特許第6042292号(P6042292)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042292
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】情報出力装置及び情報出力方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 1/00 20060101AFI20161206BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20161206BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20161206BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   H04N1/00 C
   G06F3/12 373
   B41J29/38 Z
   B41J29/42 F
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2013-176595(P2013-176595)
(22)【出願日】2013年8月28日
(65)【公開番号】特開2015-46752(P2015-46752A)
(43)【公開日】2015年3月12日
【審査請求日】2015年6月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083172
【弁理士】
【氏名又は名称】福井 豊明
(72)【発明者】
【氏名】石川 晋
【審査官】 橋爪 正樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2012−104987(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 1/00
B41J29/38
B41J29/42
G06F 3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自装置の各種レポートに関係する複数の通知項目のうち、ユーザーにより選択された通知項目の通知情報を出力する情報出力装置であって、
ユーザーが選択した通知項目の履歴を示す選択履歴に基づいて、選択数が多い順に通知項目キーを選択可能に所定の画面に表示する通知項目表示受付手段と、
前記選択履歴に基づいて、前記画面を介してユーザーが選択した通知項目の通知情報を優先的に先に出力するとともに、当該選択された通知項目の選択数を前記選択履歴に追加する出力手段と
を備えることを特徴とする情報出力装置。
【請求項2】
所定の通知項目キーがユーザーにより選択されると、当該選択された通知項目に関連して選択された方が良い通知項目である推選通知項目が存在するか否かを判定し、前記推選通知項目が存在する場合に、当該推選通知項目を選択する推選通知項目選択手段を更に備えた
請求項1に記載の情報出力装置。
【請求項3】
前記出力手段は、前記通知項目の通知情報を出力する場合に、前記選択された通知項目に隣接して、これに対応して選択された推選通知項目を出力する
請求項2に記載の情報出力装置。
【請求項4】
自装置の各種レポートに関係する複数の通知項目のうち、ユーザーにより選択された通知項目の通知情報を出力する情報出力装置の情報出力方法であって、
ユーザーが選択した通知項目の履歴を示す選択履歴に基づいて、選択数が多い順に通知項目キーを優先的に選択可能に所定の画面に表示するステップと、
前記選択履歴に基づいて、前記画面を介してユーザーが選択した通知項目の通知情報を優先的に先に出力するとともに、当該選択された通知項目の選択数を前記選択履歴に追加するステップと
を備えることを特徴とする情報出力方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報出力装置及び情報出力方法に関し、詳しくは、無駄なキー操作を削除して、ユーザーが所望する通知項目キーの選択を促すことが可能な情報出力装置及び情報出力方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像形成装置、ファクシミリ装置等の通信装置では、表示部に表示される各種情報のうち、所望の情報を容易かつ確実に認識出来る技術の開発が盛んになされている。
【0003】
例えば、特開平5−347680号公報(特許文献1)には、画像情報を蓄積保持可能な第1の記憶手段と、登録サービス、通信結果を保持する第2の記憶手段とを有する通信装置が開示されている。この通信装置は、少なくとも通信中表示、登録サービス表示、および通信結果表示が可能な表示手段と、この表示手段における各表示の切り替えが可能な表示切替手段とを有する。更に、前記表示手段における通信中表示、登録サービス表示、および通信結果表示を文書に出力する出力手段を有する。これにより、上記情報を文書によっても見ることができ、ユーザーが一項目ずつ表示していく手間を省くことができるとしている。又、通信中、蓄積原稿、登録サービス、通信結果等の項目の中から、ユーザーが必要とする項目だけを選択し、文書として出力することができるとしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平5−347680号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ここで、前記特許文献1に記載の技術では、通信中、蓄積原稿、登録サービス、通信結果等の通知情報を表示画面に表示する際に、一の項目に対応する通知情報が前記表示画面に表示され、ユーザーが、当該表示画面を切り替える同一のキーを操作することで、異なる他の項目に対応する通知情報が表示されるようになっている。これにより、ユーザーのキー操作を一元化して、ユーザーは所望の通知情報を簡単に参照できるようにしている。
【0006】
しかしながら、上述の方法では、所定の通知情報が一項目ずつ表示されるため、ユーザーが全ての項目の通知情報を参照する場合に、時間がかかるとともに、ユーザーが見る必要の無い項目まで表示されるという問題がある。
【0007】
又、前記特許文献1に記載の技術では、ユーザーが所定の項目を選択して、当該項目に対応する通知情報のみをユーザーが知りたい情報として表示し、文書として出力することも可能である。
【0008】
しかしながら、ユーザーが所望の項目を選択する場合に、複数の項目のうち、所望する項目が最後に存在すると、ユーザーは、前記キー操作を繰り返して、最後の項目の通知情報を表示させて、それを選択しなければならないという問題がある。又、この所望する項目が、例えば、サービスマン、管理者等のユーザーが共通する項目である場合、当該ユーザーは、前記通知情報を確認する場合、その都度、上述したキー操作を繰り返す必要があり、時間を要するとともに、無駄なキー操作による煩わしい作業が生じるという問題がある。
【0009】
そこで、本発明は、前記問題を解決するためになされたものであり、無駄なキー操作を削除して、ユーザーが所望する通知項目キーの選択を促すことが可能な情報出力装置及び情報出力方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る情報出力装置は、自装置の各種レポートに関係する複数の通知項目のうち、ユーザーにより選択された通知項目の通知情報を出力する情報出力装置であって、以下の構成を採用する。
【0011】
即ち、前記情報出力装置は、ユーザーが選択した通知項目の履歴を示す選択履歴に基づいて、選択数が多い順に通知項目キーを優先的に選択可能に所定の画面に表示する通知項目表示受付手段と、前記選択履歴に基づいて、前記画面を介してユーザーが選択した通知項目の通知情報を優先的に先に出力するとともに、当該選択された通知項目の選択数を前記選択履歴に追加する出力手段とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の情報出力装置及び情報出力方法によれば、無駄なキー操作を削除して、ユーザーが所望する通知項目キーの選択を促すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明に係る複合機の内部の全体構成を示す概念図である。
図2】本発明に係る操作部の全体構成を示す概念図である。
図3】本発明に係る複合機の制御系ハードウェアの構成を示す図である。
図4】本発明の実施形態における複合機の機能ブロック図である。
図5】本発明の実施形態の実行手順を示すためのフローチャートである。
図6】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された初期画面の一例を示す図(図6(A))と、本発明の実施形態の選択履歴テーブルの一例を示す図(図6(B))である。
図7】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された通知項目表示画面の一例を示す図(図7(A))と、本発明の実施形態の推選通知項目テーブルの一例を示す図(図7(B))である。
図8】本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された通知項目表示画面の一例を示す図(図8(A))と、本発明の実施形態のタッチパネル上に表示された通知項目表示画面の一例を示す図(図8(B))である。
図9】本発明の実施形態のレポートページの一例を示す図(図9(A))と、本発明の実施形態の選択履歴テーブルの一例を示す図(図9(B))である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下に、添付図面を参照して、本発明の情報出力装置の実施形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。又、フローチャートにおける数字の前に付されたアルファベットSはステップを意味する。
【0015】
<情報出力装置>
本発明の実施形態に係る情報出力装置は、例えば、画像形成装置であり、以下に、この画像形成装置について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る画像形成装置の概略模式図である。但し、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0016】
尚、本発明の画像形成装置は、例えば、プリンターやスキャナー単体、あるいはプリンター、コピー、スキャナー、ファックス等を備えた複合機等が該当し、コピー機能、スキャナー機能、ファクシミリ機能、プリンター機能等を備えた画像形成装置として機能する。
【0017】
以下に、例えば、コピー機能を利用する場合の複合機100(MFP:Multi Function Peripheral)の動作を簡単に説明する。
【0018】
先ず、ユーザーが複合機100を利用する場合、原稿を筐体部の上面に備えられている原稿台101に載置する。続いて、ユーザーは、前記原稿台101近傍に備えられている操作部102(操作パネル)を使用して、画像形成に関する設定条件の入力を当該操作部102の操作画面から入力する。そして、ユーザーが、前記操作部102に設けられたスタートキーを押下すると、複合機100が画像形成(印刷処理)を開始する。
【0019】
次に、画像読取部103において、光源104から照射された光が、前記原稿台101に置かれた原稿に反射される。反射された光は、ミラー105、106、107によって撮像素子108に導かれる。導かれた光は前記撮像素子108により光電変換されて、前記原稿に対応する画像データが生成される。
【0020】
さて、前記画像データに基づいてトナー像を形成する部分が画像形成部109である。前記画像形成部109には感光体ドラム110が備えられている。前記感光体ドラム110は、一定速度で所定の方向に回転し、その周囲には、回転方向の上流側から順に、帯電器111、露光ユニット112、現像器113、転写器114、クリーニングユニット115などが配置されている。
【0021】
前記帯電器111は、前記感光体ドラム110表面を一様に帯電させる。前記露光ユニット112は、帯電された感光体ドラム110の表面に、前記画像データに基づいてレーザーを照射し、静電潜像を形成する。前記現像器114は、形成された静電潜像に、トナーを付着させてトナー像を形成する。形成されたトナー像は、前記転写器114により、記録媒体(例えば、用紙、シート)に転写される。前記クリーニングユニット115は、前記感光体ドラム110の表面に残された余分なトナーを取り除く。これらの一連のプロセスは、前記感光体ドラム110が回転することにより実行される。
【0022】
前記シートは、複合機100に備えられた複数の給紙カセット116から搬送される。搬送される時は、前記シートは、ピックアップローラー117により何れか1つの給紙カセット116から搬送路へ引き出される。各給紙カセット116には、それぞれ異なる紙種のシートが収容されており、画像形成に関する設定条件に基づいてシートが給紙される。
【0023】
搬送路に引き出されたシートは、搬送ローラー118やレジストローラー119により感光体ドラム110と転写器114の間に送り込まれる。送り込まれると、前記シートは前記転写器114により前記トナー像が転写され、定着装置120に搬送される。
【0024】
前記トナー像が転写されたシートが、前記定着装置120に備えられた加熱ローラーと加圧ローラーの間を通過すると、前記トナー像に熱と圧力が印加されて、可視像がシートに定着される。前記加熱ローラーの熱量は、紙種に応じて最適に設定され、前記定着が適切に行われる。前記可視像がシートに定着されて画像形成が終了し、当該シートは搬送ローラー118により、経路切替部121へ導かれる。
【0025】
前記経路切替部121では、前記複合機100による切り替え指示により、前記シートを、前記筐体部の側面に設けられた排紙トレイ122へ案内したり、排紙口123を介して、前記筐体部の胴内に設けられた胴内トレイ124へ案内したりする。前記シートは、前記排紙トレイ122か胴内トレイ124に積載され、収容される。前記手順により、複合機100の筐体部はコピー機能をユーザーに提供する。
【0026】
次に、図2は、本発明の実施形態に係る操作部の全体構成を示す概念図である。ユーザーは、前記操作部102を用いて、上述のような画像形成についての設定条件を入力したり、入力された設定条件を確認したりする。前記設定条件が入力される場合、前記操作部102に備えられたタッチパネル201(操作パネル)、タッチペン202、操作キー203が用いられる。
【0027】
前記タッチパネル201には、設定条件を入力する機能と当該設定条件を表示する機能が兼ね備えられている。即ち、タッチパネル201上に表示された画面内のキーを押下することによって、当該押下されたキーに対応する設定条件が入力される。
【0028】
前記タッチパネル201の背面には、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示部(図示せず)が設けられており、当該表示部が、例えば、前記初期画面等の操作画面を表示する。前記タッチパネル201の近傍には、タッチペン202が備えられており、ユーザーがそのタッチペン202の先をタッチパネル201に接触させると、タッチパネル201下に設けられたセンサーが接触先を検知する。
【0029】
更に、前記タッチパネル201近傍には、所定数の操作キー203が設けられ、例えば、テンキー204、スタートキー205、クリアキー206、ストップキー207、リセットキー208、電源キー209が備えられている。
【0030】
次に、図3を用いて、複合機100の制御系ハードウェアの構成を説明する。図3は、本発明に係る複合機100の制御系ハードウェアの構成を示す図である。ただし、本発明に直接には関係しない各部の詳細は省略している。
【0031】
複合機100の制御回路は、CPU(Central Processing Unit)301、ROM(Read Only Memory)302、RAM(Random Access Memory)303、HDD(Hard Disk Drive)304、各駆動部に対応するドライバー305、操作部306(102)を内部バス307によって接続している。
【0032】
前記CPU301は、例えば、RAM303を作業領域として利用し、前記ROM302、HDD304等に記憶されているプログラムを実行し、当該実行結果に基づいて前記ドライバー306と前記操作部307からのデータや指示、キーに対応する信号、命令等を授受し、図1に示した各駆動部の動作を制御する。
【0033】
又、前記駆動部以外の後述する各手段(図4に示す)についても、前記CPU301がプログラムを実行することで当該各手段を実現する。前記ROM302、HDD304等には、以下に説明する各手段を実現するプログラムやデータが記憶されている。
【0034】
<本発明の実施形態>
次に、図4図5を参照しながら、本発明の実施形態に係る構成及び実行手順について説明する。図4は、本発明の複合機の機能ブロック図である。又、図5は、本発明の実行手順を示すためのフローチャートである。
【0035】
先ず、ユーザーが、複合機100の電源を投入すると、当該複合機100が起動し、表示受付手段401が、タッチパネル201上に初期画面(操作画面)を表示する(図5:S101)。
【0036】
前記初期画面600には、図6(A)に示すように、所定のメッセージ「コピーできます。」601が表示されるとともに、コピー機能等の設定条件を入力するための機能項目キー602と、各種レポートページを出力させるためのレポートキー603とが押下可能に表示される。
【0037】
ここで、例えば、ユーザーが、前記レポートキー603を押下すると(図5:S102YES)、前記表示受付手段401が、当該レポートキー603の押下を受け付けて、その旨を通知項目表示受付手段402に通知する。当該通知を受けた通知項目表示受付手段402は、ユーザーが選択した通知項目の履歴を示す選択履歴に基づいて、選択数が多い通知項目を優先的に選択可能に所定の画面に表示する。
【0038】
前記通知項目表示受付手段402が前記通知項目を優先的に所定の画面に表示する方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、先ず、前記通知項目表示受付手段402が、選択履歴記憶手段403に記憶された選択履歴テーブルを参照する(図5:S103)。
【0039】
前記選択履歴テーブル604には、図6(B)に示すように、各種レポートページの種類を示すページ項目605と、当該ページ項目に属する通知項目606と、当該通知項目606がユーザーにより選択(押下)された回数を示す選択数607とが関連付けて記憶されている。
【0040】
ここで、前記ページ項目605には、例えば、複合機100の状況(トナー残量等)やシステムメニューから設定できる各種の設定値情報を所定のページ(文書)で示すステータスページ、複合機100のメモリサイズやオプションの装着、インストール状況等の情報を所定のページで示すサービスステータスページ、MACアドレス、TCP/IP等のネットワーク情報を所定のページで示すネットワークステータスページ、ジャムの発生履歴やサービスコールの発生履歴等の情報を所定のページで示すイベントログ、複合機100に搭載されているファームウェアの情報等を所定のページで示すメンテナンスレポート等が挙げられる。
【0041】
又、前記通知項目606には、前記ステータスページにおいて、トナー残量を示すトナー残量、現在の全課金カウンターを示す課金カウンター、所定の期間(例えば、直近1日等)のトナーの減少量を示すトナー減少量、全課金カウンター数のうち、各部門の課金カウンターを示す各部門のカウンター情報、所定の期間(例えば、直近1日等)の課金カウンターの増加量を示すカウンター増加量、コピーについての設定条件を示すコピーセッティング情報、スキャンについての設定条件を示すスキャンセッティング情報、ファクシミリについての設定条件を示すファクシミリセッティング情報等が挙げられる。又、前記通知項目606には、前記サービスステータスページにおいて、搭載メモリの容量を示すメモリサイズ、複合機100に装着されたオプションの詳細を示すオプション情報、複合機100にインストールされたソフトウェアの詳細を示すインストール状況等が挙げられる。又、前記通知項目606には、前記ネットワークステータスページにおいて、ネットワークの詳細を示すネットワーク情報、ネットワークに使用されるアドレスの詳細を示すアドレス情報等が挙げられる。又、前記通知項目606には、前記イベントログにおいて、紙のジャムの発生履歴を示すジャム発生履歴、ユーザーがサービスコールを利用した履歴を示すサービスコール発生履歴等が挙げられる。又、前記通知項目606には、前記メンテナンスレポートにおいて、ファームウェアのバージョン情報等の詳細を示すファームウェア情報等が挙げられる。尚、前記選択数607は、各通知項目606に対して初期値の「1」が設定されているものとする。
【0042】
さて、前記通知項目表示受付手段402は、前記選択履歴テーブル604を参照すると、選択数607が多い通知項目606を各ページ項目605毎に取得し、当該取得した通知項目606に基づいて、タッチパネル201上に通知項目表示画面を表示する(図5:S104)。
【0043】
前記通知項目表示画面700には、図7(A)に示すように、所定のメッセージ「レポートページとして出力したい通知項目を選択して下さい。」701が表示されるとともに、各ページ項目702毎に通知項目キー703と、現在表示されていない通知項目キーを表示させるための切り替えキー704と、レポート出力(文書印刷)するための出力キー705と、キャンセルキー706とが押下可能に表示される。
【0044】
ここで、前記通知項目表示受付手段402は、選択数607が多い通知項目キー703を、選択数607が少ない通知項目キーと比較して、優先的に、ユーザーが選択しやすい画面の場所に表示する。
【0045】
具体的には、前記通知項目表示受付手段402は、選択数607が多い通知項目キー703を、対応するページ項目702の近傍から所定方向(例えば、横方向)に順番に表示し、選択数607が少ない通知項目キーを、前記切り替えキー704の操作により表示可能とする。尚、現時点では、各通知項目キー702に対応する選択数607は、全て初期値であるため、前記選択履歴テーブル604に最初に記憶された順番に、各通知項目キー703は表示される。
【0046】
これにより、ユーザーは、過去に選択された選択数607が多い通知項目キー703を容易に選択することが可能となる。そのため、従来であれば、例えば、ユーザーが、前記通知項目表示画面700を表示させるたびに、前記切り替えキー704を繰り返し操作して、所望する通知項目キー703を押下する必要があったものの、本発明では、前記通知項目表示画面700が表示されると、過去に選択された選択数607が多い通知項目キー703が最初に優先的に表示されるため、上述したキー操作を削除することが可能となる。
【0047】
さて、ユーザーは、前記通知項目表示画面700を見ながら、二番目に表示されている、レポートページに記載されて欲しいと希望する通知項目キー703(例えば、「課金カウンター」キー)を押下すると(図5:S105YES)、前記通知項目表示受付手段402が、当該通知項目キー703の押下(選択)を受け付ける(図5:S106)。
【0048】
前記通知項目キー703が選択された場合の表示形態は、どのような表示形態でも構わないが、例えば、前記通知項目表示受付手段402が、当該通知項目キー703の近傍に設けられたチェックボックスをオフ状態からオン状態へ変更して表示する。
【0049】
そして、前記通知項目表示受付手段402は、その旨を推選通知項目選択手段404に通知し、当該推選通知項目選択手段404は、前記選択された通知項目に関連して選択された方が良い通知項目である推選通知項目が存在するか否かを判定する(図5:S107)。
【0050】
前記推選通知項目選択手段404は、前記推選通知項目が存在するか否かを判定する方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、以下のようになされる。即ち、先ず、前記推選通知項目選択手段404は、推選通知項目記憶手段405に記憶された推選通知項目テーブルを参照する。
【0051】
前記推選通知項目テーブル707には、図7(B)に示すように、上述した通知項目708と、当該通知項目708が選択された場合にこれに関連して選択された方が良い推選通知項目709とが関連付けて記憶されている。
【0052】
ここで、前記推選通知項目テーブル707の通知項目708の「課金カウンター」には、推選通知項目709として、「各部門毎のカウンター情報」と「カウンター増加量」とが関連付けられる。これにより、「課金カウンター」とともに「各部門毎のカウンター情報」を確認することで、各部門の比較を容易にし、全課金カウンターのうち、どの部門がどれだけ使用しているかを把握し易くなる。又、「課金カウンター」とともに「各部門毎のカウンター情報」を確認することで、最近の課金カウンターの増加量や傾向を知ることが可能となる。
【0053】
又、前記推選通知項目テーブル707の通知項目708の「ジャム発生履歴」、「サービスコール発生履歴」には、推選通知項目709として、「ファームウェア情報」が関連付けられる。これにより、どのファームウェアのバージョンでジャム等が発生しているか把握し易くなる。
【0054】
又、前記推選通知項目テーブル707の通知項目708の「トナー残量」には、推選通知項目709として、「トナー減少量」が関連付けられる。これにより、最近のトナー減少量や傾向を知ることが可能となる。
【0055】
又、前記推選通知項目テーブル707の通知項目708の「コピーセッティング情報」には、推選通知項目709として、「スキャンセッティング情報」、「ファクシミリセッティング情報」が関連付けられる。これにより、各デバイスのセッティング情報の詳細を把握することが可能となる。尚、通知項目708が、「スキャンセッティング情報」、「ファクシミリセッティング情報」であっても、異なるデバイスのセッティング情報がそれぞれ関連付けて記憶されることになる。
【0056】
このように、前記通知項目708に関連付けられる推選通知項目709には、当該通知項目708に派生してレポートページで出力されると有益である通知情報の通知項目が割り当てられる。尚、この推選通知項目709は、通知項目708の範囲内である。
【0057】
ここで、前記推選通知項目選択手段404は、先ほど受け付けた通知項目(「課金カウンター」)と、前記推選通知項目テーブル707の通知項目708とを比較して、当該推選通知項目テーブル707の通知項目708に、前記受け付けた通知項目が存在するか否かを判定する。
【0058】
前記判定の結果、前記推選通知項目テーブル707の通知項目708に、前記受け付けた通知項目が存在しない場合に、前記推選通知項目選択手段404は、前記推選通知項目が存在しないと判定し(図5:S107NO)、処理を終了する。
【0059】
一方、前記判定の結果、前記推選通知項目テーブル707の通知項目708に、前記受け付けた通知項目が存在する場合に、前記推選通知項目選択手段404は、前記推選通知項目が存在すると判定し(図5:S107YES)、前記推選通知項目テーブル707に存在した通知項目(「課金カウンター」)に対応する推選通知項目709(例えば、「各部門毎のカウンター情報」、「カウンター増加量」)を取得する。そして、前記推選通知項目選択手段404は、前記取得した推選通知項目709がユーザーにより選択されたとみなして、当該推選通知項目709を選択する(受け付ける)(図5:S108)。
【0060】
これにより、ユーザーの通知項目の選択に対応して、選択された方が良い、言い換えると、出力(表示、出力)された方が良い推選通知項目が自動的に選択されるため、ユーザーの複合機100の管理が容易になり、利便性を向上させる。
【0061】
ここで、前記推選通知項目選択手段404が自動的に選択した推選通知項目について、ユーザーが、その選択を確認したり、解除したりする場合も考えられる。そこで、本発明では、前記推選通知項目選択手段404が、前記推選通知項目709の選択に対応して(図5:S108)、前記通知項目表示受付手段402を介して、前記通知項目表示画面に、自動的に選択した推選通知項目を表示させる(図5:S109)。
【0062】
前記通知項目表示画面800には、図8(A)に示すように、所定のメッセージ「各部門のカウンター情報、カウンター増加量(推選通知項目)が選択されました。」を示す吹き出し表示801が所定時間だけポップアップ形式で表示される。尚、前記吹き出し表示801に表示される推選通知項目が、前記切り替えキー802の操作により表示されるため、当該切り替えキー802の操作をユーザーに促すために、前記吹き出し表示801が前記切り替えキー802の近傍に表示される。
【0063】
前記吹き出し表示801を確認したユーザーが、例えば、前記ページ項目「ステータスページ」に対応する切り替えキー802を押下すれば、前記通知項目表示受付手段402は、当該切り替えキー802の押下を受け付けて、前記選択履歴テーブル604を参照し、前記ページ項目「ステータスページ」に対応して、前記通知項目表示画面800に未だ表示されていない通知項目(「各部門のカウンター情報」、「カウンター増加量」)を取得し、表示する。
【0064】
前記通知項目表示画面803には、図8(B)に示すように、先ほど表示されていなかった通知項目キー804(「各部門のカウンター情報」、「カウンター増加量」)が切り替え表示される。ここで、表示された通知項目キー804は、先ほど受け付けた推選通知項目に対応するため、その通知項目キー804の近傍に設けられたチェックボックスがオン状態に変更されて表示される。これにより、ユーザーは、前記推選通知項目が自動的に選択されたことを確認することが可能となる。
【0065】
又、例えば、ユーザーが、前記チェックボックスがオン状態である通知項目キー804を押下すれば、前記通知項目表示受付手段402が、当該通知項目キー804の押下を受け付けて、当該オン状態をオフ状態へ変更する。これにより、ユーザーが、例えば、自動的に選択された推選通知項目を不要と感じた場合は、通常の通知項目と同様に、キー操作により、当該推選通知項目の選択を解除することが可能となる。
【0066】
さて、ユーザーは、前記通知項目表示画面803を見ながら、自己の所望する通知項目の選択を確認した上で、前記出力キー705を押下すると、前記通知項目表示受付手段402は、当該出力キー705の押下を受け付けて、今まで選択された通知項目(例えば、「課金カウンター」、「各部門のカウンター情報」、「カウンター増加量」)と対応するページ項目(ここでは、「ステータスページ」のみ)を出力手段406に通知する。当該通知を受けた出力手段406は、前記選択履歴に基づいて、ユーザーが選択した各ページ項目毎に通知項目の通知情報を優先的に先に出力する(図5:S111)。
【0067】
前記出力手段406が前記通知情報を出力する方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、図9(A)に示すように、前記出力手段406が、前記選択された通知項目の通知情報を複合機100の各部から収集するとともに、上述した選択履歴テーブル604に基づいて、所定のページ項目901(「ステータスページ」)に対応して、選択数が多い通知項目902(「課金カウンター」、「各部門のカウンター情報」、「カウンター増加量」)を優先的に上位へ配置する。そして、前記出力手段406は、前記配置された通知項目902(「課金カウンター」、「各部門のカウンター情報」、「カウンター増加量」)の通知情報903(例えば、「課金カウンター」であれば、複合機100の機種情報「AAA」、コピーのカウンター情報「1222」、スキャンのカウンター情報「1104」、ファクシミリのカウンター情報「550」等)を編集(列記)して、一つのレポートページ900を作成し、そのデータを画像形成して、レポートページとして印刷処理する。
【0068】
これにより、ユーザーは、自己が選択した通知項目の通知情報のみを編集したレポートページを印刷物として取得することが出来るため、それを確認することで、複合機100の各種の情報を確認することが可能となる。又、ユーザーが頻繁に選択される通知項目の通知情報が優先的に先に出力(印刷)され、ユーザーが即時に確認出来るため、ユーザーへの利便性を向上させる。
【0069】
更に、前記推選通知項目が自動的に選択されることで、前記レポートページに推選通知項目の通知情報も編集されることから、ユーザーは、自己が選択した通知項目に派生して、確認した方が良い推選通知項目の通知情報も確認することが出来る。従って、複合機100の各種の情報を漏れなく確認することが可能となるのである。
【0070】
又、例えば、複数のページ項目901にそれぞれ属する通知項目902の通知情報903が編集される際に、所定のレポートページに各ページ項目901の通知項目902の通知情報903が編集されることで、1枚のレポートページに各種の情報をまとめることが可能となり、別々のレポートページを画像形成する必要が無くなり、使用する用紙、トナーを削減することが可能となる。
【0071】
ところで、前記出力手段406が、前記推選通知項目902(「各部門のカウンター情報」、「カウンター増加量」)の通知情報903を編集して出力する場合に、前記推選通知項目テーブル707の推選通知項目709に対応する通知項目708(「課金カウンター」)の近傍に、当該推選通知項目709を出力する。
【0072】
例えば、図9(A)に示すように、前記出力手段406は、前記選択された通知項目902a(「課金カウンター」)の直下に、当該通知項目902aに対応する推選通知項目902b(「各部門のカウンター情報」、「カウンター増加量」)を列記して、各通知項目902a、902bの通知情報903を編集し、出力表示する。
【0073】
これにより、例えば、ユーザーが、複数の通知項目902aを選択した場合に、前記出力手段406が、単に、ユーザーによる選択数が多い順番に前記レポートページを編集・出力すると、各通知項目902aと、当該通知項目902aに対応して選択された推選通知項目902bとの関係が不明になる。そのため、前記出力手段406が、各通知項目902a、推選通知項目902bの表示順を入れ替えて、前記選択された通知項目902aと、これに対応して選択された推選通知項目902bとを一つの組として編集し、出力することで、ユーザーが、前記レポートページを確認した時、一見して内容を把握することが可能となり、内容が分かり易くなる。
【0074】
さて、前記出力手段406が、前記通知情報の出力を完了すると、前記選択された通知項目の選択数をユーザーの選択履歴に追加する(図5:S112)。
【0075】
前記出力手段406が、前記選択された通知項目の選択数をユーザーの選択履歴に追加する方法は、どのような方法でも構わないが、例えば、図9(B)に示すように、前記出力手段406が、前記選択履歴テーブル604を参照して、前記選択された通知項目(「課金カウンター」)と、当該選択履歴テーブル604の通知項目606とを比較する。そして、前記出力手段406が、両者が一致する場合に、当該一致した選択履歴テーブル604の通知項目606に対応する選択数607に、先ほど選択された選択数「1」を追加して、選択数607「1」から合計数「2」に変更する。
【0076】
これにより、ユーザーが通知項目を選択し、更に、当該選択された通知項目に基づいてレポートページが出力された場合に、ユーザーの選択履歴に、その選択された通知項目の選択数が追加されるため、後続のユーザーが、レポート印刷する際に、上述のユーザーの通知項目の選択が反映された形で通知項目を表示させることが可能となる。
【0077】
ここで、前記出力手段406が、前記選択された通知項目の選択数をユーザーの選択履歴に追加する場合、ユーザーの通知項目の選択により自動的に選択される推選通知項目の選択数もユーザーの選択履歴に追加しても構わないが、当該推選通知項目の選択は、あくまで複合機100の自動的な選択であるため、前記推選通知項目の選択は、ユーザーの選択履歴に追加しない方が好ましい。
【0078】
これにより、ユーザーが、自分の手で選択した通知項目の選択数のみが、ユーザーの選択履歴に反映されるため、ユーザーが純粋に選択した選択数が多い順番に優先して通知項目を表示させることが可能となる。
【0079】
一方、前記推選通知項目は、上述のように、ユーザーが選択した通知項目に関連しているため、仮に、前記推選通知項目の選択数をユーザーの選択履歴に反映させると、相互に関係する通知項目の選択数が多くなり、所定の項目(例えば、「課金カウンター」)に関係する複数の通知項目のみが優先して表示され易くなるため、各種の項目のレポートページの印刷を望むユーザーにとって不便となる。
【0080】
尚、上述した選択履歴テーブル604に基づけば、前記通知項目表示受付手段402が、後続のユーザーに対して通知項目キーを表示する場合、前記通知項目キーのうち、「課金カウンター」キーを優先的に表示し、次に、「トナー残量」等を表示することになるのである。
【0081】
このように、本発明では、ユーザーが選択した通知項目の履歴を示す選択履歴に基づいて、選択数が多い通知項目キーを優先的に選択可能に所定の画面に表示する通知項目表示受付手段402と、前記選択履歴に基づいて、前記画面を介してユーザーが選択した通知項目の通知情報を優先的に先に出力するとともに、当該選択された通知項目の選択数を前記選択履歴に追加する出力手段406とを備えることを特徴とする。
【0082】
これにより、無駄なキー操作を削除して、ユーザーが所望する通知項目キーの選択を促すことが可能となる。
【0083】
尚、本発明の実施形態では、出力手段406が、レポートページを印刷物として出力したが、他の構成でも構わない。例えば、前記出力手段406が、前記レポートページをタッチパネル等の表示部に表示して出力するよう構成しても構わない。
【0084】
又、本発明の実施形態では、初期画面に表示されたレポートキー603の押下により、前記通知項目表示画面を表示するよう構成したが、他の構成でも構わない。例えば、初期画面中にシステム画面への移行キーを用意して、当該移行キーの押下によりシステム画面へ切り替え表示し、更に、当該システム画面内にレポートキーを表示して、そのレポートキーの押下により、前記通知項目表示画面を表示するよう構成しても良い。
【0085】
又、本発明の実施形態に係る情報出力装置では、複合機100に適用した場合について説明したが、情報出力を要する各種画像形成装置、各種画像処理装置、各種画像加工装置、各種画像表示装置、各種計測装置、各種操作装置等に適用しても、同一の作用効果を奏する。
【0086】
又、本発明の実施形態では、複合機100が各手段を備えるよう構成したが、当該各手段を実現するプログラムを記憶媒体に記憶させ、当該記憶媒体を提供するよう構成しても構わない。当該構成では、前記プログラムを複合機100に読み出させ、当該複合機100が前記各手段を実現する。その場合、前記記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の作用効果を奏する。さらに、各手段が実行するステップをハードディスクに記憶させる方法として提供することも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0087】
以上のように、本発明に係る情報出力装置及び情報出力方法は、複合機はもちろん、スキャナー、複写機、プリンター等に有用であり、無駄なキー操作を削除して、ユーザーが所望する通知項目キーの選択を促すことが可能な情報出力装置及び情報出力方法として有効である。
【符号の説明】
【0088】
100 複合機
102 操作部
401 表示受付手段
402 通知項目表示受付手段
403 選択履歴記憶手段
404 推選通知項目選択手段
405 推選通知項目記憶手段
406 出力手段
図1
図2
図3
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図5
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図7
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図9