(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このように、第1電極と第2電極との間での短絡のリスクを減らすことにより、短絡によって滅点となる欠陥画素の発生を抑制することが行われてきている。一方で、短絡が生じて滅点となった画素についても、リペアによって欠陥を解消することが求められている。
【0005】
以上のような事情に鑑み、本技術の目的は、滅点の発生を抑制し、容易にリペア可能として、信頼性を向上させることができる発光デバイス及びこれを備えた電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本技術に係る発光デバイスは、駆動基板と、第1の電極と、抵抗層と、金属層と、発光層と、第2の電極とを具備する。
前記第1の電極は、前記駆動基板上に設けられている。
前記抵抗層は、前記第1の電極上に設けられ、前記第1の電極の比抵抗より大きい比抵
抗を有する。
前記金属層は、前記抵抗層上に設けられた領域を有
し、リペア用レーザを吸収する。
前記発光層は、少なくとも前記金属層の前記抵抗層上に設けられた領域上に、設けられ
ている。
前記第2の電極は、前記発光層上に設けられ、透光性を有する。
【0007】
第1の電極と第2の電極との間に金属層が設けられ、金属層と第1の電極との間の抵抗層によって短絡の発生を抑制される。異物等により第1の電極、金属層及び第2の電極に短絡が生じた場合、レーザ光によるカットが困難な透明電極である第2の電極ではなく、金属層がカットされることにより、レーザリペアが行われる。したがって、本技術は、発光デバイスの滅点の発生を抑制し、容易にリペア可能として、信頼性を向上させることができる。
【0008】
前記金属層は、3nm以上50nm以下の厚さを有していてもよい。
レーザリペアを行う場合に、照射されるレーザが、上記範囲の厚さの金属層に効率よく吸収されてカットすることができる。
【0009】
前記金属層は、3nm以上10nm以下の厚さを有していてもよい。
レーザリペアの良好な効率を維持できる範囲で、レーザ照射によりカットされる金属層が薄く作られたことにより、リペアの処理時間を短くすることができる。
【0010】
前記金属層は、マグネシウムと銀との合金、アルミニウム、カルシウムマグネシウムと銀との合金、またはカルシウムアルミニウムにより形成されていてもよい。
【0011】
前記第2の電極は、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、またはZnO(Zinc oxide)により形成されていてもよい。
【0012】
前記発光デバイスは、前記発光層と前記第2の電極との間に設けられ、前記第1の電極の比抵抗より大きい比抵抗を有する抵抗層をさらに具備してもよい。
第1の電極またはその上の抵抗層等に異物が存在し、発光層のカバレッジが不十分となったような場合にも、その上からさらに別の抵抗層によって異物及び発光層を覆い、第2の電極を形成する場合に短絡が発生するリスクを抑制することができる。
【0013】
前記抵抗層は、0.1μm以上2μm以下の厚さを有していてもよい。
【0014】
前記抵抗層の比抵抗は、1Ω・m以上1×10
5Ω・m以下であってもよい。
【0015】
前記抵抗層は、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化タンタル、酸化ニオブと酸化チタンとの混合物、酸化チタンと酸化亜鉛との混合物、または酸化ケイ素と酸化錫の混合物により形成されていてもよい。
【0016】
前記抵抗層は、絶縁材料により形成された第1の絶縁層であってもよい。
その場合、前記金属層は、前記第1の電極上に設けられた領域をさらに有する。
そして、前記発光デバイスは、第2の絶縁層をさらに具備してもよい。前記第2の絶縁層は、前記金属層と前記発光層との間に設けられており、かつ、前記金属層の前記第1の電極上に設けられた領域に、設けられている。
【0017】
金属層の導電性により、第1の電極及び発光層の間で電荷キャリアを輸送することができるので、短絡の発生を抑制するために絶縁層を設けることができる。短絡が生じた場合にも、金属層をカットすることによりレーザリペアを行うことができる。
【0018】
本技術に係る発光デバイスの製造方法は、駆動基板上に第1の電極を形成する。
前記第1の電極上に、前記第1の電極の比抵抗より大きい比抵抗を有する抵抗層が形成される。
少なくとも前記抵抗層上に、
リペア用レーザを吸収する金属層が形成される。
前記金属層の、少なくとも前記抵抗層上に形成された領域上に、発光層が形成される。
前記発光層上に、透光性を有する第2の電極が形成される。
【0019】
本技術に係る電子機器は、上記の発光デバイスと、画像を取得し、取得した画像の画像信号に応じて前記発光デバイスを駆動する駆動回路とを具備する。
【発明の効果】
【0020】
以上のように、本技術によれば、発光デバイスの滅点の発生を抑制し、容易にリペア可能として、信頼性を向上させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本技術に係る実施形態を、図面を参照しながら説明する。
【0024】
(表示装置の構成)
図1は、本技術の第1の実施形態に係る発光デバイスとして、有機ELを利用した表示装置の断面を模式的に示す図である。この表示装置100は、トップエミッション型の有機EL表示装置であり、駆動基板10上の所定の領域に、複数の画素が例えばマトリクス状に配置されたものである。この表示装置100がカラー表示方式を採用する場合、各画素は、例えば赤(R)、緑(G)、青(B)の3つのサブ画素のいずれかを構成し、これらの3つのサブ画素が1つの画素として機能するようになっている。
図1は、表示装置100の表示面の平面方向における、1つのサブ画素の範囲内の層構造を示している。
【0025】
図1に示すように、表示装置100は、基板11、基板11上に形成された駆動層であるTFT(Thin Film Transistor)層12、及び、このTFT層12に形成された平坦化層13を備える。
【0026】
基板11は、例えば、石英、ガラス、金属箔、シリコンまたはプラスチック等により形成されている。TFT層12には、図示しないTFTを有する駆動回路が設けられている。図示しないが、TFTは、例えば、サブ画素毎に設けられたゲート電極と、そのゲート電極及び基板11上に設けられてチャネル領域及びソース/ドレイン領域を形成する半導体層とを含んでいる。半導体層は、例えば非晶質シリコン(アモルファスシリコン)、多結晶シリコンまたは酸化物半導体等により形成されている。
【0027】
平坦化層13は、TFT層12の駆動回路を覆う層間絶縁層及び図示しないコンタクトプラグ等を有する。図示しないが、平坦化層13の層間絶縁層は、例えば、サブ画素毎に、TFT層12のソース/ドレイン領域上に開口するコンタクトホールを有する。そのコンタクトホールに、コンタクトプラグが設けられている。コンタクトプラグは、コンタクトホールを介して、図示しない配線によりTFT層12の駆動回路と接続される。層間絶縁層は、例えばポリイミド、アクリル系樹脂またはノボラック系樹脂などの有機絶縁膜により形成されている。あるいは、無機絶縁膜、例えば酸化シリコン(SiOx)、窒化シリコン(SiNx)および酸窒化シリコン(SiON)等のうちの少なくとも1種を含む単層膜あるいは積層膜により、形成されていてもよい。
【0028】
基板11、TFT層12及び平坦化層13により、駆動基板10が構成される。
【0029】
表示装置100は、駆動基板10の平坦化層13上に形成された第1の電極21、第1の電極21上に形成された抵抗層24、及び、抵抗層24上に形成された金属層23を備える。また、表示装置100は、金属層23上に形成された発光層としての有機層25、及び、有機層25上に形成された第2の電極22を備える。
【0030】
第1の電極21は、例えばサブ画素毎に形成されている。第1の電極21は、光反射性を有する導電材料を有する。導電材料は、上記平坦化層13に設けられた図示しないコンタクトプラグに導通するように接続されている。第1の電極21の導電材料として、例えばアルミニウム(Al)またはアルミニウムチタン(Al/Ti)等の金属が用いられる。あるいは、アルミニウムとネオジウムとの合金(AlNd)、ITOと銀(Ag)との積層膜、またはIZOと銀との積層膜が、用いられてもよい。第1の電極21の厚さは、例えば、0.1μm以上1μm以下である。
【0031】
抵抗層24は、第1の電極21の比抵抗より大きい比抵抗を有する材料により形成されている。抵抗層24の比抵抗は、例えば、1Ω・m以上1×10
5Ω・m以下である。抵抗層24の材料として、典型的には、酸化ニオブ(Nb
2O
5)が用いられる。しかし、これに限られず、抵抗層24の材料の例としては、酸化チタン(TiO
2)、酸化モリブデン(MoO
2,MoO
3)、酸化タンタル(Ta
2O
5)、酸化ニオブと酸化チタンとの混合物、酸化チタンと酸化亜鉛(ZnO)との混合物、そして酸化ケイ素(SiO
2)と酸化錫(SnO
2)の混合物等も挙げられる。抵抗層24の厚さは、例えば、0.1μm以上2μm以下である。
【0032】
金属層23は、典型的には、第1の電極21と同等またはそれよりも大きい導電性を有する金属材料により形成された薄膜である。金属材料として、例えば、マグネシウムと銀との合金(MgAg)、アルミニウム、カルシウムマグネシウムと銀との合金(Ca/MgAg)、またはカルシウムアルミニウム(Ca/Al)等が挙げられる。金属層23の厚さは、例えば、3nm以上10nm以下である。しかし、後でも説明するように、金属層23の厚さは、これに限られず、3nm以上50nm以下の任意の厚さであってもよい。
【0033】
第1の電極21、抵抗層24及び金属層23によって、下部電極層20が構成される。この下部電極層20は、例えばアノードとして機能する。アノードとしての下部電極層20は、第1の電極21から供給される電荷キャリア(正孔)を、後述する有機層25に注入する。上述したとおり、この下部電極層20には、比抵抗の大きい抵抗層24が含まれている。しかし、抵抗層24と有機層25との間に、導電性の大きい金属層23が介在することにより、正孔の注入効率を良好にし、抵抗を設けたことによる駆動電圧の増大を抑制している。
【0034】
有機層25は、典型的には、下部電極層20側から、HTL(正孔輸送層)、有機電界発光層及びETL(電子輸送層)が順に積層されて、構成されている。有機電界発光層は、例えば、赤色光を発する赤色発光層、緑色光を発する緑色発光層及び青色光を発する青色発光層を積層した構造(タンデム構造)を有し、白色光を発する。赤色発光層、緑色発光層及び青色発光層の材料の例は、以下のとおりである。
<赤色発光層>:例えば4,4−ビス(2,2−ジフェニルビニン)ビフェニル(DPVBi)に2,6−ビス[(4'−メトキシジフェニルアミノ)スチリル]−1,5−ジシアノナフタレン(BSN)を混合した材料
<緑色発光層>:例えばADN やDPVBi にクマリン6を混合した材料
<青色発光層>:例えばDPVBi に4,4'−ビス[2−{4−(N,N−ジフェニルアミノ)フェニル}ビニル]ビフェニル(DPVBi)を混合した材料
【0035】
第2の電極22は、典型的には、有機層25上の全域にわたって形成された透明電極膜である。第2の電極22は、カソードとして機能する上部電極層を構成しており、有機層25によって、下部電極層20(アノード)とは絶縁されている。第2の電極22の材料として、例えば、ITO(Indium Tin Oxide)、IZO(Indium Zinc Oxide)、またはZnO(Zinc oxide)等の、透光性を有する導電材料が用いられる。第2の電極22の厚さは、例えば、0.1μmである。
【0036】
表示装置100は、この第2の電極22上に配置された封止層17を備える。封止層17は、第2の電極22を被覆する保護層14、保護層14上に設けられたカラーフィルタ層15及び封止基板16を含む。保護層14は、典型的には、透光性を有する材料により形成されている。保護層14の材料として、例えば、アモルファスシリコン(a−Si)、アモルファス炭化シリコン(a−SiC)、アモルファス窒化シリコン(a−Si
1−xN
x)、またはアモルファスカーボン(a−C)等の、無機アモルファス性の絶縁性材料が挙げられる。このような無機アモルファス性の絶縁性材料は、グレインを構成しないため透水性が低く、良好な保護膜となる。しかし、保護層14の材料はこれに限られず、絶縁性であっても導電性であってもよい。保護層14の厚さは、例えば2μm以上5μm以下である。
【0037】
カラーフィルタ層15は、サブ画素ごとに、例えば赤色、緑色または青色の図示しないカラーフィルタと、それらカラーフィルタの領域を区画する図示しないブラックマトリクスとを有する。封止基板16は、ソーダガラス等の透光性を有する材料により形成されている。
【0038】
(表示装置の製造方法)
以上のように構成された表示装置100の製造方法について説明する。
【0039】
表示装置100が備える各層(TFT層12から保護層14にわたる各層)は、典型的には、大気圧蒸着、CVD(Chemical Vapor Deposition)またはPVD(Physical Vapor Deposition)による公知の成膜技術により形成される。また、例えばTFT層12、平坦化層13及び第1の電極21のパターニングは、フォトリソグラフィ及びエッチング等の公知のパターニング技術により形成されればよい。
【0040】
例えば、抵抗層24を形成する方法としては、カバレッジが良好な成膜方法であることから、スパッタリング法が挙げられる。
図2を参照して後述するが、抵抗層24の成膜時に、第1の電極21上に異物の付着等による凹凸が存在する場合の、回りこみによるカバレッジを考慮すると、成膜時の圧力は比較的高く、例えば0.1Paから10Paの範囲とされる。
【0041】
金属層23を形成する方法は、例えばスパッタリング法または真空蒸着法である。ここでは、スパッタリング法を用いる場合を説明する。金属層23の下にある層が、有機層25等の薄膜ではなく比較的厚い抵抗層24であることから、成膜粒子のエネルギーが比較的大きい成膜方法であるスパッタリング法を採用することができる。有機層25は、比較的薄く均一な膜厚とされるため、例えば、真空蒸着法等により成膜される。有機層25は、少なくとも、金属層23の抵抗層24上に設けられた領域上に設けられることで、その領域の金属層23を介して、抵抗層24側の電荷キャリア(正孔)を受け入れやすくなる。第2の電極22は、有機層25に対して影響を及ぼすことのない程度に成膜粒子のエネルギーが小さい成膜方法である、マグネトロン・スパッタリング法により成膜される。
【0042】
カラーフィルタ層15は、フォトリソグラフィ及びエッチングによるパターニング技術により形成されてもよいし、それ以外にも、マスク蒸着、インクジェット印刷、あるいはスクリーン印刷等の技術により形成されてもよい。
【0043】
カラーフィルタ層15が形成された後、駆動基板10からカラーフィルタ層15までを備える処理対象デバイスに、封止基板16が装着される。封止基板16による封止(装着)工程は、処理対象デバイスに含まれる余分な空気や水分を除去するため、典型的には真空中で行われる。
【0044】
(表示装置の動作)
表示装置100では、各サブ画素に対し、映像信号に基づく駆動電流が第1の電極21及び第2の電極22を通じて供給されると、有機層25において、正孔と電子との再結合により発光が起こる。このようにして生じた白色光のうち、第1の電極21側(下方)へ向かった光は、第1の電極21等によって反射し、封止基板16の上方より出射する。一方、第2の電極22側(上方)へ向かった光は、そのまま第2の電極22を透過し、封止基板16の上方より出射する。封止基板16より出射する光は、カラーフィルタ層15を透過することにより、R、G、Bのサブ画素ごとの表示光として取り出される。このようにして、トップエミッション方式によるフルカラーの映像表示がなされる。
【0045】
(異物が混入した場合の例)
ところで、表示装置100の製造途中に、異物が混入するような場合が考えられる。
図2、
図3及び
図4は、表示装置100に異物Pが混入した場合を模式的に示す図である。
図3は、異物Pによる短絡が発生した場合を示している。なお、
図2から
図4では封止層17の図示を省略しているが、表示装置100は、例えば第2の電極22上の保護層14により凹凸の形状を被覆し平坦化させた状態として、異物がない場合と同様に封止層17を備えている。
【0046】
図2を参照して、例えば表示装置100の製造時、第1の電極21の成膜の後に異物Pが付着することがある。その場合には、第1の電極21と異物Pとが、第1の電極21上の抵抗層24によって被覆される。上述したように、抵抗層24が0.1μmから2μmの厚さを有し、例えばスパッタリング法等により成膜されることから、抵抗層24のカバレッジは比較的良好である。したがって、第1の電極21上の異物Pによる凹凸の、それより上の層(例えば有機層25等)への影響を、抵抗層24によって緩和することができる。さらに、抵抗層24は、例えば、1Ω・mから1×10
5Ω・mの比抵抗を有しているため、その上下の導電体を導通させ、かつ、それらの短絡を抑制することができる。
【0047】
なお、例えば0.1Paから10Pa等の、比較的高い圧力条件下で抵抗層24の成膜を行うことで、回り込みにより抵抗層24のカバレッジが向上し、より確実に短絡を抑制することができる。
【0048】
このように、表示装置100は、例えばアノードとして機能する下部電極層20を、駆動基板10から電流の供給を受ける第1の電極21、カバレッジを良好とする抵抗層24、及び、抵抗層24上に設けられた領域を有する金属層23による3層の構造としている。これにより、
図2に示すように、第1の電極21上に異物Pが存在する場合であっても、金属層23上の有機層25のカバレッジを十分に得ることができる。したがって、金属層23(第1の電極21を含む下部電極層20)及び第2の電極22(上部電極層)を、有機層25によって絶縁された状態に維持することができるので、表示装置100のこの画素は、異物Pがない場合と変わりなく動作することができる。
【0049】
比較として、例えば、下部電極(アノード)上に直接、有機層を設ける場合に、下部電極上に異物等が存在すると、厚さに制約がある有機層によっては、異物を完全に覆うことが困難である。そのため、下部電極の一部が有機層上の上部電極(カソード)側に露出し、短絡を生じるおそれがある。アノード及びカソードが短絡した状態では、短絡部分を有する画素全体で有機層が発光しなくなり、その画素が滅点の欠陥画素となってしまう。
【0050】
一方、表示装置100は、抵抗層24を有することにより、下部電極層20を有機層25によって覆うことができ、下部電極層20の金属層23と、第2の電極22との間の短絡を抑制することができる。
【0051】
(リペア処理を行う場合の例)
図3を参照して、例えば表示装置100の製造時、抵抗層24上に異物Pが付着した場合には、有機層25のカバレッジを十分に得られないことがある。その場合、例えば、下部電極層20の金属層23と第2の電極22とが接触した状態、すなわち短絡部分Sとして示すようなアノード及びカソード間の短絡状態が生じる。
図3に示す状態の表示装置100は、短絡部分Sを含んでいるため、画素全体として滅点となっている。
【0052】
このような、短絡により滅点となった画素について、例えば、公知のレーザリペア技術(例えば特開2006−323032号公報に記載の技術等)を用いることにより、リペア処理を行うことができる。レーザによるリペアは、例えば、短絡状態を形成している導電材料に、その導電材料に吸収される特定の波長領域を有するレーザを照射し、レーザを吸収させて分断することによって行われる。
【0053】
図3に示す表示装置100の短絡部分Sのレーザリペアを行う場合、典型的には、図示しないリペア装置によって、封止層17側(上方側)から、金属層23の材料に吸収される波長領域のレーザを照射する。リペア装置は、例えば、
図3の矢印Lで示すように、表示装置100の表示面内における短絡部分S(及び異物P)を含む領域を、その他の領域から分けるように、異物Pの周囲にレーザを照射する。
【0054】
照射されるレーザは、主として透光性の材料により構成された、封止層17の各層及び第2の電極22をいずれも透過し、金属層23に吸収される(
図3中、一点鎖線で示している)。これにより、レーザの照射された位置で金属層23がカットされ、表示装置100の表示面内における短絡部分Sを含む領域と、その他の領域とが絶縁される(または抵抗層24等によって絶縁に近い状態となる)。したがって、この画素における、短絡部分Sを含む領域以外の領域は、金属層23(第1の電極21を含む下部電極層20)及び第2の電極22(上部電極層)の絶縁された状態(またはそれに近い状態)を維持することができ、有機層25を発光させることができる。
【0055】
表示装置100のようなトップエミッション型の発光デバイスの場合、上部電極層として設けられる第2の電極22は透明であり、例えば第2の電極22にレーザを吸収させてカットすることが困難である。このため、レーザによりカットされるのは、透光性を有する上部電極層(第2の電極22)ではなく、光吸収性を有する下部電極層20(第1の電極21側の層)となる。
ここで、比較として、仮に下部電極層が第1の電極のみ(または、第1の電極及び抵抗層のみ)によって構成されていたとすれば、レーザリペアを行う場合に、例えば、第1の電極がレーザを吸収してカットされるはずである。しかしながら、第1の電極は、例えば、電気的特性等を考慮すると、0.1μm以上の厚さを有する必要がある。そのような厚さでは、リペア処理の際のレーザの照射によってカットされにくいことが問題となる。
【0056】
一方、上述したように表示装置100は、有機層25より下方側の下部電極層20を、少なくとも3層により構成し、第2の電極22に最も近い層であって、上方側から照射されるレーザを吸収する層を、第1の電極21とは別に設けられた金属層23としている。したがって、表示装置100のレーザリペアは、金属層23のカットにより行われ、第1の電極21のカットに比べると、より確実にリペアすることができる。電気的特性を考慮しても、金属層23の厚さは、例えば3nmから10nmと薄くてもよいので、レーザ照射によるリペアを容易とすることができる。
【0057】
(リペア処理を行う場合の他の例)
図4に示すように、例えば表示装置100の製造時、金属層23上に異物Pが付着した場合にも、有機層25のカバレッジを十分に得られないこととなりやすい。その場合も、例えば、金属層23と第2の電極22との間の短絡部分Sとして示されるように、アノード及びカソード間の短絡状態が生じる。
図4に示す状態の表示装置100は、短絡部分Sを含むことにより画素全体として滅点となっているが、
図4の矢印Lで示すように、金属層23をレーザによりカットして、容易にリペア処理を行うことができる。金属層23のカットにより、短絡部分Sを含む領域とその他の領域とを絶縁することができるので、金属層23及び第2の電極22の間のリークを減らすことが容易であり、滅点の抑制が容易となる。
【0058】
(金属層の厚さの設定)
本発明者は、表示装置100における金属層23の、レーザリペアに適した厚さの範囲を検討するため、有機ELを利用した表示装置のアノードの膜厚を変えて、リペアできるか否かを実験により確認した。レーザは、それぞれ、照射した位置の周辺にダメージを及ぼさないレーザエネルギーで照射した。ここでいう、リペアができた場合とは、表示装置の画素がカソード及びアノード間の短絡により滅点となっている状態から、レーザ照射によって発光状態となった場合である。
【0059】
アノードの膜厚を大きくしていった場合、膜厚50nmまではレーザによる周辺のダメージを生じることなくリペアを行うことができたが、それ以上の大きさの膜厚では、リペアを行った場合にレーザ照射の位置の周辺にダメージを発生させるようになった。したがって、金属層23のリペアに適した厚さとして、50nm以下を挙げることができる。
【0060】
また、
図5は、電極の膜厚によるレーザリペアの効率の変化を示すグラフである。
図5を参照して、アノードの膜厚を小さくしていくと、レーザリペアの効率は、膜厚3nmから2nmにかけて、大幅に低下した。このような結果から、金属層23のリペアに適した厚さとして、3nm以上を挙げることができる。また、例えば、アノードの膜厚が10nm以上の範囲では、膜厚を減らした場合のリペアの効率の低下がわずかである。したがって、この範囲では、膜厚を薄くするにしたがって、レーザ照射によるリペアが容易になると考えられる。
【0061】
図5に示した実験結果によると、表示装置100における金属層23の厚さを、3nm以上10nm以下とした場合に、レーザ照射によるリペアを容易にすることができる。レーザリペアの良好な効率を維持できる範囲で、レーザ照射によりカットされる金属層23を薄くすることで、リペアの処理時間を短くすることができる。
【0062】
以上のように、表示装置100は、第1の電極21を含む電極層である下部電極層20の上部側に、レーザ照射により処理容易な金属層23を有している。このため、第1の電極21と第2の電極22との短絡による滅点の発生を抑制するだけでなく、たとえ短絡があっても容易にリペア可能とし、リペアにより欠陥画素を減らすことができる。これにより、表示装置100の信頼性を向上させることができる。
【0063】
さらに、上述したように、リペアの対象となる金属層23は、導電性を有しており、抵抗層24及び有機層25の間に位置しているため、第1の電極21から輸送される電荷キャリアを、効率よく有機層25に注入することができる。したがって、駆動電圧の増大を抑制する効果が得られ、表示装置100の長寿命化を図ることができ、信頼性の向上に寄与する。
【0064】
[第2の実施形態]
図6は、本技術の第2の実施形態に係る発光デバイスとして、有機ELを利用した表示装置の断面を模式的に示す図である。
図7は、
図6において異物が混入した場合を模式的に示す図である。これ以降の説明では、上記第1の実施形態に係る表示装置200が含む部材や機能等について同様のものは説明を簡略化または省略し、異なる点を中心に説明する。
【0065】
図6に示すように、本実施形態に係る表示装置200は、有機層25と第2の電極22との間に設けられた、抵抗層26をさらに備えている。抵抗層26は、抵抗層24と同様に、第1の電極21の比抵抗より大きい比抵抗を有する。抵抗層26の比抵抗は、例えば、1Ω・m以上1×10
5Ω・m以下である。抵抗層26の材料は、例えば、酸化ニオブ(Nb
2O
5)、酸化チタン(TiO
2)、酸化モリブデン(MoO
2,MoO
3)、酸化タンタル(Ta
2O
5)、酸化ニオブと酸化チタンとの混合物、酸化チタンと酸化亜鉛(ZnO)との混合物、または酸化ケイ素(SiO
2)と酸化錫(SnO
2)の混合物等である。抵抗層26の厚さは、例えば、0.1μm以上2μm以下である。抵抗層26は、抵抗層24と同一の材料であってもよいし、抵抗層24と異なる材料であってもよい。
【0066】
抵抗層26は、第2の電極22とともに、上部電極層27を構成する。上部電極層27は、透光性を有し、カソードとして機能する。表示装置200のように、上部電極層27に設けられた抵抗層26と有機層25とが接している場合であっても、下部電極層20側に、有機層25に接するように金属層23を設けることによって、電気的特性を改善することができる。
【0067】
図7に示すように、上部電極層27にも抵抗層26が設けられていることにより、抵抗層24上に異物Pが付着して有機層25のカバレッジが不完全になった場合にも、金属層23と第2の電極22との間で短絡の発生を抑制することができる。また、短絡状態が発生したとしても、金属層23をカットすることで、容易にレーザ照射によるリペア処理を行うことができる。
【0068】
[第3の実施形態]
図8は、本技術の第3の実施形態に係る発光デバイスとして、有機ELを利用した表示装置の断面を模式的に示す図である。
図9は、
図8において異物が混入した場合を模式的に示す図である。
【0069】
図8に示す表示装置300は、第1の電極21上に設けられた第1の絶縁層240を備えている。第1の電極21上の、第1の絶縁層240の設けられている領域は、表示装置300の表示面内における1つのサブ画素の、発光領域に対応する。第1の絶縁層240は、例えば、酸化シリコンまたは窒化シリコン等を用いて公知の成膜技術により形成され、フォトリソグラフィ及びエッチング等によりパターニングされている。
【0070】
金属層23は、第1の絶縁層240上に設けられた領域を有し、第1の電極21上に設けられた領域を、さらに有する。金属層23の、第1の電極21上に設けられた領域上には、第2の絶縁層260が設けられる。第2の絶縁層260は、表示装置300の表示面内における、発光領域以外の領域に対応する領域に設けられた有機絶縁層である。この第2の絶縁層260は、例えば、ポリイミドまたはアクリル等により、第1の絶縁層240と同様の方法で形成され、パターニングされている。有機層25は、金属層23の、第1の絶縁層240上に設けられた領域上に設けられ、かつ、第2の絶縁層260上に設けられている。第2の絶縁層260は、有機層25と第1の電極21に導通する金属層23との間に配置されたことにより、発光領域以外の領域において、第1の電極21及び第2の電極22間を確実に絶縁している。
【0071】
第1の電極21と第2の電極22との間に導電性を有する金属層23を設けたことにより、例えば、第1の電極21及び有機層25の間で電荷キャリアを輸送することができる。このため、例えば、短絡の発生を抑制するために抵抗層を用いることに代えて絶縁層を設けることができる。
【0072】
また、このように、有機層25の上部側及び下部側のいずれかに絶縁層を設けて、表示装置300の表示面をサブ画素ごとに区画した場合にも、金属層23を設けたことによって、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。例えば、
図9に示すように、第1の電極21上に異物Pがある場合にも、第1の絶縁層240によって異物Pを覆うことにより、有機層25のカバレッジを改善し、第1の電極21と第2の電極22とを絶縁された状態にすることができる。また、短絡が生じた場合であっても、金属層23をカットすることによるレーザリペアを容易に行うことができる。
【0073】
[電子機器の実施形態]
以下、上述した各実施形態で説明した、発光デバイスとしての表示装置の適用例について説明する。上記実施形態に係る表示装置は、テレビジョン装置、デジタルカメラ、ノート型パーソナルコンピュータ、携帯電話等の携帯端末装置、あるいはビデオカメラなどの電子機器に適用され得る。この電子機器は、画像(静止画及び動画を含む)を取得し、その画像信号(映像信号ともいう)に応じてその表示装置を駆動する、あらゆる分野の電子機器に適用することが可能である。電子機器は、画像を外部から受信すること、及び、その画像を生成することでのうち少なくとも一方を行うことにより、画像を取得可能である。
【0074】
(モジュール)
上記実施形態に係る表示装置は、例えば、
図10に示したようなモジュールとして、後述する適用例1〜5などの種々の電子機器に組み込まれる。符号110は、上記表示装置100による構成される表示領域である。このモジュールは、例えば、駆動基板10の一辺に、封止基板16から露出した領域210を有する。この領域210に、駆動回路(信号線駆動回路120及び走査線駆動回路130)の配線が延長されることで外部接続端子(図示せず)が形成される。外部接続端子には、信号の入出力のためのフレキシブルプリント配線基板(FPC;Flexible Printed Circuit)220が設けられていてもよい。
【0075】
信号線駆動回路120は、図示しない信号供給源から供給される輝度情報に応じた映像信号の信号電圧を、信号線を介して選択された、画素ごとに設けられた有機発光要素に供給する。この有機発光要素が、上記した各実施形態に係る表示装置に対応する。
【0076】
走査線駆動回路130は、入力されるクロックパルスに同期してスタートパルスを順にシフト(転送)するシフトレジスタなどによって構成されている。走査線駆動回路130は、有機発光要素への映像信号の書き込みに際し行単位でそれらを走査し、各走査線に走査信号を順次供給する。
【0077】
(適用例1)
図11は、電子機器としてテレビジョン装置の外観を表す。このテレビジョン装置は、例えば、フロントパネル320およびフィルターガラス330を含む映像表示画面部300を有しており、この映像表示画面部310は、上記実施の形態に係る表示装置により構成されている。
【0078】
(適用例2)
図12は、電子機器としてデジタルカメラの外観を表す。このデジタルカメラは、例えば、フラッシュ用の発光部410、表示部420、メニュースイッチ430およびシャッターボタン440を有しており、その表示部420は、上記実施の形態に係る表示装置により構成されている。
【0079】
(適用例3)
図13は、電子機器としてノート型パーソナルコンピュータの外観を表す。このノート型パーソナルコンピュータは、例えば、本体510、文字等の入力操作のためのキーボード520および画像を表示する表示部530を有しており、その表示部530は、上記実施の形態に係る表示装置により構成されている。
【0080】
(適用例4)
図14は、電子機器としてビデオカメラの外観を表す。このビデオカメラは、例えば、本体部610、この本体部610の前方側面に設けられた被写体撮影用のレンズ620,撮影時のスタート/ストップスイッチ630および表示部640を有しており、その表示部640は、上記実施の形態に係る表示装置により構成されている。
【0081】
(適用例5)
図15は、電子機器として携帯電話機の外観を表す。この携帯電話機は、例えば、上側筐体710と下側筐体720とを連結部(ヒンジ部)730で連結したものであり、ディスプレイ740、サブディスプレイ750、ピクチャーライト760およびカメラ770を有している。そのディスプレイ740またはサブディスプレイ750は、上記実施の形態に係る表示装置により構成されている。
【0082】
[その他の実施形態]
本技術は、以上説明した実施形態に限定されず、他の種々の実施形態を実現することができる。
【0083】
上記実施形態では、金属層23をスパッタリング法により形成した場合を例として説明した。しかし、
図1に示した実施形態でも触れたが、金属層23は、真空蒸着法により形成されたものであってもよい。ここで、抵抗層24上に異物があり、金属層23がスパッタリング法により形成された場合には、有機層25に比べて金属層23のカバレッジが良く、例えば
図3のような成膜状態となっていた。
一方、
図16に、金属層230を真空蒸着法により形成した点においてのみ
図3と異なる、本技術の他の実施形態に係る発光デバイスとしての表示装置400に異物が混入した場合を示す。
図16に示すように、例えば、抵抗層24上に異物があり、金属層230及び有機層25がいずれも真空蒸着法により形成された場合には、互いに同等または同等に近いカバレッジで成膜されるため、金属層230を有機層25によって被覆することができる。したがって、金属層230を真空蒸着法により形成すると、金属層230と第2の電極22との間を有機層25により絶縁してリークを減らすことができ、滅点を抑制することができる。さらに、たとえリーク電流が生じて滅点となったとしても、
図16の矢印Lの箇所で金属層230にレーザリペア処理を行うことができ、
図3等に示した実施形態と同様の効果が得られる。
【0084】
上記実施形態では、抵抗層24の材料として、主に、金属酸化物(例えば酸化ニオブ等)または金属酸化物の混合物の例を挙げた。しかし、抵抗層24(つまり、少なくとも発光層より下方側に設けられた抵抗層)は、CVD法により形成されたアモルファスシリコンまたはシリコン炭窒化膜であってもよい。
【0085】
上記実施形態に係る表示装置である発光デバイスは、発光層として有機ELを用いたが、無機ELを利用してもよい。
【0086】
以上説明した各形態の特徴部分のうち、少なくとも2つの特徴部分を組み合わせること
も可能である。
【0087】
なお、本技術は以下のような構成も採ることができる。
(1)駆動基板と、
前記駆動基板上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられ、前記第1の電極の比抵抗より大きい比抵抗を有する抵抗層と、
前記抵抗層上に設けられた領域を有する金属層と、
前記金属層の前記抵抗層上に設けられた領域上に少なくとも設けられた発光層と、
前記発光層上に設けられ、透光性を有する第2の電極と
を具備する発光デバイス。
(2)前記(1)に記載の発光デバイスであって、
前記金属層は、3nm以上50nm以下の厚さを有する
発光デバイス。
(3)前記(2)に記載の発光デバイスであって、
前記金属層は、3nm以上10nm以下の厚さを有する
発光デバイス。
(4)前記(1)から(3)のうちいずれか1つに記載の発光デバイスであって、
前記金属層は、マグネシウムと銀との合金、アルミニウム、カルシウムマグネシウムと銀との合金、またはカルシウムアルミニウムにより形成されている
発光デバイス。
(5)前記(1)から(4)のうちいずれか1つに記載の発光デバイスであって、
前記第2の電極は、ITO、IZO、またはZnOにより形成されている
発光デバイス。
(6)前記(1)から(5)のうちいずれか1つに記載の発光デバイスであって、
前記発光層と前記第2の電極との間に設けられ、前記第1の電極の比抵抗より大きい比抵抗を有する抵抗層をさらに具備する
発光デバイス。
(7)前記(1)から(6)のうちいずれか1つに記載の発光デバイスであって、
前記抵抗層は、0.1μm以上2μm以下の厚さを有する
発光デバイス。
(8)前記(1)から(7)のうちいずれか1つに記載の発光デバイスであって、
前記抵抗層の比抵抗は、1Ω・m以上1×10
5Ω・m以下である
発光デバイス。
(9)前記(1)から(8)のうちいずれか1つに記載の発光デバイスであって、
前記抵抗層は、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化モリブデン、酸化タンタル、酸化ニオブと酸化チタンとの混合物、酸化チタンと酸化亜鉛との混合物、または酸化ケイ素と酸化錫の混合物により形成されている
発光デバイス。
(10)前記(1)から(5)のうちいずれか1つに記載の発光デバイスであって、
前記抵抗層は、絶縁材料により形成された第1の絶縁層であり、
前記金属層は、前記第1の電極上に設けられた領域をさらに有し、
前記発光デバイスは、前記金属層と前記発光層との間に設けられ、かつ、前記金属層の前記第1の電極上に設けられた領域に設けられた第2の絶縁層をさらに具備する
発光デバイス。
(11)
駆動基板上に第1の電極を形成し、
前記第1の電極上に、前記第1の電極の比抵抗より大きい比抵抗を有する抵抗層を形成し、
少なくとも前記抵抗層上に金属層を形成し、
前記金属層の、少なくとも前記抵抗層上に形成された領域上に発光層を形成し、
前記発光層上に、透光性を有する第2の電極を形成する
発光デバイスの製造方法。
(12)
駆動基板と、
前記駆動基板上に設けられた第1の電極と、
前記第1の電極上に設けられ、前記第1の電極の比抵抗より大きい比抵抗を有する抵抗層と、
前記抵抗層上に設けられた領域を有する金属層と、
前記金属層の前記抵抗層上に設けられた領域上に少なくとも設けられた発光層と、
前記発光層上に設けられ、透光性を有する第2の電極と、を含む発光デバイスと、
画像を取得し、取得した画像の画像信号に応じて前記発光デバイスを駆動する駆動回路と
を具備する電子機器。