(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0013】
次に、本発明の第一実施形態に係るヒンジ1について、
図1から
図7を用いて説明する。
【0014】
図1に示すように、ヒンジ1は、本体11および原稿圧着板12を備える事務機10に備えられる。
事務機10とは、スキャナー、ファクス、コピー機、または、複合機(スキャナー機能、ファクス機能、および/または、コピー機能を有するもの)等の装置を示す。
事務機10の本体11は、本発明に係る第一連結対象物の実施の一形態である。事務機10の本体11は、制御装置、印刷装置、表示装置および入力装置を具備する。
事務機10の原稿圧着板12は、本発明に係る第二連結対象物の実施の一形態である。事務機10の原稿圧着板12は、読取前原稿収容トレイ、ADF(Auto Document Feeder)および読取後原稿収容トレイを具備する。
【0015】
図2乃至
図6に示すように、ヒンジ1は、ケース部材2と、回動部材3と、回動ピン4、スライダ5と、スライダ付勢部材6と、ストッパ7と、支持ピン8と、ストッパ付勢部材9と、を具備する。
ヒンジ1は、ケース部材2が事務機10の本体11に固定され、回動部材3が事務機10の原稿圧着板12に固定されて、事務機10の本体11に原稿圧着板12を回動可能に連結する。
【0016】
事務機10の原稿圧着板12が(本体11に対して)閉じている状態は、原稿圧着板12の下面が本体11の上面に当接した状態を指す。
また、事務機10の原稿圧着板12が(本体11に対して)開いている状態は、原稿圧着板12が本体11に対して回動することにより、原稿圧着板12の下面および本体11の上面(原稿圧着板12の下面前端部および本体11の上面前端部)が離間した状態を指す。
【0017】
ヒンジ1のケース部材2は、本発明に係る第一ウイング部材の実施の一形態である。
ケース部材2は、箱状の部材であり、有底略四角筒状に形成される。
ケース部材2は、収容室20と、一対の支持部21・21と、一対の貫通孔22・22と、一対の支持孔23・23と、凸部24と、を備える。
【0018】
ヒンジ1のケース部材2の収容室20は、前記有底略四角筒状の内側の空間(ケース部材2の上板、下板、両側板、及び、底板の内側の空間)で構成される。
ケース部材2の収容室20は、スライダ5およびスライダ付勢部材6が収容されるように構成される。
【0019】
ヒンジ1のケース部材2の支持部21は、回動部材3、ストッパ7、および、支持ピン8を支持する。
ケース部材2の支持部21は、ケース部材2の両側板の一部で構成される。ケース部材2の支持部21は、ケース部材2の両側板におけるケース部材2の開口端部で構成される。
【0020】
ヒンジ1のケース部材2の貫通孔22は、ケース部材2の支持部21に配置される。
ケース部材2の貫通孔22は、ケース部材2の両側板をそれぞれ貫通するように形成される。ケース部材2の貫通孔22は、回動ピン4が挿入可能に構成される。
【0021】
ヒンジ1のケース部材2の支持孔23は、ケース部材2の支持部21に配置される。
ケース部材2の支持孔23は、ケース部材2の両側板をそれぞれ貫通するように形成される。ケース部材2の支持孔23は、支持ピン8が挿入可能に構成される。
【0022】
ヒンジ1のケース部材2の凸部24は、ケース部材2の下板から上板側(貫通孔22側)に突出するように構成される。
ケース部材2の凸部24は、一対の支持部21の間に位置するように配置される。ケース部材2の凸部24は、貫通孔22よりも収容室20側(底板側)に配置される。
【0023】
ヒンジ1の回動部材3は、本発明に係る第一ウイング部材の実施の一形態である。
回動部材3は、ケース(ケースの支持部21)に回動可能に支持される。
回動部材3は、貫通孔30と、当接部31と、複数個(二個)の回動部材側突出部32・32と、を備える。
【0024】
ヒンジ1の回動部材3の貫通孔30は、回動部材3の一端部に配置される。
回動部材3の貫通孔30は、回動部材3の一端部を貫通するように形成される。回動部材3の貫通孔30は、回動ピン4が挿入可能に構成される。
【0025】
ヒンジ1の回動部材3の当接部31は、スライダ5が当接する部分として構成される。
回動部材3の当接部31は、回動部材3の一端部に配置される。回動部材3の当接部31は、貫通孔30の近傍に配置される。
回動部材3の当接部31は、曲面で構成される。
【0026】
ヒンジ1の回動部材3の回動部材側突出部32は、本発明に係るウイング部材側突出部の実施の一形態である。
回動部材3の回動部材側突出部32は、ストッパ7が当接する部分として構成される。
回動部材3の二個の回動部材側突出部32は、所定の間隔を空けてそれぞれ配置される。回動部材3の回動部材側突出部32は、貫通孔30の近傍に配置される。
回動部材3の回動部材側突出部32は、ストッパ7側に突出するように構成される。回動部材3の外面から貫通孔30と反対側に突出するように構成される。回動部材3の回動部材側突出部32は、回動部材3の外面からケース部材2の下板側に突出するように構成される。回動部材3の回動部材側突出部32は、回動部材3の回動方向に沿って筋状に突出するように構成される。
【0027】
ヒンジ1の回動部材3は、回動部材3の貫通孔30およびケース部材2の貫通孔22に回動ピン4が挿入されて、ケース部材2(ケース部材2の支持部21)に回動可能に支持される。
回動部材3は、回動ピン4を回動軸としてケース部材2に対して回動可能に構成される。
回動部材3は、回動部材3の当接部31がケース部材2の収容室20側を向くとともに回動部材3の回動部材側突出部32がケース部材2の下板側を向くようにくように配置される。
【0028】
スライダ5は、箱状の部材であり、有底略四角筒状に形成される。
スライダ5は、スライダ5の底板を回動部材3側に向けて、ケース部材2の収容室20に収容される。
スライダ5は、ケース部材2の収容室20内において回動部材3に接近する方向または回動部材3から離間する方向にスライド可能(移動可能)に構成される。
スライダ5は、当接部50を備える。
【0029】
ヒンジ1のスライダ5の当接部50は、回動部材3の当接部31に当接するように構成される。
スライダ5の当接部50は、スライダ5の底板の外側の面に配置される。
スライダ5の当接部50は、曲面で構成される。
【0030】
ヒンジ1のスライダ付勢部材6は、巻きバネであり、スライダ5を回動部材3に接近する方向に付勢するように構成される。
スライダ付勢部材6(スライダ付勢部材6の少なくとも一部)は、ケース部材2の収容室20内に配置される。スライダ付勢部材6は、スライダ5内に配置される。スライダ付勢部材6は、スライダ付勢部材6の一端部が付勢力調整部材(不図示)を介してケース部材2の底板の内側の面に当接し、スライダ付勢部材6の他端部がスライダ5の底板の内側の面に当接するように配置される。
付勢力調整部材は、スライダ付勢部材6の付勢力(圧縮される方向に弾性変形したスライダ付勢部材6が元の形状に戻ろうとする力)の大きさを調整するものである。
スライダ付勢部材6は、スライダ5を回動部材3に接近する方向に付勢して、スライダ5の当接部50を回動部材3の当接部31に当接させることによって、ケース部材2に対して開く方向に回動するように回動部材3を付勢する。
【0031】
ヒンジ1は、事務機10の本体11(第一連結対象物)に対して原稿圧着板12(第二連結対象物)が閉じる方向(回動角度が小さくなる方向)に回動すると、回動部材3が閉じる方向(回動角度が小さくなる方向)に回動するように構成される。
ヒンジ1は、事務機10の本体11に対して原稿圧着板12が閉じる方向に回動すると、回動部材3の当接部31がスライダ5の当接部50に当接した状態で回動部材3が回動してスライダ5を押し込み、スライダ5がスライダ付勢部材6の付勢力に抗して回動部材3から離間する方向にスライド(移動)するように構成される。
ヒンジ1は、事務機10の本体11に対して原稿圧着板12が閉じる方向に回動すると、スライダ5がスライダ付勢部材6の付勢力に抗してスライドして、スライダ付勢部材6による緩衝効果が発生するように構成される。
【0032】
ヒンジ1のストッパ7は、回動部材3の回動角度(ケース部材2と回動部材3とのなす角度)が所定の角度よりも大きくならないように回動部材3の回動する動作を規制する。ストッパ7は、回動部材3の回動角度が、例えば、17度よりも大きくならないように回動部材3の回動する動作を規制する。
ストッパ7は、支持ピン8に支持されて、回動部材3の回動する動作を規制する位置と回動部材3の回動する動作を規制しない位置との間をスライド可能(移動可能)に構成される。ストッパ7は、回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド可能に構成される。ストッパ7は、回動ピン4の軸心と平行してスライド可能に構成される。
ストッパ7は、有底略四角筒状に形成される部分と、前記有底略四角筒状に形成される部分の底部から突出する略円筒状に形成される部分と、を有して構成される。ストッパ7は、ストッパ7の前記有底略四角筒状部分がケース部材2の一対の支持部21のうち一方の支持部21側を向くとともに、ストッパ7の前記略円筒状部分がケース部材2の一対の支持部21のうち他方の支持部21側に向くように配置される。ストッパ7は、前記有底略四角筒状部分がケース部材2の一対の支持部21の間に位置するように配置される。ストッパ7は、ケース部材2の凸部24の近傍に配置される。ストッパ7は、回動ピン4よりもケース部材2の底板側に配置される。
ストッパ7は、複数個(二個)のストッパ側突出部71・71と、凹部72と、配置室73と、操作部74と、貫通孔75と、を備えて構成される。
【0033】
ストッパ7の二個のストッパ側突出部71は、所定の間隔を空けてそれぞれ配置される。ストッパ7の二個のストッパ側突出部71は、二個のストッパ側突出部71の間に回動部材3の回動部材側突出部32(一個の回動部材側突出部32)を配置可能に配置される。
ストッパ7のストッパ側突出部71は、ストッパ7の外面(前記有底略四角筒状部分の外面)から回動部材3の(回動部材3の回動部材側突出部32側)に突出するように構成される。ストッパ7のストッパ側突出部71は、ストッパ7の外面からケース部材2の底部と反対側に突出するように構成される。
【0034】
ヒンジ1のストッパ7の凹部72は、ケース部材2の底部側に開口するように配置される。
ストッパ7の凹部72は、ケース部材2の凸部24が嵌挿可能に構成される。ストッパ7の凹部72は、ストッパ7の外面(前記有底略四角筒状部分の外面)が凹状に切欠かれるように形成されて構成される。
【0035】
ヒンジ1のストッパ7の配置室73は、ストッパ7の内部の空間(有底略四角筒状部分の内部の空間)で構成される。
ストッパ7の配置室73は、ストッパ付勢部材9(ストッパ付勢部材9の少なくとも一部)が配置されるように構成される。
【0036】
ヒンジ1のストッパ7の操作部74は、回動部材3の回動する動作を規制する位置から回動部材3の回動する動作を規制しない位置へのストッパ7のスライド(移動)を操作するものとして構成される。
ストッパ7の操作部74は、ストッパ7の前記略円筒状部分で構成される。ストッパ7の操作部74は、円筒の側部の一部がその軸心に沿って切りかかれるように形成されて、略円筒状に形成される。ストッパ7の操作部74は、操作部74の軸心方向から見てC字状に形成される。
ストッパ7の操作部74は、操作部74内(操作部74の内部の空間)に支持ピン8が挿入可能に構成される。
ストッパ7の操作部74は、ケース部材2の支持部の貫通孔22に挿入可能に構成される。ストッパ7の操作部74は、ケース部材2の貫通孔22(一対の支持部21のうち他方の支持部21の貫通孔22)に挿入される。
ストッパ7は、操作部74(少なくとも操作部74の先端部)がケース部材2(ケース部材2の支持部21)の外側に突出する(位置する)ように構成される。
【0037】
ヒンジ1のストッパ7の貫通孔75は、ストッパ7の底部を貫通してストッパ7の配置室73と操作部74内とを連通するように形成される。
ストッパ7の貫通孔75は、支持ピン8が挿入可能に構成される。
【0038】
ヒンジ1の支持ピン8は、回動部材3の回動する動作を規制する位置と回動部材3の回動する動作を規制しない位置との間をストッパ7がスライド可能なように、ストッパ7を支持する。
支持ピン8は、支持ピン8の一端部の外径がケース部材2の貫通孔22の内径よりも大きく形成されて構成される。
支持ピン8は、支持ピン8の他端部側からケース部材2における一対の支持部21のうち一方の支持部21の貫通孔22に挿入されるとともに一対の支持部21のうち他方の支持部21の貫通孔22に挿入されて、ケース部材2(ケース部材2の支持部21)に支持される。支持ピン8は、支持ピン8の一端部と他端部とがそれぞれケース部材2(ケース部材2の支持部21)の外側に突出する(位置する)ように構成される。支持ピン8は、ケース部材2(一対の支持部21のうち一方の支持部21)に固定される。
支持ピン8は、ストッパ7の配置室73と操作部74内と貫通孔75とに挿入されて、ストッパ7を支持する。
ストッパ7は、このように支持ピン8に支持されることによって、支持ピン8を介してケース部材2(ケース部材2の支持部21)に支持される。ストッパ7は、ストッパ7の凹部72にケース部材2の凸部24が嵌挿されて、ケース部材2に支持される。
【0039】
ヒンジ1のストッパ付勢部材9は、巻きバネであり、回動部材3の回動する動作を規制しない位置側から回動部材3の回動する動作を規制する位置側へ、ストッパ7を付勢するように構成される。ストッパ付勢部材9は、ケース部材2における一対の支持部21のうち一方の支持部21側から他方の支持部21側へ、ストッパ7を付勢するように構成される。ストッパ付勢部材9は、ストッパ7を回動部材3の回動軸の軸心方向に付勢するように構成される。
ストッパ付勢部材9(ストッパ付勢部材9の少なくとも一部)は、ストッパ7の配置室73に配置される。ストッパ付勢部材9は、ストッパ付勢部材9の一端部がケース部材2の支持部21の内側の面に当接し、ストッパ付勢部材9の他端部がストッパ7の底部の内側の面に当接するように配置される。
【0040】
ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32と当接して回動部材3の回動する動作を規制する状態(規制状態)と、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32と当接せずに回動部材3の回動する動作を規制しない状態(規制解除状態)と、が切換可能に構成される。
ヒンジ1は、例えば、事務機10の使用時においては、回動部材3の回動する動作を規制する状態とし、また例えば、ヒンジ1のメンテナンス時においては、回動部材3の回動する動作を規制する状態とするように構成される。
【0041】
ヒンジ1は、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32の回動軌跡上に位置するようにストッパ7がスライドすることによって、回動部材3の回動する動作を規制する状態となるように構成される。
ヒンジ1は、回動部材3の回動する動作を規制する状態では、回動部材3が所定の角度まで回動すると回動部材3の回動部材側突出部32とストッパ7のストッパ側突出部71とが当接して、回動部材3の回動角度が所定の角度よりも大きくならない範囲で回動部材3が回動するように構成される。
ヒンジ1は、回動部材3の回動する動作を規制する状態では、支持ピン8の一端部がケース部材2の一対の支持部21のうち一方の支持部21の外面に引掛り(当接し)、ストッパ付勢部材9によってケース部材2の他方の支持部21側にストッパ7が付勢されても、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32の回動軌跡上に位置した状態が保持されるように構成される。
【0042】
ヒンジ1は、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32の回動軌跡上に位置しないようにストッパ7がスライドすることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態となるように構成される。ヒンジ1は、ストッパ7の二個のストッパ側突出部71の間の空間が回動部材3の回動部材側突出部32(一個の回動部材側突出部32)の回動軌跡上に位置するようにストッパ7がスライドすることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態となるように構成される。
ヒンジ1は、回動部材3の回動する動作を規制しない状態では、回動部材3が所定の角度に回動しても(所定の角度よりも大きく回動しても)、回動部材3の回動部材側突出部32とストッパ7のストッパ側突出部71とが当接しないことから、回動部材3の回動角度が所定の角度よりも大きい範囲で回動部材3が回動するように構成される。
【0043】
ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替えるときには、ストッパ7の操作部74を操作することによって、回動部材3の回動する動作を規制しない位置にストッパ7をスライドさせる。ヒンジ1では、ストッパ7の操作部74(操作部74のケース部材2から外側に突出する部分)をケース部材2側(ケース部材2における一対の支持部21のうち一方の支持部21側)に押込んで、ストッパ付勢部材9の付勢力に抗して一方の支持部21側にストッパ7をスライドさせて、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替える。
そして、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態で、回動角度が所定の角度よりも大きくなる方向に回動部材3を回動させて、ストッパ7の二個のストッパ側突出部71の間に回動部材3の回動部材側突出部32(一個の回動部材側突出部32)を位置させる(
図7参照)。
このように、ストッパ7の二個のストッパ側突出部71の間に回動部材3の回動部材側突出部32を位置させた状態では、ストッパ付勢部材9によってケース部材2の他方の支持部21側にストッパ7が付勢されても、ストッパ7のストッパ側突出部71におけるケース部材2の他方の支持部21側の面と、回動部材3の回動部材側突出部32におけるケース部材2の一方の支持部21側の面と、が当接して、ストッパ7が回動部材3の回動する動作を規制する位置から回動部材3の回動する動作を規制する位置にスライドすることが防止される。
【0044】
ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態から回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えるときには、回動部材3の回動する動作を規制しない状態において、所定の角度よりも回動角度が大きい状態から回動角度が所定の角度よりも小さくなる方向に回動部材3を回動させる。
このように所定の角度よりも回動角度が小さくなる方向に回動部材3を回動させると、前記ストッパ7のストッパ側突出部71と回動部材3の回動部材側突出部32とが当接している状態が解消され、ストッパ付勢部材9によってケース部材2の他方の支持部21側に付勢されるストッパ7が、回動部材3の回動する動作を規制する位置から回動部材3の回動する動作を規制する位置にスライドして、回動部材3の回動する動作を規制する状態となる。
このようにして、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態から回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替える。
【0045】
以上のように、事務機10の本体11に原稿圧着板12を回動可能に連結するヒンジ1であって、事務機10の本体11に固定されるケース部材2と、ケース部材2に回動可能に支持されるとともに事務機10の原稿圧着板12に固定される回動部材3と、回動部材3の回動角度(ケース部材2と回動部材3とのなす角度)が所定の角度よりも大きくならないように回動部材3の回動する動作を規制するストッパ7と、を具備し、回動部材3は、ストッパ7側に突出する回動部材側突出部32を備え、ストッパ7は、回動部材3側に突出するストッパ側突出部71を備え、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライドすることにより、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32と当接して回動部材3の回動する動作を規制する状態(規制状態)と、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32と当接せずに回動部材3の回動する動作を規制しない状態(規制解除状態)と、が切換可能に構成され、ストッパ7は、ストッパ付勢部材(付勢部材)9で回動部材3の回動軸の軸心方向の一方に付勢され、回動部材3の回動する動作を規制しない状態において、回動角度が小さくなる方向に回動部材3を回動した際に、回動角度が所定の角度以下になると、ストッパ7がストッパ付勢部材9によりスライドされることにより、回動部材3の回動する動作を規制する状態となる、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態において、回動角度が小さくなる方向に回動部材3を回動した際に、回動角度が所定の角度以下になると、ストッパ7がストッパ付勢部材9によりスライドされることにより、回動部材3の回動する動作を規制する状態とすることができる。
したがって、ヒンジ1によれば、例えば、ストッパ7をスライドし忘れて、ヒンジ1のメンテナンス作業を行った後においても、回動部材3の回動を規制しない状態になっていること、を防止することができる。
【0046】
次に、本発明の第二実施形態に係るヒンジ1について、
図8から
図11を用いて説明する。
なお、第二実施形態に係るヒンジ1の説明は、第一実施形態に係るヒンジ1と同様の構成の部分については適宜省略し、第一実施形態に係るヒンジ1の構成と異なる部分を中心に説明する。
【0047】
図8乃至
図11に示すように、ヒンジ1は、ストッパ7による回動部材3の回動する動作の規制位置が段階的に変更するように構成される。ヒンジ1は、回動部材3の複数の所定の回動角度において回動部材3の回動する動作をストッパ7によって規制するように構成される。
ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、回動部材3の回動角度が、例えば、17度よりも大きくならないように回動部材3の回動する動作を規制する状態と、回動部材3の回動角度が、例えば、33度よりも大きくならないように回動部材3の回動する動作を規制する状態と、に変更することができるように構成される。
【0048】
ヒンジ1のストッパ7のストッパ側突出部71は、回動部材3の回動部材側突出部32側に突出する高さが異なる部分を有するように構成されて段階的に形成される。ストッパ7のストッパ側突出部71は、突出する高さが高い部分と低い部分とを有するように構成される。以下において、ストッパ7のストッパ側突出部71における突出する高さが高い部分を高ストッパ側突出部71Hと、ストッパ側突出部71における突出する高さ低い部分を低ストッパ側突出部71Lと称する。
ストッパ7のストッパ側突出部71は、ストッパ7のスライド方向に沿って高ストッパ側突出部71Hと低ストッパ側突出部71Lとが並ぶように構成される。ストッパ7のストッパ側突出部71は、ケース部材2の一方の支持部21側に高ストッパ側突出部71Hが配置され、ケース部材2の他方の支持部21側に低ストッパ側突出部71Lが配置されて構成される。
【0049】
ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、ストッパ7の高ストッパ側突出部71Hが回動部材3の回動部材側突出部32と当接して回動部材3の回動する動作を規制する状態と、ストッパ7の低ストッパ側突出部71Lが回動部材3の回動部材側突出部32と当接して回動部材3の回動する動作を規制する状態とを、切替可能に構成される。
ヒンジ1では、ストッパ7の高ストッパ側突出部71Hによって回動部材3の回動する動作を規制する状態からストッパ7の低ストッパ側突出部71Lによって回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えるときには、ストッパ7の操作部74を操作することによって、ストッパ7の高ストッパ側突出部71Hによって回動部材3の回動する動作を規制する位置からストッパ7の低ストッパ側突出部71Lによって回動部材3の回動する動作を規制する位置にストッパ7をスライドさせる。ヒンジ1では、ストッパ7の操作部74(操作部74のケース部材2から外側に突出する部分)をケース部材2側に押込んで、ストッパ付勢部材9の付勢力に抗して一方の支持部21側にストッパ7をスライドさせて、ストッパ7の高ストッパ側突出部71Hによって回動部材3の回動する動作を規制する状態からストッパ7の低ストッパ側突出部71Lによって回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替える(
図10または
図11参照)。
このようにして、ヒンジ1では、ストッパ7の高ストッパ側突出部71Hによって回動部材3の回動する動作を規制する状態からストッパ7の低ストッパ側突出部71Lによって回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えて、ストッパ7による回動部材3の回動する動作の規制位置を段階的に変更する。
【0050】
以上のように、ストッパ7のストッパ側突出部71を段階的に形成することにより、ストッパ71による回動部材3の回動する動作の規制位置が段階的に変更する、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作の規制位置を段階的に変更して規制して、回動する動作を規制しない状態よりも回動部材3の回動角度を小さくした状態にしてヒンジ1のメンテナンス作業を行うことができる。
【0051】
次に、本発明の第三実施形態に係るヒンジ1について、
図12から
図15を用いて説明する。
なお、第三実施形態に係るヒンジ1の説明は、第一実施形態または第二実施形態に係るヒンジ1と同様の構成の部分については適宜省略し、第一実施形態または第二実施形態に係るヒンジ1の構成と異なる部分を中心に説明する。
【0052】
図12乃至
図15に示すように、ヒンジ1は、ストッパ7による回動部材3の回動する動作の規制位置が段階的に変更するように構成される。ヒンジ1は、回動部材3の複数の所定の回動角度において回動部材3の回動する動作をストッパ7によって規制するように構成される。
ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、回動部材3の回動角度が、例えば、17度よりも大きくならないように回動部材3の回動する動作を規制する状態と、回動部材3の回動角度が、例えば、33度よりも大きくならないように回動部材3の回動する動作を規制する状態と、に変更することができるように構成される。
【0053】
ヒンジ1の回動部材3の回動部材側突出部32は、ストッパ7のストッパ側突出部71側に突出する高さが異なる部分を有するように構成されて段階的に形成される。回動部材3の回動部材側突出部32は、突出する高さが高い部分と低い部分とを有するように構成される。以下において、回動部材3の回動部材側突出部32における突出する高さが高い部分を高回動部材側突出部32Hと、回動部材側突出部32における突出する高さ低い部分を低回動部材側突出部32Lと称する。
回動部材3の回動部材側突出部32は、ストッパ7のスライド方向に沿って高回動部材側突出部32Hと低回動部材側突出部32Lとが並ぶように構成される。回動部材3の回動部材側突出部32は、ケース部材2の一方の支持部21側に低回動部材側突出部32Lが配置され、ケース部材2の他方の支持部21側に高回動部材側突出部32Hが配置されて構成される。
【0054】
ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、回動部材3の高回動部材側突出部32Hがストッパ7のストッパ側突出部71と当接して回動部材3の回動する動作を規制する状態と、回動部材3の低回動部材側突出部32Lがストッパ7のストッパ側突出部71と当接して回動部材3の回動する動作を規制する状態とを、切替可能に構成される。
ヒンジ1では、回動部材3の高回動部材側突出部32Hおいて回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の低回動部材側突出部32Lおいて回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えるときには、ストッパ7の操作部74を操作することによって、回動部材3の高回動部材側突出部32Hにおいて回動部材3の回動する動作を規制する位置から回動部材3の低回動部材側突出部32Lにおいて回動部材3の回動する動作を規制する位置にストッパ7をスライドさせる。ヒンジ1では、ストッパ7の操作部74(操作部74のケース部材2から外側に突出する部分)をケース部材2側に押込んで、ストッパ付勢部材9の付勢力に抗して一方の支持部21側にストッパ7をスライドさせて、回動部材3の高回動部材側突出部32Hにおいて回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の低回動部材側突出部32Lにおいて回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替える(
図14または
図15参照)。
このようにして、ヒンジ1では、回動部材3の高回動部材側突出部32Hにおいて回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の低回動部材側突出部32Lにおいて回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えて、ストッパ7による回動部材3の回動する動作の規制位置を段階的に変更する。
【0055】
以上のように、回動部材3の回動部材側突出部32を段階的に形成することにより、ストッパ71による回動部材3の回動する動作の規制位置が段階的に変更する、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作の規制位置を段階的に変更して規制して、回動する動作を規制しない状態よりも回動部材3の回動角度を小さくした状態にしてヒンジ1のメンテナンス作業を行うことができる。
【0056】
次に、本発明の第四実施形態に係るヒンジ1について、
図16から
図20を用いて説明する。
なお、第四実施形態に係るヒンジ1の説明は、第一実施形態、第二実施形態、または、第三実施形態に係るヒンジ1と同様の構成の部分については適宜省略し、第一実施形態、第二実施形態、または、第三実施形態に係るヒンジ1の構成と異なる部分を中心に説明する。
【0057】
図16に示すように、ヒンジ1の回動部材3は、複数個(四個)の回動部材側突出部32・32・32・32を備える。
【0058】
ヒンジ1の回動部材3の四個の回動部材側突出部32は、所定の間隔を空けてそれぞれ配置される。
【0059】
ヒンジ1のストッパ7は、支持ピン8に支持されて、回動部材3の回動する動作を規制する位置と回動部材3の回動する動作を規制しない位置との間をスライド可能(移動可能)に構成される。ストッパ7は、回動部材3の回動する動作を規制する位置と回動部材3の回動する動作を規制しない位置の直前位置との間をスライド可能(移動可能)に構成される(
図16または
図17参照)。ストッパ7は、回動部材3の回動する動作を規制しない位置の直前位置と回動部材3の回動する動作を規制しない位置とをスライド可能(移動可能)に構成される(
図17または
図18参照)。
ストッパ7は、複数個(三個)のストッパ側突出部71・71・71と、傾斜部76と、を備えて構成される。
【0060】
ヒンジ1のストッパ7の三個のストッパ側突出部71は、所定の間隔を空けてそれぞれ配置される。ストッパ7の三個のストッパ側突出部71は、三個のストッパ側突出部71のそれぞれの間に回動部材3の回動部材側突出部32(一個の回動部材側突出部32)を配置可能に配置される。
【0061】
ヒンジ1のストッパ7のストッパ側突出部71は、ストッパ側突出部71の突出側端部の一部が斜めに切取られるように形成されて構成される。ストッパ7のストッパ側突出部71は、ストッパ側突出部71の突出側端部におけるケース部材2の一方の支持部21側の一部が面取りされるように形成されて構成される。ストッパ7のストッパ側突出部71は、ストッパ側突出部71の突出側端部の幅がストッパ側突出部71の突出側と反対側の端部に比べて小さく構成される。
【0062】
ヒンジ1のストッパ7の傾斜部76は、前記斜めに切取られるストッパ側突出部71の突出側端部の一部で構成される。
ストッパ7の傾斜部76は、回動部材3の回動方向に対して傾斜するように構成される。ストッパ7の傾斜部76は、スライダ5のスライド方向およびストッパ7のスライド方向に対して傾斜するように構成される。
ストッパ7の傾斜部76は、ストッパ7における回動部材3の回動する動作を規制しない位置の直前位置において、回動部材3の回動部材側突出部32が当接する部分として構成される。
【0063】
ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32と当接して回動部材3の回動する動作を規制する状態(規制状態)と、ストッパ7のストッパ側突出部71が回動部材3の回動部材側突出部32と当接せずに回動部材3の回動する動作を規制しない状態(規制解除状態)と、が切換可能に構成される。
ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、回動部材3の回動する動作を規制する状態と、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態(規制解除直前状態)と、が切替可能に構成される(
図16または
図17参照)。ヒンジ1は、ストッパ7が回動部材3の回動軸の軸心方向にスライド(移動)することにより、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態と、回動部材3の回動する動作を規制しない状態と、が切替可能に構成される(
図17または
図18参照)。
ヒンジ1は、例えば、事務機10の使用時においては、回動部材3の回動する動作を規制する状態とし、また例えば、ヒンジ1のメンテナンス時においては、まず回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態とした後に、回動部材3の回動する動作を規制する状態とするように構成される。
【0064】
図17に示すように、ヒンジ1は、ストッパ7の傾斜部76が回動部材3の回動部材側突出部32の回動軌跡上に位置するとともに、ストッパ7のストッパ側突出部71の先端部(ストッパ側突出部71の回動部材3側端部(ストッパ側突出部71の先端部の傾斜部76を除く部分))が回動部材3の回動部材側突出部32の回動軌跡上に位置しないようにストッパ7がスライドすることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態となるように構成される。
ヒンジ1は、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態で、回動角度が所定の角度よりも大きくなる方向に回動部材3が回動すると回動部材3の回動部材側突出部32とストッパ7の傾斜部76とが当接するように構成される。
【0065】
ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えるときには、ストッパ7の操作部74を操作することによって、回動部材3の回動する動作を規制しない位置の直前位置にストッパ7をスライドさせる。ヒンジ1では、ストッパ7の操作部74(操作部74のケース部材2から外側に突出する部分)をケース部材2側(ケース部材2における一対の支持部21のうち一方の支持部21側)に押込んで、ストッパ付勢部材9の付勢力に抗してケース部材の一方の支持部21側にストッパ7をスライドさせて、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替える。
【0066】
ヒンジ1は、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えたときに、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持されるように構成される。
図19または
図20に示すように、ヒンジ1は、ストッパ7が突起部77を備え、支持ピン8が溝部80を備え、ストッパ7の突起部77が支持ピン8の溝部80に嵌ることによって、ストッパ付勢部材9によってストッパ7が付勢されているにも関わらず、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持されるように構成される。
【0067】
ヒンジ1のストッパ7の突起77は、ストッパ7の内部に配置される。
ストッパ7の突起77は、貫通孔75の内面から内側(貫通孔の軸心側)に向かって突出するように構成される。
【0068】
ヒンジ1の支持ピン8の溝部80は、支持ピン8外面に形成される。
支持ピン8の溝部80は、ストッパ7の突起77が嵌ることができるように構成される。
支持ピン8は、支持ピン8の溝部80がストッパ7の内部に位置するように配置される。
【0069】
ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制する状態では、ストッパ7の突起部77が支持ピン8の溝部80に嵌っていない状態となっている。
ヒンジ1では、ストッパ7をスライドさせて、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えると、ストッパ7の突起部77が支持ピン8の溝部80に嵌って、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持される。
【0070】
図17または
図18に示すように、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替えるときには、回動角度が大きくなる方向に回動部材3を回動させて、回動部材3の回動部材側突出部32とストッパ7の傾斜部76とを当接させる。
ヒンジ1では、回動部材3の回動部材側突出部32とストッパ7の傾斜部76とを当接させた状態で回動角度が大きくなる方向に回動部材3をさらに回動させると、回動部材3に押されるようにして回動部材3の回動する動作を規制しない位置側(ケース部材2における一対の支持部21のうち他方の支持部21側)にストッパ7がスライドしていく。
ヒンジ1では、ストッパ7が回動部材3に押されて回動部材3の回動する動作を規制しない位置側にスライドしていくと、ストッパ7の突起部77が支持ピン8の溝部80に嵌っている状態が解消されて、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態を保持している状態が解消され、回動部材3の回動する動作を規制しない状態となる。
【0071】
ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態を保持している状態が解消されると、ストッパ付勢部材9によって付勢されるため回動部材3の回動する動作を規制しない位置側にストッパ7がスライドしようとするが、ストッパ7と回動部材3とが当接しているため、回動部材3の回動する動作を規制する位置側にストッパ7がスライドすることが防止される。
このようにして、ヒンジ1は、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態において、回動角度が大きくなる方向に回動部材3を回動させることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持される状態が解消されて、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替わるように構成される。
【0072】
以上のように、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えたときに、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持されるように構成されるとともに、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態において、回動角度が大きくなる方向に回動部材3を回動させることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持される状態が解消されて、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替わるように構成される、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えたときに回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持された状態において、回動角度が大きくなる方向に回動部材3を回動させることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替えることができる。
したがって、ヒンジ1によれば、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替えるときに、ストッパ7を移動させて回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えた後は、ストッパ7を移動させる作業(例えば、ストッパ7の位置の微調節)を行うことなく、回動部材3を回動させるだけで回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替えることができる。
【0073】
図16または
図18に示すように、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態から回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えるときには、回動部材3の回動する動作を規制しない状態において、所定の角度よりも回動角度が大きい状態から回動角度が所定の角度よりも小さくなる方向に回動部材3を回動させる。
このように所定の角度よりも回動角度が小さくなる方向に回動部材3を回動させると、前記ストッパ7のストッパ側突出部71と回動部材3の回動部材側突出部32とが当接している状態が解消され、ストッパ付勢部材9によってケース部材2の他方の支持部21側に付勢されるストッパ7が、回動部材3の回動する動作を規制しない位置から回動部材3の回動する動作を規制する位置にスライドして、回動部材3の回動する動作を規制する状態となる。
このようにして、ヒンジ1は、回動部材3の回動する動作を規制しない状態において、回動角度が小さくなる方向に回動部材3を回動させることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態から回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えるように構成される。
【0074】
以上のように、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えたときに、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持されるように構成され、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態において、回動角度が大きくなる方向に回動部材3を回動させることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態が保持される状態が解消されて、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態に切替わるように構成されるとともに、回動部材3の回動する動作を規制しない状態において、回動角度が小さくなる方向に回動部材3を回動させることによって、回動部材3の回動する動作を規制しない状態から回動部材3の回動する動作を規制する状態に切替えるように構成される、ヒンジ1では、例えば、ヒンジ1のメンテナンスを行うにあたっては、まず、ストッパ7を移動させて、回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替える。
そして、ヒンジ1では、回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態において、回動角度が大きくなる方向に回動部材3を回動させて回動部材3の回動する動作を規制しない状態にしてヒンジ1のメンテナンス作業を行い、ヒンジ1のメンテナンス作業を行った後は、回動角度が小さくなる方向に回動部材3を回動させるだけで、回動部材3の回動する動作を規制する状態とすることができる。
したがって、ヒンジ1では、ストッパ7を移動させて回動部材3の回動する動作を規制する状態から回動部材3の回動する動作を規制しない状態の直前の状態に切替えた後は、ストッパ7を移動させる作業を行うことなく、回動部材3を回動させるだけで、再び回動部材3の回動する動作を規制する状態とすることができる。