【実施例】
【0163】
実施例1 構造式(I)の化合物の合成
本発明の化合物は、スキーム1に示した合成スキームに従って調製することができる。
【化6】
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【0164】
スキーム1に示した反応の特定の条件を以下の実施例で示す。
【0165】
化合物1
【化7】
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−78℃で冷却した5−フルオロ−2−メトキシ安息香酸(500mg、2.94mmol、Aldrich523097)のTHF溶液に、s−BuLi(4.60mL、1.40M、6.44mmol、2.2当量)およびTMEDA(0.97mL、6.47mmol、2.2当量)のTFH溶液を添加した。反応を、−78℃で2時間攪拌した。MeI(1.10mL、17.64mmol、6.0当量)を、反応混合物に滴下して添加した。反応を25℃まで、1時間かけて温め、25℃で1時間攪拌した。NaOH(6N、20mL)を添加した。得られた混合物を、t−ブチルメチルエーテル(20mL×2)で抽出した。水性層を、HCl(6N)によりpH1まで酸性化し、EtOAc(20mL×4)で抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、510mgの粗生成物1が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d7.06(dd,J=9.8,8.5Hz,1H)、6.75(dd,J=9.8,3.7Hz,1H),3.86(s,3H),2.34(d,J=2.4Hz,3H);MS(ESI)m/z185.12(M+H)。
【0166】
化合物2
【化8】
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塩化オキサル(0.95mL、11.10mmol、5.5当量)を、1(510mg、2.00mmol)のCH
2Cl
2溶液(15mL、無水)に添加した。DMF(0.1mL)を得られた混合物に添加した。反応を、25℃で1時間攪拌し、濃縮した。得られた固体を、15mLの無水CH
2Cl
2に再溶解した。フェノール(520mg、5.50mmol、2.8当量)、DMAP(670mg、5.6mmol、2.8当量)およびトリエチルアミン(1.90mL、13.90mmol、7.0当量)を、反応混合物に添加した。反応を、25℃で12時間攪拌し、濃縮した。EtOAcおよびH
2Oを、残渣に添加した。有機層を、NaOH(1N)、H
2Oおよび塩水で洗い、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮した。シリカゲル(40:1ヘキサン/EtOAc)でのフラッシュクロマトグラフィーで、400mgの化合物2が得られた(2工程で52%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d7.47−7.41(m,2H),7.31−7.24(m,3H),7.08(dd,J=9.2,9.2Hz,1H),6.77(dd,J=9.2,3.7Hz,1H),3.88(s,3H),2.36(d,J=2.3Hz,3H);MS(ESI)m/z261.12(M+H)。
【0167】
化合物3
【化9】
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BBr
3(1.85mL、1M、1.85mmol、1.2当量)を、2(400mg、1.54mmol)のCH
2Cl
2溶液(8mL)に−78℃で添加した。反応を、−78℃から25℃まで1.5時間攪拌し、飽和NaHCO
3で急冷し、濃縮した。EtOAcおよびH
2Oを、反応混合物に添加した。水性層を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、360mgの粗生成物3が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d10.66(s,1H),7.50−7.44(m,2H),7.36−7.31(m,1H),7.26−7.18(m,3H),6.86(dd,J=9.3,4.9Hz,1H),2.60(d,J=2.4Hz,3H);MS(ESI)m/z245.11(M−H)。
【0168】
化合物4
【化10】
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Boc
2O(350mg、1.60mmol、1.1当量)およびDMAP(20mg、0.16mmol、0.1当量)を、粗生成物3(360mg)のCH
2Cl
2溶液に添加した。反応を、25℃で1.5時間攪拌し、濃縮した。シリカゲル(35:1ヘキサン/EtOAc)でのフラッシュクロマトグラフィーで、400mgの化合物4が得られた(2工程で94%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d7.46−7.41(m,2H),7.31−7.23(m,3H)7.18(dd,J=8.8,8.7Hz,1H)、7.10(dd,J=8.8,4.4Hz,1H)、2.41(d,J=2.3Hz,3H),1.44(s,9H);MS(ESI)m/z345.18(M−H)。
【0169】
化合物5
【化11】
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4(487mg、1.40mmol、2.0当量)のTHF溶液を、LDA(6.30mL、10重量%、4.20mmol、6.0当量)およびTMEDA(1.70mL、11.20mmol、16.0当量)のTHF溶液(5mL)に、−78℃で添加した。反応を、−78℃で5分間攪拌した。エノン(339mg、0.70mmol、1.0当量)のTHF溶液を、反応混合物に滴下して添加した。反応を、−78℃から25℃まで1時間攪拌し、飽和NH
4Clで急冷し、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:4.0mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって80→100%B、質量分析計直結(mass−directed)の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。6.3〜8.0分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、室温でロータリエバポレータで濃縮して、アセトニトリルの大半を除去した。得られた大半の水溶液を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、185mgの純粋な5が得られた(35%)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)d15.67(s,1H),7.51−7.46(m,2H),7.39−7.29(m,3H),7.21(dd,J=8.9,8.9Hz,1H),7.03(dd,J=8.9,4.0Hz,1H),5.34(s,2H),3.93(d,J=10.4Hz,1H),3.30−3.21(m,1H),3.10−3.00(m,1H),2.57−2.41(m,3H),2.48(s,6H),2.17−2.12(m,1H),1.53(s,9H),0.82(s,9H),0.26(s,3H),0.12(s,3H);MS(ESI)m/z735.45(M+H)。
【0170】
化合物6
【化12】
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水性HF(3mL、48%)およびTFA(4μL)を、ポリプロピレン管中5(210mg、0.29mmol)のCH
3CN溶液(7mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で、18時間攪拌した。得られた混合物をK
2HPO
4水溶液(21g、150mLの水に溶解したもの)に注いだ。混合物をEtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、180mgの粗生成物6が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d14.64(s,1H),11.47(s,1H),7.49−7.45(m,2H),7.39−7.32(m,3H),7.14(dd,J=9.2,8.8Hz,1H),6.77(dd,J=9.2,4.3Hz,1H),5.36(s,2H),3.68(d,J=3.7Hz,1H),3.09(dd,J=15.6,4.6Hz,1H),3.02−2.92(m,1H),2.84−2.79(m,1H),2.49(s,6H),2.34−2.22(m,1H),2.09−2.02(m,1H),1.55−1.44(m,1H);MS(ESI)m/z521.30(M+H)。
【0171】
化合物7
【化13】
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パラジウム炭素(35mg、10重量%)を、粗生成物6(180mg)のMeOH/ジオキサン溶液(4mL/4mL)に添加した。反応を、水素でパージし、H
2(バルーン)下、25℃で1時間攪拌した。反応混合物を、小セライトプラグを通してろ過した。ろ液を濃縮したところ、粗生成物が得られた。Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl/水、溶媒B:CH
3CN、注入量:4.0mL(0.05N HCl/水)、グラジエント:15分にわたって0→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。6.4〜8.2分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、51mgの化合物7が得られた(2工程で41%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.26(dd,J=9.2,9.2Hz,1H),6.80(dd,J=9.2,4.3Hz,1H),4.09(br s,1H),3.14(dd,J=15.0,4.6Hz,1H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),3.09−2.91(m,2H),2.31−2.18(m,2H),1.68−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z433.28(M+H)。
【0172】
化合物8
【化14】
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HNO
3(8.5μL、69%)およびH
2SO
4(0.5mL)を、7(51mg、0.12mmol)のH
2SO
4溶液(1mL)に、0℃で添加した。反応を、0℃で30分間攪拌した。得られた混合物を、激しく攪拌したジエチルエーテル(60mL)に滴下して添加した。懸濁液を、小セライトパッドを通してろ過し、数回さらにジエチルエーテルで洗った。セライトパッドを、溶離液が無色になるまで、MeOHで洗った。黄色のMeOH溶離液を集め、減圧下で濃縮したところ、粗生成物8が得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.03(d,J=8.5Hz,1H),4.09(br s,1H),3.50−2.97(m,3H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.46−2.36(m,1H),2.29−2.20(m,1H),1.71−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z478.20(M+H)。
【0173】
化合物9
【化15】
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パラジウム炭素(12mg、10重量%)を、粗生成物8のMeOH溶液(4mL)に添加した。反応を、水素でパージし、H
2(バルーン)下、25℃で2時間攪拌した。触媒を、小セライトパッドを通してろ過した。ろ液を濃縮したところ、粗生成物9が得られた。Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:4.0mL(0.05N HCl/水)、グラジエント:15分にわたって0→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。5.0〜6.6分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、43mgの純粋な9が得られた(2工程で81%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.43(d,J=8.5Hz,1H),4.11(br s,1H),3.22−3.16(m,1H),3.15−3.08(m,1H),3.06−2.95(m,1H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.40−2.31(m,1H),2.28−2.21(m,1H),1.71−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z448.24(M+H)。
【0174】
化合物11
【化16】
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塩酸2−t−ブチルアミノアセチルクロリド(4.2mg、0.022mmol、2.0当量)を、9(5mg、0.011mmol)のDMF溶液(0.1mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で30分間攪拌した。反応混合物を、0.05N HCl(2mL)で希釈し、Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、グラジエント:20分にわたって0→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムへ注入した。6.4〜7.0分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、3.9mgの純粋な11が得られた(62%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=11.0Hz,1H),4.11(br s,1H),4.09(s,2H),3.22−2.86(m,3H),3.05(s,3H),2.97(s,3H),2.33−2.20(m,2H),1.69−1.57(m,1H),1.42(s,9H);MS(ESI)m/z561.39(M+H)。
【0175】
化合物32
【化17】
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無水Na
2CO
3(16mg、0.15mmol、5.5当量)を、9(12mg、0.027mmol)の無水DMPU/アセトニトリル(150μL/50μL)溶液に添加した。ブロモアセチルブロミド(2.8μL、0.032mmol、1.2当量)を、混合物に添加した。反応を、25℃で10分間攪拌した。LC/MS分析により、中間体10の完全な形成が示された。アゼチジン(36μL、0.54mmol、20当量)を、反応混合物に添加した。反応を、25℃で2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、HCl(MeOH中0.5N、0.7mL)で酸性化した。得られた混合物を、激しく攪拌したジエチルエーテル(10mL)に滴下して添加した。懸濁液を、小セライトパッドを通してろ過し、数回さらにジエチルエーテルで洗った。セライトパッドを、溶離液が無色になるまで、MeOHで洗った。黄色のMeOH溶離液を集め、減圧下で濃縮したところ、粗生成物32が得られた。Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.0mL(0.05N HCl/水)、グラジエント:30分にわたって10→20%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。10.8〜12.5分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、2.0mgの純粋な32が得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.18(d,J=11.0Hz,1H),4.41−4.31(m,2H),4.32(s,2H),4.24−4.13(m,2),4.08(br s,1H),3.18−2.86(m,3H),3.03(s,3H),2.95(s,3H),2.71−2.57(m,1H),2.54−2.42(m,1H),2.33−2.16(m,2H),1.69−1.57(m,1H);MS(ESI)m/z545.20(M+H)。
【0176】
化合物11の合成における2−t−ブチルアミノアセチルクロリドを適切なハロゲン化アシルに、化合物32の合成におけるアゼチジンを環状アミンに代えて、化合物12〜31および化合物33〜46を、化合物11または32と同様にして調製した。
【0177】
化合物12
【化18】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=11.2Hz,1H),4.08(s,3H),3.17−2.97(m,11H),2.31(dd,J=14.8,14.8Hz,1H),2.24(ddd,J=14.0,5.2,2.8Hz,1H),1.79−1.72(m,2H),1.66(ddd,J=13.6,13.6,13.6Hz,1H),1.05(t,J=7.2Hz,3H);MS(ESI)m/z547.2(M+H)。
【0178】
化合物13
【化19】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=11.2Hz,1H),4.08(s,3H),3.16−2.97(m,11H),2.30(dd,J=14.8,14.8Hz,1H),2.24(ddd,J=14.4,5.2,2.8Hz,1H),1.75−1.69(m,2H),1.66(ddd,J=13.6,13.6,13.6Hz,1H),1.49−1.41(m,2H),1.01(t,J=7.2Hz,3H);MS(ESI)m/z561.2(M+H)。
【0179】
化合物14
【化20】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.21(d,J=11.2Hz,1H),4.08(s,1H),4.06(s,2H),3.16−2.96(m,11H),2.28(dd,J=14.8,14.8Hz,1H),2.22(ddd,J=14.4,5.2,2.8Hz,1H),1.77−1.71(m,2H),1.66(ddd,J=14.0,14.0,14.0Hz,1H),1.43−1.35(m,6H),0.93(t,J=7.2Hz,3H);MS(ESI)m/z589.2(M+H)。
【0180】
化合物15
【化21】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=10.8Hz,1H),4.09(s,2H),4.07(s,1H),3.15−2.95(m,11H),2.29(dd,J=14.4,14.4Hz,1H),2.25(ddd,J=14.4,5.2,2.8Hz,1H),1.66(ddd,J=13.2,13.2,13.2Hz,1H),1.10(s,9H);MS(ESI)m/z575.2(M+H)。
【0181】
化合物16
【化22】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.08(s,2H),4.01−3.89(m,1H),3.50−3.42(m,1H),3.20−2.84(m,9H),2.30(at,J=14.7Hz,1H),2.23−2.15(m,1H),1.70−1.58(m,1H),1.37(d,J=6.7Hz,6H);MS(ESI)m/z547.25(M+H)。
【0182】
化合物17
【化23】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.20(s,2H),4.09(br s,1H),3.19−3.13(m,1H),3.12−2.89(m,2H),2.89−2.38(m,1H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.35−2.19(m,2H),1.71−1.59(m,1H),0.95(br s,2),0.94(br s,2);MS(ESI)m/z545.37(M+H)。
【0183】
化合物18
【化24】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=10.8Hz,1H),4.09(s,3H),3.68−3.61(m,1H),3.16−2.97(m,9H),2.29(dd,J=14.4,14.4Hz,1H),2.25(ddd,J=14.4,5.2,2.8Hz,1H),2.20−2.12(m,2H),1.98−1.91(m,2H),1.75−1.68(m,4H),1.66(ddd,J=13.6,13.6,13.6Hz,1H);MS(ESI)m/z573.1(M+H)。
【0184】
化合物19
【化25】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.26(d,J=11.0Hz,1H),4.09(br s,3H),3.19−2.93(m,5H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.35−2.26(m,1H),2.25−2.18(m,1H),2.14−2.02(m,1H),1.71−1.59(m,1H),1.07(d,J=6.7,6H);MS(ESI)m/z561.24(M+H)。
【0185】
化合物20
【化26】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.11(s,2H),4.08(br s,1H),3.22−2.92(m,5H),3.03(s,3H),2.95(s,3H),2.33−2.24(m,1H),2.24−2.17(m,1H),1.69−1.58(m,1H),1.17−1.07(m,1H),0.77−0.71(m,2H),0.46−0.40(m,2H);MS(ESI)m/z559.23(M+H)。
【0186】
化合物21
【化27】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=11.0Hz,1H),4.12(s,2H),4.09(s,1H),3.72−3.67(m,2H),3.43(s,3H),3.19−2.92(m,11H),2.35−2.18(m,2H)1.71−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z563.23(M+H)。
【0187】
化合物22
【化28】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=11.0Hz,1H),4.22(s,2H),4.14−4.05(m,3H),3.18−2.84(m,9H),2.34−2.17(m,2H),1.70−1.57(m,1H);MS(ESI)m/z587.28(M+H)。
【0188】
化合物23
【化29】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.24(s,2H),4.09(s,1H),3.14−2.93(m,15H),2.24−2.18(m,2H),1.65(dt,J=13.4,11.6Hz,1H);MS(ESI)m/z533.17(M+H)。
【0189】
化合物24
【化30】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=10.4Hz,1H),4.29(d,J=16.5Hz,1H),4.18(d,J=15.9Hz,1H),4.09(s,1H),3.19−2.89(m,14H),2.36−2.17(m,2H),1.70−1.58(m,1H),1.38(t,J=7.32Hz,3H);MS(ESI)m/z547.25(M+H)。
【0190】
化合物25
【化31】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.21(d,J=10.8Hz,1H),4.25(s,2H),4.10(s,1H),3.35(t,J=7.2Hz,3H),3.34(t,J=7.2Hz,3H),3.13−2.99(m,9H),2.31(dd,J=14.8,14.8Hz,1H),2.27(ddd,J=14.8,5.2,2.8Hz,1H),1.78−1.74(m,2H),1.68(ddd,J=13.6,13.6,13.6Hz,1H),1.38(t,J=7.2Hz,6H);MS(ESI)m/z561.2(M+H)。
【0191】
化合物26
【化32】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=11.2Hz,1H),4.10(s,3H),3.16−2.96(m,11H),2.31(dd,J=14.4,14.4Hz,1H),2.24(ddd,J=14.4,5.2,2.8Hz,1H),1.78−1.71(m,2H),1.66(ddd,J=14.0,14.0,14.0Hz,1H),1.45−1.38(m,4H),0.98(t,J=7.2Hz,3H);MS(ESI)m/z575.2(M+H)。
【0192】
化合物27
【化33】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=10.8Hz,1H),4.09(s,3H),3.59(t,J=5.6Hz,2H),3.40(s,3H),3.23(t,J=5.6Hz,2H),3.15−2.94(m,9H),2.32(dd,J=15.2,15.2Hz,1H),2.24(ddd,J=14.0,5.2,2.8Hz,1H),2.08−2.02(m,2H),1.66(ddd,J=15.2,15.2,15.2Hz,1H);MS(ESI)m/z577.2(M+H)。
【0193】
化合物28
【化34】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=10.8Hz,1H),4.32(d,J=8.0Hz,1H),4.21(d,J=8.0Hz,1H),4.10(s,1H),3.18−2.99(m,9H),3.01(s,3H),2.33(dd,J=14.8,14.8Hz,1H),2.29(ddd,J=15.2,5.2,2.8Hz,1H),1.78−1.74(m,2H),1.88−1.81(m,2H),1.68(ddd,J=15.6,15.6,15.6Hz,1H),1.08(t,J=7.2Hz,3H);MS(ESI)m/z561.2(M+H)。
【0194】
化合物29
【化35】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=10.8Hz,1H),4.10(s,3H),3.18−2.98(m,11H),2.31(dd,J=14.8,14.8Hz,1H),2.26(ddd,J=14.4,5.2,2.8Hz,1H),1.78−1.74(m,2H),1.66(ddd,J=13.6,13.6,13.6Hz,1H),1.42−1.30(m,8H),0.94(t,J=6.8Hz,3H);MS(ESI)m/z603.2(M+H)。
【0195】
化合物30
【化36】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.32(d,J=10.4Hz,1H),7.38−7.34(m,2H),7.10−7.06(m,3H),4.17(s,2H),4.10(s,1H),3.18−2.99(m,11H),2.29(dd,J=15.6,15.6Hz,1H),2.25(ddd,J=14.8,5.2,2.8Hz,1H),1.66(ddd,J=14.8,14.8,14.8Hz,1H);MS(ESI)m/z581.1(M+H)。
【0196】
化合物31
【化37】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=10.8Hz,1H),4.36(d,J=8.0Hz,1H),4.21(d,J=8.0Hz,1H),4.10(s,1H),3.68−3.61(m,1H),3.18−2.98(m,9H),3.00(s,3H),2.29(dd,J=14.4,14.4Hz,1H),2.20−2.10(m,3H),1.96−1.89(m,2H),1.78−1.68(m,4H),1.66(ddd,J=14.4,14.4,14.4Hz,1H);MS(ESI)m/z587.2(M+H)。
【0197】
化合物33
【化38】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.20(d,J=11.0Hz,1H),5.54−5.33(m,2H),4.71−4.37(m,4H),4.40(s,2H),4.06(br s,1H),3.17−2.92(m,3H),2.99(s,6H),2.33−2.24(m,1H),2.23−2.16(m,1H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z563.20(M+H)。
【0198】
化合物34
【化39】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.22(d,J=11.0Hz,1H),4.33(s,2H),4.10(s,1H),3.83−3.72(m,2H),3.25−2.89(m,12H),2.32−2.00(m,6H),1.69−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z559.39(M+H)。
【0199】
化合物35
【化40】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=11.0Hz,1H),5.54−5.31(m,1H),4.39−4.20(m,2H),4.09−4.01(m,1H),3.40−3.30(m,2H),3.09−2.89(m,12H),2.50−2.34(m,2H),2.34−2.25(m,1H),2.24−2.16(m,1H),1.71−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z577.32(M+H)。
【0200】
化合物36
【化41】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=10.4Hz,1H),5.57−5.37(m,1H),4.47−4.33(m,2H),4.15−3.87(m,2H),3.72−3.40(m,1H),3.17−2.83(m,12H),2.55−2.34(m,2H),2.33−2.18(m,2H),1.69−1.57(m,1H);MS(ESI)m/z577.37(M+H)。
【0201】
化合物37
【化42】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.28(d,J=10.7Hz,1H),4.08(s,1H),4.00−3.91(m,2H),3.09−2.57(m,18H),3.26−3.18(m,3H),2.49−2.34(m,2H),2.35−2.06(m,2H),1.72−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z602.37(M+H)。
【0202】
化合物38
【化43】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.46−4.32(m,2H),4.26−4.16(m,1H),4.08(s,2H),4.00−3.72(m,2H),3.18−2.91(m,16H),2.68−2.56(m,1H),2.51−2.39(m,1H),2.34−2.24(m,1H),2.23−2.17(m,1H),1.70−1.57(m,1H);MS(ESI)m/z602.37(M+H)。
【0203】
化合物39
【化44】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=11.0Hz,1H),4.62−4.54(m,1H),4.48−4.24(m,2H),4.08(s,1H),3.99−3.69(m,3H),3.50−3.40(m,1H),3.17−2.90(m,9H),2.44−2.11(m,4H),2.10−2.00(m,1H),1.69−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z575.27(M+H)。
【0204】
化合物40
【化45】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=11.0Hz,1H),4.62−4.54(m,1H),4.50−4.38(m,1H),4.37−4.27(m,1H),4.10(s,1H),3.99−3.70(m,3H),3.50−3.40(m,1H),3.24−2.84(m,9H),2.40−2.11(m,4H),2.10−2.01(m,1H),1.70−1.57(m,1H);MS(ESI)m/z575.33(M+H)
【0205】
化合物41
【化46】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=11.0Hz,1H),4.54(d,J=16.5Hz,1H),4.26(d,J=15.9Hz,1H),4.09(s,1H),3.95−3.81(m,2H),3.81−3.75(m,1H),3.69−3.62(m,1H),3.35(s,3H),3.23−2.92(m,9H),2.35−2.04(m,6H),1.91−1.80(m,1H),1.71−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z603.35(M+H)。
【0206】
化合物42
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.55(d,J=16.5Hz,1H),4.27(d,J=16.5Hz,1H),4.10(s,1H),3.95−3.82(m,2H),3.81−3.75(m,1H),3.70−3.63(m,1H),3.38(s,3H),3.20−2.92(m,9H),2.35−2.02(m,6H),1.92−1.80(m,1H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z603.41(M+H)。
【0207】
化合物43
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.22(d,J=11.0Hz,1H),4.19(s,2H),4.09(s,1H),3.65−3.58(m,2H),3.19−2.92(m,10H),2.34−2.18(m,2H),2.02−1.79(m,6H),1.69−1.50(m,2H);MS(ESI)m/z573.35(M+H)。
【0208】
化合物44
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.28(s,2H),4.03−4.00(m,2H),3.94−3.81(m,2H),3.68−.3.55(m,2H),3.20−2.88(m,12H),2.36−2.18(m,2H),1.71−1.57(m,1H);MS(ESI)m/z575.37(M+H)。
【0209】
化合物45
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD,ジアステオマーの2:1混合物)d8.25(d+d,J=11.0Hz,1H),4.29,4.24(s+s,2H),4.08(s+s,1H),4.01−3.92(m+m,3H),3.20−2.62(m+m,13H),2.35−2.16(m+m,3H),1.83−1.46(m+m,5H);MS(ESI)m/z599.36(M+H)。
【0210】
化合物46
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.29(d,J=11.0Hz,1H),7.41(s,5H),4.50−4.37(m,2H),4.05(s,1H),3.95−3.81(m,2H),3.40−3.37(m,1H),3.24−3.15(m,3H),3.10−2.70(m,9H),2.36−2.25(m,1H),2.25−2.16(m,1H),1.72−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z607.34(M+H)。
【0211】
化合物47
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.15(d,J=10.8Hz,1H),4.00(s,1H),3.99(s,2H),3.10−2.87(m,11H),2.32−2.12(m,2H),1.59−1.51(m,1H),1.26(t,J=7.2Hz,3H);MS(ESI)m/z533.1(M+H)。
【0212】
化合物48
【化53】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.15(d,J=11.2Hz,1H),4.00(s,1H),3.96(s,2H),3.08−2.87(m,11H),2.70−2.61(m,1H),2.23−2.09(m,4H),1.97−1.75(m,4H),1.59−1.51(m,1H);MS(ESI)m/z572.2(M+H)。
【0213】
化合物49
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.26(d,J=10.8Hz,1H),4.10(s,3H),3.21−2.97(m,11H),2.35−2.20(m,2H),2.15−2.05(m,1H),1.98−1.82(m,2H),1.77−1.61(m,5H),1.35−1.26(m,2H);MS(ESI)m/z587.1(M+H)。
【0214】
化合物50
【化55】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.26(d,J=10.8Hz,1H),4.16(s,1H),4.14(s,2H),3.20−2.95(m,11H),2.32−2.20(m,2H),1.88−1.59(m,6H),1.39−1.21(m,4H),1.12−1.02(m,2H);MS(ESI)m/z601.1(M+H)。
【0215】
化合物51
【化56】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.14(d,J=10.8Hz,1H),4.00(s,1H),3.88(s,2H),3.77−3.73(m,1H),3.09−2.87(m,9H),2.29−2.10(m,6H),1.88−1.81(m,2H),1.59−1.50(m,1H);MS(ESI)m/z559.1(M+H)。
【0216】
化合物52
【化57】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=10.8Hz,1H),4.10(s,3H),3.17−2.97(m,9H),2.32−2.09(m,4H),1.92−1.85(m,2H),1.75−1.63(m,2H),1.43−1.26(m,6H);MS(ESI)m/z587.2(M+H)。
【0217】
化合物53
【化58】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.20(d,J=11.2Hz,1H),8.16(d,J=2.4Hz,1H),8.06(d,J=5.2Hz,1H),7.85−7.78(m,2H),4.27(s,2H),4.11(s,1H),3.18−2.98(m,9H),2.32−2.21(m,2H),1.70−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z582.2(M+H)。
【0218】
化合物54
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=11.0Hz,1H),4.31(s,2H),4.11(s,1H),3.22−2.88(m,9H),2.36−2.16(m,2H),1.70−1.56(m,1H),1.44(s,9H);MS(ESI)m/z577.41(M+H)。
【0219】
化合物55
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.15(d,J=10.8Hz,1H),4.65(t,J=4.8Hz,2H),4.08(s,2H),4.00(s,1H),3.45(t,J=4.4Hz,1H),3.38(t,J=5.6Hz,1H),3.20−2.87(m,9H),2.25−2.09(m,2H),1.59−1.50(m,1H);MS(ESI)m/z551.0(M+H)。
【0220】
化合物56
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=11.2Hz,1H),6.39(tt,J=53.6,3.2Hz,1H),4.24(s,2H),4.13(s,1H),3.71(td,J=15.2,2.8Hz,2H),3.19−2.91(m,9H),2.33−2.24(m,2H),1.70−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z569.0(M+H)。
【0221】
化合物57
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.21(d,J=10.8Hz,1H),4.01(s,1H),3.85(s,2H),3.73(s,3H),3.59−3.51(m,1H),3.12−2.87(m,9H),2.23−2.12(m,2H),1.88−1.50(m,9H);MS(ESI)m/z559.1(M+H)。
【0222】
化合物58
【化63】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(d,J=10.8Hz,1H),4.48(s,2H),4.12(s,1H),4.10−4.07(m,2H),3.93−3.86(m,2H),3.19−2.90(m,9H),2.79−2.67(m,2H),2.37−2.21(m,2H),1.59−1.51(m,1H);MS(ESI)m/z595.0(M+H)。
【0223】
実施例2 R
1およびR
2が、結合する窒素原子と併せて、単環式または二環式ヘテロアリールを形成する構造式(I)の化合物の合成
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
以下の化合物をスキーム2に従って調製した。
【0224】
化合物2−1
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
250mLの丸底フラスコに、化合物3(14.47g、56.30mmol、1.0当量、粗生成物)、テトラブチルアンモニウムブロミド(0.90g、2.80mmol、0.05当量)、1,2−ジクロロエタン(60mL)および水(60mL)を添加した。透明な二層を20℃の水浴中で冷やした。硝酸(7.2mL、70重量%、112.60mmol、2.0当量)を添加した。添加後、反応温度を26℃まで徐々に上げた。反応を、室温で一晩(19時間)攪拌した。TLC(ヘプタン/EtOAc=9.5/0.5)によれば、反応が完了したことが示された。有機層を分離し、水(60mL×2)および塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を除去したところ、褐色の油として化合物2−1が得られ、静置により固化した(17.71g、定量)。粗生成物を次の工程に直接用いた。
【0225】
化合物2−2
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
250mLの丸底フラスコに、化合物2−1(17.7g、56.30mmol、1.0当量)、アセトン(177mL)、無水炭酸カリウム(15.6g、113.00mmol、2.0当量)およびヨウ化カリウム(0.47g、2.80mmol、0.05当量)を添加した。室温で攪拌した懸濁液に、臭化ベンジル(7.03mL、59.10mmol、1.05当量)を添加した。懸濁液を、56℃まで4時間加熱した。TLC(ヘプタン/EtOAc=9/1)によれば、反応が完了したことが示された。固体をろ過により除去し、アセトン(30mL)で洗った。ろ液を濃縮してペーストとした。ペーストをメチルt−ブチルエーテル(MTBE、120mL)と水(80mL)に分離した。有機層を水(80mL)および塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して、褐色の油として化合物2−2が得られた(21.09g、98%)。粗生成物を次の工程に直接用いた。
【0226】
化合物2−3
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
1Lの丸底フラスコに、化合物2−2(21.08g、55.40mmol、1.0当量)およびTHF(230mL)を添加した。溶液を、冷水浴で10℃まで冷やした。水(230mL)を含む他の500mLの丸底フラスコに、次亜硫酸ナトリウム(Na
2S
2O
4、56.7g、276.80mmol、5.0当量)を、攪拌しながら徐々に添加した。次亜硫酸ナトリウムの水溶液を、化合物2−2のTHF溶液に添加した。添加後、温度を、10℃から20.4℃に即時に上げた。冷水浴を、一晩かけて室温まで徐々に温めながら、黄色の懸濁液を攪拌したところ、オレンジ色の濁った溶液が得られた。この間の反応温度は、15℃〜19℃であった。TLC(ヘプタン/EtOAc=9/1)によれば、反応が完了したことが示された。オレンジ色の濁った溶液を、EtOAc(460mL)で希釈した。有機層を、水(150mL×2)および塩水で洗い、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮して、褐色の油として、粗生成物が得られた。粗生成物を、ヘプタンEtOAc9/1で溶離したフラッシュシリカゲルカラムにより精製したところ、所望の生成物2−3が得られた(15.83g、80%、3工程)。
【0227】
化合物2−4
【化68】
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NMP溶液(50mL)に、アニリン2−3(10.02g、28.5mmol、1当量)、臭化アリル(7.65mL、85.5mmol、3当量)および炭酸カリウム(11.79g、85.5mmol、3当量)を添加した。ヨウ化カリウム(994.8mg、6mmol、0.2当量)を添加し、反応混合物を窒素下に置き、100℃まで加熱した。16時間後、反応を冷やし、水(60mL)で希釈し、EtOAc(75mL、次に、2×50mL)で抽出した。結合した有機抽出物を、水(2×35mL)で洗い、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。シリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(RediSep、125g、グラジエント、ヘキサン中1−6%EtOAc)により、10.97gの純粋な2−4が得られた(89%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d7.42−7.30(m,7H),7.42−7.20(m,1H),7.00(d,J=8.5Hz,2H),6.72(d,J=11.0HZ,1H),5.77−5.70(m,2H),5.20−5.12(m,6H),3.81(d,J=6.1Hz,4H),2.26(s,3H);MS(ESI)m/z432.34(M+H)。
【0228】
化合物2−5
【化69】
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2−4(875mg、2.03mmol、1.25当量)のTHF溶液(6.5mL)を、THF(0.051M、2.03mmol、40mL、1.25当量)およびTMEDA(304μL、2.03mmol、1.25当量)の新たに調製したLDA溶液(0.051M、2.03mmol、40mL、1.25当量)に−78℃で添加した。反応を、−78℃で15分間攪拌した。エノン(784mg、1.62mmol、1.0当量)のTHF溶液(6.5mL)を、反応混合物に滴下して添加した後、LHMDS溶液(THF中1.0M、2.03mL、2.03mmol、1.25当量)を添加した。反応を、−78℃から−10℃まで1時間攪拌し、飽和NH
4Cl(6mL)で急冷し、25℃まで温めた。溶液を、飽和NH
4Cl(20mL)に注ぎ、EtOAc(2×75mL)で抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:4×3.6−4.2mL(CH
3CN)、グラジエント:12分にわたって88→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。6.6〜10.6分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、凍結乾燥したところ、552mgの純粋な2−5が得られた(41%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d16.22(s,1H),7.49−7.47(m,4H),7.37−7.31(m,6H),6.80(d,J=11.0Hz,1H),5.76−5.64(m,2H),5.35(s,2H),5.17−5.11(m,4H),4.98(d,J=9.2,1H),4.87(d,J=9.8Hz,1H),3.96(m,J=10.4Hz,1H),3.83−3.71(m,4H),3.14(dd,J=14.7,4.3Hz,1H),3.0−2.87(m,1H),2.55−2.35(m,9H),2.11(d,J=14.7Hz,1H),0.82(s,9H),0.26(s,3H),0.13(s,3H);MS(ESI)m/z820.55(M+H)。
【0229】
化合物2−6
【化70】
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脱気したCH
2Cl
2(2.5mL、1および1.5mL濯ぎ)中、2−5(550mg、0.671mmol、1.0当量)の溶液を、窒素下で、シリンジにより、N,N−ジメチルバルビツール酸(324mg、2.07mmol、3.0当量)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(56.9mg、0.0492mmol、0.07当量)を含む火炎乾燥したフラスコに添加した。得られた溶液を35℃まで4時間加熱してから濃縮して、溶媒を除去した。得られた粗混合物を、Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:3×3.1mL(CH
3CN)、グラジエント:17分にわたって80→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLCにより精製した。6.1〜10.1分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、352mgの純粋な2−6が得られた(71%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d16.10(s,1H),7.51−7.43(m,4H),7.9−7.29(m,6H),6.61(d,J=9.8Hz,1H),5.35(s,2H),4.87(dd,J=22.6,10.4Hz,2H),3.96(d,J=10.4Hz,1H),3.91(s,2H),3.12(dd,J=15.3,10.1Hz,1H),3.04−2.92(m,1H),2.55−2.31(m,9H),2.11(d,J=14.7Hz,1H),0.82(s,9H),0.27(s,3H),0.12(s,3H);MS(ESI)m/z740.44(M+H)。
【0230】
化合物59
【化71】
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THF(600μL)中アニリン2−6(30mg、0.041mmol、1当量)の溶液に、ブロモアセチルブロミド(3.7μL、0.043mmol、1.05当量)を添加した。15分後、インダゾール(53mg、0.45mmol、10当量)を添加した。15時間後、反応を80℃まで加熱した。さらに26時間後、さらに20mgのインダゾール(0.17mmol、4当量)を添加し、反応を80℃まで加熱した。20時間後、溶媒を真空で除去し、得られた粗混合物を真空下で乾燥した。
【0231】
上記の粗中間体を、ジオキサン(1.2mL)中のプラスチックバイアルに移し、フッ化水素(50%、300μL)の水溶液を添加した。5時間後、反応溶液をK
2HPO
4(30mL中3.6g)の水溶液で希釈し、EtOAc(2×30mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。
【0232】
パラジウム炭素(10%、10mg)を、ジオキサン:メタノール(1:1、1mL)中の上記粗中間体溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して2分間発泡させて、反応を水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.5時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:4.8mL(水中0.05N HCl)、15分にわたって10→60%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。14〜14.65分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、3.6mgの化合物59が得られた(15%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.71(s,1H),8.19(d,J=11.0Hz,1H),7.92−7.90(m,1H),7.72−7.57(m,2H),7/35−7.29(m,1H),5.65(s,2H),4.08(s,1H),3.16−2.92(m,9H),2.31−2.18(m,2H),1.67−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z606.41(M+H)。
【0233】
化合物60
【化72】
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THF(500μL)中アニリン2−6(22mg、0.030mmol、1当量)の溶液に、ブロモアセチルブロミド(2.7μL、0.031mmol、1.05当量)を添加した。30分後、ピラゾール(36mg、0.53mmol、18当量)を添加した。20分後、反応を、80℃まで1.5時間加熱し、室温まで15時間にわたって冷やし、80℃で4.5時間加熱した。溶媒を真空で除去し、得られた粗混合物を真空下で乾燥した。
【0234】
上記の粗中間体を、アセトニトリル(1.0mL)中のプラスチックバイアルに移し、フッ化水素(50%、200μL)の水溶液を添加した。20時間後、反応溶液をK
2HPO
4(20mL中2.4g)の水溶液で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。
【0235】
パラジウム炭素(10%、10mg)を、ジオキサン:メタノール(1:1、1mL)中の上記粗中間体溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して2分間発泡させて、反応を水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.5時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.0mL(水中0.05N HCl中10%CH
3CN)、10分にわたって10→60%Bのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。8.8〜10.2分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。得られた黄色の固体を、上記の手順を用いて、20分にわたるグラジエントで、分取逆相HPLC精製により2回目の精製を行い、10.7〜12.4分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、8.2mgの純粋な60が得られた(50%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.19(d,J=11.0Hz,1H),8.05−7.92(m,2H),6.62−6.57(m,1H),5.33(d,J=4.9Hz,2H),4.08(s,1H),3.16−2.90(m,9H),2.31−2.17(m,2H),1.69−1.55(m,1H);MS(ESI)m/z556.42(M+H)。
【0236】
化合物61
【化73】
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THF(500μL)中アニリン2−6(23mg、0.032mmol、1当量)の溶液に、ブロモアセチルブロミド(2.9μL、0.034mmol、1.05当量)を添加した。30分後、イミダゾール(32mg、0.47mmol、15当量)を添加し、溶液を80℃まで加熱した。2時間後、溶液を冷やし、溶媒を真空で除去した。
【0237】
上記の粗中間体を、ジオキサン(1.2mL)中のプラスチックバイアルに移し、フッ化水素(50%、200μL)の水溶液を添加した。1.5時間後、反応溶液をK
2HPO
4(30mL中2.4g)の水溶液で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。
【0238】
パラジウム炭素(10%、8mg)を、ジオキサン:メタノール(1:1、1mL)中の上記粗中間体溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して発泡させて、反応を水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.5時間攪拌した。さらにパラジウム触媒を添加し、水素による排気およびバックフィルを、1.5時間と5時間さらに2回行った。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.8mL(水中0.05N HCl)、15分にわたって10→60%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。7.0〜7.8分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、4.1mgの純粋な61が得られた(23%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d9.02(s,1H),8.17(d,J=11.0Hz,1H),7.67(s,1H),7.61(s,1H),5.34(s,2H),4.09(s,1H),3.18−2.90(m,9H),2.34−21.7(m,2H),1.71−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z556.45(M+H)。
【0239】
化合物62
【化74】
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THF(500μL)中アニリン2−6(20.2mg、0.027mmol、1当量)の溶液に、ブロモアセチルブロミド(2.5μL、0.029mmol、1.05当量)を添加した。30分後、1H−1,2,3−トリアゾール(31μL、0.54mmol、20当量)を添加し、溶液を80℃まで加熱した。17時間後、さらに31μL(20当量)の1H−1,2,3−トリアゾールを添加し、溶液を22時間加熱した。溶液を冷やし、溶媒を真空で除去した。
【0240】
上記の粗中間体を、ジオキサン(1.0mL)中のプラスチックバイアルに移し、フッ化水素(50%、200μL)の水溶液を添加した。17時間後、反応溶液をK
2HPO
4(20mL中2.4g)の水溶液で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。
【0241】
パラジウム炭素(10%、7mg)を、ジオキサン:メタノール(1:1、1mL)中の上記粗中間体溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して発泡させて、反応を水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.5時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.5mL(水中0.05N HCl)、15分にわたって10→60%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。9.25〜10.5分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。上述した2回目の精製を行って、9.75〜10.25分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、1.5mgの純粋な62が得られた(10%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.24(s,1H),8.17(d,J=11.0Hz,1H),8.00(s,1H),5.57(s,2H),4.09(s,1H),3.16−2.92(m,9H),2.34−2.16(m,2H),1.71−1.67(m,1H);MS(ESI)m/z557.44(M+H)。
【0242】
化合物63
【化75】
[この文献は図面を表示できません]
THF(500μL)中アニリン2−6(16.7mg、0.023mmol、1当量)の溶液に、ブロモアセチルブロミド(2.0μL、0.024mmol、1.05当量)を添加した。20分後、テトラゾール溶液(CH
3CN中0.45M、500μL、0.23mmol、10当量)を添加し、溶液を80℃まで加熱した。4時間後、炭酸カリウム(35mg、0.25mmol、11当量)を添加し、反応を35分間加熱した。溶液を冷やし、セライトを通してろ過し、溶媒を真空で除去した。
【0243】
上記の粗中間体を、ジオキサン(1.0mL)中のプラスチックバイアルに移し、フッ化水素(50%、200μL)の水溶液を添加した。18時間後、反応溶液をK
2HPO
4(20mL中2.4g)の水溶液で希釈し、EtOAc(2×25mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。
【0244】
パラジウム炭素(10%、7mg)を、ジオキサン:メタノール(1:1、1mL)中の上記粗中間体溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して発泡させて、反応を水素ガス雰囲気(バルーン)下で1時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.5mL(水中0.05N HCl中10%CH
3CN)、15分にわたって10→60%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。11.2〜12.1分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。上述した2回目の精製を、20分を超えるグラジエントで行って、13.7〜14.5分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、1.6mgの純粋な63が得られた(13%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.78(s,1H),8.14(d,J=11.0Hz,1H),5.78(s,2H),4.07(s,1H),3.17−2.81(m,9H),2.36−2.16(m,2H),1.70−1.52(m,1H);MS(ESI)m/z558.43(M+H)。
【0245】
実施例3 Xが、水素、Yが、−NH−C(O−ヘテロシクリル、−NH−C(O)−ヘテロアリール−NH−C(O)−[C(R
D)(R
E)]
0−1−N(R
A)(R
B)、−NH−C(O)−カルボシクリル、−NH−C(O)−アリール、−NH−SO
2−(C
1−C
6)アルキル、−NH−SO
2−カルボシクリル、−NH−SO
2−アリール、−NH−SO
2−ヘテロシクリルまたは−NH−SO
2−ヘテロアリールである構造式(A)の化合物の合成
【化76】
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【0246】
スキーム3において、R’は、ヘテロシクリル、ヘテロアリール、カルボシクリル、アリール、(C
1−C
6)アルキルまたは−[C(R
D)(R
E)]
0−1−N(R
A)(R
B)を表わし、R
2’は、水素、(C
1−C
6)アルキル、−(C
0−C
5)アルキレン−カルボシクリル、−(C
0−C
5)アルキレン−アリール、−(C
0−C
5)アルキレン−ヘテロアリールまたは−(C
0−C
5)アルキレン−ヘテロシクリルを表わす。スキーム3および後述の方法により作製された特定の化合物について、R
Zは、水素、R
XおよびR
Yは、結合する炭素および窒素原子と併せて、任意で置換された4〜7員環の不飽和ヘテロシクリルを形成する。しかしながら、当業者であれば、このスキーム3はまた、R
X、R
YおよびR
Zが、それぞれ、構造式(A)で定義されるR
B、R
DおよびR
Eである化合物を合成するのにも有用であることが容易に理解されるであろう。以下の化合物を、スキーム3に従って調製した。
【0247】
化合物64
【化77】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(200μL)中アニリン9(17.0mg、0.038mmol、1当量)の溶液に、N−ベンジルオキシカルボニル−L−プロリン酸塩化物(トルエン中1.0M、57μL、1.5当量)を添加した。50分後、反応混合物を、H
2O中0.05N HClで3mLまで希釈し、ろ過して、固体を全て除去した。得られた溶液の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.5mL(水中0.05N HCl)、25分にわたって10→20%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。27.1〜28.4分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。
【0248】
パラジウム炭素(10%、10mg)を、上記中間体のジオキサン:MeOH(1:3、2.3mL)の溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。反応溶液を、水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.7時間攪拌してから、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた残渣の半分を、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:1.8mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって0→35%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製により精製した。7.8〜8.5分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、1.9mgの化合物64が得られた(30%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.16(d,J=11.0Hz,1H),4.59−4.56(m,1H),4.10(s,1H),3.48−3.33(m,2H),3.18−2.95(m,9H),2.59−2.50(m,1H),2.34−2.05(m,5H),1.70−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z545.38(M+H)。
【0249】
化合物65
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(200μL)中アニリン9(15.7mg、0.035mmol、1当量)の溶液に、N−ベンジルオキシカルボニル−D−プロリン酸塩化物(トルエン中1.0M、53μL、1.5当量)を添加した。50分後、反応は完了した。反応混合物を、H
2O中0.05N HClで3mLまで希釈し、ろ過して、固体を全て除去した。得られた溶液の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.5mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって15→80%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。6.95〜8.10分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。
【0250】
パラジウム炭素(10%、15mg)を、上記中間体のジオキサン:MeOH(1:3、2.3mL)の溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルし、反応を、水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.5時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた残渣の半分を、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:1.8mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって0→35%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製により精製した。8.35〜8.85分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、0.93mgの化合物65が得られた(24%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.17(d,J=11.0Hz,1H),4.59−4.53(m,1H),4.09(s,1H),3.48−3.37(m,2H),3.18−2.90(m,9H),2.59−2.50(m,1H),2.34−2.05(m,5H),1.70−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z545.37(M+H)。
【0251】
化合物66
【化79】
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粗生成物64(0.012mmol、1.0当量)の残りの半分をDMF(500μL)に溶解し、ホルムアルデヒド(37%水溶液、5.3μL、0.072mmol、6当量)、トリエチルアミン(5.0μL、0.036mmol、3当量)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(8.4mg、0.039mmol、3.2当量)を連続して添加した。2時間後、反応混合物を、H
2O中0.05N HClで1.8mLまで希釈し、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:1.8mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:10分にわたって0→30%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで、分取逆相HPLC精製により精製した。8.6〜9.35分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、所望の化合物およびオーバーホルミル化生成物の混合物が得られた。得られた化合物混合物を、4N水性HCl溶液(1.5mL)に溶解し、50時間攪拌してから、フリーズドライしたところ、1.0mgの所望の化合物66が得られた(15%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.17(d,J=10.4Hz,1H),4.36(t,J=8.6Hz,1H),4.08(s,1H),3.82−3.73(m,1H),3.20−2.90(m,12H),2.73−2.68(m,1H),2.35−2.10(m,5H),1.70−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z559.38(M+H)。
【0252】
化合物67
【化80】
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粗生成物65(0.007mmol、1.0当量)の残りの半分をDMF(500μL)に溶解し、ホルムアルデヒド(37%水溶液、3.1μL、0.042mmol、6当量)およびTEA(3.0μL、0.021mmol、3当量)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(4mg、0.026mmol、2.6当量)を連続して添加した。2.2時間後、反応混合物を、H
2O中0.05N HClで1.8mLまで希釈し、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.0mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:10分にわたって0→30%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで、分取逆相HPLC精製により精製した。8.9〜9.6分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、所望の化合物およびオーバーホルミル化生成物の混合物が得られた。得られた化合物混合物を、6N水性HCl溶液に溶解し、50時間攪拌してから、フリーズドライしたところ、1.5mgの所望の化合物67が得られた(38%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.17(d,J=10.4Hz,1H),4.45−4.34(m,1H),4.08(s,1H),3.84−3.74(m,1H),3.20−2.90(m,12H),2.79−2.65(m,1H),2.33−2.05(m,5H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z559.40(M+H)。
【0253】
化合物68
【化81】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(200μL)中(S)−(−)−1−Cbz−ピペリジンカルボン酸(34.2mg、0.13mmol、3当量)および(2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスフェート)(50.0mg、0.13mol、3当量)の溶液に、トリエチルアミン(18μL、0.13mmol、3当量)を添加した。30分後、アニリン9(17.5mg、0.039mmol、1当量)を添加した。16時間後、反応混合物を、H
2O中0.05N HClで3mLまで希釈し、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.5mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって15→70%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで、分取逆相HPLC精製により精製した。9.07〜10.0分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。パラジウム炭素(10%、4mg)を、この発泡体のジオキサン:MeOH(1:3、1.2mL)の溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。反応混合物を、水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.5時間攪拌してから、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.0mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって0→35%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。8.15〜8.58分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、0.75mgの化合物68が得られた(4%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.15(d,J=11.0Hz,1H),4.12−4.06(m,2H),3.48−3.40(m,2H),3.20−2.90(m,9H),2.36−2.18(m,3H),2.02−1.90(m,2H),1.82−1.60(m,4H);MS(ESI)m/z559.37(M+H)。
【0254】
化合物69
【化82】
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DMF(200μL)中(R)−(+)−1−Cbz−ピペリジンカルボン酸(35.0mg、0.13mmol、3当量)および(2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスフェート)(50.0mg、0.13mol、3当量)の溶液に、TEA(18μL、0.13mmol、3当量)を添加した。30分後、アニリン9(16.6mg、0.037mmol、1当量)を添加した。16時間後、反応混合物を、H
2O中0.05N HClで3mLまで希釈し、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.5mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって10→50%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで、分取逆相HPLC精製により精製した。12.1〜12.9分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。パラジウム炭素(10%、5mg)を、ジオキサン:MeOH(1:3、800μL)の溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。反応混合物を、水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.75時間攪拌してから、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.0mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって0→35%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。8.75〜9.16分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、0.55mgの化合物69が得られた(3%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.16(d,J=11.0Hz,1H),4.13−4.06(m,2H),3.50−3.43(m,2H),3.20−2.90(m,9H),2.38−2.18(m,3H),2.04−1.88(m,2H),1.83−1.60(m,4H);MS(ESI)m/z559.38(M+H)。
【0255】
化合物70
【化83】
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DMF(500μL)中化合物68(0.0138mmol、1当量)の溶液に、ホルムアルデヒド(37%水溶液、6.2μL、0.083mmol、6当量)、TEA(5.8μL、0.041mmol、3当量)およびナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(11mg、0.051mmol、3.7当量)を連続して添加した。17時間後、反応混合物を濃縮して、アミンを除去し、6N水性HCl(500μL)を添加した。19日後、反応溶液を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.5mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:15分にわたって15→50%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで、分取逆相HPLC精製により精製した。5.75〜6.2分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、2.4mgの所望の化合物70が得られた(31%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.16(d,J=11.0Hz,1H),4.08−4.04(m,1H),3.59−3.53(m,1H),3.20−3.10(m,5H),3.06−2.96(m,5H),2.90m(s,3H),2.36−2.25(m,2H),2.11−2.05(m,1H),2.02−1.94(m,2H),1.90−1.74(m,2H),1.71−1.58(m,2H);MS(ESI)m/z573.33(M+H)。
【0256】
化合物71
【化84】
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THF中化合物9(20mg、0.045mmol、1.0当量)を、Na
2CO
3(9.5mg、0.089mmol、2.0当量)、(4R)−4−フルオロ−1−メチル−L−プロリン(9.8mg、0.067mmol、1.5当量)およびHATU(34.6mg、0.047mmol、2.0当量)に添加した。反応混合物を、室温で20時間攪拌した。LC−MS分析によれば、出発材料が完全に消費されたことが示された。HCl/MeOH(1mL、4N)を、混合物に0℃で添加し、2分間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を、逆相HPLCにより精製したところ、生成物71が得られた(6.1mg)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.18(d,J=10.8Hz,1H),5.51(d,J=51.6Hz,1H),4.76−4.72(m,1H),4.22−4.16(m,1H),4.10(s,1H),3.74−3.63(m,1H),3.21−2.97(m,14H),2.35−2.21(m,2H),1.69−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z577.1(M+H)。
【0257】
化合物72および73は、対応のアミノ酸を用いて、化合物71と同様にして調製した。
【0258】
化合物72
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
化合物71と同様にして調製。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.16(d,J=10.8Hz,1H),5.48(d,J=51.2Hz,1H),4.60−4.56(m,1H),4.11(s,1H),4.05−3.98(m,1H),3.67−3.54(m,1H),3.24−2.96(m,13H),2.55−2.44(m,1H),2.34−2.22(m,2H),1.70−1.66(m,1H);MS(ESI)m/z577.1(M+H)。
【0259】
化合物73
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
化合物71と同様にして調製。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.18(d,J=10.8Hz,1H),4.76−4.71(m,1H),4.17−4.12(m,1H),4.09(s,1H),3.96−3.86(m,1H),3.67−3.53(m,1H),3.55−3.53(m,1H),3.25−2.73(m,12H),2.33−2.19(m,2H),1.68−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z595.3(M+H)。
【0260】
化合物3−1−1
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
1−(Bocアミノ)シクロプロパンカルボン酸(67.4mg、0.335mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(127mg、0.335mmol)およびトリエチルアミン(0.078mL、0.56mmol)を、DMF(1mL)中で30分間攪拌した。化合物9(50mg、0.112mmol)を添加した。一晩攪拌した後、反応混合物を、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、10分にわたって0→50%Bでのグラジエント溶離、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製により直接精製した。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。材料を、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、15分にわたって0→100%Bでのグラジエント溶離、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製により再精製した。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。これにより化合物3−1−1(59%、約80%純粋)が42mg得られ、さらに精製することなくこれを用いた。MS(ESI)m/z631.41(M+H)。
【0261】
化合物74
【化88】
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化合物3−1−1(42mg、0.067mmol、約80%純粋)を、1,4−ジオキサン(5mL)中4MHClで一晩攪拌した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、10分にわたって0→50%Bでのグラジエント溶離、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製により精製した。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。材料を、MeOH(1mL)に溶解し、溶液を、激しく攪拌したジエチルエーテル(200mL)に滴下して添加した。得られた固体を、セライトパッドでろ過により集めた。これをジエチルエーテルで(3回)洗い、固体をMeOHに溶解し、減圧下で濃縮した。材料をフリーズドライしたところ、25.8mgの化合物74が得られた。
1H NMR(400MHz,DCl1滴入りCD
3OD)d8.00(d,J=7.0Hz,1H),4.05(s,1H),3.20−2.85(m,9H),2.36−2.06(m,2H),1.70−1.52(m,3H),1.35−1.22(m,2H);MS(ESI)m/z531.33(M+H)。
【0262】
化合物75
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
室温で、化合物9(0.260g、0.50mmol、1.0当量)のジクロロメタン(5mL)懸濁液に、トリエチルアミン(0.139mL、1.00mmol、2.0当量)を添加した。透明な溶液が形成されるまで、反応を室温で攪拌した。メチルイソシアネート(89.4μL、1.50mmol、3.0当量)を反応混合物に滴下して添加した。反応を、25℃で1時間攪拌させた。追加のメチルイソシアネート(45μL、0.75mmol、1.5当量)を添加し、一晩攪拌した。LCMSによれば、まだ出発材料が存在していることが示された。溶媒を真空下で除去したところ、粗生成物75が得られた。粗生成物を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、2.0mL(0.05N HCl)中試料、15分にわたって15→65%Bのグラジエント溶離、質量分析計直結の留分収集]でのHPLCにより精製したところ、黄色の固体として所望の生成物75が得られた(80mg、31.7%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.12(d,J=11.4Hz,1H),4.07(s,1H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),3.13−2.93(m,3H),2.77(s,3H),2.27−2.15(m,2H),1.69−1.57(m,1H);MS(ESI)m/z505.41(M+H)。
【0263】
化合物76
【化90】
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THF中化合物9(20mg、0.045mmol、1.0当量)を、Na
2CO
3(9.5mg、0.089mmol、2.0当量)および0.1mL塩化ベンゾイル溶液(1mL THF中54uL、0.047mmol、1.05当量)に添加した。反応混合物を、室温で1時間攪拌した。LC−MS分析によれば、出発材料が完全に消費されたことが示された。HCl/MeOH(1mL、4N)を、混合物に0℃で添加し、2分間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製して、生成物76(5.5mg)を得た。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.23(d,J=10.8Hz,1H),7.97(d,J=7.6Hz,2H),7.66−7.54(m,3H),4.11(s,1H),3.21−2.90(m,9H),2.37−2.24(m,2H),1.72−1.66(m,1H);MS(ESI)m/z552.1(M+H)。
【0264】
化合物77−83は、対応の酸塩化物を用いて化合物76と同様にして調製した。
【0265】
化合物77
【化91】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(s,1H),8.21(d,J=8.0Hz,1H),8.14(d,J=10.4Hz,1H),7.92(d,J=8.0Hz,1H),7.76(t,J=8.0Hz,1H),4.08(s,1H),3.21−2.89(m,9H),2.35−2.22(m,2H),1.71−1.61(m,1H);MS(ESI)m/z620.1(M+H)。
【0266】
化合物78
【化92】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.10(d,J=10.8Hz,1H),7.41−7.33(m,3H),7.09−7.07(m,1H),4.00(s,1H),3.78(s, 3H),3.12−2.86(m,9H),2.23−2.13(m,2H),1.60−1.50(m,1H);MS(ESI)m/z582.1(M+H)。
【0267】
化合物79
【化93】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.12(d,J=10.8Hz,1H),7.89(d,J=3.2Hz,1H),7.78(d,J=4.8Hz,1H),7.22(t,J=8.8Hz,1H),4.10(s,1H),3.20−2.98(m,9H),2.36−2.20(m,2H),1.68−1.61(m,1H);MS(ESI)m/z558.1(M+H)。
【0268】
化合物80
【化94】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d9.34(s,1H),9.04−9.00(m,2H),8.20−8.15(m,2H),4.07(s,1H),3.27−2.94(m,9H),2.34−2.18(m,2H),1.68−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z553.1(M+H)。
【0269】
化合物81
【化95】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.13−8.06(m,2H),7.98(d,J=7.6Hz,1H),7.77(d,J=7.2Hz,1H),7.67(t,J=8.0Hz,1H),4.01(s,1H),3.26(s,6H),3.14−2.83(m,9H),2.27−2.13(m,2H),1.64−1.52(m,1H);MS(ESI)m/z595.1(M+H)。
【0270】
化合物82
【化96】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.08(d,J=10.8Hz,1H),7.98(d,J=8.4Hz,2H),7.49(d,J=8.4Hz,2H),4.02(s,1H),3.19(s,6H),3.12−2.88(m,9H),2.24−2.13(m,2H),1.60−1.51(m,1H);MS(ESI)m/z595.1(M+H)。
【0271】
化合物83
【化97】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.19−8.14(m,2H),8.05(d,J=8.4Hz,1H),7.91−7.89(m,1H),7.76−7.74(m,1H),.4.12(s,1H),3.32(s,6H),3.21−2.96(m,9H),2.41−1.98(m,2H),1.72−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z595.0(M+H)。
【0272】
化合物84
【化98】
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THF中化合物9(20mg、0.045mmol、1.0当量)を、DIEA(11.5mg、0.089mmol、2.0当量)および2−チオフェンスルホニルクロリド(12.2mg、0.067mmol、1.5当量)に添加した。反応混合物を、室温で、20時間攪拌した。LC−MS分析によれば、出発材料が完全に消費されたことが示された。HCl/MeOH(1mL、4N)を、混合物に、0℃で添加し、2分間攪拌した。混合物を真空下で濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製したところ、化合物84が得られた(2.0mg)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.75(dd,J=5.2,1.2Hz,1H),7.59(d,J=2.8Hz,1H),7.52(d,J=10.4Hz,1H),7.09(t,J=4.4Hz,1H),4.07(s,1H),3.11−2.92(m,9H),2.30−2.18(m,2H),1.68−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z593.9(M+H)。
【0273】
化合物85−87は、対応のスルホニルクロリドを用いて、化合物84と同様にして調製した。
【0274】
化合物85
【化99】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.44(d,J=10.0Hz,1H),4.10(s,1H),3.21−2.90(m,12H),2.34−2.22(m,2H),1.67−1.61(m,1H);MS(ESI)m/z526.1(M+H)。
【0275】
化合物86
【化100】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.82(d,J=7.6Hz,2H),7.58−7.46(m,4H),4.07(s,1H),3.10−2.92(m,9H),2.35−2.25(m,2H),1.65−1.55(m,1H);MS(ESI)m/z552.1(M+H)。
【0276】
化合物87
【化101】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.72(t,J=5.6Hz1H),7.62(d,J=7.6Hz,1H),7.50(d,J=8.4Hz,1H),7.41−7.38(m,2H),3.97(s,1H),3.03−2.82(m,9H),2.19−2.06(m,2H),1.53−1.50(m,1H);MS(ESI)m/z622.1(M+H)。
【0277】
実施例4 Xが水素、Yが−NH−C(O)−ヘテロシクリルまたは−NH−C(O)−ヘテロアリールである構造式(I)の化合物の合成
【化102】
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【0278】
スキーム4において、Rは、ヘテロアリール、R
2は、構造式(A)で定義されたR
Aである。スキーム4および後述の方法により作製された特定の化合物について、R
Zは、水素、R
XおよびR
Yは、それぞれ結合する炭素および窒素原子と併せて、任意で置換された4〜7員環の飽和ヘテロシクリルを形成する。しかしながら、当業者であれば、このスキーム4はまた、R
X、R
YおよびR
Zが、それぞれ、構造式(A)で定義されるR
B、R
DおよびR
Eである化合物を合成するのにも有用であることが容易に理解されるであろう。
【0279】
以下の化合物を、スキーム4に従って調製した。
【0280】
化合物88
【化103】
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THF(1.5mL)中、1−Fmoc−L−アゼチジン−2−カルボン酸(135mg、0.42mmol、2.9当量)および(2−(7−アザ−1H−ベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロ−ホスフェート)(164mg、0.43mol、3当量)の懸濁液に、トリエチルアミン(60μL、0.43mmol、3当量)を添加した。30分後、アニリン2−6(106mg、0.14mmol、1当量)を添加した。18時間後、反応混合物を、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLCを、Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:3×2.0mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって80→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。10.35〜12.0分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、131mgの黄色の粉末が得られた。
【0281】
CH
2Cl
2(2mL)中の上記中間体の溶液に、ピペリジン(500μL)を添加した。30分後、反応溶液を、水性pH7ホスフェートバッファに注ぎ、EtOAc(3×20mL)で抽出した。結合した有機抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮した。得られた粗油のシリカゲル(Silicycle、ヘキサン中5g、0〜5から10〜50%EtOAcグラジエント)でのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、47.6mgの中間体が得られた。
【0282】
上記中間体(24mg)の半分を、アセトニトリル(1mL)に溶解し、HF(50%、200μL)の水溶液を添加した。18.5時間後、反応溶液をK
2HPO
4水溶液(20mL中2.5g)に注ぎ、EtOAc(2×25mL)で抽出した。結合した有機抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮した。
【0283】
パラジウム炭素(10%、12.5mg)を、ジオキサン:メタノール(1:1、1mL)中の上記中間体溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して3分間発泡させて、反応混合物を水素ガス雰囲気(バルーン)下で4.5時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.0mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって0→30%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。9.8〜11.25分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライした。得られた不純な粉末を、12分にわたって15→50%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で3分保持、質量分析計直結の留分収集により、上述した分取逆相HPLCにより精製した。6.5〜8.0分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、2.0mgの化合物88が得られた(5%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.25(d,J=11.0Hz,1H),5.29−5.24(m,1H),4.20−4.11(m,1H),4.09(s,1H),3.19−2.89(m,10H),2.69−2.56(m,1H),2.33−2.19(m,2H),1.68−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z531.30(M+H)。
【0284】
N−メチル−L−アゼチジン−2−カルボン酸
【化104】
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MeOH(3.6mL)中、L−アゼチジン−2−カルボン酸(290mg、2.87mmol、1当量)の懸濁液に、水性ホルムアルデヒド溶液(37%、235μL、3.15mmol、1.1当量)およびパラジウム炭素(10%、76mg)を添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。反応を、水素ガス雰囲気(バルーン)下で19時間攪拌し、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去した。得られた溶液を、減圧下で濃縮し、トルエンで3回濃縮し、真空下で乾燥したところ、N−メチル−L−アゼチジン−2−カルボン酸が得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d4.50(t,J=9.5Hz,1H),3.96(dt,J=4.3,9.8Hz,1H),3.81(q,J=9.8Hz,1H),2.86(s,3H),2.71−2.60(m,1H),2.50−2.38(m,1H)。
【0285】
化合物4−1−1
【化105】
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CH
2Cl
2(6mL)中のアニリン2−6(302mg、0.408mmol、1当量)およびN−メチル−L−アゼチジン−2−カルボン酸(148mg、1.28mmol、3.1当量)の懸濁液に、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(395mg、1.23mmol、3当量)およびDIEA(285μL、1.64mmol、4当量)を添加した。16.5時間後、得られたオレンジ色の溶液を、減圧下で濃縮し、Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:4×2.5〜3.0mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって50→90%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLCにより精製した。4.6〜6.5分および6.5〜9.4分で溶離した所望のMWを有する2組の留分を個別に集め、フリーズドライしたところ、147mgの4−1−1が得られた(43%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d16.04(s,1H),10.10(s,1H),8.48(d,J=11.0Hz,1H),7.54−7.48(m,4H),7.40−7.32(m,5H),5.36(s,2H),4.99(d,J=9.8Hz,1H),4.90(d,J=9.8Hz,1H),3.96(d,J=10.4Hz,1H),3.54(t,J=7.9Hz,1H),3.39−3.34(m,1H),3.25−3.19(m,1H),3.05−2.92(m,2H),2.58−2.36(m,10H),2.23−2.06(m,4H),0.81(s,9H),0.28(s,3H),0.11(s,3H);MS(ESI)m/z837.37(M+H)。
【0286】
化合物89
【化106】
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ジオキサン(3.5mL)中4−1−1(147mg、0.175mmol、1当量)の溶液に、HF(50%、750μL)の水溶液を添加した。4時間後、反応溶液を、K
2HPO
4水溶液(90mL中9g)に注ぎ、EtOAc(2×50mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮したところ、128.4mgの粗黄色発泡体が得られた。
【0287】
HF脱保護生成物(144mg、0.199mmol、1当量)を、ジオキサン:MeOH(1:1、4mL)に溶解し、パラジウム炭素(10%、43.5mg)を添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して3分間発泡させて、反応混合物を水素ガス雰囲気(バルーン)下で3.25時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。この油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2×3.2mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:20分にわたって10→35%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。各実験についてそれぞれ6.10〜8.40および6.9〜9.4分で溶離した所望のMWを有する留分を併せた。0℃での溶液のpHを、0.5M水性NaOH溶液(約7.8mL)の滴下による添加で調整し(pH1.8〜pH7.4)、電子pH計で注意深くモニターした。水溶液を、CH
2Cl
2(3×60mL)で抽出し、結合した有機抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮したところ、79.9mgの化合物89が遊離塩基として得られた(0.146mmol、73%)。この黄色の固体をMeOH(3mL)に溶解し、MeSO
3H(19μL、0.292mmol、2当量)を添加した。溶液を減圧下で濃縮し、真空下で乾燥し、水からフリーズドライしたところ、105mgの89がジメシレート塩として得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.22(d,J=11.0Hz,1H),5.16(t,J=8.6Hz,1H),4.21−4.12(m,1H),4.09−4.02 (m,2H),3.17−2.85(m,10H),2.68(s,6H,メシレートH),2.64−2.59(m,1H),2.34−2.15(m,2H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z545.18(M+H)。
【0288】
化合物90〜94の調製の基本手順
THF(0.05−0.09M)中、アニリン2−6(1当量)の溶液に、酸塩化物(3当量)を添加した。反応溶液をセライトを通してろ過し、減圧下で濃縮した。得られた油をジオキサン(1mL)中に溶解し、HF(50%、200μL)の水溶液を添加した。完了時、反応を、K
2HPO
4水溶液(30mL中2.6g)に注ぎ、EtOAc(2×25mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮した。パラジウム炭素(10%)を、ジオキサン:MeOH(1:1、1mL)中のこの粗油溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした後、溶液を発泡水素で2分間脱気した。反応を水素ガス雰囲気(バルーン)下で2時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取逆相HPLCにより精製した。
【0289】
化合物90
【化107】
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次の試薬、アニリン2−6(21.1mg、0.028mmol、1当量)、ピコリノイルクロリド塩酸塩(15.8mg、0.088、3当量)、トリエチルアミン(11.7μL、0.084mmol、3当量)および10%Pd−C(10mg)により上記基本手順で調製し粗油とした。粗生成物の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.5mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:20分にわたって10→60%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。14.8〜16.4分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、5.8mgの所望の化合物90が得られた(37%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.73−8.69(m,1H),8.58−8.52(m,1H),8.27−8.21(m,1H),8.08−8.00(m,1H),7.66−7.60(m,1H),4.09(s,1H),3.29−2.92(m,9H),2.38−2.18(m,2H),1.72−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z553.27(M+H)。
【0290】
化合物91
【化108】
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次の試薬、アニリン2−6(31.0mg、0.042mmol、1当量)、1−メチルピロール−2−カルボニルクロリド(22mg、0.15mmol、3当量)および10%Pd−C(10mg)により上記基本手順で調製。粗生成物の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.0mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:20分にわたって20→70%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライし、グラジエント:20分にわたって10→60%Bで同システムにより再精製した。15.5〜16.5分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、2.5mgの所望の化合物91が得られた(11%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.20(d,J=11.6Hz,1H),6.98−6.86(m,2H),6.17−6.10(m,1H),4.08(s,1H),3.94(s,3H),3.19−2.90(m,9H),2.33−2.18(m,2H),1.80−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z555.32(M+H)。
【0291】
化合物92
【化109】
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次の試薬、アニリン2−6(31.0mg、0.042mmol、1当量)、5−メチルイソオキザオール−3−カルボニルクロリド(19.0mg、0.13mmol、3当量)および10%Pd−C(10mg)により上記基本手順で調製。粗生成物の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.8mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:20分にわたって10→60%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。14.5〜15.5分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、4.0mgの所望の化合物92が得られた(17%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.32(d,J=11.0Hz,1H),6.59(s,1H),4.09(s,1H),3.19−2.90(m,9H),2.52(s,3H),2.34−2.18(m,2H),1.71−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z557.26(M+H)。
【0292】
化合物93
【化110】
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次の試薬、アニリン2−6(30.0mg、0.041mmol、1当量)、1−メチル−1H−ピラゾール−3−カルボニルクロリド(16.8mg、0.12mmol、3当量)および10%Pd−C(20mg)により上記基本手順で調製。粗生成物の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.2mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:20分にわたって10→60%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。12.5〜14.5分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、11.2mgの所望の化合物93が得られた(49%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.38(d,J=11.0Hz,1H),7.68(s,1H),6.82−6.76(m,1H),4.09(s,1H),3.99(s,3H),3.16−2.90(m,9H),2.31−2.16(m,2H),1.70−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z556.31(M+H)。
【0293】
化合物94
【化111】
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次の試薬、アニリン2−6(30.0mg、0.041mmol、1当量)、1,3−チアゾール−2−カルボニルクロリド(17.8mg、0.12mmol、3当量)および10%Pd−C(15mg)により上記基本手順で調製。粗生成物の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.2mL(水中0.05N HCl)、グラジエント:20分にわたって10→60%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。14.6〜17.0分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、5.4mgの所望の化合物94が得られた(23%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.38(d,J=11.0Hz,1H),8.02(d,J=3.0Hz,1H),7.95(d,J=2.4Hz,1H),4.09(s,1H),3.20−2.90(m,9H),2.34−2.17(m,2H),1.70−1.56(m,1H);MS(ESI)m/z559.23(M+H)。
【0294】
実施例5 Yが、−N(R
A)(R
B)または−NH−SO
2−(CH
2)
2−N(R
A)(R
B)である構造式(A)の化合物の合成
【化112】
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スキーム5において、Rは、−(C
1−C
6)アルキル、−(C
0−C
5)アルキレン−カルボシクリル、−(C
0−C
5)アルキレン−アリール、−(C
0−C
5)アルキレン−ヘテロシクリル、−(C
0−C
5)アルキレン−ヘテロアリール、−(C
1−C
3)アルキレン−N(R
A)(R
B)、Arは、アリールまたはヘテロアリール基を表わし、R
UおよびR
Vは、それぞれ、構造式(B)で定義されるR
AおよびR
Bである。
【0295】
以下の化合物を、スキーム5に従って調製した。
【0296】
化合物5−1−1
【化113】
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化合物2−6(150mg、0.203mmol、1.0当量)を、1,2−ジクロロエタン(3mL)に溶解した。HOAc(58.1μL、1.01mmol、5当量.)およびイソバレルアルデヒド(32.9μL、0.304mmol、1.5当量)を添加した。混合物を1時間攪拌した。Na(OAc)
3BH(129mg、0.609mmol、3.0当量)を添加し、得られた混合物をさらに1時間攪拌した。混合物をH
2O(10mL)で洗い、濃縮したところ、粗生成物5−1−1(250mg)が得られ、さらに精製することなく、次の工程に用いた。MS(ESI)m/z810.59(M+H)。
【0297】
化合物95
【化114】
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水性HF(0.3mL、48−50%)を、5−1−1(250mgの粗生成物)のCH
3CN溶液(1.5mL)に、プラスチックバイアルで、25℃で添加した。反応を25℃で18時間攪拌した。得られた混合物を、K
2HPO
4(2g)の水溶液(10mL)に注いだ。溶液を、EtOAc(3×15mL)で抽出した。結合したEtOAc抽出物を、硫酸ナトリウムで乾燥して、濃縮したところ、粗中間体が得られた(155mg)。
【0298】
10%Pd−C(20mg)を、上記粗中間体のジオキサン/MeOH溶液(4mL、1:1)に添加した。HCl/MeOH(0.5mL、0.5N)も添加した。反応混合物を、H
2(バルーン)下、25℃で2時間攪拌し、セライトパッドを通してろ過した。ろ液を濃縮したところ、粗生成物144mgが得られた。粗生成物を、Polymerx10μRP−γ100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、2.0mL(0.05N HCl)中試料、15分にわたって10→100%Bでのグラジエント溶離、質量分析計直結の留分収集]でのHPLCにより精製したところ、所望の生成物95が、黄色の固体として得られた(82mg、78%、2工程)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.44(d,J=9.2Hz,1H),4.12(s,1H),3.42−3.37(m,2H),3.05(s,3H),2.97(s,3H),3.21−2.97(m,3H),2.39−2.30(m,1H),2.29−2.22(m,1H),1.79−1.59(m,4H),0.98(d,J=6.4Hz,6H);MS(ESI)m/z518.43(M+H)。
【0299】
化合物96〜101は、還元的アルキル化工程で対応のアルデヒドを用いて、化合物95と同様にして調製した。
【0300】
化合物96
【化115】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.39(d,J=9.2Hz,1H),4.10(s,1H),3.34(t,J=7.8Hz,2H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),3.21−2.95(m,3H),2.35(t,J=13.7Hz,1H),2.27−2.20(m,1H),1.82−1.72(m,2H),1.71−1.60(m,1H),1.05(t,J=7.4Hz,3H);MS(ESI)m/z490.32(M+H)。
【0301】
化合物97
【化116】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.34(d,J=9.2Hz,1H),4.10(s,1H),3.34(t,J=7.8Hz,2H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),3.24−2.95(m,11H),2.33(t,J=13.7Hz,1H),2.27−2.20(m,1H),2.11−1.98(m,1H),1.71−1.60(m,1H),1.08(d,J=6.9Hz,6H);MS(ESI)m/z504.46(M+H)。
【0302】
化合物98
【化117】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.43(d,J=8.7Hz,1H),4.10(s,1H),3.34(t,J=7.8Hz,2H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),3.28−2.95(m,11H),2.41−2.31(m,1H),2.27−2.20(m,1H),2.11−1.98(m,1H),1.72−1.60(m,1H),1.20−1.11(m,1H),0.74−0.68(m,2H),0.43−0.38(m,2H);MS(ESI)m/z502.40(M+H)。
【0303】
化合物99
【化118】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d6.97−6.89(m,1H),4.07(s,1H),3.34(t,J=7.8Hz,2H),3.03(s,3H),2.95(s,3H),3.14−2.92(m,11H),2.30−2.15(m,2H),1.89−1.59(m,7H),1.38−1.20(m,3H),1.11−1.00(m,2H);MS(ESI)m/z544.50(M+H)。
【0304】
化合物100
【化119】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d6.83(d,J=10.5Hz,1H),4.06(s,1H),3.34(t,J=7.8Hz,2H),3.03(s,3H),2.95(s,3H),3.11−2.93(m,5H),2.27−2.14(m,2H),1.67−1.57(m,1H),1.04(s,9H);MS(ESI)m/z518.48(M+H)。
【0305】
化合物101
【化120】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.46−7.42(m,1H),4.15(s,1H),3.33(s,6H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),3.17−2.95(m,3H),2.44−2.34(m,1H),2.29−2.22(m,1H),1.71−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z476.29(M+H)。
【0306】
化合物102
【化121】
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tBuN(Cbz)CH
2CHOを用いて95と同様にして調製。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d6.72(d,J=11.0Hz,1H),4.07(s,1H),3.54−3.46(m,2H),3.26−3.19(m,2H),3.03(s,3H),2.95(s,3H),3.14−2.92(m,3H),2.23−2.14(m,2H),1.67−1.55(m,1H),1.38(s,9H);MS(ESI)m/z547.51(M+H)。
【0307】
化合物103
【化122】
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化合物103も、102の調製から単離された。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d6.71(d,J=11.0Hz,1H),4.07(s,1H),3.47(t,J=6.0Hz,2H),3.17(t,J=6.0Hz,2H),3.03(s,3H),2.95(s,3H),3.13−2.92(m,3H),2.23−2.12(m,2H),1.66−1.54(m,1H);MS(ESI)m/z491.42(M+H)。
【0308】
化合物5−3−1
【化123】
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アニリン2−6(18.2mg、0.024mmol、1当量)、Pd
2dba
3(3.0mg、0.0033mmol、0.13当量)、キサントホス(3.4mg、0.0059mmol、0.25当量)、K
3PO
4(40mg、0.188mmol、7.8当量)および4,6−ジクロロピリミジン(6.5mg、0.044mmol、1.8当量)を含む容器を、窒素ガスで3回排気およびバックフィルした。ジオキサン(500μL)を添加し、反応混合物を激しく攪拌し、80℃で4.5時間加熱した。反応混合物をセライトを通してろ過し、減圧下で濃縮した。得られた黄色の油の分取逆相HPLC精製を、Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:1.8mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって80→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。9.2〜9.8分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、7.5mgの化合物5−3−1が得られた(37%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d15.97(s,1H),8.48(s,1H),8.33(d,J=5.5Hz,1H),7.52−7.46(m,2H),7.40−7.28(m,8H),7.07(s,1H),6.11(s,1H),5.34(s,2H),4.97(d,J=11.6Hz,1H0,4.88(d,J=11.0Hz,1H),3.95(d,J=10.4Hz,1H),3.28−3.19(m,1H),3.09−2.98(m,1H),2.61−2.54(m,1H),2.54−2.39(m,8H),2.16(d,J=14.6Hz,1H),0.83(s,9H),0.28(s,3H),0.14(s,3H);MS(ESI)m/z852.57(M+H)。
【0309】
化合物104
【化124】
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ジオキサン(1.4mL)中の5−3−1(7.5mg、0.0088mmol、1当量)の溶液に、HF(50%、200μL)の水溶液を添加した。15.5時間後、反応溶液をK
2HPO
4(20mL中2.4g)の水溶液に注ぎ、EtOAc(2×20mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮した。パラジウム炭素(10%、10mg)を、ジオキサン:MeOH(1:1、1mL)中のこの油の溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルした。水素ガスを、反応溶液を通して3分間発泡させて、反応混合物を水素ガス雰囲気(バルーン)下で2.5時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:2.0mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって10→50%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。6.90〜7.80分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、2.2mgの104が得られた(48%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d8.83(s,1H),8.37−8.25(m,1H),8.18−8.05(m,1H),7.30−7.20(m,1H),4.10(s,1H),3.20−2.90(m,9H),2.40−2.29(m,1H),2.27−2.19(m,1H),1.72−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z526.31(M+H)。
【0310】
化合物105
【化125】
[この文献は図面を表示できません]
1,2−ジクロロエタン(500μL)中アニリン2−6(30.0g、0.041mmol、1当量)の溶液に、ピリジン(16.3μL、0.20mmol、5当量)および2−クロロエタンスルホニルクロリド(21μL、0.20mmol、5当量)を添加した。反応容器を密閉し、45℃まで加熱した。1時間後、反応は、固体の黄色いゲルであり、さらに500μLの1,2−ジクロロエタンを添加して、懸濁液を形成し、反応を密閉し、45℃まで加熱した。18.5時間後、ピロリジン(68μL、0.82mmol、20当量)を添加し、反応を45℃まで2.5時間加熱した。溶液を、水性pH7ホスフェートバッファ(8mL)に注ぎ、EtOAc(2×25mL)で抽出した。結合した有機層を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮した。CH
3CN(1.8mL)中のこの粗油の溶液に、HF(50%、300μL)の水溶液を添加した。15時間後、反応溶液をK
2HPO
4水溶液(30mL中3.6g)に注ぎ、EtOAc(3×15mL)で抽出した。結合した有機抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、ろ過し、減圧下で濃縮した。パラジウム炭素(10%、8.4mg)を、ジオキサン:MeOH(1:1、1.2mL)中のこの油の溶液に添加した。フラスコは、隔壁を備えており、水素ガスで3回排気およびバックフィルし、反応混合物を、水素ガス雰囲気(バルーン)下で1.5時間攪拌した。別の10mgのパラジウム触媒を添加し、反応を、前と同じく、水素ガスで排気およびバックフィルした。6時間後、反応混合物を、セライトを通してろ過し、パラジウム触媒を除去し、減圧下で濃縮した。得られた油の分取逆相HPLC精製を、Polymerx10μRP−γ 100Rカラム[30×21.20mm、10ミクロン、溶媒A:水中0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:3.5mL(水中0.05N HCl)、10分にわたって0→100%Bでのグラジエント溶離、その後、100%で5分保持、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムで行った。6.3〜7.1および8.7〜9.3分で溶離した所望のMWを有する2組の留分を集め、フリーズドライしたところ、9.7mgの粗化合物105が得られた。20分にわたって20→70%Bでのグラジエント溶離、質量分析計直結の留分収集]での分取逆相HPLCによる精製で、3.3mgの純粋な105が得られた(13%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.44(d,J=9.8Hz,1H),4.09(s,1H),3.79−3.65(m,4H),3.63−3.56(m,2H),3.18−2.90(m,11H),2.35−2.26(m,1H),2.26−2.10(m,3H),2.10−1.96(m,2H),1.69−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z609.36(M+H)。
【0311】
化合物106
【化126】
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化合物106(1.7mg、7%)も、化合物105の調製から単離された。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d6.71(d,J=11.0Hz,1H),4.06(s,1H),3.67−3.60(m,2H),3.38−3.33(m,4H),3.09−2.90(m,9H),2.24−2.13(m,2H),1.95−1.91(m,5H),1.90−1.85(m,1H),1.68−1.55(m,1H);MS(ESI)m/z609.36(M+H)。
【0312】
実施例6 化合物107および108の合成
【化127】
[この文献は図面を表示できません]
【0313】
以下の化合物をスキーム6に従って調製した。
【0314】
化合物6−1
【化128】
[この文献は図面を表示できません]
MeOH(20mL)中、化合物2−3(5.0g、14.25mmol、1.0当量)を、HCHO(2.3g、37%、28.50mmol、2.0当量)の水溶液およびパラジウム炭素(0.5g、10重量%)に添加した。反応を水素でパージし、H
2(バルーン)下で、室温で、2時間攪拌した。反応混合物を、セライトを通してろ過し、濃縮したところ、1.3gの粗化合物6−1が黄色の固体として得られた。
【0315】
化合物6−2
【化129】
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DCM中化合物6−1(0.9g、3.27mmol、1.0当量)に、Boc
2O(2.14g、9.81mmol、3.0当量)を滴下して添加した。DMAP(135mg、15重量%)を混合物に添加し、反応を室温で1時間攪拌した。次に、反応混合物を、還流まで1時間加熱した。反応混合物を濃縮した。粗化合物を、(PE:EA=200:1→100:1)で溶離したシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにより精製したところ、化合物6−2が淡黄色の固体として得られた(1.16g、73.4%)。
1H NMR(400MHz、DMSO)d7.60(d,J=10.0Hz,1H),7.53−7.44(m,2H),7.36−7.31(m,1H),7.28−7.22(m,2H),3.06(s,3H),2.33(d,J=2.0Hz,3H),1.38(s,9H),1.34(s,9H);MS(ESI)m/z476.2(M+H)。
【0316】
化合物6−3
【化130】
[この文献は図面を表示できません]
−78℃のTHF中ジイソプロピルアミン(0.28mL、3.2mmol、10.0当量)に、nBuLi(0.8mL、2.50M/ヘキサン、3.2mmol、10.0当量)およびTMEDA(0.40mL、5.0mmol、10.0当量)に、−78Cで滴下して添加した。反応を、−78Cで40分間攪拌した。THF中化合物6−2(480mg、1.0mmol、3.0当量)を、反応混合物に滴下して−78Cで添加した。得られた深赤溶液を、−78℃で60分間攪拌し、THF中エノン(160mg、0.33mmol、1.0当量)を、混合物に滴下して−78Cで添加した。深赤溶液を、攪拌しながら、−78Cから−20℃へ1時間かけて徐々に温めた。得られたオレンジ色の溶液を0℃にし、水性飽和塩化アンモニウム(100mL)により急冷した。黄緑の混合物を、EtOAcで2回抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。0%、5%、10%EtOAc/ヘキサンのシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィーにより、所望の生成物6−3が、淡黄色の固体として得られた(42mg、14.8%)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d15.70(s,1H),7.52−7.50(m,2H),7.42−7.33(m,3H),7.16(d,J=8.4Hz,1H),5.37(s,2H),3.95(d,J=10.8Hz,1H),3.28−3.23(m,1H),3.14(s,3H),3.10−3.05(m,1H),2.58−2.47(m,9H),2.16(d,J=14.0Hz,1H),1.53(s,9H),1.42(s,9H),0.89(s,9H),0.29(s,3H),0.15(s,3H);MS(ESI)m/z864.43(M+H)。
【0317】
化合物107
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
化合物6−3(120mg、0.14mmol)を、THF(5mL)に溶解し、水性HF(40%、2mL)を滴下して添加した。黄色の溶液を、室温で一晩攪拌した。得られた深赤の溶液を、攪拌しながら、K
2HPO
4水溶液へ徐々に添加した。混合物のpHを、K
2HPO
4水溶液により約8まで調整した。黄色の混合物をEtOAcで2回抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。
【0318】
上記粗化合物(120mg、粗、約0.14mmol、1.0当量)をHPLC等級のMeOH(10mL)に溶解し、10%Pd−C(25mg、0.03mmol、0.2当量)を添加した。混合物を、温和に攪拌しながら、5分間、水素を発泡させて、水素でパージした。次に、反応を、水素バルーン下で、室温で2時間、激しく攪拌した。LC−MS分析によれば、反応が完了したことが示された。触媒をろ過し、混合物を濃縮し、残渣を逆相HPLCにより精製したところ、所望の化合物107が、黄色の固体として得られた(50mg、78%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.462(d,J=8.4Hz,1H),4.14(s,1H),3.21−2.93(m,9H),3.10(s,3H),2.38−2.25(m,2H),1.68−1.62(m,1H);MS(ESI)m/z462.2(M+H)。
【0319】
化合物108
【化132】
[この文献は図面を表示できません]
THF(2mL)中、化合物107(15mg、0.033mmol、1.0当量)を、ピロリジン−1−イル酢酸(10.2mg、0.066mmol、2.0当量)、Na
2CO
3(10.2mg、0.066mmol、2.0当量)およびHATU(25.5mg、0.066mmol、2.0当量)に添加した。反応混合物を、室温で、48時間攪拌した。LC−MS分析によれば、反応が完了したことが示された。反応混合物を真空下で濃縮し、粗生成物を、逆相HPLCにより精製したところ、所望の化合物108が、黄色の固体として得られた(2.1mg)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.44−7.40(m,1H),4.02−3.97(m,2H),3.83−3.76(m,1H),3.60−3.58(m,2H),3.15(d,J=6.4Hz,3H),3.03−2.83(m,11H),2.31−2.13(m,2H),2.03−1.85(m,4H),1.61−1.52(m,1H);MS(ESI)m/z572.9(M+H)。
【0320】
実施例7 化合物109−112の合成
【化133】
[この文献は図面を表示できません]
【0321】
以下の化合物を、スキーム7に従って調製した
【0322】
化合物7−2
【化134】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(20mL)Boc−L−グルタミン酸−1−ベンジルエステル(7−1)(3.00g、8.89mmol、1.0eq)に、室温で、炭酸カリウム(1.84g、13.33mmol、1.5eq)およびヨウ化メチル(0.67mL、10.74mmol、1.2eq)を添加した。混合物を、EtOAc(200mL)で希釈し、水(200mL)、飽和水性重炭酸ナトリウム(100mL×2)および塩水(100mL×1)で洗った。EtOAc溶液を、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮した。R
f0.33(20%EtOAc/ヘキサン)。
【0323】
Boc
2O(2.91g、13.33mmol、1.5eq)、DMAP(54mg、0.44mmol、0.05eq)およびDIEA(3.10mL、17.80mmol、2eq)を、上記中間体に、アセトニトリル(20mL)中で添加した。溶液を、室温で60時間攪拌し、飽和水性重炭酸ナトリウム(100mL)を添加し、EtOAc(100mL×1、50mL×2)で抽出した。EtOAc抽出物を、結合し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮したところ、所望の生成物7−2が、青白い液体として得られた(定量的)。R
f0.45(20%EtOAc/ヘキサン)。
1H NMR(400MHz,CDCl
3)d7.25−7.35(m,5H),5.14(s,2H),4.95(dd,J=4.9,9.8Hz,1H),3.65(s,3H),2.43−2.52(m,1H),2.37−2.42(m,2H),2.15−2.25(m,1H),1.42(s,18H);MS(ESI)m/z452.3(M+H)。
【0324】
化合物7−3
【化135】
[この文献は図面を表示できません]
無水ジエチルエーテル(40mL)中の化合物7−2(8.89mmol、1eq)に、−78℃で、DIBAL−H(12.33mL、1M/ヘキサン、12.33mmol、1.25eq)を滴下して添加した。反応を−78℃で2時間攪拌した。追加のDIBAL−H(1.20mL、1M/ヘキサン、1.20mmol)を添加した。反応を、−78℃でさらに1時間攪拌し、HOAc(2.80mL)により、−78℃で急冷した。反応を室温まで温め、10%の水性炭酸ナトリウム(75mL)を添加した。混合物を、15分間攪拌し、塩化メチレン(200mL×1、50mL×2)で抽出した。塩化メチレン抽出物を結合し、硫酸ナトリウムで乾燥し、真空で濃縮したところ、生成物7−3(定量的)が得られた。R
f 0.40(20%EtOAc/ヘキサン)。
1H NMR(400MHz、CDCl
3)d9.75(s,1H)、7.25−7.35(m,5H)、5.14(s,2H),4.87−4.92(m,1H)、2.45−2.65(m,3H),2.12−2.22(m,1H),1.42(s,18H);MS(ESI)m/z422.3(M+H)。
【0325】
化合物7−5
【化136】
[この文献は図面を表示できません]
無水DMF(2mL)中、アニリン9(90mg、0.20mmol、ビス−HCl塩、1eq)に、アルデヒド7−3(101mg、0.24mmol、1.2eq)、トリエチルアミン(0.028mL、0.20mmol、1eq)およびNa(OAc)
3BH(64mg、0.30mmol、1.5eq)を添加した。溶液を室温で1時間攪拌し、急速攪拌しながら、ジエチルエーテル(50mL)に徐々に添加した。黄色の固体を集め、さらにジエチルエーテル(5mL×3)で洗い、真空下で乾燥したところ、中間体7−4が得られた。
【0326】
中間体7−4を、ジオキサン/メタノール(5mL、1:4v/v、0.1N HClを含有)に溶解した。10%Pd−C(85mg、0.04mmol、0.2eq)を添加した。混合物を水素でパージして、1気圧の水素下で、室温で1時間攪拌した。触媒を小セライトパッドでろ過し、メタノール(2mL×3)で洗った。ろ液を真空で濃縮した。移動相として、メタノールおよび0.05N HCl/水を用いて、逆相分取HPLCにより、粗生成物を精製した。自由乾燥により、主に、Boc−脱保護生成物が、茶色の固体(25mg、22%、2工程)として得られ、これを、Boc
2O(11mg、0.050mmol、1.1eq)およびTHF/水(5mL、1:1v/v)中DIEA(0.039mL、0.22mmol、5eq)での処理により、室温で1時間再保護した。濃縮により、所望の生成物7−5が、黄色の固体MS(ESI)m/z663.2(M+H)として得られ、これをさらに精製することなく、次の工程に用いた。
【0327】
化合物7−6
【化137】
[この文献は図面を表示できません]
THF中、化合物7−5(0.044mmol、1eq)および炭酸ナトリウム(7mg、0.066mmol、1.5eq)の懸濁液に、室温で、HATU(20mg、0.053mmol、1.2eq)を添加した。混合物を、室温で2時間急速攪拌した。メタノール(5mL)を添加した。固体をろ過した。ろ液を減圧下で濃縮したところ、粗生成物7−6が、黄色の固体MS(ESI)m/z645.1(M+H)として得られた。
【0328】
化合物109
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
化合物7−6(0.044mmol)を、4N HCl/ジオキサン(5mL)により、室温で一晩処理し、真空で濃縮した。残渣をメタノール(1mL)に再溶解し、急速攪拌しながら、ジエチルエーテル(50mL)に滴下して添加した。黄色の沈殿物を集め、さらにジエチルエーテル(50mL×3)で洗い、真空下で乾燥したところ、粗生成物109が、茶色の固体として得られた。
【0329】
上記粗生成物の5分の1を、逆相HPLCにより精製したところ、純粋な109が黄色の固体として得られた(1.5mg、31%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.36(d,9.2Hz,1H),4.09−4.15(m,1H),4.08(s,1H),3.70−3.80(m,1H),3.58−3.68(m,1H),2.90−3.50(m,12H),2.30−2.45(m,2H),2.10−2.25(m,3H),1.95−2.10(m,1H),1.58−1.70(m,1H);MS(ESI)m/z545.1(M+H)。
【0330】
化合物110
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(1mL)中、粗生成物109(0.018mmol、1eq)の2/5に、水性ホルムアルデヒド(0.007mL、36.5%/水、0.094mmol、5eq)、InCl
3(0.4mg、0.002mmol、0.1eq)およびNa(OAc)
3BH(15mg、0.071mmol、4eq)を添加した。反応を、室温で2時間攪拌し、0.5N HCl/メタノール(1mL)で急冷した。溶液を、急速攪拌しながら、ジエチルエーテル(100mL)に滴下して添加した。沈殿物を集め、さらにジエチルエーテル(2mL×4)で洗い、逆相HPLCにより精製したところ、所望の化合物110が黄色の固体として得られた(1.8mg、18%)。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)d7.7.44(d,J=9.1Hz,1H),4.37(dd,J=6.1,11.6Hz,1H),4.09(s,1H),3.60−3.75(m,2H),2.92−3.50(m,15H),2.86(s,3H),2.10−2.50(m,6H),1.60−1.72(m,1H);MS(ESI)m/z573.3(M+H)。
【0331】
化合物111
【化140】
[この文献は図面を表示できません]
DMF(1mL)中、粗生成物109(0.018mmol、1eq)の2/5に、シクロプロパンカルボキシアルデヒド(1.4μL、0.018mmol、1eq)、InCl
3(0.4mg、0.002mmol、0.1eq)およびNa(OAc)
3BH(6mg、0.028mmol、1.5eq)を添加した。反応を、室温で一晩攪拌し、0.5N HCl/メタノール(1mL)で急冷した。溶液を、急速攪拌しながら、ジエチルエーテル(100mL)に滴下して添加した。沈殿物を集め、さらにジエチルエーテル(2mL×4)で洗い、逆相HPLCにより精製したところ、所望の化合物111が黄色の固体として得られた(1.3mg、12%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.38(d,J=9.2Hz,1H),4.22(dd,J=6.1,11.6Hz,1H),4.09(d,1H),3.60−3.78(m,2H),2.85−3.50(m,12H),2.00−2.50(m,6H),1.60−1.72(m,1H),1.10−1.20(m,1H),0.70−0.75(m,2H),0.40−0.50(m,2H);MS(ESI)m/z599.4(M+H)。
【0332】
化合物112
【化141】
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ジアルキル化生成物112も、化合物111の調製から単離された(1.0mg、黄色の固体、9%)。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.42(d,J=9.2Hz,1H),4.70−4.80(m,1H),4.09(s,1H),3.55−3.80(m,3H),2.95−3.50(m,13H),2.10−2.50(m,6H),1.55−1.75(m,1H),1.20−1.30(m,2H),0.68−0.90(m,4H),0.38−0.58(m,4H);MS(ESI)m/z653.3(M+H)。
【0333】
実施例8 Yが−(C
1−C
4)アルキレン−N(R
A)(R
B)または−(C
1−C
4)アルキレン−N(R
F)−C(O)−[C(R
D)(R
E)]
0−4−N(R
A)(R
B)である構造式(A)の化合物の合成
【化142】
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【0334】
スキーム8において、RおよびR’は、それぞれ、構造式(A)に定義されるR
BおよびR
Aであり、R
wは、−[C(R
D)(R
E)]
1−4−N(R
A)(R
B)を表わす。
【0335】
以下の化合物を、スキーム8に従って調製した。
【0336】
化合物113
【化143】
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ベンジルN−(ヒドロキシメチル)カルバメート(92mg、0.51mmol、2.0当量)を、化合物7(110mg、0.25mmol)のTFA/CH
3SO
3H(1mL/1mL)溶液に、25℃で添加した。反応を、25℃で30分間攪拌した。Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:4.0mL(0.05N HCl/水)、グラジエント:20分にわたって0→30%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、23mgの純粋な113が得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.47(d,J=9.2Hz,1H),4.16(s,2H),4.13(s,1H),3.21−2.94(m,3H),3.06(s,3H),2.97(s,3),2.37−2.22(m,2H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z462.26(M+H)。
【0337】
化合物114
【化144】
[この文献は図面を表示できません]
Et
3N(2μL、0.0136mmol、2.0当量)を、DMF(0.1mL)中、113(3mg、0.0065mmol)およびピバルアルデヒド(0.8μL、0.00715mmol、1.1当量)の混合物に、25℃で添加した。反応を25℃で15分間攪拌した。NaBH(OAc)
3(3mg、0.013mmol)およびHOAc(2μL)を、得られた混合物に添加した。反応を、25℃で1時間攪拌した。Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、注入量:4.0mL(0.05N HCl/水)、グラジエント:15分にわたって0→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、1mgの114が得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.52(d,J=9.1Hz,1H),4.30(s,2H),4.09(s,1H),3.23−2.93(m,5H),3.04(s,3H),2.95(s,3H),2.40−2.19(m,2H),1.71−1.60(m,1H),1.05(s,9H);MS(ESI)m/z532.27(M+H)。
【0338】
化合物115〜118は、対応のアルデヒドを用いて化合物114と同様にして調製した。
【0339】
化合物115
【化145】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.51(d,J=8.8Hz,1H),4.25(s,2H),4.10(s,1H),3.25−2.90(m,5H),3.05(s,3H),2.96(s,3H),2.40−2.21(m,2H),1.90−1.60(m,7H),1.42−0.95(m,5H);MS(ESI)m/z558.31(M+H)。
【0340】
化合物116
【化146】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.50(d,J=9.0Hz,1H),4.24(s,2H),4.09(s,1H),3.25−2.90(m,5H),3.07(s,3H),2.94(s,3H),2.40−2.21(m,2H),1.82−1.58(m,3H),1.01(t,J=6.7Hz,3H);MS(ESI)m/z504.22(M+H)。
【0341】
化合物117
【化147】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.51(d,J=8.9Hz,1H),4.23(s,2H),4.09(s,1H),3.25−2.92(m,4),3.02(s,3H),2.95(s,3H),2.40−2.19(m,2H),1.71−1.60(m,1H),1.40(d,J=7.0Hz,6H);MS(ESI)m/z504.23(M+H)。
【0342】
化合物118
【化148】
[この文献は図面を表示できません]
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.54(d,J=9.1Hz,1H),4.37(s,2H),4.10(s,1H),3.20−2.85(m,3H),3.05(s,3H),2.97(s,3H),2.91(s,3H),2.90(s,3H),2.42−2.20(m,2H),1.72−1.60(m,1H);MS(ESI)m/z490.19(M+H)。
【0343】
化合物119
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
同様の条件下、ホルムアルデヒドを用いて、還元的アルキル化により化合物114から調製。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.57(d,J=9.1Hz,1H),4.61(d,J=12.8Hz,1H),4.27(dd,J=12.8,6.4Hz,1H),4.10(s,1H),3.25−2.90(m,5),3.03(s,3H),2.96(s,3H),2.95(s,3H),2.42−2.33(m,1H),2.29−2.20(m,1H),1.72−1.61(m,1H),1.10(d,J=6Hz,9H);MS(ESI)m/z546.30(M+H)。
【0344】
化合物120
【化150】
[この文献は図面を表示できません]
113のt−Bu−N(Cbz)−CH
2CHOによる還元的アルカリ化の後、水素化により114と同様にして調製。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.59(d,J=8.6Hz,1H),4.38(s,2H),4.09(s,1H),3.60−2.95(m,7H),3.03(s,3H),2.96(s,3H),2.41−2.30(m,1H),2.28−2.20(m,1H),1.72−1.60(m,1H),1.44(s,9H);MS(ESI)m/z561.31(M+H)。
【0345】
化合物121
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
塩酸2−t−ブチルアミノアセチルクロリド(5.8mg、0.031mmol、1.2当量)を、113(12mg、0.026mmol)のDMF溶液(0.2mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で30分間攪拌した。反応混合物を、0.05N HCl(2mL)で希釈し、Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl、溶媒B:CH
3CN、グラジエント:15分にわたって0→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムに注入した。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、3.0mgの純粋な121が得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.34(d,J=9.6Hz,1H),4.46(s,2H),4.08(s,1H),3.81(s,2H),3.18−2.92(m,3H),3.03(s,3H),2.96(s,3H),2.32−2.18(m,2H),1.69−1.60(m,1H),1.38(s,9H);MS(ESI)m/z575.30(M+H)。
【0346】
化合物122
【化152】
[この文献は図面を表示できません]
化合物121と同様にして調製。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.33(d,J=9.9Hz,1H),4.46(s,2H),4.08(s,1H),4.00(s,2H),3.23−2.91(m,3),3.04(s,3H),2.97(s,3H),2.95(s,6H),2.32−2.18(m,2H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z547.23(M+H)。
【0347】
化合物123
【化153】
[この文献は図面を表示できません]
n−プロピルイソシアネートを用いて121と同様にして調製。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.24(d,J=9.8Hz,1H),4.31(s,2H),4.08(s,1H),3.18−2.93(m,3H),3.10(t,J=6.7Hz,2H),3.03(s,3H),2.96(s,3H),2.32−2.18(m,2H),1.69−1.58(m,1H),1.55−1.46(m,2H),0.92(t,J=6.7Hz,3H);MS(ESI)m/z584.01(M+H)。
【0348】
実施例9 Yが−(CH
2)
3−N(R
A)(R
B)である構造式(A)の化合物の合成
【化154】
[この文献は図面を表示できません]
【0349】
スキーム9において、RおよびR’は、構造式(A)に定義される、それぞれ、R
AおよびR
Bである。
【0350】
以下の化合物を、スキーム9に従って調製した。
【0351】
化合物9−1
【化155】
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Br
2(2.7mL、52.0mmol、1.2当量)を、酢酸(100mL)中3(10.6g、43.3mmol)の溶液に、25℃で添加した。反応を、25℃で12時間攪拌した。得られた混合物を、氷水(400mL)に滴下して添加した。混合物を、25℃まで1時間にわたって温めた。得られた懸濁液を、セライトのパッドを通してろ過した。固体を、EtOAcで洗い流した。結合した有機層を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、14gの粗生成物9−1が得られた。
【0352】
化合物9−2
【化156】
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炭酸カリウム(8.9g、64.5mmol、1.5当量)および臭化ベンジル(11.5mL、96.8mmol、2.25当量)を、粗生成物9−1(14g、43mmol)のアセトン溶液(100mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で12時間攪拌し、濃縮した。得られた混合物を、H
2OとEtOAcに分離した。水性層を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物9−2が得られた。シリカゲル(100:1〜30:1ヘキサン/EtOAc)でのフラッシュクロマトグラフィーで、15.4gの化合物9−2が得られた(2工程で87%)。
【0353】
化合物9−3
【化157】
[この文献は図面を表示できません]
Pd(OAc)
2(227mg、1.0mmol、0.2当量)およびP(O−Tol)
3(462mg、1.5mmol、0.3euiqv)を、9−2(2.1g、5.06mmol)のDMF溶液(10mL)に添加した。反応を、N
2で5分間パージした。Et
3N(3.5mL、25.3mmol、5当量)およびアリルオキシ−t−ブチルジメチルシラン(2.2mL、10.1mmol、2当量)を、反応に添加した。反応を、88℃まで加熱し、88℃で5時間攪拌した。反応を25℃まで冷やし、H
2Oで急冷した。得られた混合物を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物9−3が得られた。シリカゲル(100:0〜100:1ヘキサン/EtOAc)でのフラッシュクロマトグラフィーで、1.2gの化合物9−3が得られた(47%)。
【0354】
化合物9−4
【化158】
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n−BuLi(1.3mL、2.07mmol、5.5当量)を、ジイソプロピルアミン(0.3mL、2.07mmol、5.5当量)のTHF溶液(5mL)に、0℃で添加した。反応を、0℃で30分間攪拌し、−78℃まで冷やした。TMEDA(0.8mL、5.64mmol、15当量)を混合物に添加した。得られた溶液に、9−3(475mg、0.94mmol、2.5当量)のTHF溶液(5mL)を添加した。反応を、−78℃で10分間攪拌した。エノン(181mg、0.376mmol)のTHF溶液(5mL)を、反応に、−78℃で添加した。反応を、−78℃で30分間攪拌し、25℃まで1時間にわたって温め、飽和NH
4Clで急冷し、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物が得られた。Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:4.0mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって100→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。所望のMWを有する留分を集め、ロータリエバポレータで、25℃で濃縮して、アセトニトリルの大半を除去した。得られた大半の水溶液を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、200mgの9−4が得られた(59%)。
【0355】
化合物9−5
【化159】
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TFA(0.5mL)を、9−4のTHF/H
2O(2mL/0.5mL)溶液に、25℃で添加した。反応を、25℃で1時間攪拌した。反応を、飽和NaHCO
3溶液で急冷した。反応を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物9−5が得られた。Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:4.0mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって80→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。所望のMWを有する留分を集め、ロータリエバポレータで、25℃で濃縮して、アセトニトリルの大半を除去した。得られた大半の水溶液を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、80mgの9−5が得られた(46%)。
【0356】
化合物9−6
【化160】
[この文献は図面を表示できません]
Dess−Martinペルヨージナン(18mg、0.043mmol、1.2当量)を、9−5(28mg、0.036mmol)のCH
2Cl
2溶液(1mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で30分間攪拌し、H
2Oで希釈した。得られた混合物を、CH
2Cl
2で抽出した。結合したCH
2Cl
2抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物9−6が得られた。
【0357】
化合物9−7−1
【化161】
[この文献は図面を表示できません]
ピロリジン(15μL、0.18mmol、5当量)を、粗生成物9−6(0.036mmol)のジクロロエタン溶液(1mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で10分間攪拌した。HOAc(15μL)およびNaBH(OAc)
3(15mg、0.072mmol、2当量)を、反応に添加した。反応混合物を、25℃で1時間攪拌し、H
2Oで急冷した。得られた混合物を、CH
2Cl
2で抽出した。結合したCH
2Cl
2抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物9−7−1が得られた。Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:4.0mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって0→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。所望のMWを有する留分を集め、ロータリエバポレータで、25℃で濃縮して、アセトニトリルの大半を除去した。得られた大半の水溶液を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、6mgの9−7−1が得られた(2工程で20%)。
【0358】
化合物124
【化162】
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水性HF(0.3mL、48%)を、ポリプロピレン管中9−7−1(6mg、0.007mmol)のCH
3CN溶液(2mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で、18時間攪拌した。得られた混合物をK
2HPO
4水溶液(2g、15mLの水に溶解したもの)に注いだ。混合物をEtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗デシリル組成物が得られた。
【0359】
パラジウム炭素(2mg、10重量%)を、粗デシリル生成物のHCl/MeOH溶液(0.5N、2mL)に添加した。反応を、水素でパージして、H
2(バルーン)下、25℃で4時間攪拌した。反応混合物を、小セライトプラグを通してろ過した。ろ液を濃縮したところ、粗生成物が得られた。Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流速、20mL/分、溶媒A:0.05N HCl/水、溶媒B:CH
3CN、注入量:4.0mL(0.05N HCl/水)、グラジエント:7分にわたって0→50%B、3分にわたって50→100%、および5分にわたって100%、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。6.4〜8.2分で溶離した所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、1.5mgの化合物124が得られた。
1H NMR(400MHz、CD
3OD)d7.28(d,J=9.7Hz,1H)、4.08(s,1H),3.71−3.63(m,2H),3.32−2.95(m,7H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.81−2.73(m,2H),2.32−1.98(m,8H),1.70−1.59(m,1H);MS(ESI)m/z544.18(M+H)。
【0360】
化合物125〜127は、還元的アミノ化工程において、対応のアミンを用いて、化合物124と同様にして調製した。
【0361】
化合物125
【化163】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.28(d,J=9.7Hz,1H),4.08(s,1H),3.25−2.94(m,5H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.89(s,6H),2.80−2.70(m,2H),2.32−2.18(m,2H),2.10−2.00(m,2H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z518.26(M+H)。
【0362】
化合物126
【化164】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.27(d,J=9.6Hz,1H),4.08(s,1H),3.20−2.93(m,5H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.82−2.72(m,2H),2.33−2.19(m,2H),2.04−1.94(m,2H),1.70−1.58(m,2H),1.37(s,9H);MS(ESI)m/z546.20(M+H)。
【0363】
化合物127
【化165】
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1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.28(d,J=9.7Hz,1H),4.09(s,1H),4.04(q,J=9.0Hz,2H),3.25−2.95(m,5H),3.04(s,3H),2.97(s,3H),2.84−2.75(m,2H),2.32−2.20(m,2H),2.13−2.03(m,2H),1.70−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z572.22(M+H)。
【0364】
化合物128
【化166】
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化合物128は、化合物9−5から、HF処理の後、同様の条件下での水素化により調製した。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.21(d,J=9.87Hz,1H),4.07(s,1H),3.63−3.57(m,2H),3.20−2.90(m,5H),3.04(s,3H),2.96(s,3H),2.75−2.68(m,2H),2.32−2.17(m,2H),1.89−1.79(m,2H),1.70−1.57(m,1H),1.25(d,J=7.2Hz,1H);MS(ESI)m/z491.18(M+H)。
【0365】
実施例10 化合物129の合成
【化167】
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【0366】
以下の化合物を、スキーム10に従って調製した。
【0367】
化合物10−1
【化168】
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iPrMgCl・LiCl(0.68mL、1.2M、0.82mmol、2当量)を、9−2(170mg、0.41mmol)のTHF溶液(5mL)に、0℃で添加した。反応を、0℃で30分間攪拌した。MeI(0.2mL、1.64mmol、4当量)を、反応混合物に添加した。反応を、0℃で30分間攪拌し、25℃まで1時間にわたって温めた。反応をNH
4Cl溶液で冷却し、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物10−1が得られた。シリカゲル(30:1ヘキサン/EtOAc)でのフラッシュクロマトグラフィーで、31mgの化合物10−1が得られた(22%)。
【0368】
化合物10−2
【化169】
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10−1(31mg、0.088mmol、1.7当量)のTHF溶液(1mL)を、LDA(0.13mL、1.3M、0.176mmol、3.3当量)およびTMEDA(39μL、0.26mmol、4.9当量)のTHF溶液(1mL)に添加した。反応を、−78℃で10分間攪拌した。エノン(26mg、0.053mmol)のTHF溶液(1mL)を、反応に、−78℃で添加した。反応を、−78℃で30分間攪拌し、25℃まで1時間にわたって温め、飽和NH
4Cl溶液で急冷し、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物10−2が得られた。Sunfire PrepC18OBDカラム[5μm、19×50mm、流量20mL/分、溶媒A:0.1%HCO
2Hを含むH
2O、溶媒B:0.1%HCO
2Hを含むCH
3CN、注入量:4.0mL(CH
3CN)、グラジエント:15分にわたって80→100%B、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。所望のMWを有する留分を集め、25℃でロータリエバポレータで濃縮して、アセトニトリルの大半を除去した。得られた大半の水溶液を、EtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、10mgの10−2が得られた(26%)。
【0369】
化合物10−3
【化170】
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水性HF(0.3mL、48%)を、ポリプロピレン管中10−2(6mg、0.008mmol)のCH
3CN溶液(2mL)に、25℃で添加した。反応を、25℃で、18時間攪拌した。得られた混合物をK
2HPO
4水溶液(2g、15mLの水に溶解したもの)に注いだ。混合物をEtOAcで抽出した。結合したEtOAc抽出物を、乾燥(Na
2SO
4)し、濃縮したところ、粗生成物10−3が得られた。
【0370】
化合物129
【化171】
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パラジウム炭素(2mg、10重量%)を、粗生成物10−3のHCl/MeOH溶液(0.5N、2mL)に添加した。反応を、水素でパージし、H
2(バルーン)下、25℃で4時間攪拌した。反応混合物を、小セライトプラグを通してろ過した。ろ液を濃縮したところ、粗生成物が得られた。Phenomenex Polymerx10μRP−1 100Aカラム[10μm、150×21.20mm、流量20mL/分、溶媒A:0.05N HCl/水、溶媒B:CH
3CN、注入量:4.0mL(0.05N HCl/水)、グラジエント:7分にわたって0→70%B、3分にわたって70→100%Bおよび5分にわたって100%、質量分析計直結の留分収集]を用いたWaters Autopurificationシステムでの分取逆相HPLC精製。所望のMWを有する留分を集め、フリーズドライしたところ、1.5mgの化合物129が得られた。
1H NMR(400MHz,CD
3OD)d7.19(d,J=9.7Hz,1H),4.07(s,1H),3.20−2.93(m,3H),3.03(s,3H),2.96(s,3H),2.31−2.17(m,2H),2.22(s,3H),1.69−1.58(m,1H);MS(ESI)m/z447.23(M+H)。
【0371】
実施例11 化合物130〜132の合成
【化172】
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【0372】
スキーム11において、R
6、R
9およびR
9’は、それぞれ、構造式(A)に定義されるX、R
BおよびR
Aである。
【0373】
化合物130〜132を、スキーム11に従って調製した。
【0374】
化合物130
【化173】
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【0375】
化合物131
【化174】
[この文献は図面を表示できません]
【0376】
化合物132
【化175】
[この文献は図面を表示できません]
【0377】
実施例12
化合物133〜135の合成
【化176】
[この文献は図面を表示できません]
【0378】
スキーム12において、R
9およびR
9’は、それぞれ、構造式(A)に定義されるR
BおよびR
Aである。
【0379】
化合物133〜135を、スキーム12に従って調製した。
【0380】
化合物133
【化177】
[この文献は図面を表示できません]
【0381】
化合物134
【化178】
[この文献は図面を表示できません]
【0382】
化合物135
【化179】
[この文献は図面を表示できません]
【0383】
実施例13
本発明の化合物の抗菌活性を、以下のプロトコルに従って調べた。
【0384】
最小阻止濃度分析
凍結菌株を、解凍し、ミューラーヒントン(Mueller Hinton)培養液(MHB)またはその他適切な媒体(レンサ球菌属(Streptococcus)は、血液を必要とし、ヘモフィルス(Haemophilus)はヘミンおよびNADを必要とする)で二次培養した。一晩培養後、菌株を、ミューラーヒントン寒天培地(Mueller Hinton Agar)で二次培養し、再び一晩培養した。コロニーが、適切なコロニー形態であるか、そして汚染がないか観察した。単離したコロニーを選択して、0.5マクファーランド(McFarland)標準に等しい出発接種材料を作製した。出発接種材料を、さらに用いるために、MHBを用いて、1:125で希釈した。殺菌水中で5.128mg/mLの最終濃度まで希釈することにより、試験化合物を調製した。抗生物質(凍結保管、解凍および解凍3時間以内に使用)および化合物を、所望の実用濃度までさらに希釈した。
【0385】
分析を次のようにして行った。50μLのMHBを、96ウェルプレートのウェル2−12に加えた。100μLの適切に希釈した抗生物質を、ウェル1に加えた。50μLの抗生物質を、ウェル1から除去し、ウェル2に加えて、ウェル2の中身を、上下に5回ピペット操作することにより混合した。ウェル2の50μLの混合物を取り出し、ウェル3に加え、上記したとおり混合した。連続希釈を、同じようにして、ウェル12まで続けた。全てが50μLを含有するように、50μLをウェル12から取り出した。50μLの実用接種材料を、全試験ウェルに加えた。空のウェルに、50μLの実用接種材料および50μLのMHBを加えることにより、増殖対照ウェルを作製した。プレートを37℃で一晩培養し、培養器から取り出し、各ウェルを、プレート読取ミラーで読み取った。バクテリアの増殖を抑制する試験化合物の最小濃度(MIC)を記録した。
【0386】
実施例
【0387】
【表10】
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【0388】
接種濃度を判断するためのプロトコル(生菌数)
90μLの殺菌0.9%NaClを、96ウェルマイクロタイタープレートのウェル2−6にピペットで入れた。50μlの接種材料を、ウェル1にピペットで入れた。10μLをウェル1から取り出し、それをウェル2に加えて混合した。10μLをウェル2から取り出し、ウェル3の中身と混合し、ウェル6まで連続希釈を行った。10μLを各ウェルから取り出し、適切な寒天プレートに垂らした。プレートを、CO
2培養器に一晩入れた。明らかなコロニーを含むスポットのコロニーを数えた。コロニー数に希釈係数を乗算することにより、生菌数を計算した。
【0389】
【表11】
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【0390】
菌株
下に挙げた15の菌株の、最小阻止濃度(MIC)分析を行った。
【0391】
【表12】
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【0392】
結果
本発明の化合物の最小阻止濃度(MIC)の値を、表1a、1b、2a、2bおよび3に示す。
【0393】
【表13】
[この文献は図面を表示できません]
【0394】
【表14】
[この文献は図面を表示できません]
【0395】
【表15】
[この文献は図面を表示できません]
【0396】
【表16】
[この文献は図面を表示できません]
【0397】
【表17】
[この文献は図面を表示できません]
【0398】
【表18】
[この文献は図面を表示できません]
【0399】
【表19】
[この文献は図面を表示できません]
【0400】
【表20】
[この文献は図面を表示できません]
【0401】
ED
50IV調査
本発明の化合物の、黄色ブドウ球菌(S.aureus)分離株、ATCC13709に対するマウス全身感染モデルでの薬効について評価した。マウスは、感染後48時間以内の生存率が0%となるであろう細菌負荷で腹腔内注射により感染させた。マウスに、静脈注射により、感染60分後に、試験化合物を与えた。感染対照グループには治療を行わなかった。生存を48時間にわたって調べた。パーセント生存率を計算し、PD
50値を、プロビット(Probit)分析を用いて求めた。
【0402】
Tet−R敗血症調査
テトラサイクリン抵抗敗血症調査のプロトコルは、感染モデルで、黄色ブドウ球菌(S.aureus)SA161、テトラサイクリン抵抗菌株を用いた以外は、上述したEV
50IV調査のプロトコルと同様であった。
【0403】
GN敗血症
GN敗血症調査のプロトコルは、感染モデルで、大腸菌(E.coli)ATCC25922を用いた以外は、上述したEV
50IV調査のプロトコルと同様であった。
【0404】
代謝的安定性
DMSOに化合物を、1.0mg/mLの最終濃度まで溶解することにより、試験化合物の貯蔵液を調製した。
【0405】
被分析物および内部標準を希釈し、LC/MSシステムに注いで、最適イオン化、極性および特定のMRM(多重反応モニタリング)トランジションの選択のためのMS/MSフラグメンテーションを求めた。一般的なクロマトグラフィー条件を、5分未満のサイクルタイムで整えた。
【0406】
プールされたヒトミクロゾーム分析を、0.2mg/mLのタンパク質で、NADPH生成補因子システム(1.3mM NADP+、3.3mMグルコース−6−ホスフェート、0.4U/mLグルコース−6−ホスフェートデヒドロゲナーゼおよび3.3mM塩化マグネシウム)により行った。
【0407】
試験化合物を、DMSO貯蔵液から、1μMの反応濃度まで希釈した。0および60分でタイムポイントを取り出した。アセトニトリルによるタンパク質破壊後、試料をLC/MS/MSにより分析した。ピーク領域を、タイム0試料と比べ、残ったパーセント分析物を計算する。補因子を含まない反応を用いて、非特異的結合、熱分解および溶解度による分析物喪失の対照とした。
【0408】
SA MIC90
20の無作為に選択した黄色ブドウ球菌(S.aureus)の臨床分離株を用いて、分離株の90%(MIC
90)についての試験化合物の最小阻止濃度(MIC)を求めた。MICは、上述したとおり、米国臨床検査標準委員会(CLSI)ガイドラインに従って、96ウェルフォーマットでのマイクロタイター液体希釈法により行った。
【0409】
10倍の連続希釈により、生菌数を求めた。希釈物は、殺菌0.9%NaCl中で調製した。10マイクロタイターの接種材料と5つの各希釈物を、血液またはミューラーヒントン(Mueller Hinton)寒天プレートに置き、一晩、37℃、5%CO
2で、培養し、数えた。
【0410】
TetR MIC90
テトラサイクリンに対する抵抗に基づいて選択した10の分離株を用いて、上述したとおりにして、MIC
90を求めた。
【0411】
EC MIC90
20の無作為に選択した、大腸菌(E.coli)の臨床分離株を用いて、上述したとおりにして、MIC
90を求めた。
【0412】
タンパク質結合
試験化合物を、DMSO中、1.0mg/MLの貯蔵液として調製した。被分析物および内部標準を希釈し、LC/MSシステムに注いで、最適イオン化、極性および特定のMRM(多重反応モニタリング)トランジションの選択のためのMS/MSフラグメンテーションを求めた。一般的なクロマトグラフィー条件を、5分未満のサイクルタイムで整えた。
【0413】
DMSO貯蔵液を、ヒト血漿中1および10μg/mLまで希釈し、REDデバイスで、4時間、37℃で培養した。培養期間終了時でタイムポイントを取り出した。アセトニトリルによるタンパク質破壊後、試料をLC/MS/MSにより分析した。バッファ(受容体)および試料(供与体)チャンバのピーク領域を比べ、タンパク質結合留分を計算する。分析は2回行った。
【0414】
大腿部負荷
雌のCD−1マウスを、シクロホスファミドで前処置して、好中球減少マウスとした。マウスに、黄色ブドウ球菌(S.aureus)ATCC13709を、右大腿部筋肉へマウス1匹当たり0.1ml注射することにより感染させた。感染後1時間半、マウスを、試験化合物により、0.3〜30mg/kgまたは0.3〜20mg/kgの投与量でIV処置した。4匹のマウスを各薬剤濃度で処置した。24時間の後処置で、CO
2吸引によりマウスを安楽死させた。マウスの右大腿部を無菌で除去し、秤量し、ホモジナイズし、連続希釈し、TSA培地に置いた。プレートを、一晩、37℃、5%CO
2で培養した。大腿部1グラム当たりのコロニー形成単位を、プレートにあるコロニーを数え、連続希釈および大腿部の重量で調節することにより、計算した。
【0415】
上述した生物活性についての結果を表4に示す。
【0416】
【表21】
[この文献は図面を表示できません]
【0417】
本発明を、その例示の実施形態を参照して具体的に示し、説明してきたが、添付の請求項に包含される本発明の特許請求の範囲から逸脱することなく、形態および詳細に様々な変更を行えることは、当業者であれば理解されるであろう。