特許第6040192号(P6040192)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ムルティファク ゼップ ハクゲンミュラー エスエー ウント コー カーゲーの特許一覧

<>
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000002
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000003
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000004
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000005
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000006
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000007
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000008
  • 特許6040192-トレイ封止機 図000009
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6040192
(24)【登録日】2016年11月11日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】トレイ封止機
(51)【国際特許分類】
   B65B 7/28 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
   B65B7/28 B
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-66188(P2014-66188)
(22)【出願日】2014年3月27日
(65)【公開番号】特開2014-189336(P2014-189336A)
(43)【公開日】2014年10月6日
【審査請求日】2014年3月27日
(31)【優先権主張番号】13161314.3
(32)【優先日】2013年3月27日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】507268271
【氏名又は名称】ムルティファク ゼップ ハクゲンミュラー エスエー ウント コー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス マーダー
【審査官】 長谷川 一郎
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/042025(WO,A1)
【文献】 特開2009−040429(JP,A)
【文献】 特表平02−500355(JP,A)
【文献】 特開2001−155247(JP,A)
【文献】 実開平01−130901(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2003/0196412(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 7/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
トレイ設置部(11)と、上部封止ツール部(16)とを備え、前記トレイ設置部(11)が、トレイ(1)のトレイ端部(3)を支持するための周方向トレイ端部支持部(18)を備え、前記上部封止ツール部(16)が、切断機構(20)と、蓋フィルム(14)を前記トレイ端部(3)上に封止代(30)に沿って封止するための周縁封止ウェブ(22)とを備えるトレイ封止機(10)であって、
前記トレイ端部支持部(18)は、
製品が充填される前記トレイ(1)の第1区画(2)の上端(3a)が規定する平面に沿った第1支持面(18b)を有する少なくとも1つの第1領域と、
前記第1区画(2)の前記上端(3a)に対して傾き(X)を有し、製品が充填される前記トレイ(1)の第2区画(2)の上端(3b)が規定する平面に沿った第2支持面(18c)を有する第2領域と
を備え
前記トレイ(1)の底部が位置することになる前記トレイ設置部(11)の底部は、開放されている
ことを特徴とするトレイ封止機(10)。
【請求項2】
請求項1に記載のトレイ封止機であって、
前記封止ウェブ(22)は、第1封止領域(23a)を有する少なくとも1つの第1領域と、第2封止領域(23b)を有する第2領域とを有する封止領域(23)を備え、
前記第1封止領域及び前記第2封止領域(23a,23b)は、互いに対して傾き(Y)を有している
ことを特徴とするトレイ封止機。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のトレイ封止機であって、
前記周方向トレイ端部支持部(18)及び前記周縁封止ウェブ(22)は、互いに合致する
ことを特徴とするトレイ封止機。
【請求項4】
請求項1〜3のうちのいずれか1項に記載のトレイ封止機であって、
前記切断機構(20)は、周縁切断刃(21)を備えている
ことを特徴とするトレイ封止機。
【請求項5】
請求項4に記載のトレイ封止機であって、
前記切断刃(21)は、前記封止ウェブ(22)に対して横方向距離(Z)を有し、
前記距離は、前記第1封止領域及び前記第2封止領域(23a,23b)の前記傾き(Y)に応じて設定されている
ことを特徴とするトレイ封止機。
【請求項6】
請求項4または請求項5に記載のトレイ封止機であって、
前記切断刃(21)は、前記封止ウェブ(22)の前記封止領域(23)に対して少なくとも1mmの突出部(U)を備えている
ことを特徴とするトレイ封止機。
【請求項7】
請求項4または請求項5に記載のトレイ封止機であって、
前記切断刃(21)は、前記封止ウェブ(22)の前記第1封止領域及び前記第2封止領域(23a,23b)に対して一定の突出部(U)を備えている
ことを特徴とするトレイ封止機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の前文に係るトレイ封止機に関する。
【背景技術】
【0002】
トレイを蓋フィルムで封止するトレイ封止機が知られている(例えば、特許文献1を参照)。ここで、トレイは、トレイ端部を有しており、その封止面は、共通面にあるとともに、封止ツール内部でトレイ設置部と、上部封止ツール部と、蓋フィルムのフィルム面とに平行に配向されている状態である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1935789A1号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、トレイ封止機の機能性を拡張することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本目的は、請求項1の特徴を有するトレイ封止機によって達成される。本発明の有利なさらなる実施形態は下位請求項に述べられている。
【0006】
本発明に係るトレイ封止機は、トレイ設置部と、上部封止ツール部とを備え、トレイ設置部は、トレイのトレイ端部を支持するための周方向トレイ端部支持部を備えている。上部封止ツール部は、蓋フィルムをトレイ端部上に封止代(sealed seam)に沿って封止するための切断機構及び周方向(周縁)封止ウェブ(Web)を備えている。トレイ封止機は、トレイ端部支持部が、第1支持面を有する少なくとも1つの第1領域と、第2支持面を有する1つの第2領域とを備え、第1支持面及び第2支持面が、互いに対して傾きを有することを特徴としている。このトレイ封止機は、3次元封止(つまり、全くの2次元平面とは異なる封止)を有する、著しく魅力的で注目に値するパッケージを製造できるという効果を伴う。本発明に係るこのようなトレイ封止機によって、真空下であっても、または調整気相下でのガス処理を用いたとしても、1平面にのみ位置しているのではない封止代を有する多種多様なトレイを蓋フィルムで封止することができる。
【0007】
また、「各支持面の傾き」という用語に含まれるのは、例えば支持面の凹状湾曲や凸状湾曲等の滑らかな変化であり、本明細書に記載のように、その接線は、支持面の延長部等の様々な位置において、互いに対する傾きを有している。
【0008】
周方向トレイ端部支持部または周方向封止ウェブは、ここでは、断続的で不連続な面も含む。
本明細書において、封止ウェブは、第1封止領域を有する少なくとも1つの第1領域と、第2封止領域を有する第2領域とを有する封止領域を備え、第1封止領域及び第2封止領域が互いに対して傾きを有することが好ましい。これにより、封止された封止代に必要となる均等な封止圧を周方向封止代上に加えることができる。
【0009】
周方向トレイ端部支持部及び周方向封止ウェブは互いに合致することが好ましい。
切断機構は、蓋フィルムをトレイのトレイ端部上に封止する前にフィルムウェブから蓋フィルムを切り離す周方向切断刃を備えていることが好ましい。この切断刃先は、トレイ端部に合致する延長部を有していてもよく、また、切断刃先は、上部封止ツール部及びトレイ設置部に平行に配向された1つの面のみに位置してもよい。
【0010】
特に有利な実施形態において、切断刃は、封止ウェブに対して、封止領域の傾きに応じて設定されている横方向の距離を有している。Xを傾きの角度とし、Lをトレイ端部のうち水平線に対して傾きXの角度で延在する部分の長さとすると、横方向の距離Zは、具体的には、Z=L(1−Cos(X))となるように選定されてもよい。
【0011】
切断刃は、封止ウェブの封止領域上を少なくとも1mm突出する突出部を備えていることが好ましく、この結果、フィルムウェブを上部封止ツール部及びトレイ設置部によって圧着しながら、封止ウェブが上部封止ツール部に対して相対的に移動することによって封止ウェブが切断刃とともにトレイ端部支持部へと接近している間に、蓋フィルムをフィルムウェブから分離することができる。
【0012】
別の有利な実施形態において、切断刃は、封止ウェブの封止領域上を突き出る一定の突出部を有している。
トレイの3次元形状トレイ端部上に蓋フィルムを封止するためのトレイ封止機を操作するための本発明に係る方法は、
トレイをトレイ設置部に挿入する工程であって、トレイ端部がトレイ設置部によってトレイ端部支持部に沿って支持され、トレイ端部支持部がトレイ端部と合致するように構成されている、トレイをトレイ設置部に挿入する工程と、
トレイ設置部と上部封止ツール部とを接近させる工程であって、すなわち、接近動作を行いながら、その動作中に、トレイ設置部が1つまたは複数の対応する駆動部によって支持されて上部封止ツール部に向かって移動している、かつ/または、上部封止ツール部がトレイ設置部に向かって移動している、トレイ設置部と上部封止ツール部とを接近させる工程と、
トレイ設置部と上部封止ツール部との間でフィルムウェブを圧着する工程と、
接近させる工程中に、切断機構を用いて蓋フィルムをフィルムウェブから切り離す工程と、
蓋フィルムを部分的にのみトレイ端部上に載置する工程と、
接近させる工程中に、上部封止ツール部の封止ウェブを用いて、トレイ端部上にまだ載っていない残りの蓋フィルムをトレイ端部に重ねる(folding)工程と、
蓋フィルムのトレイ端部上への載置を完了させる工程と、
封止ウェブの封止領域を用いて蓋フィルムをトレイ端部上に圧着及び封止する工程と
を備えている。
【0013】
蓋フィルムを重ねる工程は、この工程の終わりに、トレイ端部の各部分が蓋フィルムで覆われている状態をもたらすことになる。
本方法は、3次元のトレイ端部(つまり、2次元平面にのみ位置しているのではないトレイ端部)を有するトレイを蓋フィルムで封止することができ、さらにこの工程において、蓋フィルムの切断を、トレイ端部上への封止中にトレイ端部支持部または封止ウェブ、ひいては封止代の寸法に合致可能な寸法で行うことにより、突き出ていない、もしくはわずかに封止代を越えて突き出ている蓋フィルムを形成できるので、結果として著しく魅力的なパッケージをもたらすという効果を有している。
【0014】
切断機構が最初にフィルムウェブに接触したときに、蓋フィルムを完全に切断することによって、蓋フィルムのトレイ端部上への圧着をストレスなく実行可能になることが好ましい。この「完全に切断」と言う用語は、蓋フィルムが全体としてトレイ端部上に載置された状態になる前に、蓋フィルムをフィルムウェブから切断することを意味する。
【0015】
特に有利な実施形態において、蓋フィルムを重ねて、圧着及び封止した後に蓋フィルムの切断端部が封止代に対して一定の距離を有するように蓋フィルムの切断端部を形成する。これにより、著しく魅力的なパッケージが可能になる。
【0016】
本発明において、水平線に対して例えば外側へ傾いている、かつ/またはトレイの開口部が開口する平面に対して傾いているトレイ端部上に、封止代を形成することが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】3次元のトレイ端部を有するトレイを示している。
図2】本発明に係るトレイ封止機を示している。
図3】製造方向に対して横切る方向にあるトレイ設置部及び上部封止ツール部の広げられた位置での斜視断面図を示している。
図4】トレイ設置部及び上部封止ツール部の広げられた位置での断面図を示している。
図5】蓋フィルムを圧着している状態におけるトレイ設置部及び上部封止ツール部の断面図を示している。
図6】蓋フィルムを切断している状態におけるトレイ設置部及び上部封止ツール部の断面図を示している。
図7】封止中のトレイ設置部及び上部封止ツール部の断面図を示している。
図8】トレイ端部の拡大詳細図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の有利な実施形態を図面を参照して、より詳細に説明する。図面は、詳細に図示している。各図面において、同一の構成要素には常に同一の参照符号が付与されている。
【0019】
図1は、例えば3つの異なる製品が充填されてもいてもよい3つの区画2に分割されているトレイ1を示している。トレイ1は、周方向トレイ端部3を有し、ここでトレイ端部3は3つの領域3a,3b,3cに分割されていてもよい。トレイ端部3の3つの領域3a,3b,3cは、3つの異なる封止面を規定し、それぞれは互いに対して傾きXを有するので、3次元のトレイ端部3もしくは3次元の封止が存在する。例えば、封止面3bは、水平方向に配向され、その横に配置された2つの封止面3a,3cは外側に下向きに傾いている。この構造は、封止面3bのトレイ端部3に対して下側あるいは低い位置にある封止面3aの左領域3d及び封止面3cの右領域3eへと続いている。ちなみに、従来の好ましくは食品をパッキングするためのトレイは、2次元の封止端部しか有していないので、2次元の封止面が存在している。
【0020】
図2は、可動な引出部12内に設けられたトレイ設置部11内にトレイ1を収容するためのトレイ封止機10を示している。トレイ封止機10は、図2には詳細には示されていないフィルムウェブ14aのための取付部13を備え、フィルムウェブ14aは、引出部12とともに、カバー15の裏側に設けられた上部封止ツール部16の下へと引っ張られ、そして取付部13からほどかれる。制御システム17は、包装処理の個々の工程を制御し、この処理では、トレイ1の内部を真空にし、かつ/またはガス処理を行ってパッケージ内に調整気相をもたらした後で、蓋フィルム14をフィルムウェブ14aから切り離してトレイ1上に封止するので、最大限の耐久性が達成され得る。
【0021】
図3は、トレイ設置部11及び上部封止ツール部16を通る一部の斜視図である。トレイ設置部11は、(図1に示された)トレイ1のトレイ端部3を支持する周方向トレイ端部支持部18を備えている。トレイ設置部11は、より分かりやすく図示するために図3には示されていないフィルムウェブ14aを気密圧着することができる周方向封止部19を、トレイ設置部11と上部封止ツール部16との間に備えている。トレイ端部支持部18は、2つの側部にそれぞれ、第1支持面18aを有する第1領域と、第2支持面18bを有する第2領域と、第3支持面18cを有する第3領域とを備えている。第1支持面18aは、第2支持面18bに対して傾きを有し、第2支持面18bは、第3支持面18cに対して傾きを有している。第1支持面18aは、第3支持面18cに平行に配向されているが、これらの2つの支持面18a,18cは互いに垂直方向にずれている。
【0022】
上部封止ツール部16は、尖った角を有する周縁切断刃21の形状をした切断機構20と、周縁封止ウェブ22とを備え、封止ウェブ22の封止領域23は、トレイ端部支持部18と、領域18a,18b,18cと、トレイ端部3とに合致する延長部を有している。上部封止ツール部16はさらに、トレイ1内に配置された製品を上部封止ツール部16及び封止ウェブ22の熱放射から保護する製品保護板24を備えている。その理由は、上部封止ツール部16は、封止ウェブ22を介して熱を加えることで蓋フィルム14とトレイ端部3とを封止することができるように加熱可能であるためであり、その結果、気密封止された封止代を形成することができる。上部封止ツール部16はさらに、フィルムウェブ14aをトレイ設置部11と上部封止ツール部16との間で封止部19に沿って圧着する圧着板25を備えている。封止ウェブ22及び切断機構20は、ガイド26を介して圧着板25に対して可動に設計されている。
【0023】
図4は、トレイ設置部11がフィルムウェブ14aとともに、引出部12によって上部封止ツール部16の下に運ばれた後における、トレイ1と上部封止ツール部16とフィルムウェブ14aとが開かれた位置にある状態でのトレイ設置部11の断面図を示している。フィルムウェブ14aは、ここではまだトレイ1、つまり上部に配置された水平封止面3bとは接触していない。封止ウェブ22は、第1封止領域23aを有する少なくとも1つの第1領域と、第2封止領域23bを有する第2領域とを有する封止領域23を備え、第1封止領域23a及び第2封止領域23bは、互いに対して傾きYを有している。切断刃21は、封止ウェブ22に対して水平方向に横方向距離Zを有し、この距離は、封止領域23a,23bの傾きYに応じて設定される。切断刃21は、封止ウェブ22の封止領域23に対して少なくとも1mmの垂直方向突出部Uを有している。封止領域23は、封止領域23自体の全周縁延長部に関連している一方、第1封止領域23a及び第2封止領域23bは、封止領域23の特定の部分的な領域または部分のみに関連している。
【0024】
図5では、上部封止ツール部16は、圧着板25がフィルムウェブ14aを封止部19に気密圧着する程度まで下方向に移動している。
図6では、フィルムウェブ14aの切断が示されており、切断機構20を有する上部封止ツール部16が下方向に移動してトレイ設置部11に達している。この処理において、切断機構20は、切断刃21の尖った刃先でフィルムウェブ14aを下方向に押圧するのであるが、ここでフィルムウェブ14aは、トレイ端部3の上部の中心に位置する一部のみ、つまり上部に配置された水平封止面3bのみにそれぞれ載置されており、よってフィルムウェブ14aには張力がかかっている。この張力が切断力に相当する場合、切断機構20は、周縁切断刃21の刃先に沿って、フィルムウェブ14aから蓋フィルム14を切り離し、蓋フィルム14が完全にトレイ端部3上に載置される前に、蓋フィルム14をフィルムウェブ14aから切断する。この切断処理中に、蓋フィルム14は、切断端部40を得る。
【0025】
切断されたばかりの蓋フィルム14は、トレイ端部3の一部上に載置されて、摩擦によって保持される一方、封止ウェブ22は、さらに移動し、封止領域23を用いて蓋フィルム14のまだトレイ1上に載っていない部分をさらにトレイ端部3へと移動させる。上部封止ツール部16の移動の終わりにおいて、封止ウェブ22は、封止領域23を用いて、蓋フィルム14の外側部分をトレイ端部3に、さらにはトレイ端部支持部18に押圧する。封止領域23とトレイ端部3とトレイ端部支持部18との互いに3次元的に合致する形状によって、上部封止ツール部16が圧力及び温度をある期間加えることによって均等な周縁封止代30が形成され、これにより密封パッケージがもたらされる。
【0026】
図7を参照すると、蓋フィルム14を図に示されるように右側及び左側においてさらに外側でフィルムウェブ14aから切断するように切断機構20が設計されていてもよいことも図示されている。この結果、蓋フィルム14がトレイ端部3上に載置された後に、切断端部40が、前後の突出面に位置する側よりも形成された封止代30を越えてさらに突出はしない。したがって、切断端部40とトレイ端部3の外側端部との間で一定距離A(図8参照)を形成することができる。
【0027】
拡大詳細図である図8は、トレイ端部3と蓋フィルム14の切断端部40と切断刃21とを示している。トレイ端部支持部18とトレイ端部3との間には、T字形のシリコーン封止部41が設けられている。封止代30は、封止ウェブ22の封止領域23がトレイ端部3を挟んで反対側にあるT字形シリコーン封止部41と接続して形成されている。蓋フィルム14の切断端部40は封止代30から距離Aを有している。距離Aは、封止代30に沿った周縁において一定であることが好ましい。
【0028】
本発明に係るトレイ封止機10において、フィルムウェブ14aの供給は、図示されているような縦方向で行われても、そして、トレイ1の搬送方向を横切る方向で行われてもよい。1サイクルで複数のトレイ1を同時に封止する複数のトレイ封止機10もまた本発明に含まれる。これらのトレイ封止機は、複数トラック及び/または複数列で設計されていてもよく、ここで複数トラックとは、1サイクルの各々で製造方向において一方が他方の横にあるように隣接する複数のトレイを意味し、複数列とは、1サイクルの各々で製造方向において一方が他方の後ろにあるように隣接する複数のトレイを意味する。
【符号の説明】
【0029】
1 トレイ
2 トレイ端部
10 トレイ封止機
11 トレイ設置部
14 蓋フィルム
16 上部封止ツール部
18 トレイ端部支持部
18a 第1支持面
18b 第2支持面
20 切断機構
22 封止ウェブ
30 封止代
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8