特許第6042421号(P6042421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042421
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】液体製品ディスペンサ
(51)【国際特許分類】
   B65D 83/00 20060101AFI20161206BHJP
   B05B 11/00 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   B65D83/00 G
   B05B11/00 101J
   B05B11/00 101Z
【請求項の数】4
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2014-514135(P2014-514135)
(86)(22)【出願日】2012年6月5日
(65)【公表番号】特表2014-523374(P2014-523374A)
(43)【公表日】2014年9月11日
(86)【国際出願番号】FR2012051250
(87)【国際公開番号】WO2012168643
(87)【国際公開日】20121213
【審査請求日】2015年6月1日
(31)【優先権主張番号】1154909
(32)【優先日】2011年6月6日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】500029132
【氏名又は名称】ゲラン ソシエテ アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100089037
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邊 隆
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】アンヌ−ソフィー・ソヴァージュ
(72)【発明者】
【氏名】マルク・デルモン
【審査官】 高橋 裕一
(56)【参考文献】
【文献】 実開平01−096113(JP,U)
【文献】 特表2009−543742(JP,A)
【文献】 特開2010−011884(JP,A)
【文献】 特開2011−031929(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第0858747(EP,A2)
【文献】 特開平05−269020(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 83/00
B05B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体製品(P)を収容することに適し且つ第1端(8a)と第2端(8b)との間で長手方向(X)に延在した容器(8)と、
前記容器の前記第2端(8b)に取り付けられた分配ヘッド(9)であって、前記液体製品を分配するために前記長手方向において作動することができる出口ノズル(3)を備えた、分配ヘッド(9)と、
外側シェル(4)であって、該外側シェル内に、前記容器(8)が、前記長手方向(X)において軸方向にスライドするように取り付けられた、外側シェル(4)と、
前記外側シェル(4)に対して回転するように取り付けられ、且つ保管位置であって、前記出口ノズル(3)が前記外側シェル(4)内に格納される、保管位置と、使用位置であって、前記出口ノズル(3)が前記外側シェル(4)から少なくとも部分的に突出する、使用位置と、の間で軸方向において前記容器(8)を動かすことができる駆動部(13)と、
を備える液体製品ディスペンサであって、
前記出口ノズル(3)は、前記長手方向に向けられた出口(3a)を有し、且つ前記液体製品ディスペンサの前記使用位置において前記分配ヘッドの作動中に、前記外側シェルに剛結合された所定部分(17c)と軸方向において係合することに適しており、
前記容器の前記第1端(8a)は、前記保管位置へプッシャ(2)及び前記出口ノズル(3)を前記外側シェル(4)内に選択的に格納することと、前記使用位置へ前記プッシャ(2)及び出口ノズル(3)を前記外側シェルから軸方向に延在させることと、に適した駆動機構(12)によって前記プッシャ(2)に結合されていることを特徴とするディスペンサ。
【請求項2】
前記容器の前記第1端(8a)は、前記手方向(X)を中心とした環状の制御部(15)に固定され、前記制御部は、少なくとも1つのらせん形溝(15a)を備え、前記らせん形溝内には、前記プッシャと一体である少なくとも1つのピン(2c)がスライド可能に取り付けられており、前記制御部(15)は、軸方向にスライドするように取り付けられ、且つ前記外側シェル(4)に対して回転可能に静止させられたままとなり、前記プッシャ(2)は、前記駆動部(13)に対して回転可能に固定され、且つ前記駆動部(13)及び前記外側シェル(4)に対して軸方向にスライドするように取り付けられ、前記プッシャは、前記使用位置において前記外側シェルの所定部分(6)に対して軸方向に隣接するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のディスペンサ。
【請求項3】
前記駆動機構(12)は、前記外側シェル(4)にしっかりと取り付けられ且つ前記外側シェルに対する前記駆動部の角運動を制限するために前記駆動部(13)と協働する環状のベアリング(14)をさらに備えていることを特徴とする請求項2に記載のディスペンサ。
【請求項4】
前記容器(8)は、特にエマルションまたはゲルの形態にある香水または化粧品及び/もしくはパーソナルケア混合物である製品(P)を収容していることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のディスペンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体製品ディスペンサに関する。
【0002】
より具体的に、本発明は、
− 程度の差はあるが液体である製品を収容することに適し且つ第1端と第2端との間で長手方向に延在した容器(本明細書において“タンク”とも称される)と、
− 容器の第2端に取り付けられた分配ヘッドであって、液体製品を分配するために長手方向において作動することができる出口ノズルを備えた、分配ヘッドと、
− 外側シェルであって、該外側シェル内に、長手方向において軸方向にスライドするように容器が取り付けられた、外側シェルと、
− 外側シェルに対して回転するように取り付けられ、且つ保管位置であって、出口ノズルが外側シェル内に格納される、保管位置と、使用位置であって、出口ノズルが外側シェルから少なくとも部分的に突出する、使用位置と、の間で容器を軸方向に動かすことができる駆動部と、
を備えている液体製品ディスペンサに関する。
【背景技術】
【0003】
特許文献1は、このような配分器の例を開示しており、この配分器は、以下の不都合を有している:使用者が出口ノズルにより解放される製品の方向を誤ることがあり、使用者が、製品の配分を妨げる出口ノズルの前方に自身の指を置くことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】欧州特許出願公開第1954596号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、これらの不都合を克服することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、当該型の配分器は、出口ノズルが、長手方向に向けられた出口を有し且つディスペンサの使用位置において分配ヘッドの作動中に、外側シェルに剛結合された所定部分と軸方向において係合することに適していることと、容器の第1端が、保管位置へプッシャ及び出口ノズルを外側シェル内に選択的に格納すること並びに使用位置へ前記プッシャ及び出口ノズルを外側シェルから軸方向に延在させることに適した駆動機構によってプッシャに結合されていることと、を特徴とする。
【0007】
これらの構成によって、ディスペンサは、分配ノズルと反対のプッシャを押圧することによってペンと同様に稼働し、このことは、使用者が極めて正確に液体製品の配分を方向付けることを可能にし、通常、使用者が出口ノズルを覆って自身の指を置くことを防ぐ。
【0008】
本発明によるディスペンサのさまざまな実施形態では、以下の構成の1つ以上が使用されてもよい:
− 容器の第1端が長手軸線の方向を中心とする環状の制御部に固定され、制御部が、プッシャと一体である少なくとも1つのピンがスライド可能に取り付けられた少なくとも1つのらせん形溝を備え、前記制御部が、軸方向にスライドするように取り付けられ且つ外側シェルに対して回転可能に静止させられたままとなり、プッシャが、駆動部に対して回転可能に固定され且つ駆動部及び外側シェルに対して軸方向にスライドするように取り付けられ、前記プッシャが、使用位置において外側シェルの所定部分に対して軸方向に隣接するように構成されている:
− 駆動機構が、外側シェルにしっかりと取り付けられ且つ外側シェルに対する前記駆動部の角運動を制限するために駆動部と協働する環状のベアリングをさらに備えている:
− 容器は、特にエマルションまたはゲルの形態にある香水または化粧品及び/もしくはパーソナルケア合成品を収容している。
【0009】
本発明の他の特性及び利点は、添付の図面を参照し制限ない例のために与えられる本発明の実施形態の1つの以下の説明から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】保管位置にある、本発明の一実施形態による液体製品ディスペンサの斜視図である。
図2】保管位置にある、図1のディスペンサの長手方向の断面図である。
図3図1及び図2のディスペンサの分解図である。
図3A】ディスペンサの前方部を示す図3の詳細図である。
図3B】ディスペンサの後方部を示す図3の詳細図である。
図4図3における略反対の方向から見たディスペンサを示す図3と同様の図である。
図4A図3Aにおける略反対の方向から見たディスペンサを示す図3Aと同様の図である。
図4B図3Bにおける略反対の方向から見たディスペンサを示す図3Bと同様の図である。
図5図2の線V−Vに沿った図1から図4のディスペンサの断面図である。
図6図2の線VI−VIに沿った図1から図4のディスペンサの断面図である。
図7図2の線VII−VIIに沿った図1から図4のディスペンサの断面図である。
図8図2の線VIII−VIIIに沿った図1から図4のディスペンサの断面図である。
図9図2の線IX−IXに沿った図1から図4のディスペンサの断面図である。
図10】使用位置にある、図1から図4のディスペンサを示す側面図である。
図11】使用位置にある、図10のディスペンサの長手方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
個々の図において、同じ参照符号は、同一のまたは類似の部材を示す。
【0012】
図1に示すように、本発明による液体製品ディスペンサ1は、例えば、プッシャ2(図1及び図2参照)を備えた第1端1aと、製品を分配するための出口ノズル3を備えた第2端1bと、の間を長手方向Xに延在したペンと類似する形態にあってもよい。ディスペンサ1は、第1端1aに近い前方部Aと、第2端1bに近い後方部Bと、を備えている。図1及び図2に表される保管位置では、プッシャ2及びノズル3は、略円筒状であり且つ長手方向Xに沿って延在してペンのバレルを形成する全体形状を有した外側シェル4内に格納されている。
【0013】
通常、ディスペンサ1の構成部分は、例えば成型プラスチックで製造することができ;この特性は、これら部分のそれぞれに対して以下で繰り返し説明されない。
【0014】
図2から図4Bに示すように、ディスペンサの外側シェル4は、例えば、
− ディスペンサの第1端1aに接近した端5aと、ディスペンサの第2端1bに接近した端5bと、の間で長手方向Xに延在した略円筒状の中央本体5と、
− 保管位置と使用位置との間で長手方向X回りに回動させるために中央本体5の端5a上に回転可能に取り付けられた第1端部品6であって、この第1端部品6が、長手方向Xにおいて中央本体5から見て外方に向き且つ保管位置にあるときにプッシャ2が格納される円形開口部6aを有した、第1端部品6と、
− 固定するために(簡易な圧力嵌合または接着剤もしくは溶着により補完されて嵌合して)中央本体5の端5bに嵌合された第2端部品7であって、この第2端部品も、長手方向Xにおいて主要本体5から見て外方に向き且つ保管位置にあるときにノズル3が格納される円形開口部7aを有した、第2端部品7と、
を含んでもよい。
【0015】
中央本体5は、製品容器8を収容しており、製品容器8は、第1端部品6に接近した端8aと、第2端部品7に接近した端8bと、の間で長手方向Xに延在した全体として円筒形状である。この製品容器8は、分配される液体製品Pで満たされており、液体製品Pは、必要に応じて程度の差はあるが粘性を有している。関係する液体製品は、特にエマルションもしくはゲルの形態にある香水または化粧品及び/もしくはパーソナルケア製品、医薬品、またはいくつかの別の製品であってもよい。
【0016】
本明細書で考えられる実施例では、容器8の端8aは、開いている一方で、容器の端8bは、分配ヘッド9、例えば手動ポンプもしくは同様の装置が取り付けられたネック8cによって延在されている。
【0017】
分配ヘッド9は、
− 例えばネック8c上にスナップ結合された取付リング10または任意の別の手段により、容器のネック8cに固定された本体9aと、
− 長手方向Xにおいて本体9a内にスライドするように取り付けられた作動ロッド9bであって、この作動ロッド9bが中空であり且つディスペンサの出口ノズル3内に挿入され、前記ノズルが、以下で説明するようにディスペンサが作動されるときに製品Pの解放を可能にするために、作動ロッド9bと連通する少なくとも1つの軸方向排出チャネル3aを有した、作動ロッド9bと、
を含んでいる(図2参照)。
【0018】
本実施形態の場合、容器8は、方向Xにおいて容器内でスライドするように取り付けられたピストン11によってさらに包囲されており、これにより、液体製品Pで満たされた包囲容積を画定している。本実施形態の場合、分配ヘッド9は、いかなる空気吸入口もなく稼働し、これは、液体製品Pが分配されるときに空気が製品容器8に入ることを可能にしないこと:液体製品Pが消費されるときにピストン11が容器の第2端8bに向かって動くことを意味する。
【0019】
あるいは、製品容器8が加圧されてもよく、且つ分配ヘッド9がバルブであってもよい。例として、加圧された容器は、製品Pが化粧製品、例えばファンデーションであるときに使用されてもよい。
【0020】
第1端部品6は、図2図3図3図4図4及び図5から図7においてはっきりと見ることができる制御機構12をさらに備えている。この制御機構は、駆動部13、ベアリング14及び制御部15を備えている。
【0021】
駆動部13は、方向Xを中心とする環形状を有している。この駆動部13は、第1端部品6の内側で例えば駆動部のフランジ13aを第1端部品の内側リング6b内にスナップフィットさせることにより軸方向に保持されており図2参照)、また、前記駆動部は、例えば第1端部品の軸方向リブ6dを駆動部の軸方向ノッチ13b内に嵌合させることにより、第1端部品6と一体的に回転可能となっている(図3及び図5参照)。
【0022】
さらに、特に図4及び図5に示すように、駆動部13は、例えば、方向Xに沿って延在し且つプッシャ2の一部である軸方向スカート2aの外側上に配置された軸方向溝2bに入る駆動部13の内側軸方向リブ13c(または他の起伏)により、プッシャ2と一体的に回転可能となっており、プッシャ2の軸方向スカート2aは、容器8に向かって且つ駆動部を通って方向Xに延在する。しかしながら、以下で説明するように、プッシャ2は、駆動部と軸方向に結合されず、このため、プッシャ2は、駆動部13に対して方向Xに沿って軸方向に動くことができる。
【0023】
また、ベアリング14は、軸線方向Xを中心とする環状部であり、且つ駆動部13の周囲に配置されている。特に図3及び図6から分かるように、ベアリング14は、運動の制限角度にわたって第1端部品6とともに前記駆動部13を回転運動させることを可能にする方式で駆動部13に結合されている。運動におけるこの角度の制限は、任意の公知な手段、例えばベアリング14の内側に成形された2つのピン14aによって得ることができ、2つのピン14aは、駆動部の2つの歯13dと係合することによって協働し、これら歯は、容器8に向かって軸方向に延在している。従って、保管位置と使用位置との間における駆動部及び第1端部品6に対して可能とされる運動の角度は、例えば一回転の3分の1のオーダーであることができる。
【0024】
また、指標手段が、保管位置または使用位置どちらかにある駆動部13及び第1端部品6を保持するために設けられてもよい。表される実施例において、指標手段は、駆動部の2つの歯13dからそれぞれ突出した2つのボス13eを含んでもよく、ボスは、停止位置及び使用位置にあるときにベアリング14のそれぞれの凹所14b内に嵌合する。
【0025】
また、図2図3図4及び図7に示すように、ベアリング14は:
− ネック16をベアリング14内にスナップフィットすることによって軸方向に、
− 且つ、例えばネック16の外側軸方向リブ16aとベアリングの内側軸方向溝14cとを係合することによって回転可能に、
本体5の端5aに形成されたネック16に固定される。
【0026】
特に、図2図3図3図4図4及び図7から分かるように、制御部15は、方向Xを中心とする環状部品であり、プッシャ2のスカートの周囲に配置され、且つスナップフィットまたは他の手段により容器8の端8aに固定されている。
【0027】
この制御部15は、2つのらせん形溝15aを有し;プッシャ2のスカート2aの自由端に形成された外側ピン2cがこれら溝内に収まる。プッシャ2は、制御部15の2つの内側らせん形溝15c上をスライドする二重らせん形斜面(double helical ramp)の形状の下縁2dをさらに備え、従って、任意に且つ/または代わりに、制御部15に対してプッシャ2をガイドすることに役立つ。さらに、制御部は、主要本体5と一体的に回転可能となっており、これは、制御部15の外側軸方向溝15bと係合する例えばピンまたはネック16の内側リブ16bにより達成される。
【0028】
さらに、特に図2図3図3図8図9に示すように、第2端部品7は、スナップフィットによって主要本体5に固定され、且つ内側リング17と一体的に回転可能となっており、これは、例えば、第2端部品に対して軸方向に押圧するこの内側リング及び内側リングの陥凹部17aに嵌合する第2端部品の内側軸方向リブ7bによって達成され、これら陥凹部17aは、上述した取付リング10に対して横方向に押圧する弾性タブ17bを画定しており、このため、取付リング10は、方向Xに沿って内側リング17内で軸方向にスライドすることができる。
【0029】
上述した装置は、以下のように稼働する。
【0030】
使用者が、図10で見ることができる矢印18の方向に主要本体5に対して第1端部品6を回転させると、この回転は、駆動部13も回転させ、このことは、プッシャの溝2bに入る駆動部のリブ13cに起因してプッシャ2を回転させる。このため、プッシャのピン2cは、主要本体5と一体的に回転可能である制御部のらせん形溝15a内でスライドする。結果として、プッシャ2は、矢印19の方向に第1端部品6から突出し(図10)、プッシャが第1端部品6に対して軸方向に押圧する位置に到達すると、プッシャ2の回転は制御部15をネック16内で第2端部品7に向かってスライドさせ、このことは、容器8も同じ方向に駆動し、このため、ノズル3は、矢印20の方向に第2端部品7から突出する(図10)。
【0031】
続いて使用者が1回分の製品Pを分配するためにディスペンサ1を使用することを望む場合、使用者はプッシャ2を押圧し、このことは、容器8及びポンプ9を第2端部品7に向かって動かし、取付リング10を内側リングの弾性タブ17b内でスライドさせるとともに、ノズルは、例えば内側リング17の狭窄(narrowing)17cに対して押圧する前記ノズルの外側肩3bによって並進運動して適切な位置にロックされる。結果として、ポンプのロッド9bは、前記ポンプの本体9に入り、ポンプを作動させ且つ1回分の物質Pを解放させる。
【0032】
従って、事実上、使用者がその指をノズル3を覆って位置させる必要がなく、1回分の製品Pの極めて正確な分配(特に噴射)が達成される。さらに、プッシャがノズル3の近くにないので、これは、汚染がプッシャを作動する指によって導入される可能性がある場合にノズル開口部3aを介する製品Pの細菌汚染の可能性を減少させる。これらの構成は、容器8が香水でない製品Pを収容する場合に特に有利である。
【符号の説明】
【0033】
2 プッシャ、2c ピン、3 出口ノズル、3a 出口、4 外側シェル、6 所定部分(第1端部品)、8 容器、8a 第1端、8b 第2端、9 分配ヘッド、12 駆動機構、13 駆動部、14 ベアリング、15 制御部、15a らせん形溝、17c 所定部分(狭窄)、P 液体製品、X 長手方向
図1
図2
図3A
図3B
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図3
図4