(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記少なくとも1つの隔離可能なチャンバの妨げのない底面を介して、前記少なくとも1つの隔離可能なチャンバに結合された、真空/通気システムをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
前記少なくとも2つのネスト化されたステータモジュールセットは、前記リング形状のロータの各々にトルク及び自己支持力を印可し、前記少なくとも1本の搬送アームの動きを生じさせるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
前記少なくとも2つの隔離可能なチャンバの1つは、対称的な基板搬送装置を含み、前記少なくとも2つの隔離可能なチャンバの他の1つは、左右相称の基板搬送装置を含むことを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
前記少なくとも1つの共通リングロータは、前記2つ以上のステータモジュールからなるステータモジュールセットのうちの少なくとも1つのステータモジュールのステータの巻線によって磁気的に支持されていることを特徴とする請求項7に記載の基板搬送装置。
前記少なくとも1つの共通リングロータの各々は、前記ステータモジュールセットにおける各ステータモジュールのステータの巻線によって磁気的に支持されていることを特徴とする特徴とする請求項7に記載の基板搬送装置。
前記少なくとも2つのロータの各々は、前記少なくとも2つのネスト化されたステータモジュールの各1つのステータの巻線によって磁気的に支持されていることを特徴とする特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1を参照すると、1つの例示的実施形態に係る特徴を組み込んだ基板処理装置10の概略平面図が示されている。いずれの例示的実施形態も、図面に示す実施形態を参照しながら説明するが、多数の代替の形式でも実施可能であることを理解されたい。また、任意の適切なサイズ、形状、または種類の要素または材料を使用してもよい。
【0012】
図1に図解する例示的実施形態における処理装置10は、代表的な構成を有するものであり、代替の実施形態では、この装置を任意の他の所望の構成にすることができる。
図1に示す例示的実施形態では、例示のためにのみ、処理装置がクラスタツールとして示されている。例示的実施形態は、線形処理システムを含むがこれに限定されない、搬送装置を有する任意の他の適切な種類の基板処理システムにも等しくうまく適用できることに留意されたい。こうした例示的実施形態を組み込むことのできる適切な処理システムの例には、開示の全文が本明細書の一部を構成するものとしてここに援用される、「線形に分布させた半導体ワークピース処理ツール」と題する2006年5月26日に出願された米国特許出願第11/442,511号が含まれるが、これに限定されない。
【0013】
図1に示す例示的な処理装置10は、概して、例えばフロントエンドモジュールと称しうるインターフェース部12を備えることができる(実現可能なこととして、この説明で使用する基準フレームは例示であり、代替の実施形態では、例えばインターフェース部を装置の背面または側面に位置づけるなど、任意の所望の基準フレームを使用することができる)。この例示的実施形態では、装置10に、インターフェース部12に接続された処理部14を含めることができる。例えば、インターフェース部12は、装置10からの基板または他の所望のワークピースのロード/アンロードを許容するよう配置することができる(例えば、1つ以上のロードポート12Lおよび適切な移送システム12Tを、適切に環境的に制御されたモジュール12M内に位置づけるなどして、有するようにしてもよい)。インターフェース部12の移送システム12Tは、例えばインターフェース部のロードステーションにあるカセットおよび処理部14間など、モジュール12Mの適切に制御された環境内で基板を移送することができる。
【0014】
この例示的実施形態の処理部14は、概して、多数の搬送チャンバ14T1、14T2(
図1には例示のために2つの搬送チャンバを示しているが、代替の実施形態では、2つよりも多いまたは少ないチャンバにすることができる)と、搬送チャンバ14T1、14T2に連通可能に接続された多数の処理モジュール14Mとを有することができる。処理モジュール14Mは、例えばプラズマエッチングなど真空を使用する薄膜処理もしくは他のエッチングプロセス、化学気相堆積(CVD)、プラズマ蒸着(PVD)、イオン注入などの注入、計測、急速加熱処理(RTP)、ドライストリップ原子層堆積(ALD)、酸化/拡散、窒化物形成、真空リソグラフィー、エピタキシー(EPI)、ワイヤボンダ、蒸発、真空圧を使用する他の薄膜プロセス、または他の所望のプロセスなど、基板上に所望のプロセスを実施するよう構成することができる。この例示的実施形態では、搬送チャンバ14T1、14T2を、外部大気から隔離された状態にできる隔離可能な雰囲気を保持するよう配置することができる。この例示的実施形態では、搬送チャンバ14T1、14T2は、真空雰囲気の保持能力を備えるようにできる(一方、代替の実施形態では、搬送チャンバに、不活性ガスN2、Arなど、任意の他の所望の隔離された雰囲気を保持させることができる)。したがって、この例示的実施形態における搬送チャンバ14T1、14T2には、後述のように、適切な真空ポンプシステムおよび通気システムを含めることができる。妥協を許すことなく隔離された雰囲気を維持するために、処理部14の搬送チャンバ14T1、14T2は、ロードロック16を介してインターフェース部12に連通させることができる。実現可能なこととして、プロセスモジュール14Mは、適切なスロットバルブにより搬送チャンバ14T1、14T2から隔離することができる。
【0015】
この例示的実施形態では、搬送チャンバ14T1、14T2は、相互に隔離する能力を備えることができる。例えば、この例示的実施形態では、搬送チャンバ14T1、14T2を、装置の正面またはインターフェース部12に対し直列に配置できるとともに、
図1に示すように、中間ロードロック14LLを搬送チャンバ14T1、14T2間に配置することができる。したがって、搬送チャンバ14T1、14T2は、異なるレベルの真空など、隔離された異なる雰囲気を保持する能力を備えることができるため、各搬送チャンバ14T1、14T2に接続されたプロセスモジュール14Mは、異なる基準圧を有する異なるプロセスを実施する能力を備えることができる。代替の実施形態では、搬送チャンバ14T1、14T2は、異なる雰囲気を有していなくてもよい。代替の実施形態では、搬送チャンバ14T1、14T2間の中間チャンバ14LLを、基板バッファ、アライナ、または計測部として構成することもできる。
【0016】
図1に示す例示的実施形態では、各搬送チャンバ14T1、14T2は、それぞれ内部に搬送装置20、22を取り付けることができる。実現可能なこととして、チャンバ14T1内に位置する搬送装置20は、ロードロック16および処理モジュール14Mまたは搬送チャンバ14T1に接続された中間ロードロック14LLの間で、基板を搬送することができ、搬送装置22は、中間ロードロック14LLおよび搬送チャンバ14T2に接続された処理モジュールの間で基板を搬送することができる。代替の実施形態では、処理部の搬送チャンバ14T1、14T2は、これよりも多いまたは少ない搬送装置を備えていてもよい。基板処理装置10およびその小区画(インターフェース部12、処理部14、搬送装置20、22など)は、200mm、300mm、450mm、または任意の他の所望の直径の基板(半導体製造に使用できるものなど)、レチクルもしくはペリクル、およびフラットパネル(フラットパネルディスプレイ製造に使用できるものなど)を含むがこれに限定されない、任意の所望の基板を処理するよう適切に構成することができる。
【0017】
ここで
図2A−2Cを参照すると、それぞれ搬送チャンバ部14Tの上面および底面の概略斜視図と垂直断面図が示されている(
図2Aでは、チャンバ内部の詳細を明らかにするために閉鎖要素が割愛されている)。前述のように、搬送チャンバ14T1、14T2部には、搬送チャンバ14T1、14T2を介してロードロック16(
図1も参照)および処理部14の処理モジュール14Mに対し、ならびにこれらから基板を搬送するために、この例示的実施形態では装置20、22である、搬送システムを含めることができる。この例示的実施形態では、搬送装置20、22は、概して、連結されているか、または以下に詳述されるように、搬送装置エンドエフェクタに所望の半径方向(R)および回転方向(T)の動き(例えば、
図2Aにそれぞれ矢印R、Tで示されたもの)を生じさせるために多数の独立した回転軸を伴う回転駆動装置で動力が供給される接合アームである。回転駆動装置は、それぞれの搬送チャンバ14T1、14T2を定義する壁体内に組み込むことができ、同様に後述されるように、これによりコイルをチャンバ雰囲気から隔離する、説明上はコイル付きリングモータと称しうるものを備えることができる。この例示的実施形態では、駆動部モータのこの配置により、搬送チャンバの底面が自由となり、またはそうでなければ例えば真空ポンプシステム100(
図2B、2Cを参照)もしくは他の所望のシステムの取り付けおよびインターフェース用にアクセス可能となる。この例示的実施形態では、アームおよび搬送装置アームの駆動装置を磁気浮揚させるとともに、例えばセルフベアリングモータでセンタリングさせることができ、チャンバ雰囲気内でのパーティクル生成の可能性は解消または実質的に低減される。
【0018】
さらに
図2A−2Cを参照すると、この例示的実施形態では、各搬送チャンバ14T1、14T2の搬送装置20、22は、互いに異なるものにすることができる。例えば、搬送装置20は、説明上左右相称のアーム配置と称しうる状態を有することができ、搬送装置22は、対称的なアームの配置を有することができる。代替の実施形態では、基板搬送装置は、例えばスカラ配置など、任意の他の配置にすることができる。他の代替の実施形態では、搬送チャンバ内の搬送装置が類似していてもよい。搬送アームの適切な例は、開示の全文が本明細書の一部を構成するものとしてここに援用される、「基板搬送装置」と題する2008年5月8日に出願された米国特許出願第12/117,355号に見出すことができる。
【0019】
図3A−3Bも参照すると、それぞれ搬送装置20の概略斜視図と部分斜視図が示されている。上述のように、この例示的実施形態では、搬送装置20は、例えば2つのアームアセンブリ24、26を有する(代替の実施形態では、これよりも多いまたは少ないアームアセンブリにしてもよい)左右相称のアーム配置にすることができる。アームアセンブリ24、26は、互いに実質的に類似するものにすることができ、この例示的実施形態では、
図3Aに最も明瞭に示されるように、アームが実質的に反対方向に伸展および退避するよう、概して互いに反対側に配置される。アーム24には、(所望の数の基板をその上に保持することのできる)1つ(またはそれ以上)のエンドエフェクタ24E、およびその上にエンドエフェクタ24Eが可動的に取り付けられた1対のアームリンク30R、30Lを備えることができる(アームアセンブリ26は類似したものであるため、以下においては、注記されている場合を除き、具体的には特にアームアセンブリ24を参照しながらアームアセンブリを説明する)。実現可能なこととして、アームリンク30R、30Lの湾曲形状は、例示であり、代替の実施形態では、アームリンクは、直線および弓形を含むがこれに限定されない、任意の適切な形状にすることができる。アームリンク30R、30Lの一端は、ピボット32L、32Rにおいて、任意の適切な態様で各基部部材34、36に枢動可能に取り付けることができる。アームリンク30R、30Lの反対側の端部は、リストジョイント35R、35Lにおいて、エンドエフェクタ24Eに枢動的に接合させることができる。代替の実施形態では、アームリンク30R、30Lを、アームリンクに沿った任意の適切なポイントにおいて、基部部材およびエンドエフェクタに枢動的に接合させることができる。この例示的実施形態では、両方のアームアセンブリ24、26が、共通の基部部材34、36に対し、およびこの基部部材34、36経由で駆動部28に対し、取り付けられるかまたはそうでなければ接合される。この例示的実施形態では、駆動部28に、2つの独立した回転軸(T1、T2)をもたらすことによりアームアセンブリ24、26に2自由度(R、T)をもたらす、ネスト化されたモータを備えることができる。実現可能なこととして、アームアセンブリ24、26のアームリンクの左右相称形状により、アームアセンブリ間のRの動きが一般的に切り離される(バッテリまたは退避位置からの回転軸T1、T2の逆回転によりもたらされるものなど、例えば1つのアームアセンブリの伸展および退避(Rの動き)は、バッテリ位置における他方のアームアセンブリに、対応するRの動きをほとんど生じさせない)。代替の実施形態では、各アームアセンブリをR方向に個別に動かせるよう、アームアセンブリを駆動部に個別に結合させることができる。基部部材34、36は、アームリンク30L、30Rの外部ピボットジョイント32L、32Rを駆動部モータのロータに結合できる任意の所望の形状にすることができる(
図3A−3Bに示す基部部材34、36の構成は、例示でしかなく、代替の実施形態では、基部部材は、任意の他の適切な構成を備えることができる)。
【0020】
前述のように、
図3A−3Cに示す例示的実施形態では、駆動部28は、(独立した回転軸T1、T2を定義する)ネスト化されたリングモータ40、42を備えることができ、基部部材34、36はそれぞれ、実質的に軸なしまたはハブなしの態様で、対応する駆動モータ40、42に接続させることができる。
図3A−3Bに最も明瞭に示されるように、各基部部材34、36は、一般フープ部34R、36R、およびそこからアームアセンブリ24、26の対応するピボットジョイント32L、32Rに垂下する延出部34Eを備えることができる。この例示的実施形態では、基部部材は、プレスシートメタルなど、実質的に平坦なものにすることができるが、代替の実施形態では、基部部材は、任意の適切な材料および任意の他の所望の態様で形成することができる。閉鎖または開放することのできるフープ部34R、36Rはそれぞれ、モータ40、42の対応するリングロータに接合される。基部部材のフープ部は、(機械的な固定具、化学結合など)任意の所望の態様でモータのロータに固定させることができる。代替の実施形態では、モータのロータは、基部部材に別の方法で一体化させることができる(例えば、基部部材が、モータのロータとしての動作能力を有するように構成された、一体化させて形成された磁性物質のリングを有するようにしてもよい)。基部部材のフープ部は、ロータ境界線の所望の長さ区画の周囲に延出させるとともに、これに固定させることができる。この例示的実施形態では、ネスト化したモータ40、42を、モータの1つが他の1つのモータを包囲し、基部部材34、36が互いに干渉することなくその回転を許容する構成となるよう、同心円状に位置づけることができる(それぞれの回転軸T1、T2は同軸である)。代替の実施形態では、基部部材、ならびに基部部材と駆動部T1およびT2モータと間の結合は、任意の他の所望の態様とすることができるとともに、1つ以上の軸またはハブを含むものにすることができる。
【0021】
ここでもう1度
図2A−2Cを参照すると、この例示的実施形態では、駆動部28のモータ40、42は、搬送チャンバ14T1、14T2を定義する底壁14B内に一体化される。代替の実施形態では、駆動部のモータを、側壁や上部壁など、搬送チャンバの境界となる任意の他の壁体内に一体化させることができる。この例示的実施形態では、駆動部のリングモータ40、42は、モータ内部に真空ポンプシステム100(例えば
図2Bおよび3Bを参照)などの他の構成部品を位置づけるまたは収容するための清浄なまたは実質的に自由な空間44(駆動システムの構成部品で妨げられない)と、(図示されていない圧力計、センサ、通気システム配管など)雰囲気制御用の付随構成部品とを定義する配置にできる。代替の実施形態では、雰囲気制御用構成部品は、搬送チャンバ14T1、14T2の任意の適切な位置に位置づけることができる。ここで
図5も参照すると、駆動部28に実質的に類似する駆動部128の概略斜視図が示されている(図示した例示的実施形態における駆動部128は、4つの独立した回転軸T1−T4を定義するためのモータを備えることができ、駆動部28は、前述のように、2つの独立した回転軸を備えることができる)。この例示的実施形態では、同心円状に配置されたモータ40、42(T1、T2)は、実質的に類似するものにできる。代替の実施形態では、駆動部に、異なる種類のモータを含めることができる。この例示的実施形態では、モータ40、42は、ブラシレスDCモータなど、同期モータとすることができる。ブラシレスDCモータの適切な例は、いずれもその全文が本明細書の一部を構成するものとしてここに援用される、2007年6月27日に出願された米国特許出願番号第11/769,688号、2007年6月27日に出願された米国特許出願番号第11/769,651号、および2008年6月27日に出願された米国特許出願番号第12/163,996号に記載されている。前述のように、この例示的実施形態では、モータ40、42は、類似したものとできるため、以下においては、別段の記載がある場合を除き、特にモータ40に言及して説明する。
【0022】
図3Bに示すように、モータ巻線は、ステータ40S内に配置することができ、ロータ40Rには、所望のピッチで極を交互にしながら周方向に配置した永久磁石を備えることができる。この例示的実施形態では、ロータ40Rに、永久磁石用の強磁性裏当て(または任意の他の適切な磁性物質の裏当て)を備えることができる。ステータ40Sは、例えば
図3Aに最も明瞭に示されているような4つのステータセグメントなど(
図5の参照番号140S1−140S4も参照)、ステータセグメント40S1−40S4に配置することができるが、代替の実施形態では、これよりも多いまたは少ないステータセグメントとしてもよい。ステータセグメント40S1−40S4は、ロータ上に所望の合力を生じさせるために、互いに幾何学的にオフセット(ロータ周囲に間隔をあけてなど)および電気的にオフセットさせることができる。この例示的実施形態では、ステータ巻線およびロータマグネットは、実質的に独立させて制御可能なトルク(T1、T2)およびセルフベアリングのセンタリング力をもたらすために、
図3Aおよび5の矢印τの方向に接線分力を、および/または半径方向の力(r)(
図5を参照)を生じさせる能力を備えることができる。1つ以上のステータセグメント40S1−40S4の巻線は、独立させて制御可能な巻線セットを形成するために、互いに結合させることができ、この例示的実施形態では、モータ40に、独立させて制御可能な少なくとも2つの巻線セットを備えることができる(代替の実施形態では、これよりも多いまたは少ない巻線セットとしてもよい)。所望のトルクおよび独立したロータのセンタリングをもたらすためのセグメント40S1−40S4における巻線の整流は、コントローラ(図示せず)内の適切なアルゴリズム経由で制御することができる。ステータセグメント40S1−40S4内の巻線を整流するための適切な整流プログラムの例は、すでに本明細書の一部を構成するものとして援用されている、米国特許出願番号第11/769,688号および第11/769,651号に記載されている。実現可能なこととして、この例示的実施形態では、ロータのセンタリング力(半径方向および/または接線分力は、ロータ40R、42R、それ故にアームアセンブリ24、26、X、Y方向の動き(2つのモータからの2つの回転軸T1、T2に加えた、2自由度など)をもたらすよう制御することができる。代替の実施形態では、ロータは、例えば機械的な接触(軸、ベアリングなど)や磁気的な非接触のセンタリングなど、適切な受動的センタリングを備えることができる。
【0023】
この例示的実施形態では、同心円状に隣接させることのできるモータ40、42を、例えばロータ間に位置する、共通のまたは組み合わされたステータセグメントを使用または共有するように構成することができる。これは、例えばステータセグメント140S1、および駆動部128のロータ142R、140Rなどのステータセグメントの部分斜視図を図解した
図6に最も明瞭に示される。ステータセグメント140S1およびロータ部140R、142Rは、適切なステータセグメントの代表である。ロータ40R、42Rおよび駆動部28のステータセグメント40S1(
図3Aを参照)は、類似している。
図6に示すように、この例示的実施形態では、ステータセグメント140S1に、例えば適切な磁性材料で作られた、コア部140Cを備えることができる。
図6に示すコア部140Cの構成は、例示であり、代替の実施形態では、コア部は、任意の所望の構成にできる。コア部140Cには、モータ40、42(
図3Bを参照)に類似するモータ140、142両方の巻線140W、142W両方について、巻線スロットまたは歯を含めることができる。この例示的実施形態では、コア部140Cは、単一構造とすることができるが、代替の実施形態では、コア部を複合アセンブリとしてもよい。巻線スロット140W、142Wは、それぞれの対応するモータロータ140R、142Rに面するように、コア140Cの対向する側面にそれぞれ配置させることができる。コア140Cにおける巻線スロット140W、142Wは、例示のためにのみ実質的に対称的なものとして図解されており、代替の実施形態では、各モータステータ用のコア内の巻線スロットは、(所定のモータの構成および動作パラメータに対応させるなど)異なっていてもよい。他の代替の実施形態では、コアに所望の磁気的な構成をもたらすために、コア部に(例えば、コアの面の同心円状に延出する)1つ以上のスロットまたは間隙を形成することができる。ステータセグメントの適切な例は、全文が本明細書の一部を構成するものとしてここに援用される、2008年6月27日に出願された米国特許出願番号第12/163,993号に記載されている。実現可能なこととして、および
図6に示されるように、組み合わされたステータセグメント140S1と共に動作する(
図3Bに示すロータ40R、42Rに類似する)ロータ140R、142Rは、適宜に構成することができる。例えば、ロータ140R、142Rには、永久磁石を、ロータ140R、142R間に位置する組み合わされたコア部140C上の対応する巻線に面するように配置して備えることができる。したがって、各ロータ140R、142R上の永久磁石は、互いに面した状態にすることができる(実現可能なこととして、ロータ間の磁気的な作用を回避するために、ロータ間の間隙のサイズを設定すること、および/またはチャンバ壁内に適切な材料を配置することができる)。代替の実施形態では、永久磁石は、互いの方向を任意の適切なものにすることができる。さらに他の代替の実施形態では、モータステータおよびロータは、任意の他の適切な構成を備えることができる。
【0024】
この例示的実施形態では、トルクτおよびセンタリング(r)の力に加え、モータ40、42に、接触を伴わずに揚力を生じさせる能力(例えばZ力など、
図3Aを参照)を備えることができる。例えば、ロータマグネットおよびステータコアは、受動的な揚力を生じさせ、ロータを、ひいてはアームアセンブリを、例えば磁気浮揚を介して、Z方向に安定的に保持できるよう配置することができる。ステータセグメント40S1−40S4およびモータ40、42のロータ40R、42Rは、Z方向におけるロータ40R、42Rの所望の剛性、およびピッチとロールについてのロータの剛性(それぞれY軸およびZ軸に対するロータの回転)をもたらすように確立することができる。Z方向ならびにピッチおよびロールにおける所望のロータ剛性で受動的なZ揚力を有する、ロータおよびステータ構成の適切な例は、すでに本明細書の一部を構成するものとして援用されている、米国特許出願番号第12/163,993号に記載されている。1つの実施形態では、駆動部28などの駆動部に、アームアセンブリにZ軸の動きをもたらす能力を備えることができる。1つの例示的実施形態では、例えば、ステータセグメント40S1−40S4を、制御可能なZの動きを有する作動可能なプラットフォームまたはキャリッジ(図示せず)上に配置することができる。実施可能なこととして、作動可能なプラットフォームまたはキャリッジは、セルフベアリングアクチュエータおよびネジ駆動装置を含むがこれに限定されない、任意の適切なモータにより駆動させることができる。作動可能なプラットフォームと搬送チャンバの内部容積との間には、Z駆動により生じることのある微粒子が搬送チャンバ内に入ることを防止する適切なシールを備えることができる。代替の実施形態では、モータロータおよび/またはステータを、ステータ40S1−40S4に対するロータ40R、42Rの、ひいては搬送チャンバ14T1、14T2内のアームアセンブリ24、26のZの動きを可能にする能動的なZ力を生じさせるように構成することができる。他の代替の実施形態では、駆動部28は、アームアセンブリのZの動きを生成できないようにすることができる。
【0025】
ここでもう1度
図6を参照すると、(セグメント40S1−40S4に類似する、
図3Bを参照)ステータセグメント140S1は、抗コギング機構140G1、140G2、142G1、142G2を備えることができる。この例示的実施形態では、組み合わされたステータセグメント140S1に、モータ140、142の両方のロータ140R、142R用の抗コギング機構を備えることができる。各ステータセグメント(セグメント40S1−40S4など)の抗コギング機構、およびステータセグメント40S1−40S4の一部または全部の(機構140G1、140G2、142G1、142G2に類似する)抗コギング機構の複合または集合効果は、モータ動作中に少なくともZ方向、半径方向(r)、および回転方向(T1、T2軸について)における搬送装置での正確な基板配置のために、モータのコギングを解消するか、または所定のレベルまで低減する。モータステータセグメント上の抗コギング機構の適切な例は、すでに本明細書の一部を構成するものとして援用された、米国特許出願番号第12/163,993号に記載されている。
【0026】
例えば
図3Cを参照すると、この例示的実施形態では、モータ40、42に、適切な位置フィードバックシステム50、52を備えることができる。位置フィードバックシステム50、52は、後述のように、搬送チャンバ内の隔離された雰囲気について非侵襲とすることができる。モータ40、42用のフィードバックシステム50、52は、概して、
図6に示すフィードバックシステム150、152に類似したものにすることができる。各ロータ用のフィードバックシステム150、152は、互いに類似したものにすることができるとともに、概して、ロータ140R、142Rの絶対およびインクリメンタル回転位置、ならびに半径方向のまたはセンタリングされた位置を確立するために、センサ150A、150G、150I、およびターゲットインデックスを組み込むことができる。代替の実施形態では、センサ150A、150G、105Iは、1つ以上の絶対およびインクリメンタル回転位置ならびに半径方向の位置についてフィードバック情報を提供することができる。例えば、センサ150A、150G、150Iは、ホール効果センサなどの電磁センサであっても、光学的または他のビームセンサであってもよい。他の代替の実施形態では、センサは、誘導センサを含むがこれに限定されない、任意の適切なセンサとすることができる。センサは、後述のようにチャンバ外に位置づけることができる。代替の実施形態では、センサを、モータ40、42に対する任意の適切な位置に位置づけることができる。この例示的実施形態では、ロータ裏当て上に、上述のようにロータ位置を確立するために、対応するセンサ150A、150G、150Iにより感知またはそうでなければ読み取られる、ターゲットインデックスまたは任意の他の適切な位置目盛りを備えることができる。
図6に示す例では、センサ150A(例として8つのセンサが示されているが、8つよりも多いまたは少ない数のセンサであってもよい)は、ロータ140Rの絶対回転位置を確立するためにロータ裏当て上にインデックスされた対応するターゲットインデックストラックを感知することができる。センサ150I(例として2つのセンサが示されているが、2つよりも多いまたは少ない数のセンサであってもよい)は、ロータのインクリメンタル回転位置を確立するためにロータ裏当て上にインデックスされた対応するターゲットインデックストラックを感知することができ、センサ150G(例として1つが示されているが、1つよりも多いまたは少ない数のセンサであってもよい)は、半径方向の間隙の位置、ひいてはロータ140Rのセンタリング位置を感知するためにロータ裏当て上の対応するターゲットトラックを感知することができる。代替の実施形態では、これよりも多いまたは少ないセンサとすることができる(例えば、1つ以上のセンサからのセンサデータを使用してロータの1つ以上の位置パラメータを確立することができる)。実現可能なこととして、上記には3種類のターゲットインデックストラックが記載されているが、代替の実施形態では、上記のものなど、モータの任意の数のフィードバック特性の感知を許容するために、任意の適切な構成を有する3つよりも多いまたは少ないターゲットインデックストラックを備えることができる。位置フィードバックセンサシステム50、52の適切な例は、全文が本明細書の一部を構成するものとしてここに援用される、2008年6月27日に出願された米国出願番号第12/163,984号に記載されている。センサ150A、150I、150Gに類似するセンサは、後述のように、ロータに対する所定の位置に好みで配置することができる。
【0027】
前述のように、この例示的実施形態では、駆動部28は、搬送チャンバの底壁14B(例えば、
図2Bを参照)内に一体化させることができる。
図2B−2Cに示されるように、底壁の下または外面は、実質的に駆動部の部品のない状態である。また、前述のように、モータステータ40S、42S、およびフィードバック位置システム50、52(
図3Cも参照)は、搬送チャンバ14T1の内部雰囲気から隔離させることができる。さらに、
図2Bからわかるように、隔離されたモータステータ40S、42S、およびフィードバックシステム50、52(ならびに隔離された雰囲気内のロータ40R、42R)は、少なくとも部分的に、搬送チャンバのSEMIで指定された高さの範囲内に位置づけることができる。
図2Bおよび5に最も明瞭に示されるように、ステータおよびフィードバックシステムセンサは、チャンバの底壁14Bに取り付けられ、カバー14H内でステータおよびフィードバックセンサを搬送チャンバ14T1、14T2の内部から隔離する壁体14Pを有する、隔離ケースまたはカバー14H内に位置づけることができる。カバー14Hは、ステータおよびロータが説明上搬送チャンバの周壁と称することのできるものの中に少なくとも部分的に埋め込まれるよう、ステータ用のハウジングチャネルと(例えば、
図3B、4Bに示される)各モータのロータ用の溝を伴う構成にすることができる。
【0028】
この例示的実施形態では、カバー14Hは、概してステータセグメント40S1−40S4に一致させて、カバーセグメント14H1−14H4(
図3Aおよび5を参照)に分割することができる。この例示的実施形態では、カバーセグメントは、互いに類似したものにすることができ、以下においては、特にカバーセグメント14H1を参照しながら説明する。カバーセグメント14H1は、単一構造にすることができるとともに、(アルミニウムや他の非磁性材料など)任意の適切な材料とすることができる。代替の実施形態では、カバーセグメント14H1は、単一構造を備えていなくてもよい。カバーセグメント14H1は、搬送チャンバ内部を閉鎖および隔離するために、フランジ14F(
図5を参照)または搬送チャンバ壁(例えば底壁14B)に対して着座させるための着座面を形成する形状にすることができる。
図5に示す例示的実施形態では、カバーセグメント14Hに、モータステータセグメント用の凹部14SO、14SIを備えることができる(例えば、ステータセグメント40S1−40S4をカバーセグメントの凹部14SOの内部に位置づけることができる)。
図5は、カバーセグメント14H1の一部の図解であり、カバー凹部14SOの内部に位置づけられた(ステータセグメント40S1に類似する)ステータセグメント140S1が示されている。前述のように、カバーの壁体14Pは、ステータと搬送チャンバ内部との間に位置づけられており、したがってステータを搬送チャンバ内部の雰囲気から隔離している。
【0029】
この例示的実施形態では、カバーセグメントに、フィードバックシステム50、52のセンサ150A、105G、150Iなど、センサ用に示されている凹部14FI、14FN、14FOも含めることができる(カバーセグメントの対応する凹部14FN、14FOの内部にそれぞれ位置するフィードバックシステム150、152のセンサ部分を示す
図6も参照)。したがって、この例示的実施形態では、カバーセグメント14Hの凹部により、ステータセグメントが配置され、またその内部に位置するフィードバックシステムが、搬送チャンバの雰囲気から(中間に位置するカバーセグメント壁により)さらに隔離される搬送チャンバの底壁内に配置される。センサ150A、150I、150Gは、カバー壁14Pを介してターゲットインデックスを感知する能力を備えることができる。光学センサを備えた実施形態では、カバー壁14Pに、チャンバ内部およびセンサの間の隔離を維持しながら、センサの読み取りを可能にする透明部または窓を含めることができる。ステータセグメント14S1−14S4およびフィードバックシステムセンサ50、52は、被覆されたステータセグメントおよび対応するフィードバックシステム部分を設置し、ユニットモジュールとして搬送チャンバから取り外せるようにするために、そのそれぞれのカバーセグメント14H1−14H4に取り付けることができる。代替の実施形態では、各ステータカバーと、ステータと、フィードバックシステムセンサとを個別に設置および取り外すことができる。
【0030】
図2Cに最も明瞭に示されているように、この例示的実施形態では、搬送チャンバ14T1、14T2の底壁14Bに、カバーセグメント14H1−14H4の底壁14B内への設置を許容するための開口部200を備えることができる。代替の実施形態では、カバーセグメント14H1−14H4の設置のために、開口部を搬送チャンバ14T1、14T2の任意の適切な側面上に位置づけることができる。
図2Cにも示されるように、真空ポンプ(および/または通気)システム100も、底壁14Bの外面に取り付けることができる。ポンプシステム100は、上述のように駆動部内に定義されたアクセス空間44を介してチャンバ内部にアクセスできる。
【0031】
ここで
図4A−4Cを参照すると、他の1つの例示的実施形態に係る搬送装置22が示されている。前述のように、装置22には、この例では実質的に同一方向に面した2つの対称的なアームアセンブリ22U、22Lを伴う、対称的なアーム構成を備えることができる。アームアセンブリ22U、22Lは、例えば
図5に示すように、4つの回転軸(T1、T2、T3、T4)をもたらすよう配置したモータを伴う駆動部128に結合させることができる。1つの例示的実施形態では、アームアセンブリ22U、22Lの動きを独立させて制御できる。他の例示的な実施形態では、アームアセンブリの動きは、任意の適切な態様で制御することができる。アームアセンブリ22U、22Lは、互いに、および先述のアームアセンブリ24、26に実質的に類似している。代替の実施形態では、アームアセンブリ22U、22Lは互いに類似していなくてもよい。この例では、類似する機構には同様の番号を付した。ロアアームアセンブリ22Lには、それぞれのエンドエフェクタ124Eを基部部材134、136に連結する対称的なアームリンク130LR、130LLを備えることができる。基部部材134、136は、(アーム22LのTおよびRの動きのために)回転軸T1、T2をもたらす駆動部128の、結合されたモータ140であってもよい。モータ140、142、144、146は、互いに、および前述のように駆動部28のモータに実質的に類似していてもよい。代替の実施形態では、モータ140、142、144、146の1つ以上が、互いに異なっていてもよい。アッパーアームアセンブリには、それぞれのエンドエフェクタ124Eをベースアーム122L、122Rに連結する、対称的なアームリンク130UL、130URを備えることができる。
図4A−4Bに最も明瞭に示されるように、ベースアームリンク122L、122Rは、対応するモータ144、146に結合されて(アーム22UのTおよびRの動きのための)回転軸T3、T4をもたらす基部部材164、166にそれぞれ固定させることができる。基部部材164、166は、基部部材34、36に概して類似するものとできるが、ベースアーム122R、122Lに嵌合するよう概して上方に延出する延出部材164E、166Eを備えることができる。この例示的実施形態では、延出部材164E、166Eは、同軸にすることができるとともに、
図3Bに示すアクセス領域44に類似する、駆動部128内の実質的な空き領域を維持するために、好みでモータロータから垂直にオフセットさせることができる。実現可能なこととして、基部部材には、
図4Bに示されるように、ロータ144R、146Rを含めることができる。1つの実施形態では、ロータ144R、146Rを、実質的に同一の態様で基部部材164、166に取り付けることができるとともに、
図6に関し上述したロータ140R、142Rに実質的に類似したものにすることができる。アームアセンブリ22U、22Lおよび駆動部128は、前述のアームアセンブリ24、26および駆動部28に実質的に類似する態様で、例えば搬送チャンバの底壁14Bに、嵌合させることができる。代替の実施形態では、アームアセンブリ22U、22Lおよび駆動部128を、任意の適切な態様で搬送チャンバの任意の適切な壁体に嵌合させることができる。
【0032】
ここで
図7A−7Cを参照すると、他の1つの例示的実施形態に係る処理装置の搬送チャンバ部714Tの概略上面斜視図、概略垂直断面図、および概略底面斜視図が示されている。搬送チャンバ714T1、714T2内の搬送装置722、723には、左右相称のアームアセンブリ724、726と、対称的なアームアセンブリ722U、722Lとを含めることができる。この例示的実施形態では、搬送チャンバ周囲の側壁714W内に組み込むことのできるそのそれぞれの駆動部728、728U、728Lにより、アームアセンブリ724、726、722U、722Lに動力が供給される。1つの実施形態では、駆動部728、728U、728Lは、壁体714W内に埋め込むか、または壁体714Wの表面上に取り付けることができ、搬送チャンバ714T1、714T2の内部雰囲気から隔離してもしなくてもよい。
【0033】
図8A、8Bに最も明瞭に示されているように、左右相称の搬送装置723が示されている。搬送装置723は、別段の記載がある場合を除き、例えば
図2A−2Cに関して上述した搬送装置20に実質的に類似したものにすることができる。この例示的実施形態では、アームアセンブリ724、726のアームリンク730L、730Rは、それぞれ基部部材734、736に枢動的に連結させることができる。基部部材734、736は、(T1、T2の回転をもたらすための)駆動部728のモータのロータフープ740R、742Rに結合させることができる。この例示的実施形態では、基部部材734、736がロータフープの内面から垂下するように、ロータフープ740R、742Rをアームリンク730L、730Rのピボット732L、732Rの外部に延出させることができる。代替の実施形態では、基部部材をロータフープの(例えば上面、底面、および外面などの)任意の適切な面から垂下させることができる。この例示的実施形態では、ロータフープ740R、742Rを一般的な積層構成に配置することができる。代替の実施形態では、ロータフープに、任意の適切な相互の空間関係をもたせることができる。実現可能なこととして、アームアセンブリ724、726のアームリンクの左右相称の配置により、アームアセンブリ間のRの動きが一般的に切り離されることになる(バッテリまたは退避位置からの回転軸T1、T2の逆回転によりもたらされるものなど、例えば1つのアームアセンブリの伸展および退避(Rの動き)は、バッテリ位置における他方のアームアセンブリに、対応するRの動きをほとんど生じさせない)。代替の実施形態では、各アームアセンブリをR方向に個別に動かせるように、2本のアーム724、726の各アームリンクを独立させてそのそれぞれのモータに結合させることができる。
【0034】
この例示的実施形態では、ロータフープ740R、742Rは、先述のロータ40R、42Rに概して類似したものにすることができる。ここで
図9を参照すると、代表的なロータフープ742Rの断面図が非常に詳細に示されている。ロータフープ742Rには、概して、強磁性の裏当てリング742B上に取り付けられた永久磁石742Mと、ロータ位置の判定のために適切にインデックスされたセンサターゲットトラック742Tとを含めることができる。
図9からわかるように、この例示的実施形態では、永久磁石742Mおよびセンサトラック742Tは、外側に向けて位置づけられる。代替の実施形態では、永久磁石およびセンサトラックをロータフープに対し任意の適切な方向に向けることができる。この例示的実施形態では、ロータフープ742Rは、フープ支持部742H1上に取り付けたロータ裏当て742Bおよび永久磁石742Mと、モータフープ742Rを形成するように適切な固定具を用いて接続された、フープ支持部742H2に取り付けられたセンサトラック742Tとを伴う、アセンブリとすることができる。代替の実施形態では、フープ支持部742H1、742H2は、任意の適切な機械的または化学的な固定具を含むがこれに限定されない、任意の適切な態様で、接合させることができる。この例示的実施形態では、フープ支持部741H1、742H2は、例えばアルミニウム合金を含むがこれに限定されない、非磁性材料などの、任意の適切な材料で形成することができる。
図10に最も明瞭に示されるように、モータステータ740S、742Sは、例えば位置フィードバックシステムのセンサと共に、隔離ケース714HU、714HL内に収容することのできる、(
図5および5に関し)前述したものに類似する、(例示のために6つが示されているが)任意の数のステータセグメントの構成にすることができる。
図10では、例示のためにのみ2つのモータステータセット710S1、740S2が示されていることに注意されたい。
図10から実現可能なこととして、搬送装置は、例えば一般的な積層構成などに配置された、任意の適切な数のステータセットを備えることができる。
【0035】
図11は、駆動部728U、728Lの(回転軸T1、T2、T3、T4をもたらすための)各ロータフープ740R、742R、744R、746Rに接続された対称的なアームアセンブリ722U、722Lを伴う搬送装置722を示す。
図9−10から実現可能なこととして、この例示的実施形態では、駆動部728L、728Uは、アームの伸展および退避に合わせてモータ740、742および744、746間を通過するように、搬送アームアセンブリ722L、722Uの下に位置するモータ740、742、およびアームアセンブリの上に位置するモータ744、746と共に、配置することができる。上部駆動部728U(T3、T4の回転)のモータ744、746は、アッパーアームアセンブリ722Uに動力を供給することができ、下部駆動部728L(T1、T2の回転)のモータ740、742は、ロアアームアセンブリ722Lに動力を供給することができる。また、アッパーロータフープ744R、746Rは、
図10に示すようにステータ740Sにより駆動させることもできる。各ステータ740Sは、搬送チャンバ714Tに対する個別の設置または取り外しができるモジュール式ユニットとすることができる。代替の実施形態では、例えば互いに隣接して配置された(例えば、ステータ740S1、740S2のように互いに上下に積層された)ステータをユニットとして取り外しまたは設置できるように接合するなど、複数のステータを互いに接合する、または単一構造にすることができる。
図7Aおよび7Cから実現可能なこととして、アクセススロット714SU、714SLは、アッパーおよびロア駆動部728U、728L用のそれぞれのステータケース714HU、714HLの設置のために、チャンバ周壁の上面および/または下面内に形成することができる。
【0036】
ここで
図12A−12Cを参照すると、他の1つの例示的実施形態に係る搬送チャンバ部1114Tの上面斜視図、垂直断面図、および底面斜視図が示されている。搬送チャンバ部1114Tは、別段の記載がある場合を除き、搬送チャンバ部714Tに類似するものとすることができる。セクション1114Tには、アームアセンブリ1122U、1122Lおよび1124、1126を伴う搬送装置を含めることができる。アームアセンブリ1124および1126は、
図7Aに示した前述のアームアセンブリ724、726に実質的に類似しており、先述の駆動部728に実質的に類似する駆動部1128に結合される。この例示的実施形態では、アームアセンブリ1122U、1122Lは、概してアームアセンブリ722U、722Lに類似しており、軸T1、T2、T2、T4に対する回転をもたらすモータ1240、1242、1244、1246を有する駆動部1228に接続される、
図12Dも参照)。
【0037】
図13Bおよび14に最も明瞭に示されるように、駆動部1228のモータ1240、1242、1244、1246は、一般的に積層された構成であり、いずれもアームアセンブリ1122U、1122Lの(下面など)1つの面上に位置する。この例示的実施形態では、アームアセンブリ1122Uを、
図13Aに最も明瞭に示された連結橋部1123により、ロータフープ1244R、1246Rに結合させることができる。
図13Bに示すように、連結橋部1123には、第1橋部1131と第2橋部1130とが含まれる。第1橋部には、軸1131Sにより接合された、上部基部部材延出部1132EUと下部基部部材延出部1132ELとが含まれる。第2基部部材部1130には、軸1130Sにより結合された、上部基部部材延出部1134EUと下部基部部材延出部1134ELとが含まれる。
図13A、13Bに示すように、橋部1131、1130は、そのそれぞれの軸部1131S、1130Sにより、互いに枢動的に接合される。この例では、軸部1131S、1130Sは、軸1131Sが軸1130Sを通り抜けてまたはその内部を通過するよう、同心円状に位置づけられる。連結橋部1131、1130は、互いに(軸の動きに対し)軸方向に固定されるよう、それぞれに接合させることができる。
【0038】
この例では、アームアセンブリ1122Uがロータフープ1244R、1246Rに結合された状態で、アームアセンブリ1122Lをロータフープ1240R、1242Rに結合させることができる。例えば、アーム1122Lのアームリンク1122LRは、一端で各エンドエフェクタ24Eに枢動的に結合させるとともに、反対側の端部でロータ1240Rの基部部材1132BUに枢動的に結合させることができる。アーム1122Lの他方のアームリンク1122LLは、一端で各エンドエフェクタ24Eに枢動的に結合させるとともに、反対側の端部でロータ1242Rの基部部材1134BUに枢動的に結合させることができる。アーム1122Uのアームリンク1122URは、一端で各エンドエフェクタに枢動的に結合させるとともに、反対側の端部で橋部1123の基部部材延出部1132EUに枢動的に結合させることができる。アーム1122Uの他方のアームリンク1122ULは、一端で各エンドエフェクタに枢動的に結合され、他方の端部で、橋部1130の基部部材延出部1134EUに枢動的に結合される。代替の実施形態では、アームアセンブリを任意の他の所望の態様でロータフープと接続させることができる。この例では、エンドエフェクタがロータフープの上部で伸展および退避されるが、代替の実施形態では、伸展および退避中にエンドエフェクタがロータフープの下を通過するよう搬送アームを構成してもよい。
【0039】
ここで
図14を参照すると、ステータ1240S、1242S、1244S、1246Sが備えられているが、これらは、そのそれぞれのロータ1240R、1242R、1244R、1246Rを駆動するための(
図5および6などに関して)上述したものに類似する(例示のために6つが示されている)ステータセグメントに配置することができる。ステータ1240S、1242S、1244S、1246Sは、互いに、および例えば
図10に関し上述したものに実質的に類似したものにすることができる。
図10に示すように、ステータは、上述したものに実質的に類似する態様で、例えば位置フィードバックシステムのセンサと共に、隔離ケース1414内に収容することができる。
図12Cから実現可能なこととして、アクセススロット1414Sは、例えば
図7Cに関し上述したものと実質的に類似する態様で、各ステータケース1414の設置のためにチャンバ周壁の下面内に形成することができる。
【0040】
ここで
図15を参照すると、搬送装置2004Rおよび処理ツール2002の他の1つの例示的実施形態が示されている。ツール2002には、処理モジュール2006、2006Aと、所望の制御された環境(不活性ガスや非常に清浄な空気など)を伴うフロントエンドモジュール(FEM)2004とを備えることができる。プロセスモジュール2006の1つ以上は、FEM搬送ロボット2004Rがプロセスモジュール内で基板を取り上げ/載置できるように、FEMに接続させることができる。プロセスモジュール2006、2006A(1つのプロセスモジュールが示されているが、代替の実施形態では、積層されたプロセスモジュールをFEMまたは1つ以上の移送モジュールのそれぞれに接合させることができる)は、FEM2004との間で共通の雰囲気を共有することができる。FEM2004には、先述のものに類似する完全な態様で、キャリア2100をツールにロードおよびインターフェース接続するためのロードインターフェースまたはロードポートを備えることができる。この例示的実施形態におけるFEM搬送ロボット2004Rは、開示の全文が本明細書の一部を構成するものとしてここに援用される、2008年5月19日に出願された米国特許出願第12/123,391号に記載されたものに実質的に類似する清浄トンネルを介して、キャリア2100および1つ以上のプロセスモジュール2006間で直接基板を取り上げ/載置できるスカラロボットとして示されている。例示のためにのみ、スカラロボット2004Rには、互いに回転自在に順次接続されたアッパーアーム2004RU、フォアアーム2004RF、およびエンドエフェクタ2004RE、ならびに例示のためにのみ
図4Aおよび13Aに関し上に示したものと実質的に類似するネスト化された駆動モータを備えることができる。ロボット2004Rのアッパーアーム2004RUは、ネスト化された駆動装置のロータの1つに及ぶ橋に接続させるか、または一体化させることができる。1つの例示的実施形態では、フォアアーム2004RFとエンドエフェクタ2004REとは、アッパーアームに従属させることができる。代替の実施形態では、フォアアーム2004RFは、ネスト化されたモータの1つにより駆動させることができ、フォアアーム2004REは、アームが伸展されても、フォアアーム2004REが伸展経路の縦方向に実質的に整列された状態にとどまるよう、それに応じて従属させることができる。さらに他の代替の実施形態では、任意の適切な伝達部材がロボットアームリンクをネスト化されたモータの各1つに接続し、各モータにより、ロボット2004Rのアッパーアーム、フォアアーム、およびエンドエフェクタのそれぞれが個別に駆動されるように、駆動装置に3つのネスト化されたモータを備えることができる。ロボット2004Rは、複数のアームが互いに垂直方向に積層された複数の搬送経路をもたらすよう、
図4Aおよび13Aに関し上述したように、複数のアームを伴う構成を備えることができる。積層された搬送経路により、同一または異なる搬送方向で互いの上部を通過しながら、基板を処理モジュールおよび/またはキャリア内に供給およびこれから除去すること、またはトンネル2005を介して搬送することが可能になる。垂直に積層された搬送経路は、トンネル2005に沿って搬送モジュール2008から搬送モジュール2008Aへと、および/または搬送モジュールからプロセスモジュール2006の各1つおよびキャリア2100へと続くものにすることができる。
【0041】
図15に示す例示的実施形態では、FEMインターフェース2010を介してキャリア内部へと定義され、プロセスモジュール2006、2006A内へと延出する清浄トンネル2005は、(例えば、いずれも全文が本明細書の一部を構成するものとしてここに援用される、2006年5月26日に出願された米国出願番号第11/422,511号、2003年7月22日に出願された米国出願番号第10/624,987号、2004年10月9日に出願された米国出願番号第10/962,787号、2006年5月26日に出願された米国出願番号第11/442,509号、および2006年5月26日に出願された米国出願番号第11/441,711号に類似する態様で)異なる長さまたは構成とすることができる。この例示的実施形態では、移送モジュール2008は、FEMロボットが基板を移送モジュール内へと取り上げ/載置できるように、FEMに接続させることができる。移送モジュールの位置は、単なる例示でしかない。実現可能なこととして、清浄トンネルは、移送モジュールを介してFEMから延出を続けるようにできる。清浄トンネルの長さおよび構成を好みで異ならせるために、より多くのまたは少ない移送モジュール2008、2008Aを互いに(例えば、
図15に点線で示すように直列に)接続させることができる。(モジュール2006、2006Aに類似する)プロセスモジュールは、基板を、例えばキャリア2010および任意の所望のプロセスモジュールに/から、または任意の所望のプロセスモジュール間で、清浄トンネルを介して移送できるように、清浄トンネルに接合させることができる。この例示的実施形態では、移送モジュール2008は、例えば基板をプロセスモジュール2006Aに/から、または隣接する移送モジュール/チャンバ2006Aに搬送するために、内部に搬送ロボットを備えることができる。代替の実施形態では、清浄トンネル2005の隣接モジュール内部でそこからロボットに基板を取り上げ/載置させて、移送モジュールに内部ロボットを備えないようにできる。さらに他の例示的実施形態では、移送モジュールは、任意の適切な長さにすることができるとともに、任意の適切な基板移送装置を含むものにすることができる。
【0042】
図15に示す例示的実施形態では、ツール2002内の清浄トンネルの移送モジュール2008、2008Aは、共通の制御されたFEMの(例えば不活性ガス、非常に清浄な空気)を共有することができる。代替の実施形態では、清浄トンネルの各部分に異なる雰囲気を保持できるように、移送モジュール2008、2008Aの1つ以上をロードロックとして構成することができる(例えば、FEM内に定義された清浄トンネル部分がN2環境を有し、モジュール2008A内の部分が真空環境を保有することができ、移送モジュール2008は、FEM内の不活性ガス雰囲気とモジュール2008Aの真空雰囲気間で基板をサイクルできるロードロックとすることができる)。実現可能なこととして、キャリアは、FEMにインターフェース接続可能であることに加え、米国特許出願第12/123,391号に記載されたプロセスツールの真空部分に直接インターフェース接続させることができる。
【0043】
図16を参照すると、他の1つの例示的実施形態に係る他の1つのプロセスツール4002の平面図が示されている。
図16に示す例示的実施形態におけるツール4002には、処理モジュール4006、4006Aと、例えば真空雰囲気(または代替の実施形態では不活性ガスや非常に清浄な乾燥した空気)を伴うFEM4004とを備えることができる。
図16に示すように、かつ
図15に示す実施形態と同様に、真空搬送ロボット4004Rがプロセスモジュール内で基板を取り上げ/載置できるように、(例えば、垂直に積層したまたはオフセットした配置における)プロセスモジュール4006の1つ以上を真空FEMに接続させることができる。プロセスモジュール4006、4006aは、ロード部4004との間で共通のプロセス真空を共有することができる。FEM4004には、先述のものと類似する完全な態様で、キャリア4100をツールにロードおよびインターフェース接続するために、ロードインターフェースまたはロードポートを備えることができる。この例示的実施形態における真空搬送ロボット4004Rは、
図15に関し上述したものに実質的に類似したものにするとともに、すでに本明細書の一部を構成するものとして援用されている、米国特許出願第12/123,391号に記載されたものと類似する清浄トンネルを介して、キャリア4100と1つ以上のプロセスモジュール4006、4006Aとの間で直接基板を取り上げ/載置するよう構成することができる。
図16に示す例示的実施形態では、FEMインターフェース4010、4012を介してキャリアの内部へと定義され、プロセスモジュール4006、4006A内へと延出する清浄トンネル4005は、異なる長さまたは構成にすることができる。
【0044】
本明細書に記載される例示的実施形態は、個別にまたは任意の組み合わせにおいて使用できることを理解されたい。また、前述の記載は、実施形態の説明に過ぎないことも理解されたい。当業者は、本明細書に開示される実施形態から逸脱することなく、さまざまな代替および修正を考案することができる。したがって、これらの実施形態は、添付の請求の範囲内に含まれるそのような全ての代替方法、修正、および差異を包含することを意図している。