特許第6040712号(P6040712)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6040712
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】通信媒体
(51)【国際特許分類】
   G06K 19/077 20060101AFI20161128BHJP
   B42D 25/305 20140101ALI20161128BHJP
【FI】
   G06K19/077 112
   G06K19/077 116
   B42D15/10 307
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-243265(P2012-243265)
(22)【出願日】2012年11月5日
(65)【公開番号】特開2014-92947(P2014-92947A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2015年10月21日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】凸版印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105854
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 一
(74)【代理人】
【識別番号】100116012
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 徹
(72)【発明者】
【氏名】陳 春
【審査官】 梅沢 俊
(56)【参考文献】
【文献】 特開平02−176887(JP,A)
【文献】 特開平10−162111(JP,A)
【文献】 特開昭61−068683(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/077
B42D 25/305
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器とデータの授受を行い、受信されたデータを演算処理する通信媒体であって、
演算処理されたデータである情報データを記憶する複数の情報データ記憶領域と、
前記複数の情報データ記憶領域のいずれかに対応付けられるとともに、受信されたデータを演算処理し、演算処理されたデータである情報データを前記複数の情報データ記憶領域のうち対応付けられている情報データ記憶領域に記憶させる複数の演算処理実行部と、
前記複数の情報データ記憶領域のうち、前記複数の演算処理実行部のいずれかが最後に情報データを記憶させた情報データ記憶領域のアドレスを記憶するアドレス記憶領域と、
使用者が表示要求のために操作可能な操作部と、
前記操作部の操作を検出する要求操作検出部と、
前記要求操作検出部が前記操作部の操作を検出すると、前記アドレス記憶領域に記憶されているアドレスに基づいて前記複数の情報データ記憶領域の1つに記憶されている情報データを提示データとして取得するデータ取得部と、
前記データ取得部が取得した提示データが表す情報を表示する表示部と、を備えたことを特徴とする通信媒体。
【請求項2】
前記データ取得部は、前記要求操作検出部が前記操作部の操作を予め設定された設定時間以内の間隔で連続して検出すると、前記要求操作検出部が前記操作部の操作を検出するたびに、前記複数の情報データ記憶領域のそれぞれに記憶されている情報データを提示データとして順次取得することを特徴とする請求項に記載の通信媒体。
【請求項3】
前記通信媒体はICカードであることを特徴とする請求項1または2に記載の通信媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部機器とデータの授受を行い、受信されたデータを演算処理する通信媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の技術としては、例えば、特許文献1に記載のIC(integrated circuit)カードがある。このICカードでは、リーダライタから受信されたデータを演算処理する。続いて、このICカードでは、演算処理されたデータである情報データを記憶部に記憶させる。そして、このICカードでは、記憶部に記憶されている情報データを表示部に表示させる。これにより、このICカードでは、情報データを提示する。
【0003】
また、この種の技術としては、例えば、ICカードの外部に押圧ボタンを設け、押圧ボタンの押圧を検出すると表示中の情報データを更新するものもある。
また、この種の技術としては、例えば、1つのICカードで電子財布機能やポイント記憶機能等の複数種類の機能を実現する複数の演算処理を行うものもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−120312号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記ICカードでは、記憶部に記憶されている1つの情報データ(例えば、電子財布機能の残高情報データ)のみを表示部に表示するようになっていた。それゆえ、上記ICカードでは、多様な提示データを表示部に表示することが困難であった。
本発明は、上記のような点に着目し、通信媒体の表示部に、多様な提示データを表示可能とすることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、本発明の一態様の通信媒体は、外部機器とデータの授受を行い、受信されたデータを演算処理する通信媒体であって、演算処理されたデータである情報データを記憶する複数の情報データ記憶領域と、前記複数の情報データ記憶領域のいずれかに対応付けられるとともに、受信されたデータを演算処理し、演算処理されたデータである情報データを前記複数の情報データ記憶領域のうち対応付けられている情報データ記憶領域に記憶させる複数の演算処理実行部と、前記複数の情報データ記憶領域のうち、前記複数の演算処理実行部のいずれかが最後に情報データを記憶させた情報データ記憶領域のアドレスを記憶するアドレス記憶領域と、使用者が表示要求のために操作可能な操作部と、前記操作部の操作を検出する要求操作検出部と、前記要求操作検出部が前記操作部の操作を検出すると、前記アドレス記憶領域に記憶されているアドレスに基づいて前記複数の情報データ記憶領域の1つに記憶されている情報データを提示データとして取得するデータ取得部と、前記データ取得部が取得した提示データが表す情報を表示する表示部と、を備えたことを特徴とする。
【0007】
らに、前記データ取得部は、前記要求操作検出部が前記操作部の操作を予め設定された設定時間以内の間隔で連続して検出すると、前記要求操作検出部が前記操作部の操作を検出するたびに、前記複数の情報データ記憶領域のそれぞれに記憶されている情報データを提示データとして順次取得する構成としてもよい。
また、前記通信媒体はICカードである構成としてもよい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、例えば、アドレス記憶領域が記憶しているアドレスを書き換えることで、通信媒体の表示部に、多様な提示データを表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】ICカード1の外観構成を示す図である。
図2】ICカード1の構成例を示すブロック図である。
図3】記憶部8cを説明するための図である。
図4】演算処理部8dを説明するための図である。
図5】コマンド送信処理を表すフローチャートである。
図6】データ取得処理を表すフローチャートである。
図7】ICカード1の動作を示す説明図である。
図8】コマンド送信処理を表すフローチャートである。
図9】データ取得処理を表すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は、ICカードの外観構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態は、本発明の通信媒体として、ICカード1を例にあげて説明する。このICカード1は、電子財布機能、ポイント記憶機能、ID情報管理機能、および認証用情報管理機能を実現する4つの演算処理を行うものである。電子財布機能としては、例えば、電子マネーの残高を記憶する機能がある。また、ポイント記憶機能としては、例えば、商品の購入等に応じて付与されるポイントを記憶する機能がある。さらに、ID情報管理機能としては、例えば、ID情報を管理する機能がある。また、認証用情報管理機能としては、例えば、認証用情報を管理する機能がある。
なお、本実施形態では、ICカード1が、電子財布機能、ポイント記憶機能、ID情報管理機能、および認証用情報管理機能を実現する4つの演算処理を行う例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、ICカード1が、これら4つの演算処理のうちの、少なくとも2つ以上の演算処理を行う構成としてもよい。
【0011】
(第1実施形態)
(構成)
図2は、本実施形態のICカード1の構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、ICカード1は、非接触通信用アンテナ2と、電源部3と、制御マイコン4と、表示部5と、押圧ボタン6と、スイッチ7と、ICチップ8と、を備える。
非接触通信用アンテナ2は、外部のリーダライタ(不図示)から出力される電磁波を電力に変換し、変換した電力をICチップ8に供給する。また、非接触通信用アンテナ2は、外部のリーダライタから出力される電磁波で生じた電流、つまり、データが変調された電流をICチップ8に出力する。さらに、非接触通信用アンテナ2は、ICチップ8から出力される電流、つまり、データが変調された電流で生じた電磁波を外部のリーダライタに出力する。これにより、非接触通信用アンテナ2は、外部のリーダライタとデータの授受(無線通信)を行う。非接触通信用アンテナ2としては、例えば、巻き線アンテナ、エッチングアンテナ、印刷アンテナ等がある。非接触通信用アンテナ2は、スイッチ7のON状態およびOFF状態が切り換えられることによって、ICチップ8の非接触インターフェース8a(後述)との電気的な接続状態が断続可能とされている。
なお、本実施形態では、非接触通信用アンテナ2が無線通信を介してデータの授受(通信)を行う例を示したが、他の構成を採用することもできる。例えば、有線その他を利用した接触通信を介して通信を行う構成としてもよい。
【0012】
電源部3は、電力を制御マイコン4に供給する。電源部3としては、例えば、一次電池、二次電池、コンデンサー等がある。また、電源部3としては、例えば、非接触通信用アンテナ2と同様に、外部のリーダライタから出力される電磁波を電力に変換し、変換した電力を制御マイコン4に供給するアンテナであってもよい。この場合、制御マイコン4は、リーダライタにICカード1がかざされているときのみ動作できる。
【0013】
制御マイコン4は、押圧ボタン6の操作(押圧)を検出する。そして、制御マイコン4は、押圧ボタン6の操作(押圧)が検出されると、ICチップ8の接触インターフェース8b(後述)と電気的に接続される。続いて、制御マイコン4は、接触インターフェース8bと電気的に接続されると、接触インターフェース8bを介して、ICチップ8の演算処理部8d(後述)と読出コマンド(第1読出コマンド(後述)、第2読出コマンド(後述))の送信等を行うコマンド送信処理を実行する。コマンド送信処理では、制御マイコン4は、接触インターフェース8bおよび演算処理部8dを介して取得したICチップ8の記憶部8c(後述)に記憶されているデータに基づいて、表示部5に電圧を印加して表示部5を駆動する。これにより、制御マイコン4は、表示部5の表示内容を制御する。コマンド送信処理の詳細については後述する。一方、制御マイコン4は、押圧ボタン6の操作(押圧)が検出されないと、接触インターフェース8bと電気的に切断する。
【0014】
表示部5は、ICカード1の外部に表示面が露出して配置されている。そして、表示部5は、制御マイコン4から供給される電力によって駆動される。これにより、表示部5は、電力に応じた各種情報を表示する。表示部5としては、例えば、電気泳動、強誘電液晶、コレステリック液晶等の電子ペーパー、エレクトロクロミック液晶等がある。
押圧ボタン6は、ICカード1の外部に押圧面が露出して配置されている。そして、押圧ボタン6は、ICカード1の使用者によって表示要求のために操作される。
【0015】
スイッチ7は、押圧ボタン6の操作(押圧)を検出する。そして、スイッチ7は、押圧ボタン6の操作(押圧)が検出されると、ON状態になる。続いて、スイッチ7は、ON状態になると、非接触通信用アンテナ2と非接触インターフェース8aとを電気的に切断する。これにより、スイッチ7は、非接触インターフェース8aを介して、非接触通信用アンテナ2と演算処理部8dとのデータのやりとりを不能とする。一方、スイッチ7は、押圧ボタン6の操作(押圧)が検出されないと、OFF状態になる。続いて、スイッチ7は、OFF状態になると、非接触通信用アンテナ2と非接触インターフェース8aとを電気的に接続する。これにより、スイッチ7は、非接触インターフェース8aを介して、非接触通信用アンテナ2と演算処理部8dとのデータのやりとりを可能とする。
【0016】
ICチップ8は、非接触インターフェース8aと、接触インターフェース8bと、記憶部8cと、演算処理部8dと、を備える。
非接触インターフェース8aは、スイッチ7のON状態およびOFF状態が切り換えられることによって、非接触通信用アンテナ2との電気的な接続状態が断続される。
接触インターフェース8bは、非接触インターフェース8aと非接触通信用アンテナ2との電気的な接続を検出する。そして、接触インターフェース8bは、非接触インターフェース8aと非接触通信用アンテナ2との電気的な接続が検出されると、制御マイコン4と電気的に切断する。一方、接触インターフェース8bは、非接触インターフェース8aと非接触通信用アンテナ2との切断が検出されると、制御マイコン4と電気的に接続する。
【0017】
図3は、記憶部8cを説明するための図である。
図3に示すように、記憶部8cは、演算処理部8dで演算処理されたデータ(以下、情報データとも呼ぶ)を記憶する複数の情報データ記憶領域8c1を有する。情報データとしては、例えば、残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、履歴情報データがある。残高情報データとしては、例えば、電子財布機能が記憶させる電子マネーの残高のデータがある。また、ポイント情報データとしては、例えば、ポイント記憶機能が記憶させるポイントのデータがある。さらに、ID情報データとしては、例えば、ID情報管理機能が管理するID情報のデータがある。また、認証用情報データとしては、例えば、認証用情報管理機能が管理する認証用情報のデータがある。さらに、履歴情報データとしては、例えば、ICカード1の使用履歴のデータがある。複数の情報データ記憶領域8c1それぞれには、互いに異なるアドレス(例えば、アドレスA、B、C、D、E)が対応付けられている。また、記憶部8cは、複数の情報データ記憶領域8c1の1つのアドレスを記憶するアドレス記憶領域8c2を有する。アドレス記憶領域8c2には、予め定められたアドレス(例えば、アドレス1)が対応付けられている。記憶部8cとしては、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュメモリ(flash memory)等がある。
【0018】
図4は、演算処理部8dを説明するための図である。
演算処理部8dは、A/D(Analog to Digital)変換回路、D/A(Digital to Analog)変換回路、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、およびRAM(Random Access Memory)等から構成した集積回路を備える。ROMは、ICカード1の各種機能を実現する演算処理を実行するためのプログラムを記憶している。CPU(演算処理部8d)は、ROMが記憶しているプログラムに従って、非接触インターフェース8aから出力されるデータ、つまり、電流に変調されているデータ(以下、変調データとも呼ぶ)に各種演算処理(処理内容選択処理(後述)、電子財布処理(後述)、ポイント記憶処理(後述)、ID情報管理処理(後述)、認証用情報管理処理(後述)、コマンド送信処理(後述))を実行する。そして、CPU(演算処理部8d)は、図4に示すように、処理内容選択処理を実行する処理内容判定部8d1と、電子財布処理を実行する電子財布機能部8d2と、ポイント記憶処理を実行するポイント記憶機能部8d3と、ID情報管理処理を実行するID情報管理機能部8d4と、認証用情報管理処理を実行する認証用情報管理機能部8d5と、データ取得処理を実行するデータ取得部8d6を実現する。
【0019】
処理内容判定部8d1は、変調データおよび該変調データのヘッダを取得する。ここで、変調データのヘッダは、変調データに対して、電子財布機能、ポイント記憶機能、ID情報管理機能、および認証用情報管理機能を実現する4つの演算処理(電子財布処理、ポイント記憶処理、ID情報管理処理、および認証用情報管理処理)のいずれを実行するのかを表す情報を含んでいる。続いて、処理内容判定部8d1は、取得したヘッダが含んでいる情報に従って、取得した変調データに電子財布処理、ポイント記憶処理、ID情報管理処理、および認証用情報管理処理のいずれを実行するのかを判定する。
【0020】
電子財布機能部8d2は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスAが対応付けられている情報データ記憶領域8c1に対応付けられている。そして、電子財布機能部8d2は、処理内容判定部8d1が電子財布処理を実行すると判定すると、非接触インターフェース8aから出力される変調データ(例えば、ICカード1からの電子マネーの支出額や、ICカード1への電子マネーの預入額の情報データ)を演算処理する電子財布処理を実行する。演算処理としては、ICカード1からの電子マネーの支出やICカード1への電子マネーの預入後の残高(残高情報データ)を算出する処理がある。続いて、電子財布機能部8d2は、複数の情報データ記憶領域8c1のうち対応付けられている情報データ記憶領域8c1(アドレスAの情報データ記憶領域8c1)に演算処理された変調データ(残高情報データ)を記憶させる。続いて、電子財布機能部8d2が、記憶させた情報データ記憶領域8c1に対応付けられているアドレス(アドレスA)を記憶部8cのアドレス記憶領域8c2に記憶させる(上書きする)。続いて、電子財布機能部8d2は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスEが対応付けられている情報データ記憶領域8c1にICカード1の使用履歴のデータ(履歴情報データ)を記憶させる。
【0021】
ポイント記憶機能部8d3は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスBが対応付けられている情報データ記憶領域8c1に対応付けられている。そして、ポイント記憶機能部8d3は、処理内容判定部8d1がポイント記憶処理を実行すると判定すると、非接触インターフェース8aから出力される変調データ(例えば、ICカード1からのポイントの支出額や、ICカード1へのポイントの付与額の情報データ)を演算処理するポイント記憶処理を実行する。演算処理としては、ICカード1からのポイントの支出やICカード1へのポイントの付与後の残ポイント(ポイント情報データ)を算出する処理がある。続いて、ポイント記憶機能部8d3は、複数の情報データ記憶領域8c1のうち対応付けられている情報データ記憶領域8c1(アドレスBの情報データ記憶領域8c1)に演算処理された変調データ(ポイント情報データ)を記憶させる。続いて、ポイント記憶機能部8d3が、記憶させた情報データ記憶領域8c1に対応付けられているアドレス(アドレスB)を記憶部8cのアドレス記憶領域8c2に記憶させる(上書きする)。続いて、ポイント記憶機能部8d3は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスEが対応付けられている情報データ記憶領域8c1に履歴情報データを記憶させる。
【0022】
ID情報管理機能部8d4は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスCが対応付けられている情報データ記憶領域8c1に対応付けられている。そして、ID情報管理機能部8d4は、処理内容判定部8d1がID情報管理処理を実行すると判定すると、非接触インターフェース8aから出力される変調データ(例えば、ID情報が使用されたことを表す情報データ)を演算処理するID情報管理処理を実行する。続いて、ID情報管理機能部8d4は、複数の情報データ記憶領域8c1のうち対応付けられている情報データ記憶領域8c1(アドレスCの情報データ記憶領域8c1)に演算処理された変調データ(ID情報データ)を記憶させる。続いて、ID情報管理機能部8d4が、記憶させた情報データ記憶領域8c1に対応付けられているアドレス(アドレスC)を記憶部8cのアドレス記憶領域8c2に記憶させる(上書きする)。続いて、ID情報管理機能部8d4は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスEが対応付けられている情報データ記憶領域8c1に履歴情報データを記憶させる。
【0023】
認証用情報管理機能部8d5は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスDが対応付けられている情報データ記憶領域8c1に対応付けられている。そして、認証用情報管理機能部8d5は、処理内容判定部8d1が認証用情報管理処理を実行すると判定すると、非接触インターフェース8aから出力される変調データ(例えば、認証用情報が使用されたことを表す情報データ)を演算処理する認証用情報管理処理を実行する。続いて、認証用情報管理機能部8d5は、複数の情報データ記憶領域8c1のうち対応付けられている情報データ記憶領域8c1(アドレスDの情報データ記憶領域8c1)に演算処理された変調データ(認証用情報データ)を記憶させる。続いて、認証用情報管理機能部8d5が、記憶させた情報データ記憶領域8c1に対応付けられているアドレス(アドレスD)を記憶部8cのアドレス記憶領域8c2に記憶させる。続いて、認証用情報管理機能部8d5は、複数の情報データ記憶領域8c1のうちアドレスEが対応付けられている情報データ記憶領域8c1に履歴情報データを記憶させる。
【0024】
これにより、電子財布機能部8d2、ポイント記憶機能部8d3、ID情報管理機能部8d4および認証用情報管理機能部8d5(演算処理部8dの各部)は、複数の情報データ記憶領域8c1のうち、演算処理の各部8d2、8d3、8d4、8d5のいずれかが最後に残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、または履歴情報データ(情報データ)を記憶させた情報データ記憶領域8c1のアドレスをアドレス記憶領域8c2(アドレス1のアドレス記憶領域8c2)に記憶させる。
【0025】
データ取得部8d6は、制御マイコン4から読出コマンド(第1読出コマンド、第2読出コマンド)が送信されると、読出コマンドに従って記憶部8cの記憶領域(情報データ記憶領域8c1、アドレス記憶領域8c2)からアドレスや情報データを取得するデータ取得処理を実行する。データ取得処理では、データ取得部8d6は、取得したアドレスや情報データを制御マイコン4に送信する。データ取得処理の詳細については後述する。
なお、本実施形態では、電子財布機能部8d2、ポイント記憶機能部8d3、ID情報管理機能部8d4および認証用情報管理機能部8d5(ICカード1の機能)と情報データ記憶領域8c1とを1対1に対応付ける例を示したが、他の構成を採用してもよい。例えば、ICカード1の機能と情報データ記憶領域8c1とを1対1以外で対応付けてもよい。
【0026】
(演算処理)
次に、制御マイコン4が実行するコマンド送信処理について説明する。コマンド送信処理は、押圧ボタン6の押圧が検出された場合に実行される。
図5は、コマンド送信処理を表すフローチャートである。
図5に示すように、ステップS101では、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、ICチップ8に電力の供給を開始する。
続いてステップS102に移行して、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、制御マイコン4とICチップ8との間の通信を確立する。
続いてステップS103に移行して、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、通信が可能であるか演算処理部8dにポーリングを行う。
【0027】
続いてステップS104に移行して、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、アドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレスを取得させるコマンドである第1読出コマンドをICチップ8に送信する。これにより、ICチップ8は、制御マイコン4から第1読出コマンドが送信されると、送信された第1読出コマンドに従ってアドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレスを取得する。そして、ICチップ8は、取得したアドレスを制御マイコン4に送信する。
【0028】
続いてステップS105に移行して、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、ICチップ8からアドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2に記憶されているアドレスが送信されると、送信されたアドレスを変数Xの変数値とする。
続いてステップS106に移行して、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、変数Xの変数値が表すアドレス(以下、取得アドレスとも呼ぶ)に対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データを取得させるコマンドである第2読出コマンドをICチップ8に送信する。これにより、ICチップ8は、制御マイコン4から第2読出コマンドが送信されると、送信された第2読出コマンドに従って取得アドレスに対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データ(残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、履歴情報データ)を取得する。そして、ICチップ8は、取得した情報データを提示データとして制御マイコン4に送信する。
【0029】
続いてステップS107に移行して、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、ICチップ8から提示データが送信されると、送信された提示データを取得する。
続いてステップS108に移行して、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、ICチップ8への電力の供給を停止する。
続いてステップS109に移行して、制御マイコン4は、前記ステップS107で取得した提示データに基づいて表示部5を駆動させた後、この演算処理を終了する。これにより、表示部5が、取得した提示データが表す情報を表示面に表示する。
【0030】
次に、データ取得部8d6が実行するデータ取得処理について説明する。データ取得処理は、接触インターフェース8bを介して、制御マイコン4から読出コマンド(第1読出コマンド、第2読出コマンド)が送信された場合に実行される。
図6は、データ取得処理を表すフローチャートである。
図6に示すように、ステップS201では、データ取得部8d6は、接触インターフェース8bを介して、制御マイコン4から読出コマンド(第1読出コマンド、第2読出コマンド)が送信されると、送信された読出コマンドに従って該読出コマンドが表すアドレスに対応付けられている記憶部8cの記憶領域(情報データ記憶領域8c1、アドレス記憶領域8c2)からアドレスや情報データを取得する。そして、データ取得部8d6は、接触インターフェース8bを介して、取得したアドレスや情報データを制御マイコン4に送信した後、この演算処理を終了する。これにより、データ取得部8d6は、接触インターフェース8bを介して、制御マイコン4から第1読出コマンドが送信されると、送信された第1読出コマンドに従ってアドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレスを取得する。続いて、データ取得部8d6は、取得したアドレス(取得アドレス)を制御マイコン4に送信する。一方、データ取得部8d6は、制御マイコン4から第2読出コマンドが送信されると、送信された第2読出コマンドに従って取得アドレスに対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データ(残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、履歴情報データ)を取得する。続いて、データ取得部8d6は、取得したデータを提示データとして制御マイコン4に送信する。
【0031】
(動作、作用等)
次に、ICカード1の動作を説明する。
図7は、ICカード1の動作を説明するための説明図である。
まず、ICカード1の使用者が、ICカード1の電子財布機能によって支払いを行うために、ICカード1をカードリーダライタにかざしたとする。すると、演算処理部8dが、支払い後の電子マネーの残高情報を算出するための加減算等の演算処理を行う。続いて、演算処理部8dが、演算処理後の情報データを記憶部8cの情報データ記憶領域8c1(アドレスAが対応付けられている情報データ記憶領域8c1)に記憶させる。続いて、演算処理部8dが、記憶させた情報データ記憶領域8c1に対応付けられているアドレス(アドレスA)を記憶部8cのアドレス記憶領域8c2に記憶させる(上書きする)。
【0032】
続いて、ICカード1の使用者が、押圧ボタン6を押圧したとする。すると、制御マイコン4が、第1読出コマンドをICチップ8に送信する(図5のステップS101、S102、S103、S104)。制御マイコン4から第1読出コマンドが送信されると、ICチップ8は、送信された第1読出コマンドに従ってアドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレス(アドレスA)を取得する(図6のステップS201)。そして、ICチップ8は、取得したアドレス(アドレスA)を制御マイコン4に送信する(図6のステップS201)。続いて、ICチップ8からアドレス(アドレスA)が送信されると、制御マイコン4が、送信されたアドレス(アドレスA)を変数Xの変数値とする(図5のステップS105)。続いて、制御マイコン4が、接触インターフェース8bを介して第2読出コマンドをICチップ8に送信する(図5のステップS106)。制御マイコン4から第2読出コマンドが送信されると、ICチップ8が、送信された第2読出コマンドに従って変数Xの変数値が表すアドレス(アドレスA)に対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データ(残高情報データ)を取得し、取得した情報データ(残高情報データ)を提示データとして制御マイコン4に送信する。
【0033】
続いて、ICチップ8から提示データが送信されると、制御マイコン4が、接触インターフェース8bを介して、送信された提示データを取得する(図5のステップS107)。続いて、制御マイコン4が、取得した提示データに基づいて表示部5を駆動する(図5のステップS108、S109)。これにより、表示部5は、アドレスAの情報データ記憶領域8c1に記憶されている情報データが表す情報を表示する。すなわち、表示部5は、図7(a)に示すように、残高情報データが表す電子マネーの残高を表示する。その際、表示部5は、残高を表す英単語balanceの頭文字「B」も表示する。
【0034】
同様に、ICカード1の使用者が、ICカード1のポイント記憶機能によってポイントの授受を行うために、ICカード1をカードリーダライタにかざしたとする。すると、演算処理部8dが、授受後のポイントを算出するための加減算等の演算処理を行う。続いて、演算処理部8dが、演算処理後の情報データを記憶部8cの情報データ記憶領域8c1(アドレスBが対応付けられている情報データ記憶領域8c1)に記憶させる。続いて、演算処理部8dが、記憶させた情報データ記憶領域8c1に対応付けられているアドレス(アドレスB)を記憶部8cのアドレス記憶領域8c2に記憶させる(上書きする)。
【0035】
続いて、ICカード1の使用者が、押圧ボタン6を押圧したとする。すると、制御マイコン4が、第1読出コマンドをICチップ8に送信する(図5のステップS101、S102、S103、S104)。制御マイコン4から第1読出コマンドが送信されると、ICチップ8は、送信された第1読出コマンドに従ってアドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレス(アドレスB)を取得する(図6のステップS201)。そして、ICチップ8は、取得したアドレス(アドレスB)を制御マイコン4に送信する(図6のステップS201)。続いて、ICチップ8からアドレス(アドレスB)が送信されると、制御マイコン4が、送信されたアドレス(アドレスB)を変数Xの変数値とする(図5のステップS105)。続いて、制御マイコン4が、接触インターフェース8bを介して第2読出コマンドをICチップ8に送信する(図5のステップS106)。制御マイコン4から第2読出コマンドが送信されると、ICチップ8が、送信された第2読出コマンドに従って変数Xの変数値が表すアドレス(アドレスB)に対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データ(ポイント情報データ)を取得し、取得した情報データ(ポイント情報データ)を提示データとして制御マイコン4に送信する。
【0036】
続いて、ICチップ8から提示データが送信されると、制御マイコン4が、接触インターフェース8bを介して、送信された提示データを取得する(図5のステップS107)。続いて、制御マイコン4が、取得した提示データに基づいて表示部5を駆動する(図5のステップS108、S109)。これにより、表示部5は、アドレスBの情報データ記憶領域8c1に記憶されている情報データが表す情報を表示する。すなわち、表示部5は、図7(b)に示すように、ポイント情報データが表すポイントを表示する。その際、表示部5は、ポイントを表す英単語pointの頭文字「P」も表示する。
【0037】
このように、本実施形態では、押圧ボタン6が押圧されると、制御マイコン4およびICチップ8が、アドレス記憶領域8c2に記憶されているアドレス(アドレスA、B等)に基づいて複数の情報データ記憶領域8c1の1つに記憶されている情報データ(残高情報データ、ポイント情報データ等)を提示データとして取得する。そして、表示部5が、取得した提示データ(残高情報データ、ポイント情報データ等)を表示する。このような構成によれば、アドレス記憶領域8c2が記憶しているアドレスを書き換えることで、通信媒体の表示部5に、多様な提示データを表示することができる。
【0038】
本実施形態では、図1のICカード1が通信媒体を構成する。以下同様に、外部のリーダライタが外部機器を構成する。また、図2の記憶部8c、図3の情報データ記憶領域8c1が情報データ記憶領域を構成する。さらに、図2の記憶部8c、図3のアドレス記憶領域8c2がアドレス記憶領域を構成する。また、図1図2の押圧ボタン6が操作部を構成する。さらに、図2の制御マイコン4が要求操作検出部を構成する。また、図2の制御マイコン4、接触インターフェース8b、演算処理部8dがデータ取得部を構成する。さらに、図1図2の表示部5が表示部を構成する。また、図1のICカード1がICカードを構成する。さらに、図4の電子財布機能部8d2、ポイント記憶機能部8d3、ID情報管理機能部8d4、認証用情報管理機能部8d5が演算処理実行部を構成する。
【0039】
(本実施形態の効果)
本実施形態は、次のような効果を奏する。
(1)制御マイコン4およびICチップ8が、押圧ボタン6の押圧を検出すると、アドレス記憶領域8c2に記憶されているアドレス(アドレスA、B、C、D、E)に基づいて複数の情報データ記憶領域8c1の1つに記憶されている情報データ(残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、履歴情報データ)を提示データとして取得する。そして、表示部5が、取得した提示データを表示する。
このような構成によれば、アドレス記憶領域8c2が記憶しているアドレスを書き換えることで、通信媒体の表示部5に、多様な提示データを表示することができる。
【0040】
(2)電子財布機能部8d2、ポイント記憶機能部8d3、ID情報管理機能部8d4および認証用情報管理機能部8d5のそれぞれ(演算処理部8dの各部)が、複数の情報データ記憶領域8c1のいずれかに対応付けられる。また、演算処理部8dの各部が、受信されたデータを演算処理し、演算処理されたデータである情報データを複数の情報データ記憶領域8c1のうち対応付けられている情報データ記憶領域8c1に記憶させる。
このような構成によれば、電子財布機能部8d2、ポイント記憶機能部8d3、ID情報管理機能部8d4および認証用情報管理機能部8d5、つまり、ICカード1の各種機能と情報データ記憶領域8c1それぞれとを対応付けることができる。
【0041】
(変形例)
なお、制御マイコン4およびICチップ8が、押圧ボタン6の操作(押圧)を予め設定された設定時間(例えば、1秒)以内の間隔で連続して検出すると、押圧ボタン6の操作(押圧)を検出するたびに、複数の情報データ記憶領域8c1のそれぞれに記憶されている情報データを提示データとして順次取得する構成としてもよい。具体的には、制御マイコン4が、押圧ボタン6の操作(押圧)を検出するたびに、変数Xの変数値をアドレスA、B、C、D、Eの順に順次書き換える。続いて、制御マイコン4が、書き換えた変数Xの変数値が表すアドレス(以下、書換アドレスとも呼ぶ)に対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データを取得させるコマンドである第3読出コマンドをICチップ8に送信する。また、ICチップ8が、制御マイコン4から第3読出コマンドが送信されると、送信された第3読出コマンドに従って書換アドレスに対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データ(残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、履歴情報データ)を取得する。続いて、ICチップ8が、取得した情報データを提示データとして制御マイコン4に送信する。このような構成によれば、任意の情報データを提示データとして表示することができる。
【0042】
また、押圧ボタン6を複数備える構成としてもよい。この場合、複数の押圧ボタン6それぞれに異なる情報データ記憶領域8c1のアドレスを対応付けておき、制御マイコン4が、押圧ボタン6の操作(押圧)を検出するたびに、操作(押圧)された押圧ボタン6に対応付けられている情報データ記憶領域8c1のアドレスを取得する構成としてもよい。
【0043】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。
なお、第1実施形態と同様な構成等については同一の符号を使用する。
本実施形態は、ICチップ8が、読出コマンド(第4読出コマンド(後述))を受信すると、アドレス記憶領域8c2からのアドレスの取得と、情報データ記憶領域8c1からの情報データの取得との両方を行う点が第1実施形態と異なる。
図8は、コマンド送信処理を表すフローチャートである。
図9は、データ取得処理を表すフローチャートである。
具体的には、本実施形態では、第1実施形態の図5のステップS104〜S106に代えて図8のステップS301を採用する。また、本実施形態では、第1実施形態の図6のステップS201に代えて図9のステップS401、S402を採用する。
【0044】
前記ステップS301では、制御マイコン4は、接触インターフェース8bを介して、アドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレスを取得させるとともに取得させたアドレス(取得アドレス)に対応付けられている情報データ記憶領域8c1から提示データを取得させるコマンドである第4読出コマンドをICチップ8に送信する。これにより、ICチップ8は、制御マイコン4から第4読出コマンドが送信されると、送信された第4読出コマンドに従ってアドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレスを取得する。続いて、ICチップ8は、取得したアドレス(取得アドレス)に対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データ(残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、履歴情報データ)を取得する。そして、ICチップ8は、取得した情報データを提示データとして制御マイコン4に送信する。
【0045】
前記ステップS401では、ICチップ8は、制御マイコン4から第4読出コマンドが送信されると、送信された第4読出コマンドに従ってアドレス1に対応付けられているアドレス記憶領域8c2からアドレスを取得する。
前記ステップS402では、ICチップ8は、前記ステップS401で取得したアドレス(取得アドレス)に対応付けられている情報データ記憶領域8c1から情報データ(残高情報データ、ポイント情報データ、ID情報データ、認証用情報データ、履歴情報データ)を取得する。そして、ICチップ8は、取得した情報データを提示データとして制御マイコン4に送信した後、この演算処理を終了する。
なお、その他の構成は、第1実施形態の構成と同様である。
【符号の説明】
【0046】
1 ICカード(通信媒体、ICカード)
2 非接触通信用アンテナ
3 電源部
4 制御マイコン(要求操作検出部、データ取得部)
5 表示部(表示部)
6 押圧ボタン(操作部)
7 スイッチ
8 ICチップ
8a 非接触インターフェース
8b 接触インターフェース(データ取得部)
8c 記憶部(情報データ記憶領域、アドレス記憶領域)
8c1 情報データ記憶領域(情報データ記憶領域)
8c2 アドレス記憶領域(アドレス記憶領域)
8d 演算処理部(データ取得部)
8d2 電子財布機能部(演算処理実行部)
8d3 ポイント記憶機能部(演算処理実行部)
8d4 ID情報管理機能部(演算処理実行部)
8d5 認証用情報管理機能部(演算処理実行部)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9