【実施例】
【0014】
図2は、本発明の実施例に係る車載電子メールシステムの構成を示す図である。車載電子メールシステム100は、車載機器200または車載機器300と、車載機器200または300に接続されるスマートフォン400、スマートフォン400とネットワークNWを介して接続されるSNS等のメールサーバー500とを含んで構成される。このような構成は、一つの構成例を示すものであり、本発明は、このような構成に限定されるものではないことに留意すべきである。
【0015】
車載機器200は、オーディオデータ、ラジオ放送などを再生する機能を有し、そのために比較的小型の表示部210を備えている。表示部210は、例えば、2行のテキスト文字を表示できるサイズを有し、そこには、再生している楽曲の曲名、アーティスト名、あるいは受信している放送局の周波数や番組名などを表示することができる。また、後述するように、電子メール表示制御プログラムが起動された場合には、表示部210には、電子メールの未読件数等の情報が表示される。
【0016】
他方、車載機器300は、オーディオデータの再生に加えてビデオデータやテレビ放送を再生する機能を有しており、そのために比較的大型の表示部310を備えている。表示部310は、例えば8インチサイズを有し、そこには高精細なグラフィック画像を表示することができる。車載機器300もまた、電子メール表示制御プログラムが起動された場合には、表示部310には、電子メールの未読件数や電子メールのリストなどが表示される。なお、
図2には、2つの車載機器200、300が示されているが、その理由は、両者の表示性能が異なり、未読件数等の電子メールに関する情報を表示する態様が相違するため、これを説明するためである。
【0017】
車載機器200または車載機器300は、USB端子220、320を介してスマートフォン400のUSB端子420に接続される。ここでは、USBケーブルにより車載機器200、300とスマートフォン400が接続される例を示しているが、Bluetooth(登録商標)のような近距離無線通信や他の有線または無線により接続されるものであってもよい。
【0018】
スマートフォン400は、無線電話回線網または無線LAN、WiFi、WiMaxのような通信手段を搭載し、外部の電子機器やネットワークに接続することができる。また、スマートフォン400は、種々の機能またはアプリケーションを搭載することができ、例えば、ナビゲーション機能、オーディオ・ビデオ再生機能などを搭載することが可能である。また、スマートフォン400は、電子メールの受信機能を備えており、電子メールのアプリケーションが起動されたとき、ネットワークNW等を経由してサーバー500などから電子メールを受信することができる。例えば、特定のSNSのアプリケーションが起動されたとき、スマートフォン400は、ネットワークNWを経由してSNSのサーバー500からメッセージを受信することができる。
【0019】
図3Aは、車載機器の構成を示すブロック図である。車載機器200は、ユーザーからの入力を受け取る入力部230、スマートフォン400などの外部機器との接続を可能にする通信接続部232、ディスプレイの表示を制御する表示制御部234、スピーカから音声を出力させる音声出力部236、種々のメディアの再生等を行うマルチメディア部238、制御部240、アプリケーション等を実行するための種々のプログラムを格納するプログラムメモリ242、種々のデータを記憶するデータメモリ244、各部を接続するバス246とを備えている。また、ここには図示しないが、車載機器200は、車両バスとデータ通信を行うためのインターフェース機能を備えている。なお、車載機器200は、車両に搭載されたバッテリーからの電力により動作可能である。
【0020】
プログラムメモリ242には、例えば、ナビゲーション機能やオーディオデータを再生するプログラムの他に、スマートフォン400と連携するためのプログラムなどが格納される。スマートフォン400と連携するプログラムは、車載機器200とスマートフォン400との間でデータや制御信号の送受を可能にし、例えば、スマートフォンから転送される画像データを表示することで、スマートフォンの画面と同一の画面表示を可能にしたり、車載機器側からスマートフォン400のアプリケーションの遠隔操作を可能にする。さらに本実施例では、この連携するプログラムは、スマートフォン400から提供された電子メールに関する情報を表示するための電子メール表示制御プログラムを含む。電子メール表示制御プログラムは、後述するように、電子メールの未読件数を表示したり、電子メールのリストを表示したり、それらの音声出力を可能にする。
【0021】
電子メール表示制御プログラムは、車載機器200にスマートフォン400が接続されたとき、またはそれ以外の任意のタイミングで起動され得る。
図4に、電子メール表示制御プログラムの起動例を表したフローを示す。
図4(A)に示す例では、電子メール表示制御プログラムは、車載機器200がスマートフォン400に接続されたか否かを監視し(S100)、接続されたことを確認すると、それに応答して電子メール表示制御プログラムが起動される(S102)。これにより、車載機器200は、電子メール表示モードに移行し(S104)、車載機器200は、スマートフォン400に対し電子メールに関する情報の送信を要求し(S106)、車載機器200は、スマートフォン400から送信された電子メールに関する情報を表示する(S108)。
【0022】
図4(B)に示す別の例では、車載機器200がスマートフォン400に接続された状態にあり(S101A)、ユーザーが車載機器200に電子メール表示モードの指示を与えると(S101B)、電子メール表示制御プログラムが起動され(S102)、以後、
図4(A)の場合と同様の処理が行われる(S104〜S108)。
【0023】
図4(C)に示す別の例では、車載機器200がスマートフォン400に接続された状態にあり(S101B)、ユーザーがスマートフォン400のアプリケーションを起動させて電子メールを配信するサーバー500へアクセスをすると(S101B)、スマートフォン400は、サーバー500へのアクセスがあったことを車載機器200へ通知し(S101C)、この通知に応答して電子メール表示制御プログラムが起動される(S102)。以後、
図4(A)の場合と同様の処理が行われる(S104〜S108)。なお、車載機器300は、車載機器200と同様の構成を有するので説明を省略する。
【0024】
図3Bは、スマートフォンの構成を示すブロック図である。スマートフォン400は、ユーザーからの入力を受け取る入力部420、車載機器200、300との接続を可能にする通信接続部422、ディスプレイに種々の画像を表示する表示部424、音声を出力する音声出力部424、外部のネットワーク等とのデータ通信や公衆無線回線網を介しての通話等を可能にする通信部428、制御部430、アプリケーション、プログラム等を格納するプログラムメモリ432、音声データ、画像データ、地図データなど種々のデータを記憶するデータメモリ434、各部を接続するバス436とを備えている。
【0025】
プログラムメモリ432には、種々のアプリケーションやプログラムが格納される。例えば、オーディオデータやビデオデータを再生するアプリケーション、ゲームを実行するアプリケーション、音声通話を行うためのプログラム、通信部428を介してサーバー500から電子メールを受信するプログラム、インターネット上のサーバーなどから提供されるサービスを利用するアプリケーションなどである。さらにプログラムメモリ432には、スマートフォン400と車載機器200とがUSBケーブル等により接続されているとき、スマートフォン400と車載機器200との連携を可能にするプログラムが含まれている。この連携プログラムには、スマートフォンが受信した種々のメッセージや電子メール等に関する情報を車載機器200に提供したり、車載機器において電子メールに関する情報の読上げが可能となるデータを生成したり、電子メールや写真タグ等の情報を車載機器の要求により転送したり、車載機器での既読やその他の操作情報を取得し、サーバーに更新情報を送信するものが含まれている。電子メール連携プログラムで対象となるものは、スマートフォン400で受信可能なすべてのメッセージや電子メールであり、例えば、メールサーバーから配信される電子メール、SNSやツイッター等で配信されるメッセージなどを含む。繰り返されるが、ここでの電子メールは、スマートフォンで受信可能なメッセージや電子メールの類を総括するものである。
【0026】
電子メール連携プログラムは、スマートフォン400に車載機器200が接続されたとき、またはそれ以外の任意のタイミングで起動され得る。
図5に、電子メール連携プログラムの起動例を表した動作フローを示す。
図5(A)に示す例では、電子メール連携プログラムは、スマートフォン400が車載機器200に接続されたか否かを監視し(S200)、接続されたことを確認すると、これに応答して電子メール連携プログラムが起動され(S202)、スマートフォン400は、電子メール情報提供モードに移行し(S204)、スマートフォンが受信した電子メールに関する情報を車載機器200へ送信可能となる(S206)。
【0027】
図5(B)に示す例では、スマートフォン400が車載機器200に接続された状態にあり(S201A)、ユーザーがスマートフォン400に電子メール連携モードの指示を与えると(S201B)、電子メール連携プログラムが起動される(S202)。以後、
図5(A)の場合と同様の処理が行われる(S204〜S206)。
【0028】
図5(C)に示す例では、スマートフォン400が車載機器200に接続された状態にあり(S201B)、ユーザーがスマートフォン400のアプリケーションを起動してSNS等の電子メールを配信するサーバー500へアクセスをすると(S201B)、このアクセスに応答して電子メール連携プログラムが起動される(S202)。以後、
図5(A)の場合と同様の処理が行われる(S204〜S206)。なお、車載機器300に接続された場合も同様である。
【0029】
図6は、電子メール連携プログラムの機能的な構成を示すブロック図である。本実施例の電子メール連携プログラムは、受信した電子メールを蓄積する蓄積部450と、蓄積部450に蓄積された電子メールが既読か未読かの識別を与える識別部452と、蓄積部450に蓄積された電子メールの未読件数を算出する算出部454と、算出された未読件数、電子メール、写真タグなどの電子メールに関する情報を車載機器200、300へ送信する送信部456と、車載機器またはスマートフォンでの既読操作やその他操作情報により識別部452の識別を更新させたり、蓄積部450の蓄積を更新させる更新制御部458と、電子メールの未読件数を通知するための時間期間を設定する設定部460とを備えている。
【0030】
蓄積部450は、例えばサーバー500から送信された電子メールを蓄積する。蓄積部450は、サーバー500に一定の時間間隔でアクセスしたとき、あるいはユーザーの指示に応答してアクセスしたとき、未受領の電子メールを受信し、蓄積する。また、蓄積部450は、設定部460により未読件数を通知するための時間期間が設定されている場合には、当該時間期間に含まれる受信時刻または送信時刻をもつ電子メールを受信し、蓄積するようにしてもよい。
【0031】
蓄積部450は、複数のアプリケーション毎に用意された複数の受信ボックスを含むことができ、この場合、受信された電子メールは、各受信ボックスに振り分けて蓄積される。電子メールには、一般に、送信時刻または受信時刻の情報が含まれているため、蓄積部450には、送信時刻または受信時刻の順に電子メールが蓄積される。また、不要な電子メールは、ユーザー操作により蓄積部450から削除することでき、迷惑メールなどを自動的に削除または受信拒否するようなフィルタリングを蓄積部450に施すことも可能である。
【0032】
識別部452は、蓄積部450に蓄積された電子メールが既読か未読かの識別を与える。識別の態様は、特に制限されるものではないが、既読または未読に応じて「1」または「0」のフラグを電子メールに与えることができる。また、蓄積部450が複数の受信ボックスを備えている場合には、各受信ボックスの電子メールに識別が与えられる。
【0033】
スマートフォン400において、電子メールに関するアプリケーションが起動されると、例えば、蓄積部450に蓄積された電子メールのリストが表示される。リストに表示される電子メールは、ヘッダー部分の情報であり、例えば、1つの電子メールにつき送信者、件名、受信時刻などが表示される。リスト上の電子メールには、未読または既読のフラグに応じて異なる態様で表示され、例えば、未読の電子メールは濃くハイライトされる。ユーザーは、電子メールを選択することで、電子メールの内容を閲覧することができる。未読の電子メールの内容が閲覧されたとき、識別部452は、当該メールを未読から既読に変更する。また、電子メールのリストから複数の未読の電子メールを一括選択し、内容を閲覧することなく、これらすべてを既読に変更させることも可能である。
【0034】
算出部454は、蓄積部450に蓄積された未読の電子メールの数を算出する。例えば、未読がフラグ「0」であれば、フラグ「0」の電子メールの数をカウントする。このカウント結果は、メモリ等に保持される。また、蓄積部450が複数のアプリケーションに応じて複数の受信ボックスを有する場合には、各受信ボックス内の未読の電子メールの件数がカウントされ、保持される。
【0035】
送信部456は、車載機器200、300に対して、未読件数および設定された時間期間の情報を送信する。また、送信部456は、車載機器200、300からの要求に応じて、電子メール、写真タグなどの情報を送信することも可能である。あるいは、送信部456は、未読件数および設定された時間期間、電子メール、写真タグなどのすべての電子メールに関する情報を送信し、車載機器200、300側において必要な情報を選択させるようにしてもよい。
【0036】
更新制御部458は、スマートフォンまたは車載機器側のユーザー操作等に基づき、蓄積部450、識別部452、算出部454などを制御する。例えば、車載機器300において電子メールのリストが表示されているとき、ユーザーが電子メールを選択し、当該電子メールの内容を閲覧すると、そのユーザー操作情報に基づき、更新制御部458は、識別部452に電子メールを未読から既読へ識別を更新させ、さらに算出部454に電子メールの未読件数を更新させる。これ以外にも、サーバー500のデータの更新が必要であれば、そのような情報をサーバー500に提供する。
【0037】
設定部460は、車載機器200、300に電子メールの未読件数を通知するための時間期間を設定する。第1の好ましい態様では、ユーザーから指示された時刻から現在時刻または他の決められた時刻までを、未読件数を通知する時間期間に設定する。ユーザーからの指示は、スマートフォン400からの入力でもよいし、車載機器200、300からの入力のいずれであってもよい。例えば、ユーザーは、過去5時間という指示を与えると、設定部460は、現在時刻から過去5時間までの時間期間を設定する。時間の設定の方法は、任意であり、上記以外にも、ユーザーが所望の始期と終期に指定することも可能であり、例えば10月2日のPM4:00から10月3日のAM8:00のような設定も可能である。
【0038】
第2の好ましい態様では、決められた事象が発生した時刻を不揮発性のメモリに記憶しておき、その記憶された時刻から現在時刻または他の決められた時刻までを、時間期間に設定する。例えば、ユーザーが最後に電子メールを確認した時刻を記憶し、その時刻から現在時刻までの時間期間を設定する。決められた事象は、例えば、a)電子メール連携プログラムが起動されたとき、b)送信部456から電子メールに関する情報を車載機器に送信したとき、c)車載機器で電子メールに関する情報が表示されたとき、d)ユーザーがいずれかの電子メールを既読したとき、e)車載機器の電子メール情報表示制御プログラムが起動されたとき、f)車両のエンジンが停止された時刻、g)車載機器の電源がオフされた時刻、
h)車載機器が電子装置に前回接続された時刻、などから選択することが可能である。なお、車両のエンジンが停止された時刻は、車載機器の不揮発性メモリに保存されるか、あるいはその時刻情報をスマートフォンへ送信し、設定部460でその時刻を記憶する。また、車載機器の電源がオフされた場合には、車載機器の不揮発性メモリにその時刻が保存され、その後、車載機器の電源が投入され、かつスマートフォンが接続された時、不揮発性メモリから当該時刻情報が読み出され、これが設定部460へ通知される。
【0039】
次に、本実施例の電子メールシステムにおいて、電子メールの未読件数を通知する動作を
図7のフローチャートを参照して説明する。ここでは、
図4(A)、
図5(A)に示した起動例に従い、車載機器側の電子メール表示制御プログラムおよびスマートフォン側の電子メール連携プログラムは、両機器が接続されたことに応答して起動されるものとする(S300、S302)。但し、これらのプログラムの起動は、他のアプリケーションの実行を妨げるものではなく、両プログラムは、バックグランド処理で実行されてもよい。
【0040】
車載機器側において電子メール表示制御プログラムが起動されると、スマートフォンに対し電子メールの未読件数または電子メールに関する情報の送信を要求を示すコマンドが送られる。スマートフォン側の電子メール連携プログラムは、当該コマンドを受け取ると、設定部460で設定された時間期間に含まれる電子メールの未読件数を算出し(S304)、当該未読件数または電子メールに関する情報が車載器側へ送信される。車載機器側では、未読件数または電子メールに関する情報を受け取ると、未読件数等をユーザーに通知する(S306)。
【0041】
図8は、ステップS304の未読件数の算出動作の詳細なフローを示している。蓄積部450は、設定部460で設定された時間期間を読出し、設定部460により時間期間が設定されているか否かを判定し(S400)、時間期間が設定されていない場合には、サーバー500から未受領の電子メールを受信する(S402)。他方、設定部460により時間期間が設定されている場合には、蓄積部450は、当該時間期間内の未受領の電子メールを受信する(S404)。ここで新たに受領された電子メールには、識別部452により未読の識別が付与される。
【0042】
次に、算出部454は、蓄積部450に蓄積されている電子メールの識別情報を参照し、時間期間内の電子メールの未読件数を算出する(S406)。この際、算出部454は、電子メールの受信時刻または送信時刻のいずれかと時間期間とを比較し、時間期間内のフラグ「0」の電子メールの数をカウントする。次に、送信部456は、少なくとも算出部454で算出された電子メールの未読件数と設定された時間期間を車載機器へ送信する(S408)。上記したように、車載機器からの要求により、電子メール等の情報も併せて送信するようにしてもよい。
【0043】
スマートフォンから車載機器へ送信する情報は、種々の状況によって変更することが可能である。例えば、スマートフォンの画面と車載機器の画面とが同期されるような場合には、スマートフォンのアプリケーションで表示される電子メールの未読件数が車載機器へ送信されるようにしてもよい。あるいは、車載機器からの要求に応じて、特定のアプリケーション(受信ボックス)の電子メールの未読件数が送信されるようにしてもよい。さらに、スマートフォンにおいて特定のアプリケーションが起動されている場合には、そのアプリケーションに対応する受信ボックスで受信された電子メールの未読件数が送信されるようにしてもよい。
【0044】
次に、車載機器側における電子メールの未読件数の通知態様について説明する。
図9は、2行のテキスト文字を表示する機能を備えた車載機器200における未読件数の通知例を表している。表示部210の上段には、設定部460で設定された時間期間212が表示され、その下段には、電子メールの未読件数(図の例は、20件)214が表示される。時間期間212は、7月7日のPM14:00から現在時刻までの期間を表している。電子メール表示制御プログラムは、上記のような時間期間212および未読件数214を表示することに加えて、これらの表示内容を音声出力させるようにしてもよい。
【0045】
図10は、グラフィック表示機能を備えた車載機器300における未読件数の通知例を表している。車載機器300の表示部310の上段330には、
図9のときと同様に、設定部460で設定された時間期間332と、電子メールの未読件数334とが表示される。また、表示部310の下段には、電子メールのリスト340が表示される。リスト340の各項目には1つの電子メール342に割り当てられ、電子メール343が上から順に時系列的に配列されている。1つの項目には、例えば、電子メールの差出人、差出人の写真タグ、件名、閲覧ボタンなどが含まれるが、1つの項目内にどのような表示をするかは任意である。さらに、リスト340には、設定された時間期間以外の電子メールには、網掛け処理350が施される。これにより、ユーザーは、時間期間内の未読の電子メールを一見して容易に認識することができる。この網掛け処理350は、ユーザー操作によって解除することも可能である。また、網掛け処理以外の方法、例えば、時間期間外の電子メールの輝度を小さくしたり、反対に時間期間内の電子メールの輝度を大きくしたり、文字の大きさを可変したりすることにより、時間期間内の未読の電子メールと時間期間外の未読の電子メールとを差別化させるようにしてもよい。
【0046】
リスト内に表示された電子メールの閲覧ボタンを選択することで、未読の電子メールは既読に変更される。例えば、ユーザーが閲覧ボタンを選択すると、その操作情報は、スマートフォン側に伝えられ、識別部452は、閲覧された電子メールの識別を既読に更新する。
【0047】
上記実施例は、車載機器200/300とスマートフォン400とを接続した電子メールシステムを例示したが、本発明は、必ずしもこのような構成に限定されるものではなく、スマートフォンのような単体の電子装置においても適用することができる。この場合、スマートフォン400において、電子メールのアプリケーションが起動されると、設定部460によって設定された時間期間内の電子メールの未読件数等が、
図9または
図10のような態様によってユーザーに提示される。
【0048】
本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲において、種々の変形・変更が可能である。