特許第6041892号(P6041892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6041892充電装置、充電装置制御方法、及び周辺装置検出方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6041892
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】充電装置、充電装置制御方法、及び周辺装置検出方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/02 20160101AFI20161206BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20161206BHJP
   B60L 11/18 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   H02J7/02 B
   H02J7/00 P
   H02J7/02 V
   H02J7/00 301C
   H02J7/00 S
   B60L11/18 C
【請求項の数】14
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-547690(P2014-547690)
(86)(22)【出願日】2012年12月4日
(65)【公表番号】特表2015-502734(P2015-502734A)
(43)【公表日】2015年1月22日
(86)【国際出願番号】CN2012085875
(87)【国際公開番号】WO2013097583
(87)【国際公開日】20130704
【審査請求日】2014年6月19日
(31)【優先権主張番号】201110445376.X
(32)【優先日】2011年12月28日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512197733
【氏名又は名称】シェンゼェン ビーワイディー オート アールアンドディー カンパニー リミテッド
(73)【特許権者】
【識別番号】505327398
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD COMPANY LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シーンホゥイ
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,ジエンホワ
(72)【発明者】
【氏名】シェン,シヤオフオン
(72)【発明者】
【氏名】ニウ,カイホワ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,シヤオ
(72)【発明者】
【氏名】ホワーン,ジエンウエイ
(72)【発明者】
【氏名】ゾーン,チャオジエ
(72)【発明者】
【氏名】リウ,リン
【審査官】 吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−201198(JP,A)
【文献】 特開2011−114998(JP,A)
【文献】 特開平06−325830(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L1/00−3/12
7/00−13/00
15/00−15/42
H01M10/42−10/48
H02J7/00−7/12
7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電装置によって充電される周辺装置の検出方法であって、
前記充電装置に周辺装置が接続されたか否かを検出するステップと、
接続されたと検出した場合、前記充電装置及び周辺装置間の通信を可能とするステップと
第1メッセージを前記周辺装置に周期的に送信するステップと、
前記第1メッセージの送信を第1期間後に停止するステップと、
前記第1メッセージの送信を前記第1期間後に停止したことに応じて、前記周辺装置から第2期間内に第1報告が受信されたか否かを判定するステップと、
受信されたと判定した場合、前記周辺装置を充電するように前記充電装置を制御するステップと
を備える検出方法。
【請求項2】
前記第1メッセージの送信を前記第1期間後に停止したことに応じて、前記周辺装置から第2期間内に第1報告が受信されていない場合、エラーを表示するステップを更に備えること
を特徴とする請求項に記載の検出方法。
【請求項3】
前記第1報告を前記第2期間内に受信したということを表示するステップを更に備えること
を特徴とする請求項又はに記載の検出方法。
【請求項4】
前記第1メッセージが最後のメッセージであるか否かを判定するステップと、
最後のメッセージであると判定した場合、検出を終えることを表示するステップと
を更に備えることを特徴とする請求項までの何れか一つに記載の検出方法。
【請求項5】
前記第1メッセージが最後のメッセージでない場合、前記周辺装置に周期的に第2メッセージを送信するステップと、
前記第2メッセージの送信を前記第1期間後に停止するステップと、
前記第2メッセージの送信を前記第1期間後に停止したことに応じて、前記周辺装置から前記第2期間内に第2報告が受信されたか否かを判定するステップと、
受信されたと判定した場合、前記周辺装置を充電するために前記充電装置を制御するステップと
受信されていないと判定した場合、エラーを表示するステップと
を更に備えることを特徴とする請求項までの何れか一つに記載の検出方法。
【請求項6】
前記第1メッセージ又は第2メッセージは、充電能力のメッセージ、電流のメッセージ、及び定格電力のメッセージの内、一のメッセージであること
を特徴とする請求項からまでの何れか一つに記載の検出方法。
【請求項7】
前記周辺装置は電気自動車であること
を特徴とする請求項までの何れか一つに記載の検出方法。
【請求項8】
前記充電装置は電気自動車におけるバッテリ管理システムと通信すること
を特徴とする請求項までの何れか一つに記載の検出方法。
【請求項9】
周辺装置を充電する充電ガンと、
前記充電ガンが前記周辺装置に接続されたか否かを判定する接続判定部と、
前記充電ガンが前記周辺装置に接続されたとき、自装置と周辺装置との間の通信を可能とする低圧電源部と、
第1メッセージを前記周辺装置に周期的に送信する送信部と、
前記送信部における前記第1メッセージの送信を第1期間後に停止するタイミング部と、
前記送信部における前記第1メッセージの送信が第1期間後に停止されたことに応じて、前記周辺装置から第1報告を受信する受信部と、
前記送信部における前記第1メッセージの送信が停止された後、前記受信部が第2期間内に第1報告を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合、前記周辺装置を充電するために前記充電ガンを制御する制御部と
を備えることを特徴とする充電装置。
【請求項10】
前記第1メッセージが前記周辺装置に送信される最後のメッセージであるか否かを判断する判断部と、
前記第1メッセージが前記最後のメッセージでない場合、前記低圧電源部を再起動する再起動部と
を更に備え、
前記送信部は、前記低圧電源部が再起動された後、第2メッセージを前記周辺装置に周期的に送信するようにしてあり、
前記タイミング部は、前記送信部における前記第2メッセージの送信を第1期間後に停止するようにしてあり、
前記制御部は、前記送信部における前記第2メッセージの送信が停止された後、前記受信部が前記周辺装置から第2報告を第2期間内に受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合、前記周辺装置に充電するために前記充電ガンを制御するようにしてあること
を特徴とする請求項に記載の充電装置。
【請求項11】
前記第1メッセージ又は第2メッセージは、充電能力のメッセージ、電流のメッセージ、及び定格電力のメッセージの内、一のメッセージであること
を特徴とする請求項又は10に記載の充電装置。
【請求項12】
前記受信部が前記第1報告又は第2報告を前記第2期間内に受信したか否かを示す情報を表示する表示部を更に備えること
を特徴とする請求項11までの何れか一つに記載の充電装置。
【請求項13】
前記周辺装置は電気自動車であること
を特徴とする請求項12までの何れか一つに記載の充電装置。
【請求項14】
前記電気自動車におけるバッテリ管理システムと通信すること
を特徴とする請求項13に記載の充電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般的な電気機器に関する。より詳細には、充電装置、充電装置の制御方法、及び充電装置によって充電される周辺装置の検出方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動車は広く使用され、自動車に関する技術は急速に発展している。エネルギー危機に起因して、電気自動車は新たな競合的な代替手段となり、充電キャビネットも発達している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許公開第101740947号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の充電キャビネットは、異なる電気自動車における異なる充電要件を満たすことが必要であり、充電の失敗を導く虞があった。また、電気自動車の充電口のアノード及びカソードは、製造又は修理の後に反対に接続されることがあり、充電の異常が引き起こされる虞がある。従って、充電前に、当該充電口に対して高い欠陥検出性(high debugging)が必要とされる。しかしながら、従来の充電キャビネットは長大であるために移動に適さず、充電における欠陥を検出するために電気自動車を当該充電キャビネットまで移動させなければならず、不便であった。
【0005】
更に、従来の充電キャビネットは、充電口が異常であるか否かを検出できるだけであって、充電不良を判断することができないことを、本開示の発明者は発見した。従って、充電不良の出現箇所を確認するために専門家が充電キャビネットを検査する必要があり、時間と費用がかかる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示の更なる他の実施態様によれば、充電装置は、周辺装置を充電する充電ガンを備える。当該充電装置は、充電ガンが周辺装置に接続されたか否かを判定する接続判定部を備える。当該充電装置は、充電ガンが周辺装置に接続されたとき、充電装置と周辺装置との間の通信を可能とする低圧電源部を備える。当該充電装置は、第1メッセージを周辺装置に周期的に送信する送信部を備える。当該充電装置は、送信部における第1メッセージの送信が第1期間後に停止されたことに応じて、周辺装置から第1報告を受信する受信部を備える。当該充電装置は、送信部における第1メッセージの送信が停止された後、受信部が第2期間内に第1報告を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合、周辺装置を充電するために充電ガンを制御する制御部を備える。
【0011】
本開示の一の実施態様による充電装置は、自装置内に低圧電源を備え、自装置の動作及び周辺装置への充電を促進し得る。また、本開示における当該態様による充電装置は、周辺装置に充電する前に周辺装置への接続が正常であるか否かを自動的に検出するため、充電の安全性を高め得る。
【0012】
本開示の更なる他の実施態様によれば、充電装置によって充電される周辺装置の検出方法は、充電装置に周辺装置が接続されたか否かを検出するステップと、検出した場合、充電装置及び周辺装置間の通信を可能とするステップとを備える。当該検出方法は、第1メッセージを周辺装置に周期的に送信するステップと、第1メッセージの送信を第1期間後に停止するステップとを備える。当該検出方法は、第1メッセージの送信を第1期間後に停止したことに応じて、前記周辺装置から第2期間内に第1報告が受信されたか否かを判定するステップと、受信されたと判定した場合、前記周辺装置を充電するように前記充電装置を制御するステップとを備える。
【0013】
本開示の一の実施態様による、充電装置によって充電される周辺装置の検出方法は、充電装置及び周辺装置間の接続が正常であるか否かを検出し、充電の安全性を高め得る。
【0014】
本開示における更なる態様及び実施態様の効果は、以下の明細書によってある程度与えられ、明確となり、又は本開示の実施形態の実行により確認される。
【0015】
本開示におけるこれらとその他の態様及びその効果は、添付の図面を参照して以下の明細書を読むことにより明確にかつ容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本開示の第1の実施形態による充電装置を示すブロック図である。
図2】本開示の第2の実施形態による充電装置を示すブロック図である。
図3】本開示の第3の実施形態による充電装置を示すブロック図である。
図4】本開示の第4の実施形態による充電装置を示すブロック図である。
図5】本開示の実施形態による充電装置の制御方法を示すフローチャートである。
図6】本開示の実施形態による充電ガンによって充電される周辺回路の検出方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示の実施形態を詳細に説明する。ここで図面を参照して記載される実施形態は、説明及び例示であり、また、本開示の一般的な理解に用いられる。実施形態は、本開示に限定して解釈されるべきではない。同一又は同様の要素、及び同一又は同様の機能を有する要素には、本明細書を通して同様の参照番号が付される。
【0018】
本開示による充電装置は、添付図面を参照して記載される。
【0019】
図1は、本開示の第1の実施形態における充電装置のブロック図である。図1に示すように、充電装置10は、充電ガン110と、低圧補助電源120と、電源モジュール130と、制御モジュール140とを備える。制御モジュール140は、充電ガン110と、低圧補助電源120と、電源モジュール130とに各接続されている。また、充電ガン110は、接続確認部111と、受信部112とを有する。
【0020】
電源モジュール130は、交流(AC)電力を直流(DC)電力に変換するように構成されている。制御モジュール140は、自身に接続された回路に電力を供給するために、低圧補助電源120を制御する。
【0021】
接続確認部111は、充電ガン110が周辺装置(図示せず)に接続されていると判断したとき、制御モジュール140に接続確認信号を送信する。制御モジュール140は、接続確認信号を受信した後に受信部112へ第1要求を送出する。受信部112は、制御モジュール140から第1要求を受信すると、当該第1要求に応じて第1報告を制御モジュール140に送信する。制御モジュール140は、第1報告を受信した後に周辺装置に充電するために、交流電力を直流電力に変換するように電源モジュール130を制御する。
【0022】
他の実施形態として、制御モジュール140は、更に、第1要求が受信部112へ送信する最後の要求であるか否かを判断するように構成されてもよい。要求の数及び順序は、制御モジュール140によって事前に設定されている。第1要求が最後の要求でない場合、制御モジュール140は、更に、低圧補助電源120を再起動し、受信部112に第2要求を送出するようにしてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態においては、第1要求及び/又は第2要求は、メッセージを受信部112に送信することを停止するように構成されてもよいし、第1報告及び/又は第2報告は、タイムアウトを報告するように構成されてもよい。更に、当該メッセージは充電ガンの動作状態夫々に対応してもよい。また、当該メッセージは、限定は意図しないが、充電能力のメッセージ、電流のメッセージ及び、定格電力のメッセージを含んでもよい。換言すると、制御モジュール140は、接続確認部111から接続確認信号を受信した後に、第1メッセージ(例えば、電流のメッセージ)に対応する動作状態が正常か否かを検出するために、当該第1メッセージを送信することを停止してもよい。制御モジュール140は、所定の期間内に第1報告を受信した場合、第1メッセージに対応する動作状態が正常であると判定する。制御モジュール140はその後、周辺装置に充電するために、交流電力を直流電力に変換するように電源モジュール130を制御する。
【0024】
本開示の実施形態における充電装置は、電力を供給するために、自装置の低圧補助電源及び電源モジュールを用い、周辺装置の充電及び自装置の動作を促進し得る。更に、本開示の実施形態における充電装置は、周辺装置を充電する前に充電装置自身の状態を自動で検出する制御モジュールを使用するため、充電の安全性を高め得る。
【0025】
図2は、本開示の第2の実施形態における充電装置のブロック図である。図2に示されるように、第1の実施形態と第2の実施形態との相違は、第2の実施形態における充電装置が表示モジュール160及び漏電検出モジュール170を更に備えていることである。表示モジュール160は、制御モジュール140に指示するための項目を表示するように構成されている。漏電検出モジュール170は、制御モジュール140に接続され、充電装置10の漏電を検出するために、当該制御モジュール140によって制御される。
【0026】
いくつかの実施形態においては、表示モジュール160は、対話型インタフェースであってよい。例えば、表示モジュール160は、複数のパイロットランプを備えていてもよく、各パイロットランプは夫々、複数の動作状態夫々に対応している。動作状態が正常であるとき、対応するパイロットランプが点灯し、動作状態が不良であるとき、対応するパイロットランプが消灯する。従って、時間と費用とをかけることなく、使用者は動作状態におけるどの項目が不良であるかを平易に認識できる。
【0027】
図3は、本開示の第3の実施形態における充電装置のブロック図である。図3に示されたように、充電装置20は、充電ガン210と、接続判定部220と、低圧電源部230と、送信部240と、タイミング部250と、受信部260と、制御部270とを備える。
【0028】
充電ガン210は、周辺装置(図示せず)を充電するように構成されている。接続判定部220は、充電ガン210が周辺装置に接続されているか否かを判定するように構成されている。低圧電源部230は、充電ガン210が周辺装置と接続されているときに、充電装置20及び周辺装置間の通信を可能とするように構成されている。低圧電源部230は、通信するために十分な電力を周辺装置に供給するようにしてもよい。送信部240は、第1メッセージを周辺装置に周期的に送信するように構成されている。タイミング部250は、送信部240における第1メッセージの送信を第1期間後に停止するように構成されている。受信部260は、周辺装置から第1報告を受信するように構成されている。第1報告は、送信部240における第1メッセージの送信を第1期間後に停止することに応じて受信されるものである。制御部270は、送信部240における第1メッセージの送信が停止された後、受信部260が第2期間内に第1報告を受信したか否かを判定するように構成されている。制御部270は、受信したと判定した場合、周辺装置に充電するために充電ガン210を制御する。
【0029】
一の実施形態において、第1メッセージは充電能力のメッセージ、電流のメッセージ、定格電力のメッセージ等の一つであってもよく、各メッセージは動作状態に対応する。従って、送信部240における第1メッセージの送信が第1期間後に停止されたことに応じて、受信部20が第1報告を受信する場合、充電装置20及び周辺装置間の接続が正常であるということを示す。そのため、周辺装置への充電を実行することができる。
【0030】
一の実施形態において、周辺装置は電気自動車であってもよく、充電装置は例えばCAN(Control Area Network)により、電気自動車のバッテリ管理システムと通信してもよい。
【0031】
本開示の実施形態による充電ガンは、低圧電源部を内部に備え、充電装置の動作及び周辺装置への充電を促進し得る。また、本開示の実施形態による充電装置は、周辺装置に充電する前に周辺装置への接続が正常であるか否かを自動的に検出するため、充電の安全性を高め得る。
【0032】
図4は、本開示の第4の実施形態による充電装置のブロック図である。図4に示されるように、第3の実施形態と第4の実施形態との相違は、充電装置が更に、判断部280、再起動部290、及び表示部300を備えることである。判断部280は、第1メッセージが周辺装置に送信される最後のメッセージであるか否かを判断するように構成される。メッセージの数及び順番は事前に設定されている。再起動部290は、第1メッセージが最後のメッセージでない場合に、低圧電源部230を再起動するように構成される。また、送信部240は、低圧電源部230が再起動された後、第2メッセージを周辺装置に周期的に送信する。タイミング部250は、送信部240における第2メッセージの送信を第1期間の後に停止する。次いで、制御部270は、送信部240における第2メッセージの送信が停止された後、受信部260が第2期間内に周辺装置から第2報告を受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合、周辺装置に充電するために充電ガン210を制御する。第2メッセージは、充電能力のメッセージ、電流のメッセージ、及び定格電力のメッセージ等におけるメッセ―ジの内、一のメッセージであってもよい。また、第2メッセージは、第1メッセージとは異なる。
【0033】
表示部300は、受信部260が第2期間内に第1報告又は第2報告を受信したか否かを表す情報を表示するように構成されている。一の実施形態において、表示部300は、動作状態夫々に各対応する複数のパイロットランプを備えてもよい。動作状態が正常であるとき、対応するパイロットランプが点灯し、動作状態が不良であるとき、対応するパイロットランプが消灯する。従って、時間と費用とをかけることなく、使用者は動作状態の項目におけるどの項目が不良であるかを平易に認識することができる。
【0034】
充電装置の制御方法を、図5を参照して以下に示す。
【0035】
図5は、本開示の実施形態による充電装置の制御方法のフローチャートである。充電装置は、接続確認部及び受信部を有する充電ガンと、低圧補助電源と、交流電力を直流電力に変換するように構成された電源モジュールと、充電ガン、低圧補助電源、及び電源モジュールの夫々に接続された制御モジュールとを備える。図5に示されるように、充電装置の制御方法は以下のステップを備える。
【0036】
S11では、制御モジュールに接続された回路の電源を入れるために制御モジュール及び低圧補助電源を始動する。
S12では、充電ガンが周辺装置に接続されているか否かを判断する。
S13では、充電ガンは、周辺装置に接続されている場合、接続確認信号を制御モジュールに送信する。
S14では、制御モジュールは、接続確認信号を受信した後に受信部に第1要求を送信する。
一の実施形態において、第1要求は、受信部にメッセージを送信することを停止するように構成されている。当該メッセージは、充電ガンの動作状態夫々に対応していてもよく、限定の意図はないが、充電能力のメッセージ、電流のメッセージ、及び定格電力のメッセージを含んでもよい。換言すると、制御モジュールは、接続確認部から接続確認信号を受信した後に第1メッセージ(例えば、電流メッセージ)に対応する動作状態が正常か否かを検出するために、当該第1メッセージを受信ユニットに送信することを停止してもよい。
【0037】
S15では、制御モジュールにより、第1要求に応じて第1報告が受信部から受信されたか否かを判断する。
S16では、制御モジュールが受信部から第1報告を受信した場合、周辺装置に充電するために、交流電力を直流電力に変換するように制御モジュールにより電源モジュールを制御する。
一の実施形態では、第1報告はタイムアウトの報告である。制御モジュールは、所定の期間内にタイムアウトの報告を受信した場合、第1メッセージに対応する動作状態が正常であると判定し、周辺装置に充電するために、交流電力を直流電力に変換するように電源モジュールを制御する。
【0038】
本開示の他の実施形態においては、充電装置の制御方法は、更に、第1要求が受信部に送信された最後の要求であるか否かを判断するステップ(S17)を備える。要求の数及び順番は、事前に設定されている。最後の要求でないと判断された場合、制御モジュールは、第2要求を受信部に送信する(S18)。次いで、制御モジュールは、第2要求に応じて第2報告が受信されたか否かを判断する(S19)。制御モジュールは、第2要求に応じて第2報告を受信した場合、周辺装置を充電するために、交流電力を直流電力に変換するように電源モジュールを制御する(S110)。ここで、第2要求は受信部にメッセージを送信することを停止するように構成されてもよい。
【0039】
更に、一の実施形態においては、充電装置は制御モジュール指示するための項目を表示する表示モジュールを更に備えていてもよい。従って、時間と費用とをかけることなく、使用者は動作状態におけるどの項目が不良であるかを平易に認識できる。他の実施形態においては、充電装置は、更に、制御モジュールに接続された漏電検出モジュールを備えていてもよい。制御モジュールは、充電装置の漏電を検出するために漏電検出モジュールを制御する。従って、充電の安全性を更に高めることができる。
【0040】
本開示の実施形態による充電装置の制御方法は、充電装置が周辺装置の充電に適しているか否かを充電前に判断し、充電の安全性を高め得る。また、充電装置は、電力を供給するために低圧補助電源を備えることで、自装置の動作及び周辺装置への充電を促進し得る。
【0041】
充電装置によって充電される周辺装置の検出方法を、図6を参照して以下に記載する。
【0042】
図6は、本開示の実施形態による充電装置によって充電される周辺装置の検出方法を示すフローチャートである。図6に示されるように、充電装置によって充電される周辺装置の検出方法は、以下のステップを備える。
【0043】
S21では、充電装置が周辺装置に接続されたか否かを検出する。
一の実施形態では、周辺装置は電気自動車でもよい。
【0044】
S22では、充電装置が周辺装置に接続されている場合、充電装置及び周辺装置間の通信を可能とする。
通信のために十分な低圧が、周辺装置に供給されてもよい。
一の実施形態では、充電装置は電気自動車のバッテリ管理システムと例えばCANにより通信する。
【0045】
S23では、第1メッセージを周辺装置に周期的に送信する。周期的とは、例えば2秒間隔で一の第1メッセージを送信することである。
一の実施形態では、第1メッセージは充電能力のメッセージ、電流のメッセージ及び定格電力のメッセージの内、一のメッセージであってもよい。
【0046】
S24では、第1メッセージの送信を第1期間後に停止する。第1期間は例えば10秒間である。
S25では、第1メッセージの送信を第1期間後に停止したこと応じて、周辺装置から第2期間内に第1報告が受信されたか否かを判定する。
一の実施形態では、周辺装置は、第2期間内に第1要求を受信しなかった場合、第1報告を送信するように構成されている。第2期間とは、例えば4秒間である。換言すれば、第1報告が第2期間内に受信された場合、充電装置及び周辺装置間の接続が正常であるということを示し、周辺装置への充電を実行することができる。
【0047】
S26では、第1報告が、周辺装置から第2期間内に受信されたと判定した場合、周辺装置に充電するように充電装置を制御する。
【0048】
本開示の他の実施形態では、充電装置によって充電される周辺装置の検出方法は、更に、第1メッセージの送信を第1期間後に停止したことに応じて周辺装置から第2期間内に第1報告が受信されなかった場合、エラーを表示するステップ(S27)を備えてもよい。また、当該検出方法は、更に、第1報告が第2期間内に受信されたことを表示するステップ(S28)を備えてもよい。従って、時間と費用とをかけることなく、使用者は動作状態におけるどの項目が不良であるかを平易に認識できる。
【0049】
本開示の更なる他の実施形態では、充電装置によって充電される周辺装置の検出方法は、更に、第1メッセージが最後のメッセージであるか否かを判定するステップ(S29)を備えていてもよい。メッセージの数及び順番は事前に設定されている。第1メッセージが最後のメッセージである場合、検出を終えることを表示するステップを実行する(S210)。第1メッセージが最後のメッセージでない場合、第2メッセージを周辺装置に周期的に送信し(S211)、第2メッセージの送信を第1期間後に停止する(S212)。次いで、第2メッセージの送信を第1期間後に停止したことに応じて、周辺装置から第2期間内に第2報告が受信されたか否かを判定する(S213)。受信されたと判定した場合、周辺装置に充電するために充電装置を制御する(S214)。受信されていないと判定した場合、エラーを表示する(S215)。第2メッセージは、充電能力のメッセージ、電流のメッセージ、及び定格電力のメッセージの内、一のメッセージであってもよい。一の実施形態において当該方法は、更に、ステップ213の後、第2メッセージが最後のメッセージであるか否かを判断するステップを備えていてもよい。この種の判断は、所定の最後のメッセージとなるまで繰り返し行われる。
【0050】
本開示の実施形態による充電装置によって充電される周辺装置の検出方法は、充電装置及び周辺装置間の接続が正常であるか否かを検出し、充電の安全性を高め得る。
【0051】
当業者が、広範な発明の概念から離れることなく、上述の例に変更を加えることができることを理解されたい。従って、本開示は開示された特定の例に限定されないと解され、添付の特許請求の範囲によって規定される本開示の趣旨及び範囲内での変更を包含することが意図されている。
【0052】
関連出願の相互参照
本出願は、出願番号201110445376.Xとして、2011年12月28日に中国特許庁に出願された中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てが参照によってここに組み込まれる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6