(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アクセス制御部は、前記第1記録装置および前記第2記録装置の一方から他方へアクセス制御する場合、前記他方を省電力モードから復帰させることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置のバックアップシステム。
前記アクセス制御部は、前記第1記録装置および前記第2記録装置の一方から他方へアクセス制御できないと判定した場合、前記データを前記クラウドストレージへ書き込むことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の記録装置のバックアップシステム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1記載のデータをバックアップする方法で、携帯電話のバックアップを行なうことができる。
しかしながら、ストレージデバイスを常に電源オンの状態にしておく必要があり、近年の省電力の傾向からすると、好ましいものではない。
【0006】
また、近年、火災または災害に強いハードディスクが存在している。しかし、例えば、津波、水害等によりハードディスク自体が紛失した場合、ハードディスク内のデータ復旧は、不可能であった。
【0007】
また、近年、携帯電話のみならず、クラウドストレージを用いたサービスを利用して、データのバックアップを行なう手法がとられている。しかし、クラウドストレージの無料サービスは、多くの場合、数十GBのストレージ領域しかなく、ストレージ領域を増加したい場合には、別途料金が発生していた。
【0008】
本発明の目的は、省電力でかつ確実にバックアップをおこなうことができる記録装置のバックアップシステムおよび記録装置のバックアッププログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)
一局面に従う記録装置のバックアップシステムは、記録装置のバックアップシステムであって、インターネット上のクラウドストレージと、インターネットを介してクラウドストレージに接続され、かつデータが記録された第1記録装置と、インターネットを介してクラウドストレージに接続され、第1記録装置と異なる第2記録装置と、更新レコードを動的に更新するDDNS(Dynamic DNS)と、第1記録装置および第2記録装置の少なくとも一方から他方に、アクセス制御を行なうアクセス制御部と、を含み、アクセス制御部は、DDNSからバックアップ先のアドレス情報を取得する、ものである。
【0010】
記録装置のバックアップシステムは、第1記録装置および第2記録装置の少なくとも一方のデータを、キャッシュとしてクラウドストレージを利用し、クラウドストレージに記録する。そして、DDNSを利用してバックアップ先のアドレス情報を取得し、第1記録装置および第2記録装置の少なくとも一方からアクセス制御部により他方の記録装置に書き込み要求を実施する。その結果、他方の記録装置に第1記録装置および第2記録装置の少なくとも一方のデータを記録することができる。
【0011】
その結果、第1記録装置と第2記録装置とが、互いに遠方に設置された場合、災害時にデータ復旧を行なうことができ、キャッシュとして用いるのでクラウドストレージ領域の利用を少なくすることができる。
また、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へ記録を行なう際に、災害が生じた場合でも、省電力モードから通常モードへの復帰の場合でも、クラウドストレージを用いているので、データ紛失を防止することができる。
【0012】
また、クラウドストレージに第1記録装置のバックアップデータを保存し、第2記録装置を起動した場合に、クラウドストレージ上の当該バックアップデータと同期するという手法があるが、第2記録装置が起動していない場合に問題となる。
しかし、本発明では、アクセス制御を行い、省電力モードから復帰または起動させることができるので、当該問題が生じず、クラウドストレージへのバックアップデータが溜まり、クラウドストレージの記憶領域が不足することを防止できる。その結果、省電力でかつ確実にバックアップをおこなうことができる。
【0013】
なお、本発明において、ダイナミックDNS(DDNS:Dynamic Domain Name System)とは、動的に変化するネットワーク機器(もしくはシステム)のアドレス情報(IPアドレス)を、一意なホスト名に対応させるものである。
DDNSはそのサービスに登録されているネットワーク機器(もしくはシステム)のアドレス情報が変更されると、そのネットワーク機器(もしくはシステム)からの情報によって、そのアドレス情報を一意なホスト名に対応させるように、更新レコードを動的に更新する。
また、DDNSは、そのネットワーク機器(もしくはシステム)のホスト名を受信した場合、対応するアドレス情報を返信する。
そのため、DDNSサービスを利用することで、アドレス情報が変化する環境にネットワーク機器(もしくはシステム)を設定した場合においても、ホスト名を使用して、そのネットワーク機器(もしくはシステム)のアドレス情報を取得可能であるため、そのネットワーク機器(もしくはシステム)にアクセスすることができる。
【0014】
(2)
第2の発明にかかる記録装置のバックアップシステムは、一局面に従う記録装置のバックアップシステムにおいて、アクセス制御部は、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へアクセス制御する場合、クラウドストレージを介した情報の受け渡しを指示してもよい。
【0015】
この場合、クラウドストレージを介して情報の受け渡しを行なうことができるので、情報の一次保留を行なうことができる。
【0016】
(3)
第3の発明にかかる記録装置のバックアップシステムは、一局面または第2の発明にかかる記録装置のバックアップシステムにおいて、アクセス制御部は、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へアクセス制御する場合、他方を省電力モードから復帰させてもよい。
【0017】
この場合、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へ記録を行なう際に、他方の記録装置を省電力モードから通常モードへの復帰させることができるので、データを確実にバックアップすることができる。
【0018】
(4)
第4の発明にかかる記録装置のバックアップシステムは、一局面または第2、第3にかかる記録装置のバックアップシステムにおいて、アクセス制御部は、クラウドストレージを介してバックアップのデータの受け渡しができないと判定した場合に、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へ、クラウドストレージを介さないアクセス制御を実施してもよい。
【0019】
この場合、クラウドストレージが故障または接続できない状態にあったとしても、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へ確実にバックアップを行なうことができる。
【0020】
(5)
第5の発明にかかる記録装置のバックアップシステムは、一局面に従うまたは第2から第4の発明にかかる記録装置のバックアップシステムにおいて、アクセス制御部は、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へアクセス制御できないと判定した場合、データをクラウドストレージへ書き込んでもよい。
【0021】
この場合、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へアクセス制御できない場合には、データをクラウドストレージへ一時的なキャッシュ使用ではなく、通常の書き込み処理を行なうことができるので、アクセス制御できる時に、データのバックアップを行なうことができる。
【0022】
(6)
第6の発明にかかる記録装置のバックアップシステムは、一局面に従うまたは第2から第5の発明にかかる記録装置のバックアップシステムにおいて、報知システムをさらに含み、報知システムは、アクセス制御部が、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へアクセス制御できないと判定した場合に報知を行なってもよい。
【0023】
この場合、報知システムは、アクセス制御部が第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へアクセス制御できないと判定した場合、報知を行なうので、ユーザーは、当該報知を確認することができる。
例えば、この報知は、携帯端末、通信端末、第1記録装置および第2記録装置の少なくとも一方に接続された表示部等に音、振動、表示等の報知であってもよい。
【0024】
(7)
他の局面に従う記録装置のバックアッププログラムは、記録装置のバックアッププログラムであって、第1記録装置をインターネット上のクラウドストレージに接続する第1接続処理と、第2記録装置をインターネット上のクラウドストレージに接続する第2接続処理と、第1接続処理および第2接続処理の少なくとも一方から他方への更新レコードを動的に更新するDDNS処理と、第1記録装置および第2記録装置の少なくとも一方から他方に、アクセス制御を行なうアクセス制御処理と、を含み、アクセス制御処理は、DDNS処理からバックアップ先のアドレス情報を取得する処理を行なうものである。
【0025】
本発明にかかる記録装置のバックアッププログラムは、第1接続処理により第1記録装置がインターネット上のクラウドストレージに接続され、第2接続処理により第2記録装置がインターネット上のクラウドストレージに接続される。また、第1記録装置および第2記録装置の少なくとも一方から他方に対してアクセス制御処理によりアクセス制御が行われる。
【0026】
その結果、第1記録装置と第2記録装置とが、互いに遠方に設置された場合、災害時にデータ復旧を行なうことができ、キャッシュとして用いるのでクラウドストレージ領域の利用を少なくすることができる。
また、アクセス制御部によりアクセス制御を行なうことができるので、第1記録装置および第2記録装置の一方から他方へ記録を行なう際に、災害が生じたとしても、クラウドストレージを用いているので、データ紛失を防止することができる。
【発明の効果】
【0027】
本発明の記録装置のバックアップシステムおよび記録装置のバックアッププログラムによれば、省電力でかつ確実にバックアップをおこなうことができる。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0030】
以下、本発明に係る一実施の形態について図面を用いて説明する。
図1は、本実施の形態にかかる記録装置のバックアップシステムの一例を説明するための模式図である。
【0031】
図1に示すように、記録装置のバックアップシステム100においては、第1システム200、第2システム300、インターネット500、ダイナミックDNS(以下、DDNSと略記する)サービス600およびクラウドストレージ700を含む。なお、記録装置のバックアップシステム100は、携帯通信端末800を有してもよい。
【0032】
第1システム200は、ネットワーク接続ストレージ(以下、NASと略記する)210、パーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する)220、無線ルータ250を有する。PC220は、無線ルータ250を介して第1システムNAS210と通信可能に設けられる。
【0033】
第2システム300は、ネットワーク接続ストレージ(以下、NASと略記する)310、パーソナルコンピュータ(以下、PCと略記する)320、無線ルータ350を有する。PC320は、無線ルータ350を介して第2システムNAS310と通信可能に設けられる。
【0034】
第1システム200および第2システム300は、インターネット500を介して互いに接続されている。また、第1システム200および第2システム300は、インターネット500を介してDDNSサービス600およびクラウドストレージ700へ接続可能に設けられる。
ここで、第1システム200および第2システム300は、それぞれが使用するDDNSサービス600およびクラウドストレージ700に対してそれぞれ登録されており、DDNSサービス600およびクラウドストレージ700には、第1システム200および第2システム300のアドレス情報および/またはログイン情報が設定されている。
【0035】
次いで、
図2は、第1システム200と第2システム300との接続を行なう際の一例を示すフローチャートである。
【0036】
第2システムNAS310と、第1システムNAS210と接続を行なう場合について説明する。
まず、第2システムPC320を操作し、第2システムNAS310に第1システムNAS210のダイナミックDNS情報を送信する。すなわち、当該ダイナミックDNS情報をDDNSサービス600へ送信することにより、第1システムNAS210へアクセスするためのアドレス情報などを取得するための情報(ホスト名、パスワードなど)を入力する(ステップS1)。
なお、ホスト名のみでアドレス情報を取得できる場合は、パスワードなど、その他の情報は必須では無い。
【0037】
また、ステップS1の処理において、第2システムNAS310が第1システムNAS210へのアクセス許可を得るために、第1システムNAS210のログイン情報(ユーザー名、パスワードなど)を入力してもよい。
さらに、この場合も、例えばユーザー名のみでアクセス許可を得られる場合は、パスワードは必須では無く、また、ログインしなくともアクセスが許可される場合は、ログイン情報そのものも必須では無い。
【0038】
そして、第2システムNAS310は、インターネット500を介して、DDNSサービス600に接続し、第1システムNAS210のホスト名およびパスワード情報を送信する(ステップS2)。
【0039】
次に、DDNSサービス600は、第2システムNAS310に、第1システムNAS210のホスト名に対応する第1システムNAS210の情報、例えばアドレス情報を返信する(ステップS3)。第2システムNAS310は、第1システムNAS210のアドレス情報ADを取得する(ステップS4)。
【0040】
続いて、第2システムPC320を操作し、第2システムNAS310から第2システムNAS310のダイナミックDNS情報を第1システムNAS210のアドレス情報ADを使用して送信する(ステップS5)。
【0041】
なお、第2システムNAS310のダイナミックDNS情報とは、DDNSサービス600へ送信することによって、第1システムNAS210が第2システムNAS310へアクセスするためのアドレス情報などを取得するための情報(ホスト名H、パスワードPWなど)である。
また、例えばホスト名のみで第2システムNAS310へアクセスするためのアドレス情報を取得できる場合は、パスワードなど、その他の情報は必須では無い。
【0042】
さらに、この場合、第2システムNAS310が第1システムNAS210にログインするためのログイン情報も送付し、第1システムNAS210にログインしてもよい。
同様に、第1システムNAS210が第2システムNAS310へのアクセス許可を得るための第2システムNAS310のログイン情報(ユーザー名、パスワードなど)も送信してもよい。また、この場合も、例えばユーザー名のみでアクセス許可を得られる場合は、パスワードは必須では無く、また、ログインしなくともアクセスが許可される場合は、ログイン情報そのものも必須では無い。
【0043】
なお、本実施の形態においては、第2システムPC320を操作して送信しているが、第2システムNAS310に、予め自身のダイナミックDNS情報および/またはログイン情報が設定されていてもよい。
この場合、ステップS1の処理において第1システムNAS210のダイナミックDNS情報が入力された後、第2システムPC320を操作すること無く、第2システムNAS310のダイナミックDNS情報および/またはログイン情報を第2システムNAS310が自動的に送信するような構成としてもよい(ステップ5)。
【0044】
その結果、第1システムNAS210は、第2システムNAS310のダイナミックDNS情報を受信し、記憶する(ステップS6)。第1システムNAS210は、第2システムNAS310のダイナミックDNS情報をDDNSサービス600に送信し、DDNSサービス600を利用してDDNSサービス600から第2システムNAS310のアドレス情報を取得し、そのアドレス情報を使用して、第2システムNAS310へ情報を送信する(ステップS7)。
【0045】
第2システムNAS310は、第1システムNAS210から情報を受信したことを確認する(ステップS8)。
【0046】
なお、上記の実施の形態においては、DDNSサービス600に対してホスト名およびパスワード情報を送信することとしているが、これに限定されず、第2システム300のPC320において第1システム200のE−mailアドレスを入力し、そのE−mailアドレス宛に第2システム300のPC320の設定画面(第1システム200の情報登録画面)へのリンク情報を送信する。さらに、そのリンク情報付きのE−mailメールを受信したユーザーは、そのリンク情報を使って、設定画面にアクセスし、自宅NASのホスト名およびパスワード情報を入力するようにしてもよい。
【0047】
(バックアップ処理)
続いて、
図3および
図4は、第2システム300の第2システムNAS310の一部を第1システム200の第1システムNAS210にバックアップする説明図である。以下、バックアップ処理について、領域確保とデータバックアップ方法とにわけて説明する。
【0048】
<領域確保>
まず、
図3に示すように、第2システムNAS310からバックアップの領域確保のための希望領域情報を送信する(ステップS11)。次いで、第1システムNAS210は、希望領域情報を受信する(ステップS12)。第1システムNAS210は、第2システムNAS310のデータのバックアップ領域として対応可能な領域を確認し、第2システムNAS320へ対応可能領域情報を送信する(ステップS13)。
【0049】
なお、希望領域情報とは、第1システムNAS210に対するバックアップ領域確保依頼信号であり、希望するバックアップ領域の容量情報を含ませても良いし、単なる依頼のみとし、希望するバックアップ領域の容量情報を含ませない構成でもよい。
ここで、希望領域情報に容量情報が含まれている場合、第1システムNAS210は、バックアップ領域として、その容量情報に示された容量を上限とした対応可能領域情報を第2システムNAS320へ送信することができ、第1システムNAS210の記憶領域を効率的に利用することが可能となる。
【0050】
第2システムNAS310は、第1システムNAS210の対応可能領域情報を受信する(ステップS14)。そして、第2システムNAS310は、第1システムNAS210の対応可能領域情報をPC320の表示部に表示させる(ステップS15)。それにより、ユーザーは、バックアップ領域の保持が可能か否かを認識することができる。すなわち、ユーザーは、バックアップ先に十分にバックアップ出来る容量があるか否かを認識することができる。
【0051】
続いて、第2システムNAS310は、第1システムNAS210からの対応可能領域情報で示された、バックアップ領域として対応可能な領域を上限として、対応領域の確保依頼を第1システムNAS210に送信する(ステップS16)。最後に、第1システムNAS210は、対応領域の確保依頼に基づいて領域確保を行なう(ステップS17)。
【0052】
以上により、第2システムNAS310のデータを第1システムNAS210にバックアップさせる領域を確保することができる。同様に、上記のステップS11の処理からステップS17の処理を第1システム200から第2システム300へ向けて行なうことにより、第1システムNAS210のデータを第2システムNAS310にバックアップさせる領域を確保することができる。
【0053】
<データバックアップ方法>
続いて、
図4に示すように、第2システムNAS310は、予め登録済みのクラウドストレージ700をキャッシュストレージとして利用し、ユーザーが利用可能なクラウドストレージ700のストレージ容量を限度として、バックアップデータを記録する(ステップS21)。
この場合、第2システムNAS310のデータ差分を記録することにより、クラウドストレージ700のストレージ容量を抑制することができる。
【0054】
次いで、第2システムNAS310は、データ差分をクラウドストレージ700に記録したことを、DDNSサービス600へ、第1システムNAS210のダイナミックDNS情報を送信する。そしてDDNSサービス600を利用し第1システムNAS210のアドレス情報を取得する。そして、当該第1システムNAS210のアドレス情報を使用して「書き込み要求」を第1システムNAS210に通知する(ステップS22)。
なお、当該書き込み要求には、第2システムNAS310がクラウドストレージ700に記録したユーザーID等のクラウドストレージ700へのログイン情報および/またはアドレス情報(URL等)も含まれる。
また、この「書き込み要求」により、第1システムNAS210が省電力モードであっても、起動させることができる。
【0055】
具体的には、第2システムNAS310が第1システムNAS210に「書き込み要求」を送信する場合、WOL(Wake ON LAN/Wake Up ON LAN)で使用するマジックパケット(Magic Packe)を第2システムNAS310から第1システムNAS210のアドレス情報を使用して、第1システムNAS210に送信し、その信号を受信した第1システムNAS210が自動的に省電力モードから復帰する。
【0056】
なお、本実施の形態においては、クラウドストレージ700へのアドレス情報および/またはログイン情報をステップS22の処理でバックアップ先に通知することとしているが、これに限定されず、例えば、予めステップS5の処理において、第1システムNAS210へのバックアップ時に使用するクラウドストレージ700へのアドレス情報および/またはログイン情報を第1システムNAS210に通知し、ステップS7の処理において、第2システムNAS310へのバックアップ時に使用するクラウドストレージ700へのアドレス情報および/またはログイン情報を第2システムNAS310に通知するようにしてもよい。
なお、クラウドストレージ700は、複数の異なるストレージからなるクラウドストレージ700a(図示せず),700b(図示せず)を有する場合、第1システムNAS210が第2システムNAS310へのバックアップ時にクラウドストレージ700aを使用し、第2システムNAS310が第1システムNAS210へのバックアップ時にクラウドストレージ700bを使用させてもよい。
【0057】
次いで、第1システムNAS210は、「書き込み要求」を受信した場合(ステップS23)、第2システムNAS310側に受信完了の応答を返信する。
そして、自動的に、第1システムNAS210は、「書き込み要求」に従い、クラウドストレージ700へアクセスし、クラウドストレージ700のアドレス情報および/またはログイン情報を使用してクラウドストレージ700にログインし、バックアップデータのデータ差分を取得する(ステップS24)。そして、第1システムNAS210は、データ差分を取得し、記録した場合、第2システムNAS310に記録完了の旨を送信する(ステップS25)。
【0058】
続いて、第2システムNAS310は、第1システムNAS210からの記録完了の返信が有るか否かを判定する(ステップS26)。ここで、返信が無い場合(ステップS26のNo)、第2システムNAS310は、第1システムNAS210に書き込みがされていない旨(例えば、記録できません、NG等)をPC320に記録または表示、または携帯通信端末800に表示させる(ステップS27)。
【0059】
一方、返信が有る場合(ステップS26のYes)、第2システムNAS310は、第1システムNAS210に書き込みがされた旨(例えば、記録完了、OK)を記録またはPC320に表示、または携帯通信端末800に表示させる(ステップS28)。
【0060】
以上により、第2システムNAS310のデータ差分を第1システムNAS210にバックアップすることができる。同様に、上記のステップS21の処理からステップS28の処理を第1システム200から第2システム300へ向けて行なうことにより、第1システムNAS210のデータを第2システムNAS310にバックアップすることができる。
【0061】
なお、上記のステップS26の処理からステップS28の処理までは、所定時間内に行なうこととしてもよく、また、ステップS26の処理からステップS28の処理までを使用しなくてもよい。
また、クラウドストレージ700をキャッシュストレージとして用いる場合について説明したが、これに限定されず、容量が有る場合には、通常のストレージとして利用してもよい。
この場合、例えば第2システムNAS310のバックアップ先は、第1システムNAS210とクラウドストレージ700とに2重にバックアップされることとなり、復元可能性および/または復元容易性を高めることができる。
また、例えば第2システムNAS310がクラウドストレージ700へバックアップデータを記録する場合(ステップS21)に、クラウドストレージ700がダウンしていると判定した場合には、ステップS22の処理の「書き込み要求」にて、その旨を第1システムNAS210に通知すると共に、クラウドストレージ700を用いることなく、第2システムNAS310から第1システムNAS210に直接、データのバックアップを行なってもよい。
【0062】
また、
図3および
図4のバックアップを行なう時間帯を、例えばアクセスが集中しないような深夜時間に行なってもよい。この場合、クラウドストレージ700を有効に利用することができるとともに、電気料金を抑制することができる。
【0063】
(領域Aおよび領域B)
続いて、
図5は、第1システムNAS210および第2システムNAS310の他の例を説明するための模式図である。
【0064】
図5に示すように、第1システムNAS210は、物理的に領域A211および領域B212の複数を有してもよい。
同様に、第2システムNAS310は、物理的に領域A311および領域B312の複数を有してもよい。
【0065】
この場合、領域A211は、第1システム200の記憶領域とし、領域B212は、ペアリング相手である第2システム300のバックアップ記憶領域とすることができ、同様に、領域A311は、第2システム300の記憶領域とし、領域B312は、ペアリング相手である第1システム200のバックアップ記憶領域とすることができる。
【0066】
なお、上記の実施の形態においては、第1システム200および第2システム300を例示したが、これに限定されず、第3システム、第4システムと、複数のシステムを設けてもよい。この場合、相互にデータをバックアップしあってもよい。
【0067】
例えば、第1システム200の領域A211のバックアップ領域としてペアリング相手を第2システム300の領域B312だけで無く、第3システムの領域B、第4システムの領域Bとペアリングさせておいてもよい。この場合、第1システム200は第2システム、第3システム、第4システムの領域Bに対して複数のバックアップが可能となる。
【0068】
また、通常のミラーリングハードディスクモードと本発明にかかるミラーリングバックアップモードを切換えるスイッチを設けてもよい。
なお、この場合の通常のミラーリングモードとは、システムNASの領域Bに対するバックアップ領域が、同じシステムNASの領域Aに設定されるモードである。
例えば、第2システムNAS310が通常のミラーリングハードディスクモードである場合、第1システムNAS210の領域A211はクラウドストレージ700を介して第2システムNAS310の領域B312にバックアップされ、さらに第2システムNAS310の領域A311にミラーリング処理されるため、重複バックアップを行なうことができ、データの安全性が増す。
【0069】
なお、第1システムNAS210および第2システムNAS310を販売前、すなわち出荷時にペアリングデータを互いに保有させて、電源投入時に自動的にペアリングを実施させてもよい。
【0070】
また、第1システム200と第2システム300とを、自宅と祖父の家のように、物理的に離れた位置に配置させることが好ましい。この場合、仮に自宅が火災等の災害に直面し、自宅の第1システム200が焼失など破損しても、祖父の家に配置された第2システム300に影響は無く、バックアップデータを守ることができ、復元を行なうことができる。
また、第1システム200と第2システム300とを物理的に離れた位置に配置させる前に、ケーブル等を用いて接続することで、自動的にペアリングを実施させてもよく、互いにスイッチを有し、当該スイッチ操作によりペアリングを実施させてもよい。
【0071】
なお、ペアリングとは、第1システムNAS210と第2システムNAS310が、お互いのダイナミックDNS情報や第1システムNAS210および第2システムNAS310へのログイン情報といった、お互いをアクセスするために必要な情報および/または、クラウドストレージ700へのログイン情報などを、それぞれが取得し、記録保持することである。
【0072】
さらに、第1システムNAS210および第2システムNAS310が複数のカートリッジHDDを有する場合、カートリッジHDDの管理領域に、自身のダイナミックDNS用のホスト名およびパスワード等の情報を記録させておき、それらの情報を記録した第1システムNAS210のカートリッジHDDと第2システムNAS310のカートリッジHDDとを入れ換え、電源投入時の自動読み込み、設定ボタンの押下操作のタイミング、設定画面からの制御等を利用することでペアリングをさせてもよい。
【0073】
そして、入れ換えた、それぞれのカートリッジHDDは、第1システムNAS210および第2システムNAS310の、それぞれの領域Bとなる。
この場合、例えばカートリッジHDDの管理領域をパスワード等でロックさせる構成としてもよく、そうすることにより、簡単に書き換えができないので、記録ミスを防止することができる。
【0074】
以上のように、記録装置のバックアップシステム100が、第1システムNAS210と、第2システムNAS310とが、互いに遠方に設置された場合、災害時にデータ復旧を行なうことができ、キャッシュとして用いるのでクラウドストレージ700のストレージ領域の利用を少なくすることができる。
【0075】
また、DDNSサービス600を利用することによりバックアップ先のアドレス情報を取得し、第1システムNAS210および第2システムNAS310の一方から他方へアクセス制御を行なうことができるので、他方が省電力モードであっても起動させることができる。また、第1システムNAS210および第2システムNAS310の一方から他方へ記録を行なう際に、災害が生じたとしても、クラウドストレージ700を用いているので、データ紛失を防止することができる。また、必要なとき以外は省電力モードにでき、省電力モードから起動させることができるため、省電力を実現することができる。
【0076】
さらに、一般に、第1システムNAS210および第2システムNAS310が省電力モードの場合、通常モードに復帰するまで、バックアップができない状態が発生する。しかしながら、本発明においては、クラウドストレージ700を用いているため、その間に災害等が生じてもデータの紛失を防止することができる。
【0077】
また、第1システムNAS210および第2システムNAS310の一方から他方へアクセス制御できない場合には、データをクラウドストレージ700へ一時的ではなく、書き込み処理を行なうことができるので、アクセス制御できる時に、データのバックアップを行なうことができる。
【0078】
さらに、アクセス制御部が第1システムNAS210および第2システムNAS310の一方から他方へアクセス制御できないと判定した場合、PC220、PC320、携帯通信端末800の少なくとも1つへ、報知を行なうことができるので、ユーザーは、当該報知を確認することができる。
【0079】
本実施例においては、記録装置のバックアップシステム100は、記録装置のバックアップシステムに相当し、クラウドストレージ700がクラウドストレージに相当し、インターネット500がインターネットに相当し、第1システムNAS210が第1記録装置に相当し、第2システムNAS310が第2記録装置に相当し、DDNSサービス600がDDNSに相当し、第1システムNAS210および第2システムNAS310の制御部またはPC220、PC320がアクセス制御部に相当し、PC220、PC320、携帯通信端末800が報知システムに相当し、
図3から
図5が記録装置のバックアッププログラムに相当する。
【0080】
また、本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。