(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042570
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】測位ビーコン送信機
(51)【国際特許分類】
G01S 1/68 20060101AFI20161206BHJP
G01S 5/02 20100101ALI20161206BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20161206BHJP
【FI】
G01S1/68
G01S5/02 Z
H04W64/00
【請求項の数】19
【全頁数】24
(21)【出願番号】特願2015-561567(P2015-561567)
(86)(22)【出願日】2014年3月5日
(65)【公表番号】特表2016-516981(P2016-516981A)
(43)【公表日】2016年6月9日
(86)【国際出願番号】US2014020443
(87)【国際公開番号】WO2014138138
(87)【国際公開日】20140912
【審査請求日】2016年3月8日
(31)【優先権主張番号】13/789,504
(32)【優先日】2013年3月7日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】ロウィッチ、ダグラス・エヌ.
【審査官】
中村 説志
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2007/0201540(US,A1)
【文献】
特開2009−010638(JP,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02383901(EP,A1)
【文献】
特開2005−099018(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0087212(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0315890(US,A1)
【文献】
特開2009−290282(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01S 1/00− 1/68
G01S 5/00− 5/14
G01S19/00−19/55
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
測位ビーコン送信機において、
プロビジョニングエンティティからの1つまたは複数のプローブ信号の受信に応答して、前記測位ビーコン送信機を登録することと、前記1つまたは複数のプローブ信号は、配電網に接続されたビーコンノードを発見するためのものであり、前記1つまたは複数のプローブ信号は、商用品質の電源に接続されたケーブル媒体から受信される、
前記ケーブル媒体を介して、商用品質の電源から交流電力信号を受信することと、
前記プロビジョニングエンティティから前記ケーブル媒体を介してプロビジョニング信号を受信することと、前記プロビジョニング信号は、前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成することと
を備える方法。
【請求項2】
前記プロビジョニング信号は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、高さ、または階数のうちの1つまたは複数を備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プロビジョニング信号は、前記ビーコン信号の送信電力を調整するための指示を備え、前記ビーコン信号の送信電力を調整するための前記指示によって、少なくとも部分的に、変調された前記ビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成することをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記交流電力信号を受信することは、電気用壁面ソケットから前記交流電力信号を受信することを備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
商用品質の交流電力信号を受信するための、および1つまたは複数のプローブ信号の受信に応答して、プロビジョニングエンティティに測位ビーコン送信機を登録するための、ケーブル媒体に接続されるべき電源回路と、前記1つまたは複数のプローブ信号は、前記測位ビーコン送信機を発見するためのものである、
前記ケーブル媒体上で受信されたデータ信号を復調するために前記ケーブル媒体に接続されるべき復調器と、
ビーコン信号を送信するためのワイヤレス送信機と、
前記復調データ信号に応答して、前記データ信号中の、前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示によって、少なくとも部分的に、変調された前記ビーコン信号を送信するように前記ワイヤレス送信機を構成するためのプロセッサと
を備える測位ビーコン送信機。
【請求項6】
前記データ信号は、前記交流電力信号からは実質的に分離された周波数帯上で、前記ケーブル媒体上で送信される、請求項5に記載の測位ビーコン送信機。
【請求項7】
前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、請求項5に記載の測位ビーコン送信機。
【請求項8】
前記プロセッサは、さらに、前記測位ビーコン送信機を構成するための前記復調データ信号に応答して、前記データ信号中の、前記ビーコン信号の送信電力を調整するための指示によって、少なくとも部分的に、変調された前記ビーコン信号を送信するように前記ワイヤレス送信機を構成するためのものである、請求項5に記載の測位ビーコン送信機。
【請求項9】
前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、請求項5に記載の測位ビーコン送信機。
【請求項10】
測位ビーコン送信機の特殊目的コンピューティング装置によって実行可能な、記憶された機械可読命令を備える非一時的記憶媒体であって、前記命令は、
プロビジョニングエンティティからの1つまたは複数のプローブ信号の受信に応答して、前記測位ビーコン送信機を登録し、前記1つまたは複数のプローブ信号は、配電網に接続されたビーコンノードを発見するためのものであり、前記1つまたは複数のプローブ信号は、商用品質の電源に接続されたケーブル媒体から受信される、
前記商用品質の電源に接続された前記ケーブル媒体を介して前記プロビジョニングエンティティから受信されたプロビジョニング信号を取得し、前記プロビジョニング信号は前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成する
ように実行可能である、非一時的記憶媒体。
【請求項11】
配電網に接続されたビーコンノードを発見するための、プロビジョニングエンティティからの1つまたは複数のプローブ信号の受信に応答して、測位ビーコン送信機を登録するための手段と、前記1つまたは複数のプローブ信号は、商用品質の電源に接続されたケーブル媒体から受信される、
前記ケーブル媒体を介して、前記商用品質の電源から交流電力信号を受信するための手段と、
前記ケーブル媒体を介して、前記プロビジョニングエンティティからプロビジョニング信号を受信するための手段と、前記プロビジョニング信号は、前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成するための手段と
を備える装置。
【請求項12】
プロビジョニングエンティティにおいて、
1つまたは複数の測位ビーコン送信機による、前記プロビジョニングエンティティからの1つまたは複数のプローブ信号の受信に応答して、ワイヤーに接続された前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機を発見することと、前記ワイヤーは、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機を登録するため、および建築物内の商用品質の電源を使用して交流電力信号を送信するために利用される、
前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定することと、
前記1つまたは複数のコマンドを、前記ワイヤーを介した送信のために変調することと、
前記1つまたは複数のコマンドを、1つまたは複数のプロビジョニング信号として、前記ワイヤーを介して前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機に送信することと、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
を備える方法。
【請求項13】
前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機から送信される1つまたは複数のビーコン信号の送信電力を調整するための指示をさらに備える、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を発見するための1つまたは複数のプローブ信号をブロードキャストするための、および前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機からの登録信号を受信するためのトランシーバと、前記トランシーバは、さらに、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを介してデータ信号を送信するためのものである、
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定することと、
前記ワイヤーを介して、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機への、1つまたは複数のプロビジョニング信号としての、前記1つまたは複数のコマンドの送信を開始することと、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
を行うためのプロセッサと
を備える装置。
【請求項16】
前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機から送信される1つまたは複数のビーコン信号の送信電力を調整するための指示をさらに備える、請求項15に記載の装置。
【請求項18】
特殊目的コンピューティング装置によって実行可能な、記憶された機械可読命令を備える非一時的記憶媒体であって、前記命令は、
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を発見するため、および前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機からの登録信号を受信するために、1つまたは複数のプローブ信号を、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを使用して、ブロードキャストし、
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定し、
1つまたは複数のプロビジョニング信号としての前記1つまたは複数のコマンドの送信を、前記建築物内の前記商用品質の電源としての、前記交流電力信号の送信用の前記ワイヤーを介して、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機に対して開始する、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
ように実行可能である、非一時的記憶媒体。
【請求項19】
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を発見し、交流電力信号の送信用のワイヤーを利用するための手段と、前記発見することは、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機が、プロビジョニングエンティティからのプローブ信号を受信することと、前記受信されたプローブ信号に応答して登録信号を送信することと、に応答して行われる、
前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定するための手段と、
前記1つまたは複数のコマンドを、建築物内の商用品質の電源としての、前記交流電力信号の送信用の前記ワイヤーを介した送信のために変調するための手段と、
前記1つまたは複数のコマンドを、1つまたは複数のプロビジョニング信号として、前記ワイヤーを介して前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機に送信するための手段と、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
を備える装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2013年3月7日に出願された、「POSITIONING BEACON TRANSMITTER」と題する米国非仮特許出願第13/789,504号の優先権を主張するPCT出願である。
【0002】
[0001] 本明細書に記載する実施形態は、モバイルナビゲーション技法を対象とする。
【背景技術】
【0003】
[0002] グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS)および他の同様の衛星測位システムは、屋外環境におけるモバイルハンドセットのためのナビゲーションサービスを可能にした。たとえば、ほんのいくつか例を挙げると、(a)高感度GNSS、(b)WiFi(登録商標)測位、(c)セルラー測位、(d)慣性センサーオーグメンテーション(inertial sensor augmentation)、(e)他のビーコン測位(たとえば、BT、UWB、RFID、NFCなど)を含む、モバイルデバイスにおける正確な屋内測位を可能にするための、いくつかの技術が検討されている。1つの特定の技法は、モバイルデバイスによる収集のためのビーコン信号を送信するビーコンの設置を含み得る。1つの例示的技法では、ビーコン信号を収集するモバイルデバイスは、そのロケーション(location)を、収集された信号から取得した情報、たとえば、ビーコン信号を送信したビーコンのロケーションまたはアイデンティティ(identity)などに少なくとも部分的に基づいて推定することができる。このようなビーコン信号は、RF、オーディオまたは光信号のうちのどの1つまたはそれらの組合せも備え得る。
【0004】
[0003] 以下の図を参照しながら非限定的で非網羅的な態様について説明し、ここにおいて、別段の規定がない限り、様々な図の全体を通して、同様の参照番号は同様の部分を指す。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】[0004] 一実装形態による、モバイルデバイスを含んでいるシステムのいくつかの特徴を示すシステム図。
【
図2】[0005] 一実施形態による、データ送信機に結合された商用電力コンセントを含む建築物インフラストラクチャの概略図。
【
図3】[0006] 一実装形態による、デバイスによる方法を示す流れ図。
【
図4】[0007] 一実施形態によるビーコンデバイスの概略図。
【
図5】[0008] 一実装形態による、例示的なプロビジョニングエンティティを示す概略ブロック図。
【
図6】[0009] 一実装形態による、例示的なコンピューティングプラットフォームの概略ブロック図。
【発明の概要】
【0006】
[00010] 簡潔に言うと、特定の実装形態は、測位ビーコン送信機(positioning beacon transmitter)において、ケーブル媒体を介して、商用品質の電源(utility-grade power source)から交流電力信号を受信することと、プロビジョニングエンティティ(provisioning entity)から前記ケーブル媒体を介してプロビジョニング信号を受信することと、前記プロビジョニング信号は、前記ロケーションビーコンのロケーションの指示を備える、前記ロケーションビーコンの前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成することとを備える方法を対象とする。
【0007】
[00011] 別の特定の実装形態は、商用品質の交流電力信号を受信するためのケーブル媒体に接続されるべき電源回路と、前記ケーブル媒体上で受信されたデータ信号を復調するための、前記ケーブル媒体に接続されるべき復調器と、ビーコン信号を送信するためのワイヤレス送信機と、前記復調データ信号に応答して、前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調された前記ビーコン信号を送信するように、前記ワイヤレス送信機を構成するためのプロセッサとを備える測位ビーコン送信機を対象とする。
【0008】
[00012] 別の特定の実装形態は、商用品質の電源に接続されたケーブル媒体を介して商用品質の電源においてプロビジョニングエンティティから受信されたプロビジョニング信号を取得し、プロビジョニング信号は測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、測位ビーコン送信機のロケーションの指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように測位ビーコン送信機を構成するように、測位ビーコン送信機の特殊目的コンピューティング装置によって実行可能な、記憶された機械可読命令を備える非一時的記憶媒体を備える物品を対象とする。
【0009】
[00013] 別の特定の実装形態は、ケーブル媒体を介して、商用品質の電源から交流電力信号を受信するための手段と、プロビジョニングエンティティから前記ケーブル媒体を介してプロビジョニング信号を受信するための手段と、前記プロビジョニング信号は、前記ロケーションビーコンのロケーションの指示を備える、前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、測位ビーコン送信機を構成するための手段とを備える装置を対象とする。
【0010】
[00014] 別の特定の実装形態は、プロビジョニングエンティティにおいて、1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定することと、前記1つまたは複数のコマンドを、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを介した送信用に変調することと、前記1つまたは複数のコマンドを、1つまたは複数のプロビジョニング信号として、前記ワイヤーを介して前記1つまたは複数のビーコン送信機に送信することと、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、を備える方法を対象とする。
【0011】
[00015] 別の特定の実装形態は、建築物内の商用品質の電源として、交流電力信号の送信用のワイヤーを介してデータ信号を送信するためのトランシーバと、1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定し、前記ワイヤーを介して、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機への、1つまたは複数のプロビジョニング信号としての、前記1つまたは複数のコマンドの送信を開始する、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、ためのプロセッサとを備える装置を対象とする。
【0012】
[00016] 別の特定の実装形態は、1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定し、前記1つまたは複数のビーコン送信機への、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用の前記ワイヤーを介して、1つまたは複数のプロビジョニング信号としての前記1つまたは複数のコマンドの送信を開始する、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、ように特殊目的コンピューティング装置によって実行可能な記憶された機械可読命令を備える記憶媒体を備える物品を対象とする。
【0013】
[00017] 別の特定の実装形態は、1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定するための手段と、前記1つまたは複数のコマンドを、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを介した送信用に、変調するための手段と、前記1つまたは複数のコマンドを、1つまたは複数のプロビジョニング信号として、前記ワイヤーを介して前記1つまたは複数のビーコン送信機に送信するための手段と、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、を備える装置を対象とする。
【0014】
[00018] 上述の実装形態は例示的な実装形態にすぎず、特許請求する主題は、必ずしもこれらの例示的な実装形態の特定の態様に限定されるとは限らないことを理解されたい。
【発明を実施するための形態】
【0015】
[00019] 特定の実装形態において、ビーコンは、適切なビーコン信号を送信するように構成またはプロビジョニングされ得る。簡易な低コストビーコンは、外部電源(たとえば、商用品質の壁コンセント)から電力を受信するための電力ケーブルを有し得るが、専用データ通信ポート(たとえば、ワイヤードイーサネット(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、USBまたはWiFiポート)を有する必要はなくてよい。ここで、あるエリアに渡る特定のロケーションにおけるビーコンの設置に続いて、熟練技術者(technician)は、たとえば、特定のロケーションを含むように、個々のビーコンを現場で、手作業でプログラムすることができる。ビーコンの複数の設置は、運用コストを増大させるとともに欠陥のあるプロビジョニングの危険性を増すことになる、手作業でのビーコンのプロビジョニングという冗長な作業を伴い得る。
【0016】
[00020] 外部電源から電力を受信するための電力ケーブルを有するが、専用データ通信ポートをもたない間、特定の実装形態では、ビーコンは、中央エンティティによって電力ケーブルを介して送信されるコマンドを受信および/または応答することが可能であり得る。特定の実装形態では、これらのコマンドは、ケーブルを介して送信され、HomePlug Powerline Allianceによって、またはIEEE 規格1901−2010、すなわちIEEE Standard for Broadband over Power Line Networks:Medium Access Control and Physical Layer Specificationsに従って開発された技法を含む、知られている電力線シグナリング技法を使って、外部電源から電力を受信するのにも使われ得る。ここで、電力ケーブルは、たとえば、壁コンセントなど、交流の商用品質の電源に接続されるか、または接合箱に直接接続され得る。たとえば、交流の商用品質電源は、回路ブレーカーパネルによって、建築物の壁の中の配線などを通して分配され得る。建築物の壁の中に隠された同じ配線を介して、中央プロビジョニングエンティティによってプロビジョニング信号が送信され得る。電力ケーブルを通して配線に接続されたビーコン送信機は、ビーコンを相応に構成するように、電力ケーブル上で受信された受信プロビジョニング信号を復調することができる。一実装形態では、
図2を参照して以下で論じるように、(たとえば、対応するブレーカー回路上の)中央プロビジョニングエンティティから伸びる識別可能な配線は、建築物の中の特定の部屋または隣り合う部屋に電力を送信することができる。したがって、中央測位エンティティは、識別可能な配線上でプロビジョニング信号を送信することにより、特定の部屋または隣り合う部屋の中の特定のビーコンをアドレス指定することができる。特定の実装形態において、ビーコン送信機は、このようにして、ビーコン信号用の特定の電力レベルを移行させ、ビーコンのロケーションもしくは(たとえば、dBの単位での)送信電力でビーコン信号を変調し、またはビーコンの一意の識別子(unique identifier)を設定もしくは変更するように構成され得る。
【0017】
[00021] いくつかの実装形態では、
図1に示すように、モバイルデバイス100は、SPS衛星160から衛星測位システム(SPS:satellite positioning system)信号159を受信または収集し得る。いくつかの実施形態では、SPS衛星160は、GPS衛星システムまたはGalileo衛星システムなどの、グローバルナビゲーション衛星システム(GNSS:global navigation satellite system)からであり得る。他の実施形態では、SPS衛星は、限定はしないが、GPS衛星システム、Galileo衛星システム、Glonass衛星システム、またはBeidou(Compass)衛星システムなどの複数のGNSSからのものであり得る。他の実施形態では、SPS衛星は、たとえば、ほんの数例を挙げると、ワイドエリアオーグメンテーションシステム(WAAS:Wide Area Augmentation System)、欧州静止ナビゲーションオーバーレイサービス(EGNOS:European Geostationary Navigation Overlay Service)、準天頂衛星システム(QZSS:Quasi-Zenith Satellite System)などの任意の1ついくつかの地域航法衛星システム(RNSS’:regional navigation satellite systems)からのものであり得る。
【0018】
[00022] さらに、モバイルデバイス100は、ワイヤレス通信ネットワークに無線信号を送信し、そこから無線信号を受信し得る。一例では、モバイルデバイス100は、ワイヤレス通信リンクを介して基地局トランシーバにワイヤレス信号を送信するか、またはそこからワイヤレス信号を受信することによってセルラー通信ネットワークと通信し得る。同様に、モバイルデバイス100は、ワイヤレス通信リンク125を介してローカルトランシーバ115にワイヤレス信号を送信するか、またはそこからワイヤレス信号を受信し得る。
【0019】
[00023] 特定の実装形態では、ローカルトランシーバ115は、ワイヤレス通信リンクを介して基地局トランシーバによって使用可能にされる距離よりも短い距離でワイヤレス通信リンクを介してモバイルデバイス100と通信するように構成され得る。たとえば、ローカルトランシーバ115は、屋内環境に配置され得る。ローカルトランシーバ115は、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN、たとえば、IEEE規格802.11ネットワーク)またはワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN、たとえば、Bluetoothネットワーク)へのアクセスを提供し得る。
【0020】
[00024] 別の例示的な実装形態では、ローカルトランシーバ115は、セルラー通信プロトコルに従うワイヤレス通信リンク125上での通信を容易にすることが可能なフェムトセルトランシーバを備え得る。もちろん、これらは、ワイヤレスリンクを介してモバイルデバイスと通信し得るネットワークの例にすぎず、特許請求する主題は、この点について限定されないことを理解されたい。
【0021】
[00025] 特定の実装形態では、基地局トランシーバ110およびローカルトランシーバ115は、リンク145を通してネットワーク130を介してサーバ140、150および/または155と通信し得る。ここで、ネットワーク130は、ワイヤードまたはワイヤレスリンクのどの組合せも備え得る。特定の実装形態では、ネットワーク130は、ローカルトランシーバ115または基地局トランシーバ150を通したモバイルデバイス100とサーバ140、150または155との間の通信を容易にすることが可能なインターネットプロトコル(IP)インフラストラクチャを備え得る。別の実装形態では、ネットワーク130は、モバイルデバイス100とのモバイルセルラー通信を容易にするために、たとえば、基地局コントローラまたはマスタ交換センター(図示せず)などのセルラー通信ネットワークインフラストラクチャを備え得る。
【0022】
[00026] モバイルデバイス100は、ビーコン送信機104によって送信されたワイヤレス信号126を受動的に収集することもできる。以下で論じるように、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100の位置フィックス(position fix)または推定ロケーション(estimated location)を取得するために、複数の送信機(ビーコン送信機104を含む)から信号を収集することができる。ここで、ビーコン送信機104は、ビーコン送信機104のアイデンティティ(たとえば、MACアドレス)および/またはビーコン送信機104の推定ロケーションに少なくとも部分的に基づいて、ワイヤレス信号126 125の少なくとも一部分を変調するようにプログラムまたは構成され得る)。ワイヤレス信号126の収集から、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100のロケーションの推定値を計算するための、収集されたワイヤレス信号を送信したビーコン送信機のロケーションおよび/またはアイデンティティを決定することが可能であり得る。
【0023】
[00027] 特定の図示される実装形態において、ビーコン送信機104は、電気コンセント106などの交流(AC)電源によって電力供給され得る(たとえば、60Hzで120V)。さらに、以下で説明するように、ビーコン送信機104は、ビーコン送信機104を電気コンセント106に接続するケーブルを介して、別のデバイスと通信することができる。1つの特定の実装形態では、ビーコン送信機104は、モバイルデバイス100向けの測位動作をサポートするようにビーコン送信機104を構成するための1つまたは複数の信号を受信し得る。たとえば、ビーコン送信機104は、特定の搬送周波数または電力レベルでワイヤレス信号126を送信し、ワイヤレス信号126を特定の情報、たとえば、ほんのいくつか例を挙げると、ビーコン送信機104のロケーションなどで変調するようにプログラムされ得る。
【0024】
[00028] 特定の実装形態では、以下で説明するように、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100の位置フィックスまたは推定ロケーションを計算することが可能な回路および処理リソースを有し得る。たとえば、モバイルデバイス100は、4つ以上のSPS衛星160までの擬似距離測定値に少なくとも部分的に基づいて位置フィックスを計算し得る。ここで、モバイルデバイス100は、4つ以上のSPS衛星160から取得された信号159中の擬似雑音コード位相検出に少なくとも部分的に基づいてそのような擬似距離測定値を計算し得る。特定の実装形態では、モバイルデバイス100は、たとえば、ほんの数例を挙げると、アルマナック、エフェメリスデータ、ドップラー探索ウィンドウを含む、SPS衛星160によって送信された信号159の取得を助けるために、サーバ140、150または155から測位支援データを受信し得る。
【0025】
[00029] 他の実装形態では、モバイルデバイス100は、たとえば、高度順方向三辺測量(advanced forward trilateration)(AFLT)および/または観測到着時間差(OTDOA:observed time difference of arrival)など、いくつかの技法のうちのいずれか1つを使用して、既知のロケーションに固定された地上波送信機(たとえば、基地局トランシーバ110など)から受信された信号を処理することによって、位置フィックスを取得し得る。これらの特定の技法では、モバイルデバイス100から既知のロケーションに固定された3つ以上のそのような地上波送信機までの距離が、既知のロケーションに固定された送信機によって送信され、モバイルデバイス100において受信されたパイロット信号に少なくとも部分的に基づいて測定され得る。ここで、サーバ140、150または155は、AFLTおよびOTDOAなどの測位技法を容易にするために、たとえば、地上波送信機のロケーションおよび識別情報を含む測位支援データをモバイルデバイス100に与えることが可能であり得る。たとえば、サーバ140、150または155は、特定の1つまたは複数の領域におけるセルラー基地局のロケーションと識別情報とを示し得る基地局アルマナック(BSA:base station almanac)を含み得る。
【0026】
[00030] 屋内環境やビルの谷間など、特定の環境では、モバイルデバイス100は、十分な数のSPS衛星160から信号159を収集することが可能でないか、または位置フィックスを計算するためのAFLTもしくはOTDOAを実施することができない場合もある。代替として、モバイルデバイス100は、ローカル送信機(たとえば、既知のロケーションに位置するWLANアクセスポイント、フェムトセルトランシーバ、Bluetoothデバイスなど)から収集された信号に少なくとも部分的に基づいて位置フィックスを計算することが可能であり得る。そのようなローカル送信機は、ローカルトランシーバ115とビーコン送信機104とを含み得る。たとえば、モバイルデバイスは、既知のロケーションに位置する3つ以上の屋内地上波ワイヤレスアクセスポイントおよび/またはビーコンまでの距離を測定することによって位置フィックスを取得し得る。そのような距離は、たとえば、そのようなアクセスポイントから受信された信号からMAC IDアドレスを取得することと、たとえば、(たとえば、トランシーバについての)受信信号強度(RSSI)または往復時間(RTT:round trip time)など、そのようなアクセスポイントから受信された信号の1つまたは複数の特性を測定することによってアクセスポイントまでの距離測定値を取得することとによって測定され得る。代替実装形態では、モバイルデバイス100は、収集された信号の特性を、屋内エリア中の特定のロケーションにおける予想RSSIおよび/またはRTTシグネチャ(signature)を示す無線ヒートマップ(radio heatmap)に適用することによって、屋内位置フィックス(indoor position fix)を取得することができる。特定の実装形態では、無線ヒートマップは、ローカル送信機の識別情報(たとえば、ローカル送信機から収集された信号から識別可能であるMACアドレス)、識別されたローカル送信機によって送信された信号から予想されるRSSI、識別された送信機から予想されるRTT、および場合によってはこれらの予想されるRSSIまたはRTTからの標準偏差(standard deviation)を関連付け得る。ただし、これらは無線ヒートマップに記憶され得る値の例にすぎず、特許請求する主題はこの点について限定されないことを理解されたい。
【0027】
[00031] 特定の実装形態では、モバイルデバイス100は、サーバ140、150または155から屋内測位動作用の測位支援データを受信し得る。たとえば、そのような測位支援データは、たとえば、測定されたRSSIおよび/またはRTTに少なくとも部分的に基づいて既知のロケーションに位置する送信機までの距離を測定することを可能にするために、これらの送信機のロケーションと識別情報とを含み得る。屋内測位動作を助けるための他の測位支援データは、ほんの数例を挙げると、無線ヒートマップ、送信機のロケーションおよびアイデンティティ、ルートアビリティグラフ(routeability graph)を含み得る。モバイルデバイスによって受信された他の支援データは、たとえば、表示のためにまたはナビゲーションを助けるために屋内エリアのローカルマップを含み得る。そのようなマップは、モバイルデバイス100が特定の屋内エリアに入るとき、モバイルデバイス100に与えられ得る。そのようなマップは、扉、通路、入口、壁などの屋内の特徴、化粧室、公衆電話、部屋名、店舗などの関心地点を示し得る。そのようなマップを取得し、表示することによって、モバイルデバイスは、追加のコンテキストをユーザに与えるために、表示されたマップ上にモバイルデバイス(およびユーザ)の現在のロケーションをオーバーレイし得る。
【0028】
[00032] 一実装形態では、ルータビリティグラフおよび/またはデジタルマップは、モバイルデバイス100が、屋内エリア内の、物理的障害(たとえば、壁)および通路(たとえば、壁の戸口)を条件とするナビゲーションに実現可能なエリアを定義するのを支援し得る。ここで、ナビゲーションに実現可能なエリアを定義することによって、モバイルデバイス100は、動きモデルに従って(たとえば、パーティクルフィルタ(particle filter)および/またはカルマンフィルタ(Kalman filter)に従って)ロケーションおよび/または動き軌道(motion trajectory)を推定するため測定値をフィルタ処理するアプリケーションを助けるために制約を適用し得る。
【0029】
[00033] ローカル送信機からの信号の収集から取得された測定値に加えて、特定の実施形態によれば、モバイルデバイス100は、モバイルデバイス100のロケーションまたは動き状態を推定する際に慣性センサー(たとえば、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計など)および/または環境センサー(たとえば、温度センサー、マイクロフォン、気圧センサー、周辺光センサー、カメライメージャなど)から取得された測定値または推論に動きモデルをさらに適用し得る。
【0030】
[00034] 一実施形態によると、モバイルデバイス100は、たとえば、ユニバーサルリソースロケータ(URL)の選択を通して屋内支援データを要求することによってサーバ140、150または155を通して屋内ナビゲーション支援データにアクセスし得る。特定の実装形態では、サーバ140、150または155は、たとえば、ほんの数例を挙げると、建築物のフロア、病院の病棟、空港のターミナル、大学構内の一部分、大型ショッピングモールのエリアを含む多くの異なる屋内エリアをカバーするために屋内ナビゲーション支援データを与えることが可能であり得る。また、モバイルデバイス100におけるメモリリソースおよびデータ送信リソースは、サーバ140、150または155によってサービスされるすべてのエリアについての屋内ナビゲーション支援データの受信を、実現不可能または実行不可能にすることができ、モバイルデバイス100に対する屋内ナビゲーション支援データについての要求は、モバイルデバイス100のロケーションの粗いまたは概略推定値を示し得る。モバイルデバイス100には次いで、モバイルデバイス100のロケーションの粗いもしくは概略推定値を含み、および/またはそのロケーションに近接するエリアをカバーする屋内ナビゲーション支援データが与えられ得る。
【0031】
[00035]
図2は、たとえば、建築物などの構造中の商用配電システムの概略図である。ブレーカーパネル218が、配線204を通してAC電源を接合箱(junction box)202および電気コンセント208に分配するように、電力会社によって運用される電力グリッドに接続され得る。配線204は、建設品質の商用配線を備え得る。ブレーカーパネル218に加え、配線204は、配線204を通して接合箱202および電気コンセント208にデータ信号を送信することが可能なプロビジョニングエンティティ(provisioning entity)212にも接続される。図示されるように、ブレーカーパネル218からのAC電力信号および配線204および接合箱202を通した、プロビジョニングエンティティ212から電気コンセント208へのデータ信号の送信を許可するスプリッタまたはコネクタ206を通して、配線204は、ブレーカーパネル218とプロビジョニングエンティティ212の両方に結合される。ここで、プロビジョニングエンティティ212は、HomePlug Powerline Allianceによって、またはIEEE規格1901−2010、すなわちIEEE Standard for Broadband over Power Line Networks:Medium Access Control and Physical Layer Specificationsに従って開発されたものなど、よく知られている電力線データ伝送技法を使って、AC電力信号とは別個の帯域中の配線204を介してデータを送信することができる。
【0032】
[00036] 特定の図示される実装形態において、ビーコン送信機210は、AC電力信号と、電力線データ伝送技法を使ってプロビジョニングエンティティ212から送信されるデータとを受信するように、電力ケーブルを通して電気コンセント208に接続され得る。代替実装形態(図示せず)では、ビーコン送信機210の電力ケーブルは、接合箱に直接(たとえば、どの露出電気コンセントも迂回して)接続され得る。以下で論じるように、ビーコン送信機210の電力ケーブルは、プロビジョニングエンティティ212からメッセージを受信することが可能な、電力変換回路(たとえば、AC/DCコンバータ)および変調/復調回路214に結合され得る。プロビジョニングエンティティ212からプロビジョニングコマンドを受信するのに加え、ビーコン送信機210は、たとえば、上/または、現在の電力レベル、エラーコードなどを含む動作状況について、プロビジョニングエンティティ212に報告を戻すことができる。したがって、配線204は双方向通信をサポートすることができる。
【0033】
[00037] 特定の実装形態では、プロビジョニングエンティティ212は、測位動作での使用のためにビーコン送信機を構成またはプログラムすることが可能であり得る。
図1に示す特定の実装形態において上で指摘したように、ビーコン送信機210は、たとえばビーコン送信機210のロケーションなど、特定の情報で、送信信号を変調することが可能であり得る。たとえば、ビーコン送信機210は、いくつかのよく知られているワイヤレス信号変調技法のうちのいずれか1つを使ってビーコン送信機の一意の識別子(たとえば、MACアドレス)およびロケーションによって変調されたビーコン信号を送信することができる。一実施形態では、ビーコン送信機210は、ビーコン送信機210に直接接続されている特定の接合箱202に少なくとも部分的に基づいて、ビーコン送信機のロケーション(たとえば、ある場所または建築物の中)を示すビットまたは値を有してプログラムされ得る。
【0034】
[00038] 一実装形態では、プロビジョニングエンティティ212は、特定の配線204に接続された接合箱202のロケーションの事前知識(a priori knowledge)を有してプログラムされ得る。したがって、プロビジョニングエンティティ212は、特定の接合箱202の所定のロケーションを有して、特定の接合箱202に(たとえば、電力ケーブルおよび電気コンセント208を通して)接続されたビーコン送信機210をプログラムすることができる。ビーコン送信機210は次いで、所定のロケーションでビーコン信号を変調することができる。代替実装形態では、個々の接合箱202が、接続されたビーコン送信機210を、個々の接合箱202のロケーションを有してプログラムすることが可能な回路要素を含んでよく、接続されたビーコン送信機210をプログラムするための集中型測位エンティティ212を有する必要をなくす。別の代替実装形態では、ビーコン送信機210は、壁コンセントに差し込まれるか、または接合箱に直接配線され得る。プロビジョニングエンティティ212は次いで、配電網に接続されたビーコンノードの発見を実施するために、ビーコン送信機210の変調/復調回路要素214と通信することができる。ここで、プロビジョニングエンティティ212は、配線204を介して1つまたは複数のプローブ信号を送信し、登録について応答するために、特定のビーコン送信機をリッスンすることができる。
【0035】
[00039] 上で指摘したように、一実施形態では、建築物内の特定の部屋または隣り合う部屋に配置された電気コンセント208に商用電力を送信するために、特定の配線204が、特定の対応する専用ヒューズまたは回路ブレーカーに接続され得る。したがって、プロビジョニングエンティティ212は、特定の部屋または隣り合う部屋に配置された電気コンセント208のうちの1つに接続されるべき、特定の配線204を通して配電網に接続されたビーコン送信機210のロケーションを推論することができる。特定の配線204の目標(destination)電気コンセント208のロケーションについての(たとえば、特定のある部屋または隣り合う部屋のグループの中にあるという)事前知識があるので、プロビジョニングエンティティ212は、既知のロケーションを示すプロビジョニング信号を、特定の配線204上でビーコン送信機に送信することができる。
【0036】
[00040] 一実装形態では、
図2に示すように、プロビジョニングエンティティ212は、たとえば、建築物の建設または修繕中のプロビジョニングエンティティ212および/またはブレーカーパネル218のインストール時に熟練技術者によって、ある、あらかじめプログラムされるように電力を分配するための、特定の個々の配線204への別個の個々の接続を有し得る。ここで、緯度および経度 または他の座標での、部屋のロケーションなど、特定のロケーションが、プロビジョニングエンティティ212にプログラムされてよい。
【0037】
[00041] 別の実装形態では、プロビジョニングエンティティ212は、たとえば、インターネットプロトコル(IP)サービス(図示せず)に接続され、ウェブインターフェースを通してプログラム可能であり得る。1つの特定の実装形態では、熟練技術者またはオペレータが、たとえば、部屋のロケーションを推定するためのGNSS受信機または他の受信機デバイスを使って、特定の配線204に対応する、ある部屋または隣り合う部屋のロケーションを測量することができる。ウェブインターフェースにより、熟練技術者は次いで、特定の配線204に接続された電気コンセント208を測量されたロケーションに関連付けるように、プロビジョニングエンティティ212をプログラムすることができる。
【0038】
[00042] 一実装形態では、プロビジョニングエンティティ212は、電気コンセント208への特定のビーコン送信機212の接続の発見に続いて、特定のビーコン送信機210をプロビジョニングすることができる。一実装形態では、ビーコン送信機212は、(たとえば、電気コンセント208において)電力を受信したことに応答して、たとえば、送信機212がコンセントに差し込まれていることを告知するために、電力ケーブルを通して信号を送信し始めることができる。たとえば、ビーコン送信機210は、ビーコン送信機210の識別子(たとえば、一意のMACアドレス)を与える、および/またはビーコン送信機210の能力を記述する信号を送信すればよい。受信側プロビジョニングエンティティ212は次いで、ビーコン送信機212を相応に構成するために、プロビジョニング信号をビーコン送信機210にアドレス指定すればよい。別の実装形態では、プロビジョニングエンティティ212は、配線204を通してポーリング信号を定期的に送信し、たとえば、接続されたビーコン送信機210の識別子または能力の記述を含む、配線204接続されたビーコン送信機210からの応答をリッスンすればよい。
【0039】
[00043] 特定の実装形態シナリオでは、複数のビーコン送信機210が同じ配線204に接続されてよい。異なるビーコン送信機の(たとえば、発見技術のうちの1つを使って取得された)特定のアドレスまたは識別子についての知識があるので、プロビジョニングエンティティ212は、たとえば、配線204を通して送信されるプロビジョニング信号上でヘッダまたは他のアドレス指示を与えることによって、同じ配線204に接続された複数の異なるビーコン送信機210を個々にアドレス指定することができる。
【0040】
[00044]
図3は、一実装形態による、電力線シグナリング技法を使ってビーコン送信機をプログラムするプロセスの流れ図である。例示的な一実装形態では、
図3のプロセスは、上述したようにビーコン信号を変調する際に使われるべきビーコン送信機のロケーションを有してプログラムされるべきビーコン送信機によって実施され得る。ブロック302で、ビーコン送信機は、商用品質の電源(utility-grade power source)(たとえば、壁コンセントまたは接合箱(junction box)との直接接続)から、壁コンセントに差込み可能な電力ケーブルなどのケーブル媒体を介して、交流電力信号を受信することができる。さらに、上で指摘したように、ビーコン送信機は、ブロック304で、電力線データ伝送技法を使って、集中型プロビジョニングエンティティ(centralized provisioning entity)(たとえば、プロビジョニングエンティティ212)からプロビジョニング信号も受信し得る。受信されたプロビジョニング信号は、ほんのいくつか例を挙げると、ビーコン送信機のロケーション(たとえば、相対/絶対位置、高さ/フロア)、所望の送信電力レベル、選択された周波数帯の指示を備え得る。ブロック306で、ビーコン送信機は、ブロック304で受信されたプロビジョニング信号に応答して、ビーコン送信機のロケーションの指示によって、少なくとも部分的に、基づいて、ビーコン信号を送信するようにプログラムまたは構成され得る。エリア内のモバイルデバイスは次いで、ビーコン信号の収集(acquisition)を測位動作に組み込むことが可能になり得る。
【0041】
[00045] ビーコン信号についての送信電力レベルの制御に関して、中央エンティティ(たとえば、プロビジョニングエンティティ212)は、異なるビーコン送信機に、それぞれの送信電力を増大または減少するよう命じることができる。さらに、中央エンティティは、異なるビーコン送信機に、送信電力レベルの指示を、送信機それぞれのビーコン信号を変調するデータ信号中で符号化するようにプロビジョニングすることができる。ここで、たとえば、これらのビーコン送信機からビーコン信号を収集するモバイルは、受信信号強度(RSSI)を測定すればよく、ビーコン信号から送信電力を復号することができ、距離の推定値をより良好に決定することができる。
【0042】
[00046] 一実施形態によると、異なるビーコン送信機に、送信電力を増大または減少するよう、中央エンティティに命じさせることにより、ビーコン送信機からビーコン信号を収集するモバイルデバイスは、屋内ロケーションにある測位ソリューションを調節することが可能になり得る。1つの説明のための例において、屋内環境を通るモバイルデバイスは、ビーコン信号と受信信号強度とを測定することができる。このモバイルデバイスは何らかの中央エンティティ(サーバ)と通信していてもよく、そしてまた、このエンティティは、上述したように、電力線を介してビーコン送信機と通信することができる。さらに、複数のそのようなモバイルデバイスは、電力観察をアップロードまたは報告することができる。中央エンティティは次いで、測位動作の有効性を強めるように、(たとえば、送信電力の減少に対する候補として、強すぎるビーコン信号を送信中であり、他のビーコンとおそらく干渉していることが観察されるビーコン送信機を検出することによって、または送信電力の増加に対する候補として、弱すぎることが観察されるビーコン送信機を検出することによって)様々な被制御ビーコン送信機の送信電力レベルを調整することができる。別の実施形態では、モバイルデバイスは、屋内ロケーションにおいて可視的であるとともにビーコンを調節するために電力を(必要に応じて、上方/下方)調整することが予想される受信ビーコン信号の強度を観察することが可能な熟練技術者ツールを備え得る。このモードにおいて、ツールを使う熟練技術者は、自分の周りにある複数のビーコン送信機を間接的に制御することができる(コマンドが、モバイルから中央エンティティに、次いで、電力線を介して、識別されたビーコンに送られる)。
【0043】
[00047]
図4は、一実施形態によるビーコン送信機400の概略図である。ビーコン送信機400は、
図1に示すビーコン送信機104または
図2に示すビーコン送信機210の少なくともいくつかの態様の特定の実装形態を与え得る。ケーブル媒体404が、壁コンセントから、または接合箱への直接接続を通して、商用品質の電力信号(たとえば、60.0Hzで120VAC)を受信するための接続を備え得る。電源回路(power circuitry)402は、受信した商用品質の電力信号をより低いDC電圧に変換し、変換された電力信号をビーコン送信機400の他の構成要素に分配するように、ケーブル媒体404に直接結合され得る。変調器/復調器406も、上で論じた電力線データ伝送技法を使って、電力ワイヤーを介して送信されるデータ信号を受信するために、ケーブル媒体404に接続される。特定の実装形態では、変調器/復調器406は、商用品質の電力信号とは別個の周波数帯上でケーブル媒体404において送信された信号を復調することができる。上で指摘したように、復調器406において回復されたデータ信号は、ビーコン送信機400を構成するためのプロセッサ408(たとえば、汎用プロセッサおよび/またはプログラム可能デジタル信号プロセッサ)をプログラムするのに使われ得る。また、プロセッサ408は、たとえば、状況または診断信号を与えるために、変調器/復調器406を通してプロビジョニングエンティティ(たとえば、プロビジョニングエンティティ212)に信号を送信することができる。一実施形態によると、プロセッサ408は、たとえば、送信機410によって送信された信号を変調するための送信電力レベルおよび/またはデータを決定することを含む、送信機410の動作態様を制御することができる。特定の例によって指摘されるように、プロセッサ408は、(たとえば、変調器/復調器406において取得されたデータから決定された)送信機410のロケーションを送信するように送信機410を制御するようにプログラムされ得る。
【0044】
[00048]
図4の特定の実装形態は、ビーコン送信機400が、プロセッサ408を構成するためのプログラミング信号を変調器/復調器406において受信し得ることを示す。代替実装形態では、ビーコン送信機は、(たとえば、上述したように、ビーコン送信機を構成するための集中コントローラまたはデバイスとの)双方向通信を実装するために、ケーブル媒体上でメッセージを送信するための変調器も含み得る。
【0045】
[00049]
図5は、一実施形態によるプロビジョニングエンティティ500の概略図である。プロビジョニングエンティティ212(
図2)は、
図5に示すプロビジョニングエンティティ500の1つまたは複数の特徴を備え得る。配線504が、電気コンセント(たとえば、電気コンセント208)に電力を送信する特定の配線に接続され得る。上で指摘したように、プロビジョニングエンティティ500は、特定の配線504に接続されている電気コンセントのロケーション(たとえば、電気コンセントが配置されているある部屋または隣り合う部屋のロケーション)についての事前知識を有し得る。モデムデバイス506は、上で論じた電力線シグナリング技法を使って符号化信号を送信および受信するように、対応する配線504に接続される。処理ユニット511および540は、対応する配線504およびモデムデバイス506を通してプロビジョニングエンティティ500に接続されたビーコン送信機にプロビジョニングするための機械可読命令を有してプログラムされ得る。たとえば、モデムデバイス506は、(たとえば、例として、ビーコン送信機のロケーションを示すための)モデムデバイス506に接続されたビーコン送信機に特定のプロビジョニング信号を送信するように、バス508上の信号によって個々にアドレス指定可能であり得る。
【0046】
[00050] 通信インターフェース530により、熟練技術者は、たとえば、ビーコン送信機のロケーション、送信電力レベルなどをビーコン送信機にプロビジョニングするようにプロビジョニングエンティティ500をプログラムすることができるようになり得る。一実装形態では、通信インターフェースは、設置中(たとえば、建設または修繕中)に通信インターフェース530においてプログラムするための入力を熟練技術者から受信するためのユーザインターフェース(たとえば、小型ディスプレイおよびキーパッド)を備え得る。代替として、通信インターフェース530は、外部通信デバイスからの入力を(たとえば、ウェブインターフェースを通して)受信するために、通信ネットワーク(たとえば、ワイヤレスネットワークやブロードバンドインターネットサービス)にコンピューティングされ得る。
【0047】
[00051]
図6は、たとえば、
図1に関して上記で説明した技法またはプロセスを実装するように構成可能な1つまたは複数のデバイスを含み得る例示的なシステム600を示す概略図である。システム600は、たとえば、ワイヤレス通信ネットワーク608を通して互いに動作可能に結合され得る、第1のデバイス602と、第2のデバイス604と、第3のデバイス606とを含み得る。一態様では、第1のデバイス602は、測位支援データを与えることが可能なサーバを備え得る。また、一態様では、ワイヤレス通信ネットワーク608は、たとえば、1つまたは複数のワイヤレスアクセスポイントを備え得る。しかし、特許請求される主題は、これらの点について範囲が限定されない。
【0048】
[00052]
図6に示された第1のデバイス602、第2のデバイス604および第3のデバイス606は、ワイヤレス通信ネットワーク608を介してデータを交換するように構成可能であり得る任意のデバイス、アプライアンスまたは機械を表し得る。限定ではなく例として、第1のデバイス602、第2のデバイス604または第3のデバイス606のいずれかが、たとえば、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ワークステーション、サーバデバイスなどの1つまたは複数のコンピューティングデバイスまたはコンピューティングプラットフォーム、たとえば、携帯情報端末、モバイル通信デバイスなどの1つまたは複数のパーソナルコンピューティングデバイス、パーソナルコンピューティング機器、パーソナル通信デバイス、またはパーソナル通信機器、たとえば、データベースまたはデータストレージサービスプロバイダ/システム、ネットワークサービスプロバイダ/システム、インターネットまたはイントラネットサービスプロバイダ/システム、ポータルまたは検索エンジンサービスプロバイダ/システム、ワイヤレス通信サービスプロバイダ/システムなど、コンピューティングシステムまたは関連するサービスプロバイダ能力、あるいはそれらの任意の組合せを含み得る。第1のデバイス602、第2のデバイス604、および第3のデバイス606のいずれもが、それぞれ、本明細書で説明される例による基地局アルマナックサーバ、基地局、またはモバイルデバイスのうちの1つまたは複数を備え得る。
【0049】
[00053] 同様に、
図6に示されるワイヤレス通信ネットワーク608は、第1デバイス602、第2デバイス604、および第3デバイス606とのうちの少なくとも2つの間でのデータの交換をサポートするように構成可能な1つまたは複数の通信リンク、プロセス、またはリソースを表す。限定ではなく例として、ワイヤレス通信ネットワーク608は、ワイヤレスもしくはワイヤード通信リンク、電話もしくは遠隔通信システム、データバスもしくはチャネル、光ファイバ、地上もしくは宇宙ビークルリソース(space vehicle resource)、ローカルエリアネットワーク、広域ネットワーク、イントラネット、インターネット、ルータもしくはスイッチなど、またはそれらの任意の組合せを含み得る。たとえば、第3のデバイス606の部分的に隠されたものとして図示された破線の箱によって示されるように、ワイヤレス通信ネットワーク608に動作可能に結合された追加の同様のデバイスがあり得る。
【0050】
[00054] システム600に示す様々なデバイスおよびネットワークの全部または一部ならびに本明細書でさらに説明するプロセスおよび方法が、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、もしくはその任意の組合せを使用して、またはさもなければ含めて実装され得ることを認識されたい。
【0051】
[00055] したがって、限定ではなく例として、第2のデバイス604は、バス628を介してメモリ622に動作可能に結合された少なくとも1つの処理ユニット620を含み得る。
【0052】
[00056] 処理ユニット620は、データコンピューティング手順またはプロセスの少なくとも一部分を実行するように構成可能な1つまたは複数の回路を表す。限定ではなく例として、処理ユニット620は、1つもしくは複数のプロセッサ、コントローラ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、特定用途向け集積回路、デジタル信号プロセッサ、プログラマブル論理デバイス、フィールドプログラマブルゲートアレイなど、またはそれらの任意の組合せを含み得る。
【0053】
[00057] メモリ622は何らかのデータ記憶機構を表す。メモリ622は、たとえば、1次メモリ624または2次メモリ626を含み得る。1次メモリ624は、たとえば、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリなどを含み得る。この例では処理ユニット620とは別個であるものとして示されているが、1次メモリ624の全部または一部は、処理ユニット620内に設けられるか、またはさもなければ処理ユニット620と共設/結合され得ることを理解されたい。
【0054】
[00058] 2次メモリ626は、たとえば、1次メモリと同じもしくは同様のタイプのメモリ、または、たとえば、ディスクドライブ、光ディスクドライブ、テープドライブ、ソリッドステートメモリドライブなど、1つもしくは複数のデータストレージデバイスもしくはシステムを含み得る。いくつかの実施態様では、2次メモリ626は、コンピュータ可読媒体640を動作可能に受容するか、またはさもなければそれに結合するように構成可能であり得る。コンピュータ可読媒体640は、たとえば、システム600内のデバイスのうちの1つまたは複数のためにデータ、コード、または命令を担持するかアクセス可能にすることができる任意の非一時的媒体を含み得る。コンピュータ可読媒体640は記憶媒体と呼ばれることもある。
【0055】
[00059] 第2のデバイス604は、たとえば、少なくともワイヤレス通信ネットワーク608への第2のデバイス604の動作可能な結合を与えるか、またはさもなければそれをサポートする通信インターフェース630を含み得る。限定ではなく例として、通信インターフェース630は、ネットワークインターフェースデバイスまたはカード、モデム、ルータ、スイッチ、トランシーバなどを含み得る。
【0056】
[00060] 第2のデバイス604は、たとえば、入力/出力デバイス632を含み得る。入力/出力デバイス632は、人間もしくは機械の入力を受け入れるか他の形で導入するように構成可能とすることができる1つもしくは複数のデバイスもしくは特徴、または人間もしくは機械の出力を配送する方の形で提供するように構成可能とすることができる1つもしくは複数のデバイスもしくは特徴を表す。限定ではなく例として、入力/出力デバイス632は、動作可能に構成されたディスプレイ、スピーカー、キーボード、マウス、トラックボール、タッチスクリーン、データポートなどを含み得る。
【0057】
[00061] 本明細書で説明した方法は、特定の例による応用例に応じて、様々な手段によって実装され得る。たとえば、そのような方法は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、またはそれらの組合せで実装され得る。ハードウェア実装形態では、たとえば、処理ユニットは、1つもしくは複数の特定用途向け集積回路(「ASIC」)、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)、デジタル信号処理デバイス(「DSPD」)、プログラマブル論理デバイス(「PLD」)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(「FPGA」)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明した機能を実施するように設計された他のデバイスユニット、またはそれらの組合せの中で実装され得る。
【0058】
[00062] 本明細書に含まれる詳細な説明のいくつかの部分は、特定の装置または特殊目的コンピューティングデバイスもしくはプラットフォームのメモリ内に記憶される2値デジタル信号に対する演算のアルゴリズムまたは記号表現に関して提示する。この特定の明細書のコンテキストでは、特定の装置などの用語は、プログラムソフトウェアからの命令に従って特定の動作を実施するようにプログラムされた後の汎用コンピュータを含む。アルゴリズムの説明または記号表現は、信号処理または関連技術において当業者が、自身の仕事の本質を他の当業者に伝達するために使用する技法の例である。アルゴリズムは、本明細書では、また一般に、所望の結果をもたらす自己無撞着な一連の演算または同様の信号処理であると考えられる。このコンテキストでは、演算または処理は物理量の物理的操作を伴う。必ずしもそうとは限らないが、一般に、そのような量は、記憶、転送、結合、比較、または他の方法で操作されることが可能な電気信号または磁気信号の形態をとり得る。主に一般的な用法という理由で、そのような信号をビット、データ、値、要素、記号、文字、項、数、数字などと呼ぶことは時々便利であることがわかっている。ただし、これらまたは同様の用語はすべて、適切な物理量に関連すべきものであり、便利なラベルにすぎないことを理解されたい。別段に明記されていない限り、本明細書の説明から明らかなように、本明細書全体にわたって、「処理する」、「算出する」、「計算する」、「決定する」などの用語を利用する説明は、専用コンピュータ、専用計算装置または同様の専用電子コンピューティングデバイスなど、特定の装置の動作またはプロセスを指すことを諒解されたい。したがって、本明細書の文脈では、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスは、専用コンピュータまたは同様の専用電子コンピューティングデバイスのメモリ、レジスタもしくは他の情報記憶デバイス、送信デバイス、またはディスプレイデバイス内の電子的な物理量または磁気的な物理量として一般に表される信号を、操作または変換することが可能である。
【0059】
[00063] 本明細書で説明するワイヤレス通信技法は、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(「WWAN」)、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(「WLAN」)、ワイヤレスパーソナルエリアネットワーク(WPAN)などの様々なワイヤレス通信ネットワークに関連し得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、本明細書では互換的に使用され得る。WWANは、符号分割多元接続(「CDMA」)ネットワーク、時分割多元接続(「TDMA」)ネットワーク、周波数分割多元接続(「FDMA」)ネットワーク、直交周波数分割多元接続(「OFDMA」)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多元接続(「SC−FDMA」)ネットワーク、または上記のネットワークの任意の組合せなどであり得る。CDMAネットワークは、ほんのいくつかの無線技術を挙げれば、cdma2000、広帯域CDMA(「W−CDMA(登録商標)」)などの1つまたは複数の無線アクセス技術(「RAT(radio access technology)」)を実装し得る。ここで、cdma2000は、IS−95規格、IS−2000規格、およびIS−856規格に従って実装される技術を含み得る。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(「GSM(登録商標)」)、デジタルアドバンストモバイルフォンシステム(「D−AMPS」:Digital Advanced Mobile Phone System)、または何らかの他のRATを実装し得る。GSMおよびW−CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(「3GPP」:3rd Generation Partnership Project)と称する団体からの文書に記載されている。cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(「3GPP2」:3rd Generation Partnership Project 2)と称する団体からの文書に記載されている。3GPPおよび3GPP2の文書は公的に入手可能である。4Gロングタームエボリューション(「LTE」:Long Term Evolution)通信ネットワークも、一態様において、特許請求する主題に従って実装され得る。WLANは、IEEE802.11xネットワークを備えることができ、WPANは、Bluetoothネットワーク、たとえば、IEEE802.15xを備えることができる。本明細書で説明したワイヤレス通信実装形態はまた、WWAN、WLANまたはWPANの任意の組合せとともに使用され得る。
【0060】
[00064] 別の態様では、前述のように、ワイヤレス送信機またはアクセスポイントは、セルラー電話サービスを会社または家庭に延長するために利用されるフェムトセルを備え得る。そのような実装形態では、1つまたは複数のモバイルデバイスは、たとえば、符号分割多元接続(「CDMA」)セルラー通信プロトコルを介してフェムトセルと通信し得、フェムトセルは、インターネットなどの別のブロードバンドネットワークを介してより大きいセルラー電気通信ネットワークへのアクセスをモバイルデバイスに与え得る。
【0061】
[00065] 本明細書で説明する技法は、いくつかのGNSSおよび/またはGNSSの組合せのうちのいずれか1つを含むSPSとともに使用され得る。さらに、そのような技法は、「擬似衛星(pseudolite)」として働く地上送信機、またはSVとそのような地上送信機との組合せを利用する測位システムとともに使用され得る。地上波送信機は、たとえば、PNコードまたは(たとえば、GPSもしくはCDMAセルラー信号と同様の)他のレンジングコード(ranging code)をブロードキャストする地上送信機を含み得る。そのような送信機は、リモート受信機による識別を可能にするように一意のPNコードを割り当てられ得る。地上波送信機は、たとえば、トンネルの中、鉱山内、建築物の中、ビルの谷間または他の閉じられたエリア内などの、周回軌道SVからのSPS信号が利用できないことがある状況においてSPSを補強するのに有用であり得る。擬似衛星の別の実装形態は無線ビーコンとして知られている。本明細書で使用する「SV」という用語は、擬似衛星、擬似衛星の同等物、および場合によっては他のものとして働く地上波送信機を含むものとする。本明細書で使用する「SPS信号」および/または「SV信号」という用語は、擬似衛星または擬似衛星の同等物として働く地上波送信機を含む、地上波送信機からのSPS様の信号を含むものとする。
【0062】
[00066] 本明細書で使用する「および」、および「または」という用語は、それが使用される文脈に少なくとも部分的に依存する様々な意味を含み得る。一般に、「または」がA、BまたはCなどのリストを関連付けるために使用される場合、ここで包含的な意味で使用されるA、B、およびCを意味し、ならびにここで排他的な意味で使用されるA、BまたはCを意味するものとする。本明細書全体にわたる「一例」または「例」という言及は、その例に関して説明する特定の特徴、構造、または特性が、特許請求する主題の少なくとも1つの例の中に含まれることを意味する。したがって、本明細書全体にわたる様々な箇所における「一例では」または「例」という句の出現は、必ずしもすべてが同じ例を指すとは限らない。さらに、それらの特定の特徴、構造、または特性は、1つまたは複数の例において組み合わせられ得る。本明細書で説明した例は、機械、デバイス、エンジン、またはデジタル信号を使用して動作する装置を含み得る。そのような信号は、電子信号、光信号、電磁信号、またはロケーション間で情報を提供する任意の形態のエネルギーを備え得る。
【0063】
[00067] 現在例示的な特徴と考えられていることを例示し説明したが、特許請求する主題から逸脱することなく、他の様々な変更を行うことができ、同等物を代用することができることが、当業者には理解されよう。さらに、本明細書に記載の中心概念から逸脱することなく、特許請求する主題の教示に特定の状況を適合させるために多くの変更を行うことができ得る。したがって、特許請求する主題は、開示された特定の例に限定されず、そのような特許請求する主題は、添付の特許請求の範囲の範囲内に入るすべての態様、およびその均等物をも含み得るものとする。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1] 測位ビーコン送信機において、
ケーブル媒体を介して、商用品質の電源から交流電力信号を受信することと、
プロビジョニングエンティティから前記ケーブル媒体を介してプロビジョニング信号を受信することと、前記プロビジョニング信号は、前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成することとを備える方法。
[C2] 前記プロビジョニング信号は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、住所、高度、または階数のうちの1つまたは複数を備える、C1に記載の方法。
[C3] 前記ビーコン信号の送信電力を調整するための指示を、少なくとも部分的に、変調された前記ビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成することをさらに備える、C1に記載の方法。
[C4] 前記送信電力を調整するための前記指示は、特定の指定された送信電力レベルで電源オフ状態から電源入り状態に遷移するための指示を備える、C3に記載の方法。
[C5] 前記送信電力を調整するための前記指示は、電源オフ状態から遷移するための指示を備える、C3に記載の方法。
[C6] 前記交流電力信号を受信することは、電気用壁面ソケットから前記交流電力信号を受信することを備える、C1に記載の方法。
[C7] 商用品質の交流電力信号を受信するための、ケーブル媒体に接続されるべき電源回路と、
前記ケーブル媒体上で受信されたデータ信号を復調するために前記ケーブル媒体に接続されるべき復調器と、
ビーコン信号を送信するためのワイヤレス送信機と、
前記復調データ信号に応答して、前記データ信号中の、前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示によって、少なくとも部分的に、変調された前記ビーコン信号を送信するように前記ワイヤレス送信機を構成するためのプロセッサとを備える測位ビーコン送信機。
[C8] 前記データ信号は、前記交流電力信号からは実質的に分離された周波数帯上で、前記ケーブル媒体上で送信される、C7に記載の測位ビーコン送信機。
[C9] 前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、住所、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、C7に記載の測位ビーコン送信機。
[C10] 前記プロセッサは、さらに、前記測位ビーコン送信機を構成するための前記復調データ信号に応答して、前記ビーコン信号の送信電力を調整するための指示を、少なくとも部分的に、変調された前記ビーコン信号を送信するように前記ワイヤレス送信機を構成するためのものである、C7に記載の測位ビーコン送信機。
[C11] 前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、住所、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、C7に記載の測位ビーコン送信機。
[C12] 測位ビーコン送信機の特殊目的コンピューティング装置によって実行可能な、記憶された機械可読命令を備える非一時的記憶媒体を備える物品であって、前記命令が、
商用品質の電源に接続されたケーブル媒体を介してプロビジョニングエンティティから受信されたプロビジョニング信号を取得するように、前記プロビジョニング信号は前記測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、
前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、前記測位ビーコン送信機を構成するように、実行可能である、物品。
[C13] ケーブル媒体を介して、商用品質の電源から交流電力信号を受信するための手段と、
前記ケーブル媒体を介して、プロビジョニングエンティティからプロビジョニング信号を受信するための手段と、前記プロビジョニング信号は、前記ロケーションビーコンのロケーションの指示を備える、
前記測位ビーコン送信機の前記ロケーションの前記指示によって、少なくとも部分的に、変調されたビーコン信号を送信するように、測位ビーコン送信機を構成するための手段とを備える装置。
[C14] プロビジョニングエンティティにおいて、
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定することと、
前記1つまたは複数のコマンドを、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを介した送信のために変調することと、
前記1つまたは複数のコマンドを、1つまたは複数のプロビジョニング信号として、前記ワイヤーを介して前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機に送信することと、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、を備える方法。
[C15] 前記ワイヤーを通してプローブ信号をブロードキャストし、前記ブロードキャストされたプローブ信号に応答した、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機からの応答信号を受信することによって、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機を発見することをさらに備える、C14の方法。
[C16] 前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、住所、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、C14に記載の方法。
[C17] 前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機から送信される1つまたは複数のビーコン信号の送信電力を調整するための指示をさらに備える、C14に記載の方法。
[C18] 送信電力を調整するための前記指示は、特定の指定された送信電力レベルにおいて電源オフ状態から電源入り状態に遷移するための指示を備える、C17に記載の方法。
[C19] 送信電力を調整するための前記指示は、電源オフ状態から遷移するための指示を備える、C17に記載の方法。
[C20] 建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを介してデータ信号を送信するためのトランシーバと、
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定することと、
前記ワイヤーを介して、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機への、1つまたは複数のプロビジョニング信号としての、前記1つまたは複数のコマンドの送信を開始することと、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、を行うためのプロセッサとを備える装置。
[C21] 前記プロセッサはさらに、
前記ワイヤーを通して前記トランシーバによってプローブ信号のブロードキャストを開始すること、および
前記ブロードキャストされたプローブ信号に応答して、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機からの前記トランシーバにおいて受信された応答信号を取得することによって、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機を発見することのためのものである、C20に記載の装置。
[C22] 前記ロケーションの前記指示は、一意の識別子、絶対送信機位置、相対送信機位置、住所、高さまたは階数のうちの1つまたは複数を備える、C20に記載の装置。
[C23] 前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機から送信される1つまたは複数のビーコン信号の送信電力を調整するための指示をさらに備える、C20に記載の装置。
[C24] 送信電力を調整するための前記指示は、特定の指定された送信電力レベルにおいて電源オフ状態から電源入り状態に遷移するための指示を備える、C23に記載の装置。
[C25] 送信電力を調整するための前記指示は、電源オフ状態から遷移するための指示を備える、C23に記載の装置。
[C26] 特殊目的コンピューティング装置によって実行可能な、記憶された機械可読命令を備える記憶媒体を備える物品であって、前記命令は、
1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定し、
1つまたは複数のプロビジョニング信号としての前記1つまたは複数のコマンドの送信を、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを介して、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機に対して開始する、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、ように実行可能である、物品。
[C27] 1つまたは複数の測位ビーコン送信機を構成するための1つまたは複数のコマンドを決定するための手段と、
前記1つまたは複数のコマンドを、建築物内の商用品質の電源としての、交流電力信号の送信用のワイヤーを介した送信のために変調するための手段と、
前記1つまたは複数のコマンドを、1つまたは複数のプロビジョニング信号として、前記ワイヤーを介して前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機に送信するための手段と、前記1つまたは複数のプロビジョニング信号は、前記1つまたは複数の測位ビーコン送信機のロケーションの指示を備える、を備える装置。