【実施例】
【0055】
2−メルカプト−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの調製
【0056】
【化11】
【0057】
基本手順A:実施例A1
2−メルカプト−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オン
【0058】
【化12】
【0059】
2−アミノ安息香酸(1g,7.29mmol)及びチオイソシアン酸フェニル(1.18g,8.75mmol)をアセトン20mLに溶解させ、この反応混合物を還流させ、TLCで観察した。反応が終了したことをTLCで確認し、反応混合物を室温まで冷却し、ろ過した。残渣をエタノールから結晶化させて、目的化合物である2−メルカプト−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンの白色固体465mg(収率:25%)を得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ7.19(m,1H),7.38−7.45(m,4H),7.55−7.64(m,3H),8.03(m,1H),MS(EI)255[(M+1)+]
※
【0060】
実施例A2
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0061】
【化13】
【0062】
2−アミノ安息香酸とチオイソシアン酸3,4−ジクロロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)324[(M+1)+]
【0063】
実施例A3
3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0064】
【化14】
【0065】
2−アミノ安息香酸とチオイソシアン酸3−クロロ−4−フルオロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)307[(M+1)+]
【0066】
実施例A4
3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0067】
【化15】
【0068】
2−アミノ安息香酸とチオイソシアン酸3,4,5−トリフルオロフルオロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)309[(M+1)+]
【0069】
実施例A5
3−(3,4−ジフルオロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0070】
【化16】
【0071】
2−アミノ安息香酸とチオイソシアン酸3,4−ジフルオロフルオロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)291[(M+1)+]
【0072】
実施例A6
3−(3−フルオロ−4−クロロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0073】
【化17】
【0074】
2−アミノ安息香酸とチオイソシアン酸3−フルオロ−4−クロロフルオロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)307[(M+1)+]
【0075】
実施例A7
5−フルオロ−2−メルカプト−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オン
【0076】
【化18】
【0077】
2−アミノ−6−フルオロ安息香酸とチオイソシアン酸フェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)273[(M+1)+]
【0078】
実施例A8
3−(3−フルオロ−4−クロロフェニル)−5−フルオロ−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0079】
【化19】
【0080】
2−アミノ−6−フルオロ安息香酸とチオイソシアン酸3−フルオロ−4−クロロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)325[(M+1)+]
【0081】
実施例A9
3−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フルオロ−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0082】
【化20】
【0083】
2−アミノ−6−フルオロ安息香酸とチオイソシアン酸3,4−ジクロロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)340[(M+1)+]
【0084】
実施例A10
3−(3−フルオロ−4−ブロモフェニル)−5−フルオロ−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オン
【0085】
【化21】
【0086】
2−アミノ−6−フルオロ安息香酸とチオイソシアン酸3−ブロモ−4−フルオロフェニルを基本手順Aに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)340[(M+1)+]
【0087】
実施例B
【0088】
【化22】
【0089】
基本手順B:実施例B1
2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)アセトアミド
【0090】
【化23】
【0091】
ジクロロメタン200mLを入れた500mL容丸底フラスコに、2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−アミン(13.32g,0.01mol)及びトリエチルアミン15mLを加えた。フラスコを0℃まで冷却し、塩化クロロアセチル(11.12g,0.01mol)をジクロロメタン50mLに溶かした溶液をゆっくりと加えた。反応液を室温まで昇温し、一晩撹拌した。得られた混合物を減圧下で蒸発させ、酢酸エチル200mLと水100mLを合わせた液に残渣を溶解させた。有機層をNaHCO
3、10%クエン酸、塩水で連続して洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、有機層を減圧下で蒸発させて、白色固体2.1g(収率:98%)として目的化合物である2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)アセトアミドを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.95(m,2H),2.80(m,4H),4.24(s,3H),7.18−7.31(m,2H),7.58(m,1H),MS(EI)210[(M+1)+]
【0092】
実施例B2
2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アセトアミド
【0093】
【化24】
【0094】
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−アミンと塩化クロロアセチルを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)210[(M+1)+]
【0095】
実施例B3
N−(ベンゾ[d](1,3)ジオキソール−5−イル−2−クロロアセトアミド
【0096】
【化25】
【0097】
ベンゾ[d](1,3)ジオキソール−5−アミンと塩化クロロアセチルを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)214[(M+1)+]
【0098】
実施例B4
5−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ペンタンアミド
【0099】
【化26】
【0100】
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−アミンと3−クロロプロパノイルクロリドを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)224[(M+1)+]
【0101】
実施例B5
4−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ブタンアミド
【0102】
【化27】
【0103】
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−アミンと4−クロロブタノイルクロリドを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)238[(M+1)+]
【0104】
実施例B6
5−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ペンタンアミド
【0105】
【化28】
【0106】
2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−アミンと4−クロロペンタノイルクロリドを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)252[(M+1)+]
【0107】
実施例B7
2−クロロ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)アセトアミド
【0108】
【化29】
【0109】
5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−アミンと塩化クロロアセチルを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)245[(M+1)+]
【0110】
実施例B8
N−ベンゾイル[d]チアゾール−6−イル−2−クロロアセトアミド
【0111】
【化30】
【0112】
ベンゾ[d]チアゾール−6−アミンと塩化クロロアセチルを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)228[(M+1)+]
【0113】
実施例B9
2−クロロ−N−(フェニルチアゾール−2−イル)アセトアミド
【0114】
【化31】
【0115】
4−フェニルチアゾール−2−アミンと塩化クロロアセチルを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)253[(M+1)+]
【0116】
実施例B10
2−クロロ−N−(メチルチアゾール−2−イル)アセトアミド
【0117】
【化32】
【0118】
4−メチルチアゾール−2−アミンと塩化クロロアセチルを基本手順Bに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)191[(M+1)+]
【0119】
実施例C
【0120】
【化33】
【0121】
基本手順C:実施例C1
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−(4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)チオ)アセトアミド
【0122】
【化34】
【0123】
2−メルカプト−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オン(659.5mg,2.96mmol)、2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)アセトアミド(620.6mg,2.96mmol)、酢酸ナトリウム(848.6mg,10.36mmol)及びジオキサン6mLを50ml容丸底フラスコに入れた。反応混合物を一晩加熱還流させた。減圧下で溶媒を除去し、ジクロロメタン50mLと水50mLを合わせた液に残渣を溶解させた。有機層を分離し、飽和重炭酸ナトリウム50mL、1N塩酸で連続して洗浄し、得られた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、ろ過し、減圧下で蒸発させた。残渣をエタノールから結晶化させて、茶色の微細針状晶400mg(収率:30%)として目的化合物であるN−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−(4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)チオ)アセトアミドを得た。1H NMR(400MHz,DMSO−d6)δ1.95(m,2H),2.80(m,4H),4.04(s,3H),7.09(d,J=7.1Hz,1H),7.21(d,3=7.1Hz,1H),7.40−7.62(m,7H),7.78(d,3=7.1Hz,1H),8.06(d,3=7.1Hz,1H),10.15(s,1H),MS(EI)427[(M+1)+]
【0124】
実施例C2
2−(3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アセトアミド
【0125】
【化35】
【0126】
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンと2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−1−イル)アセトアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)497[(M+1)+]
【0127】
実施例C3
2−(3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)アセトアミド
【0128】
【化36】
【0129】
3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンと2−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)アセトアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)480[(M+1)+]
【0130】
実施例C4
5−(3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ペンタンアミド
【0131】
【化37】
【0132】
3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンと5−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ペンタンアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)522[(M+1)+]
【0133】
実施例C5
N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)−2−(3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)アセトアミド
【0134】
【化38】
【0135】
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンと3−クロロ−N−(5−クロロベンゾ[d]オキサゾール−2−イル)プロパンアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)531[(M+1)+]
【0136】
実施例C6
N−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)−2−(3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)アセトアミド
【0137】
【化39】
【0138】
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンとN−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)−2−クロロアセトアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)513[(M+1)+]
【0139】
実施例C7
N−(ベンゾ[d]チアゾール−6−イル)−2−クロロアセトアミドとの2−(3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)−N−(4−フェニルチアゾール−2−イル)アセトアミド化合物(1:1)
【0140】
【化40】
【0141】
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンと2−クロロ−N−(4−フェニルチアゾール−2−イル)アセトアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)513[(M+1)+]
【0142】
実施例C8
2−(3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)アセトアミド
【0143】
【化41】
【0144】
3−(3,4−ジクロロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンと2−クロロ−N−(4−メチルチアゾール−2−イル)アセトアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)478[(M+1)+]
【0145】
実施例C9
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−5−(4−オキソ−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)ペンタンアミド
【0146】
【化42】
【0147】
3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)−2−メルカプトキナゾリン−4(3H)−オンと5−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ペンタンアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)524[(M+1)+]
【0148】
実施例C10
N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−5−(5−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イルチオ)ペンタンアミド
【0149】
【化43】
【0150】
5−フルオロ−2−メルカプト−3−フェニルキナゾリン−4(3H)−オンと5−クロロ−N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)ペンタンアミドを基本手順Cに従って反応させて表題化合物を調製した。白色固体として得た。MS(EI)524[(M+1)+]
【0151】
上述の基本手順A、B及びCに従って下記化合物を合成した。
【0152】
化合物、名称、MS(EI)[(M+1)+]
※の順に示す。
C11, 2−[3−(2−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 446
C12, 2−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 481
C13, 2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 497
C14, 2−(6−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−インダン−5−イルアセトアミド, 446
C15, 2−(5−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−インダン−5−イルアセトアミド, 446
C16, N−インダン−5−イル−2−(8−メチル−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))アセトアミド, 442
C17, N−インダン−5−イル−2−(8−メトキシ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))アセトアミド, 458
C18, 2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−4−イルアセトアミド, 497
C19, N−(2H−ベンゾ[d]1,3−ジオキソレン−5−イル)−2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド, 501
C20, 2−[3−(3,5−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 497
C21, 3−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルプロパンアミド, 494
C22, 2−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−4−イルアセトアミド, 481
C23, N−(2H−ベンゾ[3,4−d]1,3−ジオキソラン−5−イル)−2−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド, 485
C24, 2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−(4−メチル(1,3−チアゾール−2−イル))アセトアミド, 478
C25, N−インダン−5−イル−3−[4−オキソ−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]プロパンアミド, 497
C26, 2−[3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−4−イルアセトアミド, 543
C27, 2−[3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 464
C28, 2−(5−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフチル)アセトアミド, 460
C29, 2−[3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−5−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 499
C30, 2−[5−フルオロ−4−オキソ−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 524
C31, 2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 515
C32, N−インダン−5−イル−2−(4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))アセトアミド, 428
C33, 2−[3−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 477
C34, 2−[3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 460
C35, N−インダン−5−イル−2−[4−オキソ−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド, 482
C36, 2−[3−(3−ブロモ−4−メチルフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 521
C37, 2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−8−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 515
C38, 2−[3−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 464
C39, 2−[3−(3,5−ジクロロフェニル)−8−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 515
C40, 2−[3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 497
C41, 2−[3−(3−ブロモ−4−クロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 542
C42, 2−(8−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−インダン−5−イルアセトアミド, 446
C43, 2−[3−(4,5−ジフルオロ(2−ピリジル))−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 465
C44, 2−[3−(4−クロロ−5−フルオロ(2−ピリジル))−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド, 482
C45, 2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−(4−フェニル(1,3−チアゾール−2−イル))アセトアミド, 540
C46, N−ベンゾチアゾール−5−イル−2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド, 514
※「MS(E1)[(M+1)+]」は、各化合物の構造を確認するために用いた質量分析によって測定された分子量である。
【0153】
他の本発明に係る化合物については、対応する2−アミノ安息香酸の置換体と、対応するチオイソシアン酸フェニルの置換体を用いて、上記方法と同様にして調製することができる。また、本開示に係る化合物は、Baylissらによる国際公開第2005/049613号に開示された方法によって、適当な反応物質を使用して調製することができる。上記国際公開公報の内容は本明細書に参照により援用する。
【0154】
下記表に、本開示に係る化合物を試験して得られた結果を示す。
【0155】
【表1】
IC
50:A<1.0μM;B=1〜5μM;C>5及び<25μM
TC
50:A≧100.0μM;B<100/≧50μM;C<50/≧10μM;D<10μM
TI
50:A≧50;B<50/≧10;C<10/≧5;D<5
【0156】
【表2】
IC
50:A<1.0μM;B=1〜5μM;C>5及び<25μM
TC
50:A≧100.0μM;B<100/≧50μM;C<50/≧10μM;D<10μM
TI
50:A≧50;B<50/≧10;C<10/≧5;D<5
【0157】
【表3】
IC
50:A<1.0μM;B=1〜5μM;C>5及び<25μM
TC
50:A≧100.0μM;B<100/≧50μM;C<50/≧10μM;D<10μM
TI
50:A≧50;B<50/≧10;C<10/≧5;D<5
【0158】
【表4】
IC
50:A<1.0μM;B=1〜5μM;C>5及び<25μM
TC
50:A≧100.0μM;B<100/≧50μM;C<50/≧10μM;D<10μM
TI
50:A≧50;B<50/≧10;C<10/≧5;D<5
【0159】
西ナイルウイルスに対する治療のために、本開示に係る化合物であるN−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−(4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロ−キナゾリン−2−イル)チオ)アセトアミドを使用することは既に開示されている。例えば、Chungら,“A Cell Based Assay for the Identification of Lead Compounds with Anti−Viral Activity Against West Nile Virus”,国立衛生研究所(NIH)のMolecular Libraries Programによる調査報告書[インターネット],ベセスダ(メリーランド州):国立生物工学情報センター(米国);2010−2010年2月27日[2010年10月4日更新],PMID:21433390[PubMed]を参照されたい。N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−(4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)チオ)アセトアミドをC型肝炎ウイルスに対して試験したところ、活性が観察された(表1)。細胞ベースでのウイルスCPE減少分析においてN−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−(4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)チオ)アセトアミドの類似体を試験したところ、日本脳炎ウイルスの複製もN−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−(4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)チオ)アセトアミドの類似体によって阻害されることが明らかとなった(表2)。
【0160】
本開示に係る化合物は、C型肝炎ウイルス(遺伝子型1〜7型)(表1及び表3)及び日本脳炎ウイルス(表2)に対する治療に使用することができる。さらに、本開示に係るある種の化合物は西ナイルウイルス(表4)に対する治療に使用することができる。
【0161】
ウイルスRNAエンドポイントを用いて2つの分析法によってHCVの減少を確認した。定量PCR解析及びブロットハイブリダイゼーション法を用いて、活性がHCVに対して特異的であり、ルシフェラーゼエンドポイントに対してではないことを示した(表4)。上記データから、HCVレプリコン細胞分析(con 1b)における活性が示された。この細胞株は、HCVゲノムのNS2a、NS2b、NS3a、NS3b、NS4a、NS4b、NS5a及びNS5bを含むサブゲノム部分を発現するが、HCVプロテアーゼ(NS3b)、HCVヘリカーゼ、WNVプロテアーゼ(NS2bNS3)及びHCVポリメラーゼ(NS5b)の生化学分析では活性はみられなかったため、上記データはキナゾリノン活性の標的としてこれらのタンパク質を除外したものである。
【0162】
本開示の実施形態の例として以下の実施形態が挙げられる。
【0163】
実施形態1:患者又は患畜のウイルス感染症を治療又は予防する方法であって、上記ウイルス感染症がC型肝炎ウイルス(遺伝子型1〜7型)及び日本脳炎ウイルスからなる群から選ばれるフラビウイルスによるものであり、上記患者又は患畜に下記化学式で表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物及びその重水素化体のうちの少なくとも1種を治療上有効な量投与することを含む方法。
【0164】
【化44】
【0165】
(式中、R
1は下記化学式:
【0166】
【化45】
【0167】
で表され;
R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれ独立にH、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、CF
3、S(C
1−4アルキル)基、S(O)C
1−4アルキル基、S(O)
2C
1−4アルキル基、C
1−4アルキルカルボニル基、C
1−6アルキル基、ヒドロキシC
1−6アルキル基、C
1−6アルコキシ基、ハロC
1−6アルコキシ基、ヒドロキシC
1−6アルコキシ基、C
2−6アルケニル基、C
2−6アルキニル基、C
1−6アルキルアミノ基、及び、ジ(C
1−6アルキル)アミノ基からなる群から選ばれ;
R
11及びR
12はそれぞれ独立にH、ハロゲン基、ヒドロキシル基、C
1−6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、CF
3、及び、C
1−4アルキル基からなる群から選ばれ;
nは0、1、2、3、4、5又は6である。)
【0168】
実施形態2:患者又は患畜のウイルス感染症を治療又は予防する方法であって、上記ウイルス感染症がC型肝炎ウイルス(遺伝子型1〜7型)及び日本脳炎ウイルスからなる群から選ばれるフラビウイルスによるものであり、上記患者又は患畜に下記化学式で表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物及びその重水素化体のうちの少なくとも1種を治療上有効な量投与することを含む方法。
【0169】
【化46】
【0170】
(式中、XはO、S又はNR
20であり、R
20はH又はC
1−6アルキル基であり;
Yは(CR
11CR
12)
n(CO)
pNR
13Wであり;
R
11及びR
12はそれぞれ独立にH、ハロゲン基、ヒドロキシル基、C
1−6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、CF
3、及び、C
1−4アルキル基からなる群から選ばれ;
R
13はH又はC
1−6アルキル基であり;
nは0、1、2、3、4、5又は6であり;
pは0又は1であり;
Wは水素、C
1−6アルコキシ基、ハロC
1−6アルコキシ基、C
1−6アルキル基、ハロC
1−6アルキル基、ヒドロキシC
1−6アルキル基、アミノC
1−6アルキル基、カルボキシC
1−6アルキル基、C
3−7シクロアルキル基、ハロC
3−7シクロアルキル基、置換若しくは非置換のフェニル環;O、N及びSからそれぞれ独立に選ばれる1、2、3若しくは4個のヘテロ原子を含む置換若しくは非置換の飽和若しくは不飽和五員若しくは六員複素環;又は、飽和若しくは不飽和五員、六員若しくは七員環のいずれかと縮合した、フェニル環若しくは上記六員芳香族複素環を含む九員、十員若しくは十一員の縮合二環式環であり、上記縮合二環式環は置換されていても置換されていなくてもよく、置換されている場合にはいずれの環もハロゲン基、C
1−6アルキル基、C
2−6アルケニル基、C
2−6アルキニル基、ニトロ基、シアノ基、C
3−7シクロアルキル基、ヒドロキシ基、C
1−6アルコキシ基、ハロC
1−6アルキル基、ハロC
1−6アルコキシ基、ヒドロキシC
1−6アルキル基、ヒドロキシC
1−6アルコキシ基、フェニル基、上記非置換の五員芳香族複素環、上記六員芳香族複素環、上記飽和六員環、若しくは、NR
14R
15で置換されていてもよく、R
14及びR
15はそれぞれ独立に水素若しくはC
1−6アルキル基であるか、又は、R
14及びR
15は結合している窒素原子とともに飽和四員〜七員環を形成してもよく;
R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれ独立にH、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、ホルミル基、CF
3、S(C
1−4アルキル)基、S(O)C
1−4アルキル基、S(O)
2C
1−4アルキル基、C
1−4アルキルカルボニル基、C
1−6アルキル基、ヒドロキシC
1−6アルキル基、C
1−6アルコキシ基、ハロC
1−6アルコキシ基、ヒドロキシC
1−6アルコキシ基、C
2−6アルケニル基、C
2−6アルキニル基、C
1−6アルキルアミノ基、及び、ジ(C
1−6アルキル)アミノ基からなる群から選ばれる。)
【0171】
実施形態3:上記化学式中のYはX(C
2H
2)C(=O)NHであり、Wは下記化学式からなる群から選ばれる1種である、実施形態2に係る方法。
【0172】
【化47】
【0173】
(式中、R
16及びR
17はそれぞれ独立にH、ハロ基、アルキル基、アルコキシ基及びアリール基からなる群から選ばれるか、又は、R
16及びR
17は結合して五員、六員若しくは七員環を形成してもよく、上記環は置換されていても置換されていなくてもよく、O、S及び/又はNである1個以上のヘテロ原子を環内に含むヘテロ環であってもよい。)
【0174】
実施形態4:Wは下記化学式からなる群から選ばれる1種である、実施形態2又は3のいずれか1つに係る方法。
【0175】
【化48】
【0176】
実施形態5:上記アルキル基及び上記アルコキシ基は1〜4個の炭素原子を有する、実施形態1〜4のいずれか1つに係る方法。
【0177】
実施形態6:R
2、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0178】
実施形態7:R
2、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3はClであり、R
4はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0179】
実施形態8:R
2、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3及びR
4はそれぞれClである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0180】
実施形態9:R
2、R
3、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
4はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0181】
実施形態10:R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
8はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0182】
実施形態11:R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
8はCH
3である、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0183】
実施形態12:R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
7はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0184】
実施形態13:R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
7はIである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0185】
実施形態14:R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8及びR
9はそれぞれHであり、R
10はCH
3である、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0186】
実施形態15:R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8及びR
9はそれぞれHであり、R
10はOCH
3である、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0187】
実施形態16:R
2、R
4、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3及びR
5はそれぞれClである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0188】
実施形態17:R
2、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3、R
4及びR
5はそれぞれFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0189】
実施形態18:R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
7はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0190】
実施形態19:R
2、R
5、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3及びR
7はそれぞれFであり、R
4はClである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0191】
実施形態20:R
2、R
3、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
4、R
5及びR
7はそれぞれFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0192】
実施形態21:R
2、R
5、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3、R
4及びR
7はそれぞれFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0193】
実施形態22:R
2、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3、R
4、R
5及びR
7はそれぞれFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0194】
実施形態23:R
2、R
3、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
4及びR
5はそれぞれClであり、R
7はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0195】
実施形態24:R
2、R
5、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3及びR
4はそれぞれClであり、R
7はFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0196】
実施形態25:R
2、R
3、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
5はBrであり、R
4及びR
7はそれぞれFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0197】
実施形態26:R
2、R
4、R
6、R
8、R
9及びR
10はそれぞれHであり、R
3はBrであり、R
4及びR
7はそれぞれFである、実施形態1〜5のいずれか1つに係る方法。
【0198】
実施形態27:患者又は患畜のC型肝炎ウイルスによるウイルス感染症を、上記患者又は患畜に以下の群から選ばれる化合物の少なくとも1種を治療上有効な量投与することによって治療又は予防する方法:N−(2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−イル)−2−(4−オキソ−3−フェニル−3,4−ジヒドロキナゾリン−2−イル)チオ)アセトアミド;2−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−(5−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−インダン−5−イルアセトアミド;N−インダン−5−イル−2−(8−メチル−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))アセトアミド;N−インダン−5−イル−2−(8−メトキシ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))アセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−4−イルアセトアミド;N−(2H−ベンゾ[d]1,3−ジオキソレン−5−イル)−2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド;3−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルプロパンアミド;2−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−4−イルアセトアミド;N−(2H−ベンゾ[3,4−d]1,3−ジオキソラン−5−イル)−2−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−(4−メチル(1,3−チアゾール−2−イル))アセトアミド;2−[3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−4−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−(5−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−(1,2,3,4−テトラヒドロナフチル)アセトアミド;2−[3−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)−5−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[5−フルオロ−4−オキソ−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−(4−フェニル(1,3−チアゾール−2−イル))アセトアミド;及び、N−ベンゾチアゾール−5−イル−2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド、これらの薬学的に許容される塩、これらの溶媒和物及びこれらの重水素化体。
【0199】
実施形態28:患者又は患畜の西ナイルウイルスによるウイルス感染症を、上記患者又は患畜に以下の群から選ばれる化合物の少なくとも1種を治療上有効な量投与することによって治療又は予防する方法:2−[3−(2−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3−クロロ−4−フルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,5−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−5−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;N−インダン−5−イル−2−(4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))アセトアミド;2−[3−(4−クロロ−3−メチルフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(4−フルオロ−3−メチルフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;N−インダン−5−イル−2−[4−オキソ−3−(3,4,5−トリフルオロフェニル)(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド;2−[3−(3−ブロモ−4−メチルフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−8−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,5−ジフルオロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,5−ジクロロフェニル)−8−フルオロ−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3−ブロモ−4−クロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−(8−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−インダン−5−イルアセトアミド;及び、2−[3−(4,5−ジフルオロ(2−ピリジル))−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド、これらの薬学的に許容される塩、これらの溶媒和物及びこれらの重水素化体。
【0200】
実施形態29:患者又は患畜の日本脳炎ウイルスによるウイルス感染症を、上記患者又は患畜に以下の群から選ばれる化合物の少なくとも1種を治療上有効な量投与することによって治療又は予防する方法:2−(5−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−インダン−5−イルアセトアミド;2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−4−イルアセトアミド;2−[3−(2,6−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−インダン−5−イルアセトアミド;及び、2−(8−フルオロ−4−オキソ−3−フェニル(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ))−N−インダン−5−イルアセトアミド、これらの薬学的に許容される塩、これらの溶媒和物及びこれらの重水素化体。
【0201】
実施形態30:下記化学式で表される化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物及びその重水素化体。
【0202】
【化49】
【0203】
(式中、Wは置換又は非置換のチアゾイル基であり、置換されている場合にはWはC
1−6アルキル基、フェニル基又はベンゾイル基で置換されており、R
2、R
3、R
4、R
5、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれ独立にH、ハロゲン基、ヒドロキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、CF
3、及び、C
1−6アルキル基からなる群から選ばれ、R
11及びR
12はそれぞれ独立にH、ハロゲン基、ヒドロキシル基、C
1−6アルコキシ基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、CF
3、及び、C
1−4アルキル基からなる群から選ばれ、nは0、1、2、3、4、5又は6である。)
【0204】
実施形態31:R
2、R
3、R
6、R
7、R
8、R
9及びR
10はそれぞれ水素であり、R
4及びR
5はそれぞれ塩素である、実施形態30に係る化合物。
【0205】
実施形態32:2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−(4−フェニル(1,3−チアゾール−2−イル))アセトアミド;N−ベンゾチアゾール−5−イル−2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]アセトアミド;及び、2−[3−(3,4−ジクロロフェニル)−4−オキソ(3−ヒドロキナゾリン−2−イルチオ)]−N−(4−メチル(1,3−チアゾール−2−イル))アセトアミドの群から選ばれる実施形態30に係る化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物及びその重水素化体。
【0206】
実施形態33:患者又は患畜のウイルス感染症を治療又は予防する方法であって、上記ウイルス感染症がC型肝炎ウイルス(遺伝子型1〜7型)及び日本脳炎ウイルスからなる群から選ばれるフラビウイルスによるものであり、上記患者又は患畜に実施形態30〜32のいずれか1つに係る化合物、その薬学的に許容される塩、その溶媒和物及びその重水素化体のうちの少なくとも1種を治療上有効な量投与することを含む方法。
【0207】
実施形態34:患者又は患畜のウイルス感染症を治療又は予防する方法であって、上記ウイルス感染症がC型肝炎ウイルスによるものであり、上記患者又は患畜に実施形態30〜32のいずれか1つに係る化合物、その薬学的に許容される塩及びその溶媒和物のうちの少なくとも1種を治療上有効な量投与することを含む方法。
【0208】
本開示の化合物は、医薬品と共に使用できる従来の手段であればどのような手段で投与してもよく、単一治療薬として投与しても、併用治療薬として投与してもよい。上記化合物は単独で投与してもよいが、一般的には、選択した投与経路や標準薬務に基づいて選択される医薬担体と共に投与される。上記化合物は、他の治療薬と併用して投与してもよい。
【0209】
本明細書における薬学的に許容される担体、例えばビヒクル、アジュバント、賦形剤、希釈剤等は当業者に周知である。典型的には、薬学的に許容される担体は、活性化合物に対して化学的に不活性であり、使用条件下で有害な副作用や毒性を示さない。薬学的に許容される担体としては、ポリマーやポリマーマトリックスが挙げられる。
【0210】
本開示の化合物は、医薬品と共に使用できる従来の方法であればどのような方法で投与してもよく、単一治療薬として投与しても、併用治療薬として投与してもよい。
【0211】
投薬量は、言うまでもないが、個々の薬剤の薬力学的特性、その投与方式及び経路;レシピエントの年齢、健康状態及び体重;症状の性質及び程度;併用治療の種類;治療の頻度;並びに、所望の効果など、公知の要因により異なるものである。有効成分の1日の投薬量は、体重1キログラム(kg)あたり約0.001〜1000ミリグラム(mg)と予想され、好ましくは0.1〜約30mg/kgである。
【0212】
投薬形態(投与に適した組成物)には、有効成分が1単位あたり約1mg〜約500mg含まれているのが典型的である。このような医薬組成物では、通常、有効成分は組成物の総重量に対して約0.5〜95重量%の量で含まれることになる。
【0213】
有効成分は、カプセル剤、錠剤及び粉末剤等の固体状投与形態や、エリキシル剤、シロップ剤及び懸濁剤等の液状投与形態で経口投与することができる。また、滅菌した液状投与形態で非経口投与することもできる。さらに、有効成分は、鼻腔内への投与(点鼻薬)や、粉末噴霧剤の吸入による投与も可能である。パッチメカニズムや軟膏による経皮投与など、他の投与形態が可能な場合もある。
【0214】
経口投与に適した剤形としては、(a)水、生理食塩水又はオレンジジュース等の希釈剤に化合物を有効量溶解させたもの等の溶剤、(b)固形物や顆粒として所定量の有効成分を含有するカプセル剤、サシェ剤、錠剤、薬用ドロップ剤(ロゼンジ)及びトローチ剤、(c)粉末剤、(d)好適な液体に懸濁させた懸濁剤、並びに、(e)好適な乳剤が挙げられる。液体製剤の場合は、希釈剤として、水やアルコール(例えば、エタノール、ベンジルアルコール、プロピレングリコール、グリセリン及びポリエチレンアルコール類)等を含んでいてもよく、薬学的に許容される界面活性剤、懸濁化剤又は乳化剤を添加しても添加しなくてもよい。カプセル剤としては、通常のハードシェル又はソフトシェルのゼラチンタイプのものが挙げられ、これらは、例えば界面活性剤、滑沢剤及び不活性充填剤(例えばラクトース、スクロース、リン酸カルシウム及びコーンスターチ)等を含有する。錠剤は以下の1種以上を含有してもよい。ラクトース、スクロース、マンニトール、コーンスターチ、ジャガイモ澱粉、アルギン酸、微晶質セルロース、アラビアゴム、ゼラチン、グアールガム、コロイド状二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸等の賦形剤、着色料、希釈剤、緩衝剤、崩壊剤、湿潤剤、保存料、フレーバー剤及び薬理学的に適合する担体。薬用ドロップ剤(ロゼンジ)は、フレーバー剤(通常は、スクロースとアラビアゴム又はトラガカントゴム)中に有効成分を含んでいてもよい。トローチ剤も同様に、不活性基材(ゼラチン及びグリセリン、又は、スクロース及びアラビアゴム等)に有効成分を含んでいてもよい。乳剤やジェル剤は、有効成分に加えて、当該技術分野において公知の担体を含んでもよい。
【0215】
本開示の化合物は、単独で又は他の好適な成分と併用して、吸入によって投与されるエアロゾル製剤に調製してもよい。このエアロゾル製剤は、ジクロロジフルオロメタン、プロパン及び窒素等の使用可能な高圧充填ガス中に含ませることができる。また、上記製剤は、ネブライザーやアトマイザー等に入れて使用する無加圧製剤用の医薬品として調剤してもよい。
【0216】
非経口投与に適した製剤としては、水性及び非水性の等張性無菌注射溶液が挙げられ、この溶液は、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、及び、製剤の浸透圧を対象レシピエントの血液の浸透圧と等しくする溶質を含んでいてもよい。さらに、非経口投与に適した製剤としては、水性及び非水性の無菌懸濁液が挙げられ、この懸濁液は、懸濁化剤、可溶化剤、増粘剤、安定化剤及び保存料を含んでいてもよい。上記化合物は、医薬担体中の生理学的に許容される希釈剤、例えば滅菌済みの液体や液体混合物等に含有させた状態で投与することができる。上記液体や液体混合物としては、水、生理食塩水、デキストロース水溶液及び関連の糖溶液、アルコール類(例えばエタノール、イソプロパノール又はヘキサデシルアルコール等)、グリコール類(例えばプロピレングリコール、又は、ポリ(エチレングリコール)400等のポリエチレングリコール等)、グリセロールケタール類(例えば2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−メタノール等)、エーテル類、オイル、脂肪酸、脂肪酸エステル又はグリセリド、及び、アセチル化脂肪酸グリセリド等が挙げられ、薬学的に許容される界面活性剤(例えば石鹸又は洗浄剤等)、懸濁化剤(例えばペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース又はカルボキシメチルセルロース等)又は乳化剤や他の医薬アジュバントを添加しても添加しなくてもよい。
【0217】
非経口製剤中で使用することができるオイルとしては、石油、動物油、植物油又は合成油が挙げられる。オイルの具体例としては、落花生油、大豆油、ゴマ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、ペトロラタム及び鉱油が挙げられる。非経口製剤に用いるのに好適な脂肪酸としては、オレイン酸、ステアリン酸及びイソステアリン酸が挙げられる。オレイン酸エチル及びミリスチン酸イソプロピルは好適な脂肪酸エステルの例である。非経口製剤中で使用するのに好適な石鹸としては、脂肪族アルカリ金属塩、アンモニウム塩及びトリエタノールアミン塩が挙げられる。また好適な洗浄剤としては、(a)カチオン性洗浄剤、例えばジメチルジアルキルアンモニウムハライド及びアルキルピリジニウムハライド等、(b)アニオン性洗浄剤、例えばアルキル、アリール又はオレフィンスルホン酸塩、アルキル、オレフィン、エーテル又はモノグリセリド硫酸塩及びスルホコハク酸塩等、(c)非イオン性洗浄剤、例えば脂肪酸アミンオキシド、脂肪酸アルカノールアミド、及び、ポリオキシエチレンポリプロピレン共重合体等、(d)両性洗浄剤、例えばアルキルβ−アミノプロピオン酸塩及び2−アルキルイミダゾリン四級アンモニウム塩等、並びに、(e)これらの混合物が挙げられる。
【0218】
非経口製剤は、典型的には、溶液中に約0.5〜約25重量%の有効成分を含有する。そのような製剤中で、好適な保存料及び緩衝剤を使用してもよい。注射部位での刺激を最小限にする又は刺激をなくすために、上記組成物は、親水親油バランス(HLB)が約12〜約17の非イオン性界面活性剤を1種以上含んでいてもよい。上記製剤中の界面活性剤の量は約5〜約15重量%である。好適な界面活性剤としては、ソルビタンモノオレエート等のポリエチレンソルビタン脂肪酸エステルや、プロピレンオキシドとプロピレングリコールとの縮合により形成される疎水性塩基とエチレンオキシドとの高分子量付加物が挙げられる。
【0219】
薬学的に許容される賦形剤もまた、当業者には周知である。賦形剤は、具体的な化合物や、組成物を投与するのに用いる具体的な方法などによって選択されるものである。よって、本開示の医薬組成物の好適な製剤は多種多様である。以下の方法や賦形剤は単なる例示であって、これらに限定されるものではない。薬学的に許容される賦形剤としては、有効成分の作用を妨げることなく、有害な副作用を生じないものが好ましい。好適な担体や賦形剤には、水、アルコール及びプロピレングリコール等の溶媒、固体吸収剤及び希釈剤、界面活性剤、懸濁化剤、錠剤用結合剤、滑沢剤、フレーバー剤及び着色料が含まれる。
【0220】
上記製剤は、単回投与用又は反復投与用の密閉容器(アンプル、バイアル等)に封入してもよく、注射で使用する直前に無菌液状賦形剤(例えば水)を加えるだけでよいフリーズドライ(凍結乾燥)状態で保存してもよい。要時調製注射溶液及び懸濁液は、無菌粉末剤、顆粒剤又は錠剤から調製できる。注射用組成物に対して効果的な医薬担体が必要とする条件は当業者に周知である。“Pharmaceutics and Pharmacy Practice”,J.B.Lippincott Co.,Philadelphia,PA,Banker and Chalmers,Eds.,238−250(1982)、及び、“ASHP Handbook on Injectable Drugs”,Toissel,4th ed.,622−630(1986)を参照されたい。
【0221】
局所投与に適した製剤としては、フレーバー剤(通常は、スクロースとアラビアゴム又はトラガカントゴム)に有効成分を含む薬用ドロップ剤(ロゼンジ);不活性基材(ゼラチン及びグリセリン、又は、スクロース及びアラビアゴム等)中に有効成分を含むトローチ剤;並びに、好適な液体担体中に有効成分を含む口内洗浄剤の他、有効成分に加えて当該技術分野において公知の担体を含むクリーム剤、乳剤及びジェル剤が挙げられる。
【0222】
さらに、経直腸投与に適した製剤は、乳化基材又は水溶性基材等の種々の基材を混合した坐剤であってもよい。経膣投与に適した製剤は、有効成分に加えて当該技術分野において公知の適切な担体を含む膣坐剤、タンポン剤、クリーム剤、ジェル剤、ペースト剤、フォーム剤又はスプレー剤であってもよい。
【0223】
好適な医薬担体は、当該分野の標準参考書であるRemington’s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Companyに記載されている。
【0224】
本開示において、動物、特にヒトへの投与量は、ある一定の適切な時間枠にわたって上記動物に治療反応をもたらすのに充分な量であるべきである。投与量が種々の要因、例えば動物の健康状態、動物の体重の他、治療する症状の重症度及びステージ等によって異なることは当業者には理解されよう。
【0225】
好適な投与量とは、患者又は患畜において、有効成分の濃度が所望の応答をもたらすことが知られている濃度となる量である。投薬量としては、制御の難しい副作用を引き起こすことなく、治療する症状を最大限に阻害することになる量が好ましい。
【0226】
投与サイズについても、投与経路、投与時期、投与頻度や、化合物の投与に伴う可能性のある副作用及び所望の生理学的効果の有無、性質及び程度によって決定されるものである。
【0227】
本開示に係る化合物を投与する際に有用な医薬投与形態は以下のように説明される。
【0228】
ハードシェルカプセル剤
標準的な2ピースハードゼラチンカプセル毎に、粉末状の有効成分100mg、ラクトース150mg、セルロース50mg、ステアリン酸マグネシウム6mgを充填して、多数のカプセル単位を調製する。
【0229】
ソフトゼラチンカプセル剤
有効成分を可消化油(大豆油、綿実油、オリーブ油等)中に含ませて混合物を調製し、容積移送型ポンプを用いて溶かしたゼラチン内に注入することにより、有効成分を100mg含有するソフトゼラチンカプセルを形成する。カプセルを洗浄し、乾燥する。有効成分は、ポリエチレングリコール、グリセリン及びソルビトールの混合物に溶解させて、水混和性の薬剤混合物を調製することもできる。
【0230】
錠剤
有効成分100mg、コロイド状二酸化ケイ素0.2mg、ステアリン酸マグネシウム5mg、微晶質セルロース275mg、澱粉11mg、ラクトース98.8mgを含む投与単位となるように、多数の錠剤を従来の手順で調製する。飲みやすくしたり、エレガンス(簡潔さ)や安定性を向上させたり、吸収速度を遅延させたりするために、適宜水性又は非水性のコーティングを施してもよい。
【0231】
即放性錠剤/カプセル剤
これらは従来の方法や新規方法で製造される経口投与用固体投与形態である。これらの投与単位は、すぐに溶解して薬物を送達するので、水無しで経口摂取される。砂糖、ゼラチン、ペクチン、甘味料等の成分を含む液体に有効成分を混合する。これらの液体を凍結乾燥法や固体抽出法によって固体化して、固体状の錠剤やカプレット剤にする。医薬化合物は、粘弾性又は熱弾性を有する糖やポリマー又は発泡性成分と共に打錠することにより、水なしでもすぐに放出されることを目的とした多孔性マトリックスを製造してもよい。
【0232】
さらに、本開示の化合物は、点鼻薬、又は、経鼻用若しくは経口用の定量噴霧式吸入器の形態で投与することもできる。薬剤は、細かい霧状の点鼻液として、又は、エアロゾル状の粉末として送達される。
【0233】
本明細書において、「含む(含有する)(comprising)」という語(及びその文法的変化形)は、「有する(having)」又は「含む(包含する)(including)」という非限定的な意味で使用するものであり、「のみからなる(consisting only of)」という排他的な意味ではない。本開示において、“a”及び“the”は、単数だけでなく複数も包含すると理解される。
【0234】
なお、請求項で使用される用語が本明細書中で定義されていない場合、その用語には、少なくとも1つの刊行物や発行済み特許公報に開示されるような当業者における最も広い定義を与えるものとする。本明細書中で引用した全出版物、特許及び特許出願は、あらゆる目的のために、その個々の出版物、特許又は特許出願が具体的かつ個別に示されて参照により引用されるように参照により本明細書に引用される。矛盾がある場合は、本開示が優先される。
【0235】
本開示の上述の説明は本開示を例示し、説明するものである。また、本開示は好ましい実施形態のみを示し、説明したものであるが、上述の通り、種々の他の組み合わせ、改変及び条件において使用可能なものであり、本明細書で示した本発明の概念の範囲内において、上記教示及び/又は関連分野のスキルや知見に応じた変更又は改変が可能であることは理解されるべきである。
【0236】
さらに、本明細書において上述した実施形態は、本発明を実施するための、出願人の知る限り最良の実施形態を説明し、当業者が、特定の用途や応用で必要な種々の改変を施して上記実施形態や他の実施形態において本開示を利用できるよう意図したものである。従って、本明細書は、本発明を本明細書で開示した形態に限定することを意図していない。また、添付の特許請求の範囲は、代替可能な実施形態も含むと解されることを意図している。