(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
被検者の頭部に対して相互に対向配置されたX線照射部とX線検出部とを有する旋回アームと、この旋回アームを保持する保持部材と、この保持部材を支持する支持本体と、被検者の頭部を固定する被検者保持装置と、を備え、前記旋回アームを旋回させてX線撮影を行うX線撮影装置であって、
前記被検者の頭部に撮影対象領域を示すビームを出射するビーム発生手段を有し、このビーム発生手段は、前記支持本体に取り付けられる取付ベースと、前記取付ベースの基準位置に固定されている第1のビーム発生器と、この第1のビーム発生器に対して上下移動自在に前記取付ベースに設けられている第2のビーム発生器を備え、前記第2のビーム発生器を選択された撮影モードに応じて所定の位置に移動させ、複数の撮影対象領域に対応する位置ビームを照射することを特徴とするX線撮影装置。
前記被検者保持装置は、チンレストを有し、前記取付ベースの基準位置は、被検者の前記被検者保持装置の導入時のチンレストの位置に合わせていることを特徴とする請求項1に記載のX線撮影装置。
前記第1のビーム発生器は、CT断層撮影の場合の下限領域を示すビームを出射し、前記第2のビーム発生器は、CT断層撮影の場合の上限領域を示すビームを出射することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のX線撮影装置。
被検者の頭部に対して相互に対向配置されたX線照射部とX線検出部とを有する旋回アームと、この旋回アームを保持する保持フレームと、この保持フレームを支持する昇降本体と、被検者の頭部を固定する被検者保持装置と、この昇降本体を上下移動自在に支持する支柱と、を備えたX線撮影装置であって、
前記昇降本体に前記被検者の頭部に撮影対象領域を示すビームを出射するビーム発生手段を有し、このビーム発生手段は、前記昇降本体に取り付けられる取付ベースと、前記取付ベースの基準位置に固定されている第1のビーム発生器と、この第1のビーム発生器に対して上下移動自在に前記取付ベースに設けられている第2のビーム発生器を備え、前記第2のビーム発生器を選択された撮影モードに応じて所定の位置に移動させ、複数の撮影対象領域に対応する位置ビームを照射することを特徴とするX線撮影装置。
前記被検者保持装置は、チンレストを有し、前記取付ベースの基準位置は、被検者の前記被検者保持装置の導入時のチンレストの位置に合わせていることを特徴とする請求項5に記載のX線撮影装置。
前記昇降本体に患者フレームが取り付けられ、この患者フレームの先端部に前記被検者保持装置が患者フレームに対して独立して上下移動自在に取り付けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のX線撮影装置。
前記第1のビーム発生器は、CT断層撮影の場合の下限領域を示すビームを出射し、前記第2のビーム発生器は、CT断層撮影の場合の上限領域を示すビームを出射することを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
前記第2のビーム発生器は、パノラマ断層撮影の場合のフランクフルト平面を示すビームを照射することを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれか1項に記載のX線撮影装置。
【背景技術】
【0002】
歯科、耳鼻科などで用いられるX線撮影装置において、患者の頭部を位置決め保持し、平面断層撮影と曲面断層撮影とが共用できるものがある。かかる装置においては、上方に位置する顎関節と、下方に位置する下顎先端のように、上下に離れた部位を照射野の中心に位置する必要がある。
【0003】
患者の頭部を位置決めする装置としては、例えば、患者の下顎が載置されるチンレストと、患者の頭部の前額面と当接する前頭部押さえ部材と、患者の両側頭部に当接される一対の側頭部押さえ部材と、で構成される。
【0004】
患者の身長等に合わせて、チンレストを保持する患者フレーム等を上下に移動させた後、上記のチンレストを患者の前後方向に変位させるとともに、前頭部押さえ部材に患者の頭部の前額面を当接させ、側頭部押さえ部材で両側頭部を押さえて、患者の被撮影部位がX線照射面に一致するように患者の位置決めを行った後に、撮影を行っている。
【0005】
上記した患者の位置決めに際して、
図20に示すように、患者の頭部に位置決め用ビームを照射している。このビームを用いて患者の頭部の位置決めを行っている。この位置決め用のビームは、被検者Oの正中ラインとの位置決めに用いられる正中ビームL11、フランクフルト平面を示すビームL12、CT断層撮影の大範囲の撮影モードの上限領域を示すビームL14、CT断層撮影の小範囲の撮影モードの上限領域を示すビームL15、CT断層撮影の下限領域を示すビームL16、パノラマ断層撮影の際の断層域を示すビームL13が照射される。
【0006】
これらビームL12、L13、L14、L15及びL16は、撮影モードを選択するとそのモードに応じたビームが照射される。すなわち、パノラマ断層撮影、CT断層撮影に対応する撮影対象領域に応じたビームが照射される。
【0007】
撮影される撮影範囲を予め確認することができるX線撮影装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置は、3個のビーム発生器がフィルムカセットに取り付けられ、曲面断層撮影または平面断層撮影の行われる撮影範囲を示す3本のビームを患者の頭部に投影するようにしている。また、この装置においては、これらの3本のビーム以外にフランクフルト平面を示すビームを3個のビーム発生器とは別のビーム発生器を用いて患者の頭部に投影している。
【0008】
上記した特許文献1に記載のX線撮影装置においては、撮影範囲を示すためのビームを発生するための3個のビーム発生器と、フランクフルト平面を示すための水平ビームを発生するためのビーム発生器と、合計4個のビーム発生器が必要である。
【0009】
ビーム発生器を3個に減らし、撮影範囲を示すためのビームとフランクフルト平面を示す水平ビームを照射する位置ビーム発生装置を本出願人は提案している。この位置ビーム発生装置200について、
図21及び
図22を参照して説明する。
図21及び
図22に示すように、位置ビーム発生装置200は、X線発生器及びX線検出器などを備える旋回アームを支持する昇降本体等に取り付けられる。レーザービームを照射するビーム発生器201、202、203が基台210にCTの撮影領域に対応して取り付けられている。例えば、CT断層撮影のモードとして、小範囲の撮影モードおよび大範囲の撮影モードに対応したビームを照射する。最下部のビーム発生器201は、CT断層撮影の下限領域を示すビームL16を出射する。中間のビーム発生器202は、小範囲の撮影モードの上限領域を示すビームL15を出射する。最上部のビーム発生器203は大範囲の撮影モードの上限領域を示すビームL14を出射する。
【0010】
これら基台210は、昇降本体等に取り付けられたスライダ軸230に対して上下に移動可能に支持されている。基台210内部にはボールねじ231とかみ合うボールブッシュが設けられている。昇降体本体等にはボールねじ231とこのボールねじ231を回転させるモータ232が設けられている。このモータ23
2を回転させ、ボールねじ231を回転させることにより、基台210が上下する。基台210を上下に移動させることにより、これら3個のビーム発生器201、202、203を一体に上下させることができる。
【0011】
CT断層撮影のモードを選択することで、上記の3つのビーム発生器201、202、203の内2つのビーム発生器からビームが出射される。小範囲の撮影モードが選択されると、ビーム発生器201、202からビームが出射され、大範囲の撮影モードが選択されると、ビーム発生器201、203からビームが出射される。
【0012】
パノラマ断層撮影モードを選択し、フランクフルト平面を示すためのビームL12を出射する場合には、最上部のビーム発生器203からビームを出射し、基台210を上下に移動させて患者の眼耳に合わせる。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、被検者(患者)Oの顎顔面をX線撮影するX線撮影装置の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付し、説明の重複を避けるためにその説明は繰返さない。
【0027】
図1は、X線撮影装置の基本構成を説明するブロック図である。このX線撮影装置は、被検者(患者)OにX線を照射するX線照射部52と、被検者Oを透過したX線を検出するX線検出部53と、X線照射部52及びX線検出部53が対向して配置される旋回アーム5とを備える。
【0028】
X線撮影装置は、基本的にパノラマ断層撮影モード及びCT断層撮影モードを有している。また、必要に応じて図示しないセファロ撮影モードが付加される。パノラマ断層撮影は、成人用パノラマ撮影、小児用パノラマ撮影、直行パノラマ撮影、顎関節側面撮影(TMJ4)、顎関節正面撮影(TMJ2)、上顎洞撮影の各モードがある。パノラマ断層撮影は、X線照射部52及びX線検出部53が歯列弓の形状に沿った所定の軌跡を描くように、旋回アーム5を水平移動及び水平旋回させながら断層撮影を行う。また、トモシンセシスの原理を用いて、パノラマ撮影から、顎骨内の幅広い断層データを取得して任意の焦点面画像を再構成することもできる。
【0029】
CT断層撮影は、デンタル撮影モード(Dモード)、インプラント撮影モード(Iモード)、上下顎撮影モード(Aモード)、パノラマティックモード(Pモード)、頭部全体撮影モード(Fモード)など、最大有効視野に応じた各種撮影モードがある。CT断層撮影は、頭頸部領域のCT断層撮影が可能で、通常は主に歯顎領域の一部又は全部を複数の対象撮影領域(画像再構成範囲)として設定し、択一的に設定された撮影対象領域(画像再構成範囲)を中心に旋回アーム5を回転させながら撮影対象領域(画像再構成範囲)の撮影を行う。
【0030】
また、セファロ撮影には、側面撮影(LA)と正面撮影(PA)のモードがあり、必要なモードにより、セファロ撮影が行われる。
【0031】
X線撮影装置は、被検者Oの顎顔面を保持する被検者保持装置(頭部固定部)7と、旋回アーム5と旋回アーム5を支持する昇降本体3並びに被検者保持装置(頭部固定部)7をそれぞれ駆動する駆動ユニット部160と、撮影装置本体制御部170とを備えている。
【0032】
X線照射部52は、X線を照射するX線管等からなるX線発生器52aと、X線ビームの広がりを規制するスリット等からなるコリメータ52bとで構成されており、X線検出部53は、2次元的に広がったCCDセンサやX線間接変換方式(FPD:フラットパネルディテクタ)センサ等からなるX線検出器53aを設けたカセット53bで構成されている。カセット53bはX線検出部53に対して着脱自在であるが、X線検出器53aは、カセット53bを介さずにX線検出部53に固定的に設けてもよい。
【0033】
駆動ユニット部160は、撮影時に旋回アーム5の旋回軸5cを撮影モードに対応した位置に移動させるために、旋回軸5cをXY方向(水平方向)に移動させる旋回軸位置設定手段161を備える。旋回軸
位置設定手段161は、X方向、Y方向に移動させるものであればよい。例えば、XY方向(水平方向)に移動するXYテーブルを備えたものや、回転軸とクランクとを備え、X方向と、Y方向に移動可能な構成などを適用することができる。XY方向(水平方向)に移動するXYテーブルを備える場合には、旋回軸
位置設定手段161は、旋回アーム5の旋回軸5cを水平移動させるX軸モータ、Y軸モータと、旋回アーム5を回転させるXYテーブルに設けられた旋回軸回転手段162の旋回用モータとを備えている。
【0034】
まず、旋回軸5cは、被検者Oの正中線に一致するように設定される。例えば、パノラマ断層撮影時には、旋回アーム5の旋回軸5cは歯列弓の形状に沿った所定の軌跡を描くように水平移動し、回転する。CT断層撮影時は、対象撮影領域(画像再構成範囲)を中心に旋回アーム5を旋回させるように、所定の位置に旋回アーム5の旋回軸5cが移動して、その位置で旋回軸5cが固定した状態で回転する。
【0035】
被検者保持装置(頭部固定部)7は、被検者Oの頭部を固定するための頭部固定部70と
図1においては、図示はしていないが、被検者Oがグリップするための一対の
グリップを備える。
【0036】
頭部固定部70は、被検者Oの顎を乗せるためのチンレスト73と、側頭部を固定するための左右対称に開閉する側頭部押さえ72を備える。尚、必要がある場合には、外耳口を固定する図示しないイヤーロッドを頭部固定部70に設けることができる。
【0037】
X線撮影装置は、後述するように、被検者Oに応じて旋回アーム5及び被検者保持装置(頭部固定部)7を所定の高さに移動させるために、支持本体としての昇降本体3(
図2、
図3等参照)に支持され、昇降本体3が上下に移動するための昇降本体移動手段163を有する。
【0038】
昇降本体3には、撮影対象領域を示すビーム発生装置100が設けられ、2つのビーム発生器101、102(
図5、
図6参照)より、被検者Oに、撮影モードに応じたビームが照射される。
【0039】
この実施形態のビーム発生
装置100は、後述するように、上側に位置するビーム発生器102が上下に移動可能に構成されている。撮影モードが選択されると、駆動ユニット部160内のビーム移動手段165が駆動され、上側のビーム発生器102が所定の位置に移動する。
【0040】
また、X線撮影装置は、後述するように、被検者Oを被検者保持装置(頭部固定部)7にて所定の位置に保持した後、対象撮影領域(画像再構成範囲)rrを設定させることができる。更に、撮影部位を下顎領域から上顎領域変更する場合などのように撮影部位を上下に移動させることができる。このとき、昇降本体3を上下に移動させるために昇降本体
移動手段163が
駆動する。そして、駆動ユニット部160には、被検者保持装置(頭部固定部)7を移動させる固定機構移動手段164を備え、昇降本体移動手段163の移動に同期して、固定機構移動手段164が移動し、被検者保持装置(頭部固定部)7の位置をベース1(
図2、
図3等参照)位置に対して一定の位置に保つように移動する。
【0041】
撮影時には、X線照射部52及びX線検出部53の対は、被検者Oの口腔部を挟んで互いに対峙するように位置し、その対毎一体に口腔部の周りを回転するように駆動される。
【0042】
撮影装置本体制御部170は、駆動ユニット部160を制御する制御プログラムを含んだ各種制御プログラムを実行する制御装置171と、X線照射部52を制御するX線発生部制御手段172と、X線検出部53を制御するX線検出部制御手段173とを備えている。操作パネル8は、小型液晶パネルや複数の操作釦で構成されている。操作釦のほか、キーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段を用いることもできる。また、操作パネル8が液晶モニタ等のディスプレイからなる表示手段を備えるようにしてもよい。
【0043】
制御装置171は、昇降本体移動手段163、固定機構移動手段164を操作パネル8からの指令に従って制御する。すなわち、被検者Oを被検者保持装置(頭部固定部)7へ導入する場合には、昇降本体移動手段163の駆動をさせ、昇降本体3を所定位置まで上下させる。また、被検者Oを被検者保持装置(頭部固定部)7にて所定の位置に保持した後、撮影部位を上下に移動させる場合には、昇降本体移動手段163の駆動とこの駆動に同期して固定機構移動手段164を駆動させる。
【0044】
X線撮影装置は、図示しない画像表示装置と通信ケーブル等で接続され、X線撮影装置で撮影したデータを画像表示装置に送り、画像表示装置で再構成等の処理を行い、パノラマ画像、CT画像等が表示される。画像表示装置は、例えば、パーソナルコンピュータやワークステーションで構成されている。この画像表示装置を構成するパーソナルコンピュータやワークステーションで、撮影モードの設定を行うことができる。
【0045】
図2はX線撮影装置のより具体的な正面図、
図3は側面図、
図4は上面図である。
【0046】
このX線撮影装置は、床面に設置されたベース1に支柱2が立設されている。支柱2に昇降本体3が上下移動可能に支持されている。昇降本体3の上部に保持部材としての保持フレーム4が支持されており、保持フレーム4の先端部側に旋回アーム5を保持する旋回手段
50が取り付けられている。保持フレーム4内に駆動ユニット部が設けられている。
【0047】
旋回手段
50の下部には、略コの字状に形成された旋回アーム5が旋回可能に支持されており、旋回アーム5の両側にX線検出部53及びX線照射部52が設けられている。保持フレーム4の昇降本体3との接続部分には、昇降本体移動手段163が設けられている。この実施形態では、昇降本体移動手段163は、後述するように、電動アクチュエータ163a(
図8参照)が用いられ、電動アクチュエータ163aの動作で昇降本体3が支柱2に対して上下に移動する。昇降本体移動手段163は、昇降本体3を支柱2に対して上下に移動させるものであればよく、電動アクチュエータ以外にもモータとボールねじなどで構成することも可能である。
【0048】
昇降本体3には、患者フレーム6が固定され、昇降本体3の上下動に伴い、旋回アーム5と患者フレーム6が一体的に上下動する。
【0049】
患者フレーム6の先端部には、被検者保持装置(頭部固定部)7が患者フレーム6に対して独立して上下に移動可能に取り付けられている。
【0050】
被検者保持装置(頭部固定部)7は、被検者Oの頭部を固定するための頭部固定部70と被検者Oがグリップするための一対の
グリップ71を備える。
【0051】
頭部固定部70は、撮影に際して被検者Oの頭部を安定的に固定するために、被検者Oの顎を乗せるためのチンレスト73と、側頭部を固定するための左右対称に開閉する側頭部押さえ72と、前頭部を支持するための前頭部押さえ(図示せず)とで、構成する3点固定方式を基本としている。頭部固定部70の側頭部押さえ72は、ダイヤル74を回すことで開閉し、被検者Oに応じて側頭部押さえ72の幅をダイヤル74で調整する。
図2に示すチンレスト73は、パノラマ撮影用でありバイトブロック73aが設けられている。後述の
図11及び
図12に示すように、CT撮影の場合には、CT撮影用のチンレスト73に取り替えられる。尚、必要がある場合には、側頭部押さえ72の代わりに外耳口を固定する図示しないイヤーロッドを頭部固定部70に設けることができる。
【0052】
患者フレーム6には、操作パネル8が取り付けられ、この操作パネル8を用いて昇降本体3の移動、被検者保持装置(頭部固定部)7の移動を指示する。この操作パネル8は、例えばタッチパネルで構成され、X線撮影装置の各種動作を指示するためのアイコンが表示され、該当するアイコンをタッチすることでその動作が選択される。
【0053】
図4及び後述の
図11に示すように、操作パネル8の患者フレーム6の先端側の部分を回転中心として、操作パネル8が患者フレーム6に対して回動自在に取り付けられている。すなわち、操作パネル8は、患者フレーム6に対して略平行な第1の位置に設定した状態(
図4(a)、
図11(a)参照)と、操作パネル8を患者フレーム6に対して略直交する第2の位置に設定した状態(
図4(b)、
図11(b)参照)が使用状態により選択できるように構成されている。通常は、第1の状態に操作パネル8は設定されている。
【0054】
また、旋回アーム5には、パノラマ断層撮影の際の前後の位置を決めるために、位置決めビーム発生装置54が設けられ、位置決めビーム発生装置54から出射される位置決めビームL24により、被検者Oの前後位置を調整する(
図17(a)(b)参照)。また、患者フレーム6には、正中ビーム発生装置
60が設けられ、正中ビーム発生装置
60
から出射される正中ビームL21により、被検者Oの正中線の位置決めが行われる(
図17(a)(b)参照)。
【0055】
パノラマ断層撮影の際には、位置決めビーム発生装置54からビームが出射され、被検者Oの位置決めが行われる。この時、操作者が位置決めビーム発生装置54から出射されるビームと平行な位置で被検者Oを見ながら操作パネル8を操作することになる。この操作の際、操作パネル8の画面を正面側から見る方が操作し易い。そこで、この実施形態では、操作パネル8を患者フレーム6に対して回動自在に取り付け、必要に応じて操作パネル8を患者フレーム6に対して略直交する第2の位置に回転させ、操作パネル8の画面を正面側から見られるように構成している。
【0056】
昇降本体3には、撮影対象領域(画像再構成範囲)等を示すビーム発生装置100が設けられ、ビーム出射部111、112より、被検者Oに、CT断層撮影等によって撮影される領域等を示すビームが照射される。ビーム出射部111はCT断層撮影の際の下限を示すビームを照射する。ビーム出射部112は、この実施形態では、上下に移動可能に構成され、選択された撮影モードの撮影対象領域(画像再構成範囲)の大きさに応じて上限を示す位置に移動し、上限を示すビームを照射する。さらに、ビーム出射部112は、パノラマ断層撮影の場合には、フランクフルト平面を示すビームも出射する。かかるビームに応じて、昇降本体3を上下させて位置合わせを行う。すなわち、上述した図示しない画像表示装置を構成するパーソナルコンピュータ等により撮影モードが選択されると、ビーム出射部112は、所定の位置に移動する。そして、ビーム発生装置100は、選択されたモードの撮影対象領域(画像再構成範囲)がどの範囲かを被検者Oにビームを照射し、その範囲内に被検者Oを位置決めするように、操作パネル8からの指示により、駆動ユニット
部160の昇降本体移動手段163、固定機構移動手段164の動作を制御できるようになっている。
【0057】
この実施形態では、
図5〜
図7に示すように、ビーム発生装置100は、第1のビーム発生器101と第2のビーム発生器102を備え、上側に位置するビーム発生器102が上下に移動可能に構成されている。ビーム発生器101は、レーザービームを出射するビーム出射部111、ビーム発生器102は、レーザービームを出射するビーム出射部112を備える。ビーム発生装置100の第1のビーム発生器101、第2のビーム発生器102から出射されるビームは、
図17(a)、(b)に示すように、被検者Oに照射される。
【0058】
このビーム発生装置100は、昇降本体3に
取付ベース135がねじ133を用いて取り付けられる。ビーム発生器102は、
取付ベース135に対して上下移動可能なように、ボールねじ131とスライ
ダ軸130に支持される。
【0059】
ビーム発生器101は、
取付ベース135に固定され、ビーム出射部111からCT断層撮影の場合の下限領域を示すビームL23を出射する。このビームL23は、被検者Oを位置づける場合のチンレスト73の位置の基準として用いられる。すなわち、被検者Oの下顎を頭部固定部70のチンレスト73に位置決する際に、ビーム発生器101のビーム出射部111から出射されるビームの位置がチンレスト73の位置を示すように、ビーム発生器101は
取付ベース135に固定されている。
【0060】
スライダ軸130は
取付ベース135から立設した取り付け部材135a、135bに取り付けられ、このスライダ軸130にビーム発生器102の支持部113が上下に移動可能に支持されている。また、
取付ベース135の取り付け部材135aには、軸受けが内蔵され。この軸受けにボールねじ131が回転自在に支持され、スライダ軸130と平行にボールねじ131が設けられている。このボールねじ131がステッピングモータ132のモータ軸132aとオルダム継ぎ手103、スペーサー104を介して接続されている。ステッピングモータ132は、L字状の取り付け部材132bを介して
取付ベース135に固定されている。尚、ボールねじ131の長さによってはスペーサー104を用いず、ボールねじ131とオルダム継ぎ手103を直接に接続してもよい。ステッピングモータ132を駆動することにより、ボールねじ131が回転する。ステッピングモータ132の回転数を制御することで、ビーム発生器102の上下の移動量を制御することができる。
【0061】
ビーム発生器102の支持部113内部にはボールねじ131とかみ合うボールブッシュが設けられている。ビーム移動手段165は、スライダ軸130、支持部113、ボールねじ131、ステッピングモータ132等で構成される。
【0062】
ステッピングモータ132を駆動し、ボールねじ131を回転させると、支持部113が上又は下に移動し、ビーム発生器102がスライダ軸130に沿って上又は下に移動する。
取付ベース
135には、ビーム発生器102の下限位置を検出するフォトセンサ121と上限位置を検出するフォトセンサ122が設けられている。支持部113には指示片113aが設けられ、この指示片113aをフォトセンサ121、122が検出することで、ビーム発生器102の下限位置又は上限位置を検出する。ステッピングモータ132は、フォトセンサ121、122で指示片113aを検出するとそれ以上の駆動は停止される。
【0063】
ビーム発生器102は、
図7に示すように、下限位置から上限位置までの間をステッピングモータ132の駆動により、撮影対象領域の上限に対応した位置まで移動する。また、フランクフルト平面を示すビームL22
1を出射する場合には、被検者Oの眼耳に対応する位置まで移動する。
【0064】
例えば、小範囲のD(Dental)モードと大範囲の撮影が可能なI(Implant)モードまたはA(Alveolar)モードとのモードを有する場合には、Dモードの撮影対象領域、IモードまたはAモードの撮影対象領域を指示するために、ビーム発生器102が移動する。例えば、下方の位置にビーム発生器102が位置する場合にDモードの上限位置のビームL22
2が出射される。IモードまたはAモードを選択すると、ビーム発生器102を上へ移動させ、IモードまたはAモードの上限を示すビームL22
3を出射する。更に、頭部全体を撮影するFモード
(又はPモード)を有する場合にはビーム発生器102を更に上昇させ、Fモード
(又はPモード)の上限位置を示すビームL22
4を出射する。
【0065】
この実施形態のビーム発生装置100は、上側に位置するビーム発生器102が上下に移動する。撮影モードが選択されると、駆動ユニット部160内のビーム移動手段165が動作してステッピングモータ132が回転駆動され、上側のビーム発生器102が所定の位置に移動する。そして、撮影対象領域(画像再構成範囲)に対するCT断層撮影によって撮影される上限を示すビームL22
2、L22
3、L22
4のいずれかが出射される。また、パノラマ断層撮影の場合にはフランクフルト平面を示すビームL22
1が出射されることになる。そして、ビーム発生器102の移動量を制御するだけで複数の撮影対象領域に容易に対応することができる。
【0066】
この実施形態のビーム発生装置100は、2つのビーム発生器101、102で、CT断層撮影における複数の撮影対象領域に対応できると共に、パノラマ断層撮影におけるフランクフルト平面用のビームも出射することができる。このため、機器の小型化が図れると共に、ビーム発生器も2つに減少させることができ、コストの削減も図れる。更に、機器の小型化が図れることにより、設置スペースも小さくでき、X線撮影装置における設置箇所への自由度も増す。そして、昇降させるためのモータ等の駆動装置も小型にすることができる。
【0067】
上記したビーム発生装置100からのビームに応じて、昇降本体3を上下させて位置合わせが行なわれる。すなわち、ビーム発生装置100は、選択されたモードの撮影対象領域(画像再構成範囲)がどの範囲かを被検者Oにビームを照射し、その範囲内に被検者Oを位置決めするように、操作パネル8からの指示により、駆動ユニット
部160の昇降本体移動手段163、固定機構移動手段164の動作を制御できるようになっている。
【0068】
駆動ユニット
部160には、旋回軸位置設定手段161及び旋回軸回転手段162を備え、高精度の位置決め機能を有するモータを含む駆動装置を備える。モータの回転駆動によって旋回軸5cが回転するようになっている。
【0069】
また、旋回軸位置設定手段161は、Y方向に移動するYテーブルと、Yテーブル上でX方向に移動するXテーブルで構成するなど、旋回軸5cをX方向、Y方向に移動させるものであればよく、回転軸とクランクとを備え、X方向と、Y方向に移動可能な構成を適用してもよい。
【0070】
旋回アーム5は旋回アーム位置設定手段51を備える。旋回アーム位置設定手段51は、旋回可能な旋回テーブル、旋回テーブルの上を直動可能なスライドテーブルを備える。
【0071】
上記のように、駆動ユニット部160には、昇降本体移動手段163及び固定機構移動手段164を備える。昇降本体移動手段163は、電動アクチュエータ163aを有し、電動アクチュエータ163aの動作により、昇降本体3が上下に移動する。固定機構移動手段164は、モータ、スプロケット、チェーンを備え、モータの回転により、被検者保持装置(頭部固定部)7を患者フレーム6に対して上下動する。被検者Oを頭部固定部70に固定し、位置決めした後は、昇降本体3が上下動してもベース1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置が変わらないように、昇降本体3の移動に同期して固定機構移動手段164が動作し患者フレーム6に対して移動する。例えば、昇降本体3が上に移動する時は、患者フレーム6に対して被検者保持装置(頭部固定部)7が下方向に同期して移動し、ベース
1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置を保つよう構成されている。
【0072】
X線照射部52において、X線
発生器52aの前方に設けられたコリメータ52bは、形状を異ならせた複数のスリットを形成したマスクで構成されており、撮影モードを選択することで、スリットのいずれかが選択され、選択したスリットによってX線発生器52aから照射されたX線ビームの広がりを制限する仕組みになっている。パノラマ断層撮影では、パノラマ用開口が選択され、その形状に対応したX線細隙ビームが、X線検出部53のX線検出器53aに向かって照射される。そして、その状態で旋回アーム5を旋回させ、X線細隙ビームによって顎顔面を走査しつつ、X線検出器53
aの検出面に投影された透過画像をパノラマ断層撮影データとして蓄積することにより、パノラマ断層撮影が実行される。
【0073】
CT断層撮影では、撮影モードを選択すると、複数のCT用開口から撮影モードに応じたCT用開口が選択され、その形状に対応したX線ビームが、X線検出部53のX線検出器53aに向かって照射される。そして、その状態で旋回アーム5を旋回させ、X線ビームによって顎顔面を走査しつつ、X線検出器53
aの検出面に投影された透過画像をCT撮影データとして蓄積することにより、CT撮影が実行される。
【0074】
上記のように、旋回アーム5を被検者Oの撮影モードに対応させて旋回することができ、パノラマ断層撮影などの断層撮影が可能となるとともに、歯及び頭顎の任意の断面での断層撮影が行える。
【0075】
次に、支柱2に昇降本体3を上下移動自在に取り付ける態様につき、
図8ないし
図10に従い説明する。
図8は、昇降本体移動手段部分を説明するために一部を切り欠いて示す正面図、
図9は昇降本体と支柱との係合状態を示す正面図、
図10は同概略断面図である。
【0076】
支柱2に一対のリニアガイド21が取り付けられている。
このリニアガイド21は、レール21cとガイドブロック21aとからなる。ガイドブロック21aは、昇降本体3の上下2箇所にそれぞれ取り付けられる。このガイドブロック21aは中央部に凹所21bが設けられ、この凹所21bに昇降本体3に取り付けられたレール21cがはめ込まれ、支柱2に対して昇降本体3が上下移動自在に支持される。
【0077】
支柱2に内部には昇降本体移動手段163を構成する電動アクチュエータ163aが挿入され、電動アクチュエータ163aの伸縮ロッド163cの先端部が支柱
2に取り付けられた係止部163dと係合して取り付けられる。電動アクチュエータ163aの本体部163bは、昇降本体3内部に挿入され、本体部163bの基部は、昇降本体3に取り付けられた保持フレーム4に固定されている。
【0078】
電動アクチュエータ163aの伸縮ロッド163cが伸縮することで、昇降本体3は、リニアガイド21に沿って上下に移動する。
【0079】
次に、患者フレーム6と被検者保持装置(頭部固定部)7とについて、
図11ないし
図16に従い説明する。
【0080】
患者フレーム6は、昇降本体3に取り付けられ、昇降本体3と一体に上下に移動する。患者フレーム6の先端部には、被検者保持装置(頭部固定部)7が患者フレーム6に対して独立して上下に移動可能に取り付けられている。
【0081】
被検者保持装置(頭部固定部)7は、被検者Oの頭部を固定するための頭部固定部70と被検者Oがグリップするための一対の
グリップ71を備える。
図11ないし
図13に示すチンレスト73は、CT断層撮影用のチンレストである。
【0082】
頭部固定部70は、被検者Oの顎を乗せるためのチンレスト73と、側頭部を固定するための左右対称に開閉する側頭部押さえ72と、前頭部を支持するための前頭部押さえ75とを備える。
図11に示すように、頭部固定部70の側頭部押さえ72は、一対の
スライダベース72aに差し込まれて取り付けられる。イヤーロッドを用いる場合は、イヤーロッドを
スライダベース72aに差し込んで固定する。
スライダベース72aは、ダイヤル74を回すことで、相互に近接又は離反し、
スライダベース72aに差し込まれた側頭部押さえ72が相互に近接又は離反する。そして、被検者Oに応じて側頭部押さえ72の幅をダイヤル74で調整する。
【0083】
図2に示すチンレスト73は、パノラマ断層撮影用でありバイトブロック73aが設けられている。
図11及び
図12に示すCT断層撮影用のチンレスト73に取り替える場合には、チンレスト取付部73bに用いるチンレスト73のベースを差し込んで、頭部固定部70にチンレスト73を固定する。
【0084】
前頭部押さえ75は、頭部固定部70のベースに取り付けるフレーム75bに調整ボルト75aを用いて取り付けられる。この調整ボルト75aにより、被検者Oの額に前頭部押さえ75が当接するように調整される。
【0085】
患者フレーム6の先端部には、
シャフト取付プレート68が設けられ、この
シャフト取付プレート68の両端部近傍のつば部68bに
シャフト65が取り付けられている。この
シャフト65にフロントブロック69が取り付けられる。
シャフト取付プレート68の中央部分には、軸受け68aを介して
ねじ棒64cが取り付けられている。フロントブロック69の中央部には、
ねじ棒64cとかみ合う
ナット(図示せず)が取り付けられている。
【0086】
フロントブロック69に設けられた一対の
支持プレート66がチンレストベース7aに取り付けられ、チンレストベース7aがフロントブロック69を介して患者フレーム6に取り付けられる。前記
ねじ棒64cの先端にはスプロケット
64bが取り付けられている。一方、患者フレーム6には、モータ
61が取り付けられ、このモータ軸にスプロケット
64aが固定されている。スプロケット
64aと64b間にチェーン62が掛けられる。この実施形態では、スプロケット
64aと64bのギア比は1:1である。
【0087】
この実施形態では、頭部固定部70の部分を患者フレーム6に対して移動させるだけでよいので、剛性も低減され、昇降推力又は保持力も低減できる。このためモータ
61も小型のモータで対応できる。
【0088】
モータ
61が駆動し、スプロケット64aの回転により、チェーン62が駆動され、スプロケット64bの回転に伴いねじ棒64cが回転する。このねじ棒64cの回転により、
シャフト65に沿ってフロントブロック69が上下する。その結果、フロントブロック69に
支持プレート66を介して取り付けられたチンレストベース7aが
患者フレーム6に対して上下に移動する。
【0089】
昇降本体3の昇降動作に同期して、モータ
61が回転駆動することで、
図12及び
図13の破線で示すように、頭部固定部70が患者フレーム6に対して移動することになる。破線で示すように、患者フレーム6は上昇しているが、頭部固定部70はそのままの位置を保つように、患者フレーム6に対して下方向へ移動している。
【0090】
図17(a)、(b)は、被検者Oに照射されるビームを示している。ビーム発生装置100、位置決めビーム発生装置54及び正中ビーム発生装置
60から出射される各ビームを用いて、被検者Oの位置決め、昇降本体3の位置決めが行われる。
図17(a)、(b)に示すように、正中ビーム発生装置
60から出射される正中ビームL21は、被検者Oの正中ラインとの位置決めに用いられる。
【0091】
パノラマ断層撮影を行う場合には、
図17(a)に示すように、この正中ビームL21とフランクフルト平面を示すビームL22
1、位置決め用ビームL24が出射される。ビーム発生装置100は、撮影モードとしてパノラマ断層撮影が選択されると、上側に位置するビーム発生器102を所定の位置まで上昇させ、フランクフルト平面を示すビームL22
1を出射する。
【0092】
正中ビームL21と被検者Oの正中ラインとが一致するように、被検者Oが頭部固定部70のチンレスト73に下顎を載せて被検者Oの位置が決められる。そして、ビーム発生装置100のビーム発生器102を被検者Oの眼耳に位置合わせするように移動させ、フランクフルト平面を示すビームL22
1を被検者Oに照射する。
【0093】
CT断層撮影を行う場合には、
図17(b)に示すように、ビーム発生装置100は、CT断層撮影におけるIモードまたはAモードの上限領域を示すビームL22
3又はCT断層撮影のDモードの上限領域を示すビームL22
2、CT断層撮影の下限領域を示すビームL23を照射する。撮影モードとしてIモードまたはAモードのCT断層撮影が選択されると、ビーム移動手段165が動作し、上側に位置するビーム発生器102を上昇させ、IモードまたはAモードの上限領域を示すビームL22
3を出射する位置に停止させる。そして、ビーム発生器102からIモードまたはAモードの上限領域を示すビームL22
3、ビーム発生器101から下限領域を示すビームL23を出射する。撮影モードとしてDモードの断層撮影が選択されると、ビーム移動手段165が動作し、上側に位置するビーム発生器102を上昇させ、Dモードの上限領域を示すビームL22
2を出射する位置に停止させる。そして、ビーム発生器102からDモードの上限領域を示すビームL22
2、ビーム発生器101から下限領域を示すビームL23を出射する。撮影モードとしてFモード
(又はPモード)のCT断層撮影が選択されると、ビーム移動手段165が動作し、上側に位置するビーム発生器102を上昇させ、Fモード
(又はPモード)の上限領域を示すビームL22
4を出射する位置に停止させる。そして、ビーム発生器102からFモードの上限領域を示すビームL22
4、ビーム発生器101から下限領域を示すビームL23を出射する。
【0094】
上記のように、これらビームL21、L24、L22
1、L22
2、L22
3及びL22
4は、撮影モードを選択するとそのモードに応じたビームが照射される。すなわち、パノラマ断層撮影、CT断層撮影に対応する撮影対象領域に応じたビームが照射される。
【0095】
被検者Oに照射されたビームにより、昇降本体3を移動させ、撮影対象領域の位置決めが行われる。
【0096】
次に、この発明のX線撮影装置の使用動作につき説明する。まず、パノラマ断層撮影を行う場合につき説明する。図示しないパーソナルコンピュータ等を用いてパノラマ断層撮影モードを選択し、各種設定を行う。そして、被検者OをX線撮影装置に導入する。まず、被検者Oの下顎の高さにチンレスト73を合わせるように、操作パネル8を操作し、昇降本体3を昇降させる。この昇降を指示すると、昇降本体移動手段163が動作し、昇降本体3が上下に移動する。このとき、被検者保持装置7も患者フレーム6と一体に昇降本体3と共に上下に移動する。チンレスト73の位置がCT撮影の際の下限位置の基準となる。
【0097】
バイトブロック73aを用いる場合には、被検者Oの下顎の高さにチンレスト73を合わせた状態で昇降本体3を停止させて、被検者Oにバイトブロック73aの先端を噛ませる。また、被検者Oにバイトブロック73aの先端を先に噛ませ、被検者Oの下顎の高さにチンレスト73を合わせた状態で昇降本体3を停止させるようにしてもよい。
【0098】
操作パネル8の位置づけビームスイッチを押すと、
図17(a)に示すように、フランクフルト平面を示すビームL12がビーム発生装置100のビーム発生器102から出射され、正中ビーム発生装置
60から正中ビームL21が出射され、位置決めビーム発生装置54から位置決めビームL24が出射される。正中ビームL21と被検者Oの正中線、フランクフルト平面を示すビームL22
1と被検者Oの眼耳平面、位置決めビームL24と被検者Oの犬歯の位置を合わせる。被検者Oに応じてビーム発生器102を上下させて位置合わせする。そして、被検者Oの頭部を側頭部押さえ72で押さえるため、被検者Oに応じて側頭部押さえ72の幅をダイヤル74で調整する。
【0099】
また、前頭部押さえ75を取り付けている場合には、前頭部押さえ75と被検者Oの額を当接させる。このようにして、被検者Oを被検者保持装置7の頭部固定部70に固定する。また、被検者Oは、両手で
グリップ71を握ることで、体の安定性を保つことができる。
【0100】
コリメータ52bはパノラマ断層撮影用の開口部が選択されている。X線照射スイッチを押すことにより、固定された被検者Oの周りを指定された速度で旋回アーム5が回転する。その動きに連動した適切な読み取り間隔でX線検出部53からのデータが読み出され、所望の断層領域のパノラマ画像を得ることができる。
【0101】
この装置においては、被検者Oを頭部固定部70に固定した後、撮影モードを変更し、被検者保持装置(頭部固定部)7のベース1からの高さは変更させずに、旋回アーム5を上下に移動させるために昇降本体3を上下に移動させることができる。例えば、被検者Oのパノラマ断層撮影用に位置合わせした後、被検者Oの顎関節を撮影することも可能である。
【0102】
パーソナルコンピュータ等により、撮影モードをTMJ4又はTMJ2に変更するように指示する。この指示により、患者フレーム6に対して被検者保持装置(頭部固定部)7が移動可能となる。
【0103】
TMJ4又はTMJ2を指定することにより、操作パネル8の位置づけビームスイッチを押すと、フランクフルト平面を示すビームL22
1と位置決めビームL24が出射される。この両ビームを被検者Oの顎関節に合わせるように、操作パネル8により昇降本体3を移動させる。例えば、
図19に示すように、昇降本体3を上に移動させると、昇降本体移動手段163の電動アクチュエータ163aの動作により、昇降本体3が上に移動する。固定機構移動手段164は、この昇降本体3の移動に同期して、モータが駆動され、被検者保持装置(頭部固定部)7を患者フレーム6に対して下に移動する。被検者Oを頭部固定部70に固定し位置決めした後は、昇降本体3が上下動してもベース1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置が変わらないように、昇降本体3の移動に同期して固定機構移動手段164が動作し患者フレーム6に対して移動する。
図19に示すように、例えば、昇降本体3が上に移動する時は、患者フレーム6に対して被検者保持装置(頭部固定部)7が下方向に同期して移動し、ベース1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置を保っている。
【0104】
このように、昇降本体3の昇降動作に同期してモータが駆動し、被検者保持装置(頭部固定部)7が患者フレーム6に対して移動する。この結果、被検者Oの顎の角度、体勢を変更することなく、撮像領域の調整、変更が可能となる。
【0105】
次に、被検者Oのパノラマ撮影用に被検者Oを位置合わせした後、被検者Oの上顎部分をCT撮影することも可能である。
【0106】
パーソナルコンピュータ等により、CT断層撮影の撮影モードを選択する。選択された撮影モードの撮影対象領域が設定され、コリメータ52bの該当するCT用開口部が選択される。この指示により、患者フレーム6に対して被検者保持装置(頭部固定部)7が移動可能となる。例えば、
図18に示す状態から
図19に示す状態への昇降本体3を移動させることができる。
【0107】
操作パネル8により昇降本体3を
図19に示すように、上に移動させると、昇降本体移動手段163の電動アクチュエータ163aの動作により、昇降本体3が上に移動する。固定機構移動手段164は、この昇降本体3の移動に同期して、モータが駆動され、被検者保持装置(頭部固定部)7を患者フレーム6に対して下に移動する。被検者Oを頭部固定部70に固定し位置決めした後は、昇降本体3が上下動してもベース1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置が変わらないように、昇降本体3の移動に同期して固定機構移動手段164が動作し患者フレーム6に対して移動する。
図19に示すように、例えば、昇降本体3が上に移動する時は、患者フレーム6に対して被検者保持装置(頭部固定部)7が下方向に同期して移動し、ベース1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置を保っている。
【0108】
このように、昇降本体3の昇降動作に同期してモータが駆動し、被検者保持装置7が患者フレーム6に対して移動する。この結果、被検者Oの顎の角度、体勢を変更することなく、撮像領域の調整、変更が可能となる。
【0109】
次に、この発明のX線撮影装置のCT断層撮影動作につき説明する。パーソナルコンピュータ等により、CT断層撮影の撮影モードを選択し、各種設定を行う。選択された撮影モードの撮影対象領域が設定され、コリメータ52bの該当するCT用開口部が選択される。そして、被検者OをX線撮影装置に導入する。まず、被検者Oの下顎の高さにチンレスト73を合わせるように、操作パネル8を操作し、昇降本体3を昇降させる。この昇降を指示すると、電動アクチュエータ
163aが駆動し、昇降本体3が上下に移動する。このとき、被検者保持装置(頭部固定部)7も患者フレーム6と一体に昇降本体3と共に上下に移動する。被検者Oの下顎の高さにチンレスト73を合わせた状態で昇降本体3を停止させる。
【0110】
操作パネル8の位置づけビームスイッチを押すと、例えば選択されているモードに応じたビームの上限位置にビーム発生装置100のビーム発生器102が所定の位置まで移動し、選択されたモードに対応するビームが出射される。そして、CT断層撮影の下限領域を示すビームL23が出射される。そして、正中ビーム発生装置
60から正中ビームL21が出射される。正中ビームL21と被検者Oの正中線、ビームL16と被検者Oの下顎の位置を合わせる。そして、被検者Oの頭部を側頭部押さえ72で押さえるため、被検者Oに応じて側頭部押さえ72の幅をダイヤル74で調整する。
【0111】
また、前頭部押さえ75を取り付けている場合には、前頭部押さえ75と被検者Oの額を当接させる。このようにして、被検者Oを被検者保持装置(頭部固定部)7の頭部固定部70に固定する。また、被検者Oは、両手で
グリップ71を握ることで、体の安定性を保つことができる。そして、例えば、
図18に示すように、下顎を基準とした撮影対象領域に位置決めされる。
【0112】
コリメータ52bは複数のCT撮影用開口部から撮影モードに応じた開口部が選択されている。X線照射スイッチを押すことにより、固定された被検者Oの周りを指定された速度で旋回アーム5が回転する。その動きに連動した適切な読み取り間隔でX線検出部53からのデータを読み出され、所望の断層領域のCT画像を得ることができる。
【0113】
この装置においては、被検者Oを頭部固定部70に固定した後、撮影領域を移動させるために、被検者保持装置7のベースからの高さは変更させずに、旋回アーム5を上下に移動させるために昇降本体3を上下に移動させることができる。例えば、
図18に示す状態に被検者Oを位置合わせ、撮影した後、被検者Oの上顎部分をCT撮影することも可能である。
【0114】
操作パネル8により、撮影対象領域を指定し、撮影対象領域を変更するように指示する。この指示により、患者フレーム6に対して被検者保持装置(頭部固定部)7が移動可能となる。例えば、
図18に示す状態から
図19に示す状態への昇降本体3を移動させることができる。
【0115】
操作パネル8により昇降本体3を
図19に示すように、上に移動させると、昇降本体移動手段163の電動アクチュエータ163aの動作により、昇降本体3が上に移動する。固定機構移動手段164は、この昇降本体3の移動に同期して、モータが駆動され、被検者保持装置(頭部固定部)7を患者フレーム6に対して下に移動する。被検者Oを頭部固定部70に固定し位置決めした後は、昇降本体3が上下動してもベース1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置が変わらないように、昇降本体3の移動に同期して固定機構移動手段164が動作し患者フレーム6に対して移動する。
図19に示すように、例えば、昇降本体3が上に移動する時は、患者フレーム6に対して被検者保持装置(頭部固定部)7が下方向に同期して移動し、ベース1からの位置に対して被検者保持装置(頭部固定部)7は、その高さ位置を保っている。
【0116】
このように、昇降本体3の昇降動作に同期してモータが駆動し、被検者保持装置(頭部固定部)7が患者フレーム6に対して移動する。この結果、被検者Oの顎の角度、体勢を変更することなく、撮像領域の調整、変更が可能となる。
【0117】
上記したように、頭部固定部70には、側頭部押さえ、前頭部押さえ、後頭部パッドを有し、チンレスト73の昇降と同期して昇降する。また、被検者Oが両手で握る
グリップ71も頭部固定部70と昇降本体3との間に有し、頭部固定部70の昇降と同期して一体に昇降するので、被検者Oの位置づけ体勢、顎と手の位置関係を変更することなく撮像領域の変更が可能となる。
【0118】
また、頭部固定
部70の昇降機構を昇降本体3付近に有するのではなく、患者フレーム6近傍で、グリップ71を含む最小限の機構部分のみを昇降させることにより、被検者保持装置(頭部固定部)7の剛性を低減し、昇降推力又は保持力も低減することができる。
【0119】
この上記した実施形態においては、支柱2に支持本体としての昇降本体3を上下移動自在に取り付けられた立位のX線撮影装置にこの発明を適用したが、立位、座位に関わらずこの発明は適用することができる。また、支持本体が上下に移動しないX線撮影装置にもこの発明は適用することができる。
【0120】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。