特許第6042376号(P6042376)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6042376ソフトハンドオーバ中にデータブロックを処理する方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042376
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】ソフトハンドオーバ中にデータブロックを処理する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 36/18 20090101AFI20161206BHJP
   H04W 36/02 20090101ALI20161206BHJP
   H04W 28/04 20090101ALI20161206BHJP
【FI】
   H04W36/18
   H04W36/02
   H04W28/04
【請求項の数】9
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2014-130316(P2014-130316)
(22)【出願日】2014年6月25日
(62)【分割の表示】特願2013-43070(P2013-43070)の分割
【原出願日】2004年11月2日
(65)【公開番号】特開2014-171266(P2014-171266A)
(43)【公開日】2014年9月18日
【審査請求日】2014年7月25日
(31)【優先権主張番号】60/517,779
(32)【優先日】2003年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】10/939,256
(32)【優先日】2004年9月10日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】596008622
【氏名又は名称】インターデイジタル テクノロジー コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チャン グオドン
(72)【発明者】
【氏名】ステファン イー.テリー
(72)【発明者】
【氏名】ステファン ジー.ディック
【審査官】 桑江 晃
(56)【参考文献】
【文献】 Lucent Technologies,HARQ Structure for E-DCH,3GPP TSG-RAN WG1#33 R1-030773,3GPP,2003年 8月20日,1-2 pages,URL,http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_33/Docs/Zips/R1-030773.zip
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−2
CT WG1
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信システムで使用する方法において、
複数のノードBにおいて、1つ以上のEUチャネル上で、無線送受信ユニット(WTRU)からMAC PDUを受信するステップであって、前記MAC PDUはハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロトコルを使用して受信される、ステップと、
前記複数のノードBにおいて、前記WTRUからのエンハンスドアップリンク(EU)送信をスケジューリングするステップと、
成功裏に受信されたMAC PDUを、前記複数のノードBから無線ネットワークコントローラ(RNC)へ送信するステップと、
前記RNCにおいて、媒体アクセス制御(MAC)パケットデータユニット(PDU)を成功裏に復号する前記複数のノードBの各々から、前記MAC PDUを受信するステップと、
前記RNCにおいて、2つ以上のノードBから受信された前記MAC PDUの重複したコピーを破棄するステップと、
前記RNCにおいて、前記MAC PDUのシリアル番号に基づいて関連付けられたバッファの中に前記MAC PDUを順序通りに再順序付けするステップであって、前記順序通りのMAC PDUが前記2つ以上のノードBからの前記成功裏に受信されたMAC PDUを含み、かつ、MAC PDUの単一のコピーだけが前記関連付けられた再順序付けをするバッファにストアされる、ステップと、
前記RNCにおいて、前記再順序付けされたMAC PDUを無線リンク制御(RLC)プロトコルレイヤへ引き渡すステップであって、前記MAC PDUは前記複数のノードBの各々において、1つ以上のエンハンスドアップリンク(EU)チャネル上で受信される、ステップと、
前記RNCにおいて、前記複数のノードB間において、EUスケジューリングを調整するステップと
を備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記RNCは、サービングRNC(SRNC)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記RNCは、制御RNC(CRNC)であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
ソフトハンドオーバの間に、少なくとも2つのノードBの各々によって無線ネットワークコントローラ(RNC)へ転送されたデータブロックを処理して、当該RNCの外部の高位プロトコルレイヤへの順序通りの配送をサポートする当該RNCにおいて、
前記ノードBから成功裏に復号されたデータブロックの少なくとも1つのコピーを受信する手段であって、各々のノードBはハイブリッド自動再送要求(HARQ)プロトコルを使用して無線送受信ユニット(WTRU)からデータブロックを受信するよう構成されている、手段と、
少なくとも1つの再順序付け機能エンティティを使用して、前記再順序付け機能エンティティのバッファの中にストアされた前記成功裏に復号されたデータブロックの前記コピーを処理して、順序通りの配信をサポートする手段と、
前記成功裏に復号されたデータブロックのただ1つのコピーをストアし、前記ノードBから受信された成功裏に復号されたデータブロックの余分なコピーを破棄する手段と、
を備えたことを特徴とするRNC。
【請求項5】
前記RNCは、制御RNC(CRNC)であることを特徴とする請求項に記載のRNC。
【請求項6】
高位プロトコルレイヤをさらに備えたことを特徴とする請求項に記載のRNC。
【請求項7】
前記RNCは、サービングRNC(SRNC)であることを特徴とする請求項に記載のRNC。
【請求項8】
前記ノードBの各々は、エンハンスドアップリンクソフトハンドオーバ(EU−SHO)ノードBであることを特徴とする請求項に記載のRNC。
【請求項9】
複数の再順序付け機能エンティティをさらに備え、前記再順序付け機能エンティティの少なくとも1つは、エンハンスドアップリンクサービスのために構成された複数の無線送受信ユニットの各々に関連付けられていることを特徴とする請求項に記載のRNC。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、無線通信の分野に関する。より詳細には、本発明は、周波数分割複信(FDD)または時分割複信(TDD)システムなどのマルチセル無線通信システムにおけるデータブロックの処理に関する。
【0002】
アップリンクのカバレージ、スループット、および送信待ち時間を改善するための方法が、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)において、リリース6(R6)ユニバーサル移動体通信システム(UMTS:universal mobile telecommunications system)の研究項目「FDDアップリンク機能エンハンスメント(FDD uplink enhancements)」との関連で現在研究されている。
【0003】
これらの目標を達成するため、アップリンクリソース(物理チャネル)をスケジューリングし、ユーザに割り当てる責務をノードB(基地局)が負うことが広く期待されている。その原理は、ノードBは無線ネットワークコントローラ(RNC)よりも効率的な決定を下し、短い時間でアップリンク無線リソースを管理することができることにあるが、RNCも大まかな全体的制御は保ち続ける。同様のアプローチが、UMTS FDDおよびTDDモードにおけるリリース5(R5)高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA:high speed downlink packet access)用のダウンリンクにおいて既に採用されている。
【0004】
無線送受信ユニット(WTRU:wireless transmit/receive unit)とユニバーサル地上無線アクセスネットワーク(UTRAN:universal terrestrial radio access network)の間において、共通の時間間隔内において処理される複数の独立のアップリンク送信が存在し得ることも想定されている。これの一例は、媒体アクセス制御(MAC)レイヤのハイブリッド自動再送要求(HARQ)または単にMACレイヤの自動再送要求(ARQ)動作である。これらにおいては、UTRANによって正常に受信されるために各個別送信が異なる回数の再送を要求する。システム構成への影響を限定するため、MACより上位のプロトコルレイヤは、エンハンスドアップリンク専用チャネル(EU−DCH:enhanced uplink dedicated channel)の導入によって影響を受けないことが期待される。これによって導入される1つの要件は、無線リンク制御(RLC)プロトコルレイヤへの正しい順序の送出(in−sequence delivery)である。したがって、ダウンリンクでのHSDPA動作と同様に、WTRU RLCエンティティによって生成された順序に従って受信データブロックを構成するためのUTRAN並べ替え(re−ordering)機能が必要とされる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ソフトハンドオーバマクロダイバーシチ(soft handover macro−diversity)動作は、アクティブセット内の各セルにおいてアップリンク送信の中央制御を必要とする。アクティブセットは、複数のノードBを含むことができる。少なくとも1つのノードBによって正常送信が実現されるまで、再送が行われる。正常送信は、すべてのノードBで保証されるとは限らない。したがって、いずれか1つのノードB内で正常送信の完全な組が入手可能になるとは限らないので、正常送信の並べ替えは達成され得ない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、ソフトハンドオーバ中にデータブロックを処理する方法および装置に関する。本装置は、無線通信システム、無線ネットワークコントローラ(RNC)、または集積回路(IC)であって良い。無線通信システムは、少なくとも2つのエンハンスドアップリンクソフトハンドオーバ(EU−SHO:enhanced uplink soft handover)ノードBと、RNCとを含む。各ノードBは、受信データブロックを復号し、復号データブロックを、復号結果の指標、すなわち巡回冗長検査(CRC)と一緒にRNCに転送する。RNCは、正常に復号されたデータブロックの少なくとも1個のコピーを受信した場合、より高位のプロトコルレイヤへの正しい順序の送出を提供するため、並べ替え機能エンティティ(re−ordering function entity)を使用して、正常に復号されたデータブロックを処理する。RNCは、正常に復号されたデータブロックの2個以上のコピーを受信した場合、余分な正常に復号されたデータブロックのコピーを廃棄する。RNCは、サービス提供RNC(S−RNC:serving−RNC)か、または制御RNC(C−RNC:controlling−RNC)のどちらかである。各ノードBは、エンハンスドアップリンク専用チャネル(EU−DCH)機能を扱う媒体アクセス制御(MAC)エンティティを含む。
【0007】
本発明のより詳しい理解は、例として与えられ、添付の図面と併せて理解される好ましい実施形態の以下の説明から得られるであろう。
【発明の効果】
【0008】
以上説明したように、ソフトハンドオーバマクロダイバーシチ動作において、アクティブセット内の各セルにおいて、いずれか1つのノードB内で正常送信の完全な組を入手可能として、正常送信の並べ替えを達成する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の好ましい1つの実施形態による、サービス提供RNCでデータブロックを処理する無線通信システムのブロック図である。
図2図1のシステムにおいてデータブロックを処理するための方法ステップを含むプロセスのフローチャートである。
図3】本発明の1つの代替的実施形態による、制御RNCでデータブロックを処理する無線通信システムのブロック図である。
図4図3のシステムにおいてデータブロックを処理するための方法ステップを含むプロセスのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明は、図面を参照して説明されるが、すべての図面において、同じ番号は同じ要素を表す。
【0011】
以降、「WTRU」という用語は、ユーザ装置(UE)、移動局、固定もしくは移動加入者ユニット、ページャ、または無線環境において動作可能なその他の任意のタイプの装置を含むが、これらに限定されない。以降で言及される場合、「基地局」という用語は、ノードB、サイトコントローラ、アクセスポイント、または無線環境におけるその他の任意のタイプのインタフェース装置を含むが、これらに限定されない。
【0012】
本発明は、UMTS、CDMA2000、およびCDMA一般に適用されるように、さらにTDD、FDD、および時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA)にも適用可能であるが、同様にその他の無線システムにも適用可能であることが想定されている。CDMA2000に関して、本発明は、EV−DO(すなわちデータのみ)およびEV−DV(すなわちデータおよび音声)で実施されることができる。
【0013】
本発明の機能は、ICに組み込まれても良いし、または複数の相互接続された構成部品を含む回路に構成されても良い。
【0014】
ソフトハンドオーバ中、より高位のレイヤは、EUセルのアクティブサブセットを維持し、これによってEU−DCHはソフトハンドオーバマクロダイバーシチ状態に維持される。アクティブサブセット内のそれらのセルは、異なるEU−SHOノードBによって制御されることもできる。
【0015】
図1は、本発明の好ましい一実施形態に従って動作する、S−RNC105と、少なくとも2つのEU−SHOノードB110(110A〜110N)を含む無線通信システム100を示す。1つまたは複数の並べ替え機能エンティティ115が、ソフトハンドオーバを伴うおよび伴わない各WTRU用にS−RNC105に実装される。EU−DCH機能を扱うHARQまたはARQプロセスが、各EU−SHOノードB 110内に配置されるMACエンティティ120に配置される。各並べ替え機能エンティティ115は、S−RNC105内のより高位のプロトコルレイヤ125と通信し、関連付けられたデータバッファ(図示せず)を含む。
【0016】
図2は、ソフトハンドオーバ中にシステム100においてデータブロック、すなわちパケットデータユニット(PDU)を処理する方法ステップを含むプロセス200のフローチャートである。ステップ205で、データブロック(すなわちEUデータブロック)が、WTRUから各EU−SHOノードB110において受信される。ステップ210で、各EU−SHOノードB110が、受信データブロックを復号し、復号データブロックがS−RNC105に転送される。各々のEU−SHOノードB110が、受信されたEU送信を復号するよう試みることに留意されたい。CRCエラーが存在する場合、WTRUの識別情報および論理チャネル/MAC−dフローがその他の手段によって分からないかぎり、EU−SHOノードB110は、受信データブロックをS−RNC105に転送することはできない。正常なCRC検査結果を有するすべての正常に復号されたデータブロックは、S−RNC105に転送される。
【0017】
図2の参照を続けると、正常に復号されたデータブロックの少なくとも1個のコピーが、EU−SHOノードB110からS−RNC105によって受信されたかどうかの判定が行われる(ステップ215)。S−RNC105は正常に復号されたデータブロックのコピーを受信していないとステップ215で判定された場合、転送データブロックは、正しく受信されなかったと見なされる(ステップ220)。正常に復号されたデータブロックの少なくとも1個のコピーが、EU−SHOノードB110からS−RNC105によって受信されたとステップ215で判定された場合、次に、正常に復号されたデータブロックの複数個のコピーが、異なるEU−SHOノードB110から受信されたかどうかの判定が行われる(ステップ225)。
【0018】
正常に復号されたデータブロックの複数個のコピーが異なるEU−SHOノードB110から受信されたとステップ225で判定された場合、1個のコピーだけが、S−RNC 105内の並べ替え機能エンティティ115によって維持される並べ替えバッファ(図示せず)に、正しく受信されたデータブロックとして保存される。正常に復号されたデータブロックの余分な受信コピーは、冗長データとして廃棄される(ステップ230)。
【0019】
最後に、ステップ235で、正常に復号されたデータブロックが、S−RNC105内の並べ替え機能エンティティ115によって処理される。S−RNC105内の並べ替え機能エンティティ115は、より高位のプロトコルレイヤ125への正しい順序の送出をサポートするために、並べ替え機能エンティティ115で正しく受信されたそれらの正常に復号されたデータブロックに対して並べ替え手順を実行する。
【0020】
異なるEU−SHOノードB110から受信されるデータブロックが、S−RNC105のより高位のプロトコルレイヤ125への送出のために組み合わされ、正しい順序に構成されることができるので、プロセス200は有益である。S−RNC105内に配置される並べ替え機能エンティティ115は、どのノードBが各PDUの受信を提供したかには無関係に、正常な受信およびより高位のレイヤへの適切な送出のためにエンハンスドアップリンクMAC PDUが処理されることを可能にし、その結果、MACデータの損失を低下させRLCを回復させる。
【0021】
図3は、本発明の一つの代替的な実施形態に従って動作する、C−RNC305と、少なくとも2つのEU−SHOノードB310(310A〜310N)を含む無線通信システム300を示す。1つまたは複数の並べ替え機能エンティティ315が、ソフトハンドオーバをサポートするためにC−RNC305に実装される。EU−DCH機能を扱うHARQまたはARQプロセスが、各EU−SHOノードB310内に配置されるMACエンティティ320に置かれる。各並べ替え機能エンティティ315は、C−RNC305の外部のより高位のプロトコルレイヤ325と通信し、関連付けられたバッファ(図示せず)を含む。
【0022】
図4は、ソフトハンドオーバ中にシステム300においてデータブロック、すなわちPDUを処理するための方法ステップを含むプロセス400のフローチャートである。ステップ405で、データブロック(すなわちEUデータブロック)が、WTRUから各EU−SHOノードB310において受信される。ステップ410で、各EU−SHOノードB310が、受信データブロックを復号し、復号データブロックがC−RNC305に転送される。各々のEU−SHOノードB310が受信EU送信を復号するよう試みることに留意されたい。CRCエラーが存在する場合、WTRUの識別情報および論理チャネル/MAC−dフローがその他の手段によって分からないかぎり、EU−SHOノードB 310は、受信データブロックをC−RNC305に転送することはできない。正常なCRC検査結果を有するすべての正常に復号されたデータブロックは、C−RNC305に転送される。
【0023】
さらに図4の参照を続けると、正常に復号されたデータブロックの少なくとも1個のコピーが、EU−SHOノードB310からC−RNC305によって受信されたかどうかの判定が行われる(ステップ415)。C−RNC305は正常に復号されたデータブロックのコピーを受信していないとステップ415で判定された場合、EU−SHOノードB 310によって転送された復号データブロックは、正しく受信されなかったと見なされる(ステップ420)。
【0024】
正常に復号されたデータブロックの少なくとも1個のコピーが、EU−SHOノードB 310からC−RNC305によって受信されたとステップ415で判定された場合、次に、正常に復号されたデータブロックの複数個のコピーが、異なるEU−SHOノードB 310から受信されたかどうかの判定が行われる(ステップ425)。
【0025】
正常に復号されたデータブロックの複数個のコピーが異なるEU−SHOノードB310から受信されたとステップ425で判定された場合、1個のコピーだけが、C−RNC 305内の並べ替え機能エンティティ315によって維持される並べ替えバッファ(図示せず)に、正しく受信されたデータブロックとして保存される。正常に復号されたデータブロックの余分な受信コピーは、冗長データとして廃棄される(ステップ430)。
【0026】
最後に、ステップ435で、正常に復号されたデータブロックが、C−RNC305内の並べ替え機能エンティティ315によって処理される。C−RNC305内の並べ替え機能エンティティ315は、より高位のプロトコルレイヤ325への正しい順序の送出をサポートするために、並べ替え機能エンティティ315で正しく受信されたそれらの正常に復号されたデータブロックに対して、並べ替え手順を実行する。
【0027】
プロセス400は有益である。なぜならば、これらのノードB310が同じC−RNC305を有する場合、異なるEU−SHOノードB310から受信されるデータブロックは、より高位のプロトコルレイヤ325への送出のために組み合わされ、正しい順序に構成されることができるからである。これはよくあることであるが、プロセス400の適用性は、並べ替え機能をS−RNC105に配置する場合よりも幾分制限される。しかし、この制限は、その他の考慮をすることによって相殺される。例えば、C−RNC動作の利点は、H−ARQ動作の短縮された待ち時間である。この待ち時間を最短化する性能上の利点は、当技術分野でよく理解されている。ソフトハンドオーバ中、異なるノードB310によって制御されるセルを含む、アクティブEUサブセット内にあるすべてのセル用の共通アップリンクスケジューラをC−RNC305内に有することも望ましい。
【0028】
本発明が好ましい実施形態を参照して詳細に示され、説明されたが、上で説明された本発明の範囲から逸脱することなく、形態および細部についての様々な変更が施され得ることは、当業者であれば理解されよう。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、一般的に無線通信システムに利用することができる。特に、周波数分割複信または時分割複信システムなどのマルチセル無線通信システムに利用できる。
【符号の説明】
【0030】
105 S−RNC
110A、110B ノードB
120 MACエンティティ
図1
図2
図3
図4