(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042261
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】データ記憶装置
(51)【国際特許分類】
G11B 5/31 20060101AFI20161206BHJP
G11B 5/39 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
G11B5/31 Q
G11B5/31 A
G11B5/39
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-95600(P2013-95600)
(22)【出願日】2013年4月30日
(65)【公開番号】特開2013-232273(P2013-232273A)
(43)【公開日】2013年11月14日
【審査請求日】2013年7月31日
【審判番号】不服2015-17771(P2015-17771/J1)
【審判請求日】2015年9月30日
(31)【優先権主張番号】13/460,290
(32)【優先日】2012年4月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500373758
【氏名又は名称】シーゲイト テクノロジー エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Seagate Technology LLC
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ズー・メン
(72)【発明者】
【氏名】エリオット・ルイス・カスバート・エストリン
(72)【発明者】
【氏名】ティエン・ウェイ
(72)【発明者】
【氏名】ベンカテスワラ・イントゥリ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・シィ・カウツキー
【合議体】
【審判長】
森川 幸俊
【審判官】
酒井 朋広
【審判官】
関谷 隆一
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−246805(JP,A)
【文献】
特開昭61−020311(JP,A)
【文献】
特開平10−255233(JP,A)
【文献】
特開2002−004043(JP,A)
【文献】
特開昭62−154317(JP,A)
【文献】
特開平03−097210(JP,A)
【文献】
特開昭57−172520(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G11B5/31-5/39
H01F10/00-10/32
H01F41/14-41/34
H01L27/22
H01L29/82
H01L43/00-43/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板を極低温基板温度に冷却するステップと、
前記基板上に第1の磁性薄膜を堆積させるステップとを備え、前記第1の磁性薄膜は、堆積の間において全体的にゼロ未満の圧縮応力を維持し、
極低温から室温までの一次アニール中に前記第1の磁性薄膜を加熱するステップをさらに備え、前記第1の磁性薄膜は、一次アニール後に室温においてゼロの応力を有する、方法。
【請求項2】
前記極低温基板温度は約50ケルビンである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記磁性薄膜は単一の連続的な磁気シールド層である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記圧縮応力は、前記堆積させるステップの間にスパッタリング圧を調節することによって、前記磁性薄膜内において維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記磁性薄膜の前記圧縮応力は、前記堆積させるステップの間に前記磁性薄膜の厚みを調整することによって維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記磁性薄膜における前記圧縮応力は、前記堆積させるステップの間にスパッタリング電力を調節することによって維持される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記加熱するステップは、前記磁性薄膜における応力により引起こされる異方性を最小化する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
二次アニールは、一次アニールが行なわれた後、摂氏約225度で行なわれる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記二次アニールは、2時間にわたって行なわれる、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0001】
概要
本開示のさまざまな実施例は、概して、低形状因子のデータ記憶装置から効率的にデータを読出して記録することのできる磁気素子に向けられる。さまざまな実施例に従うと、極低温に冷却された基板に堆積した薄膜は、不要な応力異方性を低下させて一次アニール後に薄膜内部応力をほぼゼロにするよう、一次アニール中に応力調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0002】
【
図1】データ記憶装置の例示的部分を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示されたデータ記憶装置の部分において用いることのできる例示的な磁気素子の一部を概略的に示すブロック図である。
【
図3】例示的な磁気書込み素子についての例示的な応力特性を示すグラフである。
【
図4】例示な磁気素子についての所与の成長温度に関する例示的な応力特性を示す図である。
【
図5】さまざまな実施例に従って構成されかつ動作する磁気素子に概ね関連付けられる性能データのグラフ図である。
【
図6】例示的な磁気素子のさまざまな動作特性を示すグラフである。
【
図7】さまざまな実施例に従って行なわれる磁気素子製造工程を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0003】
詳細な説明
データ記憶装置の製品設計は、データ容量、転送速度および信頼性を高めるために、データ記憶媒体からのデータアクセス速度を高めつつデータビットのサイズを小さくすることに焦点を合わせてきた。このようにサイズを小さくすると、データ読取りおよび書込み構成要素が、特に磁気特性に関して正確に動作することが困難になる可能性がある。すなわち、データアクセス構成要素のサイズを小さくすると、これらの構成要素が如何に機能するかに影響を及ぼすおそれがあり、これにより、データビットの書込みおよび検知が阻止される可能性がある。
【0004】
薄膜材料を堆積させると、磁気素子の性能に悪影響を及ぼすおそれのある機械的応力の蓄積が起こる可能性がある。具体的には、堆積した磁性薄膜に存在する内在応力によって不要な磁気異方性が生じる可能性がある。膜に残留する応力は、装置についての信頼性の問題を引起こすおそれのある膜の層間剥離およびクラッキングを引起こす可能性がある。このため、堆積後のアニールであるにもかかわらず磁気特性を維持したままで最小の残留応力を有するデータ素子を提供するために、磁性薄膜および非磁性薄膜の両方が被る応力を制御することについて、産業界の関心が大きくなってきている。
【0005】
したがって、不要な応力異方性を減らすよう一次アニール中に応力を調整させるために、磁気シールドおよび書込み極などの軟磁性薄膜を極低温基板に堆積させてもよい。堆積した薄膜が被る応力を制御できれば、粒径を小さくしたままで高温アニールを行なうにもかかわらず軟磁性特徴を呈するデータ素子を構成することが可能となる。磁気シールドおよび極についての応力をこのように調製することにより、高い生成率と、低形状因子データ記憶装置においてしばしば生じる高い動作温度に対する持続的な抵抗とがさらに可能となる。
【0006】
スパッタリングされた薄膜に存在する応力は、粒界、転位、空隙および不純物などの膜内の構造的欠陥から生じ、かつ、格子不整合および熱膨脹係数の差などがある膜と基板との間の境界面から生じ得る。基板温度が非常に低い場合、いくつかの効果が、このような低い基板温度で堆積した薄膜における応力変化に寄与し得る。第一に、後方散乱させたAr中性体は、移動度が少なくとも部分的に低下しているせいで、薄膜基材に捕えられて埋込まれる可能性が高くなる。
【0007】
第二に、極低温に冷却された基板に堆積させた薄膜が室温にまで暖まると、膜と基板との熱膨張の差により不可逆的な残留応力が生じ得るといったアニール条件が効果的に実施される。第三に、堆積した薄膜に引張応力が存在していることで、薄膜に微小空隙が生じる可能性がある。これはスパッタリング圧に大きく左右される。スパッタリング圧が高い場合、引張応力を引起こし易い低密度の膜を生成できるガス散乱によって、強力な衝撃の大きさも抑制される。
【0008】
このように、薄膜の全体的な応力に寄与し得る多くの要因が存在する。極低温に冷却された基板に薄膜を堆積させることにより、薄膜における熱応力を高めることができ、さらに、より大型のノブを設けることができる。この大型のノブは、十分に密度の高い膜構造を維持しつつ、堆積されたままの膜またはアニールされたままの薄膜においてほぼゼロの応力を達成するために、スパッタリング圧および電力を調節することによって応力を調製するためのものである。
【0009】
図面を参照して、
図1は、データ記憶装置のデータ変換素子100の一部を概略的に示す。変換素子100は、本開示のさまざまな実施例を有利に実施することのできる環境にある状態で示される。しかしながら、この開示のさまざまな実施例がこのような環境によってさほど限定されず、意図しないさまざまな磁束発生条件を緩和するよう実現可能であることが理解されるだろう。
【0010】
変換素子100は、磁気記憶媒体108上に存在するプログラムされたデータビット106上にわたって変換ヘッド104を位置決めする作動アセンブリ102を備える。記憶媒体108はスピンドルモータ110に取付けられる。スピンドルモータ110は使用中に回転して空気軸受面(ABS:air bearing surface)112を作り出す。このABS112上で、作動アセンブリ102のスライダ部分114が、変換ヘッド104を含むヘッドジンバルアセンブリ(HGA:head gimbal assembly)116を位置決めするよう、媒体108の所望の部分上を移動する。
【0011】
変換ヘッド104は1つ以上の変換素子を含み得る。これら1つ以上の変換素子には、たとえば磁気ライタおよび磁気反応型リーダなどがあって、それぞれ、プログラムを書込んだり、記憶媒体108からデータを読取ったりするよう動作する。このようにして、作動アセンブリ102の制御された動きにより、変換器が記憶媒体面上に規定されたデータトラック(図示せず)と位置合わせされて、データを書込み、読取って、書き換える。
【0012】
図2は、
図1の作動アセンブリにおいて使用可能な変換ヘッド120の実施例の断面ブロック図を示す。ヘッド120は、磁気リーダ122およびライタ124などの1つ以上の磁気素子を有し得る。これら磁気素子は、
図1の媒体108などの隣接する記憶媒体にデータを書込むかまたは当該記憶媒体からデータを検索するよう個々にまたは同時に動作可能である。各々の磁気素子122および124は、対応するデータ媒体の所定のデータトラック126を規定するよう作用するさまざまなシールドで構成される。この所定のデータトラック126上で、データビットが、それぞれの磁気素子122および124によって検知およびプログラムされる。
【0013】
磁気読取り素子122は、図示のとおり、リーディングシールド132とトレーリングシールド134との間に配置された磁気抵抗層130を有する。これに対し、書込み素子124は、書込み極136と、隣接する記憶媒体に所望の磁気配向を与えるために書込み回路を作り出す少なくとも1つのリターン極138を有する。いくつかの実施例は、書込み素子124を用いて、隣接するデータ媒体に対して垂直にデータを書込むが、これに限定されない。このような垂直記録は、データビットをより高密度に実装することを可能にするが、残留磁束が複数のデータビットに同時に影響を及ぼすことができるのでEAWの効果を高めることもできる。
【0014】
別の非限定的な実施例においては、書込み素子124は、非磁性スペーサ層140の隣りに接して位置決めされた少なくとも2つのリターン極138と、空気軸受面(ABS)シールド142とを含み得る。書込み素子124は、1つまたは多くの個々のワイヤであり得るコイル144と、ヨーク146とを含み得る。ヨーク146は、書込み極136に取付けられ、磁束を与えるようコイル144とともに動作する。この磁束は、書込み極136から導電性ビア148を通って移動して、リターン極138において終端する。なお、ヘッド120のさまざまな向きを、ヘッドの動きに応じてY軸に沿ったアップトラックまたはダウントラックとして特徴付けることができることに留意されたい。
【0015】
堆積時、磁気シールド126および132ならびに磁気活性構造128において発生する軟磁性材料中の粒状物の微細構造は、特に極低温基板に堆積させた場合、自然のアニールまたは人工的なアニールによって暖まると、堆積層が被る応力および磁気特性、すなわち異方性、に影響を及ぼす可能性がある。たとえば400°Cよりも高い温度などでの人工的な高温アニールは、堆積膜が極低温から室温にまで自然に暖まり得ることとは対照的であるかもしれないが、堆積層における応力を調整できれば、不要な応力異方性の発生を最小限にすることによって、発生させる応力をほぼゼロにすることが可能となる。
【0016】
図3は、さまざまな実施例に従って、基板温度の上昇に応じた例示的なデータ変換器の応力をグラフ化したものである。実線140は、極低温の〜50Kから室温の〜300Kまでのさまざまな温度を有する基板上で、8000W、50sccmのArフロースパッタリングで堆積させた軟磁性薄膜の応力をグラフで示す。同様に、点線142は、さまざまな基板温度について、5000W、70sccmのArフロースパッタリングで堆積させた別の軟磁性膜の応力を示す。各々の線140および142は、軟磁性材料が極低温基板温度で堆積したときに、膜が圧縮応力を被る傾向があるのに対して、室温での基板堆積が引張応力に対応していることを示す。
【0017】
図4は、さまざまな基板材料に堆積させたときの別の例示的なデータ変換器の薄膜層の応力をグラフで示す。実線150は、約50K、150Kおよび300Kでのシリコン基板への軟磁性層の堆積に関連付けられる応力を示す。点線152は、線150と同じさまざまな基板温度に制御されたAlTiC上に堆積した軟磁性層についての応力をグラフ化したものである。
図4のデータは、膜が室温に暖まったときに被る熱応力に対して基板材料が如何に寄与し得るかを概略的に示す。基板と膜との間の熱膨張率(CTE:coefficients of thermal expansion)の差による膜における熱応力を分析することにより、熱応力が総残留応力のかなりの部分を構成する可能性があること、さらに、堆積温度を制御することで膜応力を効果的に調整することができることが分かる。熱応力は、堆積層の応力に寄与する唯一のパラメータではなく、基板材料を選択する能力を堆積電力および流量とともに選択的に用いることができ、膜における応力の調整を可能にして、発生させる室温応力をほぼゼロにして、不要な応力異方性を低下させることができる。
【0019】
図6は、さまざまな流量およびアニール条件で堆積させた軟磁性層についての応力測定値を示す。実線170および点線172は、それぞれ、3kWの堆積電力で225°Cで2時間アニールさせた場合とアニールさせない場合とについて、層の堆積に関連する応力をグラフ化したものである。一方で、実線180および点線182は、それぞれ、8kWの電力で堆積させた未アニール層およびアニールされた層についての応力を示すグラフである。
【0020】
室温よりも高い温度での人工的なアニールの存在が、堆積層が被る応力を増大させるものとして
図6に示される。点線172と点線182との差は、流量や、室温よりも高い温度で行われるアニールの存在にもかかわらず、スパッタリング電力が応力領域を如何に劇的に変化させ得る(張力対圧縮)かを示す。しかしながら、さまざまな実施例においては、スパッタリング電力、流量およびアニールは、それぞれ、応力により引起こされる異方性が低下するせいで低下した雑音に相当するほぼゼロの応力を有する磁気素子を製造するのに用いられる。
【0021】
たとえば、線182は、線180によって示されるように、人工的なアニールの後ではあるが、堆積されていない状態で、8kWのスパッタリング電力および約50sccmの空気流量により、如何にほぼゼロの応力を発生させるかを示す。流量で応力を調整することにより、同時に、所定の膜粗さをもたらすことができる。そのため、流量を調節することにより、所定の応力および表面粗さを同時にもたらすことができる。一例として、流量を低く維持したままで、基板温度を上昇させて同時にほぼゼロ応力の材料特性をもたらすことができる。
【0022】
さまざまなパラメータ、堆積電力および流量、厚さ、基板温度ならびにアニールに基づいて所与の軟磁性薄膜のための応力を調整することができれば、応力によって引起こされる異方性を最小限にすることができる。そのため、基板温度によりノブが設けられる。このノブは、薄膜の高い信頼性に対応する可能性のある不要な応力誘因型異方性を避けるために、残留応力がほぼゼロの軟磁性薄膜を形成するよう、堆積電力および流量と同程度に処理することができる。
【0023】
図7は、さまざまな実施例に従って実行される例示的な磁気素子製造工程210を示すが、これは必ずしも必要ではなく、または、データ書込み素子において用いられる軟磁性薄膜を形成するための特定の態様には限定されない。工程210は、いくつかのさまざまな要因を評価することから始まってもよい。たとえば、薄膜の目的、材料および構成はステップ212において決定することができる。軟磁性薄膜の目的は、層の効果に対応する堆積圧力、堆積電力、基板温度および厚さに対応する所定の残留応力を決定することのできる磁気性能基準を評価するのと同時に、またはこの評価に引続いて実施可能である。
【0024】
ステップ212は、薄膜が如何にアニールされるべきかと、アニールされるべきか否かとをさらに評価および判断し得る。堆積層が極低温から室温にまで自然に暖まるとアニール条件が発生する可能性があるが、ステップ212はさらに、室温よりも高い温度でのアニールによって膜に存在する応力が調整され得るかどうかを評価し得る。層のさまざまな局面がステップ212において設計されると、ステップ214において、
図2の基板122などの極低温基板上への薄膜の堆積を開始する。すなわち、少なくとも基板温度、堆積流量、堆積電力および層厚さに対応する調整された応力を有するよう膜を堆積させている間、基板が冷却され、極低温で維持される。
【0025】
ステップ214において層を堆積させると、判断ステップ216において、堆積プロセスのいずれかの局面が調節されるべきかどうかを判断する。たとえば、堆積電力および空気流量が薄膜に対して多少の圧縮応力をもたらすよう変更されるべきであるかどうかを判断する。ステップ214で開始された堆積の態様を変更すべき場合、ステップ218においては、膜が被る応力をさらに調整するようこれらの変更を実行する。堆積の調節が終了するか、または判断ステップ216において調節しないことが選択された場合、ステップ220において、判断ステップ216において決定されたアニールプロファイルで薄膜をアニールし始める。アニールプロファイルは、単に、層の極低温から室温までの自然な温度上昇を伴い得るか、または、室温よりも高い温度での付加的なアニール、たとえば約225°Cの2時間にわたるアニール、を含み得る。
【0026】
ステップ220での薄膜のアニールの後に判断ステップ222が引続き行なわれてもよく、ここでは追加の層の構造が企図される。より多くの層が選択される場合、工程はステップ212から新たに始まる。しかしながら、追加の層が形成されない場合、工程210は終了してもよく、または、組立ておよび実装などの製造の別の局面に移行してもよい。
【0027】
工程210によってさまざまな判断およびステップが設けられている場合、磁気読取りおよび書込み素子は、応力によって引起こされる不要な異方性を低下させた状態でほぼゼロの応力を有するよう調整された多種多様なパラメータで製造され得る。しかしながら、さまざまな判断およびステップを省略、変更および追加することができるので、工程210は
図7に示されるプロセスに限定されない。たとえば、判断ステップ216は、複数の膜が集合的にアニールされるようにステップ220における如何なるアニールよりも前に行なわれてもよい。
【0028】
本開示に記載された磁気素子の構成および材料特性が、高面密度のデータ記憶装置での使用に有利な磁気特性を有する軟磁性薄膜を設けることによって、高度な磁気読取りおよびプログラミングを可能にすることが認識され得る。さらに、さまざまな層の内部応力を調整および最適化することができれば、応力によって引起こされる異方性を正確に低下させることができ、かつ、膜の機械的性質を高めることができる。加えて、実施例は磁気プログラミングに向けられているが、主張された技術をデータ検知やソリッドステートデータ記憶の応用例などの他のいくつもの応用例において容易に利用できることが認識されるだろう。
【0029】
本開示のさまざまな実施例の多数の特徴および利点をさまざまな実施例の構造および機能の詳細とともに上述の説明において述べてきたが、この詳細な説明は例示的なものに過ぎず、変更は詳細になされてもよく、特に、本開示の原理の範囲内であれば、添付の特許請求の範囲を表現する用語の広く一般的な意味によって示される最大限の範囲まで、部品の構造および構成に関して変更がなされてもよいことが理解されるべきである。
【符号の説明】
【0030】
100 データ変換素子、102 作動アセンブリ、104 変換ヘッド、106 データビット、108 磁気記憶媒体、110 スピンドルモータ。