(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1半導体層を含む第1素子部と、第1導電体層および前記第1半導体層と前記第1導電体層との間に位置する第1絶縁体層を含む第1配線部と、第2半導体層を含む前記第2素子部と、第2導電体層を含む第2配線部と、備え、前記第2配線部が前記第1素子部と前記第2素子部との間に位置し、前記第1配線部が前記第1素子部と前記第2配線部との間に位置し、第2絶縁体層が前記第1導電体層と前記第2導電体層との間に位置する積層体を用意する第1工程と、
前記第1素子部および前記第1絶縁体層を貫通する第1孔を前記第1半導体層側から前記第1導電体層に向けて形成し、前記第1素子部、前記第1配線部および前記第2絶縁体層を貫通する第2孔を前記第1半導体層側から前記第2導電体層に向けて形成する第2工程と、
前記第1孔と前記第2孔内に、前記第1導電体層と前記第2導電体層とを電気的に接続する導電部材を形成する第3工程と、を備え、
前記第1配線部は、前記第1絶縁体層および前記第1導電体層とは異なる材料からなり前記第1絶縁体層と前記第1導電体層との間に位置する中間層を含み、
前記第2工程の前記第2孔の形成において、前記第1孔と前記第1導電体層との間には前記中間層が残っているような状態で、前記第2絶縁体層がエッチングされ、
前記第1孔を形成する際の前記第1絶縁体層のエッチング条件は、前記エッチング条件における前記第1絶縁体層の材料に対するエッチング速度が、前記エッチング条件における前記中間層の材料に対するエッチング速度よりも高く、
前記第1孔の形成する際に、前記第1絶縁体層の前記エッチング条件とは異なるエッチング条件で前記中間層をエッチングすることを特徴とする半導体装置の製造方法。
前記積層体は、前記第2導電体層と前記第1絶縁体層との間には、前記中間層が延在しない領域を有し、前記第2孔が前記領域を通過する請求項1に記載の半導体装置の製造方法。
前記第2工程において、前記第2孔が前記第1絶縁体層を貫通した時点で、前記第1孔と前記第1導電体層との間には前記中間層が残っているような前記第1絶縁体層のエッチング条件を用いて、前記第2孔を形成する請求項1または2に記載の半導体装置の製造方法。
前記第2工程において、前記第2孔が前記第2絶縁体層を貫通した時点で、前記第1孔と前記第1導電体層との間には前記中間層が残っているような前記第2絶縁体層のエッチング条件を用いて、前記第2孔を形成する請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
前記第2配線部は、前記第2絶縁体層と前記第2導電体層との間に、前記第1絶縁体層とは異なる材料からなる第3絶縁体層を有しており、前記第2孔が前記第3絶縁体層に達した時点で、前記第1孔と前記第1導電体層との間には前記中間層が残っているようなエッチング条件を用いて、前記第2孔を形成する請求項1乃至6に記載の半導体装置の製造方法。
前記中間層はチタン層、チタン化合物層、タンタル層およびタンタル化合物層の少なくともいずれかであり、前記第1導電体層は銅層、アルミニウム層、タングステン層の少なくともいずれかである請求項1乃至8のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、複数の図面を相互に参照する場合がある。また、同一あるいは類似の構成については共通の符号を付しており、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
【0010】
<第1実施形態>
本実施形態の半導体装置の一例としての光電変換装置を、
図1を用いて説明する。
図1(a)は半導体装置の主要部である半導体デバイス1の斜視図である。
図1(b)、(c)は半導体デバイス1の一例の分解斜視図である。
図1(d)は半導体デバイス1を含む半導体装置3を備える電子機器5の模式図である。
【0011】
図1(a)に示した半導体デバイス1においては、
図1(b)または
図1(c)に示したように、第1部分10と第2部分20が重なっている。本実施形態は、主に、第1部分10と第2部分20との電気的接続を得るための導電部材に関する。
図1(a)に示す様に、第1部分10は、第1素子部30と第1配線部31で構成されている。第2部分20は第2素子部50と第2配線部51で構成されている。第2配線部51が第1部分10と第2素子部50との間に位置する。つまり、第2配線部51が第1素子部30と第2素子部50との間に位置し、第2配線部51が第1配線部31と第2素子部50との間に位置する。本実施形態では、第1配線部31が第1素子部30と第2部分20との間に位置するが、第1素子部30が第1配線部31と第2部分20との間に位置している形態も考えられる。
【0012】
本実施形態では、第1部分10は光電変換ユニット11を有する。光電変換ユニット11は入射光に応じて信号電荷が発生する光電変換素子を含む。光電変換ユニット11は光電変換素子で発生した信号電荷に基づく電気信号を生成する信号生成回路を含み得る。信号生成回路は、例えば、増幅トランジスタや転送トランジスタ、リセットトランジスタ、選択トランジスタを含む。他の例の光電変換ユニット11は、光電変換素子と信号電荷を転送するためのCCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)を含み得る。
【0013】
本実施形態では、第2部分20は、信号処理ユニット22を有する。信号処理ユニット22は、光電変換ユニット11で発生した信号電荷に基づく電気信号を処理する。信号処理ユニット22は、ノイズ除去回路、増幅回路、変換回路、画像処理回路を含むことができる。ノイズ除去回路は、例えばCDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)回路である。増幅回路は、例えば列アンプ回路である。変換回路は、例えばコンパレータとカウンタで構成されたADC(Analog Digital Converter:アナログデジタル変換)回路である。画像処理回路は、例えばメモリとプロセッサを含み、アナログデジタル変換されたデジタル信号から画像データを生成したり、画像データに画像処理を施したりする。
【0014】
図1(a)では、光電変換ユニット11の位置を一点鎖線で囲んで示し、信号処理ユニット22の位置を二点鎖線で囲んで示している。光電変換ユニット11の、第2部分20への正射影領域に信号処理ユニット22が位置している。なお、信号処理ユニット22は光電変換ユニット11の正射影領域の内外を問わず配置することが出来る。なお、信号処理ユニット22の一部が第1部分10に設けられていてもよい。例えば、ノイズ除去回路や増幅回路などアナログ信号用の信号処理ユニットを第1部分10に設け、変換回路や画像処理回路などデジタル信号用の信号処理ユニットを第2部分20に設けることもできる。
【0015】
図1(b)、(c)に示す様に、半導体デバイス1は、光電変換ユニット11を制御する制御ユニット12、および/または、信号処理ユニット22を制御する制御ユニット21を更に備えることができる。これら制御ユニットは、第1部分10と第2部分20の少なくとも一方に設けることができる。
図1(b)に示した例では制御ユニット12が第1部分10に設けられており、
図1(c)に示した例では制御ユニット21が第2部分20に設けられている。光電変換ユニット11用の制御ユニットを第1部分10に、信号処理ユニット22用の制御ユニットを第2部分20に分けて設けることもできる。制御ユニット12は垂直走査線を介して画素回路に駆動信号を供給する垂直駆動回路や、電源回路を含み得る。制御ユニット21は信号処理ユニット22を駆動するためのタイミング発生回路や、変換回路へ参照信号を供給する参照信号供給回路、増幅回路あるいは変換回路から信号を順次読み出すための水平走査回路を含み得る。
【0016】
図1(d)に示す様に、半導体装置3は、半導体デバイス1の1次実装用の実装部材として、パッケージ2を含むことができる。半導体デバイス1はこのパッケージにダイボンドされ、収容されうる。パッケージ2はPGA(Pin Grid Arryay)やLGA(Land Grid Arryay)、BGA(Ball Grid Arryay)、リードフレーム等の外部端子を含み得る。
図1(d)に示す様に、半導体装置3は、2次実装用の実装部材として、回路基板4を含むことができる。パッケージ2はこの回路基板4に実装されうる。回路基板4は、リジッド基板、フレキシブル基板あるいはリジッドフレキシブル基板等のプリント基板でありうる。光電変換装置としての半導体装置3は半導体デバイス1に光を導くための光学系を含むカメラモジュールでありうる。
【0017】
半導体装置3は、種々の電子機器に搭載が可能である。電子機器5は半導体装置3に加えて、演算装置、記憶装置、記録装置、通信装置あるいは表示装置などの周辺装置6を備える。これら周辺装置は、半導体装置3と接続されて、直接的にあるいは間接的に信号のやり取りをおこなう。電子機器5としては、携帯電話やパーソナルコンピュータなどの情報端末、カメラやディスプレイなどの映像機器などが挙げられる。勿論、カメラ付きの情報端末なども含まれる。
【0018】
次に、半導体デバイス1の一例の詳細を、
図2を用いて説明する。
図2は、
図1(a)に示した点Pと点Qを含む面における半導体デバイス1の断面図である。なお、
図2は
図1(b)の様に、制御ユニット12を有する例である。
【0019】
以下の説明において、導電体層は半導体層よりも導電率の高い材料からなるものとし、絶縁体層は半導体層よりも導電率の低い材料からなるものとする。
【0020】
また、以下の半導体化合物や金属化合物の説明において、炭化窒化物および酸化窒化物は窒化物に含め、窒化炭化物および酸化炭化物は炭化物に含める。
【0021】
まず、第1部分10について、第1素子部30と第1配線部31のそれぞれの構成を説明する。
【0022】
第1素子部30は第1半導体層33を含む。第1半導体層33は例えばシリコン層である。第1素子部30は、
図1(b)における光電変換ユニット11を構成する半導体素子として第1半導体層33に設けられた、光電変換素子であるフォトダイオードPDを有する。フォトダイオードPDは、第1半導体層33はn型半導体領域34とp型半導体領域35を含む。第1半導体層33は他に、p型半導体領域32を有する。光電変換素子はフォトゲートでもよい。光電変換ユニット11が含み得る信号生成回路は、MOSトランジスタ等の半導体素子で構成することができる。
図2には、光電変換ユニット11の転送トランジスタTr1と、リセットトランジスタTr2とを示している。また、
図1(b)における制御ユニット12の半導体素子として、トランジスタTr3、Tr4とを示している。
【0023】
本例では、第1素子部30を構成する第1半導体層33の表面103の一部はMOSトランジスタTr1、Tr2、Tr3、Tr4のゲート絶縁膜と界面を成している。第1素子部30にはSTI(Shallow Trench Isolation)やLOCOS(LOCal Oxidation of Silicon)などの素子分離38が設けられている。第1素子部30には、第1半導体層33の表面103を保護する、窒化シリコンや酸化シリコンなどの絶縁体層からなる第1保護膜(不図示)が設けられている。このように、第1素子部30は第1半導体層33に加えて、素子分離38やゲート絶縁膜、ゲート電極、第1保護膜を含み得る。
【0024】
第1配線部31は、導電体層および絶縁体層を含む。第1配線部31は複数の配線レベルを有しうる。1つの配線レベルは、配線パターンとプラグを有しうる。典型的な導電体層は配線パターンを構成する。さらに典型的な導電体層は配線パターンの内で電流密度の大きい主導電層を構成するが、導電体層は配線パターンの内で主導電層よりも電流密度の低い副導電層を構成する場合もある。導電体層は下の配線レベル(半導体層側の配線レベル)との導通を得るためのビアプラグ、あるいは第1素子部30との導通を得るためのコンタクトプラグを構成する場合もある。
【0025】
ビアプラグやコンタクトプラグもまた、主導電層と副導電層で構成され得る。これら副導電層は典型的にはバリアメタルでありうる。バリアメタルのバリア機能としては、主導電層と絶縁体層との間での拡散に対するバリア、或いは主導電層と絶縁体層との間の反応に対するバリアが挙げられる。しかし、「バリアメタル」は、副導電層に与えられる便宜的な呼称であって何らかのバリア機能を有しているとは限らない。バリアメタルは、これらのバリア機能を必要としない場合であっても、単に主導電層を形成する際の下地としてや、エレクトロマイグレーションやストレスマイグレーションの緩和などを目的として用いられうる。
【0026】
絶縁体層は同じ配線レベルの配線パターン同士を絶縁する配線間絶縁層および/または異なる配線レベルの配線パターン同士を絶縁する層間絶縁層として機能し得る。第1配線部31は2以上の配線レベルで構成された、多数の電気経路(配線)を有する。一つの配線は、コンタクトプラグ、ビアプラグおよび配線パターンで構成されうる。
【0027】
第1配線部31の詳細な構成を説明する。第1配線部31には、コンタクトプラグ44aと、配線パターン40a、40b、40cおよびビアプラグ44b、44cが設けられている。導電体層で構成されたこれらコンタクトプラグ、配線パターン、ビアプラグが多数の電気経路を構成する。コンタクトプラグ44aは主にタングステン層からなり、タングステン層に加えて、チタン層および/または窒化チタン層を含むバリアメタルを有する。配線パターン40a、40b、40cおよびビアプラグ44b、44cは主に銅層からなり、銅層に加えて、窒化タンタル層および/またはタンタル層を含むバリアメタルを有する。配線パターン40aは1つの銅層で構成され、配線パターン40bとビアプラグ44b、および配線パターン40cとビアプラグ44cは、それぞれ1つの銅層で一体的に構成される。本例の第1配線311は、配線パターン40cを含んでおり、第1素子部30に設けられた半導体素子であるTr4とは、コンタクトプラグ44aと、配線パターン40a、40bおよびビアプラグ44b、44cを介して接続されている。
【0028】
第1配線部31には、層間絶縁層あるいは配線間絶縁層としての、酸化シリコンからなる絶縁体層39a、39b、39c、39d1、39d2、39eが設けられている。絶縁体層39bはが配線パターン40aに対する配線間絶縁層である。絶縁体層39a、39b、39c、39dは配線パターン40cと第1半導体層33の間に位置する。配線パターン40cは絶縁体層39eと第1半導体層33の間に位置する。第1配線部31は、窒化シリコン、炭化シリコンなどからなる不図示の絶縁体層を、配線パターン40a、40b、40cに含有される銅の拡散防止層としてさらに有することができる。これらは、層間絶縁層と配線パターンの間に配され得る。拡散防止層は層間絶縁層あるいは配線間絶縁層よりも厚みが小さくてよい。
【0029】
次に、第2部分20について、第2素子部50と第2配線部51のそれぞれの構成を説明する。
【0030】
第2素子部50は第2半導体層55を含み、信号処理ユニット22を構成する半導体素子としてのMOSトランジスタTr5、Tr6、Tr7、Tr8を有する。本例では、第2半導体層55の表面203の一部は、MOSトランジスタTr5、Tr6、Tr7、Tr8のゲート絶縁膜と界面を成している。第2素子部50にはSTIやLOCOSなどの素子分離58が設けられている。第2素子部50には、第2半導体層55の表面203を保護する窒化シリコンや酸化シリコンなどの絶縁体からなる第2保護膜(不図示)が設けられている。第2素子部50は第2半導体層55に加えて、素子分離58やゲート絶縁膜、ゲート電極、第2保護膜を含み得る。
【0031】
第2配線部51は、導電体層および絶縁体層を含む。第2配線部51の導電体層および絶縁体層も、第1配線部31の導電体層および絶縁体層と同様の機能を有する。
【0032】
第2配線部51の詳細な構成を説明する。第2配線部51には、コンタクトプラグ54aと、複数の配線パターン53a、53b、53cおよびビアプラグ54b、54cが設けられている。導電体層で構成されたこれらコンタクトプラグ、配線パターン、ビアプラグが多数の電気経路を構成する。コンタクトプラグ54aとビアプラグ54cは主にタングステン層からなり、タングステン層に加えて、チタン層および/または窒化チタン層を含むバリアメタルを有する。配線パターン53a、53bおよびビアプラグ54bは主に銅層からなり、銅層に加えて、窒化タンタル層および/またはタンタル層を含むバリアメタルを有する。配線パターン53aは1つの銅層を含み構成される。配線パターン53bとビアプラグ54bは、1つの銅層で一体的に構成される。配線パターン53cは主にアルミニウム層からなり、アルニミウム層に加えて、チタン層および/または窒化チタン層を含むバリアメタルを有する。本例の第2配線512は、配線パターン53cを含んでおり、第2素子部50に設けられた半導体素子であるTr5とは、コンタクトプラグ54aと、配線パターン53a、53bおよびビアプラグ54b、54cを介して接続されている。
【0033】
第2配線部51には、層間絶縁層や配線間絶縁層として、酸化シリコンからなる絶縁体層49a、49b、49c、49d、49eが設けられている。絶縁体層49bはが配線パターン53aに対する配線間絶縁層である。絶縁体層49a、49b、49c、49dは配線パターン53cと第2半導体層55の間に位置する。配線パターン53cは絶縁体層49eと第2半導体層55の間に位置する。第2配線部51は窒化シリコンや炭化シリコンからなる不図示の絶縁体層を、配線パターン53a、53bに含有される銅の拡散防止層としてさらに有することができる。これらは、層間絶縁層と配線パターンの間に配され得る。
【0034】
配線パターン40a、40b、40c、53a、53bやプラグ44a、44b、44c、54a、54b、54cにおいて、銅層やタングステン層、アルミニウム層は、配線における導電率の高い主導電層として機能する。主導電層は、バリアメタルに用いられるタンタル層や窒化タンタル層、チタン層、窒化チタン層などの副導電層よりも、導電率の高い材料からなり、電流が流れる方向における断面積が大きい。
【0035】
配線パターン40a、40b、40c、53a、53bが主に銅層からなる例を示したが、これらには、配線パターン53cの様に、主にアルミニウム層からなる配線パターンを採用することもできる。なお、銅層やアルミニウム層は単体の銅あるいはアルミニウムのみならず、他の金属が添加された合金であってもよい。例えば、銅層は銅よりも少ないアルミニウムやシリコンなどを添加物として含み得るし、アルミニウム層はアルミニウムより少ない銅やシリコンなどを添加物として含み得る。絶縁体層39a、39b、39c、39d1、39d2、39e、49a、49b、49c、49d、49eは酸化シリコンからなる例を挙げたが、BSGやPSG、BPSGなどのケイ酸塩ガラスを用いることもできる。また、酸化シリコンよりも低誘電率の低い材料(low−k材料)を用いることもできる。
【0036】
第1配線部31の配線レベル数を3レベル、第2配線部51の配線レベル数を3レベルとする例を示した。しかし、配線レベル数は適宜設定可能であり、第1配線部31と第2配線部51とで異なっていてもよい。例えば、第2配線部51の配線レベル数を第1配線部31の配線レベルレベル数よりも多くしてもよい。
【0037】
続いて、半導体デバイス1の他の構造について説明する。
【0038】
第1部分10と第2部分20は、第1配線部31と第2配線部51とで接合されている。第1配線部31の絶縁体層39eと第2配線部51の絶縁体層49eが、接合面60を介して接合されている。これにより、絶縁体層39eと絶縁体層49eは、第1配線311と第2配線512との間(配線パターン40cと配線パターン53cとの間)に位置することになる。
【0039】
本例の半導体デバイス1は、第1半導体層33のトランジスタTr1〜4が設けられた面(表面103)とは反対側の面(裏面104)が受光面となる裏面照射型の光電変換装置を構成する。裏面照射型の光電変換装置において、第1部分10の第1半導体層33の厚みは10μm未満であり、例えば2〜5μmである。第2半導体層55の厚みは第1半導体層33よりも厚く、第2半導体層55は第1半導体層33の支持体として機能しうる。第2半導体層55の厚みは10μm以上であり、例えば20〜500μmである。
【0040】
第1半導体層33の裏面104側には、光学部材41が設けられている。
光学部材41は、反射防止層61、絶縁体層62、遮光層63、絶縁体層69、平坦化層71、カラーフィルタアレイ73およびマイクロレンズアレイ74を含みうる。光学部材41は第1素子部30の受光面を構成する、第1半導体層33の裏面104に接触している。光学部材41の第1素子部30側の面とは反対側の面401が光学部材41の光入射面である。本例では光入射面はマイクロレンズアレイ74で構成されている。
【0041】
電極パッド78は配線パターン53cと同レベルの層に配されている。電極パッド78の上には、複数の絶縁体層、第1半導体層33、光学部材41を貫通する開口77が設けられている。開口77には、電極パッド78に接続するボンディングワイヤ79が設けられている。ボンディングワイヤ79はパッケージの内部端子に接続される。なお、半導体デバイス1とパッケージの接続には、ワイヤボンディング接続に限らず、フリップチップ接続を用いることもできる。
【0042】
半導体デバイス1には、第1配線311と第2配線512を相互に接続する導電部材68が設けられている。本実施形態の導電部材68は、第1貫通部65と、第2貫通部66と、それらを接続する連結部67とを有する。
【0043】
第1貫通部65は、第1素子部30を貫通して第1配線部31の第1配線311に接続する。第2貫通部66は、第1素子部30および第1配線部31を貫通して第2部分20の第2配線部51に接続する。第1貫通部65は第1素子部30を貫通するものの、第1配線部31は貫通しないため、第1部分10を貫通しない。一方、第2貫通部66は第1素子部30および第1配線部31を貫通するため、第1部分10を貫通する。第1配線311と第2配線512との電気的接続を達成するため、第1貫通部65、第2貫通部66、連結部67は導電材料で構成されているが、複数種類の導電材料で構成されていてもよい。
【0044】
導電部材68の他の形態としては、第1貫通部65と第2貫通部66が一体化した形態が挙げられる。このような形態は、特開2010−245506号公報の
図15に記載された貫通接続導体(84)や特開2011−96851号公報の
図21に記載された基板間配線(80)を参考にすることができる。
【0045】
また本例では、第1貫通部65は配線パターン40cに接触し、第2貫通部66は配線パターン53cに接触する例を示した。しかし、それに限らず、第1貫通部65は配線パターン40a、40b、40cの何れか、もしくは複数に接触しても良く、第2貫通部66は配線パターン53a、53b、53cの何れか1つ、もしくは複数に接触しても良い。また、第1貫通部65、第2貫通部66は、配線パターンの導電層(銅層やアルミニウム層)に接触する場合もあるし、配線パターンのバリアメタルの層(チタン層や窒化チタン層、タンタル層)に接触する場合もある。また、配線パターンのバリアメタルの導電体層を貫通して、導電体層に接触する場合もある。
【0046】
導電部材68は第1半導体層33に設けられた絶縁領域42に囲まれている。絶縁領域42は気体あるいは真空の領域であってもよい。導電部材68により、光電変換ユニット11と信号処理ユニット22、光電変換ユニット11と制御ユニット21、制御ユニット12と信号処理ユニット22とが電気的に接続されている。
図2に示したブロック90は部分間の接続に関わる導電部材68、第1配線311、第2配線512、絶縁領域42を含む領域を示している。このブロック90は、複数個が並列に配されることが好ましい。ブロック90が複数に並列に配されることにより、光電変換ユニット11の列毎または行毎の信号を信号処理ユニット22に受け渡し、信号処理ユニット22は光電変換ユニット11で発生した信号電荷に基づく電気信号を処理することが可能となる。またブロック90は縦列に配されてもよいし、縦列と並列を併用してもよい。
【0047】
以上が、半導体デバイス1の構成の一例である。これらの構成は、適宜変更することができる。
【0048】
以下、導電部材68と第1配線部31との関係について、詳細に説明する。
【0049】
本実施形態の第1配線部31において、導電部材68の周辺には、中間層64が設けられている。中間層64は第1配線311の内、導電部材68の第1貫通部65と接触する第1配線311の配線パターン40cと絶縁体層39d1との間に位置している。本実施形態の中間層64は絶縁体層であるが、導電体層であってもよい。中間層64は絶縁体層39d1とは異なる材料からなる。酸化シリコンからなる絶縁体層39d1に対して、中間層64に用いられる絶縁材料は、窒化シリコンや炭化シリコンなどでありうる。中間層64に用いられる導電材料は、チタン、窒化チタン、タンタル、窒化タンタル等が挙げられる。中間層64が絶縁体層である場合、第1貫通部65は中間層64を貫通して配線パターン40cに接触する。中間層64が導電体層である場合、第1貫通部65は中間層64を貫通せずに中間層64に接触しうる。この場合、配線パターン40cの銅層(導電層)と第1貫通部65との間に中間層64が位置することになる。あるいは、第1貫通部65は導電体層である中間層64を貫通して、配線パターン40cの銅層(導電層)に接触しうる。第1貫通部65が中間層64を貫通する場合、第1貫通部65は中間層64の側面と接触し得る。
【0050】
本例では中間層64を第1配線311の配線パターン40cの直上にのみ設けている。そのため、中間層64は、導電部材68の第2貫通部66と接触する、第2配線512の配線パターン53cと絶縁体層39d1との間の一部の領域(不在領域)には延在していない。しかし、中間層64が絶縁体層39d1と第2配線512の配線パターン53cの間の一部の領域に延在しなければよく、第2配線512以外の配線における配線パターン53cと絶縁体層39d1との間に延在していてもよい。典型的には第2貫通部66は中間層64とは接触しないが、第2貫通部66が中間層64と接触する場合もある。
【0051】
中間層64は、半導体デバイス1の製造における導電部材68の形成時に、配線パターン40cを保護するための保護層として機能する。
【0052】
図3、
図4、
図5を参照しながら半導体装置の製造方法を説明する。
図3、
図4、
図5は、
図2と同様の部分(
図1の点Pと点Qを含む面)を示す断面図である。
【0053】
図3(a−1)を参照して第1部分10となる第1部品10aの製造工程について説明する。
【0054】
まず、第1素子部30を形成する。以下、具体的に説明する。第1半導体層33となる第1半導体基板33aを準備する。第1半導体基板33aは例えばシリコン基板である。第1半導体基板33aの所望の領域を分離する絶縁領域42を形成する。絶縁領域42は、
図2において、導電部材68を囲む位置に形成される。絶縁領域42は、
図2の第1半導体層33の下面(裏面)104を超える深さまで形成される。絶縁領域42は、第1半導体基板33aの上面(表面)103から所望の位置を裏面側から開口し、この開口に絶縁材料を埋め込むことで形成される。絶縁領域42は、第1素子部30の上面(表面)103から所望の位置を裏面側から溝を形成し、この溝に蓋をし、溝内の少なくとも一部が空隙になるように形成することも可能である。
【0055】
次いで第1半導体基板の上面(表面)103に素子分離38を形成する。次いで第1半導体基板にTr3とTr4のウエルを形成する。その後光電変換ユニットのn型半導体領域34とp型半導体領域35、およびTr1、Tr2、Tr3、Tr4のn型半導体領域とp型半導体領域を形成する。また第1半導体基板の上にゲート酸化膜を介してゲート電極を形成する。次いで、ゲート電極を覆うように第1半導体基板の表面103を保護する第1保護膜(不図示)を形成する。以上の様にして、第1素子部30を形成する。
【0056】
次いで、第1素子部30の上に第1配線部31を形成する。以下、具体的に説明する。まず、第1半導体基板33aの上に、第1保護膜を介して、絶縁体層39aを形成し、第1保護層と絶縁体層39aにコンタクトホールを形成する。そして、例えば厚み5nmのチタン膜と厚み10nmの窒化チタン膜、厚み300nmのタングステン膜を順次堆積する。コンタクトホール外にある膜の余分な部分をCMP法などで除去することでコンタクトプラグ44aを形成する。
【0057】
その後、絶縁体層39bを形成し、絶縁体層39bにシングルダマシン用の溝(トレンチ)を形成する。そして、例えば厚み10nmのタンタル膜、厚み100nmの銅シード膜を順次堆積し、例えば厚み900nmの銅めっき膜を形成する。そして、トレンチ外にある膜の余分な部分をCMP法などで除去することで配線パターン40aを形成する。そして、例えば窒化シリコン層や炭化シリコン層などからなる拡散防止層(不図示)を厚み50nmで堆積する。
【0058】
次に層間絶縁層として絶縁体層39cを形成し、パターニングを行い絶縁体層39cにデュアルダマシン用の孔(ビア)を形成する。この溝(ビア)の寸法は例えば幅は150nmであり、深さは300nmである。その後パターニングを行い絶縁体層39cにデュアルダマシン用の溝(トレンチ)を形成する。その後例えば10nmのタンタル膜、100nmの銅シード膜を堆積し、例えば900nmの銅めっき膜を形成する。そして、トレンチ外にある膜の余分な部分を除去することでビアプラグ44bと配線パターン40bを一体的に形成する。そして、キャップ層(不図示)50nmを堆積する。同様にして、絶縁体層39d、39eを形成し、デュアルダマシン法によりビアプラグ44cと配線パターン40cを一体的に形成する。
【0059】
この際、ビアプラグ44cと配線パターン40cの形成に先立って、中間層64を形成する。酸化シリコンからなる絶縁体層39d1を形成した後、絶縁体層39d1の上に中間層64となる中間膜を形成する。この中間膜は窒化シリコンなど、中間層64の材料からなる。この中間膜をパターニングして中間層64を形成する。このパターニングでは、後の工程で第1貫通部65が形成される部分と第1配線311の配線パターン40cとの間に位置する部分を残留させる。一方、このパターニングでは、後の工程で第2貫通部66が形成される部分と第2配線512の配線パターン53cとの間に位置する部分を除去する。このように中間層64を形成した後、酸化シリコンなどからなる絶縁体層39d2を形成する。絶縁体層39d1(および絶縁体層39d2)にデュアルダマシン用の孔(ビア)を形成し、絶縁体層39d2にデュアルダマシン用の溝(トレンチ)を形成する。中間層64をトレンチよりも大面積にしておけば、中間層64はトレンチ形成時のエッチングストッパとなりうる。その後、タンタル膜、銅膜を形成し、CMP法により余分な部分を除去する。その後、酸化シリコンからなる絶縁体層39eを形成する。
【0060】
以上によって、第1素子部30と第1配線部31を有する第1部品10aが得られる。
【0061】
図3(a−2)を参照して第2部分20となる第2部品20aの製造工程について説明する。
【0062】
まず、第2素子部50を形成する。以下、具体的に説明する。まず、第2半導体層55となる第2半導体基板55aを準備する。第2半導体基板55aは例えばシリコン基板である。第2半導体基板の上面(表面)203に素子分離58を形成する。次いで、第2半導体基板にTr5、Tr6、Tr7、Tr8のウエルを形成する。その後、Tr5、Tr6、Tr7、Tr8のn型半導体領域とp型半導体領域を形成する。また第2半導体基板の上にゲート酸化膜を介してゲート電極を形成する。次いで、ゲート電極を覆うように第2半導体基板の表面203を保護する第2保護膜(不図示)を形成する。以上の様にして、第2素子部50aを形成する。
【0063】
次いで第2素子部50の上面(表面)203の上に第2配線部51を形成する。コンタクトプラグ54aおよびビアプラグ54cの形成はコンタクトプラグ44aと同様に行うことが出来る。配線パターン53aの形成は配線パターン40aと同様に行うことが出来る。配線パターン53bおよびコンタクトプラグ54bの形成は配線パターン40bおよびビアプラグ44bと同様に行うことが出来る。配線パターン53cの形成は、チタン層および/または窒化チタン層とアルミニウム層、さらにチタン層および/または窒化チタン層の積層体をパターニングすることにより行うことができる。
【0064】
以上によって、第2素子部50と第2配線部51を有する第2部品20aが得られる。なお、第1部品10aと第2部品20aの作製の順番はどちらが先でもよく、これらを並行して行ってもよい。
【0065】
図3(b)を参照して説明する。上述のようにして第1部品10aと第2部品20aを用意し、第1部品10aと第2部品20aとを、第1部品10aと第2部品20aとを、第1素子部30と第2素子部50との間に第1配線部31および第2配線部51が位置するように接合する。この接合は、平坦化された絶縁体層39bおよび絶縁体層49bとのプラズマ接合の他、第1配線部31と第2配線部51の各々の表面に露出した銅などの金属層同士の金属接合、或いは接着剤層を介した接着で実現できる。第1配線部31の絶縁体層39eおよび第2配線部51の絶縁体層49eは第1配線311の配線パターン40cと第2配線512の配線パターン53cとの間に位置している。
【0066】
さらに、接合後の第1部品10aの第1素子部30の第1半導体基板を下面(裏面)から薄化する。薄化は、研削、CMPまたはエッチング等の方法によって行うことができる。面104まで薄化することによって、
図3(d)の構成である第1半導体層33を含む第1素子部30を備える第1部分10が得られる。第1半導体層33を薄化することで、入射光が光電変換ユニット11に効率よく到達する。これは感度の時向上に寄与する。
【0067】
以上の様にして、第1部分10と第2部分20を備えた積層体が得られる。第1部分10は、第1半導体層33を含む第1素子部30を有する。また、第1部分10は、配線パターン40cの導電体層(主導電層や副導電層)および第1半導体層33と主導電層との間に位置する絶縁体層39d1を含む第1配線部を有する。さらに第1配線部31は、絶縁体層39d1および配線パターン40cの導電体層とは異なる材料からなり絶縁体層39d1と配線パターン40cの導電体層との間に位置する中間層64を含む。第2部分20は、第2半導体層55を含む第2素子部50を有する。また、第2部分20は、配線パターン53cの導電体層(主導電層)を含む第2配線部51を有する。積層体においては、第2配線部51が第1素子部30と第2素子部50との間に位置する。また、第1配線部31が第1素子部30と第2配線部51との間に位置する。また、絶縁体層39eや絶縁体層49eが配線パターン40cの導電体層と配線パターン40cの導電体層との間に位置する。
【0068】
図4(c)を参照して説明をする。薄化された第1半導体層33の表面104の上に反射防止層61、絶縁体層62を形成する。その後、遮光層63を形成する。反射防止層61はシリコン層と酸化シリコン層との間の屈折率を有することが好ましい。反射防止層61は例えば窒化シリコンで形成されうる。反射防止層61は複数あっても良い。絶縁体層62は例えば酸化シリコンからなる。遮光層63はアルミニウムやタングステンを堆積し、パターニングすることで形成できる。遮光層63は各画素間、オプティカルブラック画素上、および光の入射による影響を受ける素子の上に配するのが好ましい。遮光層63を堆積する前に反射防止層61、絶縁体層62をパターニングしてから、遮光層63を堆積することで遮光層63と第1素子部30とを導通させることも可能である。
【0069】
さらに、絶縁体層62、および遮光層63の上に絶縁体層69を形成する。絶縁体層69は例えば酸化シリコン膜である。その後、絶縁領域42の内側の所望の領域の絶縁体層69をパターニングし、連結溝67aを形成する。連結溝67aは例えば第1素子部30に達しない深さに形成する。
【0070】
次に、連結溝67aの底面に第1配線311の配線パターン40cに向かう第1貫通孔65aと第2配線512の配線パターン53cに向かう第2貫通孔66aを形成する。第1貫通孔65a,第2貫通孔66aの寸法は例えば幅は1〜3μm、深さは3〜8μmである。前述の第1配線部31および第2配線部51に形成したビアプラグ44b、54bに対して、深さが数倍以上大きい。第1貫通孔65aと第2貫通孔66aとの距離は1〜10μmが好ましい。第1貫通孔65aと第2貫通孔66aとの距離が小さければ溝の形成が困難になり、また大きければチップ面積が大きくなってしまうため、適宜最適な距離を設定する。これら第1貫通孔65aと第2貫通孔66aの形成には、第1部分10(第1素子部30および第1配線部31)のエッチングによって行われる。エッチング法は、RIE(Reactive Ion Ethching:反応性イオンエッチング)などのドライエッチングが好適である。第1貫通孔65aの形成と第2貫通孔66aの形成とで、同じエッチング方法を採用することができる。第1貫通孔65aの形成と第2貫通孔66aの形成は別々に行うことができるが、本実施形態は第1貫通孔65aの形成と第2貫通孔66aの形成を並行して行う場合に好適である。本実施形態によれば、中間層64の存在により、第1貫通孔65aの形成時に第1配線311が受けるダメージを低減することが可能となる。この際に、第2貫通孔66aの形成を並行して行っても、第1配線311は中間層64により保護されるためである。
【0071】
なお、以下の説明において「エッチング法」はエッチング原理によって分類するものとする。例えば、ウェットエッチングとドライエッチングは互いに異なるエッチング法であり、プラズマエッチングとスパッタエッチングは互いに異なるエッチング法である。「エッチング条件」の同異はエッチング法の同異に関わらないものとする。例えば、反応性ガスの異なるRIEは、同じエッチング法であるが、互いに異なるエッチング条件である。ガス流量、ガス圧力、温度などでも同様である。プラズマエッチングとスパッタエッチングもエッチング条件が互いに異なる。
【0072】
第1貫通孔65aの形成では絶縁体層69、絶縁体層62、反射防止層61、第1半導体層33、素子分離38、第1配線部31の第1保護膜、絶縁体層39a、39b、39c、39d1をエッチングする。第1貫通孔65aが絶縁体層39d1を貫通した時点で、第1貫通孔65aと第1配線311の配線パターン40cとの間には中間層64が位置している。この時の絶縁体層39d1のエッチングには、絶縁体層39d1の材料(酸化シリコン)に対するエッチング速度が、酸化シリコンとは異なる材料(窒化シリコン)からなる中間層64に対するエッチング速度よりも高くなるエッチング条件を採用している。そのため、第1貫通孔65aの形成過程で、第1貫通孔65aが絶縁体層39d1を貫通した後、中間層64に達したところでエッチング速度が低くなる。なお、このエッチング条件おエッチングで中間層64がエッチングされなくてよい。絶縁体層39d1と中間層64のエッチング選択比、すなわち、絶縁体層39d1のエッチング速度/中間層のエッチング速度が1よりも大きいエッチング条件で、絶縁体層39d1をエッチングする。エッチング選択比は10以上であることが好ましい。このようなエッチング選択比を得るためには、例えばRIEであれば、高周波電力、ガス種、ガス流量、ガス圧力、温度などを適切に設定すればよい。
【0073】
第2貫通孔66aの形成でも絶縁体層69、絶縁体層62、反射防止層61、第1半導体層33、素子分離38、第1配線部31の第1保護膜、絶縁体層39a、39b、39c、39d1をエッチングする。第2貫通孔65aが絶縁体層39d1を貫通した時点で、第2貫通孔66aと第2配線512の配線パターン53cとの間には、中間層64が存在していない。換言すれば、第2貫通孔66aは、中間層64の不在領域を通過して形成される。そのため、第2貫通孔66aが絶縁体層39d1を貫通した後、第1貫通孔65aの形成の様に、エッチング速度が低くならずに、絶縁体層39d2のエッチングが進行する。
【0074】
さらに、エッチングが進行して第2貫通孔66aが酸化シリコンからなる絶縁体層39eを貫通した時点では、第1貫通孔65aと第1配線311の配線パターン40cとの間には中間層64が位置している状態が維持されうる。
【0075】
つまり、第2貫通孔66aが酸化シリコンからなる絶縁体層39eを貫通した時点で、第1貫通孔65aは中間層64を貫通しないのである。ただし、中間層64はエッチングされて薄くなる場合がある。
【0076】
図4(d)を参照して説明をする。更に同じ条件でエッチングを進めて、もしくはエッチングの条件を変更してエッチングを進めて、第1貫通孔65aが第1配線部31の配線パターン40cに達するように、また第2貫通孔66aが第2配線部51の配線パターン53cに達するようにする。
【0077】
このように中間層64を用いれば、深さの異なる第1貫通孔65aと第2貫通孔66aは同時に形成することが可能である。一方で第1貫通孔65aと第2貫通孔66aは別々にパターニングしてエッチングすることも可能である。第1貫通孔65aと第2貫通孔66aを同時に形成できれば、第1貫通孔65aを形成した後に第2貫通孔66aを形成する場合に比べて、パターニングとエッチングの工程数が削減できるとともに、第1貫通孔65aの段差を考慮したプロセスが不要となる。つまり、第2貫通孔66aをパターニングする際に、第1貫通孔65aがある場合は、第1貫通孔65aをあらかじめ埋めて平坦にする工程などが必要になる。これは、第1貫通孔65aを埋めずに第2貫通孔66aのパターニングを行うと第1貫通孔65aを起点にして、放射状にフォトレジストの膜厚差が生じるストリエーションと呼ばれる現象が起こるためである。フォトレジストの膜厚が不均一になると、パターン寸法に変動を及ぼし、微細な加工が行えない場合がある。さらに、場合によっては残渣等により光電変換装置の画質にも影響する。
【0078】
以上説明したように、導電体層40cの第1貫通孔65が接続される側において、絶縁体層39d1との導電体層40cの間に中間層64を設けることにより、絶縁体層39d1を貫通する貫通孔を安定的に形成できる。この理由を説明する。第1貫通孔65は第1半導体層33を貫通し、第1配線層の導電体層40cに接続されるべく形成されている。第1貫通孔65の形成はまず第1半導体層33の裏面104側に形成された絶縁体層69、絶縁体層62、反射防止層61をエッチングする。絶縁体層69、絶縁体層62、反射防止層61の合計の膜厚は1μm程度である。次に第1半導体層33をエッチングする。第1半導体層33の膜厚は典型的には2〜5μmである。次に第1配線部31の導電体層40cまでエッチングする。第1配線部31の導電体層40cまでの膜厚は1〜5μmであり、例えば、3μm程度である。これにより第1貫通孔65の深さは4〜11μmとなり、
図2の場合であれば6〜9μmとなる。また第1貫通孔65の径は数μmである。このように深い孔を多層の膜に開口する場合、各層の膜厚の差が積み重なり、場所により被エッチング膜の膜厚差が大きくなる。この膜厚差により場所によってはエッチングが不足し正常に開口が行われない場合がある。また導電体層に達するまでエッチングを行うために一部の配線を過剰にエッチングすることで、配線を傷めてしまい接続不良や配線の信頼性低下を引き起こす場合がある。また配線のエッチングの際に配線材料、もしくは配線材料を含む有機材が飛散して分離すべき各配線が短絡する場合がある。例えば
図2における絶縁体層39dが有機系絶縁膜で、導電体層40cが銅系金属配線の場合はエッチングに酸化活性種を用いるため、エッチングの最終段階で、貫通孔底部に露出した金属配線表面は酸素活性種に曝され、酸化される。オーバーエッチング時間が長くなれば、それだけ金属配線の酸化は進行する。このような状態になるとコンタクト抵抗が異常に上昇する場合や接続不良が見られる。また例えば被エッチング膜である絶縁体層69、絶縁体層62、反射防止層61、第1半導体層33、第1配線部31の導電体層40cまでの厚みの合計は6〜9μmである。これに対して、第1貫通孔65が接続される導電体層40cの厚さは数100nmである。そのため、オーバーエッチング時間によっては導電体層40cを貫通してしまいコンタクト抵抗が異常に上昇する場合や接続不良になることもある。また例えばオーバーエッチング時間が長くなれば、導電体層40cをイオンでたたくことになる。そのため、導電体層40cを構成する銅の飛散量が増大して第1貫通孔65の側壁に付着し、その銅が第1配線部31内に拡散してしまう。その銅拡散部分が低抵抗化して配線同士を短絡させる原因になる。
【0079】
本実施形態では導電体層40cの第1貫通孔65が接続される側には、絶縁体層39dと異なる材料の膜である中間層64が設けられている。この中間層64は被エッチング膜である絶縁体層39d1とのエッチング速度の差が大きくなるように材料およびエッチング条件が設定されている。まずこの中間層64までエッチングを行い、膜厚差のある被エッチング膜がすべてエッチングされて中間層64のみが残るようにする。中間層64が導電体層の場合は中間層64をエッチングする必要は必ずしもない。中間層64が絶縁体層の場合はエッチング条件を変更して中間層64をエッチングすることで、被エッチング膜に膜厚差があっても半導体層を貫通する貫通孔を安定的に形成できる。ここで中間層64は被エッチング膜の想定される膜厚差と被エッチング膜とのエッチング速度の差により適宜膜厚を設定することができる。
【0080】
図5(e)を参照して製造方法の説明をする。第1貫通孔65a,第2貫通孔66a,連結溝67aに、導電材料を埋め込む。導電材料としてはタングステンや金、銀、銅、アルミニウムなどの導電率の高い導電材料が好適である。導電材料の成膜に先立って、必要に応じてバリアメタルを形成してもよい。本例では、導電材料としてタングステンを用いており、バリアメタルとしては窒化チタン層及び/又チタン層を用いることができる。導電部材68のバリアメタルが、第1配線311や第2配線512に接触してもよい。このようにして第1貫通部65、第2貫通部66、連結部67を形成する。
【0081】
導電材料の余分な部分を除去することで、第1貫通部65、第2貫通部66、連結部67が形成できる。また第1貫通部65、第2貫通部66、連結部67により導電部材68が形成される。これにより第1部分10の第1配線部31の配線パターン40cと第2部分20の第2配線部51の配線パターン53cとが電気的に接続される。また本実施形態では、導電部材68は、第1素子部30に形成された絶縁領域42の領域内に形成されるので、導電部材68と第1の素子部30は電気的に接続されることが防止される。
【0082】
本実施形態の導電部材68の形成工程では、第1貫通孔65a,第2貫通孔66a,連結溝67aに一括で導電材料を埋め込むデュアルダマシン法を用いたが、これに限られるものでは無くシングルダマシン法を用いてもよい。たとえば、先に第1貫通孔65aと第2貫通孔66aを形成し、第1貫通孔65aと第2貫通孔66aに一括して導電材料を埋め込み、その後、連結溝67aを形成して連結溝67aに導電材料を埋め込むことができる。また、デュアルダマシン法について、第1貫通孔65a,第2貫通孔66aよりも先に連結溝67aを形成するトレンチファーストを例にあげた。しかし、第1貫通孔65a,第2貫通孔66aを形成してから連結溝67aを形成するビアファーストとしてもよい。また、連結部67の形成は、ダマシン法によらず、アルミニウムなどの導電膜のパターニングで形成してもよい。例えば、第1貫通部65と第2貫通部66の上に形成した絶縁層にタングステンを主体とするビアプラグを形成し、当該絶縁層およびビアプラグを覆うアルミニウム膜をエッチングによりパターニングする。これにより、ビアプラグとアルミニウム層からなる連結部67を形成できる。この時ビアプラグとしてのタングステン層と絶縁層の間にはチタン層及び/又は窒化チタン層からなるバリアを設けることができる。また、アルミニウム層の上層及び/又は下層にも、チタン層及び/又は窒化チタン層からなるバアリアメタルを設けることができる。
【0083】
第1部分10の第1配線部31の配線パターン40cと、第2部分20の第2配線部51の配線パターン53cとが電気的に接続される導電部材68が形成される例であれば種々の変更が可能である。例えば、貫通孔へ導電材料の埋め込みに限らず、貫通孔の側壁に沿って形成された導電薄膜によって導電体層同士の導通を得てもよい。
【0084】
図5(f)を参照して説明をする。平坦化層71は無機絶縁体膜や有機絶縁体膜など複数の膜で構成することも可能である。また平坦化層71は適宜に平坦化することも可能である。次に、平坦化層71の上に樹脂からなるカラーフィルタ73、オンチップレンズ74をこの順で適宜形成する。
【0085】
その後、電極パッド78に開口77を形成する。これにより
図2に示す構成が得られる。本実施形態では開口77の形成工程はカラーフィルタ73、オンチップレンズ74の形成の後とした例を示したが、カラーフィルタ73、オンチップレンズ74の形成前に行うことも可能である。カラーフィルタ73、オンチップレンズ74を形成した後では、樹脂であるカラーフィルタ73、オンチップレンズ74の保護のため、高温(400℃程度)の熱処理はできない。開口77の処理により半導体デバイス1にダメージが入ると、ダメージ回復のための熱処理が必要になる場合があり、工程順は適宜変更可能である。
【0086】
その後、半導体デバイス1をパッケージにダイボンドを用いて接着する。そして、開口77に、電極パッド78に接続するボンディングワイヤ79を形成する。パッケージを透明板で封止する。パッケージの外部端子であるLGA(Land Grid Array)をリフローはんだ付けにより、回路基板に固着する。
【0087】
本実施形態では、中間層64が第1配線311の配線パターン40cに接触している例を挙げた。中間層64と第1配線311の配線パターン40cとの距離はできるだけ小さいことが好ましいが、中間層64が第1配線311の配線パターン40cは離れていてもよい。また、中間層64の材料選択の指標としてのエッチング速度の比較対象となる絶縁体層(第1絶縁体層)が、中間層64に接触する絶縁体層39d1である例を挙げた。第1絶縁体層は、第1貫通孔65aおよび第2貫通孔66aが貫通する、第1配線部31の絶縁体層であれば、絶縁体層39a、39b、39cであってもよい。しかし、中間層64と第1絶縁体層との距離はできるだけ小さいことが好ましく、第1絶縁体層は中間層64に接触する絶縁体層39d1であることがより好ましい。この場合、中間層64は、当該指標となる絶縁体層と第1配線311の配線パターン40cとの間に位置すればよく、例えば、絶縁体層39a、39b、39c、39dから選ばれた二つの絶縁体層の間に中間層64が位置してもよい。また、第1貫通孔65aの形成速度(エッチング速度に比例する)を第2貫通孔66aの形成速度よりも鈍化させるべく形成された中間層(第1貫通孔65aの下にあって第2貫通孔66aの下に無い層)を複数設けてもよい。
【0088】
中間層は、銅層を含む配線パターン40a、40bに対応して設けられた、銅の拡散防止層を兼ねることができる。例えば、酸化シリコン層である絶縁体層39bと絶縁体層39cとの間、および、絶縁体層39cと絶縁体層39d1との間に設けられた、2つの窒化シリコン層の各々を、第2貫通孔66aが形成される部分を囲むような開口を有するように形成する。これら窒化シリコン層を第1貫通孔65aと第1配線311の配線パターン40cとの間に位置させる。そして、窒化シリコン層よりも酸化シリコン層を多くエッチングするエッチング方法を用いて第1貫通孔65aを形成することで、窒化シリコン層が本実施形態における中間層として機能しうる。
【0089】
第1素子部30が第1配線部31と第2素子部50との間に位置する場合には、第1貫通孔65aと第2貫通孔66aが第1絶縁体層を貫通した後、第1貫通孔65aと第2貫通孔66aのうち第2貫通孔66aのみが第1半導体層33を貫通する形態となる。第1絶縁体層と第1配線との間に中間層が位置すれば、同様に、中間層によって第1配線のダメージを抑制できる。
【0090】
<第2実施形態>
図6を参照しながら第2実施形態の半導体装置およびその製造方法を説明する。
図6(a)〜
図6(g)は
図2のブロック90の断面に対応する。ここで言及しない事項は、第1実施形態と同様であってよい。
【0091】
図6(a)に示す様に、第2実施形態では第2部品20の第2配線部51の配線パターン53cの第2貫通部66が形成される側に中間層74を設けている。本例の中間層74は絶縁体層であるが、導電体層であってもよい。また第2実施形態では第1配線部31において、配線パターン40cの第1貫通部65が形成される側に形成された中間層64は、第2貫通孔66aが形成される領域では除去されて、当該領域には延在していない。中間層64は中間層74よりも厚く形成されているが、逆でもよい、同じ厚さでもよい。
【0092】
図6(b)に示す様に、第1半導体層33の第2面(裏面)側の絶縁体膜69表面からパターニングを行い、第1貫通孔65aおよび第2貫通孔66aを開口する。中間層64により第1貫通孔65aのエッチングは低減され、また中間層74により第2貫通孔66aのエッチングは低減される。第2実施形態では第2部品20の第2配線部51の配線パターン53cの第2貫通部66が接触する側にも中間層74を設けているため、配線パターン53cを過剰にエッチングすることがなく、半導体層を貫通する貫通孔を安定的に形成できる。
【0093】
図6(c)に示す様に、第1半導体層33の第2面(裏面)側にCVD等により絶縁体膜を堆積する。その後、絶縁体膜を第1半導体層33の第2面(裏面)側からエッチバックすることにより、第1貫通孔65aと第2貫通孔66aの底部であって、中間層64、74上の絶縁体膜が除去される。このようにして、第1貫通孔65aと第2貫通孔66aの側面に絶縁領域75が形成される。絶縁領域75は酸化シリコン膜や窒化シリコン膜で形成することが可能である。
【0094】
図6(c)に示す様に、更にエッチングを進めて、もしくはエッチングの条件を変更して、第1貫通孔65aが第1配線部31の配線パターン40cに到達するように、また第2貫通孔66aが第2配線部51の配線パターン53cに到達するようにする。このように深さの異なる第1貫通孔65aと第2貫通孔66aは同時に形成することが可能である。一方で第1貫通孔65aと第2貫通孔66aは別々にパターニングしてエッチングすることも可能である。第1貫通孔65aと第2貫通孔66aを同時に形成できれば、第1貫通孔65aを形成した後に第2貫通孔66aを形成する場合に比べて、パターニングとエッチングの工程数が削減できるとともに、第1貫通孔65aの段差を考慮したプロセスが不要となる。なお中間層64と中間層74の層厚は異なっていても良い。例えば中間層64と中間層74が同じ材料の場合、第1貫通孔65aが中間層64に到達した後、第2貫通孔66aが中間層74に到達するまでの間に中間層64がエッチングされる量を考慮して、中間層64を中間層74より厚くしておくことが好ましい。
【0095】
本実施形態では、第1貫通部65と第2貫通部66の第1半導体層33と接触する側壁には、絶縁領域75が配されているので、ブロック90の占有面積を小さくしつつ導電部材68の導電材料と第1半導体層33は電気的に接続されることが防止される。
【0096】
第1貫通孔65aと第2貫通孔66aが中間層64、74を貫通する前に、絶縁領域75となる絶縁体膜の形成およびエッチバックを行うことが好ましい。これにより、絶縁体膜のエッチバックによる配線パターン40c、53cの損傷が抑制される。しかし、第1貫通孔65aと第2貫通孔66aが中間層64、74を貫通した後に、絶縁領域75となる絶縁体膜の形成およびエッチバックを行って、配線パターン40c、53cを露出させてもよい。
【0097】
<第3実施形態>
図7(a)〜
図7(d)を参照しながら第3実施形態の半導体装置およびその製造方法を説明する。
図7(a)〜
図7(d)は
図2のブロック90の断面構造を模式的に示す断面図である。ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。第3実施形態では中間層が導電体である。
【0098】
図7(a)を参照して説明する。第3実施形態の中間層64および中間層74は導電体である。中間層64、74はチタン層、チタン化合物層、タンタル層およびタンタル化合物層の少なくともいずれかである。配線パターン40c、53cの導電層は銅層、アルミニウム層、タングステン層の少なくともいずれかである。本例では、中間層64がタンタル層、配線パターン40cの導電層が銅層、中間層74が窒化チタン層とチタン層との積層体、配線パターン53cの導電層はアルミニウム層である。中間層64は配線パターン40cと絶縁体層39dの間に配されている。中間層74は配線パターン53cと絶縁体層39dの間に配されている。
【0099】
図7(b)を参照して説明をする。第1半導体層33の第2面(裏面)側の絶縁体膜69の表面からパターニングを行い、連結溝67a、第1貫通孔65aおよび第2貫通孔66aを開口する。このとき、中間層64により第1貫通孔65aの形成速度は遅くなる。一方、中間層64の影響を受けない第2貫通孔66aは絶縁体層39eを貫通する。第2貫通孔66aは絶縁体層39eを貫通した時点で、第1貫通孔65aと配線パターンとの間に中間層64が位置している。本例では、第2貫通孔66aは絶縁体層39eを貫通した時点で、第1貫通孔65aと配線パターンとが接触しているが、離れていてもよい。
【0100】
図7(c)を参照して説明をする。絶縁体層49eのエッチングを続けて第2貫通孔66aが中間層74に達するようにする。第2貫通孔66aが中間層74に達した時点で、第1貫通孔65aと配線パターン40cとの間に中間層64が位置している。このように、中間層64、74を設けることにより、第1貫通孔65a、第2貫通孔66aの形成時に、導電層(銅層やアルミニウム層)がダメージを受けることを抑制できる。
【0101】
図7(d)を参照して説明をする。第1貫通孔65a,第2貫通孔66a,連結溝67aに、例えば銅などの導電体を形成することにより、第1貫通部65、第2貫通部66、連結部67が形成される。第1貫通部65、第2貫通部66、連結部67により導電部材68が構成される。これにより第1部分10の第1配線311の配線パターン40c(銅層)と第2部分20の第2配線512の配線パターン53c(アルミニウム層)とが、電気的に接続される。また本実施形態では、導電部材68は、第1半導体層33に形成された絶縁領域42の領域内に形成されるので、導電部材68と第1半導体層33は電気的に接続されることが防止される。ここで第4実施形態では中間層64および中間層74は導電体のため、第1貫通孔65aおよび第2貫通孔66aが中間層64および中間層74を貫通する必要はない。導電部材68は中間層64や中間層74を介して、配線パターン40c(銅層)や配線パターン53c(アルミニウム層)との導通を得ることができる。