【課題を解決するための手段】
【0005】
本目的は、請求項1の特徴を有するトレイ封止
機によって達成される。本発明の有利なさらなる実施形態は下位請求項に述べられている。
【0006】
本発明に係るトレイ封止機は、トレイ設置部と、上部封止ツール部とを備え、トレイ設置部は、トレイのトレイ端部を支持するための周方向トレイ端部支持部を備えている。上部封止ツール部は、蓋フィルムをトレイ端部上に封止代(sealed seam)に沿って封止するための切断機構及び周方向(周縁)封止ウェブ(Web)を備えている。トレイ封止機は、トレイ端部支持部が、第1支持面を有する少なくとも1つの第1領域と、第2支持面を有する1つの第2領域とを備え、第1支持面及び第2支持面が、互いに対して傾きを有することを特徴としている。このトレイ封止機は、3次元封止(つまり、全くの2次元平面とは異なる封止)を有する、著しく魅力的で注目に値するパッケージを製造できるという効果を伴う。本発明に係るこのようなトレイ封止機によって、真空下であっても、または調整気相下でのガス処理を用いたとしても、1平面にのみ位置しているのではない封止代を有する多種多様なトレイを蓋フィルムで封止することができる。
【0007】
また、「各支持面の傾き」という用語に含まれるのは、例えば支持面の凹状湾曲や凸状湾曲等の滑らかな変化であり、本明細書に記載のように、その接線は、支持面の延長部等の様々な位置において、互いに対する傾きを有している。
【0008】
周方向トレイ端部支持部または周方向封止ウェブは、ここでは、断続的で不連続な面も含む。
本明細書において、封止ウェブは、第1封止領域を有する少なくとも1つの第1領域と、第2封止領域を有する第2領域とを有する封止領域を備え、第1封止領域及び第2封止領域が互いに対して傾きを有することが好ましい。これにより、封止された封止代に必要となる均等な封止圧を周方向封止代上に加えることができる。
【0009】
周方向トレイ端部支持部及び周方向封止ウェブは互いに合致することが好ましい。
切断機構は、蓋フィルムをトレイのトレイ端部上に封止する前にフィルムウェブから蓋フィルムを切り離す周方向切断刃を備えていることが好ましい。この切断刃先は、トレイ端部に合致する延長部を有していてもよく、また、切断刃先は、上部封止ツール部及びトレイ設置部に平行に配向された1つの面のみに位置してもよい。
【0010】
特に有利な実施形態において、切断刃は、封止ウェブに対して、封止領域の傾きに応じて設定されている横方向の距離を有している。Xを傾きの角度とし、Lをトレイ端部のうち水平線に対して傾きXの角度で延在する部分の長さとすると、横方向の距離Zは、具体的には、Z=L(1−Cos(X))となるように選定されてもよい。
【0011】
切断刃は、封止ウェブの封止領域上を少なくとも1mm突出する突出部を備えていることが好ましく、この結果、フィルムウェブを上部封止ツール部及びトレイ設置部によって圧着しながら、封止ウェブが上部封止ツール部に対して相対的に移動することによって封止ウェブが切断刃とともにトレイ端部支持部へと接近している間に、蓋フィルムをフィルムウェブから分離することができる。
【0012】
別の有利な実施形態において、切断刃は、封止ウェブの封止領域上を突き出る一定の突出部を有している。
トレイの3次元形状トレイ端部上に蓋フィルムを封止するためのトレイ封止機を操作するための本発明に係る方法は、
トレイをトレイ設置部に挿入する工程であって、トレイ端部がトレイ設置部によってトレイ端部支持部に沿って支持され、トレイ端部支持部がトレイ端部と合致するように構成されている、トレイをトレイ設置部に挿入する工程と、
トレイ設置部と上部封止ツール部とを接近させる工程であって、すなわち、接近動作を行いながら、その動作中に、トレイ設置部が1つまたは複数の対応する駆動部によって支持されて上部封止ツール部に向かって移動している、かつ/または、上部封止ツール部がトレイ設置部に向かって移動している、トレイ設置部と上部封止ツール部とを接近させる工程と、
トレイ設置部と上部封止ツール部との間でフィルムウェブを圧着する工程と、
接近させる工程中に、切断機構を用いて蓋フィルムをフィルムウェブから切り離す工程と、
蓋フィルムを部分的にのみトレイ端部上に載置する工程と、
接近させる工程中に、上部封止ツール部の封止ウェブを用いて、トレイ端部上にまだ載っていない残りの蓋フィルムをトレイ端部に重ねる(folding)工程と、
蓋フィルムのトレイ端部上への載置を完了させる工程と、
封止ウェブの封止領域を用いて蓋フィルムをトレイ端部上に圧着及び封止する工程と
を備えている。
【0013】
蓋フィルムを重ねる工程は、この工程の終わりに、トレイ端部の各部分が蓋フィルムで覆われている状態をもたらすことになる。
本方法は、3次元のトレイ端部(つまり、2次元平面にのみ位置しているのではないトレイ端部)を有するトレイを蓋フィルムで封止することができ、さらにこの工程において、蓋フィルムの切断を、トレイ端部上への封止中にトレイ端部支持部または封止ウェブ、ひいては封止代の寸法に合致可能な寸法で行うことにより、突き出ていない、もしくはわずかに封止代を越えて突き出ている蓋フィルムを形成できるので、結果として著しく魅力的なパッケージをもたらすという効果を有している。
【0014】
切断機構が最初にフィルムウェブに接触したときに、蓋フィルムを完全に切断することによって、蓋フィルムのトレイ端部上への圧着をストレスなく実行可能になることが好ましい。この「完全に切断」と言う用語は、蓋フィルムが全体としてトレイ端部上に載置された状態になる前に、蓋フィルムをフィルムウェブから切断することを意味する。
【0015】
特に有利な実施形態において、蓋フィルムを重ねて、圧着及び封止した後に蓋フィルムの切断端部が封止代に対して一定の距離を有するように蓋フィルムの切断端部を形成する。これにより、著しく魅力的なパッケージが可能になる。
【0016】
本発明において、水平線に対して例えば外側へ傾いている、かつ/またはトレイの開口部が開口する平面に対して傾いているトレイ端部上に、封止代を形成することが考えられる。