【文献】
Renesas Mobile Europe Ltd.,Discussion on Enhancements for Dynamic TDD UL-DL Configuration,3GPP TSG-RAN WG1 Meeting #69 R1-122363,2012年 5月21日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg1_rl1/TSGR1_69/Docs/R1-122363.zip
【文献】
Samsung,Semi-static reconfiguration of TDD UL-DL configuration,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #69 R1-122266,2012年 5月21日,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/wg1_rl1/TSGR1_69/Docs/R1-122266.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、本発明の実施形態について説明する。
【0038】
本実施形態では、移動局装置は、単一のセルと通信する。しかしながら、本発明は、移動局装置が複数のセルと通信する場合にも適用できる。移動局装置が複数のセルと通信する技術をセルアグリゲーション、またはキャリアアグリゲーションと称する。セルアグリゲーションの場合には、複数のセルのそれぞれにおいて、本発明が適用されてもよい。または、セルアグリゲーションの場合には、複数のセルの一部に本発明が適用されてもよい。また、本実施形態の無線通信システムは、TDD(Time Division Duplex)方式が適用される。
【0039】
図1は、本実施形態の無線通信システムの概念図である。
図1において、無線通信システムは、移動局装置1A〜1C、および基地局装置3を具備する。以下、移動局装置1A〜1Cを移動局装置1という。
【0040】
本実施形態の物理チャネルおよび物理信号について説明する。
【0041】
図1において、移動局装置1から基地局装置3への上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理チャネルが用いられる。上りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PUCCH(Physical Uplink Control Channel)
・PUSCH(Physical Uplink Shared Channel)
・PRACH(Physical Random Access Channel)
【0042】
PUCCHは、上りリンク制御情報(Uplink Control Information: UCI)を送信するために用いられる物理チャネルである。上りリンク制御情報は、下りリンクのチャネル状態情報(Channel State Information: CSI)、PUSCHのリソースの要求を示すスケジューリング要求(Scheduling Request: SR)、移動局装置1が受信した下りリンクデータの復号の成否を示すACK(acknowledgement)/NACK(negative-acknowledgement)を含む。
【0043】
PUSCHは、上りリンクデータ(Uplink-Shared Channel: UL-SCH)を送信するために用いられる物理チャネルである。また、PUSCHは、上りリンクデータと共にACK/NACKおよび/またはチャネル状態情報を送信するために用いられてもよい。また、PUSCHはチャネル状態情報のみ、または、ACK/NACKおよびチャネル状態情報のみを送信するために用いられてもよい。
【0044】
PRACHは、ランダムアクセスプリアンブルを送信するために用いられる物理チャネルである。PRACHは、移動局装置1が基地局装置3と時間領域の同期をとることを主な目的とする。その他に、PRACHは、初期コネクション確立(initial connection establishment)プロシージャ、ハンドオーバプロシージャ、コネクション再確立(connection re-establishment)プロシージャ、上りリンク送信に対する同期(タイミング調整)、およびPUSCHのリソースの要求のためにも用いられる。
【0045】
図1において、上りリンクの無線通信では、以下の上りリンク物理信号が用いられる。上りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するために使用されないが、物理層によって使用される。
・上りリンク参照信号(Uplink Reference Signal: UL RS)
【0046】
本実施形態において、以下の2つのタイプの上りリンク参照信号が用いられる。
・DMRS(Demodulation Reference Signal)
・SRS(Sounding Reference Signal)
【0047】
DMRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連する。DMRSは、PUSCHまたはPUCCHと時間多重される。基地局装置3は、PUSCHまたはPUCCHの伝搬路補正を行なうためにDMRSを使用する。以下、PUSCHとDMRSを共に送信することを、単にPUSCHを送信すると称する。以下、PUCCHとDMRSを共に送信することを、単にPUCCHを送信すると称する。
【0048】
SRSは、PUSCHまたはPUCCHの送信に関連しない。基地局装置3は、上りリンクのチャネル状態を測定するためにSRSを使用する。移動局装置1は、上位層によって設定された第1のリソースにおいて第1のSRSを送信する。さらに、移動局装置1は、PDCCHを介してSRSの送信を要求することを示す情報を受信した場合に、上位層によって設定された第2のリソースにおいて第2のSRSを1回のみ送信する。第1のSRSをピリオディックSRSとも称する。第2のSRSをアピリオディックSRSとも称する。
【0049】
図1において、基地局装置3から移動局装置1への下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理チャネルが用いられる。下りリンク物理チャネルは、上位層から出力された情報を送信するために使用される。
・PBCH(Physical Broadcast Channel)
・PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)
・PHICH(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Channel)
・PDCCH(Physical Downlink Control Channel)
・ePDCCH(enhanced Physical Downlink Control Channel)
・PDSCH(Physical Downlink Shared Channel)
【0050】
PBCHは、移動局装置1で共通に用いられるシステム情報(マスターインフォメーションブロック、Broadcast Channel: BCH)を報知するために用いられる。PBCHは、40ms間隔で送信される。40ms間隔のタイミングは、移動局装置1においてブラインド検出(blind detection)される。また、PBCHは、10ms間隔で再送信される。
【0051】
PCFICHは、PDCCHの送信のために予約される領域(OFDMシンボル)を指示する情報を送信するために用いられる。
【0052】
PHICHは、基地局装置3が受信した上りリンクデータ(Uplink Shared Channel: UL-SCH)に対するACK(ACKnowledgement)またはNACK(Negative ACKnowledgement)を示すHARQインディケータ(HARQフィードバック、応答情報)を送信するために用いられる。例えば、移動局装置1がACKを示すHARQインディケータを受信した場合は、対応する上りリンクデータを再送しない。例えば、移動局装置1がNACKを示すHARQインディケータを受信した場合は、対応する上りリンクデータを再送する。単一のPHICHは、単一の上りリンクデータに対するHARQインディケータを送信する。基地局装置3は、同一のPUSCHに含まれる複数の上りリンクデータに対するHARQインディケータのそれぞれを複数のPHICHを用いて送信する。
【0053】
PDCCHおよびePDCCHは、下りリンク制御情報(Downlink Control Information: DCI)を送信するために用いられる。下りリンク制御情報は、下りリンクグラント(downlink assignment;または下りリンクアサインメント「downlink assignment」とも称する。)および上りリンクグラント(uplink grant)を含む。下りリンクグラントは、単一のセル内の単一のPDSCHのスケジューリングに用いられる下りリンク制御情報である。下りリンクグラントは、該下りリンクグラントが送信されたサブフレームと同じサブフレーム内のPDSCHのスケジューリングに用いられる。上りリンクグラントは、単一のセル内の単一のPUSCHのスケジューリングに用いられる下りリンク制御情報である。上りリンクグラントは、該上りリンクグラントが送信されたサブフレームよりも4つ以上後のサブフレーム内の単一のPUSCHのスケジューリングに用いられる。
【0054】
PDSCHは、下りリンクデータ(Downlink Shared Channel: DL-SCH)を送信するために用いられる。
【0055】
図1において、下りリンクの無線通信では、以下の下りリンク物理信号が用いられる。下りリンク物理信号は、上位層から出力された情報を送信するために使用されないが、物理層によって使用される。
・同期信号(Synchronization signal: SS)
・下りリンク参照信号(Downlink Reference Signal: DL RS)
【0056】
同期信号は、移動局装置1が下りリンクの周波数領域および時間領域の同期をとるために用いられる。下りリンク参照信号は、移動局装置1が下りリンク物理チャネルの伝搬路補正を行なうために用いられる。下りリンク参照信号は、移動局装置1が下りリンクのチャネル状態情報を算出するために用いられる。
【0057】
下りリンク物理チャネルおよび下りリンク物理信号を総称して、下りリンク信号と称する。上りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理信号を総称して、上りリンク信号と称する。下りリンク物理チャネルおよび上りリンク物理チャネルを総称して、物理チャネルと称する。下りリンク物理信号および上りリンク物理信号を総称して、物理信号と称する。
【0058】
BCH、UL−SCHおよびDL−SCHは、トランスポートチャネルである。媒体アクセス制御(Medium Access Control: MAC)層で用いられるチャネルをトランスポートチャネルと称する。MAC層で用いられるトランスポートチャネルの単位を、トランスポートブロック(transport block: TB)またはMAC PDU(Protocol Data Unit)とも称する。MAC層においてトランスポートブロック毎にHARQ(Hybrid Automatic Repeat reQuest)の制御が行なわれる。トランスポートブロックは、MAC層が物理層に渡す(deliver)データの単位である。物理層において、トランスポートブロックはコードワードにマップされ、コードワード毎に符号化処理が行なわれる。
【0059】
以下、本実施形態の無線フレーム(radio frame)の構成について説明する。
【0060】
図2は、本実施形態の無線フレームの概略構成を示す図である。無線フレームのそれぞれは、10ms長である。また、無線フレームのそれぞれは2つのハーフフレームから構成される。ハーフフレームのそれぞれは、5ms長である。ハーフフレームのそれぞれは、5のサブフレームから構成される。サブフレームのそれぞれは、1ms長であり、2つの連続するスロットによって定義される。無線フレーム内のi番目のサブフレームは、(2×i)番目のスロットと(2×i+1)番目のスロットとから構成される。つまり、10ms間隔のそれぞれにおいて、10個のサブフレームが利用できる。スロットのそれぞれは、0.5ms長である。
【0061】
本実施形態では、以下の4つのタイプのサブフレームを用いる。
・下りリンクサブフレーム(第1のサブフレーム)
・上りリンクサブフレーム(第2のサブフレーム)
・スペシャルサブフレーム(第3のサブフレーム)
・フレキシブルサブフレーム(第4のサブフレーム)
【0062】
下りリンクサブフレームは下りリンク送信のためにリザーブされるサブフレームである。上りリンクサブフレームは上りリンク送信のためにリザーブされるサブフレームである。スペシャルサブフレームは3つのフィールドから構成される。該3つのフィールドは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、GP(Guard Period)、およびUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)である。DwPTS、GP、およびUpPTSの合計の長さは1msである。DwPTSは下りリンク送信のためにリザーブされるフィールドである。UpPTSは上りリンク送信のためにリザーブされるフィールドである。GPは下りリンク送信および上りリンク送信が行なわれないフィールドである。
【0063】
フレキシブルサブフレームは下りリンク送信および/または上りリンク送信が行なわれるサブフレームである。基地局装置3および移動局装置1は、フレキシブルサブフレームを下りリンクサブフレームとみなしてもよい。また、基地局装置3および移動装置1は、フレキシブルサブフレームを上りリンクサブフレームとみなしてもよい。また、基地局装置3および移動局装置1は、フレキシブルサブフレームを、上りリンク送信のためにリザーブされるフィールドと下りリンク送信のためにリザーブされるフィールドを含むサブフレームとみなしてもよい。
【0064】
単一の無線フレームは、少なくとも下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、およびスペシャルサブフレームから構成される。
【0065】
本実施形態の無線通信システムは、5msと10msのdownlink−to−uplink switch−point periodicityをサポートする。downlink−to−uplink switch−point periodicityが5msの場合には、無線フレーム内の両方のハーフフレームにスペシャルサブフレームが含まれる。downlink−to−uplink switch−point periodicityが10msの場合には、無線フレーム内の最初のハーフフレームのみにスペシャルサブフレームが含まれる。無線フレーム内のサブフレーム1と6がスペシャルサブフレームである。
【0066】
サブフレーム0と5とDwPTSは常に下りリンク送信のためにリザーブされる。スペシャルサブフレームの直後のサブフレームとUpPTSは常に上りリンク送信のためにリザーブされる。
【0067】
以下、本実施形態のスロットの構成について説明する。
【0068】
図3は、本実施形態のスロットの構成を示す図である。スロットのそれぞれにおいて送信される物理信号または物理チャネルは、リソースグリッドによって表現される。下りリンクにおいて、リソースグリッドは複数のサブキャリアと複数のOFDMシンボルによって定義される。上りリンクにおいて、リソースグリッドは複数のサブキャリアと複数のSC−FDMAシンボルによって定義される。1つのスロットを構成するサブキャリアの数は、セルの帯域幅に依存する。1つのスロットを構成するOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルの数は7である。リソースグリッド内のエレメントのそれぞれをリソースエレメントと称する。リソースエレメントは、サブキャリアの番号とOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルの番号とを用いて識別する。
【0069】
リソースブロックは、ある物理チャネル(PDSCHまたはPUSCHなど)のリソースエレメントへのマッピングを表現するために用いられる。リソースブロックは、仮想リソースブロックと物理リソースブロックが定義される。ある物理チャネルは、まず仮想リソースブロックにマップされる。その後、仮想リソースブロックは、物理リソースブロックにマップされる。1つの物理リソースブロックは、時間領域において7個の連続するOFDMシンボルまたはSC−FDMAシンボルと周波数領域において12個の連続するサブキャリアとから定義される。ゆえに、1つの物理リソースブロックは(7×12)個のリソースエレメントから構成される。また、1つの物理リソースブロックは、時間領域において1つのスロットに対応し、周波数領域において180kHzに対応する。物理リソースブロックは周波数領域において0から番号が付けられる。
【0070】
以下、サブフレームのそれぞれにおいて送信される物理チャネルおよび物理信号について説明する。
【0071】
図4は、本実施形態の下りリンクサブフレームにおける物理チャネルおよび物理信号の配置の一例を示す図である。基地局装置3は、下りリンクサブフレームにおいて、下りリンク物理チャネル(PBCH、PCFICH、PHICH、PDCCH、ePDCCH、PDSCH)、および下りリンク物理信号(同期信号、下りリンク参照信号)を送信できる。尚、PBCHは無線フレーム内のサブフレーム0のみで送信される。尚、同期信号は無線フレーム内のサブフレーム0と5のみに配置される。尚、下りリンク参照信号は周波数領域および時間領域において分散するリソースエレメントに配置される。説明の簡略化のため
図4において下りリンク参照信号は図示しない。
【0072】
PDCCH領域において、複数のPDCCHが周波数および時間多重される。ePDCCH領域において、複数のePDCCHが周波数、時間、および空間多重される。PDSCH領域において、複数のPDSCHが周波数および空間多重される。PDCCHとPDSCHまたはePDCCHは時間多重される。PDSCHとePDCCHは周波数多重される。
【0073】
基地局装置3は、上りリンクサブフレームまたはフレキシブルサブフレームのPUSCHに関するPDCCH(上りリンクグラント)を下りリンクサブフレームのみにおいて送信する。また、基地局装置3は、上りリンクサブフレームまたはフレキシブルサブフレームのPUSCHに関するPHICH(ACK/NACK)を下りリンクサブフレームのみにおいて送信する。
【0074】
図5は、本実施形態の上りリンクサブフレームにおける物理チャネルおよび物理信号の配置の一例を示す図である。移動局装置1は、上りリンクサブフレームにおいて、上りリンク物理チャネル(PUCCH、PUSCH、PRACH)、および上りリンク物理信号(DMRS、SRS)を送信できる。PUCCH領域において、複数のPUCCHが周波数、時間、および符合多重される。PUSCH領域において、複数のPUSCHが周波数および空間多重される。PUCCHとPUSCHは周波数多重される。PRACHは単一のサブフレームまたは2つのサブフレームにわたって配置される。また、複数のPRACHが符号多重される。
【0075】
SRSは上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルを用いて送信される。つまり、SRSは上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルに配置される。移動局装置1は、単一のセルの単一のSC−FDMAシンボルにおいて、SRSとPUCCH/PUSCH/PRACHを同時に送信することはできない。移動局装置1は、単一のセルの単一の上りリンクサブフレームにおいて、該上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルを除くSC−FDMAシンボルを用いてPUSCHおよび/またはPUCCHを送信し、該上りリンクサブフレーム内の最後のSC−FDMAシンボルを用いてSRSを送信することができる。つまり、単一のセルの単一の上りリンクサブフレームにおいて、移動局装置1は、SRSとPUSCH/PUCCHの両方を送信することができる。尚、DMRSはPUCCHまたはPUSCHと時間多重される。説明の簡略化のため
図5においてDMRSは図示しない。
【0076】
図6は、本実施形態のスペシャルサブフレームにおける物理チャネルおよび物理信号の配置の一例を示す図である。
図6において、DwPTSはスペシャルサブフレーム内の1番目から9番目のSC−FDMAシンボルから構成され、GPはスペシャルサブフレーム内の10番目から12番目のSC−FDMAシンボルから構成され、UpPTSはスペシャルサブフレーム内の13番目と14番目のSC−FDMAシンボルから構成される。
【0077】
基地局装置3は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PCFICH、PHICH、PDCCH、ePDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号を送信できる。基地局装置3は、スペシャルサブフレームのDwPTSにおいて、PBCHおよび同期信号を送信しない。移動局装置1は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PRACH、およびSRSを送信できる。つまり、移動局装置1は、スペシャルサブフレームのUpPTSにおいて、PUCCH、PUSCH、およびDMRSを送信しない。
【0078】
以下、フレキシブルサブフレームにおいて送信される物理チャネルおよび物理信号について説明する。
【0079】
基地局装置3は、フレキシブルサブフレームにおいて、少なくともePDCCH、およびPDSCHを送信できる。また、基地局装置3は、フレキシブルサブフレームにおいて、PCFICH、PDCCHを送信してもよい。基地局装置3は、フレキシブルサブフレームにおいて、PBCHおよび同期信号を送信しない。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて、PUSCH、DMRS、およびSRSを送信できる。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて、PRACH、およびPUCCHを送信しない。
【0080】
移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHおよび/またはSRSの送信がスケジュールされているかどうかに応じて、該フレキシブルサブフレームを下りリンクサブフレームまたは上りリンクサブフレームとみなす。つまり、移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHおよび/またはSRSの送信がスケジュールされているかどうかに応じて、該フレキシブルサブフレームにおいて下りリンク物理チャネルおよび/または下りリンク物理信号の受信処理を行うか上りリンク物理チャネルおよび/または上りリンク物理信号の送信処理を行うかを制御する。
【0081】
移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHおよびSRSの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHおよびSRSを送信し、PDCCHおよび/またはePDCCHを介して下りリンク制御情報の受信処理(モニタ)を行なわない。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHおよびSRSの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームを上りリンクサブフレームとみなす。
【0082】
移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてSRSの送信をスケジュールされずPUSCHの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHを送信し、PDCCHおよび/またはePDCCHを介して下りリンク制御情報の受信処理(モニタ)を行なわない。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてSRSの送信をスケジュールされずPUSCHの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームを上りリンクサブフレームとみなす。
【0083】
移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHの送信をスケジュールされずSRSの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームにおいてSRSを送信し、PDCCHおよび/またはePDCCHを介して下りリンク制御情報の受信処理(モニタ)を行なわない。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHの送信をスケジュールされずSRSの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームを上りリンクサブフレームとみなす。
【0084】
移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHおよびSRSの送信をスケジュールされていない場合、PDCCHおよび/またはePDCCHを介して少なくとも下りリンクグラントの受信処理(モニタ)を行なう。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいて下りリンクグラントを検出した場合、該フレキシブルサブフレームにおいて該検出した下りリンクグラントに応じてPDSCHの受信処理を行う。移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHおよびSRSの送信をスケジュールされていない場合、該フレキシブルサブフレームを下りリンクサブフレームとみなす。
【0085】
フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHまたはSRSの送信をスケジュールされた場合とは、フレキシブルサブフレームよりも前の下りリンクサブフレームにおいて、該フレキシブルサブフレームのPUSCHをスケジュールする情報を検出(受信)した場合である。
【0086】
尚、移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHの送信をスケジュールされずにSRSの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームにおいてSRSを送信し、ePDCCHの受信処理(モニタ)を行なわず、PDCCHを用いて下りリンクグラント以外の下りリンク制御情報(例えば、DCIフォーマット3)の受信処理(モニタ)を行なってもよい。PDCCHはフレキシブルサブフレームの1番目のシンボルから配置され、SRSはフレキシブルサブフレームの最後のシンボルに配置されるため、PDCCHおよびSRSが配置されないシンボルがGPの機能を果たす。つまり、移動局装置1は、フレキシブルサブフレームにおいてPUSCHの送信をスケジュールされずにSRSの送信をスケジュールされた場合、該フレキシブルサブフレームを上りリンク送信のためにリザーブされるフィールドと下りリンク送信のためにリザーブされるフィールドを含むサブフレームとみなしてもよい。
【0087】
以下、本実施形態の装置構成について説明する。
【0088】
図7は、本実施形態の移動局装置1の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、移動局装置1は、上位層処理部101、制御部103、受信部105、送信部107と送受信アンテナ109を含んで構成される。また、上位層処理部101は、無線リソース制御部1011、スケジューリング情報解釈部1013とサブフレーム設定部1015を含んで構成される。また、受信部105は、復号化部1051、復調部1053、多重分離部1055、無線受信部1057とチャネル測定部1059を含んで構成される。また、送信部107は、符号化部1071、変調部1073、多重部1075、無線送信部1077と上りリンク参照信号生成部1079を含んで構成される。
【0089】
上位層処理部101は、ユーザの操作等により生成された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を、送信部107に出力する。また、上位層処理部101は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。
【0090】
上位層処理部101が備える無線リソース制御部1011は、自装置の各種設定情報の管理をする。また、無線リソース制御部1011は、上りリンクの各チャネルに配置される情報を生成し、送信部107に出力する。
【0091】
上位層処理部101が備えるスケジューリング情報解釈部1013は、受信部105を介して受信した物理チャネル(PUSCHやPDSCHなど)のスケジューリングに用いられる情報の解釈をし、前記情報を解釈した結果に基づき、受信部105、および送信部107の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部103に出力する。
【0092】
上位層処理部101が備えるサブフレーム設定部1015は、uplink−downlink configurationの管理をする。また、サブフレーム設定部1015は、フレキシブルサブフレームにおいて下りリンク受信処理を行うか上りリンク送信処理を行うかを決定する。また、サブフレーム制御部1015は、フレキシブルサブフレームにおいてPDCCHおよび/またはePDCCHの受信処理を行うかどうかを決定する。また、サブフレーム制御部1015は、フレキシブルサブフレームにおいてPDCCHおよび/またはePDCCHで下りリンクグラントの監視(モニタ)をするかどうかを決定する。
【0093】
制御部103は、上位層処理部101からの制御情報に基づいて、受信部105、および送信部107の制御を行なう制御信号を生成する。制御部103は、生成した制御信号を受信部105、および送信部107に出力して受信部105、および送信部107の制御を行なう。
【0094】
受信部105は、制御部103から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ109を介して基地局装置3から受信した受信信号を、分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部101に出力する。
【0095】
無線受信部1057は、送受信アンテナ109を介して受信した下りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信した信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。無線受信部1057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去し、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出する。
【0096】
多重分離部1055は、抽出した信号をPHICH、PDCCH、ePDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号に、それぞれ分離する。また、多重分離部1055は、チャネル測定部1059から入力された伝搬路の推定値から、PHICH、PDCCH、ePDCCH、およびPDSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部1055は、分離した下りリンク参照信号をチャネル測定部1059に出力する。
【0097】
復調部1053は、PHICHに対して対応する符号を乗算して合成し、合成した信号に対してBPSK(Binary Phase Shift Keying)変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、自装置宛てのPHICHを復号し、復号したHARQインディケータを上位層処理部101に出力する。復調部1053は、PDCCHおよび/またはePDCCHに対して、QPSK変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、PDCCHおよび/またはePDCCHのブラインドデコーディングを試み、ブラインドデコーディングに成功した場合、復号した下りリンク制御情報と下りリンク制御情報に含まれていたRNTIを上位層処理部101に出力する。
【0098】
復調部1053は、PDSCHに対して、QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)、16QAM(Quadrature Amplitude Modulation)、64QAM等の下りリンクグラントで通知された変調方式の復調を行ない、復号化部1051へ出力する。復号化部1051は、下りリンク制御情報で通知された符号化率に関する情報に基づいて復号を行い、復号した下りリンクデータ(トランスポートブロック)を上位層処理部101へ出力する。
【0099】
チャネル測定部1059は、多重分離部1055から入力された下りリンク参照信号から下りリンクのパスロスやチャネルの状態を測定し、測定したパスロスやチャネルの状態を上位層処理部101へ出力する。また、チャネル測定部1059は、下りリンク参照信号から下りリンクの伝搬路の推定値を算出し、多重分離部1055へ出力する。
【0100】
送信部107は、制御部103から入力された制御信号に従って、上りリンク参照信号を生成し、上位層処理部101から入力された上りリンクデータ(トランスポートブロック)を符号化および変調し、PUCCH、PUSCH、および生成した上りリンク参照信号を多重し、送受信アンテナ109を介して基地局装置3に送信する。
【0101】
符号化部1071は、上位層処理部101から入力された上りリンク制御情報を畳込み符号化、ブロック符号化等の符号化を行う。また、符号化部1071は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づきターボ符号化を行なう。
【0102】
変調部1073は、符号化部1071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の下りリンク制御情報で通知された変調方式または、チャネル毎に予め定められた変調方式で変調する。変調部1073は、PUSCHのスケジューリングに用いられる情報に基づき、空間多重されるデータの系列の数を決定し、MIMO SM(Multiple Input Multiple Output Spatial Multiplexing)を用いることにより同一のPUSCHで送信される複数の上りリンクデータを、複数の系列にマッピングし、この系列に対してプレコーディング(precoding)を行なう。
【0103】
上りリンク参照信号生成部1079は、基地局装置3を識別するための物理セル識別子(physical cell identity: PCI、Cell IDなどと称する。)、上りリンク参照信号を配置する帯域幅、上りリンクグラントで通知されたサイクリックシフト、DMRSシーケンスの生成に対するパラメータの値などを基に、予め定められた規則で求まる系列を生成する。多重部1075は、制御部103から入力された制御信号に従って、PUSCHの変調シンボルを並列に並び替えてから離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform: DFT)する。また、多重部1075は、PUCCHとPUSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎に多重する。つまり、多重部1075は、PUCCHとPUSCHの信号と生成した上りリンク参照信号を送信アンテナポート毎にリソースエレメントに配置する。
【0104】
無線送信部1077は、多重された信号を逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、SC−FDMA方式の変調を行い、SC−FDMA変調されたSC−FDMAシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ109に出力して送信する。
【0105】
図8は、本実施形態の基地局装置3の構成を示す概略ブロック図である。図示するように、基地局装置3は、上位層処理部301、制御部303、受信部305、送信部307、および、送受信アンテナ309、を含んで構成される。また、上位層処理部301は、無線リソース制御部3011、スケジューリング部3013と制御情報生成部3015とを含んで構成される。また、受信部305は、復号化部3051、復調部3053、多重分離部3055、無線受信部3057とチャネル測定部3059を含んで構成される。また、送信部307は、符号化部3071、変調部3073、多重部3075、無線送信部3077と下りリンク参照信号生成部3079を含んで構成される。
【0106】
上位層処理部301は、媒体アクセス制御(MAC: Medium Access Control)層、パケットデータ統合プロトコル(Packet Data Convergence Protocol: PDCP)層、無線リンク制御(Radio Link Control: RLC)層、無線リソース制御(Radio Resource Control: RRC)層の処理を行なう。また、上位層処理部301は、受信部305、および送信部307の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部303に出力する。
【0107】
上位層処理部301が備える無線リソース制御部3011は、下りリンクのPDSCHに配置される下りリンクデータ(トランスポートブロック)、RRCシグナル、MAC CE(Control Element)を生成し、又は上位ノードから取得し、送信部307に出力する。また、無線リソース制御部3011は、移動局装置1各々の各種設定情報の管理をする。無線リソース制御部3011は、移動局装置1各々のuplink−downlink configurationの管理をする。
【0108】
上位層処理部301が備えるスケジューリング部3013は、チャネル測定部3059から入力された伝搬路の推定値やチャネルの品質などから、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)を割り当てる周波数およびサブフレーム、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)の符号化率および変調方式および送信電力などを決定する。スケジューリング部3013は、フレキシブルサブフレームにおいて下りリンク物理チャネルおよび/または下りリンク物理信号をスケジュールするか、上りリンク物理チャネルおよび/または上りリンク物理信号をスケジュールするかを決定する。スケジューリング部3013は、スケジューリング結果に基づき、受信部305、および送信部307の制御を行なうために制御情報を生成し、制御部303に出力する。また、スケジューリング部3013は、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)のスケジューリング結果を制御情報生成部3015へ出力する。
【0109】
制御情報生成部3015は、スケジューリング部3013から入力されたスケジューリング結果に基づき、物理チャネル(PDSCHおよびPUSCH)のスケジューリングに用いられる情報を生成する。また、制御情報生成部3015は、第1の情報、第2の情報、第3の情報、第4の情報、第5の情報、および/または第6の情報などを生成する。また、制御情報生成部3015は、生成した情報を送信部307へ出力する。
【0110】
制御部303は、上位層処理部301からの制御情報に基づいて、受信部305、および送信部307の制御を行なう制御信号を生成する。制御部303は、生成した制御信号を受信部305、および送信部307に出力して受信部305、および送信部307の制御を行なう。
【0111】
受信部305は、制御部303から入力された制御信号に従って、送受信アンテナ309を介して移動局装置1から受信した受信信号を分離、復調、復号し、復号した情報を上位層処理部301に出力する。無線受信部3057は、送受信アンテナ309を介して受信された上りリンクの信号を、中間周波数に変換し(ダウンコンバート: down covert)、不要な周波数成分を除去し、信号レベルが適切に維持されるように増幅レベルを制御し、受信された信号の同相成分および直交成分に基づいて、直交復調し、直交復調されたアナログ信号をディジタル信号に変換する。
【0112】
無線受信部3057は、変換したディジタル信号からガードインターバル(Guard Interval: GI)に相当する部分を除去する。無線受信部3057は、ガードインターバルを除去した信号に対して高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform: FFT)を行い、周波数領域の信号を抽出し多重分離部3055に出力する。
【0113】
多重分離部1055は、無線受信部3057から入力された信号をPUCCH、PUSCH、上りリンク参照信号などの信号に分離する。尚、この分離は、予め基地局装置3が無線リソース制御部3011で決定し、各移動局装置1に通知した上りリンクグラントに含まれる無線リソースの割り当て情報に基づいて行なわれる。また、多重分離部3055は、チャネル測定部3059から入力された伝搬路の推定値から、PUCCHとPUSCHの伝搬路の補償を行なう。また、多重分離部3055は、分離した上りリンク参照信号をチャネル測定部3059に出力する。
【0114】
復調部3053は、PUSCHを逆離散フーリエ変換(Inverse Discrete Fourier Transform: IDFT)し、変調シンボルを取得し、PUCCHとPUSCHの変調シンボルそれぞれに対して、BPSK(Binary Phase Shift Keying)、QPSK、16QAM、64QAM等の予め定められた、または自装置が移動局装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した変調方式を用いて受信信号の復調を行なう。復調部3053は、移動局装置1各々に上りリンクグラントで予め通知した空間多重される系列の数と、この系列に対して行なうプリコーディングを指示する情報に基づいて、MIMO SMを用いることにより同一のPUSCHで送信された複数の上りリンクデータの変調シンボルを分離する。
【0115】
復号化部3051は、復調されたPUCCHとPUSCHの符号化ビットを、予め定められた符号化方式の、予め定められた、又は自装置が移動局装置1に上りリンクグラントで予め通知した符号化率で復号を行ない、復号した上りリンクデータと、上りリンク制御情報を上位層処理部101へ出力する。PUSCHが再送信の場合は、復号化部3051は、上位層処理部301から入力されるHARQバッファに保持している符号化ビットと、復調された符号化ビットを用いて復号を行なう。チャネル測定部309は、多重分離部3055から入力された上りリンク参照信号から伝搬路の推定値、チャネルの品質などを測定し、多重分離部3055および上位層処理部301に出力する。
【0116】
送信部307は、制御部303から入力された制御信号に従って、下りリンク参照信号を生成し、上位層処理部301から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、下りリンクデータを符号化、および変調し、PHICH、PDCCH、ePDCCH、PDSCH、および下りリンク参照信号を多重して、送受信アンテナ309を介して移動局装置1に信号を送信する。
【0117】
符号化部3071は、上位層処理部301から入力されたHARQインディケータ、下りリンク制御情報、および下りリンクデータを、ブロック符号化、畳込み符号化、ターボ符号化等の予め定められた符号化方式を用いて符号化を行なう、または無線リソース制御部3011が決定した符号化方式を用いて符号化を行なう。変調部3073は、符号化部3071から入力された符号化ビットをBPSK、QPSK、16QAM、64QAM等の予め定められた、または無線リソース制御部3011が決定した変調方式で変調する。
【0118】
下りリンク参照信号生成部3079は、基地局装置3を識別するための物理セル識別子(PCI)などを基に予め定められた規則で求まる、移動局装置1が既知の系列を下りリンク参照信号として生成する。多重部3075は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号を多重する。つまり、多重部3075は、変調された各チャネルの変調シンボルと生成された下りリンク参照信号をリソースエレメントに配置する。
【0119】
無線送信部3077は、多重された変調シンボルなどを逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform: IFFT)して、OFDM方式の変調を行い、OFDM変調されたOFDMシンボルにガードインターバルを付加し、ベースバンドのディジタル信号を生成し、ベースバンドのディジタル信号をアナログ信号に変換し、アナログ信号から中間周波数の同相成分および直交成分を生成し、中間周波数帯域に対する余分な周波数成分を除去し、中間周波数の信号を高周波数の信号に変換(アップコンバート: up convert)し、余分な周波数成分を除去し、電力増幅し、送受信アンテナ309に出力して送信する。
【0120】
以下、第1の実施形態から第5の実施形態において、フレキシブルサブフレームの効率的な設定および再設定の手順について説明する。第1の実施形態、第2の実施形態、および第5の実施形態では、フレキシブルサブフレームの初期設定手順について説明する。第3の実施形態、第4の実施形態では、フレキシブルサブフレームの再設定手順について説明する。
【0121】
以下、本発明の第1の実施形態について説明する。
【0122】
第1の実施形態において、基地局装置3は、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージを繰り返し報知(送信)する。システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、少なくとも以下の情報を含む。
・無線フレーム内における下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、およびスペシャルサブフレームの配置を指示する第1の情報(TDD-Config)
・スペシャルサブフレームの構成(DwPTS、GP、およびUpPTSの長さ)を示す情報
・システムインフォメーションブロックタイプxを送信するシステムインフォメーションメッセージのスケジューリングに関する情報
【0123】
システムインフォメーションブロックタイプ1は、SFN mod 2 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5において送信される。SFN(system frame number)は、無線フレームの番号である。
【0124】
基地局装置3は、システムインフォメーションブロックタイプxを送信するシステムインフォメーションメッセージを繰り返し報知(送信)する。システムインフォメーションメッセージは、少なくとも以下の情報を含む。
・無線フレーム内における下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、スペシャルサブフレーム、およびフレキシブルサブフレームの配置を指示する第2の情報(TDD-Config-vx)
【0125】
無線フレームにおけるサブフレームの構成をuplink−downlink configurationと称する。システムインフォメーションブロックは、複数の移動局装置1が受信するメッセージである。つまり、システムインフォメーションブロックは、セル固有の情報である。システムインフォメーションブロックは、PDSCHによって伝送される。
【0126】
図9は、第1の実施形態の第1の情報が示すuplink−downlink configurationの一例を示す表である。
図10は、第1の実施形態の第2の情報が示すuplink−downlink configurationの一例を示す表である。
図9および
図10において、Dは下りリンクサブフレームを示し、Uは上りリンクサブフレームを示し、Sはスペシャルサブフレームを示し、Fはフレキシブルサブフレームを示す。
【0127】
図11は、第1の実施形態における移動局装置1の動作の一例を示す図である。最初に、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、SFN mod 2 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5において第1の情報を受信し、受信した第1の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットする(ステップS1100)。ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、第1の情報に基づいて下りリンクサブフレームと判断したサブフレームにおいて第2の情報の受信し、受信した第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直す(ステップS1102)。
【0128】
尚、ダイナミックTDDをサポートしない移動局装置1は、第1の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットした後に、第2の情報を受信しなくてもよい、または、第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットしなくてもよい。
【0129】
移動局装置1は、ダイナミックTDDの機能をサポートしているかどうかを指示する機能情報を基地局装置3に送信してもよい。ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、ダイナミックTDDをサポートしていることを指示する該機能情報を基地局装置3に送信してもよい。ダイナミックTDDをサポートしていない移動局装置1は、ダイナミックTDDをサポートしていないことを指示する該機能情報を基地局装置3に送信してもよい、または、該機能情報を基地局装置3に送信しなくてもよい。
【0130】
機能情報を、UE capability bitまたはUE capability informationとも称する。
【0131】
基地局装置3は、ダイナミックTDDをサポートしていることを指示する該機能情報を受信した場合は、移動局装置1は第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットしていると判断する。基地局装置3は、ダイナミックTDDをサポートしていないことを指示する該機能情報を受信した場合、または、該機能情報を受信していない場合は、移動局装置1は、第1の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットしていると判断する。
【0132】
尚、基地局装置3は、ダイナミックTDDを適用していない場合は、第2の情報を送信しなくてもよい。つまり、基地局装置3は、無線フレーム内にフレキシブルサブフレームが含まれない場合は、第2の情報を送信しなくてもよい。
【0133】
これにより、基地局装置3は、ダイナミックTDDをサポートしている移動局装置1、およびダイナミックTDDをサポートしていない移動局装置1の両方と効率的に通信することができる。
【0134】
以下、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0135】
第2の実施形態において、基地局装置3は、第1の情報および第2の情報に加えて、第3の情報を繰り返し報知(送信)する。第3の情報は、基地局装置3が第2の情報(システムインフォメーションブロックタイプx)をシステムインフォメーションメッセージを介して報知しているかどうかを指示する。つまり、第3の情報は、基地局装置3がダイナミックTDDを適用しているかどうかを指示する。第3の情報は、1ビットである。
【0136】
尚、第3の情報は、基地局装置3が第2の情報を報知していないことを指示できなくてもよい。この場合、第2の情報を報知していない基地局装置3は、第3の情報を送信しない。これにより、下りリンク信号のオーバーヘッドを減らすことができる。
【0137】
尚、第3の情報は、RRC(Radio Resource Control)層のメッセージ、または、MAC(Medium Access Control)CE(Control Element)、または、物理層の下りリンク制御情報に含まれてもよい。尚、第3の情報は、PBCH、ePDCCH、PDCCHまたはPDSCHによって伝送されてもよい。
【0138】
図12は、第2の実施形態における移動局装置1の動作の一例を示す図である。最初に、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、SFN mod 2 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5において第1の情報を受信し、受信した第1の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットする(ステップS1200)。ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、ダイナミックTDDをサポートしていることを指示する機能情報を基地局装置3に送信する(ステップS1202)。ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、該第3の情報の受信を試みる(ステップS1204)。ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、基地局装置3が第2の情報を報知していることを指示する該第3の情報を受信した場合は(ステップS1204−Yes)、第2の情報の受信をし、受信した第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直す(ステップS1206)。
【0139】
ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、基地局装置3が第2の情報を報知していないことを指示する該第3の情報を受信した場合、または、該第3の情報を受信していない場合は(ステップS1204−No)、第2の情報を受信しなくてもよい、または、第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットしなくてもよい。基地局装置3が第2の情報を報知していないことを指示する該第3の情報を受信した場合、または、該第3の情報を受信していない場合は、受信部105は第2の情報を受信しなくてもよい、および/または、受信部105は第2の情報をサブフレーム設定部1015に出力しなくてもよい、および/または、サブフレーム設定部1015は第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直さなくてもよい。
【0140】
例えば、ダイナミックTDDを適用している基地局装置3は、ダイナミックTDDをサポートしていることを指示する機能情報を受信した場合は、基地局装置3が第2の情報を報知していることを指示する第3の情報を送信する。例えば、ダイナミックTDDを適用している基地局装置3は、ダイナミックTDDをサポートしていないことを指示する機能情報を受信した場合、または、機能情報を受信していない場合は、移動局装置1に第3の情報を送信しない。
【0141】
尚、ダイナミックTDDを適用していない基地局装置3は、第2の情報および/または第3の情報を送信しなくてもよい。つまり、基地局装置3は、無線フレーム内にフレキシブルサブフレームが含まれない場合は、第2の情報および/または第3の情報を送信しなくてもよい。
【0142】
これにより、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、1ビットの第3の情報に基づいて第2の情報を含むシステムインフォメーションブロックタイプxを送信するシステムインフォメーションメッセージの受信を試みるかどうかを判断でき、移動局装置1の受信処理の負荷を減らすことができる。
【0143】
以下、本発明の第3の実施形態について説明する。
【0144】
第3の実施形態では、フレキシブルサブフレームを含むuplink−downlink configurationの再設定手順について説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態および第2の実施形態に適用できる。
【0145】
第3の実施形態において、基地局装置3は、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージ、およびシステムインフォメーションブロックタイプxを送信するシステムインフォメーションメッセージを繰り返し送信する。第3の実施形態では、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージは、少なくとも以下の情報を含む。
・無線フレーム内における下りリンクサブフレーム、上りリンクサブフレーム、およびスペシャルサブフレームの配置を指示する第1の情報
・第2の情報において変更が発生したかどうかを指示する第4の情報(systemInfoValueTag)
・スペシャルサブフレームの構成(DwPTS、GP、およびUpPTSの長さ)を示す情報
・システムインフォメーションブロックタイプxを送信するシステムインフォメーションメッセージのスケジューリングに関する情報
【0146】
基地局装置3は、第2の情報において変更が発生していない場合は、同じ値がセットされた第4の情報を繰り返し送信する。基地局装置3は、第2の情報において変更が発生した場合は、セットされていた値よりも1つ大きい値を第4の情報にセットする。例えば、第4の情報は0から31までの値がセットされる。例えば、第4の情報に31がセットされており、そして、第2の情報に変更が発生した場合は、基地局装置3は、第4の情報に0をセットする。
【0147】
図13は、第3の実施形態における移動局装置1の動作の一例を示す図である。最初に、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、SFN mod 2 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5において第1の情報と第4の情報を含むシステムインフォメーションブロックタイプ1メッセージを受信し、受信した第1の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし、受信した第4の情報の値を記憶する(ステップS1300)。ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、第1の情報に基づいて下りリンクサブフレームと判断したサブフレームにおいて第2の情報の受信し、受信した第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直す(ステップS1302)。
【0148】
ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージを繰り返し受信し、受信した第4の情報の値と記憶した値が異なるかどうかを判断する(ステップS1304)。ステップS1304で受信した第4の情報の値とステップS1302で記憶した第4の情報の値が異なる場合は(ステップS1306−Yes)、(a)ステップS1304で受信した第4の情報の値を新たに記憶し、(b)第2の情報の受信を試み、(c)第1の情報に基づいて下りリンクサブフレームと判断したサブフレームにおいて第2の情報の受信を完了したときに、記憶している第2の情報(第2の情報に基づいてセットしたuplink−downlink configuration)を無効とみなし、受信した第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直す(ステップS1306)。
【0149】
これにより、フレキシブルサブフレームを含むuplink−downlink configurationを効率的に再設定することができる。
【0150】
以下、本発明の第4の実施形態について説明する。
【0151】
第4の実施形態では、フレキシブルサブフレームを含むuplink−downlink configurationの再設定手順について説明する。第4の実施形態は、第1の実施形態および第2の実施形態に適用できる。
【0152】
第3の実施形態において、基地局装置3は、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージ、システムインフォメーションブロックタイプxを送信するシステムインフォメーションメッセージ、および第5の情報(systemInfoModification)を送信する。第5の情報は、第2の情報に変更が発生したことを指示する。尚、第5の情報は、第2の情報に変更が発生したことを指示できなくてもよい。第5の情報は、ページングメッセージに含まれてもよい。
【0153】
基地局装置3は、第2の情報に変更が発生した場合は、第5の情報を送信する。移動局装置3は、第5の情報を受信した場合は、第2の情報の受信を試み、受信した第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直す。
【0154】
図14は、第4の実施形態における移動局装置1の動作の一例を示す図である。最初に、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、SFN mod 2 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5において第1の情報を受信し、受信した第1の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットする(ステップS1400)。ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、第1の情報に基づいて下りリンクサブフレームと判断したサブフレームにおいて第2の情報の受信し、受信した第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直す(ステップS1402)。
【0155】
ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、第2の情報に変更が発生したことを指示する第5の情報を含むページングメッセージを受信した場合は(ステップS1404−Yes)、第2の情報を受信し、受信した第2の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直す。例えば、移動局装置1は、第5の情報をページングメッセージから受信する。
【0156】
これにより、フレキシブルサブフレームを含むuplink−downlink configurationを効率的に再設定することができる。
【0157】
以下、本発明の第5の実施形態について説明する。
【0158】
第5の実施形態では、フレキシブルサブフレームを含むuplink−downlink configurationの初期設定手順について説明する。
【0159】
第5の実施形態において、基地局装置3は、システムインフォメーションブロックタイプ1メッセージ、および第6の情報を送信する。第6の情報は、フレキシブルサブフレームが有効であるかどうかを指示する。第6の情報は、フレキシブルサブフレームを活性化(activated)するかどうかを指示する情報と表現することもできる。第6の情報は1ビットである。尚、フレキシブルサブフレームのデフォルト設定は無効である。
【0160】
尚、第6の情報は、RRC層のメッセージ、または、MAC CE、または、物理層の下りリンク制御情報に含まれてもよい。尚、第3の情報は、PBCH、ePDCCH、PDCCHまたはPDSCHによって伝送されてもよい。尚、第3の情報は、コモンサーチスペースに配置されるePDCCHまたはPDCCHによって伝送されてもよい。ePDCCHに対するコモンサーチスペースと、PDCCHに対するコモンサーチスペースは異なるリソースから構成される。コモンサーチスペースは、複数の移動局装置1がePDCCH/PDCCHをモニタするリソースである。また、複数の移動局装置1を対象とするePDCCH/PDCCHおよび単一の移動局装置1を対象とするePDCCH/PDCCHが、コモンサーチスペースに配置される。
【0161】
基地局装置3は、特定の移動局装置1のみに第6の情報を送信してもよい。つまり、第6の情報は、移動局装置固有のパラメータであってもよい。これにより、基地局装置3は、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1の一部のみにダイナミックTDDを適用することができる。
【0162】
図15は、第5の実施形態における移動局装置1の動作の一例を示す図である。最初に、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、SFN mod 2 = 0を満たす無線フレームのサブフレーム5において第1の情報を受信し、受信した第1の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットする(ステップS1500)。
【0163】
ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、第1の情報に基づいて下りリンクサブフレームと判断したサブフレームにおいて、フレキシブルサブフレームが有効であることを指示する第6の情報を受信した場合は、ステップS1500において設定したuplink−downlink configurationにおいて特定の番号の上りリンクサブフレームをフレキシブルサブフレームにセットし直す(ステップS1502)。つまり、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、フレキシブルサブフレームが有効であることを指示する第6の情報を受信した場合は、無線フレーム内の特定の番号の上りリンクサブフレームをフレキシブルサブフレームにセットし直す。
【0164】
例えば、特定の番号は、{3、4、8、9}、または{3、4、8}である。尚、第6の情報は、前記特定の番号を指示してもよい。または、第6の情報は、前記特定の番号を指示する情報を含んでもよい。
【0165】
ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、フレキシブルサブフレームが無効であることを指示する第6の情報を受信した場合は、フレキシブルサブフレームを上りリンクサブフレームにセットし直す(ステップS1504)。
【0166】
尚、第6の情報は、上記特定の番号を除く番号のサブフレームで送信されることが好ましい。または、第6の情報は、無線フレーム内の最初のサブフレームで送信されてもよい。これにより、移動局装置3が、第6の情報の受信に失敗したことを基地局装置3が知らない場合にも、移動局装置3は第6の情報を正しく受信することができる。
【0167】
尚、フレキシブルサブフレームの有効を設定している移動局装置1は、フレキシブルサブフレームが有効であることを指示する第6の情報に基づいて、uplink−downlink configurationをセットし直さなくてもよい。尚、フレキシブルサブフレームの無効を設定している移動局装置1は、フレキシブルサブフレームが無効であることを指示する第6の情報に基づいて、uplink−downlink configurationをセットし直さなくてもよい。
【0168】
尚、移動局装置1は、第6の情報を受信した無線フレームの次の無線フレームに対して、第6の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直してもよい。この場合、基地局装置3は、無線フレーム内の上記特定の番号よりも小さい番号のサブフレームで第6の情報を送信することが好ましい。
【0169】
尚、移動局装置1は、第6の情報を受信した無線フレームの次の無線フレームに対して、第6の情報に基づいてuplink−downlink configurationをセットし直してもよい。この場合、基地局装置3は、無線フレーム内の上記特定の番号よりも小さい番号のサブフレームで第6の情報を送信する必要はない。
【0170】
尚、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、フレキシブルサブフレームが有効であることを指示する第6の情報を受信した場合は、無線フレーム内の特定の番号の下りリンクサブフレームをフレキシブルサブフレームにセットし直してもよい。
【0171】
図16は、第5の実施形態におけるuplink−downlink configurationの一例を示す図である。
図16において、Dは下りリンクサブフレームを示し、Uは上りリンクサブフレームを示し、Sはスペシャルサブフレームを示し、Fはフレキシブルサブフレームを示す。
図16において、ダイナミックTDDをサポートする移動局装置1は、フレキシブルサブフレームが有効であることを指示する第6の情報を受信した場合は、無線フレーム内の{3、4、8、9}の上りリンクサブフレームをフレキシブルサブフレームにセットし直す。
【0172】
例えば、
図16において、uplink−downlink configuration 0を設定している移動局装置が、フレキシブルサブフレームが有効であることを指示する第6の情報を受信した場合、移動局装置は無線フレームが{DSUFFDSUFF}のサブフレームから構成されているとみなす。
【0173】
これにより、フレキシブルサブフレームを含むuplink−downlink configurationを効率的に設定することができる。
【0174】
本発明に関わる基地局装置3、および移動局装置1で動作するプログラムは、本発明に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU(Central Processing Unit)等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)であっても良い。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAM(Random Access Memory)に蓄積され、その後、Flash ROM(Read Only Memory)などの各種ROMやHDD(Hard Disk Drive)に格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行われる。
【0175】
尚、上述した実施形態における移動局装置1、基地局装置3の一部、をコンピュータで実現するようにしても良い。その場合、この制御機能を実現するためのプログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。
【0176】
尚、ここでいう「コンピュータシステム」とは、移動局装置1、又は基地局装置3に内蔵されたコンピュータシステムであって、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。
【0177】
さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
【0178】
また、上述した実施形態における移動局装置1、基地局装置3の一部、又は全部を典型的には集積回路であるLSIとして実現してもよいし、チップセットとして実現してもよい。移動局装置1、基地局装置3の各機能ブロックは個別にチップ化してもよいし、一部、又は全部を集積してチップ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現しても良い。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いることも可能である。
【0179】
以上、図面を参照してこの発明の一実施形態について詳しく説明してきたが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。