(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第1の複数のマップレイヤを有するマップを備えるロケーションアシスタンスデータを入手することと、ここにおいて、前記第1の複数のマップレイヤ内の各マップレイヤは、基地局アルマナック(BSA)に記憶されたロケーションとアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付けられ、前記第1の複数のマップレイヤ内の各マップレイヤは、対応するロケーション粒度に関連付けられ、
前記ロケーションアシスタンスデータに基づいて、前記アンテナの信号測定値を備える測定セットを入手するために測定を実行することと、ここにおいて、前記ロケーションアシスタンスデータ内の少なくとも1つの空間的に変動するFLC値を備える較正は、前記測定セット内の少なくとも1つの測定値に適用され、
前記測定セットをBSAサーバに送ることと
を備える、移動局(MS)上の方法。
前記測定セットを入手するために測定を実行することは、前記第1の複数のマップレイヤのうちの少なくとも1つのマップレイヤで指定される前記アンテナの前記信号測定値の期待される正確さと、前記MSの先験的ロケーション推定値とに基づいて信号獲得方法を選択する
を備える、請求項1に記載の方法。
前記較正を前記測定セットに適用することによって前記MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算すること、ここにおいて、前記較正に使用される前記少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、先験的ポジション推定値のFLC値に対応する
をさらに備える、請求項3に記載の方法。
前記MSの前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに基づいて、前記ロケーションアシスタンスデータとして前記第1の複数のマップレイヤのうちの少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求すること
をさらに備える、請求項5に記載の方法。
前記少なくとも1つの追加のマップレイヤは、前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに対応する粒度で情報を提供する、請求項15に記載のMS。
第1の複数のマップレイヤを有するマップを備えるロケーションアシスタンスデータを入手するための手段と、ここにおいて、前記第1の複数のマップレイヤ内の各マップレイヤは、基地局アルマナック(BSA)に記憶されたロケーションとアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付けられ、前記第1の複数のマップレイヤ内の各マップレイヤは、対応するロケーション粒度に関連付けられ、
前記ロケーションアシスタンスデータに基づいて、前記アンテナの信号測定値を備える測定セットを入手するために測定を実行するための手段と、ここにおいて、前記ロケーションアシスタンスデータ内の少なくとも1つの空間的に変動するFLC値を備える較正は、前記測定セット内の少なくとも1つの測定値に適用され、
測定を実行するための前記手段に結合されたトランシーバ手段と、前記測定セットをBSAサーバに送るための前記トランシーバ手段、
を備える、移動局(MS)。
前記較正を前記測定セットに適用することによって前記MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算するための手段、ここにおいて、前記較正に使用される前記少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、先験的ポジション推定値のFLC値に対応する
をさらに備える、請求項20に記載のMS。
前記MSの前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに基づいて、ロケーションアシスタンスデータとして前記第1の複数のマップレイヤのうちの少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求するための手段
をさらに備える、請求項21に記載のMS。
前記測定セットを入手するために測定を実行することは、前記第1の複数のマップレイヤのうちの少なくとも1つのマップレイヤで指定される前記アンテナの前記信号測定値の期待される正確さと、前記MSの先験的ロケーション推定とに基づいて信号獲得方法を選択すること
を備える、請求項25に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記較正を前記測定セットに適用することによって前記MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算すること、ここにおいて、前記較正に使用される前記少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、先験的ポジション推定値のFLC値に対応する
をさらに備える、請求項26に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記MSの前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに基づいて、前記ロケーションアシスタンスデータとして前記第1の複数のマップレイヤのうちの少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求することをさらに備える、請求項27に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0019】
[0034]「移動局(MS)」、「ユーザ機器」(UE)、または「ターゲット」という用語は、本明細書では交換可能に使用され、セルラもしくは他のワイヤレス通信デバイス、パーソナル通信システム(PCS)デバイス、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)、パーソナル情報マネージャ(PIM)、携帯情報端末(PDA)、ラップトップ、またはワイヤレス通信信号および/もしくはナビゲーション信号を受信できる他の適切なモバイルデバイスなどのデバイスを指すことができる。これらの用語は、衛星信号受信、アシスタンスデータ受信、および/またはポジション関連処理がデバイスまたはPNDのどちらで発生するのかにかかわりなく、短距離ワイヤレス、赤外線、有線接続、または他の接続によるなど、パーソナルナビゲーションデバイス(PND)と通信するデバイスを含むことも意図されている。MSは、携帯電話機、ノートパッドコンピュータ、またはラップトップ機を表すことができ、あるいは、MSは、市街地図および/または遅延および/または本明細書の信号強度マップを作成するために前記測定セットを収集する車両とされ得る。
【0020】
[0035]さらに、MS、UE、「移動局」、または「ターゲット」という用語は、衛星信号受信、アシスタンスデータ受信、および/またはポジション関連処理がデバイス、サーバ、またはネットワークに関連する別のデバイスのどれで発生するのかにかかわりなく、インターネット、Wi−Fi(登録商標)、セルラワイヤレスネットワーク、DSLネットワーク、パケットケーブルネットワーク、または他のネットワークを介するなど、サーバと通信することができるワイヤレスと有線との通信デバイス、コンピュータ、ラップトップなどを含むすべてのデバイスを含むことが意図されている。上記の任意の動作可能な組合せも、「移動局」と考えられる。
【0021】
[0036]
図1は、ロケーションアシスタンスデータまたはロケーション情報の転送を含む、ロケーションサービスをUEに提供することができるシステム100のアーキテクチャを示す。
図1に図示されているように、MS120は、ネットワーク130とネットワーク130に関連付けられ得る、集合的にアンテナ140と称する基地局アンテナ140−1〜140−4を介してサーバ150と通信することができる。サーバ150は、いくつかの例で、ロケーションサーバ、ポジション決定エンティティ(PDE)、または別のネットワークエンティティのうちの1つまたは複数の機能性を提供することができる。ロケーション情報の転送は、MS120とサーバ150との両方に適当なレートで行われ得る。
【0022】
[0037]いくつかの実施形態では、システム100は、MS120とサーバ150との間でロングタームエボリューション(LTE)測位プロトコル(LPP)(Long Term Evolution(LTE)Positioning Protocol(LPP))メッセージまたはLPP拡張(LPP extensions(LPPe))メッセージなどのメッセージを使用することができる。LPPプロトコルは、周知であり、第3世代パートナシッププロジェクト(3rd Generation Partnership Project(3GPP))と称する組織からの様々な公に入手可能な技術仕様書で説明されている。LPPeは、Open Mobile Alliance(OMA)によって定義され、各組み合わされたLPP/LPPeメッセージが、埋め込まれたLPPeメッセージを備えるLPPメッセージになるように、LPPと組み合わせて使用され得る。
【0023】
[0038]いくつかの実施形態では、MS120は、ポジション決定に使用され得る信号を基地局アンテナ140から受信し、測定することができる。アンテナ140は、ワイヤレス広域ネットワーク(WWAN)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)、その他とすることができるワイヤレス通信ネットワークの一部を形成することができる。「ネットワーク」および「システム」という用語は、本明細書ではしばしば交換可能に使用される。WWANは、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時間分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)ネットワーク、Long Term Evolution(LTE)、WiMax(登録商標)などであってよい。
【0024】
[0039]CDMAネットワークは、cdma2000、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))などの1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実装し得る。Cdma2000は、IS−95標準規格とIS−2000標準規格とIS−856標準規格とを含む。TDMAネットワークは、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、Digital Advanced Mobile Phone System(D−AMPS)、または他のRATを実施することができる。GSM、W−CDMA、およびLTEは、「第3世代パートナシッププロジェクト」(3GPP)と称する組織からの文書で説明されている。Cdma2000は、「第3世代パートナシッププロジェクト2」(3GPP2)と命名されたコンソーシアムからの文書で説明されている。3GPP文書および3GPP2文書は、公に入手可能である。WLANは、IEEE 802.11xネットワークとされ得、WPANは、Bluetooth(登録商標)ネットワーク、IEEE 802.15x、またはある他のタイプのネットワークとされ得る。諸技法は、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組合せに関連しても実施され得る。たとえば、アンテナ140およびネットワーク130は、たとえば、evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network(E−UTRAN)(LTE)ネットワーク、W−CDMA UTRANネットワーク、GSM/EDGE Radio Access Network(GERAN)、1xRTTネットワーク、Evolution−Data Optimized(EvDO)ネットワーク、WiMaxネットワーク、またはWLANの一部を形成することができる。
【0025】
[0040]MS120は、衛星測位システム(SPS)の一部とされ得る、集合的に宇宙船(SV)180と称する1つまたは複数の地球を周回するSV180−1〜180−4から信号を受信することもできる。SV180は、たとえば、米国の全地球測位システム(GPS)、欧州のGalileoシステム、ロシアのGlonassシステム、または中国のCompassシステムなどのグローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)のコンステレーションに含まれるものとされ得る。ある種の態様によれば、本明細書で提示される技法は、SPSのためのグローバルシステム(たとえば、GNSS)に制限されない。たとえば、本明細書で提示される技法は、たとえば日本上空の準天頂衛星システム(QZSS)、インド上空のインド地域衛星航法システム(IRNSS)、および/または1つもしくは複数の全地球および/もしくは地域の航法衛星システムに関連付けられるかこれとともに使用されるために他の形で使用可能にされ得る様々な補強システム(たとえば、静止衛星型衛星航法補強システム(SBAS))などの様々な地域システムでの使用に適用されるか他の形でそのために使用可能にされ得る。限定ではなく例として、SBASは、たとえばWide Area Augmentation System(WAAS)、European Geostationary Navigation Overlay Service(EGNOS)、Multi−functional Satellite Augmentation System(MSAS)、GPS Aided Geo Augmented NavigationもしくはGPS and Geo Augmented Navigation system(GAGAN)、および/または類似物など、完全性情報、差分補正(differential correction)などを提供する補強システムを含むことができる。したがって、本明細書で使用される時に、SPSは、1つまたは複数の全地球のおよび/または地域の航法衛星システムおよび/または補強システムの任意の組合せを含むことができ、SPS信号は、SPS信号、SPS様信号、および/またはそのような1つまたは複数のSPSに関連する他の信号を含むことができる。
【0026】
[0041]単純さのために、1つのMS120および1つのサーバ150だけが、
図1Aに示されている。一般に、システム100は、追加のネットワーク130と、LCSクライアント160と、移動局120と、サーバ150と、(基地局)アンテナ140と、宇宙船(SV)180とを有する、145−k(0≦k≦N
cells、ただし、N
cellsはセルの個数)によって示される複数のセルを備えることができる。システム100は、本明細書で開示される実施形態と一貫する形で、マクロセルとフェムトセルとを含むセルの混合をさらに備えることができる。
【0027】
[0042]MS120は、OMAによって定義されたセキュアユーザプレーンロケーション(Secure User Plane Location(SUPL))ロケーション解決策とLTEサービングネットワークとともに使用するために3GPPによって定義された制御プレーンロケーション解決策とを含むことができるがこれに限定されない、測位サービスとロケーションサービスとをサポートする1つまたは複数のネットワーク130を介してサーバ150とワイヤレスに通信できるものとされ得る。たとえば、ロケーションサービス(LCS)は、サーバ150(ロケーションサーバに関連する機能性を提供することができる)にアクセスし、MS120のロケーションを求める要求を発行するLCSクライアント160の代わりに実行され得る。次いで、サーバ150は、MS120のロケーション推定値をLCSクライアント160に応答することができる。LCSクライアント160は、たとえばサーバ150およびMS120によって使用されるロケーション解決策がSUPLである時に、SUPLエージェントと称する場合もある。いくつかの実施形態では、MS120は、MS120内のポジション決定モジュール(PDM)または測位エンジンなどのある測位対応機能にロケーション要求を発行し、その後にMS120のロケーション推定値を受け取ることができる、LCSクライアントまたはSUPLエージェント(
図1には図示せず)をも含むことができる。MS120内のLCSクライアントまたはSUPLエージェントは、MS120のユーザのためにロケーションサービスを実行し、たとえば、ナビゲーション指示を提供しまたはMS120の付近の関心を持たれている点を識別することができる。
【0028】
[0043]サーバ150は、SUPLロケーションプラットフォーム(SUPL Location Platform(SLP))、発展型サービングモバイルロケーションセンタ(evolved Serving Mobile Location Center(eSMLC))、サービングモバイルロケーションセンタ(Serving Mobile Location Center(SMLC))、ゲートウェイモバイルロケーションセンタ(Gateway Mobile Location Center(GMLC))、ポジション決定エンティティ(PDE)、スタンドアロンSMLC(Standalone SMLC(SAS))、および/または類似物の形をとることができる。
【0029】
[0044]
図1に示されているように、MS120は、ネットワーク130とネットワーク130に関連付けられ得るアンテナ140とを介してサーバ150と通信することができる。MS120は、ポジション決定のために使用され得る信号をアンテナ140から受け取り、測定することができる。たとえば、MS120は、ポジション決定を容易にするために、それぞれセル145−1と145−2と145−3と145−4とに関連付けられ得る、アンテナ140−1、140−2、140−3、および/または140−4のうちの1つまたは複数から信号を受け取り、測定することができる。もう1つの例として、MS120は、MS120上の全地球測位システム(GPS)受信器を使用し、AFLT測定値とGPS測定値(たとえば、SV180からの)との両方に基づいてそのポジションを計算して、ハイブリッドポジションロケーション方式を使用することができる。いくつかの実施形態では、GNSSからの測定値、地上測定値(たとえば、AFLT、セルセクタ測定値、WLAN測定値、OTDOA)、および/またはセンサ測定値(たとえば、慣性センサ、カメラまたはイメージセンサ、音響センサなどを使用する測定値)の組合せが、ポジション推定値を入手するのに使用され得る。「測定セット」という用語は、特定の測定ロケーションと時点とにMSによって実行される信号測定を指すのに使用される。信号測定は、ポジション決定に関係付けられ得る。行われる信号測定は、システム100、MSの能力、および/または特定のロケーション/時刻にMS120によって測定に使用可能である信号特性にも依存する可能性がある。通常、測定セットは、基地局アルマナック(BSA)に記憶され、および/またはロケーション決定に使用される1つまたは複数の信号特性に関係する測定値を備えることができる。
【0030】
[0045]いくつかの実施形態では、入手されるポジション推定値は、粗ポジション推定値および/または初期ポジション推定値である可能性があり、開示される実施形態と一貫する形で改良され得る。一般に、移動局によって行われる測定は、MS120および/またはアンテナ140の計算されたポジションの可用性と精度とを高めるために、ネットワーク関連測定値と組み合わされ得る。
【0031】
[0046]もう1つの例として、WCDMAおよびLTEとともに使用されるOTDOAベースの測位では、MS120は、複数の基地局アンテナ140からの受信信号内の時間差を測定することができる。アンテナ140のポジションは既知なので、観察された時間差は、MS120のロケーションを計算するのに使用され得る。たとえば、基準信号時間差(Reference Signal Time Difference(RSTD))と称する、測位基準信号(Positioning Reference Signal(PRS))の到着の測定された時間差が、MS120のポジションを計算するために、各セルの絶対送信タイミングまたは相対送信タイミングならびに基準セルと隣接するセルとのアンテナ140の既知のポジションと一緒に使用され得る。
【0032】
[0047]CDMAとともに使用されるAFLTベースの測位では、MS120は、絶対時間スケール(たとえば、GPS時刻)に同期化され、4つの基地局アンテナ140−1〜140−4から送信されるパイロット信号の位相を測定することができる。アンテナ140−i、1≦i≦4からのパイロット信号の測定された位相は、MS120とそれぞれのアンテナとの間の距離を計算するのに使用され得る。距離測定値のセットは、アンテナ140の時間オフセットが既知であるならば、MS120のロケーションを計算するのに使用され得る。
【0033】
[0048]MS120は、セル信号の到着の時刻を絶対時間スケールと比較することによって、順方向リンクセル信号の時間同期の測定値を入手することができる。MS120は、既知のGPSポジションとこの測定の時のGPS時刻とを記録することができ、アンテナ140−1などのセル送信機の既知のポジションを使用することによって、セル信号の到着時刻バイアスが、決定され得る。セル信号の時刻バイアスの決定は、順方向リンク較正(FLC)と称する。いくつかの例で、MS120は、順方向リンク較正を実行することができるサーバ150に生の測定情報を送ることができる。たとえば、距離補正は、順方向リンク較正値(FLC)として定量化される。FLCは、セルの間の100ns程度の同期変動であっても30メートルの測距誤差になるので、測位精度を改善する。したがって、FLCは、地上測位システムでの最適性能を容易にする。
【0034】
[0049]既存の地上測位システムでは、FLCの決定は、広範囲のフィールド動作を伴い、不正確さが、しばしば生じる可能性がある。不正確さは、たとえば、アンテナ140のロケーションが、AFLTまたはハイブリッド手法を使用してよいロケーションフィックスを提供するのに適当な精度を伴って決定されたのではない可能性があるので、生じる可能性がある。追加の不正確さは、BSA内にリストされた基地局ロケーションが、いくつかの環境(たとえば、都市エリア)でトランシーバからかなりの距離に配置される可能性があるアンテナのロケーションではなく、トランシーバのロケーションに対応する可能性があるので、生じる可能性がある。さらに、ワイヤレスサービスプロバイダが彼らのカバレージを拡張し、更新する時にしばしば変更されるアンテナのロケーションが、必ずしも時宜を得た形でBSA内で反映されない可能性がある。さらに、既存のシステムでは、統計的に有意であるために、繰り返されるFLC測定と測定値との分析が必要であり、BSに対するすべてのハードウェア変更および/または構成変更が、新しい測定サイクルをもたらす可能性がある。したがって、既存のシステムでは、FLCは、リソース集中型の連続的な保守プロセスである。
【0035】
[0050]したがって、本明細書で開示される実施形態は、地上測位システム較正を容易にし、これによって、ポジション推定を改善し、地上測位システムの展開と利用とを最適化する。
【0036】
[0051]
図2は、MS120のロケーションを決定することができるシステム200内のいくつかのエンティティを示す単純化されたブロック図を示す。いくつかの実施形態では、システム200は、MSによって支援される測位システムの一部を形成することができる。
図2Aを参照すると、MS120は、初期測定値202および/または初期ロケーション推定値204を入手するために、基準ソース170からの信号を測定することができる。基準ソース170は、SV180および/またはネットワーク130に関連するアンテナ140からの信号を表すことができる。MS120は、アンテナ140から、たとえばSV180の擬似距離測定値および/またはOTDOA/RSTD関連測定値などの初期測定値202を入手することもできる。
【0037】
[0052]いくつかの場合に、MS120は、初期ロケーション推定値204を導出するために初期測定値202を使用することによって、初期ロケーション推定値204を入手することもできる。時々「プレフィックス」とも称する初期ロケーション推定値204は、MS120のポジションの粗推定値とされ得る。いくつかの場合に、MS120によるレンジ測定値は、初期ロケーション推定値204を入手するのに使用され得る。いくつかの場合に、サービングセル、最強のセル、最古のセル、または別のセルに関連するロケーションは、初期ロケーション推定値204として使用され得る。たとえば、サービングセル、最強のセル、最古のセル、またはある他のセルの重心が、初期ロケーション推定値204として使用され得る。さらなる例として、あるセル内のランダムなまたはデフォルトの開始ロケーションが、初期ロケーション推定値204として使用され得る。セル関連情報は、セルセクタアイデンティティとネットワークIDとシステムIDと基地局によって送信される他の情報とから入手され得る。MS120は、初期ロケーション推定値204および/または初期測定値202(たとえば、1つまたは複数のGNSSからの衛星測定値、または1つもしくは複数のネットワークからのOTDOAおよび/もしくはRSTDなどのネットワーク測定値など)をサーバ150に供給することができる。いくつかの情況で、MS120は、初期ロケーション推定値204を決定するのではないものとすることができ、その代わりに、MS120によって利用される初期測定値202が、MS120の初期ロケーション推定値204を決定するのに初期測定値202を使用できるサーバ150に送られ得る。
【0038】
[0053]次いで、サーバ150は、MS120がSV180および/もしくはアンテナ140から信号を獲得し、測定し、ならびに/または測定値202から入手された初期ロケーション推定値204を改良するのを支援するのに使用され得るロケーションアシスタンスデータ206などの初期ロケーション推定値204に基づくロケーション関連情報をMS120に供給するを供給することができる。たとえば、いくつかの場合にSecure User Plane(SUPL)Enabled Terminal(SET)の形をとることができるMS120は、サーバ150と通信し、ロケーションアシスタンスデータ206を使用する、追加測定値208を入手することができる。いくつかの実施形態では、追加測定値208は、様々なFLC関連測定値を備えることができる。追加測定値208は、パイロット位相測定値、到着時刻、RSTD/OTDOA測定値、基地局アンテナの時間オフセットに関係する測定値、全地球測位システム(たとえば、擬似距離)測定値などを含むことができる。いくつかの実施形態で、MS120は、追加測定値208をサーバ150または別のPDEに送ることができる。
【0039】
[0054]いくつかの実施形態で、サーバ150、MS120、または別のPDEは、MS120の改良されたロケーションを入手するのに追加測定値208を使用することができる。いくつかの実施形態で、MS120は、改良されたロケーション推定値を直接に入手するのに追加測定値208を使用することができる。さらに、いくつかの実施形態で、MS120の改良されたロケーション推定値は、LCSクライアント160(
図1Bには図示せず)に通信され得る。一般に、ポジションロケーションは、MS120がポジション決定での使用のためにネットワーク内のPDEに基地局を介して生のまたは前処理された測定データを送り返す場合にMSによって支援され得、あるいは、ポジション計算がMS120によって実行される場合にMSに基づくものとされ得る。
【0040】
[0055]ポジション決定サービスを提供するワイヤレス通信システムは、通常、較正情報および他の関連する基地局情報を、基地局アルマナック(BSA)と称する較正データベースに記憶する。ある基地局のBSAレコードは、基地局識別情報、基地局アンテナのポジション(たとえば、高度と緯度と経度と)、アンテナのポジションでのFLC値、アンテナ方位、レンジ、リピータ情報などを指定することができる。「FLC値」という用語は、本明細書で使用される時に、FLC値とFLC残差との両方を指すことができる。FLC残差は、距離単位(たとえば、メートル)で指定され得、FLC値は、時間単位(たとえば、秒)で指定され得る。いくつかの実施形態では、BSAは、基地局セクタカバレージエリアの中央、基地局信号の最大レンジ、1つまたは複数のカバレージエリア/サブエリアにわたる平均地形高、1つまたは複数のカバレージエリア/サブエリアにわたる地形高標準偏差、ラウンドトリップ遅延(RTD)較正情報、CDMAシステムでの擬似ランダム雑音(PN)増分、基地局アンテナポジションの不確実性、順方向リンク遅延較正の不確実性、およびラウンドトリップ遅延較正の不確実性などの情報をも含むことができる。
【0041】
[0056]いくつかの実施形態では、地上測位システム較正を容易にするためのシステムは、複数の移動局/PDEによるFLC関連測定値と改良されたポジション推定値とを含む追加測定値208を集計することができる。いくつかの実施形態では、複数の移動局の各々によるFLC測定値は、サーバ上で集計され、記憶され得、統計的有意性が、集計に基づいて導出され得る。たとえば、標準偏差、分散、平均値、中央値、および他の統計的尺度が、集計から導出され得る。いくつかの実施形態では、MSに基づく場合とMSによって支援される場合との両方で、追加測定値208および/または改良されたポジション推定値は、ネットワークエンティティによって入手され、BSAを更新するのに使用され得る。いくつかの実施形態では、BSAに記憶されたデータ/測定値のうちの1つまたは複数は、先在する記憶されたBSAデータを有する複数のMSによって追加測定値208の集計から入手され、および/または導出され得る。
【0042】
[0057]たとえば、MS120の改良されたポジション推定値は、データベース内に記憶された情報の粒度に基づいて、同一のロケーションおよび/またはそのロケーションの付近の領域について、他の移動局によって関連付けられ、および/または他の移動局による測定値とともに集計され得る。いくつかの実施形態では、改良されたポジション推定値は、ポジションフィックスに関連する品質しきい値に基づいて、集計された測定値に関連付けられ得る。たとえば、各ロケーションフィックスに関連する誤差の推定値を表す「水平推定ポジション誤差」(HEPE)品質測定値が、どの測定値がBSAデータベースに追加され、および/または集計されるのかを決定するのに使用され得る。たとえば、50m未満または所望の精度もしくはポジション粒度に依存するある他の指定されたしきい値未満のHEPE値を有するポジションフィックスに関連する測定値が、BSAデータベースに追加され、および/または集計され得る。
【0043】
[0058]
図3は、アンテナ140−iに対する相対的な様々なロケーションの推定されたFLC値を有する例示的なマップ300の視覚的描写を示す。
図3に示されているように、マップ300は、マップキー340によって示されるように、より大きいFLC値を有するロケーションとより小さいFLC値を有するロケーションとを反映するためにカラーコーディングされている。
【0044】
[0059]あるポジションでのFLC値は、マルチパスによって影響され得るので、FLC値は、マルチパスの影響を軽減するために、そのポジションで複数の移動局から受信された追加測定値208に基づいて、様々なMSポジションに合わせて調整され得る。マルチパスは、物体による無線信号の反射によって引き起こされる影響を指す。反射された無線信号は、直接信号または見通し線信号に対して相対的に遅延され、直接信号より遅くにMS受信器に達する。遅延は、ポジション決定の誤差をもたらす可能性がある。したがって、たとえばマップ300内の情報に基づいて、アシスタンス情報が、領域335に対応するFLC値の使用をもたらすためにMS120−1に供給され得、MS120−2は、ポジション325に対応するFLC値を使用することができる。
【0045】
[0060]いくつかの実施形態では、マップ300の表現は、FLC/ポジション粒度の異なるレベルまたはレイヤを有する階層の一部を形成することができる。たとえば、マップ300の表現は、第1のレベルにあり、より下のレベルでより微細なFLC/ポジション粒度および/またはより上のレベルでより粗なFLC/ポジション粒度を提供することができる追加マップにリンクされ得る。たとえば、MS120−2が、マップ300上の領域325内のポジション320に配置された場合に、より下のレベルのマップは、領域325を拡張し、領域325に追加のFLC詳細を提供することができ、これによって、領域325内のMS120ポジションへのFLC値のさらなる調整を可能にする。さらに、マップ300は、より粗なポジション粒度を有するより上のレベルのマップにもリンクされ得る。たとえば、より上のレベルのマップは、MS120−2がポジション330に配置された時に、領域337のレベルでのポジション/FLC粒度を提供することができ、マップ300は、マップ300上の領域325のレベルでFLC/ポジション粒度を提供することができる。
【0046】
[0061]「レイヤ」または「マップレイヤ」という用語は、本明細書で使用される時に、MSのポジションとポジション不確実性とに合わせて調整された、ロケーションアシスタンス情報などの情報を指す。たとえば、アファーストFLC値を備えるロケーションアシスタンス情報は、MS120の推定された第1のポジションとポジション不確実性とに基づいて、MS120にアファーストマップレイヤ内で提供され得る。MS120のポジション/ポジション不確実性が、以前に提供されたロケーションアシスタンス情報に基づいて改良されるか再推定される時には、改良されたポジション推定値/ポジション不確実性に基づくFLC値が、MSポジションのより正確な決定を容易にするために、別のマップレイヤから取り出され得る。
【0047】
[0062]一般に、マップレイヤは、様々な他のタイプの情報を備えることができる。たとえば、マップレイヤは、受信信号強度をマップロケーションに相関させる受信信号強度マップレイヤと、信号対雑音比(SNR)をマップロケーションに相関させるSNRマップレイヤと、見通し線条件(LOS)が1つまたは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示すLOSマップレイヤと、非見通し線マップレイヤとのうちの1つまたは複数を備えることができ、NLOSマップレイヤは、NLOS条件またはボディブロックド(body blocked)条件が1つまたは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示す。いくつかの実施形態では、マップレイヤは、BSA内のロケーションについてアンテナのマルチパスの範囲の表示を提供するために、少なくとも1つのマルチパスレイヤをも備えることができる。さらに、一実施形態では、マルチパスレイヤは、除外ゾーン、マルチパスの大きさの表示、および/もしくは長シャドウ領域内のアンテナの信号減衰レベルを備える、アンテナの長シャドウ領域を示すための長シャドウレイヤ、または短シャドウ領域内のアンテナ信号のタイミング粒度情報を備えるアンテナの短シャドウレイヤ領域を示すための短シャドウレイヤ、またはアンテナの少なくとも1つのカバレージエリア内の一意の送信パターンを示すための送信するパターンレイヤのうちの少なくとも1つをさらに備えることができる。いくつかの実施形態では、MS120は、ロケーションとロケーション不確実性とを推定するために1つまたは複数のマップレイヤ内の情報を使用することができ、ロケーションとロケーション不確実性とに基づいて、追加のマップレイヤを要求することができる。いくつかの実施形態では、複数のマップレイヤが、MS120のロケーション/ロケーション不確実性に基づいてMS120に供給され得る。一般に、マップレイヤを備えるロケーションアシスタンス情報は、MS120との通信に使用されるプロトコル、通信に使用可能な帯域幅、信号条件、コスト、通信、メモリ、および/またはMS120で使用可能な処理能力と様々な他のパラメータとに基づいて、MS120に供給され得る。
【0048】
[0063]いくつかの実施形態では、マップ上の各領域は、マップレイヤの粒度に依存する可能性がある1つまたは複数の境界点の座標(たとえば、緯度、経度、高度)によって識別され得る。したがって、これらの実施形態では、領域内の点に関する測定値は、集計され、領域に関連付けられ得る。集計された測定値と関連するデータとの階層の一部またはすべてが、そのポジション/ポジション不確実性に基づいてMS120に供給され得る。
【0049】
[0064]いくつかの実施形態では、サーバ150は、複数のMS120によって決定された、アンテナ140のロケーション、到着時刻、および/またはGPS測定値を含む測定データを有するBSAを備えることができる。いくつかの実施形態では、複数のMS120から受信された測定値は、既存の/記憶された測定値とともに集計され、セルラネットワーク内のセル145内のポジションの統計的に有意な空間的に変動するFLCを決定するのに使用され得る。たとえば、マップ300上の連続領域が、領域の外部のFLC値に対する相対的な領域内のFLC値の統計的類似性に基づいて形成され、および/または境界を定められ得る。したがって、ある領域内の各ロケーションは、その領域内の他のポジションに統計的に類似するFLC値を有する可能性がある。
【0050】
[0065]いくつかの実施形態では、基地局アルマナックデータベースは、当初に、デフォルトの、平均の、または推定されたFLC値を用い、穏当に正確なアンテナポジションを用いて構成され得る。いくつかの実施形態では、既存のBSAが、複数のMS120および/またはPDEから受信された複数の追加測定値208に基づいて使用され、更新され得る。複数のMS120/PDEによって行われた繰り返される測定に基づいて、アンテナポジション推定値および空間的に変動するFLC値が、経時的に継続して改善され、順方向リンク較正正確さを改善するのに使用され得る、より高いアンテナポジション確実性につながる。
【0051】
[0066]いくつかの実施形態では、複数のMS120によるクラウドソーシングされた測定値の使用は、空間的に変動するFLC値の提供を容易にすることができる。たとえば、ロケーションアシスタンスデータ178としてMS120に供給されるFLC値は、MS120の推定されたロケーションに少なくとも部分的に基づくものとされ得る。空間的に変動するFLC値という用語は、MSロケーション固有のFLC値および/またはFLC残差を指すのに使用され、ロケーションに伴って変化することができ、ロケーションは、変化するレベルの粒度を伴って指定され得る。たとえば、推定されたMSロケーションが、BSA内の最小の使用可能なロケーション粒度より大きい領域をカバーする場合に、その領域の統計的に有意なFLC値が、供給され得る(たとえば、その領域にわたるアンテナの平均FLC値)。その一方で、MS120のポジションが、より高い特異性を伴って推定され得る場合に、特定のロケーションに合わせて調整されたFLC値が、供給され得る。したがって、いくつかの実施形態で、移動局によって入手された空間的に変動するFLC値は、移動局の推定されたロケーションに関連するロケーション不確実性に依存する可能性がある。したがって、ロケーション不確実性が減る時に、ますます固有の空間的に変動するFLC値が、提供され得る。いくつかの実施形態では、空間的に変動するFLC値は、MS120に供給され、および/またはこれによって要求されるロケーションアシスタンスデータ内のマップレイヤとして供給され得る。逆に、MSから受信された測定セット 時
[0067]クラウドソーシングという用語は、複数の移動局および/またはPDEからの収集と収集された測位関連測定値および/またはFLC関連測定値の後続の集計とを指すのに使用される。FLC関連測定値は、生の測定データおよび/またはFLC残差を含む可能性があるが、ポジションと時刻と基地局からのTOAとの測定値を備えることができる。集計された情報は、開示される実施形態と一貫する形で集計された測位/FLC関連測定値から統計的に有意なデータを導出することができるサーバ150に記憶され得る。
【0052】
[0068]いくつかの実施形態では、サーバ150は、統計的に有意な空間的に変動するFLCとシャドウイングおよびマルチパスとのモデルおよび/またはマップを作成するために、モバイルのクラウドからの生の測定情報を集計することができる。いくつかの実施形態では、サーバ150は、BSAおよび/またはロケーションサーバの機能の一部またはすべてを実行することができる。たとえば、サーバ150は、ロケーションデータを収集し、フォーマットすることができ、ポジション推定のために移動局にアシスタンスを提供することができ、および/または移動局のポジション推定値を入手するために計算を実行することができる。いくつかの実施形態では、サーバ150は、完全なBSAを記憶するBSAデータベースを管理することができるBSAサーバを備えることができる。
【0053】
[0069]いくつかの実施形態では、複数のMS120−lによってクラウドソーシングされた測定値は、空間的に変動するFLC値を提供するのに使用され得る。たとえば、第1のロケーションにある移動局120−1は、アンテナ140−1に関する第1の関連するFLC値を有することができ、第2のロケーションにある移動局120−2は、同一のアンテナに関する第2の関連するFLC値を有することができる。変動するFLC値の多数の異なる符号化が、本明細書の教示に従ってそれぞれのポジションを計算するためにMS120によって使用され得る。一実施形態では、FLC値は、入力較正データと関連する係数との曲線あてはめに基づいて符号化され得る。いくつかの実施形態では、グリッド符号化(grid encoding)または円筒調和係数(cylindrical harmonic coefficient)が利用され得る。空間マップの他の例または形も、利用され得る。さらに、FLC値は、空間マップ以外の形で提供され得る。
【0054】
[0070]たとえば複数の移動局/PDEからの測定値のクラウドソーシングを含む、開示される実施形態は、継続的に保守される空間的に変動するFLC値を提供し、リソース集中型のフィールドワークの必要を減らすか除去することができる。さらに、信号電力(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI))に基づく他の測位技法も、たとえば本明細書で説明される原理に従って、クラウドソーシングされるシステムを使用して類似する形でクラウドソース較正され得る。たとえば、マップレイヤは、空間的に変動するRSSI値を備えることができる。
【0055】
[0071]いくつかの実施形態では、たとえばクライアント/サーバクラウドソーシングされるシステムを用いる、自動化された較正は、地上測位システムを較正することに関する多数の利点を提供することができる。高いサンプリングレートが、公に所有されるモバイルデバイスによる頻繁なクラウドソーシングされたサンプリングのゆえに、ネットワーク全体を通じて維持され得る。いくつかの実施形態では、クラウドソーシングされた測定値が、BSAを作成し、および/または更新するのに使用され得る。
【0056】
[0072]サンプリングレート、統計的有意性、および情報の正確さは、あるロケーションでのユーザ密度に比例するので、より高いユーザ密度を有する人気のあるロケーションは、頻繁に較正される。したがって、そのようなクラウドベースの較正システムは、ユーザが配置されるところおよび/またはロケーションサービスが繰り返して使用されるところにそれ自体を最適化することができる。対照的に、既存のシステムは、通常、ユーザパターンを反映しない可能性があるネットワークジオメトリまたは信号伝搬モデルのあるメトリックに基づいて較正される。さらに、移動局ユーザによってしばしば訪れられる人気のあるロケーションは、最新の統計的に有意で正確な情報を有する傾向もある。さらに、本明細書で開示される実施形態と一貫するシステムの展開中に、人気のあるロケーションのFLC情報は、より頻繁に収集される測定値に基づいてすばやく入手され得、これによって展開を容易にする。
【0057】
[0073]いくつかの実施形態では、FLC関連のデータおよび測定値は、「ウォードライビング」によっても収集され、および/または補足され得る。ウォードライビングでは、車両または人が、車両ポジションに対応することができるワイヤレス信号の測定値をとることができる。収集された測定値は、BSAデータベースに記憶された測定値とともに集計され、および/またはこれを補足するのに使用され、および/またはこれを置換することができる。いくつかの実施形態では、MSユーザ(たとえば、FLC関連測定値が望まれるロケーションまたはルートの付近にいるユーザ)は、そのロケーションに移動し、および/または指定されたルートをたどるように奨励され得る。たとえば、所望のロケーションの付近またはルートに沿った施設をターゲットとする現金の報奨金、リベート、無料通話時間、または奨励金の形の報奨金が、奨励金として使用され得る。いくつかの実施形態では、ユーザ同意が、周期的に測定を行い、報告することができるアプリケーションをスマートフォンにインストールするために入手され得る。いくつかの実施形態では、測定値は、通常のポジションロケーションセッション中および/またはユーザが電話をかける時に、移動局から入手され得る。いくつかの実施形態では、「日和見主義的」FLC関連信号測定が、実行され得る。たとえば、ユーザ同意を伴ってインストールされたアプリケーションは、ポジションフィックスがMS120によって入手される時にセルラシステム信号を測定し、測定セットをサーバ150に送ることができる。いくつかの実施形態では、測定セットは、ポジションフィックスの正確さがあるしきい値を超える時に、サーバ150に送られ得る。いくつかの実施形態では、測定セットは、MS120が、追加の較正が価値がある可能性があるエリア内に配置されている時に、送られ得る。
【0058】
[0074]
図4Aは、都市環境の例示的な地形
図190を示す。基地局送信機の周囲に構築された物理的環境は、信号経路の変動を引き起こし得るが、時間較正は、基地局のハードウェアおよび/または構成に依存し得る。たとえば、ビルディングおよび他の特徴は、
図4A内の様々なロケーションで観察されるセルタイミングに影響する可能性がある。したがって、アンテナ140−iの周囲の様々なロケーションで観察されるセルタイミングは、タイミングバイアスと経路遅延との組合せになり得る。したがって、開示される実施形態は、タイミングバイアスと経路遅延とを少なくとも部分的に考慮に入れることができる空間的に変動するFLC値の導出を容易にする。一般に、マルチパス効果が存在する時には、相対位相、相対信号強度(SNR)、絶対信号強度、または先験的ポジション推定値のうちの1つまたは複数が、空間的に変動するFLC値の導出で使用され得る。
【0059】
[0075]
図4Aに示されているように、地形
図400は、グリッドに分割され得る。たとえば、グリッドタイルは、1kmx1kmサイズを表すように選択され得、各グリッドタイルは、関連するアンテナ固有FLC残差を有することができ、各FLC残差は、測定値がグリッドタイル内で使用可能であるアンテナに対応することができる。上のグリッドサイズが、例示にすぎないことに留意されたい。一般に、グリッドタイルは、均一または不均一であり、システムパラメータ、ある領域にわたるFLC値の分布および変動などの統計的有意性、ならびに/または所与の環境について望まれる/使用可能であるポジション粒度に基づくものとされ得る。
【0060】
[0076]いくつかの実施形態では、マップ400は、より上のレベルの粗ポジション粒度からより下のレベルの微細ポジション粒度までの範囲にわたることができる階層マップのセットの1レイヤとされ得る。たとえば、上レベルマップレイヤ(たとえば、粗ポジション粒度を有する)は、ある分解能でのFLC値のグリッドを含むことができ、次により下のレベルのレイヤは、第2の分解能での(たとえば、より微細なポジション粒度を有する)FLC値のグリッドを含むことができる。
【0061】
[0077]
図4Aでは、たとえば、MS120の初期ロケーション推定値が、MS120がグリッドタイル402内に配置されていることを示す場合に、MS120に供給されるロケーションアシスタンスデータは、
図4Bに示されているように、マップ430(グリッドタイル410に関係する)に関する測定情報を備えることができる。さらに、
図4Bに示されているように、グリッドタイル410のマップ430は、より微細なポジション粒度を有するさらにより下のレベルのグリッドを含むことができ、アンテナ固有FLC値/残差に関連する各より下のレベルのグリッドタイルは、測定値がそのより下のレベルのグリッドタイル内で使用可能であるアンテナに対応する。
【0062】
[0078]したがって、いくつかの実施形態では、MS120は、当初に、粗分解能での関連するFLC値を有するマップレイヤ400(
図4A)を使用することができる。マップレイヤ400内の情報は、たとえば、MS120の初期フィックスを入手するためのプレフィックス測定/計算に使用され得る。さらに、そのように入手された初期フィックスが、より小さいポジション不確実性をもたらす時には、適当なマップグリッド(またはマップ400内のMSポジション)が、新しいより小さいポジション不確実性と一貫するより微細な分解能のグリッドと関連するFLC値とを提供することができる、より高い分解能のマップ/FLCテーブル(
図4Bのマップ430または
図4Cのマップ440など)へのインデックスとして使用され得る。
【0063】
[0079]したがって、MS100は、反復的な形でマップに補正を適用することができる。たとえば、平均および/または加重平均のバイアスおよび分散などの複数のマップ値の統計的表現が、所与のロケーションでの較正値および不確実性とロケーション不確実性とを表すのに使用され得る。これらの較正のうちの1つまたは複数が、改善されたロケーション推定値を決定するのに使用された後に、MSは、狭められたロケーションとロケーション不確実性とに基づいて新しい補正値を再計算することができる。この狭めるさらなるステップは、より不正確なマップに関連するエリアのサブセットをカバーする、より正確でローカルに定義されたマップの取出しを含むことができる。いくつかの実施形態では、関連する較正および/またはBSAデータを有するマップの階層が、ロケーションアシスタンスデータとしてMS120に供給され得る。
【0064】
[0080]
図4Cは、屋内ロケーションマップの平面図を示す。このマップは、たとえば、より上のレベルのマップに登録された先在するフロアプランのイメージを使用して、決定され得る。このマップは、屋内環境内の観察された遅延、信号強度、および/もしくは減衰、または、構造の1つもしくは複数の表面に関連する減衰、反射、および/もしくは吸収を含むことができる。屋内マップまたは構造マップは、様々な技法を使用しても決定され得る。このマップは、たとえば以前のヒストリまたは計画されたナビゲーションルートに基づいて、デバイスが構造内または構造の付近にあると決定された後に、または構造内にいることの既知の計画がある時に、ダウンロードされ得る。MS100は、そのヒストリカル使用および/または計画された将来の使用に基づいて、このマップまたはマップのあるレイヤを記憶することを選択することができる。一実施形態では、マップは、たとえばMS上で使用可能なメモリに対する相対的なマップまたはレイヤのサイズに関連するコスト、進行中の記憶、実際の財務コスト、その他など、マップを記憶し続けることのコストと比較され得る様々な判断基準(たとえば、正確さ/ユーザビリティ/完全さ、精度、使用の尤度または頻度、所与のロケールでの使用の価値など)に基づいて、値を割り当てられ得る。
【0065】
[0081]したがって、MS120の初期ロケーション推定値が、MS120がグリッドタイル420内に配置されていることを示す場合に、MS120に供給されるロケーションアシスタンスデータは、ロケーション推定値および/または初期測定値が、MS120がグリッドタイル420内の構造内に配置されている可能性が高いことを示す場合に、その構造の屋内マップ440の測定値情報を備えることができる。さらに、いくつかの実施形態では、屋内マップ440の相対座標および/またはアシスタンスデータは、屋内の信号測定条件が外部の条件からかなり変化する可能性があるので、すぐ上のレベルのマップレイヤで提供される座標にゆるく関連付けられまたはこれと独立であるものとされ得る。
【0066】
[0082]
図5は、信号が特徴520からのナイフエッジ回折または反射を介して間接経路530を介して長シャドウ領域540というラベルを付けられたエリア内で受信される場合の、大きい障害物510のシャドウの中のMS120を示す。
図5は、長いマルチパスの名目上のケースを示す。
【0067】
[0083]いくつかの実施形態では、MSが、アンテナ140−iの長シャドウ領域540にあると決定される場合に、特定のevolved NodeB(eNB)またはセルのアンテナ140−iに関するすべての測定値は、無視されまたは除外され得る。いくつかの実施形態では、MS120が長シャドウ領域540内にあるかどうかの決定は、以前の測定イベントでの時間または遅延の長さに少なくとも部分的に基づいて行われ得る。いくつかの実施形態では、MS120が長シャドウ領域540内にあるかどうかの決定は、その推定されたロケーションと、マルチパスマップまたは較正マップにおける先験的に計算された確率とに少なくとも部分的に基づいて行われ得る。
【0068】
[0084]いくつかの実施形態では、マップは、複数のレイヤを備えることができ、マルチパス情報は、マップの1つまたは複数のレイヤの一部であり得る。一般に、マップは、複数のレイヤからなるとみなされ得る。一実施形態では、連続するマップレイヤ(たとえば、最上位から下へ)は、増加するポジション粒度を提供することができ、各レイヤは、そのマップレイヤ内の様々なロケーションでの、そのマップレイヤに対応するポジション粒度での、アンテナ140−iごとの、BSAに記憶されたFLC値/残差、信号強度、信号減衰レベル、および/または他の情報に関する情報などを含むことができる。しかしながら、マップは、本明細書で開示される実施形態と一貫する様々な他の形で、ならびに/または情報がMS120によってどのように使用されるのかとシステム構成パラメータとに基づいて、ならびに/またはロケーションアシスタンスデータを提供するために使用されるプロトコルおよび/もしくは標準規格に従うために、編成され得る。たとえば、マップは、別個の情報レイヤ、次元、および/または数学モデルとしてMS120に伝えられ得る一連の情報レイヤを備えることができる。
【0069】
[0085]一実施形態では、マップは、所与のエリアの長シャドウ領域を示すことができる長シャドウレイヤを含むことができるマルチパスマップレイヤを備えることができる。いくつかの実施形態では、長シャドウ領域マッピングは、測定を行うべきかどうかを決定するために、MS120によって使用され得る。たとえば、MS120は、その推定されたロケーションが、それがあるアンテナ140−iについて長シャドウ領域240内にあることを示す場合に、測定を行うのを止めることができる。いくつかの実施形態では、MS120の推定されたロケーションが、それが長シャドウ領域240内にある可能性が高いことを示す場合に、サーバ150は、アンテナ140−iの測定値の検索の望ましさをダウングレードするために、ロケーションアシスタンスデータをMS120に送ることができる。
【0070】
[0086]いくつかの実施形態では、長シャドウマップが、測定がはるかに望ましくない領域を指定するので、長シャドウマップは、タイミング粒度を含まないものとされ得る。さらに、長シャドウマップは、ポジション粒度が重視を止められ得るようにするために、相対的に大きい領域を指定する可能性も高い。たとえば、悪くサービスされる連続した長シャドウ領域は、マップ400などのマップ上に単一の大きいグリッドを備える可能性がある。いくつかの実施形態では、長シャドウマップは、測定が信頼できるものではない長シャドウ領域(たとえば、長シャドウ領域240)を示す多角形によって指定される除外ゾーンとして提供され得る。いくつかの実施形態では、マップ内の長シャドウ領域は、長シャドウ情況の尤度が観察された信号減衰から少なくとも部分的に決定され得るようにするために、信号減衰レベルデータをも含むことができる。
【0071】
[0087]したがって、いくつかの実施形態では、初期の推定されたロケーションでのアンテナ140−iの観察された信号減衰に基づいて、MS120は、測定がアンテナ140−iについてはるかに望ましくない領域を指定することができる長シャドウマップレイヤを要求することができる。長シャドウマップレイヤ内で提供される初期の推定されたポジションの信号減衰レベルが、MS120が長シャドウ領域内にあることを示す場合には、MS120は、アンテナ140−iからのさらなる測定値が入手されない信号獲得方法を選択することができる。もう1つの例として、MS120によって作られた(信号強度ベースの)測定セットおよび長シャドウマップレイヤ内の情報が、MS120がアンテナ140−iの長シャドウ領域内にあることを示唆する場合には、その測定セットは、ナビゲーション解決において、重みを減らされまたはより少ない重みを与えられ得る。
【0072】
[0088]LTEは、セル固有基準信号(Cell Specific Reference Signal(CRS))とPositioning Reference Signal(PRS)との使用をも提供する。PRSは、3GPP Long Term Evolution(LTE)Release−9で定義されているが、測位機会(positioning occasion)にグループ化される特殊な測位サブフレーム内で基地局によって送信される。たとえば、LTEでは、測位機会N
PRSは、1つ、2つ、4つ、または6つの連続する測位サブフレームを備えることができ(N
PRS∈{1,2,4,6})、160、320、640、または1280ミリ秒の間隔で周期的に発生することができる。測位機会は、連続する測位機会の始めの間のサブフレーム数に関して測定され得るPRS周期性T
PRSで再発する。
【0073】
[0089]各測位機会内に、PRSは、一定の電力で送信される。PRSは、ゼロ電力で(すなわち、ミュートされて)も送信され得る。規則的にスケジューリングされたPRS送信をオフに切り替えるミュートは、セルの間のPRSパターンがオーバーラップする時に有用である可能性がある。ミュートは、MS120による信号獲得を助ける。ミュートは、特定のセルでの所与の測位機会の間のPRSの非送信とみなされ得る。ミュートパターンは、ビットストリングを使用してMS120にシグナリングされ得る。たとえば、ミュートパターンをシグナリングするビットストリング内で、ポジションjのビットが「0」をセットされる場合には、MSは、PRSが第jの測位機会の間にミュートされると推論することができる。
【0074】
[0090]PRSのヒアラビリティ(hearability)をさらに改善するために、測位サブフレームは、ユーザデータチャネルを伴わずに送信される低干渉サブフレームとされ得る。その結果、理想的に同期化されたネットワークでは、PRSは、同一のPRSパターンインデックスを有する(すなわち、同一の周波数シフトを有する)他のセルPRSからの干渉を受けるが、データ送信からは受けない。たとえば、LTEでの周波数シフトは、物理セル識別子(Physical Cell Identifier(PCI))の関数と定義され、6の有効周波数再利用係数をもたらす。
【0075】
[0091]ミュートのゆえに、LTEでは、信号強度は、しばしば、Physical Cell Identifier(PCI)と時間(ミュートマスク内のスロット数)との両方の関数である。したがって、LTEのCRS/PRS信号のタイムスロッティングを用いると、各グループ内の最強のセルまたは強い干渉源が存在しない場合に熱雑音のいずれかによってセットされ得る複数の異なる雑音フロアがある可能性がある。
【0076】
[0092]連続する測位フレームの個数、周期性、ミュートパターン、その他などのPRS構成パラメータは、ネットワーク130によって構成され得、OTDOA/AFLTアシスタンスデータを備えることができるロケーションアシスタンスデータの一部としてMS120に(サーバ150によって)シグナリングされ得る。いくつかの実施形態では、ロケーションアシスタンスデータは、MS120上のポジション決定モジュール(PDM)および/または測位エンジン(PE)によって処理され得る。たとえば、MS120とサーバ150との間でのLPPメッセージまたはLPPeメッセージは、OTDOAアシスタンスデータを含むロケーションアシスタンスデータを転送するのに使用され得る。OTDOAアシスタンスデータは、基準セル情報と隣接セルリストとを含むことができる。基準セルおよび隣接セルリストは、各々、セルのPCIならびにセルのPRS構成パラメータを含むことができる。
【0077】
[0093]OTDOAアシスタンスデータは、通常、「基準セル」に対する相対的な1つまたは複数の「隣接セル」または「隣接するセル」について供給される。たとえば、OTDOAアシスタンスデータは、期待されるRSTDパラメータの不確実性と一緒に、MSがその現在のロケーションで測定すると期待されるRSTD値に関する情報をMSに提供する「期待されるRSTD」パラメータを含むことができる。次いで、期待されるRSTDは、不確実性と一緒に、MSがRSTD値を測定すると期待される、MSの検索ウィンドウを定義する。OTDOAアシスタンスデータ隣接セルリスト内のセルの「期待されるRSTD」は、通常、OTDOAアシスタンスデータ基準セルに対して相対的に提供される。OTDOAアシスタンス情報は、MSが、PRS測位機会が様々なセルから受信される信号上で発生する時を決定し、TOAを測定するために様々なセルから送信されるPRSシーケンスを決定することを可能にする、PRS構成情報パラメータをも含むことができる。
【0078】
[0094]いくつかの実施形態では、複数のマップレイヤを備えることができるロケーションアシスタンスデータは、ロケーション固有送信するパターン情報を含むことができる。たとえば、あるロケーションで使用可能なネットワーク内の各一意の送信するパターンに関する情報は、ロケーションアシスタンスデータの一部として指定され得る。一実施形態では、マップは、1つまたは複数のアンテナのカバレージエリア/サブエリアを備える領域内の一意の送信パターンを示すために、送信するパターンレイヤを含むことができる。
【0079】
[0095]送信するパターンデータが大きい可能性がある場合、および/または送信するパターンデータを受け取る/記憶するリソースが使用不能である場合には、マップ内の送信するパターン情報は、複数の回帰技法を使用して減らされ、および/または集計されたデータに基づいて調整され得る。たとえば、いくつかの実施形態で、複数の回帰技法は、低頻度の傾向の正確な取込を強調することができる。いくつかの実施形態で、MS120に送信されるロケーションアシスタンスデータは、送達の前に適当なデータ圧縮技法を使用して圧縮され得る。
【0080】
[0096]いくつかの実施形態では、マルチパスマップが、強いマルチパスを有するロケーションを識別することができる。いくつかの実施形態では、たとえば、弱いマルチパスを有する情況で、マルチパスの大きさが、正確な較正と除去とを可能にするために提供され得る。いくつかの実施形態では、MS120の推定されたロケーションが、片側に強いマルチパス、反対側にきれいな信号を有するマルチパス領域のエッジの付近にMS120を配置する場合に、マップレイヤ情報の一部として提供され得る絶対信号強度測定値が、MS120が長シャドウ領域540内または外部のどちらにあるのかを決定するために、MS120によって使用され得る。
【0081】
[0097]
図6は、信号が短シャドウ領域660というラベルを付けられたエリア内で受信される、小さい障害物650のシャドウの中のMS120を示す。家、木、丘、または他の相対的に小さい障害物が直接経路をブロックする時など、障害物が小さい時には、直接迷路は、より長い擬似ランダム雑音(PN)チップ長未満である可能性がある。「チップ」、「PNチップ」、または「チップシーケンス」という用語は、直接シーケンススペクトラム拡散(DSSS)信号を入手するためにデータ信号を変調する擬似ランダム雑音とも称する拡散符号シーケンスを指す。したがって、「ファットパス(fat path)」条件が、1PNチップ未満だけ分離された複数のマルチパス成分がある可能性があるので生じる可能性がある。
【0082】
[0098]いくつかの実施形態で、マルチパスマップは、所与のエリアの短シャドウ領域を示すことができる短シャドウマップレイヤを備えることができる。たとえば、住宅地では、比較的開けた見通し線を有するエリアと、短シャドウの高い尤度を有するエリアとがある可能性がある。開けた街路が信号移動方向に整列される範囲で、開けた街路は、直接見通し線のより高い確率をもたらし得る。その一方で、家の列は、長い短シャドウ領域をもたらす可能性があり、あるいは、家の間に間隔がある場合には、間欠的なシャドウ/非シャドウ領域をもたらす可能性がある。
【0083】
[0099]さらに、いくつかの実施形態では、MS120の推定されたロケーションに関連する絶対信号電力情報は、MS120が短シャドウ領域260内にあることの検出時に、マルチパスのバイアスと広がりとの特徴を表すのに使用され得る。短シャドウのゆえに、相対信号強度は、短シャドウ領域260ではぼかされる可能性が高くなり得る。たとえば、異なるセルの信号強度は、シャドウ内であれシャドウ外であれ、両方のセルが同一の減衰を有する可能性があるので、関心を持たれているセルのマルチパスに対して相対的に重要ではない可能性がある。いくつかの実施形態では、MS120は、ロケーションアシスタンスデータ内の情報に基づいて、ロケーション決定に使用される測定されるべきパラメータを選択し、および/またはパラメータに重みを付けることができる。たとえば、いくつかの実施形態では、相対信号強度は、MS120が短シャドウ領域260内にあると決定される情況で、より少ないまたは0の重みを与えられ得る。
【0084】
[00100]いくつかの実施形態では、ローカル地形に対する相対的な信号の迎角が、シャドウの長さを、したがってその相対サイズを決定する。したがって、トポロジデータベースおよび/またはビルディングマップデータベースが、ありそうなシャドウ領域の先験的マップを作成するのに使用され得る。いくつかの実施形態では、短シャドウ領域が、クラウドソーシングされたフィードバックを使用して推論されまたは改良され得る。短シャドウ領域、長シャドウ領域などを決定するのにトポロジ的特徴を使用する外部データベースに基づく先験的マップ作成は、オフラインで実行され得る。
【0085】
[00101]いくつかの実施形態では、マルチパスマップは、短シャドウマップを備えるレイヤを含むことができる。いくつかの実施形態では、短シャドウマップは、微細タイミング粒度情報を含むことができる。たとえば、微細タイミング粒度は、信号内の完全な1チップ未満の遅延を誘導するはずの物体から短シャドウが生じる場合に提供され得る。
【0086】
[00102]LTEについて、チップ幅は、比較的小さく、その結果、いくつかの実施形態では、短シャドウマップが、都市送信機の周囲の狭いエリアと、郊外送信機および田舎送信機の周囲の相対的に広いエリアとを含むことができるようになる。いくつかの実施形態では、広大な森は、信号が木の梢に沿って移動し、次いでモバイルがたまたまそこにある森に下へ移動するので、短シャドウエリアと考えられ得る。いくつかの実施形態では、このマップは、見通し線(LOS)条件があてはまる、森の中の開けた場所を含むことができ、あるいは、丘または他の地理的特徴によって作成され得る長シャドウエリアがあり得る。
【0087】
[00103]信号強度とマルチパスとに影響する、様々な予測不能な要因がある可能性がある。たとえば、未知である可能性があるデバイス方位が、アンテナ利得に影響する可能性がある。いくつかの場合に、ユーザの身体が、モバイルデバイスの周囲のいくつかの方向で信号のある分数をブロックする可能性がある。いくつかの実施形態では、信号強度(絶対および/または相対)および/または期待されるアンテナ利得に対する相対的な測定されたアンテナ利得が、ボディブロッケージ(body blockage)情況からデバイス方位を区別するのにMS120によって使用され得る。さらに、所与の信号を受信する能力は、モバイルとそのセルアンテナとの間のボディブロッケージだけに依存するのではなく、モバイルと、所与のミュートスロット内でたまたま送信しつつある最強の干渉するセル(たとえば、同一のPCI mod 6を有する)との間のボディブロッケージにも依存する可能性がある。そのような情況では、可視性と、ある程度までの期待されるマルチパスとが、ミュートスロットに依存し、マルチパスマップと可視性マップとに時間変動する要因を追加する可能性がある。いくつかの実施形態では、上で説明されたものなどの予測不能な要因は、短シャドウに似た形でモデル化され得る。ボディブロッケージは、構造のブロッケージに類似するマルチパス効果をもたらす可能性があり、類似する形で推論され得る。したがって、適当な空間的に変動するFLCマップレイヤが選択され得るように、空間的に変動するFLCマップの異なるNLOSレイヤとLOSレイヤと、ならびに期待されるLOS信号強度のマップを有することが、有用である可能性がある。信号強度が、絶対電力(たとえば、dBm)または信号対雑音比などの相対電力(たとえば、SNR、Ec/Io、C/No、など)に関して報告され得ることに留意されたい。
【0088】
[00104]いくつかの実施形態では、MS120は、複数の別個の経路から信号を受信することができ、これらの複数の経路は、記録され得る。たとえば、MS120が屋内にあるかボディマスクされる時に、より強い経路が、受信され得る。したがって、MS120は、その特定の経路に較正を関連付けることができる。従来のシステムでは、移動局は、通常、測定のために最も古い分離可能な経路を選択することができる。本明細書で開示されるいくつかの実施形態では、マッピングのために、MS120は、複数の経路を選択し、その測定を行うことができる。たとえば、一実施態様では、最も古くに到着する信号経路と最強の信号経路との両方が、それらが異なる場合に、測定のために選択され得る。
【0089】
[00105]いくつかの実施形態では、MS120に供給されるマップ内の情報は、信号の検出の尤度と、MS120の初期ポジション不確実性の推定値と一緒のMS120の推定されたポジションでのありそうな正確さとのうちの1つまたは複数の表示を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、MS120に供給されるマップは、LOS条件の尤度、長いマルチパス条件の欠如、および/またはMS120が長シャドウ領域または短シャドウ領域内にあるかどうかの決定のうちの1つまたは複数の表示をも含むことができる。このマップは、モバイルが、ファーストオーダーモデルを用いて単純なリンク分析を実行できるように、eNodeBアンテナロケーション、アンテナパターン、および出力電力などの単純な注釈を含むことができる。さらに、このマップは、このファーストオーダーモデルと、より高次の補正項を含むよりローカライズされたモデルとの間の相違を含むことができる。
【0090】
[00106]いくつかの実施形態では、MS120は、信号フィックスを入手するための獲得方法を決定するために、提供される情報を使用することができる。いくつかの実施形態では、MS120は、ロケーションアシスタンスデータ内の情報に基づいて、測定されるべきパラメータ、獲得されるべき信号、および/またはロケーション決定に使用される重みパラメータを選択することができる。たとえば、MS120の初期ポジション不確実性が大きい場合に、MS120は、不確実性の領域にわたって平均をとられた平均値を使用することができる。いくつかの実施形態では、加重平均が使用され得る。もう1つの例として、MS120は、サービングセルカバレージエリア内の最も広いカバレージを有する信号の検索および/またはその測定に優先順位を与えることができる。たとえば、大きい「ブーマー」サービングセルが、ブーマーセルのカバレージエリア内の複数のより小さいセルと一緒に存在する場合に、MS120は、サービングセルカバレージエリア内で最も広いカバレージを有する「ブーマー」セル信号を検索し、および/またはこれを測定することができる。その一方で、サービングカバレージエリアの小さい部分が、これらのより大きいセルのみによって良好にカバーされてはいない場合には、ポジション不確実性に基づいて、MS120は、このより小さい領域内の少数のセルからの信号を検索し、および/または測定する獲得方法を選択することができる。いくつかの実施形態では、MS120の推定されたポジションとポジション不確実性とに少なくとも部分的に基づいて、至近距離のセルからの信号および/または大きい迎角を有する信号を検索すること、および/またはこれを測定することに強調が置かれ得る。
【0091】
[00107]いくつかの実施形態では、MS120は、測位決定の方法を選択するために、広い短シャドウ信号ユーザビリティ、LOS条件、および/または長マルチパス条件の欠如の尤度に関連して、提供されるマップ内の情報を使用することができる。たとえば、測位の正確さの制約が、短シャドウ信号の幅広い使用を可能にする場合には、MS120は、短シャドウ信号を使用することを選択することができる。そうでない場合には、LOS信号が使用され得る。いくつかの実施形態では、マルチパスマップは、LOS条件が1つまたは複数のアンテナに関して可能性が高いロケーションを示すLOSレイヤまたはLOS情報を含むことができる。
【0092】
[00108]たとえば、MS120は、より多くの情報がフィックスのために使用可能になる時に、より改良されたマップレイヤを選択するか、マップレイヤの混合を改良することができる。たとえば、ポジションと環境との推定の改良の第1の反復(初期の推定されたポジションに基づく)の後に、複数の送信機の見通し線を有する尤度が、決定され得、これらの尤度が、複数の送信機の各々からの信号を検索するための優先順位順序を決定するために比較され得る場合である。したがって、低い優先順位を有する信号は、全く検索されない可能性があり、あるいは、それらは、しばしばまたは長い間検索されない可能性がある。さらなる実施形態では、特定の測定が見通し線であった確率は、測定信号強度と、他の測定特性と、LOS信号強度マップとの組合せから決定され得る。たとえば、デバイスが、所与の送信機への見通し線を有する可能性が90%あることが、決定され得る。したがって、見通し線FLCマップでの誤差の広がりは、長マルチパスマップまたは短マルチパスマップの誤差の広がりより大きい重みを与えられ得る。
【0093】
[00109]いくつかの実施形態では、MS120は、信号獲得/測定/報告の方法を決定する時に、マップ内のマルチパス情報の使用に関連して様々な他の考慮事項をも使用することができる。たとえば、MS120は、どの信号を獲得/測定すべきかを決定するために、その最近の信号獲得ヒストリを使用することができる。一例として、進行中のナビゲーションのシナリオでは、MS120のポジションは、相対的によく知られている可能性が高く、信号獲得ヒストリは、使用可能である可能性が高い。したがって、この信号獲得ヒストリと信号正確さヒストリとのある組合せが、モバイルがどれほどしばしば所与の信号を検索することを選択できるのかと、どの補正を適用すべきかと、関連する集計測定値不確実性と、したがって各測定値にどの重みを割り当てるべきかとを決定するために、マルチパスマップに関連して使用され得る。
【0094】
[00110]MS120のポジションが相対的によく知られている情況では、正確さがより重要になる可能性が高い。したがって、MS120は、たとえば、所与のロケール内の異なるロケーションで見られる可能性が高い誤差の分布、測定値その相対的な正確さのある種のセットの共同可視性(co-visibility)などを含む、ローカル環境の改良されたおよび/またはより詳細なマップを使用することができる。たとえば、ビルディングの片側で、LOS条件が、窓からまたは効果的に壁を介してさえすべてのセルアンテナに対して存在する可能性があるが、非見通し線(NLOS)条件が、そのビルディングの反対側でこれらのセルアンテナに関して存在する場合がある。そのビルディング内では、相対信号強度は、たとえば屋根の上に建っている間に観察され得るものに類似する可能性があるが、絶対信号強度は、多少より弱くなる可能性がある。したがって、そのビルディングの内部にいる尤度は、これらの絶対信号レベルと相対信号レベルとから推論され得る。次いで、この情報は、たとえば、それぞれの構造のよりローカライズされた屋内マップを選択するのに使用される。屋内マップは、たとえば、構造の複数の表面の相対ロケーションおよび/または絶対ロケーションと一緒に、そのような表面を介する減衰値を提供することができる。NLOS条件は、モバイルデバイスのポジションにおける大きいバイアスを生じる可能性がある。したがって、モバイルは、所与の情況でLOSになる可能性が最も高い測定値のセットからの獲得/測定/ナビゲーションにより大きい重みを与えることを選択することができる。いくつかの実施形態では、MS120は、MS120の推定されたロケーションでの期待される電力に対する相対的な信号減衰に基づいて、または前記ロケーションでの期待されるSNRに対する相対的なSNRに基づいて、および/またはSNRの値に基づいて、LOS対NLOS決定を行うことができる。いくつかの実施形態で、MS120は、信号強度が適当である場合に、NLOS測定を獲得/測定/使用することを選択することもでき、マルチパス/FLCマップ上で示され得る、前記ロケーションで以前に観察されたバイアスに従って、NLOS測定値にバイアス補正を適用することができる。
【0095】
[00111]MS120が、静的であり、および/または第1の「コールド」フィックスを獲得しつつある情況では、MS120は、推定されたMSロケーションで最後に見られた測定値に基づいて、信号を獲得/測定することを試みることができる。いくつかの実施形態では、MS120は、推定されたMSロケーションで最後に見られた信号のその測定値に基づいて、電力を消費し、追加の信号を獲得/測定すべきかどうかを決定することができる。たとえば、MS120による測定が、モバイルがまだ静的であるか、遠くに移動した可能性が低いことの高い確率を示す場合に、モバイルは、次いで、デバイスがその後に移動した可能性が低いことを確認するのに必要な追加信号だけを獲得/測定するのに必要な電力を消費することができる。この戦術は、たとえば、ユーザが、デバイスをポケットに入れて持ち運んでいるが、ある部屋の中に留まるか、相対的に固定されたポジションに座っている時に、使用した得る。
【0096】
[00112]一般に、先験的ポジション推定値を使用する時に、MSは、(i)可視性マップレイヤからの期待される可視性、または(ii)MS120の先験的ロケーションに基づいて信号を検索するための順方向リンク較正情報からの期待される正確さのうちの1つまたは複数を使用することができる。さらに、先験的MSポジション推定値は、次のタイプの先験的ポジションすなわち、(i)最近に推定されたMSロケーションのヒストリカルレコード、(ii)いくつかの場合に最近に観察された信号強度によってスケーリングされ得る、境界を示すカバレージエリア情報を表す1つまたは複数のアルマナックエントリの送信機IDとの関連付け、(iii)1つまたは複数のGNSSまたはハイブリッドGNSS/地上/センサフィックス、および/または(iv)たとえば「雑音が多い対静か」、「静的対動的」、「新しい環境対既知の環境」、その他、1つまたは複数のワイヤレスLANアクセスポイント(AP)からの信号との関連付けおよび/またはその可視性(またはその欠如)に基づいて、MS120によって決定され得る、「屋内対屋外」などの文脈的手がかりのうちの1つまたは複数に基づいて推定され得る。
【0097】
[00113]たとえば、モバイルの環境内の雑音のレベル、タイプ、またはシグネチャは、モバイルがその中にある可能性が高い環境タイプまたは特定の環境を決定するのに使用され得る。たとえば、移動しつつある自動車は、静的である(すなわち、移動していない)時とは異なる、ある種の交通雑音およびエンジン騒音を有する。デバイスは、これらの雑音から、デバイスが、ある速度で移動しつつあるおよび/またはあるレートで加速しつつある車両内にあることを推論することができる。しかしながら、交通雑音は、異なる道路表面上で実質的に異なる可能性がある。これらの交通雑音の変動は、マッピングされ、モバイルデバイスに供給され得る。たとえば、道床内の一連の突起またはテクスチャが、ある距離で間隔を設けられ、車両がそれらの上を通過する時に、異なるシグネチャが形成され得るようになっている場合がある。サウンドと以前にマッピングされたデータとの受信と相関とから、デバイスは、ポジションを、および速度をも、推論できる場合がある。同様に、任意の所与の環境内の通常の雑音は、分類され、マップ内で提供され得る。たとえば、「強風」、「ファン」、「動作中の冷蔵庫またはコンプレッサ」、「食器洗い器」、「スピーカ」(カーステレオ、テレビジョンなど)、「流水」、「砕ける波」、「エコーの大きさ、遅延、および/または広がり」である。任意の所与の環境内の顕著なサウンドの周波数、大きさ、周期性、もしくは他の特徴づけ、またはサウンドの短いクリップ自体が、デバイスがそれ自体の受け取られたサウンドをそれ自体に相関させることができるように、提供され得る。時刻、曜日、1年のうちの日付、気象パターン(降水量、気温、風速)などの要因の関数としてのサウンドのシグネチャも、提供され得る。たとえば、寒い日に、ならびに、ユーザが夜間に構造物内の温度が下がることを可能にするプログラマブルサーモスタットを有しないばらば早朝に、暖房炉のファンがオンにされる可能性がより高い場合がある。したがって、携帯電話機を用いて正確な気温を測定することがむずかしい可能性があるが、所与の環境内の既知の気象パターンから、ありそうなサウンドを推論することが可能である可能性がある。
【0098】
[00114]一実施形態では、デバイスは、それらが静的(移動していないデバイスを暗示する)である時と動的である時とで異なって測定値を観察する可能性がある。その場合に、たとえば、いくつかのデバイスは、静的であるかどうかを決定し、したがって電力を節約するために測位測定レートをオフに切り替えるか低下させるために、加速度計を使用することができる。したがって、測定がバックグラウンドで行われる場合に、デバイスがたまたま測位サービスを使用しつつある時に、デバイスが静的である間には、受け取られる多数の測定値がない可能性がある。しかしながら、静的である間にとられる測定値は、動的である間にとられる測定値より強くマルチパスによってバイアスされる可能性が高く、したがって、デバイスポジションのバラエティにまたがって、受け取られた信号の平均がとられる。通常の屋内環境では、うるささおよび測定のバイアス挙動が、非常に異なる可能性があり、したがって、静的である間にとられた測定値と動的である間にとられた測定値との間で区別することが、重要である。これらの相違は、異なるマップレイヤ内で、または所与の環境内での静的と動的との間の差の注釈として、実施され得る。さらに、これらの相違は、デバイスの速さまたは速度の関数として提供され得る。
【0099】
[00115]さらなる実施形態では、デバイスが「新しい」環境内にある時に、そのデバイスは、「既知の」環境内にある時とは異なる機能を実行することを選択することができる。環境は、デバイスが前にそこにあったことがあり、その環境に関する情報を収集したことがある場合には「既知」である可能性があり、あるいは、MS120がネットワークまたは異なるユーザによって提供される環境のマップを有するので、環境が既知である場合がある。環境に関する異なるレベルの「知識」がある。市街地図、構造的「3D」マップ、フロアプラン、信号遅延、信号強度、信号減衰、または本明細書で説明される他の文脈的手がかりのいずれかの範囲にわたる、様々な異なるレベルまたはレイヤ上で、環境が知られる可能性がある。デバイスが、望ましいマップレイヤが使用可能ではないことを検出する時には、そのデバイスは、「新しい」環境内にあると考えられ得、したがって、所望の特徴づけデータを収集することを選択することができる。デバイスが既知の環境内にある時には、そのデバイスは、それによる使用のために特定のマップレイヤのリストをネットワークに要求することを選択することができ、IDF 092921に記載されているように、必要と期待される利益とに基づいて、これらのレイヤのうちの1つまたは複数をダウンロードすることを選択することもできる。
【0100】
[00116]MS120は、先験的測定値不確実性を決定し、ナビゲーション解決策で任意の測定値に重みを付けるために較正マップレイヤを使用することができ、測定値は、タイミングベースまたは信号強度ベースとされ得る。
【0101】
[00117]下の表1は、上で議論された例示的なマルチパス情報と可視性情報との通常の特性を要約するものである。表1に示されているように、見通し線条件が、あるアンテナに関して存在する場合に、信号減衰は、通常は弱く、LoS領域内のFLC値の空間変動性は、低く、FLC値は、通常はミュートスロットによって影響されない。短シャドウ領域内のMS120について、信号減衰は、中程であり、誘導されるマルチパス効果は、信号に完全な1チップ未満の遅延を引き起こし、信号の空間変動性は、高く、FLC値は、通常はミュートスロットによって影響されない。長シャドウ領域内のMS120について、信号減衰は、強く、誘導されるマルチパス効果は、信号に完全な1チップを超える遅延を引き起こし、信号の空間変動性は、低く、FLC値は、通常はミュートスロットによって影響されない。
【表1】
【0102】
[00118]ボディブロッケージがモバイルとセルアンテナとの間で発生する場合には、信号減衰が強くなる可能性があり、マルチパスが変化する可能性があり、空間変動性は、高く、ボディブロッケージが発生する場所に敏感である可能性がある。さらに、強度も、マルチパスマップおよび可視性マップ内のFLC値に時間変化する要因を追加し得る、所与のミュートスロット内にたまたま送信している最強の干渉するセル(たとえば、LTE PRSについて同一のPCI mod 6を有する)とモバイルとの間のボディブロッケージに依存し得る。デバイス方位、進み方、および/または姿勢が決定される情況では、各送信するアンテナへの推定された見通し線およびデバイスに対する相対的なありそうなユーザの身体のポジションなどの要因に基づいてボディブロッケージの尤度を予測することが、可能である可能性がある。次いで、これらの尤度は、受信されつつある信号の尤度を、したがってそのありそうな正確さを決定するのに使用され得る。
【0103】
[00119]MSが、1つまたは複数のマップレイヤからの情報と一緒に先験的ポジション推定値を使用する情況では、マルチパスマップと可視性マップとにおいて、FLC値の大きい変動性ならびにFLC値の時間依存性がある可能性がある。変動性は、先験的ポジション不確実性領域にわたるFLC値の分散に少なくとも部分的に依存する可能性がある。
【0104】
[00120]いくつかの実施形態では、他の様々な方法がマルチパスマップの異なるレイヤを区別するために使用され得る。たとえば、マップ全体が、相対信号強度もしくは絶対信号強度、減衰、デバイスタイプ、ボディブロッケージもしくは他の予測できないブロッケージ、ミュートパターンもしくはミュートスロット、および/または前述の文脈的手がかりなどのMS120の現在の/推定されたポジションもしくは環境に対する相対的な他の区別する要因のうちの1つまたは複数の関数として表され得る。一般に、開示される実施形態と一貫するマップは、MS120によって使用される任意の測位方法に関連して使用され得る。デバイスは、測定値または手がかりについて環境をスキャンし、それが利益になる可能性が高い時に限って関連するマップレイヤ情報を要求することを選択することができ、あるいは、現在の環境のあるレンジ内のすべての関連するマップレイヤをダウンロードすることを選択することができる。デバイスは、計画されたルートまたは予測されたルートに沿ったより粗な粒度のマップをダウンロードし、デバイスがより微細なマップレイヤから利益を得る可能性がより高い時に限ってより微細な粒度のマップ情報をダウンロードすることを選択することもできる。ダウンロードするプロセスは、所与の環境内での通信リソースの可用性を考慮に入れるように計画され得る。たとえば、デバイスは、より高いコストのリソースが必要になる可能性がある時よりも、より低いコストの通信リソースの付近にいる間により多くのマップデータをダウンロードすることを選択することができる。あるいは、デバイスは、そのデバイスがより低い通信リソース可用性を有するエリアに入る可能性が高い時に、より多くのマップデータをダウンロードすることを選択することができる。また、デバイスは、エリア内にたやすく使用可能な通信リソースがある場合に、悪いまたは高価な通信リソースを有する環境について、そうでない場合にダウンロードするはずのものより微細な粒度の情報をダウンロードすることができる。たとえば、ユーザは、そのユーザがモバイルデータサービスを有しない国の空港に到着した後に、あるルートを移動することを計画する場合がある。デバイスは、ユーザが可用性の高い通信カバレージエリアを去る前に、計画されたルートをカバーするのに必要なマップ情報をダウンロードすることができる。次いで、通信カバレージエリアは、可用性情報とコスト情報とを含む、本明細書で説明されるマップに対するさらなるレイヤとされ得る。
【0105】
[00121]観察された絶対信号強度、観察された相対信号強度、観察された長いマルチパス、観察された長いマルチパス、観察されたボディブロッケージ、見通し線の尤度、長いマルチパスの尤度、短いマルチパスの尤度、観察された可視性、関連するコスト情報を含み得る通信カバレージエリアなどの属性を有する複数のマップレイヤが、アシスタンスデータとしてMS120に供給され得る。いくつかの実施形態では、マップは、少なくとも1つのレイヤ上で、見通し線信号のタイミングに対する相対的な、期待される順方向リンクタイミング誤差のバイアスと広がりとを表すことができる。いくつかの実施形態では、マップレイヤのうちの1つまたは複数は、そのマップレイヤ内の情報に対応する空間的に変動する情報を保持することができる。たとえば、RSSIマップレイヤは、そのマップレイヤに関連するポジション粒度での空間的に変動するRSSI情報を提供することができる。一般に、本明細書で開示される技法は、空間的に変動するFLCマップおよび/またはマップレイヤに限定されるのではなく、他の信号特性を指定するのに、および/またはFLCマップレイヤの使用に関連して、使用され得る。さらに、他のレイヤのBSA情報は、複数のMS120による観察/測定に基づいて、情報をクラウドソーシングすることによっても入手され得る。
【0106】
[00122]いくつかの実施形態では、選択された獲得方法に基づいて、MS120は、ロケーションアシスタンスデータとして、関心を持たれている領域内の選択された送信機および/またはアンテナに関する関心を持たれている1つまたは複数のマップレイヤをネットワークエンティティに要求し、および/またはネットワークエンティティから受信することができる。さらに、MS120は、BSAデータなどの記憶されたデータとの測定値の集計のために、ネットワークエンティティに測定値フィードバックを提供することができる。
【0107】
[00123]より改良されたマップレイヤを選択すること、またはマップレイヤの混合を改良すること、より多くの情報がフィックスのために使用可能になるので。たとえば、ポジションと環境推定値とを改良する第1の反復の後で、デバイスが、所与の送信機への見通し線を有する可能性が90%あることが決定される場合がある。したがって、見通し線FLCマップ内の誤差の広がりは、期待される測定誤差を決定する時に、長いマルチパスマップまたは短いマルチパスマップの誤差の広がりより大きい重みを与えられる。さらなる実施形態では、期待されるLOS信号強度は、期待される信号強度を決定する時に、より大きい重みを与えられる。期待される測定誤差および期待される信号強度は、両方とも、所与の測定値を検索すべきか否かを決定するのに使用され得る。期待される測定誤差は、ロケーション決定プロセスへのありそうな寄与を決定するのに使用され得る。期待される信号強度は、測定値可用性を決定するのに、少なくとも部分的に使用され得る。さらに、フィックスと電力使用量と類似物とに関して、デバイスが推定された測定「コスト」を決定することが、適当である場合もあり、このコストは、期待される正確さ改善に関して期待される利益に対して重み付けされ得る。
【0108】
[00124]
図7は、接続を使用する、サーバ150からMS120へのアシスタンスデータの転送とMS120からサーバ150へのロケーション情報(たとえば、RSTD測定値)の転送とをサポートする基本的な手順の、ならびに、適用可能な場合に、データ転送全体の間に確立されたままになるMS120とサーバ150との間のロケーションセッションの、メッセージフローを示す。例のために、メッセージフローは、LPP/LPPe測位プロトコルメッセージとして説明されるが、望まれる場合に、他のタイプのメッセージが使用され得る(たとえば、ロケーションセッションのために使用されるプロトコルに従うLPPメッセージまたは他のメッセージ)ことを理解されたい。
【0109】
[00125]ステップ710では、MS120のLPP/LPPe/アシスタンスデータ能力がサーバ150に知られていない場合に、いくつかの実施形態で、サーバ150は、LPP/LPPe Request Capabilities(能力要求)メッセージをMS120に送ることができる。MS120のLPP/LPPe能力を要求するRequest Capabilitiesメッセージは、他のパラメータの中でも、MS120が処理できる可能性があるアシスタンスデータのタイプ/形に関する能力表示を含むことができる、ロケーションアシスタンスに関するMS能力の要求を含むことができる。たとえば、Request Capabilitiesメッセージは、MS120が、レイヤードマップアシスタンスデータ、空間的に変動するFLCマップ/モデル、その他などのロケーションアシスタンスデータを処理できるかどうかを決定するのに使用される。
【0110】
[00126]MS120は、メッセージフローのステップ720でサーバ150に送られるLPP/LPPe Provide Capabilities(能力提供)メッセージを用いて応答することができる。いくつかの場合に、Provide Capabilitiesメッセージは、ステップ710で送られるRequest Capabilitiesメッセージがない場合に、ステップ720で要求されずにMS120によって供給され得る。別の実施形態では、ステップ720のProvide Capabilitiesメッセージは、その代わりに、後にステップ740で送られるアシスタンスデータの要求に関連して、MS120によって送られ得る。いくつかの実施形態では、Provide Capabilitiesメッセージは、他のパラメータの中でも、レイヤードマップアシスタンスデータ、空間的に変動するFLCマップ/モデル、その他を処理する能力に関する能力表示を含む、MSロケーションアシスタンスデータ能力の表示を含むことができる。
【0111】
[00127]ステップ710と720とに類似するが、反対方向のメッセージ転送を伴うステップが、レイヤードマップアシスタンスデータ、空間的に変動するFLCマップ/モデル、その他に関する能力表示を含むロケーションアシスタンス能力のサポートに関するサーバ150のLPP/LPPe能力をMS120に転送するために、ステップ710と720との代わりにまたはステップ710と720とに加えて実行され得る。これらのステップは、
図7には示されておらず、使用される場合には、逆転されたLPPeモードを利用することができ、これによって、MS120は、サーバ150に能力を要求し、サーバ150から能力を受信することを可能にされる。
【0112】
[00128]このメッセージフローのステップ730では、サーバ150は、LPP/LPPe Request Location Information(ロケーション情報要求)メッセージ内で、MS120にロケーション情報を要求する。ロケーション情報の要求は、MS120によって実行されるRSTD/OTDOA測定および/または他の信号測定の要求を含むことができる。いくつかの実施形態では、要求される測定は、MS120の能力および/またはサーバ150がBSAデータを更新し、および/または増補するための情報に依存するものとされ得る。
【0113】
[00129]いくつかの実施形態では、MS120は、ステップ730で受信された要求を満足するためにアシスタンスデータを要求することができ、ステップ740で、アシスタンスデータのLPP/LPPe要求をサーバ150に送ることができる。いくつかの実施形態では、MS120は、PRSアシスタンス情報および/またはミュート情報のうちの1つまたは複数をさらに含むことができるレイヤードマップアシスタンスデータおよび/またはOTDOAアシスタンスデータを含むことができるロケーションアシスタンスデータなどの要求される特定のアシスタンスデータを指定することができる。いくつかの実施形態では、ステップ740は、発生しない可能性があり、サーバ150は、要求されずにロケーションアシスタンスデータをMS120に送ると決定することができる。いくつかの実施形態では、MS120は、ステップ740で、アシスタンスデータの要求と一緒に粗な推定されたロケーションを送ることができる。
【0114】
[00130]このメッセージフローのステップ750では、サーバ150は、MS120に転送すべきアシスタンスデータを入手することができる。ステップ740が実行された場合には、アシスタンスデータは、サーバ150から使用可能である可能性があるMS120によって要求されたアシスタンス情報のすべてを備えることができる。ステップ750で転送されるアシスタンスデータは、ロケーションアシスタンスデータ、レイヤードマップアシスタンスデータ、および/またはLPP/LPPeで定義されたOTDOAアシスタンスデータを含むことができ、他のロケーションアシスタンス情報を含むこともできる。いくつかの実施形態では、ステップ750でMS120に送られるアシスタンスデータは、サーバ150によって入手/決定され、および/またはMS120によって以前に送られた可能性があるMS120の粗な推定されたロケーションに基づくものとされ得る。
【0115】
[00131]MS120は、ステップ750で受信されたアシスタンスデータに基づいて、基準セルと複数の隣接セルとの間のRSTDなどの信号パラメータを測定するための信号獲得方法を選択することができる。いくつかの実施形態では、MS120は、RSTDを決定し、および/または上で説明された他の測定を行うために、アシスタンスデータ内に含まれる情報を利用することができる。
【0116】
[00132]MS120が、たとえばRSTD測定値など、ステップ23でサーバ150によって要求されたすべての測定値を決定した後に、MS120は、ステップ26で、LPP/LPPe Provide Location Information(ロケーション情報提供)メッセージの中の測定値をサーバ150に送ることができる。ステップ26のLPP/LPPe Provide Location Informationメッセージは、それに関してRSTDおよび/または他の測定値が提供されようとしている測定されたセル/送信機/アンテナのPhysical Cell Identifierなどの識別と一緒に、RSTD測定値を含むことができる。
【0117】
[00133]いくつかの実施形態では、サーバ150は、MS120のロケーションを計算するために、そこからMSが測定を実行したアンテナロケーションの情報ならびにBSタイミング情報と一緒に、受信された測定値を使用することができる。いくつかの実施形態では、MS120からの測定情報は、BSAおよび/または較正データベース内の情報とともに集計され、および/またはこれを増補するのに使用され得る。サーバ150は、たとえば、MS120の計算されたロケーションをLCSクライアント160に提供することもできる(
図2には図示せず)。
【0118】
[00134]いくつかの実施形態では、MS120は、MS120のロケーションを計算するために、そこからMSが測定を実行したアンテナロケーションの情報ならびにBSタイミング情報と一緒に、測定値を使用することができ、BSAおよび/または較正データベース内の情報とともにMS120から受信された測定値情報を集計し、および/またはこれを増補することができるサーバ150に、推定されたロケーションを報告することができる。いくつかの実施形態では、サーバ150は、MSロケーション情報をLCSクライアント160に提供することができる。
【0119】
[00135]
図8は、開示される実施形態と一貫する形でMS120からのクラウドソーシングされた測定値を使用してBSAを集計し、および/または増補するための例示的な方法800の流れ図を示す。いくつかの実施形態では、方法800は、1つまたは複数のサーバ150によって実行され得る。
【0120】
[00136]ステップ810では、MS120の推定されたポジションに基づいて、MS120の推定されたポジションに関するマップデータが、入手され得る。いくつかの実施形態では、マップデータは、増加するポジションの粒度のレイヤに関連付けられ得る空間的に変動するFLC値を備えることができる。いくつかの実施形態では、マップは、MS120の周囲のエリア内のアンテナの、絶対信号強度と、観察された相対信号強度と、観察された長いマルチパスと、観察された短いマルチパスと、観察されたボディブロッケージと、見通し線の尤度と、長いマルチパスの尤度と、短いマルチパスの尤度と、観察された可視性と、タイミング/ミュートパターン情報とに関する情報および/またはレイヤを備えることができる。いくつかの実施形態では、マップは、少なくとも1つのレイヤ上で、見通し線信号のタイミングに対する相対的な、期待される順方向リンクタイミング誤差のバイアスと広がりとを表すことができる。
【0121】
[00137]ステップ820では、いくつかの実施形態で、マップレイヤのうちの1つまたは複数が、MS120の能力および/またはMS120によって要求された情報および/またはサーバ150から使用可能な情報に部分的に基づいて、MS120に送られ得る。いくつかの実施形態では、マップレイヤは、空間的に変動するFLC値および/またはOTDOAアシスタンスデータを備えることができる。
【0122】
[00138]ステップ830では、MS120のロケーションに関する更新された測定値を受信することができる。たとえば、MS120は、ステップ820でサーバによって送られたアシスタンスデータに基づいて信号獲得方法を選択することができ、信号測定を実行することができる。さらに、MS120は、そのポジションとポジション不確実性とを入手するために、空間的に変動するFLCデータと、更新された信号測定値と、マップレイヤアシスタンスデータとを使用することができる。いくつかの実施形態では、更新された測定値、ポジション推定値、およびポジション不確実性は、ステップ830で受信され得る。
【0123】
[00139]ステップ840では、更新された測定値、ポジション推定値、およびポジション不確実性が、BSAデータを更新するのに使用される。いくつかの実施形態では、BSA内の情報は、MS120のポジション(およびポジション不確実性)と相関され得る。いくつかの実施形態では、ポジションとのMS120による測定セットの相関および集計は、ポジション不確実性に少なくとも部分的に基づいて、様々なレベルのポジション粒度で行われ得る。たとえば、ある測定ロケーションでのMS120による単一の測定セットは、微細な粒度(ポジション不確実性に基づいて決定され得る)からますますより粗なポジション粒度へのポジション粒度の階層に関連付けられ得る。いくつかの実施形態では、測定セットに関連するポジション(異なる粒度で指定され得る)の階層の各々は、別個のマップレイヤに対応することができる。
【0124】
[00140]
図9は、開示される実施形態と一貫する形で粒子フィルタを使用してMS120のポジションとポジション不確実性とを推定するための方法900の流れ図を示す。一般に、MS120またはネットワーク130上の別のPDEは、受信されたロケーションアシスタンス情報と測定値とに基づいてそのポジションを決定するのに、様々なベイズフィルタリング技法を使用することができる。たとえば、カルマンフィルタ、粒子フィルタ、および/または反復技法が、測定セットとロケーションアシスタンス情報とに基づいてMS120のポジションを決定するのに、MS120および/またはPDEによって使用され得る。粒子フィルタという用語は、モンテカルロベースの統計信号処理の再帰実施態様を指すのに使用される。
【0125】
[00141]いくつかの実施形態では、方法900は、MS120によって実行され得る。いくつかの実施形態では、MS120の推定されたポジションとポジション推定の不確実性とを含み得る方法900の結果は、BSAサーバを備えることができるサーバ150に送られ得る。いくつかの実施形態では、BSAサーバ150は、1つもしくは複数のマルチパスマップもしくは可視性マップを更新し、および/またはクラウドソーシングもされ得る他のデータとともにMS120によって供給された結果の情報を集計することができる。前記BSAサーバが、1つまたは複数のマップサーバと同一位置に配置され得ることに留意されたい。それぞれのマップレイヤのすべてが、好ましくは同一のまたはたやすく関連付け可能な座標系に含まれ、その整列の度合は、正しく注記され、マップとともに提供される。さらに、マップの精度の推定値(たとえば、他のマップ構成要素に対する相対的なローカルな正確さ)が、提供され得る。マップ方位の推定値および方位の正確さが、提供され得る。マップまたはWGS−84などのグローバル座標系のより上のより粗なレベルへのポジション登録の正確さの推定値も、提供され得る。そのような登録は、測量標識または他のたやすく可視のランドマークなどの既知のベンチマークロケーションに対して相対的に提供され得る。
【0126】
[00142]ステップ905では、測定セットが入手され得る。たとえば、一例では、測定セットは、MS120内のPDMまたはPEによって受信され得る。いくつかの実施形態では、測定セットは、MS120によって行われた測定に基づくものとされ得る。
【0127】
[00143]いくつかの実施形態では、ステップ910で、マップが、MS120の現在のまたは将来のロケーションを備えるエリアについて入手可能であるかどうかの決定が行われ得る。いくつかの実施形態では、MS120のロケーションは、初期ポジション推定値(たとえば、サービングセルidの重心)または最近の先験的ポジション推定値などに基づいて推定され得、マップ(たとえば、マルチパスマップ)が推定されたポジションについて入手可能であるかどうかの決定は、ポジション推定値に部分的に基づくものとされ得る。たとえば、MS120の初期ポジション推定値は、マルチパス/可視性マップがそのロケーションについてまたは計画されたもしくはありそうなルートに沿って入手可能であるかどうかを決定するのに使用され得る。いくつかの実施形態では、マップは、レイヤードマップの形をとることができる。
【0128】
[00144]マルチパス/可視性マップが使用可能である(ステップ920の「Yes)場合には、ステップ920で、粒子セットが展開され得、各粒子は、MS120の潜在的なまたはありそうなポジションに関する仮説を表す。粒子セットの展開は、最後のフィルタ更新以降に経過した時間の長さ、最後の既知の速さもしくは速度、または最後の既知の環境などの要因に関するものとされ得る。マルチパス/可視性マップがローカルに入手可能ではない(ステップ920の「No」)場合には、ステップ915で、マップが、ステップ320での粒子セットの展開の前に、獲得され得る(たとえば、ローカルストレージ、BSAサーバ、および/または別のネットワークエンティティから)。状態ベクトルの各サンプルは、粒子と呼ばれ、粒子フィルタは、測定セットに基づいて経時的なポジションなどの未知の変数を推定することによって、システムの状態を追跡する。たとえば、システムの状態は、MS120のポジション、速度、その他のうちの1つまたは複数を含むことができ、測定セットに基づいて推定され得る。いくつかの実施形態では、マップは、レイヤードマルチパスマップおよび/またはレイヤード可視性マップの形をとることができる。
【0129】
[00145]ステップ925では、測定値不確実性が、推定され得、各粒子に合わせて調整された較正が、粒子ポジションとその特定の地理的ロケーションのFLC情報とに少なくとも部分的に基づいて適用され得る。
【0130】
[00146]次に、ステップ930で、粒子尤度が推定され得る。たとえば、確率密度関数(pdf)が、特定のポジションで期待されるはずのものとの観察された測定値の一致に基づいて、粒子尤度を推定するのに使用され得る。この一致は、観察されたレンジ測定値および/もしくは信号強度から予測されたレンジ測定値および/もしくは信号強度を引いたものの比較の形とされ得、あるいは、文脈的手がかりなどの他の要因を考慮に入れることができる。たとえば、文脈的手がかりが、大量の雑音が期待されるはずの時に、ユーザが静かなロケーションにいるという事実を指す場合には、粒子尤度は、下げられ得る。
【0131】
[00147]ステップ935では、非常にありそうにない粒子が、たとえばその尤度をあるしきい尤度と比較することによって枝刈りされ得る。たとえば、MS120が明瞭な見通し線を有する都市部の道路を移動する時には、MSが、速度を落としたか上げた可能性があることがあり得る。交差点で曲がることも可能である。また、ユーザが、彼の車を駐車し、デバイスを低動的/歩行者モードにしたことが、可能である。そのようなモードでは、デバイスが、ビルディングに入るか、都市部の道路に沿って歩くことの尤度がある。これらの確率の各々は、追跡され得、所与の粒子の尤度は、それが過去の情報と現在受信されている/新しい情報とにどれほどよくあてはまるのかに基づいて割り当てられ得る。新しい情報がよくは一致しない場合には、粒子は、考慮から除去され得る。
【0132】
[00148]ステップ940では、ポジションおよび不確実性推定値が、報告され得る。いくつかの実施形態では、PDMまたはPEは、ポジションおよび不確実性推定値をMS120上の呼出し元アプリケーション(たとえば、ナビゲーションアプリケーション)に報告することができる。いくつかの実施形態では、測定セットならびに/またはポジションおよびポジション不確実性推定値は、MS120によって供給された測定値とポジションと不確実性推定値とを記憶された測定値とともに集計し、更新された集計されたデータに基づいて1つまたは複数のマップを更新することができる、BSAサーバなどのサーバにも報告され得る。
【0133】
[00149]
図10は、開示される実施形態と一貫する形で反復フィルタを使用してMS120のポジションとポジション不確実性とを推定するためのもう1つの方法1000の流れ図を示す。いくつかの実施形態では、方法1000は、MS120によって実行され得る。
【0134】
[00150]いくつかの実施形態では、MS120の推定されたポジションとポジション推定値不確実性とを含むことができる方法1000の結果は、BSAサーバとされ得るサーバ150に送られ得る。いくつかの実施形態では、BSAサーバは、1つもしくは複数のマルチパスマップもしくは可視性マップを更新し、クラウドソーシングされ得る他のデータとともにMS120によって供給された結果の情報を集計することができる。
【0135】
[00151]ステップ1005では、測定セットが受信され得る。たとえば、一例では、測定セットは、MS120内のPDMまたはPEによって受信され得る。いくつかの実施形態では、測定セットは、MS120によって行われた測定に基づくものとされ得る。
【0136】
[00152]いくつかの実施形態では、ステップ1010で、マップがMS120の現在のロケーションを備えるエリアについて入手可能であるかどうかの決定が、行われ得る。
【0137】
[00153]マルチパス/可視性マップが入手可能である(ステップ1020の「Yes)場合には、ステップ1025で、測定値不確実性が推定され得、較正が、マルチパス/可視性マップに基づいて適用され得る。マルチパス/可視性マップがローカルに入手可能ではない(ステップ1020の「No」)場合には、ステップ1015で、マップが獲得され得る(たとえば、ローカルストレージ、BSAサーバ、および/または別のネットワークエンティティから)。
【0138】
[00154]ステップ1025では、測定値不確実性が推定され得、各ポジション推定値に合わせて調整された較正が、適用され得る。調整するプロセスは、ポジション推定値とそれに関連する不確実性とに基づいて、デバイスが配置されている可能性があるエリア(または体積)にわたる較正値の単純平均または加重平均をとることを含むことができる。検討されるロケーションが現在のポジション推定値から遠くなる時に離れる確率分布関数に基づいて、より多くの重みが、デバイスがある可能性がより高いロケーションに与えられ得る。重みは、ユーザが所与のロケーションにいる尤度に少なくとも部分的に基づくものともされ得る。たとえば、超高層ビルは、未開発の隣接する砂漠エリアより高い、割り当てられた確率を有することができる。激しい交通を有する道路は、人道より高い尤度を与えられ得る。また、人道は、未開発の公園より高い尤度を与えられ得る。
【0139】
[00155]ステップ1030では、MS120のポジションが推定され、ステップ1035で、収束についてチェックされ得る。ポジションが収束した(ステップ1035の「Yes」)場合には、ステップ1040で、ポジションおよび不確実性推定値が、報告され得る。ポジションが収束していない(ステップ1035の「No」)場合には、現在推定されているポジションが、ステップ1035で別の反復を開始するのに使用される。たとえば、いくつかの実施形態では、収束は、結果の推定されたパラメータの変化をしきい値と比較することと、変化の量が定義された最小値に達したか反復の最大回数が発生した後に反復プロセスを終了することとに部分的に基づいて決定され得る。
【0140】
[00156]いくつかの実施形態では、PDMまたはPEは、ポジションおよび不確実性推定値をMS120上の呼出し元アプリケーション(たとえば、ナビゲーションアプリケーション)に報告することができる。いくつかの実施形態では、測定セットならびに/またはポジションおよびポジション不確実性推定値は、MS120によって供給された測定値とポジションと不確実性推定値とを記憶された測定値とともに集計し、1つまたは複数のマップを更新することができる、BSAサーバなどのサーバにも報告され得る。
【0141】
[00157]
図11は、ポジション決定をサポートすることを可能にされたMS120のある種の例示的な特徴を示す概略ブロック図を示す。いくつかの実施形態で、MS120は、開示される実施形態と一貫する形で空間的に変動するFLC値および/またはレイヤードマップに基づいてロケーションアシスタンス情報を使用するロケーション決定をサポートすることができる。MS120は、たとえば、1つまたは複数の接続1106(たとえば、バス、信号線、ファイバ、リンクなど)を用いて非一時的コンピュータ可読媒体1120およびメモリ1104に動作可能に結合され得る、1つまたは複数の処理ユニット1102、メモリ1104、トランシーバ1110(たとえば、ワイヤレスネットワークインターフェース)、ならびに(適用可能な場合に)SPS受信器1140を含むことができる。ある種の例の実施態様では、MS120のすべてまたは一部は、チップセットおよび/または類似物の形をとることができる。SPS受信器1140は、1つまたは複数のSPSリソースに関連する信号を受信することが可能であり得る。たとえば、トランシーバ1110は、1つまたは複数の種類のワイヤレス通信ネットワークにわたって1つまたは複数の信号を送信することが可能である送信機1112と、1つまたは複数の種類のワイヤレス通信ネットワークにわたって送信される1つまたは複数の信号を受信するための受信器1114とを含み得る。
【0142】
[00158]処理ユニット1102は、ハードウェアとファームウェアとソフトウェアとの組合せを使用して実装され得る。いくつかの実施形態では、処理ユニット1102は、空間的に変動するFLC値と、マルチパスマップアシスタンス情報、可視性マップアシスタンス情報、PRSアシスタンス情報を含むOTDOAアシスタンス情報などのレイヤードマップ情報とを含む受信されたロケーションアシスタンスデータを処理することができるMSロケーションアシスタンスデータモジュール316を含むことができる。さらに、いくつかの実施形態では、処理ユニット1102は、MS120のポジションとポジション不確実性推定値とを決定するために、独立でまたはロケーションアシスタンスデータに関連してのいずれかでMS120による測定値から導出された情報を使用することができるポジション決定モジュール(図示せず)をさらに備えることができる。たとえば、MSロケーションアシスタンスデータモジュール1116は、信号獲得/測定方法を選択するために処理ユニット1102によって処理され得るマルチパスマップアシスタンス情報および可視性マップアシスタンス情報、PRSタイミングパターンおよび/またはミュート情報などを備えるロケーションアシスタンス情報を処理することができる。いくつかの実施形態で、処理ユニット1102は、直接にまたは
図11に示された1つもしくは複数の他の機能ブロックに関連してのいずれかでアシスタンス情報を含む様々な他の受信されたLPP/LPPeメッセージを処理することができるものともされ得る。いくつかの実施形態で、処理ユニット1102は、MS120の動作に関係するデータ信号コンピューティング手順またはプロセスの少なくとも一部を実行するように構成可能な1つまたは複数の回路を表すことができる。
【0143】
[00159]いくつかの実施形態で、MS120は、内部または外部とされ得る1つまたは複数のMSアンテナ(図示せず)を含むことができる。MSアンテナは、トランシーバ1110および/またはSPS受信器1140によって処理される信号を送信し、および/または受信するのに使用され得る。いくつかの実施形態で、MSアンテナは、トランシーバ1110とSPS受信器1140とに結合され得る。いくつかの実施形態で、MS120によって受信された(送信された)信号の測定は、MSアンテナとトランシーバ1110との接続の点で実行され得る。たとえば、受信された(送信された)RF信号測定の基準の測定点は、受信器1114(送信機1112)の入力(出力)端子、およびMSアンテナの出力(入力)端子とされ得る。複数のMSアンテナまたはアンテナアレイを有するMS120では、アンテナコネクタは、複数のMSアンテナの集計出力(入力)を表す仮想点とみなされ得る。いくつかの実施形態で、MS120は、信号強度とTOA測定値とを含めて受信信号を測定することができ、生の測定値は、処理ユニット1102によって処理され得る。
【0144】
[00160]本明細書で説明される方法論は、応用例に依存して、様々な手段によって実施され得る。たとえば、これらの方法論は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはその任意の組合せで実施され得る。ハードウェア実装の場合、処理ユニット1102は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明した機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実装され得る。
【0145】
[00161]いくつかの実施形態で、処理ユニット1102は、環境光センサ、音響センサ、カメラおよび/またはイメージセンサ、慣性測定ユニット(IMU)その他など、様々なセンサを含むことができる1つまたは複数のセンサ(
図11には図示せず)から入力を受け取ることもできる。3軸加速度計、3軸ジャイロスコープ、および/または磁力計を備えることができるIMUは速度、方位、および/または他のポジション関連情報を処理ユニット1102に供給することができる。いくつかの実施形態で、IMUは、カメラによる各画像フレームの取込および/またはMS120によって行われる他の測定と同期して、測定された情報を出力することができる。いくつかの実施形態で、IMU 130の出力は、MS120のポジションと方位とを決定するために部分的にプロセッサ150によって使用され得る。
【0146】
[00162]ファームウェアおよび/またはソフトウェアの実施態様では、この方法論は、本明細書で説明される機能を実行するモジュール(たとえば、手続き、関数など)を用いて実施され得る。命令を有形に実施するすべての機械可読媒体が、本明細書で説明される方法論を実施する際に使用され得る。たとえば、ソフトウェアコードは、処理ユニット1102に接続され、これによって実行される非一時的コンピュータ可読媒体1120またはメモリ1104内に記憶され得る。メモリは、処理ユニット内または処理ユニットの外部で実施され得る。本明細書で使用される時に、「メモリ」という用語は、すべてのタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、または他のメモリを指し、メモリの特定のタイプ、メモリの個数、またはメモリがそれに記憶される媒体のタイプに限定されてはならない。
【0147】
[00163]ファームウェアおよび/またはソフトウェアで実施される場合に、機能は、媒体1120および/またはメモリ1104などの非一時的コンピュータ可読媒体上で1つまたは複数の命令またはプログラムコード1108として記憶され得る。例は、データ構造を符号化されたコンピュータ可読媒体と、コンピュータプログラム1108を符号化されたコンピュータ可読媒体とを含む。たとえば、その上に記憶されたプログラムコード1108を含む非一時的コンピュータ可読媒体は、開示される実施形態と一貫する形でロケーションアシスタンス情報を使用するAFLT/ハイブリッドAFLT/RSTD/OTDOA測定をサポートするプログラムコード1108を含むことができる。非一時的コンピュータ可読媒体1120は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の使用可能な媒体とされ得る。限定ではなく例として、そのような非一時的コンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM(登録商標)、CD−ROMもしくは他の光ディスク(disk)ストレージ、磁気ディスク(disk)ストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形で所望のプログラムコード1108を記憶するのに使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る任意の他の媒体を備えることができ、ディスク(diskおよびdisc)は、本明細書で使用される時に、コンパクトディスク(disc)(CD)と、レーザーディスク(登録商標)(disc)と、光ディスク(disc)と、デジタル多用途ディスク(disc)(DVD)と、フロッピー(登録商標)ディスク(disk)と、ブルーレイ(登録商標)ディスク(disc)とを含み、diskは、通常はデータを磁気的に再生し、discは、レーザーを用いてデータを光学的に再生する。上記の組合せも、コンピュータ可読媒体の範囲内に含まれなければならない。
【0148】
[00164]コンピュータ可読媒体1120上のストレージに加えて、命令および/またはデータは、通信装置内に含まれる伝送媒体上の信号として供給され得る。たとえば、通信装置は、命令とデータとを示す信号を有するトランシーバ1110を含むことができる。命令およびデータは、1つまたは複数のプロセッサに、特許請求の範囲で概要を示される機能を実施させるように構成される。すなわち、通信装置は、開示した機能を実行するための情報を示す信号をもつ伝送媒体を含む。
【0149】
[00165]メモリ1104は、任意のデータストレージ機構を表すことができる。メモリ1104は、たとえば、一次メモリおよび/または二次メモリを含むことができる。一次メモリは、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取専用メモリなどを含むことができる。この例では処理ユニット1102とは別々であるものとして図示されるが、一次メモリのすべてまたは一部が、処理ユニット1102内で提供され、または他の形で処理ユニット1102と同一位置に配置され/これに結合され得ることを理解されたい。二次メモリは、たとえば、一次メモリと同一のもしくは類似するタイプのメモリおよび/または、たとえば、ディスク(disk)ドライブ、光ディスク(disc)ドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブ、その他など、1つもしくは複数のデータストレージデバイスもしくはデータストレージシステムを含むことができる。
【0150】
[00166]いくつかの実装形態では、二次メモリは、非一時的コンピュータ可読媒体1120を動作可能に受容するか、または場合によってはそれに結合するように構成され得る。したがって、いくつかの例示的な実装形態では、本明細書で提示する方法および/または装置は、少なくとも1つの処理ユニット1102によって実行されると、本明細書で説明する例示的な動作の全部または一部分を実行することが動作上可能になり得る、その上に記憶されたコンピュータ実施可能命令1108を含むことができる、コンピュータ可読媒体1120の形態を全体的にまたは一部とることができる。コンピュータ可読媒体1120は、メモリ1104の一部とされ得る。
【0151】
[00167]ここで
図12を参照すると、
図12は、ポジション決定とクラウドソーシングされる順方向リンク較正とをサポートすることを可能にされたサポートすることを可能にされたサーバ150を示す概略ブロック図である。いくつかの実施形態では、サーバ150は、開示される実施形態と一貫する形で空間的に変動するFLC値および/またはレイヤードマップに基づいてロケーションアシスタンス情報を提供することによってロケーション決定をサポートすることができる。さらに、いくつかの実施形態で、サーバ150は、開示される実施形態と一貫する形で1つまたは複数のMS120によって報告される測定値と情報とに基づいてBSAおよび/または構成データベースを更新することができる。いくつかの実施形態で、サーバ150は、たとえば、1つまたは複数の接続1256(たとえば、バス、信号線、ファイバ、リンクなど)を用いて動作可能に結合され得る、1つまたは複数の処理ユニット1252、メモリ1254、ストレージ1260、および(適用可能な場合に)通信インターフェース1290(たとえば、有線またはワイヤレスのネットワークインターフェース)を含むことができる。ある種の例の実施態様では、サーバ150のいくつかの部分が、チップセットおよび/または類似物の形をとることができる。
【0152】
[00168]通信インターフェース1290は、有線の送信および/または受信をサポートし、望まれる場合に、さらにまたはその代わりに、1つまたは複数のタイプのワイヤレス通信ネットワークを介する1つまたは複数の信号の送信と受信とをサポートすることができる、様々な有線接続とワイヤレス接続とを含むことができる。通信インターフェース1290は、様々な他のコンピュータおよび周辺機器との通信のためのインターフェースをも含むことができる。たとえば、一実施形態で、通信インターフェース1290は、ネットワークインターフェースカード、入出力カード、チップ、および/またはサーバ150によって実行される通信機能のうちの1つまたは複数を実施するASICを備えることができる。いくつかの実施形態で、通信インターフェース1290は、PCI、構成されたPRS情報、および/またはネットワーク内の基地局によって使用されるタイミング情報などの様々なネットワーク構成関連情報を入手するために、ネットワーク130とインターフェースすることもできる。たとえば、通信インターフェース1290は、PCI、構成されたPRS、タイミング、および/またはネットワーク130内の基地局からの他の情報を入手するために、3GPP TS 36.455で定義されたLPP annex(LPPa)プロトコルまたはこのプロトコルの変形を利用することができる。処理ユニット1252は、開示される実施形態と一貫する形でロケーションアシスタンスデータを生成するために、受信された情報の一部またはすべてを使用することができる。
【0153】
[00169]処理ユニット1252は、ハードウェアとファームウェアとソフトウェアとの組合せを使用して実施され得る。いくつかの実施形態で、処理ユニット1252は、移動局120への送信のために、マルチパス情報、可視性情報、空間的に変動するFLCデータ、PRSタイミング、およびミュートアシスタンス情報などとともにレイヤードマップを含むロケーションアシスタンス情報を生成することができるサーバロケーションアシスタンスデータモジュール1266を含むことができる。たとえば、サーバPRSアシスタンスデータモジュール1266は、ロケーションアシスタンス情報を生成し、および/またはフォーマットすることができる。いくつかの実施形態で、サーバロケーションアシスタンスデータモジュール1266は、移動局120への送信のためにロケーションアシスタンス情報を生成することもできる。処理ユニット1252は、直接にまたは
図12に示された1つまたは複数の他の機能ブロックに関連してのいずれかで様々な他のLPP/LPPeアシスタンス情報を処理できるものともされ得る。いくつかの実施形態で、処理ユニット1252は、Long Term Evolution(LTE)Positioning Protocol(LPP)メッセージまたはLPP extensions(LPPe)メッセージとしてロケーションアシスタンス情報を生成することができる。
【0154】
[00170]さらに、いくつかの実施形態では、処理ユニット1252は、MS120のポジションとポジション不確実性推定値とを決定するためにMS120による測定値から入手された情報を使用することができるポジション決定モジュール(図示せず)をさらに備えることができる。
【0155】
[00171]いくつかの実施形態では、処理ユニット1252は、MS120による測定値を対応するポジション推定値とポジション不確実性推定値とに相関させ、1つまたは複数のBSAおよび/または較正データベースを更新することができるBSA更新モジュール1268をも備えることができる。たとえば、MS120から受信された測定値について、BSA更新モジュール1268は、測定値に関連するポジション推定値および/またはポジション不確実性推定値に基づいて、記憶されたBSAデータとともに受信された測定値情報を集計することができる。ポジション推定値およびポジション不確実性推定値は、MS120によって決定され、MS120から受信されるか、サーバ150によって(たとえば、サーバ150上のPDM似よって)決定されるか、別のネットワークエンティティによって決定されるかのいずれかとされ得る。
【0156】
[00172]いくつかの実施形態で、処理ユニット1252は、サーバ150の動作に関係するデータ信号コンピューティング手順またはプロセスの少なくとも一部を実行するように構成可能な1つまたは複数の回路を表すことができる。
【0157】
[00173]
図13は、開示される実施形態と一貫する形でMSからのクラウドソーシングされた測定値を使用してBSAを集計し、および/または増補するための例示的な方法1300の流れ図を示す。いくつかの実施形態で、方法1300は、サーバ150によって実行され得る。
【0158】
[00174]ステップ1305で開始した後に、ステップ1310では、第1の複数の移動局(MS)からのアンテナの複数の測定セットが、受信され得、各測定セットは、対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに関連付けられる。いくつかの実施形態では、各測定セットに対応する測定ロケーション推定値および測定ロケーション不確実性推定値は、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)信号測定値および/またはハイブリッド測定値のうちの1つまたは複数によって入手され得、ハイブリッド測定値は、GNSS測定値と地上信号測定値もしくはセンサベースの測定値のうちの1つもしくは複数との組合せに基づく。
【0159】
[00175]次に、ステップ1320では、アンテナの記憶された基地局アルマナック(BSA)データが、複数の測定セットのサブセット内の各測定セットに関連する対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに少なくとも部分的に基づいて、アンテナの記憶されたBSAデータとともにそのサブセットを集計することによって、更新され得る。いくつかの実施形態では、アンテナの記憶されたBSAデータとともに複数の測定セットのサブセットを集計することは、測定セットに関連する測定ロケーション不確実性推定値がしきい値未満である場合に、サブセットの一部として複数の測定セット内の測定セットを選択することと、BSAデータ内のロケーションへの、測定セットに対応する測定ロケーションの近接に少なくとも部分的に基づいて、サブセット内の各測定セットとBSAデータ内のロケーションとの間の対応を確立することと、BSAデータ内の対応するロケーションの記憶されたBSAデータとともにサブセット内の各測定セットを集計することとを備えることができる。
【0160】
[00176]ステップ1330では、複数のマップレイヤを備える少なくとも1つのマップが、入手され得、各マップレイヤは、BSA内のロケーションを、更新されたBSAデータから導出されたアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、ここにおいて、各空間的に変動するFLC値は、更新されたBSAデータ内の対応するロケーションに関連付けられる。次いで、別の反復が、ステップ1310で開始され得る。いくつかの実施形態では、空間的に変動するFLC値は、入力較正データと関連する係数との曲線あてはめ、またはグリッド符号化もしくは円筒調和係数のうちの少なくとも1つに基づいて符号化され得る。いくつかの実施形態では、複数のマップレイヤのサブセットは、マップレイヤの階層を形成することができ、ここにおいて、階層内の各マップレイヤは、対応するポジション粒度を有し、そのマップレイヤに対応するポジション粒度でのBSA内のロケーションに、アンテナの空間的に変動するFLC値を関連付ける。いくつかの実施形態では、ステップ1330で入手される複数のマップレイヤのサブセットは、アシスタンスデータとして第2の複数の移動局に供給され得る。
【0161】
[00177]いくつかの実施形態では、複数のマップレイヤは、受信信号強度をマップロケーションに相関させる受信信号強度マップレイヤ、または、信号対雑音比(SNR)をマップロケーションに相関させるSNRマップレイヤ、または、見通し線(LOS)条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示すLOSマップレイヤ、または、NLOS条件もしくはボディブロックド条件が1つまたは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示す非見通し線マップレイヤのうちの少なくとも1つを備える。
【0162】
[00178]いくつかの実施形態では、複数のマップレイヤは、BSA内のロケーションについてアンテナのマルチパスの範囲の表示を提供するために、少なくとも1つのマルチパスレイヤを備えることができる。さらに、少なくとも1つのマルチパスレイヤは、除外ゾーン、マルチパスの大きさの表示、および/または長シャドウ領域内のアンテナの信号減衰レベルを備える、アンテナの長シャドウ領域を示すための長シャドウレイヤ、または、短シャドウ領域内のアンテナ信号のタイミング粒度情報を含む、アンテナの短シャドウ領域を示すための短シャドウレイヤ、または、アンテナの少なくとも1つのカバレージエリア内の一意の送信パターンを示すための送信するパターンレイヤのうちの少なくとも1つを備えることができる。
【0163】
[00179]
図14は、開示される実施形態と一貫する形でMSからクラウドソーシングされた測定値を入手するための例示的な方法1400の流れ図を示す。いくつかの実施形態では、方法1400は、MS120によって実行され得る。
【0164】
[00180]ステップ1405で開始した後に、ステップ1410では、複数のマップレイヤを有するマップを備えるロケーションアシスタンスデータが、MSによって入手され得、ここにおいて、各マップレイヤは、基地局アルマナック(BSA)内のロケーションをアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付ける。いくつかの実施形態では、ロケーションアシスタンスデータは、MSのポジションのロケーション推定値とロケーション不確実性推定値とに基づいて、少なくとも1つのマップレイヤをネットワークエンティティに要求することによって入手され得る。
【0165】
[00181]次に、ステップ1420では、ロケーションアシスタンスデータに基づいて、アンテナの信号測定値を備える測定セットを入手するために、測定が実行され得、ここにおいて、ロケーションアシスタンスデータ内の少なくとも1つの空間的に変動するFLC値を備える較正が、測定セット内の少なくとも1つの測定値に適用される。いくつかの実施形態では、測定セットを入手するために測定を実行することは、少なくとも1つのマップレイヤ内で指定される期待される正確さとMSの先験的ロケーション推定値とに基づいて信号獲得方法を選択することを備えることができる。いくつかの実施形態では、MSの先験的ロケーション推定値は、MSの最近のロケーション、または、アンテナの受信信号強度情報を備える、BSA内のアンテナの境界を示すカバレージエリア情報、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)ポジションフィックス、または、GNSS測位ソースと地上送信機もしくはセンサのうちの1つもしくは複数を備える非GNSS測位ソースとの組合せから入手されたハイブリッドポジションフィックス、または、MSの以前に計算されたロケーションのうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて決定され得る。
【0166】
[00182]ステップ1430では、測定セットが、BSAサーバに送られ得、別の反復が、ステップ1410で開始され得る。いくつかの実施形態では、この方法は、測定セットに較正を適用することによって、MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算することをさらに備えることができ、ここにおいて、較正に使用される少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、先験的ポジション推定値のFLC値に対応する。さらに、いくつかの実施形態では、MSは、MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とに基づいて、ロケーションアシスタンスデータとして少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求することができ、追加のマップレイヤは、改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とに対応する粒度で情報を提供することができる。
【0167】
[00183]本明細書で開示される実施形態は、第1の複数の移動局(MS)からアンテナの複数の測定セットを受信することと、ここにおいて、各測定セットは、対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに関連し、サブセット内の各測定セットに関連する対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに少なくとも部分的に基づいて、アンテナの記憶されたBSAデータとともに複数の測定セットのサブセットを集計することによって、アンテナの記憶された基地局アルマナック(BSA)データを更新することと、複数のマップレイヤを備える少なくとも1つのマップを入手することと、各マップレイヤは、BSA内のロケーションを、更新されたBSAデータから導出されたアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、ここにおいて、各空間的に変動するFLC値は、更新されたBSAデータ内の対応するロケーションに関連付けられる、を備える方法に関する。いくつかの実施形態では、この方法は、複数のマップレイヤのサブセットをアシスタンスデータとして第2の複数の移動局に提供することをさらに備えることができる。いくつかの実施形態では、各測定セットに対応する測定ロケーションおよび測定ロケーション不確実性推定値は、グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)信号測定値またはGNSS測定値と地上信号測定値もしくはセンサベースの測定値のうちの1つもしくは複数との組合せに基づくハイブリッド測定値のうちの1つまたは複数によって入手され得る。
【0168】
[00184]いくつかの実施形態では、複数のマップレイヤのサブセットは、マップレイヤの階層を形成することができ、ここにおいて、階層内の各マップレイヤは、対応するポジション粒度を有し、そのマップレイヤに対応するポジション粒度でのBSA内のロケーションに、アンテナの空間的に変動するFLC値を関連付ける。さらに、複数のマップレイヤは、受信信号強度をマップロケーションに相関させる受信信号強度マップレイヤ、信号対雑音比(SNR)をマップロケーションに相関させるSNRマップレイヤ、見通し線(LOS)条件の可能性が1つまたは複数のアンテナに関して高いマップロケーションを示す見通し線(LOS)マップレイヤ、または、NLOS条件もしくはボディブロックド条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示す非見通し線マップレイヤのうちの少なくとも1つを備えることができる。さらに、複数のマップレイヤは、BSA内のロケーションに関するアンテナのマルチパスの範囲の表示を提供するための少なくとも1つのマルチパスレイヤを備えることができ、ここにおいて、少なくとも1つのマルチパスレイヤは、除外ゾーン、マルチパスの大きさの表示、および/もしくは長シャドウ領域内のアンテナの信号減衰レベルを備える、アンテナの長シャドウ領域を示すための長シャドウレイヤ、または短シャドウ領域内のアンテナ信号のタイミング粒度情報を備える、アンテナの短シャドウ領域を示すための短シャドウレイヤ、またはアンテナの少なくとも1つのカバレージエリア内の一意の送信パターンを示すための送信するパターンレイヤのうちの少なくとも1つをさらに備える。
【0169】
[00185]上記方法のいくつかの実施形態では、アンテナの記憶されたBSAデータとともに複数の測定セットのサブセットを集計することは、測定セットに関連する測定ロケーション不確実性推定値がしきい値未満である場合に、サブセットの一部として複数の測定セット内の測定セットを選択することと、BSAデータ内のロケーションへの、測定セットに対応する測定ロケーションの近接に少なくとも部分的に基づいて、サブセット内の各測定セットとBSAデータ内のロケーションとの間の対応を確立することと、BSAデータ内の対応するロケーションの記憶されたBSAデータとともにサブセット内の各測定セットを集計することとを備えることができる。
【0170】
[00186]いくつかの実施形態では、空間的に変動するFLC値は、入力較正データと関連する係数との曲線あてはめ、またはグリッド符号化もしくは円筒調和係数のうちの少なくとも1つに基づいて符号化され得る。
【0171】
[00187]開示される実施形態は、メモリと、メモリは、アンテナの基地局アルマナック(BSA)データを記憶するための、通信インターフェースと、通信インターフェースは、第1の複数の移動局からアンテナの複数の測定セットを受信し、ここにおいて、各測定セットは、対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに関連付けられ、メモリと通信インターフェースとに結合されたプロセッサと、ここにおいて、プロセッサは、受信された複数の測定セットのサブセット内の各測定セットに関連する対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに少なくとも部分的に基づいて、アンテナの以前に記憶された基地局アルマナック(BSA)データとともにサブセットを集計することによって、メモリ内のアンテナのBSAを更新し、複数のマップレイヤを備える少なくとも1つのマップを入手し、各マップレイヤは、BSA内のロケーションを、更新されたBSAデータから導出されたアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、ここにおいて、各空間的に変動するFLC値は、更新されたBSAデータ内の対応するロケーションに関連付けられるように構成される、を備えるサーバにも関する。いくつかの実施形態では、プロセッサは、複数のマップレイヤのサブセットをアシスタンスデータとして第2の複数の移動局に提供するようにさらに構成され得る。
【0172】
[00188]いくつかの実施形態では、アンテナの記憶されたBSAデータとともに複数の測定セットのサブセットを集計することは、測定セットに関連する測定ロケーション不確実性推定値がしきい値未満である場合に、サブセットの一部として複数の測定セット内の測定セットを選択することと、BSAデータ内のロケーションへの、測定セットに対応する測定ロケーションの近接に少なくとも部分的に基づいて、サブセット内の各測定セットとBSAデータ内のロケーションとの間の対応を確立することと、BSAデータ内の対応するロケーションの記憶されたBSAデータとともに各測定セットを集計することとを備えることができる。いくつかの実施形態では、複数のマップレイヤのサブセットは、マップレイヤの階層を形成することができ、ここにおいて、各マップレイヤは、対応するポジション粒度を有し、そのマップレイヤに対応するポジション粒度でのBSA内のロケーションに、アンテナの空間的に変動するFLC値を関連付ける。
【0173】
[00189]開示される実施形態は、アンテナの基地局アルマナック(BSA)を記憶するための記憶手段と、第1の複数の移動局(MS)からアンテナの複数の測定セットを受信するための手段を備える通信インターフェース手段と、ここにおいて、各測定セットは、対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに関連付けられ、アンテナの記憶されたBSAデータを更新するための手段と、更新するための手段は、受信された複数の測定セットのサブセット内の各測定セットに関連する対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに少なくとも部分的に基づいて、アンテナの記憶された基地局アルマナック(BSA)データとともにサブセットを集計するための手段をさらに備え、更新されたBSAデータから導出されたアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値を入手するための手段と、ここにおいて、各空間的に変動するFLC値は、BSAデータ内の対応するロケーションに関連付けられる、を備えるサーバにも関する。いくつかの実施形態では、通信インターフェースは、複数のマップレイヤのサブセットをアシスタンスデータとして第2の複数の移動局にさらに提供することができる。
【0174】
[00190]いくつかの実施形態では、アンテナの記憶されたBSAデータとともに複数の測定セットのサブセットを集計するための手段は、測定セットに関連する測定ロケーション不確実性推定値がしきい値未満である場合に、サブセットの一部として複数の測定セット内の測定セットを選択するための手段と、BSAデータ内のロケーションへの、測定セットに対応する測定ロケーションの近接に少なくとも部分的に基づいて、サブセット内の各測定セットとBSAデータ内のロケーションとの間の対応を確立するための手段と、BSAデータ内の対応するロケーションの記憶されたBSAデータとともに各測定セットを集計するための手段とをさらに備える。
【0175】
[00191]さらに、開示される実施形態は、プロセッサによって実行される時に、第1の複数の移動局(MS)からアンテナの複数の測定セットを受信することと、ここにおいて、各測定セットは、対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに関連し、サブセット内の各測定セットに関連する対応する測定ロケーション推定値と測定ロケーション不確実性推定値とに少なくとも部分的に基づいて、アンテナの記憶されたBSAデータとともに複数の測定セットのサブセットを集計することによって、アンテナの記憶された基地局アルマナック(BSA)データを更新することと、複数のマップレイヤを備える少なくとも1つのマップを入手することと、各マップレイヤは、BSA内のロケーションを、更新されたBSAデータから導出されたアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、ここにおいて、各空間的に変動するFLC値は、更新されたBSAデータ内の対応するロケーションに関連付けられる、を備える方法内のステップを実行する命令を備えるコンピュータ可読媒体にも関する。いくつかの実施形態では、このコンピュータ可読媒体は、複数のマップレイヤのサブセットをアシスタンスデータとして第2の複数の移動局に提供することをさらに備えることができる。
【0176】
[00192]いくつかの実施形態では、このコンピュータ可読媒体は、アンテナの記憶されたBSAデータとともに複数の測定セットのサブセットを集計するための命令をさらに備えることができるは、測定セットに関連する測定ロケーション不確実性推定値がしきい値未満である場合に、サブセットの一部として複数の測定セット内の測定セットを選択することと、BSAデータ内のロケーションへの、測定セットに対応する測定ロケーションの近接に少なくとも部分的に基づいて、サブセット内の各測定セットとBSAデータ内のロケーションとの間の対応を確立することと、BSAデータ内の対応するロケーションの記憶されたBSAデータとともにサブセット内の各測定セットを集計することとを備えることができる。
【0177】
[00193]フローチャートおよびメッセージフローにおける本明細書で説明する方法は、適用例に応じて様々な手段によって実装できる。たとえば、これらの方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの任意の組合せで実装できる。ハードウェア実装の場合、処理ユニット1252は、1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明した機能を実行するように設計された他の電子ユニット、またはそれらの組合せの中で実装され得る。
【0178】
[00194]本開示は、教育的目的のために特定の実施形態に関連して示されるが、本開示は、これに限定されない。様々な適合および変更が、範囲から逸脱せずに行われ得る。したがって、添付の特許請求の趣旨および範囲は、前述の説明に限定されてはならない。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
複数のマップレイヤを有するマップを備えるロケーションアシスタンスデータを入手することと、ここにおいて、各マップレイヤは、基地局アルマナック(BSA)内のロケーションをアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、
前記ロケーションアシスタンスデータに基づいて、前記アンテナの信号測定値を備える測定セットを入手するために測定を実行することと、ここにおいて、前記ロケーションアシスタンスデータ内の少なくとも1つの空間的に変動するFLC値を備える較正は、前記測定セット内の少なくとも1つの測定値に適用され、
前記測定セットをBSAサーバに送ることと
を備える、移動局(MS)上の方法。
[C2]
ロケーションアシスタンスデータを入手することは、
前記MSのポジションのロケーション推定値とロケーション不確実性推定値とに基づいて、ネットワークエンティティに少なくとも1つのマップレイヤを要求すること
を備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記測定セットを入手するために測定を実行することは、前記少なくとも1つのマップレイヤ内で指定される期待される正確さと前記MSの先験的ロケーション推定値とに基づいて信号獲得方法を選択することを備える、C1に記載の方法。
[C4]
前記MSの前記先験的ロケーション推定値は、
前記MSの最近のロケーション、または、
前記BSA内の前記アンテナの境界を示すカバレージエリア情報、前記境界を示すカバレージエリア情報は、前記アンテナの受信信号強度情報を備え、
グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)ポジションフィックス、または、
GNSS測位ソースと非GNSS測位ソースとの組合せから入手されたハイブリッドポジションフィックス、前記非GNSSソースは、地上送信機またはセンサのうちの1つまたは複数を備え、または
前記MSの以前に計算されたロケーション
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて決定される、C3に記載の方法。
[C5]
前記較正を前記測定セットに適用することによって前記MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算すること、ここにおいて、前記較正に使用される前記少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、前記先験的ポジション推定値のFLC値に対応する
をさらに備える、C3に記載の方法。
[C6]
前記MSの前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに基づいて、ロケーションアシスタンスデータとして少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求すること
をさらに備える、C5に記載の方法。
[C7]
前記追加のマップレイヤは、前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに対応する粒度で情報を提供する
C6に記載の方法。
[C8]
前記複数のマップレイヤは、
受信信号強度マップレイヤ、受信信号強度レイヤは、受信信号強度をマップロケーションに相関させ、または、
信号対雑音比(SNR)マップレイヤ、前記SNRマップレイヤは、SNRをマップロケーションに相関させ、または、
見通し線(LOS)マップレイヤ、前記LOSマップレイヤは、LOS条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示し、
非見通し線マップレイヤ、NLOSマップレイヤは、NLOS条件もしくはボディブロックド条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示し。
マルチパスマップレイヤ、前記マルチパスマップレイヤは、前記BSA内のロケーションに関する前記アンテナのマルチパスの範囲の表示をさらに提供し、または
受信信号強度レイヤ、前記受信信号強度レイヤは、前記BSA内のロケーションに関する前記アンテナの期待される絶対受信信号強度の表示をさらに提供する
のうちの少なくとも1つを備える、C1に記載の方法。
[C9]
前記複数のマップレイヤは、前記BSA内のロケーションに関する前記アンテナのマルチパスの範囲の表示を提供するために少なくとも1つのマルチパスレイヤを備え、ここにおいて、前記少なくとも1つのマルチパスレイヤは、
前記アンテナの長シャドウ領域を示すための長シャドウレイヤ、前記長シャドウレイヤは、除外ゾーン、マルチパスの大きさの表示、および/もしくは前記長シャドウ領域内の前記アンテナの信号減衰レベルをさらに備え、または、
前記アンテナの短シャドウ領域を示すための短シャドウレイヤ、前記短シャドウレイヤは、前記短シャドウ領域内のアンテナ信号のタイミング粒度情報をさらに備え、または
前記アンテナの少なくとも1つのカバレージエリア内の一意の送信パターンを示すための送信するパターンレイヤ
のうちの少なくとも1つを備える、C1に記載の方法。
[C10]
プロセッサと、ここにおいて、前記プロセッサは、
複数のマップレイヤを有するマップを備えるロケーションアシスタンスデータを入手し、ここにおいて、各マップレイヤは、基地局アルマナック(BSA)内のロケーションをアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、
前記ロケーションアシスタンスデータに基づいて、前記アンテナの信号測定値を備える測定セットを入手するために測定を実行し、ここにおいて、前記ロケーションアシスタンスデータ内の少なくとも1つの空間的に変動するFLC値を備える較正は、前記測定セット内の少なくとも1つの測定値に適用される
ように構成され、
前記プロセッサに結合されたトランシーバと、前記トランシーバは、前記測定セットをBSAサーバに送るためのものである
を備える移動局(MS)。
[C11]
少なくとも1つのマップレイヤを有する前記マップを備えるロケーションアシスタンスデータを入手することを入手するために、前記プロセッサは、
前記MSの測定ポジションのロケーション推定値とロケーション不確実性推定値とに基づいて、ネットワークエンティティに少なくとも1つのマップレイヤを要求する
ように構成される、C10に記載のMS。
[C12]
前記測定セットを入手するために測定を実行するために、前記プロセッサは、
前記少なくとも1つのマップレイヤ内で指定される期待される正確さと前記MSの先験的ロケーション推定値とに基づいて信号獲得方法を選択する
ように構成される、C10に記載のMS。
[C13]
前記MSの前記先験的ロケーション推定値は、
前記MSの最近のロケーション、または、
前記BSA内の前記アンテナの境界を示すカバレージエリア情報、前記境界を示すカバレージエリア情報は、前記アンテナの受信信号強度情報を備え、
グローバルナビゲーションサテライトシステム(GNSS)ポジションフィックス、または、
GNSS測位ソースと非GNSS測位ソースとの組合せから入手されたハイブリッドポジションフィックス、前記非GNSSソースは、地上送信機またはセンサのうちの1つまたは複数を備え、または
前記MSの以前に計算されたロケーション
のうちの少なくとも1つに少なくとも部分的に基づいて決定される、C12に記載のMS。
[C14]
前記プロセッサは、
前記較正を前記測定セットに適用することによって前記MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算する、ここにおいて、前記較正に使用される前記少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、前記先験的ポジション推定値のFLC値に対応する
ようにさらに構成される、C12に記載のMS。
[C15]
前記プロセッサは、
前記MSの前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに基づいて、ロケーションアシスタンスデータとして少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求する
ようにさらに構成される、C14に記載のMS。
[C16]
前記追加のマップレイヤは、前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに対応する粒度で情報を提供する、C15に記載のMS。
[C17]
前記複数のマップレイヤは、
受信信号強度マップレイヤ、受信信号強度レイヤは、受信信号強度をマップロケーションに相関させ、
信号対雑音比(SNR)マップレイヤ、前記SNRマップレイヤは、SNRをマップロケーションに相関させ、または、
見通し線(LOS)マップレイヤ、前記LOSマップレイヤは、LOS条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示し、または、
非見通し線マップレイヤ、NLOSマップレイヤは、NLOS条件もしくはボディブロックド条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示す
のうちの少なくとも1つを備える、C10に記載のMS。
[C18]
前記複数のマップレイヤは、前記BSA内のロケーションに関する前記アンテナのマルチパスの範囲の表示を提供するために少なくとも1つのマルチパスレイヤを備え、ここにおいて、前記少なくとも1つのマルチパスレイヤは、
前記アンテナの長シャドウ領域を示すための長シャドウレイヤ、前記長シャドウレイヤは、除外ゾーン、マルチパスの大きさの表示、および/もしくは前記長シャドウ領域内の前記アンテナの信号減衰レベルを備え、または、
前記アンテナの短シャドウ領域を示すための短シャドウレイヤ、前記短シャドウレイヤは、前記短シャドウ領域内のアンテナ信号のタイミング粒度情報を備え、または
前記アンテナの少なくとも1つのカバレージエリア内の一意の送信パターンを示すための送信するパターンレイヤ
のうちの少なくとも1つを備える、C10に記載のMS。
[C19]
複数のマップレイヤを有するマップを備えるロケーションアシスタンスデータを入手するための手段と、ここにおいて、各マップレイヤは、基地局アルマナック(BSA)内のロケーションをアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、
前記ロケーションアシスタンスデータに基づいて、前記アンテナの信号測定値を備える測定セットを入手するために測定を実行するための手段と、ここにおいて、前記ロケーションアシスタンスデータ内の少なくとも1つの空間的に変動するFLC値を備える較正は、前記測定セット内の少なくとも1つの測定値に適用され、
測定を実行するための前記手段に結合されたトランシーバ手段と、前記測定セットをBSAサーバに送るための前記トランシーバ、
を備える、移動局(MS)。
[C20]
前記測定セットを入手するために測定を実行するための手段は、
前記少なくとも1つのマップレイヤ内で指定される期待される正確さと前記MSの先験的ロケーション推定値とに基づいて信号獲得方法を選択するための手段
を備える、C19に記載のMS。
[C21]
前記較正を前記測定セットに適用することによって前記MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算するための手段、ここにおいて、前記較正に使用される前記少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、前記先験的ポジション推定値のFLC値に対応する
をさらに備える、C20に記載のMS。
[C22]
前記MSの前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに基づいて、ロケーションアシスタンスデータとして少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求するための手段
をさらに備える、C21に記載のMS。
[C23]
前記複数のマップレイヤは、
受信信号強度マップレイヤ、受信信号強度レイヤは、受信信号強度をマップロケーションに相関させ、
信号対雑音比(SNR)マップレイヤ、前記SNRマップレイヤは、SNRをマップロケーションに相関させ、または、
見通し線(LOS)マップレイヤ、前記LOSマップレイヤは、LOS条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示し、または、
非見通し線マップレイヤ、NLOSマップレイヤは、NLOS条件もしくはボディブロックド条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示す
のうちの少なくとも1つを備える、C19に記載のMS。
[C24]
前記複数のマップレイヤは、前記BSA内のロケーションに関する前記アンテナのマルチパスの範囲の表示を提供するために少なくとも1つのマルチパスレイヤを備え、ここにおいて、前記少なくとも1つのマルチパスレイヤは、
前記アンテナの長シャドウ領域を示すための長シャドウレイヤ、前記長シャドウレイヤは、除外ゾーン、マルチパスの大きさの表示、および/もしくは前記長シャドウ領域内の前記アンテナの信号減衰レベルを備え、または、
前記アンテナの短シャドウ領域を示すための短シャドウレイヤ、前記短シャドウレイヤは、前記短シャドウ領域内のアンテナ信号のタイミング粒度情報を備え、または
前記アンテナの少なくとも1つのカバレージエリア内の一意の送信パターンを示すための送信するパターンレイヤ
のうちの少なくとも1つをさらに備える、C19に記載のMS。
[C25]
プロセッサによって実行された時に、
複数のマップレイヤを有するマップを備えるロケーションアシスタンスデータを入手することと、ここにおいて、各マップレイヤは、基地局アルマナック(BSA)内のロケーションをアンテナの空間的に変動する順方向リンク較正(FLC)値に関連付け、
前記ロケーションアシスタンスデータに基づいて、前記アンテナの信号測定値を備える測定セットを入手するために測定を実行することと、ここにおいて、前記ロケーションアシスタンスデータ内の少なくとも1つの空間的に変動するFLC値を備える較正は、前記測定セット内の少なくとも1つの測定値に適用され、
前記測定セットをBSAサーバに送ることと
を備える移動局(MS)上の方法内のステップを実行する命令を備えるコンピュータ可読媒体。
[C26]
前記測定セットを入手するために測定を実行することは、前記少なくとも1つのマップレイヤ内で指定される期待される正確さと前記MSの先験的ロケーション推定値とに基づいて信号獲得方法を選択することを備える、C25に記載のコンピュータ可読媒体。
[C27]
前記較正を前記測定セットに適用することによって前記MSの改良されたロケーションと改良されたロケーション不確実性とを計算すること、ここにおいて、前記較正に使用される前記少なくとも1つの空間的に変動するFLC値は、前記先験的ポジション推定値のFLC値に対応する
をさらに備える、C26に記載のコンピュータ可読媒体。
[C28]
前記MSの前記改良されたロケーションと前記改良されたロケーション不確実性とに基づいて、ロケーションアシスタンスデータとして少なくとも1つの追加のマップレイヤを要求すること
をさらに備える、C27に記載のコンピュータ可読媒体。
[C29]
前記複数のマップレイヤは、
受信信号強度マップレイヤ、受信信号強度レイヤは、受信信号強度をマップロケーションに相関させ、
信号対雑音比(SNR)マップレイヤ、前記SNRマップレイヤは、SNRをマップロケーションに相関させ、または、
見通し線(LOS)マップレイヤ、前記LOSマップレイヤは、LOS条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示し、または、
非見通し線マップレイヤ、NLOSマップレイヤは、NLOS条件もしくはボディブロックド条件が1つもしくは複数のアンテナに関して可能性が高いマップロケーションを示す
のうちの少なくとも1つを備える、C25に記載のコンピュータ可読媒体。
[C30]
前記複数のマップレイヤは、前記BSA内のロケーションに関する前記アンテナのマルチパスの範囲の表示を提供するために少なくとも1つのマルチパスレイヤを備え、ここにおいて、前記少なくとも1つのマルチパスレイヤは、
前記アンテナの長シャドウ領域を示すための長シャドウレイヤ、前記長シャドウレイヤは、除外ゾーン、マルチパスの大きさの表示、および/もしくは前記長シャドウ領域内の前記アンテナの信号減衰レベルを備え、または、
前記アンテナの短シャドウ領域を示すための短シャドウレイヤ、前記短シャドウレイヤは、前記短シャドウ領域内のアンテナ信号のタイミング粒度情報を備え、または
前記アンテナの少なくとも1つのカバレージエリア内の一意の送信パターンを示すための送信するパターンレイヤ
のうちの少なくとも1つをさらに備える、C25に記載のコンピュータ可読媒体。