特許第6041705号(P6041705)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6041705
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】乗り物用座席
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/30 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   B60N2/30
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2013-38426(P2013-38426)
(22)【出願日】2013年2月28日
(65)【公開番号】特開2014-162471(P2014-162471A)
(43)【公開日】2014年9月8日
【審査請求日】2016年2月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】598147400
【氏名又は名称】ジョンソン コントロールズ テクノロジー カンパニー
【氏名又は名称原語表記】Johnson Controls Technology Company
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100100712
【弁理士】
【氏名又は名称】岩▲崎▼ 幸邦
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(74)【代理人】
【識別番号】100095500
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 正和
(74)【代理人】
【識別番号】100098327
【弁理士】
【氏名又は名称】高松 俊雄
(72)【発明者】
【氏名】孫 海涛
【審査官】 小島 哲次
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2009/0273211(US,A1)
【文献】 特開平07−195970(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60N 2/30
A47C 1/126
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗り物の側壁に近接した位置に配設されてなる縦軸を中心に略水平方向に回転自在なるシートバックと、該シートバックに前側が跳ね上げ可能に支持されてなるシートクッションとより構成されてなる乗り物用座席であって、
前記縦軸を中心に座席の使用位置で左右方向に延在され且つ座席の格納位置で前後方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなると共に前記シートバックに支持されてなるベースフレームと、前記縦軸を中心に座席の使用位置で前後方向に延在され且つ座席の格納位置で左右方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなるストッパーブラケットと、前記座席の使用位置で前記ストッパーブラケットの前端部となる位置に配設してなるストッパー軸と、前記ベースフレームに支持してなり且つ前記ストッパー軸が係合可能なるストッパーブロックとより構成してなることを特徴とする乗り物用座席。
【請求項2】
請求項1に記載の乗り物用座席であって、
前記ストッパーブラケットは、前記ベースフレームの上面の上側に配される第1面と、前記ベースフレームの下面の下側に配される第2面と、前記ベースフレームが座席の使用位置にある時、前記ベースフレームの後側に配される第3面とで前記ベースフレームを三方から囲むように断面コの字状に形成されたことを特徴とする乗り物用座席。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗り物、例えば自動車に搭載されてなる座席に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の乗り物、例えば自動車に搭載されてなる座席としては、シートバックが縦軸で使用位置と収納位置とに回転自在であり、使用位置に移動したシートクッションの係止プレートに係止ピンを挿入することで、その位置に保持することが可能である(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−067759号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来の技術の座席にあっては、係止ピンを係止プレートに挿入するだけのストッパー機構では、走行に伴う振動によって座席が揺動する恐れがある。
【0005】
本発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、シートバックの略水平方向への回転を確実に停止させることのできる乗り物用座席を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1に記載の発明は、乗り物の側壁に近接した位置に配設されてなる縦軸を中心に略水平方向に回転自在なるシートバックと、該シートバックに前側が跳ね上げ可能に支持されてなるシートクッションとより構成されてなる乗り物用座席であって、前記縦軸を中心に座席の使用位置で左右方向に延在され且つ座席の格納位置で前後方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなると共に前記シートバックに支持されてなるベースフレームと、前記縦軸を中心に座席の使用位置で前後方向に延在され且つ座席の格納位置で左右方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなるストッパーブラケットと、前記座席の使用位置で前記ストッパーブラケットの前端部となる位置に配設してなるストッパー軸と、前記ベースフレームに支持してなり且つ前記ストッパー軸が係合可能なるストッパーブロックとより構成してなることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、前記ストッパーブラケットは、前記ベースフレームの上面の上側に配される第1面と、前記ベースフレームの下面の下側に配される第2面と、前記ベースフレームが座席の使用位置にある時、前記ベースフレームの後側に配される第3面とで前記ベースフレームを三方から囲むように断面コの字状に形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1記載の発明によれば、縦軸を中心に座席の使用位置で左右方向に延在され且つ座席の格納位置で前後方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなると共に前記シートバックに支持されてなるベースフレームと、前記縦軸を中心に座席の使用位置で前後方向に延在され且つ座席の格納位置で左右方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなるストッパーブラケットと、前記座席の使用位置で前記ストッパーブラケットの前端部となる位置に配設してなるストッパー軸と、前記ベースフレームに支持してなり且つ前記ストッパー軸が係合可能なるストッパーブロックとより構成してなるため、シートバックの略水平方向への回転をストッパーブラケットのストッパー軸がストッパーブロックに係合することで確実に停止させることができるし、停止したという認識を作業者に確実に与えることができる。換言すれば、節度感の向上を図れる。
【0009】
請求項2記載の発明によれば、前記ストッパーブラケットは、前記ベースフレームの上面の上側に配される第1面と、前記ベースフレームの下面の下側に配される第2面と、前記ベースフレームが座席の使用位置にある時、前記ベースフレームの後側に配される第3面とで前記ベースフレームを三方から囲むように断面コの字状に形成されたため、前記座席の全荷重が適宜に分散できることになり、部品の変形等が妨げられることになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る使用位置の乗り物用座席の斜視図である。
図2図1のシートクッションの前側を跳ね上げた状態を示す乗り物用座席の斜視図である。
図3図2のシートクッション及びシートバックを縦軸を中心に格納位置に移動させた状態を示す乗り物用座席の斜視図である。
図4図1のシートクッション及びシートバックの覆いを外した状態を示す乗り物用座席の斜視図である。
図5図4の側面図である。
図6図5のシートバックを立った位置に移動させ且つシートクッションの前側を跳ね上げる途中状態を示す乗り物用座席の側面図である。
図7図6に示す状態から完全にシートクッションの前側を跳ね上げた状態を示す乗り物用座席の側面図である。
図8図7に示す乗り物用座席を格納位置に移動させた状態の上面図である。
図9図8の縦軸周りの詳細図である。
図10図4及び図5に示す縦軸周りの詳細図である。
図11図4及び図5に示す乗り物用座席を後方から示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
シートバックの略水平方向への回転を確実に停止させることのできる乗り物用座席を提供する、という目的を、以下の構成により実現した。すなわち、乗り物の側壁に近接した位置に配設されてなる縦軸を中心に略水平方向に回転自在なるシートバックと、該シートバックに前側が跳ね上げ可能に支持されてなるシートクッションとより構成されてなる乗り物用座席であって、前記縦軸を中心に座席の使用位置で左右方向に延在され且つ座席の格納位置で前後方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなると共に前記シートバックに支持されてなるベースフレームと、前記縦軸を中心に座席の使用位置で前後方向に延在され且つ座席の格納位置で左右方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなるストッパーブラケットと、前記座席の使用位置で前記ストッパーブラケットの前端部となる位置に配設してなるストッパー軸と、前記ベースフレームに支持してなり且つ前記ストッパー軸が係合可能なるストッパーブロックとより構成してなることで、実現した。
【実施例】
【0012】
以下、本発明の一実施形態に係る乗り物用座席1を図1図11に基づいて説明する。本発明の一実施形態に係る乗り物、例えば自動車用座席1は、シートクッション2と、シートバック3と、前記シートバック3に昇降自在に支持したヘッドレスト4と、前記シートクッション2の乗り物の左右中央側INに配されてなる脚部8、9とより構成されてなる。前記シートバック3は、乗り物の側壁7に近接した位置に配設されてなる「縦軸」であるボルト16を中心に略水平方向に回転自在である。前記シートクッション2は、該シートバック3に前側FRが跳ね上げ可能に支持されてなる。前記脚部8、9は、前記シートクッション2の図1に示す「使用位置」に床面6上に載置可能なる前側部材8と、前記シートクッション2の図1に示す「使用位置」に前記床面6に配されたストライカ11に係合離脱自在なるラッチ10を有する後側部材9とよりなり、前記前側部材8及び前記後側部材9が前記シートクッション2の図3に示す「収納状態」では、前記シートクッション2の下部LWRに折り畳み自在となる。
【0013】
この自動車用座席1は、ワンボックスタイプと呼ばれる荷室と乗員室とが大きな部屋で共通して使用されるタイプの車両に搭載され且つ最も後に配される座席を実施例としているが、その前側に配される座席でも、運転席或いは助手席でも良い。また、自動車の進行方向右側に配した座席を実施例としているが、左右対称の位置に配される座席でも良い。
【0014】
前記脚部の前側部材8及び前記後側部材9は、第1リンク24により連結されてなり、前側部材8及び前記後側部材9が共動且つ回転可能に連結してなる。前記後側部材9は、前記シートクッション2を跳ね上げ可能なると共に前記シートバック3を前側FR及び後側RRに回転可能に支持した回転軸29により連結した第2リンク26により前記後側部材9が略垂直な状態に保持可能なる。
【0015】
図1乃至図3に示す符号5は、床面6と、側壁7とよりなる自動車の車体である。前記側壁7は、鉄板よりなるインナパネルでも、合成樹脂よりなる内装材でも良く、図示しない外板を室内から覆うものを意味する。前記床面6には、前記シートクッション2の乗り物の左右中央側INで前記シートクッション2の前側FRより吊り下げた前側部材8の底部8aが載置されてなると共に前記シートクッション2の後側RRより吊り下げた後側部材9の下端部9aより露出してなるラッチ10が係合離脱自在な第1ストライカ11に支持されてなる。
【0016】
図4以下に示す符号8bは、前記前側部材8の両側部である。前記側部8b、8bの上端部は、第1ピン8cにより後述するブラケット2d、2dに回転自在に軸支されてなる。図5に示す符号9cは、前記後側部材9の上端部が、後述する第2フレーム2bに支持されたブラケット27に回転自在に軸支されてなる第2ピンである。前記側壁7には、第2ストライカ12が設けられ、前記シートクッション2の前側FRの前記側壁7側に配されたロック13が係合離脱自在に支持されてなる。符号14及び15は、前記側壁7に形成された窓とアームレストである。前記第2ストライカ12は、前記側壁7に断面がL字状のブラケット12aを介して溶接支持されてなる。
【0017】
前記シートクッション2は、上面から見てコの字状をなすパイプよりなる第1フレーム2aと、この第1フレーム2aの後側RRに配される直線状の第2フレーム2bと、前記第1フレーム2a及び前記第2フレーム2b間に架設されてなるS字スプリング2c、2cと、前記第1フレーム2aの前側FRで左右中央側INに設けられてなるブラケット2d、2dとよりなる。
【0018】
前記シートバック3は、前側FRから後側RRを見て閉ループ状をなすパイプよりなる第1フレーム3aと、この第1フレーム3aの上側UPに配されるヘッドレスト4の図示しないステイを昇降自在且つ適宜の位置で停止させると共にその位置で保持可能なるヘッドレストホルダー4aと、このヘッドレストホルダー4aを前記第1フレーム3aに固持するホルダーブラケット4bと、前記第1フレーム3aの左右方向IN、OUTに直線状に延在され且つ上下方向に適宜に離間すると共に前記第1フレーム3aに固持されてなるバックスプリング3b、3bと、前記第1フレーム3aの左右両サイドに支持された第1、第2アッパアーム3c、3dとよりなる。
【0019】
図4以下の符号16は、前記側壁7に近接した位置のフレーム21に略垂直に配設されて、図示しないナットにより後述するベースフレーム18を介してフレーム21に支持されてなる「縦軸」であるボルトである。このボルト16を中心に、前記ベースフレーム18は、図4及び図5に示す「使用位置」で側壁7側つまり左右方向の外側OUT及び左右中央側INである左右方向に略水平に延在されてなる位置から、図8に示す「格納位置」で前後方向FR、RRに略水平に延在されてなる位置に略水平回転自在なるように軸支してなる。ここで、「略」という語彙を使っているのは、前記ベースフレーム18が多少傾いて支持されていても、また、ボルト16が多少傾いて支持されていても、共に権利範囲にあることを意味している。前記ベースフレーム18は、断面が中空四角状を有し、鉄板よりなる。
【0020】
図4及び図8乃至図11に示す符号19は、前記ベースフレーム18の上面の上側UPに配される第1面19aと、前記ベースフレーム18の下面の下側LWRに配される第2面19bと、前記ベースフレーム18が前記座席1の使用位置にある時、前記ベースフレーム18の後面の後側RRに配される第3面19cとで前記ベースフレーム18を三方から囲むように断面コの字状に形成されたストッパーブラケットであり、前記ボルト16により略水平方向に回転自在に軸支されてなる。ここでいう「略」という語彙の意味も段落0017で説明したものと同じ意味である。そして、このストッパーブラケット19の前側FRに設けられた「ストッパー軸」であるボルト20が、自動車用座席1が図4に示す「使用位置」にある時には、図10に示すように、前記ベースフレーム18の前面にビス33、33により固定されたストッパーブロック31の係合部32に係合している。この自動車用座席1を図8及び図9に示す「格納位置」にある時には、「ストッパー軸」であるボルト20が、前記ストッパーブロック31の係合部32の外側にある。
【0021】
前記シートクッション2の第1フレーム2aは、前記ベースフレーム18にアーム28を介して連結されてなると共に第5ピン29により上下回転自在に軸支されてなり、スプリング25により跳ね上げ方向に常時付勢されてなる。
【0022】
前記シートバック3は、前記ベースフレーム18の車外側OUTの端部18aに前後方向に回動を可能なるリクライニング装置17を介して支持されてなる。符号17aは、前記リクライニング装置17の操作手段である。符号30は、前記リクライニング装置17に配された巻きスプリングで常時前記シートバック3を前側FRに付勢してなる。
【0023】
符号24は、前端部24aが前記前側部材8の側部8bに第3ピン8dを介して連結され、後端部24bが前記後側部材9に第4ピン9bを介して連結されてなる第1リンクである。符号26は、図6に示すように、前記ベースフレーム18の左右中央側INの端部18bに一方が前記第5ピン29に回転自在に軸支され、前記後側部材9に他方が回転自在に軸支された第2リンクである。
【0024】
符号22は、図示しない荷室に配された操作手段にケーブルを介して連結されてなる第1操作部材であり、符号23は、図示しない荷室に配された操作手段にケーブルを介して連結されてなる第2操作部材であり、前記第1操作部材22を後側RRに引くと、シートバック3は、リクライニング装置17のロックが解除して、図5に示す位置から図6に示す位置に立ち上がると共にシートクッション2のロック13が第2ストライカ12から離脱する。前記第2操作部材23を後側RRに引くと、シートクッション2の後側部材9のラッチ10がストライカ11から離脱するので、スプリング25によりシートクッション2の前側FRが図6から図7にかけて持ち上がることができる。
【0025】
以上の構成よりなる本発明の実施例の作用を次に説明する。
【0026】
「縦軸」であるボルト16を中心に座席1の使用位置で左右方向に延在され且つ座席1の格納位置で前側FR及び後側RR方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなると共に前記シートバック3に支持されてなるベースフレーム18と、前記ボルト16を中心に座席1の使用位置で前側FR及び後側RR方向に延在され且つ座席1の格納位置で左右方向に延在されてなるよう略水平方向に回転自在に軸支してなるストッパーブラケット19と、前記座席1の使用位置で前記ストッパーブラケット19の前端部となる位置に配設してなる「ストッパー軸」であるボルト20と、前記ベースフレーム18に支持してなり且つ前記ボルト20が係合可能なるストッパーブロック31とより構成してなるため、シートバック3の略水平方向への回転をストッパーブラケット19の前記ボルト20がストッパーブロック31に係合することで確実に停止させることができるし、停止したという認識を作業者に確実に与えることができる。換言すれば、節度感の向上を図れる。
【0027】
また、前記ストッパーブラケット19は、前記ベースフレーム18の上面の上側UPに配される第1面19aと、前記ベースフレーム18の下面の下側LWRに配される第2面19bと、前記ベースフレーム18が座席1の使用位置にある時、前記ベースフレーム18の後側RRに配される第3面19cとで前記ベースフレーム18を三方から囲むように断面コの字状に形成されたため、前記座席1の全荷重が適宜に分散できることになり、部品の変形等が妨げられることになる。
【0028】
乗り物の側壁7に近接した格納位置に配設されてなる「縦軸」であるボルト16を中心にシートバック3と跳ね上げたシートクッション2とが乗り物の側壁7に沿って格納されるので、側壁7の内面の位置は、左右OUT、IN幅寸法が小さくならず、座席1の使用位置での居住性を向上することができる。また、リクライニング装置17によって、シートバック3を適宜の傾斜角度に操作できるので、使用位置での居住性を向上することができる。
【0029】
また、前記前側部材8及び前記後側部材9を第1リンク24により回転自在に連結してなるので、前記シートクッション2の前側FRを跳ね上げると、前記シートクッション2の下側LWRとなる部位に、前記前側部材8が折り畳める。また、前記後側部材9を略垂直な状態に保持可能であるので、前記シートクッション2を使用位置に戻すと、直ちに前記後側部材9の下端部9aが床面6に係合することができる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
以上の実施例では、乗り物用座席として、自動車用座席1を例にして説明したが、これに限定されず、航空機、鉄道車両、船舶などに搭載されている座席でも良い。
【符号の説明】
【0031】
1 「乗り物」としての自動車の座席
2 シートクッション
3 シートバック
16 ボルト(縦軸)
18 ベースフレーム
19 ストッパーブラケット
19a ストッパーブラケットの第1面
19b ストッパーブラケットの第2面
19c ストッパーブラケットの第3面
20 ボルト(ストッパー軸)
31 ストッパーブロック
FR 前側
RR 後側
UP 上側
LWR 下側
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11