特許第6041453号(P6041453)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6041453
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月7日
(54)【発明の名称】畦塗り機
(51)【国際特許分類】
   A01B 35/00 20060101AFI20161128BHJP
【FI】
   A01B35/00 C
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2016-20754(P2016-20754)
(22)【出願日】2016年2月5日
【審査請求日】2016年2月5日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】谷澤 勉
(72)【発明者】
【氏名】大村 英昭
(72)【発明者】
【氏名】田副 隼
(72)【発明者】
【氏名】江原 徹
【審査官】 中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−146793(JP,A)
【文献】 実開昭52−096172(JP,U)
【文献】 実開昭53−018564(JP,U)
【文献】 実開昭58−002403(JP,U)
【文献】 特開2014−128287(JP,A)
【文献】 特許第4886599(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 35/00
F16B 5/00 − 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
土を盛り上げる盛土体と、
回転しながら前記盛土体による盛土を締め固めて畦側面を形成する畦側面形成体とを備え、
前記畦側面形成体は、
複数の畦側面形成板と、
これら複数の畦側面形成板のうち互いに隣り合う両畦側面形成板同士を連結する連結部材とを有し、
前記連結部材は、
前記両畦側面形成板のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板の表面に固定された表面固定部と、
前記両畦側面形成板のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板の裏面に固定された裏面固定部とを有し、
前記表面固定部は、前記畦側面形成板の回転方向前端部の表面のうち回転中心側に位置する部分に固定されている
ことを特徴とする畦塗り機。
【請求項2】
連結部材の表面固定部は、互いに隣り合う両畦側面形成板間の段差部内に位置している
ことを特徴とする請求項1記載の畦塗り機。
【請求項3】
連結部材は、少なくとも2つの裏面固定部を有し、
前記連結部材の表面固定部は、前記少なくとも2つの裏面固定部間に位置している
ことを特徴とする請求項1または2記載の畦塗り機。
【請求項4】
連結部材の表面固定部は、畦側面形成板の回転方向前端部の回転中心側に形成された切欠凹部を覆うように、前記畦側面形成板の回転方向前端部の表面のうち回転中心側に位置する部分に固定されている
ことを特徴とする請求項1ないしのいずれか一記載の畦塗り機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、畦塗り作業をする畦塗り機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば下記の特許文献1に記載された畦塗り機が知られている。
【0003】
この従来の畦塗り機は、土を盛り上げる盛土体と、回転しながら盛土体による盛土を締め固めて畦側面を形成する畦側面形成体とを備え、この畦側面形成体は、複数の畦側面形成板と、これら複数の畦側面形成板のうち互いに隣り合う両畦側面形成板同士を連結する連結部材とを有している。
【0004】
つまり、図11に示すように、畦側面形成体1は、畦側面形成板(整畦板)2および連結部材3を有し、この連結部材3は、畦側面形成板2の裏面に溶接により固定されている。そして、畦塗り作業時には、畦から受ける力に基づいて畦側面形成板2に対して畦に向かう方向の力Fが作用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015−19624号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来の畦塗り機では、畦塗り作業時に畦から受ける力に基づいて畦側面形成板2の回転中心側の部分に対して畦に向かう方向の力Fが作用するため、例えば長時間の使用や悪条件下の使用等により、畦側面形成板2が連結部材3から剥離する不具合が生じるおそれがある。
【0007】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、畦側面形成板が連結部材から剥離する不具合の発生を防止できる畦塗り機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
求項記載の畦塗り機は、土を盛り上げる盛土体と、回転しながら前記盛土体による盛土を締め固めて畦側面を形成する畦側面形成体とを備え、前記畦側面形成体は、複数の畦側面形成板と、これら複数の畦側面形成板のうち互いに隣り合う両畦側面形成板同士を連結する連結部材とを有し、前記連結部材は、前記両畦側面形成板のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板の表面に固定された表面固定部と、前記両畦側面形成板のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板の裏面に固定された裏面固定部とを有し、前記表面固定部は、前記畦側面形成板の回転方向前端部の表面のうち回転中心側に位置する部分に固定されているものである。
【0009】
請求項記載の畦塗り機は、請求項1記載の畦塗り機において、連結部材の表面固定部は、互いに隣り合う両畦側面形成板間の段差部内に位置しているものである。
【0010】
請求項記載の畦塗り機は、請求項1または2記載の畦塗り機において、連結部材は、少なくとも2つの裏面固定部を有し、前記連結部材の表面固定部は、前記少なくとも2つの裏面固定部間に位置しているものである。
【0011】
請求項記載の畦塗り機は、請求項1ないしのいずれか一記載の畦塗り機において、連結部材の表面固定部は、畦側面形成板の回転方向前端部の回転中心側に形成された切欠凹部を覆うように、前記畦側面形成板の回転方向前端部の表面のうち回転中心側に位置する部分に固定されているものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、畦側面形成板が連結部材から剥離する不具合の発生を防止でき、よって畦側面形成体の耐久性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一実施の形態に係る畦塗り機の平面図である。
図2】同上畦塗り機の側面修復体の斜視図である。
図3】同上側面修復体の側面図である。
図4】同上側面修復体の部分側面図である。
図5図4におけるA−A断面図である。
図6図4におけるB−B断面図である。
図7図4におけるC−C断面図である。
図8】同上側面修復体の部分斜視図である。
図9】(a)および(b)は連結部材の正面図である。
図10】本発明の他の実施の形態に係る畦塗り機の側面修復体の側面図である。
図11】従来の畦塗り機の側面修復体の部分斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施の形態について図1ないし図9を参照して説明する。
【0015】
図1において、11は畦塗り機で、この畦塗り機11は、走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結され、トラクタの前進走行により前方(進行方向)に移動しながら畦塗り作業をするものである。
【0016】
なお、圃場の隅部におけるリターン作業時には、畦塗り機11は、リターン作業状態に設定されてトラクタの後進走行により後方(進行方向)に移動しながら畦塗り作業をする。
【0017】
畦塗り機11は、トラクタの後部の3点リンク部に脱着可能に連結される機体12と、この機体12に回転可能に設けられ所定方向に回転しながら田面および畦(元畦)の土を耕耘して盛り上げる盛土体13と、機体12に回転可能に設けられ盛土体13の後方で所定方向に回転しながら盛土体13による盛土を締め固めて畦(新畦)を形成する畦形成体14とを備えている。
【0018】
そして、畦形成体14は、所定の回転方向に回転しながら盛土体13による盛土を締め固めて傾斜面状の畦側面を形成する円錐台状の畦側面形成体(側面ディスク)16と、この畦側面形成体16の縮径端側に設けられ畦側面形成体16と一体となって回転しながら盛土体13による盛土を締め固めて水平面状の畦上面を形成する円筒状の畦上面形成体(上面ローラ)17とを有している。なお、畦形成体14の周速は、この畦形成体14が畦に対してスリップ状態で回転するように、トラクタの走行速度よりも速い。
【0019】
また、畦塗り機11は、盛土体13を覆う盛土体カバー体18と、盛土体13の前方で畦(元畦)の上面部を削る上面削り体19と、畦形成体14を覆う畦形成体カバー体(図示せず)とを備えている。
【0020】
機体12は、トラクタの後部の3点リンク部に脱着可能に連結される機枠21を有している。機枠21の軸保持部22には入力軸(図示せず)が回転可能に設けられ、この入力軸はトラクタのPTO軸にジョイントを介して接続される。
【0021】
また、機枠21には、盛土体13および畦形成体14を回転可能に支持する可動機枠23が連結手段24を介して設けられている。そして、可動機枠23は、第1シリンダ25および第2シリンダ26の伸縮によって水平方向に移動可能となっている。このため、前進作業時には前から順に上面削り体19、盛土体13および畦形成体14が前後方向に並んで位置するが、リターン作業時には180度反転してリターン作業状態となる。
【0022】
盛土体13は、可動機枠23によって回転可能に支持され入力軸側からの動力で回転する前後方向の回転軸28を有している。回転軸28の爪ホルダー部29には、複数の盛土用の耕耘爪30が脱着可能に取り付けられている。
【0023】
畦形成体14は、可動機枠23によって回転可能に支持され入力軸側からの動力で回転する左右方向の回転軸31を有し、この回転軸31とともに畦側面形成体16および畦上面形成体17が左右方向の回転中心軸線Xを中心として回転する。
【0024】
ここで、畦側面形成体16は、図2ないし図9にも示すように、回転中心軸線X(回転中心)を中心として回転方向に並んで位置し、回転方向後側(径大部)で盛土を押し込んで締め固める複数(例えば8つ)の扇形状の畦側面形成板(羽根板)33と、これら複数の畦側面形成板33のうち回転方向に互いに隣り合う両畦側面形成板33同士を連結する板状の連結部材34と、畦側面形成体16の回転中心側に位置して各畦側面形成板33の内端部(回転中心側の端部)が固着された円錐台状のベース部材35とを有している。
【0025】
なお、回転中心軸線Xを中心として放射状に位置する複数の畦側面形成板33は、例えば互いに大きさが異なる金属製の2種類の面板33a,33b、すなわち大面板33aと小面板33bとにて構成されている。
【0026】
また、複数(畦側面形成板33と同数で、例えば8つ)の連結部材34は、例えば若干形状が異なる金属製の2種類の板材34a,34b、すなわち、ベース部材35に固定するベース固定部36を有する板材34aと、そのベース固定部36を有しない板材34bとにて構成されている(図9参照)。
【0027】
畦側面形成板33は、回転方向後端部が直線状であるが、回転方向前端部の回転中心側(回転中心軸線X側)には切欠凹部41が形成されている。また、畦側面形成板33は、内端部(回転中心側の端部)が円弧状であるが、外端部(回転中心側とは反対側の端部)には円弧状部分42および直線状部分43が形成されている。
【0028】
そして、畦側面形成板33は、回転中心軸線Xからの距離が回転方向前端部から回転方向後端部に向かって徐々に増大するように配設されている。このため、回転方向に互いに隣り合う両畦側面形成板33間には、これら両畦側面形成板33の境界部分に沿って段差部40が形成されている。段差部40は、その高さ寸法Hが一定ではなく、回転中心側である内端側が高く、外端側が低くなるように形成されている(図7参照)。また、畦側面形成板33の回転方向後側が、盛土を押し込んで締め固める作用部(径大部)45となっている。
【0029】
なお、互いに隣り合う両畦側面形成板33は、互いに重なり合う重なり部分を境界部分に有していないが、重なり部分を有するようにしてもよい。
【0030】
連結部材34は、互いに隣り合う両畦側面形成板33のうち、回転方向前側に位置する畦側面形成板33の回転方向後端部と、回転方向後側に位置する畦側面形成板33の回転方向前端部とを相互に連結するものであり、両畦側面形成板33間の段差部40に沿って畦側面形成板33の裏面側に配設されている。
【0031】
そして、連結部材34は、両畦側面形成板33のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板33の回転方向前端部の表面(土と接触する側の面)に溶接により固定された1つの板状の表面固定部50と、両畦側面形成板33のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板33の回転方向前端部の裏面(土と接触しない側の面)に溶接により固定された複数、例えば2つの板状の裏面固定部51,52と、両畦側面形成板33のうち回転方向前側に位置する畦側面形成板33の回転方向後端部の裏面に溶接により固定された1つの板状の固定部53とを有している。
【0032】
つまり、長手状の連結部材34は、互いに隣り合う両畦側面形成板33のうち回転方向前側に位置する畦側面形成板33の裏面に対して固定する固定部53を一方側に有し、互いに隣り合う両畦側面形成板33のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板33の表裏面に対して挟むように固定する表面固定部50および裏面固定部51,52を他方側に有している。
【0033】
そして、回転方向前側である一方側の固定部(前側固定部)53と、回転方向後側である他方側の固定部(後側固定部)50,51,52とが、段差部40に沿って長手状で断面U字状をなす曲板部54によって一体に連結されている。なお、板材34aからなる連結部材34に関しては、ベース固定部36が曲板部54の回転中心側の端部に一体に設けられている。
【0034】
表面固定部50は、図4からも明らかなように、切欠凹部41に対応した矩形板状(略矩形板状を含む)に形成されたもので、その切欠凹部41を覆うように、畦側面形成板33の回転方向前端部の表面のうち回転中心側に位置する部分に固定されている。
【0035】
このため、表面固定部50は、畦側面形成板33の表面(整畦面)に露出しているが、互いに隣り合う両畦側面形成板33間の段差部40内に位置している(図7参照)。つまり、表面固定部50は、両畦側面形成板33のうち回転方向前側に位置する畦側面形成板33の回転方向後端部よりも反畦側に位置している。なお、表面固定部50は、曲板部54の回転中心側の部分に一体に設けられている。
【0036】
裏面固定部である第1裏面固定部51は、主として畦側面形成板33の回転方向前端部の裏面のうち回転中心側とは反対側に位置する部分に固定されている。また、裏面固定部である第2裏面固定部52は、第1裏面固定部51に比べて小さな板状部分であり、畦側面形成板33の回転方向前端部の裏面のうち回転中心側に位置する部分に固定されている。
【0037】
そして、図9に示すように、連結部材34の表面固定部50は、正面視で少なくとも2つの裏面固定部51,52間に位置している。なお、固定部53は、細長い板状部分であり、畦側面形成板33の回転方向後端部の裏面に回転中心側から外周側(回転中心側とは反対側である反回転中心側)わたって固定されている。
【0038】
畦上面形成体17は、図1に示すように、畦側面形成体16のベース部材35に脱着可能に取り付けられ、畦側面形成体16の縮径端側に連続した状態となっている。なお、ベース部材35の裏面側にはボス部材37が固着され、このボス部材37の筒状部38に回転軸31が挿通固定されている。
【0039】
次に、畦塗り機11の作用等を説明する。
【0040】
畦塗り機11をトラクタの後部に連結した状態で、トラクタの走行により畦塗り機11を移動させると、上面削り体19が畦の上面部を削り、その進行方向後方で盛土体13が田面および畦の土を耕耘してこの耕耘土を畦上に盛り上げ、その進行方向後方で畦形成体14が盛土体13による盛土を締め固めて新畦を形成する。
【0041】
この畦塗り作業の際、畦側面形成体16の各畦側面形成板33は、回転中心軸線Xを中心として回転しながら、回転方向後側の作用部45で盛土体13による盛土を徐々に押し込んで締め固めて、新畦の畦側面を形成する。
【0042】
そして、上記畦塗り機11によれば、畦側面形成体16の連結部材34は、畦側面形成板33の表面に溶接により固定した表面固定部(表面連結部)50を有するため、畦側面形成板33が連結部材34から剥離する不具合の発生を防止でき、よって畦側面形成体16の耐久性の向上を図ることができる。
【0043】
すなわち、図8に示すように、畦塗り作業時には、畦から受ける力(作用部45の外端側に作用する反畦方向の力)に基づいて、畦側面形成板33の回転中心側の部分に対して畦に向かう方向の力Fが作用するが、この畦方向の力Fを表面固定部50が受け止めるため、溶接が切れて畦側面形成板33が連結部材34から剥離することがない。
【0044】
このように、畦形成時の反力により最も破損しやすい部分に連結部材34の表面固定部50を固定したため、溶接肉のみならず連結部材34の強度も有効に活用でき、よって、畦側面形成板33が連結部材34から剥離することがなく、畦側面形成体16の強度向上により、畦側面形成体16の耐久性の向上を図ることができる。
【0045】
また、連結部材34の表面固定部50は、連結部材34の曲板部54に一体に設けたため、従来の構成に比べて部品点数を増やすことなく耐久性の向上を図ることが可能であり、補強のためのコストを低減できる。
【0046】
さらに、連結部材34の表面固定部50は、畦側面形成板33の表面のうち回転中心側に位置する部分に固定されているため、畦側面形成板33が連結部材34から剥離する不具合の発生を効果的に防止できる。
【0047】
また、連結部材34の表面固定部50は、回転方向に互いに隣り合う両畦側面形成板33間の段差部40内に位置しているため、連結部材34の表面固定部50の存在によって畦側面に跡が残ることがなく、適切な畦塗り作業ができる。
【0048】
なお、複数の畦側面形成板33を複数種類の面板(整畦板)で構成したものには限定されず、例えば図10に示すように、複数の畦側面形成板33をすべて同じ形状の面板で構成してもよい。また同様に、複数の連結部材34を複数種類の板材(連結板)で構成したものには限定されず、例えば図10に示すように、複数の連結部材34をすべて同じ形状の板材で構成してもよい。
【0049】
また、連結部材34は、2つの裏面固定部51,52とこれらの間に位置する1つの表面固定部50とを有するものには限定されず、表面固定部の数や裏面固定部の数は任意であり、例えば互いに離間した複数の表面固定部を有したもの等でもよく、また裏面固定部が1つだけの構成(例えば第1裏面固定部51のみで、第2裏面固定部52を有しない構成)等でもよい。
【0050】
さらに、連結部材34は、段差部40に沿った長手状に形成されたものには限定されず、連結部材34の形状は任意であり、例えば互いに隣り合う2枚の畦側面形成板33同士を1つの連結部材ではなく複数の分割連結部材で連結するようにしてもよい。
【0051】
また、連結部材34は、畦側面形成板33と別体であるものには限定されず、例えば回転方向に互いに隣り合う両畦側面形成板のうち回転方向前側に位置する畦側面形成板の回転方向後端部に連結部材が一体に設けられた構成でもよい。
【0052】
さらに、連結部材34を畦側面形成板33に固定する手段は、溶接には限定されず、例えばボルトおよびナット等でもよい。
【0053】
また、複数の連結部材34は、それらすべてがベース固定部36を有する構成でもよく、それらすべてがベース固定部36を有しない構成でもよい。
【0054】
さらに、例えば畦形成体14が回転軸31に対して偏心回転する構成等でもよい。
【符号の説明】
【0055】
11 畦塗り機
13 盛土体
16 畦側面形成体
33 畦側面形成板
34 連結部材
40 段差部
41 切欠凹部
50 表面固定部
51 裏面固定部である第1裏面固定部
52 裏面固定部である第2裏面固定
【要約】
【課題】畦側面形成板が連結部材から剥離する不具合の発生を防止できる畦塗り機を提供する。
【解決手段】畦塗り機11は、土を盛り上げる盛土体13と、盛土を締め固めて畦側面を形成する畦側面形成体16とを備える。畦側面形成体16は、複数の畦側面形成板33と、互いに隣り合う両畦側面形成板33同士を連結する連結部材34とを有する。連結部材34は、互いに隣り合う両畦側面形成板33のうち回転方向後側に位置する畦側面形成板33の表面に固定する表面固定部50を有する。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11