(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも1つ以上の設定項目を表示する表示手段と、前記表示手段へ人体の一部が接触した位置を検出するタッチ操作手段と、人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知する近接検知部とを備え、
前記近接検知部において人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知すると、前記近接検知部で検知された近接検知位置の設定項目に対応する詳細設定画面を前記表示手段へ表示する操作装置であって、
前記詳細設定画面は、前記タッチ操作手段において人体の一部が前記表示手段に接触したことを検知した場合に表示される詳細設定画面を縮小した画面である操作装置。
前記表示手段は、前記近接検知部で検知された近接検知位置の詳細設定画面を表示した後、検知された人体の一部が前記表示手段から予め設定された距離以内にある場合は、前記詳細設定画面をタッチ操作可能とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の操作装置。
前記表示手段は、前記近接検知部で検知された近接検知位置の詳細設定画面を表示した後、検知された人体の一部が前記表示手段から予め設定された距離以上まで離れると、前記詳細設定画面を消去する請求項1〜4のいずれか1項に記載の操作装置。
前記表示手段は、前記近接検知部において人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知した後、予め設定された時間経過後に詳細設定画面を表示する請求項1〜5のいずれか1項に記載の操作装置。
洗い、すすぎ、脱水等の洗濯に関する設定項目を表示する表示手段と、前記表示手段へ人体の一部が接触した位置を検出するタッチ操作手段とを備えた操作装置において、人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知する近接検知部を備え、前記近接検知部において人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知すると、前記近接検知部で検知された近接検知位置の設定項目に対応する詳細設定画面を前記表示手段へ表示する洗濯機であって、
前記詳細設定画面は、前記タッチ操作手段において人体の一部が前記表示手段に接触したことを検知した場合に表示される詳細設定画面を縮小した画面である洗濯機。
【背景技術】
【0002】
従来の家電機器の一例として示されている洗濯機には、LEDやセグメント液晶などの表示手段と、操作ボタンからなる操作手段とを備えた操作装置が搭載されており、洗い、すすぎ、脱水等の洗濯に関する設定項目を表示手段に表示し、それぞれに対応する操作ボタンを押下することにより、ユーザの好みに応じて機能の選択や条件の設定など、洗濯に関する設定を行っている。
【0003】
しかしながら、洗濯コースの増加や機能の増加に伴い、設定項目や表示項目が増加し、表示手段上に表示される情報が煩雑になる、といった課題や、操作ボタンが増加することにより操作性が損なわれるといった課題を有していた。
【0004】
そのため、タッチパネルと液晶画面を使用して、多数の表示項目の表示ができ、それぞれの表示が見やすく、操作も容易とする技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
ここで、特許文献1に記載された洗濯機の操作装置を
図13に示す。
図13において、操作装置はマトリクス型の液晶ディスプレイからなる表示手段102と、タッチパネルからなるタッチ操作手段103から構成され、前記表示手段102上に表示する画面は、洗濯コースを選択する標準ボタン701と、手洗いボタン702と、ふとんボタン703と、各洗濯行程の設定状態を表示する洗い行程表示部704と、すすぎ行程表示部705と、脱水行程表示部706と、残時間を表示する残時間表示部707と、水量を表示する水量表示部708と、各行程の詳細設定、および水量を変更する設定ボタン711から構成される。
【0006】
以上のように構成された操作装置は、画面のレイアウトを任意に変更することが可能であり、設定時には必要な設定項目を一覧表示可能で、かつユーザが操作しやすいような大きさで画面上に配置することができる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
第1の発明は、少なくとも1つ以上の設定項目を表示する表示手段と、前記表示手段へ人体の一部が接触した位置を検出するタッチ操作手段とを備えた操作装置において、人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知する近接検知部を備えた操作装置である。
【0014】
これによって、前記近接検知部で検知された近接検知位置の設定項目に対応する詳細設定画面を前記表示手段へ表示することが可能となり、ユーザはボタンを押下することなく必要な詳細設定画面を表示することができる。
【0015】
第2の発明は、特に、第1の発明の操作装置において、前記表示手段へ表示する詳細設定画面の表示位置を、前記近接検知部からの入力位置に対して、予め設定された相対座標位置とするものである。
【0016】
これによって、前記表示手段へ表示する詳細設定画面を、前記近接検知部で検知された近接検知位置付近に表示することが可能となり、前記詳細設定画面がユーザの意図する詳細設定画面であるかどうかを直感的に判断することができ、視点を大きく変化させることなく操作することができる。
【0017】
第3の発明は、特に、第1または第2の発明の操作装置の近接検知部において、検知された人体の一部の上下左右方向への移動を検知するスライド検知部を備えたものである。
【0018】
これによって、前記近接検知部で検知された近接検知位置の詳細設定画面を表示した後、前記近接検知位置に対して指の上下左右操作があった場合、前記スライド検知部で検知された指の移動方向の設定項目に対応する詳細設定画面に切り換えて表示することが可能となり、ユーザが設定する必要のない詳細設定画面を表示させた場合においても、ボタンを押下することなく詳細設定画面を変更することができる。
【0019】
第4の発明は、特に、第1から第3のいずれか1つの発明の操作装置において、前記近接検知部で検知された近接検知位置の詳細設定画面を表示した後、検知された人体の一部が前記表示手段から予め設定された距離以内にある場合は、前記詳細設定画面をタッチ操作可能とするものである。
【0020】
これによって、前記表示手段へ表示した詳細設定画面の設定を直接設定することが可能となり、ユーザがボタンを押下する回数を増やすことなく必要な詳細設定を行うことができる。
【0021】
第5の発明は、特に、第1から第4のいずれか1つの発明の操作装置の表示手段において、記近接検知部で検知された近接検知位置の詳細設定画面を表示した後、検知された人体の一部が前記表示手段から予め設定された距離以上まで離れると、前記詳細設定画面を消去するものである。
【0022】
これによって、ユーザが設定する必要のない設定項目の詳細設定画面を表示させた場合においても、ボタンを押下することなく設定画面を消去することができる。
【0023】
第6の発明は、特に、第1から第5のいずれか1つの発明の操作装置において、前記近接検知部において人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知した後、予め設定された時間経過後に詳細設定画面を表示するものである。
【0024】
これによって、前記近接検知部で人体の一部が近接したことを検知しても、すぐに詳細設定画面を表示しないようにすることが可能となり、必要以上に詳細設定画面が表示することを防ぐことができる。
【0025】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0026】
(実施の形態1)
まず、
図1に、本発明の第1の実施の形態における洗濯機の外観の概略図を示す。
図1において、洗濯機本体101は、マトリクス型の液晶ディスプレイからなる表示手段102と、タッチパネルからなるタッチ操作手段103で構成される操作表示部111と、前記洗濯機本体101の電源および洗濯動作の開始/停止を操作する操作キー104と、ドア105から構成される。
【0027】
ここで、前記タッチ操作手段103は格子状に配列された電極パターンで構成された静電容量方式のタッチパネルであり、前記表示手段102上に粘着することにより、前記表示手段102へのタッチ位置を検出することが可能である。
【0028】
次に、
図2に、本実施の形態における洗濯機の操作表示部111の構成図を示す。
図2において、前記洗濯機本体101の操作表示部111は、前記タッチ操作手段103で検出された静電容量の変化を元にタッチ操作された内容を検知する操作検知部201と、前記操作検知部201で検知されたタッチ操作情報を元に前記表示手段102へ表示する画面を制御する表示制御部211から構成され、前記操作検知部201は、前記表示手段1
02へ人体の一部が接触したことを検知する接触検知部202と、前記タッチ操作手段103で検出された静電容量の距離方向への変化を元に前記表示手段102へ人体の一部が近接したことを検知する近接検知部203から構成される。
【0029】
ここで、前記近接検知部203には、予め人体の一部が近接したと判定する静電容量レベルが設定され、前記近接検知部203で検知された静電容量が予め設定された静電容量レベル以下となった場合、人体の一部が前記表示手段102に近接したと判定する構成とする。
【0030】
また、前記表示制御部211は、前記近接検知部203で検知された近接検知情報を元に表示する詳細設定画面の座標位置を判定する表示位置判定部212を備えた構成であり、前記表示位置判定部212には、前記詳細設定画面を表示する座標が、前記近接検知部203で検知された近接検知位置の相対座標として予め設定されているものとする。
【0031】
ここで、本実施の形態おける座標体系は、左上座標を原点座標とし、
図3の表示画面例に示すX方向、Y方向からなる座標体系とする。
【0032】
次に、本実施の形態における表示画面例を
図3に示す。
図3は、電源ON時に前記表示手段102へ表示される基本設定画面の例であり、洗濯行程を選択する洗濯行程ボタン301と、洗濯〜乾燥行程を選択する洗乾行程ボタン302と、乾燥行程を選択する乾燥行程ボタン303と、行程全体の残時間を表示する残時間表示部311と、洗い時間を設定する洗い設定ボタン321と、すすぎ回数を設定するすすぎ設定ボタン322と、脱水時間を設定する脱水設定ボタン323と、乾燥時間を設定する乾燥設定ボタン324から構成される。
【0033】
ここで、前記洗い設定ボタン321、前記すすぎ設定ボタン322、前記脱水設定ボタン323、前記乾燥設定ボタン324の各ボタンイメージの大きさは各詳細行程の時間レベルを表し、ユーザが直感的に各詳細行程に必要な時間を把握できる画面構成とする。
【0034】
以上のように構成された洗濯機の操作について、以下その動作・作用を
図4のフローチャートを使用して説明する。
【0035】
まず、洗濯機本体101の操作キー104を介して、ユーザが前記洗濯機本体101の電源をONにし、表示制御部211は表示手段102へ
図3に示す基本設定画面を表示する。前記基本設定画面を表示中に、近接検知部203は、タッチ操作手段103の静電容量の距離方向への変化より人体の一部が近接したことを検知する(ステップ1)と、静電容量が最も大きい座標を近接検知座標として判定し、前記表示制御部211へ前記近接検知座標を通知する(ステップ2)。前記表示制御部211は、前記近接検知座標に対応する詳細設定画面があるかどうかを判定(ステップ3)し、詳細設定画面を表示する必要があると判定した場合(ステップ4のYES)、表示位置判定部212において、予め設定された相対座標を前記近接検知座標に加算することにより前記詳細設定画面の表示座標を決定(ステップ5)し、表示手段102の前記表示座標へ前記詳細設定画面を表示する(ステップ6)。
【0036】
例えば、前記近接検知部203において、前記すすぎ設定ボタン322の領域にユーザの指の一部が近接したことを検知すると、
図5に示すように、前記すすぎ設定ボタン322に対応する詳細設定画面であるすすぎ設定画面401を表示する。
【0037】
ここで、前記すすぎ設定画面401は、前記すすぎ設定ボタン322を直接押下した場合に表示される詳細設定画面を縮小した画面であり、現在設定されているすすぎ回数を表
示するとともにすすぎ回数を変更するすすぎ詳細設定ボタン402から構成され、前記すすぎ設定画面401を表示することにより、前記すすぎ設定ボタン322を押下することなく、現在のすすぎ設定内容を確認することができる。
【0038】
また、前記すすぎ設定画面401は、前記すすぎ設定ボタン322を直接押下した場合に表示される詳細設定画面を縮小した画面でなく、別の詳細設定画面としてもよいものとする。
【0039】
また、前記すすぎ設定画面401の表示座標の拡大図を
図6に示す。
図6に示すように、近接検知座標501においてユーザの指の一部が近接したこと検知すると、前記表示位置判定部212に予め設定された相対座標を前記近接検知座標501に加算した詳細設定画面座標502に、前記すすぎ設定画面401を表示することになる。
【0040】
以上のように、本実施の形態においては、前記近接検知部203で検知された近接検知位置の設定項目に対応する詳細設定画面を前記表示手段102へ表示することが可能となり、一覧性を確保するために文字サイズやボタンサイズを小さくする必要がある画面においても、ユーザはボタンを押下することなく必要な詳細設定画面を表示することができる。
【0041】
また、本実施の形態においては、前記詳細設定画面は、近接検知位置付近に表示することが可能となり、前記詳細設定画面がユーザの意図する詳細設定画面であるかどうかを直感的に判断することができ、視点を大きく変化させることなく操作することができる。
【0042】
また、本実施の形態においては、前記詳細設定画面を表示後、前記近接検知部203で検知された静電容量が予め設定された静電容量レベル以上となった場合、人体の一部が前記表示手段102から離れたと判定し、前記詳細設定画面を消去する構成としてもよいものとする。
【0043】
さらに、本実施の形態においては、前記表示制御部211において、前記近接検知部203で人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知してから前記詳細設定画面を表示するまでの時間を計測する計時手段を備え、前記近接検知部で203において人体の一部が近接したことを検知しても、すぐに前記詳細設定画面を表示しないようにすることにより、必要以上に詳細設定画面が表示することを防ぐ構成としてもよいものとする。
【0044】
(実施の形態2)
次に、本発明における第2の実施の形態について
図7を使用して説明する。
【0045】
図7は、
図2の洗濯機の操作表示部111の構成図に対して、近接検知部203に、タッチ操作手段103で検出された静電容量の座標方向への変化を元に表示手段102で人体の一部が上下左右方向にスライド操作したことを検知するスライド検知部204と、表示制御部211に、前記スライド検知部204で検知された方向の設定項目に対応する詳細設定画面を判定するスライド判定部213を備えた構成とする。
【0046】
ここで、前記近接検知部203には、予め人体の一部が近接したと判定する静電容量レベルが設定され、前記近接検知部203で検知された静電容量が予め設定された静電容量レベル以下となった場合、人体の一部が前記表示手段102に近接したと判定する構成とし、前記スライド検知部204には、予め人体の一部が上下左右方向にスライド操作したことを検知する座標レベルが設定され、前記近接検知部203で検知された静電容量が予め設定された静電容量レベル以下の状態で前記座標レベル以上の座標変化があった場合、人体の一部が前記表示手段102上でスライド操作したと判定する構成とする。
【0047】
以上のように構成された洗濯機の操作について、以下その動作・作用を
図8のフローチャートを使用して説明する。
【0048】
まず、洗濯機本体101の操作キー104を介して、ユーザが前記洗濯機本体101の電源をONにし、表示制御部211は表示手段102へ
図3に示す基本設定画面を表示する。前記基本設定画面を表示中に、近接検知部203は、タッチ操作手段103の静電容量の距離方向への変化より人体の一部が近接したことを検知(ステップ1)し、前記表示制御部211は、前記近接検知位置に対応する詳細設定画面があると判定した場合、前記表示手段102へ前記詳細設定画面を表示する(ステップ2)。前記詳細設定画面を表示した後、スライド検知部204は、前記タッチ操作手段103で検出された静電容量の座標方向への変化を検知する(ステップ3)。前記スライド検知部204において、前記表示手段102で人体の一部が上下左右方向にスライド操作したことを検知する(ステップ4のYES)と、前記表示制御部211へスライド検知座標を通知する(ステップ5)。スライド判定部213は、前記スライド検知座標の方向に近接する詳細設定画面があるかどうかを判定(ステップ6)し、詳細設定画面を表示する必要があると判定した場合(ステップ7)、表示位置判定部212において、予め設定された相対座標を前記スライド検知座標に加算することにより前記詳細設定画面の表示座標を決定し、表示手段102の前記表示座標へ前記詳細設定画面を表示する(ステップ8)。
【0049】
例えば、前記スライド検知部204において、すすぎ設定ボタン322の領域から脱水設定ボタン323の方向にユーザの指の一部がスライドしたことを検知すると、
図9に示すように、前記すすぎ設定ボタン322に近接する前記脱水設定ボタン323に対応する詳細設定画面である脱水設定画面601を表示する。
【0050】
ここで、前記脱水設定画面601は、前記脱水設定ボタン323を直接押下した場合に表示される詳細設定画面を縮小した画面であり、現在設定されている脱水時間を表示する脱水時間表示部602と、脱水時間を変更する脱水詳細設定ボタン603から構成され、前記脱水設定画面601を表示することにより、前記脱水設定ボタン323を押下することなく、現在の脱水設定内容を確認することができる。
【0051】
また、前記脱水設定画面601は、前記脱水設定ボタン323を直接押下した場合に表示される詳細設定画面を縮小した画面でなく、別の詳細設定画面としてもよいものとする。
【0052】
以上のように、本実施の形態においては、前記近接検知部203で検知された近接検知位置に対応する詳細設定画面を表示した後、前記近接検知位置に対して人体の一部の上下左右操作があった場合、前記スライド検知部204で検知された指の移動方向の設定項目に対応する詳細設定画面に切り換えて表示することが可能となり、ユーザが設定する必要のない詳細設定画面を表示させた場合においても、ボタンを押下することなく詳細設定画面を変更することができる。
【0053】
また、本実施の形態においては、前記詳細設定画面は、スライド操作後もユーザの指付近に表示することが可能となり、前記詳細設定画面がユーザの意図する詳細設定画面であるかどうかを直感的に判断することができ、視点を大きく変化させることなく操作することができる。
【0054】
また、本実施の形態においては、前記詳細設定画面を表示後、前記近接検知部203で検知された静電容量が予め設定された静電容量レベル以上となった場合、人体の一部が前記表示手段102から離れたと判定し、前記詳細設定画面を消去する構成としてもよいも
のとする。
【0055】
さらに、本実施の形態においては、前記表示制御部211において、前記近接検知部203で人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知してから前記詳細設定画面を表示するまでの時間を計測する計時手段を備え、前記近接検知部で203において人体の一部が近接したことを検知しても、すぐに前記詳細設定画面を表示しないようにすることにより、必要以上に詳細設定画面が表示することを防ぐ構成としてもよいものとする。
【0056】
(実施の形態3)
次に、本発明における第3の実施の形態について
図10を使用して説明する。
【0057】
図10は、
図7の洗濯機の操作表示部111の構成図に対して、表示制御部211に、前記近接検知部203で検知された近接検知位置の設定項目に対応する詳細設定画面が、表示した状態でユーザが直接操作可能かどうかを判定する操作可能判定部214を備えた構成とする。
【0058】
ここで、前記近接検知部203には、予め人体の一部が近接したと判定する静電容量レベルが設定され、前記近接検知部203で検知された静電容量が予め設定された静電容量レベル以下となった場合、人体の一部が前記表示手段102に近接したと判定する構成とし、前記操作可能判定部214には、ユーザが近接検知時に表示された状態で直接操作可能である詳細設定画面の番号が、予め設定されているものとする。
【0059】
以上のように構成された洗濯機の操作について、以下その動作・作用を
図11のフローチャートを使用して説明する。
【0060】
まず、洗濯機本体101の操作キー104を介して、ユーザが前記洗濯機本体101の電源をONにし、表示制御部211は表示手段102へ
図3に示す基本設定画面を表示する。前記基本設定画面を表示中に、近接検知部203は、タッチ操作手段103の静電容量の距離方向への変化より人体の一部が近接したことを検知(ステップ1)し、前記表示制御部211は、前記近接検知位置に対応する詳細設定画面があると判定した場合、操作可能判定部214において、前記詳細設定画面をユーザの操作対象として登録(ステップ2)し、前記表示手段102へ前記詳細設定画面を表示する(ステップ3)。ここで、前記詳細設定画面を表示した後、前記操作可能判定部214において操作対象としている詳細設定画面が表示されている場合、前記詳細設定画面をユーザが直接操作可能とし、接触検知部202において、前記詳細設定画面に配置された操作ボタンが押下されたことを検知すると、前記操作ボタンに対応した設定に変更する。
【0061】
また、前記近接検知部203において、ユーザの指が前記表示手段102から離れたと検知する(ステップ4のYES)と、前記表示制御部211へ近接解除通知を通知する(ステップ5)。前記操作可能判定部214は、前記近接検知部203から近接解除通知を取得すると、前記詳細設定画面を、ユーザの操作対象から削除(ステップ6)し、前記表示制御部211は、前記表示手段102に表示されている前記詳細設定画面を非表示にする(ステップ7)。
【0062】
例えば、前記近接検知部203において、前記すすぎ設定ボタン322の領域にユーザの指の一部が近接したことを検知すると、
図5に示すように、表示手段102へ前記すすぎ設定ボタン322に対応するすすぎ設定画面401を表示するが、その後、ユーザの指の一部が近接した状態であれば、
図12に示すように、前記すすぎ設定画面401のすすぎ詳細設定ボタン402を直接操作することが可能となる。また、前記すすぎ設定画面401を前記表示手段102へ表示後、ユーザの指の一部が前記表示手段102から離れた
場合、前記すすぎ設定画面401を消去することが可能となる。
【0063】
以上のように、本実施の形態においては、前記近接検知部203で検知された近接検知位置の詳細設定画面を表示した後、検知された人体の一部が前記表示手段102から予め設定された距離以内にある場合は、前記詳細設定画面をタッチ操作することが可能となり、ユーザがボタンを押下する回数を増やすことなく必要な詳細設定を行うことができる。
【0064】
また、本実施の形態においては、前記表示制御部211において、前記近接検知部203で人体の一部が前記表示手段に近接したことを検知してから前記詳細設定画面を表示するまでの時間を計測する計時手段を備え、前記近接検知部で203において人体の一部が近接したことを検知しても、すぐに前記詳細設定画面を表示しないようにすることにより、必要以上に詳細設定画面が表示することを防ぐ構成としてもよいものとする。