特許第6040766号(P6040766)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日産自動車株式会社の特許一覧
<>
  • 特許6040766-駐車支援装置 図000002
  • 特許6040766-駐車支援装置 図000003
  • 特許6040766-駐車支援装置 図000004
  • 特許6040766-駐車支援装置 図000005
  • 特許6040766-駐車支援装置 図000006
  • 特許6040766-駐車支援装置 図000007
  • 特許6040766-駐車支援装置 図000008
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6040766
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】駐車支援装置
(51)【国際特許分類】
   G08G 1/16 20060101AFI20161128BHJP
   B60R 21/00 20060101ALI20161128BHJP
   B62D 6/00 20060101ALI20161128BHJP
   B62D 101/00 20060101ALN20161128BHJP
   B62D 113/00 20060101ALN20161128BHJP
   B62D 127/00 20060101ALN20161128BHJP
【FI】
   G08G1/16 C
   B60R21/00 628Z
   B60R21/00 626G
   B62D6/00
   B62D101:00
   B62D113:00
   B62D127:00
【請求項の数】3
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2012-285960(P2012-285960)
(22)【出願日】2012年12月27日
(65)【公開番号】特開2014-127183(P2014-127183A)
(43)【公開日】2014年7月7日
【審査請求日】2015年10月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】000003997
【氏名又は名称】日産自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000486
【氏名又は名称】とこしえ特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】菊地 雅彦
(72)【発明者】
【氏名】葛西 肇
【審査官】 東 勝之
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/155464(WO,A1)
【文献】 特開2008−037320(JP,A)
【文献】 特開2010−262400(JP,A)
【文献】 特開2010−215025(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第02468573(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00 − 1/16
B60R 21/00
B62D 6/00
B62D 101/00
B62D 113/00
B62D 127/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自車両の位置と目標とする駐車スペースとの位置関係に応じた駐車モードに従い、前記自車両を目標とする駐車スペースへ移動させる駐車操作を支援する駐車支援装置であって、
前記自車両の進行方向を基準に右側方向又は左側方向を指定する左右選択指令の入力を受け付ける方向スイッチと、
前記右側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、前記自車両に対して前記目標とする駐車スペースが右側に存在する場合に利用される右側駐車モードを選択し、前記左側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、前記自車両に対して前記目標とする駐車スペースが左側に存在する場合に利用される左側駐車モードを選択する第1駐車モード選択手段と、
前記第1駐車モード選択手段により選択された駐車モードのみを運転者に提示する提示制御手段と、
受け付けた選択指令に基づいて、前記提示された駐車モードの中から一つの駐車モードを選択する第2駐車モード選択手段と、
前記第2駐車モード選択手段により選択された駐車モードに従い、前記自車両が前記駐車スペースに至る駐車経路を算出し、当該算出された駐車経路に沿って前記自車両を前記駐車スペースへ移動させる駐車操作を支援する駐車支援手段と、を備え、
前記提示制御手段は、前記左右選択指令が入力されなかった場合には、前記駐車支援手段が備える全ての駐車モードを前記運転者に提示することを特徴とする駐車支援装置。
【請求項2】
前記提示制御手段は、前記各駐車モードを画像情報によって提示し、前記左右選択指令が入力された場合に提示される一つの駐車モードの第2画像情報の表示面積は、前記左右選択指令が入力されなかった場合に提示される一つの駐車モードの第1画像情報の表示面積よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の駐車支援装置。
【請求項3】
前記方向スイッチは、前記自車両の左右の進行方向を外部に表示させるための方向指示スイッチであることを特徴とする請求項1又は2に記載の駐車支援装置
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、選択された駐車パターンに応じて駐車を支援する駐車支援装置及び駐車支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置に関し、右側又は左側への並列駐車、右側又は左側への縦列駐車などの複数の駐車パターンのメニューをタッチパネル・ディスプレイに画像として表示し、駐車パターンを選択する装置が知られている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−208483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の装置では、駐車支援機能を利用する際に、ナビゲーション装置用ディスプレイに表示された情報を見ながら入力操作をすることが求められるため、運転者に操作負荷がかかるという問題があった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、駐車支援機能を利用する際の入力操作時において、運転者の入力操作の負荷を低減させる、駐車パターンのメニューを表示する駐車支援装置及び駐車支援方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、方向スイッチを介して車両の進行方向を基準に右側方向又は左側方向を指定する左右選択指令の入力を受け付け、右側方向の指定入力がされたときは、駐車スペースが自車両の右側に存在する場合に利用される右側駐車モードを選択し、左側方向の指定入力がされたときは、駐車スペースが自車両の左側に存在する場合に利用される右側駐車モードを選択し、この選択された右側又は左側の駐車モードのみを運転者に提示し、この提示された駐車モードの中から一つの駐車モードを選択し、選択された駐車モードに従い、自車両の駐車操作を支援する処理において、提示制御手段は、左右選択指令が入力されなかった場合には、前記駐車支援手段が備える全ての駐車モードを運転者に提示することにより、上記課題を解決する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、左右選択指令の内容に応じて、右側駐車モード又は左側駐車モードの何れか一方に絞込んでから駐車モードの候補を提示するので、運転者に選択肢として提示する駐車モードの数を少なくすることができる。その結果、駐車支援動作の実行時において、運転者の入力操作の負荷を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係る駐車支援システムのディスプレイを示す図である。
図2】方向スイッチの例を示す図である。
図3】本発明を適用した実施形態に係る駐車支援システムによる駐車支援処理の手順を示すフローチャートである。
図4】本実施形態の車載カメラの設置位置の一例を示す図である。
図5A】駐車モードの通常の表示態様の一例を示す図である。
図5B】左選択指令が入力された場合の駐車モードの表示態様の一例を示す図である。
図5C】右選択指令が入力された場合の駐車モードの表示態様の二例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る駐車支援装置を、選択された駐車モード(左右の並列駐車、左右の縦列駐車、左右の斜め駐車等)で、運転者が設定した駐車目標スペースに自車両を誘導する駐車支援システムに適用した場合を例にして説明する。
【0010】
図1は、本実施形態に係る駐車支援装置100を備える駐車支援システム1000のブロック構成を示す図である。駐車支援装置100及びこれを含む駐車支援システム1000は、車両に搭載されている。駐車支援装置100は、自車両の位置と目標とする駐車スペースとの位置関係に応じた駐車モードに従い、自車両を目標とする駐車スペースへ移動させる駐車操作を支援する。
【0011】
図1に示すように、本実施形態の駐車支援システム1000は、カメラ1a〜1dと、画像処理装置2と、駐車支援装置100と、車両コントローラ200と、車両の駆動系400と、ステアリング装置500と、を備えている。駐車支援装置100は、制御装置10と、方向スイッチ20と、ディスプレイ(タッチパネル式)30とを備える。
【0012】
駐車支援装置100の制御装置10は、選択された駐車スペースへの駐車を支援するプログラムが格納されたROM(Read Only Memory)12と、このROMに格納されたプログラムを実行することで、駐車支援装置100として機能する動作回路としてのCPU(Central Processing Unit)11と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)13と、を備えるコンピュータである。
【0013】
本実施形態に係る駐車支援装置100の制御装置10は、第1駐車モード選択機能と、提示制御機能と、第2駐車モード選択機能と、駐車支援機能とを有する。本実施形態の制御装置10は、上記機能を実現するためのソフトウェアと、上述したハードウェアの協働により各機能を実行する。
【0014】
以下、本実施形態に係る駐車支援装置100の各機能について説明する。
制御装置10の第1駐車モード選択機能について説明する。制御装置10は、方向スイッチ20を介して入力された左右選択指令に応じて、一次的に駐車モードを選択する。
具体的に、制御装置10は、右側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、自車両に対して目標とする駐車スペースが右側に存在する場合に利用される右側駐車モード群を選択し、左側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、自車両に対して目標とする駐車スペースが左側に存在する場合に利用される左側駐車モード群を選択する。
【0015】
左側駐車モード群は、左側並列駐車モード、左側縦列駐車モード、左側斜め駐車モードを含む。右側駐車モード群は、右側並列駐車モード、右側縦列駐車モード、右側斜め駐車モードを含む。本実施形態の縦列駐車モードは、駐車スペースの面積が広い(車長方向の長さが長い)場合を想定した第1タイプのものと、駐車スペースの面積が狭い(車長方向の長さが短い)場合を想定した第2タイプのものとを含む。以下の縦列駐車モードにおいても同じである。
【0016】
ここで、左右選択指令が入力される方向スイッチについて説明する。本実施形態の方向スイッチ20は、第1方向と、第1方向とは異なる第2方向の二方向の入力を受け付ける。本実施形態では、第1方向への入力は右側選択の指令の入力に対応づけられ、第2方向への入力は左側選択の指令の入力に対応づけられる。本実施形態の方向スイッチ20としては、車両の左右の進行方向を外部に表示させる方向指示スイッチ(いわゆるウィンカースイッチ)21を用いる。図2に示すように、方向指示スイッチ21は、ステアリング付近に設けられている。方向指示スイッチ21は、第1方向(右側)21Rへの入力と、第2方向(左側)への入力とを受け付ける。
【0017】
方向スイッチ20としては、他にも、図2に示すドアウィンドウスイッチ22、走行制御スイッチ23、ウィンドウォッシャースイッチ24を用いることができる。ドアウィンドウスイッチ22は、車両の左右側面のドアのウィンドウを開閉するスイッチであり、右方向に対応する第1方向と左方向に対応する第2方向の二方向の入力を受け付ける。走行制御スイッチ23は、走行制御時の車間距離や速度を設定する、いわゆるトグルタイプのスイッチである。走行制御スイッチ23は、プラス(増加)方向に対応する第1方向とマイナス(減少)方向に対応する第2方向の二方向の入力を受け付ける。ワイパースイッチ24は、ワイパーの動作・停止を制御するスイッチであり、動作開始に対応する第1方向と動作停止に対応する第2方向の二方向の入力を受け付ける。
【0018】
本実施形態の方向スイッチ20は、二つの方向に応じて入力信号が対応づけられている。このような方向スイッチ20を用いて、一方向に右側の駐車パターンの選択指令を対応づけ、他方向に左側の駐車パターンの選択指令を対応づけることにより、運転者は正確に選択指令を入力することができる。特に、方向スイッチ20として、左右の進行方向を外部に知らせる方向指示スイッチを用いることにより、運転者の左右の識別感覚に基づいて駐車モードの左右の選択入力を行うことができる。また、方向スイッチ20は、運転席のステアリング付近に設けられているので、操作性が良好である。
【0019】
制御装置10の提示制御機能について説明する。制御装置10は、左右選択指令が入力された場合には、第1駐車モード選択機能により選択された一又は複数の駐車モードのみを運転者に提示する。つまり、左右選択指令に応じた駐車モードに絞り込み、全ての駐車モード数よりも少ない数の駐車モードを提示する。他方、左右選択指令が入力されなかった場合には、駐車支援装置100が備える全ての駐車モードを運転者に提示する。
【0020】
特に限定されないが、本実施形態の制御装置10は、各駐車モードをアイコン(icon)などの画像情報によって提示する。この場合において、制御装置10は、左右選択指令が入力された場合に提示される一つの駐車モードの第2画像情報の表示面積を、左右選択指令が入力されなかった場合に提示される一つの駐車モードの第1画像情報の表示面積よりも大きくする。つまり、左右選択指令により絞り込まれた駐車モードは、第1画像情報よりも表示面積の大きい第2画像情報により表示する。その一方で、左右選択指令が入力されずに全ての駐車モードを表示する場合には、第2画像情報よりも表示面積の小さい第1画像情報により表示する。
【0021】
制御装置10の第2駐車モード選択機能について説明する。制御装置10は、選択指令に基づいて、提示制御機能により提示された駐車モードの中から一つの駐車モードを選択する。本実施形態における選択指令は、提示された駐車モードの中から運転者が選択し、タッチパネル式のディスプレイ30を介して入力する。なお、選択指令は、制御装置10から送出された制御指令であってもよい。
【0022】
制御装置10の駐車支援機能について説明する。駐車支援機能は、自車両を目標とする駐車スペースへ移動させる駐車操作を支援する機能である。制御装置10は、選択された駐車モードに従い、自車両が駐車スペースに至る駐車経路を算出し、この算出された駐車経路に沿って自車両を駐車スペースへ移動させる。本実施形態の制御装置10は、駐車支援機能を実行するために、撮像画像取得機能と、合成画像生成機能と、駐車モード選択機能と、目標駐車スペース設定機能とをさらに備える。
【0023】
駐車支援装置100の制御装置10は、駐車支援機能を実行する駐車支援コントロールユニットを備える。駐車支援コントロールユニットは、駐車操作の支援を開始する際の自車両Vの位置と目標とする駐車スペースの位置との位置関係に応じた駐車モードに従い、自車両Vが目標とする駐車スペースに至る駐車経路を算出し、当該算出された駐車経路に沿って自車両Vを目標駐車スペースへ移動させる。
【0024】
その手法は特に限定されないが、たとえば、駐車支援コントロールユニットは、AT/CVTコントロールユニットからのシフトレンジ情報、ABSコントロールユニットからの車輪速情報、舵角センサコントロールユニットからの舵角情報、ECMからのエンジン回転数情報等に基づいて、自動転舵に関する指示情報を演算し、車両コントローラ400を介して駆動系400、ステアリング装置500等の動作を制御することにより、車両が目標駐車スペースへ移動することを支援する。
【0025】
また、駆動装置40は、駐車支援装置100から取得したEPSコントロールユニット(車速感応式電子制御パワーステアリングシステム)に対する制御指令信号に基づいて車両Vを目標駐車スペースへ移動させる操作を補助する。例えば、駆動装置40に含まれる電動パワーステアリング(EPS)のEPSモータは、駐車支援装置100から取得した制御指令信号に基づいてステアリング装置50が備えるパワーステアリング機構を駆動して車両Vを目標駐車スペースPKへ移動する際の操作を支援する。
【0026】
さらに、ステアリング装置50のステアリングコントロールユニットは、制御装置10の制御指令に従い、ステアリングのコラムシャフトに取り付けられるモータ等の制御を実行する。具体的に、ステアリングコントロールユニットは、駐車支援装置100が算出した車両の現在位置から駐車スペースまでの駐車経路と設定車速と設定舵角に基づいて、この設定舵角に追従するように操舵を自動で行う機能を備える。なお、本実施形態では電動パワーステアリングを備える車両を例に説明するが、EPS以外にも油圧パワーステアリングやステアバイワイヤ等を備える車両でも実現可能である。駐車支援の内容及び手法は特に限定されず、出願時において知られた手法を適宜に適用することができる。
【0027】
以下、図3のフローチャートに基づいて、本実施形態に係る駐車支援システム1000の駐車支援装置100の制御手順を説明する。
【0028】
ステップ101において、駐車支援装置100の制御装置10は、車両Vの複数個所に取り付けられたカメラ1a〜1dによって撮像された撮像画像をそれぞれ取得する。カメラ1a〜1dは、CCDカメラなどで構成され、車両Vの周囲の駐車スペースPKの像を撮像する。図4は、車両Vに搭載するカメラ1a〜1dの配置例を示す図である。図4に示す例では、車両Vのフロントグリル部にカメラ1aを配置し、リアバンパ近傍にカメラ1dを配置し、左右のドアミラーの下部にカメラ1b、1cを配置している。カメラ1a〜1dは視野角の広い広角カメラを使用する。
【0029】
ステップ102において、駐車支援装置100の制御装置10は画像処理装置2に俯瞰画像を生成させる。画像処理装置2は、取得した複数の撮像画像に基づいて、車両V及び当該車両Vが駐車される駐車スペースPKを含む周囲の状態を車両Vの上方の視点P(図5A図5AC参照)から見た俯瞰画像を生成する。画像処理装置2により行われる画像処理は、例えば「鈴木政康・知野見聡・高野照久,俯瞰ビューシステムの開発,自動車技術会学術講演会前刷集,116-07(2007-10), 17-22.」などに記載された方法を用いることができる。生成した俯瞰画像の提示手法は後述する。
【0030】
続いて、制御装置10は、方向スイッチ20(方向指示スイッチ21)を介して入力された左右選択指令を取得する。ステップ103において、制御装置10は、左右選択指令を取得したか否かを判断し、左右選択指令を取得した場合にはステップ104へ進み、取得しない場合はステップ107へ進む。
【0031】
ステップ104において、左側方向が指定された場合にはステップ105へ進み、右側方向が指定された場合にはステップ106へ進む。ステップ105、106では第一次選択が行われる。具体的に、ステップ105において、左側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、制御装置10は、自車両に対して目標とする駐車スペースが左側に存在する場合に利用される左側駐車モード群(左側並列駐車モード、左側縦列駐車モード、左側斜め駐車モードを含む。右側駐車モードを含む)を一次的に選択する。他方、ステップ106において、右側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、制御装置10は、自車両に対して目標とする駐車スペースが右側に存在する場合に利用される右側駐車モード群(右側並列駐車モード、右側斜め駐車モード、右側縦列駐車モードを含む)を一次的に(予備的に)選択する。
【0032】
ステップ107において、制御装置10は、駐車モードの設定用画面及び目標駐車スペースの設定用画面をディスプレイ30に提示する。図5A図5Cは、タッチパネル式ディスプレイ30に提示する画像情報の一例である。図5A図5Cに示すように、タッチパネル式ディスプレイ30の画面の左側に俯瞰画像(トップビュー)を含む目標駐車スペースの設定用画面31を表示し、右側に駐車モードの設定用画面32を表示する。目標駐車スペースの設定用画面31については後述する。
【0033】
ステップ108において、制御装置10は、ステップ107において提示された駐車モードの選択肢の中から一つの駐車モードをさらに二次的に(最終的に)選択する選択指令を受け付ける。運転者は、希望の駐車モードにタッチして一つの駐車モードを選択する。
【0034】
図5Aは、本実施形態の駐車支援装置100が備える全ての駐車モードを表示する例を示し、図5Bは左側駐車モード群のみを表示する例を示し、図5Cは右側駐車モード群のみを表示する例を示す。
【0035】
図5Aに示す駐車モード設定用画面32には、自車両に対して駐車スペースが右側にある右側駐車モードに対応する4つの画像情報32Rと、自車両に対して駐車スペースが左側にある左側駐車モードに対応する4つの画像情報32Lとの合計8つの画像情報が提示されている。また、図5Bに示す駐車モード設定用画面32には、自車両に対して駐車スペースが左側にある左側駐車モードに対応する4つの画像情報32Lのみが提示されている。図5Cに示す駐車モード設定用画面32には、自車両に対して駐車スペースが右側にある右側駐車モードに対応する4つの画像情報32Rのみが提示されている。ちなみに、画像情報32R,32Lは、各駐車モードの種別を示すアイコン(icon)である。タッチパネル式ディスプレイ30に表示された画像情報32R,32Lに触る(指による接触、ポインタによる接触を含む)と、その画像情報32R,32Lに対応する駐車モードが選択入力される。
【0036】
ステップ103において、左右選択命令が入力されなかった場合には、図5Aに示す駐車モード設定用画面を提示する。ステップ105において、左側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、図5Bに示す駐車モード設定用画面を提示する。ステップ106において、右側方向を指定する左右選択指令が入力されたときは、図5Cに示す駐車モード設定用画面を提示する。
【0037】
このように、本実施形態の駐車支援装置100は、左右選択指令の内容に応じて、右側駐車モード又は左側駐車モードの何れか一方に絞込んでから駐車モードの候補(画像情報)を提示するので、運転者に提示する駐車モードの選択肢の数を少なくすることができる。その結果、駐車支援動作の実行時において、運転者の入力操作の負荷を低減させることができる。この入力操作には、選択肢の中から一の適切な駐車モードを判断するなどの運転者の判断負荷をも含む。
【0038】
また、左右選択指令が入力されなかった場合には、絞り込むことなく全ての駐車モードを提示するので、運転者は駐車モードの選択態様を切り替えて利用することができる。
【0039】
さらに、図5Aに示すように、すべての駐車モードの候補を提示する場合には、一つの駐車モードを示す第1画像情報32Aは相対的に小さく(狭い面積で)提示される。これに対し、図5B及び図5Cに示すように、右側駐車モード又は左側駐車モードの何れか一方に絞込んでから駐車モードの候補を提示する場合には、一つの駐車モードを示す第2画像情報32Bは相対的に大きく(広い面積で)提示される。つまり、図5B図5Cに示す駐車モードの第2画像情報32B(アイコン)の表示面積は、図5Aに示す駐車モードの第1画像情報32A(アイコン)の表示面積よりも大きい。
【0040】
このように、左右選択指令の内容に応じて、駐車モードを絞り込み、ディスプレイ30に表示する駐車モードの第2画像情報32Bを相対的に大きく表示することができる。これにより、運転者がタッチパネル式ディスプレイ30をタッチして駐車モードを選択する際の視認、選択、操作が容易になる。
【0041】
図3のフローチャートに戻り、ステップ109において、制御装置10は目標駐車スペースを設定する。
【0042】
図5A図5Cに示すように、目標駐車スペース設定用画面31において、俯瞰画像には、駐車スペースPKと、自車両Vの現在位置を示す車両アイコンV(便宜上自車両と同じ符号Vを付す)とが含まれる。本実施形態の目標駐車スペース設定用画面31では、駐車スペースの設定時のマーク(目印)として機能する駐車スペース設定枠F2と、障害物回避枠F3とが目標駐車スペース設定用画面31に重畳表示される。本実施形態の駐車スペース設定枠F2は、駐車スペースPKの形状に応じた縦長又は横長の矩形の図形で表示することができる。車両アイコンVは、駐車スペースPKの設定における基準位置となる。この目標駐車スペースの設定用画面31の右側には、駐車モードの設定用画面ではなく、カメラ1a〜1dの実際の撮像画像22を表示してもよい。自車両が前進する時には前方のカメラ1aの撮像画像22を表示し、自車両が後退する時には後方のカメラ1dの撮像画像22を表示することができる。また、自車両が右又は左に旋回する時には右又は左のカメラ1c又は1bの撮像画像22を表示することができる。
【0043】
制御装置10は、目標駐車スペース設定用画面31において重畳表示された駐車スペース設定枠F2の位置に対応する駐車スペースPKを、車両Vを駐車させる目標駐車スペースPKとして設定する。駐車スペース設定枠F2は、車両Vに対して所定位置に表示される。つまり、駐車スペース設定枠F2は、自車両Vのアイコンの移動とともに連れ廻る。運転者は、車両Vを移動させることによって、目標駐車スペースの設定用画面に表示される駐車スペース設定枠F2の位置を任意に調節することができる。
【0044】
駐車スペース設定枠F2は自車両Vのアイコンを基準として所定位置に表示される。運転者は自車両Vを移動させることによって、駐車スペース設定枠F2の位置を調整することができる。運転者は、車両Vを移動させて駐車させたい駐車スペースPKに駐車スペース設定枠F2を重ね合わせることにより、車両Vを駐車させる目標駐車スペースPKを選択する。目標駐車スペースPKを設定する際の自車両の車速は4Km〜20km程度である。運転者は、車両を停止させた状態で、図示しない調整ボタンを操作することで、車両Vを駐車させる駐車スペース設定枠F2の位置や方向を微調整することができる。
【0045】
目標駐車スペースの設定用画面31に示す俯瞰画像に重畳された駐車スペース設定枠F2の位置は車両Vの移動とともに変更することができる。図5A図5Cに示すように、運転者は、車両Vを移動させて駐車させたい駐車スペースPKに駐車スペース設定枠F2を重ね合わせることにより、車両Vを駐車させる目標駐車スペースPKを選択することができる。なお、運転者は車両を停止させている状態で、図示しない調整ボタンを操作することで、車両Vを駐車させる駐車スペース設定枠F2の位置を微調整することができる。
【0046】
同じく目標駐車スペースの設定用画面31に表示されている障害物回避枠F3は、駐車スペース設定枠F2の外側の車両Vに対して所定の位置に配置されており、その位置は車両Vの移動とともに変化する。障害物回避枠F3は障害物と接触する可能性が高い領域と障害物と接触する可能性が低い領域との境界を示す標識である。運転者は、障害物回避枠F3内に立体物が存在しないように車両Vを操作することにより、車両Vが障害物と接触しないように駐車を行うことができる。なお、上述した調整ボタンによる駐車スペース設定枠F2の位置を微調整すると、障害物回避枠F3は駐車スペース設定枠F2との相対的な位置関係を維持したまま、画面上を移動する。
【0047】
運転者は、駐車スペース設定枠F2の位置の調整が終了したタイミングで決定ボタンなどを操作し、駐車スペースPKの選択が完了した旨を駐車支援装置100に入力する。この入力により、駐車操作の支援を開始する際の自車両Vの位置と駐車スペースの位置との位置関係が決定する。
【0048】
ステップS110では、目標駐車スペースの設定時における自車両の位置と目標駐車スペースとの位置関係に基づいて、ステップ108において設定された駐車モードに従い、自車両を目標駐車スペースへ移動させる駐車経路(自車両の移動経路)を算出する。具体的に、駐車支援装置100は、駐車支援コントロールユニットを起動して、車両Vが停止し、駐車支援を開始する現在位置と目標駐車スペースPKの位置との位置関係に基づいて駐車経路を計算する。駐車経路は左右並列駐車パターン、左右縦列駐車パターン(広・狭のパターンを含む)、左右斜め駐車パターンのそれぞれに対応した経路を1種類ずつメモリ(ROM)に記憶しておき、選択された駐車モードに対応した経路を読み込み、駐車支援処理開始時における車両Vの位置と目標駐車スペースPKの位置との位置関係に基づいて駐車経路を計算する。特に限定されないが、駐車支援コントロールユニットは、車両Vの停車位置、つまり駐車支援の開始位置から切り返し位置までの曲線と、切り返し位置から目標駐車スペースPKまでの曲線とを、駐車経路として算出する。特に限定されないが、駐車支援装置100は、目標駐車スペースPKを選択し、運転者がブレーキペダルの踏圧を緩め、所定のブレーキ踏圧が解除された場合に、取得した目標駐車スペースPKの位置及び駐車モードの選択情報に基づく駐車支援処理の実行を決定し、運転者がアクセルペダルを踏み込んだ場合に、算出した駐車経路で車両Vを目標駐車スペースPKに駐車する操作の支援の実行を開始する。
【0049】
ステップS111において、本実施形態の駐車支援装置100は、駐車支援処理を実行する。
本実施形態の駐車支援装置100は、自車両が駐車経路に沿って移動するように、ステアリング装置500の操舵を制御する。駐車支援装置100は、計算された駐車経路に自車両の移動軌跡が一致するようにステアリング装置500の操舵角センサ51と操舵方向センサ52との出力値をフィードバックしながらEPSモータなどの車両の駆動系400への指令信号を演算し、この指令信号を駆動系400又は駆動系400を制御する車両コントローラ200へ送出する。
【0050】
もちろん、算出した駐車経路をナビゲーション用ディスプレイ700に表示し、自車両の移動軌跡が駐車経路と一致するようにステアリング装置500の操舵量及び転舵のタイミング、ブレーキ又はアクセルの操作タイミングを運転者に指示することにより駐車支援を行うこともできる。
【0051】
自車両が駐車目標スペースに駐車すると、本実施形態に係る駐車支援装置100による駐車支援処理は終了する。
【0052】
以上のように構成され、動作する本実施形態の駐車支援装置10は、以下の効果を奏する。
【0053】
(1)本発明の本実施形態の駐車支援装置10によれば、左右選択指令の内容に応じて、右側駐車モード又は左側駐車モードの何れか一方に絞込んでから駐車モードの候補を提示するので、運転者に選択肢として提示する駐車モードの数を少なくすることができる。その結果、駐車支援動作の実行時において、運転者の入力操作の負荷を低減させることができる。
【0054】
(2)本発明の本実施形態の駐車支援装置10によれば、左右選択指令が入力されなかった場合には、絞り込むことなく全ての駐車モードを提示するので、運転者は多様な駐車モードの選択態様を切り替えて利用することができる。
【0055】
(3)本発明の本実施形態の駐車支援装置10によれば、左右選択指令の内容に応じて、駐車モードを絞り込み、ディスプレイ30に提示する駐車モードの第2画像情報32Bの大きさを、全ての駐車モードを提示する第1画像情報32Aの大きさよりも相対的に大きくすることにより、駐車モードの選択肢に対応する画像情報のそれぞれを大きく表示することができる。運転者がタッチパネル式ディスプレイ30をタッチして駐車モードを選択する際の視認、選択、操作が容易になる。
【0056】
(4)本発明の本実施形態の方向スイッチ20として、左右の進行方向を外部に知らせる方向指示スイッチを用いることにより、運転者の左右の識別に沿った感覚で、駐車モードの左右の選択入力を行うことができる。
【0057】
(5)本発明の駐車支援方法によっても、上記作用及び効果を得ることができる。
【0058】
なお、以上説明したすべての実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
【0059】
本明細書では、本発明に係る駐車支援装置の一態様として車両に搭載された駐車支援装置100を備える駐車支援システム1000を例にして説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0060】
本明細書では、本発明に係る方向スイッチと、第1駐車モード選択手段と、提示制御手段と、第2駐車モード選択手段と、駐車支援手段とを有する駐車支援装置の一態様として、少なくとも第1駐車モード選択機能と、提示制御機能と、第2駐車モード選択機能と、駐車支援機能手段を実行する制御装置10と、方向スイッチ20とを備える駐車支援装置100を説明するがこれに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0061】
1000…駐車支援システム
100…駐車支援装置
10…制御装置
11…CPU,12…ROM,13…RAM
1a〜1d…カメラ
2…画像処理装置
20…方向スイッチ
21…方向指示スイッチ
22…ドアウィンドウスイッチ
23…走行制御スイッチ
24…ワイパースイッチ
30…タッチパネル式ディスプレイ
31…目標駐車スペースの設定用画面
32…駐車モード設定用画面
32A,32B…駐車モードアイコン
200…車両コントローラ
400…駆動系
500…ステアリング装置
510…操舵角センサ
520…操舵方向センサ
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図5C