(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0033】
(第1の実施の形態)
本明細書では、各説明箇所において、方向についての定義等が示されていない場合には、遊技機10の方を向いて位置している遊技者から見て、遊技機10から前記遊技者の手前側に向かう方向を「前」方向とし、その逆方向を「後」方向とする。また、同様に、「左」や「右」等の左右方向も、前記遊技者から見た場合の左方向や、右方向を意味する。同様に、各部材の説明においても、方向についての定義等が示されていない場合には、各部材を、遊技機10の所定位置に固定した状態における前記遊技者から見た方向を意味する。
【0034】
本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンを、以下、
図1を参照しながら説明する。本実施の形態に係る遊技機10としてのスロットマシンは、前方向に向かって開口する正面開口を有する四角箱状の筐体12と、この筐体12の正面開口を開閉自在に覆う前扉14とを備えている。
【0035】
前扉14の上部には、薄板樹脂からなる上パネル20を備えている。この上パネル20の略中央には、3個の回転リール62の円周上の図柄61を見ることができる透過可能な図柄表示窓部16が形成されている。なお、上述した3個の回転リール62は、正面から向かって左側の左回転リール64と、中央の中回転リール66と、この中回転リール66の右側に位置して、右回転リール68とから構成されている。この図柄表示窓部16は、3個全ての回転リール62の回転が停止した際には、縦3列横3行に配置した合計9個の図柄61を遊技者に見せるように形成されている。この図柄表示窓部16は、回転リール62の正面側に設けられて、回転リール62の回転が停止した際、後述する有効ライン86上に停止している複数の図柄61を視認するためのものである。回転リール62は、複数の図柄61を図柄表示窓部16を介して変動表示可能なものである。
【0036】
前記図柄表示窓部16の後方向(奥方向)には、3個の駆動モータ(図示せず)と、この各駆動モータによってそれぞれ回転させられる合計3個の前記回転リール62と、前記駆動モータ及び前記回転リール62を保持するユニットホルダ(図示せず)とを有するリールユニット60が配置されている。
【0037】
前記前扉14には、遊技者に役抽選の当選等の種々の情報を音や光や映像等で報知させる報知手段70(
図3参照)が形成されている。この報知手段70は、前扉14に配置されているものであって、スピーカー72と、液晶表示装置である表示装置84と、演出用ランプ78とを備えている。なお、回転リール62は、通常、遊技進行のために用いられるが、後述するフリーズ演出のように遊技の進行を停止している状態において、通常の回転動作とは異なる挙動による演出(いわゆるリール演出)を示すことにより報知手段70の一種として使用してもよい。
なお、ここで、「リール演出」は、回転リール62を用いた演出であって、3個の回転リール62の回転や停止、回転方向の変更、回転速度の変更、回転加速度の変更、所定図柄61を揃えた状態で回転させる等の種々の手段により行われるものである。
【0038】
前記スピーカー72は、前扉14の上部左右に配置された上部スピーカー74と、前扉14の下部左右に配置された下部スピーカー76とを備えている。
前記表示装置84は、その画面に種々の映像を表示するための表示デバイスであり、動画を含んだ映像の表示を行うための液晶表示装置を有する演出ユニットを構成するものである。
前記演出用ランプ78は、前扉14の上部に配置された上部ランプ80と、前扉14の下部の左右に配置された下部ランプ82とを備えている。
また、ここで、報知手段70により、一般的に行われる表示演出は、液晶表示装置である表示装置84に表示される動画像や静止画像等により行われる演出である。表示演出に伴ってスピーカー72からの音声や音楽や効果音等は適宜行われる。
【0039】
前記前扉14の下部には下パネル22が設けられている。そして、前扉14には下パネル22の上に位置して前扉14の前方向へ向けて突出する操作部30を備えている。
本実施の形態に係る遊技機10には、遊技開始の条件として後述するメダル投入口38からあらかじめメダルを投入して、最大50枚までクレジットメダルとして内部に貯留可能なクレジット機能(投入枚数を電子データとして電子的に記憶し管理する機能)を有している。なお、このクレジットメダルとして貯留可能な最大枚数である50枚を最大クレジットメダル数とする。
【0040】
前記メダル投入口38の下には、クレジット機能によりクレジットしたメダルの全てを払い出すための精算スイッチ36が設けられている。この精算スイッチ36は、操作により後述するクレジット貯留装置170としてのクレジット貯留手段171のクレジットメダルを操作により精算するためのものである。
この精算スイッチ36の左側には、操作により対応する回転リール62の回転を停止させるため、3個の回転リール62のそれぞれに対応する3個のストップスイッチ50が設けられている。このストップスイッチ50は、左側から右側に向かって順に、左回転リール64を停止させるための左ストップスイッチLと、中回転リール66を停止させるための中ストップスイッチCと、右回転リール68を停止させるための右ストップスイッチRとを有している。すなわち、これらのストップスイッチ50は、複数の回転リール62それぞれに対応して設けられ、複数の回転リール62の図柄61の変動表示の開始後、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を個別に停止させるためのものである。
【0041】
このストップスイッチ50の左側には、メダルの投入又は後述するマックスベットスイッチ34の操作を条件に回転リール62の回転を開始させるためのスタートスイッチ40が設けられている。すなわち、このスタートスイッチ40は、遊技者の操作により回転リール62の図柄61の変動表示を開始させるためのものである。このスタートスイッチ40の上には、クレジットしたメダル数から最大投入枚数(具体的には3枚)に達するまで投入可能なメダル数を減じて3枚のメダル投入に代えるマックスベットスイッチ34が設けられている。
【0042】
なお、マックスベットスイッチ34に加えて、又はマックスベットスイッチ34に代えて、クレジットしたメダル数を1枚減じて1枚のメダル投入に代えるシングルベットスイッチを設けてもよい。
なお、マックスベットスイッチ34とメダル投入口38との間に、操作手段31として遊技の進行に関与しないスイッチとしてのチャンススイッチのようなものを設けてもよい。そして、この操作手段31としてのチャンススイッチを所定の契機で遊技者に1回又は所定回数以上、操作させることで所定の特典を付与するようにしてもよい。
【0043】
上述したスタートスイッチ40、ストップスイッチ50、精算スイッチ36及びマックスベットスイッチ34により、遊技者が操作可能な操作手段31(
図3参照)を構成している。
前記前扉14の下部の後方向(奥方向)には、いわゆるホッパーユニットであって、メダルを貯留することができるとともに、メダルを払い出すことができる貯留払出手段24(
図3参照)と、電源投入又は電源遮断のための操作が可能な電源スイッチ91を有すると共に各部品に電力を供給するための電源装置としての電源ユニット92が設けられている(
図3参照)。
【0044】
前記前扉14の下部には、所定の場合に貯留払出手段24からメダルが払い出されるメダル払出口28が形成されている。このメダル払出口28の下方には、メダル払出口28から払い出されたメダルを貯留するため、上方に向かって開口する皿状のメダル受け皿26が形成されている。なお、クレジットされているメダル数が最大クレジットメダル数である50枚未満の場合は、50枚に到達するまで、獲得したメダルはメダル払出口28から払い出されずにクレジットメダルの枚数に加算される。
【0045】
本実施の形態に係る遊技機10は、マックスベットスイッチ34の操作又はメダル投入により所定枚数のメダルを投入することにより遊技の開始を可能とするものである。そして、スタートスイッチ40の押下操作により、回転リール62の回転を開始させて遊技が開始されるとともに、後述するメイン制御装置110の各状態に対応した抽選テーブルを用いて役抽選が行われる。そして、当該遊技機10は、各回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作タイミング及び役抽選の結果に基づいて、回転リール62の回転を役抽選の結果に適合するように停止させる。当該遊技機10は、停止時の図柄61の組み合わせによって、当選した役を構成する図柄61の組み合わせが所定の有効なライン(所定の役の図柄61の組み合わせが当該ライン上に揃ったときに所定の利益が付与されるラインのことであり、以下、有効ライン86とする。)上に停止した場合に、入賞等となり、所定枚数のメダルを払い出す等の所定の利益を遊技者に付与する。これにより、1回の遊技が終了するものである。
【0046】
なお「有効ライン86」は、当選役が当該ライン上に並んだ場合に入賞等となって遊技者に利益が付与されるラインを意味し、後述する小役の「入賞」は有効ライン86上に役に対応した図柄61の組み合わせが揃うことを意味する。
本実施の形態の有効ライン86は、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の中段を横一直線に結んだ中ラインと、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の上段を横一直線に結んだ上ラインと、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の下段を横一直線に結んだ下ラインと、左回転リール64の上段、中回転リール66の中段及び右回転リール68の下段を斜めに結んだ右下がりラインと、左回転リール64の下段、中回転リール66の中段及び右回転リール68の上段を斜めに結んだ右上がりラインとの計5本である。
なお、有効ライン86として、5ラインを示したが、これに限定されず、1ライン、2〜4ライン、或いはV字形や山形を含めて6ライン以上としてもよい。
【0047】
図2の図柄テーブルに示すように、左回転リール64、中回転リール66及び右回転リール68の表面には、「赤7、キャラクタ、ベル、バー、チェリー、プラム、オレンジ」等の複数の種々の図柄61が形成されている。本実施の形態では、特に図示していないが、上述した図柄の組み合わせ(いわゆる当選図柄の組み合わせ)により役a、役b、役c、・・等が予め設定されている。
【0048】
本実施の形態では、この
図2に示すテーブル(いわゆる図柄配列テーブル)自体をそのままデータとして記憶しているものであるが、必ずしも、そのようなテーブルを記憶することに限定されるものではなく、このような図柄配列テーブルをそのままデータとして記憶せずに停止図柄を記憶して入賞判定を行うようにしてもよい。
【0049】
これらの図柄61は、それぞれの絵柄がプリントされたテープを回転リール62の外周表面に貼付することで形成されている。なお、
図2の図柄61の図柄番号(コマ番号)は、回転リール62の外周表面に物理的に付されているものではなく、仮想的な番号であって、各図柄61の停止を制御するためのプログラムで特定の図柄61を指定するためのものである。
【0050】
図3に示すように、遊技機10の内部には、遊技機10の全体の動作を制御するための制御装置100が形成されている。この制御装置100は、遊技を進行させて各状態を制御するメイン制御装置110と、このメイン制御装置110からの情報(コマンド)や、制御命令を受けて、遊技の進行に応じた演出を制御し、主に遊技内容に関する情報を遊技者に報知する演出を行うために演出の各状態を制御するサブ制御装置300とを備えている。
【0051】
なお、メイン制御装置110とサブ制御装置300との間は、メイン制御装置110への不正操作を防止するために、メイン制御装置110からサブ制御装置300への一方向の通信により行われ、サブ制御装置300からメイン制御装置110への逆方向の通信は行われていない(すなわち双方向の通信ではない)。
【0052】
メイン制御装置110は、スタートスイッチ40、ストップスイッチ50、マックスベットスイッチ34、精算スイッチ36、設定変更スイッチ90、電源スイッチ91の入力を受け付け、役抽選を行い、リールユニット60及び貯留払出手段24の作動を制御し、設定変更を行い、電源のオン、オフを行う。
サブ制御装置300は、メイン制御装置110から信号を入力し、表示装置84等の報知手段70の作動を制御する。サブ制御装置300の出力側には、報知手段70としての表示装置84、スピーカー72、演出用ランプ78の各パーツが接続されている。
【0053】
なお、特に図示していないが、メイン制御装置110を有するメイン基板と、サブ制御装置300を有するサブ基板とは、それぞれ専用の基板ケースの内部に収納されている。具体的には、メイン制御装置110は、メイン基板ケースの内部に収納され、サブ制御装置300は、サブ基板ケースの内部に収納されている。そして、メイン基板ケースは、筐体12内部の奥側の上部に固定され、サブ基板ケースは、筐体12内部の正面から向かって左側に固定されている。
【0054】
メイン制御装置110及びサブ制御装置300は、CPU、ROM、RAM、I/Oポート(図示せず)を備えたマイクロコンピュータにより構成される。CPUは、タイマ割込などの割込機能を持ち、ROMに記憶されたプログラムを実行して、種々の処理を行う。ROMは、CPUが実行するプログラムや各種テーブル等の固定的なデータを記憶し、RAMは、CPUがプログラムを実行する際の一時的な記憶領域、例えば遊技機10の状態を記憶するための記憶領域や、役抽選の抽選結果を記憶するための記憶領域として使用される。
【0055】
本実施の形態に係る遊技機10のメイン制御装置110では、通常に行われる通常状態が設けられている。メイン制御装置110では、この通常状態よりも再遊技役(リプレイ役)の当選の確率が高く(なお、低く設定してもよい)設定されているリプレイタイム(RT)状態(具体的には、RT1、RT2)が設けられている。このRT状態は、メイン制御装置110により制御される。
【0056】
もちろん、各状態を制御する装置(メイン制御装置110、サブ制御装置300)は、いずれかに限定されるものではなく、各状態を他方の制御装置で制御するようにしてもよく、また、部分的に一部の手段を他の制御装置で制御し、両方の制御装置に跨がって制御するようにしてもよいものである。なお、その際、サブ制御装置300からメイン制御装置110への直接的な送信は行われていないが、所定の停止操作順序をサブ制御装置300から報知して遊技者の停止操作等によりメイン制御装置110へ間接的に情報を送信することができる。
【0057】
メイン制御装置110は、役抽選手段120、リール制御手段130(開始制御手段135、停止制御手段140)、遊技結果判定手段150、状態制御手段160、クレジット貯留手段171(クレジット貯留装置170)、演出タイミング切換実行手段180、電源操作時演出制御手段190、精算時演出制御手段200、払出制御手段250及び送信手段260の各手段を有する。各手段の詳細については後述する。
【0058】
なお、これらの手段は、メイン制御装置110に限定されるものではなく、サブ制御装置300が有してもよいものである。メイン制御装置110が有する上記各手段の一部をサブ制御装置300側で制御してもよいし、或いはメイン制御装置110とサブ制御装置300とが協働して制御するようにしてもよい。その際、サブ制御装置300からメイン制御装置110へのデータの直接的な送信は、不正操作防止のため行われていないので、そのような送信が必要な場合は、サブ制御装置300によりストップスイッチ50による停止操作の順番を報知手段70により遊技者に報知して、遊技者がその停止操作順序で停止操作すること等の間接的な伝達手段を介して、サブ制御装置300からの情報がメイン制御装置110へ伝達されるようにしてもよい。
【0059】
以上の構成をもって、メイン制御装置110は、役の抽選を行い、回転リール62の回転及び停止を制御し、主に遊技の進行を行う手段として機能することとなる。
【0060】
メイン制御装置110は、主として遊技を制御するためのものであって、主に遊技を進行させるためのものである。以下、本実施の形態における遊技について説明する。
規定の賭け数(1枚〜3枚)が設定されると、所定数(例えば5本)の有効ライン86(
図1参照)が設定される。なお、本実施の形態に係る遊技機10は、規定の賭け数として3が設定され、それにより5本の有効ライン86が設定される。賭け数を設定する方法には、メダル投入口38からメダルを投入する方法と、マックスベットスイッチ34を操作することによってクレジットメダルを賭け数として設定する方法とがある。そして、規定の賭け数(3枚)が設定されていることを条件に、スタートスイッチ40を操作すると、賭け数が確定し、役抽選手段120により、複数の役のいずれかに当選したか又はハズレかの抽選(役抽選)が行われる。また、役抽選とほぼ同時に、前回の遊技での回転リール62の回転開始時から所定の時間(本実施の形態では、4.1秒)が経過しているか否かが判定され、所定の時間(4.1秒)が経過すると、3個すべての回転リール62の回転が開始する。なお、本実施の形態では、後述するボーナス状態中も上記規定枚数が3に設定されているが、もちろん、これに限定されることなく、ボーナス状態中のみ規定枚数2に設定してもよい。
【0061】
本実施の形態では、役として、大別すると、小役(メダルの払い出しを伴う役)、再遊技役(遊技者所有のメダルを使用することなく次回の遊技を開始可能とする役、いわゆるリプレイ役)、移行役(遊技や演出の状態の移行を伴う役)が設けられている。
回転リール62の回転開始後、所定の条件(本実施の形態では、回転リール62を加速する処理を実行した後、所定のセンサにより回転リール62の回転位置が基準位置であることを検出すること)が成立すると、ストップスイッチ50の操作が可能な状態(停止操作可能状態)となる。
その後に、3個のストップスイッチ50のうち1個を操作すると、当該ストップスイッチ50に対応した回転リール62の回転が停止する。そして、3個すべてのストップスイッチ50の操作を終えると、3個すべての回転リール62の回転が停止する。
【0062】
本実施の形態に係る遊技機10は、有効ライン86上に当選した役に対応する予め定められた図柄61の組み合わせが揃うと遊技者に利益が付与されるように形成されている。例えば小役に対応した図柄61の組み合わせが有効ライン86上に揃うと、小役の種類に対応した枚数のメダルが遊技者に対して付与される。
【0063】
本実施の形態に係る遊技機10では、メイン制御装置110の状態として、通常に(一般的に)行われる通常状態と、この通常状態において役抽選手段120の役抽選によりボーナスに当選したにもかかわらず当該ボーナス移行役に係る図柄61が有効ライン86上に停止しなかった場合に、通常状態から移行するボーナス内部中(内部当選状態、具体的にはボーナス当選中状態であって、RT2状態)と、このボーナス内部中(RT2状態)においてボーナス移行役に係る図柄61が有効ライン86上に停止した場合に移行し、通常状態よりも遊技者へ付与される利益がより大きくなり得るボーナス状態(ビッグボーナス(BB)又はレギュラーボーナス(RB))と、ボーナス状態から移行可能な特殊状態とが設けられている(
図6参照)。
【0064】
このボーナス状態は、移行役としてのボーナス移行役に当選し、さらにボーナス移行役に対応した図柄61の組み合わせが有効ライン86上に揃うと、揃った遊技の次回の遊技から開始される遊技である。
【0065】
なお、ボーナス移行役は、当選時の遊技で有効ライン86上にボーナス移行役に対応する図柄61の組み合わせが揃わなくても、次回の遊技以降、有効ライン86上にボーナス移行役に対応する図柄61の組み合わせが揃うまでボーナス移行役に当選した状態が有効である。その他の役は、当選時の遊技で有効ライン86上に役に対応する図柄61の組み合わせが揃わなければ、次回の遊技以降は無効となる。
なお、ここで、ビッグボーナス(BB(第一種特別役物に係る役物連続作動装置))は、ビッグボーナス状態中に遊技者へ払い出したメダルの総枚数が予め設定された枚数を越えたときに終了する。
【0066】
本実施の形態では、ボーナス状態は、主にメイン制御装置110により制御され、全ての小役の抽選確率(当選確率)が通常状態よりも高確率になっていることで小役の入賞を容易にしているものである。
また、有効ライン86上に再遊技役(リプレイ役)に対応する図柄61の組み合わせが揃うと、メダルの払い出しはないものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され遊技を行うことができる。
【0067】
役抽選手段120は、メイン制御装置110が備える手段であり、スタートスイッチ40の操作を契機に、複数の役のいずれかに当選か又はハズレかの抽選(役抽選)を行うためのものである。役抽選手段120は、役に当選したか否かを決定するための抽選テーブルを、主な分類として通常状態用、ボーナス状態用、特殊状態用、ボーナス内部中状態用のそれぞれに対応して複数備えており、メイン制御装置110のROM上に記憶している。役抽選手段120は、予め定めた抽選データと、所定範囲の整数値を繰り返してカウントするループカウンタを有する所定の乱数発生手段(乱数発生回路)が発生した乱数のうちから抽出した乱数とを比較して、当選か否かを判定する。なお、役抽選手段120による役抽選処理は、後述するステップ115(
図8参照)において行われる。
なお、ここで、本実施の形態では、特に図示していないが、ボーナス状態への移行が可能となるボーナス移行当選役と、小役とが重複して同時に当選する同時当選役が設けられている。
【0068】
役抽選手段120の役抽選に用いる抽選確率は、予めプログラムされた範囲内で遊技ホールの管理者により変更可能に形成されている。具体的には、その抽選確率を規定するための値である設定値を変更するための筐体12内部の設定変更スイッチ90(
図3参照)を操作することにより、複数の設定値(具体的には、設定値1〜設定値6の6個)のうちいずれか1つを選択することで前記抽選確率の変更が可能となる。本実施の形態では、設定値1〜設定値6の6個の設定値が設けられ、設定値の数値が大きくなるほど、抽選確率が遊技者に原則として有利になり得るように規定されている。
【0069】
本実施の形態に係る遊技機10では、ハズレを含む各役の種類を区分するために、ハズレを含む各役のそれぞれに対して当選番号(図示せず)が予め付されている。役抽選手段120は、役抽選の結果に基づいて、各役に対応する当選番号を決定しているものである。
なお、役抽選手段120は、特に図示していないが、役抽選に用いられるとともに設定値(例えば設定値1〜設定値6の6段階)と関連づけられた役抽選テーブルを記憶する役抽選テーブル記憶手段や、複数の設定値を記憶する設定値記憶手段や、設定変更スイッチによる操作に基づいて設定、変更が可能な設定変更を実行する設定値変更手段や、設定値記憶手段に記憶された設定値を読み出し、当該設定値に対応する役抽選テーブルを決定する役抽選テーブル決定手段等を有する。
【0070】
リール制御手段130は、メイン制御装置110が備える手段であり、各回転リール62の回転を開始させるための開始制御手段135と、各回転リール62の回転を停止させるための停止制御を行う停止制御手段140とを備えている。
開始制御手段135は、遊技者によるスタートスイッチ40の操作により、全回転リール62の回転を開始させ、予め定めた所定の回転速度に到達した状態で、当該回転速度を維持するように設定されている。
【0071】
停止制御手段140は、役抽選手段120の抽選結果と、各ストップスイッチ50が操作されたときの対応する回転リール62の回転位置(ストップスイッチ50の停止操作タイミング)とに基づいて、各回転リール62の回転を停止させる。なお、停止制御手段140は、必要に応じて各ストップスイッチ50が停止操作されるときの順番(停止操作順序)が所定の条件に適合しているか否かも停止させる条件にする場合がある。
【0072】
具体的には、停止制御手段140は、役抽選結果に対応して停止操作タイミングに基づいて停止位置を予め定めた停止テーブルに基づいて停止制御が行われるテーブル停止制御が実施されている。なお、各回転リール62の駆動モータを制御することで、回転方向に予め定められた図柄数分、本実施の形態では4コマ以内の図柄までの範囲に、当選した役に対応する図柄が含まれている場合には、当選図柄が有効ライン86上に揃うような引き込み制御を行い、且つ、当選していない役に対応した図柄が有効ライン86上に揃わないように蹴飛ばし制御を行うコントロール停止制御を行ってもよい。また、テーブル停止制御とコントロール停止制御とを組み合わせたものでもよい。
【0073】
遊技結果判定手段150は、メイン制御装置110が備える手段であり、全ての回転リール62が停止した際における有効ライン86上の図柄の組み合わせを記憶するとともに入賞等の判定をするためのものである。
状態制御手段160は、
図6に示す通常状態や、ボーナス状態等の各状態を制御するためのものである。状態制御手段160には、
図4に示すように、大別すると、次の手段を備える。
なお、次の(1)〜(4)については後述する。
(1)通常状態制御手段500
(2)ボーナス内部中制御手段510
(3)ボーナス制御手段520
(4)特殊状態制御手段530
なお、状態制御手段160の各手段は、上述した(1)〜(4)の手段に限定されない。
【0074】
クレジット貯留装置170としてのクレジット貯留手段171は、メダルをあらかじめ貯留するためのものであって、メダルをあらかじめクレジットメダルとしてカウントして記憶するものである。このクレジット貯留手段171は、最大クレジットメダル枚数の50枚までカウントし、貯留させることができる。なお、この「貯留」は、実際のメダルを貯留払出手段24のホッパーユニットとは別個に貯留するものではなく、クレジットメダルとしての枚数を記憶しているものである。クレジットメダルが全く投入されていない状態でメダル投入口18からメダルが投入されると規定枚数(本実施の形態では、3枚)までは、今回の遊技開始の条件となるメダルとしてカウントされ、規定枚数(3枚)のメダルが投入された以降にメダル投入口18からメダルが投入されると、最大50枚までクレジットメダルとしてカウントされ、その貯留枚数がクレジットメダル枚数としてRAMに記憶される。その後の遊技で、マックスベットスイッチ34によるメダル投入(いわゆるベット)が行われるとクレジットメダル枚数が3枚減算され、同時に遊技開始の条件として使用されるメダルが内部的に3枚投入されたことになり、賭け数として「3」が設定される。
【0075】
演出タイミング切換実行手段180は、サブ制御装置300の演出実行制御手段370と協働して、ボーナス遊技に当選した場合、クレジットメダルの枚数によって、当選を報知する演出のタイミングを切り換えるためのものである。
演出タイミング切換実行手段180は、役抽選の結果、特別遊技としてのボーナス状態に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が「遊技終了」後に規定枚数(具体的には3枚)以上である場合には、次の遊技のベット後に特別遊技としてのボーナス状態の当選を報知する。 また、演出タイミング切換実行手段180は、役抽選の結果、特別遊技としてのボーナス遊技に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が「遊技終了」後に規定枚数(具体的には3枚)未満である場合には、当該「遊技終了」後に特別遊技としてのボーナス状態の当選を報知する。
【0076】
ここで、上記「遊技終了」は、遊技の結果、ハズレとなってメダルの払い出しが無い場合には、最後に回転している回転リール62を停止させるためのストップスイッチ50による停止操作(いわゆる第3番目の停止操作(第3停止操作))が行われたタイミングに設定されている。また、上記「遊技終了」は、遊技の結果、入賞となってメダルの払い出しが有る場合には、払い出しが終了したタイミングに設定されている。
【0077】
また、ここで、上述したボーナス状態に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が「遊技終了」後に規定枚数(具体的には3枚)以上である場合に次の遊技のベット後に行われるボーナス状態の当選の報知は、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ演出により行われる。
その際、そのフリーズ演出は、報知手段70によるボーナス状態の当選の報知が行われていないことを条件として行われるように設定されている。すなわち、フリーズ演出ではなく、報知手段70により既にボーナス状態の報知が行われている場合には、当該フリーズ演出は行われないように設定されている。
【0078】
演出タイミング切換実行手段180は、
図5に示すように、大別すると、次の手段を備える。
なお、次の(1)〜(6)については後述する。
(1)貯留枚数判定手段600
(2)フリーズ演出抽選手段610
(3)演出決定手段601
(4)フリーズフラグ設定手段602
(5)フリーズタイマ設定手段604
(6)ボーナス演出実行手段620
なお、演出タイミング切換実行手段180の各手段は、上述した(1)〜(6)の手段に限定されない。
【0079】
電源操作時演出制御手段190は、サブ制御装置300の演出実行制御手段370と協働して、特別遊技としてのボーナス状態に当選中であり、且つ、電源遮断のための電源スイッチ91が操作されたときには、電源遮断が行われる前に特別遊技としてのボーナス状態の当選を報知するためのものである。
なお、本実施の形態に係る遊技機10では、電源スイッチ91のオフ状態への操作タイミングの後に、フリーズフラグオフ処理や、ボーナス当選報知処理の各種処理が行われているが、電源スイッチ91のオフ操作の後、フリーズフラグオフ処理やボーナス当選報知処理が完了するまでに十分な時間の後に各部品への実質的な電源の遮断が行われるような所定の遅延処理が設定されている。また、この遅延処理は、所定のタイマを作動させて実施するようにしてもよい。また、電源スイッチ91の操作タイミングと共に即時に電源の遮断を行っても予備の充電可能な電池により所定時間は制御機器が作動可能となるようにしてもよい。
【0080】
さらに、電源操作時演出制御手段190は、サブ制御装置300の演出実行制御手段370と協働して、特別遊技としてのボーナス状態に当選中であり、且つ、電源投入のための電源スイッチ91が操作されたときには、電源投入後に特別遊技としてのボーナス状態の当選を報知するためのものである。
なお、本実施の形態では、電源操作時演出制御手段190は、電源遮断時と電源投入時とのいずれの場合にあっても、ボーナス状態の当選を報知しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、電源遮断時と電源投入時とのいずれか一方でもよい。すなわち、電源遮断時には当選報知するが、電源投入時には当選を報知しないようにしてもよく、また、電源遮断時には当選報知しないが、電源投入時には当選を報知するようにしてもよいものである。さらに、電源遮断と、電源投入とが予め定めた所定時間(例えば60秒)の間に両方実施された場合に限って、上述したような不具合発生を電源遮断及び電源投入の行為により解消している処理操作、いわゆる再起動処理と判断して、この再起動処理であるときだけにボーナス状態の当選を報知するようにしてもよい。
精算時演出制御手段200は、サブ制御装置300の演出実行制御手段370と協働して、特別遊技としてのボーナス状態に当選中であり、且つ、精算スイッチ36が操作された場合に、クレジットメダルの精算後に特別遊技としてのボーナス状態の当選を報知するためのものである。
【0081】
また、ここで、上述した電源操作時演出制御手段190と、精算時演出制御手段200との説明における「特別遊技としてのボーナス状態に当選中であり、」には、(1)今回の遊技における役抽選手段120の役抽選の結果、特別遊技に当選していることと、(2)今回の遊技よりも前の遊技で役抽選の結果、特別遊技に当選し、その後、入賞することなく、当該当選の権利を持ち越して、今回の遊技まで特別遊技の当選の権利を継続して有していることとの(1)及び(2)の両方が含まれる。もちろん、(1)及び(2)のいずれか一方だけに限定することもできる。
【0082】
払出制御手段250は、遊技結果判定手段150の判定結果に基づいて、メダル払い出し等の所定の処理を行うためのものである。払出制御手段250は、遊技結果判定手段150の判定結果、規定枚数(3枚)等の値に基づいて、小役が入賞していると所定の払出枚数のメダルの払い出しを行う。なお、払出制御手段250による処理は、後述するステップ121(
図8参照)において行われる。
【0083】
送信手段260は、サブ制御装置300へ信号を送信するためのものである。
サブ制御装置300は、受信手段310及び演出実行制御手段370の各手段を有する。
受信手段310は、送信手段260からの信号を受信するものである。
演出実行制御手段370は、報知手段70を用いて演出を実行するためのものである。
なお、これらの手段はメイン制御装置110に配置してもよいものである。
以上の構成をもって、サブ制御装置300は、メイン制御装置110からの信号を受けて、遊技の進行に伴う報知手段70による演出を主に行う。
【0084】
図4に示すように、状態制御手段160は、4つの手段を備えている。
通常状態制御手段500は、
図6を用いて後述する通常に行われる「通常」状態の進行を制御するものである。ここで、通常状態は、
図6を用いて後述するように、「ボーナス」状態、「ボーナス内部中」状態、「特殊」状態以外の状態である。
ボーナス内部中制御手段510は、通常状態において役抽選手段120による役抽選の結果、ボーナス移行役に当選すると移行する状態であって、いまだ、ボーナス移行役の当選図柄を有効ライン86上に停止表示させて、ボーナス状態に移行していない状態である。このボーナス内部中状態において、ボーナス遊技の移行に対応した図柄を有効ライン86上に停止表示させることができると、当該ボーナス内部中状態からボーナス状態へ移行する。
【0085】
ボーナス状態制御手段520は、このボーナス状態を制御するためのものである。
ボーナス状態では、ボーナス状態用として用いられる抽選テーブルを用いて役抽選が行われるものであり、通常状態に用いられる抽選テーブルと比較すると、小役の当選確率が高く設定されているため、通常状態では遊技数を消化するとメダルは減少していくのに対して、ボーナス状態においては、メダルが増加することになり、遊技者にとっては有利な状態となる。
【0086】
ボーナス状態には、
図6を用いて後述するようにBB(ビッグボーナス)状態と、RB(レギュラーボーナス)状態とがある。ボーナス制御手段520には、BB状態を制御するBB制御手段521と、RB状態を制御するRB制御手段522とが設けられている。
このボーナス状態は、当該状態を終了させるための所定の終了条件(具体的には、予め定められた所定枚数を超えるメダルの払い出し)が成立することにより終了する。
特殊状態制御手段530は、
図6を用いて後述する特殊状態の進行を制御するものである。
ここで、特殊状態は、ボーナス状態の終了後、移行し、所定の遊技区間(例えば遊技回数30回(30G))実行可能な状態である。なお、ボーナス状態のうちBB状態とRB状態とのいずれか一方側からだけ特殊状態に移行させるようにしてもよい。具体的には、例えば、
図6の矢印の点線部分に示すように、BB状態側からだけ特殊状態に移行可能とし、RB状態からだけ通常状態に移行可能としてもよい。また、特に図示していないが、RB状態側からだけ特殊状態に移行可能とし、BB状態からだけ通常状態に移行可能としてもよい。
【0087】
図5に示すように、演出タイミング切換実行手段180は、6個の手段を備えている。
貯留枚数判定手段600は、クレジット貯留手段171にクレジット(貯留)されているクレジットメダルの枚数が、規定枚数以上(具体的には、3枚以上)であるか、或いは規定枚数未満(具体的には、2枚、1枚又は0枚)であるかのいずれであるかを判定するためのものである。
【0088】
フリーズ演出抽選手段610は、役抽選手段120の役抽選の結果、ボーナス状態への移行役に当選した場合、当該遊技の次の遊技のベット後にフリーズ演出を実行するか否かを抽選により決定するものである。なお、このフリーズ演出抽選手段610により当該抽選により実行すると決定した場合であっても、後述する演出決定手段601により、クレジットメダルの枚数等の条件に基づいて当該遊技においてフリーズ演出ではなく報知手段70による通常の演出に決定変更される場合がある。
【0089】
なお、本実施の形態では、フリーズ演出抽選手段610を設けて、フリーズ演出を実行するか否かの抽選を行っているが、必ずしも当該抽選を行わなくてもよい。すなわち、このフリーズ演出抽選手段610を設けずに、役抽選手段120の役抽選の結果、ボーナス状態への移行役に当選した場合、後述する演出決定手段601により、クレジットメダルの枚数に基づいて、当該枚数が規定枚数以上であるか否かにより、次の遊技のベット後にフリーズ演出を実行するか、当該遊技終了後に報知手段70を用いた通常の演出によりボーナス状態の当選を報知するか決定してもよい。
【0090】
演出決定手段601は、フリーズ演出抽選手段610によるフリーズ演出の抽選の結果、当選した場合、貯留枚数判定手段600の判定結果に基づいて、実行する演出の種類と、その演出の実行タイミングとを決定するためのものである。
具体的には、演出決定手段601は、フリーズ演出抽選手段610の抽選結果、フリーズ演出実行に当選しているか否かと、貯留枚数判定手段600の判定結果、貯留枚数(クレジットメダル枚数)が規定枚数以上であるか、規定枚数未満であるかのいずれであるかとに基づいて、実行する演出をフリーズ演出と報知手段70による通常演出とのいずれの演出をどのタイミングで実行するか決定するものである。
【0091】
さらに、具体的には、演出決定手段601は、フリーズ演出抽選手段610の抽選の結果、フリーズ演出の実行に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が遊技終了後に規定枚数以上(具体的には、3枚以上)である場合には、次の遊技のベット後にボーナス状態の当選をフリーズ演出により報知することに決定する。
また、演出決定手段601は、フリーズ演出抽選手段610の抽選の結果、フリーズ演出の実行に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が遊技終了後に規定枚数未満(2枚、1枚又は0枚)である場合には、遊技終了後にボーナス状態の当選を報知手段70による通常の演出により報知することに決定する。
【0092】
なお、本実施の形態では、フリーズ演出抽選手段610によりフリーズ演出の実行に関する抽選を当初に行って、その抽選結果に基づいているが、必ずしも当該抽選を実施しなくてもよい。すなわち、フリーズ演出抽選手段610を設けなくてもよいものであり、その場合には、上述した「フリーズ演出抽選手段610の抽選の結果、フリーズ演出の実行に当選し」は、「役抽選手段120の役抽選の結果、ボーナス状態に当選し」となる。
【0093】
なお、ここで、演出決定手段601がクレジットメダルの枚数を判断するタイミングの「遊技終了」とは、遊技の結果、メダルの払い出しが無い場合には、最後に回転している回転リール62を停止させるためのストップスイッチ50による停止操作(いわゆる第3番目に停止操作が行われた第3停止操作)が行われたタイミングに設定され、また、遊技の結果、メダルの払い出しが有る場合には、払い出しが終了したタイミングに設定されている。具体的には、本実施の形態では、ボーナス状態への単独当選の場合は、払い出しが0枚に設定されているため、「遊技終了」のタイミングは、第3停止操作のタイミングとなり、ボーナス状態と、小役とが重複して同時当選する同時当選役に当選した場合には、所定の払出枚数が設定されているため、「遊技終了」のタイミングは、当該所定の払出枚数のメダルが払い出されたタイミングとなる。
【0094】
フリーズフラグ設定手段602は、演出決定手段601の決定に基づいて、フリーズフラグをオン状態又はオフ状態に設定するためのものである。
具体的には、フリーズフラグ設定手段602は、上述した演出決定手段601により、フリーズ演出抽選手段610の抽選の結果、フリーズ演出の実行に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が遊技終了後に規定枚数以上であると判定され、次の遊技のベット後にボーナス状態の当選を報知することに決定された場合に、フリーズフラグをオン状態にする。これにより、当該遊技の次の遊技のベット後にフリーズ演出が行われることになる。
【0095】
一方、フリーズフラグ設定手段602は、上述した演出決定手段601により、フリーズ演出抽選手段610の抽選の結果、フリーズ演出の実行に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が規定枚数未満であると判定され、遊技終了後にボーナス状態の当選を報知することに決定した場合、フリーズフラグをオフ状態にする。これにより、当該遊技の次の遊技のベット後にフリーズ演出が行われないことになる。
【0096】
フリーズタイマ設定手段604は、タイマを作動させることでフリーズ演出の開始から終了までの時間を計時するためのものである。フリーズタイマ設定手段604は、演出決定手段601によりフリーズ演出を実施すると決定した遊技の次の遊技のベットを契機として、タイマを作動させる。フリーズタイマ設定手段604は、タイマ作動開始後、予め定めた所定時間からカウントダウンによる減算を開始する。フリーズタイマ設定手段604により、カウントダウンによるタイマの残り時間が0となることで、当該所定時間が経過したことになり、通常状態に復帰する。
【0097】
ボーナス演出実行手段620は、演出決定手段601により決定された演出を所定のタイミングで実行するためのものである。
ボーナス演出実行手段620は、演出決定手段601の決定に基づいてフリーズフラグ設定手段602により遊技終了後にフリーズフラグがオン状態である場合、遊技終了のタイミングでの報知手段70によるボーナス状態の当選報知を行わず、当該遊技の次の遊技におけるマックスベットスイッチ34の操作によるメダルの投入、或いは、メダル投入口38からのメダルの直接投入(いわゆるベット)を契機として、フリーズ演出を開始する。このフリーズ演出の開始と共に、フリーズタイマ設定手段604によるタイマが作動し、所定時間が経過するまでフリーズ演出を実行する。
【0098】
一方、ボーナス演出実行手段620は、ボーナス状態に当選し、フリーズ演出抽選手段610による次遊技ベットフリーズの抽選に当選していても、演出決定手段601の決定に基づいて、フリーズフラグ設定手段602により遊技終了後にフリーズフラグがオフ状態になっている場合、当該遊技終了のタイミングに報知手段70による通常の演出(フリーズ演出ではない演出)によるボーナス状態の当選の報知を行い、当該遊技の次の遊技のベットのタイミングでのフリーズ演出によるボーナス状態の当選の報知を行わない。
ここで、遊技終了のタイミングとは、メダルの払い出しが無い場合には、第3停止操作のタイミングとなり、メダルの払い出しが有る場合には、当該払い出しが終了したタイミングとなる。
【0099】
図6に示すように、メイン制御装置110で管理される状態としては、大別すると、通常状態、ボーナス内部中状態、ボーナス状態、特殊状態が含まれる。
通常状態は、ボーナス内部中状態、ボーナス状態及び特殊状態以外の状態である。この通常状態で行われる遊技が通常遊技となる。この通常状態は、
図4に示す通常状態制御手段500により制御される。
通常状態は、RT0とも呼ばれ、再遊技役(リプレイ役)の当選確率が「通常」(低確率)に設定されている。
【0100】
ここで、「RT0」は、「RT」の一つの状態であり、「RT」はいわゆる「リプレイタイム」の略語である。「リプレイ」は、「再遊技」とも呼ばれる。再遊技役(リプレイ役)に当選し、再遊技役(リプレイ役)に対応する当選図柄の組み合わせが有効ライン86上に揃うと、メダルの払い出しは無いものの、次回の遊技において遊技者所有のメダルを使用することなく賭け数が自動的に設定され、遊技を行うことができる。なお、これは、別の見方をすると、メダルの払い出しは3枚に規定されているが、当該3枚の払い出しが行われることなく、その3枚のメダルが直接、次の遊技の開始のためのメダルに自動的に用いられるものとみなすこともできる。
【0101】
通常状態中に役抽選手段120により、スタートスイッチ40の操作を契機に、「ボーナス移行役」、「再遊技役」又は「小役」のいずれかに当選か、又は非当選、すなわち「ハズレ」かを抽選(役抽選)により決定している。通常状態中、ボーナス移行役に当選すると、ボーナス内部中状態に移行する。また、通常状態中、ボーナス移行役に当選し、且つ、ボーナス移行役に対応した当選図柄の組み合わせを有効ライン86上に停止表示させると、通常状態からボーナス状態へ移行する。
【0102】
ボーナス内部中状態は、通常状態中、ボーナス移行役に当選、すなわちボーナス移行役のフラグが成立した状態である。ボーナス内部中状態は、
図4に示すボーナス内部中制御手段510により制御される。このボーナス内部中状態で行われる遊技がボーナス内部中遊技となる。ボーナス内部中状態は、「RT2」に移行し、再遊技役(リプレイ役)の当選確率が通常状態よりも僅かに高い「中程度」に設定されている。
ボーナス内部中状態中、ボーナス移行役に対応する当選図柄の組み合わせを有効ライン86上に停止表示させると、ボーナス状態へ移行する。
【0103】
ボーナス状態は、ボーナス状態用として用いられる抽選テーブルを用いて、役抽選手段120により役抽選が行われるものであり、通常状態に用いられる抽選テーブルと比較すると、小役の当選確率が高く設定されているため、通常状態が遊技数を消化するごとにメダルは減少していくのに対して、ボーナス状態においては、一般的にメダルが増加することになる。このボーナス状態は、
図4に示すボーナス制御手段520により制御される。このボーナス状態で行われる遊技がボーナス遊技となる。
ボーナス状態には、「BB」と「RB」とがある。
「BB」は、「RB」が連続して発生するものである。「RB」は小役の当選確率を上昇させることで、小役の入賞を容易にすることができる状態である。「BB」は、
図4に示すBB制御手段521により制御され、「RB」は
図4に示すRB制御手段522により制御される。
【0104】
ボーナス状態は、「遊技区間」(例えば所定の払出枚数の到達)が設定され、当該遊技区間が終了すると、特殊状態へ移行する。
なお、ボーナス状態として、「BB」と「RB」とを例示したが、これに限定されず、「BB」と「RB」とのいずれか一方でもよいし、或いはいわゆるチャレンジボーナス(CB、第二種特別遊技)でもよい。このチャレンジボーナス(CB)は、全ての小役を当選状態にすることで小役の入賞を容易にすることができる状態である。
また、ボーナス状態の「遊技区間」として、所定の払出枚数に到達することを終了条件として説明したが、これに限定されず、遊技回数や、遊技回数をひとまとめにしたセット数、或いは所定条件を満足することで獲得可能なポイントのポイント数が所定の値に到達した場合に終了させるようにしてもよい。
【0105】
特殊状態は、ボーナス状態の終了後、移行し、所定の遊技区間(例えば遊技回数30回(30G))実行可能な特殊な状態である。この特殊状態で行われる遊技が特殊遊技となる。
特殊状態中は、「RT1」に移行し、再遊技役(リプレイ役)の当選確率が「高確率」(通常状態及びボーナス内部中状態よりも高い)に設定され、メダル数が微減(わずかに減少)するように設定されている。
【0106】
特殊状態中、役抽選でボーナス移行役に当選すると、ボーナス状態に再度、移行する。これに対し、所定の遊技区間(例えば遊技回数30回(30G))が終了する(ゲーム数を消化する)と、通常状態に移行する。
なお、特殊状態の「遊技区間」として、遊技回数(ゲーム数)(例えば、遊技回数30回(30G))を例示したが、これに限定されず、例えばメダルの払出枚数や、メダルを獲得した枚数と投入した枚数との差枚数や、所定の遊技回数からなるセット数、或いは、所定の条件を満足することで獲得可能なポイントのポイント数等を用いてもよい。
【0107】
図7に示すように、中央の黒矢印から上は、遊技者による操作の流れを示しており、中央の黒矢印から下は、遊技機10の内部処理の流れを示している。すなわち、この
図7では、中央の黒矢印を境にして、上と下とで遊技者操作と内部処理とを分けているものである。この
図7では、遊技と時間の流れは、
図7の左側から右側に向かって進むように設定されている。縦の点線により、3つに大別され、左から、順に、当該遊技、当該遊技終了後から次の遊技開始前、次遊技となっている。この流れに沿って以下に詳細を説明する。
【0108】
図7に示す内部処理(1)では、遊技者がスタートスイッチ40の押下操作を行うことにより、役抽選手段120による役抽選が行われ、この役抽選の結果、ボーナス状態に当選した場合、フリーズ演出抽選手段610により次遊技のベットのタイミングでフリーズ演出を行うか否かの抽選が行われる。
【0109】
ここで、役抽選の結果、ボーナス状態に当選し、フリーズ演出抽選手段610によるフリーズ演出を行うか否かの抽選に当選したとして、以下に進む。
【0110】
遊技者は、スタートスイッチ40の押下操作後、回転リール62の回転を停止させるために第1番目に停止操作する回転リール62に対応するストップスイッチ50の押下操作(いわゆる第1停止操作)を行い、次に、第2番目に停止操作する回転リール62に対応するストップスイッチ50の押下操作(いわゆる第2停止操作)を行い、次に第3番目に停止操作する回転リール62に対応するストップスイッチ50の押下操作(いわゆる第3停止操作)を行う。
【0111】
内部処理(2)では、遊技終了のタイミング、すなわち、メダルの払い出しが無い場合には、遊技者が第3停止操作を行ったタイミング(全ての回転リール62の停止操作が終了するタイミング)、また、メダルの払出が有る場合には、メダルの払い出しが終了したタイミングにおいて、貯留枚数判定手段600によりクレジットメダルの枚数のチェックが行われる。すなわち、当該遊技において払い出されるメダルの枚数も含めた(反映された)クレジットメダルの枚数チェックが行われる。
【0112】
ここで、貯留枚数判定手段600によるクレジットメダルの枚数のチェックの結果、クレジットメダルの残り枚数が3枚未満(2枚、1枚、又は0枚)であった場合、当該遊技終了後、すなわち、メダルの払い出しが無い場合には、第3停止操作のタイミングで、メダルの払い出しが有る場合には、当該払い出しが終了したタイミングで、報知手段70により、ボーナス状態の報知が行われる。
【0113】
内部処理(1)において当該遊技の次の遊技のベット時にフリーズ演出を実行することに決定されているにもかかわらず、上記タイミングで、報知手段70を介してボーナス状態の報知演出を行うのは、遊技者が遊技していた遊技機10を捨てるタイミングとして、「クレジットメダルの残りの枚数が規定枚数(3枚)で遊技をすることができなくなった」場合が考えられるからである。このような場合に、これ以上、当該遊技機10でメダルをベットする(賭けて投資する)つもりは無いと考えている遊技者は、次の遊技をするためのベットを行うことなく、上記タイミングで当該遊技機10から即時、離席してしまう可能性が非常に高いものとなる。
【0114】
つまり、当該遊技機10は内部処理的には、次遊技のベット時にフリーズ演出を実行することが決定されていても、当該遊技において、ボーナス状態の当選の報知が行われていないことから、ボーナス状態へ移行可能なボーナス移行役に当選しているにもかかわらず、遊技者はその事実に気がつかない(気づくことができなかった)まま、当該遊技機10から離席してしまうことが十分、考えられる。
【0115】
以上のことから、クレジットメダルの残り枚数が3枚未満であった場合には、フリーズフラグ設定手段602によりフリーズフラグをオフ状態にする処理が行われ、当該遊技の第3停止操作時にボーナス状態の当選の報知演出が報知手段70を介して行われる。
内部処理(3)では、遊技者が精算スイッチ36を操作した場合、クレジットメダルの精算処理終了後のタイミングで、ボーナス状態に当選していることの当選報知が報知手段70を介して行われる。
【0116】
ここで、クレジットメダルの残り枚数が規定枚数未満(3枚未満)ならば、内部処理(2)においてボーナス状態の当選報知が行われるため、精算処理が行われる場合の状況としては、クレジットメダルの残り枚数は規定枚数以上(3枚以上)であるが、この遊技をしていた当該遊技機10を離席する(捨てる)ために精算処理を行うことが想定される。この状況においても、内部処理(2)と同様に、ベットタイミングでのフリーズ演出が開始されていないため、当該遊技でボーナス状態へ当選していることに気がつかない(気づくことができなかった)まま離席することが十分考えられる。このような状態を発生させないために、精算処理の終了後、フリーズフラグ設定手段602によるフリーズフラグのオフ状態への移行処理を実行し、報知手段70によるボーナス状態の当選報知が行われる。
【0117】
また、内部処理(3)において、当該遊技機10で不具合が発生し、遊技者が当該遊技機10を設定している遊技ホールの管理者を呼んで、その管理者が不具合を解消するために、当該遊技機10の電源の電源スイッチ91を操作してオフ、オン処理の再起動処理を実行する場合がある。この場合にも、管理者が電源スイッチ91をオフ状態又はオン状態へ操作して電源遮断又は電源投入した場合、電源遮断又は電源投入後のタイミングで、ボーナス状態に当選していることの当選報知が報知手段70を介して行われる。
【0118】
精算処理の場合と同様にクレジットメダルの残り枚数が規定枚数未満(3枚未満)ならば内部処理(2)においてボーナス状態の当選報知が行われるため、この不具合発生の解消のための電源遮断又は電源投入の状況においても、クレジットメダルの残り枚数は規定枚数以上であるが、この電源遮断処理又は電源投入処理等のタイミングを契機として、この遊技をしていた当該遊技機10を離席する(捨てる)タイミングの契機となる可能性がある。この状況において、内部処理(2)と同様にベットタイミングでのフリーズ演出が開始されていないため、当該遊技でボーナス状態へ当選していることに気がつかない(気づくことができなかった)まま離席することが十分考えられる。このような状態を発生させないために、電源スイッチ91のオフ又はオン状態の発生による電源遮断又は電源投入処理の後、フリーズフラグ設定手段602によるフリーズフラグのオフ状態への移行処理を実行し、報知手段70によるボーナス状態の当選報知が行われる。
なお、本実施の形態では、上述したように電源スイッチ91のオフ処理と、オン処理とのいずれか一方だけでも、フリーズフラグのオフ状態への移行処理や、報知手段70によるボーナス状態の当選報知を行っているが、特にこれに限定されるものではない。具体的には、例えば、予め定めた所定時間(例えば60秒の時間)の間にオフ状態とオン状態とが行われる、いわゆる再起動処理の場合に限って、フリーズフラグのオフ状態への移行処理や、ボーナス状態の当選報知を行うようにしてもよい。
【0119】
内部処理(4)では、内部処理(2)や、内部処理(3)において、報知手段70によりボーナス状態の当選報知が既に実行された場合には、内部処理(2)や、内部処理(3)のそれぞれのタイミングでフリーズフラグのオフ処理が実行されているため、内部処理(4)における次の遊技のベットのタイミング(マックスベットスイッチ34の押下タイミングや、メダル投入口38へのメダルの直接投入のタイミング)では、フリーズ演出は発生しない。
【0120】
内部処理(2)や内部処理(3)において、ボーナス状態の当選報知が行われてない場合には、内部処理(4)における次遊技のベットのタイミング(マックスベットスイッチ34の押下タイミングや、メダル投入口38へのメダルの直接投入のタイミング)において、内部処理的には、フリーズタイマ設定手段604によりフリーズタイマが作動を開始し、所定時間に到達するまで、フリーズ演出が開始される。
【0121】
図8に示すフローチャートに基づいて、メイン制御装置110が1回の遊技毎に実行する一般的な遊技制御処理について説明する。
ステップ110において、いわゆるベットによりメダルの投入が行われる。なお、このベットは、マックスベットスイッチ34の操作によるクレジットメダルからのメダル投入と、メダル投入口38からのメダルの直接投入とのいずれでもよいものである。そして、次のステップ111に進む。
【0122】
なお、このステップ110では、賭け数設定処理が行われている。この賭け数設定処理では、賭け数として規定の賭け数が設定されたか否かが判定されるものである。具体的には、メイン制御装置110により、当該遊技の賭け数として設定されているメダルの枚数が規定(規定枚数)の賭け数3に達しているか否かの判定が行われている。
ステップ111において、ボーナス演出実行手段620により、前遊技においてボーナス状態に当選して次遊技(現時点としての今回の遊技)のフリーズ演出の実行が決定されて、当該次遊技に相当する現時点で、フリーズフラグがオン状態であるか否かの判定が行われる。フリーズフラグがオン状態であると判定された場合、次のステップ112に進み、フリーズフラグがオフ状態であると判定された場合、ステップ113に進む。
【0123】
ステップ112において、フリーズタイマ設定手段604により、タイマの作動が開始され、予め定めた所定時間からカウントダウンによる減算が開始される。そして、ボーナス演出実行手段620により、フリーズ演出が開始される。すなわち、前遊技の役抽選でボーナス状態に当選して次遊技のフリーズ演出の実行が決定され、当該次遊技に相当する現時点においてフリーズフラグがオン状態のままだったから当該遊技でフリーズ演出が開始されるものである。なお、フリーズ演出が開始されることで、フリーズフラグはオフ状態となるが、特にこれに限定されるものではなく、フリーズ演出が終了することでオフ状態となるようにしてもよい。そして、次のステップ113に進む。
【0124】
ステップ113において、メイン制御装置110により、スタートスイッチ40の操作があったか否かの判定が行われる。ここで、スタートスイッチ40の操作があったと判定されると、メイン制御装置110により、賭け数の設定が不可能な状態とされる。その後、次のステップ114に進む。一方、スタートスイッチ40の操作がないと判定されると、再度ステップ113に戻る。
【0125】
ステップ114において、フリーズタイマ設定手段604のタイマの残り時間が有るか否か、すなわち、フリーズタイマ設定手段604のタイマがまだ作動中であるか否かが判定される。タイマの残り時間がある(タイマが作動中である)と判定された場合、ステップ114の前に戻り、タイマの残り時間が無い(0である、タイマの作動が終了した)と判定された場合、ボーナス演出実行手段620により、フリーズ演出が終了する。そして、次のステップ115に進む。
【0126】
ステップ115において、役抽選手段120により、役抽選処理(内部抽選処理)が行われる。この役抽選処理により、いわゆる当選番号が決定される。また、このとき、役抽選の結果がメイン制御装置110からサブ制御装置300へ送信される。また、役抽選の結果、ボーナス状態に当選した場合、フリーズ演出抽選手段610により、次の遊技のベット時にフリーズ演出を発生させ得るか否かの抽選が行われる。これらの処理が終了すると、次のステップ116に進む。
【0127】
ステップ116において、リール制御手段130の開始制御手段135により、リールユニット60における回転リール62の回転変動処理(回転起動処理)が行われる。回転リール62が所定の回転速度に達した後、いわゆる定常回転になった後、メイン制御装置110により、回転中の回転リール62に対応するストップスイッチ50の操作があった場合に、停止制御手段140により、各回転リール62の回転が停止可能な状態となる。そして、次のステップ117に進む。
【0128】
ステップ117において、回転中の回転リール62のストップスイッチ50が操作されたか否かが判定される。そして、ストップスイッチ50が操作されたと判定された場合、次のステップ118に進み、操作されていないと判定された場合、ステップ117の前に戻る。
ステップ118において、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール62の回転停止処理が行われる。そして、次のステップ119に進む。
【0129】
ステップ119において、全て(3個)の回転リール62の回転が停止したか否かが判定される。そして、全ての回転リール62の回転が停止したと判定された場合、次のステップ120に進み、全ての回転リール62の回転が停止していないと判定された場合、ステップ117の前に戻る。
【0130】
なお、停止処理におけるストップスイッチ50(左ストップスイッチL、中ストップスイッチC、右ストップスイッチR)の当選役に対応する停止操作順序は、メイン制御装置110に形成された所定の記憶領域に記憶されると共に、その後の処理にて読み出される。
また、全ての停止操作終了後、メイン制御装置110の送信手段260からサブ制御装置300の受信手段310へ全回転リール62の回転停止情報が送信される。
【0131】
ステップ120において、有効ライン86上に当選図柄の組み合わせが揃ったか(入賞したか)否かが判定される。そして、入賞したと判定された場合、次のステップ121に進み、入賞していないと判定された場合、ステップ122に進む。
ステップ121において、入賞した当選図柄に対応する入賞時処理が行われる。すなわち、入賞によりメダルの払い出しが発生する場合には、当選図柄毎に対応して予め定められた所定枚数のメダルの払出処理が行われる。そして、次のステップ122に進む。
【0132】
ステップ122において、フリーズ演出抽選手段610による次遊技のベット時にフリーズ演出を発生させ得るか否かの抽選(ステップ115)で当選しているか否か(フリーズ演出を発生させ得るか否か)の判定が行われる。そして、当選していると判定された場合、次のステップ123に進み、当選していないと判定された場合、ステップ125に進む。
ステップ123において、貯留枚数判定手段600によりクレジットメダルの残り枚数が3枚以上であるか否かが判定される。クレジットメダルの残り枚数が3枚以上であると判定された場合、次のステップ124に進み、クレジットメダルの残り枚数が3枚未満であると判定された場合、ステップ126に進む。
【0133】
ステップ124において、フリーズフラグ設定手段602により、フリーズフラグがオン状態に設定される。そして、次のステップ125に進む。
一方、ステップ123においてクレジットメダルの残り枚数が3枚以上でない(3枚未満である)と判定された場合は、ステップ126において、フリーズフラグ設定手段602により、フリーズフラグがオフ状態に設定される。そして、次のステップ125に進む。
ステップ125において、フリーズフラグのオン状態、オフ状態の情報がサブ制御装置300に送信される。そして、当該遊技が終了する。
【0134】
図9を用いて、
図8のメイン制御装置110の制御処理に対応するサブ制御装置300の演出実行制御手段370による制御処理について説明する。
ステップ160において、サブ制御装置300により、第3停止操作後にメダルの払い出しがあったか否かが判定される。メダルの払い出しが有ったと判定された場合、次のステップ161に進み、メダルの払い出しが無かったと判定された場合、ステップ162に進む。
【0135】
ステップ161において、メダルの払出処理が終了したか否かが判定される。メダルの払出処理が終了したと判定された場合には、次のステップ162に進み、終了していないと判定された場合には、ステップ161の前に戻る。
ステップ162において、役抽選の結果、ボーナス状態に当選しているか否かが判定される。ボーナス状態に当選していると判定された場合、次のステップ163に進み、ボーナス状態に当選していないと判定された場合、当該処理は終了する。
【0136】
ステップ163において、フリーズ演出抽選手段610における次遊技のベットを契機としてフリーズ演出を実行するか否かの抽選でフリーズ演出を実行することに当選したか否かが判定される。次遊技のベット時のフリーズ演出の実行に当選していると判定された場合、次のステップ164に進み、当選していないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ164において、メイン制御装置110から送信されているフリーズフラグは、オフ状態であるか否かが判定される。そして、フリーズフラグは、オフ状態であると判定された場合、次のステップ165に進み、フリーズフラグは、オフ状態でないと判定された場合、当該処理は終了する。
【0137】
ステップ165において、報知手段70によるボーナス状態の通常の当選報知(フリーズ演出でない当選報知)が行われる。そして、当該処理が終了する。
図10を用いて、メイン制御装置110における精算処理の制御処理について説明する。
ステップ210において、精算スイッチ36の操作により、精算処理が開始される。そして、クレジット貯留手段171の貯留していたクレジットメダルの枚数のメダルがメダル払出口28からメダル受け皿26へ払い出される精算処理が行われる。この精算処理が終了すると、次のステップ211に進む。
【0138】
ステップ211において、精算処理に伴う告知演出関連情報がクリアされる。具体的には、精算時演出制御手段200により、ボーナス状態に当選中である場合には、フリーズフラグ設定手段602を介してフリーズフラグをオフ状態にする。そして、当該処理は終了する。
図11を用いて、メイン制御装置110における電源遮断時処理の制御処理について説明する。
ステップ230において、電源スイッチ91の操作による電源遮断により、電源遮断時処理が行われる。この電源遮断時処理が終了すると、次のステップ231に進む。
ステップ231において、告知演出関連情報がクリアされる。具体的には、電源操作時演出制御手段190により、特別遊技としてのボーナス状態に当選中である場合には、フリーズフラグ設定手段602を介してフリーズフラグをオフ状態にする。そして、当該処理は終了する。
【0139】
図12を用いて、メイン制御装置110における電源投入時処理の制御処理について説明する。
ステップ240において、電源スイッチ91の操作による電源投入により、電源投入時処理が行われる。この電源投入時処理が終了すると、次のステップ241に進む。
ステップ241において、告知演出関連情報がクリアされる。具体的には、電源操作時演出制御手段190により、特別遊技としてのボーナス状態に当選中である場合には、フリーズフラグ設定手段602を介してフリーズフラグをオフ状態にする。そして、当該処理は終了する。
【0140】
図13を用いて、サブ制御装置300の演出実行制御手段370における精算処理の制御処理について説明する。
ステップ260において、精算スイッチ36はオン状態であるか否かが判定される。そして、精算スイッチ36がオン状態であると判定された場合は、次のステップ261に進み、精算スイッチ36がオフ状態であると判定された場合は、当該処理は終了する。
ステップ261において、精算処理が開始される。そして、次のステップ262に進む。
ステップ262において、精算処理が終了したか否かが判定される。そして、精算処理が終了したと判定された場合、次のステップ263に進み、精算処理が終了していないと判定された場合、ステップ262の前に戻る。
【0141】
ステップ263において、フリーズフラグがオン状態であるか否かが判定される。フリーズフラグがオン状態であると判定された場合、次のステップ264に進み、フリーズフラグがオン状態でないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ264において、ボーナス状態の当選の報知(フリーズ演出によるものではない通常の演出報知)が報知手段70を介して報知される。そして、当該処理は終了する。
【0142】
次に、
図14を用いて、サブ制御装置300の演出実行制御手段370における電源遮断時の制御処理について説明する。
ステップ280において、電源スイッチ91がオフ状態となっているか否かが判定される。電源スイッチ91がオフ状態になっていると判定された場合、次のステップ281に進み、オフ状態になっていない、オン状態であると判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ281において、ボーナス状態に当選中か否かが判定される。そして、ボーナス状態に当選中になっていると判定された場合、次のステップ282に進み、ボーナス状態に当選中になっていないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ282において、ボーナス状態の当選の報知(フリーズ演出によるものではない通常の演出報知)が報知手段70を介して報知される。そして、当該処理は終了する。
次に、
図15を用いて、サブ制御装置300の演出実行制御手段370における電源投入時の制御処理について説明する。
【0143】
ステップ290において、電源スイッチ91がオン状態となっているか否かが判定される。電源スイッチ91がオン状態になっていると判定された場合、次のステップ291に進み、電源スイッチ91がオン状態になっていない、オフ状態であると判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ291において、ボーナス状態に当選中か否かが判定される。そして、ボーナス状態に当選中になっていると判定された場合、次のステップ292に進み、ボーナス状態に当選中になっていないと判定された場合、当該処理は終了する。
ステップ292において、ボーナス状態の当選の報知(フリーズ演出によるものではない通常の演出報知)が報知手段70を介して報知される。そして、当該処理は終了する。
【0144】
本実施の形態では、上述したような構成を有することで、以下に示すような作用及び効果を奏する。
本実施の形態によれば、クレジットメダルの枚数に応じて演出タイミングを変更することができる。演出タイミングがクレジットメダルの枚数に応じて変更されることで、演出タイミングが単調(1パターン)になることを防止することができ、演出を発生させるタイミングに意外性を付与することができる。
【0145】
クレジットメダルの枚数が規定枚数未満(2枚、1枚又は0枚)の場合と、規定枚数以上(3枚以上)の場合とで、演出タイミングが変更されることで、遊技者にクレジットメダルの枚数が規定枚数以上(3枚以上)の状態から規定枚数未満(2枚、1枚又は0枚)の状態になったことを演出が発生するタイミングの変更を介して報知することができ、クレジットメダルの枚数が規定枚数未満に移行したことを遊技者に対して強く意識させることができる。これにより、次の遊技では、現在、規定枚数未満であって、そのままのクレジットメダルの枚数では遊技を継続することができないことを強く認識させることができる。
【0146】
ボーナス状態に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が規定枚数未満(2枚、1枚又は0枚)である場合、遊技終了後にボーナス状態の当選を報知可能としている。クレジットメダルの枚数が規定枚数未満(2枚、1枚又は0枚)であるということは、次の遊技では、そのままでは継続して遊技をすることはできないため、遊技者は、改めてメダルをメダル投入口38から追加投入するか、当該遊技機10での遊技を中止して離席するかのいずれかの選択をすることになる。その際、ボーナス状態に当選している場合には、遊技終了後に、ボーナス状態の当選が報知されることで、ボーナス状態が当選している状態のまま、当該遊技機10での遊技を中止して離席してしまうような遊技者にとって不本意で不利益となるようなことを回避することができる。
【0147】
また、逆にボーナス状態に当選せずに、クレジットメダルの枚数が規定枚数未満となって遊技が終了すると、ボーナス状態の当選の報知が行われないようにすることで、無駄な追加投資(メダルの追加投入)をすることなく、遊技者は安心して当該遊技機10の遊技を中止して離席することが可能となる。
【0148】
本実施の形態によれば、遊技の結果、メダルの払い出しが無い場合には、最後に回転している回転リール62を停止させるためのストップスイッチ50による停止操作、いわゆる第3停止操作が行われたタイミングで遊技終了となる。当該遊技機10での遊技を中止して離席しようとしている遊技者は、この第3停止操作のタイミングで離席することになるため、ボーナス状態に当選している場合に当該第3停止操作のタイミングでボーナス状態の当選が報知されることで遊技者の離席を思いとどまらせることができる。このタイミングで離席してしまうと、ボーナス状態への当選が遊技者に伝わっておらず、せっかく当選したボーナス状態で獲得可能な利益を遊技者本人が得ることができず他人に譲ってしまうことになり、当該遊技者にとって不本意で不利益な結果になる。これにより、このタイミングで離席しようとしていた遊技者の気持ちを考え直させて踏みとどまらせることができる。
【0149】
一方、遊技の結果、メダルの払い出しが有る場合には、遊技終了を払い出しが終了したタイミングに設定していることで、払い出しにより、クレジットメダルの枚数が変動しても、その変動を反映させたクレジットメダルの枚数に基づいて規定枚数未満であるか、規定枚数以上であるかの判断をすることができる。払い出し前は規定枚数未満であるが、払い出しにより規定枚数以上となって、一般的には離席のタイミングとはならないようなことが発生する。遊技終了を払い出しが終了したタイミングに設定していることで、払い出しによるクレジットメダルの変動を反映させた適正な数値で遊技者の正確な離席のタイミングを把握することが可能となり、実情に沿ったタイミングにおける判断が可能となる。
【0150】
当該遊技機10での遊技を中止して離席する可能性の高い遊技者には、次の遊技へ移行する前の早期の段階のタイミングで離席を思いとどまらせる必要があるため、ボーナス状態に当選した遊技において、早期にボーナス状態の当選の報知が行われる。しかし、離席する可能性が低く、当該遊技機10で遊技を更に継続して行う可能性の高い遊技者には、次の遊技のベット後に、遊技の進行を一時的に停止するフリーズ演出が行われる。単なるランプの点灯や、液晶表示装置の画像によるような報知手段70による通常行われる一般的な報知演出とは異なり、遊技の進行が一時的に停止してしまうという強制的で強烈な印象を与えることが可能なフリーズ演出により、確実にボーナス状態の当選を報知することができる。また、このフリーズ演出中は、遊技進行のための一切の操作ができないため、フリーズ演出中の画像演出を遊技者が注視する可能性は高くなり、画像による演出内容を遊技者に確実に見させたいときには、有効なものとなる。
なお、ここで、フリーズ演出は、上述したものに限定されるものではなく、上述したものとは条件が異なる他のフリーズ演出でもよいものである。具体的には、例えば、フリーズ演出として、遊技の進行に関わる回転リール62の動作(回転動作)を所定時間停止するものであって、フリーズ演出実行中にスタートスイッチ40の操作が行われた場合、スタートスイッチ40の操作があったことを記憶する、いわゆる操作の「予約」を受け付けるようなものでもよい。さらに、フリーズ演出中は、メダルの投入(メダルの直接投入やマックスベットスイッチ34の操作による投入)や、精算スイッチ36によるクレジットメダルの精算処理も実行可能となるようなものでもよい。
【0151】
当該遊技より前の遊技で報知手段70により既にボーナス状態の当選の報知が行われている場合には、役抽選の結果、ボーナス状態に当選していることを遊技者は既に知っていることになる。ボーナス状態の当選の報知は、演出内容を特に楽しみにしている遊技者以外の通常の遊技者では演出内容の如何にかかわらず、1回行われることで十分なものであり、複数回の報知を行う必要性は少ないと考えられる。同一の当選に関して複数回、報知が行われるよりも、先に遊技を進行させて利益を少しでも早く享受したい遊技者にしてみれば遊技の進行が停止してしまうフリーズ演出は却って煩雑なものとなる。
【0152】
既にボーナス状態の当選が報知されているようなときに、一時的であっても遊技の進行が強制的に停止してしまうフリーズ演出が行われると、遊技を先に進行させたい遊技者にしてみれば遊技に対する心証が悪くなってしまう。
本実施の形態によれば、フリーズ演出の実行を、当該遊技の前の遊技でボーナス状態の当選の報知が行われていないことを条件とすることで、フリーズ演出は、ボーナス状態の当選の報知としては常に最初に行われるものとなり、フリーズ演出による当選の報知が却って煩わしくなるようなことを回避することができ、演出に対する興味を維持することができる。
【0153】
精算スイッチ36が操作されたときには、遊技者は、当該遊技機10での遊技を中止して、当該遊技機10でのクレジットメダルを精算して、離席しようとする意思を有している。そのような遊技者は、クレジットメダルの精算後、次の遊技のベットを行うことなく、離席してしまうことになる。
【0154】
本実施の形態によれば、ボーナス状態に当選している場合には、クレジットメダルの精算後のタイミングでボーナス状態の当選が報知されることで遊技者の離席を思いとどまらせることができる。すなわち、このタイミングで離席してしまうと、せっかく当選したボーナス状態で獲得可能な利益を遊技者本人が得ることができず他人に譲ってしまうことになり、当該遊技者にとって不本意で不利益な結果になる。これにより、このタイミングで離席しようとしていた遊技者の気持ちを考え直させて踏みとどまらせることができる。
【0155】
本実施の形態によれば、ボーナス状態に当選中であり、且つ、電源遮断のための電源スイッチ91が操作されたときには、電源遮断が行われる前にボーナス状態の当選が報知される。これにより、遊技者は、電源が遮断される前に、それまでの遊技でボーナス状態が当選していたことを認識することができる。
【0156】
具体的には、例えば、遊技ホールに設置されている遊技機10において、遊技ホールの営業中に遊技者が遊技を行っていると、種々のエラー発生等の不具合が発生する場合がある。そのようなときには、遊技者は、遊技ホールの管理者を呼び、その管理者が、そのような不具合を解消させる手段の一つとして、一時的に電源を遮断して、その後、電源を投入することでエラー状態等の不具合を解消させる対策手段が行われる場合が有り、このような電源の一時的なオフ操作及びオン操作(いわゆる再起動処理)が不具合対策として有効なものとなることがある。このようなときに、仮に特別遊技に当選しているような状態であって、電源遮断により、ボーナス状態の当選の権利が消失してしまうと遊技者に大きな不利益が発生する。このため、ボーナス状態の当選中に電源スイッチ91が操作されて電源遮断となるような場合には、当選の権利が消失するか、存続するかの如何にかかわらず、電源が遮断される前にボーナス状態の当選が報知されることで、遊技者及びホール管理者に対してボーナス状態の当選を認識させることができ、メダル等による補填等が可能となり、遊技者が不利益を被ることを回避することができる。
【0157】
本実施の形態によれば、ボーナス状態に当選中であり、且つ、電源投入のための電源スイッチ91が操作されたときには、電源投入が行われた後にボーナス状態の当選が報知される。これにより、遊技者は、電源投入時に、ボーナス状態が当選していることを認識することができる。
【0158】
上述した電源遮断の際と同様に、不具合が発生した際、遊技ホールの管理者による不具合を解消させる手段の一つとして、一時的に電源を遮断して、その後、電源を投入することでエラー状態等の不具合を解消させる対策手段(いわゆる再起動処理)が行われる場合に、電源投入の際にも、ボーナス状態の当選の報知を行うことで、さらに、確実に当該タイミングで当該遊技機10から遊技者の離席を回避させることができる。
また、遊技ホールの就業時間の最初に遊技ホールの管理者が電源投入した際に、ボーナス状態の当選を認識することができる。これにより、ホール管理は当該情報を有効に利用することが可能となる。
【0159】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、次遊技でのベット時のフリーズ演出を実行するか否かを判定するために、フリーズフラグを毎回の遊技でメイン制御装置110からサブ制御装置300へ送信していた(
図8のフローチャートのステップ125)。サブ制御装置300は、送信されてきたフリーズフラグのデータに基づいて判断処理を行っていた。
【0160】
それに対して、本実施の形態では、毎回の遊技において、クレジットメダルの枚数をメイン制御装置110からサブ制御装置300へ送信し(図示せず)、サブ制御装置300では、受信したクレジットメダルの枚数を読み書き可能なメモリに書き込み処理を行っている。そして、サブ制御装置300は、ボーナス状態の当選、且つ、次遊技のベット時のフリーズ演出の抽選に当選しているコマンドが送信されてきた場合に、払い出しの終了のタイミングで、クレジットメダルの枚数をチェックすることで処理するようにしているものである。
これにより、フリーズフラグを、毎回の遊技で、メイン制御装置110からサブ制御装置300へ送信する必要がなく、サブ制御装置300側において毎回の遊技でフリーズフラグがオン状態であるかオフ状態であるかの判断処理をする必要がない。
【0161】
具体的には、本実施の形態では、第1の実施の形態の
図8に示すフローチャートのステップ125において、「フリーズフラグ情報送信」の代わりに、「クレジットメダル枚数情報送信」が行われるものである。
さらに、第1の実施の形態におけるサブ制御装置300の
図9のフローチャートで示される処理が、本実施の形態では、
図16に示すフローチャートに代わるものである。
図16を用いて、本実施の形態に係るメイン制御装置110の制御処理に対応するサブ制御装置300の制御処理について説明する。
【0162】
ステップ360からステップ363までは、第1の実施の形態の
図9で説明したステップ160からステップ163までの内容と同一であるため、それらの説明を省略する。
ステップ364において、メイン制御装置110から送信されているクレジットメダルの枚数が3枚未満であるか否かの判定が行われる。クレジットメダルの枚数が3枚未満であると判定された場合は、次のステップ365に進み、3枚未満でない、3枚以上であると判定された場合は、当該処理は終了する。
ステップ365において、報知手段70によるボーナス状態の通常の当選報知(フリーズ演出でない当選報知)が行われる。そして、当該処理が終了する。
その他の構成や、作用及び効果は、第1の実施の形態で説明したものと同様であるため、説明を省略する。
【課題】特別遊技が当選している状態のまま、当該遊技機での遊技を中止して離席してしまうような遊技者にとって不本意で不利益となるようなことを回避することができる遊技機を提供する。
【解決手段】役抽選の結果、特別遊技に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が遊技終了後に規定枚数以上である場合には、次の遊技のベット後に特別遊技の当選を報知可能とし、役抽選の結果、特別遊技に当選し、且つ、クレジットメダルの枚数が遊技終了後に規定枚数未満である場合には、遊技終了後に特別遊技の当選を報知可能とすることを特徴とする。