特許第6042016号(P6042016)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042016
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
   G03G 21/16 20060101AFI20161206BHJP
   B41J 29/00 20060101ALI20161206BHJP
   B41J 29/02 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   G03G21/16 114
   B41J29/00 T
   B41J29/02
【請求項の数】17
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2016-115917(P2016-115917)
(22)【出願日】2016年6月10日
(62)【分割の表示】特願2015-157177(P2015-157177)の分割
【原出願日】2011年8月25日
(65)【公開番号】特開2016-157151(P2016-157151A)
(43)【公開日】2016年9月1日
【審査請求日】2016年6月10日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000005049
【氏名又は名称】シャープ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】特許業務法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】金岡 幸雄
(72)【発明者】
【氏名】松田 高志
(72)【発明者】
【氏名】水杉 幹治
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 直樹
(72)【発明者】
【氏名】加瀬野 篤
【審査官】 齋藤 卓司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2006−295885(JP,A)
【文献】 特開2010−102143(JP,A)
【文献】 特開2006−023347(JP,A)
【文献】 特開2005−187190(JP,A)
【文献】 特開2009−246435(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 21/16
B41J 29/00
B41J 29/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に画像形成を行う機能を有する装置本体の筺体と、
前記筐体の正面側に、画面の角度を変位可能なチルト機構を有する操作部と、を備え、
前記筐体の正面側は、一部分を除いて第1色彩であり、
前記一部分は、前記操作部の外周部分と、前記操作部の下方に形成された一定の幅の部分と、を含み、前記第1色彩とは異なる色彩で形成される画像形成装置。
【請求項2】
用紙に画像形成を行う機能を有する装置本体の筺体と、
前記筐体の上面側に開閉可能に配置された原稿カバーと、
前記原稿カバーより前記筐体の正面側に配置された操作部と、を備え、
前記筐体の正面側は、一部分を除いて第1色彩であり、
前記一部分は、前記操作部の外周部分と、前記操作部の下方に形成された一定の幅の部分と、を含み、前記第1色彩とは異なる色彩で形成される画像形成装置。
【請求項3】
前記操作部は、操作パネルであり、
前記操作パネルの外周部分は、前記第1色彩とは異なる色彩で形成される請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記一部分は、前記第1色彩とは異なる色彩で形成された前記筺体の正面側の幅方向の全域に設けられたライン状の領域を含む請求項1乃至3の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記操作部は、前記ライン状の領域よりも前記筺体の上面側に配置される請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記原稿カバーは、原稿自動搬送装置を備える請求項2乃至5の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記操作部は、画面の角度を変化させるチルト構造を有する請求項2乃至6の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記操作部は、前記筐体の一方の側端部に位置する請求項1乃至7の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記操作部は、前記筐体の右側端部に位置する請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記一定の幅の部分は、前記筐体の正面側における幅方向の一部に位置する請求項1乃至9の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記一部分は、前記第1色彩よりも暗い色彩である請求項1乃至10の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記第1色彩は、白系又は乳白色の色彩である請求項1乃至11の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記一部分は、前記第1色彩よりも暗い同一の色彩である請求項12の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記操作部の外周部分は、前記操作部の側面を含む請求項1乃至13の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記筐体に接続可能なオプション機を備え、
前記オプション機の正面側は、前記第1色彩と同一の色彩である請求項1乃至14の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記筐体に接続可能なオプション機を備え、
前記オプション機の正面側は、一部分を除いて前記筐体の一部分と同一の色彩である請求項1乃至15の何れかに記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記オプション機は、大容量給紙カセット、大容量多段トレイ、中継機、インサーター大容量スタッカー、製本機、折り機又はサドルフィニッシャの何れかである請求項14又は16に記載の画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は画像形成装置に関し、特に、単独で複合機として機能し得る主機の筐体の側面側に給紙装置や後処理装置などのオプション機を選択的に付加可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、画像形成装置(以下単に、「装置」という場合もある。)において、大量印刷(プロダクションプリント)の需要増や後処理機能の高度化や多様化に伴い、単独で複合機として機能し得る主機の筐体の側面側に大容量給紙カセット、サドルフィニッシャ、製本機、スタッカーなどのオプション機が付加され、装置が大型化する傾向にある。オプション機が付加されても、各オプション機の操作は主機に設けられた操作パネルなどの操作部で集中的に行う。
【0003】
このような装置では、オプション機の装着状況により装置全体における操作部の位置(以下、「操作位置」という場合もある。)が変化する。また、筐体(キャビネット)を含む装置の外観はあらゆるオフィス環境にマッチするように落ち着いた白色系の色彩で統一され、オプション機を装着した場合でも装置全体として同系統の色彩で統一感を醸し出すように構成される。このような事情で、利用者にとっては操作位置が曖昧となる問題があった。特に、車椅子を使用する利用者は低視線から操作位置を判断する必要があり、遠くから装置にアクセスする場合に操作部の位置を把握することが難しく、目的の場所への到着が遅れ、操作効率が低下する問題がある。
【0004】
例えば、特許文献1、2には、いわゆる胴内排紙型画像形成装置において、胴内排紙部の位置を明確にするため、胴内排紙部周辺の色彩・明度を装置全体の色彩・明度と異ならせることが示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3974625号公報
【特許文献2】特許第4333965号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術は、胴内排紙部に排出された用紙の視認性を向上させるものであったり、装置全体が弱そうに見えないようにするものであって、操作部が配置されている位置を明確にするものではない。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、大型であっても操作部に容易にアクセスすることが可能な画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の画像形成装置は、用紙に画像形成を行う機能を有する装置本体の筐体と、筐体の正面側に、画面の角度を変位可能なチルト機構を有する操作部と、を備え、筐体の正面側は一部分を除いて第1色彩であり、一部分は、操作部の外周部分と、当該操作部の下方に形成された一定の幅の部分と、を含み、第1色彩とは異なる色彩で形成される。
【0009】
これによると、筐体正面の統一色である第1色彩とは明瞭に異なる色彩で現わされた外周部分が目印となり、装置全体のデザインコンセプトを損なうことなく、操作部の位置が明確となる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、大型の画像形成装置であっても操作部が配置されている位置が明確となり、操作部に容易にアクセスすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の画像形成装置の第1の実施形態に係るプロダクションプリント装置の装置構成を示す装置全体の上面図(A)および正面図(B)である。
図2】上記プロダクションプリント装置の使用態様を説明する図である。
図3】本発明の画像系装置の第2の実施形態に係るプロダクションプリント装置の装置構成を示す装置全体の上面図(A)および正面図(B)である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の画像形成装置の実施形態を、単独で複合機として機能し得る主機の筐体の側面側にオプション機が付加されたプロダクションプリント装置を例にして説明する。なお、本発明は、オプション機の機能が主機にオールインワンで組み込まれた幅広の複合機1台で構成される装置にも適用可能である。
【0013】
図1は本発明の画像形成装置の第1の実施形態に係るプロダクションプリント装置の装置構成を示す装置全体の上面図(A)および正面図(B)である。図2はこのプロダクションプリント装置の使用態様を説明する図である。プロダクションプリント装置100(以下、単に「装置」という。)は主機110の筐体111の側面側に複数のオプション機120〜180が付加されて構成される。デザイン性を考慮して主機110およびオプション機120〜180の筐体の高さは揃えられている。
【0014】
主機110は単独で複合機として機能し得る。複合機はコピー、ファクシミリ、プリンタなどの複数の機能を1台でまかなう装置である。主機筐体111の上面側には、原稿自動搬送部(ADF)112、操作パネル113およびOCカバー114が配設される。
【0015】
操作パネル113は主機筐体111の幅方向の定位置に配置される。本実施の形態では、図示の如く、操作パネル113は主機筐体111の正面に立つ利用者から操作しやすく、かつ原稿自動搬送部112への原稿の手差しやOCカバー114の開閉の作業の邪魔にならないよう、主機筐体111の正面側であって、主機筐体111の一方の側端部(図1では右側端部。)に配置される。なお、操作パネル113を可動式のアームの先端に支持し、アームの可動範囲において操作パネル113を上下左右に移動出来るように構成しても良い。また、操作パネル113は身長の異なる利用者であっても操作性や視認性を向上させるため画面の角度を可変出来るチルト構造となっている。
【0016】
オプション機は、一例として、大容量多段トレイ120、第1中継機130、第2中継機140、インサーター150、大容量スタッカー160、製本機170、折り機180、およびサドルフィニッシャ190から構成される。大容量多段トレイ120はトレイ内に大量の用紙を収容する給紙装置であり、大容量スタッカー160はスタック容器内に大量の印刷物や複写物を積載して収容する排紙装置である。インサーター150、製本機170、折り機180、およびサドルフィニッシャ190はいわゆる後処理装置と呼ばれるものであり、印刷物や複写物に対して各種の処理を行う。これらのオプション機の機能は公知であるので説明を省略する。なお、第1中継機130はその両隣に配置される主機110および大容量多段トレイ120間で、用紙搬送路の整合を行うために設置されるもので、それ以外に特別な機能は有していない。第2中継機140についても同様である。
【0017】
大容量多段トレイ120および第1中継機130は主機筐体111の一方の側面側(図1では右側面側。)に順に配置される。他方、第2中継機140、インサーター150、大容量スタッカー160、製本機170、折り機180、およびサドルフィニッシャ190は主機筐体111の他方の側面側(図1では左側面側。)に順に配置される。
【0018】
大容量スタッカー160、製本機170、および折り機180には、ストックされた用紙の積載量を確認するために、各筐体161,171,181の正面に縦長のガラス窓162、172、182が設けられている。大容量多段トレイ120、インサーター150には手差し給紙部122,152が各筐体121,152の上面側にそれぞれ配設されている。サドルフィニッシャ190には排紙トレイ192が筐体191の側端部側に配設されている。
【0019】
このように構成される装置100は横幅の全長が3m〜5mにも達し、非常に大型である。また、様々なオフィス環境に適合する違和感のない色彩とするため、装置全体は、筐体111,121,131,141,151,161,171,181,191の正面が白系、または乳白色等の同系統の色彩(図1(B)におけるハッチングを施していない白色の部分(第1色彩)参照。)で統一されている。このため、利用者が操作パネル113を操作するために主機110に近づこうとした場合に主機110を即座に認識することが困難になっている。
【0020】
また、操作パネルはチルト構造であるので、操作パネルが略水平に倒れている場合には、遠方から車椅子を使用して主機110に近づく利用者は主機110を特定することが更に難しくなる。
【0021】
そこで、本発明では、主機筐体111の正面の操作パネル113の近傍に、筐体正面の統一色(第1色彩)とは明瞭に異なる色彩(図1(B)におけるクロスハッチングが施された部分(第2色彩)参照。)で操作位置ライン101が形成されている。これにより、装置全体のデザインコンセプトを損なうことなく、操作パネル113の位置が明確となる。したがって、図2に示すように、車椅子を使用する利用者U1も通常の利用者U2もこの操作位置ライン101を目印として容易に操作パネル113にアクセスすることが出来る。
【0022】
本実施の形態では、操作位置ライン101は主機筐体111の正面の幅方向において操作パネル113の設置位置とほぼ一致する箇所(すなわち、右側端部)に形成されていて、操作位置ライン101が主機110の中でもとりわけ操作パネル113の位置を直接指し示すようになっている。この操作位置ライン101は主機筐体111の上端部から下端部に達するように配置されている。この配置により、操作位置ライン101とガラス窓162,172,182との誤認が防止され、容易に判別することが出来る。操作位置ライン101の幅は問わないが、図示の如く操作パネル113の設置幅に略等しい幅とすると違和感がなく好ましい。
【0023】
なお、操作位置ライン101は主機110の給紙カセットから画像形成部に用紙を搬送する縦搬送路を覆う構成とすると、主機筐体111を、操作位置ライン101とその他の部分とで別々に形成出来る。すなわち、操作位置ライン101を部品として製作出来るため、主機筐体111を塗装する必要がなくなり、操作位置ライン101の形成が容易となる。
【0024】
この操作位置ライン101は筐体正面の統一色(第1色彩)と明瞭に異なる色彩(第2色彩)に設定される。一例として、第1色彩は白系(マンセル値では「6.8GY 8.4/1.0」で示され、色相 「6.8GY」、明度「8.4」、彩度 「1.0」)の明るい色彩、第2色彩は茶系(マンセル値では「3Y 4/0.4」で示され、色相 「3Y」、明度 「4」、彩度 「0.4」)の暗い色彩にすることにより様々なオフィスの環境に適合し、違和感の無い落ち着いた色彩となる。
【0025】
装置100の筐体上面側は作業領域となっており、この作業領域は、筐体正面の統一色(第1色彩)とは明瞭に異なる色彩(図1(B)では斜めハッチングが施された部分(第3色彩)参照。)とされている。したがって、作業領域が一目で明瞭になる。
【0026】
この作業領域を示す第3色彩は、作業領域ライン102として装置100の筐体正面の上縁部にも現れており、装置正面からも認識可能となっている。大容量多段トレイ120の給紙部122、主機110のOCカバー114、およびインサーター150の給紙部152は作業領域ライン102を境界として開閉することが可能となる。また、作業領域ライン102の上方部に給紙部やOCカバーが存在しない、折り機180、サドルフィニッシャ190の筐体上部は、ジャム処理等により作業領域ライン102を境に開閉することが可能となる。このように、開閉部の境界を作業領域ライン102により利用者に認識させることが出来る。
【0027】
更に、作業領域ライン102の上方部(オプション機の筐体正面)は平面となるよう構成されているので、原稿や複写物の仕分けなど利用者の作業台として使用可能である。したがって、大容量スタッカー160や製本機170のように作業領域ライン102の上方部が開放しないオプション機であっても、利用者の作業領域として活用することができる。
【0028】
また、操作位置ライン101と作業領域ライン102とは同一の色彩、または、類似する色彩で配色することにより、違和感の無い落ち着いた色彩となる。
【0029】
図3は本発明の画像形成装置の第2の実施形態に係るプロダクションプリント装置の装置構成を示す装置全体の上面図(A)および正面図(B)である。本実施の形態に係る装置200では、主機210に付加されるオプション機の構成が第1の実施形態とは異なっている。すなわち、装置200のオプション機は大容量多段トレイ220、中継機230、インサーター240、パンチ機250、およびサドルフィニッシャ260から構成されていて、第1の実施形態に係る装置100(図1参照。)に比較して横幅の全長は短くなっている。本実施の形態でも、装置200の筐体正面に、筐体正面の統一色とは明瞭に異なる色彩で操作位置ライン201が施されており、第1の実施形態と同様に操作パネル213へのアクセス性の向上する効果が奏される。また、筐体上面側の筐体正面の統一色とは明瞭に異なる配色や作業領域ライン202についても同様である。
【0030】
このようにオプション機は利用者の要望により組み合わせが様々であるが、コピーセンターなど装着されたオプション機の仕様が異なる装置が複数台存在する場合(例えば、第1,第2の実施形態の係る装置100,200の複数台が同一のフロアに無秩序に設置される場合など。)では、操作部の位置が装置によってまちまちであるため利用者に混乱を与えてしまうが、本発明によればこのような場合でも操作位置ラインを目印にしてアクセスすることでどの装置でも迷うことなく容易に操作部にアクセスことが出来る。
【0031】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0032】
100,200…プロダクションプリント装置(画像形成装置)101,201…操作位置ライン102,202…作業領域ライン110,210…主機113,213…操作パネル(操作部)114…OCカバー120,220…大容量多段トレイ130,140,230…中継機
150,240…インサーター160…大容量スタッカー162,172,182…ガラス窓170…製本機180…折り機190,260…サドルフィニッシャ250…パンチ機
図1
図2
図3