(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記H−PLMNのANDSFから提供された政策が優先される場合、前記H−PLMNのANDSFから提供された政策内に含まれたWLAN選択規則を確認することと、
前記WLAN選択規則内の基準と一致する利用可能なWLANが存在するかどうかを決定することと、
前記WLAN選択規則内の基準と一致する利用可能なWLANが存在する場合、前記H−PLMNのANDSFから提供された政策を選択するように決定することと、
前記WLAN選択規則内の基準と一致する利用可能なWLANが存在しない場合、前記V−PLMNのANDSFから提供された政策を選択するように決定することと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
前記V−PLMNのANDSFから提供された政策が優先される場合、前記V−PLMNのANDSFから提供された政策内に含まれたWLAN選択規則を確認することと、
前記WLAN選択規則内の基準と一致する利用可能なWLANが存在するかどうかを決定することと、
前記WLAN選択規則内の基準と一致する利用可能なWLANが存在する場合、前記V−PLMNのANDSFから提供された政策を選択するように決定することと、
前記WLAN選択規則内の基準と一致する利用可能なWLANが存在しない場合、前記H−PLMNのANDSFから提供された政策を選択するように決定することと
をさらに含む、請求項2に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
移動通信システムの技術規格を制定する3GPPでは、4世代移動通信と関連した多様なフォーラム及び新しい技術に対応するために、2004年末から3GPP技術の性能を最適化させて向上させようとする努力の一環としてLTE/SAE(Long Term Evolution/System Architecture Evolution)技術に対する研究を始めた。
【0003】
3GPP SA WG2を中心に進行されたSAEは、3GPP TSG RANのLTE作業と並行してネットワークの構造を決定し、異機種ネットワーク間の移動性をサポートすることを目的とするネットワーク技術に対する研究であって、最近3GPPの重要な標準化問題のうち一つである。これは3GPPシステムをIPベースの多様な無線接続技術をサポートするシステムに発展させるための作業であって、より向上したデータ送信能力で送信遅延を最小化する、最適化されたパケットベースのシステムを目標にして作業が進行されてきた。
【0004】
3GPP SA WG2で定義したEPS(Evolved Packet System)上位水準参照モデル(reference model)は、非ローミングケース(non−roaming case)及び多様なシナリオのローミングケース(roaming case)を含んでおり、詳細内容は、3GPP標準文書TS23.401とTS23.402で参照することができる。
図1のネットワーク構造図は、これを簡略に再構成したものである。
【0005】
図1は、進化した移動通信ネットワークの構造図である。
【0006】
EPCは、多様な構成要素を含むことができ、
図1は、そのうち一部に該当する、S−GW(Serving Gateway)52、PDN GW(Packet Data Network Gateway)53、MME(Mobility Management Entity)51、SGSN(Serving GPRS(General Packet Radio Service) Supporting Node)、ePDG(enhanced Packet Data Gateway)を示す。
【0007】
S−GW52は、無線アクセスネットワーク(RAN)とコアネットワークとの間の境界点として動作し、eNodeB22とPDN GW53との間のデータ経路を維持する機能をする要素である。また、端末(または、User Equipment:UE)がeNodeB22によりサービング(serving)される領域にわたって移動する場合、S−GW52は、ローカル移動性アンカーポイント(anchor point)の役割をする。即ち、E−UTRAN(3GPPリリース8以後で定義されるEvolved−UMTS(Universal Mobile Telecommunications System) Terrestrial Radio Access Network)内での移動性のために、S−GW52を介してパケットがルーティングされることができる。また、S−GW52は、他の3GPPネットワーク(3GPPリリース8以前に定義されるRAN、例えば、UTRANまたはGERAN(GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communication)/EDGE(Enhanced Data rates for Global Evolution) Radio Access Network)との移動性のためのアンカーポイントとして機能することもできる。
【0008】
PDN GW(または、P−GW)53は、パケットデータネットワークに向かうデータインターフェースの終端点(termination point)に該当する。PDN GW53は、政策執行特徴(policy enforcement features)、パケットフィルタリング(packet filtering)、課金サポート(charging support)などをサポートすることができる。また、3GPPネットワークと非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN(Interworking Wireless Local Area Network)のような信頼されないネットワーク、CDMA(Code Division Multiple Access)ネットワークやWiMaxのような信頼されるネットワーク)との移動性管理のためのアンカーポイント役割をすることができる。
【0009】
図1のネットワーク構造の例示は、S−GW52とPDN GW53が別途のゲートウェイで構成されるものを示すが、二つのゲートウェイが単一ゲートウェイ構成オプション(Single Gateway Configuration Option)によって具現されることもできる。
【0010】
MME51は、UEのネットワーク連結に対するアクセス、ネットワークリソースの割当、トラッキング(tracking)、ページング(paging)、ローミング(roaming)及びハンドオーバなどをサポートするためのシグナリング及び制御機能を実行する要素である。MME51は、加入者及びセッション管理に関連した制御平面(control plane)機能を制御する。MME51は、数多くのeNodeB22を管理し、他の2G/3Gネットワークに対するハンドオーバのための従来のゲートウェイの選択のためのシグナリングを実行する。また、MME51は、セキュリティ過程(Security Procedures)、端末−対−ネットワークセッションハンドリング(Terminal−to−network Session Handling)、アイドル端末位置決定管理(Idle Terminal Location Management)などの機能を遂行する。
【0011】
SGSNは、異なるアクセス3GPPネットワーク(例えば、GPRSネットワーク、UTRAN/GERAN)に対するユーザの移動性管理及び認証(authentication)といった全てのパケットデータをハンドリングする。
【0012】
ePDGは、信頼されない非3GPPネットワーク(例えば、I−WLAN、WiFiホットスポット(hotspot)等)に対するセキュリティノードとしての役割をする。
【0013】
図1を参照して説明したように、IP能力を有する端末(または、UE)は、3GPPアクセスはもちろん非3GPPアクセスに基づいても、EPC内の多様な要素を経由して事業者(即ち、オペレータ(operator))が提供するIPサービスネットワーク(例えば、IMS)にアクセスすることができる。
【0014】
また、
図1は、多様なレファレンスポイント(例えば、S1−U、S1−MME等)を示す。3GPPシステムでは、E−UTRAN及びEPCの異なる機能エンティティ(functional entity)に存在する2個の機能を連結する概念的なリンクをレファレンスポイント(reference point)と定義する。以下の表1は、
図1に示すレファレンスポイントを整理したものである。表1の例示外にもネットワーク構造によって多様なレファレンスポイントが存在できる。
【0015】
【表1】
【0016】
図2は、一般的にE−UTRANと一般的なEPCのアーキテクチャを示す例示図である。
【0017】
図示されたように、eNodeB20は、RRC接続が活性化されている中、ゲートウェイへのルーティング、ページングメッセージのスケジューリング及び送信、ブロードキャスタチャネル(BCH)のスケジューリング及び送信、アップリンク及びダウンリンクでのリソースをUEに動的割当、eNodeB20の測定のための設定及び提供、無線ベアラ制御、無線許可制御(radio admission control)、そして、接続移動性制御などのための機能を遂行することができる。EPC内では、ページング発生、LTE_IDLE状態管理、ユーザ平面の暗号化、EPSベアラ制御、NASシグナリングの暗号化及び完全性保護機能を遂行することができる。
【0018】
図3は、UEとeNodeBとの間の制御平面での無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の構造を示す例示図であり、
図4は、端末と基地局との間のユーザ平面での無線インターフェースプロトコル(Radio Interface Protocol)の構造を示す他の例示図である。
【0019】
前記無線インターフェースプロトコルは、3GPP無線アクセスネットワーク規格を基盤とする。前記無線インターフェースプロトコルは、水平的には物理階層(Physical Layer)、データリンク階層(Data Link Layer)、及びネットワーク階層(Network Layer)からなり、垂直的にはデータ情報送信のためのユーザ平面(User Plane)と、制御信号(Signaling)伝達のための制御平面(Control Plane)とに区分される。
【0020】
前記プロトコル階層は、通信システムで広く知られた開放型システム間相互接続(Open System Interconnection;OSI)基準モデルの下位3個階層に基づいてL1(第1の階層)、L2(第2の階層)、L3(第3の階層)に区分されることができる。
【0021】
以下、前記
図3に示す制御平面での無線プロトコルと
図4に示すユーザ平面での無線プロトコルの各階層を説明する。
【0022】
第1の階層である物理階層は、物理チャネル(Physical Channel)を利用して情報転送サービス(Information Transfer Service)を提供する。前記物理階層は、上位にある媒体アクセス制御(Medium Access Control)階層とはトランスポートチャネル(Transport Channel)を介して連結されており、前記トランスポートチャネルを介して媒体アクセス制御階層と物理階層との間のデータが伝達される。そして、互いに異なる物理階層間、即ち、送信側と受信側の物理階層間は、物理チャネルを介してデータが伝達される。
【0023】
物理チャネル(Physical Channel)は、時間軸上にある複数個のサブフレームと、周波数軸上にある複数個のサブキャリア(Sub−carrier)とで構成される。ここで、一つのサブフレーム(Sub−frame)は、時間軸上に複数のシンボル(Symbol)と複数のサブキャリアとで構成される。一つのサブフレームは、複数のリソースブロック(Resource Block)で構成され、一つのリソースブロックは、複数のシンボル(Symbol)と複数のサブキャリアとで構成される。データが送信される単位時間であるTTI(Transmission Time Interval)は、1個のサブフレームに該当する1msである。
【0024】
前記送信側と受信側の物理階層に存在する物理チャネルは、3GPP LTEによると、データチャネルであるPDSCH(Physical Downlink Shared Channel)及びPUSCH(Physical Uplink Shared Channel)と、制御チャネルであるPDCCH(Physical Downlink Control Channel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator Channel)、PHICH(Physical Hybrid−ARQ Indicator Channel)及びPUCCH(Physical Uplink Control Channel)と、に分けられる。
【0025】
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の大きさ)に対するCFI(control format indicator)を伝送する。無線機器は、まず、PCFICH上にCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。
【0026】
PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディングを使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
【0027】
PHICHは、UL HARQ(hybrid automatic repeat request)のためのACK(positive−acknowledgement)/NACK(negative−acknowledgement)信号を伝送する。無線機器により送信されるPUSCH上のUL(uplink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上に送信される。
【0028】
PBCH(Physical Broadcast Channel)は、無線フレームの1番目のサブフレームの第2のスロットの前方部の4個のOFDMシンボルで送信される。PBCHは、無線機器が基地局と通信するときに必須なシステム情報を伝送し、PBCHを介して送信されるシステム情報をMIB(master information block)という。これと比較して、PDCCHにより指示されるPDSCH上に送信されるシステム情報をSIB(system information block)という。
【0029】
PDCCHは、DL−SCH(downlink−shared channel)のリソース割当及び送信フォーマット、UL−SCH(uplink shared channel)のリソース割当情報、PCH上のページング情報、DL−SCH上のシステム情報、PDSCH上に送信されるランダムアクセス応答のような上位階層制御メッセージのリソース割当、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令のセット及びVoIP(voice over internet protocol)の活性化などを伝送することができる。複数のPDCCHが制御領域内で送信されることができ、端末は、複数のPDCCHをモニタリングすることができる。PDCCHは、一つまたは複数個の連続的なCCE(control channel elements)のアグリゲーション(aggregation)上に送信される。CCEは、無線チャネルの状態による符号化率をPDCCHに提供するために使われる論理的割当単位である。CCEは、複数のリソース要素グループ(resource element group)に対応される。CCEの数とCCEにより提供される符号化率の関係によってPDCCHのフォーマット及び可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0030】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(downlink control information、DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(downlink grant)ともいう)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(uplink grant)ともいう)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令のセット及び/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。
【0031】
第2の階層にはさまざまな階層が存在する。まず、媒体アクセス制御(Medium Access Control;MAC)階層は、多様な論理チャネル(Logical Channel)を多様なトランスポートチャネルにマッピングさせる役割をし、また、複数の論理チャネルを一つのトランスポートチャネルにマッピングさせる論理チャネル多重化(Multiplexing)の役割を遂行する。MAC階層は、上位階層であるRLC階層とは論理チャネル(Logical Channel)を介して接続されており、論理チャネルは、大いに、送信される情報の種類によって、制御平面(Control Plane)の情報を送信する制御チャネル(Control Channel)と、ユーザ平面(User Plane)の情報を送信するトラフィックチャネル(Traffic Channel)と、に分けられる。
【0032】
第2の階層の無線リンク制御(Radio Link Control;RLC)階層は、上位階層から受信したデータを分割(Segmentation)及び連結(Concatenation)して下位階層が無線区間へのデータの送信に適合するようにデータの大きさを調節する役割を遂行する。また、各々の無線ベアラ(Radio Bearer;RB)が要求する多様なQoSが保障可能にするために、TM(Transparent Mode、透明モード)、UM(Un−acknowledged Mode、無応答モード)、及びAM(Acknowledged Mode、応答モード)の三つの動作モードを提供している。特に、AM RLCは、信頼性のあるデータ送信のために、自動反復及び要求(Automatic Repeat and Request;ARQ)機能を介した再送信機能を遂行している。
【0033】
第2の階層のパケットデータ収束(Packet Data Convergence Protocol;PDCP)階層は、IPv4やIPv6のようなIPパケット送信時、帯域幅が小さい無線区間で効率的に送信するために相対的に大きさが大きくて不要な制御情報を含んでいるIPパケットヘッダサイズを減らすヘッダ圧縮(Header Compression)機能を遂行する。これはデータのヘッダ(Header)部分で必ず必要な情報のみを送信するようにすることで、無線区間の送信効率を増加させる役割をする。また、LTEシステムでは、PDCP階層がセキュリティ(Security)機能も実行し、これは第3者のデータ盗聴を防止する暗号化(Ciphering)と第3者のデータ操作を防止する完全性保護(Integrity protection)とで構成される。
【0034】
第3階層の最も上部に位置した無線リソース制御(Radio Resource Control;以下、RRCと略称する)階層は、制御平面でのみ定義され、無線ベアラ(Radio Bearer;RBと略称する)の設定(Configuration)、再設定(Re−configuration)及び解除(Release)と関連して論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルの制御を担当する。このとき、RBは、端末とE−UTRANとの間のデータ伝達のために、第2の階層により提供されるサービスを意味する。
【0035】
前記端末のRRCと無線ネットワークのRRC階層との間にRRC接続(RRC connection)がある場合、端末は、RRC接続状態(Connected Mode)になり、そうでない場合、RRCアイドル状態(Idle Mode)になる。
【0036】
以下、端末のRRC状態(RRC state)とRRC接続方法に対して説明する。RRC状態とは、端末のRRCがE−UTRANのRRCと論理的接続(logical connection)されているかどうかを意味し、接続されている場合はRRC_CONNECTED状態(state)といい、接続されていない場合はRRC_IDLE状態という。RRC_CONNECTED状態の端末は、RRC接続が存在するため、E−UTRANは、該当端末の存在をセル単位で把握することができ、したがって、端末を効果的に制御することができる。それに対し、RRC_IDLE状態の端末は、E−UTRANが端末の存在を把握することはできず、セルより大きい地域単位であるTA(Tracking Area)単位に核心ネットワークが管理する。即ち、RRC_IDLE状態の端末は、セルに比べて大きい地域単位に該当端末の存在可否のみが把握され、音声やデータのような通常の移動通信サービスを受けるためには、該当端末がRRC_CONNECTED状態に移動しなければならない。各TAは、TAI(Tracking area identity)を介して区分される。端末は、セルで放送(broadcasting)される情報であるTAC(Tracking area code)を介してTAIを構成することができる。
【0037】
ユーザが端末の電源を最初にオンした時、端末は、まず、適切なセルを探索した後、該当セルでRRC接続を確立し、核心ネットワークに端末の情報を登録する。この後、端末は、RRC_IDLE状態にとどまる。RRC_IDLE状態にとどまる端末は、必要によって、セルを(再)選択し、システム情報(System information)やページング情報を確認する。これをセルにキャンプオン(Camp on)するという。RRC_IDLE状態にとどまっていた端末は、RRC接続を確率する必要がある時はじめてRRC接続過程(RRC connection procedure)を介してE−UTRANのRRCとRRC接続を確立し、RRC_CONNECTED状態に移動する。RRC_IDLE状態にあった端末がRRC接続を確率する必要がある場合は多様であり、例えば、ユーザの通話試みなどの理由でアップリンクデータ送信が必要であり、またはE−UTRANからページングメッセージを受信した場合、これに対する応答メッセージ送信などを挙げることができる。
【0038】
前記RRC階層の上位に位置するNAS(Non−Access Stratum)階層は、セッション管理(Session Management)と移動性管理(Mobility Management)等の機能を遂行する。
【0039】
以下、
図3に示すNAS階層に対して詳細に説明する。
【0040】
NAS階層に属するESM(Evolved Session Management)は、Default Bearer管理及びDedicated Bearer管理のような機能を遂行し、端末がネットワークからPSサービスを利用するための制御を担当する。Default Bearerリソースは、特定Packet Data Network(PDN)に最初接続する時またはネットワークに接続される時、ネットワークから割当を受けるという特徴を有する。このとき、ネットワークは、端末がデータサービスを使用することができるように端末が使用可能なIPアドレスを割り当て、また、default bearerのQoSを割り当てる。LTEでは、大いに、データ送受信のための特定帯域幅を保障するGBR(Guaranteed bit rate)QoS特性を有するbearerと、帯域幅の保障無しでBest effort QoS特性を有するNon−GBR bearerの2種類をサポートする。Default bearerの場合、Non−GBR bearerの割当を受ける。Dedicated bearerの場合は、GBRまたはNon−GBRのQoS特性を有するbearerの割当を受けることができる。
【0041】
ネットワークから端末に割り当てたbearerをEPS(evolved packet service)bearerといい、EPS bearerを割当する時、ネットワークは、一つのIDを割り当てるようになる。これをEPS Bearer IDという。一つのEPS bearerは、MBR(maximum bit rate)とGBR(guaranteed bit rate)またはAMBR(Aggregated maximum bit rate)のQoS特性を有する。
【0042】
図5は、3GPP LTEでランダムアクセス過程を示す流れ図である。
【0043】
ランダムアクセス過程は、UE10が基地局、即ち、eNodeB20とUL同期を得たり、UL無線リソースの割当を受けるために使われる。
【0044】
UE10は、ルートインデックス(root index)とPRACH(physical random access channel)設定インデックス(configuration index)をeNodeB20から受信する。各セル毎にZC(Zadoff−Chu)シーケンスにより定義される64個の候補(candidate)ランダムアクセスプリアンブルがあり、ルートインデックスは、端末が64個の候補ランダムアクセスプリアンブルを生成するための論理的インデックスである。
【0045】
ランダムアクセスプリアンブルの送信は、各セル毎に特定時間及び周波数リソースに限定される。PRACH設定インデックスは、ランダムアクセスプリアンブルの送信が可能な特定サブフレームとプリアンブルフォーマットを指示する。
【0046】
UE10は、任意に選択されたランダムアクセスプリアンブルをeNodeB20に送信する。UE10は、64個の候補ランダムアクセスプリアンブルの中から一つを選択する。そして、PRACH設定インデックスにより該当するサブフレームを選択する。UE10は、選択されたランダムアクセスプリアンブルを選択されたサブフレームで送信する。
【0047】
前記ランダムアクセスプリアンブルを受信したeNodeB20は、ランダムアクセス応答(random access response、RAR)をUE10に送る。ランダムアクセス応答は、2ステップにより検出される。まず、UE10は、RA−RNTI(random access−RNTI)でマスキングされたPDCCHを検出する。UE10は、検出されたPDCCHにより指示されるPDSCH上にMAC(Medium Access Control)PDU(Protocol Data Unit)内のランダムアクセス応答を受信する。
【0048】
一方、最近、データの爆発的な増加のため、移動通信事業者の核心ネットワークの混雑が加重されている。これを緩和するための方案として、ユーザ端末のデータを事業者の核心ネットワークを経由せずに、一般データ通信ネットワークにオフロード(offload)させようとする動きがある。このように、ユーザ端末のデータを事業者の核心ネットワークを経由せずに、一般データ通信ネットワークにオフロード(offload)させようとする動きによって、多重無線アクセス(Multiple radio access)をサポートするためのIFOM(IP Flow Mobility and Seamless Offload)、MAPCON(Multi Access PDN Connectivity)などの技術が提案された。MAPCON技術は、3GPPアクセスとWi−Fiアクセスを各々のPDN接続(connection)にしてデータを送信することであり、IFOM技術は、3GPPアクセスとWi−Fiアクセスを一つのPDNやP−GWに束ねてデータを送信することである。
【0049】
図6aは、IFOM技術の例を示す例示図である。
【0050】
図6aを参照すると、IFOMは、同じPDN接続を同時に異なる多様なアクセスを介して提供する。このようなIFOMは、シームレス(Seamless)WLANへのオフロードを提供する。
【0051】
また、IFOMは、同じ一つのPDN接続のIP流れを一つのアクセスから他のアクセスに伝達するものを提供する。
【0052】
図6bは、MAPCON技術の例を示す例示図である。
【0053】
図6bを参照して知ることができるように、MAPCON技術は、複数のPDN接続、容易にIP流れ(flow)を他のアクセスシステムを介して他のAPNに連結させることである。
【0054】
このようなMAPCON技術によって、UE10は、以前に使われていないアクセス上で新しいPDN接続を生成することができる。または、UE10は、以前に使われたさまざまなアクセスの中から選択した一つに新しいPDN接続を生成することができる。または、UE10は、既に連結されている全てのPDN接続のうち全部または一部を他のアクセスに移転させることもできる。
【0055】
以上のように、端末のトラフィックを無線LAN(Wireless LAN)にオフロードさせることができる技術のおかげで、移動通信事業者の核心ネットワークの混雑を減らすことができるようになった。
【0056】
しかし、ユーザのデータをオフロードさせることができる多様なアクセスがある時、最適のアクセスを決定することは容易ではない。これを解決するために、移動通信事業者は、最適のアクセスを決定することができるようにする政策(policy)を端末に提供することを提案した。
【0057】
しかし、端末が他の事業者のネットワークにローミングすることで、複数の政策を受信する場合、端末がどの政策を選択しなければならないかが技術的に明確でなくて、結局混乱のみ加重させた。また、このような技術的混乱により、結局、端末は、どのような政策も選択することができない状況になったし、それによって、ユーザのトラフィックを元来の通り事業者のネットワークに送信することによって、従来問題点がそのまま継承された。
【発明を実施するための形態】
【0070】
本発明は、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)及びEPC(Evolved Packet Core)を基準にして説明するが、このような通信システムにのみ限定されるものではなく、本発明の技術的思想が適用されることができる全ての通信システム及び方法にも適用されることができる。
【0071】
本明細書で使われる技術的用語は、単に特定の実施例を説明するために使われたものであり、本発明を限定するものではないことを留意しなければならない。また、本明細書で使われる技術的用語は、本明細書で特別に他の意味で定義されない限り、本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者により一般的に理解される意味で解釈されなければならず、過度に包括的な意味または過度に縮小された意味で解釈されてはならない。また、本明細書で使われる技術的な用語が本発明の思想を正確に表現することができない技術的な用語である場合、当業者が正確に理解することができる技術的用語に変えて理解しなければならない。また、本発明で使われる一般的な用語は、事前定義によってまたは前後文脈によって解釈されなければならず、過度に縮小された意味で解釈されてはならない。
【0072】
また、本明細書で使われる単数の表現は、文脈上、明白に異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。本出願において、“構成される”または“含む”などの用語は、明細書上に記載された多様な構成要素、または複数のステップを必ず全部含むと解釈されてはならず、そのうち一部構成要素または一部ステップは含まれない場合もあり、または追加的な構成要素またはステップをさらに含む場合もあると解釈されなければならない。
【0073】
また、本明細書で使われる第1及び第2などのように序数を含む用語は、多様な構成要素の説明に使われることができるが、前記構成要素は、前記用語により限定されてはならない。前記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的にのみ使われる。例えば、本発明の権利範囲を外れない限り、第1の構成要素は第2の構成要素と命名することができ、同様に、第2の構成要素も第1の構成要素と命名することができる。
【0074】
一構成要素が他の構成要素に“連結されている”または“接続されている”と言及された場合、該当他の構成要素に直接的に連結されており、または接続されていることもあるが、中間に他の構成要素が存在することもある。それに対し、一構成要素が他の構成要素に“直接連結されている”または“直接接続されている”と言及された場合、中間に他の構成要素が存在しないと理解しなげればならない。
【0075】
以下、添付図面を参照して本発明による好ましい実施例を詳細に説明し、図面符号に関係なしに同じまたは類似の構成要素は同じ参照番号を付与し、これに対する重複説明は省略する。また、本発明を説明するにあたって、関連した公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨を不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。また、添付図面は、本発明の思想を容易に理解することができるようにするためのものであり、添付図面により本発明の思想が制限されると解釈されてはならないことに留意しなければならない。本発明の思想は、添付図面外に全ての変更、均等物乃至代替物にまで拡張されると解釈されなければならない。
【0076】
添付図面には例示的にUE(User Equipment)が示されているが、示された前記UEは、端末(Terminal)、ME(Mobile Equipment)などの用語で呼ばれる場合もある。また、前記UEは、ノートブック、携帯電話、PDA、スマートフォン(Smart Phone)、マルチメディア機器などのように携帯可能な機器であり、またはPC及び車両搭載装置のように携帯不可能な機器である。
【0078】
以下、図面を参照して説明する前に、本発明の理解を容易にするために、本明細書で使われる用語を簡略に定義する。
【0079】
GERAN:GSM(登録商標) EDGE Radio Access Networkの略字であって、GSM(登録商標)/EDGEによるコアネットワークと端末を連結する無線接続区間を意味する。
【0080】
UTRAN:Universal Terrestrial Radio Access Networkの略字であって、3世代移動通信のコアネットワークと端末を連結する無線接続区間を意味する。
【0081】
E−UTRAN:Evolved Universal Terrestrial Radio Access Networkの略字であって、4世代移動通信、即ち、LTEのコアネットワークと端末を連結する無線接続区間を意味する。
【0082】
UMTS:Universal Mobile Telecommunication Systemの略字であって、3世代移動通信のコアネットワークを意味する。
【0083】
UE/MS:User Equipment/Mobile Station、端末装置を意味する。
【0084】
EPS:Evolved Packet Systemの略字であって、LTE(Long Term Evolution)ネットワークをサポートするコアネットワークを意味する。UMTSが進化した形態のネットワーク。
【0085】
PDN(Public Data Network):サービスを提供するサーバが位置した独立的なネットワーク。
【0086】
PDN connection:端末からPDNへの接続、即ち、ipアドレスで表現される端末とAPNで表現されるPDNとの連関(接続)。
【0087】
PDN−GW(Packet Data Network Gateway):UE IP address allocation、Packet screening&filtering、Charging data collection機能を遂行するEPSネットワークのネットワークノード。
【0088】
Serving GW(Serving Gateway):移動性担当(Mobility anchor)、パケットルーティング(Packet routing)、アイドルモードパケットバッファリング(Idle mode packet buffering)、Triggering MME to page UE機能を遂行するEPSネットワークのネットワークノード。
【0089】
PCRF(Policy and Charging Rule Function):サービス流れ(flow)別に差別化されたQoS及び課金政策を動的(dynamic)に適用するための政策決定(Policy decision)を実行するEPSネットワークのノード。
【0090】
APN(Access Point Name):ネットワークで管理する接続ポイントの名称であって、UEに提供される。即ち、PDNを指示したり区分する文字列。要求したサービスやネットワーク(PDN)に接続するためには該当P−GWを経由するようになる。このP−GWをさがすことができるようにネットワーク内で予め定義した名称(文字列、例えば、internet.mnc012.mcc345.gprs)。
【0091】
TEID(Tunnel Endpoint Identifier):ネットワーク内のノード間に設定されたトンネルのEnd point ID、各UEのbearer単位に区間別に設定される。
【0092】
NodeB:UMTSネットワークの基地局であって、屋外に設置され、セルカバレッジ規模はマクロセルに該当する。
【0093】
eNodeB:EPS(Evolved Packet System)の基地局であって、屋外に設置され、セルカバレッジ規模はマクロセルに該当する。
【0094】
(e)NodeB:NodeBとeNodeBを示す用語である。
【0095】
MME:Mobility Management Entityの略字であって、UEに対するセッションと移動性を提供するためにEPS内で各エンティティを制御する役割をする。
【0096】
セッション(Session):セッションは、データ送信のための通路であって、その単位は、PDN、Bearer、IP flow単位などになる。各単位は、3GPPで定義したようにターゲットネットワーク全体単位(APNまたはPDN単位)、その内でQoSに区分する単位(Bearer単位)、宛先IPアドレス単位に区分されることができる。
【0097】
PDN接続(connection):端末からPDNへの接続、即ち、ipアドレスで表現される端末とAPNで表現されるPDNとの連関(接続)を示す。これはセッションが形成されることができるようにコアネットワーク内のエンティティ間接続(端末−PDN GW)を意味する。
【0098】
UE Context:ネックワークでUEを管理するために使われるUEの状況情報、即ち、UE id、移動性(現在位置等)、セッションの属性(QoS、優先順位等)で構成された状況情報。
【0099】
NAS(Non−Access−Stratum):UEとMMEとの間の制御平面(control plane)の上位stratum。UEとネットワークとの間の移動性管理(Mobility management)とセッション管理(Session management)、IPアドレス管理(IP address maintenance)などをサポート。
【0100】
RAT:Radio Access Technologyの略字であって、GERAN、UTRAN、E−UTRANなどを意味する。
【0101】
WORM:WLAN(Wireless LAN) Offloading RAT Mobilityの略字であって、RAT間のハンドオーバが発生する時、事業者選好度政策によって特定データトラフィックを無線LAN(WLAN)にオフロードさせることができる技術を意味する。即ち、事業者選好度がE−UTRAN>WLAN>UTRANに設定されている状態で、E−UTRANからUTRANへのハンドオーバによってRATが変更される場合、そのハンドオーバの影響を受けた一部データトラフィックが無線LAN(WLAN)にオフロードされることができる。
【0103】
図7a及び
図7bは、アクセスネットワーク選択のためのネットワーク制御エンティティを示す。
【0104】
事業者は、UEにトラフィックのオフロードに対する政策を提供し、前記UE100は、前記政策によって自分のデータを事業者のアクセスネットワークでない他のアクセス、例えば、無線LAN(Wireless LAN)にオフロードさせることができる。
【0105】
このような政策をUE100にプロビジョニング(provisioning)するために、3GPPに基づくANDSF(Access Network Discovery and Selection Function)が無線LAN(Wireless LAN)と関連した政策を提供することができるように改善された。
【0106】
図7aを参照して知ることができるように、ANDSFは、UE100のホームネットワーク(Home Public Land Mobile Network:以下‘HPLMN’という)に存在できる。また、
図7bを参照して知ることができるように、ANDSFは、UE100の訪問ネットワーク(Visited Public Land Mobile Network:以下‘VPLMN’という)にも存在できる。このようにホームネットワークに位置する時、H−ANDSF610といい、訪問ネットワークに位置する時、V−ANDSF620という。以下、ANDSF060は、H−ANDSF610またはV−ANDSF620を通称する。
【0107】
前記ANDSFは、システム間(inter−system)移動政策に対する情報、アクセスネットワーク探索のための情報、そして、システム間(inter−system)ルーティングに対する情報、例えば、Routing Ruleを提供することができる。
【0108】
一方、3GPPリリース12では、セルラーアクセスネットワークとWLAN(WiFi)アクセスネットワーク(特に、Hotspot2.0)をサポートするデュアルモード(dual mode)UEのためのWLANネットワーク選択に対する改善技術を研究しており、その名称は、WLAN_NS(WLAN Network Selection for 3GPP Terminals)である。
【0109】
他方、3GPPでは、
図8a及び
図8bに示すように、多様な問題及びその問題に対する解決策が提案されている。
【0110】
図8aは、ローミング状況で発生できる技術的な問題点を示す例示図であり、
図8bは、ローミング状況で発生できる他の技術的な問題点を示す例示図である。
【0111】
図8aに示す例示図は、UE100が3GPPアクセス及びWLANアクセス内で互いに異なるVPLMNを選択したことを示す。即ち、
図8aに示すように、UE100は、3GPPアクセスであるeNodeB200を介してVPLMN#1を経由してHPLMNに接続しており、また、非3GPPアクセスであるWLAN AP400を介してVPLMN#2を経由してHPLMNに接続している。即ち、UE100は、3GPPアクセス及びWLANアクセスに同時に連結されている場合、前記2個のアクセスで互いに異なるVPLMNを選択して接続している。このような状況は、UE100が3GPPアクセス及びWLANアクセスの両方ともに接続しており、PLMN選択手順が互いに異なるVPLMN上で各々実行された場合に発生できる。その理由は、3GPPアクセスでPLMN選択が実行された場合、WLANでのネットワーク及びPLMN選択は、独立的に別に実行されるためである。即ち、ネットワーク選択手順は、PLMN選択の結果と完全に関係なく実行される。
【0112】
一方、
図8bに示す例示図は、3GPPアクセス及びWLANアクセスでVPLMNが互いに異なる状況と、3GPP VPLMNでePDGが選択された状況と、を示す。このような状況は、UEが3GPPに先に接続した後、次にWLANアクセスに接続し、3GPP VPLMNでePDGをさがした場合に発生できる。
【0113】
このように、ePDG選択ケースの場合、下記のようなシナリオのうちいずれか一つが発生できる。
【0114】
−UEが3GPPアクセスのVPLMNに接続している場合、UEは、3GPPアクセスで使われたVPLMN内のePDGまたはHPLMN内のePDGをさがすことができる。
【0115】
−UEが3GPPアクセスのHPLMNに接続した場合、UEは、HPLMN内のePDGをさがすことができる。
【0116】
−UEが3GPPアクセスに接続していない場合、UEは、WLANで選択されたPLMN内のePDGまたはHPLMN内のePDGをさがすことができる。
【0117】
以上、
図8a及び
図8bを参照して説明したように、3GPPにおいて、複数のサービングPLMNが同時に存在する状況では十分に技術的に考慮しなかった。このような状況でUEがローミングした場合、多様な問題が発生できる。
【0118】
結局、前述した理由だけでなく、さまざまな理由のため、V−ANDSF使用に対し、そして、UEが3GPPアクセス及びWLANアクセスで複数のVPLMNによりサービンされるシナリオに対して明確な技術を提示する必要がある。
【0119】
図8a及び
図8bに示す問題点を解決するために、3GPPでは下記のような解決策を模索した。
【0120】
1.第1の解決策:複数のV−PLMNへの同時接続(connectivity)に対する政策
【0121】
ANDSFは、UEがどのアクセスに連結するかを決定する時に使用することができる広範囲な決定基準に対する政策を提供することができる。
【0122】
V−ANDSFは、特定V−PLMNと関連した最善のアクセスネットワークを決定することができるアクセスネットワーク選択政策を提供することができる。これは、特定事業者に属するV−ANDSFサーバが事業者Yに属するUEにも政策を提供することができることを意味する。このような解決策は、V−ANDSF及びH−ANDSからの政策間に重複または衝突がある時、UEが政策間に調律が可能にする。
【0123】
しかし、前述したように、UEが3GPPアクセス内のVPLMN及びWLANアクセス内のVPLMNに同時に連結され、それによって、複数のV−ANDSFから多様な政策を同時に受信するようになる場合、UEは、どのV−ANDSFからの政策を使用すべきかを先に決定しなければならない。しかし、これが不可能であるため、前述した解決策は助けにならない。
【0124】
これを解決するために、3GPPシステムは、3GPPアクセス及び非3GPPアクセスを介して同じV−PLMNを経由する場合を考慮するように、V−ADNSF政策を改善することができる。しかし、これによると、
図8bに示す状況では、UEがV−PLMN#1の2つのアクセスに対しては全てV−ANDSFの政策を使用することができるが、
図8aに示す状況ではV−PLMN#1またはV−PLMN#2のV−ANDSFは、使用されないという他の問題点が発生するようになる。即ち、UEは、全ての接続されたアクセスに対してただ一つの選択されたV−PLMNを有している場合にのみ、V−ANDSFからの政策を使用するようになる。
【0125】
2.第2の解決策:ANDSF規則に基づくWLAN選択
【0126】
この解決策は、UEが活性化されたシステム間移動性政策(Inter−System Mobility Policy:ISMP)、システム間ルーティング政策(Inter−System Routing Policy:ISRP)内に含まれている選好度に基づいてWLANアクセスを選択する方案に関する。このような解決策は、下記のような特徴がある。
【0127】
UEは、提供されたISMP/ISRPによって、WLANを選択または再選択する。WLAN選択/再選択手順は、ISMP/ISRPが活性化された時、トリガされることができる。
【0128】
しかし、UEがISMP/ISRPの活性をどのような方式に決定することができるかに対しては、まだ技術的に完成されていなくて、この解決策は使われることができないという問題点がある。
【0129】
3.第3の解決策:ANDSFに基づく改善されたI−WLAN選択手順
【0130】
この解決策は、WLANネットワーク選択とその選択のためにネットワークで提供される政策間に相互作用に関する。この解決策によると、WLAN選択は、I−WLAN選択とPLMN選択手順により実行されると説明される。ここで、I−WLAN選択は、PLMN選択手順をサポートするために使われる。具体的に、I−WLAN選択手順によると、UEは、SIM/USIMカードに格納されたリスト上のWSIDをスキャンし、各WSIDに対してPLMN選択手順を実行した後、適切なPLMNが発見されると、スキャンを中断する。
【0131】
しかし、この解決策が有している技術的問題は、活性化されたANDSF政策からWLANのリストをどのように抽出するかである。既に前述したように、UEがISMP/ISRPの活性をどのような方式に決定することができるかに対して、まだ技術的に完成されていなくて、この解決策は使われることができないという問題点がある。
【0132】
他方、ANDSFから受信した政策が複数個である状況を対処するために、下記のような方案を考慮することができる。
【0134】
もし、ISMPが複数個存在する場合、UEは、一度に一つのISMPのみを使用する。RPLMN(Registered PLMN)のISMPは、可能な限り優先する。例えば、UEがローミングした場合、RPLMNのV−ANDSFからのISMPは、H−ANDSFからのISMPに対して可能な限り優先する。
【0136】
IFOM、MAPCON、またはノンシームレス(non−seamless)WLANオフロードが可能に設定されたUEは、ISRPを使用することができる。しかし、該当機能を有していないUEは、ISRPを無視することができる。また、該当機能に対して設定されているが、どの時点を基準にその機能が不可能(disable)になったUEも、同様に、ISRPを適用しない。
【0137】
IFOM、MAPCONまたはノンシームレス(non−seamless)WLANオフロードが可能に設定されたUEは、下記のようなものをISRPのために使用することができる。
【0138】
−ISRPに指定された特定または任意APNとマッチングされるユーザ平面のトラフィックをルーティングするために、アクセス技術またはアクセスネットワークまたは二つともを選択するためにISRPを使用することができる。
【0139】
−特定アクセス技術またはアクセスネットワークまたは二つともをISRPに指定された特定または任意APN上の特定IPフローに対して制限されるかを決定するためにISRPを使用することができる。
【0140】
IFOMが可能なUEは、ISRPに基づいてIPフローがルーティング可能なアクセステクノロジーまたはアクセスネットワークを識別し、UEは、進行中のIPフローをソースアクセステクノロジーまたはアクセスネットワークから前記識別されたアクセステクノロジーまたはアクセスネットワークに移動させるためにIFOM手順を実行することができる。
【0141】
もし、ISRPが複数個存在する場合、UEは、一度に一つのISRPのみを使用する。RPLMNのISRPは、可能な限り優先する。例えば、UEがローミングした場合、RPLMNのV−ANDSFからのISRPは、H−ANDSFからのISRPに対して可能な限り優先する。
【0142】
しかし、ISMP/ISRPに対する前記方案は、UEがWLANを介して受信したISMP/ISRPに対しては考慮していないため、実効性がない。
【0143】
総合すると、UEが複数のPLMNに同時に連結される場合、いずれのANDSFから受信した政策を使用しなければならないかが技術的に解決されていない問題点がある。
【0144】
また、UEがISMP/ISRPと改善された(enhanced)ISMP/ISRPのような多様な種類の政策を受信した場合、いずれを使用しなければならないかが技術的に解決されていない問題点がある。即ち、従来技術の方案をそのまま適用する場合、最適のWLANを選択し、またはデータを効果的にオフロードさせることが至難である。
【0145】
以下、前記のような問題点を解決するための本発明の解決策が提示される。
【0146】
<本明細書で提示される解決策に対する簡略な説明>
【0147】
本明細書で提示される一実施例によると、UEは、多数の政策が存在する場合、HPLMNとVPLMNとの間にローミング協約を結ぶ当時、予め決められた特定パラメータまたは特定因子(factor)またはエレメントを基準にして活性化させ、または適用させる政策を選択することができる。
【0148】
このような特定パラメータまたは特定因子またはエレメントは、UEに予め設定されており、またはUEがHPLMN/VPLMNから別途のシグナルを介して受信し、または他の政策を受信する時、共に受信することができる。または、UEは、必要によって要求して受信することができる。
【0149】
再び説明すると、活性化されたISMP/ISRP規則及び活性化されたWLANSP規則は、UEの設定に基づいて次のように選択されることができる。i)UEがHPLMNから受信したWLAN選択規則を選好(優先)するように設定される。これはユーザにより設定され、または“VPLMNs with preferred WLAN Selection Rules”のリストを介してH−ANDSFにより設定されることもできる。このとき、ユーザの設定は、H−ANDSFの設定より優先されることができる。
【0150】
図9aは、本明細書の一実施例による解決策を示す流れ図であり、
図9bは、
図9aに示す優先順位決定過程(S105)を詳細に示す流れ図である。
【0151】
図9aを参照して知ることができるように、UE100は、複数のPLMNのANDSFから各々政策を受信し、複数の政策を有するかどうかを判断する(S103)。
図8aに示す状況に対し、例えば、前記UE100は、3個の政策、即ち、HPLMNのANDSFから受信した政策と、VPLMN#1のANDSFから受信した政策、そして、VPLMN#2のANDSFから受信した政策を有するようになることができる。
【0152】
このように多数の政策を有するようになると、前記UE100は、特定パラメータまたは特定因子または特定エレメントに基づいて前記多数の政策間に優先順位を決定する(S105)。このような決定のために、まず、前記UE100は、使用する特定パラメータまたは特定因子またはエレメントを決定することができる。前記特定パラメータまたは特定因子またはエレメントの個数は、複数個である。前記特定パラメータ(または、因子またはエレメント)として位置(即ち、地理的領域)(例えば、HPLMNまたはVPLMN)関連パラメータが使われることができる。例えば、前記パラメータは、“prefer WLAN selection rules provided by the HPLMN”である。
【0153】
前記優先順位決定過程(S105)に対して
図9bを参照して詳細に説明すると、下記の通りである。
【0154】
前記UE100は、前記特定パラメータまたは特定因子またはエレメントに基づいてどのPLMNの政策によるWLAN選択規則が優先されるように設定されているかを判断する(S105−1)。例えば、前記特定パラメータ(または、因子またはエレメント)として位置(例えば、HPLMNまたはVPLMN)と関連したパラメータが使われ、その位置関連パラメータが、例えば、“prefer WLAN selection rules provided by the HPLMN”の場合、前記UE100は、HPLMNのWLAN選択規則が優先されるように設定されているかどうかを判断する。
【0155】
前記HPLMNのWLAN選択規則が優先されるように設定されている場合、前記UE100は、前記HPLMNのWLAN選択規則を確認する(S105−2a)。例えば、前記“prefer WLAN selection rules provided by the HPLMN”パラメータが設定されており、前記HPLMNのWLAN選択規則が優先される場合(即ち、UEが登録したVPLMNが選好されるWLAN選択規則を有するVPLMN(VPLMNs with preferred WLAN Selection Rule)に該当しない場合)、前記UE100は、前記HPLMNのWLAN選択規則を確認することができる。より具体的な例として、UE100が現在VPLMN#1に登録したが、前記選好されるWLAN選択規則を有するVPLMN(VPLMNs with preferred WLAN Selection Rule)によると、VPLMN#2またはVPLMN#3が選好される場合、前記UE100が登録したVPLMN#1は、該当しないため、前記UE100は、前記HPLMNのWLAN選択規則を確認する。
【0156】
次に、前記UE100は、前記HPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致する利用可能なWLANアクセスネットワークが存在するかどうかを判断する(S105−3a)。
【0157】
なお、前記存在可否によって複数の政策間に優先順位を再決定する(S105−4a)。具体的に、前記HPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致するWLANアクセスネットワークが存在する場合、前記UE100は、HPLMNのWLAN選択規則とHPLMNのISMP/ISRP規則を最優先順位として選択する。しかし、前記HPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致するWLANアクセスネットワークが存在しない場合、前記UE100は、VPLMNのWLAN選択規則とVPLMNのISMP/ISRP規則を最優先順位として選択する。例えば、HPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致するWLANアクセスネットワークが存在する場合、HPLMNが最優先順位になり、VPLMN#1が次順位になる。
【0158】
一方、前記HPLMNのWLAN選択規則が優先されるように設定されていない場合、前記UE100は、前記VPLMNのWLAN選択規則を確認する(S105−2b)。例えば、前記“prefer WLAN selection rules provided by the HPLMN”パラメータが設定されていなくて、前記VPLMNのWLAN選択規則が優先される場合(即ち、UEが登録したVPLMNが選好されるWLAN選択規則を有するVPLMN(VPLMNs with preferred WLAN Selection Rule)に該当する場合)、前記UE100は、前記VPLMNのWLAN選択規則を確認する。より具体的な例として、UE100が現在VPLMN#2に登録した状態であり、前記選好されるWLAN選択規則を有するVPLMN(VPLMNs with preferred WLAN Selection Rule)によると、VPLMN#2またはVPLMN#3が選好される場合、前記UE100は、前記VPLMN#2のWLAN選択規則を確認する。
【0159】
次に、前記UE100は、前記VPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致する利用可能なWLANアクセスネットワークが存在するかどうかを判断する(S105−3b)。
【0160】
なお、前記存在可否によって複数の政策間に優先順位を再決定する(S105−4a)。例えば、前記VPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致するWLANアクセスネットワークが存在する場合、前記UE100は、VPLMNのWLAN選択規則とVPLMNのISMP/ISRP規則を最優先順位として選択する。しかし、前記VPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致するWLANアクセスネットワークが存在しない場合、前記UE100は、HPLMNのWLAN選択規則とHPLMNのISMP/ISRP規則を最優先順位として選択する。例えば、VPLMN#2のWLAN選択規則内の選択条件と一致するWLANアクセスネットワークが存在する場合、VPLMN#2が最優先順位になり、HPLMNが次順位になる。
【0161】
また、
図9aを参照すると、前記UE100は、最も高い優先順位の政策を選択及び適用する(S107)。
【0162】
前記優先順位決定過程(S105)及び前記選択/適用過程(S107)は、一定時間を基準にして繰り返して実行されることができる。または、新しい政策を受信し、または既存政策が更新されたことが認知された時、前記優先順位決定過程(S105)及び前記選択/適用過程(S107)は再び実行されることができる。
【0163】
<本明細書で提示される解決策の適用例示>
【0164】
まず、
図8aの状況に本明細書に提示される解決策を適用させて説明すると、下記の通りである。
【0165】
図8aによると、UE100は、3GPPアクセスであるeNodeB200を介してVPLMN#1を経由してHPLMNに接続しており、また非3GPPアクセスであるWLAN AP400を介してVPLMN#2を経由してHPLMNに接続しているため、
図9aに示す判断過程(S101)の結果はトルー(true)になる。
【0166】
また、
図8aによると、前記UE100は、HPLMN、VPLMN#1及びVPLMN#2の各ANDSFから政策を受信し、複数の政策を有するようになるため、
図9aに示す判断過程(S103)の結果はトルー(true)になる。
【0167】
したがって、
図9aに示す複数の政策間に優先順位決定過程(S105)が進行される。このとき、VPLMN#1及びVPLMN#2の事業者の場合、前記HPLMNからローミングしてきたUE100のトラフィックを特定時間及び特定位置でWLANへオフロード(offloading)させる政策を有しているにもかかわらず、前記UE100が優先順位決定過程(S105)を進行せずに、単純にHPLMNの政策のみを考慮する場合、前記UE100のトラフィックは、WLANにオフロードされることができないため、非効率的である。したがって、複数の政策間の優先順位決定過程(S105)は、非常に重要である。
【0168】
参考に、
図8aの例示において、VPLMN#1及びVPLMN#2の事業者とHPLMNの事業者との間にローミング協約をする時または事前協議をする時、多数の政策間に優先順位を定める時に使用する特定パラメータ(または、因子またはエレメント)として位置(即ち、地理的領域)(例えば、HPLMNまたはVPLMN)と関連したパラメータ、例えば“prefer WLAN selection rules provided by the HPLMN”パラメータを使用することを仮定する。その場合、前記UE100は、前記“prefer WLAN selection rules provided by the HPLMN”パラメータが設定されてHPLMNのWLAN選択規則が優先されるかまたは設定されていなくてVPLMNのWLAN選択規則が優先されるかを判断し(S105−1)、前記判断の結果、前記VPLMNのWLAN選択規則が優先される場合、前記UE100は、前記VPLMNのWLAN選択規則を確認し(S105−2b)、前記VPLMNのWLAN選択規則内の選択条件と一致する利用可能なWLANアクセスネットワークが存在するかどうか(S105−3b)によって、複数の政策間に優先順位を再決定する(S105−4b)。
【0169】
一方、VPLMN#1及びVPLMN#2の事業者とHPLMNの事業者との間にローミング協約をする時または事前協議をする時、多数の政策間に優先順位を定める時に使用する特定パラメータ(または、因子またはエレメント)としてHotspot2.0と関連したパラメータ、例えば、OUI(Organizational Unique Identifier)及びvenueなどを定めた場合、前記UE100は、現時点でAP400から受けた多様なネットワーク情報を基準にして特定OUI及びvenue値に対する規則を有しているPLMN政策を選択することもできる。例えば、HPLMNから受信した政策にはOUI及びvenueに対する細部規則がない、それに対し、VPLMN#1から受信した政策にはこのような細部規則が存在する場合、前記UEは、VPLMN#1から受けた政策を選択/適用することができる。または、HPLMNとVPLMN#2の政策にOUI及びvenueが全て含まれているとしても、互いに条件が相反する場合、前記UEは、予め設定されている特定値または値の範囲を基準にして選択することができる。この例において、言及したHotspot2.0と関連したパラメータ、例えば、OUI及びvenueは例示に過ぎず、これに限定されるものではなく、複数のfactor間の優先順位が存在し、または多様な組合せで運用されることができる。
【0170】
次に、
図8bの状況に本明細書に提示される解決策を適用させて説明すると、下記の通りである。
【0171】
図8bによると、UE100は、3GPPアクセスを介してVPLMN#1に連結され、WLANアクセスを介してVPLMN#1とVPLMN#2に連結されているため、
図9aに示す判断過程(S101)の結果はトルー(true)になる。
【0172】
また、
図8bによると、前記UE100は、HPLMN、VPLMN#1及びVPLMN#2の各ANDSFから政策を受信し、複数の政策を有するようになるため、
図9aに示す判断過程(S103)の結果はトルー(true)になる。
【0173】
したがって、
図9aに示す複数の政策間に優先順位決定過程(S105)が進行される。前記優先順位決定過程(S105)によってVPLMN#2の政策が選択及び適用されることができる。しかし、このように前記VPLMN#2の政策が選択及び適用されるにもかかわらず、UE100のトラフィックが実際には全てVPLMN#1を経由するようになる場合、後続措置として、3GPPアクセスを経由するUEのトラフィックまたはePDGを経由するUEのトラフィックをVPLMN#2に移動させる手順が後続して実行されることができる。
【0174】
以上で説明した内容は、ハードウェアで具現されることができる。これに対して
図12を参照して説明する。
【0175】
図10は、本発明の実施例によるUE100の構成ブロック図である。
【0176】
図10に示すように、前記UE100は、格納手段101、制御部102、及び送受信部103を含む。
【0177】
前記格納手段101は、前述した方法を格納する。
【0178】
前記制御部102は、前記格納手段101及び前記送受信部103を制御する。具体的に、前記制御部102は、前記格納手段101に格納された前記方法を各々実行する。そして、前記制御部102は、前記送受信部103を介して前述した信号を送信する。
【0179】
以上、本発明の好ましい実施例を例示的に説明したが、本発明の範囲はこのような特定実施例にのみ限定されるものではないため、本発明は、本発明の思想及び特許請求の範囲に記載された範ちゅう内で多様な形態に修正、変更、または改善されることができる。