特許第6041747号(P6041747)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6041747
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】水系防カビ剤
(51)【国際特許分類】
   A01N 33/24 20060101AFI20161206BHJP
   A01N 25/16 20060101ALI20161206BHJP
   A01N 25/30 20060101ALI20161206BHJP
   A01N 37/44 20060101ALI20161206BHJP
   A01N 43/40 20060101ALI20161206BHJP
   A01P 3/00 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   A01N33/24
   A01N25/16
   A01N25/30
   A01N37/44
   A01N43/40 101K
   A01P3/00
【請求項の数】2
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-88348(P2013-88348)
(22)【出願日】2013年4月19日
(65)【公開番号】特開2014-210739(P2014-210739A)
(43)【公開日】2014年11月13日
【審査請求日】2016年3月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000207584
【氏名又は名称】大日本除蟲菊株式会社
(72)【発明者】
【氏名】福田 泰伸
(72)【発明者】
【氏名】菅本 和志
(72)【発明者】
【氏名】中山 幸治
【審査官】 山本 昌広
(56)【参考文献】
【文献】 特表2003−500374(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0269677(US,A1)
【文献】 特開2001−302423(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01N 1/00−65/48
A01P 1/00−23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)ミリスチルジメチルアミンオキシド及び
(B)発泡成分として、デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチル酢酸ベタインから選ばれる1種と、更に、
(C)カチオン系抗菌物質として、1,4−ビス(3,3'−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイドを含有することを特徴とする水系防カビ剤。
【請求項2】
前記(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドを0.05〜1.0質量%含有してなることを特徴とする請求項1記載の水系防カビ剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カビの発生しやすい高湿度条件下で長期間効果を持続することができる安全性の高い水系防カビ剤に関する。
【背景技術】
【0002】
元来、高温多湿の我が国では、カビの被害が多い。近年更に、密閉性の高い住居が多くなり、その被害は増大している。しかしながら、高温多湿な条件下でカビの発生を防御することは困難で、最も被害の多い浴室では、タイル目地等にカビが発生し黒ずんでから、次亜塩素酸製剤で酸化漂白しているのが現状である。次亜塩素酸製剤は、酸性タイプの漂白剤等と混用すると、危険な塩素ガスを発生することから、本来的には、使用を制限すべき製品であるが、他に置き換える製品がないため広く使用されている。危険な次亜塩素酸製品が使用されていることは、防カビ処理の困難さを示しているものとも言える。こうした現状から、持続的に効果を発揮する防カビ剤が要望されている。
【0003】
防カビ方法として、特許文献1(特開2009−107933号公報)では特定の4級アンモニウム塩及びアミンオキシドから選ばれる1種以上の化合物とカルシウムキレート化定数が4〜12の金属封鎖剤とを含有する抗カビ剤が提案されているが、防カビ効果の持続性については示されていない。また、特許文献2(特開2013−28555号公報)はラウリルジメチルアミンオキシドを対象物に適用することを特徴とするカビの防除方法及び液状カビ防除組成物について提案されたものであるが、防カビ効果の持続性については示されていない。
【0004】
一般的に、防カビ剤の効果を持続させるためには、防カビ剤に撥水性の化合物を混合して用いるが、浴室では衣類を脱いで裸になり、化合物との接触がより直接的となるため、より安全性の高い製剤が望まれる。従来から撥水剤として多用されているフッ素系やシリコーン系撥水剤は、中毒症状を引き起こすことが問題となり、現在では、密閉空間で使用しないように注意表示がなされている。また、非水溶性ポリビニル樹脂は、親水性であるタイル目地との相容性が悪く、相容性を改善するために界面活性剤を添加すると、持続性が低下する欠点がある。また、撥水性の基材が使用されるために乳化等の処理が必要となり、製造方法が煩雑となる。
【0005】
本発明者らは、先に、特許文献3(特開平11−286405号公報)で、製造が簡便で、かつ安全性を考慮した防カビ剤として、防カビ成分と、撥水性被膜形成成分としての炭素鎖長10〜14のジアルキルジメチルアンモニウム塩とを含むアルコール製剤を提案し、それに関する特許を取得している。しかしながら、この提案による防カビ剤は、アルコール製剤のため、特に密閉性の高い浴室内で使用した場合、アルコール臭が避けられないという欠点を有し、特許文献4(特開2006−188468号公報)で防カビ成分と撥水性被膜形成成分としての炭素鎖長16〜18のモノアルキルトリメチルアンモニウム塩を含有してなる水系防カビ剤を提案した。しかし、スプレー時の刺激については更に改善の必要があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−107933号公報
【特許文献2】特開2013−28555号公報
【特許文献3】特開平11−286405号公報
【特許文献4】特開2006−188468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、防カビ効果が高く、かつ、防カビ効果が持続し、かつ、スプレー時の刺激の少ない安全性に優れた水系防カビ剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は以下の構成が上記目的を達成するために優れた効果を奏することを見出したものである。
(1)(A)ミリスチルジメチルアミンオキシド及び
(B)発泡成分として、デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチル酢酸ベタインから選ばれる1種と、更に、
(C)カチオン系抗菌物質として、1,4−ビス(3,3'−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイドを含有する水系防カビ剤。
(2)前記(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドを0.05〜1.0質量%含有してなる(1)に記載の水系防カビ剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水系防カビ剤は、製造が簡便なうえ、防カビ効果が持続し、かつ眼に対する刺激が低く安全性が高いので、その実用性は極めて高い。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の水系防カビ剤は、(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドと(B)発泡成分を用いることを必須とする。
ミリスチルジメチルアミンオキシドは、炭素数の異なる他のアルキルジメチルアミンオキシドと比較して、防カビ効果は高いもののスプレーや、エアゾールで噴射した際の泡立ちが悪く、飛び散りの問題があり、そのままでは使用することが困難な面があった。
そこで本発明者らは鋭意検討し、(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドと(B)発泡成分と共存させることで、その水溶液を噴霧した際に発泡させることが出来、噴射時に発生する細かい飛沫の飛び散りによる刺激を防ぎ、かつ、持続性のある防カビ効果が得られることを見出した。
【0011】
本発明における(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドの配合量は、特に限定はされないものの、水系防カビ剤全体に対して0.05〜10質量%使用されることが好ましい。配合量が0.05質量%未満では、防カビ効力が持続しない可能性があり、10質量%を超えて使用しても効果の持続が望めないばかりか処理面にヌルヌルした感じが残ることがあり、滑りやすくなる場合がある。さらに好ましくは、0.05〜5質量%の範囲に設定することが出来る。
【0012】
本発明でいう(B)発泡成分とは、水溶液としてスプレーなどの各種の処理を行うことで泡を発生する性質があり、有機性物質を指すものである。特に、本発明の水系防カビ剤をトリガースプレー等で噴射したときに発泡するものであれば、限定されるものではない。
発泡成分としては、発泡性のある界面活性剤が好ましい。ここでいう界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられるが、少量で高い発泡性を有する両性界面活性剤又はアルキルアミンオキシド系界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数は12以下)がより好ましい。両性界面活性剤としてはベタイン系の両性界面活性剤が好ましく、ラウリルジメチル酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチル酢酸ベタイン、ラウリルアミドプロピルジメチル酢酸ベタイン、ヤシアルキルアミドプロピルジメチル酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチルスルホベタイン、ラウリルジメチル−プロピルスルホベタイン、ラウリルジメチル−2−ヒドロキシプロピルスルホベタイン、ミリスチルジメチル−2−ヒドロキシプロピルスルホベタイン、パルミチルジメチル−2−ヒドロキシプロピルスルホベタイン、アルキルアミドプロピル
ジメチルプロピルスルホベタイン、ヤシアルキルアミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルスルホベタイン等が挙げられる。アルキルアミンオキシド系界面活性剤(但し、アルキル基の炭素数は12以下)としては、オクチルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ヤシアルキルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド等が挙げられる。これらを使用する際にはスプレー時に発泡し、且つ、刺激を抑えられるように適宜配合量を調整すればよい。
【0013】
本発明では(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドと(B)発泡成分に加えて、更に(C)カチオン系抗菌物質を配合することにより、持続性のある防カビ効果を高めることができる。又、(A)ミリスチルジメチルアミンオキシド及び(C)カチオン系抗菌物質の効果は、相乗作用が認められ、(A)ミリスチルジメチルアミンオキシド及び(C)カチオン系抗菌物質を配合することによって、それらの配合量をより少なく設定することができる。本発明で配合できる(C)カチオン系抗菌物質としては、通常のカチオン系の抗菌成分として使用しているものであれば限定されるものではない。例えば、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化メチルベンゼトニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウム、ジェミニ型第四アンモニウム塩、ポリヘキサメチレンビグアナイド塩、ポリヘキサメチレングアジニン塩、ポリリジン、キトサン等が挙げられる。これらを単独又は混合して使用することも出来る。カチオン系抗菌物質の配合量としては、水系防カビ剤全体に対して0.01〜5質量%使用される。0.01質量%未満では(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドとの相乗効果が認められない場合があり、一方、5質量%を超えて配合しても、それ以上の効果は認められないので、コスト高で不経済な商品となる。カチオン系抗菌物質の配合量はさらに好ましくは、0.05〜1.0質量%に設定される。
【0014】
本発明の水系防カビ剤は、水系タイプであり、使用する場所が浴室のタイル目地等、カビの発生しやすい箇所であるため、溶媒としては主に水が用いられる。水としては、精製水としてイオン交換水や逆浸透膜水などや、通常の水道水や工業用水、海洋深層水などが挙げられる。ただ、本発明の刺激性が低いとの目的に合致する程度に、エタノールやイソプロピルアルコールなどの低級アルコール類を適宜添加してもかまわない。また、同様にグリコール類である、ブチレングリコールやプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ヘキシレングリコールなどの炭素数3〜6のグリコール、グリコールエーテル類である、エチレングリコールn−プロピルエーテル、エチレングリコールn−ブチルエーテル、エチレングリコールヘキシルエーテル、プロピレングリコールメチルエーテル、プロピレングリコールn−プロピルエーテル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、エチレングリコールフェニルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、トリエチレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、トリエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールn−ブチルエーテル、トリエチレングリコールn−ブチルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールn−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル等を適宜添加することも可能である。
【0015】
また、本発明の水系防カビ剤には、更に、必要に応じて、抗菌効果、防藻効果、あるいは防錆効果、洗浄効果等を付与するために、無機抗菌剤、有機抗菌剤、防藻剤、防錆剤、界面活性剤、溶剤、キレート剤、酸剤、アルカリ剤等を適宜配合したり、あるいは、香料や消臭成分等を配合して芳香性、消臭性を付与するようにしてもよい。
【0016】
こうして得られた本発明の水系防カビ剤は、浴室のタイル目地等、カビの発生しやすい箇所に塗布あるいはスプレーすれば、カビの発生を数週間ないし数ヶ月にわたり抑制することができる。そして、本発明の水系防カビ剤は、危険で取り扱いにくい次亜塩素酸製剤と異なり、安全に、かつ簡単に施用できるので極めて実用性が高いものである。
【0017】
次に、具体的な試験例及び実施例に基づき、本発明の水系防カビ剤について更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【実施例1】
【0018】
(A)ミリスチルジメチルアミンオキシド1.0質量%、(B)発泡成分としてデシルジメチルアミンオキシド0.5質量%、(C)カチオン系抗菌物質として1,4−ビス(3,3'−(1−デシルピリジニウム)メチルオキシ)ブタンジブロマイド0.1質量%と水を配合し、本発明の水系防カビ剤を調製した。この水系防カビ剤をボトルに充填し、キャニヨン製T−95トリガー(1cc、フォーマー付き)を取り付けた。
【0019】
本発明の水系防カビ剤を浴室のタイルの目地にスプレーしたところ、泡状にスプレーでき刺激を感じなかった。1ヶ月後、無処理の目地にはカビが生育による黒ずみが認められたが、処理面にはカビの生育による黒ずみは認められず、その防カビ効果は高く、実用性の高いものであった。
【0020】
[試験例1]
実施例1に準じ、表1及び表2に示す組成の水系防カビ剤を調製し、下記の防カビ試験、防カビ持続性試験及びスプレー刺激試験を行った。
(1)防カビ試験
1)10×10cmの半磁器タイルを4等分(5×5cm)し、素焼き面に水系防カビ剤をキャニヨン製T−95トリガー(1cc、フォーマー付き)で30cmの距離から1回スプレーし、一晩乾燥する。
2)Cladosporium
cladosporioidesのカビ分散液と1/2希釈のグルコースペプトン培地を1:1で混合したものを、1)の処理をしたタイルの素焼き面に0.2ml滴下し、25℃7日間培養し、カビの生育で防カビ効果を以下の基準で評価する。
+++:コントロールとカビの生育は変わらない
++:カビの生育はコントロールの1/3〜2/3
+:カビの生育は1/3未満
δ+:ほとんどカビの生育はない(顕微鏡で1,2箇所カビの生育が確認できる)
−:全くカビの生育はない
(2)防カビ持続性試験(準実地試験)
1)10×10cmの半磁器タイルの裏側の素焼き面に水系防カビ剤をキャニヨン製T−95トリガー(1cc、フォーマー付き)で30cmの距離から3回スプレーし、一晩乾燥する。
2)実際の浴室のカビやヌメリの生育しやすい場所に水系防カビ剤を処理した素焼き面を表にして立てかけて、シャワーの水などがかかるようにしておく。コントロールとして無処理のタイルも同様に設置した。
3)4週間放置し、素焼き面に生育しているカビやピンクヌメリを観察し、以下の基準で評価を行った。
+++:コントロールとカビの生育は変わらない
++:カビの生育はコントロールの1/3〜2/3
+:カビの生育は1/3未満
δ+:ほとんどカビの生育はない(顕微鏡で1,2箇所カビの生育が確認できる)
−:全くカビの生育はない
(3)スプレー刺激試験
10Lのポリバケツにキャニヨン製T−95トリガー(1cc、フォーマー付き)で水系防カビ剤を5回スプレーし、そのときの刺激を以下の評価基準で評価した。
○:スプレー時に刺激がない。
△:スプレー時に若干刺激を感じる。
×:スプレー時にむせる。
【0021】
[表1]
【0022】
【表2】


【0023】
実施例2及び3のように(A)ミリスチルジメチルアミンオキサイドに(B)発泡成分を配合したものは、良好に発泡するため、スプレー時の刺激がなく、且つ、良好な防カビ試験及び防カビ持続性効果が認められた。また、(A)ミリスチルジメチルアミンオキシド、(B)発泡成分及び(C)カチオン系抗菌物質を配合した実施例5〜11は(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドと(C)カチオン抗菌物質の相乗効果が認められ、少ない配合量でも良好な防カビ効果及び防カビ持続性効果が認められ、発泡成分の効果でスプレー時の刺激もなかった。
一方、比較例1〜3ではラウリルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド及びラウリルジメチル酢酸ベタインは(B)発泡成分としての効果はあるが、(A)ミリスチルジメチルアミンオキシドのような(C)カチオン系の抗菌物質との相乗効果はなく、防カビ持続性効果は認められなかった。また、発泡成分を配合しなかった比較例4は、防カビ効果はあったものの防カビ持続性効果は低下が認められ、またスプレー時に刺激が認められ、問題があった。また比較例5では、ミリスチルジメチルアミンオキサイドのみなので、防カビ効果は初期は認められるが持続効果は十分ではなく、刺激が認められた。
【産業上の利用可能性】
【0024】
本発明の水系防カビ剤は、防カビ分野だけでなく、例えば殺菌、抗菌等の分野にも利用できる可能性がある。