特許第6042885号(P6042885)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6042885
(24)【登録日】2016年11月18日
(45)【発行日】2016年12月14日
(54)【発明の名称】電子素子搭載用基板および電子装置
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/12 20060101AFI20161206BHJP
   H01L 23/13 20060101ALI20161206BHJP
【FI】
   H01L23/12 F
   H01L23/12 501B
   H01L23/12 C
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2014-518763(P2014-518763)
(86)(22)【出願日】2013年5月31日
(86)【国際出願番号】JP2013065246
(87)【国際公開番号】WO2013180288
(87)【国際公開日】20131205
【審査請求日】2014年11月10日
(31)【優先権主張番号】特願2012-124479(P2012-124479)
(32)【優先日】2012年5月31日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(72)【発明者】
【氏名】舟橋 明彦
(72)【発明者】
【氏名】飯山 正嗣
(72)【発明者】
【氏名】堀内 加奈江
(72)【発明者】
【氏名】森山 陽介
【審査官】 小山 和俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2011/084900(WO,A1)
【文献】 特表2013−516656(JP,A)
【文献】 特開2009−099642(JP,A)
【文献】 国際公開第2012/002378(WO,A1)
【文献】 特開2005−051015(JP,A)
【文献】 特開2008−263552(JP,A)
【文献】 特開2009−140968(JP,A)
【文献】 特開2004−327916(JP,A)
【文献】 特開2006−020014(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 23/12
H01L 23/13
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
開口部を有しており、平面透視で前記開口部と重なるように電子素子が配置されるセラミックスから成る絶縁基体と、
該絶縁基体の表面の前記電子素子を実装する面と同一平面上に、前記電子素子と接しないように設けられているとともに平面透視において前記絶縁基体の前記開口部の周辺に配置された、セラミックスから成るまたは露出した金属層をセラミックスで覆った補強部とを備えていることを特徴とする電子素子搭載用基板。
【請求項2】
平面透視において、前記補強部が前記開口部に沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の電子素子搭載用基板。
【請求項3】
平面透視において、前記開口部が多角形であり、前記補強部が前記多角形の1辺に沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の電子素子搭載用基板。
【請求項4】
平面透視において、前記開口部が多角形であり、前記補強部が前記多角形の隣り合う2辺に沿って配置されていることを特徴とする請求項1記載の電子素子搭載用基板。
【請求項5】
前記絶縁基体の表面に設けられているとともに平面透視において前記絶縁基体の前記開口部の周辺に配置された電子素子接続用電極を備えており、
前記絶縁基体は、平面透視における前記開口部の周辺に前記電子素子が配置される側へ傾斜した傾斜部を有しており、
前記補強部は、前記絶縁基体の表面の前記電子素子が配置される側に設けられていることを特徴とする請求項1記載の電子素子搭載用基板。
【請求項6】
請求項1または請求項5に記載された電子素子搭載用基板と、
平面透視で該電子素子搭載用基板に形成された前記開口部と重なるように配置された電子素子とを備えていることを特徴とする電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子素子、例えばCCD(Charge Coupled Device)型またはCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)型等の撮像素子、LED(Light Emitting Diode)等の発光素子が搭載される電子素子搭載用基板および電子装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、CCD型またはCMOS型等の撮像素子を基体に搭載したデジタルカメラ、光学センサ等に適用される撮像装置が知られている。このような撮像装置として、中央部に開口部が形成されるとともに、下面に凹部が形成され、平面透視で凹部の内側に開口部が位置するようにした基体と、基体の凹部の底面にフリップチップ実装された撮像素子とを備えているものが知られている(例えば、特許文献1を参照)。基体には、その下面の貫通孔の周囲に接続電極が、外周部に外部端子がそれぞれ配置されている。このような撮像装置は、例えば、貫通孔を介して撮像素子の受光部に入力された光(画像)を撮像素子によって電気信号に変換し、電気信号を基体の接続電極に伝送するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−201427号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、例えば携帯性が重視される携帯電話またはデジタルカメラ等の電子機器に用いられる撮像装置では、より一層の低背化が要求されている。これに対して、上述したような従来の撮像装置では、絶縁基体の厚みを薄くして撮像装置の低背化を行おうとした場合に、絶縁基体の厚みが薄いことにより、例えば撮像素子を絶縁基体に実装する場合に絶縁基体に加わる応力によって絶縁基体の開口部およびその周辺が変形し、絶縁基体の開口部に応力が集中して絶縁基体の開口部にクラックが発生してしまうことがあった。
【0005】
本発明は、上記従来技術の問題点を鑑み案出されたもので、その目的は、低背化が可能となる電子素子搭載用基板および電子装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様による電子素子搭載用基板は、開口部を有しているセラミックスから成る絶縁基体と、絶縁基体の表面の電子素子を実装する面と同一平面上に、電子素子と接しないように設けられ、平面透視において絶縁基体の開口部の周辺に配置された、セラミックスから成るまたは露出した金属層をセラミックスで覆った補強部を備えている。電子素子は、平面透視で開口部と重なるように配置される。
【0007】
本発明の他の態様によれば、電子装置は、上記構成の電子素子搭載用基板と、電子素子搭載用基板に配置された電子素子とを備えている。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一つの態様による電子素子搭載用基板は、開口部を有している絶縁基体と、絶縁基体の表面または内部に設けられ、平面透視において絶縁基体の開口部の周辺に配置された補強部を備えている。電子素子は、平面透視で開口部と重なるように配置される。これらによって、絶縁基体の厚みを薄くしたとしても、例えば、電子素子を電子素子搭載用基板に実装する際に電子素子搭載用基板に応力が加わった場合に、補強部によって電子素子搭載用基板に変形等が発生しにくいものとなり、絶縁基体にクラックが発生するのを効果的に防止することが可能となるものである。
【0009】
本発明の他の態様によれば、電子装置は、上記構成の電子素子搭載用基板を備えていることによって、低背化が可能となるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
[図1](a)は本発明の第1の実施形態における電子装置を示す平面透視図であり、(b)は図1(a)に示された電子装置のA−A線における縦断面を示し、(c)は図1(a)に示された電子装置のB−B線における縦断面を示し、(d)は図1(a)に示された電子装置のC部の拡大図である。
[図2](a)は本発明の第1の実施形態における電子装置の変形例を示す平面透視図であり、(b)は参考例、(c)は図2(a)に示された電子装置のA−A線における断面を示す縦断面図である。
[図3](a)は本発明の第1の実施形態における電子装置の他の変形例を示す平面透視図であり、(b)は図3(a)に示された電子装置のA−A線における断面を示す縦断面図である。
[図4](a)は本発明の第2の実施形態における電子装置を示す平面透視図であり、(b)は図4(a)に示された電子装置のA−A線における縦断面を示し、(c)は図4(a)に示された電子装置のB−B線における断面を示す縦断面図である。
[図5](a)は本発明の第2の実施形態における電子装置の変形例を示す平面透視図であり、(b)は図5(a)に示された電子装置のA−A線における断面を示す縦断面図である。
[図6]本発明の第2の実施形態における電子装置の他の変形例を示す平面透視図である。
[図7]本発明の第2の実施形態における電子装置の他の変形例を示す平面透視図である。
[図8](a)は本発明の実施形態における電子装置の他の変形例を示す平面透視図であり、(b)は参考例である。
[図9](a)は本発明の実施形態における電子装置の他の変形例を示す平面透視図であり、(b)参考例である。
[図10]本発明の実施形態における電子装置の他の変形例を示す平面透視図である。
[図11](a)は本発明の実施形態における電子装置の他の変形例を示す平面透視図であり、(b)は参考例である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明のいくつかの例示的な実施形態について図面を参照して説明する。
【0012】
(第1の実施形態)
図1図3を参照して本発明の第1の実施形態における電子装置について説明する。本実施形態における電子装置は、電子素子搭載用基板1と、電子素子搭載用基板1に配置された電子素子11を有している。
【0013】
電子素子搭載用基板1は、開口部3を有する絶縁基体2と、平面透視において絶縁基体2の開口部3の周辺に配置された補強部4とを有している。
【0014】
電子素子搭載用基板1は、例えば電子素子接続用電極5および配線導体6をさらに有している。
【0015】
絶縁基体2は、例えば底面に電子素子11を搭載するための凹部2aを有し、例えば、酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体,ガラスセラミックス焼結体等の電気絶縁性セラミックス、またはエポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,アクリル樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂または四フッ化エチレン樹脂を始めとするフッ素系樹脂等の樹脂(プラスティックス)から成る略四角形の絶縁層を複数上下に積層して形成されている。
【0016】
絶縁基体2は、例えば酸化アルミニウム質焼結体からなる場合には、アルミナ(Al),シリカ(SiO),カルシア(CaO)およびマグネシア(MgO)等の原料粉末に適当な有機溶剤および溶媒を添加混合して泥漿状となすとともに、これを従来周知のドクターブレード法またはカレンダーロール法等を採用してシート状に成形することによってセラミックグリーンシートを得て、次に、セラミックグリーンシートに適当な打ち抜きまたはレーザー加工を施すとともに必要に応じて複数枚積層し、高温(約1500〜1800℃)で焼成することによって製作される。なお、絶縁基体2の凹部2aおよび開口部3を形成するには、上述の打ち抜きまたはレーザー加工時に、絶縁基体2用のセラミックグリーンシートのいくつかに、凹部2a用および開口部3用の貫通孔を金型、パンチングによる打ち抜きまたはレーザー加工等により形成しておけばよい。また、絶縁基体2に凹部2aを形成する場合は、それぞれのセラミックグリーンシートに凹部2a用の貫通孔が開口部3用の貫通孔よりも大きくなるように形成しておけばよい。
【0017】
また、絶縁基体2が、例えば樹脂から成る場合は、所定の形状に成形できるような金型を用いて、トランスファーモールド法またはインジェクションモールド法等によって成形することによって形成することができる。また、例えばガラスエポキシ樹脂のように、ガラス繊維から成る基材に樹脂を含浸させたものであってもよい。この場合は、ガラス繊維から成る基材にエポキシ樹脂の前駆体を含浸させ、このエポキシ樹脂前駆体を所定の温度で熱硬化させることによって形成することができる。
【0018】
この絶縁基体2において、平面視で略中央部に開口部3が形成されており、また絶縁基体2の表面または内部であって、平面透視において絶縁基体2の開口部3の周辺に補強部4が形成されている。これにより、絶縁基体2の厚みを薄くしたとしても、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する場合に電子素子搭載用基板1に加わる応力により、平面視で電子素子搭載用基板1の電子素子接続用電極5付近の実装箇所を開口部3の貫通方向へ押し出すように変形しようとするが、開口部3の周辺に配置された補強部4によって電子素子搭載用基板1に変形しにくいものとなり、絶縁基体2にクラックが発生するのを効果的に防止することが可能となる。ここで、補強部4が配置された開口部3の周辺とは、少なくとも絶縁基体2の凹部2aの内側側壁より内側の箇所とすると絶縁基体2において厚みの薄い箇所を補強できることとなる。また、補強部4が配置される箇所は、平面視で電子素子搭載用基板1の外周端部と開口部3との間の中央の位置を含め、内側すなわち開口部側であると、応力が集中しやすい開口部3により近い箇所を補強することとなり、開口部3の変形をより効果的に防止するものとなり好ましい。
【0019】
補強部4は、絶縁基体2がセラミックスからなる場合は、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),銀(Ag)または銅(Cu)等の金属メタライズから成る金属層、もしくは、窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体またはガラスセラミックス焼結体等から成る絶縁層により形成される。
【0020】
金属層から形成される補強部4は絶縁基体2の表面または内部に被着形成されている。補強部4は、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),銀(Ag)または銅(Cu)等の金属メタライズから成り、絶縁基体2用のセラミックグリーンシートに金属ペーストをスクリーン印刷法等によって所定形状で印刷して、絶縁基体2用のセラミックグリーンシートと同時に焼成することによって、複数の絶縁基体2のそれぞれの所定位置に形成される。このような金属ペーストは、タングステン,モリブデン,マンガン,銀または銅等の金属粉末に適当な溶剤およびバインダーを加えて混練することによって、適度な粘度に調整して作製される。なお、絶縁基体2との接合強度を高めるために、ガラス、セラミックスを含んでいても構わない。
【0021】
絶縁層から形成される補強部4は、絶縁基体2の表面に形成される。補強部4は例えば、酸化アルミニウム質焼結体,ムライト質焼結体,炭化珪素質焼結体,窒化アルミニウム質焼結体,窒化珪素質焼結体またはガラスセラミックス焼結体等からなり、絶縁基体2のセラミックグリーンシートと同様に製作された補強部4用のセラミックグリーンシートを形成し、このセラミックグリーンシートを打ち抜き加工して、開口部3の周辺に配置し絶縁基体2用のグリーンシートと積層をして焼成することによって形成する。また、絶縁基体2用のセラミックペーストを開口部3の周辺に印刷した後、焼成することによって形成することもできる。このように補強部4が絶縁層から形成される場合、例えば補強部4が絶縁基体2に形成される電子素子接続用電極5または配線導体6に接触しても短絡等を発生することがなく好ましい。
【0022】
また、補強部4は、絶縁基体2が樹脂から成る場合には、銅,金,アルミニウム,ニッケル,クロム,モリブデン,チタンおよびそれらの合金等の金属材料もしくは、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,アクリル樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂または四フッ化エチレン樹脂を始めとするフッ素系樹脂等の樹脂(プラスティックス)から成る絶縁層により形成される。
【0023】
金属層から形成される補強部4は絶縁基体2の表面または内部に被着形成されている。補強部4は、金(Au),アルミニウム(Al),ニッケル(Ni),クロム(Cr),モリブデン(Mo)またはチタン(Ti)およびそれらの合金等の金属材料から成る。例えば、ガラスエポキシ樹脂から成る樹脂シート上に配線導体の形状に加工した銅箔を転写し、銅箔が転写された樹脂シートを積層して接着剤で接着することによって形成する。また、金属箔または金属柱を樹脂から成る絶縁基体に一体化させたり、絶縁基体2にスパッタリング法,蒸着法等またはめっき法等を用いて被着させたりして形成される。
【0024】
絶縁層から形成される補強部4は、絶縁基体2の表面に形成される。補強部4は例えば、エポキシ樹脂,ポリイミド樹脂,アクリル樹脂,フェノール樹脂,ポリエステル樹脂または四フッ化エチレン樹脂を始めとするフッ素系樹脂等の樹脂(プラスティックス)から形成され、絶縁基体2を形成する場合と同様に作成することができる。
【0025】
補強部4は、金属層から成るものと、絶縁層から成るものと、露出した金属層を絶縁層で覆った構成のものがある。
【0026】
補強部4が金属層からなるものは、例えば図2(b)のように絶縁基板2の内部に形成される場合と、図2(c)、図3(b)、図4(b)、図4(c)、図5(b)のように絶縁基板2の表面に形成される場合がある。
【0027】
補強部4が絶縁層からなるものは、例えば図2(c)、図3(b)、図4(b)、図4(c)、図5(b)のように絶縁基板2の表面に形成される。
【0028】
補強部4が露出した金属層を絶縁層で覆った構成のものは、例えば図1(b)、図1)のように絶縁基板2の表面に形成される。
【0029】
なお、補強部4が金属層からなるもの、または露出した金属層を絶縁層で覆った構成のもののように、補強部4が金属層を有する場合、絶縁基体2に電子素子11を実装する場合に絶縁基体2に応力が加わっても、強度が大きい金属層を有する補強部4が骨組みの役割を果たして補強されて、より絶縁基体2に変形等が発生しにくいものとなって、開口部3、特に開口部3の角部周辺にクラックがより発生しにくいものとなる。
【0030】
また、金属層から形成される補強部4は、絶縁基体2の他の配線と導通していてもよい。他の配線と導通することによって、近傍のアライメントマーク等の電解めっきをかける為の配線としても使用できる。なお、補強部4を他の配線と導通させない場合は、例えば図1のように絶縁基体2の表面に形成された金属層の表面を上述の絶縁層で覆うことで、補強部4の近傍にある導体との短絡を防ぐことができる。
【0031】
また、1つの電子素子搭載用基板1において、補強部4は少なくとも1つ形成されており、補強部4の形状は例えば図2(a)のように平面視で角部が円弧の矩形状でもよく、角部が起点となって剥がれ等が起きにくいものとなり好ましく、十字形状、長円の形状でもよい。また、1つの電子素子搭載用基板1において、各補強部4の形状は互いに異なるものであっても良い。
【0032】
図1に示された例では、補強部4は電子素子11を実装する面と同一平面上にあり、金属層とその表面を覆っている絶縁層とで形成されている。補強部4が電子素子11を実装する面と同一平面に設けられていることで、電子素子11を実装後、樹脂等の接合材7でアンダーフィル封止をする際、補強部4がダムの役割を果たし接合材7が電子素子搭載用基板1の外周部側へ流れにくくなることから接合材7の量を容易に均一に形成することが可能となる。また、金属層の表面を絶縁層で覆っていることにより、電子素子11を実装する電子素子接続用電極5と補強部4が近くに配置された場合において、電子素子11の実装時のズレによって電子素子11の電極が導電性の補強部4に接触して、短絡等を引き起こすのを有効に防止できるものとなる。さらに補強部4の酸化、腐食を防止し、補強部4の耐久性を向上させることができる。また、補強部4が電子素子11を実装する面と同一平面に設けられて、絶縁基体2の開口部3周辺の変形に対する補強を電子素子11を実装する際に応力が加わる面と同一平面としていることから、絶縁基体2の開口部3周辺の変形を抑制しクラックの発生をより低減させることができる。
【0033】
図2(b)に示された例では、補強部4は絶縁基体2の内部に設けている。図2(c)では、補強部4は電子素子11を実装する面とは反対側の絶縁基体2の上面に設けられている。補強部4を絶縁基体2の内部または上面に設けることで、電子素子11が大型化したとき、電子素子11が実装される面と同一平面に補強部4を配置したときと比べると電子装置の小型化が可能となる。
【0034】
補強部4は、平面透視において絶縁基体2に設けられた開口部3の周辺に配置する。このとき、絶縁基体2の補強の効果を高めるため、補強部4の内側の端部を開口部3と電子素子搭載用基板1の外辺もしくは、凹部2aの壁部との距離の40%より内側に配置することが好ましく、幅は10%以上が好ましい。例えば、開口部3凹部2aとの距離が1.53mmのとき、補強部4の内側の端部を0.612mmよりも内側に設けることが好ましい。またさらに、補強部4の幅は0.153mm以上が好ましい。補強部4をこのような位置に設けることで、例えば電子素子11を金バンプ等により電子素子接続用電極5にフリップチップ実装した場合に、電子素子11を実装する際に加わる応力の箇所すなわち平面視で電子素子接続用電極5付近により近い箇所で応力を緩和することができ、また補強部4の幅を広くしてより応力緩和の効果を得ることができるため、絶縁基体2に発生する可能性のあるクラックをより防止することができる。
【0035】
また、上記構成において、平面透視において、補強部4が開口部3に沿って配置されていることから、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際に電子素子搭載用基板1に応力が加わった場合に、クラックが発生しやすい開口部3に沿って補強部4が配置されて応力を緩和するため、より効果的に絶縁基体2にクラックが発生するのを防止することができる。
【0036】
また、上記構成において、平面透視において、開口部3が多角形であり、補強部4が多角形の1辺に沿って配置されていることから、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際に加わる応力により、平面視で電子素子搭載用基板1の電子素子接続用電極5付近の実装箇所を開口部3の貫通方向へ押し出すように変形しようとするが、電子素子搭載用基板1が変形しようとする方向と補強部4の配置方向とが直交するため、応力を緩和する効果が増して、絶縁基体2に発生する可能性のあるクラックをより防止することができる。
【0037】
また、上記構成において、平面透視において、開口部3が多角形であり、補強部4が多角形の隣り合う2辺に沿って配置されていることから、補強部4が開口部3の1つの角部周辺を2方向から角部を囲んでおり、電子素子11を実装する時に加わる応力に対して、電子素子搭載用基板1を2方向から補強することができ、絶縁基体2に発生する可能性のあるクラックをより防止することができる。
【0038】
さらに、図1(d)に示す例のように、開口部3が矩形状等の多角形であり、電子素子接続用電極5を有している場合、補強部4は平面視で電子素子接続用電極5に沿った開口部3の辺の延長線3aをまたぐように配置することが好ましい。延長線3aをまたぐように配置することにより、例えば電子素子11を金バンプ等により電子素子接続用電極5にフリップチップ実装した場合に、応力が加わって最もストレスが集中する開口部3の角部およびその近傍を補強し、開口部3の角部およびその近傍にかかる応力を効果的に緩和することができる。
【0039】
また、開口部3が矩形状等の多角形であり、電子素子接続用電極5を有している場合、補強部4の外側端部が電子素子接続用電極5の外側端部5aよりも外側に位置すると更に好ましい。補強部4の外側端部が電子素子接続用電極5の外側端部5aよりも外側に位置することにより、上述の開口部3の角部およびその近傍に加えて、電子素子11を実装するときに応力が加わる電子素子接続用電極5およびその近傍を補強することができ、開口部3の角部およびその周辺にかかるストレスをより広い範囲で補強できて、また電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する場合に位置ズレが発生した場合においても開口部3にかかる応力を効果的に緩和することができる。
【0040】
絶縁基体2において、例えば絶縁基体2の凹部2aの底面に電子素子接続用電極5が被着形成されており、また絶縁基体2の凹部2aの底面から絶縁基体2内部、下面にかけてビアホール導体またはスルーホール導体等の貫通導体を含む配線導体6が被着形成されている。これにより、電子素子接続用電極5が配線導体6を介して外部回路基板(図示せず)に電気的に接続される。電子素子接続用電極5および配線導体6は、絶縁基体2がセラミックスから成る場合は、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),銀(Ag)または銅(Cu)等の金属メタライズから成り、絶縁基体2用のセラミックグリーンシートに電子素子接続用電極および配線導体6用の金属ペーストをスクリーン印刷法等によって所定形状で印刷して、セラミックグリーンシートと同時に焼成することによって、絶縁基体2の所定位置に形成される。内部導体のうち、セラミックグリーンシートを厚み方向に貫通する貫通導体は、金属ペーストを印刷することによってセラミックグリーンシートに形成した貫通孔を充填しておけばよい。このような金属ペーストは、タングステン(W),モリブデン(Mo),マンガン(Mn),銀(Ag)または銅(Cu)等の金属粉末に適当な溶剤およびバインダーを加えて混練することによって、適度な粘度に調整して作製される。なお、絶縁基体2との接合強度を高めるために、ガラスまたはセラミックスを含んでいても構わない。
【0041】
また、電子素子接続用電極5および配線導体6は、絶縁基体2が樹脂から成る場合には、銅,金,アルミニウム,ニッケル,クロム,モリブデン,チタンおよびそれらの合金等の金属材料から成る。例えば、ガラスエポキシ樹脂から成る樹脂シート上に配線導体の形状に加工した銅箔を転写し、銅箔が転写された樹脂シートを積層して接着剤で接着することによって形成する。内部導体のうち、樹脂シートを厚み方向に貫通する貫通導体は、金属ペーストの印刷またはめっき法によって樹脂シートに形成した貫通孔の内面に被着形成するか、貫通孔を充填して形成すればよい。また、金属箔または金属柱を樹脂から成る絶縁基体に一体化させたり、絶縁基体2にスパッタリング法,蒸着法等またはめっき法等を用いて被着させたりして形成される。
【0042】
電子素子接続用電極5は、絶縁基体2の凹部2aの底面に複数形成されており、金バンプ等により電子素子11の各電極にそれぞれ電気的に接続されている。
【0043】
電子素子11は、平面透視で開口部3と重なるように凹部2aに配置されている。また、電子素子11は、複数の電極を有している。電子素子11の各電極は、金バンプ等により絶縁基体2の凹部2aの底面に形成された複数の電子素子接続用電極5のそれぞれに電気的に接続されている。すなわち、電子素子は電子素子接続用電極5にフリップチップ実装されている。
【0044】
本実施形態の電子素子搭載用基板1は、開口部3を有しており、平面透視で開口部3と重なるように電子素子11が配置される絶縁基体2と、絶縁基体2の表面または内部に設けられているとともに平面透視において絶縁基体2の開口部3の周辺に配置された補強部4とを含んでいる。
【0045】
次に、本実施形態の電子素子搭載用基板1の製造方法について説明する。
【0046】
絶縁基体2は、例えば酸化アルミニウム(Al)質焼結体からなり、例えば底面に電子素子11を搭載するための凹部2aを有しており、平面透視において開口部3が凹部2a内に形成されている。この絶縁基体2は、主成分が酸化アルミニウム(Al)である酸化アルミニウム質焼結体から成る場合、Alの粉末に焼結助材としてシリカ(SiO),マグネシア(MgO)またはカルシア(CaO)等の粉末を添加し、さらに適当なバインダ、溶剤および可塑剤を添加し、次にこれらの混合物を混錬してスラリー状となす。その後、従来周知のドクターブレード法等の成形方法によって多数個取り用のセラミックグリーンシートを得る。
【0047】
このセラミックグリーンシートを用いて、以下の(1)〜(5)の工程により電子素子搭載用基板1が作製される。
【0048】
(1)凹部2aの側壁および絶縁基体2の開口部3となる部位の打ち抜き金型を用いた打ち抜き工程。
【0049】
(2)平面視において絶縁基体2の開口部3の周辺となる部位に形成される補強部4、また絶縁基体2の凹部2aの底面となる部位に形成される電子素子接続用電極5、また絶縁基体2の凹部2aの底面から絶縁基体2内部、下面となる部位にかけてビアホール導体またはスルーホール導体等の貫通導体を含む配線導体6をそれぞれ形成するための金属ペーストの印刷塗布工程。
【0050】
(3)各絶縁層となるセラミックグリーンシートを積層してセラミックグリーンシート積層体を作製する工程。
【0051】
(4)このセラミックグリーンシート積層体を焼成して、各開口部3および補強部4を有する絶縁基体2が複数配列された多数個取り基板を得る工程。
【0052】
(5)焼成して得られた多数個取り基板に電子素子搭載用基板1の外縁となる箇所に沿って分割溝を形成しておき、この分割溝に沿って破断させて分割する方法、またはスライシング法等により電子素子搭載用基板1の外縁となる箇所に沿って切断する方法等を用いることができる。なお、分割溝は、焼成後にスライシング装置により多数個取り基板の厚みより小さく切り込むことによって形成することができるが、多数個取り基板用の生成形体にカッター刃を押し当てたり、スライシング装置により生成形体の厚みより小さく切り込んだりすることによって形成してもよい。
【0053】
なお、セラミックグリーンシートに形成する補強部4は、印刷塗布した金属ペーストの代わりに、(3)の積層工程で、開口部3の周辺となる位置に補強部4の形状をしたセラミックグリーンシートを積層して形成してもよい。また、(2)の印刷塗布工程で形成した補強部4となる金属ペーストの表面にセラミックスラリーから成る絶縁層を塗布してもよい。
【0054】
また、電子素子搭載用基板1に樹脂等から成る絶縁層を電子素子搭載用基板1に設けることで補強部4を形成してもよい。
【0055】
また、絶縁基体2の表面に露出した金属層から成る補強部4、電子素子接続用電極5および配線導体6を保護して酸化防止をするために補強部4、電子素子接続用電極5および配線導体6の露出した表面に、厚さ0.5〜10μmのNiめっき層を被着させるか、またはこのNiめっき層および厚さ0.5〜3μmの金(Au)めっき層を順次被着させてもよい。
【0056】
このようにして形成された電子素子搭載用基板1に、電子素子11が平面透視で開口部3と重なるように凹部2a内に電子素子11をフリップチップ実装して、電子素子11の各電極がはんだまたは金バンプ等により絶縁基体2の凹部2aの底面に形成された複数の電子素子接続用電極5のそれぞれに電気的に接続されるとともに、いわゆるアンダーフィルとして例えばエポキシ樹脂等の樹脂からなる接合材7を開口部3に沿って絶縁基体2と電子素子11との間に注入することで電子装置となる。なお、電子素子11の各電極と複数の電子素子接続用電極5との電気的な接続に、上述のはんだまたは金バンプを用いる代わりに導電性樹脂(異方性導電樹脂等)から成る接続部材を用いてもよい。
【0057】
電子素子11は例えばCCD型電子素子またはCMOS型撮像素子等の半導体素子、LED等の発光素子である。
【0058】
なお、図3図5のように、電子素子搭載用基板1は平板形状であってもよい。この場合の電子素子搭載用基板1は、上述の電子素子搭載用基板1の作製工程において、凹部2aの側壁となる部位を省略することにより作製される。
【0059】
また、図3において、補強部4は開口部3の隣り合う2辺に沿って配置されており、開口部3の隣り合う2辺に沿って配置された各補強部4が互いに接続され、開口部3の角部を囲むように配置されている。このように補強部4が開口部3の角部を囲むように配置されることにより、絶縁基体2の開口部3の角部を囲むように補強部4により補強され、変形を抑え開口部3の角部に大きな力が加わることをより抑制するため、絶縁基体2の開口部3の角部のクラックの発生を効果的に抑制することができる。
【0060】
本実施形態の電子素子搭載用基板1は、開口部3を有している絶縁基体2と、絶縁基体2の表面または内部に設けられ、平面透視において絶縁基体2の開口部3の周辺に配置された補強部4を備えている。電子素子11は、平面透視で開口部3と重なるように配置される。これらによって、例えば、絶縁基体2の厚みを薄くしたとしても、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際に電子素子搭載用基板1に応力が加わった場合に、補強部4によって電子素子搭載用基板1に変形等が発生しにくいものとなり、絶縁基体2にクラックが発生するのを効果的に防止することが可能となるものである。
【0061】
本発明の他の態様によれば、電子装置は、上記構成の電子素子搭載用基板1を備えていることによって、低背化が可能となるものである。
【0062】
(第2の実施形態)
図4図7を参照して本発明の第2の実施形態における電子装置について説明する。本実施形態の電子装置において、第1の実施形態と異なる点は、補強部4の形状である。図4図5においては、補強部4は、1対の辺が他の1対の辺よりも長い矩形の形状をしており、近傍に電子素子接続用電極5が形成された開口部3の対向する2辺に対し、他の対向する2辺に沿って配置され、補強部4の両端部は電子素子接続用電極5の外側端部よりも外側に位置している。この場合、補強部4は、近傍に電子素子接続用電極5が形成された開口部3の対向する2辺とは異なる他の対向する2辺よりも補強部4の長辺が長く、開口部3の対向する2辺全体を補強するとともに、開口部3の角部およびその近傍、さらに電子素子11を実装するときに応力が加わる電子素子接続用電極5およびその近傍を補強することができ、開口部3およびその周辺にかかるストレスをより広い範囲で補強できて、絶縁基体2の開口部3周辺の変形を抑える効果がより高まるため、絶縁基体2の開口部3の角部のクラックの発生を防止することができる。
【0063】
また例えば電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装後、樹脂等の接合材7でアンダーフィル封止を行う時の接合材7の硬化時に発生する応力による開口部3の変形も防ぐこともできる。よって、絶縁基体2の開口部3の角部のクラックの発生を防止する効果を高めることができる。さらに、補強部4を電子素子11の外辺の外側に配置することで、電子素子11を接合材7でアンダーフィル封止するとき、接合材7が外側に広がるのを防ぐことができるため、封止に必要な接合材7の量を容易に調整することが可能となる。
【0064】
また、図5においては、開口部3の対向する2辺に沿ってそれぞれ2本の平行に並んだ補強部4が設置されている。この補強部4のうち、開口部3側に位置する補強部4の幅が、開口部3と電子素子搭載用基板1の外辺との距離の10%以上であることが好ましい。また、2本の平行に並んだ1組の補強部4において、平面透視で電子素子11の外辺が、外側の補強部4よりも内側に位置する、更には外側の補強部4よりも内側で且つ内側の補強部4よりも外側に位置することで、電子素子11と電子素子搭載用基板1をアンダーフィル封止する接合材7を2本の補強部4の間に流し込んで、接合材7の量、高さ、封止位置の調整が容易となる。
【0065】
また、図6において、平面透視において補強部4は電子素子接続用電極5の内側端部よりも内側に配置されており、実装される電子素子11の外辺より内側に位置して、開口部3を取り囲む枠状となっている。補強部4を電子素子接続用電極5の内側端部よりも内側に配置することで、開口部3に近い箇所で補強することができ、絶縁基体2の開口部3の角部およびその周辺をより近くで補強して、絶縁基体2の変形をより抑えることが可能となるためクラックの発生を効果的に防止することができる。また、補強部4が電子素子11を実装する面と同一面に配置され、平面透視で補強部4全体が電子素子11の外辺より内側に位置する場合、電子素子11を実装後、アンダーフィル封止の工程において接合材7が電子素子11の内側へ広がることを防止することができる。
【0066】
また、図7において、平面透視において補強部4は、電子素子接続用電極5の外側端部よりも外側に配置されており、近傍に電子素子接続用電極5が形成された開口部3の対向する2辺に対し、他の対向する2辺に平行に配置される箇所は実装される電子素子11の外辺より内側に位置して、開口部3を取り囲む枠状となっている。この場合、電子素子搭載用基板1と電子素子11との間を樹脂等の接合材7で封止する場合において、電子素子接続用電極5およびその近傍では接合材7が外側へ流出することを防止でき、その他の箇所においては接合材7が電子素子11の内側に流出することを防止することができる。
【0067】
なお、図8図11に示す例のように、絶縁基体2の表面に設けられているとともに平面透視において絶縁基体2の開口部3の周辺に配置された電子素子接続用電極5を有しており、絶縁基体2は、平面透視における開口部3の周辺に電子素子11が配置される側へ傾斜した傾斜部2bを有しており、補強部4は、絶縁基体2の表面の電子素子11が配置される側に設けられている場合には、例えば、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際に電子素子搭載用基板1に応力が加わって絶縁基体2の開口部3およびその周辺が変形した場合であっても、絶縁基体2の開口部3の周辺に配置された補強部4によって絶縁基体2の開口部3が電子素子11に接触しにくいものとなり、電子素子11を破損させるのを効果的に防止することが可能となるものである。なお、傾斜部2bは、絶縁基体2の開口部3の周辺が電子素子の実装面側へ傾斜するように変形しており、図8に示す例のように絶縁基板2の厚み方向における傾斜部2bの高さHすなわち凹部2a底面の平坦な部分から傾斜部2b先端までの高さは10μm〜50μm程度であり、補強部4の高さHは傾斜部2bの高さHより高く突出している。また、傾斜部2bは図8図9に示す例のように開口部3の周辺の傾斜している箇所を傾斜部2bとしているが、絶縁基板2の電子素子11が配置される側の面の全体が、電子素子11が配置される側へ傾斜している場合においても、傾斜している面を傾斜部2bとしてもよい。なお、傾斜部2bは、絶縁基体2がセラミックスから成る場合は、平面視で電子素子搭載用基板1と同形状で開口部3の中心に向かって傾斜しているとともに、例えば空気等の気体が通過できる孔を多数設けた治具の上に、電子素子搭載用基板1となる焼成前のセラミックグリーンシートの積層体を乗せた後、治具の下側を真空ポンプ等を用いて減圧し吸引することで形成することができる。
【0068】
また、図8図9に示す例のように、平面視において、補強部4は開口部3の周辺に複数配置させていると、絶縁基体2と電子素子11と間に複数の補強部4を介することとなり、絶縁基体2の開口部3が電子素子11により接触しにくいものとすることができ、好ましい。
【0069】
また、図9に示す例のように、平面視で補強部4が開口部3の周辺に島状に配置させていると、絶縁基体2の開口部3が電子素子11に接触しにくいものとなり、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際にかかる応力を複数の島状の補強部4で分散することができ、好ましい。
【0070】
また、図8図11に示す例のように、平面視で補強部4が開口部3の周辺に対向するように配置させていると、絶縁基体2の開口部3が電子素子11に接触しにくく、対向するように配置された補強部4により電子素子11が傾きにくいものとすることが可能となる。このとき、補強部4を同じ高さとなるように形成すると電子素子11の傾きがより低減されたものとすることができ、好ましい。また、図8図9図11に示す例のように、電子素子11が補強部4にそれぞれ接触するように実装させると、例えば電子素子11として撮像素子を用いる場合には、撮像素子の傾きがより低減され、外部の光すなわち像を良好に入射することができ、その結果良好に撮像することが可能となる。また、電子素子11として発光素子を用いる場合には、所定の方向に良好に光を放射することができる。
【0071】
また、図8図10図11に示す例のように、平面視で補強部4が開口部に沿って帯状に配置させていると、電子素子搭載用基板1に電子素子11を実装する際、開口部3に沿って形成された補強部4の全体が絶縁基体2と電子素子11との間に介するものとすることができるので、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際にかかる応力を、帯状に配置された補強部4で分散することができる。なお、帯状に配置された補強部4は実装される電子素子11の対応する1辺よりも長さが長いと、電子素子11を実装する際に位置ずれを起こした場合でも補強部4が絶縁基体2と電子素子11との間に介するものとすることができ、好ましい。
【0072】
また、図8に示す例のように、平面視で補強部4が開口部3の傾斜部2bよりも外側に配置させていると、補強部4を絶縁基体2に形成する場合に、補強部4の高さを一定かつ平坦に形成しやすく、電子素子11が補強部4に接触した際に、補強部4により電子素子11が傾きにくいものとすることが可能となり、好ましい。
【0073】
また、図8図11に示す例において、補強部4が金属層からなる場合、補強部4は電子素子11の配線がない箇所もしくは配線から離間した箇所に設けると、補強部4と電子素子11の配線との電気的短絡を抑制される。
【0074】
また、図8図11に示す例において、補強部4の電子素子11との当接面は、平坦であることが好ましい。ここで、平坦とは、当接面に鋭角な角部などがなく、当接面が平面もしくは滑らかな曲面である状態である。補強部4の当接面が平坦であることにより、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際に電子素子11が補強部4と接触した場合、補強部4により電子素子11が破損することが抑制される。
【0075】
また、図8図11に示す例において、補強部4の厚みは、絶縁基板2の厚み方向における傾斜部2bの最も高い箇所よりも厚くすなわち高く形成されている。このことにより、電子素子11を電子素子搭載用基板1に実装する際に、絶縁基体2と電子素子11と間に補強部4を介することとなり、補強部4によって絶縁基体2の開口部3が電子素子11に接触しにくいものとなり、電子素子11を破損させるのを効果的に防止することが可能となる。
【0076】
このような補強部4は、あらかじめ補強部4を備えていない電子素子搭載用基板1を製作しておき、この電子素子搭載用基板1の開口部3の全周にわたって傾斜部2bの高さを計測し、この高さよりも高くなるように製作すればよい。なお、補強部4の高さは傾斜部2bの高さよりも5μm程度高くしておくことが好ましい。
【0077】
なお、上述のように開口部3の周辺に傾斜部2aを有する場合は、例えば平面視で電子素子搭載用基板1と同形状で開口部3の中心に向かって傾斜しているとともに、例えば空気等の気体が通過できる孔を多数設けた治具の上に、電子素子搭載用基板1となる焼成前のセラミックグリーンシート積層体を乗せた後、治具の下側を真空ポンプ等を用いて減圧し吸引することで形成することができる。
【0078】
なお、本発明は、上述の実施形態の例に限定されるものではなく、種々の変形は可能である。例えば、電子素子接続用電極5、配線導体6の配置、数、形状などは指定されない。
【符号の説明】
【0079】
1・・・・・電子素子搭載用基板
2・・・・・絶縁基体
2a・・・・凹部
2b・・・・傾斜部
3・・・・・開口部
4・・・・・補強部
5・・・・・電子素子接続用電極
11・・・・電子素子
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11