【課題を解決するための手段】
【0013】
植物栽培や観賞用植物の植栽や設置において、従来栽培容器本体とは別体に用意したり製造しなければならなかった部材や用具を、製造工程において一体化もしくは簡略化させることで上記課題を解決する。
【0014】
具体的には第1の手段として、従来は栽培容器本体の製造後に本体とは別部材を用いて後加工することで実現された装飾スペースを、容器の製造工程の中で栽培容器本体側面に一体化させることで本体の完成時に同時に装飾スペースも実現させる。第2の手段として、従来別途用意しなければならなかった排出用開口からの栽培用土の流出を防ぐための透水性シート部材を、当該植物栽培用容器の製造工程においてあらかじめ固着させることで栽培容器本体と一体化させて上記課題を解決する。そして第3の手段として、栽培容器本体の排出用開口部に、灌水時の余剰水分の処理を簡便に行い且つ水の排出および封止を任意のタイミングで行う機能を有したストッパー部材を栽培容器本体の製造工程において取り付けることで容器本体に一体化させて水分調節が自在に行える栽培容器を実現し、従来別途用意しなければならなかった水受け皿を不要にして上記課題を解決する。
【0015】
本明細書において用語「ストッパー」とは、栽培容器本体への取り付けにより従前の植物栽培における「水受け皿」の使用が不要となる部材の総称であり、一実施形態として
図2に示した排出用開口部4に取り付けている部材14のほか、液体や粉体、粘体等を充填する容器の注出口に用いられている公知の物体流出用部材ならびに、空気ビニール製玩具に使用される空気止栓や水止栓等のことを差す。
【0016】
第一の態様に従えば、本発明の植物栽培用容器10(
図1)は、植物を挿入する開口が形成された容器本体と、容器本体の側面に、下方に向かってのみ開口された写真や絵画等のシート状印刷物11を挿入するポケット22とを有している。栽培容器10は防水性があり柔軟性のあるシート状部材から形成されており、この防水性があり柔軟性のあるシート状部材は無色透明なシートのほか予め着色やプリントが施されたものを使用してもよいが、ポケットに挿入したシート状印刷物を鮮明に見せるためには少なくともポケット部については透明なシート状部材であることがより好ましい。(着色や柄ものの場合は中の挿入物が見える程度に透過性があればよい)これによりポケットの中にシート状印刷物11を挿入するだけで、栽培容器の意匠デザイン性が簡単に高められ、かつ使用者の好みに応じてシート状印刷物を差し替えるだけでデザインのバリエーションが無数に展開できる栽培容器となる。
【0017】
ポケット22の挿入口22aは下方のみに開口しているので、容器上方や両端からの水や土等の進入を防ぐことができポケットに入れたシート状印刷物11を汚損させる恐れがなく、さらに栽培容器10は折り畳んだ状態に形成されることから、容器本体に形成されたポケット22の内部は常には容器本体側面とポケット22とが密着した空間となり、下方からシート状印刷物11を差し込んでも容器側面とポケットとに押さえられて落下することが無いので、従来の写真立てや額のような留め具や係止部材を別途用いる必要がない。ポケット22の挿入口の幅は栽培容器本体の側面の幅とほぼ等しいことが望ましく、このように形成することで、容器側面の幅とほぼ等しい大きさのシート状印刷物11をポケット22に挿入することが出来るので、透明シートからなる容器本体内で常態においては外部に見えてしまう栽培用土や培養液、また植物から出る老廃物等を覆い隠すという効果がうまれ、飲食店や病院施設など清潔感を好む場所において最適な栽培容器となり従来の植物栽培や植栽における鉢カバーの使用の必要がなくなる。
【0018】
さらに第一の態様における本発明の栽培容器20(
図2)には容器本体内の過剰な水分を排出させる排出用開口4を設けてもよく、さらにこの排出用開口4には、開口部を開閉可能に閉鎖するストッパー部材14を取り付けてもよい。
こうすることで任意のタイミングで排出作業が行えるようになるので水漏れの恐れが無くなり、従前必要とされてきた水受皿が不要となる。なおこの排出用開口4は栽培容器本体の側面に設けられていることが望ましい。栽培容器10は折り畳んだ状態で形成され且つ保管提供がなされることから容器本体の底面に排出用開口4を設けてしまうと、特にストッパー部材14を備えた態様では折り畳むことが出来ないので、シートを折りたたむ乃至は複数枚のシートを重ね周縁部を熱溶着させて栽培容器を形成させる方法などでは、容器の形成自体も不可能となるからである。また栽培容器本体10に吊下げ用部材27などを形成し壁面にぶら下げる「壁面緑化」への使用においても、ストッパー14を備えた排出用開口部4は容器の側面に設けられている方が容器本体内の水分の排出作業を容易に執り行えるという利点もある。
【0019】
第一の態様である、植物の植え付け口12を有した栽培容器本体と下方にのみ開放された挿入口を有するポケット部22が一体に成型されている栽培容器は、防水性があり柔軟性のある長尺シートを長手方向に所定間隔を隔てて折りたたみ、次いでシートの側部を閉塞させることでも形成することが可能である。さらにこの防水性があり柔軟性のある長尺シートを長手方向に所定間隔を隔てて長手方向に直交する方向に、谷折と山折に交互に折り曲げた後に、長尺シートの長手方向の側端を閉塞することでも、植物の植え付け口12を有した栽培容器本体と下方にのみ開放された挿入口を有するポケット部22を一体に成型することが可能である。
【0020】
こうした長尺シートを折りたたむことで栽培容器を形成させる方法を用いれば、シートの長手方向に所定間隔を隔てて長手方向に直交する方向で行う山折と谷折の回数を増やすことで、植物の植え付け口12を複数個設けることや、下方にのみ開放されたポケット22を容器側面の片面のみならず両面に設けることができる。さらに長尺シートが栽培容器形状に形成される際に容器本体の内部となる位置で行う山折と谷折の所定間隔を、容器側面の縦幅より短くすることで栽培容器本体に折りたたみ状の底面(底マチ)を形成させることができるので、設置時の安定性が向上する。さらにこの長尺シートには栽培容器本体内の過剰な水分を排出させる排出用開口4を形成し、そしてこの排出用開口4を開閉可能に覆うストッパー部材14を長尺シートに熱溶着させることで、任意のタイミングで排出作業を行う栽培容器が形成されるので、従来の植物栽培における水受皿が不要となり容器の設置の自由度が飛躍的に高まる。
【0021】
なお、栽培容器に設けた排出用開口4からの栽培用土の流出の防止は、排出用開口4か、ストッパー部材14の水抜け穴部16を網目状部材で覆うか、ストッパー14の成型時に、水抜け穴部16を微細な孔が形成された膜19で塞ぐ乃至は覆うように一体成型することで行なう。この微細な孔が形成された膜19を設ける部位はストッパー14のフランジ部7と同位置であることが望ましいが、特に限定はない。土の流失を防ぎながら排水作業が遂行できる場所であればストッパー部材14のどこで成型しても構わない。また膜19に形成する微細な孔の大きさ並びに個数と、この微細な孔が形成された膜19の厚み及び形状にも特に限定はない。
【0022】
しかしながら本発明者が知見から得た結果では、微細な孔が形成された膜19aの位置を、筒部8の内部や開口端に設けた場合、筒部8内の狭小空間に水分を含んだ土が入り込んでしまうため筒部8内に土が詰まり排水に支障をきたした。そこで微細な孔が形成された膜19の位置をフランジ部7と面一の部位に設け微細孔を複数個打ち抜く態様で試験をしてみたが、膜19aと水抜け穴16の開口部が同一面状であるため水を含んだ土を「面」で抑えることとなり、土で水抜け穴16が塞がれこの態様でも良好な排水が得られなかった。そこで
図2cのように微細な孔が形成された膜19のY軸をX軸より下げ水抜け穴16の周囲に高低差をつけることによって膜19aで抑えた土に隙間を作って水の通り道をつけたところ良好な排水結果をみた。よって微細な孔が形成された膜19とその膜19に形成した微細な孔は面一ではなく凸凹の高低さをつけるように形成されていることがより好ましい態様となる。
【0023】
また本発明のストッパー部材14は
図2a、b、cに示したように、栽培容器内の水分を排出する際に、容器内に充填された栽培用土の流出を防止するために微細孔19が形成された膜19aと、排水を流す流路を形成した筒部8を有する筒状本体と、筒部8の先端の水抜け孔16(開口端)を着脱可能に覆うキャップ15と、筒状本体とキャップ15を連結させる連結部材17とを一体に成型させることもできる。このように成型したストッパー14は排出作業によるキャップ15の着脱においてキャップ15の紛失の恐れがなくなるのでより好ましい態様となる。
【0024】
本発明の第2の態様に従えば、本発明の植物栽培用容器50(
図5)は、植物を挿入する開口が形成された容器本体と、栽培容器の側面に設けた少なくとも1箇所以上の排出用開口と、この排出用開口からの栽培用土の流出を防ぐ透水性シート部材(以下、透水性シート部材9という)とを備えている。容器本体50は防水性がありヒートシール可能な材料(以下、防水性のあるシート材2という)で形成されており、この防水性のあるシート材の外周縁部を熱溶着して例えば袋体に形成する際、あらかじめその内面側に透水性シート部材を入れ込み、この透水性シート部材も同時にヒートシールにより固着5させる。
【0025】
これにより、栽培容器50の側面に設けられた排出用開口4の内面側は透水性シート部材で覆われるので栽培用土の流出を防ぎながらも余剰水分の排出が可能な、袋体の栽培容器50が形成できる。この透水性シート部材の形状は、栽培容器の外壁となる防水性のあるシート材と同等であることが望ましいが、排出用開口を覆って、かつ栽培容器の外壁に固着される程度の大きさを備えていればいかなる形状であっても構わない。さらにこの透水性シート部材は、培養土と水が混じりあった栽培容器内の充填物から、適度な水分を通過させる程度の構造がなされていればどのような材質、構成でもよく、例えば不織布、網目状シート、ネット、パンチングシート等を用いればよい。なお、この透水性シート部材は排出用開口からの栽培用土の流出を防ぐ目的で用いることから、排出用開口部を覆う効果が得られるなら、上記、栽培用容器の内面側に入れ込む方法のほか、外面側に重ねて固着してもかまわない。
【0026】
さらに本発明の第2の態様における栽培容器50の容器本体側面に設けられた排出用開口4にも、容器本体内の過剰な水分を流出させるためのストッパー部材を取り付けることができるが、第2の態様における栽培容器50にはあらかじめ栽培容器の排出用開口からの栽培用土の流出を防ぐ透水性シート部材が備えられているので、
図2a、b、cで示したような、栽培容器内の水分を排出する際に、容器内に充填された栽培用土の流出を防止するために微細孔19が形成された膜19aと、排水を流す流路を形成した筒部8を有する筒状本体と、筒部8の先端の水抜け孔16(開口端)を着脱可能に覆うキャップ15と、筒状本体ととキャップ15を連結させる連結部材17とを一体に成型させたストッパー部材14を用いるほかに、液体や粉体、粘体等を充填する容器の注出口に用いられている物体流出用部材ならびに空気ビニール製玩具に使用される空気止栓や水止栓等の部材であっても同様の効果をもたらすストッパー部材として使用することができる。
【0027】
かかるストッパーの固着方法としては、ヒートシール、超音波溶着、高周波ウェルダーといった熱溶着のほか、フランジ部、またはシート材の排出用開口の孔の周縁のどちらか一方もしくは両方に接着剤を添付して貼り付ける、またはどちらか一方に両面テープを貼り、他方に貼り付けるなどして固着すればよく、このようにストッパーが取り付けられた排出用開口は、栽培容器内の余剰水分の排出作業や水管理において有利な効果をもたらす。ストッパーの取り付けによって排水口の位置がストッパー本体の筒部の長さだけ栽培容器の外壁から離れるため、容器本体内の余剰水分が外壁を伝うことなく筒部からのスムーズな排水作業が行われ、栽培容器本体や周囲の汚損を防ぐ。
【0028】
さらにこのストッパーには封止部材を取り付けてもよく、このような構成を備えた排出用開口においても、排水を任意のタイミングで行うことができるため意図しない漏水の防止および栽培管理のための水分保持までもが封止部材の開閉によって簡便にできより有利な構成となる。なお封止部材にはストッパーの筒部8に対応するキャップ、ヒンジキャップ、コック、栓、コルクなどを適宜採用すればよい。
【0029】
かかるストッパー6の取り付けは、栽培容器の製造のいかなる段階で実施しても構わないが、ストッパーを栽培容器の外壁の内面側から取り付ける場合は、透水性のあるシート部材が固着される前に行うことが好ましい。固着された後での取り付けは作業が困難であるし、さらにはストッパーの筒部で透水性のあるシート部材が破損する恐れがあるからである。よって、栽培容器の外壁の外面側にストッパーを取り付ける場合は、このような破損の恐れがないので透水性シート部材が固着された後であっても構わない。
【0030】
本発明の栽培容器の形成に用いる柔軟性のあるシート部材ならびに防水性のあるシート部材は、内容物の変質を防止しなければならない食料品や薬品等を入れる容器のように特殊な機能や構造体を必要とせず、栽培容器本体内に植物と培養土や水が充填できればよいので、公知の各種シート材料を使用すればよい。ただし加工性や耐久性の点を重視すると各種シート材料の中ではポリ塩化ビニル、ポリオレフィン樹脂、ウレタン樹脂、熱可塑性エラストマーのいずれかもしくはそれらの混合によりシート状に成型されている部材を用いることがより好ましい。そして本発明の栽培用容器の製造方法は、培養土や水が漏れ出ない程度に材料が固着できればよいので、ヒートシールや超音波溶着、高周波ウエルダー等の熱溶着のほか、接着剤、加圧着、等、公知の固着方法で形成することをもって行う。
【0031】
さらに本発明の栽培容器には、耐水加工を施した紙材も材料として使用することができる。この場合の耐水加工を施した紙材とは、合成樹脂フィルム層を含む複合シートやワックス材を添加した紙材など、液体紙容器の製造や、食品、薬剤等の保存袋、工業製品の保護や建築工事、植林等に使用される養生シートなどにおいて、少なくとも片面もしくは両面に、公知の耐水加工や防水加工、防湿加工、耐油加工等が施された紙材ならびに複合シートのことである。
【0032】
このような耐水加工を施した紙材を用いても、公知の製袋ならびに製函技術をもって袋体、柱体、筒体、錐体を含む栽培容器を形成すれば、前記防水性のあるシート材を材料に使用した例として上述してきた栽培容器と同様に、その製造工程のいずれかの段階で透水性のあるシート部材や排出用開口に取り付けるストッパーを容器本体に備えることができるので、鉢底ネットや水受け皿の要らない簡易な構成の栽培容器が実現する。
【0033】
また、本発明の栽培用容器には防水性や耐水性のない素材をも、栽培容器の外壁に使用することができる。具体的には、少なくとも固着面に接着可能な加工を施した紙、布、皮、合成皮革を含むシートもしくは板を用いた外層部材と、防水性のあるシートもしくは板を用いた内層部材とにより栽培容器を形成することで実施する。この実施の形態では、防水性のあるシートもしくは板を用いた内層部材(以下、内層部材、という)で植物の植えつけが可能な空間を確保したいわゆる栽培容器を形成する。そして、少なくとも固着面に接着可能な加工を施した紙、布、皮、合成皮革を含むシートもしくは板を用いた外層部材(以下、外層部材、という)で、内層部材で形成する栽培容器を囲む態様とする。
【0034】
そして当該内層部材と外層部材は一体化されていることが好ましく、かかる一体構造としては、栽培容器の外周縁部や外壁の、いかなる部位で行ってもよいが、排出用開口部に取り付けるストッパー部材を介して排出用開口の周縁部で行われることがより望ましい。具体的には、ストッパーの筒部を、内層部材と外層部材双方に設けた排出用開口の内層部材側から通して外層部材側に突出させた後か、もしくは、外層部材の外面側の排出用開口の孔の周縁とストッパーのフランジ部の内周が合う位置にスパウトを置き、このストッパーのフランジ部を例えばヒートシール等によって固着させる際に、フランジ部、内層部材、外層部材の三つを同時に溶着させることで排出用開口周縁部のみで一体化させる方法などである。
【0035】
このような構造であれば、内層部材による栽培容器を薄肉で可撓製のあるシート材等で形成しても、外層部材に適度に剛性のある素材を使うことで、栽培容器の強度や安定性においてなんら問題がなく、また、廃棄時において分別が異なる素材同士を一体化させても、ストッパーの取り外しによって簡単に外層部材と内層部材の分離ができるので、易廃棄性に優れた栽培容器となる。なお、この外層部材と内層部材を一体化させて形成した栽培容器においても、その製造工程のいずれかの段階で、本発明の構成要件である透水性のシート部材を排出用開口を覆う位置に固着できるものとする。
【0036】
なお本発明の栽培容器の形成に用いる材料は、部材同士の固着面からの漏水を防止する観点から、柔軟性のあるシート材、防水性のあるシート材、透水性シート部材、耐水加工を施した紙材、さらに植物育成における水分の保持ならびに余剰水分の排出機能を高める目的で用いるストッパー部材ともに、ヒートシール(熱溶着)可能な材質であることが好ましいが、仮にヒートシールに対応しない材質であっても形成することができる。その場合は部材全面か、少なくとも製袋時や製函時におけるシール部(糊代部分)を有する側一面か、もしくは固着部のいずれかの部位に熱溶着に対応する溶剤や接着剤等を添加することで同じ効果が得られる。なお、製袋や製函にヒートシール技術を採用しない場合はこの限りではない。また本発明の栽培容器における第2の態様においても、栽培容器本体の側面に下方に向かってのみ開口された写真や絵画等のシート状印刷物を挿入するポケット22を形成することができるので、意匠を自在に変化させられるデザイン性に優れた栽培容器となる。
【0037】
本発明の栽培容器における第2の態様において、即ち植物を挿入する開口が形成された容器本体と、栽培容器の側面に設けた少なくとも1箇所以上の排出用開口と、この排出用開口からの栽培用土の流出を防ぐ透水性シート部材とを備えている栽培容器において、排出用開口に取り付けるストッパー部材が、栽培容器内の水分を排出する際に、容器内に充填された栽培用土の流出を防止するために微細孔19が形成された膜19aと、排水を流す流路を形成した筒部8を有する筒状本体と、筒部8の先端の水抜け孔16(開口端)を着脱可能に覆うキャップ15と、筒状本体とキャップ15を連結させる連結部材17とを一体に成型させたストッパー部材14であった場合や、液体や粉体、粘体等を充填する容器の注出口に用いられている物体流出用部材ならびに空気ビニール製玩具に使用される空気止栓や水止栓等の部材を用いる際に水抜け穴からの栽培用土の流出を防ぐために予め部材のいずれかの部位を中栓や網目状部材で覆うように構成してある場合には、栽培用土の流出を防ぐための透水性シート部材は必要ないので、備えなくても構わない。そこでこのような構成の栽培容器90(
図9)を本発明における第3の態様とする。
【0038】
本発明の第3の態様における栽培容器90は、防水性があり柔軟性があるシート部材から形成され、植物を挿入する開口12が形成された容器本体と、栽培容器本体内の過剰な水分を排出させるために容器本体側面に設けた少なくとも1箇所以上の排出用開口4と、排出用開口に取り付けて開口部を開閉可能に閉鎖するストッパー部材が備えられている。このストッパー部材は、防水性のあるシート材の排出用開口部の内面側からストッパー部材の筒部を差込み、ストッパー部材のフランジ部とシート材をヒートシールで固着5させるか、シート材の外面側にストッパーを取り付ける場合は、排出用開口の孔の周縁とストッパーのフランジ部の内周が合う位置で固着させるなどして、栽培容器本体に一体化させ、このストッパー部材の水抜け穴部の開閉により水の排水作業を行なう。こうした構成によれば任意のタイミングで排出作業が行えるため水漏れの恐れが無くなり、従前必要とされてきた水受皿を不要とした本発明の栽培容器となる。
【0039】
なお、本発明の栽培容器は矩形状の袋体であることが望ましいが、植物と植物育成材料が充填される空間が確保できれば、柱体、筒体及び錐体からなる群から選ばれた一種の形状であってもよく、さらに丸型、球体、多角形等や、動植物や構造物等の形状に成形してもよく、特に限定されるものではない。かかる袋体には、三方シール袋、ガゼット袋、自立袋等を採用することもでき、また製袋方法や製函方法にはヒートシール、超音波溶着、高周波ウェルダー溶着等、公知の溶着技術を用いることができる。また栽培容器の製造に使用する材料には、防水性のあるシート材、透水性のあるシート材、耐水加工を施した紙材、柔軟性のあるシート材ともに、無職透明なもののほか、予め着色や絵柄をプリントしたものなど多種多様なシート部材を使用することができる。