(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の半導体材料の上面は、前記活性領域によって放出される放射線が通過する外表面を構成し、前記光センサは第1の半導体材料と前記支持基板との間に配置される、請求項1に記載のシステム。
前記固体エミッタの下面に接する反射材料と、前記反射材料と前記支持基板の間に配置され、その内部に前記静電放電デバイスが配置される絶縁材料と、をさらに備える請求項15に記載のシステム。
前記活性領域、前記第1の半導体材料、前記反射材料および前記絶縁材料を貫通する第1ビアを充填する導電材料をさらに備え、前記第2の半導体材料および前記第1導電材料は前記第1ビアを充填する導電材料を介して前記第1接点に接続される請求項19に記載のシステム。
前記絶縁材料を貫通する第2ビアを充填する導電材料をさらに備え、前記第1の半導体材料は前記反射材料および前記第2ビアを充填する導電材料を介して前記第2接点に接続され、前記第2導電材料は前記第2ビアを充填する導電材料を介して前記第2接点に接続される請求項19又は20に記載のシステム。
前記固体エミッタと前記静電放電デバイスとは、前記第1接点と前記第2接点の間で並列に接続され、前記静電放電デバイスは前記固体エミッタに印加される電圧に応答する、請求項16に記載のシステム。
【背景技術】
【0002】
固体照明(SSL)デバイスは、多種多様の製品および用途に使用される。例えば、携帯電話、携帯情報端末(「PDA」)、デジタルカメラ、MP3プレーヤー、および他の携帯用電子機器は、背面照明のためにSSLデバイスを利用する。SSLデバイスはまた、標識、室内照明、屋外照明、および他の種類の全般照明にも使用される。SSLデバイスは一般的に、電気フィラメント、プラズマ、またはガスではなく、照明源として発光ダイオード(「LED」)、有機発光ダイオード(「OLED」)、および/またはポリマー発光ダイオード(「PLED」)を使用する。
図1Aは、横方向接点を有する従来のSSLデバイス10aの断面図である。
図1Aに示されるように、SSLデバイス10aは、N型GaN15とP型GaN16との間に位置決めされる活性領域14であって、例えば、窒化ガリウム/窒化インジウムガリウム(GaN/InGaN)多重量子井戸(「MQW」)を含有する活性領域14を有する、LED構造11を担持する基板20を含む。SSLデバイス10aはまた、P型GaN16上の第1の接点17と、N型GaN15上の第2の接点19とを含む。第1の接点17は典型的に、光がLED構造11から漏れ出ることを可能にする透明な導電材料(例えば、インジウムスズ酸化物(「ITO」))を含む。動作中、接点17、19を介してSSLデバイス10aに電力が提供され、活性領域14に光を放出させる。
【0003】
図1Bは、第1の接点17および第2の接点19が例えば、横方向構成ではなく垂直に互いに向かい合う、別の従来のLEDデバイス10bの断面図である。LEDデバイス10bの形成中、
図1Aに示される基板20に類似の成長基板は最初、N型GaN15、活性領域14、およびP型GaN16を担持する。第1の接点17は、P型GaN16上に配設され、担体21が第1の接点17に取り付けられる。基板は除去され、第2の接点19がN型GaN15上に配設されることを可能にする。この構造は次に、
図1Bに示される配向をもたらすために反転させられる。LEDデバイス10bでは、第1の接点17は典型的に、光をN型GaN15に方向付ける反射的導電材料(例えば、銀またはアルミニウム)を含む。
【0004】
図1Aおよび1Bに示されるLEDの一態様は、静電放電(「ESD」)事象がLEDに壊滅的な被害を及ぼし、LEDを動作不能にすることである。したがって、ESD事象の影響を減少させることが望ましい。しかしながら、ESDの影響を軽減するための従来の手法は典型的に、保護ダイオードをSSTデバイスに接続することを含み、追加の接続ステップを必要とし、得られた構造の電気的一体性を低下させ得る。
図1Aおよび1Bに示されるLEDの別の態様は、デバイスの性能レベルが内部加熱、駆動電流、デバイス寿命、および/または環境影響により変動し得ることである。したがって、ESDおよび他の性能劣化要因に対する好適な保護を有するLEDを確実かつ費用効率高く製造するための必要性が依然として存在する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
本開示の多くの態様は、以下の図面を参照してより良く理解することができる。図面中の構成要素は必ずしも原寸に比例しない。その代わりに、本開示の原理を明確に例示することに重点が置かれている。さらに、図面中、いくつかの図および/または実施形態を通して同様の参照番号が対応する部分を示す。
【
図1A】先行技術に従う、横方向配列を有するSSLデバイスの部分概略断面図である。
【
図1B】先行技術に従う、垂直配列を有する別のSSLデバイスの部分概略断面図である。
【
図2A】ここで開示される技術の一実施形態に従って構成されるシステムの概略ブロック図である。
【
図2B】ここで開示される技術の実施形態に従って構成され、統合される静電放電デバイスを有するSSTデバイスの断面図である。
【
図3A】ここで開示される技術の実施形態に従う、SSTデバイスおよび関連する静電放電デバイスを形成するためのプロセスを経るマイクロ電子基板の一部分の断面図である。
【
図3B】ここで開示される技術の実施形態に従う、SSTデバイスおよび関連する静電放電デバイスを形成するためのプロセスを経るマイクロ電子基板の一部分の断面図である。
【
図3C】ここで開示される技術の実施形態に従う、SSTデバイスおよび関連する静電放電デバイスを形成するためのプロセスを経るマイクロ電子基板の一部分の断面図である。
【
図3D】ここで開示される技術の実施形態に従う、SSTデバイスおよび関連する静電放電デバイスを形成するためのプロセスを経るマイクロ電子基板の一部分の断面図である。
【
図3E】ここで開示される技術の実施形態に従う、SSTデバイスおよび関連する静電放電デバイスを形成するためのプロセスを経るマイクロ電子基板の一部分の断面図である。
【
図3F】ここで開示される技術の実施形態に従う、SSTデバイスおよび関連する静電放電デバイスを形成するためのプロセスを経るマイクロ電子基板の一部分の断面図である。
【
図3G】ここで開示される技術の実施形態に従う、SSTデバイスおよび関連する静電放電デバイスを形成するためのプロセスを経るマイクロ電子基板の一部分の断面図である。
【
図4】ここで開示される技術の実施形態に従って構成され、統合される静電放電デバイスを有するSSTデバイスの断面図である。
【
図5A】ここで開示される技術の実施形態に従う、動作中の
図4のSSTデバイスの断面図である。
【
図5B】ここで開示される技術の実施形態に従う、動作中の
図4のSSTデバイスの断面図である。
【
図6】ここで開示される技術の一実施形態に従う、エピタキシャル成長基板から形成される統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスの部分概略図である。
【
図7】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、追加の基板材料上に形成される統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスの部分概略断面図である。
【
図8A】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8B】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8C】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8D】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8E】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8F】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8G】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8H】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8I】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8J】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8K】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図8L】ここで開示される技術の別の実施形態に従う、活性材料の下に位置する統合されたフォトダイオードを有するSSTデバイスを形成するためのプロセスの部分概略断面図である。
【
図9】ここで開示される開示のさらに別の実施形態に従う、統合された熱センサを有するSSTデバイスの部分概略等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
代表的なSSTデバイスのいくつかの実施形態およびSSTデバイスを製造する関連方法の具体的詳細が以下に記載される。用語「SST」は一般的に、可視、紫外、赤外、および/または他のスペクトルで電気エネルギーを電磁放射線に変換する活性媒体として半導体材料を含む固体変換器デバイスを指す。例えば、SSTは、電気フィラメント、プラズマ、またはガス以外に、固体光エミッタ(例えば、LED、レーザーダイオードなど)および/または他の発光源を含む。他の実施形態では、SSTは、電磁放射線を電気に変換する固体デバイスを含むことができる。用語、固体エミッタ(「SSE」)は一般的に、可視、紫外、赤外、および/または他のスペクトルで電気エネルギーを電磁放射線に変換する固体部品または発光構造を指す。SSEは、所望のスペクトルで電気エネルギーを電磁放射線に変換する半導体LED、PLED、OLED、および/または他の種類の固体デバイスを含む。当業者であれば、新たなここで開示される技術が追加の実施形態を有し得ること、およびこの技術が
図2A〜9を参照して後述される実施形態の詳細のうちのいくつかを用いることなく実施され得ることを理解するであろう。
【0007】
「一実施形態(one embodiment)」、「一実施形態(an embodiment)」、または類似の表現に対する本明細書の言及は、実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造、動作、または特質が本技術の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味する。したがって、本明細書におけるこのような語句または表現の出現は、同じ実施形態をすべて指すことでは必ずしもない。さらに、様々な特定の特徴、構造、動作、または特質が、1つ以上の実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。
【0008】
特定の実施形態では、固体変換器システムは、支持基板と、支持基板によって担持される固体エミッタとを含む。固体エミッタは、第1の半導体部品と、第2の半導体部品と、第1の半導体部品と第2の半導体部品との間の活性領域とを備えることができる。本システムは、支持基板によって担持され、かつ固体エミッタおよび/または固体エミッタが一部を形成する電気経路の状態を検出するように位置決めされる状態デバイスをさらに含む。状態デバイスは、第1の半導体部品、第2の半導体部品、および活性領域の組成とは異なる組成を有する少なくとも1つの状態検知部品から形成される。状態デバイスおよび固体エミッタは、共通軸に沿って積層されてもよい。例えば、特定の実施形態では、状態デバイスは、静電放電保護デバイス、光センサ、または熱センサを含むことができる。状態デバイスは、SSEを形成するために使用される同じエピタキシャル成長基板の一部分を使用して(少なくともいくつかの実施形態において)、固体エミッタと一体に形成されてもよい。状態デバイスは、特定の実施形態に応じて、固体エミッタの積層軸の上もしくは下、軸に直接沿って、または軸から離れて形成されてもよい。
【0009】
図2Aは、代表的なシステム290の概略図である。システム290は、SSTデバイス200、電源291、ドライバ292、プロセッサ293、および/または他のサブシステムもしくは部品294を含むことができる。得られたシステム290は、背面照明、全般照明、発電、検知、および/または他の機能など、多種多様の機能のうちのいずれかを行うことができる。したがって、代表的なシステム290としては、手持ち型デバイス(例えば、セルラーまたは携帯電話、タブレット、デジタル読み取り器、およびデジタルオーディオプレーヤー)、レーザー、光電池、リモコン、コンピュータ、ライトおよび照明システム、ならびに電化製品(例えば、例として冷蔵庫)が挙げられ得るがこれらに限定されない。システム290の部品は、単一ユニット内に収容されるか、または複数の相互接続されたユニット(例えば、通信ネットワークを介する)にわたって分布されてもよい。システム290の部品はまた、ローカルおよび/またはリモートメモリ記憶デバイス、ならびに多種多様のコンピュータ可読媒体のうちのいずれかを含むことができる。
【0010】
多くの場合、SSTデバイス200の性能および/またはSSTデバイス200が動作する環境を監視し、適切な調節をすることが望ましい。例えば、SSTデバイス200が過電圧(例えば、静電放電または「ESD」)を受ける場合、デバイスをダイオードまたは他の非線形回路部品で保護することが望ましい。SSTデバイス200が過熱状態に近づく場合、デバイスが冷却するまでデバイスに供給される電流を減少させるのが望ましい場合がある。SSTデバイス200が固体照明(SSL)デバイスを含み、デバイスによって放出された光が目標の放出仕様を満たさない場合、デバイスの出力を調節するのが望ましい場合がある。これらの代表例のそれぞれにおいて、システム290は、SSTデバイス200の状態を監視し、応答に関与するかまたはそれを容易にする状態モニタまたはデバイス295を含むことができる。いくつかの場合では、状態モニタ295は、応答を提供するために直接機能することができる。例えば、SSTデバイス200と並列に配線されるダイオードは、閉じることによって高電圧に直接応答し、電流にSSTデバイス200を迂回させる。他の実施形態では、状態モニタ295は、別のデバイス、例えば、プロセッサ293の支援で応答することができる。例えば、状態モニタ295が光センサである場合、それは、放出された光の暖かさ、色、および/または他の特質に相当する信号をプロセッサ293に提供することができ、プロセッサ293は、応答コマンドを発行して、SSEの出力を変更することができる。別の実施形態では、状態モニタ295は、サーミスタを含み、高温状態に相当する信号をプロセッサ293に提供することができる。プロセッサ293は、SSTデバイス200への高温の影響を軽減するために、温度が低下するまで電力を減少させるかまたは動作を停止するようにSSTデバイス200に指示することによって応答することができる。
【0011】
ESD保護デバイスを含む状態モニタの具体的な例は、
図2B〜5Bを参照して後述される。これらの例のある特定の特徴はまた、2011年8月31日に出願された「Solid State Lighting Devices, Including Devices Having Integrated Electrostatic Discharge Protection, and Associated Systems and Methods」と題する、同時係属米国特許出願第13/223,098号にも記載され、参照により本明細書に組み込まれる。光センサを含む状態モニタの例が、
図6〜8Lを参照して後述され、熱センサ(例えば、サーミスタ)を含む状態モニタの例が、
図9を参照して後述される。これらの実施形態のうちのいずれかでは、状態モニタは、SSEの状態(例えば、光センサおよび熱センサの場合と同様)、および/またはSSEが一部を形成する電気経路もしくは回路の状態(ESDダイオードの場合と同様)を検出することができる。
【0012】
図2Bは、ここで開示される技術の実施形態に従って構成されるSSTデバイス200の断面図である。SSTデバイス200は、支持基板230に装着されるか、または別の方法でそれによって担持されるSSE202を含むことができる。SSTデバイス200は、SSE202によって担持される静電放電デバイス250の形態で状態デバイスまたはモニタ295をさらに含む。したがって、静電放電デバイス250は、状態モニタの具体的な例を表す。以下にさらに記載されるように、静電放電デバイス250は、例えば、システム信頼性、製造可能性、および/もしくは性能を改善し、ならびに/またはシステムの大きさを縮小するために、SSTデバイス200(および、特に、SSE202)と一体であるように製造されてもよい。
【0013】
SSE202は、第1の半導体材料204と、第2の半導体材料208と、第1の半導体材料204と第2の半導体材料208との間の活性領域206とを含むことができる。一実施形態では、第1の半導体材料204は、P型窒化ガリウム(「GaN」)材料であり、活性領域206は、窒化インジウムガリウム(「InGaN」)材料であり、第2の半導体材料208は、N型GaN材料である。他の実施形態では、SSE202の半導体材料は、ガリウムヒ素(「GaAs」)、アルミニウムガリウムヒ素(「AlGaAs」)、ガリウムヒ素リン(「GaAsP」)、アルミニウムガリウムインジウムリン(AlGaInP)、ガリウム(III)リン(「GaP」)、セレン化亜鉛(「ZnSe」)、窒化ホウ素(「BN」)、窒化アルミニウム(「AlN」)、窒化アルミニウムガリウム(「AlGaN」)、窒化アルミニウムガリウムインジウム(「AlGaInN」)、および/または別の好適な半導体材料のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0014】
例示された静電放電デバイス250は、エピタキシャル成長基板210と、半導体材料216(例えば、緩衝材料)とを含む。静電放電デバイス250は、静電放電デバイス250およびSSE202の一部分を通って延在するビア240に電気的に接続される第1の接点246(例えば、第1の導電材料から形成される)をさらに含む。第1の接点246は、活性領域206の下に導電(かつ典型的に反射)材料220と電気的に接触し、電源またはシンクと連動するための外部端子を提供することができる。したがって、導電材料220は、P接点として動作する。第1の接点246は、絶縁体242によって周囲の半導体材料216およびSSE202の部分からビア240で電気的に絶縁される。図解された静電放電デバイス250は、SSE202のためにN接点を兼ねる第2の接点248(例えば、第2の導電材料から形成される)をさらに含む。したがって、第2の接点248は、例えば、N型材料208と接触してSSE202の上面209にわたって延在することができる。第2の接点248は、第2の絶縁体244によって半導体材料216から電気的に絶縁され、放射線(例えば、可視光)が活性領域206からSSTデバイス200の外表面を通って出てくることを可能にするように透明である。図解された実施形態では、第1の接点246および第2の接点248は、SSE202および静電放電デバイス250によって共有される。より具体的には、第1の接点246は、SSE202の第1の半導体層204および静電放電デバイス250のエピタキシャル成長基板210の両方に電気的に結合される。第2の接点248は、SSE202の第2の半導体層208および静電放電デバイス250のエピタキシャル成長基板210の両方に電気的に結合される。したがって、静電放電デバイス250は、SSE202と並列に接続される。第1の接点246、第2の接点248、およびビア240を通る電気経路を形成する導電材料は、特定の実施形態に応じて同じかまたは異なってもよい。例えば、ビア240は、第1の導電材料と同じである第3の導電材料を含んでもよいが、それは、別個のステップで蒸着されてもよい。
【0015】
SSTデバイス200は、電源270に結合されてもよく、電源270はその次にコントローラ280に結合される。電源270は、コントローラ280に従ってSSTデバイス200に電流を提供する。通常の動作中、電流が第1の半導体材料204から第2の半導体材料208に流れると、電荷担体が、第2の半導体材料208から第1の半導体材料204に向かって流れ、活性領域206に放射線を放出させる。放射線は、導電性の反射材料220によって外方に反射される。静電放電デバイス250は、高い(例えば、過剰の)電圧状態下で第1の接点246と第2の接点248との間に流れる電流に迂回経路を提供する。特に、第1の接点246と第2の接点248との間のエピタキシャル成長基板210は、SSE202と並列であるが異極性でダイオードを形成することができる。通常の動作状態中、エピタキシャル成長基板210のバイアスは、第1の接点246から第2の接点248にそれを通って電流が流れるのを防ぎ、電流にSSE202を通過させる。接点246、248にわたって大きな逆電圧が印加される場合(例えば、静電放電事象中)、エピタキシャル成長基板210は、逆方向に高導電性になり、逆電流がそれを通って流れることを可能にし、それ故にSSTデバイスを逆電流から保護する。
【0016】
本技術は、SSTデバイスを製造する方法をさらに含む。例えば、SSTデバイスを形成する1つの方法は、共通のエピタキシャル成長基板からSSEおよび静電放電デバイスを形成することを含むことができる。このようなプロセスのための代表的なステップが
図3A〜3Gを参照して以下にさらに詳細に記載される。
【0017】
図3A〜3Gは、本技術の実施形態に従う、上述されるSSTデバイス200の一実施形態を形成するプロセスを経るマイクロ電子基板300の一部分の部分概略断面図である。
図3Aは、半導体材料216(例えば、緩衝材料)がエピタキシャル成長基板210上に配設された後の基板300を示す。エピタキシャル成長基板210は、シリコン(例えば、Si(1,0,0)またはSi(1,1,1))、GaAs、炭化ケイ素(SiC)、窒化ポリアルミニウム(「pAlN」)、シリコンエピタキシャル表面を有する加工基板(例えば、窒化ポリアルミニウム上のシリコン)、および/または他の好適な材料であってもよい。半導体材料216は、エピタキシャル成長基板210と同じ材料またはエピタキシャル成長基板210に結合される別個の材料であってもよい。例えば、エピタキシャル成長基板210は、pAlNであってもよく、半導体材料216は、Si(1,1,1)であってもよい。これらの実施形態のうちのいずれかでは、SSE202は、半導体材料216上で形成される。
【0018】
SSE202は、第1の半導体材料204と、活性領域206と、第2の半導体材料208とを含み、これは、順次蒸着されるか、または別の方法で化学蒸着(「CVD」)、物理蒸着(「PVD」)、原子層蒸着(「ALD」)、めっき、または半導体製造技術において既知である他の技法を使用して形成されてもよい。
図3Aに示される実施形態では、第2の半導体材料208は、半導体材料216上で成長されるかまたは形成され、活性領域206は、第2の半導体材料208上で成長されるかまたは形成され、第1の半導体材料204は、活性領域206上で成長されるかまたは形成される。一実施形態では、N型GaN(
図2Bを参照して上述されるように)は、エピタキシャル成長基板210に近接して位置決めされるが、他の実施形態では、P型GaNがエピタキシャル成長基板210に近接して位置決めされる。これらの実施形態のうちのいずれかでは、SSE202は、追加の緩衝材料、応力制御材料、および/または他の材料を含むことができ、および/またはこれらの材料には、当該技術において既知である他の方法を用いることができる。
【0019】
図3Aに示される実施形態では、導電性の反射材料220aが第1の半導体材料204上に形成される。導電性の反射材料220aは、
図2Bを参照して上述されるように、銀(Ag)、金(Au)、金−スズ(AuSn)、銀−スズ(AgSn)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、または電気接点を提供し、かつ活性領域206から放出されて、第1の半導体材料204、活性領域206、および第2の半導体材料208を通って戻る光を反射することができる任意の他の好適な材料であってもよい。導電性の反射材料220aは、その熱伝導率、電気伝導率、および/またはそれが反射する光の色に基づいて選択されてもよい。例えば、銀は一般的に、反射光の色を変化させない。金、銅、または他の着色の反射材料は、光の色に影響を及ぼすことができ、したがってSSE202によって放出される光に対して所望の色を生成するために選択されてもよい。導電性の反射材料220aは、第1の半導体材料204上に直接蒸着されてもよく、あるいは、透明な導電性材料221(破線で図示される)は、第1の半導体材料204と反射材料220aとの間に配設されてもよい。透明な導電性材料221は、インジウムスズ酸化物(ITO)または透明な導電性である任意の他の好適な材料であってもよく、反射材料220aを第1の半導体材料204に接着または結合する。透明な導電性材料221および反射材料220aは、CVD、PVD、ALD、めっき、または半導体製造技術において既知である他の技法を使用して蒸着されてもよい。したがって、透明な導電性材料221および/または反射材料220aは、SSE202に隣接して(例えば、それと接触して)導電性構造222を形成することができる。
【0020】
図3Bは、SSE202に結合されるか、または別の方法で取り付けられる支持基板230の一実施形態を例示する。支持基板230は、任意の裏面反射材料220bを含むことができる。裏面反射材料220bは、高圧および/または高温プロセスを使用して反射材料220aに結合されるか、または別の方法で取り付けられる。
【0021】
図3Cは、結合された反射材料220a、220b(
図3B)が組み合わせた反射材料220を形成する一実施形態を示す。エピタキシャル成長基板210はまた、例えば、裏面研削によって薄くされた。この時点で、残りのエピタキシャル成長基板210は、下地シリコンまたは他の半導体材料216でp−n接合を形成するようにp型ドーパント(例えば、ホウ素)で埋め込まれてもよい。別の実施形態では、基板210は、前のステップでドープされてもよい。いずれかの実施形態では、半導体材料216が典型的に、SSE202を形成することを容易にする緩衝層を含み、かつ緩衝層が典型的に、ドープされていない大きなバンドギャップの半導体層(例えば、GaN、AlGaN、またはAlN)を含むため、p−n接合は、SSE202を形成するエピタキシャル接合から電気的に絶縁される。
【0022】
図3Dは、(a)エピタキシャル成長基板210が背景であり、および/またはエッチングされ、(b)基板300が反転され、(c)エピタキシャル成長基板210がドープされた後のマイクロ電子基板300を例示する。半導体材料216およびエピタキシャル成長基板210の大部分は、第2の半導体材料208の外表面209またはSSE202の他の部分を暴露するように研削、エッチング、および/または他のプロセスを使用して除去された。半導体材料216およびエピタキシャル成長基板210の一部分は、静電放電デバイス250を形成するためにSSE202上にとどまる。これは、静電放電デバイス250がSSE202およびSST300と一体に作製され得る1つの様式である。さらなる実施形態では、同じまたは類似の技法は、例えば、表面209が選択的にエッチングされるか、または別の方法で処理された後に、SSE202と一体で複数の静電放電デバイス250を形成するために使用されてもよい。
【0023】
図3Eは、ビア240が静電放電デバイス250およびSSE202を通って形成された後のマイクロ電子基板300を例示する。ビア240は、ドリル穿孔、エッチング、または半導体製造技術において既知である他の技法によって形成されてもよい。ビア240は、側壁241を含み、第1の半導体材料204と電気通信している反射材料220へのアクセスを提供する。他の実施形態では、ビア240は、第1の半導体材料204と直接電気接触している導電材料221へのアクセスを提供する。
図3Fは、第1の絶縁体242がビア240内に蒸着されるかまたは形成され、第2の絶縁体244が静電放電デバイス250の横方向の側壁243上に蒸着されるかまたは形成された後のマイクロ電子基板300を示す。
【0024】
図3Gは、導電材料が第1の接点246を形成するようにビア240内(第1の絶縁体242の内側)およびビア240の外側に配設された後のマイクロ電子基板300を示す。第1の接点246は、銀(Ag)、金(Au)、金−スズ(AuSn)、銀−スズ(AgSn)、銅(Cu)、アルミニウム(Al)、および/または他の導電材料を含むことができる。第1の接点246は、第1の絶縁体242によって半導体材料216およびSSE202から絶縁される。第2の接点248は、SSE202の外表面209および静電放電デバイス250のエピタキシャル成長基板210上に蒸着されるか、または別の方法で配設されるかもしくは形成された。第2の絶縁体244は、半導体材料216から第2の接点248を絶縁する。
【0025】
選択された実施形態では、レンズ(
図3Gに図示せず)がSSE202上に形成されてもよい。レンズは、シリコーン、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、樹脂、またはSSE202によって放出される放射線を透過するための好適な特性を有する他の材料から作製される光透過性材料を含むことができる。レンズは、SSE202によって放出され、かつ反射材料220によって反射された光がレンズを通過するように、SSE202上に位置決めされてもよい。レンズは、光がレンズに存在するときにSSE202によって放出される光の方向を回折するか、または別の方法で変更する湾曲形状などの様々な光学的特徴を含むことができる。
【0026】
一体型の静電放電デバイス250の実施形態は、従来のシステムに勝るいくつかの利点を提供する。例えば、特定の実施形態では、静電放電デバイス250がSSE202を形成するためにまた使用される材料(例えば、エピタキシャル成長基板210および半導体材料216)からなるため、材料費は、個別に形成された静電デバイスのものより少なくてもよい。さらに、別個の静電放電ダイを有する従来のシステムは、SSE202に近接してダイを配置する追加のピックアンドプレースステップを必要とする。その上さらに、このような従来のシステムは、静電デバイスをSSEに接続する追加および/または別個の電気的接続を形成することを必要とする。
【0027】
図4は、本技術のさらなる実施形態に従って構成される静電放電デバイス450を有するSSTデバイス400の断面図である。SSTデバイス400は、
図2〜3Gを参照して上述されるものに概して類似するいくつかの特徴を有することができる。例えば、SSTデバイス400は、第1の半導体材料204(例えば、P型材料)と、第2の半導体材料208(例えば、N型材料)と、第1の半導体材料204と第2の半導体材料208との間の活性領域206とを順に含むSSE202を含むことができる。SSTデバイス400は、支持基板230とSSE202との間に反射材料220をさらに含むことができる。典型的に、SSE202および反射/導電材料220は、エピタキシャル成長基板210(
図4において破線で図示される)上に形成される。静電放電デバイス450を形成し、静電放電デバイス450をSSEに電気的に接続する構造は、SSE202がエピタキシャル成長基板210によって支持される間、SSE202上に形成されてもよい。次いで、エピタキシャル成長基板210は除去されてもよい。
【0028】
図解された実施形態では、静電放電デバイス450は、SSE202上に製造され、SSE202および静電放電デバイス450の両方は、静電放電デバイス450が基板230とSSE202との間に位置決めされて基板230によって担持される。典型的に、静電放電デバイス450を形成するための製造ステップは、SSE202が
図4に示される配向から反転される間、および基板230が取り付けられる前に行われる。静電放電デバイス450は、複数の静電接合460(第1の接合460a〜第3の接合460cとして個別に識別される)を含むことができる。それぞれの静電接合460は、第1の導電材料454(参照番号454a〜454cによって個別に識別される)と、中間材料456(参照番号456a〜456cによって個別に識別される)と、第2の導電材料458(参照番号458a〜458cによって個別に識別される)とを含むことができる。この材料は、様々な好適な蒸着、マスキング、および/またはエッチングプロセスのうちのいずれかを使用して配設されてもよい。これらの材料は、発光機能を果たすことを必要とされないため、SSE202を形成する材料とは異なってもよい。前述され、当業者によって理解されるように、これらの技法は、SST400が
図4に示される配向に対して反転される間にSSE202上に図解された層を順次形成するために使用されてもよい。1つ以上の絶縁材料461は、第1の半導体材料204および/または支持基板230からこれらの層を電気的に絶縁する。
【0029】
中間材料456は、第1の導電材料454および第2の導電材料458のものとは異なる電気特性を有することができる。いくつかの実施形態では、中間材料456は、半導体(例えば、アモルファスシリコン)または金属であってもよい。1つの接合(例えば、第1の接合460a)の第1の導電材料454aは、隣接する接合(例えば、第2の接合460b)の第2の導電材料458bに電気的に結合される。図解された静電放電デバイス450は、直列に配置される3つの接合460を含むが、さらなる実施形態では、より多いかまたはより少ない接合460が使用されてもよい。さらに、静電放電デバイス450のための異なる電流処理容量を得るために、接合460は、大きさが変化され、および/または複数の接合460が並列に配列されてもよい。
【0030】
静電放電デバイス450は、第1のビア449に位置決めされ、かつ接合460のうちの1つ(例えば、第3の接合460cの第1の金属層454c)と第2の半導体材料208への間に電気的に接続される第1の接点448をさらに含むことができる。静電放電デバイス450は、静電放電デバイス450を通って延在する第2のビア440に位置決めされる第2の接点446をさらに含む。第2の接点446は、接合460(例えば、第1の接合460aの第2の金属層458a)を反射材料220に、さらなる実施形態では、別個の導電層に、または第1の半導体材料204に電気的に結合する。基板230は、電流を第2の接点446に送るために導電性であってもよい。絶縁材料461は、隣接構造から第1の接点446および第2の接点448を電気的に絶縁する。
【0031】
いくつかの実施形態では、静電放電デバイス450の部品は、PVD、ALD、めっき、または半導体製造技術において既知である他の技法によってSSE202上に蒸着される。第1のビア449および第2のビア440は、
図3Eを参照して上述される方法を使用して静電放電デバイス450および/またはSSE202内に形成されてもよい。代表的な実施形態では、静電放電デバイス450は、基板230が取り付けられる前にSSE202上に形成される。いくつかの実施形態では、静電放電デバイス450は、結合層によって基板および/またはSSE202に取り付けられてもよい。さらに他の実施形態では、静電放電デバイス450は、基板230を用いることなくSSE202の外表面の一部分上に位置決めされてもよい。
【0032】
図5Aおよび5Bは、本技術の実施形態に従う、動作中の
図4のSSTデバイス400の断面図である。通常の動作中、
図5Aに例示されるように、第2の接点446から第1の半導体材料204に、SSE202を通って上述されるように第2の半導体材料208に、第1の接点448に、矢印の方向に電流が流れる。
図5Bに例示されるように、静電放電事象中、SSTデバイス400は、接合460を通って、矢印によって例示される逆電流に経路を提供することによって逆電流から保護されてもよい。逆電流は、SSE202によるのではなく、基板230によって方向付けられてもよい。
【0033】
図6は、第1の半導体材料204と第2の半導体材料208との間に位置決めされる活性領域206を含む、上述されるものに概して類似する部品を有する固体エミッタ202を含むシステム600の部分概略の部分断面図である。SSE202は、支持基板230によって担持され、導電/反射材料が、第2の半導体材料208を通って放出された放射線を外方に反射する。支持基板230は、導電性であってもよく、したがって第1の接点646として機能することができる。SSE202は、第1の接点646および第2の接点648から電力を受信する。
【0034】
システム600は、光センサ650(例えば、フォトダイオード)を順に含む状態デバイス695をさらに含むことができる。光センサ650は、
図2B〜3Dを参照して上述されるものに概して類似する様式で緩衝層216およびエピタキシャル成長基板210からの残留材料を使用して形成されてもよい。
図6に示される一実施形態の特定の態様では、エピタキシャル成長基板210は、感光性状態検知部品611を形成するようにドープされ、および/または別の方法で処理される。状態検知部品611を形成するための代表的な材料としては、シリコンゲルマニウム、ガリウムヒ素、および硫化鉛が挙げられる。状態検知部品611は、第1の状態デバイス接点651および第2の状態デバイス接点652に結合されてもよく、これらは、その次にコントローラ280に接続される。絶縁材料653は、光センサ650と第2の接点648との間に電気絶縁を提供する。この実施形態のさらなる特定の態様では、緩衝層216は透明であり、活性領域206から放出された光が状態検知部品611に影響を与えることを可能にする。これは、その次に状態検知部品611を作動させることができ、コントローラ280に信号を順に送信する。状態デバイス695から受信された信号に基づいて、コントローラは、SSE202に提供される電力を供給、停止、および/または変更するように電源270に指示することができる。例えば、状態デバイス695がSSE202の低出力レベルを識別する場合、コントローラ280は、SSE202に提供される電力を増加させることができる。SSE202が十分過ぎるほどの光を生成する場合、コントローラ280は、SSE202に供給される電力を減少させることができる。状態デバイス695によって検出された光の色、暖かさ、および/もしくは他の特質が目標範囲外である場合、コントローラ280は、SSE202に提供される電力を制御することができ、ならびに/または特定の光出力をともに生成する複数のSSE202に提供される電力を変動することができる。
【0035】
図7は、別の実施形態に従う、光センサ750の形態で状態デバイス795を含むデバイス700の部分概略の部分断面図である。
図6を参照して上述される配列とは異なり、
図7に示される光センサ750は、SSE202を形成するために使用される残留材料から形成されない。その代わりに、光センサ750は、状態検知部品711と、状態検知部品711と第2の半導体材料208との間に配設される導電性の透明材料712(例えば、酸化亜鉛)とを含むことができる。状態検知部品711は、活性領域206から生じ、かつ導電/透明材料712を通過する光に反応するアモルファスシリコンおよび/または別の材料を含むことができる。状態デバイス795は、活性領域206から受信された光の量、品質、および/または他の特質に相当する信号をコントローラ280に送信する第1の状態デバイス接点751と、第2の状態デバイス接点752とをさらに含むことができる。絶縁材料753は、状態デバイス795と第2の接点648との間に電気絶縁を提供する。したがって、システム700(および特に、コントローラ280)は、状態デバイス795から受信された情報に基づいてSSE202の動作を指示することができる。
【0036】
図6および7を参照して上述される実施形態の両方では、状態デバイスおよび状態検知部品は、固体変換器から直接外へ通常送信される光のうちの少なくとも一部を受容するように位置決めされる。特に、状態検知デバイスは、活性領域206と活性領域206からの光を受容する外部環境との間の視線または光軸に沿って位置決めされてもよい。他の実施形態では、状態検知デバイスは、SSE202によって放出される光または他の放射線との状態検知デバイスの潜在的干渉を減少または除去し得る様式で光軸のSSE202内または下に埋め込まれてもよい。
図8A〜8Lは、開示される技術の特定の実施形態に従う、このようなデバイスを形成するためのプロセスを説明する。
【0037】
図8Aは、デバイス800が
図3Aを参照して上述されるものと概して類似する部品を含む特定の製造段階中のデバイス800を例示する。したがって、本システムは、緩衝層216およびSSE202が上に製造されるエピタキシャル成長基板210を含むことができる。SSE202は、第1の半導体材料204と第2の半導体材料208との間に位置決めされる活性領域206を含むことができる。導電性の反射材料220は、これらの第1の半導体材料204から離れ、かつ活性領域206および第2の半導体材料208を通って入射光を反射するように位置決めされる。
【0038】
図8B〜8Lを参照して上述されるプロセスは、PVDまたはCVD(蒸着用)および除去のためのマスキング/エッチングを含む様々な好適な技法のうちのいずれかを使用して材料を配設および除去することを含む。これらの技法を使用して、連続的な材料層が最終生成物を生成するために共通軸に沿って積層される。
図8Bから始めると、凹部801が導電性の反射材料220内に形成される。凹部801は、光がSSE202から、凹部801内に形成され、および/またはそれと光通信する感光性状態デバイスに通過することを可能にする。
図8Cでは、透明な絶縁材料802が凹部801内に配設される。
図8Dでは、透明な導電材料712が凹部801内の透明な絶縁材料802上に配設される。
図8Eに示されるように、透明な導電材料712の一部分が除去され、除去された部分によって以前に占められた空間は、追加の透明な絶縁材料802で充填される。したがって、透明な導電材料712は、透明な絶縁材料802によって周囲の導電性の反射材料220から電気的に絶縁される。
【0039】
図8Fでは、透明な絶縁材料802の追加の層が透明な導電材料712上に配設される。
図8Gでは、透明な導電材料712上に位置決めされる透明な絶縁材料802の一部分が除去され、状態検知部品811で置き換えられる。代表的な実施形態では、状態検知部品811は、アモルファスシリコンを含み、他の実施形態では、状態検知部品811は、他の材料を含むことができる。これらの実施形態のうちのいずれかでは、透明な絶縁材料802の追加量が状態検知部品811の片側に配設され、第1の接点材料803が透明な導電材料712と接触するように反対側に配設される。
【0040】
図8Hでは、さらに、透明な絶縁材料802のさらなる層が下層構造上に配設される。この層の一部分が除去され、追加の第1の接点材料803で充填されて、透明な導電材料712を介して状態検知部品811の片側と電気接点を形成する。第2の接点材料804が状態検知部品811の反対面と接触して配設されて、完全な回路を提供する。
【0041】
図8Iでは、透明な絶縁材料802のさらなる層が第1の接点材料803および第2の接点材料804上に配設され、基板支持体830が絶縁材料802に取り付けられる。次に、
図8Jに示されるように、この構造が反転され、
図8Iに示されるエピタキシャル成長基板210および緩衝材料216が除去される。したがって、第2の半導体材料208がここで露出される。
図8Kでは、デバイス800内の複数の部品と電気接触するのに十分な程度、複数のビア840(ビア840a〜840dとして4つが
図8Kに示される)が基板支持体230を通って作製される。例えば、第1のビア840aが第2の半導体材料208(または破線で示されるように、第2の半導体材料208を覆う透明な導電層)と接触し、第2のビア840bが導電性の反射材料220と接触し、第3のビア840cが第2の接点材料804と接触し、第4のビアが第1の接点材料803と接触する。ビア840a〜840dのそれぞれは、積層における他の素子との不要な電気接触を防ぐように絶縁材料805と並んでいる。
【0042】
図8Lは、ビア840のそれぞれが導電材料806で充填された後のデバイス800の部分概略図である。導電材料806は、第1の接点846および第2の接点848を形成し、これは、電源270からSSE202に電力を提供する。導電材料806はまた、コントローラ280との電気通信を提供する第1の状態デバイス接点851および第2の状態デバイス接点852を形成する。
図6および7を参照して上述される実施形態の場合と同様に、得られた状態デバイス895は、SSE202と共通軸に沿って積層される。
図6および7を参照して上述される配列とは異なり、状態デバイス895(光センサ850の形態である)は、SSE202によって放出される光または他の放射線の直接光学経路内ではない。動作中、状態検知部品811は、透明な絶縁材料802および透明な導電材料712を通じて放射線を受容する。状態検知部品811への入射放射線に基づいて、光センサ850は、電源270およびSSE202を順に制御するコントローラ280に信号を送信することができる。
【0043】
図8A〜8Lを参照して上述されるものと概して類似するSSTデバイスを構築するための特定の実施形態のさらなる詳細は、2011年8月25日に出願され、「Vertical Solid State Transducers Having Backside Terminals and Associated Systems and Methods」と題する、同時係属米国特許出願第13/218,289号に含まれ、参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態では、SSTデバイスは、接点が明示的に上述されるものとは異なる位置、配列、および/または製造手法を有する外部デバイスに結合されてもよい。
【0044】
図9は、SSE202と関連付けられる熱特質を検出するように構成される状態デバイス995を含むSSTデバイス900の部分概略の部分分解図である。図解された実施形態では、状態デバイス995は、導電性反射接点220と状態検知部品911との間に位置決めされる絶縁層902を含むことができる。さらなる特定の実施形態では、状態検知部品911は、サーミスタ材料(例えば、好適なポリマーまたはセラミック)を含むことができ、他の実施形態では、状態検知部品911は、他の感熱材料(例えば、抵抗金属)を含むことができる。これらの実施形態のうちのいずれかでは、絶縁材料902の追加量が、状態検知部品911を「挟む」ように状態検知部品911に対して位置決めされ、SSE202から状態検知部品911を電気的に絶縁する。第1の状態デバイス接点951および第2の状態デバイス接点952は、状態検知部品911との電気通信を提供する。特定の実施形態では、状態検知部品911は、部品感度を増大する(例えば、温度の関数としてインピーダンスまたは抵抗変化を増大する)蛇行形状を有する材料帯を含むことができる。他の実施形態では、状態検知部品911は、他の形状を有することができる。状態デバイス接点951、952およびSSE接点は、
図9に示されるものを含む様々な位置のうちのいずれかを有することができる。例えば、すべての接点がデバイスの上部に位置してもよく、状態デバイス接点がデバイスの上部にあってもよく、1つ以上のSSE接点がデバイスの底にあってもよく、あるいは、すべての接点が(例えば、
図8Lに示されるように)埋め込まれてもよい。これらの選択肢は、同様に
図2B〜8Lを参照して上述されるESD状態検知部品および光学的状態検知部品に適用する。
【0045】
動作中、状態検知部品911は、
図7を参照して上述されるものに概して類似するコントローラに結合されてもよく、熱入力に基づく様式でSSEの動作を制御することができる。特に、状態検知部品911は、SSE202および/またはSSTデバイス900の他の部品の温度を検知することができる。高温表示に応答して、コントローラは、SSTデバイス900に提供される電力を減少させて、SSTデバイス900が障害を受ける前に冷却することを可能にする。SSTデバイス900が冷却した(状態検知部品911によっても示される事象)後、コントローラは、SSTデバイス900に提供される電力を増大することができる。
図9を参照して上述される配列の利点は、状態検知部品911がSSE202の高温動作を減少させるフィードバックを提供することができることである。特に、フィードバックは、減少されたSSE出力、減少された安全な駆動電流、減少された順電圧、および/または減少されたSSE寿命を説明するために使用されてもよく、このすべては、高温動作と関連付けられる。
【0046】
上述される実施形態のうちのいくつかの1つの特徴は、状態検知部品がSSTおよび/またはSSEと一体であるように形成され得ることである。一体に形成された状態デバイスの実施形態は、予め形成された構造ではなく、したがってユニットとしてSSTに取り付け可能ではなく、またはSSEに損傷を与えることなく、もしくはそれを動作不能にすることなく、ユニットとしてSSTから着脱可能ではない。したがって、SSEおよび状態デバイスは、単一パッケージでともに電気的に接続され得る2つの別個のダイとして形成されるのではなく、単一チップまたはダイとして形成されてもよい。例えば、SSEおよび状態デバイスは両方とも、同じ単一の支持基板(例えば、支持基板230)によって支持されてもよい。例えば、それらは、固体エミッタ部品が
図2〜3Gおよび6を参照して上述されるように形成される同じ基板の一部分から形成されてもよい。
図4、5、7および8A〜8Lを参照して記載される実施形態では、同じエピタキシャル成長基板は、固体エミッタおよび状態デバイスの両方に使用されないが、状態デバイスを形成する部品は、固体エミッタ上の原位置で形成されてもよい。後者の手法の利点は、少なくともいくつかの実施形態では、状態デバイスは、固体エミッタによって放出される光の経路とは反対の固体エミッタの側であるように形成されてもよいことである。したがって、状態デバイスの存在は、光または他の放射線を放出する固体エミッタの能力を妨げない。
【0047】
状態デバイスは、SSEまたはSSTと一体に形成され得るが、それは、SSEのものとは異なる機能を果たし、したがって、SSEを形成するものとは異なる(例えば、第1の半導体材料、第2の半導体材料、および中間の活性領域とは異なる)材料を含む。これは、固体エミッタに使用される同じエピタキシャル成長基板が状態デバイスに使用されるかどうか、または状態デバイスが同じエピタキシャル成長基板を使用しないかどうかの場合である。結果として、状態デバイスの材料および構造配列は、SSEの材料および構造配列に限定されない。この改善された柔軟度は、より小さい状態デバイスおよびより高い状態デバイス効率を可能にすることができる。例えば、フォトダイオードの形態での状態デバイスは、SSEによって放出される波長で薄く、および/または高吸収性であるように具体的に選択される材料を含むことができ、小型の効率的な構造を生成する。
【0048】
前述から、本技術の具体的な実施形態が本明細書で例証の目的で記載されているが、本開示から逸脱することなく種々の修正が行われてもよいことが理解されるであろう。例えば、上述される実施形態のうちのいくつかは、ダイオード(例えば、ESD保護ダイオードまたはフォトダイオード)として状態デバイスを論述する。他の実施形態では、状態デバイスは、異なる非線形回路素子を含むことができる。さらに他の実施形態では、状態デバイスは、線形であってもよい(例えば、熱センサが線形熱センサであってもよい)。静電放電デバイスは、特定の実施形態において上述されるように、SSEを大きな逆電圧から保護するように構築され、接続されてもよい。他の実施形態では、静電放電デバイスは、SSEを大きな順電圧から防ぐように順バイアスと接続されてもよい。さらに他の実施形態では、SSEは、高い順電圧および高い逆電圧の両方から保護するように両方の種類のESDに接続されてもよい。加えて、ある特定の実施形態では、特定のSSTデバイスに対する2つ以上の状態デバイスがあってもよい。さらに、SSEおよび基板のための材料選択肢は、本開示の異なる実施形態によって異なってもよい。
【0049】
一実施形態のある特定の要素は、他の実施形態と組み合わされてもよく、他の実施形態の要素に加えて、またはその代わりに除外されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、開示される緩衝材料は除外されてもよい。いくつかの実施形態では、緩衝材料は、SSEを形成するが状態デバイスを形成しないために使用されてもよい。開示される状態デバイスは、他の実施形態に組み合わされてもよい。例えば、単一のSSTデバイスは、ESDデバイス、光センサ、および/または熱センサの様々な組み合わせのうちのいずれかを含むことができる。したがって、本開示は、本明細書に明示的に示されないか、または記載されない他の実施形態を包含することができる。