞれ配置されている請求項に記載のバランス練習器具。
【請求項5】
前記揺動部の下面の、前記揺動支持部の湾曲した上面との当接箇所が、該揺動支持部の上面の湾曲方向と同じ方向に湾曲した、該揺動部の前記揺動を妨げない程度の微少な凹面に形成されている請求項1からのいずれか1つに記載のバランス練習器具。
【請求項6】
前記揺動部は平面形状が長手方向と短手方向を有し、該揺動部は該揺動部の上面の長手方向に沿ってシートと足掛けが配列され、該揺動部の揺動方向は該揺動部の短手方向に設定されている請求項1から5のいずれか1つに記載のバランス練習器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は人が乗ってバランスを取る練習する器具に関し、例えばカヌーやボートに乗った状態のバランスを取る練習用器具としての用途に適用できるものである。
【背景技術】
【0002】
ボートに乗った状態の左右方向(進行方向に対し直角な方向)のバランスを取る練習ができるバランス練習器具として下記特許文献1に記載されたものがあった。このバランス練習器具は、床等に置いて支持される揺動支持部(ベース)と、該揺動支持部上に支持されて練習者が乗る揺動部(シェル)を有するものである。揺動支持部の上面には半円柱状凹面が形成され、揺動部の下面には該半円柱状凹面と嵌合する半円柱状凸面が形成され、これら半円柱状凹面と半円柱状凸面の周方向の相対移動により、揺動部は左右方向に揺動する。半円柱状凹面と半円柱状凸面の周方向の相対移動を可能にするために、揺動支持部の半円柱状凹面には複数の自由回転ローラが設置され、揺動部は半円柱状凸面がこの自由回転ローラに支持されて左右方向に自在に揺動する。このバランス練習器具によれば、練習者は揺動部に乗って左右揺動方向のバランスを取りながらボートを漕ぐ練習をすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7731637号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のバランス練習器具によれば、揺動部を揺動させるために揺動支持部の半円柱状凹面と揺動部の半円柱状凸面の周方向の相対移動(摺動)が必要であり、この相対移動を可能にするために揺動部を自由回転ローラで支持する必要があった。
【0005】
この発明は上述の問題点を解決して、揺動支持部に対して揺動部を摺動させずに揺動させることができるようにしたバランス練習器具を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明のバランス練習器具は、一方向に凸状に湾曲した上面を有する揺動支持部と、前記揺動支持部の前記上面に対する前記湾曲方向への摺動が抑制された状態で該上面の湾曲に倣って該湾曲方向に揺動自在に該上面に載置支持されて人が乗ることができる揺動部と、を有するものである。これによれば、揺動部は、揺動支持部の上面に対して湾曲方向への摺動が抑制された状態で、該湾曲に倣って揺動自在に揺動支持部に支持され、これにより練習者は揺動部の上に乗って揺動方向のバランスを取る練習を行うことができる。この発明のバランス練習器具はさらに、揺動支持部に対する揺動部の、垂直軸周り方向の回転が抑制された状態で、該揺動部を揺動自在とすることができる。また、この発明のバランス練習器具はさらに、揺動支持部に対する揺動部の、揺動軸方向への移動が抑制された状態で、該揺動部を揺動自在とすることができる。
【0007】
この発明において、前記揺動部は平面形状が長手方向と短手方向を有し、該揺動部は該揺動部の上面の長手方向に沿ってシートと足掛けが配列され、該揺動部の揺動方向は該揺動部の短手方向に設定されているものとすることができる。これによれば、カヌーまたはボートに乗った状態のバランスを取る練習をすることができる。
【0008】
この発明は、前記揺動支持部と前記揺動部が、相互に対面しかつ該揺動部の揺動に伴って該揺動部の揺動軸に直交する面方向に相対移動する箇所を有し、前記揺動支持部と前記揺動部は、前記箇所で、該揺動支持部と該揺動部との間に形成された第1の嵌合構造を有し、前記第1の嵌合構造は、前記揺動部が前記揺動をするために必要な前記箇所での前記揺動支持部と前記揺動部の相対移動を許容し、かつ前記揺動部が前記摺動をするために必要な前記箇所での前記揺動支持部と前記揺動部の相対移動を抑制するように構成されているものとすることができる。これによれば、揺動部を揺動支持部に対して、湾曲方向への摺動を抑制した状態で、湾曲方向に揺動させるための支持構造の1つの具体的な構造が提供される。この場合、前記第1の嵌合構造は、前記箇所で、前記揺動支持部と前記揺動部の一方に形成された第1の凸部と、前記揺動支持部と前記揺動部の他方に形成されて前記第1の凸部嵌合する第1の凹部を有し、前記第1の凹部は、前記揺動部の揺動に伴い該第1の凸部が相対移動する弧に沿って弧状に形成されているものとすることができる。これによれば、揺動部を前記揺動支持部に対して、湾曲方向への摺動を抑制した状態で、湾曲方向に揺動させるための支持構造の、より具体的な構造が提供される。
【0009】
この発明は、前記揺動支持部と前記揺動部は、前記揺動部が揺動する中心線に沿った複数箇所で、前記揺動支持部と前記揺動部との間に形成された第2の嵌合構造を有し、該第2の嵌合構造は、前記揺動支持部と前記揺動部の一方に形成された第2の凸部と、前記揺動支持部と前記揺動部の他方に形成され、前記揺動部の前記揺動を許容しつつ前記第2の凸部と嵌合する第2の凹部と、を有するものとすることができる。これによれば、揺動部が揺動する中心線に沿った複数箇所に形成された第2の凹部と第2の凸部による第2の嵌合構造により、揺動支持部に対する揺動部の垂直軸周り方向の回転を抑制した状態で揺動部を揺動させることができる。また、この第2の嵌合構造に、揺動部の摺動を抑制する機能を併せて持たせることもできる。
【0010】
この発明において、前記揺動支持部は、上方に開口した箱体内に円柱状ローラをその中心軸を寝かせて収容した構造を有し、該円柱状ローラの外周面の一部は該箱体内から上方に突出して前記一方向に凸状に湾曲した上面を構成するものとすることができる。これによれば、円柱状ローラを用いて容易に一方向に凸状に湾曲した上面を構成することができる。円柱状ローラは、例えば、直径が10〜20cm程度のポリエチレン等の樹脂製ローラで構成することができる。
【0011】
この発明において、前記揺動部は、該揺動部の下面に、前記円柱状ローラの中心軸の方向に相当する前記箱体の前後方向の位置で、該箱体の前側の板部および後ろ側の板部の各外側の面に対向してそれぞれ配置された前側の対向板と後ろ側の対向板を有し、前記前側の板部と前記前側の対向板との間および前記後ろ側の板部と前記後ろ側の対向板との間に、前記揺動による該各板部と該各対向板の相対移動を受けて回転する回転体がそれぞれ配置されているものとすることができる。これによれば、箱体の前後の板部に対向して配置した対向板により、揺動部が揺動支持部に対して円柱状ローラの中心軸の方向に移動するのを妨げることができる。また、板部と対向板との間に配置した回転体により、板部と対向板どうしが直接擦れ合うのを防止して、対向板の配置により揺動部の揺動が阻害されるのを防止することができる。この場合、前記揺動支持部は前記箱体の前側の板部および後ろ側の板部の各外側の面に立設された棒状部材をそれぞれ有し、前記揺動部の前側の対向板および後ろ側の対向板は前記各棒状部材を挿通しかつ該揺動部の揺動に追従して該各棒状部材が該揺動部に対して移動するのを許容する弧状の切欠をそれぞれ有するものとすることができる。これによれば、棒状部材が前記第1の凸部を構成し、弧状の切欠が前記第1の凹部を構成し、これら棒状部材と弧状の切欠が前記第1の嵌合構造を構成することができる。また、棒状部材と弧状の切欠との嵌合により、揺動支持部と揺動部を相互に連結することができる。また、回転体を介した箱体の前後の板部と対向板の対向配置に、揺動支持部に対する揺動部の垂直軸周り方向の回転を抑制する機能を併せて持たせることもできる。
【0012】
この発明は、前記揺動部の下面の、前記揺動支持部の湾曲した上面との当接箇所が、該揺動支持部の上面の湾曲方向と同じ方向に湾曲した、該揺動部の前記揺動を妨げない程度の微少な凹面に形成されているものとすることができる。すなわち、揺動支持部の湾曲した上面が揺動部の平坦な下面と当接する場合には、当接箇所の湾曲方向の当接幅が狭くなりすぎて、揺動部が必要以上に不安定になり、バランスを全く取れないかあるいはバランスを取るのがきわめて難しくなる可能性がある。このような場合に、揺動部の下面の揺動支持部の湾曲した上面との当接箇所を、該揺動支持部の上面の湾曲方向と同じ方向に湾曲した、揺動部の揺動を妨げない(すなわち、バランス練習を阻害しない)程度の微少な凹面に形成することにより、当接箇所の当接幅を広げて、これにより揺動部が必要以上に不安定になるのを抑制して、バランス練習に丁度良い不安定さに調節することができる。
【0013】
この発明において、前記揺動支持部は前記箱体の前側の板部および後ろ側の板部にねじ穴をそれぞれ有し、前記前記揺動部の前側の対向板および後ろ側の対向板は、該揺動部が揺動の中立位置(水平位置)にあるときのみ前記ねじ穴に連通するねじ通し穴をそれぞれ有するものとすることができる。これによれば、揺動部が揺動の中立位置にあるときに、ボルト等をねじ通し穴を通してねじ穴にねじ込むことにより、揺動部を中立位置で固定することができ、練習者は揺動部の揺動を止めた状態でパドル操作等の練習をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図2のバランス練習器具10における揺動部16の揺動動作と凹部64(第2の凹部)と凸部34(第2の凸部)による第2の嵌合構造の嵌合動作の動作説明図で、(a)は揺動部16が平衡(水平、中立)にある状態を示し、(b)は揺動部16が平衡状態から左右片側に揺動した状態を示す。
図2】カヌー練習用に構成したこの発明によるバランス練習器具の実施の形態を示す斜視図である。
図3図2のバランス練習器具10のA矢視図である。
図4図2のバランス練習器具10のB矢視図である。
図5図2のバランス練習器具10の脚部12を示す斜視図である。
図6図2のバランス練習器具10の揺動支持部14を示す斜視図である。
図7図6の揺動支持部14のC矢視図である。
図8図6の揺動支持部14のD矢視図である。
図9図8のE−E矢視断面図である。
図10図6の揺動支持部14の分解斜視図である。
図11図2のバランス練習器具10の揺動部16の下板46を上下反転して見た斜視図である。
図12図11のF矢視図である。
図13図11のG矢視図である。
図14図13のH−H矢視断面図である。
図15図13のI−I矢視拡大断面図である。
図16図13のJ−J矢視断面図である。
図17図2のバランス練習器具10において揺動部16(上板48は省略)が揺動して最大に傾いた状態を示す図で、図2のB矢視方向から見た状態を示す。
図18】カヌー練習用に構成したこの発明によるバランス練習器具の他の実施の形態を示す斜視図で、図2のバランス練習器具10を2台連結して二人乗り用としたものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
カヌー練習用に構成したこの発明によるバランス練習器具の実施の形態を以下説明する。
《全体構成》
図2図3図4はカヌー練習用のバランス練習器具10の全体構成を示す。以下の説明では、バランス練習器具10の平面長手方向を「前後方向」、平面短手方向を「左右方向」というものとする。バランス練習器具10は脚部12と、揺動支持部14と揺動部16を有する。脚部12は床、地面等の水平な基礎13上に安定に置かれる。揺動支持部14は脚部12の上に安定に載置支持される。揺動部16は揺動支持部14上に左右方向に揺動自在に載置支持される。練習者は揺動部16の上に座して乗って、揺動部16が揺動の中立位置(水平位置)を維持するように、左右方向のバランスを取る練習を行うことができる。バランス練習器具10は搬送を容易にするために、少なくとも脚部12、揺動支持部14、揺動部16に分解可能に組み立てられる。
【0016】
バランス練習器具10の各部の構成を説明する。
《脚部12の構成》
脚部12を図5に示す。脚部12はここでは4枚の板材(木製合板、プラスチック板等)18〜21を組み合わせて構成されている。脚部12の頂部には、板材18〜21の頂部を切り欠いて全体として平面長方形状に構成した、揺動支持部14をはめ込み支持する(図17参照)ための凹所22が形成されている。
【0017】
《揺動支持部14の構成》
揺動支持部14の全体構成を図6図9に示す。揺動支持部14は、上方に開口部25aを有する直方体状の箱体24内に、円柱状ローラ26をその中心軸26bを寝かせて収容した構造を有する。円柱状ローラ26の中心軸26bは揺動部16の揺動軸を構成する。円柱状ローラ26の外周面の上部は箱体24内から開口部25aを通して上方に突出して一方向に凸状に湾曲した蒲鉾形の上面26aを構成する。
【0018】
揺動支持部14の分解斜視図を図10に示す。揺動支持部14は、箱体24と、箱体24の内部空間25に収容される2本の棒材28,30および可撓性薄板材32および円柱状ローラ26を有する。箱体24は木製合板やプラスチック板の組合せ体やプラスチックの成形品等で構成される。箱体24はその下部を脚部12(図5)の頂部の凹所22に着脱自在にはめ込んで脚部12の上に安定に支持される(図17参照)。箱体24の前後方向に対向する板部27,29の頂面の左右方向中央部には、突出部27a,29aがそれぞれ突出形成されている。突出部27a,29aの左右方向中央部には、概ね半球状の凸部34,34が上方に突出した状態に固定されている。凸部34,34は例えば金属製球ナットで構成することができる。この場合、突出部27a,29a内に金属製ボルト36,36を、その上端部を突出部27a,29aから上方に突出させた状態に垂直に埋め込み固定し、金属製ボルト36,36の上端部に金属製球ナット34,34をねじ込み固定することにより、金属製球ナット34,34の頂部で凸部34,34を構成することができる。箱体24の前後方向に対向する板部27,29の板面の左右方向中央部にはナット31がそれぞれ埋め込まれている。ナット31には、揺動支持部14に揺動部16を揺動自在に連結する棒状部材として金属製ボルト38(図1図3図4図17)がねじ込まれる。板部27,29の板面には、ナット31の下側の箇所にねじ穴33がそれぞれ形成されている。ねじ穴33,33は、揺動部16が揺動方向の中立位置(水平位置)にあるときに、揺動部16の下面の対向板40,42(図3図4図11図12図14図16図17)に形成されたねじ通し穴44,44とそれぞれ連通する。このねじ穴33,33とねじ通し穴44,44が連通した状態で対向板40,42の外側から2本の金属製ボルト(図示せず)をねじ通し穴44,44から差し込んでねじ穴33,33にそれぞれねじ込むことにより、揺動部16は該中立位置で固定され、揺動が阻止される。この揺動が阻止された状態は、練習者が揺動部16の揺動を止めた状態でパドル操作の練習をするのに利用することができる。このとき必要に応じて、箱体24の頂面と揺動部16の下板46の下面との間の左右の隙間70,70(図1図3図17)に棒材(例えば角材)を噛ませて下板46を支持することにより、ねじ通し穴44,44から差し込んだ金属製ボルトにかかる荷重を軽減することができる。凸部34、ナット31、ねじ穴33は、円柱状ローラ26の中心軸26bを通る垂直面26c(図1図7図9図17)上、すなわち箱体24の板部27,29の板面の左右方向の中心を通る軸上に配列されている。ナット31は必ずしも円柱状ローラ26の中心軸26b上に配置する必要はない。むしろ、ナット31は円柱状ローラ26の中心軸26bよりも下方位置(すなわち円柱状ローラ26と下板46との当接箇所から離れた位置)に配置した方が、ナット31に差し込まれた金属製ボルト38が、揺動部16が揺動する際のモーメントにより揺動部16から受ける力を軽減できる。ねじ穴33は円柱状ローラ26の中心軸26bを外れた位置に配置する。この実施の形態では、ナット31およびねじ穴33を、いずれも、円柱状ローラ26の中心軸26bを通る垂直面26c上で、中心軸26bよりも下方位置に配置している。
【0019】
2本の棒材28,30は木またはプラスチックの角材で構成される。棒材28,30は箱体24の内部空間25の底部左右隅部に、内部空間25の前後方向(長手方向)のほぼ全長にわたり延在して置かれて、固定されてまたは非固定で配置される。
【0020】
可撓性薄板材32は発泡樹脂シート等の可撓性のあるプラスチック薄板等で構成される。可撓性薄板材32は棒材28,30が配置された内部空間25に収容されて、その左右両側部が棒材28,30の上に支持される。可撓性薄板材32は平面四角形状に構成され、その前後方向の長さは内部空間25の前後方向の長さとほぼ同じに設定されている。また、可撓性薄板材32の左右方向の長さは、その上に円柱状ローラ26が載せられて湾曲したときに、可撓性薄板材32の左右両側部が、棒材28,30の支持から外れずかつ開口部25aから上方に突出しない長さに設定されている。
【0021】
円柱状ローラ26は例えば、中空の硬質プラスチックで構成されている。バランス練習器具10の試作品では円柱状ローラ26として、バランス練習器具商品であるINDO BOARD(登録商標)の直径16.5cm、長さ46.5cm、重量1.9kgのポリエチレン製ローラをそのまま流用した。
【0022】
揺動支持部14は、図9に示すように、箱体24の内部空間25の底部左右隅部に棒材28,30を配置し、棒材28,30の上に可撓性薄板材32を載せ、可撓性薄板材32の上に円柱状ローラ26を載せて組み立てられる。この組み立てた状態では、可撓性薄板材32は円柱状ローラ26の重量により湾曲し、円柱状ローラ26は可撓性薄板材32を介して棒材28,30に安定に支持される。このとき円柱状ローラ26は可撓性薄板材32との摩擦によりその回転が阻止される。またこのとき箱体24の上部開口部25aからは、円柱状ローラ26の上部の一方向に凸状に湾曲した上面26aが上方に突出する。凸部34,34の頂部は、円柱状ローラ26の上面26aよりも上方に突出する。円柱状ローラ26にはその上に載せられる揺動部16の重量および揺動部16の上に乗る練習者の重量が掛かり、この重量は可撓性薄板材32を介して棒材28,30で支持される。凸部34,34は、主に、揺動部16に乗った練習者がパドル操作をしたときに、揺動部16から、揺動部16が垂直軸35の周り方向に回転しようとする力を受けて、該回転を阻止する働きをする。また、凸部34,34は、副次的に、揺動部16が揺動(傾斜)したときに、揺動部16から、揺動部16が揺動支持部14に対して揺動方向へ摺動しようとする(滑り落ちようとする)力も一部受けて、該摺動を阻止する働きもする。
【0023】
《揺動部16の構成》
揺動部16は、図2に示すように、下板46の上に上板48を重ねて、ボルト締めで両板46,48の左右箇所を相互に連結固定して一体化されており、人の体重を支える十分な剛性を有する。下板46に対する上板48の前後方向の固定位置は、上板48の前後方向の複数箇所に開設されているボルト通し穴(図示せず)のうち、いずれの穴を下板46のボルト通し穴(図示せず)に合わせてボルト(図示せず)を通して固定するかで調節することができる。上板48は長さ150cm、幅25cm程度の長方形の板材(木製合板、プラスチック板等)で構成されている。上板48の上面には、長手方向に沿ってシート50と足掛け52が取り付けられている。シート50は上板48の上面に長手方向に沿って敷設されたレール49に沿って位置を調整可能に上板48に取り付けられ、任意の調節位置で位置を固定できる。足掛け52は、上板48の上面の左右両側に上板48の長手方向に延在して取付固定された支持台51,53上に支持されて、固定ピン55が通されて支持台51,53に着脱自在に固定される。支持台51,53上には長手方向に沿って複数個のピン差し込み穴57が設けられ、固定ピン55を差し込むピン差し込み穴57を選択することにより上板48の長手方向に対する足掛け52の位置を調節することができる。足掛け52は傾斜した板52aとその前面に掛けられたベルト52bを有し、板52aとベルト52bの間の空間に練習者が足を差し込んで使用される。
【0024】
下板46とその下面に配置される構造を図11図16を参照して説明する。図11図16は下板46を上下反転して示している。下板46は上板48に比べて長さが短くかつ幅が広い長方形の板材(木製合板、プラスチック板等)で構成されている。下板46の下面には左右両側部に側板(木製合板、プラスチック板等の板材)54,56が下板46に対して垂直にかつ下板46の長手方向に沿った中心線16a(揺動部16が揺動する中心線)に対して平行に固定されている。側板54,56は揺動部16の揺動範囲を規制するストッパとしての機能と、練習者が誤って下板46の下面と箱体24の上面との間の隙間70(図1図3図17)に手を挟むのを防止するガードとしての機能を有する。下板46の下面の前部および後部には、対向板(木製合板、プラスチック板等の板材)40,42が下板46に対して垂直にかつ下板46の長手方向に沿った中心線16aに対して直角に固定されている。側板54,56と対向板40,42とで囲まれた空間58内に揺動支持部14の箱体24が空間58に対して相対的に揺動可能に収容される。側板54,56間の距離は、揺動部16の設定しようとする揺動範囲で側板54,56が箱体24の側面に当たらないような距離に設定する(図17参照)。対向板40,42は箱体24の前後の板部27,29とわずかな隙間でそれぞれ対向する(図15参照)。対向板40,42および板部27,29は揺動軸(円柱状ローラ26の中心軸)26bに直交する面上にそれぞれ配置され、揺動部16の揺動に伴って該面方向に相対移動する。対向板40,42により揺動部16が揺動支持部14に対して揺動部16の長手方向に移動するのが妨げられる。対向板40,42の内側の面には自由回転する金属球体を有するボールキャスター60が左右2箇所にそれぞれ埋め込み固定されている(図15参照)。ボールキャスター60の金属球体は揺動部16の揺動による板部27,29と対向板40,42の面方向の相対移動を受けて回転する。これにより、板部27,29と対向板40,42どうしが直接擦れ合うのが防止され、対向板40,42の配置により揺動部16の揺動が阻害されるのが防止される。特に、揺動部16に乗った練習者がパドル操作をしたときには揺動部16に垂直軸35の周り方向に回転しようとする力が生じるので、板部27,29と対向板40,42の当接をボールキャスター60で受けることにより、揺動部16の揺動が阻害されるのを確実に防止することができる。対向板40,42には、揺動部16が揺動支持部14に対して湾曲方向に摺動せずに揺動する際にナット31,31が対面して相対移動する位置に沿って(すなわち、湾曲方向への摺動を禁止した状態で湾曲方向に揺動させる)弧状の切欠62,62がそれぞれ形成されている。対向板40,42の外側からは棒状部材としてボルト38(図1図3図4図17)が切欠62,62に差し込まれて、揺動部16の揺動を阻害しない程度にナット31にねじ込まれる。これにより、揺動部16は揺動支持部14に対し湾曲方向に摺動不能で揺動自在に連結される。対向板40,42の切欠62,62の下方位置(図11図12図14図16では上下反転して図示しているので上方位置)には、揺動部16が揺動方向の中立位置(水平位置)にあるときに箱体24のねじ穴33,33に連通するねじ通し穴44,44がそれぞれ形成されている。なお、図12図16図17において一点鎖線16bは、下板46の長手方向に沿った中心線16a(図11図13)を通りかつ下板46に直角な面を示す。切欠62の長手方向の中央位置およびねじ通し穴44はこの面16b上に配置される。下板46の下面の長手方向に沿った中心線16a上には、揺動支持部14の凸部34,34に対応する位置に、凸部34,34よりも幾分大径の概ね半球状に形成された凹部64,64がそれぞれ形成されている。凹部64,64は、揺動部16が揺動したときに、凸部34,34が凹部64,64内で傾動できるように、左右方向の長さが前後方向の長さよりも幾分長く形成されている。揺動支持部14に揺動部16を乗せると、凸部34,34は凹部64,64に、揺動部16の揺動を阻害しない程度に緩く嵌合して、揺動部16の揺動を許容しつつ、揺動支持部14に対して揺動部16が垂直軸35の周り方向に回転するのを阻止する。また、凸部34,34と凹部64,64との嵌合は、ボルト38,38と弧状の切欠62,62との嵌合とともに、揺動支持部14に対する揺動部16の揺動方向への摺動を抑制して、揺動部16が揺動支持部14の湾曲した上面26aを湾曲方向に摺動するのを阻止する機能も果たす。下板46の下面の長手方向に沿った中心線16a上には、凹部64,64に挟まれた位置に、円柱状ローラ26の上面26aが当接する位置に沿って、円柱状ローラ26の上面26aの湾曲方向と同じ方向に湾曲した、揺動部16の揺動を妨げない程度の微少な(曲率が緩くかつ深さが浅い)凹面66が形成されている。凹面66の湾曲は、円柱状ローラ26の上面26aの湾曲と同等の曲率あるいは円柱状ローラ26の上面26aの湾曲よりもやや緩やかな曲率に形成することができる。円柱状ローラ26の上面26aは凹面66内で、揺動する下板46の下面に当接して、揺動部16からの荷重(揺動部16の重量および練習者の重量)を受ける。仮に、下板46の下面に凹面66が存在しない場合には、円柱状ローラ26の湾曲した上面26aが下板46の平坦な下面に当接することになる。その結果、当接箇所の湾曲方向の当接幅が狭くなりすぎて、揺動部16が必要以上に不安定になり、バランスを全く取れないかあるいはバランスを取るのがきわめて難しくなる可能性がある。これに対し、下板46の下面に、円柱状ローラ26の上面26aが当接する位置に沿って、円柱状ローラ26の上面26aの湾曲方向と同じ方向に湾曲した、揺動部16の揺動を妨げない(すなわち、バランス練習を阻害しない)程度の微少な凹面66を形成することにより、当接箇所の湾曲方向の当接幅を広げることができ、これにより揺動部16が必要以上に不安定になるのを抑制して、バランス練習に丁度良い不安定さに調節することができる。揺動部16が揺動可能な範囲では、円柱状ローラ26の上面26aと下板46の下面との当接箇所は微少な凹面66内に留まる。
【0025】
以上の構成のバランス練習器具10は例えば次の手順で組み立てられる。
(1) 脚部12を構成する4枚の板材18〜21(図5)を組んで脚部12を組み立てる。
(2) 箱体24の内部空間25に2本の棒材28,30、可撓性薄板材32、円柱状ローラ26を収容して、揺動支持部14を組み立てる。
(3) 組み立てられた揺動支持部14を脚部12の頂部の凹所22にはめ込んで支持する。
(4) 下板46の上に上板48を重ねて、長手方向の相互の位置を調整してボルト締めして一体化し、揺動部16を組み立てる。
(5) 組み立てられた揺動部16を揺動支持部14に乗せる。これにより箱体24は、揺動部16の下面の側板54,56と対向板40,42とで囲まれた空間58に収容され、円柱状ローラ26の上面26aは揺動部16の下面に微少な凹面66で当接し、凸部34,34と凹部64,64は揺動を阻害しない程度に緩く嵌合した状態となる。
(6) 対向板40,42の外側からボルト38(図1図3図4図17)を切欠62,62に差し込み、揺動部16の揺動を阻害しない程度にナット31にねじ込んで、揺動部16を揺動支持部14に揺動自在に連結する。
(7) 以上で組み立ては完了し、あとは練習者が自身の体格に合わせてシート50と足掛け52の前後方向位置を調節すれば、練習の準備が整う。
【0026】
バランス練習器具10を使用したカヌーに乗った状態のバランスを取る練習は次のようにして行うことができる。練習者は揺動部16の上に乗り、シート50に腰掛けて、足を足掛け52に掛けて(足を板52aとベルト52bの間の空間に差し込む)、パドルを持ってカヌーに乗った姿勢を取る。この状態で、練習者は揺動部16が水平状態(中立状態)を維持するように左右方向のバランスを取りながらパドルを漕ぐ操作をする。揺動部16は脚部12および揺動支持部14を重ねたさらにその上に支持されているので、床から練習者までの高さは十分にあり、パドルを床に当てずにパドル操作をすることができる。この練習時の揺動部16の揺動動作と凸部34と凹部64による嵌合構造の嵌合動作を図1に示す。図1(a)は、揺動部16が水平状態(中立状態)にあるときを示す。このとき円柱状ローラ26の上面26aは揺動部16の下面に微少な凹面66で当接して、円柱状ローラ26は揺動部16と練習者の重量を受ける。円柱状ローラ26の前後の2箇所の位置で、凸部34は凹部64に緩く(揺動部16の揺動を妨げない程度に)嵌合している。図1(b)は、揺動部16が左右一方向に揺動して傾いた状態を示す。このとき円柱状ローラ26の上面26aは引き続き揺動部16の下面に微少な凹面66で当接して、円柱状ローラ26は揺動部16と練習者の重量を受ける。ボルト38の軸部は揺動部16の揺動に伴って弧状の切欠62に沿って切欠62内を相対移動する。これにより、揺動部16は揺動支持部14に対して揺動方向へ摺動せずに揺動する。また、円柱状ローラ26の前後の2箇所の位置で、凸部34は凹部64に緩く嵌合した状態を保ち、揺動部16が揺動支持部14に対して垂直軸35の周り方向に回転するのを阻止する。また、ボールキャスター60を介した板部27,29と対向板40,42との当接も、揺動部16が揺動支持部14に対して垂直軸35の周り方向に回転するのを阻止する機能を果たす。また、凸部34と凹部64との嵌合は、ボルト38と切欠62との嵌合とともに、揺動部16が揺動支持部14に対して揺動方向へ摺動するのを妨げる機能を果たす。なお、揺動部16が揺動する際に円柱状ローラ26は回転しない。揺動部16が左右他方向へ揺動したときは、図1(b)を左右反転させた状態となる。
【0027】
図17は揺動部16(上板48を省略して図示)が左右一方向に最大に傾いた状態を示す。このとき揺動部16の側板54の下端部が脚部12の頂面に当接し、同時に揺動部16の下板46の下面が箱体24の頂部に当接して、揺動部16の揺動は係止される。揺動部16が左右他方向に最大に傾いたときは、図17を左右反転させた状態となる。
【0028】
カヌー練習用に構成したこの発明によるバランス練習器具の他の実施の形態を図18に示す。これは図2のバランス練習器具10を2台連結して二人乗りカヌー用バランス練習器具72として構成したものである。2台のバランス練習器具10,10は床、地面等の水平な基礎13上に縦列に配列され、揺動部16,16の上板48,48どうしが連結金具74で相互に連結される。連結金具74は扁平な筒状に構成され、上板48,48の互いに対向する端部は連結金具74の筒の両端開口部にそれぞれ差し込まれて、複数本のボルト76で連結金具74に固定される。これにより、2台の揺動部16,16は一体に揺動するので、二人の練習者が揺動部16,16にそれぞれ乗って、二人乗り用カヌーに乗った状態のバランスを取る練習を行うことができる。同様に、連結金具74を3個使用してバランス練習器具10を4台連結して、四人の練習者が揺動部16,16、16,16にそれぞれ乗って、四人乗り用カヌーに乗った状態のバランスを取る練習を行うことができる。
【0029】
なお、この発明における第1、第2の嵌合構造およびその個数は前記実施の形態で示したものに限らない。例えば、揺動支持部の湾曲した上面に湾曲方向に延在してピニオンのギヤ歯を配列し、揺動部の下面に該ピニオンのギヤ歯の配列に対向して噛み合うラックのギヤ歯を配列し、揺動部の揺動に応じて嵌合する位置が移動するラック・アンド・ピニオンにより、凹部と凸部による第2の嵌合構造を構成することもできる。また、この発明における揺動支持部の一方向に凸状に湾曲した上面は、実施の形態で示した円柱状ローラで構成するものに限らない。また、この発明のバランス練習器具はカヌー練習用,ボート練習用に限らない。
【符号の説明】
【0030】
10,72…バランス練習器具、14…揺動支持部、16…揺動部、16a…揺動部の長手方向に沿った中心線(揺動部が揺動する中心線)、24…箱体、26…円柱状ローラ、26a…一方向に凸状に湾曲した上面、26b…円柱状ローラの中心軸(揺動軸)、27…箱体の前側の板部,29…箱体の後ろ側の板部、34,64…第2の嵌合構造{34…凸部(第2の凸部)、64…凹部(第2の凹部)}、38,62…第1の嵌合構造{38…ボルト(棒状部材、第1の凸部)、62…弧状の切欠(第1の凹部)}、40…前側の対向板、42…後ろ側の対向板、50…シート、52…足掛け、60…ボールキャスター(回転体)、66…微少な凹面、35…垂直軸
図1
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