特許第6042807号(P6042807)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042807
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】エアコンの室内機
(51)【国際特許分類】
   F24F 13/20 20060101AFI20161206BHJP
【FI】
   F24F1/00 401A
   F24F1/00 401B
【請求項の数】9
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2013-516970(P2013-516970)
(86)(22)【出願日】2011年4月1日
(65)【公表番号】特表2013-530372(P2013-530372A)
(43)【公表日】2013年7月25日
(86)【国際出願番号】CN2011072380
(87)【国際公開番号】WO2012000336
(87)【国際公開日】20120105
【審査請求日】2013年5月21日
【審判番号】不服2015-50(P2015-50/J1)
【審判請求日】2015年1月5日
(31)【優先権主張番号】201010214620.7
(32)【優先日】2010年6月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512306405
【氏名又は名称】グリー エレクトリック アプライアンシーズ インク オブ ズーハイ
【氏名又は名称原語表記】GREE ELECTRIC APPLIANCES, INC. OF ZHUHAI
(74)【代理人】
【識別番号】100080001
【弁理士】
【氏名又は名称】筒井 大和
(72)【発明者】
【氏名】ジャーン,ヒュイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン,ショーリン
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,ジャンクン
(72)【発明者】
【氏名】ジ,ウェンウェイ
(72)【発明者】
【氏名】メン,ジ
(72)【発明者】
【氏名】リ,ジェン
(72)【発明者】
【氏名】ツァオ,リュー
【合議体】
【審判長】 千壽 哲郎
【審判官】 田村 嘉章
【審判官】 佐々木 正章
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−188848(JP,A)
【文献】 実開昭55−121143(JP,U)
【文献】 実開昭57−40044(JP,U)
【文献】 特開2007−322103(JP,A)
【文献】 特開平6−147527(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F24F 1/00
F24F 13/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアコンのサイドと上部を囲んで、フロントパネルを取り付けるパネルボディー(2)と、エアコンの後部を囲むリアハウジング(1)と、前方に位置し前記パネルボディー(2)と密接に接合しているフロントパネル(3)と、を含み、前記リアハウジング(1)、前記パネルボディー(2)及び前記フロントパネル(3)で囲まれたエアコンのキャビティが形成され、前記フロントパネル(3)の下部に空気排出口(4)が配置され、ディフレクタープレート(5)が前記フロントパネル(3)に取り付けられ、又は前記パネルボディー(2)に位置して、前記空気排出口(4)を開閉させるエアコンの室内機であって、
前記空気排出口(4)の上部にエアシールドリブ(8)が設けられ、前記エアシールドリブ(8)は、空気排出方向と交差するように、前記空気排出口(4)の上部より前記空気排出口(4)へ伸びており、
前記エアシールドリブ(8)は1本の長尺ストリップの構造部材であり、水平方向に沿って、空気排出口(4)の上部に密接に形成され、エアシールドリブ(8)の水平方向の幅サイズが空気排出口(4)の幅サイズ以下であることを特徴とするエアコンの室内機。
【請求項2】
前記パネルボディー(2)には、フロントパネル(3)を取り付ける係止口とリアハウジング(1)を固定する止め口が設けられ、パネルボディー(2)が空気排出口(4)の上部へ伸びることでエアシールドリブ(8)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエアコンの室内機。
【請求項3】
前記リアハウジング(1)が空気排出口(4)の上部へ伸びることで、エアシールドリブ(8)が形成され、パネルボディー(2)がリアハウジング(1)により空気排出口(4)の後方に囲まれていることを特徴とする請求項1に記載のエアコンの室内機。
【請求項4】
前記エアシールドリブ(8)は、フロントパネル(3)に貼り付け、又は、フロントパネル(3)により空気排出口(4)の上部へ伸びて形成されることを特徴とする請求項1に記載のエアコンの室内機。
【請求項5】
前記空気排出口(4)の底部に、渦流形成装置(6)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のエアコンの室内機。
【請求項6】
前記渦流形成装置(6)が水平方向に沿ってフロントパネル(3)又はパネルボディー(2)に設けられ、長尺ストリップ構造になり、前記渦流形成装置(6)が少なくとも1本の水平方向の凹溝(7)を含み,凹溝(7)の凹面方向とエアコンの空気排出方向とが交差して角度になっていることを特徴とする請求項5に記載のエアコンの室内機。
【請求項7】
前記渦流形成装置(6)は1本の長尺ストリップ構造の部材であり、水平方向に沿って空気排出口(4)の底面に密接に貼り付けて形成されていることを特徴とする請求項5に記載のエアコンの室内機。
【請求項8】
前記渦流形成装置(6)は2本以上の長尺ストリップ構造の部材であり、水平方向に沿って順次に空気排出口(4)の底面に密接に貼り付けて組合わされることを特徴とする請求項5に記載のエアコンの室内機。
【請求項9】
前記渦流形成装置(6)の水平方向の幅サイズは空気排出口(4)の幅サイズ以下であることを特徴とする請求項7又は8に記載のエアコンの室内機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアコンの室内機に関し、具体的には、パフォーマンス最適化の効果の顕著なエアコンの室内機に関する。
【背景技術】
【0002】
通常、エアコンは、空気冷却器、加熱器又は空気清浄器により、部屋を涼しく、又は暖かくし、空気を浄化させ、内部環境をより快適にする装置である。このようなエアコンにおいて、通風装置、空気冷却装置、加熱装置及び空気清浄器が配置され、前記通風装置は、空気を室内にて強制的に循環させ、室内の空気を吸収し、熱交換又は空気浄化をしてから、空気を室内に排出するものである。
従来の技術において、エアコンは絶えず改良されている。通常、エアコンの室内機は、エアコンのサイドとリアを囲んでいるリアハウジング及びフロントに位置しリアハウジングと密着に接合されているパネルボディーを備え、エアコンのキャビティが前記リアハウジングとパネルボディーによって囲まれて形成され、熱交換器、制御ユニット、通風部材がいずれも前記キャビティ内に配置されている。前記パネルボディーが通常、ネジ又はフックによりリアハウジングに固定されている。
エアコンの市場が日増しに成熟してくることにつれて、エアコンの省エネ機能に対する要求もより高くなっている。このような傾向に応えるように、エアコンに対して様々な改良をして、EER(エネルギー消費効率)の高いエアコンを次々と開発しなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、構造が簡単で、エアコンのパフォーマンスが改良され、生産効率が向上され、製品の信頼性が確保されるエアコンの室内機を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明は以下の技術的手段を採用している。
【0005】
エアコンのサイドと上部を囲んで、フロントパネルを取り付けるパネルボディーと、エアコンの後部を囲むリアハウジングと前方に位置しパネルボディーと密着に接合しているフロントパネルを備え、前記リアハウジング、パネルボディー及びフロントパネルで囲まれたエアコンのキャビティが形成され、前記フロントパネルの下部に空気排出口が配置され、ディフレクタープレートがフロントパネルに取り付けられ、又はパネルボディーに位置して、空気排出口を開閉するようにするエアコンの室内機であって、前記空気排の上部にエアシールドリブが設けられ、前記エアシールドリブが空気排出口の上部から空気排出口へ伸びている。
【発明の効果】
【0006】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
【0007】
本発明によるエアコンの室内機は、前記空気排の上部にエアシールドリブが設けられ、前記エアシールドリブが空気排出口の上部から空気排出口へ伸び出している。このように、空気排出口あたりの温度の均一化を確保でき、局部の温度差が大きいことにより凝縮液を形成することが避けられるので、凝縮の発生を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係わるエアコンの室内機の立体構造を示す図である。
図2】本発明に係わるエアコンの室内機の渦流形成装置の位置構造を示す図である。
図3】本発明に係わるエアコンの室内機の空気排出口の構造を示す図である。
図4】本発明に係わるエアコンの室内機のパネルボディーの正面の構造を示す図である。
図5】本発明に係わるエアコンの室内機のパネルボディーの立体構造を示す図である。
図6図4のA-Aの断面構造を示す図である。
図7】本発明に係わるエアコンの室内機のエアシールドリブの位置の構造を示す図である。
図8】本発明に係わるエアコンの室内機のエアシールドリブの実施形態1の構造を示す図である。
図9】本発明に係わるエアコンの室内機のエアシールドリブの実施形態2の構造を示す図である。
図10】本発明に係わるエアコンの室内機のエアシールドリブの実施形態3の構造を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明において、図1、2、3、4、5、6に示すように、エアコンのサイド、上部を囲んで、フロントパネルを取り付けるパネルボディー2と、エアコンの後部を囲むリアハウジング1と、前方に位置しパネルボディーと密接に接合しているフロントパネル3とを含むエアコンの室内機が開示され、前記リアハウジング1、パネルボディー2及びフロントパネル3で囲まれるエアコンのキャビティが形成され、熱交換器、制御素子、通風部材がいずれも前記キャビティ内に配置され、前記フロントパネル3の下部に空気排出口4が配置され、空気排出口4を開閉させるようにディフレクタープレート5がフロントパネル3に取り付けられ、又は、パネルボディー2に位置する。
【0010】
前記空気排出口4の底部に渦流形成装置6が設けられる。前記渦流形成装置6が水平方向に沿ってフロントパネル3又はパネルボディー2に固定され、長尺ストリップの構造になる。前記渦流形成装置6が少なくとも1本の水平方向の凹溝7を含み、凹溝7の凹面方向とエアコンの空気排出方向とが交差して角度をなしている。
【0011】
前記渦流形成装置6は1本の長尺ストリップ構造の部材であり、水平方向に沿って空気排出口4の底面に密接に貼り付けて形成されることが好ましい。
【0012】
前記渦流形成装置6は2本以上の長尺ストリップ構造の部品であり、水平方向に沿って順次に空気排出口4の底面に密接に貼り付けて組合わされることが好ましい。
【0013】
前記渦流形成装置6の水平方向の幅サイズは空気排出口4の幅サイズ以下である。
【0014】
図7に示すように、前記空気排出口4の上部に、エアシールドリブ8が設けられている。
【0015】
前記エアシールドリブ8が空気排出口4の上部より空気排出口4へ伸び出している。
【0016】
前記エアシールドリブ8は1本の細長いリブ状構造の部品であり、水平方向に沿って空気排出口4の上部に密接に貼り付けて形成され、エアシールドリブ8の水平方向の幅サイズは空気排出口4の幅サイズ以下である。
【0017】
熱交換器を経て排出された空気流がエアシールドリブ8を通過したとき、気流の圧力がエアシールドリブ8によって変えられ、気流の運動方向が、遮られて変更されることで、空気排出口の温度の均一化を確保し、局部の温度差が大きいことにより凝縮液を形成することを避け、凝縮の発生をも回避することができる。
【0018】
図8に示すように、パネルボディー2には、フロントパネル3を取り付ける係止口と、リアハウジング1を固定する止め口が設けられる。パネルボディー2が空気排出口4の上部へ伸びることでエアシールドリブ8が形成されて、前記フロントパネル3の底部とエアシールドリブ8との間に水膜領域9が形成されている。
【0019】
図9に示すように、リアハウジング1が空気排出口4の上部へ伸びることでエアシールドリブ8が形成され、パネルボディー2がリアハウジング1により空気排出口4の後方に囲まれている。
【0020】
図10に示すように、エアシールドリブ8は、フロントパネル3に貼り付けられ、又はフロントパネル3より空気排出口4の上部へ伸びて形成されている。
【0021】
本発明の実施形態は、本発明を限定するものではない。当業者にとって、本発明の精神や原則を逸脱しないで可能ないずれの変更、置換、改良なども本発明の保護範囲内に含まれる。
【符号の説明】
【0022】
1:リアハウジング、2:パネルボディー、3:フロントパネル、4:空気排出口、5:ディフレクタープレート、6:渦流形成装置、7:凹溝、8:エアシールドリブ、9:水膜領域。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10