(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
相乗効果のある殺菌薬組成物であって、(a)2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール、(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール、2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、2,4−ジメチルシクロヘキシルメタノールおよびtrans−4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤;ならびに(b)3−イソプロピル−5−メチルフェノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール、4−プロピルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−sec−ブチルフェノール、2−n−プロピルフェノール、3−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノール、4−sec−ブチルフェノールおよび3−tert−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む組成物。
(a)(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール(ペリリルアルコール)ならびに(b)2−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノールおよび4−sec−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む、請求項1に記載の相乗効果のある抗菌性組成物。
(a)2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール:ならびに(b)3−イソプロピル−5−メチルフェノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール、4−プロピルフェノール、2−n−プロピルフェノール、3−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノール、4−sec−ブチルフェノールおよび3−tert−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む、請求項1に記載の相乗効果のある抗菌性組成物。
3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.17〜1/3.3であり、4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.25〜1/3.3であり、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.08〜1/0.33であり、4−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.38〜1/3.
3であり、2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.05〜1/2.5であり、3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.06〜1/4であり、4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.25〜1/4であり、4−sec−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.25〜1/6.7であり、3−tert−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比が1/0.13〜1/20である、請求項3に記載の相乗効果のある殺菌薬組成物。
(a)(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール;ならびに(b)3−イソプロピル−5−メチルフェノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、4−プロピルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−sec−ブチルフェノール、2−n−プロピルフェノール、3−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノール、4−sec−ブチルフェノールおよび3−tert−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む、請求項1に記載の相乗効果のある殺菌薬組成物。
3−イソプロピル−5−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.08〜1/2.5であり、4−イソプロピル−3−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.06〜1/3.3であり、4−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.13〜1/100であり、2−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.13〜1/0.38であり、2−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/2〜1/7.5であり、2−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.19〜1/10であり、3−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.06〜1/2.5であり、4−n−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.5〜1/100であり、4−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/1〜1/75であり、3−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比が1/0.13〜1/2.5である、請求項5に記載の相乗効果のある殺菌薬組成物。
(a)2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール;ならびに(b)3−イソプロピル−5−メチルフェノール、4−イソプロピル−3−メチルフェノール、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール、4−プロピルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−n−プロピルフェノール、3−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノール、4−sec−ブチルフェノールおよび3−tert−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む、請求項1に記載の相乗効果のある殺菌薬組成物。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本明細書において使用される場合、以下の用語は、文脈が他に明示しなければ指定の定義を有する。用語「殺菌剤」は、繁殖場所で微生物の死滅、増殖を阻止、または増殖を抑制することができる化合物を指し、殺菌剤には、殺細菌剤、殺真菌薬および殺藻薬が含まれる。用語「微生物」には、例えば、真菌類(酵母およびかびなど)、細菌および藻が含まれる。以下の短縮形が明細書の全体にわたって使用される:mL=ミリリットル、ATCC=アメリカン・タイプ・カルチャー・コレクション、およびMBC=最小生物致死濃度。別段の定めがない限り、温度は摂氏(℃)であり、パーセントへの言及は重量による(重量%)。
【0010】
本発明の組成物は、予想外にも、個々の殺菌剤の活性成分水準より低い、組み合わせた水準で、増強された殺菌剤の効能を提供することが分かった。特許請求の範囲に列挙されたものを超える追加の殺菌剤が組成物中に存在し得る。
【0011】
本発明において組み合わせとして請求される化合物、およびそれらが属する種類は以下の通りである。
【0012】
p−メンテンアルコールの種類:
2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
メンタジエンアルコールの種類
(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール(ペリリルアルコール)
他の抗菌性アルコール
2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、(イソシクロゲラニオール)
2,4−ジメチルシクロヘキシルメタノール(ジヒドロフロラロール)
trans−4,6−ジメチル−(3−シクロヘキセン−1−メタノール(フロラロール)
イソプロピルメチルフェノールの種類:
5−イソプロピル−2−メチルフェノール;
3−イソプロピル−5−メチルフェノール
4−イソプロピル−3−メチルフェノール
一置換(monosubstitued)フェノールの種類:
(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール、
4−プロピルフェノール、
2−tert−ブチルフェノール、
2−sec−ブチルフェノール、
2−n−プロピルフェノール、
3−n−プロピルフェノール、
4−n−ブチルフェノール、
4−ペンチルフェノール
4−sec−ブチルフェノール、
3−tert−ブチルフェノール。
【0013】
一置換フェノールは一般に以下の構造を有する。
【化1】
【0014】
ここで、置換基R
1は、
直鎖C
3−C
5アルキル、
イソプロピル
分岐C
4アルキル、
直鎖C
3−C
5アルケニル、
直鎖のC
4またはC
5アルカジエニル、
分岐C
4アルケニル、
シクロペンチル、
シクロペンテニル、
シクロヘキシル、
シクロヘキセニル、
フェニル、および
ベンジルからなる群から選択される。
【0015】
イソプロピルメチルフェノールは、一般に以下の構造を有する。
【化2】
【0016】
フェノール化合物と組み合わせて本発明において請求される他の抗菌性アルコールは、一般に構造:
【化3】
【0017】
[式中、結合(a)は単結合または二重結合であり、R
1およびR
2の少なくとも1つがメチルであることを条件としてメチルおよび水素から選択される。]を有する。
【0018】
本発明は、フェノール化合物および抗菌性アルコール、好ましくはテルペンアルコールを含む相乗効果のある抗菌性組成物を提供する。フェノール化合物は、好ましくはイソプロピルメチルフェノールおよび一置換フェノールからなる種類から選択される。抗菌性アルコールは、好ましくはp−メンテンアルコール、メンタジエンアルコールおよび上記に定義された特定構造を有する「他の抗菌性アルコール」からなる種類から選択される。
【0019】
フェノール化合物の中でも、2−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノールおよび4−sec−ブチルフェノールは、消費者製品における使用にとってより安全と本発明者らによって評価されており、特に好ましい。抗菌性アルコールの中でも、(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール(ペリリルアルコール)は、消費者製品における使用にとってより安全と本発明者らによって評価されており、好ましい。
【0020】
抗菌活性な(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールは、好ましくは(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの形状である。
【0021】
好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(a)(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール(ペリリルアルコール)ならびに(b)2−n−プロピルフェノール、4−n−ブチルフェノールおよび4−sec−ブチルフェノールからなる群から選択される少なくとも1つの殺菌剤を含む。
【0022】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、5−イソプロピル−2−メチルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.25〜1/0.38、好ましくは約1/0.25である。
【0023】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−イソプロピル−5−メチルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.17〜1/3.3、好ましくは1/0.17〜1/0.25または1/0.38〜1/3.3、好ましくは1/0.38〜1/3.3、好ましくは1/2〜1/3.3である。
【0024】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−イソプロピル−3−メチルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.25〜1/3.3、好ましくは1/0.25〜1/0.38または1/2.5〜1/3.3である。
【0025】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.08〜1/0.33、好ましくは1/0.25〜1/0.33である。
【0026】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−プロピルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、4−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.38〜1/3.3である。
【0027】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−tert−ブチルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、2−tert−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は約1/3.3である。
【0028】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−n−プロピルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.05〜1/2.5である。
【0029】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−n−プロピルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.06〜1/4、好ましくは1/0.17〜1/4である。
【0030】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−n−ブチルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.25〜1/4、好ましくは1/0.25〜1/1.25である。
【0031】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−sec−ブチルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、4−sec−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.25〜1/6.7、好ましくは1/0.25〜1/0.38または1/2.5〜1/6.7、好ましくは1/2.5〜1/6.7、好ましくは1/3.3〜1/6.7である。
【0032】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−tert−ブチルフェノールおよび2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールを含む。好ましくは、3−tert−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの重量比は、1/0.13〜1/20、好ましくは1/0.13〜1/0.38または1/2.5〜1/20、好ましくは1/3.3〜1/20である。
【0033】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、5−イソプロピル−2−メチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール((S)−(−)−ペリリルアルコールとしても知られる)を含む。好ましくは、5−イソプロピル−2−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は、1/0.13〜1/0.38である。
【0034】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−イソプロピル−5−メチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、3−イソプロピル−5−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は1/0.08〜1/2.5である。
【0035】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−イソプロピル−3−メチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、4−イソプロピル−3−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は、1/0.06〜1/3.3、好ましくは1/0.06〜1/0.25または1/0.5〜1/3.3である。
【0036】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は約1/1である。
【0037】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−プロピルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、4−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は、1/0.13〜1/100、好ましくは1/0.13〜1/2.5または1/3.75〜1/100である。
【0038】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−tert−ブチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、2−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は1/0.13〜1/0.38である。
【0039】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−sec−ブチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、2−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は1/2〜1/7.5である。
【0040】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−n−プロピルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、2−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は、1/0.19〜1/10、好ましくは1/0.25〜1/10である。
【0041】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−n−プロピルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は1/0.06〜1/2.5、好ましくは1/0.17〜1/2.5、好ましくは1/0.38〜1/2.5である。
【0042】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−n−ブチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、4−n−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は1/0.5〜1/100である。
【0043】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−sec−ブチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、4−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は1/1〜1/75である。
【0044】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−tert−ブチルフェノールおよび(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールを含む。好ましくは、3−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの重量比は、1/0.13〜1/2.5、好ましくは1/0.13〜1/0.38である。
【0045】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、5−イソプロピル−2−メチルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール(イソシクロゲラニオールとしても知られる)を含む。好ましくは、5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は1/3.75〜1/15である。
【0046】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−イソプロピル−5−メチルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は、1/0.05〜1/3、好ましくは1/0.25〜1/3である。
【0047】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−イソプロピル−3−メチルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は1/3〜1/6である。
【0048】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は、1/0.04〜1/15、好ましくは1/0.2〜1/15である。
【0049】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−プロピルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、4−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は、1/0.13〜1/10である。
【0050】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−tert−ブチルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、2−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は1/3.75〜1/5である。
【0051】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、2−n−プロピルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、2−n−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は、1/0.1〜1/5、好ましくは1/0.17〜1/5である。
【0052】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−n−プロピルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、3−n−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は、1/0.05〜1/10、好ましくは1/0.13〜1/10である。
【0053】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−n−ブチルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、4−n−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は1/0.5〜1/5である。
【0054】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、4−sec−ブチルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、4−sec−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は1/1〜1/3.75である。
【0055】
本発明の好ましい実施形態において、相乗効果のある抗菌性組成物は、3−tert−ブチルフェノールおよび2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールを含む。好ましくは、3−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの重量比は1/0.25〜1/0.38である。
【0056】
本発明による組み合わせは非常に速い抗菌作用が可能である。例えば、我々は、本発明による組成物を用いて、ほとんどの場合、わずか15秒の接触時間後に完全な微生物の不活性化を達成することができることを見いだした。
【0057】
本発明の組成物中の殺菌剤は、「そのまま」で使用されてもよく、または、まず溶媒または固体担体と調合されてもよい。適切な溶媒は、例えば、水;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールなどのグリコール;グリコールエーテル;メタノール、エタノール、プロパノール、フェネチルアルコールおよびフェノキシプロパノールなどのアルコール;アセトンおよびメチルエチルケトンなどのケトン;酢酸エチル、酢酸ブチル、クエン酸トリアセチルおよびトリ酢酸グリセリンなどのエステル;炭酸プロピレンおよび炭酸ジメチルなどのカルボナート;無機粒子材料、デンプン、空気およびその混合物を含む。特定の好ましい実施形態において、水、グリコール、グリコールエーテル、エステルおよびその混合物である。適切な固体の担体は、例えば、シクロデキストリン、シリカ、粘土、タルク、方解石、ドロマイト、アルミノケイ酸塩、ケイソウ土、ワックス、セルロース系材料、アルカリおよびアルカリ土類(例えば、ナトリウム、マグネシウム、カリウム)金属塩(例えば、塩化物、硝酸塩、臭化物、硫酸塩)および木炭を含む。
【0058】
特に好ましい担体は水または油/溶媒であり、水と油の混合物である担体ははるかに好ましい。油の例は、鉱油、生物起源(例えば植物油)の油、および石油由来の油およびワックスを含む。生物起源の油としてはトリグリセリド系が好ましい。好ましくは担体油は香油ではない。したがって、担体油は、好ましくは組成物の匂いに実質的に寄付せず、より好ましくは、その匂いに寄与しない。溶媒の例は、アルコール、エーテルおよびアセトンを含む。デンプンは、食糧穀物から得られた天然のデンプンであってもよく、または、加工デンプンであってもよい。
【0059】
本発明による成分および/またはテルピネオールを霧にするかそうでなければ微細ミストとして分散する場合、空気を、例えば担体として使用することができる。
【0060】
特に好ましい担体は水または油/溶媒であり、水と油の混合物である担体ははるかに好ましい。したがってパーソナルケア/洗浄、口腔ケアおよび硬質表面浄化のような想定された用途の多くにおいて、抗菌性組成物は、水性基剤または油/溶媒基剤のいずれかと共に調合されてもよい。水性基剤(水が担体である)を用いる組成物は、また例えばゲル型の製品であってもよい。油/溶媒基剤を用いる組成物は、例えば、無水の棒形製品または噴射剤含有製品である。
【0061】
したがって、抗菌性組成物は、好ましくは例えば、油/溶媒基剤に基づいた、抗菌性無水棒のパーソナルケア組成物であってもよく、ここで、組成物は0.01重量%未満の水含有率を有し、好ましくは組成物は水を含まない。代替として、抗菌性組成物は、例えば、好ましくは噴射剤も含む、噴射剤で推進する抗菌性パーソナルケア組成物であってもよい。空気も噴射剤として、例えば、圧縮空気または液化空気の形状で使用することができる。
【0062】
しかし、最も好ましい製品型は、乳剤基剤(水および/または油が担体である)を有するか、または、希釈すると乳剤を形成することができ、例えば手洗浄、顔洗浄、身体洗浄またはひげ剃りの用途のための液体、固体、ローションまたは半固体の形状の石鹸製品;口腔ケア用途の練歯磨き/歯磨剤、または棒状または液体形状の硬質表面浄化のための製品である。製品が乳剤基剤を含む場合、好ましくはまた、下記のような1種または複数の界面活性剤を含む。
【0063】
「実質的に含まない」は、例えば活性成分の重量(すなわち、請求される成分a)およびb)に、この段落に列挙される追加成分を加えた重量)に対して、5重量%未満、好ましくは3重量%未満、好ましくは1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、好ましくは0.2重量%未満を有することを意味する。
【0064】
殺菌剤成分が溶媒中に調合される場合、調合物は界面活性剤を含んでいてもよい。そのような調合物が界面活性剤を含んでいる場合、それらは、乳剤濃縮物、乳剤、マイクロエマルジョン濃縮物、またはマイクロエマルジョンの形状をとることができる。十分な量の水の添加で乳剤濃縮物は乳剤を形成する。マイクロエマルジョン濃縮物は、十分な量の水の添加でマイクロエマルジョンを形成する。そのような乳剤およびマイクロエマルジョンの濃縮物は一般に、当業界で周知されている。米国特許第5,444,078号明細書から、様々なマイクロエマルジョンおよびマイクロエマルジョン濃縮物の調製についてのさらに一般的で特定の詳細について調べることができる。
【0065】
好ましい製品型は、乳剤基剤(水および/または油が担体である)を有するか、または、希釈で乳剤を形成することができ、例えば、手洗浄、顔洗浄、身体洗浄またはひげ剃りの用途のための液体、固体、ローションまたは半固体の形状の石鹸製品;口腔ケア用途の練歯磨き/歯磨剤、または棒状または液体形状の硬質表面浄化のための製品である。製品が乳剤基剤を含む場合、好ましくはまた、下記のような1種または複数の界面活性剤を含む。
【0066】
殺菌剤(microbiocidal)組成物が本発明において請求される殺菌剤の相乗効果のある組み合わせに加えて、1〜80重量%の1種または複数の界面活性剤を含むことは特に好ましい。
【0067】
一般に、界面活性剤は、「Surface Active Agents」Vol.1,by Schwartz & Perry,Interscience 1949,Vol.2 by Schwartz,Perry & Berch,Interscience 1958,および/もしくは「McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents」published by Manufacturing Confectioners Companyの現行版のような周知の教科書、または「Tenside Taschenbuch」,H.Stache,2nd Edn.,Carl Hauser Verlag,1981;「Handbook of Industrial Surfactants」(4th Edn.)by Michael Ash and Irene Ash;Synapse Information Resources,2008.に記載されている界面活性剤から選択されてもよい。陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、双性イオンまたは両性、いずれのタイプの界面活性剤も使用することができる。好ましくは、1種または複数の界面活性剤は、陰イオン性、非イオン性界面活性剤、または陰イオン性および非イオン性界面活性剤の組み合わせである。より好ましくは、1種または複数の界面活性剤は陰イオン性である。
【0068】
特に好ましい界面活性剤は石鹸である。石鹸は、本発明の抗菌性組成物の身体の洗浄用途に適する界面活性剤である。石鹸は、好ましくはC
8−C
24の石鹸、より好ましくはC
10−C
20の石鹸、最も好ましくはC
12−C
16の石鹸である。石鹸は、1個または複数の炭素−炭素二重結合または三重結合を有しても、有していなくてもよい。石鹸の陽イオンは、例えばアルカリ金属、アルカリ土類金属またはアンモニウムである。好ましくは、石鹸の陽イオンは、ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムから選択される。より好ましくは、石鹸の陽イオンはナトリウムまたはカリウムである。
【0069】
石鹸は、脂肪および/または脂肪酸を鹸化することにより得ることができる。この脂肪または油は、一般に獣脂、獣脂ステアリン、パーム油、パームステアリン、大豆油、魚油、ヒマシ油、米ぬか油、ひまわり油、やし油、ババスー油、パーム核油、他などの石鹸製作に使用される脂肪または油であってもよい。上記プロセスにおいて、脂肪酸は、ココナッツ、米糠、落花生、獣脂、パーム、パーム核、綿実、大豆、ヒマシ油などから選択される油/脂肪に由来する。脂肪酸石鹸はまた合成的に調製することができる(例えば石油の酸化、またはフィッシャー−トロプシュプロセスによる一酸化炭素の水素化によって)。トール油中に存在するものなどの樹脂酸が使用されてもよい。ナフテン酸もまた適切である。
【0070】
獣脂脂肪酸は様々な動物源に由来してよい。パーム油からのもの、ならびに様々な動物獣脂に由来するものおよびラードなどの他の同様の混合物も含まれる。
【0071】
典型的な脂肪酸のブレンドは、5〜30重量%のココナッツ脂肪酸および、70〜95重量%の脂肪酸ex硬化米ぬか油からなる。例えば落花生、大豆、獣脂、パーム、パーム核などの他の適切な油/脂肪に由来する脂肪酸もまた他の所望の比率で使用されてもよい。本発明の固体形状で存在する場合、石鹸は、好ましくは組成物の30〜80重量%、より好ましくは50〜80重量%、一層好ましくは55〜75重量%の量で存在する。石鹸は、組成物の液状形状で存在する場合、好ましくは組成物の0.5〜20重量%、より好ましくは1〜10重量%で存在する。
【0072】
他の好ましい界面活性剤は、脂肪酸グリシナートおよび脂肪族両性カルボン酸塩である。これらの界面活性剤は、スキンおよび毛髪の浄化組成物において穏やかな洗浄力および高度の発泡性のために特に好まれる。脂肪酸グリシナートは、例えばココイル・グリシン・ナトリウムを含むグリシンの脂肪酸アミドの塩である。脂肪族両性カルボン酸塩は、例えばラウロ両性酢酸ナトリウム(すなわち2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ウンデシル−4,5−ジヒドロイミダゾール−1−イウム−1−イル]酢酸ナトリウム)を含む両性界面活性剤である。適切な界面活性剤のまた別の例は、アシルイセチオン酸塩を含むイセチオン酸塩の誘導体である。
【0073】
本発明の抗菌性組成物はまた、硬質表面の浄化用途に有用である。そのような用途において、好ましい界面活性剤は、製品が液状形状である場合、C
8−C
22、好ましくはC
8−C
16脂肪族アルコールエトキシラートなどの、1〜8個のエチレンオキシド基の間を含む非イオン性界面活性剤である。硬質表面の浄化用途のための製品が固体の形状の場合、界面活性剤は、好ましくは第一級アルキル硫酸塩、第二級アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、エトキシ化アルキル硫酸塩、またはアルコールエトキシラート非イオン性界面活性剤から選択される。本組成物は、アルキルエーテル硫酸塩、好ましくは天然または合成供給源からの1〜3個のエチレンオキシド基の間を有するものなどの陰イオン界面活性剤、および/またはスルホン酸をさらに含んでよい。特に、ラウリルエーテル硫酸ナトリウムが好ましい。アルキルポリグルコシド、好ましくはC6からC16の間の炭素鎖長を有するものもまた、組成物中に存在してもよい。他の種類の有用な界面活性剤は、長鎖第四級アンモニウム化合物など陽イオン界面活性剤、およびベタインおよびアルキルジメチルアミンオキシドなどの両性界面活性剤を含む。液状形状の硬質表面の浄化用途の適切な界面活性剤濃度は、一般に組成物の約0.5〜10重量%、好ましくは1〜5重量%である。固体組成物において、界面活性剤に、好ましくは組成物の5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%で存在する。
【0074】
本発明の抗菌性組成物は、口腔ケア組成物、例えば歯磨き/練歯磨きまたは口すすぎ製品に有用である。そのような用途において、好ましい界面活性剤は、性質が陰イオン性、非イオン性または両性であるが、好ましくは陰イオン性または両性である。陰イオン界面活性剤は、好ましくはアルカリ金属アルキル硫酸塩、より好ましくはラウリル硫酸ナトリウム(SLS)である。陰イオン界面活性剤の混合物も用いられてよい。両性界面活性剤は、好ましくはベタイン、より好ましくはアルキルアミドプロピルベタイン(ここで、アルキル基は直鎖状のC
10−C
18鎖である。)、最も好ましくは、コカミドプロピル(cocoamidopropyl)ベタイン(CAPB)である。両性界面活性剤の混合物も用いられてよい。口腔ケア用途において適切な界面活性剤濃度は、一般に全組成物の約2重量%〜約15重量%、好ましくは約2.2重量%〜約10重量%、より好ましくは約2.5〜約5重量%である。
【0075】
したがって、抗菌性組成物は、界面活性剤として石鹸、アルキル硫酸塩または直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩を含むのが非常に好ましい。より好ましくは、1種または複数の界面活性剤は、石鹸、アルキル硫酸塩および直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩からなる群から選択される。殺菌剤成分はまた分散液の形状で調合することができる。分散液の溶媒成分は、有機溶媒または水、好ましくは水であってもよい。そのような分散液は、アジュバント、例えば、共溶媒、増粘剤、抗凍結剤、分散剤、充填剤、顔料、界面活性剤、バイオ分散剤、ポリカチオン、安定剤、スケール防止剤および防食添加剤を含むことができる。
【0076】
両方の殺菌剤がそれぞれ最初に溶媒と共に調合される場合、第1の殺菌剤に使用される溶媒は、他方の市販の殺菌剤を調合するために使用される溶媒と同じでも異なっていてもよいが、水がほとんどの産業用殺生剤用途に好ましい。2種の溶媒が混和性であることが好ましい。
【0077】
本組成物は、当業者に公知の様々な追加の成分をさらに含んでよい。そのような追加の成分は、香料、顔料、防腐剤、皮膚軟化薬、日焼け止め、乳化剤、ゲル化剤、増粘剤、湿潤剤(例えばグリセリン、ソルビトール)、金属イオン封鎖剤(例えばEDTA)またはポリマー(例えばメチルセルロースなどを構成するためのセルロース誘導体)を含むがこれらに限定されない。
【0078】
抗菌性組成物は、固体、液体、ゲルまたはペーストの形状をしていてもよい。当業者は、1種または複数の担体材料および/または界面活性剤を選択することにより様々な型の組成物を調製することができる。本発明の抗菌性組成物は、清浄化およびケア、特に皮膚清浄化および皮膚のケアに有用である。抗菌性組成物は、洗い流さない製品または洗い流す製品、好ましくは洗い流す製品として使用することができることが目論まれる。本発明の抗菌性組成物も、例えば、ガラス、金属、プラスチックなどの硬質表面の清浄化およびケアに使用することができる。
【0079】
当業者は、本発明の殺菌剤成分を、繁殖場所に連続して、同時に添加してもよく、または繁殖場所に添加される前に組み合わせてもよいことを認識している。第1の殺菌剤および第2の殺菌剤成分を繁殖場所に同時にまたは連続して添加することが好ましい。殺菌剤が同時にまたは連続して添加される場合、個々の成分は、例えば、溶媒、増粘剤、抗凍結剤、着色剤、金属イオン封鎖剤(エチレンジアミン四酢酸、エチレンジアミン二コハク酸、イミノ二コハク酸およびその塩など)、分散剤、界面活性剤、バイオ分散剤、ポリカチオン、安定剤、スケール防止剤および防食添加剤などのアジュバントを含んでいてもよい。
【0080】
本発明の殺菌薬組成物は、攻撃を受ける繁殖場所の上へ、その中にまたはそこで殺菌に効果的な量の組成物を導入することによって微生物の繁殖を阻止または死滅させるために使用することができる。
【0081】
適切な繁殖場所は、例えば以下を含む。電子素子被膜(electrocoat)堆積システム、冷却塔および空気洗浄器を含む工業用工程用水;ガス洗浄塔;排水処理;装飾用噴水;逆浸透濾過;限外濾過;バラスト水;蒸発凝縮器および熱交換器;パルプおよび紙の処理液ならびに添加剤;無機質スラリー;デンプン;プラスチック;乳剤;分散液;塗料;ラテックス;ニス剤などの被膜;マスチック、コーキングおよびシーラントなどの建築製品;セラミック接着剤、カーペット裏地接着剤および積層接着剤などの建築接着剤;産業用または消費者接着剤;写真用化学薬品;印刷液;掃除器、衛生用品、消毒剤、ワイパー、石鹸、清浄剤、床磨き剤および洗濯所洗浄水を含むレストラン、ヘルスケア施設、学校、食品加工施設および農場において使用される家庭および施設用の製品;化粧品;トイレタリー;シャンプー;金属加工油;コンベヤー潤滑剤;作動液;革および革の加工製品;織物;織物および織物の加工製品;合板、ボール紙、壁板、チップボード、積層ビーム、配向させたストランドボード(strandboard)、ハードボード、およびパーティクルボードなどの木質ならびに木材加工製品;注入液、破砕液、掘削泥水および生じた水などの石油ならびにガスの加工液;燃料輸送および貯蔵システム;農業用アジュバント保存;界面活性剤の保存;医療用具;診断薬の保存;プラスチックまたは紙食品ラップなどの食品の保存;食品、飲料、および工業用工程パスツール殺菌器;便器;レクリエーション用水;プール;および温泉。
【0082】
好ましい実施形態において、本組成物は、皮膚への適用に特に適している。例えば、手、顔、身体または口腔のような表面を本発明の組成物と適切に接触させることができる。他の好ましい実施形態において、表面は何らかの硬質表面である。通常、そのような硬質表面は、一般に浄化を必要とし、またしばしば衛生化または消毒を必要とする表面である。そのような表面は多くの家庭または産業環境において見つけることができ、例えば、台所および浴室表面、食卓面、床、壁、窓、器具、刃物および陶器を含むことができる。そのような表面は、多くの様々な材料、例えばプラスチック、木材、金属、セラミック、ガラス、コンクリート、大理石および塗料表面から作製することができる。好ましい実施形態において、本組成物は、上文に記載された表面以外の繁殖場所で、そのような消毒、微生物数の低減または衛生の改善のために使用することができる。
【0083】
好ましい実施形態において、本発明は、ホームケア製品およびパーソナルケア製品中での使用の、またはそこへ組み込むための、本発明による組成物に関する。より好ましくは、本発明のこの実施形態は、ホームケア製品またはパーソナルケア製品である、本発明による組成物に関する。
【0084】
「ホームケア製品」は、家またはその中味のいずれかを取り扱い、浄化、手入れまたは調整するために使用される製品である。前述のものは、家、ならびに衣服、織物および/または布繊維などの家庭の中味の表面、備品および雰囲気を取扱い、浄化、清浄化、手入れまたは調整する際の、ならびに前述の製品のすべてを製作する際の使用または適用に関する、またはその使用もしくは適用を有する組成物、製品またはその組み合わせを含むがこれらに限定されない。「パーソナルケア製品」は、人の取扱い、浄化、手入れまたは調整のための製品である。前述のものは、人(特に皮膚、毛髪および口腔を含む)を取扱い、浄化、清浄化または調整する際の、ならびに前述のすべてを製作する際の使用または適用に関する、またはその使用もしくは適用を有する化学薬品、組成物、製品またはその組み合わせを含むがこれらに限定されない。ホームケア製品およびパーソナルケア製品は、例えば大量販売銘柄の下に市場に出される製品であり、非限定的な例は、棒状石鹸、脱臭剤、シャンプー、および家の表面衛生剤/消毒薬である。
【0085】
本発明の別の態様によると、表面を消毒する方法であって、
a.本発明による組成物を表面に適用するステップ;および
b.表面から組成物を除去するステップを含む方法が提供される。
【0086】
本発明による方法はまた、表面から組成物を除去するステップを含む。ここに、組成物の除去とは、微量の組成物が表面に残存してもよいという理由で、組成物を部分的に除去することも包含する。皮膚の洗浄または硬質表面の浄化などの多くの典型的な状況において、組成物の一部(特に特定の活性成分)が表面に残存する場合、それは許容されるか、または時には望ましいことさえある。そのため、ステップbは、組成物重量の少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%、さらに好ましくは少なくとも25%、なお好ましくは少なくとも50%、しかしもっと好ましくは少なくとも75%を除去することを好ましくは伴う。好ましくは、本組成物を除去するステップは、適切な溶媒で表面をすすぎ、または適切なワイパーで表面を拭くことを含み、より好ましくは、このステップは、適切な溶媒で表面をすすぐこと、または適切なワイパーで表面を拭くことからなる。代替として除去ステップがまた、例えば組成物が揮発性成分、例えば溶媒を含む場合、組成物の一部の蒸発を含むことができる。
【0087】
表面をすすぐのに適する媒体は水であるが、また例えば水とアルコールの混合物であってもよい。次いで、好ましくは組成物の何らかの可視または知覚できる残渣を除去するために、それは、所定の時間後十分な量の水ですすがれる。代替として、アルコール拭きまたは水/アルコール含浸ワイパーが、目視で抗細菌組成物のない表面にすべく拭くために使用されてもよい。組成物を除去するステップ(例えば表面をすすぐまたは拭くことによる)は、本発明による組成物の驚くほど速い抗菌作用のために、表面に組成物を適用するステップの開始後、好ましくは5分未満、より好ましくは2分未満、一層好ましくは1分未満、なお好ましくは30秒未満、しかしより好ましくは20秒未満に開始される。たとえ部分的な微生物の死滅が本発明による組成物を適用してからほぼ瞬間的であろうとも、最適な抗菌作用を達成するためには、本組成物を表面から除去するステップが、表面に組成物を適用するステップの開始後、少なくとも5秒、好ましくは少なくとも10秒、より好ましくは少なくとも15秒に開始されることが好ましい。これらの時間に時間間隔を含めた組み合わせも好ましい。そのため、特に表面から組成物を除去するステップ(すなわちステップb)は、表面へ組成物を適用するステップ(すなわちステップa)の開始後、2分〜5秒の間、より好ましくは1分〜10秒の間、さらに好ましくは30〜10秒の間、なお好ましくは20〜15秒の間で開始されることが好ましい。
【0088】
消毒時間
組成物の適用からすすぎまたは拭きの間のこれらの時間は、表面の最適な清浄化および衛生化を保証するためには、好ましくは消毒時間と関係する。したがって、本発明は、好ましくは、方法であって、前記方法の消毒時間Tは、300秒未満、好ましくは60秒未満、より好ましくは15秒未満であり;ここで、Tは、組成物を微生物培養物に添加する瞬間から培養物の単位体積当たりの微生物の数が、100000の因子で減少するまでの経過時間として定義され;ここで、微生物の初期の数は、好ましくは1ミリリットル当たり約100000000の微生物を超え、ここで、組成物は好ましくは液状組成物である方法に関する。
【0089】
本方法の消毒作用(消毒時間Tとして表してもよい)は、好ましくは以下に記載される実施例1のプロトコルに従って求められる。この試験は、微生物培養物が懸濁液中に維持される、標準化された試験環境に関係する。当業者に明らかである上記判定基準に消毒時間を適合するように適応させることを条件として、同様に適切な試験は、欧州標準EN1276に記載されている標準懸濁液法である。代替として、国際公開第2010/046238号に記載されている試験法の1つが、例えば消毒作用を確立するために適用されてもよい。
【0090】
そのような試験法はまた、好ましくは、本発明による抗菌性組成物中の1種または複数の成分の最適な濃度を求めるために、当業者によって使用されてもよい。
【0091】
代替として、本方法が表面消毒を対象としているので、消毒時間も表面を含む試験法によって求めてもよい。したがって、本発明は、好ましくは本発明による方法に関し、ここで、前記方法の表面消毒時間T2は、60秒未満、好ましくは15秒未満であり、ここで、T2は、消毒される表面に組成物を適用する瞬間から始まる時間として定義され、その後、微生物の初期の数が、1平方センチメートル当たり、好ましくは10
3、より好ましくは10
5、一層好ましくは10
7を超える、単位面積当たりの微生物の数が、10000の因子減少する(すなわち4桁の減少)。そのような試験は、例えば国際公開第2010/046238号に記載されているように、または欧州標準EN13697:2001およびEN1500:1997に記載されているように遂行されてもよい。
【0092】
本発明の別の好ましい実施形態は、産業用および/または施設用の製品中での使用の、またはそこへ組み込むための、本発明による組成物に関する。より好ましくは、本発明のこの実施形態は、産業用および/または施設用の製品である、本発明による組成物に関する。産業用および施設用の製品は、例えば職業的銘柄の下に市場に出されている製品であり、非限定的な例としては、産業、施設、清掃業、および医療用浄化、定置浄化、給食、畜産および農産物用である。産業用および/または施設用の製品はまた、診療所、病院および/または他の施設向けの人(手の衛生剤など)の浄化のための製品を含む。
【0093】
別の好ましい実施形態において、本発明はまた、ホームケア製品またはパーソナルケア製品を含む本発明による方法または使用に関する。例えば、本発明による方法は、本発明による組成物の適用をステップaに含み、組成物が、上記のホームケア製品およびパーソナルケア製品中での使用の、またはそこへ組み込むための組成物である方法であってもよい。同様に、別の好ましい実施形態において、本発明はまた、産業用および/もしくは施設用の製品を含む方法または本発明による使用に関する。例えば、本発明による方法は、本発明による組成物の適用をステップaに含み、組成物が、上記の産業用および/もしくは施設用の製品中での使用の、またはそこへ組み込むための組成物である方法であってもよい。
【0094】
ホームケアまたはパーソナルケア分野で使用される製品および/または方法は、産業用および/または施設用の分野で使用される製品および/または方法とは一般に異なる。したがって、例えば、ホームまたはパーソナルケア製品として市場に出される製品は、一般に、産業用および/または施設用の使用向け製品としては市場に出されず、逆もまた同じである。したがって、本発明の特定の好ましい実施形態は、実施に移される場合は1つの分野に関連し、他方には関連しない。
【0095】
繁殖場所での微生物の繁殖を阻止または抑制するのに必要な本発明の組成物の特定の量は、保護される特定の繁殖場所に依存する。通常、繁殖場所での微生物の繁殖を抑制する本発明の組成物の量は、それが繁殖場所で組成物の殺菌剤成分の合計0.02から4%を供給する場合、十分である。組成物の殺菌剤成分が繁殖場所に少なくとも0.05%、好ましくは少なくとも0.1%、好ましくは少なくとも0.2%、好ましくは少なくとも0.3%、好ましくは少なくとも0.4%の量で存在することが好ましい。組成物の殺菌剤成分は、4%以下、好ましくは2%以下、好ましくは1%以下の合計量で繁殖場所に存在することが好ましい。
【0096】
その表面がヒトまたは動物の身体の表面である場合、好ましくは、本方法は表面を消毒する非治療的方法である。
【0097】
[実施例]
材料および方法
本発明の組み合わせの相乗効果は、注目する生命体に対して化合物の広範囲の濃度および比を試験することにより示した。当業者は、特定の組み合わせに対する他の微生物の感度は変動し、その結果、複数の化合物のそれぞれの、またはその両方の濃度、比は、これらの実施例において詳述されたものから変動し得ることを認識している。濃度および比は、異なった試験条件下、または異なった試験法でも変動し得る。
【0098】
相乗効果の1つの尺度は、Kull,F.C.;Eisman,P.C.;Sylwestrowicz,H.D.およびMayer,R.L.,in Applied Microbiology 9:538−541(1961)によって記載されている工業的に容認された方法であり、式:
Q
a/Q
A+Q
b/Q
B=相乗効果指数(「SI」)
によって求めた比を使用する。
【0099】
ここで、Q
A=単独で作用する、終点(化合物AのMBC)を生じた化合物A(第1の成分)のパーセント濃度
Q
a=混合物中の、終点を生じた化合物Aのパーセント濃度
Q
B=単独で作用する、終点(化合物BのMBC)を生じた化合物B(第2の成分)のパーセント濃度
Q
b=混合物中の、終点を生じた化合物Bのパーセント濃度。
【0100】
Q
a/Q
AとQ
b/Q
Bの和が1より大きい場合、対立関係を示す。和が1と等しい場合、加成性を示し、1未満の場合、相乗効果を示す。SIが低いほど、その特定の混合物が示す相乗効果は大きい。殺菌剤の最小生物致死濃度(MBC)は、試験する微生物の完全な死滅をもたらす特定の一組の条件下で試験した最低濃度である。
【0101】
相乗効果試験は、35%ジプロピレングリコール(DPG)を含有するリン酸緩衝液を用いて標準マイクロタイタープレートアッセイを使用して行った。この方法で、化学薬品の広範囲の組み合わせを、様々な濃度の成分(B)の存在下で成分(A)の高分解能MBCアッセイを行うことによって試験した。高分解能MBCは、マイクロタイタープレートの1つのカラムに様々な量の殺菌剤を添加し、続いて自動液体取扱いシステムを使用して10倍希釈して一系列の密に間隔を置いた終点を得ることにより求めた。MBCプレートには、一度に試験微生物を1つのカラムに接種した。接種したウェルのアリコートは、15秒で5分間混合し保持した中和剤(D/E中和培養液)含有プレートに移動させ、次にトリプチケースソイ培養液(TSB)を含有する繁殖プレートに移動させた。TSBプレートを37℃でインキュベートし、24時間で繁殖の有無を読み取った。15秒で試験生命体の完全な死滅(マイクロタイタープレート中の繁殖がないことによって証明される)がもたらされる、試験した最低水準が、最小生物致死濃度(MBC)である。
【0102】
本発明の組み合わせの相乗効果は、細菌エシェリキア・コリ(大腸菌−ATCC#10536)に対して1mL当たりおよそ1×10
8の細菌の濃度で求めた。この微生物は、多くの消費者および産業用途での自然の汚染物質を代表する。プレートは、37℃で24時間のインキュベーション時間後、微生物の増殖(濁度)について目視で評価してMBCを求めた。
【0103】
本発明の組み合わせの相乗効果の実証のための試験結果は、以下の表1〜表38に示される。各表は、特定の微生物に対する、2種の成分の特定の組み合わせ;試験した微生物に対する結果;第1の成分単独(Q
A)、第2の成分単独(Q
B)、混合物中の第1の成分(Q
a)および混合物中の第2の成分(Q
b)のMBCによって測定した終点活性(重量%);算定SI値;および試験した各組み合わせの相乗効果の比(第1の成分対第2の成分すなわちA/B)の範囲を示す。
【0104】
以下の表のデータは、相乗効果があると分かった比の範囲を含む。(濃度がQ
AまたはQ
B以上であった組み合わせに収集したデータは報告されない。)これらのデータは、その組み合わせが相乗効果があるというよりむしろ加成的であった場合に予想されるより、成分AおよびBの特定の組み合わせが、微生物に対して増強された制御を示すことを示す。
【0105】
表1
第1の成分(A)=5−イソプロピル−2−メチルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表1】
【0106】
試験した5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.25〜1/0.38の範囲である。
【0107】
表2
第1の成分(A)=3−イソプロピル−5−メチルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表2】
【0108】
試験した3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.17〜1/3.3の範囲である。
【0109】
表3
第1の成分(A)=4−イソプロピル−3−メチルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表3】
【0110】
試験した4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.25〜1/3.3の範囲である。
【0111】
表4
第1の成分(A)=(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表4】
【0112】
試験した(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.08〜1/0.33の範囲である。
【0113】
表5
第1の成分(A)=4−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表5】
【0114】
試験した4−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.38〜1/3.3の範囲である。
【0115】
表6
第1の成分(A)=2−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表6】
【0116】
試験した2−tert−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−tert−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は1/3.3である。
【0117】
表7
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表7】
【0118】
試験した2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.05〜1/2.5の範囲である。
【0119】
表8
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表8】
【0120】
試験した3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.06〜1/4の範囲である。
【0121】
表9
第1の成分(A)=4−n−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表9】
【0122】
試験した4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.25〜1/4の範囲である。
【0123】
表10
第1の成分(A)=4−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表10】
【0124】
試験した4−sec−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−sec−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.25〜1/6.7の範囲である。
【0125】
表11
第1の成分(A)=3−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール
【表11】
【0126】
試験した3−tert−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−tert−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オールの相乗効果比は、1/0.13〜1/20の範囲である。
【0127】
表12
第1の成分(A)=5−イソプロピル−2−メチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表12】
【0128】
試験した5−イソプロピル−2−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。5−イソプロピル−2−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/0.38の範囲である。
【0129】
表13
第1の成分(A)=3−イソプロピル−5−メチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表13】
【0130】
試験した3−イソプロピル−5−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−イソプロピル−5−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、0.08〜1〜1/2.5の範囲である。
【0131】
表14
第1の成分(A)=4−イソプロピル−3−メチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表14】
【0132】
試験した4−イソプロピル−3−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−イソプロピル−3−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.06〜1/3.3の範囲である。
【0133】
表15
第1の成分(A)=(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表15】
【0134】
試験した(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は1/1である。
【0135】
表16
第1の成分(A)=4−プロピルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表16】
【0136】
試験した4−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/100の範囲である。
【0137】
表17
第1の成分(A)=2−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表17】
【0138】
試験した2−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/0.38の範囲である。
【0139】
表18
第1の成分(A)=2−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表18】
【0140】
試験した2−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/2〜1/7.5の範囲である。
【0141】
表19
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表19】
【0142】
試験した2−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.19〜1/10の範囲である。
【0143】
表20
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表20】
【0144】
試験した3−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.06〜1/2.5の範囲である。
【0145】
表21
第1の成分(A)=4−n−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表21】
【0146】
試験した4−n−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−n−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.5〜1/100の範囲である。
【0147】
表22
第1の成分(A)=4−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表22】
【0148】
試験した4−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−sec−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/1〜1/75の範囲である。
【0149】
表23
第1の成分(A)=3−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
【表23】
【0150】
試験した3−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−tert−ブチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/2.5の範囲である。
【0151】
表24
第1の成分(A)=5−イソプロピル−2−メチルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表24】
【0152】
試験した5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。5−イソプロピル−2−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/3.75〜1/15の範囲である。
【0153】
表25
第1の成分(A)=3−イソプロピル−5−メチルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表25】
【0154】
試験した3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/0.05〜1/3の範囲である。
【0155】
表26
第1の成分(A)=4−イソプロピル−3−メチルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表26】
【0156】
試験した4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/3〜1/6の範囲である。
【0157】
表27
第1の成分(A)=(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表27】
【0158】
試験した(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。(E)−2−(プロパ−1−エニル)フェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/0.04〜1/15の範囲である。
【0159】
表28
第1の成分(A)=4−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表28】
【0160】
試験した4−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/0.13〜1/10の範囲である。
【0161】
表29
第1の成分(A)=2−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表29】
【0162】
試験した2−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/3.75〜1/5の範囲である。
【0163】
表30
第1の成分(A)=2−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表30】
【0164】
試験した2−n−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。2−n−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/0.1〜1/5の範囲である。
【0165】
表31
第1の成分(A)=3−n−プロピルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表31】
【0166】
試験した3−n−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−n−プロピルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/0.05〜1/10の範囲である。
【0167】
表32
第1の成分(A)=4−n−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表32】
【0168】
試験した4−n−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−n−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/0.5〜1/5の範囲である。
【0169】
表33
第1の成分(A)=4−sec−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表33】
【0170】
試験した4−sec−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。4−sec−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/1〜1/3.75の範囲である。
【0171】
表34
第1の成分(A)=3−tert−ブチルフェノール
第2の成分(B)=2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
【表34】
【0172】
試験した3−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの比は、1/0.025〜1/350の範囲であった。3−tert−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノールの相乗効果比は、1/0.25〜1/0.38の範囲である。
【0173】
以下の殺菌剤の組成物は、試験して相乗効果がないことが分かった。3−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−イソプロピル−3−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−tert−ブチル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−n−ブチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−ペンチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;3−イソプロピル−5−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−tert−ブチル−5−メチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−ペンチルフェノールと(1R,2S,5R)−5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;3−n−プロピルフェノールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;3−n−プロピルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;4−n−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−ペンチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、1/0.025〜1/400の重量比で試験;2−tert−ブチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−sec−ブチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−sec−ブチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−sec−ブチルフェノールと(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オール、1/0.025〜1/300の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと5−メチル−2−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−2−エノール、1/0.025〜1/450の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、1/0.025〜1/400の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと3,7−ジメチルオクタ−1,6−ジエン−3−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールと(E)−3,7−ジメチルオクタ−2,6−ジエン−1−オール、1/0.025〜1/250の重量比で試験;4−クロロ−2−イソプロピル−5−メチルフェノールとcis−3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと2−((1s,4r)−4−プロピルシクロヘキシル)プロパン−1,3−ジオール、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−ヒドロキシジフェニルメタンと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;4−ヒドロキシジフェニルメタンと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール、1/0.025〜1/400の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オールと(1S,2S,5R)−2−イソプロピル−5−メチルシクロヘキシルアセタート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルプロピオナート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−1−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;5,6,7,8−テトラヒドロナフタレン−2−オールと2−(4−メチルシクロヘキサ−3−エニル)プロパン−2−イルブチラート、1/0.025〜1/1100の重量比で試験;2−シクロペンチルフェノールと2−メチル−5−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサノール、1/0.025〜1/350の重量比で試験;および4−ペンチルフェノールと(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール、1/0.025〜1/250の重量比で試験。
【0174】
本発明において請求される2種類の有効成分間の相乗効果のある相互作用を求めるためにさらなる実験を行った。慣用名を有する実験のこの組で考慮する有効成分は次の通りであった。
【0175】
(S)−(−)−ペリリルアルコールとしても知られる(4S)−(4−(プロパ−1−エン−2−イル)シクロヘキサ−1−エニル)メタノール
イソシクロゲラニオールとしても知られる2,4,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
フロラロールとしても知られるtrans−4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール
ジヒドロフロラロールとしても知られる2,4−ジメチルシクロヘキシルメタノール
5−イソプロピル−2−メチルフェノール(カルバクロールとしても知られる)
測定に使用した実験法は、下記の通りである。
【0176】
大腸菌のストック
エシェリキア・コリ(10536菌株)の終夜培養物を合計体積50mlのTSB培養液中で調製し、150rpmで振盪し37℃で約18時間増殖させた。この終夜の大腸菌培養物1mlを50mlの新鮮なTSB培養液に移し、150rpmで37℃で約4時間インキュベートした。この培養物を等量に分割し、15分間4000rpmで遠心分離機にかけ、無菌食塩水(0.85%NaCl)で洗浄し、もう一度遠心分離機にかけ、食塩水に再懸濁して、この特定の生命体の1ミリリットル当たり約10
8個の細胞に相当する0.8OD
620の最終濃度が得られた。ここに、OD
620は、620nmの波長で1.0cmの路長のキュベット中の試料の吸光度を示す。この細菌のストックは、抗菌性有効成分についてアッセイ(3回反復)するために使用した。
【0177】
プロトコル
以下のアッセイでは、96ウェルのマイクロタイタープレート(MTP)の半分にわたって6回の希釈を使用して、8種の物質の試験を記載する。この手法を使用すると、プレートカラム1−6および7−12の半分ずつでこの組を繰り返し、1つの希釈プレート全体で16の有効成分(反復なしで)をアッセイすることが可能である。
【0178】
試験する有効成分の1M溶液をジメチルスルホキシド(DMSO)中に調製した。下記のように細菌懸濁液を添加する場合、有効成分のさらなる希釈を可能にするために(270μlから300μlへの希釈)、1.11倍の所望の最終濃度の有効成分のストック溶液を、例えば0.89%w/v溶液が0.8%w/vの所望の「試験内」濃度に調製されるように水にDMSO溶液を希釈することにより調製した。
【0179】
最終濃度で1.11倍の物質のアリコート(270μl)を、1カラム(A1−H1)に沿ってMTPのウェルへ分注した。このMTPは「選別プレート」として標識付けした。
【0180】
「希釈プレート」と標識付けした別のMTPにおいて、ディフコ(DIFCO)組成物からのD/E中和溶液270μlを、カラム1に添加した。中和溶液の組成は以下の通りであった。カゼインの膵臓消化物5.0g/L;酵母エキス2.5g/L;デキストロース10g/L、チオグリコール酸ナトリウム1.0g/L、チオ硫酸ナトリウム6.0g/L;重亜硫酸ナトリウム2.5g/L;ポリソルベート80、5.0g/L;レシチン7.0g/L;7.6±0.2の範囲のpHを有するブロモクレゾールパープル0.02g/L。
【0181】
トリプトン希釈溶液270μlを希釈MTP(カラム2−6)の残りすべてのウェルに添加した。
【0182】
次いで、8チップある多チャネルピペットを使用して列A−Hの8ウェルと平行に同一体積の細菌ストックを吸引、分注し、細菌のストック(30μl)を、選別プレート中の調製した有効成分の溶液270μlに添加し混合した。15秒の接触時間の後、調製した希釈プレート中のD/E中和溶液270μl中へ混合物30μl量を移し、吸引を使用して混合することによって混合物をクエンチした。D/E中和溶液中に正確に5分後、30μl量を希釈MTPのカラム1からカラム2に移して混合し、次に30μl量をさらにカラム2からカラム3に移した。このプロセスは、プレートにわたってカラム6まで連続的に繰り返して細菌を希釈した。
【0183】
希釈MTPの各ウェルからの30μl量は、最低細菌濃度(最大希釈、カラム6)から開始し最大細菌濃度(カラム1)まで、トリプトンソイ寒天(Tryptone Soya Agar)(TSA)プレートの前もって標識付けした区分に移した。30μl接種物のスポットが乾燥できるように、TSAプレートを約2時間置き、次いで、プレートは裏返し、37℃で終夜インキュベートし、次に標識希釈物で細菌コロニーを数えて細菌増殖に対する有効成分の影響を求めた。
【0184】
結果の算定
細菌コロニーの数が数えられるTSAプレートの区分をまず求めることによって、平均細菌生存数N
MBS(Log CFU/mlで表される)が得られる。この区分のコロニー数から、N
MBSは式:
N
MBS=log{N
col・10
DF・100/3}
によって算定される。ここに、N
colはコロニーの計数であり、DFは、TSAプレート区分に対応するMTPウェルから得られた希釈係数である。(すなわち、DFはクエンチの1から最大希釈の6までの範囲であってよい)。係数100/3は、接種物スポットの体積から1ミリリットルへの変換係数である。
【0185】
すべてのアッセイ試験は3回反復して行った。報告した平均生存細菌の結果はそのような三つ組の平均であり、その誤差は対応する標準偏差である。
【0186】
したがって約7のN
MBSの値は、第5の希釈ウェル、すなわちDF=5である約3コロニーの計数に対応する。細菌が生物致死性でない物質にさらされる場合、一般に約7のそのような計数が観察される。TSAプレートのどの区分にも生存コロニーが観察されない場合、これは完全な死滅として解釈され、N
MBS=0の値が報告される。
【0187】
データは以下の表に要約される。
【表35】
【表36】
【表37】
【0188】
表35から表37のデータは、本発明において請求される有効成分の組み合わせ間の相乗効果のある相互作用を示す。
【0189】
界面活性剤基剤中での効能を自動評価するためのモデル界面活性剤媒体の試験方法における本発明による有効成分の殺菌作用
これらの実施例において、有効成分の組み合わせの効能を、2.85%のココイル・グリシン・ナトリウムおよび1.85%のラウロ両性酢酸ナトリウムを含む界面活性剤清浄化調合物中で試験した。
【0190】
これは、手洗浄中の5.7%のココイルグリシナートおよび3.7%の%ラウロ両性酢酸ナトリウムを含有するニートな調合物を水で希釈した使用の50%に対応する。
【0191】
試験内の細菌接種物での希釈を可能にするために、界面活性剤成分および試験する有効成分の濃度が最終の所望の濃度の1.1倍になるように溶液を調製した。溶液は、環境温度でpHメータを用いて測定して水酸化ナトリウム溶液の滴下によってpH10.0に手作業で調節した。
【0192】
本発明の組み合わせの効能は、エシェリキア・コリ(大腸菌−ATCC #10536)に対してmL当たりおよそ1×10
8個の細菌の濃度で求めた。
【0193】
試験は、自動液体取扱いシステムを使用し、標準マイクロタイタープレートアッセイを使用して行った。界面活性剤試験液の270μlをマイクロタイタープレートの各ウェルへピペットで移し、次いで細菌懸濁液30μlを添加した。細菌曝露の正確に15秒後、細菌の細胞の30μl量を抜き取り、D/Eクエンチ溶液270μlに移した。D/Eクエンチの5分後、次には光学濃度(OD)を2つの特定波長(450nmおよび590nm)で各プレートについて測定した。これによって、細菌増殖が観察される場合、OD
450の読取りはD/Eクエンチの黄色に特異的であるが、細菌増殖が観察されない場合には保持されるOD
590がD/Eクエンチの初期の紫色に対して特異的であるので、抗菌活性の二重の照合となる。時間0でのOD測定後、次いで、プレートは、OD測定を繰り返す前に37℃で終夜(16時間)インキュベートした。デルタOD値は、時間0での初期値から16時間でのOD値を減じることにより算定した。細菌増殖は、OD
450の増加およびΔOD
590の減少として観察される。抗菌に効果的なシステム(インキュベーション後かなりの細菌増殖を防止するもの)を特定するために、OD読み取り値の以下の閾値変化を採用した:(1)OD
450はインキュベーションで0.2未満の吸光度単位で上昇し、(2)OD
590はインキュベーションで0.35未満の単位で減少する場合。反対に、インキュベーション後、紫から黄色の色推移に対応して、OD
450が0.2AUを超えて上昇しOD
590が0.35単位を超えて減少する場合には、試験システムは細菌増殖を可能にし、効果的であると見なされない。同一のプレート中の4回の反復測定を各試験システムについて行った。細菌の増殖を示すか、増殖を示さない反復ウェルの数はまた、色変化を追うことによって眼で容易に評価される。
【0194】
固定濃度比での有効成分の個々の成分および二元混合物についての用量応答は、一系列の終点を得るさらなる界面活性剤溶液での液の順次希釈によって得られた。
【0195】
各事例において、二元混合物は、1:2.5のフェノールとテルペン(terepene)アルコールの重量比で評価した。幾つかの選択した事例においては、組み合わせも重量比1:1で試験した。
【0196】
下表に、大腸菌に対するモデル界面活性剤溶液中のフェノールおよびテルペンアルコール単独および組み合わせの抗菌活性についてのデータを要約する。
【表38】
【0197】
表39
pH10で2.85%ココイル・グリシン・ナトリウム+1.85%ラウロ両性酢酸ナトリウム溶液中の抗菌成分の最小生物致死濃度を下表に示す。
【表39】
【表40】
【0198】
他の二元の組み合わせは同一の濃度で個々の成分を超える増強された効能を示すが、相乗効果は示さない。
【0199】
水中の黄色ブドウ球菌に対する有効成分の抗菌効能
以下に示すように黄色ブドウ球菌のストックを調製し、大腸菌について前に説明したように有効成分の抗菌効能を求めた。
【0200】
スタピュロコックス・アウレウス(菌株10788)の終夜培養物を、トリプチケース(Tripticase)ソイ(Soy)寒天(TSA)プレート上に接種し、37℃で約18時間増殖させた。黄色ブドウ球菌の培養物は、無菌食塩水(0.85%NaCl)溶液および無菌スプレッダーを使用してプレートから洗い出し、50mlの食塩水に懸濁した。この懸濁液を等量に分割し、4000rpmで15分間遠心分離機にかけた。遠心分離に続いて、ペレットを食塩水に再懸濁して、この特定の生命体については1ミリリットル当たり約10
8個の細胞に相当する、0.35OD
620の最終濃度が得られた。ここに、OD
620は、620nmの波長で路長1.0cmのキュベット中の試料の吸光度を示す。この細菌ストックは、抗菌性有効成分(3回反復して)に対してアッセイするために使用した。
【表41】
【表42】
【表43】
【0201】
黄色ブドウ球菌に対する水中でのフェノール化合物とのテルピニルアルコールの相乗効果
使用する手順は以下の通りであった。有効成分:液状有効成分を直接使用した。固体有効成分はアルコールに溶解し50%のストックを作製した。
【0202】
試験培養物の調製:培養物は、トリプトンソイ(soya)寒天中で終夜増殖させた。これを1.5×10
8−5×10
8個の細胞/mlの濃度に食塩水(0.85%のNaCl)中で懸濁した。アッセイ:9mlの水に有効成分を添加して所望の濃度にした。1mlの培養物を添加し混合した。15秒の接触後、1mlのアリコートを取り出し、中和剤に添加し、5分間維持した。未処理の細胞の対照は同様に処理した。次いで、これを希釈し平板培養した。プレートは37℃で24時間インキュベートした。プレートのコロニーを数えた。その計数はlog
10に変換した。生存物のlog数を求め、減少したlogを算定した。データは下表に要約する。
【表44】