特許第6042822号(P6042822)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6042822太陽光発電システムおよび太陽光発電パネルの設置方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042822
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】太陽光発電システムおよび太陽光発電パネルの設置方法
(51)【国際特許分類】
   H02S 10/00 20140101AFI20161206BHJP
   H02S 20/10 20140101ALI20161206BHJP
   H02S 20/30 20140101ALI20161206BHJP
【FI】
   H02S10/00
   H02S20/10 D
   H02S20/30 A
   H02S20/10 H
【請求項の数】4
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-548220(P2013-548220)
(86)(22)【出願日】2012年12月3日
(86)【国際出願番号】JP2012081249
(87)【国際公開番号】WO2013084837
(87)【国際公開日】20130613
【審査請求日】2015年11月6日
(31)【優先権主張番号】特願2011-266483(P2011-266483)
(32)【優先日】2011年12月6日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】301037512
【氏名又は名称】伊藤組土建株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110766
【弁理士】
【氏名又は名称】佐川 慎悟
(74)【代理人】
【識別番号】100133260
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 基子
(74)【代理人】
【識別番号】100169340
【弁理士】
【氏名又は名称】川野 陽輔
(74)【代理人】
【識別番号】100195682
【弁理士】
【氏名又は名称】江部 陽子
(72)【発明者】
【氏名】西岡 誠
【審査官】 濱田 聖司
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/074621(WO,A1)
【文献】 特開2000−80773(JP,A)
【文献】 特開2003−213854(JP,A)
【文献】 特開2004−116239(JP,A)
【文献】 特開2005−240352(JP,A)
【文献】 特開2000−332285(JP,A)
【文献】 特開2003−184235(JP,A)
【文献】 特開2010−205762(JP,A)
【文献】 特表2006−521009(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第2398064(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02S
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地上に設置されたフレーム構造の架台に対して、複数の縦長矩形状の太陽光発電パネルが、前記太陽光発電パネルの幅以下の隙間を設けつつ採光面が同一面上に配置されるように横方向に並べられているとともに、前記各採光面が同一面上に配置される状態を維持しつつ後ろ側に傾斜されており、かつ太陽光発電システムの正面に正対して前記太陽光発電パネルを水平視した場合に所定の傾斜角度で左または右のいずれかの同一方向に傾斜された太陽光発電パネル群として構成されている太陽光発電システム。
【請求項2】
前記太陽光発電パネル群を構成する各々の前記太陽光発電パネルの左右いずれか同一方向への前記傾斜角度が15度〜45度である請求項1に記載の太陽光発電システム。
【請求項3】
地上に設置されたフレーム構造の架台に対して、複数の縦長矩形状の太陽光発電パネルを前記太陽光発電パネルの幅以下の隙間を設けつつ採光面が同一面上に配置されるように横方向に並べるとともに、前記各採光面が同一面上に配置される状態を維持しつつ後ろ側に傾斜させ、かつ太陽光発電システムの正面に正対して前記太陽光発電パネルを水平視した場合に所定の傾斜角度で左または右のいずれかの同一方向に傾斜させて設置する太陽光発電パネルの設置方法。
【請求項4】
各々の前記太陽光発電パネルを、左右いずれか同一方向への前記傾斜角度15度〜45度となるように設置する請求項4に記載の太陽光発電パネルの設置方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の太陽光発電パネルを有する太陽光発電システムおよび太陽光発電パネルの設置方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、太陽光発電システムにおける複数の太陽光発電パネルは、縦横方向に段差や隙間を設けずに整然と並べて設置されるようになっている。
【0003】
例えば、特開2010−209515号公報では、建築物の屋根上に設けられる架台の上部に矩形状の太陽光発電パネルを段差や隙間を設けずに並べる太陽光発電パネル取付工法が提案されている(特許文献1)。屋根上のスペースは限られているため、段差や隙間をなくしてコンパクトにする必要があり、また、外観上、屋根の目立つ場所に設置されるため段差や隙間を設けずに整然と並べられた太陽光発電パネル群は見た目に美しいという特徴を有する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−209515号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された発明では、見た目の美しさを確保するために、架台の設置から取り付け作業に至るまで高い施工精度を確保しなければならず、多大な費用と労力が必要とされる。特に、整然と並べられた複数の太陽光発電パネルでは、隣り合う太陽光発電パネル同士が縦方向にズレて段差が生じたり、太陽光発電パネル同士が前後方向にズレて傾斜面に段差が生じると、その段差が目立ち、不細工であるという印象をあたえてしまう。
【0006】
また、近年ではクリーンエネルギーを使った発電のニーズが拡大しており、大規模な太陽光発電システムが計画されている。このため、太陽光発電システムの設置場所は屋根上のような比較的安定した場所に限られず、丘陵地や湿地帯等の遊休地が活用されると考えられている。
【0007】
しかし、太陽光発電システムを丘陵地や湿地帯に設置する場合、従来のように架台を水平に施工するのは極めて難しい。つまり、従来のシステムを採用する場合には、丘陵地で太陽光パネルを水平に設置するために、まず丘陵地を平らに整地しなければならず、多大なコストと時間がかかる。また、湿地帯のような軟弱地盤に設置する場合、高い精度で施工しても、地盤の沈降等によって架台が傾いてしまうこともあろう。
【0008】
さらに、太陽光発電パネル群を構成する複数の太陽光発電パネルの一部が故障や破損した場合、その一部のみを交換すれば足りるはずであるが、各メーカーで大きさの規格が統一されているわけではなく、大きさが若干異なっており、また、同じメーカーにおいても規格を変更してしまうことがある。このような場合に、太陽光パネル間の段差や隙間を生じさせないためには、すべての太陽光発電パネルを交換しなければならない。
【0009】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、複数の太陽光発電パネルの配置について太陽光の採光効率を維持しつつ縦方向の段差や傾斜面の段差、左右いずれかに傾斜させた場合における各太陽光発電パネルの傾斜角度の相違、および各太陽光発電パネルの間隔の相違が認識しづらい配置構成を採用することにより、太陽光発電パネルの設置を容易にし、大型化するソーラーシステムを丘陵地や湿地帯等に設置する際に好適な太陽光発電システムおよび太陽光発電パネルの設置方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る太陽光発電システムは、複数の縦長矩形状の太陽光発電パネルを所定の傾斜角度で左右いずれかの同一方向に傾斜させるとともに各々の前記太陽光発電パネルの採光面を同一面上に並置してなる太陽光発電パネル群を有する。
【0011】
また、本発明の一態様として、前記太陽光発電パネル群を構成する各々の前記太陽光発電パネルの前記傾斜角度が15度〜45度であってもよい。
【0012】
さらに、本発明の一態様として、前記太陽光発電パネル群を構成する各々の前記太陽光発電パネルの間には前記太陽光発電パネルの幅以下の間隔が設けられていてもよい。
【0013】
本発明に係る太陽光発電パネルの設置方法は、複数の縦長矩形状の太陽光発電パネルを所定の傾斜角度で左右いずれかの同一方向に傾斜させるとともに、各々の前記太陽光発電パネルの採光面を同一面上に並べて配置する。
【0014】
また、本発明の一態様として、各々の前記太陽光発電パネルの前記傾斜角度を15度〜45度に設定してもよい。
【0015】
さらに、本発明の一態様として、各々の前記太陽光発電パネルの間に当該太陽光発電パネルの幅以下の間隔を設けて並置してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、複数の太陽光発電パネルの配置について太陽光の採光効率を維持しつつ縦方向の段差や傾斜面の段差、左右いずれかに傾斜させた場合における各太陽光発電パネルの傾斜角度の相違、および各太陽光発電パネルの間隔の相違が認識しづらい配置構成を採用することにより、太陽光発電パネルの設置を容易にし、丘陵地や湿地帯等に大型化するソーラーシステムを設置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係る太陽光発電システムの一実施形態を示すブロック図である。
図2】本実施形態における太陽光発電パネル群を示す全体斜視図である。
図3】本実施形態における太陽光発電パネル群を示す一部拡大斜視図である。
図4】(a)本実施形態において、太陽光発電パネルを正面に対し正対した場合および採光面に対し正対した場合における太陽光発電パネルと垂線との角度の相違を示す図と、(b)その側面図である。
図5】他の実施形態における太陽光発電パネル群を示す全体斜視図である。
図6】本実施例1における太陽光発電パネル群の段差と傾斜角度との視覚的な関係について示す図である。
図7】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を0度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図8】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を5度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図9】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を10度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図10】本実施例2における太陽光発電ユニットの傾斜角度を15度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図11】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を20度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図12】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を25度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図13】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を30度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図14】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を35度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図15】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を40度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図16】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を45度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図17】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を50度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図18】本実施例2における太陽光発電パネル群の傾斜角度を55度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図19】本実施例3における太陽光発電パネル群の傾斜方向を左とするとともに傾斜角度を30度とした場合の段差と隙間との視覚的な関係について示す図である。
図20】本実施例4における太陽光発電パネル群の縦方向に1段の場合と2段の場合との傾斜角度と隙間との関係について示す図である。
図21】本実施例4における太陽光発電パネル群の縦方向に2段の場合と3段の場合との傾斜角度と隙間との関係について示す図である。
図22】本実施例4における太陽光発電パネル群の縦方向に3段の場合と4段の場合との傾斜角度と隙間との関係について示す図である。
図23】本実施例5における設計上の太陽光発電パネルおよび架台を示す正面図である。
図24】本実施例5における施工された太陽光発電パネルの四隅の座標値および傾斜角度を示す正面図である。
図25】本実施例5における施工された太陽光発電パネルを左手前から撮影したデジタル写真画像である。
図26】本実施例5における施工された太陽光発電パネルを右手前から撮影したデジタル写真画像である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明に係る太陽光発電システムおよび太陽光発電パネルの設置方法の一実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本実施形態の太陽光発電システム1の各構成を示すブロック図である。また、図2は、本実施形態の太陽光発電パネル群2Aを示す全体斜視図であり、図3は、その一部拡大斜視図である。
【0019】
太陽光発電システム1は、図1ないし図3に示すように、主として、複数の太陽光発電パネル21,21,・・・と、各太陽光発電パネル21,21,・・・を設置する架台3と、各太陽光発電パネル21,21,・・・により発電された直流電流を集電して電気網5等に送電する集電装置4とを有する。以下、各構成について詳細に説明する。
【0020】
太陽光発電パネル21は、一般的に市販されている太陽光発電パネルである。この太陽光発電パネル21は、図2および図3に示すように、おもて面が太陽光を受けるための採光面22となっており、この採光面22で太陽光を受けることにより直流電流が発生するようになっている。
【0021】
本実施形態における太陽光発電パネル21は縦長矩形状に形成されており、その縦横比は約1.5:1である。また、この太陽光発電パネル21は、縦方向に3枚連続的に並べてユニット化されており、縦横比が約4.5:1の縦長矩形状に形成されている。本実施形態では、図2および図3に示すように、縦長矩形状に形成された多数の前記太陽光発電パネル21,21・・・を横方向に並べて設置することにより太陽光発電パネル群2Aが構成されている。このように、太陽光発電パネル21を縦方向に並べてユニット化することにより、太陽光発電パネル群2Aの横方向の広がりを抑えて十分な発電量を確保するようになっている。
【0022】
なお、太陽光発電パネル21の大きさおよび縦横比は、特に限定されるものではなく、適宜選択されるものである。また、太陽光発電パネル群2Aは、3枚の太陽光発電パネル21により構成されるものに限られず、十分な発電量を確保できるのであれば、1枚の縦長矩形状の太陽光発電パネル21を横方向に並置することで構成してもよい。さらに、縦方向に並べられる太陽光発電パネル21の枚数は、所望する発電量や太陽光発電パネル21が受ける風力、太陽光発電パネル21に積もる積雪量等を考慮して適宜決定されるものであり、2枚でもよく、4枚以上でもよい。
【0023】
次に、太陽光発電パネル群2Aを構成する各太陽光発電パネル21,21・・・は、並置された太陽光発電パネル21同士に生じる縦方向の段差や傾斜面の段差、左右いずれかに傾斜させた場合における各太陽光発電パネルの傾斜角度θの相違、および各太陽光発電パネルの間隔Oの相違を目立たなくすることで、視覚的に認識しづらくするため、架台3に対して以下のような設置方法で設置される。
【0024】
まず、各太陽光発電パネル21,21・・・は、所定の傾斜角度θで左右いずれかの同一方向に傾斜させて設置する。なお、太陽光発電パネル21は、図2および図3に示すように、後述する架台3の傾斜部34に設けられる。そのため、太陽光発電パネル21の見かけ上の角度は見る角度によって異なる。例えば、図4に示すように、縦横比が約5:1の太陽光発電パネル21が30度の傾斜部34に設けられているとき、太陽光発電パネル21の正面に対して正対した場合、太陽光発電パネル21と垂線との角度が約19.4度であるのに対し、太陽光発電パネル21の採光面22に対して正対した場合、前記角度が約10度である。そこで、本発明では、太陽光発電パネル群2が実際に見られる状況を考慮し、傾斜角度θを、太陽光発電パネル群2の正面に対して正対した場合の太陽光発電パネル21と垂線とにより形成される角度とした。本実施形態における各太陽光発電パネル21,21・・・は、図2および図3に示すように、右方向に傾斜されて設置されている。
【0025】
各太陽光発電パネル21,21・・・の傾斜角度θは、傾斜の角度が大きいほど太陽光発電パネル21同士に生じる縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違および間隔Oの相違が視覚的に認識しづらくなる。一方、傾斜の角度が大きくなると太陽光発電パネル21は縦長矩形状に形成されているため、太陽光発電パネル群2Aの幅が拡がって、大きな設置場所が必要となる。よって、段差が認識しづらくなる視覚的な効果と設置場所とのバランスを考慮し、前記傾斜角度θは15度〜45度であることが好ましく、20度〜40度であることがより好ましく、約30度であることがさらに好ましい。
【0026】
また、太陽光発電パネル群2Aの各々の太陽光発電パネル21は、隣り合う太陽光発電パネル21が重なり合って一方の太陽光発電パネル21の影とならないように、採光面22を同一面上に並べて配置されている。各太陽光発電パネル21,21・・・における採光効率を維持するためである。なお、各太陽光発電パネル21,21・・・が並べられる同一面というのは本実施形態のように直線的な平面状であってもよいし、図5に示すように曲線的な平面状であってもよい。
【0027】
さらに、各太陽光発電パネル21,21・・・は、それぞれの間に前記太陽光発電パネル21の幅W以下の間隔Oを設けて並置される。この隙間Oが大きいほど太陽光発電パネル21同士に生じる縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違および間隔Oの相違が視覚的に認識しづらくなる。よって、本実施形態における隙間Oは、太陽光発電パネル21を傾斜させたことによる段差や傾斜角度θ等の相違が認識しづらくなる視覚的効果を高めるものである。一方、隙間Oの幅を広くすると太陽光発電パネル群2Aの幅が拡がってしまい大きい設置場所が必要となる。よって、段差や傾斜角度θ等の相違が認識しづらくなる視覚効果と設置場所とのバランスを考慮し、前記隙間Oは太陽光発電パネル21の幅W以下であることが好ましい。
【0028】
次に、本実施形態における架台3について説明する。
【0029】
架台3は、複数の太陽光発電パネル21,21・・・を上述の設置方法にて所定の傾斜角度θに傾斜させるとともに、各太陽光発電パネル21,21・・・の採光面22を同一面に並べ、かつ隙間Oを設けて配置するための台である。本実施形態における架台3は、図2および図3に示すように、設置場所に埋設される基礎部31と、この基礎部31の上に設置される架台本体32と、この架台本体32に同一面を形成して各太陽光発電パネル21,21・・・を設置するパネル設置レール33とを有する。
【0030】
基礎部31は、設置場所に埋設されて架台本体32等を支えるものである。なお、基礎部31の工法や構造は設置場所の地盤の状態等を考慮して適宜選択されるものであり、コンクリート基礎や軟弱地盤に設置可能である球状基礎等の簡易基礎工法等を用いることができる。
【0031】
架台本体32は、太陽光発電パネル21を支持するためのものであり、太陽光発電パネル21を支持する強度を確保しつつ風から受ける力や積もる雪の重さを軽減させるため、フレーム構造により形成されている。また、架台本体32は、太陽光発電パネル21による採光率を高めるため、設置場所の緯度等に応じた角度で、太陽光発電パネル21の上方を後ろ側に傾斜させて傾斜面を形成する傾斜部34を有している。
【0032】
パネル設置レール33は、架台本体32の傾斜部34に架設され、各太陽光発電パネル21,21・・・を同一面上に設置できるようになっている。本実施形態では、図2および図3に示すように、各太陽光発電パネル21,21・・・を安定的に設置するために上下方向に併設された3本のレールによって構成されている。
【0033】
なお、架台3は、上記構成に限定されるものではなく、太陽光発電パネル21毎に設置するものでもよい。
【0034】
集電装置4は、各太陽光発電パネル21,21・・・により発電された直流電流を集めて電気網5等に送電するためのものである。本実施形態では、図1に示すように、発電された直流電流を集電する接続箱41と、この接続箱41により集電された直流電流を交流電流に変換して商用配電系統等の電気網に系統連係するパワーコンディショナ42とを有している。
【0035】
なお、各太陽光発電パネル21,21・・・により発電された直流電流は、蓄電池に蓄電させたり直接的に電化製品に供給させてもよい。また、図示しないが、分電盤を設けることにより、複数の系統や電化製品等に並列して、またはそれぞれに切り替えて送電するようにしてもよい。
【0036】
次に、本実施形態の太陽光発電システム1における太陽光発電パネル群2Aの傾斜角度θおよび隙間Oによる作用について詳しく説明する。
【0037】
太陽光発電パネル群2Aを傾斜角度θで設置したことによる主な作用は、上述のとおり、各太陽光発電パネル21,21・・・に生じる縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違、および間隔Oの相違が視覚的に目立たず、認識しづらくすることである。よって、太陽光発電パネル21を架台3に設置する際における縦方向や傾斜面および傾斜角度θ等の施工精度がそれ程高い精度を要しないため、施工が容易になる。また、若干大きさの異なる太陽光発電パネル21を使用しても、太陽光発電パネル21の大きさの違いが目立たない。
【0038】
太陽光発電パネル21の間に隙間Oを設けて設置したことによる主な作用は、傾斜角度θを設けたのと同様、太陽光発電パネル21同士に生じる縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違、および間隔Oの相違が視覚的に認識しづらくなるものである。よって、本実施形態における隙間Oは、傾斜角度θを設けたことによって縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違、および間隔Oの相違が認識しづらくなる視覚的効果をより高めることができる。また、各太陽光発電パネル21,21・・・の間に隙間Oを設けることによって、その隙間Oに風を逃がすことができるため、風力による破損や倒壊の危険を抑制することができる。さらに、太陽光発電パネル21の採光面22に雪が積もりにくくなる。
【0039】
また、太陽光発電パネル21は、同一面上に並べることで、図2および図5に示すように、景観にも合致し、視覚的にも美しく見える。
【0040】
次に、本実施形態の太陽光発電システム1における発電時における各構成の作用について説明する。
【0041】
本実施形態における太陽光発電パネル群2Aは、採光面22で太陽光を受けることで直流電流を発生する。各太陽光発電パネル21,21・・・で発生した直流電流は、集電装置4の接続箱41によって集められ、パワーコンディショナ42へ送電される。そして、パワーコンディショナ42では、各太陽光発電パネル21,21・・・により発電された直流電流を交流電流に変換し電気網5へ送電する。
【0042】
ここで、本実施形態における太陽光発電パネル21は、同一面上に並べて配置されているため、太陽光発電パネル21同士が重なり合って影になることがなく、太陽光の採光効率を維持することができる。
【0043】
また、本実施形態では、太陽光発電パネル21を縦長矩形状に構成したことにより、所定の幅で多くの採光面積を確保することができるため、隙間Oを設けたことによる設置場所の横方向の拡大を抑えつつ十分な発電量を確保することができる。
【0044】
以上のような本実施形態の太陽光発電システム1および太陽光発電パネル21の設置方法によれば、以下の効果を得ることができる。
1.隣り合う太陽光発電パネル21の縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違、および間隔Oの相違を目立たせないため、各々の太陽光発電パネル21同士の位置が多少ずれていても機能上および外観上も問題が生じることがなく、基礎部31や架台本体32の位置合わせが容易となる。つまり、施工精度に余裕があるため、簡単かつ迅速に施工することができる。
2.地盤沈下等で施工後に生じる段差や傾斜角度θ等の相違が生じたとしても外観上目立たないため、景観にもよく合致し、視覚的な美しさを維持することができる。
3.太陽光発電パネル群2Aの一部を交換する際、若干大きさのことなる太陽光発電パネル21に交換しても目立たず、段差があっても認識しづらい。
4.各々の太陽光発電パネル21,21・・・が同一面上に並べて配置されているため、太陽光の採光効率を維持することができる。
5.太陽光発電パネル21を縦長矩形状にすることにより、縦方向への位置ズレを目立たせることなく発電量を確保することができる。
【0045】
次に、本発明に係る太陽光発電システム1および太陽光発電パネル21の設置方法における太陽光発電パネル21の段差を目立たせない効果について検討を行ったので、以下の各実施例で説明する。
【実施例1】
【0046】
実施例1では、太陽光発電パネル群2に生じた段差と、傾斜角度θとの視覚的な関係について検討を行った。本実施例1では、幅が1Wに対して高さが1.5Wの太陽光発電パネル21を縦方向に3枚並べた太陽光発電パネル21を横方向に隙間なく並べて太陽光発電パネル群2を形成した。また、横方向の略中央における太陽光発電パネル21には、前記幅Wに対して0.2Wの高さを有する段差を設けた。さらに、各太陽光発電パネル21,21・・・を右方向に傾斜させ、傾斜角度θを5度刻みで0〜55度まで傾斜させた。
【0047】
図6は、本実施例1における結果を示す各太陽光発電パネル群2を並べたものである。図中の(a)が傾斜角度θ=0度の場合、(b)が傾斜角度θ=5度の場合、(c)が傾斜角度θ=10度の場合、(d)が傾斜角度θ=15度の場合、(e)が傾斜角度θ=20度の場合、(f)が傾斜角度θ=25度の場合、(g)が傾斜角度θ=30度の場合、(h)が傾斜角度θ=35度の場合、(i)が傾斜角度θ=40度の場合、(j)が傾斜角度θ=45度の場合、(k)が傾斜角度θ=50度の場合および(l)が傾斜角度θ=55度の場合を示している。
【0048】
図6に示すように、傾斜角度θが大きくなるにつれて、視覚的に段差が目立たず、認識しづらくなる。特に、図中の(d)〜(l)に示すように、傾斜角度θが15度以上になると、意識的に段差を見つけようとしないと段差を認識しづらく、図中の(g)〜(l)に示すように、30度以上では意識的に見てもほぼ認識できなくなる。
【0049】
以上より、太陽光発電パネル群2を構成する太陽光発電パネル21の傾斜角度θが15度以上になると段差が認識しづらくなり、30度以上ではほぼ認識できなくなることがわかった。
【実施例2】
【0050】
実施例2では、太陽光発電パネル群2に生じた段差と、太陽光発電パネル21の間の隙間Oの大きさとの視覚的な関係について検討を行った。本実施例2の太陽光発電パネル21は上記実施例1の太陽光発電パネル21と同じであり、縦横比が4.5対1の太陽光発電パネル21を横方向に並べて太陽光発電パネル群2を構成している。また、太陽光発電パネル群2の横方向の略中央には、太陽光発電パネル21の幅Wに対して0.2Wの高さを有する段差が設けられている。そして、太陽光発電パネル群2を構成する各太陽光発電パネル21,21・・・の間に、前記幅Wに対して0.1W刻みで、0〜0.7Wの隙間Oを設けた。
【0051】
図7図18は、本実施例2における結果を示す各太陽光発電パネル群2を並べたものである。図7は、傾斜角度θが0度の場合であり、上から順に(a)が隙間O=0Wの場合、(b)が隙間O=0.1Wの場合、(c)が隙間O=0.2Wの場合、(d)が隙間O=0.3Wの場合、(e)が隙間O=0.4Wの場合、(f)が隙間O=0.5の場合、(g)が隙間O=0.6Wの場合および(h)が隙間O=0.7Wの場合をそれぞれ示している。
【0052】
図7に示すように、傾斜角度θが0度の場合においても、各太陽光発電パネル21,21・・・の間の隙間Oが大きくなると、段差が認識しづらくなるのがわかる。
【0053】
また、図8図18は、傾斜角度θが右方向に5〜55度傾斜した場合であり、図7と同様に、(a)〜(h)は、太陽光発電パネル21の間の隙間Oが0〜0.7Wの場合をそれぞれ示している。
【0054】
図8図18に示すように、傾斜角度θが右方向に5〜55度の場合もまた、隙間Oが大きくなるにつれて段差が目立たず、認識しづらくなることがわかる。例えば、図12に示すように、傾斜角度θが25度の場合において、隙間Oが0Wの場合は、意識的に見ることにより段差を認識することができるが、隙間Oが0.7Wの場合は、意識的に見ても段差をほぼ認識できなくなる。
【0055】
以上より、太陽光発電パネル21の間の隙間Oを大きくすることによって、段差は目立たなくなり、傾斜角度θを設けたことによって縦方向の段差を認識しづらくなる視覚的効果を高めることができることがわかった。
【実施例3】
【0056】
実施例3では、太陽光発電パネル21の傾斜方向についての視覚的な関係について検討を行った。図19に示すように、本実施例3の太陽光発電パネル21は上記実施例1および上記実施例2の太陽光発電パネル21と同じであり、縦横比が4.5対1の太陽光発電パネル21を横方向に並べ太陽光発電パネル群2を構成している。また、太陽光発電パネル群2の横方向の略中央には、太陽光発電パネル21の幅Wに対して0.2Wの高さを有する段差が設けられている。また、各太陽光発電パネル21,21・・・の間には、太陽光発電パネル21の幅Wに対して0.1W刻みで、0〜0.7Wの隙間Oを有している。ただし、傾斜方向は、上述の実施例1および実施例2とは異なり、左方向とした。この傾斜角度θは30度である。
【0057】
傾斜角度θが30度であって傾斜方向が左右異なる図19図13とを比較すると、傾斜方向が異なっていても、視覚的な効果には、ほとんど変化はなく、左右いずれの傾斜方向であっても段差が目立たないことがわかる。また、隙間Oを設けることにより段差がより目立たなくなるのも同様であった。
【0058】
以上より、本実施例3において、太陽光発電パネル21の傾斜方向が左右いずれでも、段差が目立たなくなることがわかった。
【実施例4】
【0059】
実施例4では、太陽光発電パネル群2の傾斜角度θおよび隙間Oの関係が発電量および横方向の設置幅に与える影響を検討した。図20の(a)が太陽光発電パネル21を縦方向に1段で横方向に30枚隙間なく並べた場合、(b)〜(i)が太陽光発電パネル21を縦方向に2段で横方向に15組並べた場合である。よって、(a)〜(i)における太陽光発電パネル21の数は同数であり、理論的な発電量は同一である。
【0060】
また、本実施例4では、(a)〜(i)では、最も左の太陽光発電パネル21の左下角部から最も右の太陽光発電パネル21の右下角部までの距離Lはすべて同一にした。(b)〜(i)では、太陽光発電パネル21の傾斜角度θを5度刻みで10〜45度傾斜させている。
【0061】
すなわち、本実施例4における(a)〜(i)の太陽光発電パネル群2は、発電量と設置幅を一定にしたものである。
【0062】
図20(c)に示すように、傾斜角度θが15度の場合における太陽光発電パネル21の間の隙間Oは、太陽光発電パネル21の幅Wに対して1.0Wであった。よって、各太陽光発電パネル21,21・・・同士に間隔Oを設けたとしても、太陽光発電パネル21の縦方向の段数を1段増やして隙間Oの幅を1.0W以下にすることによって、同数の太陽光発電パネル21を配置することができることがわかった。また、図中の(b)〜(i)に示すように、各太陽光発電パネル21,21・・・の傾斜角度θが大きくなると隙間Oが狭くなることがわかる。
【0063】
図21は、(a)が縦方向に2段の太陽光発電パネル21を横方向に30組隙間なく並べた場合、(b)〜(i)が縦方向に3段の太陽光発電パネル21を均等な幅の隙間Oを設けつつ横方向に20組並べた場合である。
【0064】
図中の(b)における傾斜角度θが10度の場合の太陽光発電パネル21の間の隙間Oは、太陽光発電パネル21の幅Wに対して0.5Wであった。1段を2段にするよりも、2段を3段にする方が、所定の設置場所の幅に対して、同数の太陽光発電パネル21を設置するには、隙間Oを狭くすればよいことがわかる。
【0065】
また、図中の(b)〜(i)に示すように、各太陽光発電パネル21,21・・・の傾斜角度θが大きくなるにつれて隙間Oが狭くなる。特に、図中の(i)における傾斜角度θが45度の場合の太陽光発電パネル21の間の隙間Oは、太陽光発電パネル21の幅Wに対して0.06Wとなり、50度以上では、太陽光発電パネル21同士が重なってしまう。
【0066】
図22は、(a)が縦方向に3段の太陽光発電パネル21を横方向に30組隙間なく並べた場合、(b)〜(g)が縦方向に4段の太陽光発電パネル21を均等な隙間Oを設けつつ横方向に23組並べた場合である。
【0067】
この場合、図中の(g)に示すように、傾斜角度θが35度の場合に、太陽光発電パネル21の間の隙間Oは、太陽光発電パネル21の幅Wに対して0.07Wとなり、傾斜角度θが40度以上では、太陽光発電パネル21同士が重なってしまう。
【0068】
以上より、各太陽光発電パネル21の間の隙間Oは、太陽光発電パネル21の幅Wに対して1.0W以下とすることにより、発電量を維持したまま隙間Oを形成することができることがわかった。よって、隙間Oを1.0W以下とすることにより、設置場所を必要以上に拡大しなくてもよいといえる。また、傾斜角度θを45度以下とすることにより、所定の設置場所において、各太陽光発電パネル21の間に隙間Oを形成できることがわかった。
【実施例5】
【0069】
実施例5では、実際に太陽光発電パネル21を簡易基礎工法を用いて設置された架台の上に配置し、施工精度に対する縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違、および間隔Oの相違がどの程度認識されるかについて検討を行った。
【0070】
まず、本実施例5で用いた架台3および太陽光発電パネル21の設計上の寸法等について説明する。
【0071】
本実施例5における基礎部31は、図23に示すように、金属等により形成された球状基礎を用いた簡易基礎工法に基づく基礎であり、水平に整地された地面の上に設置され、複数のパイプ状の杭によって固定されるようになっている。
【0072】
架台本体32は、複数のパイプによるフレーム構造によって形成されている。パイプ同士は、溶接またはボルト止めにより連結されている。
【0073】
パネル設置レール33は、上下方向に併設された2本のレールによって構成されている。このパネル設置レール33により形成される傾斜部34の傾斜角度は35度である。
【0074】
本実施例5における太陽光発電パネル21は、図23に示すように、縦方向に3枚連続的に並べられ、背面側を角柱からなる軸により固定され、ユニット化されたものである。ユニット化された太陽光発電パネル21の寸法は、高さ4496mm、幅W992mmであり、縦横比は約4.5:1である。
【0075】
この太陽光発電パネル21は、パネル設置レール33により形成された面に対して、高さが等しくなるように横方向に8枚並べて設置される。各太陽光発電パネル21同士の間隔Oは151mmであり、前記太陽光発電パネル21の幅W以下である。また、各太陽光発電パネル21は、左方向に傾斜されており、その傾斜角度θは43.4度である。
【0076】
次に、上記のように設計された架台3および太陽光発電パネル21を整地された土盛りの上に施工された際の段差や傾斜角度θの相違について説明する。
【0077】
本実施例5では、図24に示すように、最も左に設置された太陽光発電パネル21の下端の左隅を基準として、各太陽光発電パネル21の四隅が設計上の位置から何mmズレたかを測定した。
【0078】
まず、最も左側に設置された太陽光発電パネル21について説明する。図24に示すように、当該太陽光発電パネル21において、下端の左右の隅におけるX座標はともに0mmであり、設計上の位置に対してずれていない。一方、上端の左右の隅におけるX座標はともに−4mmであり、設計上の位置に対して左方向に4mmずれていた。
【0079】
また、下端の右隅におけるZ座標は14mmであり、設計上の位置に対して上方向に14mmずれていた。また、上端の右隅におけるZ座標は21mmであり、設計上の位置に対して上方に21mmずれていた。一方、上端の左隅におけるZ座標は−7mmであり、設計上の位置に対して下方に7mmていた。
【0080】
つまり、最も左側に設置された太陽光発電パネル21は、設計上の位置に対して、下端の左隅を基準としてY軸を中心として左方向に回転するように傾斜している。
【0081】
また、下端の右隅におけるY座標は−12mmであり、設計上の位置に対して手前側に12mmずれていた。また、上端の右隅におけるY座標は−20mmであり、設計上の位置に対して手前側に20mmずれていた。一方、上端の左隅におけるY座標は4mmであり、設計上の位置に対して奥側に4mmずれていた。
【0082】
つまり、当該太陽光発電パネル21は、設計上の位置に対して、下端の左隅を基準としてZ軸を中心として左方向に回転し、かつX軸を中心に右方向に回転するように傾斜していた。
【0083】
また、太陽光発電パネル21の四隅の各座標に基づいて傾斜角度θの算出を行った。図24に示すように、下端の右隅と上端の右隅とからなる傾斜角度θは43.3度であり、設計上の傾斜角度θの43.4度より0.1度小さかった。
【0084】
このように、本実施例5における太陽光発電パネル21は、設計上の寸法等に比べて、左右方向、高さ方向の段差および傾斜面の段差、および傾斜角度θの相違が生じているとが分かった。また、それらの段差や相違は、各々の太陽光発電パネル21毎に異なっており、各太陽光発電パネル21が歪んだ状態で設置されていた。
【0085】
また、各太陽光発電パネル21の中で、相対的な段差や傾斜角度θの相違が最も大きかったのは左から4番目の太陽光発電パネル21と5番目の太陽光発電パネル21である。
【0086】
具体的には、図24に示すように、左から4番目の太陽光発電パネル21における上端の右隅のZ座標は27mmであり、上方向に27mmずれているのに対して、左から5番目の太陽光発電パネル21における上端の右隅のZ座標は−1mmであり、下方向に1mmずれている。つまり、左から4番目の太陽光発電パネル21と5番目の太陽光発電パネル21との段差は28mmである。
【0087】
また、左から4番目の太陽光発電パネル21の傾斜角度θは43度であるのに対して、左から5番目の太陽光発電パネル21では43.6度である。よって、各太陽光発電パネル21の傾斜角度θの相違は0.6度である。
【0088】
次に、本実施例5において実際に施工された太陽光発電パネル21のデジタル写真画像の検討を行った。その結果、図25および図26に示すように、縦方向の段差や傾斜面の段差、傾斜角度θの相違は目視では殆ど認識できなかった。特に、相対的に最も段差や傾斜角度θが相違していた、左から4番目と5番目の太陽光発電パネル21であっても、整然と並べられているように視認できる。さらに、各太陽光発電パネル21の傾斜角度θの相違や太陽光発電パネル21同士の間隔Oも一定ではないが、それらの相違をほとんど視認することはできない。
【0089】
以上より、本実施例5における太陽光発電パネル21は、実際には、縦方向や傾斜面の段差のみならず、太陽光発電パネル21同士の傾斜角度θの相違や間隔Oの相違が生じていてもほとんど視認することはできない。むしろ、図25および図26に示すように、各太陽光発電パネル21は、規則正しく配置されているように見え、これまでにない機能美を有しており、見た目に美しい配置であるといえる。
【0090】
なお、本発明に係る太陽光発電システム1および太陽光発電パネル21の設置方法は、前述した一実施形態に限定されるものではなく、適宜変更することができる。
【0091】
例えば、太陽光発電システム1は、図示しないが、複数の太陽光発電パネル群2を左右および/または前後方向に並べてメガソーラーを構成してもよい。また、複数の太陽光発電パネル群2,2・・・を設置する場合、各太陽光発電パネル群2,2・・・の傾斜角度θおよび/または傾斜方向が異なっていてもよい。
【0092】
さらに、図5に示すように、丘陵地等の起伏を有する場所に設置する場合、太陽光発電パネル群2Bでは、各太陽光発電パネル21,21・・・を地形に沿って曲線を描くように上下方向の段差を有するように設置してもよい。
【符号の説明】
【0093】
1 太陽光発電システム
2 太陽光発電パネル群
3 架台
4 集電装置
21 太陽光発電パネル
22 採光面
31 基礎部
32 架台本体
33 パネル設置レール
34 傾斜部
41 接続箱
42 パワーコンディショナ
θ 傾斜角度
O 隙間
W 太陽光発電パネルの幅
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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図24
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図26