特許第6041402号(P6041402)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6041402
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】携帯型たばこ気化器
(51)【国際特許分類】
   A24F 47/00 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
   A24F47/00
【請求項の数】28
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2014-517213(P2014-517213)
(86)(22)【出願日】2012年6月22日
(65)【公表番号】特表2014-519850(P2014-519850A)
(43)【公表日】2014年8月21日
(86)【国際出願番号】US2012043776
(87)【国際公開番号】WO2012178028
(87)【国際公開日】20121227
【審査請求日】2014年5月9日
(31)【優先権主張番号】13/167,968
(32)【優先日】2011年6月24日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】513319947
【氏名又は名称】エヌダブリュティー ホールディングス,リミテッド ライアビリティー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】NWT Holdings LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】特許業務法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー,ロビンソン
(72)【発明者】
【氏名】テイラー,ジョセフ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアムズ,マーク
【審査官】 礒部 賢
(56)【参考文献】
【文献】 特開平03−232481(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0257367(US,A1)
【文献】 特表2009−502136(JP,A)
【文献】 米国特許第04141369(US,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0211418(US,A1)
【文献】 米国特許第05464026(US,A)
【文献】 特開平02−124081(JP,A)
【文献】 特開2011−115141(JP,A)
【文献】 特表2009−509523(JP,A)
【文献】 特開2011−024430(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/060723(WO,A1)
【文献】 特開2000−116370(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 47/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物材料からの蒸気を使用者に供給するための気化器において、
筐体と、
実質的に前記筐体内にあるヒータであって、電気エネルギー貯蔵装置と、使用者により操作可能なスイッチと、加熱要素と、前記電気エネルギー貯蔵装置と前記使用者により操作可能なスイッチと前記加熱要素を含む電気回路と、を含み、前記電気回路は、前記使用者により操作可能なスイッチが作動された時にエネルギーを前記電気エネルギー貯蔵装置から前記加熱要素に供給するようになされているようなヒータと、
前記筐体の中の通路であって、順に、1)吸気口と、2)空気および前記加熱要素との熱接触を提供し、前記植物材料を気化するのに十分な温度に前記空気を加熱するヒータ部と、3)植物材料を収容する受容部と、4)排気口と、を含む通路と、
を含み、
前記受容部が椀状部と蓋部とを含んでおり、前記蓋部が前記椀状部から磁気的に取り外し可能であり、
前記使用者は、前記使用者により操作可能なスイッチを作動させて、前記排気口から吸入することによって前記気化器の外の空気を吸い込み、それに続いて、前記加熱要素と接触する空気を加熱空気温度まで加熱し、前記加熱空気で少なくとも部分的に前記植物材料を気化させ、それから、気化した前記植物材料の少なくとも一部を、前記排気口を通じて前記使用者に供給することを特徴とする気化器。
【請求項2】
請求項1に記載の気化器において、前記植物材料がたばこであることを特徴とする気化器。
【請求項3】
請求項1に記載の気化器において、
前記ヒータが、前記気化器内の温度の表示を提供するセンサをさらに含み、
前記電気回路が前記センサをさらに含み、
前記電気回路が、前記気化器内の温度の前記表示に従って、エネルギーを前記電気エネルギー貯蔵装置から前記加熱要素に供給するようになされていることを特徴とする気化器。
【請求項4】
請求項1に記載の気化器において、前記加熱要素が前記受容部の縁辺付近に配置されていることを特徴とする気化器。
【請求項5】
請求項1に記載の気化器において、前記ヒータ部の少なくとも一部は可視光の少なくとも一部を透過させ、それによって前記加熱要素の赤熱の一部が前記ヒータ部から伝達されることを特徴とする気化器。
【請求項6】
請求項1に記載の気化器において、前記加熱要素の赤熱が前記筐体から見えることを特徴とする気化器。
【請求項7】
請求項6に記載の気化器において、前記筐体が、前記受容部の付近に配置された前記受容部を覆う窓を含み、前記加熱要素の赤熱が前記窓から見えることを特徴とする気化器。
【請求項8】
請求項6に記載の気化器において、前記加熱要素の赤熱が前記吸気口から見えることを特徴とする気化器。
【請求項9】
請求項2に記載の気化器において、
前記ヒータが、使用者により操作可能な電力レベルスイッチ及び前記気化器内の温度の表示を与えるためのセンサをさらに含み、
前記電気回路が、前記使用者により操作可能な電力レベルスイッチをさらに含み、
前記電気回路が、前記気化器内の温度の前記表示と、前記使用者により操作可能な電力レベルスイッチの設定に従って、エネルギーを前記電気エネルギー貯蔵装置から前記加熱要素に供給するようになされていることを特徴とする気化器。
【請求項10】
請求項9に記載の気化器において、前記電気回路が、前記センサと前記使用者により操作可能な電力レベルスイッチにより決定される最高温度を制限するようになされていることを特徴とする気化器。
【請求項11】
請求項2に記載の気化器において、前記ヒータが、前記気化器内の温度の表示を与えるためのセンサをさらに含み、前記電気回路が、前記センサにより決定される最高温度を制限するようになされていることを特徴とする気化器。
【請求項12】
気化器を使用して植物材料の蒸気を供給する方法において、
手動で前記気化器を作動させるステップであって、前記気化器が、貯蔵された電気エネルギーと、植物材料を収容するための受容部と、入口から、前記貯蔵された電気エネルギーを受けて空気を加熱するための手動で作動可能なヒータを通り、前記受容部を通り、出口へと延びる流体通路と、を含むようなステップと、
前記出口から吸入するステップと、
を含み、
前記受容部が椀状部と蓋部とを含んでおり、前記蓋部が前記椀状部から磁気的に取り外し可能であり、
空気は前記気化器の外から前記通路内に吸い込まれ、それに続いて、前記受容部内の前記植物材料を気化させるのに十分な温度に加熱され、温度上昇して前記植物材料から蒸気を抽出し、前記蒸気を使用者に供給することを特徴とする方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法において、ヒータ温度設定を手動で選択するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
請求項12に記載の方法において、前記植物材料がたばこであることを特徴とする方法。
【請求項15】
植物材料からの蒸気を使用者に供給するための気化器において、
加熱要素を収容する筐体と、
前記加熱要素内の通路であって、順に、
吸気口と、
空気および前記加熱要素との熱接触を提供し、前記植物材料を気化するのに十分な温度に前記空気を加熱するヒータ部と、
植物材料を収容するための受容部であって、前記ヒータ部からの加熱空気を受けるための受容部と、
排気口と、
を含む通路と、
前記ヒータ部から前記使用者に熱放射を伝達する前記受容部を覆う窓と、
を含み、
前記受容部が椀状部と蓋部とを含んでおり、前記蓋部が前記椀状部から磁気的に取り外し可能であり、
前記使用者が、吸入された空気が前記植物材料を気化させるのに十分な温度まで加熱された可能性があるとの視覚的合図を有することを特徴とする気化器。
【請求項16】
請求項15に記載の気化器において、
前記気化器が、
電気エネルギー貯蔵装置と、
使用者により操作可能なスイッチと、
加熱要素と、
前記電気エネルギー貯蔵装置と、前記使用者により操作可能なスイッチと、前記加熱要素と、を含む電気回路と、
をさらに含み、
前記ヒータが、前記気化器内の温度の表示を提供するセンサをさらに含み、
前記電気回路が前記センサをさらに含み、
前記電気回路が、前記気化器内の温度の前記表示に従って、エネルギーを前記電気エネルギー貯蔵装置から前記加熱要素に供給するようになされていることを特徴とする気化器。
【請求項17】
請求項16に記載の気化器において、前記電気回路が、前記センサにより決定される最高温度を制限するようになされていることを特徴とする気化器。
【請求項18】
請求項15に記載の気化器において、前記加熱要素が前記受容部の縁辺付近に配置されていることを特徴とする気化器。
【請求項19】
請求項15に記載の気化器において、前記ヒータ部の少なくとも一部は可視光の少なくとも一部を透過させ、それによって前記加熱要素の赤熱の一部が前記ヒータ部から伝達されることを特徴とする気化器。
【請求項20】
請求項15に記載の気化器において、前記加熱要素の赤熱が前記気化器の使用者に見えることを特徴とする気化器。
【請求項21】
請求項20に記載の気化器において、前記気化器が、前記受容部の付近に配置された前記受容部を覆う窓を含み、前記加熱要素の赤熱が前記窓から見えることを特徴とする気化器。
【請求項22】
請求項21に記載の気化器において、前記加熱要素の赤熱が前記吸気口から見えることを特徴とする気化器。
【請求項23】
請求項15に記載の気化器において、
前記ヒータが、使用者により操作可能な電力レベルスイッチ及び前記気化器内の温度の表示を与えるためのセンサをさらに含み、
前記気化器が、電気回路及び電気エネルギー貯蔵装置を含んでおり、
前記電気回路が、前記使用者により操作可能な電力レベルスイッチをさらに含み、
前記電気回路が、前記気化器内の温度の前記表示と、前記使用者により操作可能な電力レベルスイッチの設定に従って、エネルギーを前記電気エネルギー貯蔵装置から前記加熱要素に供給するようになされていることを特徴とする気化器。
【請求項24】
請求項15に記載の気化器において、前記植物材料がたばこであることを特徴とする気化器。
【請求項25】
気化器を使って植物材料の蒸気を供給する方法において、
前記気化器を手動で作動させるステップであって、前記気化器が、前記植物材料を収容する受容部と、入口から、空気を加熱するヒータを通り、前記受容部を通り、出口まで延びる流体通路と、使用者に前記ヒータからの熱放射が見えるようにする前記受容部を覆う窓と、を含むようなステップと、
使用者が前記窓を通じて前記ヒータからの赤熱を認知したら、前記出口から吸入するステップと、
を含み、
前記受容部が椀状部と蓋部とを含んでおり、前記蓋部が前記椀状部から磁気的に取り外し可能であり、
前記使用者は、吸入された空気が前記植物材料を気化させるのに十分な温度まで加熱された可能性があるとの視覚的合図を有することを特徴とする方法。
【請求項26】
請求項25に記載の方法において、ヒータ温度設定を手動で選択するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
請求項25に記載の方法において、たばこを前記受容部に供給するステップをさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項28】
請求項1に記載の気化器において、前記筐体が、
第1の筐体部分と、
第2の筐体部分と、
前記第1の筐体部分及び前記第2の筐体部分に取り外し可能に取り付けられた磁石と、
を含んでおり、
前記第1の筐体部分及び前記第2の筐体部分が、前記受容部を開けて前記受容部の中に前記植物材料を入れられるよう分離可能であることを特徴とする気化器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般に、たばこ等の植物材料を消費するための気化器の分野、より詳しくは、揮発性成分を、燃焼させずに十分に放出させる携帯型の自己内蔵型気化器を使用するための装置と方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たばこは一般に、たばこに着火することによって消費されるため、消費者は、その中に存在するニコチン等のあらゆる揮発性成分とともに、燃焼生成物を吸入せざるを得ない。燃焼生成物は有害でありうるため、燃焼させたたばこの吸入は望ましくない健康上の影響を生じさせる可能性がある。
【0003】
燃焼生成物の吸入を回避する1つの方法は、たばこを、燃焼させずに、その揮発性成分を放出させるのに十分な温度まで加熱することである。しばしば「ヴェポライザ」と呼ばれる先行技術の機器は一般に、ブタン燃料を用いた炎、ブタン燃料を用いた触媒バーナ、または電気抵抗ヒータ等の連続加熱源を採用している。多くのこのような機器の熱源は、たばこまたはたばこを収容した受容部と伝導性接触状態にある。その結果、高温となり、熱源付近のたばこの表面が焦げ、中まで炭化するかもしれない。
【0004】
さらに、先行技術の多くの気化器では、たばこそのものと材料保持部の両方を所望の温度まで加熱しなければ、揮発性物質の蒸気を抽出できないため、数分間の昇温時間が必要となる。
【0005】
さらに、加熱は一般的に、必要に応じてではなく、連続的に行われるため、既存の気化器の多くは電力を使用が非効率的であり、それは、上昇させた温度を一定の状態に保持するためにこれらがしばしば熱を供給し、それが使用者の意図する生成蒸気の間欠的吸入のデューティサイクルに対応していないからである。
【発明の概要】
【0006】
本発明の1つの実施形態は、消費されるべき材料を完全に収容する気化器を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。
【0007】
本発明の他の実施形態は、たばこを収容するために下側部分の上に着脱可能に設置できる上側部分を有する気化器を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。1つの実施形態において、上側および下側部分は、磁石で所定の位置に保持される。
【0008】
本発明のまた別の実施形態は、内部に収容されたたばこを見るための窓を有する閉鎖型の気化器を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。1つの実施形態において、この窓により、抽出された蒸気と加熱要素からの赤熱も見える。
【0009】
本発明の1つの実施形態は、加熱要素からの赤熱を吸気口からも見えるような閉鎖型の気化器を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。
【0010】
本発明の他の実施形態は、加熱要素を有し、これが機器のその加熱要素によって生成される光を透過させることのできる透明な加熱室の中に浮上した状態で支持される気化器を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。
【0011】
本発明のまた別の実施形態は、材料室と一体であり、これと同心の透明な加熱室の中に浮上した状態に支持される加熱要素を有する閉鎖型の気化器を提供することによって、先行技術の欠点を克服する。
【0012】
本発明の1つの実施形態は、適正な気化温度を可能にするコンピュータ制御式温度調整システムを含む。
【0013】
本発明の他の実施形態は、使用者が取り外すことのできる再充電式バッテリを有する気化器を含む。
【0014】
本発明の1つの態様は、植物材料からの蒸気を使用者に供給するための気化器を提供することであり、植物材料はたばこであってもよい。この気化器は筐体を含み、実質的に筐体内にあるヒータは、電気エネルギー貯蔵装置と、使用者により操作可能なスイッチと、加熱要素と、電気エネルギー貯蔵装置と使用者により操作可能なスイッチと加熱要素を含む電気回路と、を含み、電気回路は、使用者により操作可能なスイッチが作動された時にエネルギーを電気エネルギー貯蔵装置から加熱要素に供給するようになされている。この気化器はさらに、筐体とともに通路を含み、この通路は、吸気口と、ヒータ内の空気および加熱要素との熱接触を提供するヒータ部と、たばこを収容する受容部と、排気口と、を含む。使用者はそれゆえ、使用者により操作可能なスイッチを作動させて、排気口から吸入することによって気化器の外の空気を吸い込み、それに続いて、加熱要素と接触する空気を加熱空気温度まで加熱し、加熱空気で少なくとも部分的に植物材料を気化させ、それから、気化したたばこの少なくとも一部を、排気口を通じて使用者に供給する。
【0015】
本発明の他の態様は、気化器を使用して植物材料の蒸気を供給する方法を提供することである。この方法は、手動で気化器を作動させるステップであって、この気化器が貯蔵された電気エネルギーと、植物材料を収容するための受容部と、入口から、貯蔵された電気エネルギーを受けて空気を加熱するための手動で作動可能なヒータを通り、受容部を通り、出口へと延びる流体通路と、を含むようなステップと、出口から吸入するステップと、を含む。それゆえ空気は気化器の外から通路内に吸い込まれ、それに続いて、その空気温度はヒータ内で上昇し、植物材料を加熱し、そこから蒸気を抽出し、この蒸気を使用者に供給する。
【0016】
本発明のまた別の態様は、植物材料からの蒸気を使用者に供給するための気化器を提供することである。この気化器は、加熱要素と、通路と、を含み、通路は、吸気口と、ヒータ内の空気および加熱要素との熱接触を提供するヒータ部と、植物材料を収容する受容部と、ヒータ部から使用者に熱放射を伝達する窓と、排気口と、を含む。使用者は、吸入された空気が植物材料を気化させるのに十分な温度まで加熱された可能性があるとの視覚的合図を有する。
【0017】
本発明の1つの態様は、気化器を使って植物材料の蒸気を供給する方法を提供することであり、この方法は、気化器を手動で作動させるステップであって、この気化器が、植物材料を収容する受容部と、入口から、空気を加熱するヒータを通り、受容部を通り、出口まで延びる流体通路と、使用者にヒータからの熱放射が見えるようにする窓と、を含むようなステップと、使用者が窓を通じてヒータからの光を認知したら、出口から吸入するステップと、を含む。使用者はそれゆえ、吸入された空気が植物材料を気化させるのに十分な温度まで加熱された可能性があるとの視覚的合図を有する。
【0018】
上記の特徴と、以下の詳細な説明から当業者に明らかとなる各種の付随的な構成と特徴は、本発明の気化器によって実現され、その好ましい実施形態が、あくまでも例として添付の図面に関して示されている。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1図1は、気化器の1つの実施形態の上面斜視図である。
図2図2は、図1の気化器の上面図である。
図3図3は、図1の気化器の左側面図である。
図4図4は、図1の気化器の遠位端面図である。
図5図5は、図1の気化器の近位端面図である。
図6図6は、図1の気化器の、上側部分が下側部分から外された状態の上面斜視図である。
図7図7は、図2の7−7断面図である。
図8図8は、図3の8−8断面図である。
図9図9は、ヒータブロックの1つの実施形態の分解図である。
図10図10は、部分的に組み立てられたヒータブロックの斜視図である。
図11図11は、図6の、気化器を通る空気の流れを示す図である。
図12図12は、図11の実施形態の切欠き断面斜視図である。
図13図13は、気化器内の電子部品の1つの実施形態の概略図である。
【0020】
図中、その中に示されている特定の構成要素、態様または特徴を示すために参照記号が使用されており、複数の図面に共通の参照記号はその中に示されている同様の構成要素、態様または特徴を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、1つの実施形態による携帯型気化器100の上面斜視図であり、図2、3、4、5はそれぞれ、この気化器の上面106、左面202、遠位端104、近位端102の図である。
【0022】
気化器100は、近位端102の、気化器への開口部311を有するマウスピース103と、近位端104の吸気口105と、上面106の、そこから気化器内にセットされた材料が見える窓107と、右面108の押しボタンスイッチ109と、を有する筐体101を含む。左面202は、電源スイッチ201と、電源コネクタ305と、表示ランプ307と、窪み309と、を含む。気化状態とするべき材料は、これに限定されないが、たばこ等の植物材料であってもよく、本明細書では、これに限定しないが、たばこと呼ぶ。
【0023】
筐体101は剛性材料から形成され、金属またはプラスチックの1つまた複数の部品または層を含んでいてもよい。それゆえ、たとえば面108、202と端102、104はケース207と着脱可能な底面パネル303を含み、上面106は、長形部205と、窓107の上方に、これを取り囲むように突出するベゼル203を含む。
【0024】
窓107は好ましくは、可視光を透過させる、傷に強い材料であり、たとえば、これらに限定されないが、ホウケイ酸ガラスまたは結晶石英または溶融石英材料等のガラスであってもよい。
【0025】
気化器100は好ましくは、手で握ることのできる大きさであり、その寸法は、高さHが20〜30mm、たとえば高さHが25mm、長さLが110〜170mm、たとえば長さLが140mm、幅Wが40mm〜60mm、たとえば幅が50mmであってもよい。
【0026】
表示ランプ307は、1つのランプまたは複数の異なる色のランプ(赤、緑および/または青等)を含んでいてもよく、気化器100に電源が投入されたか否か、温度設定および/または気化器内のバッテリ電力残量を示す。
【0027】
一般に、使用者は窪み309を使って筐体101を開け、窓107の下にたばこをセットし、ケース207を把持し、押しボタンスイッチ109を押すことができる。特定の実施形態において、押しボタンスイッチ109を押してから数秒以内に、気化器100内のヒータ(後述)が窓107と吸気口105を通じて可視光を発することによって、適正な気化温度に到達したこと、および使用者がマウスピース103の開口部311から吸入するべきであることを表示する。吸入の動作によって空気が吸気口105から引き込まれ、空気はまずヒータで加熱されて、たばこを気化させ、その蒸気が使用者により、マウスピースから吸入される。これに加えて、電源スイッチ201はいくつかの設定位置、たとえば気化器100の温度制御のための電源オフ設定位置、低電力設定位置、高温設定位置を含んでいてもよく、電源コネクタ305により、内部バッテリの再充電が可能となる。
【0028】
図6は気化器100の上面斜視図であり、気化器が上側部分210と下側部分220を含むことを示している。上側部分210は、長形部205と、ベゼル203と、窓107と、を含む。これに加えて、長形部205は面611と、リップ613と、窪み615と、を形成し、磁石621と、窓取付部631と、を含む。窓取付部631はさらに、平面633と、溝635と、を含み、図7により詳しく示されているように、長形部205にねじ637で保持される。
【0029】
下側部分220は、ケース207と、底面パネル303と、マウスピース103と、吸気口105と、押しボタンスイッチ109と、電源スイッチ201と、電源コネクタ305と、表示ランプ307と、窪み309と、を含む。図7に示されているように、吸気口105は、ケース270とは別であってもよいグリル703と、混入物が気化器100に進入するのを防止するワイヤメッシュ705から形成される。これに加えて、下側部分220は、表面601と、張り出し部603と、を含む。面601は、筐体内部への開口部、具体的には第一の開口部607と、面601と連続する上面604と底面メッシュ717を有する椀状凹部640を露出させる第二の開口部605と、を含む。
【0030】
面601は、磁石621に付着する材料であるか、またはこれを含む。図1のように上側部分210が下側部分220に乗せられると、磁石621が上面601に付着し、リップ613が張り出し部603と接触し、面611が面601と接触し、面601と604が面633と接触し、窪み615と溝635は面601または604のいずれとも接触せず、開口部605と607の間に空気が流れるためのギャップができる。
【0031】
上側部分210と下側部分220の1つの実施形態のより詳しい説明が、図2の7−7断面図である図7と、図3の8−8断面図である図8に例示的に示されている。
【0032】
上側部分210は窓取付部631を含み、これは長形部205にねじ637で取り付けられる。窓取付部はまた、窓107を気密状態に密閉するためのガスケットまたはOリングを含んでいてもよい。
【0033】
下側部分220の面601は、ねじ701を使ってケース207に保持される。吸気口105を形成するグリル703はケース207に取り付けられ、ワイヤメッシュ705はグリル703と気化器100の内側と接触した状態に設置され、混入物が気化器に進入するのを防止する。
【0034】
下側部分220はまた、ヒータ部710と、制御用電子部品720と、エネルギーを貯蔵部730と、を含む。ヒータ部710はさらに、加熱要素715を含む通路713を形成する下側コア702と上側コア704を含むヒータブロック711と、メッシュ717の底部と椀側面719と開口部605と温度センサを有する椀状部640と、を含み、これらについては以下に示し、説明する。
【0035】
1つの実施形態において、加熱要素715は、ニクロム(商標)、インコネル(商標)等のニッケルクロム合金、またはカンタル(商標)等のFeCrAl合金等の抵抗コイルであり、コア702と704は可視光を透過させ、たとえばホウケイ酸ガラス、結晶石英または溶融石英から構成されてもよい。それゆえ、電力が加熱要素715内で消散すると、赤熱が窓107および/また吸気口105から見えるようになりうる。
【0036】
制御用電子部品720は回路板723を含み、その上にプログラム可能プロセッサ725と、電源コントローラ727と、気化器100の制御と電源供給用のその他のデジタルおよび/またはアナログ回路、たとえば電源スイッチ201、電源コネクタ305、表示ランプ307が実装されている。これに加えて、その他のスイッチ、ボタン、温度センサ等のセンサを気化器100全体に分散させてもよく、制御用電子部品720の中に有線接続してもよい。エネルギー貯蔵部730は、ケース207に取り付けられたバッテリフレーム733と、バッテリ731と、を含む。
【0037】
1つの実施形態において、バッテリ731は7.4V、800mAh、放電率7Cのバッテリである。
【0038】
図9はヒータブロック711の分解図であり、これは下部熱伝達マット910と、下側コア920と、中央熱伝達マット930と、電源および制御用電子部品940と、上側コア950と、上部熱伝達マット960と、を含む。下側コア920と上側コア950はたとえば、これに限定されないが、それぞれ下側コア702と上側コア704であってもよい。
【0039】
下部マット910は、開口部911と、スロット913と、を含む。下側コア920は、スロット913の上に位置付けられる開口部921と、溝922と、加熱要素支持部923と、中央のメッシュ支持部925を備える円形の窪み924と、温度センサ受容部927と、要素接地受容部926と、加熱要素電源受容部928と、を含む。中央熱伝達マット930は、外側部分931と、メッシュ717を支持する内側部分935と、を含む。
【0040】
電源および制御用構成部品940は、接地ワイヤ947に接続された圧縮取付具945に、また電源リード949に接続された圧縮取付具943に取り付けられた加熱要素715と、温度センサ942と、を含む。上側コア950は、開口部605と、椀側面719と、を含む。上部熱伝達マット960は開口部961を含む。
【0041】
マット910、930、950は好ましくは、高温食品用シリコンゴムから形成される。下側コア920と上側コア950は好ましくは、ホウケイ酸ガラスまたは結晶石英から形成される。メッシュ717は好ましくは、ステンレススチールから形成される。温度センサ942は好ましくは、ガラスコートサーミスタ、たとえばバージニア州ハンプトンのMeasurement Specialities Inc.が製造するモデルG100K4000C1等である。
【0042】
図10は、部分的に組み立てられたヒータブロック711の斜視図である。図10に示されているように、上側コア950はまた、溝1001と、加熱要素支持部1003と、加熱要素電源受容部1005と、加熱要素接地受容部1003と、温度センサ受容部1009と、を含む。加熱要素715は溝922と1001の中に設置され、中間部で加熱要素支持部923と1003によって支持され、圧縮取付具945は受容部926と1007の間に挟まれ、圧縮取付具943は受容部928と1005の間に挟まれる。組み立てられた状態では、対向する溝922と1001によって通路713が形成される。これに加えて、温度センサ942が温度センサ受容部927と1009の間に挟まれ、ガスの温度がメッシュ717の付近で感知され得る。
【0043】
ここで、気化器100の動作を、図6の、気化器の中の空気の流れを説明する図である図11と、図1の実施形態の切欠き断面斜視図である図12と、気化器内の電子部品の1つの実施形態の概略図である図13を参照しながら説明する。
【0044】
図11と12は、椀状部640へのたばこMのセットと、気化器100を通じた空気と蒸気の流れを説明する。具体的には、図11は下側部分220から取り外された上側部分210を示す。この構成によって、クリーニングと新しいたばこMをセットするための、椀状部640へのアクセスが提供され、それ以外に内側の面601と611、窪み615、窓取付部631をクリーニングすることができる。
【0045】
上側部分210と下側部分220が図1のように組み立てられると、窪み615と635は、椀状部640と開口部607の間に空気の通路を形成する。具体的には、図11は、面601と604のうちの、面611と633と接触する部分(601aとして示される)が空気の流れを制御または阻止する様子を示しているが、面601と604の他の部分は窪み615または635と接触せず(面601bとして示される)、それゆえ、空気の流れのための通路を提供する。それゆえ、矢印で示されるように、空気の流れは、吸気口105に入り、椀状部640と開口部605を通じて上昇し、面601bに沿って上側部分210と下側部分220の間を通り、開口部607を通り、その後開口部501を通るように描かれている。
【0046】
図12は、吸気口105から椀状部640を通る空気の流れを示している。空気は開口部911から吸い込まれ、スロット913に沿って、開口部921を通って上昇し、通路713を通り、ここで空気が加熱要素715によって加熱され、メッシュ717を通って椀状部640に入り、面601に沿って開口部607に至り、マウスピース103の開口部311を通る。
【0047】
図13は、気化器100の制御用電子部品720を説明する概略図1300である。それゆえ、たとえば、これらに限定されないが、概略図1300は電源スイッチ201、押しボタンスイッチ109、表示ランプ307、バッテリ731、プログラム可能なプロセッサ725、電源コントローラ727、温度センサ942、加熱要素715の接続を示す。
【0048】
たばこの気化工程のための温度制御を提供することに加えて、制御用電子部品720はまた、気化器本体と内部構成要素の過熱と、それによるバッテリ、コンピュータまたはその他の内部構成要素への損傷を防止することができる。
【0049】
プロセッサ725は、バッテリ731から電源を受け、電源スイッチ201、押しボタンスイッチ109、温度センサ942からの入力を受け、1つまたは複数の表示ランプ307に電源供給し、信号を電源コントローラ727に供給するようにプログラムされる。電源コントローラ727は、プロセッサ725からの、バッテリ731から加熱要素715に電源を供給させる命令信号を受ける。
【0050】
電源スイッチ201は、2つまたはそれ以上の設定位置、たとえば「オフ」設定位置と「オン」設定位置、または「オフ」設定位置と「低温」設定位置と「高温」設定位置を有していてもよい。電源スイッチ201が「オフ」設定位置にあると、気化器100内のすべての電子部品への電源がオフとなる。電源スイッチ201が「オン」、「低温」、または「高温」設定位置にあるとき、プロセッサ725は、これに対応する、記憶されたオン温度(TON)、低温(TL)、または高温(TH)を有し、これらは温度センサ942によって測定される温度を制御するための標的温度である。前述のように、温度センサ942は、加熱空気が椀状部640を通って流れる直前の空気の温度を測定する。
【0051】
表示ランプ307は、気化器100の動作を表示するようにプログラムされたランプを含んでいてもよい。それゆえ、たとえば、これらに限定されないが、表示ランプ307は、気化器100が低温設定位置で電源がオンにされたことを示すために電源供給される弱い緑のランプ、気化器が高温設定位置で電源投入されたことを示すために電源供給される明るい緑のランプ、気化器が充電中であることを示すための点滅する青のランプ、バッテリ残量が少なくなったことを示すための赤いランプ、機器が過熱し、自動的にオフにされたことを示すための濃い赤のランプを含んでいてもよい。
【0052】
これに加えて、電源スイッチ201が「オン」、「低温」、または「高温」の設定位置にあり、押しボタンスイッチ109が押されると、プロセッサ725は電源コントローラ727に、電力をバッテリ731から加熱要素715に供給させる信号を送る。特定の実施形態において、プロセッサ725はPID制御アルゴリズム等の制御アルゴリズムを使って、温度センサ942により測定される温度Tが電源スイッチ201によって示される温度に保持されるように加熱要素715に電源を供給する。
【0053】
当然のことながら、気化器100の動作は所望の気化温度に応じて最適化されてもよい。それゆえ、温度センサ942の標的温度は、たばこまたはその他の関心対象の植物材料からの揮発性物質を有効に放出させるように選択される。本発明の用途を限定するものではないが、表Iに、気化温度の低温、中温、または高温群に分類された、いくつかの植物材料の有効気化温度を示す。これらの分類は参考にすぎず、各材料がある範囲の気化温度を有することがあり、これらは異なる分類にわたることもあることがわかる。それゆえ、たとえばたばこは、たばこの中に見られる揮発性物質の数と種類によって、低、中、高の範囲にわたる可能性がある。気化器100により、使用者は気化器100の温度設定に応じて植物材料の気化方法を制御できる。
【0054】
一般に、温度センサ942によって測定される標的温度は、145℃〜205℃の範囲であり、たとえば、これらに限定されないが、約145℃、150℃、155℃、160℃、165℃、170℃、175℃、180℃、185℃、195℃、200℃または205℃であってもよい。「低温」、「高温」等の複数の温度設定について、低温設定は、たばこ等の低温での揮発性物質を気化させるために適し、温度範囲は150℃〜165℃の範囲内であり、数値はたとえば150℃、155℃、160℃または165℃であってもよい。高温設定は、朝鮮人参等の高温での揮発性物質を気化させるために適し、温度は190℃〜205℃で、数値はたとえば190℃、195℃、200℃または205℃であってもよい。
【0055】
気化器の使用例
以下は、気化器100の使用者の例である。図1と3に関して、電源スイッチ201が「オフ位置」にある時、使用者は片手で下側部分220を把持し、その親指を窪み309に置いて、上側部分210を外す。図6に関して、その時に使用者は各種の内側の面と椀状部640をクリーニングし、椀状部の中に植物材料の新鮮なサンプルをセットし得る。その後、上側部分210を下側部分220上にしっかりと設置することができる。
【0056】
図6と7に示されるように、使用者はいつでも、窓107から見て植物材料の存在を確認できる。
【0057】
次に、使用者は電源スイッチ201を「オフ」以外の適当な設定(たとえば、「オン」、「低温」または「高温」)に切り替える。
【0058】
次に、使用者は押しボタンスイッチ109を押す。数秒以内に、制御用電子部品720には、温度センサ942付近の空気を標的温度まで上昇させるのに十分な電力が供給される。加熱要素715からの赤熱は、使用者によって窓107を通じて、および/または吸気口105を通じて見え得る。特定の植物材料に関しては、抽出された蒸気も窓107から見え得る。
【0059】
適正な温度が視覚的に表示されたら、使用者はマウスピース103から吸入できる。すると、空気が吸気口105の中に引き込まれ、通路713を通り、椀状部640の中の植物材料を通り、溝635と面601の間を通り、面601に沿って開口部607に入り、その後、開口部311を通って使用者の口に至る。
【0060】
加熱要素715に供給される電力の大部分が通路713の中の空気を加熱し、それゆえ、椀状部640の中の植物材料は、熱気が植物材料の中を流れると対流的に気化する。
【0061】
加熱空気が面601と上側部分210の間に流れる際にこの空気と接触する面は、「ヒートシンク」として機能し、これによってガスは加熱要素715の高温から略室温まで冷却される。吸入後、使用者は押しボタンスイッチ109を離し、それによって加熱要素715を通る電力が削減される。
【0062】
当然のことながら、本明細書に記載の装置は、これらに限定されないが、特定のデジタルおよびアナログ構成要素を含む。当然のことながら、本発明はいずれの特定の実施形態、プログラミング技術、またはアナログまたはデジタル構成要素の組み合わせにも限定されず、本発明は、本明細書に記載の機能を実施するためのいずれの適当な装置または技術を使って実施してもよい。
【0063】
本明細書を通じて、「1つの実施形態」、「ある実施形態」または「特定の実施形態」との記載は、ある実施形態に関連して説明された具体的な特徴、構造または特性が、本発明の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。それゆえ、本明細書全体の各所での「1つの実施形態において」、「ある実施形態において」または「特定の実施形態において」という語句の使用は、必ずしもすべてが同じ実施形態を指しているとはかぎらない。さらに、特定の特徴、構造または特性は、当業者にとってこの説明から明らかであるように、1つまたは複数の実施形態においていずれの適当な方法で組み合わせてもよい。
【0064】
当然のことながら、本発明は本明細書で具体化された異なる組み合わせのすべてを含む。本明細書全体を通じて、「含む(comprising)」という用語は「包含する(including)」、「内包する(containing)」、または「〜を特徴とする(characterized by)」と同義語であり、包括的または非限定的であり、追加の無限の要素または方法ステップを排除するものではない。「含む(comprising)」とは、列挙された要素は本質的であるが、他の要素も追加でき、依然としてその記述の範囲内の構成概念を形成することを意味する専門用語である。「含む(comprising)」は、大量であっても明示されていない成分を包含する可能性を残す。
【0065】
同様に、本発明の例示的実施形態の上記の説明において、本発明の各種の特徴は時として、開示を効率化し、各種の進歩的な態様の1つまたは複数の理解を助けるために、1つの実施形態、図面またはその説明の中に一緒にまとめられると理解するべきである。しかしながら、このような開示方法は、特許請求される本発明に、各請求項に明記されているもの以外の特徴が必要となるという意図を反映していると解釈するべきではない。そうではなく、以下の特許請求の範囲に反映されているように、進歩的態様は上記の1つの実施形態のすべての特徴の中の一部にある。それゆえ、「詳細な説明」に続く特許請求の範囲をここに、明確にこの「詳細な説明」の中に含め、各請求項は、本発明の別々の実施形態として独立している。
【0066】
それゆえ、本発明の好ましい実施形態と考えられるものを説明したが、当業者であれば、他の、別の改変を加えても本発明の主旨から逸脱しないことがわかり、このような変更や改変のすべてを、本発明の範囲内に含まれるものとして請求することが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13